JPH1159479A - クローラ式作業車における操向制御装置 - Google Patents

クローラ式作業車における操向制御装置

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JPH1159479A
JPH1159479A JP24351397A JP24351397A JPH1159479A JP H1159479 A JPH1159479 A JP H1159479A JP 24351397 A JP24351397 A JP 24351397A JP 24351397 A JP24351397 A JP 24351397A JP H1159479 A JPH1159479 A JP H1159479A
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JP
Japan
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clutch
spin turn
brake
speed
gear
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JP24351397A
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English (en)
Inventor
Yasushi Fujita
靖 藤田
Koji Ito
孝司 伊藤
Mikiya Shirakata
幹也 白方
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高速走行時はスピンターンを開始するハンドル
の操作角度を十分大きくして機体を安全に旋回できるよ
うにする。 【解決手段】スピンターン開始電圧値は、車速に応じて
設定し、高速運転時は高く、低速運転時は低く設定す
る。そして、コントローラ85は車速センサ23のセン
サ出力値に応じて、スピンターン開始電圧値を上げ下げ
する。これにより、高速運転時はハンドルを十分大きく
回さないとスピンターンを開始しないように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインやハー
ベスタのようなクローラ式作業車の操向制御装置に関す
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】クローラ式作業車の進
路を変更するには左右いづれか一方のクローラを制動し
て旋回する基本のブレーキターンの他に、左右のクロー
ラを互いに逆方向に回転させて旋回するスピンターンが
ある。
【0003】従来、これらの旋回操作は操向レバーを傾
動して行っていたが、操作を自動車感覚にして操作荷重
を少なくするために、丸ハンドルで操作する試みがなさ
れている。
【0004】この丸ハンドルの操作は、ハンドルの操作
角度に応じて旋回半径が小さくなるように、最初はブレ
ーキターンを実行し、さらに丸ハンドルを回転してハン
ドルの操作角度が所定の角度を超えると、今度はスピン
ターンに移行するように設定されている。
【0005】スピンターンはブレーキターンに比べて旋
回半径が小さいので、高速走行時にいきなりスピンター
ンに移行すると急旋回して危険であり、圃場を傷める恐
れがある。また、丸ハンドルは小さな力で大きな操作力
が得られるので、ハンドルを切り過ぎることがある。
【0006】そこで本発明は、高速走行時はスピンター
ンを開始するハンドルの操作角度を十分大きくしてブレ
ーキターンで十分にスピードを落としてからスピンター
ンに移行することにより機体を安全に旋回できるように
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は以下のように構成した。
【0008】すなわち、左右一対のクローラを備え、回
転式操向操作具を操作して左右のクローラの回転が逆方
向のスピンターンを行うクローラ式作業車において、前
