JPH081719A - 加熱取出装置、射出成形同時加飾装置及びその方法 - Google Patents

加熱取出装置、射出成形同時加飾装置及びその方法

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JPH081719A
JPH081719A JP16077694A JP16077694A JPH081719A JP H081719 A JPH081719 A JP H081719A JP 16077694 A JP16077694 A JP 16077694A JP 16077694 A JP16077694 A JP 16077694A JP H081719 A JPH081719 A JP H081719A
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heating
mold
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decorative sheet
take
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JP16077694A
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Kazushi Miyazawa
一志 宮澤
Hiroyuki Atake
浩之 阿竹
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 射出成形同時加飾のサイクルタイムを短縮し
生産効率が良く、省スペース化が可能な加飾シートの加
熱装置、それを備えた射出成形同時加飾装置、及びそれ
らによる射出成形同時加飾方法を提供する。 【構成】 加熱装置として、熱盤(4)の背面側に、断
熱部材(5)を介して成形品保持部材(6)を設けた構
成の加熱取出装置とする。加熱取出装置が加飾シートの
加熱を終えて金型間から待避する際に、1サイクル前に
射出成形された成形品を成形品保持部材により保持して
待避することで、成形品を取り出す。取出し時に、熱盤
からの放熱が保持した成形品に対して悪影響を及ぼすこ
とを、断熱部材が効果的に防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形同時加飾方
法、及び射出成形同時加飾装置に関し、特に当該方法及
び装置に用いられる、加飾シートの加熱と、得られた成
形品の取出しを行う加熱取出装置に関する。さらに詳し
くは、省スペース、生産性向上が可能な加熱取出装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、成形品の成形と同時にその外
表面に模様等を設ける射出成形同時加飾方法が各種の態
様で行われている。特公昭50−19132号公報で
は、真空成形用の通気孔を設けた雌型を利用して熱可塑
性樹脂よりなる加飾シートを真空成形した後、型締めを
行って、溶融樹脂を金型内に射出して、成形品の外表面
に加飾シートを一体化させる方法が開示されている。こ
のように射出成形同時加飾方法とは真空成形と射出成形
とを組合わせた方法であり、複雑な曲面形状に模様付け
ができる。また、特公昭63−6339号公報では、加
飾シートに位置合わせ用のセンサマークが形成されたロ
ール状連続シートを用い、このセンサマークを位置決め
センサで読取って、加飾シートを雌型に対して所望の位
置で停止するように断続的に供給し、連続的な射出成形
同時加飾が可能な装置を開示している。このような連続
生産用の装置は、ロール状の加飾シートの供給装置やそ
の加熱装置を備えたものであるが、同号公報の加熱装置
では、加飾シートを雌型に対して所望の位置に供給する
間に加飾シートを加熱軟化させることで、加飾シートの
移動時間を有効に使い、真空成形に先立つ加熱軟化を効
率的に行う方法が開示されている。また、一般的な射出
成形法に対して成形後の成形品を取り出す汎用的な取出
しロボットが出現し、この取出しロボットを用いて成形
