JPH1161398A - 電極の製造方法および電極 - Google Patents

電極の製造方法および電極

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JPH1161398A
JPH1161398A JP9230410A JP23041097A JPH1161398A JP H1161398 A JPH1161398 A JP H1161398A JP 9230410 A JP9230410 A JP 9230410A JP 23041097 A JP23041097 A JP 23041097A JP H1161398 A JPH1161398 A JP H1161398A
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electrode
film
oxide
thin film
organic
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JP9230410A
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Masami Mori
匡見 森
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Original Assignee
TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機層界面での物性を改善して有機層へのダ
メージも少なく、リーク電流の発生等を抑制し、電荷注
入効率が良好で、発光特性を向上させ、ダークスポット
の発生を抑制し、性能劣化の少ない陽電極を有する有機
EL素子を実現する。 【解決手段】 スパッタ法を用い、かつ少なくとも基板
の成膜面の温度を10℃以下とする電極の製造方法によ
り、有機EL素子等の電極を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子や正孔(ホー
ル)を供給する電極の製造方法に関し、さらには、有機
化合物を用いた有機EL発光素子(以下、有機EL素子
という)の発光層に電子や正孔を供給する電極に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、有機EL素子が盛んに研究されて
いる。これは、陽電極上にトリフェニルジアミン(TP
D)などのホール輸送材料を蒸着により薄膜とし、さら
にアルミキノリノール錯体(Alq3)などの蛍光物質
を発光層として積層し、さらにMgなどの仕事関数の小
さな金属電極(陰電極)を形成した基本構成を有する素
子で、10V前後の電圧で数100から数10,000
cd/m2ときわめて高い輝度が得られることで注目されて
いる。
【0003】このような有機EL素子の陽電極として用
いられる材料は、発光層やホール注入輸送層等へ正孔
(ホール)を多く注入するものが有効であると考えられ
ている。また、通常基板側から発光光を取り出す構成と
することが多く、透明な導電性材料であることが必要で
ある。
【0004】このような有機EL素子の陰電極として用
いられる材料は、発光層へ電子を多く注入するものが有
効であると考えられている。電子注入効率の高い電極材
料として、仕事関数の小さい材料が適している。仕事関
数の小さい材料としては種々のものがあるが、EL発光
素子の陰極として用いられるものとしては、例えば特開
平4−233194号公報に記載されているMgAg、
AlLiが一般的である。この理由として、有機EL発
光素子の製造プロセスが、抵抗加熱を用いた蒸着を主と
しているため、蒸着源は低温で蒸気圧の高いものに自ず
と制限されてしまうという事情がある。
【0005】また、真空蒸着法以外でも、例えばスパッ
タ法を用いて陰電極を成膜する検討も種々なされている
が、スパッタ法を用いて成膜した場合、成膜される薄膜
中で異常粒成長を起こしたり、表面の凹凸を生じたりし
てリーク電流を生じる場合があった。
【0006】一方、有機EL素子の陽電極は、陽電極側
から発光光を取り出す構成が一般的であるため、通常透
明電極を使用する。このような透明電極として、ITO
(錫ドープ酸化インジウム)、IZO(亜鉛ドープ酸化
インジウム)、ZnO、SnO2 、In23 等が知ら
れている。中でもITO電極は、80%以上の可視光透
過率と、10Ω/□以下のシート抵抗を併せ持つ透明電
極として、液晶ディスプレイ(LCD)、調光ガラス、
太陽電池等の透明電極として幅広く使用されており、有
機EL素子の陽電極としても有望視されている。
【0007】しかしながら、このような透明電極をスパ
ッタ法で成膜した場合、上記陰電極と同様に成膜される
薄膜中で異常粒成長を起こしたり、表面の凹凸を生じた
りしてリーク電流を生じたり、輝度の低下やダークスポ
ットの発生などの発光不良を生じる場合があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、有機
EL素子等のディスプレイに応用した場合、電極界面で
の物性を改善して、リーク電流の発生等を抑制し、電子
または正孔注入効率が良好で、発光特性を向上させ、ダ
ークスポットの発生を抑制し、性能劣化の少ない電極の
製造方法および電極を実現することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、上記目的は以
下の構成により達成される。 (1) スパッタ法を用い、かつ少なくとも基板の成膜
面の温度を10℃以下とする電極の製造方法。 (2) 前記スパッタ法はDCスパッタ法である上記
(1)の電極の製造方法。 (3) 上記(1)または(2)の電極の製造方法によ
り成膜された電極。 (4) 前記電極は、酸化物透明導電薄膜または金属薄
膜のいずれかである上記(3)の電極。 (5) 前記酸化物透明導電薄膜は、酸化インジウム、
酸化スズおよび酸化亜鉛を1種または2種以上含有する
上記(4)の電極。 (6) 前記金属薄膜は、仕事関数が4.0eV以下の金
属または合金である上記(4)の電極。 (7) ディスプレイの電極である上記(3)〜(6)
の電極。 (8) 前記ディスプレイは有機EL素子である上記
(7)の電極。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的構成につい
て詳細に説明する。
【0011】本発明の電極の製造方法は、スパッタ法を
用い、かつ少なくとも基板の成膜面の温度を10℃以下
とする。基板成膜面の温度を10℃以下に管理すること
で、成膜される電極が、よりアモルファス状態に近くな
り、膜界面での物性が改善され、ディスプレイに応用し
た場合に良好な結果を得ることができる。
【0012】基板は、少なくとも電極が成膜される面の
温度を安定に管理する必要がある。成膜される電極の温
度は、基板成膜面の温度とほぼ等しいからである。基板
成膜面の温度は10℃以下であればよく、その下限は特
に規制されるものではないが、基板温度を低くしすぎる
と成膜される材料によっては特性の調整が困難となった
り、超低温を実現するための高価な装置を必要とするた
め、好ましくは−30〜10℃、特に−20〜5℃、さ
らには−20〜0℃程度の範囲が好ましい。
【0013】基板温度は電極成膜中上記温度範囲に保持
されることが好ましいが、例えば、成膜過程の後半部分
のみ上記の温度範囲としたり、成膜工程中に基板温度を
低下させて行き電極の上層部分が上記温度範囲内で成膜
されるようにしてもよい。その場合、少なくとも電極成
膜時間の50%以上、特に75%以上が上記温度範囲に
管理されていることが好ましい。
【0014】基板の温度は安定に制御されることが好ま
しい。基板の温度を安定に制御する手段として、好まし
くは有機物等を含有する液体冷媒を基板ホルダー内に循
環させ、所望の温度に冷却すればよい。用いる有機溶媒
としては、基板ホルダー内を効率よく循環させるため、
上記の温度範囲で安定に液体状態を保ち、粘性の低いも
のが好ましい。このような液体冷媒としては、例えばガ
ルデン(GALDEN)等を好ましく挙げることができ
る。
【0015】成膜される電極としては、酸化物透明導電
薄膜または金属薄膜が好ましい。
【0016】酸化物透明導電薄膜としては、錫ドープ酸
化インジウム(ITO)、亜鉛ドープ酸化インジウム
(IZO)、酸化インジウム(In23 )、酸化スズ
(SnO2 )および酸化亜鉛(ZnO)のいずれかを主
組成としたものが好ましい。これらの酸化物はその化学
量論組成から多少偏倚していてもよい。ITOでは、通
常In2 3 とSnO2 とを化学量論組成で含有する
が、酸素量は多少これから偏倚していてもよい。InO
X ・SnOY とすると、Xは1.0〜2.0、Yは1.
