JPH1159362A - 車両ヨーイング制御装置 - Google Patents

車両ヨーイング制御装置

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JPH1159362A
JPH1159362A JP9223810A JP22381097A JPH1159362A JP H1159362 A JPH1159362 A JP H1159362A JP 9223810 A JP9223810 A JP 9223810A JP 22381097 A JP22381097 A JP 22381097A JP H1159362 A JPH1159362 A JP H1159362A
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wheel
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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヨーイング制御時において、車両の走行速度
の低下を抑制する。 【解決手段】車両が左旋回中において、実ヨーレートω
r が目標ヨーレートωtより設定値以上小さい場合に
は、旋回内輪12に加わる液圧制動トルクを増加させる
一方、電動モータ28の制御により、液圧制動トルクの
増加量と同じ量だけ駆動トルクを増加させる。車両には
左方向のヨーイングモーメントが発生させられ、実ヨー
レートが目標ヨーレートに近づけられる。ここで、電動
モータ28の制御においては応答遅れが小さいため、駆
動トルクの増加と液圧制動トルクの増加とをほぼ同時に
生じさせることができ、車速の低下を抑制し得る。ま
た、駆動トルクの増加量と液圧制動トルクの増加量とが
ほぼ同じであるため、車両全体としてのトルクの変化量
を小さくし得、車速の変化を抑制し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前後左右各々に位
置する4個の車輪を含む4個以上の車輪を備えた車両の
ヨーイングを制御する車両ヨーイング制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】上述の車両ヨーイング制御装置の一例
が、特開平3─276852号公報に記載されている。
この公報に記載の車両ヨーイング制御装置は、摩擦制動
装置としての液圧制動装置と駆動源としての内燃機関と
を備えた四輪車両に設けられたものである。液圧制動装
置は、4個の車輪各々と共に回転するブレーキ回転体に
摩擦部材を液圧により押し付ける液圧押付装置を含むも
のであり、液圧に応じた液圧制動トルクが各車輪に加え
られる。車両のヨーイング制御時には、ヨーイング制御
装置により左右駆動輪の摩擦制動装置と内燃機関とが制
御される。左右駆動輪のうちの旋回内輪に液圧制動トル
クが加えられて、実ヨーレイトが目標ヨーレイトに近づ
けられるとともに、内燃機関の制御により駆動トルクが
増加させられて、液圧制動トルクの付加による車両の走
行速度の低下が抑制されるのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,解決手段,作用および
効果】しかし、上述の車両ヨーイング制御装置を備えた
車両においては、駆動輪の駆動トルクが内燃機関の制御
によって増加させられるようにされているため、応答遅
れが大きいという問題があった。例えば、駆動トルクの
増加の、液圧制動トルクの付加に対する遅れが大きく、
その間の車両の走行速度の低下を避け得ないため、運転
者に違和感を与える等の問題が生じるのである。そこ
で、本発明は、車両ヨーイング制御時における駆動トル
クの制御遅れが少ない車両ヨーイング制御装置を得るこ
とを課題として為されたものである。
【0004】上記課題は、下記車両ヨーイング制御装置
によって解決される。なお、以下の説明において、本発
明の各態様をそれぞれ項に分け、項番号を付し、必要に
応じて他の項の番号を引用して請求項と同じ形式で記載
する。各項に記載の特徴を組み合わせて採用することの
可能性を明示するためである。 (1)前後左右の各々に位置する4個の車輪を含む4個
以上の車輪を備えた車両のヨーイングを制御する車両ヨ
ーイング制御装置であって、前記車両が、前記4個の車
輪のうちの左右駆動輪に接続された少なくとも1つの電
動モータを備え、当該車両ヨーイング制御装置が、少な
くとも前記電動モータを制御することにより、前記4個
の車輪のうちの左側前後輪の回転速度と右側前後輪の回
転速度との回転速度差を制御する回転速度差制御手段を
含むことを特徴とする車両ヨーイング制御装置(請求項
1)。左側前後輪の回転速度が右側前後輪の回転速度よ
り大きい場合には、車両は右方向に旋回運動し、右側前
後輪の回転速度が左側前後輪のそれより大きい場合に
は、左方向に旋回運動する。また、車速,操舵角等車両
の操縦状況や、路面の摩擦係数,スリップ状態等タイヤ
の路面に対する接触状況等が同じ場合には、左側前後輪
と右側前後輪との回転速度差が大きい場合は小さい場合
より旋回運動半径が小さくなり、ヨーレイトが大きくな
る。4個の車輪のうちの左右前輪と左右後輪との少なく
とも一方が左右駆動輪とされる。左右駆動輪には電動モ
ータが接続され、電動モータによって出力されるトルク
が付与される。他の条件が同じである限り、駆動輪に付
与される駆動トルクが大きい場合は小さい場合より回転
速度が大きくなり、左右駆動輪の各々に付与されるトル
クのトルク差が大きい場合は小さい場合より左右駆動輪
間の回転速度差が大きくなる。左右駆動輪の各々に対し
て1個ずつの電動モータが接続される場合は勿論、左右
駆動輪に共通の電動モータが接続される場合でも差動装
置を介して接続されるの普通であり、左右駆動輪の回転
速度は同じとは限らない。左側前後輪の回転速度として
は、左前輪の回転速度と左後輪の回転速度との平均値
や、代表輪の回転速度が使用される。代表輪は車両のヨ
ーイングに対する影響が大きい車輪であり、例えば、電
動モータの駆動トルクや回生制動トルクあるいは摩擦制
動装置の制動トルクが積極的に加えられている車輪、支
持荷重が大きい車輪、路面の摩擦係数が大きい部分に接
触している車輪等である。右側前後輪の回転速度につい
ても同様である。いずれにしても、本態様においては左
側前後輪と右側前後輪との回転速度差が少なくとも電動
モータの制御により制御される。電動モータは内燃機関
に比較して制御遅れが小さいため、良好なヨーイング制
御を行うことができる。左側前後輪と右側前後輪との間
の回転速度差の制御の具体的例については、(2) 項,
(4)項において説明するが、(2) 項に記載のように、電
動モータの制御による場合と、(4) 項に記載のように、
電動モータの制御と摩擦制動装置の制御との両方による
場合とがある。(2) 項に記載の車両ヨーイング制御装置
において、例えば、左駆動輪と右駆動輪とに加えられる
トルクを一方において増加させ、他方において減少させ
れば、トルクの増加と減少とをほぼ同時に生じさせるこ
とができるため、ヨーイング制御自体の精度を向上させ
ることができる。また、車速の一時的な低下も良好に回
避し得る。(4) 項に記載の車両ヨーイング制御装置にお
いて、駆動トルクが増加させられるとともに摩擦制動ト
ルクが増加させられる場合にも、駆動トルクの増加と摩
擦制動トルクの増加とをほぼ同時に生じさせることがで
きるため、車速の低下を良好に回避し得る。 (2)前記電動モータが、前記左右駆動輪の各々に1つ
ずつ接続されており、前記回転速度差制御手段が、それ
ら左右駆動輪の少なくとも一方に接続された電動モータ
を制御することにより、左駆動輪に付与されるトルクと
右駆動輪に付与されるトルクとのトルク差を制御する左
右駆動輪トルク差制御手段を含む (1)項に記載の車両ヨ
ーイング制御装置(請求項2)。本項に記載の車両ヨー
イング制御装置が搭載された車両においては、左駆動輪
用電動モータと右駆動輪用電動モータとの少なくとも一
方が制御されることにより、左駆動輪と右駆動輪との間
