JPH06237706A - 人工微粒子飼料による二枚貝類稚貝育成方法 - Google Patents

人工微粒子飼料による二枚貝類稚貝育成方法

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JPH06237706A
JPH06237706A JP5053082A JP5308293A JPH06237706A JP H06237706 A JPH06237706 A JP H06237706A JP 5053082 A JP5053082 A JP 5053082A JP 5308293 A JP5308293 A JP 5308293A JP H06237706 A JPH06237706 A JP H06237706A
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artificial
bivalve
fine particle
bivalves
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JP5053082A
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Yasutoyo Nagai
康豊 永井
Yasushi Katabami
泰 方波見
Takafumi Takada
登史 高田
Koji Kikuchi
幸治 菊地
Kenji Tatsuno
謙二 辰野
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MINAMINIHON RAKUNOU KYODO KK
NIPPON HAIGOU SHIRYO KK
Minami Nihon Rakuno Kyodo Co Ltd
Original Assignee
MINAMINIHON RAKUNOU KYODO KK
NIPPON HAIGOU SHIRYO KK
Minami Nihon Rakuno Kyodo Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Landscapes

  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)
  • Fodder In General (AREA)
  • Feed For Specific Animals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】二枚貝類の浮遊幼生から成貝期までの湿式造粒
による人工微粒子飼料を開発し、二枚貝類の人工種苗の
大量生産方法の確立を図る。 【構成】二枚貝類の成育に必要な栄養素を含有するマイ
クロカプセル化人工微粒子飼料を用いて、浮遊幼生から
成貝期までを育成する。 【効果】本発明の人工微粒子飼料により、対照の天然生
物餌料と比較して、稚貝の生残率はほぼ同等、成長率は
80〜90%の結果が得られた。これにより、二枚貝類
の人工種苗を安価に大量生産する道が開けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハマグリ、アコヤガイ
などの二枚貝類の人工種苗生産において、稚貝の成育に
必要な栄養素成分および乳化剤を包含せしめたウエット
タイプのマイクロカプセル化飼料を、浮遊幼生から成貝
までの飼料として給与する二枚貝類の稚貝育成方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、二枚貝類の人工種苗生産は、各県
の栽培漁業センターおよび官・公・民の各水産研究機関
等で行われていて、餌料生物の大量培養に基づく通常法
や、up-welling方式による飼育など、二枚貝類の人工種
苗を大量生産する生産技術の開発が進められている。例
えば、アサリ、ハマグリ、アカガイ、バカガイ、トリガ
イ、ミルクイガイ、アコヤガイ、クロチョウガイ、シロ
チョウガイ、ヒオウギガイ、ホタテガイ、ホッキガイ、
およびカキなどについては、それらの人工種苗生産が可
能となっている。これらの人工種苗生産に使用される飼
料の大部分は、いわゆる‘生物餌料’である。例えば、
