JPH1156257A - うなぎ稚魚の餌料生物用餌料及びうなぎ稚魚の養殖方法 - Google Patents
うなぎ稚魚の餌料生物用餌料及びうなぎ稚魚の養殖方法Info
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- JPH1156257A JPH1156257A JP9237792A JP23779297A JPH1156257A JP H1156257 A JPH1156257 A JP H1156257A JP 9237792 A JP9237792 A JP 9237792A JP 23779297 A JP23779297 A JP 23779297A JP H1156257 A JPH1156257 A JP H1156257A
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- eel
- eel fry
- fry
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/80—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
- Y02A40/81—Aquaculture, e.g. of fish
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明の課題は、うなぎの稚魚を養殖するの
に使用することのできる餌料、及びうなぎ稚魚の養殖方
法を提供することである。 【解決手段】 少なくともβ−カロチン、更には高度不
飽和脂肪酸を含む栄養物をマイクロカプセル化したもの
を含有することを特徴とするうなぎ稚魚の餌料生物用餌
料、および該餌料生物用餌料を用いてうなぎ稚魚の餌料
生物を飼育増殖せしめ、該餌料生物をうなぎ稚魚に摂取
させることを特徴とするうなぎ稚魚の養殖方法。
に使用することのできる餌料、及びうなぎ稚魚の養殖方
法を提供することである。 【解決手段】 少なくともβ−カロチン、更には高度不
飽和脂肪酸を含む栄養物をマイクロカプセル化したもの
を含有することを特徴とするうなぎ稚魚の餌料生物用餌
料、および該餌料生物用餌料を用いてうなぎ稚魚の餌料
生物を飼育増殖せしめ、該餌料生物をうなぎ稚魚に摂取
させることを特徴とするうなぎ稚魚の養殖方法。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、うなぎの稚魚を養
殖するのに使用することのできる餌料、及びうなぎ稚魚
の養殖方法に関するものである。
殖するのに使用することのできる餌料、及びうなぎ稚魚
の養殖方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、うなぎの養殖としては、捕獲した
しらすうなぎに対して、いわしの擂餌等の餌料を投与
し、成長させることが行われているに過ぎない。卵から
孵化した直後のうなぎ稚魚はプレレプトケファルスとい
われ、該プレレプトケファルスがレプトケファルスに変
態し、次いでしらすうなぎに変態するが、該プレレプト
ケファルスからレプトケファルスへ変態させることがで
きなかったため、卵から孵化してしらすうなぎになるま
でのうなぎ稚魚を養殖することは不可能とされていた。
これは、うなぎの生態が未だ明らかになっていないこと
もあり、適当な餌料がなかったという理由によるもので
ある。
しらすうなぎに対して、いわしの擂餌等の餌料を投与
し、成長させることが行われているに過ぎない。卵から
孵化した直後のうなぎ稚魚はプレレプトケファルスとい
われ、該プレレプトケファルスがレプトケファルスに変
態し、次いでしらすうなぎに変態するが、該プレレプト
ケファルスからレプトケファルスへ変態させることがで
きなかったため、卵から孵化してしらすうなぎになるま
でのうなぎ稚魚を養殖することは不可能とされていた。
これは、うなぎの生態が未だ明らかになっていないこと
もあり、適当な餌料がなかったという理由によるもので
ある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、うなぎの稚魚を養殖するのに使用することのできる
餌料、及びうなぎ稚魚の養殖方法を提供することであ
る。
は、うなぎの稚魚を養殖するのに使用することのできる
餌料、及びうなぎ稚魚の養殖方法を提供することであ
