JP4085400B2 - 滑らかな凹凸のある外観を持つ塗装金属板及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建材用、自動車用、家電・器物用等に用いられる、凹凸のある外観を持つ塗装金属板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金属板への塗装は、従来金属板を成形加工した後に行われていた。このいわゆるポストコートの塗装は、エアスプレー、エアレススプレー、静電塗装、或いはこれらの組み合わせ技術で行われ、乾燥後の外観は、滑らかな凹凸のあるユズ肌状外観となる。
一方、近年、公害問題の解決、塗装スペースの有効活用、コストダウン等の観点から、あらかじめ金属板に被覆層を設けた塗装金属板が広く用いられるようになっている。塗装金属板は、ロールコーターやカーテンコーターで塗装され、その表面は平滑であり、美麗な外観を呈している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
塗装金属板の用途が広がり、また需要量が増えるに従って、問題点も見られるようになってきた。その一つは、塗膜のキズ付き性である。平滑な塗装金属板の塗膜は、凹凸のあるユズ肌外観のポストコートの塗膜に比べて小さなキズでも目立ちやすいという欠点がある。製造時、輸送時、加工成形時のキズのいずれも、凹凸のある外観のほうが目立ちにくい。
また、塗装後の金属板を積み重ねて放置しておいたときに生じるプレッシャーマークも、平滑な塗装金属板の塗膜で目立ちやすいことが多い。
更に、塗装金属板の適用部位によっては、むしろ周辺のポストコートされた金属板との調和が要求される場合もある。
本発明は、上述の問題点を解決するために、滑らかな凹凸のある外観を持つ塗装金属板を効率よく製造する方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、滑らかな凹凸のある外観を持つ塗装金属板及びその製造方法であって、熱硬化性ポリエステル樹脂A(以下、樹脂Aという)をバインダー成分とし、熱硬化性ポリエステル樹脂Aを架橋するための架橋剤成分を含有する塗料中に、以下(a)〜(f)の条件を満たす結晶性ポリエステル樹脂B(以下、樹脂Bという)を混合した上塗り塗料を塗布し、焼付け乾燥したことを特徴とする滑らかな凹凸のある外観を持つ塗装金属板及びその製造方法である。
(a)樹脂Bの表面張力は該樹脂Bを除いた状態での塗料の表面張力より低いこと。
ここで、樹脂Bと該樹脂Bを除いた状態での塗料との表面張力の差は次のように判定する。
塗料に結晶性ポリエステル樹脂Bを加えた後、該塗料を鋼板上に焼付け板温230℃となるように焼付けた場合に形成される乾燥膜厚が結晶性ポリエステル樹脂Bの固体状態での平均粒径より厚くなるように該塗料を塗布した後に、結晶性ポリエステル樹脂Bが溶融状態にならない温度(結晶性ポリエステル樹脂Bの軟化点以下)で乾燥させ、溶剤を揮発させる。このように作製した塗り板を切断して樹脂に埋め込み、塗り板の断面方向から塗膜を観察する。この時、結晶性ポリエステル樹脂Bが塗膜の表面に接するように浮上しているか、該樹脂Bの一部が塗膜の表面から空気側に出ており、かつ、該樹脂Bが塗膜の表面と接触する部分のつくる角度が40度より大きいときに、該樹脂Bの表面張力は、該樹脂Bを除いた状態での塗料の表面張力より低いと判定する。このとき、該樹脂Bは鋼板側の界面とは接していないことを前提とする。
(b)常温で固体である。
(c)常温では塗料には溶解しない。
(d)その塗料の焼付け過程で溶融し、軟化点が210℃以下で、かつ塗料の焼付け板温よりも30℃以上低い。
(e)溶融時に塗膜中に沈み、塗膜表面に接しない。