緑藻類のナンノクロロプシス、珪藻類のキートセラス・
グラシリス、キートセラス・カルシトランス、黄色鞭毛
藻類のパブロバ・ルテリ、プラシノ藻類のテトラセルミ
ス等が広く使用されている。しかしながら、二枚貝類の
種苗生産を、大規模にかつ高密度に行うためには、親貝
の生殖腺成熟および種苗(幼生、稚貝)の双方に対して
大量の生物餌料を必要とし、餌料生物の大量培養には多
大の労力と費用を投入しているのが現状である。
【0003】また、従来から、魚類および甲殻類に対し
ては、各種の人工微粒子飼料が開発され市販されている
〔金澤 昭夫:化学と生物、第23巻、699〜700
頁(1985);特公平2−40298;特公平3−5
8700〕。しかし、これらの人工微粒子飼料は、二枚
貝類には実用化されていない。なんとなれば、従来の市
販品の粒径は30μm以上の大きさで二枚貝類稚貝の摂
餌には適さず、また、魚類および甲殻類と二枚貝類とで
は栄養要求性に相違があり、かつ、人工飼料に要請され
る物性にも相違があるからである。例えば、物性面にお
いて、二枚貝類用の人工微粒子飼料の粒径については、
3〜5μmといった、かなり微細な粒径を要求される。
また、製造方法において、従来の人工微粒子飼料は、ス
プレードライ製法、凍結乾燥法、および、有機溶媒を用
いた界面重合法などで製造されているが、これらの製法
では、加温による栄養成分の変成、給餌時の水中での栄
養素成分の流失、界面重合による強靱なカプセル化によ
る消化吸収の困難性の問題など、人工微粒子飼料として
不完全なさまざまな問題点を残している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、二枚貝類の
浮遊幼生から成貝期までの飼料として、有機溶媒を用い
ることなく、湿式法により、有効に摂取・消化吸収され
る人工微粒子飼料を製造し、それを用いて二枚貝類の人
工種苗を大量に、かつ、安価に供給する方法を開拓する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決しようとする手段】次に記載するような原
料と製法によって調製したマイクロカプセル化人工微粒
子飼料を、二枚貝類の浮遊幼生から成貝期までの飼料と
して用いる。 栄養素成分:本発明に使用する栄養素成分として
は、次の各群から選ばれる原料が使用される。 A:蛋白質給源−乳蛋白質およびその部分加水分解物、
魚粉または卵白およびそれらの部分加水分解物などの動
物性蛋白質。全脂大豆粉および精製大豆蛋白などの植物
性蛋白質。 B:脂質給源 −レシチン、リゾレシチン、精製魚肝
油、コレステロールなど。 C:微量成長促進物質−酵母エキス、肝臓エキス、ビタ
ミン混合物、ミネラル混合物など。 稚貝の生残率、成長率と原料の経済性から、上記のもの
を選定した。飼料製品中に40〜50%(W/W)の粗
蛋白質が含まれるように配合することが望ましい。脂質
は、ω−3高度不飽和脂肪酸を含有する精製魚肝油が望
ましく、大豆レシチン等のリン脂質は、油脂や脂溶性ビ
タミンの消化・吸収の促進、および、蛋白質の機能発現
の補助に有用といわれている。微量成長促進物質給源の
配合割合は、原料総量の10%程度に留める。 乳化剤:乳化剤としては、レシチン、リゾレシチ
ン、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エス
テル、ショ糖脂肪酸エステル等を、ほぼ同様に使用する
ことができる。安全性、消化・吸収性等を考慮して、前
記のような界面活性剤を使用する。これらの1種または
2種以上を適宜混合して使用し、乳化および水中油滴型
エマルジョンの形成を促進する。 カプセル化用高分子物質:乳蛋白質、ゼラチン、キ
トサン、カラギーナン、ローカストビーンガム、キタン
サンガム、ファーセルラン、カラヤガム、ガッディガ
ム、トラガントガム、アルギン酸ナトリウム、ペクチ
ン、メチルセルロース、およびカルボキシメチルセルロ
ースなど。これらの親水性高分子物質を用いてマイクロ
カプセルを形成するには、先に特願昭62−645号
(特開昭63−169939号)に詳述したような、乳
蛋白質複合体の調製技術が利用される。すなわち、乳蛋
白質−キトサン−カラギーナンによるイオノトロピーの