る。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、うなぎの稚魚がワムシ（Brachion
us plicatilis ）、アルテミア（Artemia solina）等の
動物プランクトンを摂取すること、そしてこのようなう
なぎ稚魚の餌料生物に対して所定の栄養物を与え、該餌
料生物をうなぎ稚魚に摂取させることにより、該うなぎ
稚魚を良好に養殖できることを見出し、本発明を完成し
た。即ち、本発明は、少なくともβ−カロチンを含む栄
養物をマイクロカプセル化したものを含有することを特
徴とするうなぎ稚魚の餌料生物用餌料、および該マイク
ロカプセル化したものと、淡水産クロレラとを組み合わ
せたことを特徴とするうなぎ稚魚の餌料生物用餌料を提
供するものであり、更には該餌料生物用餌料を用いて、
うなぎ稚魚の餌料生物を飼育増殖せしめ、該餌料生物を
うなぎ稚魚に摂取させることを特徴とするうなぎ稚魚の
養殖方法を提供するものである。上記β−カロチンを含
む栄養物は、更に高度不飽和脂肪酸を含んでいるのが好
ましい。なお、本明細書における「うなぎ稚魚」とは、
卵から孵化してから、いわゆるしらすうなぎになるまで
の段階におけるうなぎ、即ちプレレプトケファルス及び
レプトケファルスをいうものとする。
の結果、本発明者は、うなぎの稚魚がワムシ（Brachion
us plicatilis ）、アルテミア（Artemia solina）等の
動物プランクトンを摂取すること、そしてこのようなう
なぎ稚魚の餌料生物に対して所定の栄養物を与え、該餌
料生物をうなぎ稚魚に摂取させることにより、該うなぎ
稚魚を良好に養殖できることを見出し、本発明を完成し
た。即ち、本発明は、少なくともβ−カロチンを含む栄
養物をマイクロカプセル化したものを含有することを特
徴とするうなぎ稚魚の餌料生物用餌料、および該マイク
ロカプセル化したものと、淡水産クロレラとを組み合わ
せたことを特徴とするうなぎ稚魚の餌料生物用餌料を提
供するものであり、更には該餌料生物用餌料を用いて、
うなぎ稚魚の餌料生物を飼育増殖せしめ、該餌料生物を
うなぎ稚魚に摂取させることを特徴とするうなぎ稚魚の
養殖方法を提供するものである。上記β−カロチンを含
む栄養物は、更に高度不飽和脂肪酸を含んでいるのが好
ましい。なお、本明細書における「うなぎ稚魚」とは、
卵から孵化してから、いわゆるしらすうなぎになるまで
の段階におけるうなぎ、即ちプレレプトケファルス及び
レプトケファルスをいうものとする。
【０００５】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における栄養物は、少なくともβ−カロチンを含
むものである。このβ−カロチンは、植物の緑葉、花、
果実、根等由来のものであってもよいし、動物の血液、
諸臓器、脂肪、卵黄、乳等由来のものであってもよい。
また、本発明における栄養物は、更に高度不飽和脂肪酸
を含んでいるのが好ましい。本発明における高度不飽和
脂肪酸とは、１分子当たり４個以上の二重結合を有する
脂肪酸をいい、該脂肪酸のグリセリドをも含むものとす
る。該高度不飽和脂肪酸としては、例えばドコサヘキサ
エン酸、エイコサペンタエン酸等が挙げられる。このよ
うな高度不飽和脂肪酸は、該栄養物中に油脂として含ま
れてもよい。該高度不飽和脂肪酸を含有する油脂として
は、例えば、魚油、鯨油、貝油などの海産生物由来の油
脂や、微生物、植物由来の油脂などが挙げられるが、そ
の起源については特に限定されるものではない。
本発明における栄養物は、少なくともβ−カロチンを含
むものである。このβ−カロチンは、植物の緑葉、花、
果実、根等由来のものであってもよいし、動物の血液、
諸臓器、脂肪、卵黄、乳等由来のものであってもよい。
また、本発明における栄養物は、更に高度不飽和脂肪酸
を含んでいるのが好ましい。本発明における高度不飽和
脂肪酸とは、１分子当たり４個以上の二重結合を有する
脂肪酸をいい、該脂肪酸のグリセリドをも含むものとす
る。該高度不飽和脂肪酸としては、例えばドコサヘキサ
エン酸、エイコサペンタエン酸等が挙げられる。このよ
うな高度不飽和脂肪酸は、該栄養物中に油脂として含ま
れてもよい。該高度不飽和脂肪酸を含有する油脂として
は、例えば、魚油、鯨油、貝油などの海産生物由来の油
脂や、微生物、植物由来の油脂などが挙げられるが、そ
の起源については特に限定されるものではない。
【０００６】本発明における栄養物は、上記β−カロチ
