JPH1157607A - ハンマートーン調プレコート金属板 - Google Patents

ハンマートーン調プレコート金属板

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JPH1157607A
JPH1157607A JP22250697A JP22250697A JPH1157607A JP H1157607 A JPH1157607 A JP H1157607A JP 22250697 A JP22250697 A JP 22250697A JP 22250697 A JP22250697 A JP 22250697A JP H1157607 A JPH1157607 A JP H1157607A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続塗装ラインにて安定的に製造可能な、ハ
ンマートーン調プレコート金属板の提供。 【解決手段】 プライマー層が、ガラス転移温度が50
℃以上で数平均分子量が5000以上のポリエステル樹
脂Aと、ガラス転移温度が10℃以上で数平均分子量が
15000以上のポリエステル樹脂Bと、架橋剤として
アミノ樹脂またはイソシアネート化合物を含む塗料組成
物Aを塗装焼付けしてなり、かつ、トップ層が、ガラス
転移温度が50℃以上で数平均分子量が5000以上の
ポリエステル樹脂Cと、架橋剤としてアミノ樹脂または
イソシアネート化合物を含む塗料組成物Bおよび塗料組
成物Bの乾燥重量に対して0.1〜2.0重量%の熱溶
融性樹脂微粒子からなり、当該熱溶融性樹脂微粒子が、
表面張力において前記塗料組成物Bと異なり、かつ、塗
料の焼付け過程で溶融する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家電製品、家具、
建材、自動車部品などの外板として、高意匠性の必要な
部位に用いられるハンマートーン調外観を持つプレコー
ト金属板に関する。
【0002】
【従来の技術】家電製品、家具、建材および自動車部品
などの外板用途として加工・組立後の塗装工程省略を目
的として、予め塗装されたプレコート金属板の適用が盛
んとなってきている。プレコート金属板の製造方法とし
てはロールコーター、カーテンフローコーター、ローラ
ーカーテンコーターが挙げられ、量産を目的に主にコイ
ルコート可能な連続塗装ラインにて製造されている。
【0003】プレコート金属板においては、特に、家電
製品、家具、建材および自動車部品などの分野におい
て、商品の高級感を出すために、意匠外観の要望が強
い。近年、これら意匠外観の要望は増加し、特にハンマ
ートーン調外観への要望が高まっている。ハンマートー
ン調とは、塗膜厚によって濃淡が生じるような塗料を使
用し、金属面をハンマーで叩いたかのような凹凸感のあ
る模様を塗装中に形成したもので、小物の塗装品に一部
使用されてきたのみであったが、近年、その高級感が見
直されるに至り、ハンマートーン調プレコート金属板へ
の需要が高まりつつある。このような市況を鑑み、ハン
マートーン調プレコート金属板の製造方法として、特開
平8−216331号公報では、下塗り層の上に中塗り
塗料を塗装し、中塗り塗料が乾燥しないうちに、中塗り
塗料と相溶可能で、中塗り塗料より表面張力の小さい上
塗り塗料を粒状にスプレーすることによって、ハンマー
トーン模様を製造する技術が開示されている。しかし、
連続塗装ラインにおいて製造した場合、上塗り塗料を再
現良くスプレーすることが極めて難しく、綺麗な外観を
安定的に作り出すことが困難であり、また、従来のロー
ルコート、カーテンコート設備に加えてスプレー塗装設
備が必要となるため、製造コストも高くなってしまうな
ど、必ずしも十分な方法ではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上記状況に鑑み、連続塗装ラインにて安定的に製造
可能で、かつ塗膜硬度、塗膜加工性に優れたハンマート
ーン調プレコート金属板を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者らは、鋭意検討の
結果、塗料に表面張力の異なる熱溶融性樹脂微粒子を混
入しておけば、焼付け工程において塗料がはじかれ、複
数塗料を重ね塗りしなくともハンマートーン調の外観を
形成できることを発見し、さらに、連続塗装ラインにお
いてもハンマートーン調の外観を安定的に製造するため
