JPH1156048A - 乗用田植機 - Google Patents

乗用田植機

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JPH1156048A
JPH1156048A JP22990797A JP22990797A JPH1156048A JP H1156048 A JPH1156048 A JP H1156048A JP 22990797 A JP22990797 A JP 22990797A JP 22990797 A JP22990797 A JP 22990797A JP H1156048 A JPH1156048 A JP H1156048A
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fertilizer
fixed
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movable
air tank
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Yuichi Kato
祐一 加藤
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Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オペレータが運転石に乗降する際に、可動側
施肥装置形成体が支障とならないようにすること。 【解決手段】 施肥装置は、走行部の後部に固定した固
定側施肥装置形成体と、同固定側施肥装置形成体の左右
側部にそれぞれ連結体を介して連結した左右一対の可動
側施肥装置形成体とを具備し、可動側施肥装置形成体
は、固定側施肥装置形成体の左右側方位置でかつこれと
略同一直線上に配置した使用位置と、前方へ折返して固
定側施肥装置形成体と略平行状態に配置した収納位置と
の間で位置変更自在とし、しかも、収納位置では可動側
施肥装置形成体の先端部が運転席の前端部よりも後方に
位置するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗用田植機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、乗用田植機の一形態として、施肥
作業と苗の植付作業とを同時に行なえるようにしたもの
があり、同乗用田植機では、走行部の後部に施肥装置を
配設すると共に、同走行部の後方に植付部を連結してい
る。
【0003】そして、施肥装置と植付部は、それぞれ多
数条、例えば、10条の施肥・植付作業も行なえるよう
にしている。
【0004】この場合、施肥装置は、10条分の施肥装
置形成体を左右方向に並べて配置して形成すると共に、
中央部の6条分の施肥装置形成体は、走行部の後部に固
定して固定側施肥装置形成体となし、同固定側施肥装置
形成体の左右側方に、それぞれ2条分の施肥装置形成体
を連結体を介して連結して可動側施肥装置形成体となし
ている。
【0005】しかも、各可動側施肥装置形成体は、それ
ぞれ固定側施肥装置形成体の左右側方位置でかつこれと
略同一直線上に配置した使用位置と、固定側施肥装置形
成体より前方へ略直角に折曲した収納位置との間で位置
変更自在としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した乗
用田植機では、可動側施肥装置形成体を固定側施肥装置
形成体より前方へ略直角に折曲して収納位置となした状
態では、同可動側施肥装置形成体が走行部に設けた運転
席の側方に位置すると共に、同可動側施肥装置形成体の
先端部が運転席の前端部よりも前方へ位置しているため
に、同運転席にオペレータが乗降する際に、可動側施肥
装置形成体が支障となり、特に、オペレータが着座状態
から緊急避難を要する場合には、避難が遅れる虞れがあ
る。
【0007】また、可動側施肥装置形成体が収納状態に
あっても、施肥装置の全幅が走行部の左右側部にそれぞ
れ設けた乗降用ステップの左右外側幅よりも大きく外方
へ突出しているために、可動側施肥装置形成体がコンク
リート畦畔等に衝突して破損等することがあった。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、走
行部の後部に運転席を配置し、同運転席の直後方位置に
左右方向へ伸延する施肥装置を配設した乗用田植機にお
いて、施肥装置は、走行部の後部に固定した固定側施肥
装置形成体と、同固定側施肥装置形成体の左右側部にそ
れぞれ連結体を介して連結した左右一対の可動側施肥装
置形成体とを具備し、可動側施肥装置形成体は、固定側
施肥装置形成体の左右側方位置でかつこれと略同一直線
上に配置した使用位置と、前方へ折返して固定側施肥装
置形成体と略平行状態に配置した収納位置との間で位置
変更自在とし、しかも、収納位置では可動側施肥装置形
成体の先端部が運転席の前端部よりも後方に位置するよ