ン、高度不飽和脂肪酸以外にも、たんぱく質、脂肪、糖
質、灰分や、ビタミンＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ等の各種ビタ
ミン、あるいはオレイン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等の脂肪酸
などを含有していてもよい。
ン、高度不飽和脂肪酸以外にも、たんぱく質、脂肪、糖
質、灰分や、ビタミンＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ等の各種ビタ
ミン、あるいはオレイン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等の脂肪酸
などを含有していてもよい。
【０００７】本発明における栄養物中のβ−カロチンの
含有量は、0.04〜100 重量％であるのが好ましく、特に
0.2 〜10重量％であるのが好ましい。一方、高度不飽和
脂肪酸の含有量は、０〜99.96 重量％であるのが好まし
く、特に10〜40重量％であるのが好ましい。
含有量は、0.04〜100 重量％であるのが好ましく、特に
0.2 〜10重量％であるのが好ましい。一方、高度不飽和
脂肪酸の含有量は、０〜99.96 重量％であるのが好まし
く、特に10〜40重量％であるのが好ましい。
【０００８】本発明において、上記栄養物はマイクロカ
プセル化する。マイクロカプセル化することによって、
該栄養物を飼育水に投入した際に該飼育水の汚染を防止
することができる。該栄養物のマイクロカプセル化は常
法によって行えばよく、例えばコアセルベーション法に
よって行うことができる。マイクロカプセル化に使用す
る被膜物質としては、外力によって破壊されて内容物を
流出させることができるとともに、餌料生物にとって摂
餌し易い粒径に調節できるものであり、なおかつ餌料生
物に無毒なものものを選択する必要がある。このような
被膜物質としては、タンパク質、多糖類、天然ゴム等の
天然有機高分子を用いるのが好ましいく、特にゼラチン
及び／又はアラビアゴムを用いるのが好ましい。
プセル化する。マイクロカプセル化することによって、
該栄養物を飼育水に投入した際に該飼育水の汚染を防止
することができる。該栄養物のマイクロカプセル化は常
法によって行えばよく、例えばコアセルベーション法に
よって行うことができる。マイクロカプセル化に使用す
る被膜物質としては、外力によって破壊されて内容物を
流出させることができるとともに、餌料生物にとって摂
餌し易い粒径に調節できるものであり、なおかつ餌料生
物に無毒なものものを選択する必要がある。このような
被膜物質としては、タンパク質、多糖類、天然ゴム等の
天然有機高分子を用いるのが好ましいく、特にゼラチン
及び／又はアラビアゴムを用いるのが好ましい。
【０００９】ゼラチン及びアラビアゴムを用いたコアセ
ルベーション法によるマイクロカプセル化の一例を以下
に示す。まずゼラチンとアラビアゴムとを１：0.5 〜
１：２の重量比で混合し、ｐＨを３〜5.5 に調整する。
ゼラチン及びアラビアゴムは、それぞれ１〜50重量％の
水溶液として混合するのが好ましい。ゼラチン−アラビ
アゴム混合溶液が得られたら、該混合溶液に上記栄養物
を添加して高速攪拌し、乳化混合する。該栄養物の添加
量は、最終的に得られるマイクロカプセルの分散液中に
おけるマイクロカプセルが10〜30重量％程度になるよう
に適宜調整すればよく、具体的には、該ゼラチン−アラ
ビアゴム混合溶液100重量部に対して50〜70重量部であ
るのが好ましい。該乳化混合する際の温度は35〜55℃程
度であるのが好ましい。該乳化混合を行うには、例えば
ホモミキサー等を使用することができる。この高速攪拌
を行いながら、該乳化混合液に対して水を滴下してコア
セルベート滴を生成させる。該水の温度は該乳化混合液
と同程度であるのが好ましく、滴下する水の総量は該乳
化混合液100 重量部に対して50〜150 重量部程度である
のが好ましい。水の滴下が終了したら、直ちに該混合液
を10〜１℃程度まで冷却する。冷却後、該混合液に対し
てカリウムミョウバンを添加し、該コアセルベート滴の
被膜物質を硬化させる。該カリウムミョウバンの添加量
は上記ゼラチンの0.1 〜10重量％であるのが好ましく、
該カリウムミョウバンは0.1 〜10重量％の水溶液として