品を金型から取り出して、生産性の向上、また、危険な
取り出し作業を機械化することで労働安全衛生上の問題
解決も試みられてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の射出成形同時加飾方法においては、当該方
法の最大の利点である複雑な曲面形状に模様付けを可能
とする、加飾シートの加熱軟化工程及び真空成形工程が
必要なため、その分、射出成形工程全体のサイクルタイ
ムが長くなり、ある程度の生産性の低下は否めない。し
かし、この生産性の低下も、不可能であった複雑曲面へ
の模様付けが可能となり、また成形後の成形品表面に別
途絵付けする加工コスト等も含めて総合的に判断すれ
ば、埋め合わせられるものであった。しかも、成形品の
取り出しも取出しロボットで機械化すれば、加飾シート
の供給から製品の取り出しまで全て完全機械化でき、無
人連続自動運転も可能な程になっている。すなわち、加
熱装置が金型間に移動し加飾シートを加熱し、加飾シー
トの真空成形が終了すると、加熱装置が金型間から外へ
待避し、型締めを行い射出成形する。射出成形が終わる
と、得られた成形品を取出しロボットのアームが金型間
に進入し、成形品を保持して金型間から外へ持ち出す。
アームが金型外に出ると、次のサイクルとして加熱装置
が金型間に進入し、加飾シートの加熱をするという工程
を繰り返して、一連の射出成形同時加飾が行われる。こ
のように、金型間への加熱装置と取出しロボットのアー
ムの進入は、交互に行われている。もしも、金型間に両
者が同時に進入できる十分なスペースがあれば、取出し
ロボットのアームが進入して1サイクル前の成形品の取
り出しを行っている間に、加熱装置も金型間に進入して
次の加飾シートの加熱を同時に行うことができるはずで
ある。しかし、実際には射出成形機は特別に射出成形同
時加飾用の加熱装置の進入スペースを考慮して設計され
ている訳ではなく、型開き時の金型間スペースはかなり
狭く、両者が同時に進入できるスペースはない。ところ
が、射出成形のサイクルタイムは短い程良く、ムダな動
作があれば改良すべきものである。
【0004】そして、このサイクルタイムを短縮する改
良発明として特公平4−2418号公報では、従来の加
熱装置の背面に成形品の取出し機能を付加して、加熱装
置の待避時に1サイクル前に成形された成形品を持たせ
て待避する様にして、サイクルタイムの短縮が可能な加
熱取出装置を備えた射出成形同時加飾装置と方法が提案
された。しかしながら、この装置及び方法では、発熱す
る加熱装置に近接して取出装置が位置する為、加熱装置
から裏面に伝達される熱により、取出装置がすぐに損傷
劣化してしまい、また裏面に伝達する熱によって甚だし
い場合は、成形品自体にも熱による損傷が及ぶこともあ
る。その為、設計通りのサイクルタイムを達成できたと
しても、実用上の使用は困難であった。
【0005】そこで、本発明においては、上記問題点を
解決し、十分実用になる、成形品の取出しと加飾シート
の加熱との両方を行える加熱取出装置、さらにそれを備
えた射出成形同時加飾装置、及びこれらによる射出成形
同時加飾方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の加熱取出
装置では、通気孔を有する金型Aと射出孔を有する金型
Bよりなる一対の金型の間に加飾シートを配置し、加飾
シートに対面する加熱装置により加飾シートを加熱軟化
させた後、或いは加熱軟化と同時に、通気孔からの脱気
による空気圧差により加飾シートを金型Aのキャビィテ
ィ面に密着させて成形し、その後、型締めを行い溶融樹
脂を金型内に射出し、加飾シートにより成形品を加飾す
る射出成形同時加飾方法に用いる、加飾シートの加熱及
び成形品の取り出しを行う加熱取出装置であって、該加
熱取出装置は、金型Aの方向に面して加飾シートを加熱
する加熱手段の他に、加熱手段の背面側にあって金型B
の方向に面して射出成形された成形品を保持する成形品
保持手段と、成形品保持手段と前記加熱手段の間に介在
して加熱手段の背面からの放熱を防止し成形品保持手段