6〜2.4の範囲が好ましい。In2 3 に対しSnO
2 の混合比は、1〜20wt%が好ましく、さらには5〜
12wt%が好ましい。In2 3 に対しZnOの混合比
は、1〜20wt%が好ましく、さらには5〜12wt%が
好ましい。
【0017】成膜される金属薄膜電極の構成材料として
は、電子注入を効果的に行う低仕事関数の物質が好まし
く、例えば、K、Li、Na、Mg、La、Ce、C
a、Sr、Ba、Al、Ag、In、Sn、Zn、Z
r、Cs、Er、Eu、Ga、Hf、Nd、Rb、S
c、Sm、Ta、Y、Yb等の金属元素単体、あるい
は、BaO、BaS、CaO、HfC、LaB6、Mg
O、MoC、NbC、PbS、SrO、TaC、Th
C、ThO2、ThS、TiC、TiN、UC、UN、
UO2、W2C、Y23、ZrC、ZrN、ZrO2等の
化合物を用いると良い。または安定性を向上させるため
には、金属元素を含む2成分、3成分の合金系を用いる
ことが好ましい。合金系としては、例えばAl・Ca
(Ca:5〜20at%)、Al・In(In:1〜10
at%)、Al・Li(Li:0.1〜20at%未満)、
Al・R〔RはY,Scを含む希土類元素を表す〕等の
アルミニウム系合金やIn・Mg(Mg:50〜80at
%)等が好ましい。これらの中でも、特にAl単体やA
l・Li(Li:0.4〜6.5(ただし6.5を含ま
ず)at%)または(Li:6.5〜14at%)、Al・
R(R:0.1〜25、特に0.5〜20at%)等のア
ルミニウム系合金が圧縮応力が発生しにくく好ましい。
したがって、スパッタターゲットとしては、通常このよ
うな電極構成金属、合金を用いる。これらの仕事関数は
4.5eV以下であり、特に仕事関数が4.0eV以下の金
属、合金が好ましい。
【0018】電極の成膜にスパッタ法を用いることによ
り、形成された電極は緻密な膜となり、粗な蒸着膜に比
較して膜中への水分の侵入が非常に少なく、化学的安定
性が高く、有機EL素子などに応用した場合、長寿命の
素子が得られる。また、プレスパッタを行うことで、真
空中でターゲット表面の酸化物層を除去したり、逆スパ
ッタにより成膜面に吸着した水分、酸素および炭化水素
等の不純物を除去できるので、クリーンな電極−成膜面
界面や電極を形成でき、その結果、ディスプレイなどに
応用した場合、高品位で安定した電極ができる。ターゲ
ットとしては前記組成範囲の合金や、金属単独でも良
く、これらに加えて添加成分を含むターゲットを用いて
も良い。さらに、蒸気圧の大きく異なる材料の混合物を
ターゲットとして用いても、生成する膜とターゲットと
の組成のズレは少なく、蒸着法のように蒸気圧等による
使用材料の制限もない。また、蒸着法に比較して材料を
長時間供給する必要がなく、膜厚や膜質の均一性に優
れ、生産性の点で有利である。スパッタ時のスパッタガ
スの圧力は、好ましくは0.1〜5Paの範囲が好まし
い。
【0019】スパッタ法としてはRF電源を用いた高周
波スパッタ法等も可能であるが、成膜レートの制御が容
易であり、有機EL素子等への応用を考えると、DCス
パッタ法を用いることが好ましい。DCスパッタ装置の
電力としては、好ましくは0.1〜10W/cm2、特に
0.5〜7W/cm2の範囲である。また、成膜レートは
5〜100nm/min 、特に10〜50nm/min の範囲が
好ましい。
【0020】スパッタ法を用いて酸化物透明導電膜ない
し金属薄膜を成膜する際、スパッタガスにAr、Kr、
Xeのいずれか、あるいはこれらの少なくとも1種以上
のガスを含む混合ガスを用い、成膜ガス圧力と基板ター
ゲット間距離の積が20〜65Pa・cmを満たす成膜条件
にすることが好ましい。
【0021】スパッタガスは、通常のスパッタ装置に使
用される不活性ガスや、反応性スパッタではこれに加え
てN2、H2、O2、C24、NH3等の反応性ガスが使用
可能であるが、好ましくは主スパッタガスにはAr、K
r、Xeのいずれか、あるいはこれらの少なくとも1種
以上のガスを含む混合ガスを用いることが好ましい。こ
れらは不活性ガスであり、かつ、比較的原子量が大きい
ため好ましく、特にAr、Kr、Xe単体が好ましい。
Ar、Kr、Xeガスを用いることにより、スパッタさ
れた原子が基板まで到達する途中、上記ガスと衝突を繰
り返し、運動エネルギーを減少させて、基板に到着す
る。このことからよりアモルファス性の強い電極を成膜
することが可能となり、粒成長が抑制され、膜表面がよ
りスムースになる。
【0022】また、Ar、Kr、Xeの少なくとも1種
以上のガスを含む混合ガスを用いても良く、この様な混
合ガスを用いる場合、Ar、Kr、Xeの分圧の合計は
50%以上として主スパッタガスとして用いる。このよ
うにAr、Kr、Xeの少なくとも1種と任意のガスを
組み合わせた混合ガスを用いることにより、上記の効果
を維持したまま、反応性スパッタを行うこともできる。
【0023】スパッタガスにAr、Kr、Xeのいずれ
かを主スパッタガスとして用いる場合、好ましくは上記
基板ターゲット間距離の積は、それぞれ、 Arを用いた場合:25〜55Pa・cm、特に30〜50
Pa・cm、 Krを用いた場合:20〜50Pa・cm、特に25〜45
Pa・cm、 Xeを用いた場合:20〜50Pa・cm、特に20〜40
Pa・cm の範囲が好ましく、これらの条件であればいずれかのス
パッタガスを用いても好ましい結果を得ることができる
が、特にArを用いることが好ましい。
【0024】成膜される酸化物透明導電薄膜の厚さは、
正孔注入を十分行える一定以上の厚さとすれば良く、5
0nm以上、好ましくは100nm以上とすればよい。ま
た、その上限値には特に制限はないが、通常膜厚は50
〜200nm程度とすればよい。また、金属薄膜電極の厚
さは、電子注入を十分行える一定以上の厚さとすれば良
く、50nm以上、好ましくは100nm以上とすればよ
い。また、その上限値には特に制限はないが、通常膜厚
は50〜500nm程度とすればよい。
【0025】本発明の電極は、好ましくはディスプレイ
の電極、特に有機EL素子を有するディスプレイの電極
として用いる。この場合、酸化物透明導電薄膜は陽電極