(f)焼付け後の塗膜中において、樹脂A及び架橋剤成分からなる塗膜と相溶しない。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、表面張力差によって、塗料を塗布した後の塗膜表面に、その温度(常温)で固体である樹脂Bを配向させることによって塗膜表面に凸部を形成し、その凸部を塗膜の焼付け乾燥過程で適度にレベリングさせることによって、乾燥後の塗膜に滑らかな凹凸を持つ外観を与える。樹脂Bへの塗料の濡れが悪いことによって、樹脂Bは塗膜表面に接して存在しやすく、樹脂Bが塗膜表面に存在する部分で塗料が盛り上がって凸部を形成する。この凸部の高さは、塗膜の乾燥過程におこるレベリングによって小さくなるが、塗料が熱硬化性樹脂をバインダー成分とするため、乾燥過程のある時点で塗膜のレベリングが止まり、滑らかな凹凸を持つ外観を与えるものである。また、樹脂Bが溶融時に塗膜中に沈むため、理由はよくわからないが、樹脂Bが塗膜表面に存在するよりもレベリングが進み、形成される凹凸がより滑らかできれいな肌となる。
【0006】
また、本発明では、樹脂Bが溶融時に塗膜中に沈み、塗膜表面には接しないので、樹脂Bが塗膜表面に存在する場合に比べて以下の長所がある。まず、塗膜表面の性能が、樹脂Bがあることによって変化しにくいことである。塗装金属板用の塗料は種々の性能、たとえば加工性、耐汚染性、硬度、耐薬品性、耐候性等を考慮して設計されている。本発明は、この既存塗料に、特定の性質を持つ樹脂Bを配合するのみで、既存塗料の性能をできるだけ維持しつつ、塗膜に滑らかな凹凸を持つ外観を簡便に与えることができる。この点から、塗膜表面の性質は樹脂Bを加えることによって変化しないことが望ましい。もちろん、樹脂Bを加えることで、塗膜の性質が向上すれば最も良いが、樹脂Bはあくまでも凹凸を発現する目的で加えるものであり、その性能までコントロールすることは多くの手間がかかり、効率的でない。
また、焼付け過程で、樹脂Bは樹脂Aと架橋剤からなる塗料に相溶せず、焼付けが完了した後も、両者は相溶しないことが必要である。両者が相溶すると、塗膜の性質が変わり、また凹凸が不明確になりやすい。
【0007】
本発明における樹脂Bの表面張力は、樹脂Bを除いた状態での塗料の表面張力より低いことが必要である。塗料の表面張力と樹脂Bの表面張力の関係は、以下のようにして調べることができる。まず、塗料に樹脂Bを加えた後、その塗料を鋼板上に焼付け板温230℃となるように焼き付けたときの乾燥膜厚が樹脂Bの固体状態での平均粒径より厚くなるように塗布し、樹脂Bが溶融状態にならない温度(樹脂Bの軟化点以下)で5分程度乾燥し、溶剤を極力揮発させる。次いで、この塗り板を切断して樹脂に埋め込み、塗り板の断面方向から塗膜を観察する。樹脂Bが塗膜の表面に接するように浮上しているか、または樹脂Bの一部が塗膜の表面から空気側に出ており、かつ、樹脂Bが塗膜の表面と接触する部分のつくる角度が40度より大きいときに、樹脂Bの表面張力は、塗料の表面張力より小さいと判定する。このとき、樹脂Bは鋼板側の界面とは接していないことを前提とする。
【0008】
これは、樹脂Bの表面張力が塗料より小さい場合には、樹脂Bが塗布、乾燥の過程で一旦塗膜表面に接すると、そのまま表面に残るほうが塗膜中に潜るよりも系の表面自由エネルギーが低くなるため、樹脂Bが表面に接したままで存在しようとする力が働くことを利用している。表面に接している樹脂Bの表面張力が、塗料の表面張力より小さいほど、樹脂Bに接する塗料はよりはじかれた状態となり、塗料が樹脂Bに接する角度が大きくなることも利用している。樹脂B上に塗料を滴下して接触角を測定することを考えると、樹脂Bが塗料に濡れにくいほど、つまり樹脂Bの表面張力が塗料より小さいほど、接触角が大きくなる現象と同じである。実験の結果、塗膜の表面に接する樹脂Bと塗料の接触角は40度以上のときに、樹脂Bが塗膜表面に接して存在する場合の、塗膜の凸部の形成が大きくなり、より凹凸外観が明確になることがわかった。
