JPH1162253A - 梁の施工方法及び施工治具 - Google Patents

梁の施工方法及び施工治具

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JPH1162253A
JPH1162253A JP22952097A JP22952097A JPH1162253A JP H1162253 A JPH1162253 A JP H1162253A JP 22952097 A JP22952097 A JP 22952097A JP 22952097 A JP22952097 A JP 22952097A JP H1162253 A JPH1162253 A JP H1162253A
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JP
Japan
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wall
construction
jig
locking
side end
Prior art date
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JP22952097A
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Osamu Ishiwatari
修 石渡
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Misawa Homes Co Ltd
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Misawa Homes Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単に梁の取付を行える梁の施工方法及び施
工治具を提供する。 【解決手段】 梁40の施工時に壁30に取り付けられ
て梁40の壁側端部40aを一時的に支持する施工治具
10であって、壁30の上端部に梁取付位置を避けて係
止される係止部12と、係止部12を介して壁30に係
止され壁30の壁面30aから所定幅突出し壁側端部4
0aが載置される載置部14と、を有することを特徴と
する施工治具10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、簡単に梁の取付を
行える梁の施工方法及び施工治具に関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】梁受金物
を用いて壁に梁を取り付ける方法として、梁受金物を梁
の端部に固定してから壁に係止・固定する方法がある
(特開平9−53298号)。この方法においては、壁
の上面が傾斜していたり、壁と壁の間が離れていて、梁
受金物を壁に係止することができない場合には、壁側の
梁端部をクレーン等で一定高さに支持し、作業者が取り
付け位置に規制しつつ、梁の施工作業が行われる。すな
わち、従来の取付作業は、吊られた状態にあり自由に移
動可能な梁を手で支えて取り付け位置に規制しその位置
に保持する作業と、保持しながら取り付ける作業とが要
求されるために、必ずしも作業性が良いものではなかっ
た。
【0003】ところで、クレーンのような大型機械の搬
入が困難な狭小地域も存在する。そのような地域では、
上記作業に加えて作業者の手で梁端部を支持しなければ
ならないという問題も生じる。そのため、梁の取り付け
作業において作業効率の向上の観点から改善が望まれて
いた。
【0004】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、簡単に梁の取付を行える梁の施工
方法及び施工治具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、梁の施工時に壁に取り付け
られて前記梁の壁側端部を一時的に支持する施工治具で
あって、前記壁の上端部に梁取付位置を避けて係止され
る係止部と、前記係止部を介して壁に係止され前記壁の
壁面から所定幅突出し前記壁側端部が載置される載置部
と、を有することを特徴とする。
【0006】請求項1記載の発明によれば、梁の壁側端
部を簡単に支持することができる施工治具を得ることが
できる。つまり、施工治具が、壁の上端部に係止される
係止部を有することから、壁の所定位置に簡単に取り付
けることができる。このとき、梁取付位置を避けて取り
付けられることから、梁の端部を壁に接続する際に係止
部が邪魔とならない。また、係止部を介して壁に係止さ
れ壁面から所定幅突出して梁の端部が載置される載置部
を有することから、梁の端部を簡単に支持することがで
きる。
【0007】従って、本施工治具を使用することによ
