JPH1158438A - 射出成形同時絵付装置及び方法 - Google Patents
射出成形同時絵付装置及び方法Info
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- JPH1158438A JPH1158438A JP22406097A JP22406097A JPH1158438A JP H1158438 A JPH1158438 A JP H1158438A JP 22406097 A JP22406097 A JP 22406097A JP 22406097 A JP22406097 A JP 22406097A JP H1158438 A JPH1158438 A JP H1158438A
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- Japan
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- sheet
- mold
- female
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 絵付シートをカットした際の余剰部分を最小
限に抑え、1ショット当たりのシート使用量を削減す
る。 【解決手段】 雌型12におけるキャビティ13の上部
にシート受け溝36が形成され、熱盤9には、前記シー
ト受け溝36に対向する箇所に絵付シートSを幅方向に
熔融切断して先端側1ショット分を供給側から切り離す
ための加熱線条62を有するシートカッタ61が取り付
けられてなる。
限に抑え、1ショット当たりのシート使用量を削減す
る。 【解決手段】 雌型12におけるキャビティ13の上部
にシート受け溝36が形成され、熱盤9には、前記シー
ト受け溝36に対向する箇所に絵付シートSを幅方向に
熔融切断して先端側1ショット分を供給側から切り離す
ための加熱線条62を有するシートカッタ61が取り付
けられてなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形と同時に
型内で絵付シートを射出樹脂成形物の表面に一体的に接
着して図柄や文字等が施された成形品を得るようにした
射出成形同時絵付装置及び方法に関する。
型内で絵付シートを射出樹脂成形物の表面に一体的に接
着して図柄や文字等が施された成形品を得るようにした
射出成形同時絵付装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形と同時に型内で絵付シートを射
出樹脂成形物の表面に一体的に接着する射出成形同時絵
付方法としては、従来より幾つもの態様が提案されてい
るが、それらの大半は、次の(a)〜(j)の工程の全
部又は幾つかを記述順に又はその順番を入れ換えて、順
次、又は複数の工程を同時に重複してもしくは並列的に
行うようにされている。
出樹脂成形物の表面に一体的に接着する射出成形同時絵
付方法としては、従来より幾つもの態様が提案されてい
るが、それらの大半は、次の(a)〜(j)の工程の全
部又は幾つかを記述順に又はその順番を入れ換えて、順
次、又は複数の工程を同時に重複してもしくは並列的に
行うようにされている。
【0003】(a)絵付シートを射出成形に用いられる
雌型のパーティング面上に供給するシート供給工程。 (b)絵付シートを雌型のパーティング面に固定保持す
るクランプ工程。 (c)絵付シートがロール状に巻き取られた帯状の長尺
シートである場合において、雌型のパーティング面上ま
で供給された絵付シートの先端側1ショット分を供給側
(上流側)から切り離すシート切断工程。 (d)絵付シートを熱盤等により加熱軟化させる加熱軟
化工程。 (e)絵付シートを真空吸引及び/又は圧空供給等によ
り雌型のキャビティ面に沿わせるように延伸させる延伸
工程(予備成形工程)。 (f)雌型と雄型の一方(通常は雌型)を他方(通常は
雄型)側へ移動させて型閉めを行う型閉め工程。 (g)キャビティ内に雄型側から流動状態の樹脂(熔融
樹脂)を注入充填して射出成形を行う射出成形工程。 (h)雌型と雄型とを離間させる型開き工程。 (i)絵付シートのうちの射出成形品に接着付随させる
べき部分を他の部分(不要部分)から切り離すトリミン
グ工程。 (j)絵付シートが接着された射出成形品を前記雌型か
ら取り出す取出工程。
雌型のパーティング面上に供給するシート供給工程。 (b)絵付シートを雌型のパーティング面に固定保持す
るクランプ工程。 (c)絵付シートがロール状に巻き取られた帯状の長尺
シートである場合において、雌型のパーティング面上ま
で供給された絵付シートの先端側1ショット分を供給側
(上流側)から切り離すシート切断工程。 (d)絵付シートを熱盤等により加熱軟化させる加熱軟
化工程。 (e)絵付シートを真空吸引及び/又は圧空供給等によ
り雌型のキャビティ面に沿わせるように延伸させる延伸
工程(予備成形工程)。 (f)雌型と雄型の一方(通常は雌型)を他方(通常は
雄型)側へ移動させて型閉めを行う型閉め工程。 (g)キャビティ内に雄型側から流動状態の樹脂(熔融
樹脂)を注入充填して射出成形を行う射出成形工程。 (h)雌型と雄型とを離間させる型開き工程。 (i)絵付シートのうちの射出成形品に接着付随させる
べき部分を他の部分(不要部分)から切り離すトリミン
グ工程。 (j)絵付シートが接着された射出成形品を前記雌型か
ら取り出す取出工程。
【0004】なお、複数の工程を同時に重複して行うと
は、複数の工程が一工程に含まれることをいい、例え
ば、前記(f)の型閉め工程において絵付シートを雌型
と雄型との間に挟んで固定保持するようになせば、該型
閉め工程と同時に重複して前記(b)のクランプ工程が
行われたことになり、また、前記(g)の射出成形工程
において絵付シートを射出された熔融樹脂の熱と圧力に
より延伸させるようになせば、該射出成形工程と同時に
重複して前記(e)の延伸工程が行われたことになる場
合をいう。
は、複数の工程が一工程に含まれることをいい、例え
ば、前記(f)の型閉め工程において絵付シートを雌型
と雄型との間に挟んで固定保持するようになせば、該型
閉め工程と同時に重複して前記(b)のクランプ工程が
行われたことになり、また、前記(g)の射出成形工程
において絵付シートを射出された熔融樹脂の熱と圧力に
より延伸させるようになせば、該射出成形工程と同時に
重複して前記(e)の延伸工程が行われたことになる場
合をいう。
【0005】また、絵付シートとしては、製品種別に応
じて貼合わせ積層シート(ラミネートシート)と転写シ
ートのいずれかが用いられ、ラミネートシートである場
合には、射出成形によりそのままで絵付けが行われたこ
とになり、射出樹脂成形物の表面にシート全層が接着一
体化して化粧層となる。それに対し、絵付シートが転写
シートである場合には、射出樹脂成形物の表面に一体化
した化粧シートのうちの支持体シートを剥離し、装飾層
等の転写層のみを射出樹脂成形物側に残留させて化粧層
となすことにより絵付けが完了する。
じて貼合わせ積層シート(ラミネートシート)と転写シ
ートのいずれかが用いられ、ラミネートシートである場
合には、射出成形によりそのままで絵付けが行われたこ
とになり、射出樹脂成形物の表面にシート全層が接着一
体化して化粧層となる。それに対し、絵付シートが転写
シートである場合には、射出樹脂成形物の表面に一体化
した化粧シートのうちの支持体シートを剥離し、装飾層
等の転写層のみを射出樹脂成形物側に残留させて化粧層
となすことにより絵付けが完了する。
【0006】ところで、上に述べた如くの射出成形同時
絵付方法においては、前記(c)に記述した如くに、使
用される絵付シートがロール状に巻き取られた帯状の長
尺シートの場合は、該シートの先端を搬送チャックで挟
持してその先端側1ショット分を雌型のパーティング面
上に供給して展張せしめ、次いで、それを枠状クランパ
ーで雌型のパーティング面に押圧固定した後、その先端
側1ショット分を供給側から切り離すことが多い。例え
ば、特開平5−301250号公報記載の発明がこれに
該当する。
絵付方法においては、前記(c)に記述した如くに、使
用される絵付シートがロール状に巻き取られた帯状の長
尺シートの場合は、該シートの先端を搬送チャックで挟
持してその先端側1ショット分を雌型のパーティング面
上に供給して展張せしめ、次いで、それを枠状クランパ
ーで雌型のパーティング面に押圧固定した後、その先端
