JPH115916A - アリーリデン化合物およびハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

アリーリデン化合物およびハロゲン化銀写真感光材料

Info

Publication number
JPH115916A
JPH115916A JP9161703A JP16170397A JPH115916A JP H115916 A JPH115916 A JP H115916A JP 9161703 A JP9161703 A JP 9161703A JP 16170397 A JP16170397 A JP 16170397A JP H115916 A JPH115916 A JP H115916A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substituted
compound
silver halide
ring
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9161703A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiki Fujiwara
淑記 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP9161703A priority Critical patent/JPH115916A/ja
Publication of JPH115916A publication Critical patent/JPH115916A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】感光材料中で安定性に優れ、現像処理によって
迅速に脱色され、処理液の汚染も少い化合物を提供す
る。 【解決手段】下記一般式(I)で表されるアリーリデン
化合物およびそれを用いたハロゲン化銀写真感光材料。
(式中、A1 、Q1 、Q2 、Q3 は炭素数1〜20の直
鎖アルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を表
し、A1 、Q1 、Q2 、Q3 のうち、少なくとも一つは
スルホン酸またはスルホン酸の塩で置換されている。ま
た、Q1 またはQ2 がベンゼン環の一部と連結して環を
形成してもよいし、Q1 とQ2 で連結して5または6員
環の複素環を形成してもよい。Lは炭素数1〜5のメチ
ン基を表し、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素
数6〜10のアリール基で置換されていてもよい。) 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀写真
感光材料として好ましく用いられる新規アリーリデン化
合物に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料において、入
射光の分光組成の制御や光吸収フィルター、ハレーショ
ン防止、イラジエーション防止、感光性乳剤層の感度調
整等の目的で写真乳剤層またはその他の親水性コロイド
層を染料で着色することがしばしば行われる。これらの
目的で使用される染料は、下記のような条件を満足する
ことが必要である。 (1)使用目的に応じた適正な分光吸収を有すること。 (2)写真化学的に不活性であること。すなわちハロゲ
ン化銀写真乳剤層の性能に化学的な意味での悪影響、た
とえば感度の低下、潜像退行、またはカブリなどを与え
ないこと。またカプラーや現像主薬と反応しないこと。 (3)写真処理過程において脱色されるか、または処理
液中もしくは水洗水中に溶出除去されて、処理後の写真
感光材料上に有害な着色を残さないこと。 (4)処理液着色汚染のないこと。
【0003】以上の条件を満たす染料を見いだすため
に、当業者により多くの努力がなされており、特にピラ
ゾロンオキソノール染料は数多く検討されてきている。
例えばピラゾロンの3位がアルコキシカルボニル基の染
料は特公昭51−46607号に、3位がカルバモイル
基の染料は特開昭58−143342号、特開平2−9
7940号、特公平3−40371号に、3位がアシル
基の染料は特開昭62−273527号に、3位がシア
ノ基の染料は特公昭60−53304号に記載されてい
る。しかし、これらピラゾロンオキソノール染料は、迅
速処理後におびただしい量の残留染料(残色)が確認さ
れるし、また、溶出した染料は処理液中での消色速度が
遅いため、処理液が着色汚染され、その程度はイエロー
及びマゼンタ染料に関して特にはげしいにもかかわら
ず、これまで上記条件をすべて満足する染料を見い出す
ことは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、第1
に、使用目的に応じた適正な分光吸収を有し、感光材料
中で安定性に優れ、現像処理時に迅速に脱色し、処理液
着色汚染のない化合物を提供することであり、第2に上
記化合物を少なくとも1種含有するハロゲン化銀写真感
光材料を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らが鋭意検討し
た結果、本発明の目的は、下記(1)、(2)によって
達成された。 (1)下記一般式(I)で表されるアリーリデン化合
物。
【0006】
【化3】
【0007】式中、A1 、Q1 、Q2 、Q3 は置換もし
くは無置換の炭素数1〜20の直鎖アルキル基、または
置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリール基を表
し、A1 、Q1 、Q2 、Q3 のうち、少なくとも一つは
スルホン酸またはスルホン酸の塩で置換されている。ま
た、Q1 またはQ2 がベンゼン環の一部と連結して環を
形成してもよいし、Q1 とQ2 で連結して5または6員
環の複素環を形成してもよい。Lは炭素数1〜5のメチ
ン基を表し、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のア
ルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数6〜10
のアリール基で置換されていてもよい。
【0008】(2)支持体上にハロゲン化銀乳剤層およ
び非感光性親水性コロイド層を有するハロゲン化銀写真
感光材料であって、ハロゲン化銀乳剤層または非感光性
親水性コロイド層が下記一般式(I)で表わされるアリ
ーリデン染料を含むことを特徴とするハロゲン化銀写真
感光材料。
【0009】
【化4】
【0010】式中、A1 、Q1 、Q2 、Q3 は置換もし
くは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、または置換
もしくは無置換の炭素数6〜10のアリール基を表し、
1、Q1 、Q2 、Q3 のうち、少なくとも一つはスル
ホン酸またはスルホン酸の塩で置換されている。また、
1 またはQ2 がベンゼン環の一部と連結して環を形成
してもよいし、Q1 とQ2 で連結して5または6員環の
複素環を形成してもよい。Lは炭素数1〜5のメチン基
を表し、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキ
ル基、または置換もしくは無置換の炭素数6〜10のア
リール基で置換されていてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のアリーリデン化合物(一
般式I)について、A1 、Q1 、Q2 、Q3で表される
炭素数1〜20の直鎖アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル
基等を挙げることができ、さらに置換基を有していても
良い。好ましい置換基としてはハロゲン原子(例えばフ
ッ素、塩素、臭素)、ヒドロキシル基、カルボキシル
基、スルホ基、シアノ基、炭素数6〜7のアリール基
(例えばフェニル、p−トリル)、炭素数1〜7のアル
コキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ)、炭
素数2〜7のアルコキシカルボニル基(例えばメトキシ
カルボニル、エトキシカルボニル)、炭素数0〜7のア
ミノ基(例えばアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノ)等が挙げられる。
【0012】A1 、Q1 、Q2 、Q3 で表される炭素数
6〜10のアリール基としてはフェニル基、1−ナフチ
ル基、2−ナフチル基等を挙げることができ、好ましく
はフェニル基であり、いずれもさらに置換基を有してい
ても良い。好ましい置換基としてはハロゲン原子(例え
ばフッ素、塩素、臭素)、ヒドロキシル基、カルボキシ
ル基、スルホ基、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基
(例えばメチル、エチル、ブチル)、炭素数1〜4のア
ルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ)、
炭素数2〜4のアルコキシカルボニル基(例えばメトキ
シカルボニル、エトキシカルボニル)、炭素数0〜4の
アミノ基(例えばアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルア
ミノ)等が挙げられる。
【0013】Q1 とQ2 が互いに連結して形成する5ま
たは6員環としては、炭素環、複素環のいずれでも良
く、例えばピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン
環、ピペラジン環等を挙げることができる。また環上に
置換基(前記のA1 、Q1 、Q2、Q3 で表される炭素
数1〜20のアルキル基が有していても良い置換基と同
様の各基)を有していても良い。Q1 かつ/またはQ2
とベンゼン環の一部とが連結する例としては、例えばジ
ュロリジン基が挙げられる。
【0014】また、A1 、Q1 、Q2 、Q3 のうち、少
なくとも一つはスルホン酸またはスルホン酸の塩を置換
基として有しており、塩として、1価の陽イオンとなる
原子団としては、例えばアンモニウム、トリエチルアン
モニウム、ピリジニウムが挙げられ、1価の陽イオンと
なる金属原子としては例えばリチウム、ナトリウム、カ
リウムが挙げられる。M1 は好ましくはナトリウム、カ
リウム、M2 は好ましくは水素原子、ナトリウム、カリ
ウムである。
【0015】Lは炭素数1〜5のメチン基を表し、上記
1 、Q1 、Q2 、Q3 で表される炭素数1〜20のア
ルキル基が有していてもよい置換基と同様の各基で置換
されていてもよい。これら置換基のうち、好ましくはA
1 はメチルまたはエチル基が好ましい。Q 1 、Q2 は、
メチル、エチル、炭素数1〜6までのアルコキシアルキ
ル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、スルホアルキ
ル基が好ましく、Q1 、Q2 のうち少なくとも一方は、
炭素数1〜6までのスルホアルキル基が好ましい。Q3
は水素原子、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ア
セチル基が好ましい。Lは炭素数1、3、5が好まし
い。最も好ましくは炭素数3の場合である。また、
1、Q2 でジュロリジル基を形成する場合には、
1 、Q3 の一方が炭素数1〜6までのスルホアルキル
基であることが好ましい。Q1 とQ2 で連結して5また
は6員環の複素環を形成してもよいが、この場合、五員
または六員のヘテロ環には、脂肪族環、芳香族環または
他のヘテロ環が縮合していてもよい。ヘテロ環の(縮合
環を含む)例には、ピロール環、イミダゾール環、トリ
アゾール環、チアジアゾール環、テトラゾール環、チア
ゾール環、イソチアゾール環、ピラゾール環、オキサゾ
ール環、イソオキサゾール環、セレナゾール環、ピリジ
ン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、キ
ノキサリン環、テトラアザインデン環、オキサジアゾー