り、梁の壁側端部を所定高さに簡単に支持することがで
きる。また、クレーン等の大型吊り上げ機械の使用を省
略することも可能となる。
【0008】なお、係止部は、壁の上端部に係止可能な
限り、その具体的構成は特に限定されない。
【0009】また、載置部の大きさは、載置された梁の
端部を支持可能な範囲において特に限定されない。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1に記載の
施工治具において、前記係止部及び前記載置部は、互い
に上下方向にスライド可能であることを特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明によれば、係止部及び
載置部が互いに上下方向にスライド可能であることか
ら、梁の支持高さを自由に調整することができる。ま
た、梁の壁側端部を壁に固定した後に、係止部又は載置
部をスライドさせることにより、施工治具を取り外しや
すくなる。従って、梁の施工中及び施行後の各段階にお
いて使いやすい施工治具を得ることができる。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2に記載の施工治具において、前記係止部は、前記梁
の端面の幅より大きい間隔をおいて一対設けられること
を特徴とする。
【0013】請求項3記載の発明によれば、係止部が梁
の端面の幅より大きい間隔をおいて一対設けられること
から、梁の壁側端部をバランス良く支持することができ
る。また、施工治具に支持された状態で梁の壁側端部を
壁面に連結することが可能となる。従って、梁の施工作
業を一段と容易化できる施工治具を得ることができる。
【0014】請求項4記載の発明は、壁と梁の端部とを
交差方向で連結する梁受金物を前記梁の前記端部に取り
付けてから前記壁に固定して前記梁を前記壁に取り付け
る梁の施工方法において、前記壁の上端部に係止される
係止部と、前記係止部に接続されて前記壁の壁面から所
定幅突出し前記壁側端部が載置される載置部と、を有す
る施工治具を用い、前記梁受金物が前記壁に固定される
まで前記施工治具で前記壁側端部が支持されることを特
徴とする。
【0015】請求項4記載の発明によれば、梁受金物が
壁に固定されるまで梁の壁側端部が施工治具で支持され
ることから、簡単に梁の施工作業を遂行することができ
る。また、クレーン等の大型吊り上げ機械の使用を省略
することが可能となる。
【0016】ここで、施工治具が、壁の上端部に係止さ
れる係止部を有することから、壁の所定位置に施工治具
を簡単に取り付けることができる。また、係止部に接続
され壁面から所定幅突出して梁の端部が載置される載置
部を有することから、梁の端部を簡単に支持することが
できる。
【0017】さらに、梁と壁を交差方向で連結する梁受
金物が梁の壁側端部に先に取り付けられることから、高
所での作業を少なくすることができる。つまり、梁受金
物の梁への取付を低所で予め済ませることによって、高
所での固定作業が、梁受金物の壁への固定作業だけとな
る。そのため、梁取付作業が一層簡単なものとなる。
【0018】なお、係止部は、壁の上端部に係止可能な
限り、その具体的構成は特に限定されない。
【0019】また、載置部の大きさは、載置された梁の
端部を支持可能な範囲において特に限定されない。
【0020】さらに、梁受金物の構成も、梁と壁とを交
差方向で確実に連結可能な限り、種々の構成を採用し得
る。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項4に記載の
梁の施工方法において、前記施工治具は、前記係止部と
前記載置部とが互いに上下方向にスライド可能に形成さ
れることを特徴とする。
【0022】請求項5記載の発明によれば、係止部及び
載置部が互いに上下方向にスライド可能であることか
ら、梁の支持高さを自由に調整することができる。ま
た、梁壁側端部を壁に固定した後に、係止部又は載置部
をスライドさせることにより、施工治具を取り外しやす
くなる。従って、梁の施工作業が一層容易となる。
【0023】請求項6記載の発明は、請求項4又は請求
項5に記載の梁の施工方法において、前記係止部は、前
記梁の端面の幅より大きい間隔をおいて一対設けられる
ことを特徴とする。
【0024】請求項6記載の発明によれば、係止部が梁
の端面の幅より大きい間隔をおいて一対設けられること
から、梁の壁側端部をバランス良く支持した状態で梁の
施工作業を行うことができる。また、施工治具に支持さ
れた状態で梁の壁側端部を壁面に連結することが可能と
なる。従って、梁の施工作業が一段と容易となる。
【0025】請求項7記載の発明は、請求項4から請求
項6までのいずれかに記載された梁の施工方法におい
て、前記前記梁受金物は、前記梁に固定される梁側固定
