JPH1160033A - カッター付粘着テープ用ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 片手で貼れるカッター付粘着テープ用ケース
に、巻回テープ体である粘着テープ、特に透明プラスチ
ックの粘着テープを装着し、ダンボール等を粘着テープ
で貼着し封函する場合に、カッター付粘着テープ用ケー
スに設けられているガイドから粘着テープが外れ、次の
作業に多大な支障をきたす。ガイドから粘着テープが外
れない様にすることを目的とする。 【構成】 巻回テープ体である粘着テープを収納し、ダ
ンボール等を粘着テープで貼着し封函するために用い
る、カッター付粘着テープ用ケースの粘着テープを送る
ガイドの幅を広くすると共に、送りローラーとガイドと
の隙間を狭くし、さらにガイドの先端からカッターの先
端迄の距離をガイドの先端から粘着テープの外面迄の距
離より短くしたカッター付粘着テープ用ケース。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は巻回テープ体である粘着
テープを用いてダンボール等の封函をする際に、粘着テ
ープを貼着後にカットする簡易カッター及び巻回テープ
のケースに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、ダンボール等を封函する場合にホ
チキス止めや巻回されたテープ体である粘着テープを用
いることが多い。中でも粘着テープを貼ることによって
封函する作業といえば両手を使って粘着テープの先端を
取り出し、此れをダンボール等の対称物に貼り付けてナ
イフ等のカッターで切るか、予め任意の長さに切ってお
いて、それを貼り付けていた。事務用のセロハンテープ
と同様にカッター付きのテープ据え付け台を用いるも
の、或いはカッター付のテープを容器等に収納したもの
もある。

【０００３】ダンボール等を封函する際に、ガムテー
プ、布テープ或いは透明プラスチックテープ等の巻回テ
ープ体である粘着テープを使用する場合、巻回テープ体
である粘着テープを収納するケースから引き出した粘着
テープをワンタッチで切断するために、ケース本体にカ
ッターを装着し、上記テープの切断をこのカッターによ
り行なうものもある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の技術に記載した
最初の技術は、両手が必要なものが多く、対称物に直接
貼りつけるものではなく、手によって取り出し貼着する
ものである。従って、粘着テープの粘着面に指先の汚れ
が着いたりして貼着力が弱くなるし、逆に粘着糊によっ
て指先が汚れ全く不便であった。

【０００５】又、巻回テープ体から引き出したテープを
ワンタッチで切断するカッターに要求される事項とし
て、巻回テープ体が安定に装着されることが要求される
こと、テープ引き出し時の巻回テープ体のスムースな回
転を保証し得ること、の他に、カッターと一体である巻
回テープ体のケースは、比較的低価格である巻回テープ
体の付属品的な物であるから、コスト的に低廉であるこ
とが要求される。

【０００６】この低コスト化は、カッター構造が簡単で
あり、製造の簡易化が必要である。しかしながら、従来
のテープカッターは、枠体が箱型形状をしており、構造
がやや複雑である。又部品も多く成型加工に手数がかか
り製造がやっかいである。従って、コスト的に不利な点
が多い。

【０００７】これらを解決するために図３に示す如く、
片手で貼れるカッター付粘着テープ用ケースが考案され
ているが、このカッター付粘着テープ用ケースには次の
ような問題点がある。この問題点は特に、透明プラスチ
ックの粘着テープを用いた場合におこる。先ず、ガイド
のガイド面の幅が狭い為に、粘着テープを貼着後、粘着
テープの粘着面がガイドに貼着せずガイドから外れてし
まい、巻回テープ体にくっつき、透明プラスチックの粘
着テープは非常に薄く、くっついた境がなかなか判明せ
ず、又判明しても剥がすのに一苦労し、その上綺麗に剥
がすことが出来ず無駄な時間を費やすことになる。

【０００８】さらに、ガイドから外れない場合において
も、カッターによって切断された際に、切断部分がカッ
ターにくっついていてくれると良いが、くっつかずに逆
の方向に垂れ下(15)がったあげく、図５の如く巻回テー
プ体である透明プラスチックの粘着テープの外面にくっ
ついてしまうことが度々である。この様な状態が生じる
とラインにより流れてくる作業が滞こうることになる。
ライン以外の作業においても、このような状態が生じる
と、上記に記載のように旨く剥がすことが出来ず、作業
者の苛立ちと時間的ロスが大きい。本願発明は、上記こ
れらの課題を解消する為に行なわれたものである。

【０００９】

【課題を解決する為の手段】粘着テープ用ケースに粘着
テープを収納する為の収納軸を有し、粘着テープを繰り
出すガイド及びテープの繰り出しを容易にするローラー
を備え、ケースの先端に鋸歯状のカッターを有すると共
に、粘着テープのカバーを兼ねた把手を備え片手で粘着
テープを貼れるカッター付粘着テープ用ケースにおい
て、粘着テープを繰り出すガイドのガイド面を広くする
とともに、ローラーとガイドの隙間を狭くし（図２と図
４を比較参照）、さらにガイドの先端からカッターの先
端迄の距離をガイドの先端から粘着テープの外面迄の距
離より短くしたことを特長とする片手で貼れるカッター
付粘着テープ用ケースを提供するものである。

【００１０】

【作用】粘着テープを繰り出すガイドのガイド面を広く
するとともに、ローラーとガイドの隙間を狭くし、さら
にガイドの先端からカッターの先端迄の距離をガイドの
先端から粘着テープの外面迄の距離より短くしたことに
よって、ガイドから粘着テープが外れない。外れても巻
回テープ体の外面にくっつくことがない。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例について、図面に基づ
いて説明する。図１において３はある程度の硬度、弾性
を有するケース本体（３）であり、例えばＡＢＳ樹脂、
スチレン樹脂、ポリエチレン樹脂などのプラスチック類
からなり２ｍｍの厚みを有するものであり、金型によっ
て成型したものである。