の塗料組成物を開発するに至り本願発明を完成させたも
ので、その主旨とするところは以下の通りである。
【0006】(1)金属板の片面または両面にある、下
層のプライマー層と上層のトップ層からなるプレコート
層において、プライマー層が、ガラス転移温度が50℃
〜80℃で数平均分子量が5000〜15000のポリ
エステル樹脂Aと、ガラス転移温度が10℃〜40℃で
数平均分子量が15000〜25000のポリエステル
樹脂Bと、架橋剤としてアミノ樹脂またはイソシアネー
ト化合物を含む塗料組成物Aを塗装焼付けしてなり、か
つ、トップ層が、ガラス転移温度が50℃〜80℃で数
平均分子量が5000〜20000のポリエステル樹脂
Cと、架橋剤としてアミノ樹脂またはイソシアネート化
合物を含む塗料組成物Bおよび塗料組成物Bの乾燥重量
に対して0.1〜2.0重量%の熱溶融性樹脂微粒子か
らなり、当該熱溶融性樹脂微粒子が、溶融状態の表面張
力において前記塗料組成物Bと異なり、かつ、塗料の焼
付け過程で溶融することを特徴とするハンマートーン調
の外観を有するプレコート金属板。
【0007】(2)上記塗料組成物Aが、ポリエステル
樹脂A:100重量部に対し、ポリエステル樹脂B:2
00〜300重量部、架橋剤としてアミノ樹脂またはイ
ソシアネート化合物:70〜100重量部と、以上3成
分を合わせた合計100重量部に対し、1種以上の顔
料:顔料の合計で1〜20重量部と、粒径100μm以
下のアルミ粉:1〜5重量部を含むことを特徴とする前
記(1)に記載のハンマートーン調プレコート金属板。
【0008】(3)上記塗料組成物Bが、ポリエステル
樹脂C:100重量部に対し、架橋剤としてアミノ樹脂
またはイソシアネート化合物:10〜40重量部と、以
上2成分を合わせた合計100重量部に対し、1種以上
の顔料:顔料の合計で1〜10重量部と、粒径100μ
m以下のアルミ粉:1〜5重量部を含むことを特徴とす
る前記(1)または(2)に記載のハンマートーン調プ
レコート金属板。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のプレコート金属板は、ト
ップ層の主成分たる樹脂組成物Bに、樹脂組成物Bと表
面張力が異なり、塗料の焼付け過程で溶融する熱溶融性
樹脂微粒子を含ませ、トップ層の焼付け過程で、熱溶融
性樹脂微粒子が溶融し、樹脂組成物Bをはじくことによ
って凹部を生じさせることにより、ハンマートーン調外
観を得るものである。したがって、本願発明において熱
溶融性樹脂微粒子の含有量は本質的に重要で、塗料組成
物Bの乾燥重量に対して、0.1〜2.0%である必要
がある。0.1%未満であると凹部が現れず、含有量が
2.0%を越えると樹脂組成物Bがはじかれ過ぎて逆に
凹部ばかりで凹凸感が小さくなり、いずれの場合も、ハ
ンマートーン調外観に適さない。熱溶融性樹脂微粒子の
樹脂の選択は当業者には容易である。
【0010】熱溶融性樹脂微粒子として用いる樹脂は、
表面張力が塗料組成物Bと異なり、かつ塗料の焼付け過
程で溶融する樹脂であればよく、その選択は当業者には
容易であるが、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロ
ピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル樹脂、フッ
素樹脂などを例示することができる。熱溶融性樹脂微粒
子の粒径は、特に限定されるわけではないが、一般に5
〜60μmの範囲内でよい。5μm未満では、凹凸感が
小さくハンマートーン調外観に相応しくなく、一方60
μm超では、表面がなだらかになり、これもハンマート
ーン調に相応しくないからである。
【0011】本発明における熱溶融樹脂微粒子の表面張
力は溶融した樹脂微粒子を鋼板上に平に延ばした後、固
まった平らな樹脂上に純水を滴下したときの樹脂と純水
の接触角、すなわち、純水に対する濡れ性を測定し、比
較した。熱溶融樹脂微粒子は、この方法で測った表面張
力が塗料組成物Bと異なっており、トップ層焼付け温度
にて溶融すれば良く、材質においてこれ以上に限定する
ものではない。
【0012】トップ層の主成分たる樹脂組成物Bは、ガ
ラス転移温度が50℃〜80℃で数平均分子量が500
0〜20000のポリエステル樹脂Cと架橋剤としてア
ミノ樹脂またはイソシアネート化合物を含むものを適用
する。ポリエステル樹脂C100重量部に対し、架橋剤
としてアミノ樹脂またはイソシアネート化合物を10〜