が保持する成形品への熱の影響を抑える断熱手段とを備
えた加熱取出ヘッドと、該加熱取出ヘッドを、型開き時
には金型Aと金型Bとの金型間に移動させ、型締時には
金型間から外へ移動させる移動手段とを備え、該加熱取
出装置は、加熱手段により加飾シートの加熱を行った
後、型締めに備えて移動手段により加熱取出ヘッドを金
型の外へ移動させるにあたって、成形品保持手段により
1サイクル前に射出成形された成形品を保持し、且つ断
熱手段により保持した成形品が加熱手段からの放熱で加
熱されるのを防止しつつ、加熱取出ヘッドを金型の外へ
移動することで、加飾シートの加熱と成形品の取り出し
との両方を行うことを特徴とするものである。
【0007】さらに、本発明の射出成形同時加飾装置
は、上記のような加熱取出装置を備えたことを特徴とす
る射出成形同時加飾装置とするものである。くわえて、
本発明の射出成形同時加飾方法は、上記のような、加熱
手段、成形品保持手段及び断熱手段を備えた加熱取出ヘ
ッドと、該加熱取出ヘッドの移動手段とを有する加熱取
出装置、を備えた射出成形同時加飾装置を用いて、型開
き時に通気孔を有する金型Aと射出孔を有する金型Bよ
りなる一対の金型の間に加飾シートを配置する工程、加
熱取出装置の加熱手段により加飾シートを加熱軟化させ
る工程、加飾シートを金型Aの通気孔からの脱気による
空気圧差により金型Aのキャビィティ面に密着させて成
形する工程、加熱取出装置の移動手段により加熱取出ヘ
ッドを金型間から待避させる工程、型締めを行い溶融樹
脂を金型内に射出する工程、よりなる射出成形同時加飾
方法であって、前記加熱取出装置の移動手段により加熱
取出ヘッドを金型間から待避させる工程において、該加
熱取出装置は保持手段により1サイクル前に射出成形さ
れた成形品を保持し且つ断熱手段により保持した成形品
が加熱手段からの熱により加熱されるのを防止しつつ、
加熱取出ヘッドを金型間から待避させると同時に前記成
形品を取出すことを特徴とする射出成形同時加飾方法と
するものである。
【0008】
【作用】本発明の加熱取出装置によれば、加熱機能と成
形品取出機能とを兼ね備えているので、加飾シートの加
熱と、得られた成形品の取り出しの両方が行える。しか
も、成形品の取り出しを、加熱取出ヘッドが加飾シート
を加熱して金型の外へ待避する時に、1サイクル前の射
出成形で得られた成形品を持っていくので、前の成形サ
イクルに関する成形品の取出動作と、現在の成形サイク
ルに関する加熱取出ヘッドの金型外への退避動作とを、
重複させることで、ムダな動作が無くなり、サイクルタ
イムが短縮する。さらに、成形品を取り出すために成形
品を保持する際に、加熱手段からの放熱により成形品が
加熱されてしまうのが断熱手段により効果的に防止され
る。
【0009】
【実施例】以下、図面に従って本発明の加熱取出装置、
射出成形同時加飾装置、及び射出成形同時加飾方法の一
実施例を、加飾方法の工程順に詳述する。図1は本発明
の加熱取出装置、及びそれを備えた射出成形同時加飾装
置の一実施例の断面図である。本発明の射出成形同時加
飾装置は加熱取出装置に特徴があり、その他の部分につ
いては従来公知の各種の射出成形同時加飾装置と特に変
わりはなく、それらに適用できるものである。
【0010】先ず、図1では、通気孔を有する金型A1
1と射出孔を有する金型B12との間に加飾シート2
が、供給ロール31から送りロール32を経て連続的に
供給され、成形後の加飾シート2は巻取ロール33に巻
き取られる。加飾シート2には、図示はしない位置決め
用のセンサマークが設けられており、このセンサマーク
を位置決めセンサ34が検知して加飾シート2は金型A
11に対して所望の位置に配置される。なお、図示はし
ないが、センサマークと位置決めセンサにより、加飾シ
ートを送り方向に対して平行方向以外に、必要に応じて
直角方向にも位置合わせする。そして、所望に位置に加
飾シート2が位置合わせされると、クランプ35が加飾
シート2を金型A11のパーティング面に押さえ真空成
形に備えて固定する。このようにして、加飾シートを所
望の位置へ配置する工程が完了する。なお、成形品形状
