JP3086803U - ラップフィルムケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラップフィルムのケース内への戻り防止用の
接着面を極めて簡単に形成してなるラップフィルムケー
スで、埃が付いても簡単に拭うことができるラップフィ
ルムケースを提供する。 【解決手段】 ロール状ラップフィルム１０を収納する
ため長方形の開口部４を有する直方体ケース２と、直方
体ケース２の開口部４の一端の長手方向の稜５に一体的
に形成されて開口部４を覆う蓋体６と、開口部４の他端
の長手方向の稜５を１辺とする直方体ケース２の長方形
側面３の半ばに達する蓋体６の先端側の折片７と、折片
７の裏面８の端部に備えた鋸刃状切断具９とからなるラ
ップフィルムケース１において、蓋体６を閉じたとき折
片７の裏面８と当接する直方体ケース２のケース前側の
長方形側面３の表面に塩化ビニルテープ１０を長手方向
に貼設したラップフィルムケース１。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、皿状容器に収納した野菜、果物、きのこ、魚介類などのなま物や 加工食品をその上から覆って外気から遮断して保存するためのラップフィルムを 収納するラップフィルムケースに関する。

【０００２】

【従来の技術】

食物や食物素材を包装するためにラップフィルムが多用されている。特に、ラ ップフィルムケースから切り取ったバージンの薄いラップフィルムは密着性が良 好であるので、被包装物をくるんでラップフィルムを重ね合わせるだけで、何ら 接着剤や接着テープを必要とすることなく、容易に密閉状態に包装できる。とこ ろで、ラップフィルムケースに収納したロール状ラップフィルムを巻き戻して引 き出し、包装に必要な任意の長さ分だけ切り取って使用し、残りのロール状ラッ プフィルムはバージン状態で皺にならないようにするために、ラップフィルムケ ースに入れて保管しなければならない。ところで、ロール側のフィルムの切断端 がケース内に引き戻されて、フィルム切断端がロールの巻回面に密着してしまい 、再び使用する際にフィルム切断端をロール面から剥がし難く手間がかかる。

【０００３】 そこで、ラップフィルムケースの蓋体の折片の裏面端部と当接するケース前板 面に感圧接着剤、架橋性硬化ニス、あるいは合成ゴム系樹脂などの塗着層を形成 してフィルムを接着させて固定し、フィルム切断端がケース内に引き戻されるこ とを防止している。しかし、密着性が弱くフィルムが固定しにくかったり、接着 強度は出ても、その適正な粘着力とタック性を経時的に維持することは困難であ り、また、接着剤面に埃が付着して劣化すると埃が接着されているので拭ってお とすことも出来ず、時間が経つと接着しにくくなる問題があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この考案の課題は、上記した従来のラップフィルムケースの問題点を解消した ラップフィルムのケース内への戻り防止用の接着面を極めて簡単に形成してなる ラップフィルムケースで、埃が付いても簡単に拭うことができるラップフィルム ケースを提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するための本考案の手段は、請求項１の考案では、ロール状 ラップフィルム１０を収納するための長方形側面３の３面と長方形の開口部４か らなる直方体ケース２と、直方体ケース２の開口部４の一端の長手方向の稜５に 一体的に形成されて開口部４を覆う蓋体６と、開口部４の他端の長手方向の稜５ を１辺とする直方体ケース２の長方形側面３の半ばに達する蓋体６の先端側の折 片７と、折片７の裏面８の端部に備えた鋸刃状切断具９とからなるラップフィル ムケース１において、蓋体６を閉じたときに折片７の裏面８と当接する直方体ケ ース２のケース前側の長方形側面３の表面に塩化ビニルテープ１０を長手方向に 貼設したことを特徴とするラップフィルムケース１である。

【０００６】 この手段とすることによりロール状ラップフィルム１１は通常ポリエチレン系 樹脂フィルムやポリ塩化ビニリデン系フィルムやポリ塩化ビニル系樹脂フィルム の極めて薄いフィルムからなっており、表面に静電気が帯電するので、ラップフ ィルムケース１側のフィルム切断端部１５はラップフィルムケース１のケース面 に貼設した塩化ビニルテープ１０の表面に容易に静電的に付着されて固定される 。