ル環、セレナジアゾール環、インダゾール環、トリアザ
インデン環、テルラゾール環、インドール環、イソイン
ドール環、インドレニン環、クロメン環、クロマン環、
キノリン環、イソキノリン環、キノリジン環、シンノリ
ン環、フタラジン環、キナゾリン環、ナフチリジン環、
プリン環、プテリジン環、インドリジン環、フラン環、
チオフェン環、ピラン環、アゼピン環およびオキサジン
環が含まれる。
【0016】ヘテロ環基は、ハロゲン原子、シアノ、ヒ
ドロキシル、アルキル基、アルコキシカルボニル基、ア
リール基、ヘテロ環基、アミノ、アルキルアミノ基、ア
シル基、アミド基、スルホンアミド基、カルバモイル基
またはスルファモイル基により置換されていてもよい。
置換アルキル基の例には、エトキシカルボニルメチル、
2−シアノエチル、2−プロピオンアミドエチル、ジメ
チルアミノメチル、ジ(メトキシカルボニルメチル)ア
ミノプロピル、ベンジルおよびフェナシルが含まれる。
置換アリール基の例には、2−メトキシ−5−エトキシ
カルボニルフェニル、4−ジ(エトキシカルボニルメチ
ル)カルバモイルフェニル、3−エトキシエトキシエト
キシカルボニルフェニル、3−メトキシエトキシカルボ
ニルフェニル、4−アセチルスルファモイルフェニル、
4−プロピオニルスルファモイルフェニルおよび4−メ
タンスルホンアミドフェニルが含まれる。以下に具体例
を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】
【化9】
【0022】
【化10】
【0023】
【化11】
【0024】
【化12】
【0025】式(I)で表わされる化合物は、イソオキ
サゾロンとアルデヒドとを、有機溶媒(例、メタノー
ル、エタノール、アセトニトリル、ジメチルホルムアミ
ド、ピリジン、酢酸、無水酢酸)中、室温または加熱還
流条件下で混合することにより合成することができる。
この反応に、触媒(例、ピペリジン、グリシン、β−ア
ラニン、p−トルエンスルホン酸、酢酸アンモニウム)
を添加してもよい。
【0026】本発明の一般式(I)で表される化合物
は、ハロゲン化銀写真感光材料の感光性層あるいは非感
光性層に分子分散状態で含まれることが好ましい。ここ
で分子分散状態とは、化合物が乳剤層やその他の親水性
コロイド層に均一に分散されており、透過型電子顕微鏡
(TEM)で10万倍の倍率で観察してもなんらの固体
も検出されない状態のことをいう。
【0027】本発明の一般式(I)で表される化合物
は、ハロゲン化銀写真感光材料の感光性層あるいは非感
光性層中に、以下のような種々の方法で分子分散させる
ことができる。 化合物を感光性層あるいは非感光性層に直接拡散さ
せる方法。 化合物を適当な溶媒(例えば水、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、特開昭48−9715号や米国
特許第3,756,830号明細書に記載のハロゲン化
アルコール、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ピリジン等、あるいはこれらの混合溶媒など)の中
に溶解され、溶液の形で添加する方法。このうち水、メ
タノール、たまは水/メタノール混合溶媒を用いるのが
好ましい。
【0028】本発明の一般式(I)で表される化合物
は、効果のある任意の量を使用できるが、光学濃度が
0.05ないし3.0の範囲になるように使用するのが
好ましい。添加量としては0.5〜1000mg/m2が好
ましく、より好ましくは1〜500mg/m2であり、さら
に好ましくは5〜200mg/m2である。添加時期は塗布
される以前のいかなる工程でも良い。
【0029】親水性コロイドとしては、ゼラチンが代表
的なものであるが、その他写真用に使用しうるものとし
て従来知られているものはいずれも使用できる。
【0030】ハロゲン化銀乳剤としては、臭化銀乳剤、
沃臭化銀乳剤、沃塩臭化銀乳剤、塩臭化銀乳剤また塩化
銀乳剤が好ましく用いられる。ハロゲン化銀粒子の粒径
は、0.1ミクロン以下の微粒子でも投影面積直径が1
0ミクロンに至る迄の大サイズ粒子でもよい。乳剤中の
ハロゲン化銀粒子の粒径分布としては、平均粒径の±2
0%の範囲内に含まれる粒径を有するハロゲン化銀粒子
の総重量が、全ハロゲン化銀粒子の総重量の60%以上
であることが好ましく、80%以上であることがさらに
好ましい。粒径分布が均一な単分散乳剤については、米
国特許3574628号、同3655394号、英国特
許1413748号の各明細書に記載がある。
【0031】ハロゲン化銀粒子の形状は、規則的な結晶
形(例、立方体、八面体、十四面体)であっても、変則
的な結晶形(例、球状、平板状)であっても、結晶欠陥
(例、双晶面)を有する結晶形であっても、これらの複
合形であってもよい。平板状粒子を含むハロゲン化銀乳
剤は、アスペクト比(AgX粒子の円相当直径/粒子厚
み)が3以上の平板状粒子が、乳剤中の全ハロゲン化銀
粒子の50%(投影面積当り)以上存在することが好ま
しい。平板状粒子およびその調製方法については、ガト
フ著、フォトグラフィック・サイエンス・アンド・エン
ジニアリング(Gutoff, Photographic Science and Engi
neering)、第14巻、248〜257頁(1970
年)、および米国特許4434226号、同44143
10号、同4433048号、同4439520号、英
国特許2112157号の各明細書に記載がある。
【0032】ハロゲン化銀写真乳剤は、リサーチ・ディ
スクロージャー(RD)No. 17643(1978年1
2月)、22〜23頁、“I.乳剤製造(Emulsion prepar
ation and types)”、同No. 18716(1979年1
1月)、648頁、同No. 307105(1989年1
1月)、863〜865頁、グラフキデ著「写真の物理
と化学」、ポールモンテル社刊(P.Glafkides, Chemie
et Physique Photographique, Paul Montel, 1967)、ダ
フィン著「写真乳剤化学」、フォーカルプレス社刊(G.