添加するのが好ましい。カリウムミョウバンを添加した
ら、高速攪拌から穏やかなスターラー攪拌に切り替え、
ｐＨを7.5 〜8.5 に調整し、その後緩やかに常温まで昇
温させて、マイクロカプセルを生成させる。以上の方法
によってマイクロカプセルの分散液が得られるが、該マ
イクロカプセル分散液中におけるマイクロカプセルの粒
径は、約１〜20μｍである。
ルベーション法によるマイクロカプセル化の一例を以下
に示す。まずゼラチンとアラビアゴムとを１：0.5 〜
１：２の重量比で混合し、ｐＨを３〜5.5 に調整する。
ゼラチン及びアラビアゴムは、それぞれ１〜50重量％の
水溶液として混合するのが好ましい。ゼラチン−アラビ
アゴム混合溶液が得られたら、該混合溶液に上記栄養物
を添加して高速攪拌し、乳化混合する。該栄養物の添加
量は、最終的に得られるマイクロカプセルの分散液中に
おけるマイクロカプセルが10〜30重量％程度になるよう
に適宜調整すればよく、具体的には、該ゼラチン−アラ
ビアゴム混合溶液100重量部に対して50〜70重量部であ
るのが好ましい。該乳化混合する際の温度は35〜55℃程
度であるのが好ましい。該乳化混合を行うには、例えば
ホモミキサー等を使用することができる。この高速攪拌
を行いながら、該乳化混合液に対して水を滴下してコア
セルベート滴を生成させる。該水の温度は該乳化混合液
と同程度であるのが好ましく、滴下する水の総量は該乳
化混合液100 重量部に対して50〜150 重量部程度である
のが好ましい。水の滴下が終了したら、直ちに該混合液
を10〜１℃程度まで冷却する。冷却後、該混合液に対し
てカリウムミョウバンを添加し、該コアセルベート滴の
被膜物質を硬化させる。該カリウムミョウバンの添加量
は上記ゼラチンの0.1 〜10重量％であるのが好ましく、
該カリウムミョウバンは0.1 〜10重量％の水溶液として
添加するのが好ましい。カリウムミョウバンを添加した
ら、高速攪拌から穏やかなスターラー攪拌に切り替え、
ｐＨを7.5 〜8.5 に調整し、その後緩やかに常温まで昇
温させて、マイクロカプセルを生成させる。以上の方法
によってマイクロカプセルの分散液が得られるが、該マ
イクロカプセル分散液中におけるマイクロカプセルの粒
径は、約１〜20μｍである。
【００１０】本発明では、上記マイクロカプセル化した
栄養物（以下、マイクロカプセル化栄養物という。）を
分散液の状態で、あるいは該分散液からマイクロカプセ
ル化栄養物を単離して、うなぎ稚魚の餌料生物であるワ
ムシ、アルテミア等の動物プランクトンに与えて飼育増
殖させ、該栄養物を取り込んだ餌料生物をうなぎ稚魚に
摂取させる。このように、マイクロカプセル化栄養物を
使用することにより、該栄養物をうなぎ稚魚に間接的に
摂取させることができ、該うなぎ稚魚を良好に養殖する
ことができる。
栄養物（以下、マイクロカプセル化栄養物という。）を
分散液の状態で、あるいは該分散液からマイクロカプセ
ル化栄養物を単離して、うなぎ稚魚の餌料生物であるワ
ムシ、アルテミア等の動物プランクトンに与えて飼育増
殖させ、該栄養物を取り込んだ餌料生物をうなぎ稚魚に
摂取させる。このように、マイクロカプセル化栄養物を
使用することにより、該栄養物をうなぎ稚魚に間接的に
摂取させることができ、該うなぎ稚魚を良好に養殖する
ことができる。
【００１１】但し、上記栄養中に高度不飽和脂肪酸含有
油脂が多量に含まれる場合には、該マイクロカプセル化
栄養物を摂取した餌料生物は比重が小さくなり、飼育水
の表面に浮遊して死滅することがある。このような問題
の発生を防止するには、上記マイクロカプセル化栄養物
と淡水産クロレラとを組み合わせて、餌料生物である動
物プランクトンに与えるのが好ましい。該マイクロカプ
セル化栄養物及び淡水産クロレラは、投与前にあらかじ
め混合してもよいし、それぞれ別々に投与してもよい。
該マイクロカプセル化栄養物と淡水産クロレラとの比率
は、マイクロカプセル化栄養物１〜50重量％、特に１〜
30重量％、淡水産クロレラ50〜99重量％、特に70〜99重
量％であるのが好ましい。このようにマイクロカプセル
化栄養物と淡水産クロレラとを組み合わせて動物プラン
クトンに与えると、該動物プランクトンが浮上して死滅
することはなくなる。該マイクロカプセル化栄養物と淡
水産クロレラとを組み合わせたものは栄養面からしても
非常に優れているため、該マイクロカプセル化栄養物及