【０００７】 請求項２の考案では、ケース前側の長方形側面３の表面への塩化ビニルテープ １０の貼設位置は、切断のため蓋体６を閉じたときに当接する折片７の端部に設 けた鋸刃状切断具９の刃先位置１３より開口部４側に寄った長方形側面３の上部 位置を塩化ビニルテープ１０の下端縁位置１４とすることを特徴とする請求項１ 記載のラップフィルムケース１である。

【０００８】 この手段とすることによりラップフィルムケース１側のフィルム切断端部１５ は長方形側面の表面に貼設した塩化ビニルテープ１０よりも下側にはみ出して切 断されるので、フィルム切断端部１５はケースの紙板上に位置することとなって この部分では静電的に付着されないので、再び使用する際に、指先で容易にフィ ルム切断端部１５を摘まんで塩化ビニルテープ１０との付着部分を剥がすことが でき、したがって効率よく取り出せる。

【０００９】

【考案の実施の形態】

図面を参照して本考案の実施の形態を説明する。図１は本考案の一実施の形態 のロール状ラップフィルムを収納したラップフィルムケースの斜視図である。図 ２は本考案の一実施の形態のロール状ラップフィルムを収納したラップフィルム ケースの模式的に示す側面図である。図３は本考案の一実施の形態のロール状ラ ップフィルムを収納して開口状態にあるラップフィルムケースを模式的に示す正 面図である。図４は本考案の他の実施の形態のロール状ラップフィルムを収納し て開口状態にあるラップフィルムケースを模式的に示す正面図である。

【００１０】 先ず、本考案の請求項１の実施の形態について、図１〜３により説明する。ロ ール状ラップフィルム１１を収納するラップフィルムケース１は通常に市販され るものである。これは直方体ケース２からなり、直方体ケース２の上面を開口部 ４とし、この開口部４からケース内にロール状ラップフィルム１１を収納してい る。開口部４の一端の長手方向の稜５には開口部４を覆う蓋体６を一体的に形成 して有する。蓋体６の先端側には開口部４の長手方向の他の稜５を１辺とする直 方体箱２の長方形側面３の半ばに達する先端側の折片７が一体的に形成されてい る。この折片７の裏面８の端部にはケースから巻き戻して延ばしたフィルム片を 任意の長さに切断するための鋸刃状切断具９が設けられている。

【００１１】 直方体ケース２のケース前面の長方形側面３の表面には塩化ビニルテープ１０ を長手方向に貼設されており、蓋体６で開口部４を閉じたとき、蓋体６の先端に 一体的に形成された折片７の裏面８は、直方体ケース２のケース前面の長方形側 面３の表面に設けた塩化ビニルテープ１０に当接する。

【００１２】 従って、ロール状ラップフィルム１１を巻き戻して図２に示すようにフィルム 片１２を直方体ケース２から必要な長さ引張り出した後、上記のように蓋体６を 閉じて折片７の裏面８をケース前面の長方形側面３の表面側のフィルム片１２上 に押し当てながらフィルム片１２を側辺部から引っ張ると、折片７の裏面８に設 けた鋸刃状切断具９の先端でフィルム片１２が切断される。このとき、ロール側 のフィルム切断端部１５が図３に示すように塩化ビニル１０上に載置された状態 となり、静電的に付着し、ロール側のフィルム切断端部１５がラップフィルムケ ース１の開口部４内に引き戻されることはない。

【００１３】 ところで、特に、図３に示す実施の形態では、蓋体６の先端に一体的に形成さ れた折片７の裏面８は、直方体ケース２のケース前面の長方形側面３の表面に設 けた塩化ビニルテープ１０に、それぞれの下端縁を揃えて当接する。この場合、 ロール側のフィルム切断端部１５の端縁は塩化ビニル１０上に載置された状態と なる。

