JPH1162301A - 自走式駐車場及び駐車方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 限られたスペースで効率良く車両を自走によ
り駐車させる。 【解決手段】 前後に駐車スペース３を備えて一つの駐
車ブロック９とし、前側の駐車スペース３をパレット６
で構成してパレット６を横方向に移動自在とし、パレッ
ト６を横移動させて後側の駐車スペース３の通路を形成
し、後側の駐車スペース３の入出庫を阻害するすること
なく一つの駐車ブロック９に多数の車両４を駐車させ、
限られたスペースで効率良く車両を自走により駐車させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は自走式の駐車場に関
し、スペースの有効利用を企図したものである。

【０００２】

【従来の技術】都市部等では、限られた土地に多数の車
を駐車可能にするため、多層の駐車平面を有する自走式
の立体駐車場が使用されるようになってきている。自走
式の立体駐車場は、多層の駐車平面を昇降用の斜路でつ
ないで構成されている。

【０００３】自走式の立体駐車場では、車両は入出庫階
から入庫し、入出庫階の駐車場所に駐車する時以外は斜
路を通って所定の駐車階もしくは空きスペースのある駐
車階まで空きスペースを探しながら自走する。そして、
駐車階で空きスペースのある駐車場所に車両を駐車し、
乗員全員が駐車階の駐車場所で降車するようになってい
る。車両の出庫時は、乗員全員が駐車階の駐車場所で車
両に乗り込み、入庫時とは逆に所定の駐車階から斜路を
通って入出庫階まで自走し、入出庫階から出庫するよう
になっている。

【０００４】従来の自走式の立体駐車場は、多層の駐車
平面を昇降用の斜路でつないで構成され、限られた土地
に多数の車が駐車できるようになっているので、百貨店
やビルの地下等の駐車設備として広く使用されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来の自走式の立体駐
車場は、多層の駐車平面を昇降用の斜路でつないでいる
ため、限られた土地に多数の車が駐車できるが、自走式
であるため一つの駐車平面での駐車スペースには限度が
あった。機械式の台車等を用いて自走スペースを省略す
ることで、駐車スペースを最大限に確保することができ
るが、自走式に比べて駐車の手間がかかり、一般の百貨
店やビルの地下等の駐車設備としは不適当である。

【０００６】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、限られたスペースで効率良く車両を駐車させること
ができる自走式駐車場及び駐車方法を提供することを目
的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項１に係る本発明の構成は、縦方向及び横方向に
複数の駐車スペースを設け、縦方向の駐車スペースを車
両の前後方向とし、縦方向最後部列以外の駐車スペース
をそれぞれパレットで構成し、パレットを個別に横方向
に移動自在とし、横方向におけるパレット以外の隙間の
合計を少なくとも車両１台が通過可能な寸法としたこと
を特徴とする。

【０００８】また、上記目的を達成するための請求項２
に係る本発明の構成は、縦方向及び横方向に複数の駐車
スペースを設け、縦方向の駐車スペースを車両の前後方
向とし、駐車スペースをそれぞれパレットで構成し、パ
レットを個別に横方向に移動自在とし、横方向における
パレット以外の隙間の合計を少なくとも車両１台が通過
可能な寸法としたことを特徴とする。

【０００９】また、上記目的を達成するための請求項３
に係る本発明の構成は、縦方向及び横方向に複数の駐車
スペースを設け、縦方向の駐車スペースを車両の前後方
向とし、駐車スペースをそれぞれパレットで構成し、パ
レットを個別に横方向に移動自在とし、横方向における
パレット以外の隙間の合計を少なくとも車両１台が通過
可能な寸法とし、駐車スペースの縦方向後側に車両の入
口を設け、駐車スペースの縦方向前側に車両の出口を設
けたことを特徴とする。

【００１０】そして、自走式駐車場は、多層にわたって
設けられた立体設備であることを特徴とする。また、隙
間の合計が車両１台が通過可能な寸法を確保できない場
合、パレットの数量を１枚減らして隙間の合計が車両１
台が通過可能な寸法を確保する。

【００１１】また、上記目的を達成するための本発明の
駐車方法は、縦方向及び横方向に複数の駐車スペースを
設け、縦方向の駐車スペースを車両の前後方向とし、駐
車スペースをそれぞれパレットで構成し、パレットを個
別に横方向に移動自在とし、横方向におけるパレット以
外の隙間の合計を少なくとも車両１台が通過可能な寸法
とし、駐車スペースの縦方向後側に車両の入口を設け、
駐車スペースの縦方向前側に車両の出口を設けた自走式
駐車場において、出庫する車両が存在する列以外の駐車
スペースのパレットを横方向に移動させて出庫する車両
の縦方向前後に車両の通路を形成し、出庫した車両の駐
車スペースに新たな車両を入庫させることを特徴とす
る。