側1ショット分を供給側から切り離すことが多い。例え
ば、特開平5−301250号公報記載の発明がこれに
該当する。
【0007】この場合、絵付シートの先端側1ショット
分を供給側から切り離すための切断手段が必要となる
が、従来、この切断手段としては、通常、シートを機械
的に切り取るカッター等の切断刃が使用されていた。す
なわち、従来においては、例えば、WO95/1800
3号公報等にも所載のように(以下の括弧付き符号は該
公報の図面の対応する部分に付されているもの)、雌型
(1)におけるキャビティ(10)より上流側部分に絵
付シートを幅方向に切断する切断刃(50)を配設する
とともに、絵付シートの先端側1ショット分を前記雌型
のパーティング面に押圧して固定すべく前記パーティン
グ面に対して直交する方向に移動可能とされた枠状クラ
ンパー(40)の上流側端部に前記切断刃(50)を収
容する収容凹部(41)を設け、この枠状クランパー
(40)を前記切断刃(50)側に移動させることによ
り、雌型パーティング面上に供給されている絵付シート
(7)を前記切断刃(50)と枠状クランパー(40)
との間に挟んで押し切るようにしたものが提案されてい
る。
分を供給側から切り離すための切断手段が必要となる
が、従来、この切断手段としては、通常、シートを機械
的に切り取るカッター等の切断刃が使用されていた。す
なわち、従来においては、例えば、WO95/1800
3号公報等にも所載のように(以下の括弧付き符号は該
公報の図面の対応する部分に付されているもの)、雌型
(1)におけるキャビティ(10)より上流側部分に絵
付シートを幅方向に切断する切断刃(50)を配設する
とともに、絵付シートの先端側1ショット分を前記雌型
のパーティング面に押圧して固定すべく前記パーティン
グ面に対して直交する方向に移動可能とされた枠状クラ
ンパー(40)の上流側端部に前記切断刃(50)を収
容する収容凹部(41)を設け、この枠状クランパー
(40)を前記切断刃(50)側に移動させることによ
り、雌型パーティング面上に供給されている絵付シート
(7)を前記切断刃(50)と枠状クランパー(40)
との間に挟んで押し切るようにしたものが提案されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにカッター等の切断刃で絵付シートを押し切るよう
にしたものでは、切断刃の劣化(摩耗して切れ味が悪く
なること等)が早く、切断刃を頻繁に交換ないし研磨し
なければならず、しかも、交換にも手間がかかるという
問題があった。
ようにカッター等の切断刃で絵付シートを押し切るよう
にしたものでは、切断刃の劣化(摩耗して切れ味が悪く
なること等)が早く、切断刃を頻繁に交換ないし研磨し
なければならず、しかも、交換にも手間がかかるという
問題があった。
【0009】また、前記公報に示されている装置構成で
は、絵付シートの切断時及び切断後も、絵付シートの切
断部の前後、つまり、絵付シートにおける切断刃(5
0)より下流側(キャビティ側)と上流側(絵付シート
供給側)の両方を枠状クランパーと雌型パーティング面
との間に挟んで押圧固定している。これは、切断時には
絵付シートの切断部の前後を押圧固定していなければ、
絵付シートが動いてしまい、切断刃(50)で絵付シー
トを適正に押し切ることができないからであり、また、
切断後、絵付シートの押圧固定を解除すべく枠状クラン
パー(40)を絵付シートから離すことは枠状クランパ
ー本来の役目を放棄することになるからである。
は、絵付シートの切断時及び切断後も、絵付シートの切
断部の前後、つまり、絵付シートにおける切断刃(5
0)より下流側(キャビティ側)と上流側(絵付シート
供給側)の両方を枠状クランパーと雌型パーティング面
との間に挟んで押圧固定している。これは、切断時には
絵付シートの切断部の前後を押圧固定していなければ、
絵付シートが動いてしまい、切断刃(50)で絵付シー
トを適正に押し切ることができないからであり、また、
切断後、絵付シートの押圧固定を解除すべく枠状クラン
パー(40)を絵付シートから離すことは枠状クランパ
ー本来の役目を放棄することになるからである。
【0010】このため、絵付シート切断後においても、
絵付シートの切断部より上流側の端末(先端側1ショッ
ト分に続く次ショット部分の先端部)を、絵付シート供
給側(上流側)へ退避させることができず、枠状クラン
パーと雌型パーティング面との間に挟まれたままである
ので、その後に行われる、絵付シートを熱盤等により加
熱軟化させる加熱軟化工程時やキャビティ内に雄型側か
ら流動状態の樹脂(熔融樹脂)を注入充填して射出成形
を行う射出成形工程時等において、熱や応力が絵付シー
トの上流側(未成形の次ショット部分)に遡及して、そ
れらに皺、歪、変形等が発生してしまうという問題もあ
った。
絵付シートの切断部より上流側の端末(先端側1ショッ
ト分に続く次ショット部分の先端部)を、絵付シート供
給側(上流側)へ退避させることができず、枠状クラン
パーと雌型パーティング面との間に挟まれたままである
ので、その後に行われる、絵付シートを熱盤等により加
熱軟化させる加熱軟化工程時やキャビティ内に雄型側か
ら流動状態の樹脂(熔融樹脂)を注入充填して射出成形
を行う射出成形工程時等において、熱や応力が絵付シー
トの上流側(未成形の次ショット部分)に遡及して、そ
れらに皺、歪、変形等が発生してしまうという問題もあ
った。
【0011】一方、絵付シートを切断するのに、カッタ
ー等の切断刃ではなく、他の切断手段を使用すること
を、本願の出願人は先に提案している(例えば、特開平
6−315950号公報参照)。
ー等の切断刃ではなく、他の切断手段を使用すること
を、本願の出願人は先に提案している(例えば、特開平
6−315950号公報参照)。
【0012】すなわち、図8に示すように、前記した
(d)の加熱軟化工程において使用される熱盤9のシー
ト供給側端部に、ニクロム線等の電熱線からなる加熱線
条62を該熱盤9の加熱面より前記絵付シート側(雌型
12側)に突出した状態で張架し、該加熱線条62を備
えた熱盤9を前記絵付シートSで覆われた雌型12のキ
ャビティ13に対向する位置まで移動させた後、さら
に、絵付シート側(雌型12側)に移動させて、前記加
熱線条62を絵付シートSに押し付けることによって、
該絵付シートSを前記雌型12のシート供給側端部近傍
の部位で幅方向に熔融切断するようにした射出成形同時
絵付装置を提案している(前記公報の図23、図24参
照)。
(d)の加熱軟化工程において使用される熱盤9のシー
ト供給側端部に、ニクロム線等の電熱線からなる加熱線
条62を該熱盤9の加熱面より前記絵付シート側(雌型
12側)に突出した状態で張架し、該加熱線条62を備
えた熱盤9を前記絵付シートSで覆われた雌型12のキ
ャビティ13に対向する位置まで移動させた後、さら
に、絵付シート側(雌型12側)に移動させて、前記加
熱線条62を絵付シートSに押し付けることによって、
該絵付シートSを前記雌型12のシート供給側端部近傍
の部位で幅方向に熔融切断するようにした射出成形同時
絵付装置を提案している(前記公報の図23、図24参
照)。
【0013】かかる装置では、射出成形同時絵付装置に
通常は備えられている熱盤9に切断手段としての加熱線
条62を配置したので、前記カッターを用いたものに比
して切断手段を安価にできるとともに切断手段を頻繁に
交換することを要さず、また、交換も容易に行えるとい
った利点が得られる。しかしながら、上記提案の射出成
形同時絵付装置においては、以下の理由で絵付シートS
に無駄が発生している。
通常は備えられている熱盤9に切断手段としての加熱線
条62を配置したので、前記カッターを用いたものに比
して切断手段を安価にできるとともに切断手段を頻繁に
交換することを要さず、また、交換も容易に行えるとい
った利点が得られる。しかしながら、上記提案の射出成
形同時絵付装置においては、以下の理由で絵付シートS
に無駄が発生している。
【0014】すなわち、雌型12の上流側から図8に示
す下流側まで搬送用チャック53で絵付シートSをチャ
ックして下降させ、シート末端部を受取チャック55に
把持させた後、搬送用チャック53を解除して、絵付シ
ートSをフィルムクランプ25で押さえて雌型12に密
着させた後、熱盤9の取り付けられている加熱線条62
で絵付シートSを雌型2より上流側部分でカットする。
このため、フィルムクランプ25の上端縁とカット部分