部と、前記壁面に固定される壁側固定部と、前記壁の上
端面に係止される係止爪と、を有し、前記施工治具の前
記載置部は、前記壁面からの突出幅が前記係止爪より大
きいことを特徴とする。
【0026】請求項7記載の発明によれば、梁又は壁面
のそれぞれに対する専用の固定部があることから、梁受
金物を梁及び壁面に容易に固定することができる。そし
て、壁の上端面に係止可能な係止爪があることから、こ
の係止爪を壁に係止することで、梁の壁側端部を所定高
さに支持することができる。従って、施工治具と相俟っ
て、梁の壁側端部を所定位置に確実に支持することが可
能となる。
【0027】また、施工治具の載置部が、梁受金物の係
止爪よりも大きい突出幅をもって壁面から突出すること
から、壁の施工精度が低く、係止爪を機能させることが
できない場合でも、確実に梁の壁側端部を支持すること
ができる。従って、確実な施工作業を、簡単に実現する
ことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0029】図1は、本発明の実施形態をを示す一部分
解斜視図である。
【0030】同図において、梁40の壁側端部40aに
梁受金物50が取り付けられ、壁30の壁面30aにお
ける梁40の取付位置に補強板36が取り付けられ、こ
の補強板36及び壁30の上端部に引っかけるようにし
て、施工治具10が取付られる。
【0031】ここで、梁40は、H形鋼からなる鋼製梁
であり、一対のフランジ部42,44と、このフランジ
部42,44を連結するリブ状部46を含む。その具体
的寸法や形状等は、使用される部位や求められる強度等
によって異なるが、本実施形態では、フランジ部42,
44の幅100mm、下側のフランジ部44の下面から
上側のフランジ部42の上面までの高さが200mmに
設定される。そして、壁側端部40aにおいては、上側
のフランジ部42に孔48が形成され、リブ状部46に
固着孔49が形成される。この孔48は、図4に示す引
き寄せ手段70を取り付けるためのものであり、固着孔
49は、梁受金物50を取り付けるための孔である。こ
れらの形成個数や形成位置等は、必要に応じて任意に設
定される。
【0032】また、この梁40は、図3に示すように、
長手方向の一カ所で屈曲し、略へ字状をなす。そして、
棟側端部40bにも、別な梁受金物80が取り付けられ
る。そのため、棟側端部40bにおいても、リブ状部4
6に固着孔49が設けられる。
【0033】なお、図3は、梁40の施工例を示す一部
分解斜視図である。同図において、梁40の棟側端部4
0bは、壁30に平行に対面する屋切パネル32に固定
される。
【0034】また、梁40として、木製の梁を使用する
ことも可能である。
【0035】梁受金物50は、梁40に固定される梁側
固定部52と、壁30の壁面30aに固定される壁側固
定部54と、壁30の上端面に係止される係止爪56を
含んでなる。
【0036】梁側固定部52は、梁40のリブ状部46
に取り付け可能な大きさの板状をなし、固着孔49に連
通する孔52aを有する。
【0037】壁側固定部54は、略矩形の板状をなす。
その形状や大きさは、壁面30bに固定されて梁40を
確実に支持し得る範囲において、任意に変更し得るが、
本実施形態では、横幅がフランジ部42,44よりも広
く、縦の長さがリブ状部46よりもやや短く形成され
る。
【0038】また、壁側固定部54には、固定金物打ち
込み用の孔58が複数設けられる。
【0039】そして、壁側固定部54は、梁側固定部5
2の側端面に面を当接させて接続される。このとき、梁
側固定部52は、リブ状部46に固定されたときに、壁
側固定部54の横幅における中央とフランジ部42,4
4の長手方向の中心線とが一致するように、壁側固定部
54の横幅の中央からややずらして接続される。具体的
な接続位置は、リブ状部46の厚みを考慮して決定され
る。
【0040】なお、壁側固定部54の上端部には、中央
に印用のV溝59が形成される。このため、壁面30等
への取付位置の決定が容易となる。
【0041】係止爪56は、壁側固定部54の上端部か
ら梁側固定部52とは反対方向に略直角に突出させて形
成される。その突出長さは、18mmに設定されるが、
壁30等の上端面等の厚みに納まって確実に係止可能な
範囲において、種々変更可能である。
【0042】また、この係止爪56は、壁側固定金物5
4と一体形成される。このため、高い強度が得られる。
【0043】補強板36は、梁40の荷重を面で分散さ
せることによって壁30の破壊を防止するためのもので
あり、梁40の取付位置において、壁面30を覆うよう
に取り付けられる。壁30を補強するものであることか
ら、本実施形態においては、補強板36も壁30の一部
と見なす。
【0044】なお、補強板36厚みは、係止爪56の突