として、金属薄膜は陰電極として好ましく用いることが
できる。
【0026】酸化物透明導電薄膜を有機EL素子の陽電
極に応用する場合、添加元素として、好ましくはC,
N,H,F,B,P,S,AsおよびSi元素の1種ま
たは2種以上を含有させるとよい。これらの元素を添加
することにより、透明導電膜がよりアモルファス状態に
近くなり、陽電極としての膜界面の物性が改善され、リ
ーク電流等の素子不良の発生をさらに抑制できる。
【0027】これらの添加元素を酸化物透明導電薄膜に
添加する手段としては、特に限定されるものではなく、
スパッタ法においては、ターゲット上にこれらを含有す
るチップ材を乗せたり、あらかじめこれら添加元素を含
有するターゲットを用いて添加する方法も考えられる
が、好ましくは反応性スパッタ法を用いて添加する方法
が好ましい。反応性スパッタ法を用いることにより、添
加元素の濃度や膜物性をコントロールしやすくなる。
【0028】使用される反応性ガスとしては、C,N,
H,F,B,S,AsおよびSi元素を添加しうるもの
であれば特に限定されるものではないが、例えばCH
4 、C22 ,C24 等の各種炭化水素や、N2 や、N
3 等の窒化水素、NO,NO2 ,N2O等の窒素酸化
物、H2 ,H2Oや、SiF4 等のフッ化ケイ素、Si
Cl4 等の塩化ケイ素、SiH4 ,Si26 ,Si3
8 ,SiH3Cl,SiH2Cl2 ,SiHCl3 等のシ
ラン類,AsH3 等のアルシン類、PH3 等のフォスフ
ィン類、POCl3 等のリン酸化合物、B26 等のジ
ボラン類、H2S等の硫化水素等を好ましく挙げること
ができる。これらの反応性ガスは単独で用いてもよい
し、2種以上を混合して用いてもよい。反応性ガスを2
種以上混合して用いる場合の混合比は任意である。
【0029】添加元素の含有量は、透明導電膜の抵抗値
を上昇させることなく、素子の結晶化を制御できる程度
添加することが好ましく、添加する透明導電膜の全金属
元素に対して、総計で5at%以下、より好ましくは0.
1〜5at%、特に0.5〜3.0at%程度添加すること
が好ましい。反応性スパッタを行う場合、添加元素を上
記範囲で透明導電膜中に存在させるためには、反応性ガ
スをスパッタガスに対して0.5〜20%程度の分圧と
なるように導入すればよい。なお、基板温度、スパッタ
ガス圧、ターゲット、基板間距離、投入パワー等の成膜
条件によって、反応性ガスを同一分圧条件で導入して
も、透明導電膜中に取り込まれる添加元素の量が異なる
ため、これらの条件に合わせて最適な分圧を適宜調整す
ればよい。
【0030】さらに、前記酸化物透明導電薄膜に、添加
物として、Ir,Mo,Mn,Nb,Os,Re,R
u,Rh,Cr,Fe,Pt,Ti,WおよびVの酸化
物を1種または2種以上含有させてもよい。これらの酸
化物を添加することによっても、透明導電膜がよりアモ
ルファス状態に近くなり、陽電極としての膜界面の物性
が改善され、リーク電流等の素子不良の発生をさらに抑
制できる。
【0031】これらの添加物を酸化物透明導電薄膜に添
加する手段としては、特に限定されるものではないが、
例えば所定の組成比で酸化物を混入したターゲットを用
いればよい。その他、酸化物を含有するチップ材と透明
導電膜組成のターゲットを用いて添加する方法も考えら
れるが、前記混合ターゲットを用いて添加する方法が好
ましい。これにより、添加元素の濃度や膜物性をコント
ロールしやすくなる。あるいは、前記酸化物組成ターゲ
ットと透明電極組成ターゲットとを2元系で用いて、そ
れぞれのパワーを変えることで組成比をコントロールし
てもよい。
【0032】好ましい酸化物原料としては、透明導電膜
の導電性を維持するため、電気抵抗率が小さく、金属伝
導するものが好ましい。このような金属伝導の酸化物と
して、CrO2 等の酸化クロム、Fe34 等の酸化
鉄、IrO2 等の酸化イリジウム、MnO2 等の酸化マ
ンガン、MoO2 等の酸化モリブデン、NbO,NbO
2 等の酸化ニオブ、OsO2 等の酸化オスミウム、Pt
2 等の酸化プラチナ、ReO2 (β),ReO3 等の
酸化レニウム、RhO2 等の酸化ロジウム、RuO2
の酸化ルテニウム、Ti23 ,Ti35 ,Ti4
7 ,Ti59 等の酸化チタン、WO2 ,W1849 等の
酸化タングステン、V23 ,V47 ,V59 ,V6
11 ,V713 ,V815 ,VO2 ,V613等の酸化バ
ナジウム等を好ましく挙げることができる。これらの酸
化物は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用い
てもよい。これらの酸化物を2種以上混合して用いる場
合の混合比は任意である。また、各酸化物は通常上記化
学量論組成で存在するが、これから多少偏倚していても
よい。
【0033】また、上記金属伝導の酸化物に代え、ある
いはそれと共に、比較的抵抗率が高い半導体伝導の酸化
物を用いてもよい。このような半導体伝導の酸化物とし
て、Cu2O等の酸化銅,Cr23 等の酸化クロム,M
nO,Mn23 等の酸化マンガン,FeO等の酸化
鉄,CoO,Co34 等の酸化コバルト,BaO等の
酸化バリウム,Pr23 等の酸化プラセオジウム、A
2O等の酸化銀,Bi23 等の酸化ビスマス、TiO
2 等の酸化チタン,ThO2 等の酸化トリウム,V25
等の酸化バナジウム,Nb25 等の酸化ニオブ,Ta
25 等の酸化タンタル,MoO3 等の酸化モリブデ
ン,WO3 等の酸化タングステン,LaCrO3 等のラ
ンタン・クロム合金酸化物,LaMnO3 等のランタン
・マンガン合金酸化物,BaTiO3 等のバリウム・チ
タン合金酸化物,NiO等の酸化ニッケル等が挙げられ
る。これらの酸化物は単独で用いてもよいし、2種以上
を混合して用いてもよい。これらの酸化物を2種以上混
合して用いる場合の混合比は任意である。この酸化物半
導体の組成比は、上記化学量論組成から多少偏倚してい
てもよい。
【0034】添加物の含有量は、透明導電膜の抵抗値を
上昇させることなく、素子の結晶化を制御できる程度添
加することが好ましく、好ましくは添加される透明導電