65間に長さL1 の、そしてフィルムクランプ25の下
端縁と受取チャック55の下端縁の間に長さL2 のフィ
ルム余剰が発生する。この長さL1 、L2 の余剰フィル
ムは、積み重なると無視できない量となり、材料の無駄
となっている。
す下流側まで搬送用チャック53で絵付シートSをチャ
ックして下降させ、シート末端部を受取チャック55に
把持させた後、搬送用チャック53を解除して、絵付シ
ートSをフィルムクランプ25で押さえて雌型12に密
着させた後、熱盤9の取り付けられている加熱線条62
で絵付シートSを雌型2より上流側部分でカットする。
このため、フィルムクランプ25の上端縁とカット部分
65間に長さL1 の、そしてフィルムクランプ25の下
端縁と受取チャック55の下端縁の間に長さL2 のフィ
ルム余剰が発生する。この長さL1 、L2 の余剰フィル
ムは、積み重なると無視できない量となり、材料の無駄
となっている。
【0015】また、熱盤9に加熱線条62を配設したも
のでは、装置の構成上、加熱線条62が雌型12等の他
の部材と干渉(衝突等)するのを避けるため、絵付シー
トSの切断位置を前記雌型2のシート供給側端部より上
流側にせざるを得ない。そのため、絵付シートSの1シ
ョット分の長さ、特に雌型12のキャビティ13のシー
ト供給側端部から切断部(1ショット分の絵付シートの
後端部)までの長さが長くなり、この部分は後でトリミ
ングされる不要部分(余剰部分)であるから、絵付シー
トが無駄に消費されることになり、不経済である。
のでは、装置の構成上、加熱線条62が雌型12等の他
の部材と干渉(衝突等)するのを避けるため、絵付シー
トSの切断位置を前記雌型2のシート供給側端部より上
流側にせざるを得ない。そのため、絵付シートSの1シ
ョット分の長さ、特に雌型12のキャビティ13のシー
ト供給側端部から切断部(1ショット分の絵付シートの
後端部)までの長さが長くなり、この部分は後でトリミ
ングされる不要部分(余剰部分)であるから、絵付シー
トが無駄に消費されることになり、不経済である。
【0016】本発明は、上述の如くの問題を解消すべく
なされたもので、その目的とするところは、絵付シート
の余剰部分を最小限に抑え、1ショット当たりのシート
使用量を削減した射出成形同時絵付装置及び方法を提供
することにある。
なされたもので、その目的とするところは、絵付シート
の余剰部分を最小限に抑え、1ショット当たりのシート
使用量を削減した射出成形同時絵付装置及び方法を提供
することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る射出成形同時絵付装置は、基本的に
は、相互に対向配置されて一方が他方側へ移動せしめら
れるようにされた雌型及び雄型と、ロール状に巻き取ら
れた帯状の絵付シートを自重により1ショット分を前記
雌型のパーティング面上に供給するシート供給手段と、
前記雌型のパーティング面に対して直交する方向に移動
可能とされ、前記雌型の前部において前記絵付シートを
加熱軟化させる熱盤と、前記雌型のパーティング面に対
して直交する方向に移動可能とされ、前記絵付シートの
先端側1ショット分を前記雌型のパーティング面に押圧
して固定する枠状クランパーと、前記雌型のキャビティ
内に前記雄型側から流動状態の樹脂を注入充填する樹脂
射出手段とを備えた射出成形同時絵付装置において、前
記雌型におけるキャビティと前記シート供給手段との間
に、シート受け溝が形成され、前記熱盤には前記シート
受け溝の部分において前記帯状の絵付シートを幅方向に
切断して前記先端側1ショット分を供給側から切り離す
ためのシートカッタを取り付けてなる。
く、本発明に係る射出成形同時絵付装置は、基本的に
は、相互に対向配置されて一方が他方側へ移動せしめら
れるようにされた雌型及び雄型と、ロール状に巻き取ら
れた帯状の絵付シートを自重により1ショット分を前記
雌型のパーティング面上に供給するシート供給手段と、
前記雌型のパーティング面に対して直交する方向に移動
可能とされ、前記雌型の前部において前記絵付シートを
加熱軟化させる熱盤と、前記雌型のパーティング面に対
して直交する方向に移動可能とされ、前記絵付シートの
先端側1ショット分を前記雌型のパーティング面に押圧
して固定する枠状クランパーと、前記雌型のキャビティ
内に前記雄型側から流動状態の樹脂を注入充填する樹脂
射出手段とを備えた射出成形同時絵付装置において、前
記雌型におけるキャビティと前記シート供給手段との間
に、シート受け溝が形成され、前記熱盤には前記シート
受け溝の部分において前記帯状の絵付シートを幅方向に
切断して前記先端側1ショット分を供給側から切り離す
ためのシートカッタを取り付けてなる。
【0018】本発明装置の好ましい態様では、前記シー
ト受け溝は、前記クランパーの上縁の直上に沿って形成
されている。また、前記シート受け溝の下端縁と前記パ
ーティング面とが交差する部分はなだらかなアールが形
成されている。
ト受け溝は、前記クランパーの上縁の直上に沿って形成
されている。また、前記シート受け溝の下端縁と前記パ
ーティング面とが交差する部分はなだらかなアールが形
成されている。
【0019】また、本発明に係る射出成形同時絵付方法
は、基本的には、ロール状に巻き取られた帯状の絵付シ
ートの先端側1ショット分を前記雌型のパーティング面
上に供給するシート供給工程と、前記絵付シートを前記
雌型のパーティング面上に枠状クランパーで押圧固定す
るクランプ工程と、前記帯状の絵付シートを幅方向に熔
融切断して前記先端側1ショット分を供給側から切り離
すシート切断工程と、前記絵付シートを前記雌型のキャ
ビティ面に沿わせるように延伸させる延伸工程と、前記
雌型と雄型の一方を他方側へ移動させて型閉めを行い両
金型間にキャビティを形成せしめる型閉め工程と、前記
キャビティ内に前記雄型側から流動状態の樹脂を注入充
填して射出成形を行う射出成形工程と、前記雌型と雄型
とを離間させる型開き工程と、絵付シートが接着された
射出成形品を前記雌型から取り出す取出工程と、を含
み、前記各工程を記述順に又はその順番を入れ換えて、
順次、又は複数の工程を同時に重複してもしくは並列的
に行うようにされた射出成形同時絵付方法において、前
記シート供給工程は、前記絵付シートを前記パーティン
グ面上に自重で落下させる方法であり、前記切断工程
は、前記絵付シートを加熱軟化させる熱盤に配設された
シートカッタで前記絵付シートを前記雌型におけるキャ
ビティと前記シート供給手段との間のシート受け溝に押
し込むことにより、前記帯状の絵付シートを幅方向に切
断して前記先端側1ショット分を供給側から切り離すこ
とを特徴とする。
は、基本的には、ロール状に巻き取られた帯状の絵付シ
ートの先端側1ショット分を前記雌型のパーティング面
上に供給するシート供給工程と、前記絵付シートを前記
雌型のパーティング面上に枠状クランパーで押圧固定す
るクランプ工程と、前記帯状の絵付シートを幅方向に熔
融切断して前記先端側1ショット分を供給側から切り離
すシート切断工程と、前記絵付シートを前記雌型のキャ
ビティ面に沿わせるように延伸させる延伸工程と、前記
雌型と雄型の一方を他方側へ移動させて型閉めを行い両
金型間にキャビティを形成せしめる型閉め工程と、前記
キャビティ内に前記雄型側から流動状態の樹脂を注入充
填して射出成形を行う射出成形工程と、前記雌型と雄型
とを離間させる型開き工程と、絵付シートが接着された
射出成形品を前記雌型から取り出す取出工程と、を含
み、前記各工程を記述順に又はその順番を入れ換えて、
順次、又は複数の工程を同時に重複してもしくは並列的
に行うようにされた射出成形同時絵付方法において、前
記シート供給工程は、前記絵付シートを前記パーティン
グ面上に自重で落下させる方法であり、前記切断工程
は、前記絵付シートを加熱軟化させる熱盤に配設された
シートカッタで前記絵付シートを前記雌型におけるキャ
ビティと前記シート供給手段との間のシート受け溝に押
し込むことにより、前記帯状の絵付シートを幅方向に切
断して前記先端側1ショット分を供給側から切り離すこ
とを特徴とする。
【0020】また、本発明方法の好ましい実施の形態
は、前記クランパーを全開の状態で前記絵付シートを送
った後、前記クランパーとパーティング面との間隙で前
記絵付シートを緩く挟んだ状態で絵付シートを巻き戻し
てたるみを延ばし、その後に前記クランパーでクランプ
することによりたるみをとる工程を有する。
は、前記クランパーを全開の状態で前記絵付シートを送