び淡水産クロレラを与えた餌料生物をうなぎ稚魚が摂餌
することにより、該うなぎ稚魚は良好に生育し、プレレ
プトケファルス、レプトケファルス、しらすうなぎへと
変態を遂げることができる。
油脂が多量に含まれる場合には、該マイクロカプセル化
栄養物を摂取した餌料生物は比重が小さくなり、飼育水
の表面に浮遊して死滅することがある。このような問題
の発生を防止するには、上記マイクロカプセル化栄養物
と淡水産クロレラとを組み合わせて、餌料生物である動
物プランクトンに与えるのが好ましい。該マイクロカプ
セル化栄養物及び淡水産クロレラは、投与前にあらかじ
め混合してもよいし、それぞれ別々に投与してもよい。
該マイクロカプセル化栄養物と淡水産クロレラとの比率
は、マイクロカプセル化栄養物１〜50重量％、特に１〜
30重量％、淡水産クロレラ50〜99重量％、特に70〜99重
量％であるのが好ましい。このようにマイクロカプセル
化栄養物と淡水産クロレラとを組み合わせて動物プラン
クトンに与えると、該動物プランクトンが浮上して死滅
することはなくなる。該マイクロカプセル化栄養物と淡
水産クロレラとを組み合わせたものは栄養面からしても
非常に優れているため、該マイクロカプセル化栄養物及
び淡水産クロレラを与えた餌料生物をうなぎ稚魚が摂餌
することにより、該うなぎ稚魚は良好に生育し、プレレ
プトケファルス、レプトケファルス、しらすうなぎへと
変態を遂げることができる。
【００１２】マイクロカプセル化栄養物、又はマイクロ
カプセル化栄養物及び淡水産クロレラの餌料生物への投
与量は、該餌料生物の種類や養殖環境等に応じて適宜決
定すればよい。また、該マイクロカプセル化栄養物、又
はマイクロカプセル化栄養物及び淡水産クロレラの配合
物によって飼育した餌料生物のうなぎ稚魚への投与量
も、養殖環境等に応じて適宜決定すればよい。
カプセル化栄養物及び淡水産クロレラの餌料生物への投
与量は、該餌料生物の種類や養殖環境等に応じて適宜決
定すればよい。また、該マイクロカプセル化栄養物、又
はマイクロカプセル化栄養物及び淡水産クロレラの配合
物によって飼育した餌料生物のうなぎ稚魚への投与量
も、養殖環境等に応じて適宜決定すればよい。
【００１３】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定される
ものではない。 〔実施例１〕ゼラチン10重量％水溶液100 ｇと、アラビ
アゴム（アラビアガム）10重量％水溶液100 ｇとを混合
し、酢酸でｐＨを4.2 に調整した。これに、魚油（精製
イワシ油：兼松食品株式会社製，ハイカロールＥいか）
100 ｇとβ−カロチン（田辺製薬株式会社製）20ｇとの
混合物（栄養物）を添加し、ホモミキサーを用いて45℃
で乳化混合した。該乳化混合液に対して、40℃の温水を
300 ｇ滴下し、コアセルベート滴を生成させた。その
後、該混合液を５℃まで冷却し、これにカリウムミョウ
バン１重量％水溶液５ｇを添加した。次に、該ホモミキ
サーの高速攪拌をスターラー攪拌に切り替え、水酸化ナ
トリウム10重量％水溶液を用いてｐＨを8.0 に調整し
た。ｐＨ調整後、緩やかに常温まで昇温させ、マイクロ
カプセルを生成させた。該マイクロカプセルの平均粒径
は、約10μｍであった。
明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定される
ものではない。 〔実施例１〕ゼラチン10重量％水溶液100 ｇと、アラビ
アゴム（アラビアガム）10重量％水溶液100 ｇとを混合
し、酢酸でｐＨを4.2 に調整した。これに、魚油（精製
イワシ油：兼松食品株式会社製，ハイカロールＥいか）
100 ｇとβ−カロチン（田辺製薬株式会社製）20ｇとの
混合物（栄養物）を添加し、ホモミキサーを用いて45℃
で乳化混合した。該乳化混合液に対して、40℃の温水を
300 ｇ滴下し、コアセルベート滴を生成させた。その
後、該混合液を５℃まで冷却し、これにカリウムミョウ
バン１重量％水溶液５ｇを添加した。次に、該ホモミキ
サーの高速攪拌をスターラー攪拌に切り替え、水酸化ナ
トリウム10重量％水溶液を用いてｐＨを8.0 に調整し
た。ｐＨ調整後、緩やかに常温まで昇温させ、マイクロ
カプセルを生成させた。該マイクロカプセルの平均粒径
は、約10μｍであった。
【００１４】水温25℃、弱光、若干の通気条件下、濾過
海水中において約300 固体／mlの密度で飼育しているワ