膜中の全金属元素に対して、金属元素比で総計で0.1
〜5 mol%、特に0.2〜3.0 mol%程度添加するこ
とが好ましい。添加物を上記範囲で透明導電膜中に存在
させるためには、スパッタ法であれば上記組成範囲で、
所望の組成のターゲットを用いる。これに、酸素欠損を
補うためスパッタガスに加えてO2 等の酸素ガスを混合
して用いればよい。酸素ガスの分圧はスパッタガスに対
して0.1〜30%程度となるように導入すればよい。
なお、基板温度、スパッタガス圧、ターゲット、基板間
距離、投入パワー等の成膜条件によって、酸素ガスを同
一分圧条件で導入しても、透明導電膜中に取り込まれる
酸素の量が異なるため、これらの条件に合わせて最適な
分圧を適宜調整すればよい。
【0035】このようにして得られた陽電極は、シート
抵抗が増大する傾向にある。このため、その膜厚は下地
となる透明電極と共に用いる場合には10〜20nmの比
較的薄いものとすることが好ましい。通常、陽電極のシ
ート抵抗は膜厚200nmで、上記添加元素を含む陽電極
の場合、50〜2kΩ/□、また、陽電極に上記の酸化
物を添加した場合で20〜50Ω/□程度である。陽電
極表面の最大表面粗さ(Rmax )は、好ましくは100
nm以下、より好ましくは50nm以下、特に5〜30nmが
好ましい。またその平均表面粗さ(Ra )は、好ましく
は30nm以下、より好ましくは20nm以下、特に0.5
〜10nmが好ましい。陽電極の表面をスムースにする
と、ダークスポットの発生等をより抑制することができ
好ましい。
【0036】また、本発明を有機EL素子に応用する場
合、下地となる透明導電膜上に陽電極を成膜してもよ
い。このように下地透明導電膜と陽電極の2層構造とす
ることにより、電極抵抗を低く抑えることができ好まし
い。下地透明導電膜の膜厚としては、通常100〜20
0nm程度が好ましい。下地透明導電膜上に成膜される場
合の陽電極の膜厚は、好ましくは10nm以上、より好ま
しくは20nm以上が好ましく、その上限は特に規制され
るものではないが、光の透過性を重視する場合、透過率
を80%以上とすることが好ましく、その場合の膜厚は
100nm以下が好ましい。
【0037】また、下地透明導電膜上に陽電極を成膜す
る場合、あらかじめ下地透明導電膜の表面をプラズマ処
理、より具体的には逆スパッタ等をすることが好まし
い。下地透明導電膜の表面をプラズマ処理することによ
り、下地透明導電膜表面が平坦化され、その後に成膜さ
れる陽電極も平坦化される。逆スパッタの条件として
は、好ましくは上記のスパッタガスを用い、ガス圧0.
5〜1.0 Pa、投入電力0.5〜3W/cm2 程度にて
1〜10分程度行うことが好ましい。
【0038】なお、ディスプレイのような大きなデバイ
スにおいては、ITO等の陽電極の抵抗が大きく、電圧
降下が起きるので、Alなどのメタル配線をしてもよ
い。
【0039】本発明で使用される有機EL発光素子は、
基板上に陽電極と、その上に陰電極を有する。また、こ
れらの電極に挟まれて、それぞれ少なくとも1層の電荷
輸送層および発光層を有し、さらに最上層として保護電
極を有する。また、いわゆる逆積層構造の場合は基板側
に陰電極を成膜する構成となる。なお、電荷輸送層は省
略可能である。
【0040】有機EL素子は、陰電極の上、つまり有機
層と反対側には保護電極を設けてもよい。保護電極を設
けることにより、陰電極が外気や水分等から保護され、
構成薄膜の劣化が防止され、電子注入効率が安定し、素
子寿命が飛躍的に向上する。また、この保護電極は、非
常に低抵抗であり、陰電極の抵抗が高い場合には配線電
極としての機能も有する。この保護電極は、Al、Al
および遷移金属(ただしTiを除く)、Tiまたは窒化
チタン(TiN)のいずれか1種または2種以上を含有
し、これらを単独で用いた場合、それぞれ保護電極中に
少なくとも、Al:90〜100at%、Ti:90〜1
00at%、TiN:90〜100 mol%程度含有されて
いることが好ましい。また、2種以上用いるときの混合
比は任意であるが、AlとTiの混合では、Tiの含有
量は10at%以下が好ましい。また、これらを単独で含
有する層を積層してもよい。特にAl、Alおよび遷移
金属は、後述の配線電極として用いた場合、良好な効果
が得られ、TiNは耐腐食性が高く、封止膜としての効
果が大きい。TiNは、その化学量論組成から10%程
度偏倚していてもよい。さらに、Alおよび遷移金属の
合金は、遷移金属、特にMg,Sc,Nb,Zr,H
f,Nd,Ta,Cu,Si,Cr,Mo,Mn,N
i,Pd,Pt,W等を、好ましくはこれらの総計が1
0at%以下、特に5at%以下、特に2at%以下含有して
いてもよい。遷移金属の含有量は少ないほど、配線材と
して機能させた場合の薄膜抵抗は下げられる。
【0041】保護電極の厚さは、電子注入効率を確保
し、水分や酸素あるいは有機溶媒の進入を防止するた
め、一定以上の厚さとすればよく、好ましくは50nm以
上、さらに100nm以上、特に100〜1000nmの範
囲が好ましい。保護電極層が薄すぎると、本発明の効果
が得られず、また、保護電極層の段差被覆性が低くなっ
てしまい、端子電極との接続が十分ではなくなる。一
方、保護電極層が厚すぎると、保護電極層の応力が大き
くなるため、ダークスポットの成長速度が高くなってし
まう。なお、配線電極として機能させる場合の厚さは、
陰電極の膜厚が薄いために膜抵抗が高く、これを補う場
合には、通常100〜500nm 程度、その他の配線電
極として機能される場合には100〜300nm程度であ
る。
【0042】陰電極と保護電極とを併せた全体の厚さと
しては、特に制限はないが、通常100〜1000nm程
度とすればよい。
【0043】本発明の電極を用いた有機EL素子の構成
例を図1に示す。図1に示されるEL素子は、基板21
上に、陽電極22、ホール注入・輸送層23、発光およ
び電子注入輸送層24、陰電極25、保護電極26を順
次有する。
【0044】本発明を使用した有機EL素子は、図示例
に限らず、種々の構成とすることができ、例えば発光層
を単独で設け、この発光層と陰電極との間に電子注入輸