のトルク差が制御される。トルク差制御の具体例として
は、左駆動輪用電動モータと右駆動輪用電動モータと
のいずれか一方の駆動トルクを増大させ、他方の駆動ト
ルクを減少させる態様、一方の電動モータの回生制動
トルクを増大させ、他方の電動モータの回生制動トルク
を減少させる態様、一方の電動モータの出力トルクを
駆動トルクとし、他方の電動モータの出力トルクを回生
制動トルクとする態様等がある。また、本項に記載の車
両ヨーイング制御装置が、(4) 項に記載の摩擦制動装置
を備えた車両に搭載され、摩擦制動装置の制御も行うも
のである場合には、左駆動輪用電動モータと右駆動輪
用電動モータとのいずれか一方の駆動トルクを増加させ
るとともに、その駆動トルクが増加させられた駆動輪と
は左右反対側の駆動輪に加えられる摩擦制動トルクを増
加させる態様や、左,右の駆動輪に対する摩擦制動ト
ルクを同じ大きさづつ増加させ、かつ、左輪,右輪用電
動モータのいずれか一方の駆動トルクを増加させる態様
もある。後者の態様は、摩擦制動装置において、左右駆
動輪各々に加えられる摩擦制動トルクを互いに独立に制
御できない場合に有効である。以上〜の態様を比較
した場合、の態様においては、左右駆動輪のうちのい
ずれか一方に、摩擦制動装置による摩擦制動トルクと電
動モータによる駆動トルクとの両方が加えられるが、
〜の態様においては、1つの車輪に制動トルクと駆動
トルクとの両方が加えられることがない。上記態様のい
ずれにおいても、トルクの増大と減少とをほぼ同時に生
じさせることができるため、ヨーイング制御自体を良好
に行い得るとともに、車速の低下を良好に回避し得る。
また、一方の駆動輪に加えられるトルクを増大させ、他
方の駆動輪に加えられるトルクを減少させる場合には、
一方の駆動輪に加えられるトルクのみを増大させたり減
少させたりする場合に比較して、同じヨーイングモーメ
ント変化量を得るための電動モータにおけるトルクの変
化量を小さくすることができ、各駆動輪における回転速
度変化量を小さくすることができる。その結果、駆動輪
に加えられるトルクの変化量が大きいことに起因して制
動スリップ状態や駆動スリップ状態が悪化することを回
避しつつ、ヨーイング制御を行うことが可能となる。換
言すれば、電動モータの出力トルクの変化量を大きくし
なくてもヨーイングモーメントの変化量を大きくできる
のである。さらに、出力トルクの増加量と減少量とを同
じ大きさとすれば、車両全体としてのトルクの変化量を
小さくし、車速の変化量を小さくすることができる。 (3)前記左右駆動輪トルク差制御手段が、左右駆動輪
の一方に接続された電動モータの出力トルクを増大さ
せ、他方に接続された電動モータの出力トルクを、前記
トルクの増大量とほぼ同じ量だけ減少させるトルク同量
増減型トルク差制御手段を含む(2) 項に記載の車両ヨー
イング制御装置。一方の電動モータのトルクを増大さ
せ、他方の電動モータのトルクを減少させる場合におい
て、増加量と減少量とがほぼ同じであれば、車両全体の
トルクの変化量を小さくし得、速度変化を小さくし得
る。トルク同量増減型トルク差制御手段は、等トルク増
加・減少手段と称することもできる。 (4)前記車両が、前記4個の車輪の各々と共に回転す
るブレーキ回転体にそれぞれ摩擦部材を摩擦係合させて
それら車輪に摩擦制動トルクを加える4つの摩擦制動装
置を備え、前記電動モータが、前記左右駆動輪に差動装
置を介して接続されており、前記回転速度差制御手段
が、前記電動モータの駆動トルクを増大させるととも
に、前記左側前後輪の少なくとも1つと、前記右側前後
輪の少なくとも1つとのいずれか一方と共に回転するブ
レーキ回転体への前記摩擦部材の押付力を増大させるこ
とにより、左側前後輪に加えられるトルクと右側前後輪
に加えられるトルクとのトルク差を制御する摩擦制動依
拠左右車輪トルク差制御手段を含む (1)項に記載の車両
ヨーイング制御装置(請求項3)。電動モータの駆動ト
ルクは、差動装置を介して接続された左駆動輪と右駆動
輪とに1/2づつ均等に付与される。左右駆動輪の各々
に加えられる駆動トルクは同じ大きさであり、電動モー
タの駆動トルクの増加に伴って増加する左右駆動輪各々
の駆動トルクの変化量も同じ大きさである。それに対し
て、車輪のブレーキ回転体への摩擦部材の押付力が大き
くされることによって摩擦制動トルクが増加させられれ
ば、その摩擦制動トルクが増加させられた車輪が属する
左側前後輪と右側前後輪とのいずれか一方の車輪群のト
ルクが、反対側の車輪群のトルクより小さくなる。した
がって、駆動トルクの増大と摩擦制動トルクの増大との
両方が行われれば、車速の低下を良好に回避しつつ、左
側前後輪と右側前後輪との間のトルク差を制御すること
ができる。ここで、摩擦制動トルクが増大させられる車
輪は駆動輪であっても非駆動輪であってもよい。ただ
し、駆動輪の摩擦制動トルクが増大させられるようにす
れば、制動スリップ状態の悪化を抑制しつつヨーイング
モーメントの変化量を大きくできるという利点が得られ
る。摩擦制動トルクの付与のみによって大きなヨーイン
グモーメント変化量を得るためには摩擦制動トルクを大
きくしなければならない。しかし、ヨーイング制御を行
う必要が生じるのは、路面の摩擦係数が小さいとか、車
両制動のために摩擦制動トルクが付与されて既に相当な
制動スリップが生じているとかいうように、車輪と路面
との摩擦力が不足気味である場合が多く、その状態から
さらに摩擦制動トルクを大きくすると制動スリップが過
大になる等制動スリップ状態が悪化する恐れがある。そ
れに対して、左右いずれか一方の駆動輪の摩擦制動トル
クを増大させるとともに左右両駆動輪の駆動トルクを増
大させれば、摩擦制動トルクをそれほど大きくしなくて
も十分なヨーイングモーメント変化量を得ることができ
る。内燃機関の駆動トルクと摩擦制動トルクとの制御に
よってもほぼ同様な効果が得られるが、内燃機関は制御
応答性が悪いため、駆動トルクが液圧制動トルクの増大
に遅れて増加させられ、電動モータの駆動トルクによる
場合ほど良好なヨーイング制御を行うことができない。
なお、摩擦制動装置は、液圧によって摩擦部材をブレー
キ回転体に押し付ける液圧制動装置であっても、電動モ
ータ,積層圧電体等電気的駆動装置によって摩擦部材を
ブレーキ回転体に押し付ける電動制動装置であってもよ
い。 (5)前記摩擦制動依拠左右車輪トルク差制御手段が、
前記電動モータの駆動トルク増大量と、前記押付力の増
大量に対応する摩擦制動トルクの増大量とがほぼ同じ大
きさになるように制御するトルク総和不変型トルク差制
御手段を含む(4)項に記載の車両ヨーイング制御装置。
駆動トルク増大量と摩擦制動トルク増大量とがほぼ同じ
であれば、車速の変化を回避し得る。 (6)当該車両ヨーイング制御装置が、車両のヨーレイ
トを検出する実ヨーレイト検出装置と、車両が備えるス
テアリングホイールの操舵角に基づいて目標ヨーレイト
を取得する目標ヨーレイト取得手段とを含み、前記回転
速度差制御手段が、前記実ヨーレイト検出装置によって
検出された実ヨーレイトが前記目標ヨーレイト取得手段
によって取得された目標ヨーレイトに近づくように、少
なくとも前記電動モータを制御するヨーレイト偏差依拠
回転速度差制御手段を含む(1) 項ないし(5) 項のいずれ
か1つに記載の車両ヨーイング制御装置。ヨーイング制
御の態様には種々あるが、本項に記載の車両ヨーイング
制御装置によれば、実ヨーレイトの目標ヨーレイトに対
する遅れを小さくし得る。実ヨーレイトは目標ヨーレイ
トに対して遅れることが多いのであるが、電動モータの
制御によりヨーイング制御を行えば、遅れを小さくする
ことが容易である。ヨーイング制御にはまた、ドリフト
アウト抑制制御,スピン抑制制御等車両の操縦安定性を
良好な状態にするビークルスタビリティ制御がある。 (7)前後左右の各々に位置する4個の車輪のうち左駆
動輪と右駆動輪とに接続された少なくとも1つの電動モ
ータを備えた車両のヨーイングを制御する車両ヨーイン
グ制御装置に、前記少なくとも1つの電動モータの少な
くとも1つを制御する電動モータ制御手段を設けた車両
ヨーイング制御装置。電動モータの制御により、電動モ