と加飾シートの模様とを精密に位置合わせする必要がな
い場合には、位置決めセンサとセンサマークによる位置
合わせを省くことも出来る。その場合は、手動、あるい
はステップモータ等で加飾シートの停止位置を設定すれ
ば良い。
【0011】なお、通常、同図で金型A11は凹なるキ
ャビィティ面を有している為に雌型と、金型B12は凸
なるキャビィティ面を有している為に雄型といわれる。
しかし、必ずしも金型Aが凹、金型Bが凸、なるキャビ
ィティ面を有す必要はなく、逆の場合もありうる。要
は、金型Aが少なくとも加飾シート成形用の通気孔を有
し、金型Bが少なくとも溶融樹脂を金型内に導入する射
出孔を有してることである。
【0012】次に、加飾シートの加熱軟化工程、成形工
程等を説明する前に、本発明の加熱取出装置について説
明する。
【0013】射出成形同時加飾装置に装備される、本発
明の加熱取出装置は、成形品を取り出すために成形品を
保持する成形品保持段を、加熱手段の背面側に断熱手段
を介して設けたことに特徴がある。図1で説明すれば、
4は加熱手段としての熱盤、5は断熱手段としての断熱
部材、6は成形品保持手段としての成形品保持部材であ
る。そして熱盤4、断熱部材5、成形品保持部材6、及
びそれらを支える支持部材71とから加熱取出ヘッド7
が構成され、加熱取出ヘッド7は、ピストン・シリンダ
ー等からなる可動支持具71によって型締め時には図1
では上方に移動して金型間から待避する。同図は、加熱
取出装置の加熱取出ヘッド7が金型間の加熱位置に移動
している状態を示している。また、金型B12には、1
サイクル前の射出成形で得られた成形品9がそのまま残
っている状態である。
【0014】本発明の加熱取出装置における加熱手段と
しては、従来公知の熱盤等が使用できる。図2は、加熱
取出装置の一実施例の拡大断面図である。同図の加熱取
出装置では、加熱手段としての熱盤4の部分は、平板状
の熱盤の中に電気ヒータ等の熱源44を有しており、さ
らに同図で例示する如く熱盤4の加熱面41に圧空用の
吹出孔42を設けた非接触加熱方式のものである。(非
接触加熱の場合でも、圧空を後の加飾シートの成形に利
用すこともある)。吹出孔は外部の圧空源へバルブを介
して接続されている。熱盤4はソレノイド43によって
支持部材71に接続され、支持部材71は可動支持具8
に固定されている。
【0015】そして、熱盤4の背面側には断熱部材5が
設けられている。断熱部材5は、熱盤の熱が裏面へ放熱
されて成形品保持部材6や、成形品保持部材が保持した
成形品が、加熱されるのを防止し、且つ無駄な放熱ロス
を減少させるためのものである。特に、スペースの少な
い金型間に、熱盤や成形品取出部材を有する加熱取出ヘ
ッドを進入させて所望の動作を行わせるには、この断熱
部材は必要不可欠なものである。なお、断熱部材として
は、アスベスト、セラミックス、ガラス繊維等の公知の
断熱材が使用できる。或いは、空間を間に介して取り付
けた支持部材を、成形品保持部材全面を被覆する平板状
に形成し、その熱盤側に面した表面をアルミニウム、
銅、金等の赤外線反射率の高い材料とし、熱盤からの輻
射熱を反射し遮断するような構造にすることも出来る。
【0016】成形品保持部材6には、そのプレート61
上に成形品側(金型B側)に向いて吸盤62が設けられ
ており、外部の減圧源により吸盤は、成形後の成形品を
吸着して保持する。また、プレート61は、ピストン・
シリンダー63により図面で左右方向に移動可能になっ
ており、成形品を掴みかける時は、金型B12の方向に
伸びて金型B12に保持されている成形品を保持し、保
持すると金型A11の方向に縮み、成形品を金型から離
す。
【0017】次に、図2の例示される本発明の加熱取出
装置による加飾シートの加熱軟化工程、成形工程、そし
て、成形品の取り出し移動する待避工程を図1も参照し
ながら説明する。
【0018】先ず、加熱取出ヘッド7が可動支持具8に
よって、加熱すべき加飾シートに対応する位置まで移動
し、ソレノイド43によって熱盤を加飾シート側に移動
させ、周壁45と金型A11のパーティング面との間で