【００１２】

【発明の実施の形態】図１には本発明の第１実施形態例
に係る自走式駐車場を備えた立体駐設備の全体構成、図
２には入出庫階における駐車平面の平面、図３には駐車
階における駐車平面の平面、図４にはパレットの移動機
構を表す斜視状態、図５には図４中の要部拡大状態、図
６にはゲートの状況を表す駐車スペースの正面視状態を
示してある。

【００１３】図１に示すように、立体駐車設備１は地上
４階建ての構成で、４層の自走式駐車場２（駐車平面）
が設けられている。１階の入出庫階を除く各駐車平面２
には多数（例えば84台分程度）の駐車スペース３が設け
られている。１階の駐車平面2aが入出庫階となり、２階
から４階の駐車平面2bが駐車階となっている。入出庫階
には入口ゲート３１及び出口ゲート３２が設けられ、入
口ゲート３１で駐車券等を受け取り、出口ゲート３２で
駐車料金等の支払いを行うようになっている。立体駐車
設備１の中央部には車両４が入出庫階と駐車階との間及
び駐車階から駐車階へ昇降する斜路５が設けられ、車両
４は斜路５を通って入出庫階と所定の駐車階との間を移
動するようになっている。

【００１４】図示の立体駐車設備１では、１階の駐車平
面2aから入庫した車両４は、１階の駐車平面2aに駐車ス
ペース３の空きがあれば駐車平面2aを自走して駐車スペ
ース３に車両４を駐車し、空きが無ければ斜路５を自走
して２階から４階の駐車平面2bに車両４を移動させ、駐
車平面2bを自走して駐車スペース３に車両４を駐車する
ようになっている。駐車スペース３に車両４を駐車した
後に乗員が外部に出る時、もしくは、駐車スペース３に
駐車してある車両４に乗員が戻る時は、昇降エレベータ
１０によって入出庫階と各駐車階との間を移動する。

【００１５】入出庫階及び駐車階には斜路５の４方を囲
んで周囲に多数の駐車スペース３を有する駐車ブロック
９が設けられ（入出庫階は３方を囲んで）、各駐車ブロ
ック９は縦方向に２台分及び横方向に複数台分（長手方
向は14台分、短手方向は７台分）の駐車スペース３を有
している。縦方向の前側における駐車スペース３はそれ
ぞれパレット６で構成され、パレット６は個別に横方向
に移動自在となっている。

【００１６】長手方向の駐車ブロック９におけるパレッ
ト６以外の横方向のスペース（パレット６間の隙間寸法
及びパレット６と壁面との間の寸法）は、少なくとも車
両４が２台通過可能な寸法となり、短手方向の駐車ブロ
ック９におけるパレット６以外の横方向のスペース（パ
レット６間の隙間寸法及びパレット６と壁面との間の寸
法）は、少なくとも車両４が１台通過可能な寸法となっ
ている。

【００１７】例えば、図３において、図中下側の長手方
向の駐車ブロック９で、15番から28番までの駐車スペー
ス３に車両４が駐車され、８番の駐車スペース３に車両
４を駐車する場合、15番から21番までの７枚のパレット
６はそのままとして22番から28番までの７枚のパレット
６を図中右側に移動させて隙間を詰める。これにより、
８番の駐車スペース３の前に車両４が１台通過可能な通
路を形成することができる。

【００１８】また、図中左側の短手方向の駐車ブロック
９で、29番の駐車スペース３に車両４を出し入れする場
合、36番から42番までの７枚のパレット６を図中上方に
移動させて隙間を詰める。これにより、29番の駐車スペ
ース３の前に車両４が１台通過可能な通路を形成するこ
とができる。その他の駐車スペース３の場合も、同様に
複数枚のパレット６を移動させて隙間を詰めることで、
所望の駐車スペース３の前側に車両４が通過可能な通路
が形成できる。

【００１９】尚、後側の駐車スペース３の番号毎に、何
枚のパレット６をどちらに移動させることで車両４が通
過可能な通路を形成できるかが予め設定され、図示しな
い操作盤の番号ボタン等の操作で駐車スペース３の番
号、例えば、８番や29番等を指定することで、、所定の
パレット６が所定の方向に移動される。また、パレット
６が移動する際、パレット６の移動に連動して移動する
パレット６の前面側は後述するゲート８によって遮断さ
れるようになっている。