ータに接続された駆動輪に加えられる駆動トルクや回生
制動トルクを制御することができ、車両のヨーイングを
制御することができる。電動モータの制御による場合は
内燃機関の制御による場合に比較して制御遅れを小さく
することができる。本項に記載の車両ヨーイング制御装
置は、電動モータを備えた車両に搭載されることになる
が、車両は、ハイブリッド車であっても電気自動車であ
ってもよい。 (8)前後左右の各々に位置する4個の車輪のうち左右
駆動輪に接続された少なくとも1つの電動モータを備え
た車両のヨーイングを、少なくとも、前記少なくとも1
つの電動モータの少なくとも1つを制御することによっ
て制御する車両ヨーイング制御方法。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態である
車両ヨーイング制御装置について図面に基づいて詳細に
説明する。図1に示すように、本車両ヨーイング制御装
置が搭載された車両はハイブリッド車であり、駆動輪と
しての前輪10,12は、電気的駆動装置14と図示し
ない内燃駆動装置とによって駆動される。電気的駆動装
置14は、差動装置22,ドライブシャフト24,26
を介して、前輪10,12に接続されている。電動モー
タ28の駆動トルクは、差動装置22により、車輪1
0,12に均等に分配される。電気的駆動装置14は、
この電動モータ28の回生制動により車輪10,12に
回生制動トルクを加える回生制動装置でもある。上記車
両には、摩擦制動装置としての液圧制動装置30が設け
られている。車輪10,12と共に回転するブレーキ回
転体としてのロータに摩擦部材としてのパッドがホイー
ルシリンダ32,34に液圧が伝達されることにより押
し付けられ、車輪10,12に液圧制動トルクが加えら
れる。車輪10,12には、回生制動装置14による回
生制動トルクと液圧制動装置30による液圧制動トルク
とが加えられ、回転が抑制される。
【0006】電気的駆動装置14は、上記電動モータ2
8の他、蓄電装置36,変速器38,電力変換装置4
0,電動モータ制御装置42等を含むものである。電動
モータ28には、蓄電装置36に蓄えられた直流電流が
電力変換装置40により交流に変換されて供給される。
電力変換装置40は、インバータ等を含むものであり、
電動モータ制御装置42によって制御される。インバー
タにおけるすべり周波数制御やベクトル制御等の電流制
御により、電動モータ28の駆動トルクの大きさが制御
され、車輪10,12に加わる駆動トルクが制御され
る。電動モータ制御装置42は、電力変換装置40を、
アクセルペダル44(図2参照)の操作状況に応じた大
きさの駆動トルクが得られるように制御したり、後述す
るが、車両ヨーイング制御装置46からの情報に基づい
て制御したりする。一方、電動モータ28の回転軸が車
輪10,12によって強制的に回転させられる際に、電
動モータ28に発生する起電力により蓄電装置36に充
電すれば、電動モータ28が上記外部の力に対して負荷
となり、回生制動トルクが発生する。回生制動トルクの
制御も駆動トルクの制御と同様に、電力変換装置40に
より行われる。回生制動トルクの大きさは、変速器38
における変速段を変えることによっても制御し得る。
【0007】液圧制動装置30は、前記前輪10,12
のホイールシリンダ32,34の他、リニアバルブ装置
50〜56、図2に示す後輪60,62のホイールシリ
ンダ64,66、マスタシリンダ68、定液圧源70等
を含むものである。マスタシリンダ68は2つの加圧室
を有するものであり、これら2つの加圧室には、それぞ
れ、ブレーキペダル72の操作力に応じた同じ大きさの
液圧が発生させられる。一方の加圧室には、液通路74
を介して駆動輪である前輪10,12のホイールシリン
ダ32,34が接続され、他方の加圧室には、液通路7
6を介して後輪60,62のホイールシリンダ64,6
6が接続されている。
【0008】定液圧源70は、マスタリザーバ78,ポ
ンプ80,アキュムレータ82等を含むものであり、マ
スタリザーバ78の作動液がポンプ80によって汲み上
げられてアキュムレータ82に蓄えられる。定液圧源7
0には、2個の圧力スイッチ84,85が設けられてい
る。一方の圧力スイッチは、アキュレータ82に蓄えら
れた液圧が設定範囲から外れたことを検出するものであ
り、液圧が設定範囲に保たれるようにポンプ80を駆動
する電動モータ86が制御される。他方の圧力スイッチ
はアキュムレータ82の液圧が下限値より小さくなった
ことを検出するスイッチである。アキュムレータの液圧
が上限値より大きくなれば、作動液がリリーフ弁88を
介してポンプ80の汲上側に戻される。アキュムレータ
82には、設定圧力範囲の作動液が常時蓄えられるよう
にされているのである。
【0009】前記液通路74の途中には電磁開閉弁90
が設けられており、この電磁開閉弁90の開閉により、
ホイールシリンダ32,34とマスタシリンダ68とが
連通させられたり、遮断されたりする。回生制動協調制
御,アンチロック制御,トラクション制御,車両ヨーイ
ング制御等が行われる場合には、電磁開閉弁90は閉状
態とされる。また、ホイールシリンダ32とホイールシ
リンダ34との間には電磁開閉弁92が設けられてお
り、電磁開閉弁92の開閉により、ホイールシリンダ3
2,34が互いに連通させられたり遮断されたりする。
ホイールシリンダ32,34の液圧を別個に制御する場
合には、電磁開閉弁92が閉状態とされる。液通路76
についても同様に、ホイールシリンダ64,66とマス
タシリンダ68とを連通させたり遮断したりする電磁開
閉弁94が設けられるとともに、ホイールシリンダ64
とホイールシリンダ66とを、連通させたり遮断したり
する電磁開閉弁96が設けられている。本実施形態にお
いては、後輪60,62のホイールシリンダ64,66
についてもそれぞれ別個に制御可能とされているのであ
る。
【0010】前記定液圧源70と、マスタリザーバ78
と、各ホイールシリンダ32,34,64,66との間
には、それぞれ前記リニアバルブ装置50〜56が設け
られている。リニアバルブ装置50〜56については後
述するが、リニアバルブ装置50〜56の制御により、
各ホイールシリンダ32,34,64,66の液圧が独
立に制御可能とされている。また、前輪10,12のホ
イールシリンダ32,34と後輪60,62のホイール
シリンダ64,66との間には電磁開閉弁98が設けら
れ、前輪10,12のホイールシリンダ32,34の液
圧を制御し、後輪60,62のホイールシリンダ64,
66をマスタシリンダ68に連通させる場合、電気系統
にフェールが生じた場合等に閉状態に切り換えられる。
【0011】マスタシリンダ68,定液圧源70,マス
タリザーバ78,ホイールシリンダ32,34の間に
は、増圧装置102が設けられている。増圧装置102
は、メカ式の増圧弁を含むものであり、車両ヨーレイト
制御装置46,定液圧源70等のフェールに起因して、
定液圧源70の液圧が、マスタシリンダ68の液圧より
小さくなると、マスタシリンダ68の作動液を増圧して
ホイールシリンダ32,34に供給するものである。ま
た、ブレーキペダル72とマスタシリンダ68との間に
は、ストロークシミュレータ104が設けられており、
ブレーキペダル72の踏込み時に違和感が生じることが
回避される。
【0012】液圧制動装置30には、マスタシリンダ6
8の液圧を検出する液圧センサ110,ホイールシリン
ダ32,34,64,66の液圧をそれぞれ検出する液
圧センサ112〜118が設けられている。マスタシリ
ンダ68の液圧は、後述するが、運転者の意図する制動
トルクに対応する大きさであるため、液圧センサ110
によって検出された液圧に対応する制動トルクを目標制
動トルクとすることができる。また、各車輪10,1
2,60,62の車輪速度を検出する車輪速センサ12
0〜126が設けられ、アンチロック制御、トラクショ
ン制御において各車輪のスリップ状態が検出され得る。
本実施形態にかかる車両ヨーイング制御装置46が搭載
された車両には、車両のヨーレートを検出するヨーレー