出長さを考慮して決定され、本実施形態では18mmに
設定される。また、本実施形態では、補強板36として
合板が使用される。
【0045】壁30は、複数枚の建築用パネルを接合し
て形成される。建築用パネルの構成は、周知のものを採
用して良い。また、壁30として機能可能な限り、他の
構成によることも可能である。
【0046】施工治具10は、梁40の施工作業を行う
間、梁40の壁側端部40aを所定高さに支持するため
の治具である。ここで、この施工治具10の実施形態を
示す斜視図を図2に示す。
【0047】同図において、施工治具10は、係止部1
2と載置部14とが連結部16を介して接続されて形成
される。また、係止部12と連結部16との固定には、
固定手段20が使用される。
【0048】係止部12は、図1に示す壁30等の上端
部に係止される部分であり、細長い金属板を2カ所で直
角に屈曲させて略コ字状に形成される。この係止部12
の大きさは、取付位置における壁30の厚みと補強板3
6の厚みを考慮し、安定して係止可能な大きさに設定さ
れる。
【0049】また、載置部14に接続される端部12c
は、反対側の端部12aよりも長く形成され、長手方向
に沿って貫通溝18が設けられる。この貫通溝18の幅
は、固定手段20を取付可能な大きさとされるさらに、
係止部12は一対設けられ、梁40の端面の幅及び梁受
金物50の幅よりも大きい間隔をおいて載置部14に接
続される。
【0050】載置部14は、壁面30等から直角に突出
し、梁40の壁側端部40aが載置される部分であり、
壁側端部40aを支持しやすいように矩形の板状をな
す。その横幅は、接続される一対の係止部12間に、梁
40の端面の幅及び梁受金物50の幅よりも大きい間隔
を確保し得る程度に設定される。また、その縦の長さ
は、許容し得る壁30の組立誤差を考慮し、5cmに設
定される。
【0051】なお、縦の長さは、梁40の壁側端部40
aを確実に支持し得る範囲において、任意に設定するこ
とも可能である。
【0052】連結部16は係止部12と載置部14とを
連結する部分であり、載置部14の側端14aから直角
に立ち上がるように形成される。また、その幅は、係止
部12の幅に合わせて設定される。その長さは、連結部
16の上端部と係止部12の端部12cの下端部とを重
ねて固定したときに、少なくとも端部12aの長さに相
当する距離だけ、載置部14を、壁30に固定された梁
40の下面より下方に位置させ得る長さとされる。
【0053】固定手段20は、ボルト22,蝶ナット2
4,ワッシャ26を含んでなる。
【0054】ボルト22は、貫通溝18にはめ込み可能
な太さをなし、載置部14の上方において載置部14と
平行に突出するように、連結部16の上端部に予め固定
される。
【0055】蝶ナット24及びワッシャ26について
は、周知であるので、説明を省略する。
【0056】このような固定手段20により、連結部1
6と係止部12が、互いに上下方向にスライド可能に連
結される。つまり、係止部12の貫通溝18にボルト2
2がはめ込まれ、その後、ワッシャ26と蝶ナット24
がボルト22に取り付けられて、固く締められ、端部1
2cと連結部16が緊結される。このとき、貫通溝18
に沿ってボルト22の固定位置を移動することにより、
載置部14が上下にスライドし、その位置を任意に変更
することが可能となる。
【0057】次に、このような構成を有する施工治具1
0を用いた梁40の施工方法を、図1〜図4を参照しつ
つ説明する。なお、図4は、梁40の施工方法を示す斜
視図である。
【0058】まず、図1に示すように、壁30の壁面3
0aに補強板36を取り付けておき、この補強板36及
び壁30の上端部に係止部12を引っかけて施工治具1
0を取り付ける。このとき、載置部14が壁面30a方
向に直角に突出するようにする。また、係止部12の端
部12cと連結部16の重なり長さを調節して、載置部
14の位置を調整する。載置部14の位置は、梁40の
壁側端部40aを取付予定位置に支持可能な高さとする
ことが好ましい。
【0059】一方、梁40には、図3に示すように、壁
側端部40a及び棟側端部40bのそれぞれに、梁受金
物50,80を取り付けておく。取付には、図1に示す
ように、ボルト62,ワッシャ64,ナット66を含む
固定金物60を用いる。
【0060】なお、梁受金物80は、固定位置に合わせ
て壁側固定部の形状が変更されている点を除き、上述し
た梁受金物50と同様の構成を有する。梁受金物50,
80の梁40への取付作業は、低所で行う。
【0061】また、屋切パネル32には、棟側端部40
bが固定される位置において、補強板36が取り付けら
れる。
【0062】次に、梁40の棟側端部40aを所定高さ
に支持しつつ、棟側端部40b、壁側端部40aの順に