った後、前記クランパーとパーティング面との間隙で前
記絵付シートを緩く挟んだ状態で絵付シートを巻き戻し
てたるみを延ばし、その後に前記クランパーでクランプ
することによりたるみをとる工程を有する。
【0021】上述の如くの構成とされた本発明に係る射
出成形同時絵付装置及び方法の好ましい態様において
は、絵付シートが、ロール状に巻き取られた長尺の連続
帯状シートの状態から、例えば搬送チャック等により案
内した後、自重により必要量づつ(1ショット分づつ)
繰り出され、雌型のキャビティ及びパーティング面を覆
うように、その先端部がクランパーと雌型との間(クラ
ンパーのシート押圧面の下側)を通って雌型のシート排
出側端部(下流側端部)近傍の位置まで落下する(シー
ト供給工程)。
出成形同時絵付装置及び方法の好ましい態様において
は、絵付シートが、ロール状に巻き取られた長尺の連続
帯状シートの状態から、例えば搬送チャック等により案
内した後、自重により必要量づつ(1ショット分づつ)
繰り出され、雌型のキャビティ及びパーティング面を覆
うように、その先端部がクランパーと雌型との間(クラ
ンパーのシート押圧面の下側)を通って雌型のシート排
出側端部(下流側端部)近傍の位置まで落下する(シー
ト供給工程)。
【0022】次に、クランパーが雌型側(絵付シート
側)に前進移動せしめられ、それによって、絵付シート
の先端側1ショット分が前記クランパーにより雌型のパ
ーティング面上に押圧固定さる(クランプ工程)。続い
て、前記絵付シートを加熱軟化させる熱盤を前進させ、
この熱盤に配設されたシートカッタで前記絵付シートを
前記シート受け溝に押し込むことにより、前記帯状の絵
付シートを幅方向に切断して前記先端側1ショット分を
供給側から切り離す(シート切断工程)。
側)に前進移動せしめられ、それによって、絵付シート
の先端側1ショット分が前記クランパーにより雌型のパ
ーティング面上に押圧固定さる(クランプ工程)。続い
て、前記絵付シートを加熱軟化させる熱盤を前進させ、
この熱盤に配設されたシートカッタで前記絵付シートを
前記シート受け溝に押し込むことにより、前記帯状の絵
付シートを幅方向に切断して前記先端側1ショット分を
供給側から切り離す(シート切断工程)。
【0023】この場合、好ましくは、シートカッタとし
ては加熱線条を用い、熔断によって絵付シートを切断す
る。そしてより好ましくは、加熱線条の発熱温度を通電
時間に応じて上昇させ、通電開始後ある時間(例えば1
秒)が経過すると、その発熱温度が絵付シートを熔融可
能な温度に達し、絵付シートは加熱線条が接触している
部分で熔融切断されるようにする。このとき、加熱線条
は前記クランパーに干渉することなく、前記絵付シート
を厚み方向に突き抜けるようにして切断することにな
る。
ては加熱線条を用い、熔断によって絵付シートを切断す
る。そしてより好ましくは、加熱線条の発熱温度を通電
時間に応じて上昇させ、通電開始後ある時間(例えば1
秒)が経過すると、その発熱温度が絵付シートを熔融可
能な温度に達し、絵付シートは加熱線条が接触している
部分で熔融切断されるようにする。このとき、加熱線条
は前記クランパーに干渉することなく、前記絵付シート
を厚み方向に突き抜けるようにして切断することにな
る。
【0024】また、雌型におけるシート供給側端部より
キャビティ側の部位で絵付シートを切断できるので、帯
状の絵付シートの先端側1ショット分を必要最小限の長
さにすることができ、1ショット分の絵付シートの長さ
(特に、余剰部分の長さ)が従来のものより短くて済む
結果、一つの成形品当たりのシートコスト、ランニング
コストが低減される。
キャビティ側の部位で絵付シートを切断できるので、帯
状の絵付シートの先端側1ショット分を必要最小限の長
さにすることができ、1ショット分の絵付シートの長さ
(特に、余剰部分の長さ)が従来のものより短くて済む
結果、一つの成形品当たりのシートコスト、ランニング
コストが低減される。
【0025】なお、絵付シートの押圧固定と切断とのタ
イミングは、固定と同時に切断でも、あるいは、固定後
の切断でも可能であるが、より好ましくは、シートの押
圧固定が完了し、シートの位置がずれることがなくな
り、また、固定時のシートに生じる過度現象的な応力が
十分緩和した後、切断が生じるように時間差を設定す
る。
イミングは、固定と同時に切断でも、あるいは、固定後
の切断でも可能であるが、より好ましくは、シートの押
圧固定が完了し、シートの位置がずれることがなくな
り、また、固定時のシートに生じる過度現象的な応力が
十分緩和した後、切断が生じるように時間差を設定す
る。
【0026】以上に加えて、本発明の射出成形同時絵付
装置及び方法の好ましい態様では、切断手段として加熱
線条が用いられ、その加熱線条によるシート切断を熱盤
の押圧動作を利用して行うので、切断手段を移動させる
駆動手段を別途に必要とせず、構成が比較的簡素とな
り、装置コスト、占有スペース等を可及的に低減でき
る。
装置及び方法の好ましい態様では、切断手段として加熱
線条が用いられ、その加熱線条によるシート切断を熱盤
の押圧動作を利用して行うので、切断手段を移動させる
駆動手段を別途に必要とせず、構成が比較的簡素とな
り、装置コスト、占有スペース等を可及的に低減でき
る。
【0027】本発明の射出成形同時絵付装置は、前記し
たように、絵付シートを雌型のパーティング面に押圧固
定すべく、雌型のパーティング面に対して直交する方向
に移動可能な枠状クランパーが備えられるが、この枠状
クランパーは、従来から通常の射出成形同時絵付装置に
備えられているものをそのまま使用することができる。
該クランパーを雌型のパーティング面(絵付シート面)
に対して直交する方向に進退動させる駆動手段として
は、既設のクランパー駆動用エアーシリンダ等の駆動手
段とその制御手段をそのまま使用することができ、ま
た、通常の射出成形装置に備えられているエジョクター
ピン駆動手段をクランパー駆動手段として兼用すること
も可能である。また、雄雌両金型は、鉄等の金属あるい
はセラミックス等で作製され、成形品形状に応じて分割
構成(中間型等を設ける)等としてもよい。
たように、絵付シートを雌型のパーティング面に押圧固
定すべく、雌型のパーティング面に対して直交する方向
に移動可能な枠状クランパーが備えられるが、この枠状
クランパーは、従来から通常の射出成形同時絵付装置に
備えられているものをそのまま使用することができる。
該クランパーを雌型のパーティング面(絵付シート面)
に対して直交する方向に進退動させる駆動手段として
は、既設のクランパー駆動用エアーシリンダ等の駆動手
段とその制御手段をそのまま使用することができ、ま
た、通常の射出成形装置に備えられているエジョクター
ピン駆動手段をクランパー駆動手段として兼用すること
も可能である。また、雄雌両金型は、鉄等の金属あるい
はセラミックス等で作製され、成形品形状に応じて分割
構成(中間型等を設ける)等としてもよい。
【0028】絵付シートの予備成形を行う場合には、加
熱軟化用の熱盤等を付設したり、雌型及び雄型に真空吸
引や圧空供給用(予備成形用)に小孔(真空吸引孔等)
や溝を設ける。絵付シートの絵柄模様等の装飾パターン
と雌型キャビティ面(成形品)との位置決めを高い精度
で行うには、絵付シートに例えば「+」字形、「−」字
形、ストライプ形等の位置決めマークを設け、これを雌
型側周辺又は雌型自体に設けた光電管、イメージセンサ
等で検知してサーボモータ等のシート供給手段の動作を
制御すればよい。
熱軟化用の熱盤等を付設したり、雌型及び雄型に真空吸
引や圧空供給用(予備成形用)に小孔(真空吸引孔等)
や溝を設ける。絵付シートの絵柄模様等の装飾パターン
と雌型キャビティ面(成形品)との位置決めを高い精度
で行うには、絵付シートに例えば「+」字形、「−」字
形、ストライプ形等の位置決めマークを設け、これを雌
型側周辺又は雌型自体に設けた光電管、イメージセンサ
等で検知してサーボモータ等のシート供給手段の動作を
制御すればよい。
【0029】絵付シートは、基材シートとその上に積層
された装飾層からなり、基材シートを成形品と密着一体
化させたまま最終製品として使用する貼り合わせ積層シ
ート(ラミネートシート)、あるいは一旦絵付シートと
成形品とを一体化させた後、装飾層(転写層)のみを成
形品側に残して基材シート(支持体シート)を剥離する
転写シートのいずれも使用することができる。