送層を介在させた構造とすることもできる。また、必要
に応じ、ホール注入・輸送層と発光層とを混合しても良
い。
【0045】陽電極、陰電極は前述のように成膜し、発
光層等の有機物層は真空蒸着等により成膜することがで
きるが、これらの膜のそれぞれは、必要に応じてマスク
蒸着または膜形成後にエッチングなどの方法によってパ
ターニングでき、これによって、所望の発光パターンを
得ることができる。さらには、基板が薄膜トランジスタ
(TFT)であって、そのパターンに応じて各膜を形成
することでそのまま表示および駆動パターンとすること
もできる。
【0046】電極成膜後に、前記保護電極に加えて、S
iOX 等の無機材料、テフロン、塩素を含むフッ化炭素
重合体等の有機材料等を用いた保護膜を形成してもよ
い。保護膜は透明でも不透明であってもよく、保護膜の
厚さは50〜1200nm程度とする。保護膜は前記した
反応性スパッタ法の他に、一般的なスパッタ法、蒸着法
等により形成すればよい。
【0047】さらに、素子の有機層や電極の酸化を防ぐ
ために素子上に封止層を形成することが好ましい。封止
層は、湿気の侵入を防ぐために市販の低吸湿性の光硬化
性接着剤、エポキシ系接着剤、シリコーン系接着剤、架
橋エチレン−酢酸ビニル共重合体接着剤シート等の接着
性樹脂層を用いて、ガラス板等の封止板を接着し密封す
る。ガラス板以外にも金属板、プラスチック板等を用い
ることもできる。
【0048】基板材料としては、基板側から発光した光
を取り出す構成の場合、ガラスや石英、樹脂等の透明な
いし半透明材料を用いる。また、基板に色フィルター膜
や蛍光性物質を含む色変換膜、あるいは誘電体反射膜を
用いて発光色をコントロールしてもよい。
【0049】色フィルター膜には、液晶ディスプレイ等
で用いられているカラーフィルターを用いれば良いが、
有機ELの発光する光に合わせてカラーフィルターの特
性を調整し、取り出し効率・色純度を最適化すればよ
い。
【0050】また、EL素子材料や蛍光変換層が光吸収
するような短波長の外光をカットできるカラーフィルタ
ーを用いれば、素子の耐光性・表示コントラストも向上
する。
【0051】また、誘電体多層膜のような光学薄膜を用
いてカラーフィルターの代わりにしても良い。
【0052】蛍光性物質を含む色変換膜は、EL発光の
光を吸収し、色変換膜中の蛍光体から光を放出させるこ
とで、発光色の色変換を行うものであるが、組成として
は、バインダー、蛍光材料、光吸収材料の3つから形成
される。
【0053】蛍光材料は、基本的には蛍光量子収率が高
いものを用いれば良く、EL発光波長域に吸収が強いこ
とが望ましい。実際には、レーザー色素などが適してお
り、ローダミン系化合物、ペリレン系化合物、シアニン
系化合物、フタロシアニン系化合物(サブフタロ等も含
む)、ナフタロイミド系化合物、縮合環炭化水素系化合
物、縮合複合環系化合物、スチリル系化合物、クマリン
系化合物等を用いればよい。
【0054】バインダーは基本的に蛍光を消光しないよ
うな材料を選べば良く、フォトリソグラフィー・印刷等
で微細なパターンニングが出来るようなものが好まし
い。また、ITOの成膜時にダメージを受けないような
材料が好ましい。
【0055】光吸収材料は、蛍光材料の光吸収が足りな
い場合に用いるが、必要の無い場合は用いなくても良
い。また、光吸収材料は、蛍光性材料の蛍光を消光しな
いような材料を選べば良い。
【0056】次に、本発明のEL素子に設けられる有機
層について述べる。
【0057】発光層は、正孔(ホール)および電子の注
入機能、それらの輸送機能、正孔と電子の再結合により
励起子を生成させる機能を有する。発光層には比較的電
子的にニュートラルな化合物を用いることが好ましい。
【0058】電荷輸送層は、陽電極からの正孔の注入を
容易にする機能、正孔を輸送する機能および電子を妨げ
る機能を有し、正孔注入輸送層とも称される。
【0059】このほか、必要に応じ、例えば発光層に用
いる化合物の電子注入輸送機能がさほど高くないときな
ど、前述のように、発光層と陰電極との間に、陰電極か
らの電子の注入を容易にする機能、電子を輸送する機能
および正孔を妨げる機能を有する電子注入輸送層を設け
てもよい。
【0060】正孔注入輸送層および電子注入輸送層は、
発光層へ注入される正孔や電子を増大・閉じ込めさせ、
再結合領域を最適化させ、発光効率を改善する。
【0061】なお、正孔注入輸送層および電子注入輸送
層は、それぞれにおいて、注入機能を持つ層と輸送機能
を持つ層とに別個に設けてもよい。
【0062】発光層の厚さ、正孔注入輸送層の厚さおよ
び電子注入輸送層の厚さは特に限定されず、形成方法に
よっても異なるが、通常、5〜1000nm程度、特に1
0〜200nmとすることが好ましい。
【0063】正孔注入輸送層の厚さおよび電子注入輸送
層の厚さは、再結合・発光領域の設定にもよるが、発光
層の厚さと同程度もしくは1/10〜10倍程度とすれ
ばよい。電子もしくは正孔の、各々の注入層と輸送層を
分ける場合は、注入層は1nm以上、輸送層は20nm以上
とするのが好ましい。このときの注入層、輸送層の厚さ
の上限は、通常、注入層で100nm程度、輸送層で10
00nm程度である。このような膜厚については注入輸送
層を2層設けるときも同じである。
【0064】また、組み合せる発光層や電子注入輸送層
や正孔注入輸送層のキャリア移動度やキャリア密度(イ
オン化ポテンシャル・電子親和力により決まる)を考慮
しながら、膜厚をコントロールすることで、再結合領域
・発光領域を自由に設計することが可能であり、発光色
の設計や、両電極の干渉効果による発光輝度・発光スペ
クトルの制御や、発光の空間分布の制御を可能にでき
る。
【0065】EL素子の発光層には発光機能を有する化
合物である蛍光性物質を含有させる。この蛍光性物質と
しては、例えば、特開昭63−264692号公報等に
開示されているようなトリス(8−キノリノラト)アル
ミニウム〔Alq3〕等の金属錯体色素が挙げられる。
この他、これに加え、あるいは単体で、キナクリドン、
クマリン、ルブレン、スチリル系色素、その他テトラフ
ェニルブタジエン、アントラセン、ベリレン、コロネ