トセンサ130、アクセルペダル44の操作状況として
の操作量を検出するアクセル操作量センサ134,ステ
アリングホイール136の操舵角を検出する操舵角セン
サ138等が設けられ、これら各センサが、車両ヨーイ
ング制御装置46の入力部に接続されている。
【0013】次に、上記リニアバルブ装置50〜56に
ついて図3に基づいて説明する。これらリニアバルブ装
置50〜56は構造が同じものであるため、リニアバル
ブ装置50についてのみ説明し、他のリニアバルブ装置
についての説明は省略する。リニアバルブ装置50は、
増圧制御弁としての増圧リニアバルブ150および減圧
制御弁としての減圧リニアバルブ152を含むものであ
る。増圧リニアバルブ150は定液圧源70とホイール
シリンダ32とを接続する液通路158の途中に設けら
れ、減圧リニアバルブ152はマスタリザーバ78とホ
イールシリンダ32とを接続する液通路160の途中に
設けられている。
【0014】増圧リニアバルブ150は、シーティング
弁190と、電磁付勢装置194とを含むものである。
シーティング弁190は、弁体200と、弁座202
と、弁体200と一体的に移動する被電磁付勢体204
と、弁体200が弁座202に着座する向きに被電磁付
勢体204を付勢するスプリング206とを含むもので
あり、電磁付勢装置194は、ソレノイド210と、そ
のソレノイド210を保持する樹脂製の保持部材212
と、第一磁路形成体214と、第二磁路形成体216と
を含むものである。ソレノイド210の巻線の両端に電
圧が印加されると、ソレノイド210の巻線に電流が流
れ、磁界が形成される。ソレノイド210の巻線に印加
される電圧を変化させれば、被電磁付勢体204と第二
磁路形成体216との間に作用する磁気力が変化する。
被電磁付勢体204の第二磁路形成体216側の端面に
は、嵌合突部220が形成されており、第二磁路形成体
216の被電磁付勢体204側の端面には、その嵌合突
部220と軸方向に相対移動可能な状態で嵌合する嵌合
穴222が形成されている。この嵌合穴222に前記ス
プリング206が取り付けられているのである。
【0015】ソレノイド210に電圧が印加されると、
ソレノイド210,第一磁路形成体214,被電磁付勢
体204,第二磁路形成体216,第一磁路形成体21
4,ソレノイド210を経る磁路が形成されるが、被電
磁付勢体204と第二磁路形成体216との間の磁気抵
抗は、被電磁付勢体204と第二磁路形成体216との
軸方向の相対的な位置に依存して変化する。具体的に
は、被電磁付勢体204と第二磁路形成体216との軸
方向の相対位置が変化すれば、被電磁付勢体204の嵌
合突部220と第二磁路形成体216の嵌合穴222と
の微小間隔を隔てて互いに対向する円筒面(嵌合突部2
20の外周面と嵌合穴222の内周面とのうち互いに対
向する部分)の面積が変化する。もし、被電磁付勢体2
04と第二磁路形成体216とが単純に端面同士で微小
間隔を隔てて対向しているのであれば、被電磁付勢体2
04と第二磁路形成体216との軸方向の距離の減少、
すなわち接近に伴って磁気抵抗が加速度的に減少し、両
者の間に作用する磁気力が加速度的に増大する。それに
対し、本実施形態の増圧リニアバルブ150において
は、被電磁付勢体204と第二磁路形成体216との接
近に伴って、嵌合突部220と嵌合穴222との上記円
筒面の面積が増加し、この円筒面を通る磁束が増加する
一方、被電磁付勢体204の端面と第二磁路形成体21
6の端面とのエアギャップを通る磁束が減少する。その
結果、ソレノイド210に印加される電圧が一定であれ
ば、被電磁付勢体204を第二磁路形成体216方向へ
付勢する磁気力が、被電磁付勢体204と第二磁路形成
体216との軸方向の相対的な移動に関係なくほぼ一定
となる。一方、スプリング206による被電磁付勢体2
04を第二磁路形成体216から離間する方向へ付勢す
る付勢力は、被電磁付勢体204と第二磁路形成体21
6との接近に伴って増大する。したがって、弁子200
に液圧差に基づく付勢力が作用していない状態では、被
電磁付勢体204の第二磁路形成体216方向への移動
が、上記スプリング206の付勢力と磁気力とが等しく
なることにより停止することとなる。
【0016】この被電磁付勢体204を第二磁路形成体
216方向へ移動させる方向に作用する磁気力の大きさ
は、ソレノイド210の巻線に印加される電圧の大きさ
と共に増加し、それら印加する電圧と磁気力との関係は
予め知ることができる。したがって、印加電圧をその関
係にしたがって連続的に変化させることにより、被電磁
付勢体204を付勢する力を任意に変更することができ
る。印加電圧を増加させると磁気力が増加し、弁子20
0を弁座202に押し付ける向きの力が小さくなり、弁
子200が弁座202から離間し易くなる。弁体200
に作用する作動液の差圧による付勢力が、被電磁付勢体
204に作用する力(磁気力とスプリング206の付勢
力との合力であるが、磁気力とスプリング206の付勢
力とは互いに反対向きの力である)よりも大きくなる
と、離間させられるのであり、この開弁圧が印加電圧を
増加させると小さくなるのである。減圧リニアバルブ1
52も、基本的には増圧リニアバルブ150と同じもの
であり、減圧リニアバルブ152の前後の液圧差に応じ
た差圧作用力が、印加電圧に応じた磁気力とスプリング
224の付勢力との合力より大きくなると、弁子200
が弁座202から離間させられる。
【0017】本実施形態においては、印加電圧が0の場
合における増圧リニアバルブ150の開弁圧が約20M
Pa(約204kgf/cm2 )とされ、減圧リニアバ
ルブ152の開弁圧が18MPa(≒184kgf/c
2 )とされ、いずれにおいても、定液圧源70により
供給される作動液の最大液圧よりも大きくされている。
増圧リニアバルブ150,減圧リニアバルブ152に供
給される作動液の最大液圧は、ポンプ80により供給さ
れ、また、アキュムレータ82に蓄えられる最大の液圧
である。したがって、ソレノイド210に電圧が印加さ
れない場合に、定液圧源70の作動液が増圧リニアバル
ブ150を経てホイールシリンダに流入させられたり、
減圧リニアバルブ152を経てマスタリザーバ78に流
出させられることが事実上ないようにされているのであ
る。
【0018】増圧リニアバルブ150のソレノイド21
0に印加される電圧が大きくされて開弁圧が小さくされ
れば、ホイールシリンダ32には定液圧源70からの高
圧の作動液が流入させられ、液圧が大きくなる。減圧リ
ニアバルブ152のソレノイド210に印加される電圧
が大きくされて開弁圧が小さくされれば、ホイールシリ
ンダ32の作動液はマスタリザーバ78に流出させら
れ、液圧が小さくなる。このように、ホイールシリンダ
32の液圧は、リニアバルブ装置50の増圧リニアバル
ブ150,減圧リニアバルブ152のいずれか一方のソ
レノイド210に印加される電圧を制御することにより
制御することができるが、本明細書においては、以下、
この電圧を、リニアバルブ装置50の制御電圧と略称す
る。
【0019】車両ヨーイング制御装置46,電動モータ
制御装置42は、ROM,RAM,PU(プロセッシン
グユニット)等を備えたコンピュータを主体とするもの
である。車両ヨーイング制御装置46の入力部には、前
述の各液圧センサ110〜118,車輪速センサ120
〜126,ヨーレートセンサ130,アクセル操作量セ
ンサ134,操舵角センサ138等の他、電動モータ2
8の回転速度を検出するエンコーダ260、蓄電装置3
6の充電容量を検出する充電容量検出装置262等が接
続され、出力部には、電動モータ制御装置42の他、各
電磁開閉弁90,92,94,96のソレノイドやリニ
アバルブ装置50〜56のソレノイド210等が図示し
ない駆動回路を介して接続されている。ROMには図示
しない総制動トルク制御プログラム、図6のフローチャ
ートで表される車両ヨーイング制御プログラム、フロー
チャートの図示は省略するが、アンチロック制御プログ
ラム、トラクション制御プログラム等を含む種々のプロ
グラム、種々のテーブル等が記憶されている。