【0009】
これらの様子を図1に示す。なお、塗布、乾燥の過程で表面に接する機会のなかった樹脂Bはそのまま塗膜中に残っている。塗膜中に残っている樹脂Bは観察の対象外である。樹脂Bの比重が塗料より軽い場合にも、樹脂Bが塗膜表面1に接して存在することが考えられるが、もし樹脂Bの表面張力が塗料より大きい場合には、樹脂Bの表面は塗料で濡らされ、樹脂Bへの塗料の接触角θは40度より大きくならず、樹脂Bによる凸部形成が不十分となり、十分凹凸のある外観が得られない。なお、符号2は下地、3は塗膜を示す。
【0010】
樹脂Bは、常温で固体であって、樹脂Bを加えない状態の塗料に溶解しないことが求められる。常温とは、通常の塗装金属板の製造設備における塗装時の温度であり、設備のある場所によるが、最低温度は冬場のおおむね−10℃程度、最高温度は夏場の40℃程度である。樹脂Bは、塗料が塗装される温度で固体であれば問題ない。樹脂Bが固体でなく、液体であると、この塗料を塗装した直後の塗膜表面の凸部の形成が不十分となる。
また、樹脂Bが塗料に容易に溶解すると、樹脂Bが液状であるのと同じことになり、この塗料を塗装した直後の塗膜表面の凸部の形成が不十分となる。つまり、塗料を製造してから、塗装されるまでに、仮に樹脂Bが塗料中の溶剤に少し溶解し、あるいは膨潤したとしても、塗装されるときに固体であれば、凸部の形成に不都合はない。
【0011】
本発明において、樹脂Bは塗装された直後は、凹凸形成のためにできるだけ塗膜表面に配向させることが重要であるが、塗膜の焼付け過程で樹脂Bが溶融した後には塗膜中に沈む必要がある。塗膜中に沈むための条件としては、塗膜に樹脂Bが沈めるだけの流動性があり、樹脂Bの表面張力が、その時の樹脂Bを除いた塗膜の表面張力より大きいことが挙げられる。また、樹脂Bの比重がその時の塗膜より重いことも一つのドライビングフォースとなると考えられる。塗装金属板の塗膜では前者が支配的であると推定される。従って樹脂Bとまわりの塗料、あるいは塗膜の表面張力の関係は、塗料状態では、樹脂Bの表面張力が塗料より小さく、樹脂Bが溶融状態にあり、塗膜の流動性がある時に逆転し、樹脂Bの表面張力がその時点での塗膜の表面張力より大きくなる必要がある。
【0012】
塗膜が形成された直後には、樹脂Bは塗膜表面に配向するとともに、樹脂Bに塗料が濡れにくいことにより樹脂Bの存在する部分に凸部が形成される。塗装金属板の焼付け過程で、この凸部がレベリングするが、このレベリングは樹脂Bが溶融することによって促進されることが実験で確認された。ついで、樹脂Bが溶融状態にあり、かつ塗膜の流動性がある状態で樹脂Bの表面張力が、その時点での塗膜の表面張力より大きくなると樹脂Bは塗膜の表面に接するよりも中に沈むほうが系の表面自由エネルギーが低くなるため、塗膜の中に沈む。塗膜の中に沈むドライビングフォースの詳細は不明であるが、樹脂Bを適宜選択することによって、塗料中、あるいは塗装直後の加熱されていない状態では樹脂Bが塗膜表面に配向して凸部を形成し、樹脂Bが溶融し、塗料に流動性がある間に樹脂Bが塗膜中に沈むようにさせることができることを見出した。
【0013】
樹脂Bが焼付け過程で塗膜中に沈み、かつ樹脂Aと架橋剤からなる塗膜層に相溶していないかどうかは、図2に示すように、焼付け後の塗装金属板を切断して、塗膜を断面方向から観察することによって判断できる。樹脂Bと、樹脂Aと架橋剤成分の着色成分が異なる場合には、容易に樹脂Bの存在を確認できるので、樹脂Bが塗膜表面に接しているかどうか、樹脂Bが塗膜に相溶しているかどうかがわかる。なお、樹脂Bと回りの塗膜の境界線が確認できる場合に、樹脂Bはまわりの塗膜に相溶していないと判断する。