された装飾層からなり、基材シートを成形品と密着一体
化させたまま最終製品として使用する貼り合わせ積層シ
ート(ラミネートシート)、あるいは一旦絵付シートと
成形品とを一体化させた後、装飾層(転写層)のみを成
形品側に残して基材シート(支持体シート)を剥離する
転写シートのいずれも使用することができる。
【0030】前記基材シートとしては、ポリ塩化ビニ
ル、アクリル、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリカーボ
ネート、ポリエステル、ポリプロピレン等の熱可塑性樹
脂の単層又はこれらの積層体を用いることができる。基
材シートの厚さは、通常20〜500μm程度である。
装飾層は、印刷絵柄、着色又は透明塗膜、金属薄膜等の
視覚的意匠を与える層の他、硬質塗膜、防曇塗膜、導電
性層等の機能性を有する層であってもよい。
ル、アクリル、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリカーボ
ネート、ポリエステル、ポリプロピレン等の熱可塑性樹
脂の単層又はこれらの積層体を用いることができる。基
材シートの厚さは、通常20〜500μm程度である。
装飾層は、印刷絵柄、着色又は透明塗膜、金属薄膜等の
視覚的意匠を与える層の他、硬質塗膜、防曇塗膜、導電
性層等の機能性を有する層であってもよい。
【0031】樹脂射出手段から射出される流動状態の樹
脂としては、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・
スチレン共重合体)、ポリスチレン、ポリカーボネー
ト、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を加熱熔融したも
の、あるいは、二液硬化型、触媒硬化型の樹脂、例え
ば、ポリウレタン、不飽和ポリエステル等の未硬化液等
の射出成形同時絵付用として従来より知られている材料
を使用できる。
脂としては、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・
スチレン共重合体)、ポリスチレン、ポリカーボネー
ト、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を加熱熔融したも
の、あるいは、二液硬化型、触媒硬化型の樹脂、例え
ば、ポリウレタン、不飽和ポリエステル等の未硬化液等
の射出成形同時絵付用として従来より知られている材料
を使用できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、図8と同一部材また
は同一機能のものは同一符号で示している。図1及び図
2は、本発明に係る射出成形同時絵付装置の一実施形態
に備えられる雌型とその周辺部を示している。
施の形態を詳細に説明する。なお、図8と同一部材また
は同一機能のものは同一符号で示している。図1及び図
2は、本発明に係る射出成形同時絵付装置の一実施形態
に備えられる雌型とその周辺部を示している。
【0033】本実施形態の射出成形同時絵付装置10
は、得るべき成形品に対応した凹凸形状の雌型12と後
述する雄型40(図5に型閉め状態で示す)とを備え
る。雌型12はその底部が可動盤11に固定されてい
て、流体圧シリンダのラム15により図1において左右
方向(水平方向)、言い換えれば、図1において雌型1
2の右側に配置されている図外の雄型40に対して接近
−離隔する方向に進退動するようされている。
は、得るべき成形品に対応した凹凸形状の雌型12と後
述する雄型40(図5に型閉め状態で示す)とを備え
る。雌型12はその底部が可動盤11に固定されてい
て、流体圧シリンダのラム15により図1において左右
方向(水平方向)、言い換えれば、図1において雌型1
2の右側に配置されている図外の雄型40に対して接近
−離隔する方向に進退動するようされている。
【0034】なお、本実施形態では、上記のように雌型
12が可動型とされていて水平方向に移動するようにさ
れているが、これに限定される訳ではなく、例えば、雄
型、雌型を上下に対向配置してそれらの一方を鉛直方向
に移動させる等の形態を採用することもできる。
12が可動型とされていて水平方向に移動するようにさ
れているが、これに限定される訳ではなく、例えば、雄
型、雌型を上下に対向配置してそれらの一方を鉛直方向
に移動させる等の形態を採用することもできる。
【0035】前記雌型12の底部に設けられた作動室1
6には、通常は、得られた射出成形品を型外に排出する
ためのエジェクターピン(図示省略)が配置されるが、
本実施形態においては、雌型12のパーティング面12
aとの間で絵付シートSを挟んで固定保持するための雌
型キャビティ13(成形窩)を囲繞する形状(例えば、
矩形)の枠状クランパー25を駆動するための流体圧シ
リンダ等の駆動機構21及び駆動支持板22が配設され
ている。
6には、通常は、得られた射出成形品を型外に排出する
ためのエジェクターピン(図示省略)が配置されるが、
本実施形態においては、雌型12のパーティング面12
aとの間で絵付シートSを挟んで固定保持するための雌
型キャビティ13(成形窩)を囲繞する形状(例えば、
矩形)の枠状クランパー25を駆動するための流体圧シ
リンダ等の駆動機構21及び駆動支持板22が配設され
ている。
【0036】図2によく示すように、前記枠状クランパ
ー25は、雌型12の四隅近くに設けられた貫通穴2
9、29、29、29に摺動自在に嵌挿された4本の連
結ロッド24、24、24、24によって前記駆動支持
板22に連結されており、前記駆動機構21により雌型
パーティング面12aに対して垂直方向に進退動できる
ようになっている。
ー25は、雌型12の四隅近くに設けられた貫通穴2
9、29、29、29に摺動自在に嵌挿された4本の連
結ロッド24、24、24、24によって前記駆動支持
板22に連結されており、前記駆動機構21により雌型
パーティング面12aに対して垂直方向に進退動できる
ようになっている。
【0037】また、前記雌型12には、得るべき成形品
形状に応じた凹状のキャビティ(キャビティ面)13が
形成されるとともに、前記キャビティ13に開口するよ
うに真空吸引通路17が形成され、該真空吸引通路17
は、導管19を介して外部の真空ポンプに接続されてい
る。さらに、雌型12のパーティング面12aには、前
記キャビティ面13の外周縁を周回するように、Oリン
グ15が装着された環状溝14が穿設されている(図
2、図3も参照)。前記Oリング15は、前記枠状クラ
ンパー25が、間に絵付シートSを挟んで雌型12のパ
ーティング面12aに押し付けられた際、前記キャビテ
ィ13と外部とを気密的に遮断する役目を果たす。
形状に応じた凹状のキャビティ(キャビティ面)13が
形成されるとともに、前記キャビティ13に開口するよ
うに真空吸引通路17が形成され、該真空吸引通路17
は、導管19を介して外部の真空ポンプに接続されてい
る。さらに、雌型12のパーティング面12aには、前
記キャビティ面13の外周縁を周回するように、Oリン
グ15が装着された環状溝14が穿設されている(図
2、図3も参照)。前記Oリング15は、前記枠状クラ
ンパー25が、間に絵付シートSを挟んで雌型12のパ
ーティング面12aに押し付けられた際、前記キャビテ
ィ13と外部とを気密的に遮断する役目を果たす。
【0038】上記のような構成に加え、雌型12のパー
ティング面12aにおけるキャビティ13より上流側
(上側)で、かつ、前記枠状クランパー25より上流側
部分には、シート受け溝36が形成される。図3によく
示すように、シート受け溝36の下端縁と前記パーティ
ング面12aとが交差する部分はなだらかなアールr
(曲面部)が形成されており、後記する絵付シートSの
切断時に、絵付シートSを傷付けないようにしている。
このシート受け溝36は、後記するように、熱盤9に設
けたシートカッタ61が帯状の絵付シートSを幅方向
(シート搬送方向と直交する方向)に熔融切断して前記
先端側1ショット分を供給側から切り離すときに機能す
る。さらに、この実施の形態では、前記雌型12の上端
部の前縁にはパーティング面12aより突出した突出縁
31が形成され、この突出縁31に絵付シートSをガイ
ドするシートガイド孔32が形成される。
ティング面12aにおけるキャビティ13より上流側
(上側)で、かつ、前記枠状クランパー25より上流側
部分には、シート受け溝36が形成される。図3によく