固定する。このとき、梁受金物50が壁30に固定され
るまでは、壁側端部40aを載置部14に載置する。ま
た、壁30、32の施工精度が良い場合には、梁受金物
50の係止爪56を補強板36を含む壁30の上端面に
係止する。従って、この場合には、係止爪56と載置部
14の両方によって壁側端部40aが支持される。
【0063】一方、壁30,32の施工精度が低く、係
止爪56を壁30に係止することができない場合には、
載置部14のみによって壁側端部40aが所定位置に支
持される。載置部14の壁面30a方向の突出長さが、
係止爪56の突出長さよりかなり大きいことから、壁側
端部40aを確実に支持することができる。
【0064】そして、この場合には、図4に示すよう
に、引き寄せ治具70で壁側端部40aと壁30を互い
に引き寄せてから梁受金物50を壁30に固定する。
【0065】なお、引き寄せ治具70の構成は、梁40
と壁30とを互いに近づけ得るものであれば特に限定さ
れない。本実施形態では、棒状の引っかけ部72と棒状
のハンドル74とが、ピン75を中心に回動可能に固定
された構成のものを使用する。また、引っかけ部72の
先端は、梁40の孔48に係止可能になっている。そし
て、同図に示すように、引っかけ部72の先端を梁40
の孔48に係止しつつハンドル74を矢印100方向に
回動させると、梁40と壁30とが互いに引き寄せられ
る。
【0066】梁受金物50を壁30に固定した後、施工
治具10を壁30から取り外す。このとき、固定手段2
0を弛め、図2に示す端部12aの長さ分だけ載置部1
4を梁40の下面より下方にスライドさせると、施工治
具10の取り外しが容易となる。
【0067】本実施形態は上述のように構成されてお
り、これによって次のような作用・効果が生じる。
【0068】第一に、施工治具10で梁40の壁側端部
40aが支持されることから、クレーン等の大型吊り上
げ機械を使用したり、作業者の手で支持したりすること
なく、梁40の取付作業を行うことができる。そのた
め、梁40の施工作業が簡単なものとなる。このこと
は、大型機械の搬入が困難な狭小地域において特に有効
である。
【0069】特に、施工治具10の係止部12と載置部
14が互いに上下方向にスライド可能であることから、
載置部14の位置を任意に変更することができる。その
ため、壁側端部40aの適切な位置での支持と、固定後
の施工治具10の取り外しが容易となる。
【0070】また、係止部12と連結部16とを固定す
る固定手段20が、ボルト22と蝶ナット24を含んで
なることから、手で簡単に操作することができる。
【0071】さらに、係止部12が一対設けられること
から、載置部14をバランス良く支持することができ、
その間隔が、梁受金物50の幅よりも大きく設定される
ことから、壁側端部40aが載置部14に載置された状
態で梁受金物50を壁30等の固定することが可能とな
る。
【0072】従って、梁40の施工作業を行いやすい。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、施工治具が、壁の上端部に係止される係止
部と、この係止部に接続され壁面から所定幅突出して梁
の端部が載置される載置部を有することから、梁の壁側
端部を簡単に支持することができる。
【0074】請求項2記載の発明によれば、係止部及び
載置部が互いに上下方向にスライド可能であることか
ら、梁の支持高さを自由に調整することができ、さら
に、梁壁側端部を壁に固定した後に、施工治具を取り外
しやすくなる。
【0075】請求項3記載の発明によれば、係止部が梁
の端面の幅より大きい間隔をおいて一対設けられること
から、梁の壁側端部をバランス良く支持した状態で梁の
施工作業を行うことができ、さらに、施工治具に支持さ
れた状態で梁の壁側端部を壁面に連結することが可能と
なる。
【0076】請求項4記載の発明によれば、梁受金物が
壁に固定されるまで梁の壁側端部が施工治具で支持され
ることから、簡単梁の施工作業を遂行することができ
る。
【0077】請求項5記載の発明によれば、係止部及び
載置部が互いに上下方向にスライド可能であることか
ら、梁の施工作業が一層容易となる。
【0078】請求項6記載の発明によれば、係止部が梁
の端面の幅より大きい間隔をおいて一対設けられること
から、梁の壁側端部をバランス良く支持した状態で梁の
施工作業を行うことができ、さらに、施工治具に支持さ
れた状態で梁の壁側端部を壁面に連結することが可能と
なる。
【0079】請求項7記載の発明によれば、梁又は壁面
のそれぞれに対する専用の固定部と、壁の上端面に係止
可能な係止爪があることから、梁受金物の取付が容易と
なるとともに、梁の壁側端部を所定高さに支持すること
が可能となる。また、施工治具の載置部が、梁受金物の
係止爪よりも大きい突出幅をもって壁面から突出するこ