F.Duffin, Photographic Emulsion Chemistry, Focal P
ress, 1966) やゼリクマンら著「写真乳剤の製造と塗
布」、フォーカルプレス社刊(V.L.Zelikman et al., M
aking and Coating Photographic Emulsion, Focal Pre
ss,1964)に記載された方法を用いて調製することがで
きる。
【0033】通常のハロゲン化銀粒子からなる乳剤は、
再核発生を生じせしめない程度にpAgを過飽和に保ち
ながら、ダブルジェット法による核形成および粒子成長
を実施することで、所望の大きさの粒子を得ることがで
きる。また、沃化カリウム−ゼラチン水溶液とアンモニ
ウム性硝酸銀水溶液とをハロゲン化銀粒子を含むゼラチ
ン水溶液中に、添加速度を時間の関数として変化させて
添加する方法(特開昭54−48521号公報に記載)
により、乳剤を製造してもよい。その際に、添加速度の
時間関数、pH、pAgあるいは温度を、適宜に選択す
ることにより、高度の単分散性ハロゲン化銀乳剤を得る
ことができる。これらの条件の詳細については、フォト
グラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリング
( Photographic Science and Engineering)、第6巻、
159〜165頁(1962)、ジャーナル・オブ・フ
ォトグラフィック・サイエンス(Journal of Photograph
ic Science),12巻、242〜251頁(1964)、
および米国特許3655394号、英国特許14137
48号の各明細書に記載されている。
【0034】ハロゲン化銀粒子の結晶構造は一様であっ
ても、内部と外部とが異質なハロゲン組成からなってい
てもよい。異質なハロゲン組成からなる粒子は、層状構
造を有していてもよい。異質なハロゲン組成からなる粒
子は、英国特許1027146号、米国特許35050
68号、同4444877号の各明細書に記載されてい
る。また、エピタキシャル接合によって、組成の異なる
ハロゲン化銀を粒子に接合してもよい。ロダン銀、酸化
鉛のようなハロゲン化銀以外の化合物を、ハロゲン化銀
粒子に接合してもよい。ハロゲン化銀粒子は、内部にハ
ロゲン組成に関する分布あるいは構造を有することが好
ましい。例えば、粒子の内部と表層が異なるハロゲン組
成を有するコア−シェル型あるいは二重構造型の粒子
(特公昭43−13162号、特開昭60−22284
5号、同61−75337号、同61−215540号
の各公報記載)が好ましい。また単なる二重構造でな
く、三重構造粒子(特開昭60−222844号公報記
載)やそれ以上の多層構造粒子や、コア−シェルの二重
構造の粒子の表面に異なる組成を有するハロゲン化銀を
薄くつけた粒子を用いてもよい。
【0035】粒子の内部に構造を持たせるには、上記の
ような包み込む構造だけでなく、いわゆる接合構造を有
する粒子を調製してもよい。接合型粒子については、特
公昭58−24772号、特開昭58−108526
号、同59−16254号、同59−133540号の
各公報およびEP199290A2号明細書に記載があ
る。接合する結晶は、ホストとなる結晶と異なるハロゲ
ン組成を有する。接合する結晶は、ホスト結晶のエッジ
やコーナー部、あるいは面部に接合して生成させる。こ
のような接合結晶は、ホスト結晶がハロゲン組成に関し
て均一であっても、コア−シェル型の構造を有するもの
であっても形成することが可能である。ロダン銀や炭酸
銀のような岩塩構造ではない銀塩化合物を、ハロゲン化
銀と組み合せて、接合構造を形成することができる。ま
た、PbOのような非銀塩化合物も、接合構造を形成す
ることができる。
【0036】ハロゲン化銀乳剤は、一般に表面潜像型で
ある。ただし、現像液あるいは現像条件を選択すること
により、内部潜像型の乳剤を使用してもよい。内部潜像
型乳剤については、特開昭59−133542号公報に
記載がある。さらに、薄いシェルをかぶせた浅内部潜像
型乳剤(特開昭63−264740号公報記載)も使用
できる。ハロゲン化銀乳剤の熟成を促進するために、ハ
ロゲン化銀溶剤を使用してもよい。また、過剰量のハロ
ゲンイオンが反応器中に存在すると、熟成が促進される
ことが知られている。よって、ハロゲン化銀溶剤の代わ
りに、ハロゲン化物塩の溶液を反応器中に導入するだけ
でも、熟成を促進することができる。ハロゲン化銀溶剤
以外の熟成剤を使用してもよい。熟成剤は、銀塩および
ハロゲン化物塩を添加する前に、反応器中の分散媒中に
全量を配合しておくことができる。また、一もしくは二
以上のハロゲン化物塩、銀塩または保護コロイドと共
に、反応器中に導入することもできる。さらに、熟成剤
を、ハロゲン化物塩と銀塩の反応器への添加段階で、そ
れらとは独立して反応器に導入することもできる。
【0037】ハロゲンイオン以外の熟成剤としては、ア
ンモニア、アミン化合物、あるいはチオシアネート塩
(例えば、アンモニウムチオシアネート塩およびアルカ
リ金属チオシアネート塩、特にナトリウムまたはカリウ
ムチオシアネート塩)を用いることができる。ハロゲン
化銀乳剤は、通常、化学増感(カルコゲン増感、貴金属
増感または還元増感)を施してから使用する。
【0038】化学増感は、ジェームス(T.H.James)著、
ザ・フォトグラフィック・プロセス、第4版、マクミラ
ン社刊、1977年(T.H. James, The Theory of the
Photographic Process, 4th ed, Macmillan, 1977)67
〜76頁に記載されるように活性ゼラチンを用いて行う
ことができる。また、リサーチ・ディスクロージャー1
20巻、1974年4月、12010、リサーチ・ディ
スクロージャー、34巻、1975年6月、1345
2、米国特許2642361号、同3297446号、
同3772031号、同3857711号、同3901
714号、同3904415号、同4266018号、
英国特許1315755号の各明細書に記載されるよう
に、pAg5〜10、pH5〜8および温度30〜80
℃において化学増感を実施することができる。
【0039】カルコゲン増感は、硫黄、セレンまたはテ
ルル化合物を増感剤として使用する。貴金属増感は、
金、白金、パラジウムあるいはイリジウム化合物を増感