40重量部添加すると、塗膜の硬度と加工性のバランス
が良くより好適である。さらに、樹脂組成物Bが、ポリ
エステル樹脂Cと架橋剤の合計100重量部に対し、1
種以上の顔料を合計で1〜10重量部と、粒径100μ
m以下のアルミ粉を1〜5重量部を含むことによって非
常にハンマートーン調らしい外観となり、最適である。
架橋剤としてのアミノ樹脂、イソシアネート化合物は一
般に公知のもの、例えばメラミン樹脂、ベンゾグアナミ
ン樹脂、尿素樹脂、ブロックイソシアネートなどを使用
することができる。顔料は一般に公知の着色顔料、例え
ば酸化チタン、フタロシアニンブルー、カーボン、スト
ロンチウムクロメートなどを使用することが可能であ
る。
【0013】次に、トップ層に対して下地となるプライ
マー層をなす樹脂組成物Aは、ガラス転移点が50℃〜
80℃で数平均分子量が5000〜15000のポリエ
ステル樹脂Aと、ガラス転移点が10℃〜40℃で数平
均分子量が15000〜25000のポリエステル樹脂
Bと、架橋剤としてアミノ樹脂またはイソシアネート化
合物とを含むものを適用する。これにより塗膜硬度と塗
膜加工性のバランスが保つことができる。この際、ポリ
エステル樹脂A100重量部に対し、ポリエステル樹脂
Bを200〜300重量部、架橋剤としてアミノ樹脂ま
たはイソシアネート化合物を70〜100重量部含ませ
ると塗膜硬度、加工性が共に良くより好適である。さら
に、樹脂組成物Aが、ポリエステル樹脂A、Bと架橋剤
の合計100重量部に対し、1種以上の顔料を合計で1
〜20重量部と、粒径100μm以下のアルミ粉を1〜
5重量部を含むことによって非常にハンマートーン調ら
しい外観となり、最適である。架橋剤としてのアミノ樹
脂、イソシアネート化合物は一般に公知のもの、例えば
メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、ブロ
ックイソシアネートなどを使用することができる。顔料
は一般に公知の着色顔料、例えば酸化チタン、フタロシ
アニンブルー、カーボン、ストロンチウムクロメートな
どを使用することが可能である。
【0014】塗料組成物AおよびBに適用する溶剤は、
一般的に公知の溶剤、例えばソルベッソ150、キシレ
ン、シクロヘキサノン等を用いることができる。本発明
のハンマートーン調プレコート金属板は、塗料組成物A
および熱溶融性樹脂微粒子を混入した塗料組成物Bを順
次塗装焼付けして完成されるが、焼付け温度は選択され
た材料に最適な温度を選べば良く、製造プロセスは従来
のプレコート金属板の場合に比べて特に製造条件の制限
を与えるものではない。また、適用する金属板に関して
も、冷延鋼板や亜鉛めっき鋼板などの表面処理鋼板や、
その他の金属薄板など、特に制約するものではない。必
要があれば、金属板上にクロメート処理等の化成処理を
施してプレコート金属板用に供することも可能である。
【0015】
【実施例】
(実施例1〜10)溶融亜鉛めっき鋼板上に化成処理と
して塗布型クロメートをCr付着量50mg/m2 付着
させ、その上にプライマー層を乾燥膜厚にして5μmロ
ールコーターにて塗装し、最高到達板温210℃で焼付
け、さらに、その上にトップ層を乾燥膜厚にして15μ
mロールコーターにて塗装し、最高到達板温230℃で
焼付けることによってプレコート金属板を製造した。
【0016】プライマー層にはガラス転移点55℃で平
均分子量5000のポリエステル樹脂Aを100重量部
に対し、ガラス転移温度13℃で平均分子量が1500
0のポリエステル樹脂Bを250重量部、架橋剤として
メラミン樹脂を80重量部配合したものを用い、トップ
層にはガラス転移温度55℃で平均分子量が5000の
ポリエステル樹脂Cを100重量部に対して、架橋剤と
してメラミン樹脂を20重量部配合したものに、熱溶融
性樹脂微粒子を添加したものを用いた。熱溶融性樹脂微
粒子の添加量は表1に示す。
【0017】製造した塗装金属板のハンマートーン調外
観を目視にて観察し、ハンマートーン調外観として最も
相応しい外観を◎、相応しい外観を○、あまり相応しく
ない外観を△、最も相応しくない外観を×として評価し
た。表1から明らかなように、トップ層の熱溶融性樹脂
微粒子の添加量は0.1〜2.0重量%が最も好適であ
り(実施例2〜4)、0.1重量%未満では均一なハン
マートーン外観がでなく、2.0重量%超では凹凸感が
小さくハンマートーン調外観に相応しくない(実施例
1,5)ことがわかる。