【0014】
樹脂Bは、本発明における(a)〜(f)なる条件を満たしている結晶性ポリエステル樹脂である。樹脂Bは先に述べたように、焼付け過程で塗膜中に沈むものを選択する。樹脂Bのサイズが、ウェット膜厚よりも大きい場合にも、焼付け過程で溶融するため、塗膜の厚さ方向の厚みが焼付け過程で減少し(塗膜の厚さに垂直な方向の厚みが増加する)、塗膜中に沈むことが可能である。特に結晶性を持つポリエステル樹脂を使用すると外観や性能に優れる。樹脂Bが結晶性を有しているかどうかは、示差走査熱分析(DSC)で調べることができ、結晶性を有している場合には結晶融解熱が観察される。
【0015】
樹脂Bは、塗料の焼付け過程で溶融状態になることが必要である。樹脂Bが焼付け過程で溶融すると、塗膜の凹凸がより滑らかに形成され、外観に優れることを見いだした。樹脂Bが焼付け過程で溶融しないと、よりゴツゴツした感じの滑らかでない凹凸を持つ塗膜となる。塗膜の外観は好みの問題があり、どちらが良いとは一概には言えないが、本発明では、樹脂Bは焼付け過程で溶融状態となるように選択する。温度が制御できる鉄板の上に樹脂Bを乗せ、鉄板の温度を15℃/分の速度で昇温し、樹脂Bが目視で溶融状態になったときの鉄板の温度を、樹脂Bの軟化点と称する。樹脂Bの軟化点は、塗料の焼付け板温よりも低いことが必要である。
【0016】
樹脂Bの大きさは特に限定されないが、最大粒径は100μm以下であることが望ましい。100μmを越えると、ロールコーターやカーテンコーター、ローラーカーテンコーターでの塗装作業性が悪くなる。
また、樹脂Bの大きさについて、樹脂Bのメジアン粒径Xと、塗料を塗布した時の塗膜のウェット膜厚Yの間に1/2・Y<X<Yの関係がある場合に、特に滑らかな凹凸外観となり、ユズ肌感に優れた塗膜となる。粒径Xがこれより小さいと、樹脂Bが塗装時に塗膜表面に接する機会がなくなり、凸部の形成が不十分となる。一方、粒径Xがウェット膜厚Yよりも大きくなると、滑らかな外観が得られにくくなる。
【0017】
樹脂Bの塗料中への配合量も特に限定されるものではないが、乾燥塗膜中に重量で2〜30%含まれていることが望ましい。1%以下では凸部の形成が不十分となり、30%以上では凹凸の滑らかさがやや悪くなったり、また、塗膜物性特に加工性が低下することがある。
本発明の塗料中のバインダー樹脂は、熱硬化性ポリエステル樹脂である。
【0018】
凹凸をより鮮明に発現するために、バインダー樹脂Aとして熱硬化性樹脂を用いる。熱可塑性樹脂をバインダー樹脂Aとして用いると、塗膜の焼付け乾燥過程で温度の上昇とともに塗膜中の樹脂の粘度が低下し、塗膜を形成した直後に形成された凸部のレベリングが進みすぎて、凹凸が少なくなってしまうからである。バインダー樹脂の架橋成分としては、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等のアミノ樹脂、イソシアネート樹脂、あるいはブロックイソシアネート樹脂、エポキシ樹脂、酸過剰ポリエステル樹脂等の酸基を含む樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。また、バインダー樹脂Aの分子中に架橋に寄与する官能基、あるいはブロックされた官能基を含んでいても良い。
【0019】