記回転式操向操作具の操向操作角度を検出する操向操作
角度検出手段と、前記クローラ式作業車の車速を検出す
る車速検出手段と、前記車速検出手段の検出車速が速い
ときにはスピンターンを開始すべき回転式操向操作具の
操作角度を大きい値に設定し、遅いときには前記操作角
度を小さい値に設定するスピンターン開始角度変更手段
と、前記スピンターン開始角度変更手段が出力する回転
式操向操作具のスピンターン開始角度と、前記操向操作
角度検出手段が出力する回転式操向操作具の操作角度を
比較して、操作角度がスピンターン開始角度を上回った
場合に、スピンターン指令信号を出力するスピンターン
指令手段と、前記スピンターン指令信号にもとづき左右
のクローラを逆方向に回転する動力伝達手段と、を備え
ることを特徴とする操向制御装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0010】図1に、本発明の操向制御装置を備えるコ
ンバインを示す。
【0011】1はコンバインのクローラで、2はクロー
ラ駆動軸を示す。3は刈取り部、4は脱穀部である。
【0012】図2は、エンジン(図示しない)の動力を
左右のクローラ1、1に伝動するトランスミッションの
断面図である。
【0013】5はエンジンの動力を受けてポンプを駆動
する静油圧式無段変速装置(HST)のモータで、ミッ
ションケース6の外側に連設し、その出力側をトランス
ミッションの入力軸7に直結する。
【0014】入力軸7の左右に低速ギヤ8と高速ギヤ9
を遊嵌し、両ギヤの中間に増速クラッチ10を装備す
る。増速クラッチ10はディスク形式のクラッチで、入
力軸7に対しクラッチケース11を固着し、低速ギヤ8
または高速ギヤ9側に一体のディスク(図示しない)
と、クラッチケース11側に一体のディスク(図示しな
い)をわずかな間隙を介して複数枚づつ交互に配置した
構造で、これらのディスクをピストン12により油圧で
押圧して、これによりディスク面同士を摩擦させ、クラ
ッチケース11と低速ギヤ8または高速ギヤ9とを一体
化して、入力軸7の回転を低速ギヤ8または高速ギヤ9
に伝える。
【0015】14は第1伝動軸で、その左右に固着する
第1伝動ギヤ15と第2伝動ギヤ16に、それぞれ低速
ギヤ8と高速ギヤ9を常時噛合する。
【0016】17は変速軸で、これに作業速チェンジギ
ヤ18と走行速チェンジギヤ19を遊嵌すると共に、作
業速チェンジギヤ18に一体的に形成した緩速伝動ギヤ
20と走行速チェンジギヤ19の中間に、摺動子21を
軸方向に移動可能にスプライン結合する。作業速チェン
ジギヤ18と走行速チェンジギヤ19とでは、作業速チ
ェンジギヤ18のほうが走行速チェンジギヤ19よりも
ギヤの有効径が大きい。摺動子21と走行速チェンジギ
ヤ19、緩速伝動ギヤ20には相互に係脱自在な係合歯
を形成する。摺動子21は運転席の図示しない副変速レ
バーの操作により軸方向に摺動する。作業速チェンジギ
ヤ18は第1伝動軸14に固着した第3伝動ギヤ22
に、また走行速チェンジギヤ19は第1伝動ギヤ15に
常時噛合する。
【0017】23は変速軸17の端部に取り付けた光学
式の車速センサで、変速軸17の回転数よりコンバイン
の車速を検出する。
【0018】24は第2伝動軸で、その左右にサイドク
ラッチ・ブレーキ25、26を装備する。これらの構造
は左右対称で、そのうち右側のサイドクラッチ・ブレー
キ25の詳細を図3に示す。
【0019】27はサイドクラッチ・ブレーキ25の回
転ケースで、第2伝動軸24に対し回転可能に遊嵌す
る。回転ケース27内の左右に、増速クラッチ10と同
じディスク形式の右サイドクラッチ28および右ブレー
キ29を配置する。30は環状のディスクで、第2伝動
軸24に固着したギヤ31の外周に係合し、各ディスク
30の間に、回転ケース27の内周に係合する環状のデ
ィスク32を交互に配置する。33は回転ケース27に
一体の受止板で、その側面に形成する爪を、第2伝動軸
24に遊嵌する第4伝動ギヤ34の爪に常時連結する。