示すように、シート受け溝36の下端縁と前記パーティ
ング面12aとが交差する部分はなだらかなアールr
(曲面部)が形成されており、後記する絵付シートSの
切断時に、絵付シートSを傷付けないようにしている。
このシート受け溝36は、後記するように、熱盤9に設
けたシートカッタ61が帯状の絵付シートSを幅方向
(シート搬送方向と直交する方向)に熔融切断して前記
先端側1ショット分を供給側から切り離すときに機能す
る。さらに、この実施の形態では、前記雌型12の上端
部の前縁にはパーティング面12aより突出した突出縁
31が形成され、この突出縁31に絵付シートSをガイ
ドするシートガイド孔32が形成される。
【0039】前記雌型12の可動盤11の上端部には、
連続帯状の絵付シートSが巻き取られたロールRSが装
填されたリール50Aを有する巻出機50と、この巻出
機50から絵付シートSを必要量(1ショット分)づつ
繰り出すための一対の送りロール(ニップロール対)5
1と、この送りロール51により繰り出される絵付シー
トSを把持固定して、前記雌型12の突出縁31部分に
形成したシートガイド孔32に案内するためのチャック
53とが配置されている。
連続帯状の絵付シートSが巻き取られたロールRSが装
填されたリール50Aを有する巻出機50と、この巻出
機50から絵付シートSを必要量(1ショット分)づつ
繰り出すための一対の送りロール(ニップロール対)5
1と、この送りロール51により繰り出される絵付シー
トSを把持固定して、前記雌型12の突出縁31部分に
形成したシートガイド孔32に案内するためのチャック
53とが配置されている。
【0040】さらに、雌型12の上方には、絵付シート
Sを加熱軟化させるための熱盤9が待機せしめられてお
り、図4に示すように、熱盤9は第1の流体圧シリンダ
70のピストンロッド70a先端に取付部材70bを介
して前記雌型12のパーティング面12aと平行となる
ように取り付けられていて、上下方向及び左右方向(す
なわち、雌型12のパーティング面12aに接近しまた
離間する方向)に移動可能とされている。また、熱盤9
の雌型12側内部にはヒーター71が収納されている。
この熱盤9はシートに接触して伝導熱でシートを加熱す
る構造でもよいし、また、シートから所定の間隙をおい
て対峙し、輻射熱によって非接触的に加熱する構造のも
のであってもよい。
Sを加熱軟化させるための熱盤9が待機せしめられてお
り、図4に示すように、熱盤9は第1の流体圧シリンダ
70のピストンロッド70a先端に取付部材70bを介
して前記雌型12のパーティング面12aと平行となる
ように取り付けられていて、上下方向及び左右方向(す
なわち、雌型12のパーティング面12aに接近しまた
離間する方向)に移動可能とされている。また、熱盤9
の雌型12側内部にはヒーター71が収納されている。
この熱盤9はシートに接触して伝導熱でシートを加熱す
る構造でもよいし、また、シートから所定の間隙をおい
て対峙し、輻射熱によって非接触的に加熱する構造のも
のであってもよい。
【0041】図3、図4に示すように、熱盤9の上面両
側には、1対のL字型支持具60、60を雌型2へ向か
う方向に張り出し状に突設し、これら支持具60、60
の先端部の間に加熱線状62、例えばニクロム線のよう
な発熱線を張り渡してシートカッタ61を構成してい
る。これによって、図4に示すように熱盤9が雌型12
のパーティング面12aに固定された絵付シートSに近
接してそれに押しつけられる時に、加熱線条62は絵付
シートSに接し、1ショット分の絵付シートSとそれに
続く絵付シート部分とを溶断により切り離す。この溶断
方式は、機械振動式の刃物により絵付シートSの切り離
しを行うよりも簡単で安価である。但し、本発明のシー
トカッタに刃物等の機械的カッタを採用することも可能
である。
側には、1対のL字型支持具60、60を雌型2へ向か
う方向に張り出し状に突設し、これら支持具60、60
の先端部の間に加熱線状62、例えばニクロム線のよう
な発熱線を張り渡してシートカッタ61を構成してい
る。これによって、図4に示すように熱盤9が雌型12
のパーティング面12aに固定された絵付シートSに近
接してそれに押しつけられる時に、加熱線条62は絵付
シートSに接し、1ショット分の絵付シートSとそれに
続く絵付シート部分とを溶断により切り離す。この溶断
方式は、機械振動式の刃物により絵付シートSの切り離
しを行うよりも簡単で安価である。但し、本発明のシー
トカッタに刃物等の機械的カッタを採用することも可能
である。
【0042】一方、前記雄型40は、型閉め状態を示す
図5を参照すればよくわかるように、射出成形機のノズ
ル70が装着される装着部43が設けられた固定盤44
に固定されており、この雄型40には、その中央に凸部
(コア部)41が突設されるとともに、前記射出成形機
のノズル70からの熔融樹脂を前記雌型12のキャビテ
ィ13内に注入充填するための湯道(ランナー)42が
形成されている。また、雌型12と雄型40との型閉め
時における前記雄型40と前記クランパー25との干渉
を避けるべく、雄型40には、前記クランパー25を収
容する逃げ用凹部45が設けられている。
図5を参照すればよくわかるように、射出成形機のノズ
ル70が装着される装着部43が設けられた固定盤44
に固定されており、この雄型40には、その中央に凸部
(コア部)41が突設されるとともに、前記射出成形機
のノズル70からの熔融樹脂を前記雌型12のキャビテ
ィ13内に注入充填するための湯道(ランナー)42が
形成されている。また、雌型12と雄型40との型閉め
時における前記雄型40と前記クランパー25との干渉
を避けるべく、雄型40には、前記クランパー25を収
容する逃げ用凹部45が設けられている。
【0043】なお、この例において、前記加熱線条61
に対する通電は、図6に示される如くに、外部の交流電
源90から起動スイッチ92及びトライアック等が用い
られた温度制御回路94を介して行われるようになって
いる。前記起動スイッチ92は、外部に配備されている
コントロールユニット(制御盤)100からの信号によ
り、前記クランパー25による絵付シートSの押圧固定
動作開始後、所定時間遅延した後、所定時間だけON状
態とされ、この起動スイッチ92がON状態にされるこ
とによって、前記加熱線条30に前記温度制御回路94
を通じて所定の電流が流されてジュール熱を発生し、こ
れによって、前記加熱線条62が前記絵付シートSを熔
融可能な温度に昇温せしめられる。
に対する通電は、図6に示される如くに、外部の交流電
源90から起動スイッチ92及びトライアック等が用い
られた温度制御回路94を介して行われるようになって
いる。前記起動スイッチ92は、外部に配備されている
コントロールユニット(制御盤)100からの信号によ
り、前記クランパー25による絵付シートSの押圧固定
動作開始後、所定時間遅延した後、所定時間だけON状
態とされ、この起動スイッチ92がON状態にされるこ
とによって、前記加熱線条30に前記温度制御回路94
を通じて所定の電流が流されてジュール熱を発生し、こ
れによって、前記加熱線条62が前記絵付シートSを熔
融可能な温度に昇温せしめられる。
【0044】遅延時間は、好ましくは、予めコントロー
ルユニットのタイマーにプログラムしておく。遅延時間
は代表的にはクランパー25と雌型パーティング面12
aとの間でシートSを押圧する圧力が定常状態になって
以後、加熱線条62がシートSの熔融温度に達するまで
は、時間差Δt(秒)は0≦Δt≦1程度となるよう設
定する。
ルユニットのタイマーにプログラムしておく。遅延時間
は代表的にはクランパー25と雌型パーティング面12
aとの間でシートSを押圧する圧力が定常状態になって
以後、加熱線条62がシートSの熔融温度に達するまで
は、時間差Δt(秒)は0≦Δt≦1程度となるよう設
定する。
【0045】したがって、本実施形態においては、前記
枠状クランパー25による絵付シートSの押圧固定動作
開始後に所定時間だけ前記加熱線条62に対する通電を
行って、絵付シートSに接する加熱線条62を該絵付シ
ートSの熔融温度以上に加熱せしめることによって前記
絵付シートSを熔融切断するようにされる。
枠状クランパー25による絵付シートSの押圧固定動作
開始後に所定時間だけ前記加熱線条62に対する通電を
行って、絵付シートSに接する加熱線条62を該絵付シ
ートSの熔融温度以上に加熱せしめることによって前記