剤として使用する。複数の増感剤を組み合わせて用いて
もよい。金増感は、金化合物とチオシアネート化合物と
を組み合わせて実施してもよい。硫黄増感剤としては、
ハイポ、チオ尿素系化合物やローダニン系化合物が用い
られる。硫黄増感剤については、米国特許385771
1号、同4266018号および同4054457号の
各明細書に記載がある。化学増感助剤の存在下で、化学
増感を実施することもできる。化学増感助剤は、化学増
感の過程でカブリを抑制し、かつ感度を増大する機能を
有する。化学増感助剤の例には、アザインデン、アザピ
リジジンおよびアザピリミジンが含まれる。化学増感助
剤(または化学増感改良剤)については、米国特許21
31038号、同3411914号、同3554757
号の各明細書、特開昭58−126526号公報および
前述ダフィン著「写真乳剤化学」、138〜143頁に
記載がある。
【0040】本発明は、カラー写真感光材料と黒白写真
感光材料のいづれにおいても有効である。カラー写真感
光材料としては、カラーペーパー、カラー撮影用フイル
ムやカラーリバーサルフィルムが代表的である。黒白写
真感光材料としてはX−レイ用フイルム、黒白撮影用フ
イルムや印刷感材用フイルムが代表的である。カラー写
真感光材料は、一般に多層構造を有し、複数のハロゲン
化銀乳剤層と複数の非感光性親水性コロイド層からな
る。非感光性親水性コロイド層には、乳剤層の上に設け
られる保護層、複数の乳剤層の間に設けられる中間層、
乳剤層と支持体との間に設けられる下塗り層および支持
体の裏側(乳剤層が設けられていない側)に設けられる
バッキング層とがある。染料を添加する層は、染料の機
能に応じて決定する。染料をフィルターとして機能させ
る場合は、染料を保護層または中間層に添加する。ハレ
ーション防止染料として機能させる場合は、染料を下塗
り層またはバッキング層に添加する。イラジエーション
防止染料として機能させる場合は、染料をハロゲン化銀
乳剤層に添加する。
【0041】ハロゲン化銀写真感光材料の添加剤に関し
ては、特に制限はない。例えば、リサーチ・ディスクロ
ージャー誌(Research Disclosure)176巻アイテム1
7643(RD17643)および同187巻アイテム
18716(RD18716)に記載の添加剤を使用す
ることができる。RD17643およびRD18716
における、各種添加剤の記載箇所を以下に示す。
【0042】 ──────────────────────────────────── 添加剤の種類 RD17643 RD18716 ──────────────────────────────────── 化学増感剤 23頁 648頁右欄 感度上昇剤 648頁右欄 分光増感剤、強色増感剤 23〜24頁 648頁右欄〜649頁右欄 増白剤 24頁 かぶり防止剤、安定化剤 24〜25頁 649頁右欄 光吸収剤、フィルター染料、 紫外線吸収剤 25〜26頁 649頁右欄〜650頁左欄 ステイン防止剤 25頁 650頁左欄〜650頁右欄 色素画像安定剤 25頁 硬膜剤 26頁 651頁左欄 バインダー 26頁 651頁左欄 可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁左欄 塗布助剤、表面活性剤 26〜27頁 650頁右欄 スタチック防止剤 27頁 650頁右欄 ────────────────────────────────────
【0043】染料を熱現像用ハロゲン化銀写真感光材料
に添加してもよい。熱現像用ハロゲン化銀写真感光材料
については、米国特許4500626号、欧州特許21
0660A2号の各明細書、特開昭59−218443
号、同60−133449号、同61−238056号
の各公報に記載がある。ただし、本発明は、通常の湿式
現像処理において、特に有効である。自動現像機を用い
る湿式現像処理については、特開平3−13937号
(20〜21頁、25頁、30〜33頁、40頁、45
〜46頁、52〜53頁)、同3−171136号(1
8頁〜19頁)、同6−43583号(27頁)の各公
報に記載がある。
【0044】カラー写真感光材料は、一般に画像露光後
に、現像処理、漂白定着処理もしくは定着処理、そして
水洗処理または安定化処理を施す。現像液および定着液
の補充量は、感光材料1m2 当たり、25乃至200m
lであることが好ましく、30乃至180mlであるこ
とがさらに好ましく、60乃至150ml以下であるこ
とが最も好ましい。現像処理時間は5分以内であること
が好ましく、5乃至60秒であることがさらに好まし
く、5乃至30秒であることが最も好ましい。水洗工程
は、二以上の槽を向流水洗にし、節水するのが一般的で
ある。安定化処理としては、水洗工程の代わりに、多段
向流安定化処理(特開昭57−8543号公報記載)を
採用することができる。
【0045】カラー写真感光材料の現像処理に用いる発
色現像液は、好ましくは芳香族第一級アミン系発色現像
主薬を主成分とするアルカリ性水溶液である。発色現像
主薬としては、アミノフェノール系化合物も有用である
が、p−フェニレンジアミン系化合物が好ましく使用さ
れる。p−フェニレンジアミン系化合物の例には、3−
メチル−4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン、3−
メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシ
エチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル
−N−β−メタンスルホンアミドエチルアニリン、3−
メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−メトキシエ
チルアニリンおよびこれらの硫酸塩、塩酸塩もしくはp
−トルエンスルホン酸塩が含まれる。反転処理を実施す
る場合は、通常、黒白現像を行ってから発色現像する。
黒白現像液には、ジヒドロキシベンゼン類(例、ハイド
ロキノン)、3−ピラゾリドン類(例、1−フェニル−
3−ピラゾリドン)またはアミノフェノール類(例、N
−メチル−p−アミノフェノール)のような黒白現像主
薬を使用する。発色現像液および黒白現像液のpHは、
一般に9〜12である。
【0046】現像後のハロゲン化銀乳剤層は、通常、漂