ディスク30、32を挟んで受止板33の反対側に、圧
力板35を介して右サイドクラッチ用ピストン36を設
ける。37は右サイドクラッチ用ピストン36を弾圧す
るバネである。一方、右ブレーキ29側のディスク38
は、ミッションケース6の内側に一体的に突出した軸受
け筒39の外周に係合し、各ディスク38の間に、回転
ケース27の内周に係合するディスク40を交互に配置
する。41は回転ケース27に一体の受止板で、ディス
ク38、40を挟んだ受止板41の反対側には、圧力板
42を介して右ブレーキ用ピストン43を設ける。4
4、45および46は、ピストン36、43を駆動する
油圧ポートである。
【0020】回転ケース27の外周には、軸方向に摺動
自在に連結板47を取り付け、その通孔に圧力板35お
よび42の一部を緩く挿通して、これにより右サイドク
ラッチ28の圧力板35と右ブレーキ29の圧力板42
を連結する。
【0021】このような右側のサイドクラッチ・ブレー
キ25と対称な左側のサイドクラッチ・ブレーキ26側
にも、第4伝動ギヤ34と対を成す第5伝動ギヤ48
を、第2伝動軸24に遊嵌する。そして第4伝動ギヤ3
4と第5伝動ギヤ48の間に第6伝動ギヤ49を配置
し、これを第2伝動軸24に固着する。第6伝動ギヤ4
9に一体に第7伝動ギヤ50を固着し、この第7伝動ギ
ヤ50と、変速軸17に固着した第8伝動ギヤ51を常
時噛合する。
【0022】52は第3伝動軸で、その左右に緩旋回駆
動ギヤ53、逆転ギヤ54を遊嵌し、両ギヤの間に軸方
向に移動可能な切換ギヤ55をスプライン結合する。左
側の緩旋回駆動ギヤ53は緩速伝動ギヤ20に、また右
側の逆転ギヤ54は第6伝動ギヤ49に、それぞれ常時
噛合する。切換ギヤ55と緩旋回駆動ギヤ53、逆転ギ
ヤ54には、相互に係脱自在な係合歯を形成する。
【0023】56は第4伝動軸で、その左右にディスク
形式の切換クラッチ57、58を装備する。左右の切換
クラッチ57、58の構造は対称で、基本的には前記の
増速クラッチ10と同一である。59、60は第4伝動
軸56の左右に固着したクラッチケースを示す。
【0024】第4伝動軸56には、一対の第9伝動ギヤ
61と第10伝動ギヤ62を遊嵌し、これらのギヤ6
1、62にそれぞれ一体に、第9伝動ギヤ63と第12
伝動ギヤ64を固着する。そして第9伝動ギヤ61およ
び第10伝動ギヤ62側に一体のディスク(図示しな
い)と、クラッチケース59、60側に一体のディスク
(図示しない)を、わずかな間隙を介して複数枚づつ交
互に配置し、これらのディスクを65または66により
油圧で押圧して、ディスク面同士を摩擦させ、これによ
りクラッチケース59、60と第9伝動ギヤ61または
第10伝動ギヤ62とを一体化して、第4伝動軸56の
回転を第9伝動ギヤ63または第12伝動ギヤ64に伝
える。そして第9伝動ギヤ63は第5伝動ギヤ48に、
また第12伝動ギヤ64は第4伝動ギヤ34にそれぞれ
常時噛合する。
【0025】67、68はトランスミッションの左右独
立した出力軸で、それぞれ左右のクローラ駆動軸2、2
にギヤを介して連結する。左右の出力軸67、68に固
着の第13伝動ギヤ69と第14伝動ギヤ70は、それ
ぞれ第9伝動ギヤ61と第10伝動ギヤ62に常時噛合
する。71は第4伝動軸56に固着した第15伝動ギヤ
で、切換ギヤ55に常時噛合する。
【0026】図4は油圧回路図である。
【0027】油圧ポンプ72に左クラッチ切換弁73お
よび右クラッチ切換弁74を接続する。そして右クラッ
チ切換弁74に右サイドクラッチ28を接続し、さらに
この右クラッチ切換弁74に対し、右切換クラッチ減圧
弁75を介して右切換クラッチ58を、また右ブレーキ
減圧弁76を介して右ブレーキ29をそれぞれ接続す
る。同様に、左クラッチ切換弁73に、左のサイドクラ
ッチ・ブレーキ26の左サイドクラッチ77を接続し、
さらにこの左クラッチ切換弁73に対し、左切換クラッ
チ減圧弁78を介して左切換クラッチ57を、また左ブ