【0018】熱溶融性樹脂微粒子の種類はトップ層との
接触角が異なり、添加量が適量であればいずれもハンマ
ートーン調として相応しい外観になる(実施例6,7,
9)。しかし、実施例8のように熱硬化性樹脂や、実施
例10のように樹脂の融点が高くトップ層焼付け過程で
樹脂微粒子が溶融しないものはハンマートーン調外観が
でないことが確認された。
【0019】
【表1】
【0020】(実施例11〜29)溶融亜鉛めっき鋼板
上に化成処理として塗布型クロメートをCr付着量50
mg/m2 付着させ、その上にプライマー層を乾燥膜厚
にして5μmロールコーターにて塗装し、最高到達板温
210℃で焼付け、さらにその上にトップ層を乾燥膜厚
にして15μmロールコーターにて塗装し、最高到達板
温230℃で焼付けることによってプレコート金属板を
製造した。
【0021】プライマー層にはガラス転移点55℃で平
均分子量5000のポリエステル樹脂Aとガラス転移温
度13℃で平均分子量が15000のポリエステル樹脂
Bと架橋剤としてメラミン樹脂を表2に示した量で配合
したものに、顔料とアルミ粉を表2に示す量を添加した
ものを用いた。ここで、顔料はカーボンを使用した。顔
料およびアルミ粉の添加量はポリエステル樹脂Aとポリ
エステル樹脂Bと架橋剤を合わせた合計100重量部に
対する量を表示した。また、トップ層にはガラス転移温
度55℃で平均分子量が5000のポリエステル樹脂C
を100重量部に対して、架橋剤としてメラミン樹脂を
20重量部配合したものに、熱溶融性樹脂微粒子を1.
0重量%、アルミ粉を3.0重量%添加したものを用い
た。
【0022】製造した塗装金属板は加工性試験と鉛筆硬
度試験とハンマートーン外観観察を行った。加工性試験
は耐屈曲性試験(JIS−K5400.6.16)を実
施した。この際、折り曲げられた板と板の間に同板を挟
み込み、塗膜に亀裂の入らない最小板挟み枚数を表示し
た。例えば0Tは密着曲げ、1Tは板挟み枚数1枚を表
す。鉛筆硬度試験は鉛筆引っ掻き試験(JIS−K54
00.6.14)を実施し、傷の入らない最低鉛筆硬度
記号を表示した。ハンマートーン調外観は実施例1〜1
0で実施した観察評価と同様に評価した。
【0023】表2から明らかなようにプライマー層はポ
リエステル樹脂A100重量部に対してポリエステル樹
脂Bを200〜300重量部が好適であり(実施例12
〜14)、200重量部未満であると加工性が悪くなり
(実施例11)、300重量部超であると塗膜硬度が柔
らかくなってしまう(実施例15)。また、プライマー
層の架橋剤の配合量はポリエステル樹脂Aに対して70
〜100重量部が好適であり(実施例17,18)、7
0重量部未満では塗膜硬度が柔らかく(実施例16)、
100重量部超では加工性が悪くなる(実施例19)。
プライマー層の顔料添加量はポリエステル樹脂Aとポリ
エステル樹脂Bと架橋剤を合わせた合計100重量部に
対して1.0〜20.0重量部添加すると好適であり
(実施例21〜23)、1.0重量部未満(実施例2
0)もしくは20.0重量部超(実施例24)では色調
に深みが足りない。プライマー層のアルミ粉の添加量は
1.0〜5.0重量部が好適であり(実施例26〜2
8)、1.0重量部未満(実施例25)もしくは5.0
重量部超(実施例29)では色調が、ハンマートーン調
の外観には適さない。
【0024】
【表2】
【0025】(実施例30〜45)溶融亜鉛めっき鋼板
上に化成処理として塗布型クロメートをCr付着量50
mg/m2 付着させ、その上にプライマー層を乾燥膜厚
にして5μmロールコーターにて塗装し、最高到達板温
210℃で焼付け、さらにその上にトップ層を乾燥膜厚
にして15μm塗装し、最高到達板温230℃で焼付け
てることによってプレコート金属板を製造した。
【0026】プライマー層にはガラス転移点55℃で平
均分子量5000のポリエステル樹脂Aを100重量部
に対し、ガラス転移温度13℃で平均分子量が1500
0のポリエステル樹脂Bを250重量部、架橋剤として
メラミン樹脂を80重量部配合したものを用い、トップ
層にはガラス転移温度55℃で平均分子量が5000の
ポリエステル樹脂Cを100重量部に対して、架橋剤と
してメラミン樹脂を表3に示す量を配合したものに、熱
溶融性樹脂微粒子を1.0重量%添加し、顔料およびア
ルミ粉の添加量を表3に示す量添加したものを用いた。
【0027】表3から明らかなようにトップ層にガラス
転移温度55℃で平均分子量が5000のポリエステル