白処理される。漂白処理は定着処理と同時に行ってもよ
いし(漂白定着処理)、個別に行なわれてもよい。さら
に処理の迅速化を図るため、漂白処理後に漂白定着処理
する順序でもよい。漂白液においても、漂白定着液にお
いても、アミノポリカルボン酸鉄 (III)錯塩の使用が特
に有効である。アミノポリカルボン酸鉄 (III)錯塩を用
いた漂白液または漂白定着液のpHは、通常5.5〜8
である。ただし、処理の迅速化のために、さらに低いp
Hで処理することもできる。
【0047】漂白液、漂白定着液およびそれらの前浴に
は、必要に応じて漂白促進剤を使用することができる。
有用な漂白促進剤は、メルカプト基またはジスルフィド
基を有する化合物である。漂白促進剤は、ハロゲン化銀
写真感光材料に添加してもよい。定着剤としては、チオ
硫酸塩の使用が一般的である。ハロゲン化銀写真感光材
料は、脱銀処理後、水洗工程または安定工程を経るのが
一般的である。水洗工程での水洗水量は、種々の条件
(感光材料の特性、用途、さらには水洗水温、水洗タン
クの段数、向流または順流のような補充方式)に応じて
設定する。多段向流方式における水洗タンク数と水量の
関係は、Journalof the Society of Motion Picture an
d Television Engineers 第64巻、p.248−25
3(1955年5月号)に記載されている。
【0048】
【実施例】
〔合成例1〕 (化合物A−1の合成)下記化合物a3.8g、下記化
合物b3.0gおよびメタノール10mlの混合物を2
時間加熱還流させた。反応液から析出した結晶を濾取し
て、化合物A−1を3.5g得た。化合物A−1の融点
は185℃、λmax =480.3nm(水)であった。
【0049】
【化13】
【0050】〔合成例2〕 (化合物A−3の合成)下記化合物c2g、下記化合物
d760mg、エタノール23mlの混合物を、2時間
加熱還流させた。反応液を冷却後、300mlの蒸留水
にそそぎ、析出した結晶を濾取し、化合物A−3を2.
5g得た。化合物A−3の融点は193℃、λmax =4
83.7nm(水)であった。
【0051】
【化14】
【0052】〔合成例3〕 (化合物A−7の合成)下記化合物eおよび下記化合物
fを用いた以外は、合成例1と同様にして、化合物A−
7を得た。化合物A−7の融点は205℃、λmax =4
85.1nm(水)であった。
【0053】
【化15】
【0054】〔合成例4〕 (化合物B−1の合成)下記化合物gおよび下記化合物
hを用いた以外は、合成例1と同様にして、化合物B−
1を得た。化合物B−1の融点は182℃、λmax =5
05.4nm(水)であった。
【0055】
【化16】
【0056】〔合成例5〕 (化合物B−3の合成)下記化合物iおよび下記化合物
jを用いた以外は、合成例1と同様にして、化合物B−
3を得た。化合物B−3の融点は188℃、λmax =5
06.4nm(水)であった。
【0057】
【化17】
【0058】〔合成例6〕 (化合物B−7の合成)下記化合物kおよび下記化合物
lを用いた以外は、合成例1と同様にして、化合物B−
7を得た。化合物B−7の融点は193℃、λmax =5
10.1nm(水)であった。
【0059】
【化18】
【0060】〔合成例7〕 (化合物C−3の合成)下記化合物mおよび下記化合物
nを用いた以外は、合成例1と同様にして、化合物C−
3を得た。化合物C−3の融点は203℃、λmax =5
80.0nm(水)であった。
【0061】
【化19】
【0062】〔実施例2〕 ハロゲン化銀乳剤の調製 最初に下記1液〜3液を調製した。
【0063】 ──────────────────────────────────── 1液 ──────────────────────────────────── 水 1リットル ゼラチン 20g 塩化ナトリウム 3.0g 1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−チオン 20mg ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム 8mg ────────────────────────────────────
【0064】 ──────────────────────────────────── 2液 ──────────────────────────────────── 水 400ml 硝酸銀 100g ────────────────────────────────────
【0065】 ──────────────────────────────────── 3液 ──────────────────────────────────── 水 400ml 塩化ナトリウム 27.1g 臭化カリウム 21.0g ヘキサクロロイリジウム(III) 酸アンモニウムの0.001重量%水溶液 20ml ヘキサクロロジウム(III) 酸カリウムの0.001重量%水溶液 6ml ────────────────────────────────────
【0066】42℃、pH4.5に保った1液に、2液
と3液とを攪拌しながら同時に15分間にわたって加
え、核粒子を形成した。続いて、下記4液および5液を
15分間にわたって加えた。さらにヨウ化カリウム0.
15gを加え、粒子形成を終了した。
【0067】 ──────────────────────────────────── 4液 ──────────────────────────────────── 水 400ml 硝酸銀 100g ────────────────────────────────────
【0068】 ──────────────────────────────────── 5液 ──────────────────────────────────── 水 400ml 塩化ナトリウム 27.1g 臭化カリウム 21.0g ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウムの0.1重量%水溶液 10ml ────────────────────────────────────
【0069】次に、常法に従ってフロキュレーション法
によって水洗し、ゼラチン40gを加えた。pH5.