【0020】電動モータ制御装置42の入力部には上述
のエンコーダ260,アクセル操作量センサ134等が
接続され、出力部には上記車両ヨーイング制御装置4
6,電力変換装置40等が接続される。ROMには、フ
ローチャートの図示は省略するが、駆動トルク制御プロ
グラム,回生制動トルク制御プログラム等種々のプログ
ラムが格納されている。電力変換装置40は、アクセル
ペダル44の踏込み状況に基づいた大きさの駆動トルク
が得られるように制御されたり、駆動トルク目標値,回
生制動トルク目標値とほぼ同じ大きさの駆動トルクや回
生制動トルクが得られるように制御されたりする。
【0021】これら電動モータ制御装置42と車両ヨー
イング制御装置46との間においては、情報の交換が行
われる。車両ヨーイング制御装置46から電動モータ制
御装置42へは、回生制動協調制御時,アンチロック制
御時等における回生制動トルク目標値を表す情報、車両
ヨーイング制御時における駆動トルク目標値を表す情報
等が供給され、電動モータ制御装置42から車両ヨーイ
ング制御装置46へは、実回生制動トルク値を表す情報
等が供給される。電動モータ制御装置42においては、
電動モータ28の回転数等に基づいて実回生制動トル
ク,実駆動トルクが求められ、それらを各々表す情報が
車両ヨーイング制御装置46に供給されるのである。ま
た、車両ヨーイング制御装置46には、電動モータ28
の回転数も供給されるが、この回転数に基づいて後述す
る発電側上限値が取得され、回生制動トルク目標値が決
定される。
【0022】回生制動協調制御においては、駆動輪とし
ての前輪10,12については、回生制動トルクと液圧
制動トルクとの和である総制動トルクが目標総制動トル
クとなるように、電力変換装置40およびリニアバルブ
装置50,52が制御される。目標総制動トルクは、運
転者の意図に応じた制動トルクとされ、液圧センサ11
0によって検出されたマスタシリンダ68の液圧に基づ
いて決定される。回生制動トルク目標値はエネルギ効率
最大上限値に決定され、液圧制動トルク目標値は、目標
総制動トルクから実回生制動トルクを引いた大きさに決
定される。ここで、エネルギ効率最大上限値は、発電機
として機能する電動モータ28の回転数等発電側の都合
で決まる回生制動トルクの上限値である発電側上限値
と、蓄電装置38の充電容量,温度等蓄電側の都合で決
まる上限値である蓄電側上限値と、運転者のブレーキペ
ダル72の操作力に応じて決まる操作側上限値(操作側
上限値は、上述の目標総制動トルクに対応する)とのう
ち最小の上限値、すなわち、目標総制動トルクを越えな
い限りの上限値である。回生制動トルク目標値はこのエ
ネルギ効率最大上限値に決定されれば、車輪の運動エネ
ルギの無駄な放出を抑制することができる。回生制動協
調制御においては、電磁開閉弁90が閉状態に切り換え
られた状態において、液圧制動トルク目標値に対応する
液圧と、液圧センサ112,114によって検出された
ホイールシリンダ32,34の液圧との差が小さくなる
ように、リニアバルブ装置50,52の制御電圧が決定
される。
【0023】アンチロック制御時には、電磁開閉弁9
0,94が閉状態に切り換えられた状態において、リニ
アバルブ装置50〜56を制御することにより、各車輪
10,12,60,62の制動スリップ状態が適正状態
に保たれるように、各ホイールシリンダ32,34,6
4,66の液圧が制御される。上述の場合と同様に、ホ
イールシリンダ32,34およびホイールシリンダ6
4,66の液圧を独立に制御する必要がある場合には、
電磁開閉弁92,96も閉状態に切り換えられる。ま
た、前輪側についてアンチロック制御が行われ、後輪側
については行われない場合には、電磁開閉弁94が開状
態に、電磁開閉弁98が閉状態に切り換えられる。アン
チロック制御中に、駆動輪10,12については、液圧
制動トルクだけでなく、回生制動トルクも加えられるよ
うにすることもできる。この場合には、総制動トルク
が、駆動輪10,12の制動スリップ状態がほぼ適正状
態に保たれるように制御されることになる。回生制動ト
ルクをほぼ一定の大きさに保った状態で液圧制動トルク
を制御しても、液圧制動トルクをほぼ一定の大きさに保
った状態で回生制動トルクを制御しても、両方を制御し
てもよい。
【0024】トラクション制御時には、駆動輪としての
前輪10,12側について設けられた電磁開閉弁90が
閉状態とされるとともに電磁開閉弁98が閉状態とされ
ることにより、ホイールシリンダ32,34がマスタシ
リンダ68から遮断された状態で、リニアバルブ装置5
0,52の制御により、ホイールシリンダ32,34の
液圧が、駆動スリップ状態が適正状態に保たれるように
制御される。前輪10,12の駆動スリップ状態を独立
に制御する場合には、電磁開閉弁92も閉状態に切り換
えられる。電磁開閉弁94は開状態に保たれ、後輪6
0,62のホイールシリンダ64,66はマスタシリン
ダ68に連通させられた状態が保たれる。
【0025】本実施形態においては、車両ヨーイング制
御は、実ヨーレートωr を目標ヨーレートωt に近づけ
る制御であり、実ヨーレートωr と目標ヨーレートωt
との差の絶対値が設定値より大きくなった場合に行われ
る。電動モータ28の制御により駆動トルクが増大させ
られるとともに、リニアバルブ装置50,52のいずれ
か一方の制御により左右前輪12,10のいずれか一方
のホイールシリンダ液圧が増大させられ、液圧制動トル
クが増大させられる。その結果、左右前輪12,10の
回転速度の差が大きくなり、トルク差が大きくなる。
【0026】例えば、実ヨーレートωr が目標ヨーレー
トωt より設定値以上小さいために、これらの差が設定
値より大きくなった場合には、図4に示すように、前輪
10,12のうちの旋回内輪(車両が左旋回中において
は、左前輪12が旋回内輪である)の液圧制動トルクが
増大させられる一方、前輪10,12に伝達される駆動
トルクが増大させられる。旋回内輪12においては、液
圧制動トルクと駆動トルクとの両方が増大させられ、旋
回外輪10においては駆動トルクのみが増大させられ
る。また、増大させられる液圧制動トルク増大量と駆動
トルク増大量とは、ほぼ同じ大きさとされる。その結
果、旋回内輪12の回転速度が小さくされるのに対して
旋回外輪10の回転速度が大きくされることにより回転
速度差が大きくされるとともに、これらの間のトルク差
が大きくされるのである。車両の左方向のヨーレイトが
大きくなり、実ヨーレートωr を目標ヨーレートωt に
近づけることが可能となる。また、駆動トルクが、エン
ジンでなく電動モータ28の制御により増大させられる
ため、応答遅れを小さくすることができる。駆動トルク
と液圧制動トルクとをほぼ同時に増大させることがで
き、車両の走行速度の低下を抑制することができる。駆
動トルクの増大量と液圧制動トルクの増大量とがほぼ同
じ大きさであるため、車両ヨーイング制御に起因する車
速の変化を抑制し得る。
【0027】旋回内側である左前輪12および左後輪6
2を含む左側前後輪(旋回内側前後輪)12,62の回
転速度の平均値が、旋回外側である右前輪10および右
後輪62を含む右側前後輪(旋回外側前後輪)の回転速
度の平均値より小さくされる。換言すれば、旋回内側前
後輪12,62の各々において加えられる駆動トルク,
制動トルクの符号を考慮した和が、旋回外側前後輪1
0,60の駆動トルク,制動トルクの和より小さくされ
るのである。ここでは、旋回内側前後輪12,62にお
いて変化させられたトルク変化量と、旋回外側前後輪1
0,60において変化させられたトルク変化量とは、ほ
ぼ同じとされる。なお、駆動トルク,制動トルクの増大
としたのは、車両ヨーイング制御が開始される時点にお
いてすでに、駆動トルクや制動トルク(液圧制動トルク
と回生制動トルクとの少なくとも一方)が加えられてい
る場合があるからである。ブレーキペダル72もアクセ
ルペダル44も操作されていない場合には、これら駆動
トルクと液圧制動トルクとが新たに加えられることにな
る。なお、液圧制動トルクについては、前輪側の旋回内