樹脂Cを100重量部に対して、架橋剤としてメラミン
樹脂を10〜40重量部配合したものが好適であり(実
施例31〜34)、配合量10重量部未満であると塗膜
硬度が柔らかく(実施例30)、40重量部超であると
加工性が悪い(実施例35)。また、顔料の添加量は
1.0〜10.0重量部添加したものが好適であり(実
施例37〜39)、顔料添加量が1.0重量部未満(実
施例36)もしくは10.0超(実施例40)であると
色調に深みが無い。また、アルミ粉の添加量は1.0〜
5.0重量部が最も好適であり(実施例42〜44)、
1.0重量部未満(実施例41)もしくは5.0重量部
超(実施例45)では色調が、ハンマートーン調の外観
には適さない。
【0028】
【表3】
【0029】
【発明の効果】本発明のハンマートーン調プレコート金
属板は、連続塗装ラインにて安定的に製造可能で、美し
いハンマートーン調の外観をもつプレコート金属板を低
コストにて提供することが可能となった。したがって、
本発明は工業的に非常に価値の高い発明といえる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板の片面または両面にある、下層の
    プライマー層と上層のトップ層からなるプレコート層に
    おいて、プライマー層が、ガラス転移温度が50℃〜8
    0℃で数平均分子量が5000〜15000のポリエス
    テル樹脂Aと、ガラス転移温度が10℃〜40℃で数平
    均分子量が15000〜25000のポリエステル樹脂
    Bと、架橋剤としてアミノ樹脂またはイソシアネート化
    合物を含む塗料組成物Aを塗装焼付けしてなり、かつ、
    トップ層が、ガラス転移温度が50℃〜80℃で数平均
    分子量が5000〜20000のポリエステル樹脂C
    と、架橋剤としてアミノ樹脂またはイソシアネート化合
    物を含む塗料組成物Bおよび塗料組成物Bの乾燥重量に
    対して0.1〜2.0重量%の熱溶融性樹脂微粒子から
    なり、当該熱溶融性樹脂微粒子が、溶融状態の表面張力
    において前記塗料組成物Bと異なり、かつ、塗料の焼付
    け過程で溶融することを特徴とするハンマートーン調の
    外観を有するプレコート金属板。
  2. 【請求項2】 上記塗料組成物Aが、ポリエステル樹脂
    A:100重量部に対し、ポリエステル樹脂B:200
    〜300重量部、架橋剤としてアミノ樹脂またはイソシ
    アネート化合物:70〜100重量部と、以上3成分を
    合わせた合計100重量部に対し、1種以上の顔料:顔
    料の合計で1〜20重量部と、粒径100μm以下のア
    ルミ粉:1〜5重量部を含む塗料組成を有することを特
    徴とする請求項1に記載のハンマートーン調プレコート
    金属板。
  3. 【請求項3】 上記塗料組成物Bが、ポリエステル樹脂
    C:100重量部に対し、架橋剤としてアミノ樹脂また
    はイソシアネート化合物:10〜40重量部と、以上2
    成分を合わせた合計100重量部に対し、1種以上の顔
    料:顔料の合計で1〜10重量部と、粒径100μm以
    下のアルミ粉:1〜5重量部を含む塗料組成を有するこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のハンマートー
    ン調プレコート金属板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005290304A (ja) * 2004-04-02 2005-10-20 Kobe Steel Ltd 凹凸模様形成用ノンクロメート系プレコート金属板の製造用下塗り塗料組成物、及びノンクロメート系プレコート金属板
CN102227309A (zh) * 2008-12-03 2011-10-26 新日本制铁株式会社 涂装金属材料和其制造方法

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JP2005290304A (ja) * 2004-04-02 2005-10-20 Kobe Steel Ltd 凹凸模様形成用ノンクロメート系プレコート金属板の製造用下塗り塗料組成物、及びノンクロメート系プレコート金属板
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