【００２０】図示例では、前側の駐車スペース３だけを
パレット６で構成したが、前後の駐車スペース３をパレ
ット６で構成して前後のパレット６を横方向に移動自在
とすることも可能である。前後のパレット６を横方向に
移動自在とすることで、横方向のスペースを少なくする
ことが可能となる。また、縦方向に２台分の駐車スペー
ス３を有する駐車ブロック９を示したが、縦方向に３台
以上の車両４が駐車できる駐車スペース３を有する駐車
ブロック９とすることも可能である。この場合、最後列
の駐車スペース３以外の駐車スペース３がパレット６で
構成される。

【００２１】図４、図５に基づいてパレット６の横移動
の駆動機構を説明する。

【００２２】駐車ブロック９におけるパレット６の下に
は一対のレール１１が敷設され、パレット６の下面の前
後にはレール１１上を転動する車輪１２が設けられてい
る。パレット６は一対のレール１１に沿って移動自在と
なっている。前後の車輪１２の一方側はシャフト１３に
よって連結され、シャフト１３の後端部にはスプロケッ
ト１４が固定されている。

【００２３】パレット６には駆動モータ１５が設けら
れ、駆動モータ１５の出力軸には駆動スプロケット１６
が設けられている。駆動スプロケット１６とスプロケッ
ト１４とにわたりチェーン１７が巻回され、駆動モータ
１５の駆動により駆動スプロケット１６を介してスプロ
ケット１４が回転し、シャフト１３を介して一方側の前
後の車輪１２が駆動する。これにより、パレット６が一
対のレール１１に沿って横方向に移動する。

【００２４】駆動モータ１５の上面はモータカバー１８
で覆われ、モータカバー１８には隣接するパレット６や
自身の位置を検出するリミットスイッチ１９が設けられ
ている。また、モータカバー１８にはストライカ２２が
設けられ、パレット６が横方向に移動して隣接するパレ
ット６との隙間が詰まった際に隣接するパレット６側に
ストライカ２２が係合して複数のパレット６が同期して
移動するようになっている。また、パレット６の反対側
の端部にもリミットスイッチが設けられ、リミットスイ
ッチカバー２０によって覆われている。図中２１は、駆
動モータ１５につながる電線ケーブルである。

【００２５】図６に基づいてゲート７の開閉機構を説明
する。

【００２６】図に示すように、駐車ブロック９の前面側
における３台分の駐車スペース３の両脇には支柱８が立
設され、支柱８にはゲート７の両端が昇降自在に支持さ
れている。駐車ブロック９の天井部には昇降モータ２３
が設けられ、昇降モータ２３とゲート７の両端とはワイ
ヤ２４でつながれている。支柱８の上端部にはワイヤ２
４が掛け回される滑車２５が設けられ、昇降モータ２３
の駆動によりワイヤ２４を介してゲート７が昇降するよ
うになっている。

【００２７】パレット６の駆動モータ１５と昇降モータ
２３は連動して駆動され、ゲート７が下降していること
を条件にパレット６が横移動する駆動モータ１５が駆動
可能となっている。これにより、パレット６が横移動す
る際にはゲート７が下降しており、パレット６の移動中
に乗員等が駐車スペース３内に進入できないようになっ
ている。

【００２８】尚、ゲート７としては、天井から昇降させ
るものの他に、床面にリンク状のものを収納し、必要な
時に床面から突出させる形状のゲートとしてもよい。ま
た、ゲートによらず、安全光線（光電センサ）を遮断し
たら装置の動きを止める方式とすることもできる。

【００２９】上記構成の自走式駐車場を各駐車平面とし
た立体駐車設備１では、入庫する車両４は入口ブース３
１で駐車券を受け取り、斜路５を通って指定された駐車
階に自走していく。所定の駐車階（図３参照）で例えば
８番の駐車スペース３に車両４を駐車する場合、図示し
ない操作盤で８番を指定する。８番を指定することによ
り、22番から28番までの前面にあるゲート７が昇降モー
タ２３の駆動により下降すると共に、22番から28番まで
のパレット６の駆動モータ１５が駆動して22番から28番
までのパレット６が図中右側に移動する。