輪12において増大させられても、後輪側の旋回内輪6
2において増大させられてもよい。
【0028】駆動輪10,12において増大させられる
液圧制動トルク,駆動トルクの大きさは、図5に示すよ
うに決定される。図には、車両ヨーイング制御において
増大させられた駆動トルクTd および液圧制動トルクT
b 、すなわち、車両ヨーイング制御において新たに加え
られたトルクが記載され、車両ヨーイング制御が開始さ
れた時にすでに加えられていたブレーキペダル72の操
作量に応じた制動トルクTbrc やアクセルペダル44の
操作量に応じた駆動トルクTdaccについての記載は省略
した。制動トルクTbrc は、液圧制動トルクに限らず、
回生制動トルクである場合、液圧制動トルクと回生制動
トルクとの両方を含む場合がある。
【0029】液圧制動トルクTb は旋回内輪12に加え
られ、駆動トルクTd は差動装置22を介して左右駆動
輪10,12に1/2づつ伝達される。また、車両の中
心Oから駆動輪10,12のタイヤの路面に対する接地
点までの距離を距離Rとして表し、車両の前後方向に延
びる直線と、タイヤの接地点と中心Oとを結ぶ直線との
成す角度を角度βとして表す。この場合に中心Oを通る
鉛直軸線回りに増加させられるヨーイングモーメントT
c は、式 Tc =R・sin β・(Td /2r)+R・sin β・(Tb /2r)・・(1) とされる。ここで、rは、タイヤの半径であり、(Td
/2r)で表される項は、右前輪10に駆動トルクTd
/2が加えられたことにより増加するタイヤの接地力F
d であり、(Tb /2r)で表される項は、左前輪12
に制動トルクTbおよび駆動トルクTd /2が加えられ
た(Tb −Td/2 =Tb/2 )ことにより増加するタイヤ
の接地力(Fb −Fd )である。
【0030】また、この中心Oを通る鉛直軸線回りに増
加させられるヨーイングモーメントTc は、車両の回転
慣性モーメントIz を用いれば、 Tc =Iz ・ω′・・(2) で表すことができる。ここで、ω′は、鉛直軸線回りの
回転加速度である。したがって、上述の式(1) , (2) よ
り、 R・sin β・(Td /2+Tb /2)/r=Iz ・ω′・・(3) が成立するが、上述のように、駆動トルクTd と液圧制
動トルクTb とは等しいため、駆動トルクTd を使用し
てまとめれば、(3) 式は、式 R・sin β・Td /r=Iz ・ω′・・(4) と書き換えることができ、この(4) 式より、駆動トルク
Td は、式 Td =Iz ・ω′・r/(R・sin β)・・(5) に従って求めることができることが明らかである。
【0031】さらに、角加速度ω′は、目標ヨーレート
ωt と実ヨーレートωr との差Δωおよび制御定数kを
用いて、式 ω′=k・Δω で表すことができる。これを式(5) に代入すれば、 Td =Iz ・k・Δω・r/(R・sin β)・・(6) となり、この(6) 式を書き換えれば、駆動トルクTd
は、式 Td =K1 ・Δω・・(7) で表すことができる。ここで、K1 は、制御ゲインであ
り、K1 =Iz ・k・r/(R・sin β)で表される定
数である。
【0032】このようにして車両ヨーイング制御におい
て増大させられる駆動トルクTd ,液圧制動トルクTb
の大きさが決定される。車両ヨーイング制御開始時に、
アクセルペダル44もブレーキペダル72も操作されて
いない場合には、上記駆動トルクTd ,液圧制動トルク
Tb が、そのまま、電動モータ28の出力トルクTm
(=Td ),旋回内輪12に加える液圧制動トルクTi
(=Tb )として決定される。ここで、旋回外輪10に
加える液圧制動トルクTo は0である。アクセルペダル
44およびブレーキペダル72のいずれか一方が操作さ
れている場合には、これらの操作量に応じてすでに加え
られている駆動トルクTdacc,制動トルクTbrc を考慮
して決定される。アクセルペダル44が踏み込まれてい
る場合には、駆動トルクTm は、ヨーイング制御時に加
えられる駆動トルクとアクセルペダル44の操作量に応
じた駆動トルクとの和(Td +Tdacc)と決定され、ブ
レーキペダル72が踏み込まれている場合には、旋回内
輪に加えられる制動トルクTi は、ヨーイング制御時に
加えられる制動トルクとブレーキペダル72の操作量に
応じた制動トルクとの和(Tb +Tbrc )と決定され、
旋回外輪に加えられる制動トルクTo は操作量に応じた
制動トルクのみ(Tbrc )と決定される。電動モータ2
8は、駆動トルクTm が出力されるように制御されるの
であり、必要な制動トルクは液圧制動トルクとして加え
られることになる。ヨーイング制御開始時に回生制動ト
ルクが加えられていた場合には、その回生制動トルク分
が液圧制動トルクとして加えられることになるのであ
る。
【0033】車両ヨーイング制御は、図6のフローチャ
ートで表される車両ヨーイング制御プログラムの実行に
従って行われる。S10において、ステアリングホイー
ル136の操舵角θに基づいて目標ヨーレートωt が求
められる。目標ヨーレートωt は、例えば、式 ωt =v・sin (θ/N)・ K2 /L で求められる。ここで、vは車体速度であり、Nはステ
アリングギヤ比である。Lはホイールベースであるが、
本実施形態においては、2Rcos βで表すことができ
る。係数K2 は、路面μに応じて変わる値で、路面μが
大きくなると大きくされる。次に、S11においてヨー
レートセンサ130の出力信号に基づいて実際のヨーレ
ートωr が検出され、S12において、目標ヨーレート
ωt と実ヨーレートωr との差の絶対値Δωが求められ
る。S13において、ヨーレートの差Δωが、設定値K
3 より大きいか否かが判定され、大きい場合には、S1
4以降において上述のように車両ヨーイング制御が行わ
れ、設定値以下の場合には行われない。
【0034】S14において、車両ヨーイング制御にお
いて加えられる駆動トルクTd が上記(7)式に従って
求められる。また、液圧制動トルクTb は駆動トルクT
d と同じ大きさとされる。次に、S15において、ブレ
ーキペダル72,アクセルペダル44の操作状況が検出
される。ブレーキペダル72が踏み込まれているか否か
は、液圧センサ110の出力信号に基づいて検出され、
アクセルペダル44が踏み込まれているか否かは、アク
セル操作量センサ134の出力信号に基づいて検出され
る。ブレーキペダル72が踏み込まれている場合には、
マスタシリンダ液圧が0より大きくなり、アクセルペダ
ル44が踏み込まれている場合には、アクセル操作量が
0より大きくなる。このように、本実施形態において
は、液圧センサ110,アクセル操作力センサ134が
ブレーキスイッチ,アクセルスイッチ等を兼ねているの
であるが、これらを別個に設けても差し支えない。S1
5における検出結果に応じて、上述のように、電動モー
タ28によって出力される駆動トルクTm ,旋回内輪1
2,外輪10各々に加えられる液圧制動トルクTi ,T
o がそれぞれ決定されるのである。
【0035】ブレーキペダル72が踏み込まれ、アクセ
ルペダル44が踏み込まれていないと判定された場合に
は、S16,17において、旋回内輪12の液圧制動ト
ルクTi が、ブレーキペダル72の操作量に応じた液圧
制動トルクTbrc とヨーイング制御に必要な液圧制動ト
ルクTb との和の大きさと決定され、旋回外輪10の液
圧制動トルクTo が、ブレーキペダル72の操作量に応
じた液圧制動トルクTbrc とされる。電動モータ28の
出力トルクTm は、ヨーイング制御に必要な駆動トルク
Td と決定される。アクセルペダル44が踏み込まれ、
ブレーキペダル72が踏み込まれていないと判定された
場合には、S18,19において、旋回内輪12の液圧
制動トルクTi が液圧制動トルクTb と決定され、旋回
外輪10の液圧制動トルクTo が0と決定される。電動
モータ28の出力トルクTm は、ヨーイング制御に必要
な駆動トルクTd とアクセルペダル44の操作量に応じ
た駆動トルクTdaccとの和として決定される。ブレーキ