ン、12−フタロベリノン誘導体等を用いることもでき
る。発光層は電子注入輸送層を兼ねたものであってもよ
く、このような場合はトリス(8−キノリノラト)アル
ミニウム等を使用することが好ましい。これらの蛍光性
物質を蒸着すればよい。
【0066】また、必要に応じて設けられる電子注入輸
送層には、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム等
の有機金属錯体、オキサジアゾール誘導体、ベリレン誘
導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、キノリン誘
導体、キノキサリン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、
ニトロ置換フルオレン誘導体等を用いることができる。
上述のように、電子注入輸送層は発光層を兼ね備えたも
のであってもよく、このような場合はトリス(8−キノ
リノラト)アルミニウム等を使用することが好ましい。
電子注入輸送層の形成も発光層と同様に蒸着等によれば
よい。
【0067】なお、電子注入輸送層を電子注入層と電子
輸送層とに分けて積層する場合は、電子注入輸送層用の
化合物の中から好ましい組合せを選択して用いることが
できる。このとき、陰電極側から電子親和力の値の大き
い化合物の層の順に積層することが好ましい。このよう
な積層順については電子注入輸送層を2層以上設けると
きも同様である。
【0068】また、正孔注入輸送層には、例えば、特開
昭63−295695号公報、特開平2−191694
号公報、特開平3−792号公報、特開平5−2346
81号公報、特開平5−239455号公報、特開平5
−299174号公報、特開平7−126225号公
報、特開平7−126226号公報、特開平8−100
172号公報、EP0650955A1等に記載されて
いる各種有機化合物を用いることができる。例えば、テ
トラアリールベンジシン化合物(トリアリールジアミン
ないしトリフェニルジアミン:TPD)、芳香族三級ア
ミン、ヒドラゾン誘導体、カルバゾール誘導体、トリア
ゾール誘導体、イミダゾール誘導体、アミノ基を有する
オキサジアジール誘導体、ポリチオフェン等である。こ
れらの化合物は2種以上を併用してもよく、併用すると
きは別層にして積層したり、混合したりすればよい。
【0069】正孔注入輸送層を正孔注入層と正孔輸送層
とに分けて積層する場合は、正孔注入輸送層用の化合物
のなかから好ましい組合せを選択して用いることができ
る。このとき、陽電極(ITO等)側からイオン化ポテ
ンシャルの小さい化合物の層の順に積層することが好ま
しい。また陽電極表面には薄膜性の良好な化合物を用い
ることが好ましい。このような積層順については、正孔
注入輸送層を2層以上設けるときも同様である。このよ
うな積層順にすることによって、駆動電圧が低下し、電
流リークの発生やダークスポットの発生・成長を防ぐこ
とができる。また、素子化する場合、蒸着を用いている
ので1〜10nm程度の薄い膜も、均一かつピンホールフ
リーとすることができるため、正孔注入層にイオン化ポ
テンシャルが小さく、可視部に吸収をもつような化合物
を用いても、発光色の色調変化や再吸収による効率の低
下を防ぐことができる。
【0070】正孔注入輸送層は、発光層等と同様に上記
の化合物を蒸着すればよい。
【0071】正孔注入輸送層、発光層および電子注入輸
送層の形成には、均質な薄膜が形成できることから真空
蒸着法を用いることが好ましい。真空蒸着法を用いた場
合、アモルファス状態または結晶粒径が0.1μm以下
の均質な薄膜が得られる。結晶粒径が0.1μmを超え
ていると、不均一な発光となり、素子の駆動電圧を高く
しなければならなくなり、電荷の注入効率も著しく低下
する。
【0072】真空蒸着の条件は特に限定されないが、1
-4Pa以下の真空度とし、蒸着速度は0.01〜1nm/
sec程度とすることが好ましい。また、真空中で連続し
て各層を成膜することが好ましい。真空中で連続して成
膜すれば、各層の界面に不純物が吸着することを防げる
ため、高特性が得られる。また、素子の駆動電圧を低く
したり、ダークスポットの成長・発生を抑えたりするこ
とができる。
【0073】これら各層の形成に真空蒸着法を用いる場
合において、1層に複数の化合物を含有させる場合、化
合物を入れた各ボートを個別に温度制御して共蒸着する
ことが好ましい。
【0074】有機EL素子は、通常、直流駆動型のEL
素子として用いられるが、交流駆動またはパルス駆動と
することもできる。印加電圧は、通常、2〜20V程度
とされる。
【0075】以上、ディスプレイとして有機EL素子に
本発明の電極を応用した場合を中心にして説明したが、
本発明の電極はこのような用途に限定されるものではな
く、その他、液晶ディスプレイ(LCD)、無機ELデ
ィスプレイ、プラズマディスプレイ(PDP)、フィー
ルドエミッションディスプレイ(FED)、発光ダイオ
ード(LED)等のディスプレイに応用することも可能
である。また、太陽電池などの薄膜化したパネル素子の
陽極等としても応用可能である。
【0076】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を比較例ととも
に示し、本発明をさらに詳細に説明する。
【0077】〈実施例1〉ガラス基板を中性洗剤で十分
に洗浄・乾燥し、成膜用スパッタ装置の基板ホルダーに
セットした。予め成膜装置全体を150℃程度に十分加
熱し、槽内の水蒸気分圧を十分に低下させ、さらに、槽
内を1×10-4Pa以下まで減圧した。
【0078】次いで、基板温度を室温(25℃)から徐
々に下げ、成膜面温度で−10℃まで約30分かけて冷
却した。冷却方法は、ガルデンと呼ばれる有機物液体を
基板ホルダー内に循環させて行った。基板温度が安定に
保持されたことを確認した後、成膜を開始した。
【0079】DCスパッタ法にてITO(Sn:10wt
%)をターゲットとして、酸化物透明導電薄膜を100
nmの厚さに成膜した。このときのスパッタガスにはAr
を用い、スパッタ時の圧力は0.15Pa、ターゲット−