【００１４】 これに対し、図４に示す他の実施の形態では、ケース前側の長方形側面３の表 面への塩化ビニルテープ１０の貼設位置をやや上方にずらしているので、切断の ため蓋体６を閉じたときに当接する折片７の裏面８の端部に設けた鋸刃状切断具 ９の刃先位置１３より上側の開口部４側に寄った長方形側面３の上部位置に塩化 ビニルテープ１０の下端縁位置１４が位置することとなる。この場合、蓋体６を 閉じ、折片７を押さえて鋸刃状切断具９で引き出したフィルム片１２を切断する とき、ロール側のフィルム切断端部１５は蓋体６を閉じて折片７を押さえたとき の鋸刃状切断具９の刃先位置１３にあることとなり、この下端縁位置１４と刃先 位置１３との間のフィルム切断端部１５は、塩化ビニルテープ１０面に静電的に 付着していないので、次に使用する際に、容易に指先でフィルム切断端部１５を 摘まみ出すことができる利便がある。

【００１５】 さらに、市販の片面に粘着剤層を有するビニルテープを、市販の従来の接着剤 を塗布したラップフィルムケースの接着剤の劣化した塗布層上に貼着することで 本考案のラップフィルムケース１とすることができる。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の請求項１の考案のラップフィルムケースは、ケ ース前面に塩化ビニルテープを貼設したので、静電気を帯電したラップフィルム が容易に付着することとなり、接着力が経時的に弱くなることがない。さらに請 求項２の考案では、塩化ビニルテープをケース前面の上部に位置することでロー ル側のフィルム切断端部の先端が塩化ビニルテープの面の下側に位置することと なり、この部分は塩化ビニルテープに付着していないので、使用に当たって容易 に指先で摘み出すことができ、本考案は従来にない優れた効果を奏するものであ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施の形態のロール状ラップフィル
ムを収納したラップフィルムケースの斜視図である。

【図２】本考案の一実施の形態のロール状ラップフィル
ムを収納したラップフィルムケースの模式的に示す側面
図である。

【図３】本考案の一実施の形態のロール状ラップフィル
ムを収納して開口状態にあるラップフィルムケースを模
式的に示す正面図である。

【図４】本考案の他の実施の形態のロール状ラップフィ
ルムを収納して開口状態にあるラップフィルムケースを
模式的に示す正面図である。

【符号の説明】

１ ラップフィルムケース ２ 直方体ケース ３ 長方形側面 ４ 開口部 ５ 稜 ６ 蓋体 ７ 折片 ８ 裏面 ９ 鋸刃状切断具 １０ 塩化ビニルテープ １１ ロール状ラップフィルム １２ フィルム片 １３ 刃先位置 １４ 下端縁位置 １５ フィルム切断端部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ロール状ラップフィルム１０を収納する
   ための長方形側面３の３面と長方形の開口部４からなる
   直方体ケース２と、直方体ケース２の開口部４の一端の
   長手方向の稜５に一体的に形成されて開口部４を覆う蓋
   体６と、開口部４の他端の長手方向の稜５を１辺とする
   直方体ケース２の長方形側面３の半ばに達する蓋体６の
   先端側の折片７と、折片７の裏面８の端部に備えた鋸刃
   状切断具９とからなるラップフィルムケース１におい
   て、蓋体６を閉じたときに折片７の裏面８と当接する直
   方体ケース２のケース前側の長方形側面３の表面に塩化
   ビニルテープ１０を長手方向に貼設したことを特徴とす
   るラップフィルムケース１。
2. 【請求項２】 ケース前側の長方形側面３の表面への塩
   化ビニルテープ１０の貼設位置は、切断のため蓋体６を
   閉じたときに当接する折片７の端部に設けた鋸刃状切断
   具９の刃先位置１３より開口部４側に寄った長方形側面
   ３の上部位置を塩化ビニルテープ１０の下端縁位置１４
   とすることを特徴とする請求項１記載のラップフィルム
   ケース１。