ペダル72もアクセルペダル44も踏み込まれていない
場合には、S20,21において、液圧制動トルクTi
が液圧制動トルクTb 、液圧制動トルクTo が0と決定
されるとともに、電動モータ28の出力トルクTm が、
駆動トルクTd と決定される。本実施形態におけるヨー
イング制御において、実ヨーレートωr が、目標ヨーレ
ートωt より設定値以上大きい場合も同様である。この
場合には、旋回外輪10について液圧制動トルクと駆動
トルクとが増大させられ、旋回内輪について駆動トルク
が増大させられることになる。
【0036】このように、本実施形態においては、実ヨ
ーレートωr が目標ヨーレートωtに近づくように液圧
制動トルクと駆動トルクとが加えられる制御において、
駆動トルクが内燃機関の駆動トルクでなく電動モータ2
8の駆動トルクとされる。したがって、駆動トルクが内
燃機関の制御により制御される場合に比較して、応答性
が良好となり、駆動トルクを液圧制動トルクとほぼ同時
に増加させることができる。しかも、増加させられる液
圧制動トルクと駆動トルクとがほぼ同じ大きさとされる
ため、車両ヨーイング制御において、車速が変化するこ
とを良好に回避することができる。また、実ヨーレート
ωr を目標ヨーレートωt に積極的に近づけるために大
きさなヨーイングモーメントを発生させることができる
という利点もある。ヨーイングモーメントを大きくする
ためには、制動トルクの増加量を大きく必要がある。し
かし、ヨーイング制御が必要な状態は、路面の摩擦係数
が小さかったり、既にかなり大きな制動トルクが加えら
れていたりする等車両の操縦安定性が良好でない状態が
多い。ここで、制動トルクの増加量を大きくすると、そ
れに起因して、制動スリップ状態が悪化するおそれがあ
る。駆動トルクを大きくすれば、制動スリップ状態が悪
化する可能性は小さいが、駆動トルクの増加の液圧制動
トルクの増加に対する遅れが大きい場合には、やはり、
制動スリップ状態が悪化するおそれがあるのである。そ
れに対して、駆動トルクの増加と液圧制動トルクの増加
とがほぼ同時に生じれば、液圧制動トルクの増加量を大
きくしても駆動トルクも増加させられるため、制動スリ
ップ状態が悪化するを良好に回避することが可能とな
る。したがって、液圧制動トルクを積極的に大きくして
ヨーイングモーメントの増加量を大きくし、積極的に実
ヨーレートωr を目標ヨーレートωt に近づけることが
できるのである。
【0037】さらに、液圧制動トルクが駆動輪に加えら
れるため、実ヨーレートωr の目標ヨーレートωt に対
する遅れを小さくすることが可能となる。電動モータ2
8が差動装置22を介して左右駆動輪12,10のプロ
ペラシャフト26,24に接続されているため、電動モ
ータ28の駆動トルクは、旋回内輪12,外輪10に等
しく伝達されるが、旋回内輪12には液圧制動トルクが
増大させられるため、旋回内輪12の回転速度が小さく
される。その結果、旋回外輪10の回転速度が大きくな
り、回転速度差が大きくなるのである。ここで、ヨーイ
ング制御において、駆動トルクが一定の場合にも同様の
効果が生じるが、本実施形態においては、駆動トルクが
迅速に加えられるため、回転速度差を早急に大きくし得
るのである。
【0038】また、上記実施形態における車両ヨーイン
グ制御装置によれば、実ヨーレートωr を、目標ヨーレ
ートωt に近づけるためのヨーイング制御の他に、ドリ
フトアウト抑制制御、スピン抑制制御を行うこともでき
る。この場合には、車両の走行状態がスピン状態にある
か否か、ドリフトアウト状態にあるか否かが推定され、
スピン状態にあると推定された場合にはスピン抑制制御
が行われ、ドリフトアウト状態にあると推定された場合
にはドリフトアウト抑制制御が行われることになる。
【0039】スピン抑制制御においては、駆動輪10,
12のうちの旋回外輪の液圧制動トルクが増大させられ
るとともに、電動モータ28の制御により、両駆動輪1
0,12の駆動トルクが増大させられる。ドリフトアウ
ト抑制制御においては、非駆動輪60,62のうちの旋
回内輪との液圧制動トルクが増大させられるとともに、
電動モータ28の制御により、両駆動輪10,12の駆
動トルクが増大させられる。駆動トルクの増大の液圧制
動トルクの増大に対する遅れを小さくすることができる
ため、車両の走行速度の低下を抑制し得る。旋回内側前
後輪12,62の回転速度の和が旋回外側前後輪10,
60の回転速度の和より小さくされ、旋回内側前後輪1
2,62のトルクの和が旋回外側前後輪10,60のト
ルクの和より小さくされる。ドリフトアウト抑制制御が
行われる場合には、旋回方向と同じ方向のヨーイングモ
ーメントが発生させられるとともに、車速が低下させら
れるのが普通であるが、車速を低下させることは不可欠
ではなく、一定の車速が保たれた状態で行われても差し
支えない。
【0040】以上のように、本実施形態においては、車
両ヨーイング制御装置が、コンピュータを主体とする車
両ヨーイング制御装置46と、ヨーレートセンサ13
0,操舵角センサ134等とを含むものとすることがで
きる。この車両ヨーイング制御装置のS14〜S21を
実行する部分等によって回転速度差制御手段が構成され
るが、回転速度差制御手段は、左右駆動輪トルク差制御
手段,摩擦制動依拠左右車輪トルク差制御手段でもあ
る。
【0041】なお、上記実施形態においては、目標ヨー
レートωt が路面μに応じた大きさとされていたが、路
面μに応じた大きさとすることは不可欠でなく、他の演
算式に基づいて求めることができる。例えば、車体速度
V,スタビリティファクタKhを使用して、式 ωr =(V*θ)/{(1+Kh*V2 )*N*L} に従って求めることも可能である。また、上記実施形態
においては、車両ヨーイング制御装置46において液圧
制動トルク目標値と駆動トルク目標値との両方が決定さ
れていたが、駆動トルク目標値は電動モータ制御装置4
2において決定されるようにすることもできる。さら
に、回生制動協調制御における回生制動トルク,液圧制
動トルクの制御は、一例であり、他の態様で制御される
ようにしても差し支えない。さらに、車両ヨーイング制
御装置46から電動モータ制御装置42に電動モータ2
8の出力トルク目標値を表す情報が供給されるようにさ
れていたが、出力トルクの変化量を表す情報が供給され
るようにしてもよい。
【0042】また、上記実施形態においては、ブレーキ
ペダル72が踏み込まれている場合に車両ヨーイング制
御が行われる場合には、ヨーイング制御が開始させる時
点にずでに加えられていた制動トルクが、液圧制動トル
クとして車輪に加えられるようにされていたが、回生制
動トルクとして加えられるようにしてもよい。その場合
には、S16,17の実行において、電動モータ28の
出力トルクが、トルクTm =Td +Tbrc とされ、旋回
内輪12,旋回外輪10の液圧制御トルクが、それぞ
れ、トルクTi =Tb ,To =0とされる。さらに、上
記実施形態においては、車両ヨーイング制御が、ブレー
キペダル72やアクセルペダル44が踏み込まれていて
も行われるようにされていたが、ブレーキペダル72や
アクセルペダル44が踏み込まれている場合には行わな
いようにすることもできる。また、摩擦制動装置として
液圧制動装置が設けられていたが、液圧制動装置に限ら
ず、電動モータ,積層圧電体等電気的駆動装置によって
摩擦部材をブレーキ回転体に押し付ける電動制動装置と
してもよい。さらに、液圧制動装置だけでなく、電動制
動装置や摩擦制動装置以外の制動装置も含むものとして
もよい。
【0043】また、リニアバルブ装置50〜56が、各
ホイールシリンダ32,34,64,66毎に設けられ
てたが、ホイールシリンダ毎に設けることは不可欠では
なく、後輪60,62のホイールシリンダ液圧が共通に
制御される場合には、リニアバルブ装置も共通とするが
でき、その場合には、装置のコストダウンを図ることが
できる。さらに、4つのホイールシリンダに共通にリニ
アバルブ装置を設けるとともに、各ホイールシリンダ毎
に複数の電磁弁を設けることもできる。回生制動協調制
御が行われる場合には、各ホイールシリンダ液圧は同じ