【００１２】このケース本体（３）には、ケース本体
（３）の胴板の中央部に巻回テープ体でる粘着テープ
（２）を収納する為の収納軸（４）を備えており、胴板
の前方には三角形状の保持枠(12)を設け、該保持枠(12)
の下端部には、粘着テープ（２）を送る為のガイド
（５）を左右に各１ケを設けるとともに、粘着テープ
（２）の送りをスムーズにする回転自在なローラー
（６）を取付ける。保持枠(12)の上部左り端先端には金
属性の鋸歯状のカッター（７）を設けた。尚、今回の実
施においては鋸歯状のカッター（７）には金属性の薄板
を用いて製作したがプラスチック性の素材を用いてもよ
い。

【００１３】さらに、保持枠（７）上部の右端には、把
手（８）を上下自在が可能に取付ける。上下可能にする
理由は巻回テープ体である粘着テープ（２）が使用する
ことによって、直径が小さくなるに追随するようにした
ものであり、把手（８）とケース本体（３）に収納した
粘着テープ（２）とを片手で容易に支持で出来るように
したのである。尚、把手（８）の幅は巻回テープ体であ
る粘着テープ（２）の幅より若干広くし、両サイドには
胴板の中央部に設けてある粘着テープ（２）用の収納軸
（４）に粘着テープ（２）を収納した際に、粘着テープ
（２）の脱落を防止するための下端縁(13)を設けてい
る。

【００１４】巻回テープ体である粘着テープ（２）の装
着は、把手（４）を持ち上げ収納軸（４）に容易に収納
装着できる。最初の粘着テープ（２）貼りは収納した粘
着テープ（２）の先端を引き出しガイド（５）を通して
カッター（７）よりも少し長めにしておく、次にケース
本体（３）を把手（８）の上から片手で支持し、粘着テ
ープ（２）の先端を対称物に押圧し、貼着しながら手で
引っ張ることにより行われる。

【００１５】引き出されて貼着した後の粘着テープ
（２）の切断は、片手で支持しているケース本体（２）
を少し捻ると、ケース本体（３）に取りつけられている
鋸歯状のカッター（７）によって簡単に切断される。こ
の場合、粘着テープ（２）は裏面の粘着面(14)がガイド
面（９）に貼着する。従って、粘着テープ（２）がガイ
ド（５）から外れることがない。次に粘着テープ（２）
を引き出し貼着する時は、本体を片手で支持しながら粘
着テープ（２）がガイド（５）に貼着している部分から
カッター（７）までの部分（つまみ代）を、対称物に押
圧し貼着し手前に引けば、粘着テープ（２）のガイド面
（９）に貼着していた部分が外れ、ローラー（６）によ
ってスムーズに送り出される。

【００１６】

【発明の効果】本発明のカッターは上述した通りの構成
であるから、両手での操作が必要でなく、粘着テープの
粘着面に手や指先の汚れが付かない。又逆に粘着テープ
の粘着糊が指先つかず指先が汚れない。カッターの構造
が簡単であり、部品も少なく成型加工容易である。従っ
て、低コストでの製作が可能である。

【００１７】何といっても最大の欠点であった、ガイド
面の幅が狭いために粘着テープを貼着後、粘着テープの
粘着面がガイドに貼着せずガイドから外れてしまうこと
を解決したことである。外れることによる作業者の苛立
ち時間的ロス、ラインの滞こうりを解消し、生産性にも
経済性にも寄与したことの効果が大である。

【００１８】カッター付粘着テープ用ケースへの粘着テ
ープの装着の容易性、粘着テープが十分に深く遊嵌され
ているので装着後の安定性、片手で粘着テープを貼着出
来、粘着テープの引き出し時の回転のスムーズ性等も充
分である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のカッター付粘着テープ用ケースの図。
（粘着テープを装着し断面した図）

【図２】図１のＡ─Ａ矢視図。

【図３】従来のカッター付粘着テープ用ケースの図。

【図４】図３のＢ─Ｂ矢視図。

【図５】従来のカッター付粘着テープ用ケースに於い
て、粘着テープの先端がガイドから外れて粘着テープ本
体に巻き込れたり、粘着テープの外面にくっついた図。

【符号の説明】

１ カッター付粘着テープ用ケース ２ 粘着テープ ３ ケース本体 ４ 収納軸 ５ ガイド ６ ローラー ７ カッター ８ 把手 ９ ガイド面 10 隙間 11 外面 12 保持枠 13 下端縁 14 粘着面 15 垂れ下がり

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 粘着テープ（２）用ケース本体（３）に
   粘着テープ（２）を収納する為の収納軸(4）を有し、粘
   着テープ（２）を繰り出すガイド（５）及び粘着テープ
   （２）の繰り出しを容易にするローラー（６）を備え、
   ケース本体（３）の先端に鋸歯状のカッター（７）を有
   すると共に、粘着テープ（２）のカバーを兼ねた把手
   （８）を備え、片手で粘着テープ（２）を貼れるカッタ
   ー付粘着テープ用ケース（１）において、粘着テープ
   （２）を繰り出すガイド（５）のガイド面（９）を広く
   するとともに、ローラー（６）とガイド（５）の隙間(1
   0)を狭くし、さらにガイド（５）の先端からカッター
   （７）の先端迄の距離をガイド（５）の先端から粘着テ
   ープ（２）の外面(11)迄の距離よりも短くしたことを特
   長とする片手で貼れるカッター付粘着テープ用ケース
   （１）。