塗装金属板を製造する通常のラインでは、焼付けの板温は最大でも250℃程度、通常は210〜240℃程度であることを考えると、エネルギーコストを増大させずに、効率的に塗装鋼板を製造するためには、塗料の焼付け温度もこの範囲であることが望ましい。従って、樹脂Aとその架橋成分も250℃より低い焼付け板温で焼付け可能であることが望ましい。この点から、樹脂Bの軟化点も、塗膜の焼付け過程で樹脂Bを溶融させるために、250℃以下であることが望ましい。さらに、塗膜の焼付け硬化が充分進み、塗膜の流動性が完全になくなってから樹脂Bが溶融すると、塗膜の凹凸に滑らかさが不足する。実験により、塗膜の焼付け板温(最高到達板温)よりも、樹脂Bの軟化点が30℃以上低いときに、特に滑らかな凹凸を生じることがわかった。つまり、樹脂Bの軟化点は210℃以下で、かつ塗料の焼付け板温よりも30℃以上低いことが望ましい。
【0020】
塗装金属板には、加工性、硬度、耐汚染性、耐薬品性など多くの性能が要求されるため、使用されている主樹脂はポリエステル樹脂である。
樹脂Aとしては、加工性に優れ、硬度や耐汚染性など他の性能とのバランスがとりやすいポリエステル樹脂が最も適している。架橋剤としては、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等のアミノ樹脂やイソシアネート樹脂が、加工性と他の性能のバランスの点から優れている。
【0021】
金属板としては、たとえば鋼板、アルミ板、ステンレス板、チタン板、銅板等が挙げられる。このうち鋼板の例として、冷延鋼板、熱延鋼板、亜鉛めっき鋼板、合金化亜鉛めっき鋼板、亜鉛−鉄合金めっき鋼板、亜鉛−アルミ合金めっき鋼板、アルミめっき鋼板、クロムめっき鋼板、ニッケルめっき鋼板、亜鉛−ニッケル合金めっき鋼板、すずめっき鋼板等が挙げられる。
次いで金属板には必要に応じて前処理を施すことができる。前処理としては、水洗、湯洗、酸洗、アルカリ脱脂、研削、研磨、クロメート処理、リン酸亜鉛処理、複合酸化皮膜処理等があり、これらを単独または組み合わせて塗装前処理を行う。塗装前処理の条件は適宜選択すればよい。
【0022】
次いで必要に応じて、下塗り塗料を金属板上に塗布し、硬化乾燥させることにより下塗り塗膜層を形成することができる。下塗り塗料としては、種類は特に限定されないが、ポリエステル樹脂系、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、アクリル樹脂系等があり、これをロールコーター、カーテンフローコーター、ローラーカーテンコーター、静電塗装機、ハケ、ブレードコーター、ダイコーター等で必要な膜厚になるように塗装し、次いで常温放置であるいは熱風炉、誘導加熱炉、近赤外線炉、遠赤外線炉、エネルギー線硬化炉等で硬化乾燥することによって下塗り塗膜層が得られる。下塗り塗膜層には必要に応じて公知の顔料や添加剤を加えることができる。膜厚は任意であるが、塗装金属板においては1〜30μm程度、特に3〜12μmの乾燥膜厚が一般的である。乾燥条件は塗料の内容と得たい性能に応じて適宜選択すればよいが、熱風炉や誘導加熱炉、近赤外線炉等で最高到達板温150〜240℃、到達時間10〜200秒程度の条件が一般的である。下塗り塗膜層はなくてもよいし、1層であっても、多層であっても差し支えない。
【0023】
最後に、表面に出る滑らかな凹凸外観を発現する塗料によって被覆層(上塗り塗膜層)を形成する。塗料内容の詳細はすでに述べた通りである。この塗料を、ロールコーター、カーテンフローコーター、ローラーカーテンコーター、静電塗装機、ハケ、ブレードコーター、ダイコーター等で必要な膜厚になるように塗装し、次いで熱風炉、誘導加熱炉、近赤外線炉、遠赤外線炉等で、樹脂Bの軟化点以上の温度で硬化乾燥することによって(樹脂Bは焼付け過程で溶融状態となる)上塗り塗膜層を形成する。塗膜層の厚みは特に限定されるものではないが、乾燥膜厚として5〜40μmで製造すればよい。
【0024】