7、pAg7.5に調整し、チオ硫酸ナトリウム1.0
mg、塩化金酸4.0mg、トリフェニルホスフィンセ
レニド1.5mg、ベンゼンチオスルフォン酸ナトリウ
ム8mgおよびベンゼンチオスルフィン酸ナトリウム2
mgを加え、55℃で最適感度になるように化学増感し
た。さらに安定剤として4−ヒドロキシ−6−メチル−
1,3,3a,7−テトラザインデン100mgおよび
防腐剤としてフェノキシエタノールを加え、最終的に塩
化銀を70モル%含む、平均粒子径0.25μmの塩沃
臭化銀立方体乳剤を得た。
【0070】塗布試料(試料401)の作成 得られたハロゲン化銀に下記の増感色素3.8×10
-4モル/モルAgを加えて分光増感を施した。
【0071】
【化20】
【0072】さらに、臭化カリウム3.4×10-4モル
/モルAg、下記の化合物3.2×10-4モル/モル
Ag、下記の化合物8.0×10-4モル/モルAg、
ハイドロキノン1.2×10-2モル/モルAg、クエン
酸3.0×10-3モル/モルAg、下記の化合物1.
0×10-4モル/モルAg、下記の化合物6.0×1
-4モル/モルAg、ゼラチンに対して35重量%のポ
リエチルアクリレートラテックス、ゼラチンに対して2
0重量%のコロイダルシリカ(粒径10mμ)およびゼ
ラチンに対して4重量%の化合物を添加して、乳剤層
の塗布液を調製した。
【0073】
【化21】
【0074】乳剤層塗布液を、後述する下塗り層、バッ
ク層および導電層を設けたポリエステル支持体の下塗り
層の上(バック層および導電層とは反対側の面)に、塗
布銀量が3.7g/m2 かつゼラチン塗布量が1.6g
/m2 となるように塗布した。乳剤層の上に下記組成の
保護層上層および保護層下層を設けた。
【0075】 ──────────────────────────────────── 保護層上層組成 ──────────────────────────────────── ゼラチン 0.3g/m2 平均3.5μmのシリカマット剤 25mg/m2 下記の化合物(ゼラチン分散物) 20mg/m2 粒径10〜20μmのコロイダルシリカ 30mg/m2 下記の化合物 5mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 20mg/m2 下記の化合物 20mg/m2 ────────────────────────────────────
【0076】
【化22】
【0077】 ──────────────────────────────────── 保護層下層組成 ──────────────────────────────────── ゼラチン 0.5g/m2 下記の化合物 15mg/m2 1,5−ジヒドロキシ−2−ベンズアルドキシム 10mg/m2 ポリエチルアクリレートラテックス 150mg/m2 ────────────────────────────────────
【0078】
【化23】
【0079】支持体と乳剤層との間に設けた下塗り層
は、以下の組成を有する。
【0080】 ──────────────────────────────────── 下塗り層組成 ──────────────────────────────────── ゼラチン 0.5g/m2 ポリエチルアクリレートラテックス 150mg/m2 前記の化合物 40mg/m2 下記の化合物CY−1 10mg/m2 ────────────────────────────────────
【0081】
【化24】
【0082】支持体の乳剤層とは反対側の面に設けたバ
ック層および導電層は、以下の組成を有する。
【0083】 ──────────────────────────────────── バック層組成 ──────────────────────────────────── ゼラチン 3.3g/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 80mg/m2 下記の化合物Y 40mg/m2 下記の比較染料M 20mg/m2 下記の化合物CY−2 90mg/m2 1,3−ジビニルスルホニル−2−プロパノール 60mg/m2 ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径6.5μm) 30mg/m2 前記の化合物 120mg/m2 ────────────────────────────────────
【0084】
【化25】
【0085】 ──────────────────────────────────── 導電層組成 ──────────────────────────────────── ゼラチン 0.1g/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 20mg/m2 SnO2 /Sb(9/1重量比、平均粒径0.25μm)200mg/m2 ────────────────────────────────────
【0086】以上のように、試料401を作成した。次
に、本発明に従う化合物B−1、B−2、B−3、B−
7、B−11を、バック層に添加した比較染料Mの代わ
りに使用して、試料402〜406を作成した。
【0087】写真性能の評価 上記の試料401〜406を、550nmにピークを持
つ干渉フィルターを介しステップウェッジを通して、発
光時間10-6秒のキセノンフラッシュ光で露光した。自
動現像機(富士写真フイルム(株)製、FG−710N
H)で、下記の処理条件で現像、定着、水洗、乾燥処理
を行った。
【0088】 ──────────────────────────────────── 処理 写真性能評価 残色テスト ────────── ─────────── 工程 処理温度 処理時間 処理温度 処理時間 ──────────────────────────────────── 現像 35℃ 14秒 35℃ 9秒 定着 35℃ 9.7秒 35℃ 6.2秒 水洗 25℃ 9秒 10℃ 5.8秒 スクイズ 2.4秒 1.5秒 乾燥 55℃ 8.3秒 55℃ 5.3秒 合計 43.4秒 27.8秒 ────────────────────────────────────
【0089】使用した現像液および定着液の組成を以下
に示す。
【0090】 ──────────────────────────────────── 現像液組成 ──────────────────────────────────── ジエチレントリアミン五酢酸 2g 炭酸カリウム 33g 炭酸ナトリウム 28g 炭酸水素ナトリウム 25g エリソルビン酸ナトリウム 45g N−メチル−p−アミノフェノール 7.5g 臭化カリウム 2g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.004g 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.02g 亜硫酸ナトリウム 2g 水を加えて 1リットル pH 9.7 ────────────────────────────────────
【0091】 ──────────────────────────────────── 定着濃縮液組成 ──────────────────────────────────── チオ硫酸アンモニウム 360g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水塩 0.09g チオ硫酸ナトリウム五水塩 33.0g メタ亜硫酸ナトリウム 57.0g 水酸化ナトリウム 37.2g 酢酸(100%) 90.0g 酒石酸 8.7g グルコン酸ナトリウム 5.1g 硫酸アルミニウム 25.2g 水を加えて 1リットル pH 4.85 ────────────────────────────────────
【0092】定着液の使用に際しては、上記濃縮液1部
に対して水2部の割合で希釈した。使用した定着液のp
Hは、4.8であった。
【0093】相対感度の値は、試料が処理されたとき、
かぶり値(ベース濃度含む)+1.0を基準点にして、
試料401の感度を100として相対値で示した。残色
は、処理後の写真感光材料の吸収スペクトルを測定し、