加飾シートを挟んで、固定保持し、加飾シートと加熱面
とを所定の距離に保持した状態にして加飾シートを加熱
する。この際、周壁45の熱盤面41に対する高さが熱
盤面と加飾シートとの距離を一定に配置する作用をす
る。なお、このように周壁45により加飾シートを固定
保持する機構を加熱取出装置に備える際は、前記した図
1の加熱取出装置の場合のように、クランプ35によっ
て加飾シートを金型に固定保持する操作は省略しても良
い。
【0019】次いで、加飾シートが加熱軟化された後、
加飾シートを真空成形する。金型Aに設けられた、図示
はしない真空源に接続された通気孔13により金型Aの
キャビィティ空間の脱気を行い、空気圧によって加飾シ
ート2を金型Aのキャビィティ面に沿って密着させるこ
とで、加飾シート2を真空成形して成形工程が完了す
る。熱盤4の吹出孔42は、この成形工程において、吹
出孔からの圧空と金型A側の真空との両方の作用により
真空圧空成形が行える様にしたものである。もちろん、
金型Aからの真空吸引のみで十分な場合は、加熱取出装
置側からの圧空を省略しても良い。その場合は吹出孔4
2は不要であり、熱盤としても、シンプルな構成のもの
を使用できる。この他、加熱軟化と真空成形とのタイミ
ングとしては、加飾シートを金型Aのパーティング面の
所定位置に展張させた後、先ず金型Aからの真空吸引を
開始し、吸引しながら、加熱取出装置がパーティング面
に対面する所定の位置まで移動し加熱軟化を開始するこ
ともできる。この様にすると、加飾シートの加熱軟化と
キャビィティへの成形とを同時進行で行うことが出来、
サイクルタイムを更に短縮し得る。
【0020】そして、加飾シートの成形工程が完了する
と、加熱取出装置の加熱取出ヘッド7は、1サイクル前
に射出成形された成形品を持って所定の待避位置まで退
避することとなる。この時、成形品保持部材6は、ピス
トン・シリンダー63を伸ばして、吸盤62を金型B1
2に残っている成形品9に到達させる。そこで外部の減
圧源に接続された吸盤は成形品を吸着して保持する。そ
して、吸盤が成形品を保持すると、ピストン・シリンダ
ーは収縮し、加熱取出ヘッドが成形品を保持して待避位
置まで移動する時に、保持した成形品が金型Bに接触し
ない程度まで後退する。後退が完了すると、可動支持具
8が上方に移動し加熱取出ヘッド7は待避位置まで待避
する。なお、成形品保持手段として、上述する実施例で
は成形品保持部材は吸盤を使用したが、例えば挟み込む
様な保持の仕方(マジックハンド等)でも構わない。
【0021】そして、待避位置、または待避位置へ至る
過程で、成形品保持部材は、保持した成形品を離す。か
くして、成形品は金型から自動的に取り出されることと
なる。なお、図示はしないが、待避位置又はそこに至る
過程で、成形品搬送装置に成形品を渡して、射出成形機
の近辺から、梱包、検査、保管等を行う別の作業場所ま
で成形品を搬送する様に、具体的には別の取出しロボッ
トに成形品を渡したり、ベルトコンベアに落とす等して
もよい。この様にすれば、加熱取出ヘッドで取り出した
成形品の射出成形機周辺からの搬出も自動化、省力化で
きる。
【0022】なお、上述した説明では、説明の便宜上、
1サイクル前の成形品を保持するタイミングは、加飾シ
ートの成形の完了前であってもよい。それは、成形品の
保持側の動作としては、ピストン・シリンダーの伸長収
縮時間等もあり、例えば、成形品を保持してピストン・
シリンダーが収縮し加熱取出ヘッドの待避準備が完了し
た時点を、加飾シートの成形が完了した時点と合わせる
様にすることで、一部同時並列動作させれば、ムダの時
間をより少なくできる。
【0023】そして、加熱取出ヘッドが成形品を保持し
て退避位置に退避すると、型締めを行い、溶融樹脂を金
型内に射出して射出成形し、所定時間経過したのち型開
きを行い、次のサイクルの加飾シートの加熱工程を繰り
返す。かくして、本発明の加熱取出装置を備えた射出成
形同時加飾装置を用いる方法によって、目的とする加飾
成形品が効率良く得られる。
【0024】なお、加熱取出装置の加熱手段の熱盤とし