レーキ減圧弁79を介して左ブレーキ80をそれぞれ接
続する。左サイドクラッチ77と左ブレーキ80は、そ
れぞれ前述した右のサイドクラッチ・ブレーキ25の右
サイドクラッチ28と右ブレーキ29の構造と同一であ
る。
【0028】81はタンク、82はフィルタ、83はリ
リーフ弁をそれぞれ示す。
【0029】油圧ポンプ72には、更に、増速クラッチ
切換弁84を介して増速クラッチ10を接続する。
【0030】図5は制御系の接続図で、コントローラ8
5の出力側に、左クラッチ切換弁73、右クラッチ切換
弁74、左ブレーキ減圧弁79、右ブレーキ減圧弁7
6、左切換クラッチ減圧弁78、右切換クラッチ減圧弁
75をそれぞれ接続する。
【0031】そしてコントローラ85の入力側には、丸
ハンドル86の操作角度を検出するポテンショメータで
構成するハンドル操作角度検出センサ87、左ブレーキ
80の圧力を検出する左ブレーキ圧力センサ88、右ブ
レーキ29の圧力を検出する右ブレーキ圧力センサ8
9、左切換クラッチ57の圧力を検出する左切換クラッ
チ圧力センサ90、および右切換クラッチ58の圧力を
検出する右切換クラッチ圧力センサ91をそれぞれ接続
する。これらの圧力センサ88〜91はフィードバック
制御用のものである。
【0032】更に、左右の出力軸67、68の回転セン
サ92、93および車速センサ23をコントローラ85
の入力側に接続する。
【0033】94は、スピンターン開始タイミング変更
スイッチで、車速に応じてスピンターンを開始するタイ
ミングを変更するかどうかを選択する。
【0034】本発明の操向制御装置は以上のような構成
で、丸ハンドル86を操作して右に旋回する場合、丸ハ
ンドル86を右に回転すると、ハンドル操作角度検出セ
ンサ87のセンサ出力がコントローラ85に入力し、コ
ントローラ85が制御信号を出力して右クラッチ切換弁
74を切り換える。そして、サイドクラッチ・ブレーキ
25のポート45に油圧がかかり、右サイドクラッチ2
8が「切」になる。
【0035】同様にコントローラ85の制御信号によ
り、右切換クラッチ減圧弁75と右ブレーキ減圧弁76
も切り換わる。
【0036】この状態でさらに丸ハンドル86を右に回
転すると、ハンドル操作角度検出センサ87のセンサ出
力がコントローラ85に入力し、コントローラ85から
は制御信号が出力する。これにより右ブレーキ減圧弁7
6の出力圧力が丸ハンドル86の回転角に比例して増大
し、右ブレーキ減圧弁76よりサイドクラッチ・ブレー
キ25のポート46に油圧が入って、図3の右ブレーキ
用ピストン43を右方向へ駆動し、回転ケース27の回
転に制動が掛かる。
【0037】さらに丸ハンドル86を回転してハンドル
操作角度検出センサ87のセンサ出力があらかじめ設定
した所定電圧値(スピンターン開始電圧値)を超える
と、ハンドル操作角度検出センサ87に連動する比較器
(図示しない)が信号を出力して右切換クラッチ減圧弁
75と右ブレーキ減圧弁76を切り換える。スピンター
ン開始電圧値は、車速に応じて設定し、高速運転時は高
く、低速運転時は低く設定する。そして、コントローラ
85は車速センサ23のセンサ出力値に応じて、スピン
ターン開始電圧値を上げ下げする。これにより、高速運
転時はハンドルを十分大きく回さないとスピンターンを
開始しないように制御する。また、これらの制御はスピ
ンターン開始タイミング変更スイッチ94がオンのとき
だけ行ってもよい。このようにするとオペレータの好み
に応じて高速走行時にスピンターンを開始するハンドル
の操作角度を大きくするかどうかを選択できるので好都
合である。
【0038】以上により、右ブレーキ減圧弁76の出力
圧力が減少し始め、反対に右切換クラッチ減圧弁75の
出力圧力が増大して右切換クラッチ58が「入」にな
る。そして、第4伝動軸56の回転は、第10伝動ギヤ
62より第12伝動ギヤ70を経て、トランスミッショ
ンの右の出力軸68に伝わる。
【0039】この結果、逆転ギヤ54、切換ギヤ55お
よび第15伝動ギヤ71などにより、左側に対して逆転