ゲル化機構により、好適な強度をもち、かつ、消化吸収
容易な被膜を形成させることができる。
【0006】前記のような原料と製法を用いてマイクロ
カプセル化人工微粒子飼料を調製するときの粒径は、
0.1〜30μmの範囲にあり、かつ、5μm以下の粒
径のものの個数分布が50%以上を占めることが望まし
い。二枚貝類の浮遊幼生、沈着稚貝が摂餌可能な生物餌
料の大きさに適合させるためである。かかる粒径分布を
有する人工微粒子飼料は、また、水中に投入したとき、
適当な水中懸濁性をも保有する。
【0007】
【実施例】
実施例1:マイクロカプセル化人工微粒子飼料の調製:
50〜60℃の温水2リットルにカゼインナトリウム1
00g、精製魚油80g、乳清蛋白分解物370g、大
豆レシチン20g、カラギーナン15gおよび酵母エキ
ス25gを順次加え、さらに精製大豆蛋白200gを加
えて攪拌しながら加温して、よく溶解する。ついで、キ
トサンを1%含有する1.1%乳酸溶液500ミリリッ
トルを加え、カセイソーダでpH7に調整した後、高圧
ホモゲナイザーにかけ、60〜70℃、150〜200
Kg/cm2で均質化し、小分け充填した後、速やかに凍結す
る。かくして得たマイクロカプセル化人工微粒子飼料の
分析値は、乾物換算値で粗蛋白49.1%、粗脂肪1
3.3%、炭水化物17.7%、水分80%であり、粒
径は5μm以下の区分51%であった。
【0008】使用する栄養素成分原料の配合例を表1に
示す。対象とする生物種に応じて、例えば、蛋白質源の
全てを植物性の全脂大豆粉に置換するなどの選択が可能
である。
【表1】 乳化剤は、上記の大豆レシチンに替えて、リゾレシチ
ン、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エス
テル、ショ糖脂肪酸エステル等を用いても全く同様に製
造し得る。微量成長促進物質給源としての酵母エキスに
替えて肝臓エキスを用いても、ほぼ同様の育成結果が得
られる。これらの人工微粒子飼料の使用方法は、所定の
濃度になるよう計量したのち、純水もしくは海水と混合
し、家庭用ミキサー等で高速攪拌して粒子を均一に分散
させてから水槽に給与する。
【0009】実施例2:アコヤガイ浮遊幼生の育成試
験: 方法 アコヤガイ (Pinctada fucata) の孵化後8日目の浮遊
幼生を用いて5日間飼育した。飼育水槽は30リットル
水槽を用いて、浮遊幼生の収容密度は8個体/mlとし
た。試験区は、実施例1で調製した微粒子飼料区と、対
照区として生物餌料区を設定し、微粒子飼料区の給餌量
は3ppm,2回/日として、生物餌料区は黄色鞭毛藻
類のPavlova lutheri を15,000〜20,000細胞/mlとし
た。 結果 試験終了時におけるアコヤガイ浮遊幼生の生残率と、2
0個体の平均殻長を表2に示す。生残率は両試験区にお
いてほぼ同等であったが、成長の指標である平均殻長で
は、対照の生物餌料区よりも本発明の微粒子飼料区の方
が高い値となった。
【表2】
【0010】実施例3:アコヤガイ沈着稚貝の育成試
験: 方法 アコヤガイ (Pinctada fucata) の孵化後80日目の沈
着稚貝を用いて20日間飼育した。飼育水槽は30リッ
トル水槽を用いて、沈着稚貝の収容数は8個体/mlと
した。試験区は、実施例1で調製した微粒子飼料区と、
対照区として生物餌料区を設定し、微粒子飼料区の給餌
量は3ppm,2回/日として、生物餌料区は黄色鞭毛
藻類のPavlova lutheri を15,000〜20,000細胞/mlと
した。 結果 試験終了時におけるアコヤガイ沈着稚貝の生残率と、大
小のグループ各20個体の平均殻長を表3に示す。生残
率は両試験区においてほぼ同等であったが、成長の指標
である平均殻長については、対照の生物餌料区に比べて
微粒子飼料区では、大サイズのグループで86.0%、
小サイズのグループで80.7%の成長となった。日間
伸殻長量は、大小2グループの平均で、生物餌料区では
69.1μm、微粒子飼料区では57.4μmとなり、
生物餌料区に比して微粒子飼料区では83.1%の成長
が得られた。
【表3】
【0011】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のウエット