ては、上述したような電気ヒータを内蔵し通気孔のある
熱盤以外にも、通気孔の無い熱源のみを内蔵した熱盤、
あるいは、樹脂製又は金属製のシート状のいわゆる面状
発熱体でも構わない。このような面状発熱体は通常は、
通気孔等は有さない。しかも、面状発熱体の場合は、薄
く、軽量、省スペースである利点があり、且つ容易に変
形、曲面化ができるため、加熱面は必ずしも平面とは限
らず、曲面で使用することもある。特に、省スペースの
点では、本発明の加熱取出装置のように熱盤の背面に断
熱部材、そして成形品保持部材を配置した構成では、省
スペースの利点はより発揮される。また、図2では、加
飾シート2の加熱は熱盤面41を加飾シートに非接触で
行うものであるが、必ずしも非接触にすることもない。
熱盤面41の加飾シート側の表面が通気孔の有無を問わ
ず十分に平面性を有しているものを使用すれば、接触加
熱の方が、熱効率がよく、短時間で加熱工程を完了させ
得る。また、加飾シートの加熱位置は図1では金型A1
1のパーティング面としているが、この他、上方側送り
ロール32を図1の位置よりもさらに上方に設置し、前
記送りロール32と金型A11のパーティング面との間
を加飾シート2と熱盤面41とを対向して走行させ、加
飾シート2を加熱しながら、金型A11まで搬送させる
ようにして、効率化することもできる。
【0025】なお、本発明の射出成形同時加飾方法で使
用しうる加飾シートは、従来公知のものが使用でき特に
制限されるものではない。加飾シートには大別して積層
タイプと転写タイプの両方が使用できる。積層タイプと
は、加飾シートを成形品に積層させるものであり、転写
タイプとは加飾シートが少なくとも離型性のシート基材
と模様や機能を有する転写層とからなり、シート基材を
剥離して転写層のみを成形品に積層させるものである。
また、本発明でいう「加飾」とは、単に絵柄や文字、図
形等の目視可能な模様を成形品に付与する以外に、目視
不可能な模様、あるいは硬質塗膜、導電性等の機能性層
を付与することを包含する。また、本発明でいう、「溶
融樹脂」としては、通常の射出成形で用いられる「熱溶
融した熱可塑性樹脂」の他、「室温で溶融状態にある熱
硬化又は2液反応硬化型樹脂」をも包含する。
【0026】
【発明の効果】本発明の加熱取出装置は以上説明したよ
うに構成されているので、当該加熱取出装置、及びそれ
を用いた射出成形同時加飾装置、また射出成形同時加飾
方法は、射出成形同時加飾のサイクルタイムを短くで
き、生産性が向上する。さらに、成形品を保持して取出
す際に、熱盤の背面からの放熱により成形品が加熱され
てしまうことが防止され、成形品に悪影響を及ぼさな
い。その結果、熱盤と成形品保持部材を近接して備える
ことができるので、省スペースの加熱取出装置が可能と
なる。そして、金型サイズが大きい成形品等、型開き時
の金型間スペースが狭い射出成形においても、射出成形
同時加飾方法を優れた生産性で実施することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加熱取出装置、射出成形同時加飾装置
の一実施例の断面図
【図2】本発明の加熱取出装置の一実施例の拡大断面図
【図3】図1の加熱取出装置の加熱取出ヘッドが金型間
から移動する過程の説明図
【符号の説明】
11 金型A 12 金型B 13 通気孔 14 射出孔 2 加飾シート 31 供給ロール 32 送りロール 33 巻取ロール 34 位置決めセンサ 35 クランプ 4 熱盤 41 熱盤面 42 吹出孔 43 ソレノイド 44 電気ヒータ 45 周壁 5 断熱部材 6 成形品保持部材 61 プレート 62 吸盤 63 ピストン・シリンダー 7 加熱取出ヘッド 71 支持部材 8 可動支持具

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気孔を有する金型Aと射出孔を有する
    金型Bよりなる一対の金型の間に加飾シートを配置し、
    加飾シートに対面する加熱装置により加飾シートを加熱
    軟化させた後、或いは加熱軟化と同時に、通気孔からの