550nmの吸収で評価した。結果を第1表に示す。
【0094】 第1表 ──────────────────────────────────── 試料番号 染料 相対感度 残色 ──────────────────────────────────── 401 比較染料M 100 0.078 402 B−1 112 0.008 403 B−2 110 0.010 404 B−3 109 0.010 405 B−7 104 0.025 406 B−11 105 0.020 ────────────────────────────────────
【0095】第1表に示される結果から明らかなよう
に、本発明に従う化合物を染料として用いると、残色が
少なく高感度なハロゲン化銀写真感光材料を製造するこ
とができる。
【0096】
【発明の効果】本発明のアリーリデン化合物をハロゲン
化銀写真感光材料の染料として用いると、染料を現像処
理中に迅速に脱色または溶出させることが可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 471/04 112 C07D 471/04 112Z G03C 1/83 G03C 1/83

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるアリーリデ
    ン化合物。 【化1】 式中、A1 、Q1 、Q2 、Q3 は置換もしくは無置換の
    炭素数1〜20の直鎖アルキル基、または置換もしくは
    無置換の炭素数6〜10のアリール基を表し、A1 、Q
    1 、Q2 、Q3 のうち、少なくとも一つはスルホン酸ま
    たはスルホン酸の塩で置換されている。また、Q1 また
    はQ2 がベンゼン環の一部と連結して環を形成してもよ
    いし、Q1 とQ2 で連結して5または6員環の複素環を
    形成してもよい。Lは炭素数1〜5のメチン基を表し、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、ま
    たは置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリール基
    で置換されていてもよい。
  2. 【請求項2】 支持体上にハロゲン化銀乳剤層および非
    感光性親水性コロイド層を有するハロゲン化銀写真感光
    材料であって、ハロゲン化銀乳剤層または非感光性親水
    性コロイド層が下記一般式(I)で表わされるアリーリ
    デン染料を含むことを特徴とするハロゲン化銀写真感光
    材料。 【化2】 式中、A1 、Q1 、Q2 、Q3 は置換もしくは無置換の
    炭素数1〜20の直鎖アルキル基、または置換もしくは
    無置換の炭素数6〜10のアリール基を表し、A1 、Q
    1 、Q2 、Q3 のうち、少なくとも一つはスルホン酸ま
    たはスルホン酸の塩で置換されている。また、Q1 また
    はQ2 がベンゼン環の一部と連結して環を形成してもよ
    いし、Q1 とQ2 で連結してもよい。Lは炭素数1〜5
    のメチン基を表し、置換もしくは無置換の炭素数1〜1
    0のアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数6
    〜10のアリール基で置換されていてもよい。
JP9161703A 1997-06-18 1997-06-18 アリーリデン化合物およびハロゲン化銀写真感光材料 Pending JPH115916A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9161703A JPH115916A (ja) 1997-06-18 1997-06-18 アリーリデン化合物およびハロゲン化銀写真感光材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9161703A JPH115916A (ja) 1997-06-18 1997-06-18 アリーリデン化合物およびハロゲン化銀写真感光材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH115916A true JPH115916A (ja) 1999-01-12

Family

ID=15740277

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9161703A Pending JPH115916A (ja) 1997-06-18 1997-06-18 アリーリデン化合物およびハロゲン化銀写真感光材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH115916A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8132974B2 (en) 2007-01-31 2012-03-13 Funai Electric Co., Ltd. Image generating apparatus

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8132974B2 (en) 2007-01-31 2012-03-13 Funai Electric Co., Ltd. Image generating apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4897343A (en) Silver halide photographic emulsion
JPH09179236A (ja) 感光要素において用いるための新規な種類の非−増感赤外色素
JPH115916A (ja) アリーリデン化合物およびハロゲン化銀写真感光材料
JP2779985B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH0364054B2 (ja)
JP2779718B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP3483049B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP4159067B2 (ja) アリーリデン化合物、アゾメチン化合物およびハロゲン化銀写真感光材料
JP2829463B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP3790940B2 (ja) ハロゲン化銀感光材料
JP2816613B2 (ja) ハロゲン化銀乳剤
JPH11305375A (ja) メチン化合物及び該化合物を含むハロゲン化銀感光材料
JPH10130248A (ja) アリーリデン化合物およびハロゲン化銀写真感光材料
JP3088380B2 (ja) メチン化合物を含むハロゲン化銀感光材料
JPH10123651A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料および画像形成方法
JPH06161014A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPS61272735A (ja) 写真要素
JPS63103233A (ja) カブリ防止されたハロゲン化銀写真感光材料
JPH10319551A (ja) 光耐色性の改良されたハロゲン化銀写真感光材料及び画像形成方法
JPH06161013A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH0693087B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の製造方法
JPH0778610B2 (ja) ハロゲン化銀写真乳剤
JPH10265689A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料およびヘプタメチンシアニン化合物
JPS61281233A (ja) 写真要素
JPH11315217A (ja) メチン化合物及び該化合物を含むハロゲン化銀感光材料