うにしたことを特徴とする乗用田植機を提供せんとする
ものである。
【0009】また、本発明では、施肥装置は、走行部の
後部に固定した固定側施肥装置形成体と、同固定側施肥
装置形成体の左右側部にそれぞれ連結体を介して連結し
た左右一対の可動側施肥装置形成体とを具備し、可動側
施肥装置形成体は、固定側施肥装置形成体の左右側方位
置でかつこれと略同一直線上に配置した使用位置と、前
方へ折返して固定側施肥装置形成体と略平行状態に配置
した収納位置との間で位置変更自在とし、しかも、収納
状態となした施肥装置の左右幅は、走行部の左右外側幅
内に収まるようにしたことにも特徴を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0011】すなわち、本発明に係る乗用田植機は、基
本的構造として、走行部の後部に運転席を配置し、同運
転席の直後方位置に左右方向へ伸延する施肥装置を配設
している。
【0012】そして、特徴的構造として、施肥装置は、
走行部の後部に固定した固定側施肥装置形成体と、同固
定側施肥装置形成体の左右側部にそれぞれ連結体を介し
て連結した左右一対の可動側施肥装置形成体とを具備
し、可動側施肥装置形成体は、固定側施肥装置形成体の
左右側方位置でかつこれと略同一直線上に配置した使用
位置と、前方へ折返して固定側施肥装置形成体と略平行
状態に配置した収納位置との間で位置変更自在としてい
る。
【0013】しかも、収納位置では可動側施肥装置形成
体の先端部が運転席の前端部よりも後方に位置するよう
にしている。
【0014】このようにして、オペレータが運転席へ乗
降する際に、可動側施肥装置形成体が支障とならず、楽
に乗降が行なえるようにしている。
【0015】従って、オペレータは、着座状態から離座
して緊急避難を要する場合にも、スムーズに避難するこ
とができて、オペレータの安全性を良好に確保すること
ができる。
【0016】また、収納状態となした施肥装置の左右幅
は、走行部の左右外側幅内に収まるようにようにしてい
る。
【0017】このようにして、万一、障害物等に機体が
衝突する場合には、走行部の左右側張出し部、例えば、
乗降用ステップが先に衝突することより、オペレータが
それに気がついて、可動側施肥装置形成体が損傷等され
るのを回避することができる。
【0018】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面を参照しなが
ら説明する。
【0019】図1〜図3に示すAは、本発明に係る乗用
田植機であり、同乗用田植機Aは、走行部1の後方に植
付部2を昇降機構3を介して連結している。
【0020】走行部1は、図1〜図3に示すように、機
体フレーム4の前部に原動機部5を設け、その後方位置
に運転部6を設け、その後方位置にミッション部7を設
け、さらにその後方位置に施肥装置8を設けて、機体フ
レーム4の前部左右側下方位置に左右側前車輪9,9を
設けると共に、後部左右側下方位置に左右側後車輪10,1
0 を設けている。
【0021】そして、運転部6は、原動機部5の後部に
ハンドル11を設け、その後方位置に運転席12を配置し、
同運転席12とハンドル11との間に位置する機体フレーム
4上にはステップ部13を張設しており、同ステップ部13
の左右側部には、図2及び図3に示すように、乗降用の
左右側補助ステップ体14,14 を、外側方へ略水平に張出
した使用位置と、上方へ略垂直に跳上げた収納位置との
間で起倒自在に取付けている。
【0022】植付部2は、図1〜図3に示すように、植
付ミッションケース15に左右方向に間隔を開けて配置し
た五個の植付伝動ケース16,16,16,16,16を連動連設し、
各植付伝動ケース16の左右側後部にそれぞれロータリケ
ース17,17 を連動連設し、各ロータリケース17の両端部
に植付爪18,18 を取付け、また、これら植付伝動ケース
16,16,16,16,16の直上方位置には苗載台19を前高後低の
傾斜姿勢にて左右方向へ往復移動自在に載設する一方、
上記植付伝動ケース16,16,16,16,16の直下方位置には、
それぞれセンターフロート20と左右一対の内側サイドフ
ロート21,21 と左右一対の外側サイドフロート21',21'
とを配設している。
【0023】そして、苗載台19は、6条分の苗マットを
載置可能とした固定側苗載台形成体22と、同固定側苗載
台形成体22の左右側端部に連結機構23,23 を介して連結
すると共に、2条分の苗マットを載置可能とした可動側
苗載台形成体24,24 とから形成して、各可動側苗載台形
成体24,24 は、固定側苗載台形成体22の左右側端部に接
続した使用位置と、固定側苗載台形成体22の左右側上方
位置に重合配置した収納位置との間で位置変更自在とし
ている。
【0024】また、左右最外側に位置する植付伝動ケー
ス16,16 は、その内側方に位置する植付伝動ケース16,1
6 に連結板25,25 を介して連結して、略水平の使用位置