とから、壁の施工精度が低く、係止爪を機能させること
ができない場合でも、確実に梁の壁側端部を支持するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態をを示す一部分解斜視図であ
る。
【図2】本発明にかかる施工治具の実施形態を示す斜視
図である。
【図3】本発明にかかる梁の施工例を示す一部分解斜視
図である。
【図4】梁の施工方法を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 施工治具 12 係止部 14 載置部 30 壁 30a壁面 40 梁 40a 壁側端部 50、80 梁受金物 52 梁側固定部 54 壁側固定部 56 係止爪
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04B 2/56 633 E04B 2/56 633E 7/04 7/04 B

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 梁の施工時に壁に取り付けられて前記梁
    の壁側端部を一時的に支持する施工治具であって、 前記壁の上端部に梁取付位置を避けて係止される係止部
    と、 前記係止部を介して壁に係止され前記壁の壁面から所定
    幅突出し前記壁側端部が載置される載置部と、を有する
    ことを特徴とする施工治具。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の施工治具において、 前記係止部及び前記載置部は、互いに上下方向にスライ
    ド可能であることを特徴とする施工治具。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の施工治具
    において、 前記係止部は、前記梁の端面の幅より大きい間隔をおい
    て一対設けられることを特徴とする施工治具。
  4. 【請求項4】 壁と梁の端部とを交差方向で連結する梁
    受金物を前記梁の前記端部に取り付けてから前記壁に固
    定して前記梁を前記壁に取り付ける梁の施工方法におい
    て、 前記壁の上端部に係止される係止部と、前記係止部に接
    続されて前記壁の壁面から所定幅突出し前記壁側端部が
    載置される載置部と、を有する施工治具を用い、前記梁
    受金物が前記壁に固定されるまで前記施工治具で前記壁
    側端部が支持されることを特徴とする梁の施工方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の梁の施工方法におい
    て、 前記施工治具は、前記係止部と前記載置部とが互いに上
    下方向にスライド可能に形成されることを特徴とする梁
    の施工方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5に記載の梁の施工
    方法において、 前記係止部は、前記梁の端面の幅より大きい間隔をおい
    て一対設けられることを特徴とする梁の施工方法。
  7. 【請求項7】 請求項4から請求項6までのいずれかに
    記載された梁の施工方法において、 前記前記梁受金物は、前記梁に固定される梁側固定部
    と、前記壁面に固定される壁側固定部と、前記壁の上端
    面に係止される係止爪と、を有し、 前記施工治具の前記載置部は、前記壁面からの突出幅が
    前記係止爪より大きいことを特徴とする梁の施工方法。
JP22952097A 1997-08-26 1997-08-26 梁の施工方法及び施工治具 Withdrawn JPH1162253A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013133644A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Sankyu Inc 壁材の取付用治具及びこれを用いた壁材の施工方法
US11142902B2 (en) 2017-06-07 2021-10-12 Simpson Strong-Tie Company, Inc. Drywall hanger
USRE48789E1 (en) 2013-12-14 2021-10-26 Simpson Strong-Tie Company Inc. Drywall joist hanger
US11225787B2 (en) 2018-06-06 2022-01-18 Simpson Strong-Tie Company, Inc. Drywall spacing joist hanger

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