【００３０】これにより、８番の駐車スペース３の前に
車両が通過可能な通路が形成された状態になる。リミッ
トスイッチ１９等によりパレット３の移動の完了が検知
されると、ゲート７が上昇して車両４が８番の駐車スペ
ース３に入庫可能となる。逆に、８番の駐車スペース３
から車両４を出庫させる場合、前述とは逆の動作によっ
てパレット３の移動及びゲート７の昇降が行われる。

【００３１】上述した自走式駐車場を各駐車平面とした
立体駐車設備１では、前後に駐車スペース３を備えて一
つの駐車ブロック９とし、前側の駐車スペース３をパレ
ット６で構成してパレット６を横方向に移動自在とし、
パレット６を横方向に移動させることで後側の駐車スペ
ース３の通路を形成するようにしたので、後側の駐車ス
ペース３の入出庫を阻害するすることなく一つの駐車ブ
ロック９に多数の車両４を駐車させることができる。こ
のため、限られたスペースで効率良く車両を駐車させる
ことが可能となる。

【００３２】本発明の自走式駐車場は、立体駐車設備１
に限らず平面状の駐車設備に適用することも可能であ
る。

【００３３】図７乃至図１０に基づいて本発明の第２実
施形態例を説明する。図７には本発明の第２実施形態例
に係る自走式駐車場の平面視、図８乃至図１０には入出
庫の状況を表す平面視を示してある。図示の自走式駐車
場は入出庫階における駐車平面に適用した例を示してあ
る。

【００３４】図７に示すように、自走式駐車場４１（駐
車平面）には縦方向に５台分及び横方向に10台分の駐車
スペース４２が設けられ、縦方向の駐車スペース４２が
車両４３の前後方向となっている。合計50台分の駐車ス
ペース４２はそれぞれパレット４４で構成され、パレッ
ト４４は個別に横方向に移動自在となっている。パレッ
ト４４の横方向のスペース（パレット４４間の隙間寸法
及びパレット４４と壁面との間の寸法）は、少なくとも
車両４３が１台通過可能な寸法となっている。

【００３５】各パレット４４には、図４、図５で示した
構成の横方向の移動機構がそれぞれ備えられている。即
ち、パレット４４の下には一対のレール１１が敷設され
ており、パレット４４の下面の前後にはレール１１上を
転動する車輪１２（図４、図５参照）が設けられてい
る。パレット４４は一対のレール１１に沿って移動自在
となり、駆動モータ１５（図４、図５参照）の駆動によ
り一対のレール１１に沿って横方向に移動する。

【００３６】自走式駐車場４１における多数の駐車スペ
ース４２の縦方向後側（図中下側）には車両４３の入口
４５が設けられ、多数の駐車スペース４２の縦方向前側
（図中上側）には車両４３の出口４６が設けられてい
る。車両４３は入口４５から自走式駐車場４１に入庫
し、出口４６から出庫する。

【００３７】上述した自走式駐車場４１における車両４
３の駐車方法を図８乃至図１０に基づいて説明する。

【００３８】図８において、最前列（図中上側）の１番
の駐車スペース４２に車両４３を駐車する場合、最前列
の１番から10番までの10枚のパレット４４はそのままと
して２列目から５列目（11番から50番）までの40枚のパ
レット４４を図中右側に移動させて隙間を詰める。これ
により、１番の駐車スペース４２の後ろ側に車両４３が
１台通過可能な通路が形成され、入口４５から入庫した
車両４３は形成された通路を自走して１番の駐車スペー
ス４２のパレット４４上に駐車する。

【００３９】図９において、２列目（図中上から２番
目）の12番の駐車スペース４２から車両４３を出庫する
場合、２列目の11番から20番までの10枚のパレット４４
はそのままとして、最前列の２番から10番までと、３列
目の22番から30番、４列目の32番から40番及び５列目の
42番から50番までの36枚のパレット４４を図中右側に移
動させて隙間を詰める。これにより、12番の駐車スペー
ス４２の縦方向の前後に車両４３が１台通過可能な通路
が形成され、12番の駐車スペース４２に駐車していた車
両４３は前方に形成された通路を自走して出口４６から
出庫する。この状態で、入口４５から車両４３が入庫し
た場合、そのまま12番の駐車スペース４２の後ろ側に形
成された通路を自走して12番の駐車スペース４２のパレ
ット４４上に駐車する。