塗料の色は特に限定されない。クリアーでもよい。また、下塗り、上塗り塗料ともに必要に応じて消泡剤、レベリング剤等の添加剤や、体質顔料、着色顔料、防錆顔料等の公知の顔料、キシレン、シクロヘキサノン、ソルベッソ150、ブチルセロソルブ等の公知の溶剤等を加えることができる。また、樹脂Aが水系樹脂の場合には、水やブチルセロソルブなどの水に混ざる溶剤を加えることが可能である。
また、この滑らかな凹凸を持つ塗膜の上にさらに、塗膜を塗り重ねることも可能である。たとえば、クリアー塗膜を塗り重ねて光沢の向上をはかる、保護層とする、別の機能を付与するなどが考えられる。また、色のついたエナメル塗膜を塗り重ねても良い。また、滑らかな凹凸を持つ塗膜を重ねて形成してもよい。
【0025】
塗膜中に含まれるバインダー樹脂よりも表面張力の低い樹脂成分が塗膜表面に配向しやすいことは、たとえば1991年発行の色材協会誌第64巻(12号)の780ページに述べられているようなポリエステル/メラミン樹脂系におけるブチル化メラミン樹脂の例や、1989年発行のCAMP−ISIJの第2巻の647ページに提案されている耐熱樹脂/フッ素樹脂系におけるフッ素樹脂の例などが知られている。前者は塗料中では液体として存在するブチル化メラミン樹脂の塗膜表面への配向によって接着性や耐汚染性が、後者は塗料中では固体であるフッ素樹脂の表面への配向によって耐汚染性や非粘着性が向上することが述べられている。
【0026】
しかし、本発明のように塗膜に凹凸を持つ外観を与える技術を提供するものは見あたらない。また、これまでの技術は、塗料に含まれるバインダー樹脂との表面張力差によって塗膜の構造を制御しているが、本発明では、塗料の状態(塗布された直後の状態も同じである)での表面張力差を利用し、さらに、表面に配向した樹脂Bが塗膜の焼付け過程で溶融することを必須としている点でも新規である。さらに、熱硬化性樹脂の特性を生かし、凸部のレベリングが完全には進まず、適度な凹凸を形成できるという特徴も持っている。
【0027】
【実施例】
本発明の塗装金属板の実施例を説明する。
厚み0.6mmの溶融亜鉛めっき鋼板に塗装前処理用の塗布型クロメート処理を施し(Crとして50mg/m2 の付着量)、下塗りとして市販のポリエステル樹脂系プライマー塗料(日本ペイント製P185)を乾燥膜厚が5μmとなるようにロールコーターで塗布したのち、高周波誘導加熱炉で最高到達板温215℃となるように焼き付けた。ついで表1〜2に示す塗料をロールコーターで塗布し、高周波誘導加熱炉で焼き付けた。上塗り塗膜のウェット膜厚は30〜80μm、最高到達板温は樹脂Aがポリエステル樹脂系の場合は230℃となるように塗布・焼付けを行った。上塗り塗料の不揮発分は50%、塗料比重は1.2、塗膜比重は1.8であった。
【0028】
使用した樹脂Aの種類、架橋剤種類、樹脂Bの種類、軟化点、メジアン粒径、配合量は表中に示した。ポリエステル樹脂1は平均分子量16000で、メラミン樹脂で架橋するもの、ポリエステル樹脂2は平均分子量8000で、メラミン樹脂で架橋するもの、ポリエステル樹脂3は平均分子量3000でイソシアネート樹脂で架橋するものである。
【0029】
樹脂Bと、使用した元の塗料の表面張力値の関係も表1〜2中に示した。両者の表面張力値の関係については、発明の実施の形態の項に述べた方法によって調べた。樹脂Bの最大粒径はいずれも100μm以下である。焼付けを完了した後に、樹脂Bの存在位置を確認した結果も表中に示した。樹脂Bが塗膜表面に接しないで、塗膜の中に沈んでいる場合には、「接しない」と表示した。樹脂Bが塗膜表面に出ている、あるいは接している場合には「接する」と表示した。
【0030】