基板間の距離(Ts )は9.0cm、投入電力は1.2W
/cm2 であった。
【0080】得られた酸化物透明導電薄膜のシート抵抗
を測定したところ、60Ω/□であり、この値は室温で
成膜したITO薄膜のと同程度であり、基板温度の低下
によるシート抵抗の増加はなかった。さらに、薄膜の表
面粗さをAFMを用いて測定したところ、最大表面粗さ
(Rmax )=20nm、平均表面粗さ(Ra )=2nmであ
り、異常粒成長による表面突起は認められず、表面が非
常にスムースであることが確認された。
【0081】このようにして得られた酸化物透明導電薄
膜が成膜された基板を用い、この薄膜を陽電極として以
下の手順で有機EL素子を作製した。
【0082】陽電極が成膜された基板を大気中に取り出
し、電極を分離して取り出せるようにパターニングし
た。その後、中性洗剤、アセトン、エタノールを用いて
超音波洗浄し、次いで煮沸エタノール中から引き上げ乾
燥した。この透明電極表面をUV/O3 洗浄した後、真
空蒸着装置の基板ホルダーにて固定して、槽内を1×1
-4Pa以下まで減圧した。
【0083】次いで減圧状態を保ったまま、N,N’−
ジフェニル−m−トリル−4,4’−ジアミン−1,
1’−ビフェニル(TPD)を蒸着速度0.2nm/secで
55nmの厚さに蒸着し、正孔注入輸送層とした。
【0084】さらに、減圧を保ったまま、Alq3 :ト
リス(8−キノリノラト)アルミニウムを蒸着速度0.
2nm/secで50nmの厚さに蒸着して、電子注入輸送・発
光層とした。
【0085】次いで、真空蒸着装置からスパッタ装置に
移し、DCスパッタ法にてAl・Sm合金(Sm:10
at%)をターゲットとして陰電極を200nmの厚さに成
膜した。このときのスパッタガスにはArを用い、ガス
圧3.5Pa、ターゲットと基板間距離(Ts)9.0cm
とした。また、投入電力は1.2W/cm2 であった。
【0086】最後にSiO2 を200nmの厚さにスパッ
タして保護層として、有機EL発光素子を得た。この有
機EL発光素子は、それぞれ2本ずつの平行ストライプ
状陰電極と、8本の平行ストライプ状陽電極を互いに直
交させ、2×2mm縦横の素子単体(画素)を互いに2mm
の間隔で配置し、8×2の16画素の素子としたもので
ある。
【0087】この有機薄膜発光素子にN2 雰囲気で直流
電圧を印加し、10mA/cm2 の一定電流密度で連続駆動
させた。初期には、9V、350cd/m2 の緑色(発光極
大波長λmax =520nm)の発光が確認できた。輝度の
半減時間は800時間で、その間の駆動電圧の上昇は2
Vであった。
【0088】得られた有機EL素子について、160画
素(10素子分)の初期平均発光輝度、電極間の電流リ
ーク個数、陽電極の最大表面粗さ(Rmax )および平均
表面粗さ(Ra )、発光半減期及びダークスポットの発
生有無(発光開始から200時間経過後)について調
べ、その結果を表1に示した。ダークスポットの発生の
有無については、以下の基準により評価した。 ◎:ダークスポット全くなし ○:発光面の10mm角領域に2個以下確認できる。 ×:発光面の10mm角領域に3個以上確認できる。 結果を表1に示す。
【0089】〈実施例2〉実施例1の電極形成におい
て、基板成膜面温度を+10℃に設定した他は実施例1
と同様にして酸化物透明導電膜を形成した。得られた薄
膜のシート抵抗を測定したところ、実施例1と同様にシ
ート抵抗の増加は確認されなかった。さらに、実施例1
と同様にして薄膜の表面粗さをAFMを用いて測定した
ところ、最大表面粗さ(Rmax )=30nm、平均表面粗
さ(Ra )=3nmであり、異常粒成長による表面突起は
認められず、表面が非常にスムースであることが確認さ
れた。
【0090】得られた電極薄膜の積層された基板を用い
て、実施例1と同様にして有機EL素子を作製し、評価
した。結果を表1に示す。
【0091】〈実施例3〉実施例1の電極形成におい
て、ITOターゲットに代えてAl・Sm合金(Sm:
10at%)ターゲットを用いた他は実施例1と同様にし
て、金属薄膜を200nm成膜した。さらに、実施例1と
同様にして薄膜の表面粗さをAFMを用いて測定したと
ころ、最大表面粗さ(Rmax )=20nm、平均表面粗さ
(Ra )=2nmであり、異常粒成長による表面突起は認
められず、表面が非常にスムースであることが確認され
た。
【0092】このようにして得られた金属薄膜が成膜さ
れた基板を用い、この薄膜を陰電極として以下の手順で
いわゆる逆積層構造の有機EL素子を作製した。
【0093】電極が成膜された基板を大気中に取り出
し、電極を分離して取り出せるようにパターニングし
た。その後、スパッタ装置の基板ホルダーに固定して、
槽内を1×10-4Pa以下まで減圧した。次いで、電極を
大気中に曝したことにより形成された酸化物等を除去す
るため、表面を逆スパッタし、汚染された表面層を除去
した。
【0094】次いで、減圧を保ったまま、有機層積層用
の蒸着装置に移し、Alq3 :トリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウムを蒸着速度0.2nm/secで50nmの厚
さに蒸着して、電子注入輸送・発光層とした。
【0095】さらに、減圧状態を保ったまま、N,N’
−ジフェニル−m−トリル−4,4’−ジアミン−1,
1’−ビフェニル(TPD)を蒸着速度0.2nm/secで
55nmの厚さに蒸着し、正孔注入輸送層とした。
【0096】次いで、真空蒸着装置からスパッタ装置に
移し、DCスパッタ法にてITO(Sn:10wt%)を
ターゲットとして陽電極を総計100nmの厚さに成膜し
た。このときのスパッタガスにはArを用い、ガス圧
3.5Pa、ターゲットと基板間距離(Ts)9.0cmの
条件で20nm成膜し、続けてガス圧を0.15Paに変え
て80nm成膜した。このときの投入電力は1.2W/cm
2 であった。
【0097】最後にSiO2 を200nmの厚さにスパッ
タして保護層として、有機EL発光素子を得た。この有
機EL発光素子は、それぞれ2本ずつの平行ストライプ