絵付シートSを熔融切断するようにされる。
【0046】なお、参考までに記すと、本実施形態にお
いては、前記雌型12のパーティング面12aの縦・横
外形寸法は概略650・500mm程度、枠状クランパ
ー25の縦・横外形寸法は400・350mm程度、キ
ャビティ13の縦・横外形寸法は概略300・250m
m程度であり、熱盤9の縦・横外形寸法は前記クランパ
ー25と略同じとされているが、各部の寸法は、設計
上、様々に設定し得ることはいうまでもない。
いては、前記雌型12のパーティング面12aの縦・横
外形寸法は概略650・500mm程度、枠状クランパ
ー25の縦・横外形寸法は400・350mm程度、キ
ャビティ13の縦・横外形寸法は概略300・250m
m程度であり、熱盤9の縦・横外形寸法は前記クランパ
ー25と略同じとされているが、各部の寸法は、設計
上、様々に設定し得ることはいうまでもない。
【0047】また、本実施形態において使用される絵付
シートSは、アクリル系樹脂製の基材シート(厚みは2
00μm)とその上にグラビア印刷によって積層された
木目模様の装飾層と塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体か
らなる接着剤層とからなり、基材シートを成形品(射出
樹脂成形物)と密着一体化させたまま最終製品として使
用する貼り合わせ積層シート(ラミネートシート)とさ
れており、その熔融温度は、約160℃程度となってい
る。上記のような構成とされた本実施形態の射出成形同
時絵付装置10の作用を説明する。
シートSは、アクリル系樹脂製の基材シート(厚みは2
00μm)とその上にグラビア印刷によって積層された
木目模様の装飾層と塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体か
らなる接着剤層とからなり、基材シートを成形品(射出
樹脂成形物)と密着一体化させたまま最終製品として使
用する貼り合わせ積層シート(ラミネートシート)とさ
れており、その熔融温度は、約160℃程度となってい
る。上記のような構成とされた本実施形態の射出成形同
時絵付装置10の作用を説明する。
【0048】絵付シートSは、巻出機50から一対の送
りロール51により必要量づつ(1ショット分づつ)繰
り出されるとともに、その先端部が搬送チャック53に
把持されて、雌型12のシートガイド孔32に挿入され
る。搬送チャック53の把持を解除し、送りロール51
をさらに回転させることにより、絵付シートSはキャビ
ティ13及びパーティング面12aを覆うように、クラ
ンパー25と雌型12との間(クランパー25のシート
押圧面25a側)を自重で雌型12のシート排出側端部
(下端部)近傍の位置まで下降する(シート供給工程)
(図1参照)。この時の絵付シートSの下端の突出長さ
(クランパー25の下端から突出する余剰長さ)できる
だけ0に近い最小限とすることが好ましい。
りロール51により必要量づつ(1ショット分づつ)繰
り出されるとともに、その先端部が搬送チャック53に
把持されて、雌型12のシートガイド孔32に挿入され
る。搬送チャック53の把持を解除し、送りロール51
をさらに回転させることにより、絵付シートSはキャビ
ティ13及びパーティング面12aを覆うように、クラ
ンパー25と雌型12との間(クランパー25のシート
押圧面25a側)を自重で雌型12のシート排出側端部
(下端部)近傍の位置まで下降する(シート供給工程)
(図1参照)。この時の絵付シートSの下端の突出長さ
(クランパー25の下端から突出する余剰長さ)できる
だけ0に近い最小限とすることが好ましい。
【0049】次に、枠状クランパー25が前記駆動機構
21により雌型12側(絵付シートS側)に前進移動せ
しめられ、それによって、図3に示される如くに、絵付
シートSの先端側1ショット分が前記クランパー25に
より雌型12のパーティング面12上に押圧固定される
(クランプ工程)。
21により雌型12側(絵付シートS側)に前進移動せ
しめられ、それによって、図3に示される如くに、絵付
シートSの先端側1ショット分が前記クランパー25に
より雌型12のパーティング面12上に押圧固定される
(クランプ工程)。
【0050】次に、図3に示すように熱盤9が雌型キャ
ビティ面13上まで近づけられ、絵付シートSを加熱軟
化させる軟化工程が行われる。この過程において、図4
に示すように、シートカッタ61の加熱線条62はシー
ト受け溝36内に押し込まれ、絵付シートSを切断す
る。この切断位置は、クランパー25の直上に沿ってい
るので、上部余剰長さL1 は0に近い最小限とすること
ができる。
ビティ面13上まで近づけられ、絵付シートSを加熱軟
化させる軟化工程が行われる。この過程において、図4
に示すように、シートカッタ61の加熱線条62はシー
ト受け溝36内に押し込まれ、絵付シートSを切断す
る。この切断位置は、クランパー25の直上に沿ってい
るので、上部余剰長さL1 は0に近い最小限とすること
ができる。
【0051】次いで、熱盤9を後退させた後、加熱軟化
された絵付シートSを真空吸引通路17及び導管19を
通じて真空吸引し、雌型12のキャビティ面13に沿わ
せるように延伸させる延伸工程(予備成形工程)が行わ
れる(図4の仮想線)。
された絵付シートSを真空吸引通路17及び導管19を
通じて真空吸引し、雌型12のキャビティ面13に沿わ
せるように延伸させる延伸工程(予備成形工程)が行わ
れる(図4の仮想線)。
【0052】続いて、図5に示される如くに、ラム15
により雌型12を雄型40側へ移動させて型閉めを行う
型閉め工程が行われ、次に、射出成形機のノズル70か
ら雄型40の湯道42を通じて雌型12と雌型40との
間のキャビティ13内に熔融樹脂Pを注入充填して射出
成形を行い、その後、射出樹脂を冷却固化させて雌型1
2と雄型40とを離間させる型開き工程や絵付シートS
が接着された射出成形品を前記雌型12から取り出す取
出工程、絵付シートSのうちの射出成形品に接着付随さ
せるべき部分を他の部分(不要部分)から切り離すトリ
ミング工程等が行われる。前記型閉め工程においては、
雄型40に設けられている逃げ用凹部45に前記枠状ク
ランパー25が収容されるので、それらが干渉すること
は全く生じない。
により雌型12を雄型40側へ移動させて型閉めを行う
型閉め工程が行われ、次に、射出成形機のノズル70か
ら雄型40の湯道42を通じて雌型12と雌型40との
間のキャビティ13内に熔融樹脂Pを注入充填して射出
成形を行い、その後、射出樹脂を冷却固化させて雌型1
2と雄型40とを離間させる型開き工程や絵付シートS
が接着された射出成形品を前記雌型12から取り出す取
出工程、絵付シートSのうちの射出成形品に接着付随さ
せるべき部分を他の部分(不要部分)から切り離すトリ
ミング工程等が行われる。前記型閉め工程においては、
雄型40に設けられている逃げ用凹部45に前記枠状ク
ランパー25が収容されるので、それらが干渉すること
は全く生じない。
【0053】なお、この装置では、絵付シートSは、自
重でもってクランパー25と雌型12との間を落下す
る。そのために、図7(a)のように、絵付シートSに
たるみが生じる場合が想定される。その場合には、クラ
ンパー25とパーティング面12aとの間隙で少し余剰
に送った絵付シートSを緩く挟み(図7(a)の状
態)、次に、ロール51により多少の巻き戻しを行い、
絵付シートSのたるみを延ばした後に、図7(b)のよ
うにクランパー25でクランプすることが推奨される。
それにより、容易にたるみを除去することができる。
重でもってクランパー25と雌型12との間を落下す
る。そのために、図7(a)のように、絵付シートSに
たるみが生じる場合が想定される。その場合には、クラ
ンパー25とパーティング面12aとの間隙で少し余剰
に送った絵付シートSを緩く挟み(図7(a)の状
態)、次に、ロール51により多少の巻き戻しを行い、
絵付シートSのたるみを延ばした後に、図7(b)のよ
うにクランパー25でクランプすることが推奨される。
それにより、容易にたるみを除去することができる。
【0054】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明に係る射出成形同時絵付方法及び装置によれば、絵付
シートをシートガイド孔に挿入して自重で搬送するよう
にしたので、雌型下部の受取チャックが不要となり、受
取チャックでチャックするための絵付シートの下端部の