塗装金属板は、その外観と20℃における折り曲げ加工性を評価した。滑らかな凹凸外観が得られている場合は、◎とし、凹凸外観が得られていない場合には×とした。また、凹凸があるが滑らかでない場合、凹凸感に乏しい場合は◎から減点し、良いほうから順に〇、△と評価した。評点が〇と△の中間の場合には、〇〜△、のように表示した。評点が〇〜△以上の場合に、滑らかな凹凸感がある、と評価した。なお、「滑らかな凹凸感」はいわゆるユズ肌といわれるような外観である。
【0031】
20℃における折り曲げ加工性は、塗装金属板を所定の枚数の板(塗装金属板と同じ厚みの板)を挟んで180曲げ(T折り曲げ)し、加工を受けた塗膜を観察して割れの程度を評価した。7点は割れなし、1点は全面に大きな亀裂を生じる場合で、その間を程度に応じて点数化した。なお、加工性は樹脂Bの配合されていない元の塗料の性能に依存しており、各樹脂系によってレベルが異なる。加工性は、樹脂Bの配合によって加工性のレベルが元の塗料から大きく劣化するかどうかを見るために評価した。
各塗装金属板の外観と加工性を表中に示した。本発明の範囲にある例は、滑らかな凹凸外観を持ち、加工性のレベルが元の塗料から大きく低下していないことがわかる。これに対し、比較例では凹凸がない、或いは少ない、また凹凸に滑らかさが不足している、加工性が低下する等の欠陥がある。
【0032】
たとえば、比較例である例1、15、19では、樹脂Bが配合されていないため、凹凸が無い平滑な肌となっている。本発明例であるが、樹脂Bの配合量が1%と少ない例2では、凹凸の形成が不十分で、やや凹凸感が少ない外観となっている。また、本発明例であるが、樹脂Bの配合量が40%と多い例8では樹脂Bの配合量が多すぎて、凹凸の滑らかさがやや劣り、加工性が20℃OTで2点と、元の塗料である例1(7点)に比べて低下している。
【0033】
比較例の、例13では、樹脂Bの軟化点が250℃以上で、焼付け温度が230℃であるため、樹脂Bが焼付け過程で溶融せず、凹凸外観が滑らかさに欠け、ゴツゴツした外観となる。
【0034】
比較例である、例17、20、21では、樹脂Bの表面張力が元の塗料より大きく、凹凸の形成が不十分である。ただし、かなり弱いが、ユズ肌感は若干出ている。
本発明例4〜6を比較すると、樹脂Bのメジアン粒径X、ウェット膜厚Yと外観の関係がわかる。樹脂Bの粒径Xがウェット膜厚Yの1.3倍以上ある例5では、外観の滑らかさがやや劣り、XがYの0.5倍以下である例6では、凹凸感がやや不足する結果となっている。
【0035】
樹脂Bの種類について見ると、結晶性ポリエステル樹脂を用いた本発明例が他の樹脂を用いた場合よりも、滑らかさでまさっている。樹脂Bとして結晶性ポリエステル樹脂を用いた例4では、配合量5%で滑らかな凹凸外観が得られている。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】
以上述べたように、塗装金属板の上塗り塗膜層に、元の塗料との表面張力の値の関係を特定した、常温で固体の樹脂Bを配合し、焼き付けることによって、滑らかな凹凸のある外観を持つ塗装金属板を効率よく提供できる。意匠性の付与、耐キズ付き性の向上等がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】樹脂Bの表面張力が元の塗料よりも小さい状態を示す塗膜の断面図、
【図2】樹脂Bが焼付け後に塗膜中に沈んでいることを説明する塗膜の断面図である。
【符号の説明】
1 塗膜の表面
2 下地
3 塗膜
Claims (3)
- 熱硬化性ポリエステル樹脂Aをバインダー成分とし、熱硬化性ポリエステル樹脂Aを架橋するための架橋剤成分を含有する塗料中に、以下(a)〜(f)の条件を満たす結晶性ポリエステル樹脂Bを混合した塗料を塗布、焼付け乾燥した上塗り被膜層が金属板上に形成されていることを特徴とする滑らかな凹凸のある外観を持つ塗装金属板。