状陰電極と、8本の平行ストライプ状陽電極を互いに直
交させ、2×2mm縦横の素子単体(画素)を互いに2mm
の間隔で配置し、8×2の16画素の素子としたもので
ある。
【0098】得られた有機EL素子について、実施例1
と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を
表1に示す。
【0099】〈実施例4〉実施例1の電極形成におい
て、ITOターゲットにかえて、亜鉛ドープ酸化インジ
ウム(IZO:Zn:8wt%)、In23 、SnO2
およびZnO:Al(Al:2wt%)ターゲットをそれ
ぞれ用いた他は実施例1と同様にしてそれぞれ陽電極薄
膜を形成した。
【0100】得られた各陽電極薄膜の積層された基板を
用いて、実施例1と同様にして有機EL素子を作製し、
評価したところ、陽電極材料によるシート抵抗の違いに
より、発光時の駆動電圧や発光輝度が僅かに異なるもの
の、実施例1とほぼ同様の結果を得ることができた。
【0101】〈実施例5〉実施例3の電極形成におい
て、Al・Sm合金ターゲットにかえて、Al・Li
(Li:5at%)、Mg・Ag(Ag:10wt%)、M
g・In(In:10wt%)、Al・Y(Y:10wt
%)の仕事関数が4eV以下の合金とした他は実施例3と
同様にして、それぞれ陰電極薄膜を得た。
【0102】得られた各陰電極薄膜の積層された基板を
用いて、実施例1と同様にして有機EL素子を作製し、
評価したところ、陰電極材料の違いによる発光時の駆動
電圧や発光輝度等が僅かに異なるものの、実施例3とほ
ぼ同様の結果を得ることができた。
【0103】〈比較例1〉実施例1の電極形成におい
て、基板温度を室温(25℃)としたほかは実施例1と
同様にしてITO陽電極薄膜を形成した。得られた陽電
極薄膜の表面をAFMを用いて評価したところ、部分的
に粒子状の異物が認められ、表面に多数突起が存在する
ことが確認された。このときの最大表面粗さ(Rmax )
=100nm以上、平均表面粗さ(Ra )=30nm程度で
あった。
【0104】この陽電極薄膜の積層された基板を用い
て、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。得
られた有機EL素子を実施例と同様にして連続駆動させ
た。初期には、9V、350cd/m2 の緑色(発光極大波
長λmax =520nm)の発光が確認できた。輝度の半減
時間は750時間で、その間の駆動電圧の上昇は2V
で、実施例1の発光特性と同様であった。
【0105】この有機EL素子について、実施例1と同
様にして評価した。結果を表1に示す。
【0106】表1から明らかなように、発光輝度、駆動
電圧は実施例1と同様であるものの、電極間のリーク発
生個数がかなり多く、またダークスポットの発生も顕著
であった。これは陽電極表面での異常粒成長が生じ、表
面に突起が発生したり、表面の平坦さが損なわれること
で、発光特性に影響を及ぼしているためと考えられる。
【0107】〈比較例2〉実施例3の電極形成におい
て、基板温度を室温(25℃)としたほかは実施例1と
同様にしてAl・Sm陰電極薄膜を形成した。得られた
陰電極薄膜の表面をAFMを用いて評価したところ、部
分的に粒子状の異物が認められ、表面に多数突起が存在
することが確認された。このときの最大表面粗さ(Rma
x )=100nm以上、平均表面粗さ(Ra )=30nm程
度であった。
【0108】この陰電極薄膜の積層された基板を用い
て、実施例3と同様にして有機EL素子を作製した。得
られた有機EL素子を実施例3と同様にして連続駆動さ
せた。初期には、9V、340cd/m2 の緑色(発光極大
波長λmax =520nm)の発光が確認できた。輝度の半
減時間は650時間で、その間の駆動電圧の上昇は2V
で、実施例3の発光特性と同様であった。
【0109】この有機EL素子について、実施例1と同
様にして評価した。結果を表1に示す。
【0110】表1から明らかなように、発光輝度、駆動
電圧は実施例1と同様であるものの、電極間のリーク発
生個数がかなり多く、またダークスポットの発生も顕著
であった。これは陰電極表面での異常粒成長が生じ、表
面に突起が発生したり、表面の平坦さが損なわれること
で、発光特性に影響を及ぼしているためと考えられる。
【0111】
【表1】
【0112】
【発明の効果】有機層界面での密着性、電子注入効率が
良好で、発光特性を向上させ、有機層へのダメージも少
なく、ダークスポットの発生を抑制し、性能劣化の少な
い陰電極を有する有機EL素子を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機EL素子の構成例を示す概念図である。
【符号の説明】
21 基板 22 陽電極 23 正孔注入・輸送層 24 発光層 25 陰電極 26 保護層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スパッタ法を用い、かつ少なくとも基板
    の成膜面の温度を10℃以下とする電極の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記スパッタ法はDCスパッタ法である
    請求項1の電極の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の電極の製造方法によ
    り成膜された電極。
  4. 【請求項4】 前記電極は、酸化物透明導電薄膜または
    金属薄膜のいずれかである請求項3の電極。
  5. 【請求項5】 前記酸化物透明導電薄膜は、酸化インジ
    ウム、酸化スズおよび酸化亜鉛を1種または2種以上含
    有する請求項4の電極。
  6. 【請求項6】 前記金属薄膜は、仕事関数が4.0eV以
    下の金属または合金である請求項4の電極。
  7. 【請求項7】 ディスプレイの電極である請求項3〜6
    の電極。
  8. 【請求項8】 前記ディスプレイは有機EL素子である
    請求項7の電極。
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