減速して伝動するので、右側のクローラの回転は左側の
クローラ1よりも逆転減速になる。クローラ1の減速比
は、左右のクローラ1,1の伝動経路におけるギヤ比の
累積した規定値となって右にスピンターンする。
【0040】図6に、丸ハンドル86の操作量に対する
左右のブレーキ29、80の圧力変化と、左右の切換ク
ラッチ57、58の切換えタイミングを、それぞれ高速
運転時(太線で示す)と、低速運転時(細線で示す)に
分けて図示する。図に示すように、丸ハンドル86の操
作量に応じて左右のブレーキ29、80の圧力が上昇
し、所定の操作量を超えると左右の切換クラッチ57、
58を切換える。このときのタイミングは、高速運転時
は操作量の大きい段階で、低速運転時は操作量の小さい
段階で切換える。
【0041】次に、丸ハンドル86を回転してハンドル
操作角度検出センサ87のセンサ出力がスピンターン開
始電圧値を超えたとき実行するターンを、スピンターン
あるいはブレーキターンのいずれにするかを選択可能に
した操向制御装置について説明する。この操向制御装置
は、図7に示すように、丸ハンドル86の軸心にスピン
・ブレーキターン選択スイッチ95を取り付ける。そし
て、図8に示すように、このスピン・ブレーキターン選
択スイッチ95をコントローラ85の入力側に接続す
る。
【0042】図9に、丸ハンドル86の操作量に対する
左右のブレーキ29、80の圧力変化と、左右の切換ク
ラッチ57、58の切換えタイミングを、それぞれスピ
ン・ブレーキターン選択スイッチ95がオンのとき(細
線で示す)と、オフのとき(太線で示す)に分けて図示
する。図に示すように、丸ハンドル86の操作量に応じ
て左右のブレーキ29、80の圧力が上昇し、所定の操
作量を超えるとスピン・ブレーキターン選択スイッチ9
5がオンのときは左右の切換クラッチ57、58を切換
え、スピン・ブレーキターン選択スイッチ95がオフの
ときは左右の切換クラッチ57、58を切換えないで左
右のブレーキ29、80の圧力を一定に保つ。
【0043】ブレーキターンだけで十分旋回できる圃場
の場合、スピンターンを実行して急旋回すると圃場を傷
めることがあるが、このようにスピン・ブレーキターン
選択スイッチ95を設けてスピンターンを実行しないよ
うにすると、このような事故を未然に防止することがで
きる。また、オペレータの操作感覚に合った旋回操作が
できる。さらに、スピン・ブレーキターン選択スイッチ
95を丸ハンドル86に取り付け、オン・オフのサイン
を照光すると、スイッチが見やすくなって操作が容易に
なると共に、オペレータが現在どちらのモードにあるか
を判別しやすくなる。
【0044】次に、丸ハンドル86を回転して旋回する
とき、丸ハンドル86を回しても機体が直進して方向変
化しないニュートラル領域の幅を調整可能にした操向制
御装置について説明する。この操向制御装置は、図10
に示すように、丸ハンドル86基部の側方にニュートラ
ル調整ダイヤル96を取り付ける。そして、図11示す
ように、このニュートラル調整ダイヤル96をコントロ
ーラ85の入力側に接続する。
【0045】図12に、丸ハンドル86の操作量に対す
る左右のサイドクラッチ28、77の切換えタイミング
と、左右のブレーキ29、80の圧力変化と、左右の切
換クラッチ57、58の切換えタイミングを、それぞれ
ニュートラル幅が最小のとき(細線で示す)と、最大の
とき(太線で示す)に分けて図示する。図に示すよう
に、丸ハンドル86の操作量に応じて左右のサイドクラ
ッチ28、77を切換え、左右のブレーキ29、80の
圧力が上昇し、所定の操作量を超えると左右の切換クラ
ッチ57、58を切換える。このときのタイミングは、
ニュートラル幅が最小のときは操作量の小さい段階で、
最大のときは操作量の大きい段階で切換える。
【0046】丸ハンドル86を回転して旋回するとき、
丸ハンドル86の操作量に対する良好なクラッチ切換え
タイミングはオペレータによって異なるが、このように
ニュートラル調整ダイヤル96を操作してニュートラル