大きさに制御されるのが一般的であるため、リニアバル
ブ装置が制御され、アンチロック制御、トラクション制
御、車両ヨーイング制御等が行われる場合には、電磁弁
が制御されるようにすることができる。電磁弁は、ホイ
ールシリンダと定液圧源70との間、ホイールシリンダ
とマスタリザーバ78との間に設けられることが望まし
い。
【0044】さらに、電気的駆動装置14は、上記各実
施形態におけるものに限らず、例えば、図7に示す電気
的駆動装置280とすることもできる。電気的駆動装置
280においては、車輪10,12毎に電動モータ28
2,284が設けられ、電動モータ282,284毎に
電力変換装置285,286,変速器288,289が
それぞれ設けられる。電動モータ282,284を車輪
10,12毎に設ければ、ドライブシャフト24,2
6,差動装置22等が不要になる等の利点もある。ここ
で、ブレーキをドラムブレーキとすれば、ドラムの内部
に電動モータを配設することが可能となり、省スペース
を図ることが可能となる。また、各車輪10,12に加
えられる駆動トルク,制動トルクを、電動モータ28
2,284の制御により、各々別個に制御することが可
能となる。
【0045】本実施形態における制御例を図8で表され
るフローチャートに基づいて説明する。S10〜15に
おいては、図6で表されるフローチャートと同じであ
る。S31以降において、ブレーキペダル72,アクセ
ルペダル44の操作状態に基づいて電動モータ282,
284の制御によって、駆動輪10,12に加えられる
トルクが決定されるが、説明を容易とするために、本実
施形態においても、車両は左旋回中であるとする。ブレ
ーキペダル72が踏み込まれていると判定された場合に
は、S31,32において、旋回内輪12に対応して設
けられた電動モータ284の出力トルクが、Tim=(T
brc +Tb /2)と決定され、旋回外輪10に対応して
設けられた電動モータ282の出力トルクが、Tom=
(Td /2+Tbrc )と決定される。電動モータ28
4,282は、これらトルクTim,Tomが得られるよう
に各々独立に制御される。旋回内輪12には回生制動ト
ルクが加えられ、旋回外輪10には、駆動トルクTd /
2とブレーキペダル72の操作量に応じた回生制動トル
クTbrc との大小によって駆動トルクが加えられる場合
と回生制動トルクが加えられる場合とがある。旋回内輪
12のトルクは、旋回外輪10のトルクより小さくな
る。
【0046】アクセルペダル44が踏み込まれていると
判定された場合には、S33,34において、電動モー
タ284の出力トルクが、Tim=(Tdacc/2−Td /
2=Tdacc/2+Tb /2)と決定され、電動モータ2
82の出力トルクが、Tom=(Td /2+Tdacc/2)
と決定される。旋回外輪10には駆動トルクが加えら
れ、旋回内輪12には、アクセルペダル44の操作量に
応じた駆動トルクTdacc/2と回生制動トルクTb /2
との大小によって駆動トルクが加えられる場合と回生制
動トルクが加えられる場合とがある。アクセルペダル4
4もブレーキペダル72も踏み込まれていない場合に
は、S35,36において、電動モータ284の出力ト
ルクが、Tim=−Td /2=Tb /2と決定され、電動
モータ282の出力トルクが、Tom=Td /2と決定さ
れる。旋回内輪12には回生制動トルクが加えられ、旋
回外輪10には、旋回内輪12に加えられる回生制動ト
ルクと同じ大きさの駆動トルクが加えられる。
【0047】このように、本実施形態においては、電動
モータ282,284の制御のみによってヨーイング制
御を行うことができるため、駆動トルク,回生制動トル
クのいずれの制御においても応答遅れを小さくし得る。
その結果、車速の変化を小さくし得、ヨーイング制御の
応答遅れを小さくし得る。また、所望のヨーイングモー
メントを生じさせる場合においても、一方の電動モータ
の制御によって駆動トルクを増加させ、他方の電動モー
タの制御によって回生制動トルクを増加させることがで
きるため、無駄なエネルギ消費を回避することができ
る。
【0048】さらに、旋回外輪10に対応する電動モー
タ282の制御により旋回外輪10に駆動トルクを加
え、旋回内輪12には液圧制動装置30によって液圧制
動トルクを加えることもできる。なお、本車両ヨーイン
グ制御装置は、ハイブリッド車に限らず、電気自動車に
適用することも可能である。また、1つの車輪群に含ま
れる車輪は1つに限らず、複数であってもよい等、いち
いち例示することはしないが、特許請求の範囲を逸脱す
ることなく当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を
施した態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である車両ヨーイング制御
装置が搭載された車両の一部を表す概略図である。
【図2】上記車両に含まれる液圧制動装置の回路図であ
る。
【図3】上記液圧制動装置に含まれるリニアバルブ装置
の一部断面図である。
【図4】上記車両ヨーイング制御装置における一制御例
を表す図である。
【図5】上記車両の車輪に加わるトルクを表す図であ
る。
【図6】上記車両ヨーイング制御装置のROMに格納さ
れた車両ヨーイング制御プログラムを表すフローチャー
トである。
【図7】本発明の別の一実施形態である車両ヨーイング
制御装置が搭載された車両の一部を表す概略図である。
【図8】上記車両ヨーイング制御装置のROMに格納さ
れた車両ヨーイング制御プログラムを表すフローチャー
トである。
【符号の説明】
14,280 電気的駆動装置 28,282,284 電動モータ 30 液圧制動装置 32,34 ホイールシリンダ 36 蓄電装置 40,285,286 電力変換装置 42 電動モータ制御装置 46 車両ヨーイング制御装置 50〜56 リニアバルブ装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前後左右の各々に位置する4個の車輪を含
    む4個以上の車輪を備えた車両のヨーイングを制御する
    車両ヨーイング制御装置であって、 前記車両が、前記4個の車輪のうちの左右駆動輪に接続
    された少なくとも1つの電動モータを備え、当該車両ヨ
    ーイング制御装置が、少なくとも前記電動モータを制御
    することにより、前記4個の車輪のうちの左側前後輪の
    回転速度と、右側前後輪の回転速度との回転速度差を制
    御する回転速度差制御手段を含むことを特徴とする車両
    ヨーイング制御装置。
  2. 【請求項2】前記電動モータが、前記左右駆動輪の各々
    に1つずつ接続されており、前記回転速度差制御手段
    が、それら左右駆動輪の少なくとも一方に接続された電
    動モータを制御することにより、左駆動輪に付与される
    トルクと右駆動輪に付与されるトルクとのトルク差を制
    御する左右駆動輪トルク差制御手段を含むことを特徴と
    する請求項1に記載の車両ヨーイング制御装置。
  3. 【請求項3】前記車両が、前記4個の車輪の各々と共に
    回転するブレーキ回転体にそれぞれ摩擦部材を摩擦係合
    させてそれら車輪に摩擦制動トルクを加える4つの摩擦
    制動装置を備え、前記電動モータが、前記左右駆動輪に
    差動装置を介して接続されており、前記回転速度差制御
    手段が、前記電動モータの駆動トルクを増大させるとと
    もに、前記左側前後輪の少なくとも1つと、前記右側前
    後輪の少なくとも1つとのいずれか一方と共に回転する
    ブレーキ回転体への前記摩擦部材の押付力を増大させる
    ことにより、左側前後輪に加えられるトルクと右側前後
    輪に加えられるトルクとのトルク差を制御する摩擦制動
    依拠左右車輪トルク差制御手段を含むことを特徴とする
    請求項1に記載の車両ヨーイング制御装置。
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