タイプのマイクロカプセル化人工微粒子飼料を用いて二
枚貝類の浮遊幼生および沈着稚貝を育成すれば、対照の
天然生物餌料に比して、生残率でほぼ同等、沈着稚貝の
段階での成長率で80〜90%の成績が得られる。沈着
稚貝の成長率の点で更に改良すべき余地があるとは言
え、本発明の微粒子飼料は十分にその目的を果たし得
る。よって、本発明によって、二枚貝類の人工種苗を安
価に大量に生産・供給する道が開かれたと言える。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】また、従来から、魚類および甲殻類に対し
ては、各種の人工微粒子飼料が開発され市販されている
〔金澤 昭夫:化学と生物、第23巻、699〜700
頁(1985);特公平2−40298;特公平3−5
8700〕。しかし、これらの人工微粒子飼料は、二枚
貝類には実用化されていない。なんとなれば、従来の市
販品の粒径は30μm以上の大きさで二枚貝類稚貝の摂
餌には適さず、また、魚類および甲殻類と二枚貝類とで
は栄養要求性に相違があり、かつ、人工飼料に要請され
る物性にも相違があるからである。例えば、物性面にお
いて、二枚貝類用の人工微粒子飼料の粒径については、
3〜5μmといった、かなり微細な粒径を要求される。
また、製造方法において、従来の人工微粒子飼料は、ス
プレードライ製法、凍結乾燥法、および、有機溶媒を用
いた界面重合法などで製造されているが、これらの製法
では、加温による栄養成分の変性、給餌時の水中での栄
養素成分の流失、界面重合による強靱なカプセル化によ
る消化吸収の困難性の問題など、人工微粒子飼料として
不完全なさまざまな問題点を残している。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【課題を解決しようとする手段】次に記載するような原
料と製法によって調製したマイクロカプセル化人工微粒
子飼料を、二枚貝類の浮遊幼生から成貝期までの飼料と
して用いる。 栄養素成分:本発明に使用する栄養素成分として
は、次の各群から選ばれる原料が使用される。 A:蛋白質給源−乳蛋白質およびその部分加水分解物、
魚粉または卵白およびそれらの部分加水分解物などの動
物性蛋白質。全脂大豆粉および精製大豆蛋白などの植物
性蛋白質。 B:脂質給源 −レシチン、リゾレシチン、精製魚肝
油、コレステロールなど。 C:微量成長促進物質−酵母エキス、肝臓エキス、ビタ
ミン混合物、ミネラル混合物など。 稚貝の生残率、成長率と原料の経済性から、上記のもの
を選定した。飼料製品中に40〜50%(W/W)の粗
蛋白質が含まれるように配合することが望ましい。脂質
は、ω−3高度不飽和脂肪酸を含有する精製魚肝油が望
ましく、大豆レシチン等のリン脂質は、油脂や脂溶性ビ
タミンの消化・吸収の促進、および、蛋白質の機能発現
の補助に有用といわれている。微量成長促進物質給源の
配合割合は、原料総量の10%程度に留める。 乳化剤:乳化剤としては、レシチン、リゾレシチ
ン、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エス
テル、ショ糖脂肪酸エステル等を、ほぼ同様に使用する
ことができる。安全性、消化・吸収性等を考慮して、前
記のような界面活性剤を使用する。これらの1種または
2種以上を適宜混合して使用し、乳化および水中油滴型
エマルジョンの形成を促進する。 カプセル化用高分子物質:乳蛋白質、ゼラチン、キ
トサン、カラギーナン、ローカストビーンガム、キサン
タンガム、ファーセルラン、カラヤガム、ガッディガ
ム、トラガントガム、アルギン酸ナトリウム、ペクチ
ン、メチルセルロース、およびカルボキシメチルセルロ
ースなど。これらの親水性高分子物質を用いてマイクロ
カプセルを形成するには、先に特願昭62−645号
(特開昭63−169939号)に詳述したような、乳
蛋白質複合体の調製技術が利用される。すなわち、乳蛋
白質−キトサン−カラギーナンによるイオノトロピーの
ゲル化機構により、好適な強度をもち、かつ、消化吸収
容易な被膜を形成させることができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【実施例】 実施例1:マイクロカプセル化人工微粒子飼料の調製:
50〜60℃の温水2リットルにカゼインナトリウム1
00g、精製魚油80g、乳清蛋白分解物370g、大
豆レシチン20g、カラギーナン15gおよび酵母エキ
ス25gを順次加え、さらに精製大豆蛋白200gを加
えて攪拌しながら加温して、よく溶解する。ついで、キ
トサンを1%含有する1.1%乳酸溶液500ミリリッ
トルを加え、カセイソーダでpH7に調整した後、高圧
ホモゲナイザーにかけ、60〜70℃、150〜200
Kg/cm2で均質化し、小分け充填した後、速やかに凍結す
る。かくして得たマイクロカプセル化人工微粒子飼料の
分析値は、乾物換算値で粗蛋白49.1%、粗脂肪1
3.3%、炭水化物17.7%であり、また、固形分は
全量の20%であった。なお、粒径は5μm以下の区分
51%であった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】実施例3:アコヤガイ沈着稚貝の育成試
験: 方法 アコヤガイ (Pinctada fucata) の孵化後80日目の沈
着稚貝を用いて20日間飼育した。飼育水槽は30リッ
トル水槽を用いて、沈着稚貝の収容数は8個体/mlと
した。試験区は、実施例1で調製した微粒子飼料区と、
対照区として生物餌料区を設定し、微粒子飼料区の給餌
量は20〜25ppm,2回/日として、生物餌料区は
黄色鞭毛藻類のPavlova lutheri 80,000〜100,000
細胞/mlとした。 結果 試験終了時におけるアコヤガイ沈着稚貝の生残率と、大
小のグループ各20個体の平均殻長を表3に示す。生残
率は両試験区においてほぼ同等であったが、成長の指標
である平均殻長については、対照の生物餌料区に比べて
微粒子飼料区では、大サイズのグループで86.0%、
小サイズのグループで80.7%の成長となった。日間
伸殻長量は、大小2グループの平均で、生物餌料区では
69.1μm、微粒子飼料区では57.4μmとなり、
生物餌料区に比して微粒子飼料区では83.1%の成長
が得られた。
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 登史 奈良県奈良市帝塚山2丁目19−10 (72)発明者 菊地 幸治 宮崎県都城市都原町8−4 (72)発明者 辰野 謙二 奈良県大和郡山市矢田山町18−9

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二枚貝類の人工種苗生産において、稚貝
    の成育に必要な栄養素成分および乳化剤を包含せしめた
    湿式造粒によるマイクロカプセル化飼料を給与すること
    を特徴とする人工微粒子飼料による二枚貝類稚貝育成方
    法。
  2. 【請求項2】 包含される栄養素成分が、蛋白質又はそ
    の加水分解物、脂質、微量成長促進物質、および、ビタ
    ミン、ミネラルのプレミックスから成ることを特徴とす
    る請求項1の人工微粒子飼料による二枚貝類稚貝育成方
    法。
  3. 【請求項3】 包含される乳化剤が、レシチン、リゾレ
    シチン、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
    エステルおよびショ糖脂肪酸エステルからなる群より選
    ばれた乳化剤であることを特徴とする請求項1の人工微
    粒子飼料による二枚貝類稚貝育成方法。
  4. 【請求項4】 マイクロカプセル化に使用される高分子
    物質が、乳蛋白質、キトサン、およびカラギーナンであ
    ることを特徴とする請求項1の人工微粒子飼料による二
    枚貝類稚貝育成方法。
  5. 【請求項5】 マイクロカプセル化飼料の粒径が0.1
    〜30μmの範囲であり、粒径5μm以下のものの個数
    分布が50%以上を占めることを特徴とする請求項1の
    人工微粒子飼料による二枚貝類稚貝育成方法。
JP5053082A 1993-02-17 1993-02-17 人工微粒子飼料による二枚貝類稚貝育成方法 Pending JPH06237706A (ja)

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