領域の幅を調整することができると、オペレータの操作
感覚に応じた旋回操作ができる。
【0047】次に、丸ハンドル86を回転してハンドル
操作角度検出センサ87のセンサ出力がスピンターン開
始電圧値を超えたときスピンターンを実行するタイミン
グを所定の範囲で変更可能にした操向制御装置について
説明する。この操向制御装置は、図13に示すように、
丸ハンドル86基部の側方にスピンターン実行タイミン
グ変更ダイヤル97を取り付ける。そして、図14に示
すように、このスピンターン実行タイミング変更ダイヤ
ル97をコントローラ85の入力側に接続する。
【0048】図15に、丸ハンドル86の操作量に対す
る左右のブレーキ29、80の圧力変化と、左右の切換
クラッチ57、58の切換えタイミングを、それぞれス
ピンターンの開始を早くするとき(細線で示す)と、遅
くするとき(太線で示す)に分けて図示する。図に示す
ように、丸ハンドル86の操作量に応じて左右のブレー
キ29、80の圧力が上昇し、所定の操作量を超えると
左右の切換クラッチ57、58を切換える。このときの
タイミングは、スピンターンの開始を早くするときは操
作量の小さい段階で、遅くするときは操作量の大きい段
階で切換える。
【0049】丸ハンドル86を回転してブレーキターン
からスピンターンへ移行するとき、丸ハンドル86の操
作量に対する良好なスピンターン実行タイミングはオペ
レータによって異なるが、このようにスピンターン実行
タイミング変更ダイヤル97を操作してスピンターン実
行タイミングを調整することができるとオペレータの操
作感覚に応じた旋回操作ができる。また、スピンターン
の実行タイミングを圃場条件に合わせることができる。
【0050】次に、丸ハンドル86を一定の角度以上回
すと自動的に刈取脱穀を停止する操向制御装置について
説明する。この操向制御装置は、図16に示すように、
刈取脱穀を停止するしないを選択する刈取脱穀停止選択
スイッチ98をコントローラ85の入力側に接続し、出
力側に刈取脱穀クラッチモータ99を接続する。そし
て、ハンドル操作角度検出センサ87のセンサ出力によ
り丸ハンドル86の回転角度を判定し、図17に示すよ
うに、回転角度が刈取自動上げ位置を超えていたら刈取
脱穀クラッチモータ99を作動して刈取脱穀クラッチを
切断し、刈取脱穀を停止する。コンバインは旋回すると
き刈取作業をしないので、このように刈取脱穀の停止を
自動化するとオペレータの負担を軽減できる。また、コ
ントローラ85は、刈取脱穀クラッチモータ99を作動
して刈取脱穀クラッチを切断するとき、刈取脱穀停止選
択スイッチ98のオン・オフを判定して刈取脱穀を停止
するしないを決定する。従って、オペレータの好みに応
じて刈取脱穀を停止するかどうかを選択できるので好都
合である。
【0051】次に、図18に示すように、ハンドル操作
角度検出センサ87のセンサ出力に応じてブレーキ圧を
制御する操向制御装置について説明する。この操向制御
装置は、ハンドル操作角度検出センサ87のセンサ出力
をコントローラ85に入力し、コントローラ85から制
御信号を出力する。これにより左右のブレーキ減圧弁7
9、76の出力圧力が丸ハンドル86の回転角に比例し
て増大する。従って、ハンドル操作角度検出センサ87
のセンサ出力によって多板クラッチの圧力を調整するの
で、滑らかな制御が可能となる。また、メカ伝導に比べ
て機構が簡単なので装置を軽量化できる。
【0052】次に、丸ハンドル86を回転して旋回する
とき、ハンドル操作角度検出センサ87のセンサ出力に
応じて機体が旋回内側に傾斜するように車体左右の車高
を上下させる操向制御装置について説明する。この操向
制御装置は、図19に示すように、車体を傾斜するしな
いを選択する車体傾斜選択スイッチ100、車体左右の
傾斜センサ101、左右のローリングシリンダストロー
クセンサ102L、102Rをそれぞれコントローラ8
5の入力側に接続し、出力側に、左右の車高上げソレノ
イド103L、103R、左右の車高下げソレノイド1