【００４０】また、図１０において、４列目（図中上か
ら４番目）の37番の駐車スペース４２から車両４３を出
庫する場合、最前列の１番から７番までと、２列目の11
番から17番、３列目の21番から27番及び５列目の41番か
ら57番までの28枚のパレット４４を図中左側に移動させ
て隙間を詰める。これにより、37番の駐車スペース４２
の縦方向の前後に車両４３が１台通過可能な通路が形成
され、37番の駐車スペース４２に駐車していた車両４３
は前方に形成された通路を自走して出口４６から出庫す
る。この状態で、入口４５から車両４３が入庫した場
合、そのまま37番の駐車スペース４２の後ろ側に形成さ
れた通路を自走して37番の駐車スペース４２のパレット
４４上に駐車する。

【００４１】尚、上述した自走式駐車４１では、駐車ス
ペース４２の番号毎に、何枚のパレット４４をどちらに
移動させることで車両４３が通過可能な通路を形成でき
るかが予め設定され、図示しない操作盤の番号ボタン等
の操作で駐車スペース４２の番号、例えば、１番や12
番、37番等を指定することで、、所定のパレット４４が
所定の方向に移動される。また、自走式駐車４１を斜路
やリフタ等で連結して多層構造とすることで、立体駐車
設備として適用することも可能である。

【００４２】上記構成の自走式駐車４１は、縦方向及び
横方向に50台分の駐車スペース４２を設け、駐車スペー
ス４２を横移動自在なパレット４４で構成したので、車
両４３が駐車するまたは駐車している駐車スペース４２
の前後のパレット４４を横方向に移動させることによ
り、所望の駐車スペース４２に対する通路を形成するこ
とができ、多数の車両４３を入出庫自在に駐車させるこ
とができる。このため、限られたスペースで効率良く多
数の車両４３を駐車させることが可能となる。特に、一
定の時間に入出庫が集中し、車両４３の入出庫を頻繁に
行わない営業車、例えばタクシー等の駐車場として用い
て好適である。

【００４３】また、上述した駐車方法は、出庫する車両
４３が存在する列以外の駐車スペース４２のパレット４
４を横方向に移動させて出庫する車両４３の縦方向の前
後に車両の通路を形成し、出庫した車両４３の駐車スペ
ース４２に新たな車両４３を駐車させるようにしたの
で、入出庫に費やすパレット４４の移動時間を最小限に
抑えることができ、短時間に車両４３の入出庫が可能と
なる。

【００４４】

【発明の効果】請求項１に係る本発明の自走式駐車場
は、縦方向及び横方向に複数の駐車スペースを設け、縦
方向の駐車スペースを車両の前後方向とし、縦方向最後
部列以外の駐車スペースをそれぞれパレットで構成し、
パレットを個別に横方向に移動自在とし、横方向におけ
るパレット以外の隙間の合計を少なくとも車両１台が通
過可能な寸法としたので、パレットを横移動させること
で車両が通過する通路を形成することができ、縦方向後
側の駐車スペースの入出庫を阻害するすることなく多数
の車両を駐車させることができる。この結果、限られた
スペースで効率良く車両を自走により駐車させることが
可能となる。

【００４５】また、請求項２に係る本発明の自走式駐車
場は、縦方向及び横方向に複数の駐車スペースを設け、
縦方向の駐車スペースを車両の前後方向とし、駐車スペ
ースをそれぞれパレットで構成し、パレットを個別に横
方向に移動自在とし、横方向におけるパレット以外の隙
間の合計を少なくとも車両１台が通過可能な寸法とした
ので、パレットを最小限で横移動させることで車両が通
過する通路を形成することができ、縦方向後側の駐車ス
ペースの入出庫を阻害するすることなく多数の車両を駐
車させることができる。この結果、限られたスペースで
一層効率良く車両を自走により駐車させることが可能と
なる。

【００４６】また、請求項３に係る本発明の自走式駐車
場は、縦方向及び横方向に複数の駐車スペース設け、縦
方向の駐車スペースを車両の前後方向とし、駐車スペー
スをそれぞれパレットで構成し、パレットを個別に横方
向に移動自在とし、横方向におけるパレット以外の隙間
の合計を少なくとも車両１台が通過可能な寸法とし、駐
車スペースの縦方向後側に車両の入口を設け、駐車スペ
ースの縦方向前側に車両の出口を設けたので、パレット
を横移動させることで駐車スペースの前後に車両が通過
する通路を形成することができ、所望の駐車スペースに
対する通路を形成することができ、多数の車両を入出庫
自在に駐車させることができる。この結果、限られたス
ペースで効率良く多数の車両を自走により駐車させるこ
とが可能となる。