(a)結晶性ポリエステル樹脂Bの表面張力は該樹脂Bを除いた状態での塗料の表面張力より低いこと。
ここで、結晶性ポリエステル樹脂Bと該樹脂Bを除いた状態での塗料との表面張力の差は次のように判定する。
塗料に結晶性ポリエステル樹脂Bを加えた後、該塗料を鋼板上に焼付け板温230℃となるように焼付けた場合に形成される乾燥膜厚が結晶性ポリエステル樹脂Bの固体状態での平均粒径より厚くなるように該塗料を塗布した後に、結晶性ポリエステル樹脂Bが溶融状態にならない温度(結晶性ポリエステル樹脂Bの軟化点以下)で乾燥させ、溶剤を揮発させる。このように作製した塗り板を切断して樹脂に埋め込み、塗り板の断面方向から塗膜を観察する。この時、結晶性ポリエステル樹脂Bが塗膜の表面に接するように浮上しているか、該樹脂Bの一部が塗膜の表面から空気側に出ており、かつ、該樹脂Bが塗膜の表面と接触する部分のつくる角度が40度より大きいときに、該樹脂Bの表面張力は、該樹脂Bを除いた状態での塗料の表面張力より低いと判定する。このとき、該樹脂Bは鋼板側の界面とは接していないことを前提とする。
(b)常温で固体である。
(c)常温では塗料には溶解しない。
(d)その塗料の焼付け過程で溶融し、軟化点が210℃以下で、かつ塗料の焼付け板温よりも30℃以上低い。
(e)溶融時に塗膜中に沈み、塗膜表面に接しない。
(f)焼付け後の塗膜中において、熱硬化性ポリエステル樹脂A及び架橋剤成分からなる塗膜と相溶しない。 - 熱硬化性ポリエステル樹脂Aをバインダー成分とし、熱硬化性ポリエステル樹脂Aを架橋するための架橋剤成分を含有する塗料中に、以下(a)〜(f)の条件を満たす結晶性ポリエステル樹脂Bを混合した上塗り塗料を金属板に塗布し、結晶性ポリエステル樹脂Bが溶融する温度以上で焼付け乾燥したことを特徴とする滑らかな凹凸のある外観を持つ塗装金属板の製造方法。
(a)結晶性ポリエステル樹脂Bの表面張力は該樹脂Bを除いた状態での塗料の表面張力より低いこと。
ここで、結晶性ポリエステル樹脂Bと該樹脂Bを除いた状態での塗料との表面張力の差は次のように判定する。
塗料に結晶性ポリエステル樹脂Bを加えた後、該塗料を鋼板上に焼付け板温230℃となるように焼付けた場合に形成される乾燥膜厚が結晶性ポリエステル樹脂Bの固体状態での平均粒径より厚くなるように該塗料を塗布した後に、結晶性ポリエステル樹脂Bが溶融状態にならない温度(結晶性ポリエステル樹脂Bの軟化点以下)で乾燥させ、溶剤を揮発させる。このように作製した塗り板を切断して樹脂に埋め込み、塗り板の断面方向から塗膜を観察する。この時、結晶性ポリエステル樹脂Bが塗膜の表面に接するように浮上しているか、該樹脂Bの一部が塗膜の表面から空気側に出ており、かつ、該樹脂Bが塗膜の表面と接触する部分のつくる角度が40度より大きいときに、該樹脂Bの表面張力は、該樹脂Bを除いた状態での塗料の表面張力より低いと判定する。このとき、該樹脂Bは鋼板側の界面とは接していないことを前提とする。
(b)常温で固体である。
(c)常温では塗料には溶解しない。
(d)その塗料の焼付け過程で溶融し、軟化点が210℃以下で、かつ塗料の焼付け板温よりも30℃以上低い。
(e)溶融時に塗膜中に沈み、塗膜表面に接しない。
(f)焼付け後の塗膜中において、熱硬化性ポリエステル樹脂A及び架橋剤成分からなる塗膜と相溶しない。 - 結晶性ポリエステル樹脂Bのメジアン粒径Xと、塗料を塗布した時の塗膜のウェット膜厚Yの間に以下の関係があることを特徴とする請求項2に記載の塗装金属板の製造方法。
1/2・Y<X<Y
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