04L、104Rをそれぞれ接続する。
【0053】この操向制御装置は以上のような構成で、
コントローラ85は、車体左右の傾斜センサ101、左
右のローリングシリンダストロークセンサ102L、1
02Rの出力信号をフィードバックしながら、ハンドル
操作角度検出センサ87のセンサ出力に応じて左右の車
高上げソレノイド103L、103R、あるいは、左右
の車高下げソレノイド104L、104Rを作動し、図
20に示すように、丸ハンドルの左右の操作角が大きく
なると車体左右の傾斜量を大きくする。従って、旋回時
の機体の安定性がよくなる。また、コントローラ85
は、左右の車高上げソレノイド103L、103R、あ
るいは、左右の車高下げソレノイド104L、104R
を作動するとき、車体傾斜選択スイッチ100のオン・
オフを判定して車体左右の車高を上下するしないを決定
する。従って、オペレータの好みに応じて車体左右の車
高を上下するかどうかを選択できるので好都合である。
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明の操向制御装置
は、丸ハンドルを回して機体を旋回するとき、高速走行
時はスピンターンを開始するハンドルの操作角度を十分
大きくしてブレーキターンからスピンターンに移行す
る。従って、本発明によれば、高速にもかかわらずオペ
レータがスピードをあまり意識しないでハンドルを切っ
たり、丸ハンドルの操作力が大きいためハンドルを切り
過ぎたりしたとき、機体が急旋回して圃場を傷めたり、
思わぬ事故になることを未然に防止するのでコンバイン
の旋回時の安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したコンバインの全体図である。
【図2】本発明を実施したコンバインのトランスミッシ
ョンの断面図である。
【図3】サイドクラッチ・ブレーキの断面図である。
【図4】本発明を実施した操向制御装置の油圧回路図で
ある。
【図5】本発明を実施した操向制御装置の制御系の接続
図である。
【図6】高速・低速時のハンドル・ブレーキ・クラッチ
の関連図である。
【図7】丸ハンドルにスピン・ブレーキ選択スイッチを
取り付けた斜視図である。
【図8】スピン・ブレーキ選択スイッチの制御系の接続
図である。
【図9】スピン・ブレーキ選択時のハンドル・ブレーキ
・クラッチの関連図である。
【図10】丸ハンドルにニュートラル調整ダイヤルを取
り付けた斜視図である。
【図11】ニュートラル調整ダイヤルの制御系の接続図
である。
【図12】ニュートラル調整時のハンドル・ブレーキ・
クラッチの関連図である。
【図13】丸ハンドルにスピンターン変更ダイヤルを取
り付けた斜視図である。
【図14】スピンターン変更ダイヤルの制御系の接続図
である。
【図15】スピンターン変更時のハンドル・ブレーキ・
クラッチの関連図である。
【図16】刈取脱穀自動停止の制御系の接続図である。
【図17】ハンドル操作角と刈取脱穀自動停止の関連図
である。
【図18】ハンドル操作角とブレーキ圧の関連図であ
る。
【図19】ハンドル操作角に応じて車体を傾斜する制御
系の接続図である。
【図20】ハンドル操作角と車体左右の傾斜量の関連図
である。
【符号の説明】
1 クローラ 2 クローラ駆動軸 3 刈取り部 4 脱穀部 5 HSTモータ 6 ミッションケース 7 入力軸 8 低速ギヤ 9 高速ギヤ 10 増速クラッチ 11 クラッチケース 12 ピストン 14 第1伝動軸 15 第1伝動ギヤ 16 第2伝動ギヤ 17 変速軸 18 作業速チェンジギヤ 19 走行速チェンジギヤ 20 緩速伝動ギヤ 21 摺動子 22 第3伝動ギヤ 23 車速センサ 24 第2伝動軸 25 右サイドクラッチ・ブレーキ 26 左サイドクラッチ・ブレーキ 27 回転ケース 28 右サイドクラッチ 29 右ブレーキ 30 ディスク 31 ギヤ 32 ディスク 33 受止板 34 第4伝動ギヤ 35 圧力板 36 右サイドクラッチ用ピストン 