【００４７】更に、請求項４に係る本発明の自走式駐車
場は、多層にわたって設けられた立体設備であるので、
より多くの車両を限られたスペースで効率良く自走によ
り駐車させることが可能となる。

【００４８】また、請求項５に係る本発明の駐車方法
は、縦方向及び横方向に複数の駐車スペース設け、縦方
向の駐車スペースを車両の前後方向とし、駐車スペース
をそれぞれパレットで構成し、パレットを個別に横方向
に移動自在とし、横方向におけるパレット以外の隙間の
合計を少なくとも車両１台が通過可能な寸法とし、駐車
スペースの縦方向後側に車両の入口を設け、駐車スペー
スの縦方向前側に車両の出口を設けた自走式駐車場にお
いて、出庫する車両が存在する列以外の駐車スペースの
パレットを横方向に移動させて出庫する車両の縦方向前
後に車両の通路を形成し、出庫した車両の駐車スペース
に新たな車両を入庫させるようにしたので、入出庫に費
やすパレットの移動時間を最小限に抑えることができ、
短時間に車両の入出庫が可能となる。また、隙間を詰め
るだけでなく、パレットを一列減らしてその空きスペー
スを隙間とすることも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施形態例に係る自走式駐車場を
備えた立体駐車設備の全体構成図。

【図２】入出庫階における駐車平面の平面図。

【図３】駐車階における駐車平面の平面図。

【図４】パレットの移動機構を表す斜視図。

【図５】図４中の要部拡大図。

【図６】ゲートの状況を表す駐車スペースの正面図。

【図７】本発明の第２実施形態例に係る自走式駐車場の
平面図。

【図８】入出庫の状況を表す平面図。

【図９】入出庫の状況を表す平面図。

【図１０】入出庫の状況を表す平面図。

【符号の説明】

１ 立体駐車設備 ２ 自走式駐車場（駐車平面） ３ 駐車スペース ４ 車両 ５ 斜路 ６ パレット ７ ゲート ９ 駐車ブロック １０ 昇降エレベータ １１ レール １２ 車輪 １３ シャフト １４ スプロケット １５ 駆動モータ １６ 駆動スプロケット １７ チェーン １８ モータ １９ リミットスイッチ ２０ リミットスイッチカバー ２１ 電線ケーブル ２２ ストライカ ３１ 入口ブース ３２ 出口ブース ４１ 自走式駐車場 ４２ 駐車スペース ４３ 車両 ４４ パレット ４５ 入口 ４６ 出口

フロントページの続き (72)発明者 中村 靖典 神奈川県横浜市中区錦町12番地 菱日エン ジニアリング株式会社内

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 縦方向及び横方向に複数の駐車スペース
   を設け、縦方向の駐車スペースを車両の前後方向とし、
   縦方向最後部列以外の駐車スペースをそれぞれパレット
   で構成し、パレットを個別に横方向に移動自在とし、横
   方向におけるパレット以外の隙間の合計を少なくとも車
   両１台が通過可能な寸法としたことを特徴とする自走式
   駐車場。
2. 【請求項２】 縦方向及び横方向に複数の駐車スペース
   を設け、縦方向の駐車スペースを車両の前後方向とし、
   駐車スペースをそれぞれパレットで構成し、パレットを
   個別に横方向に移動自在とし、横方向におけるパレット
   以外の隙間の合計を少なくとも車両１台が通過可能な寸
   法としたことを特徴とする自走式駐車場。
3. 【請求項３】 縦方向及び横方向に複数の駐車スペース
   設け、縦方向の駐車スペースを車両の前後方向とし、駐
   車スペースをそれぞれパレットで構成し、パレットを個
   別に横方向に移動自在とし、横方向におけるパレット以
   外の隙間の合計を少なくとも車両１台が通過可能な寸法
   とし、駐車スペースの縦方向後側に車両の入口を設け、
   駐車スペースの縦方向前側に車両の出口を設けたことを
   特徴とする自走式駐車場。
4. 【請求項４】 請求項１乃至請求項３のいずれか一項に
   記載の自走式駐車場は、多層にわたって設けられた立体
   設備であることを特徴とする自走式駐車場。
5. 【請求項５】 請求項３に記載の自走式駐車場におい
   て、出庫する車両が存在する列以外の駐車スペースのパ
   レットを横方向に移動させて出庫する車両の縦方向前後
   に車両の通路を形成し、出庫した車両の駐車スペースに
   新たな車両を入庫させることを特徴とする駐車方法。