    脱気による空気圧差により加飾シートを金型Aのキャビ
    ィティ面に密着させて成形し、その後、型締めを行い溶
    融樹脂を金型内に射出し、加飾シートにより成形品を加
    飾する射出成形同時加飾方法に用いる、加飾シートの加
    熱及び成形品の取り出しを行う加熱取出装置であって、 該加熱取出装置は、金型Aの方向に面して加飾シートを
    加熱する加熱手段の他に、加熱手段の背面側にあって金
    型Bの方向に面して射出成形された成形品を保持する成
    形品保持手段と、成形品保持手段と前記加熱手段の間に
    介在して加熱手段の背面からの放熱を防止し成形品保持
    手段が保持する成形品への熱の影響を抑える断熱手段と
    を備えた加熱取出ヘッドと、 該加熱取出ヘッドを、型開き時には金型Aと金型Bとの
    金型間に移動させ、型締時には金型間から外へ移動させ
    る移動手段とを備え、 該加熱取出装置は、加熱手段により加飾シートの加熱を
    行った後、型締めに備えて移動手段により加熱取出ヘッ
    ドを金型の外へ移動させるにあたって、成形品保持手段
    により1サイクル前に射出成形された成形品を保持し、
    且つ断熱手段により保持した成形品が加熱手段からの放
    熱で加熱されるのを防止しつつ、加熱取出ヘッドを金型
    の外へ移動することで、 加飾シートの加熱と成形品の取り出しとの両方を行うこ
    とを特徴とする加熱取出装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも請求項1記載の加熱取出装置
    を備えたことを特徴とする射出成形同時加飾装置。
  3. 【請求項3】 加熱手段、成形品保持手段及び断熱手段
    を備えた加熱取出ヘッドと、該加熱取出ヘッドの移動手
    段とを有する加熱取出装置、を備えた請求項2記載の射
    出成形同時加飾装置を用いて、型開き時に通気孔を有す
    る金型Aと射出孔を有する金型Bよりなる一対の金型の
    間に加飾シートを配置する工程、加熱取出装置の加熱手
    段により加飾シートを加熱軟化させる工程、加飾シート
    を金型Aの通気孔からの脱気による空気圧差により金型
    Aのキャビィティ面に密着させて成形する工程、加熱取
    出装置の移動手段により加熱取出ヘッドを金型間から待
    避させる工程、型締めを行い溶融樹脂を金型内に射出す
    る工程、よりなる射出成形同時加飾方法であって、 前記加熱取出装置の移動手段により加熱取出ヘッドを金
    型間から待避させる工程において、該加熱取出装置は保
    持手段により1サイクル前に射出成形された成形品を保
    持し且つ断熱手段により保持した成形品が加熱手段から
    の熱により加熱されるのを防止しつつ、加熱取出ヘッド
    を金型間から待避させると同時に前記成形品を取出すこ
    とを特徴とする射出成形同時加飾方法。
JP16077694A 1994-06-21 1994-06-21 加熱取出装置、射出成形同時加飾装置及びその方法 Pending JPH081719A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001030292A (ja) * 1999-07-23 2001-02-06 Ube Ind Ltd 貼り合わせ成形方法
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US10155329B2 (en) 2009-03-16 2018-12-18 Leonhard Kurz Stiftung & Co. Kg Method for decorating plastic parts
CN112008964A (zh) * 2019-05-28 2020-12-01 沈阳华翔汽车零部件有限公司 一种用于imd技术的贴膜方法及装置

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