37 バネ 38 ディスク 39 筒 40 ディスク 41 受止板 42 圧力板 43 右ブレーキ用ピストン 44 油圧ポート 45 油圧ポート 46 油圧ポート 47 連結板 48 第5伝動ギヤ 49 第6伝動 50 第7伝動ギヤ 51 第8伝動ギヤ 52 第3伝動軸 53 緩旋回駆動ギヤ 54 逆転ギヤ 55 切換ギヤ 56 第4伝動軸 57 左切換クラッチ 58 右切換クラッチ 59 左クラッチケース 60 右クラッチケース 61 第9伝動ギヤ 62 第10伝動ギヤ 63 第9伝動ギヤ 64 第12伝動ギヤ 65 ピストン 66 ピストン 67 左出力軸 68 右出力軸 69 第13伝動ギヤ 70 第14伝動ギヤ 71 第15伝動ギヤ 72 油圧ポンプ 73 左クラッチ切換弁 74 右クラッチ切換弁 75 右切換クラッチ減圧弁 76 右ブレーキ減圧弁 77 左サイドクラッチ 78 左切換クラッチ減圧弁 79 左ブレーキ減圧弁 80 左ブレーキ 81 タンク 82 フィルタ 83 リリーフ弁 84 増速クラッチ切換弁 85 コントローラ 86 丸ハンドル 87 ハンドル操作角度検出センサ 88 左ブレーキ圧力センサ 89 右ブレーキ圧力センサ 90 左切換クラッチ圧力センサ 91 右切換クラッチ圧力センサ 92 左回転センサ 93 右回転センサ 94 スピンターン開始タイミング変更スイッチ 95 スピン・ブレーキターン選択スイッチ 96 ニュートラル調整ダイヤル 97 スピンターン実行タイミング変更ダイヤル 98 刈取脱穀停止選択スイッチ98 99 刈取脱穀クラッチモータ 100 車体傾斜選択スイッチ 101 車体左右の傾斜センサ 102 ローリングシリンダストロークセンサ 103 車高上げソレノイド 104 車高下げソレノイド

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対のクローラを備え、回転式操向
    操作具を操作して左右のクローラの回転が逆方向のスピ
    ンターンを行うクローラ式作業車において、 前記回転式操向操作具の操向操作角度を検出する操向操
    作角度検出手段と、 前記クローラ式作業車の車速を検出する車速検出手段
    と、 前記車速検出手段の検出車速が速いときにはスピンター
    ンを開始すべき回転式操向操作具の操作角度を大きい値
    に設定し、遅いときには前記操作角度を小さい値に設定
    するスピンターン開始角度変更手段と、 前記スピンターン開始角度変更手段が出力する回転式操
    向操作具のスピンターン開始角度と、前記操向操作角度
    検出手段が出力する回転式操向操作具の操作角度を比較
    して、操作角度がスピンターン開始角度を上回った場合
    に、スピンターン指令信号を出力するスピンターン指令
    手段と、 前記スピンターン指令信号にもとづき左右のクローラを
    逆方向に回転する動力伝達手段と、 を備えることを特徴とする操向制御装置。
JP24351397A 1997-08-26 1997-08-26 クローラ式作業車における操向制御装置 Withdrawn JPH1159479A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5338168A (en) * 1992-06-29 1994-08-16 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Oil pump made of aluminum alloys
JP2002068006A (ja) * 2000-08-24 2002-03-08 Yanmar Agricult Equip Co Ltd コンバイン
JP2010116157A (ja) * 2010-01-06 2010-05-27 Komatsu Ltd 装軌車両の操向制御装置

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