ムシに、上記マイクロカプセル化栄養物の分散液を総量
で80ml／ｌ投与した。このマイクロカプセル化栄養物に
よって20時間飼育したワムシを、孵化した直後のうなぎ
稚魚500 匹（飼育水量：60リットル）に対して投与し
た。このワムシの投与を170 日間続けたところ、うなぎ
稚魚は順調に生育し、しらすうなぎとなった。
海水中において約300 固体／mlの密度で飼育しているワ
ムシに、上記マイクロカプセル化栄養物の分散液を総量
で80ml／ｌ投与した。このマイクロカプセル化栄養物に
よって20時間飼育したワムシを、孵化した直後のうなぎ
稚魚500 匹（飼育水量：60リットル）に対して投与し
た。このワムシの投与を170 日間続けたところ、うなぎ
稚魚は順調に生育し、しらすうなぎとなった。
【００１５】〔実施例２〕実施例１と同様にして得たマ
イクロカプセル化栄養物30重量％と、淡水産クロレラ70
重量％とを配合したものを、実施例１と同様にして飼育
しているワムシに対して総量で120 ml／ｌ投与し、20時
間飼育した。その結果、実施例１で飼育した場合と比較
して、ワムシの死滅数が減少した。このようにして飼育
したワムシを、実施例１と同様にしてうなぎ稚魚に対し
て投与したところ、該うなぎ稚魚は順調に生育し、しら
すうなぎとなった。
イクロカプセル化栄養物30重量％と、淡水産クロレラ70
重量％とを配合したものを、実施例１と同様にして飼育
しているワムシに対して総量で120 ml／ｌ投与し、20時
間飼育した。その結果、実施例１で飼育した場合と比較
して、ワムシの死滅数が減少した。このようにして飼育
したワムシを、実施例１と同様にしてうなぎ稚魚に対し
て投与したところ、該うなぎ稚魚は順調に生育し、しら
すうなぎとなった。
【００１６】
【発明の効果】本発明によれば、うなぎの稚魚を良好に
養殖することができる。
養殖することができる。
Claims (5)
- 【請求項１】 少なくともβ−カロチンを含む栄養物を
マイクロカプセル化したものを含有することを特徴とす
るうなぎ稚魚の餌料生物用餌料。 - 【請求項２】 少なくともβ−カロチンと高度不飽和脂
肪酸とを含む栄養物をマイクロカプセル化したものを含
有することを特徴とするうなぎ稚魚の餌料生物用餌料。 - 【請求項３】 少なくともβ−カロチンを含む栄養物を
マイクロカプセル化したものと、淡水産クロレラとを組
み合わせたことを特徴とするうなぎ稚魚の餌料生物用餌
料。 - 【請求項４】 少なくともβ−カロチン及び高度不飽和
脂肪酸を含む栄養物をマイクロカプセル化したものと、
淡水産クロレラとを組み合わせたことを特徴とするうな
ぎ稚魚の餌料生物用餌料。 - 【請求項５】 請求項１乃至４いずれか記載の餌料生物
用餌料を用いて、うなぎ稚魚の餌料生物を飼育増殖せし
め、該餌料生物をうなぎ稚魚に摂取させることを特徴と
するうなぎ稚魚の養殖方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9237792A JPH1156257A (ja) | 1997-08-18 | 1997-08-18 | うなぎ稚魚の餌料生物用餌料及びうなぎ稚魚の養殖方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9237792A JPH1156257A (ja) | 1997-08-18 | 1997-08-18 | うなぎ稚魚の餌料生物用餌料及びうなぎ稚魚の養殖方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1156257A true JPH1156257A (ja) | 1999-03-02 |
Family
ID=17020504
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9237792A Pending JPH1156257A (ja) | 1997-08-18 | 1997-08-18 | うなぎ稚魚の餌料生物用餌料及びうなぎ稚魚の養殖方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1156257A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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