余剰部分が不要となると共に、クランパーの直上にシー
ト受け溝を形成し、熱盤には絵付シートを幅方向に切断
するシートカッタをが取り付けたので、絵付シートの上
端部の余剰部分も不要となる。したがって、本発明によ
れば、必要最小限の絵付シートを送るだけで射出成形同
時絵付が可能となり、材料節減による製品コストの低減
が可能となる。
明に係る射出成形同時絵付方法及び装置によれば、絵付
シートをシートガイド孔に挿入して自重で搬送するよう
にしたので、雌型下部の受取チャックが不要となり、受
取チャックでチャックするための絵付シートの下端部の
余剰部分が不要となると共に、クランパーの直上にシー
ト受け溝を形成し、熱盤には絵付シートを幅方向に切断
するシートカッタをが取り付けたので、絵付シートの上
端部の余剰部分も不要となる。したがって、本発明によ
れば、必要最小限の絵付シートを送るだけで射出成形同
時絵付が可能となり、材料節減による製品コストの低減
が可能となる。
【図1】本発明による射出成形同時絵付装置の一実施形
態の雌型とその周辺部を示す概略構成図。
態の雌型とその周辺部を示す概略構成図。
【図2】図1の射出成形同時絵付装置の雌型キャビティ
周辺を示す拡大斜視図。
周辺を示す拡大斜視図。
【図3】本発明方法装置によるクランプ工程の説明に供
される拡大図。
される拡大図。
【図4】本発明方法装置によるにシート軟化工程及びシ
ート切断工程の説明に供される図。
ート切断工程の説明に供される図。
【図5】本発明方法装置による型閉め工程、射出成形工
程の説明に供される図。
程の説明に供される図。
【図6】図1の射出成形同時絵付装置に備えられる加熱
線条に対する通電を行うための回路図。
線条に対する通電を行うための回路図。
【図7】絵付シートのたるみ調整動作の説明に供される
図。
図。
【図8】従来の射出成形同時絵付装置の動作説明図。
S 絵付シート 9 熱盤 10 射出成形同時絵付装置 12 雌型 13 キャビティ 17 真空吸引通路 25 クランパー 32 シートガイド孔 36 シート受け溝 40 雄型 50 巻出機 51 送りローラ 61 シートカッタ 62 加熱線条
Claims (5)
- 【請求項1】 相互に対向配置されて一方が他方側へ移
動せしめられるようにされた雌型及び雄型と、ロール状
に巻き取られた帯状の絵付シートを自重により1ショッ
ト分を前記雌型のパーティング面上に供給するシート供
給手段と、前記雌型のパーティング面に対して直交する
方向に移動可能とされ、前記雌型の前部において前記絵
付シートを加熱軟化させる熱盤と、前記雌型のパーティ
ング面に対して直交する方向に移動可能とされ、前記絵
付シートの先端側1ショット分を前記雌型のパーティン
グ面に押圧して固定する枠状クランパーと、前記雌型の
キャビティ内に前記雄型側から流動状態の樹脂を注入充
填する樹脂射出手段と、を備えた射出成形同時絵付装置
において、 前記雌型におけるキャビティと前記シート供給手段との
間に、シート受け溝が形成され、前記熱盤には前記シー
ト受け溝の部分において前記帯状の絵付シートを幅方向
に切断して前記先端側1ショット分を供給側から切り離
すためのシートカッタが取り付けられていることを特徴
とする射出成形同時絵付装置。 - 【請求項2】 前記シート受け溝は、前記クランパーの
上縁の直上に沿って形成されていることを特徴とする請
求項1に記載の射出成形同時絵付装置。 - 【請求項3】 前記シート受け溝の下端縁と前記パーテ
ィング面とが交差する部分はなだらかなアールが形成さ
れていることを特徴とする請求項1または2記載の射出
成形同時絵付装置。 - 【請求項4】 ロール状に巻き取られた帯状の絵付シー
トの先端側1ショット分を前記雌型のパーティング面上
に供給するシート供給工程と、前記絵付シートを前記雌
型のパーティング面上に枠状クランパーで押圧固定する
クランプ工程と、前記帯状の絵付シートを幅方向に切断
して前記先端側1ショット分を供給側から切り離すシー
ト切断工程と、前記絵付シートを前記雌型のキャビティ
面に沿わせるように延伸させる延伸工程と、前記雌型と
雄型の一方を他方側へ移動させて型閉めを行い両金型間
にキャビティを形成せしめる型閉め工程と、前記キャビ
ティ内に前記雄型側から流動状態の樹脂を注入充填して
射出成形を行う射出成形工程と、前記雌型と雄型とを離
間させる型開き工程と、絵付シートが接着された射出成
形品を前記雌型から取り出す取出工程と、を含み、前記
各工程を記述順に又はその順番を入れ換えて、順次、又
は複数の工程を同時に重複してもしくは並列的に行うよ
うにされた射出成形同時絵付方法において、 前記シート供給工程は、前記絵付シートを前記パーティ
ング面上に自重で落下させる方法であり、前記切断工程
は、前記絵付シートを加熱軟化させる熱盤に配設された
シートカッタで前記絵付シートを前記雌型におけるキャ
ビティと前記シート供給手段との間のシート受け溝に押
し込むことにより、前記帯状の絵付シートを幅方向に切
断して前記先端側1ショット分を供給側から切り離すこ
とを特徴とする射出成形同時絵付方法。 - 【請求項5】 前記クランパーを全開の状態で前記絵付
シートを送った後、前記クランパーとパーティング面と
の間隙で前記絵付シートを緩く挟んだ状態で絵付シート
を巻き戻して絵付シートのたるみを延ばし、その後に前
記クランパーでクランプする工程をさらに有することを
特徴とする請求項4記載の射出成形同時絵付方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22406097A JPH1158438A (ja) | 1997-08-20 | 1997-08-20 | 射出成形同時絵付装置及び方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22406097A JPH1158438A (ja) | 1997-08-20 | 1997-08-20 | 射出成形同時絵付装置及び方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1158438A true JPH1158438A (ja) | 1999-03-02 |
Family
ID=16807953
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22406097A Pending JPH1158438A (ja) | 1997-08-20 | 1997-08-20 | 射出成形同時絵付装置及び方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1158438A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006192648A (ja) * | 2005-01-12 | 2006-07-27 | Apic Yamada Corp | 樹脂モールド装置及び樹脂モールド方法 |
JP2011000880A (ja) * | 2009-05-20 | 2011-01-06 | Panasonic Corp | インモールド成形方法およびインモールド成形金型 |
-
1997
- 1997-08-20 JP JP22406097A patent/JPH1158438A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006192648A (ja) * | 2005-01-12 | 2006-07-27 | Apic Yamada Corp | 樹脂モールド装置及び樹脂モールド方法 |
JP4585321B2 (ja) * | 2005-01-12 | 2010-11-24 | アピックヤマダ株式会社 | 樹脂モールド装置及び樹脂モールド方法 |
JP2011000880A (ja) * | 2009-05-20 | 2011-01-06 | Panasonic Corp | インモールド成形方法およびインモールド成形金型 |
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Effective date: 20040715 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051213 |
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