と上方へ跳上げた収納位置との間で位置変更自在として
いる。
【0025】このようにして、植付部2では、10条の
苗植付けを可能としている。
【0026】また、各フロート20,21,21' には、作溝体
26,26,26を取付け、各フロート20,21,21' が圃場面上を
滑走する際に、各作溝体26,26,26により10条の溝を形
成して、各溝中に後述する施肥装置8より繰出される肥
料を放出するようにしている。
【0027】上記のような構成において、本発明の要旨
は、施肥装置8の構造にあり、かかる構造について、以
下に図面を参照しながら説明する。
【0028】すなわち、施肥装置8は、図1〜図6に示
すように、機体フレーム4の後部に立設した支持機枠30
上に載設しており、同支持機枠30上に固定した6条分の
固定側施肥装置形成体31と、同固定側施肥装置形成体31
の左右側部にそれぞれ連結体32,32 を介して連結した左
右一対の2条分の可動側施肥装置形成体33,33 と、右側
の可動側施肥装置形成体33の右側端部に取付けたブロワ
34とを具備している。
【0029】そして、可動側施肥装置形成体33,33 は、
図4〜図6に示すように、固定側施肥装置形成体31の左
右側方位置で、かつ、これと略同一直線上に配置した使
用位置と、前方へ折返して固定側施肥装置形成体31と略
平行状態に配置した収納位置との間で位置変更自在と
し、しかも、図1に示すように、収納位置では可動側施
肥装置形成体33,33 の先端部が運転席12の前端部よりも
後方に位置するようにしている。
【0030】従って、オペレータが運転席へ乗降する際
に、可動側施肥装置形成体33が支障とならず、楽に乗降
が行なえ、その結果、オペレータは、着座状態から離座
して緊急避難を要する場合にも、スムーズに避難するこ
とができて、オペレータの安全性を良好に確保すること
ができる。
【0031】さらに、収納状態となした施肥装置8の左
右幅W1は、走行部1の左右外側幅(最外側に位置する収
納状態の左右側補助ステップ体14,14 の間隔)W2内に収
まるようにしている。
【0032】従って、万一、障害物等に機体が衝突する
場合には、走行部1の左右側張出し部、すなわち、最外
側に位置する収納状態の左右側補助ステップ体14,14 が
先に衝突することにより、オペレータがそれに気がつい
て、可動側施肥装置形成体33,33 が損傷等されるのを回
避することができる。
【0033】また、固定側施肥装置形成体31は、図4〜
図7に示すように、支持機枠30上に固定した支持枠体35
と、同支持枠体35に支持させた6条分の形成体ユニット
36と、各形成体ユニット36に肥料搬送用エアを送るエア
タンク37とを具備している。
【0034】支持枠体35は、支持機枠30上に左右一対の
支持板体38,38 を立設し、両支持板体38,38 間に左右方
向に伸延する3本の第1・第2・第3横フレーム39,40,
41を貫通状態に横架して形成している。
【0035】形成体ユニット36は、図7〜図9に示すよ
うに、上記第2・第3横フレーム40,41 に繰出し体42を
取付け、同繰出し体42の上端に施肥ホッパー43を連通連
設する一方、繰出し体42の下端に三又連結体44に形成し
た上部連結口44a を連結体パッキン45を介して着脱自在
に連結し、同三又連結体44に形成した後部連結口44bに
施肥ホース46の基端部を連結している。42a は排出キャ
ップである。
【0036】そして、三又連結体44は、支持機枠30上に
突設したステー47に取付ブラケット48を介して着脱自在
に取付けており、ステー47に形成した門型の挿通孔47a
中に三又連結体44に形成した前部連結口44c を挿通し
て、同前部連結口44c を後述するエアタンク37に形成し
た連結孔37a 中に抜差し自在に挿入している。47b は、
ステー47に突設した係止片、48a は、取付ブラケット48
に取付けた取付具で、上記係止片47b に係止して取付け
るようにしている。
【0037】エアタンク37は、図6〜図11に示すよう
に、左右方向に伸延する円形パイプ状に形成して、後部
周壁に6個の連結孔37a を左右方向に一定の間隔を開け
て形成しており、支持枠体35の第1・第2・第3横フレ
ーム39,40,41の左右側端に、左右一対の板状のエアタン
ク支持体50,50 を取付けて、両エアタンク支持体50,50
間に横架状に、かつ、着脱自在に取付けている。
【0038】すなわち、エアタンク支持体50,50 には、
エアタンク37の端部を嵌入する嵌入孔51,51 を形成し、
各嵌入孔51の内面前後縁部にそれぞれ押え体連結ブラケ
ット52,52 を取付け、また、各嵌入孔51の下側周縁部に
位置するエアタンク支持体50の部分に受け体53を突設し
て、同受け体53によりエアタンク37の端部を下方より受
けるようにしている。
【0039】そして、エアタンク37の両端部には、エア
漏れ防止用のパッキン54,54 を取付けて、各パッキン5
4,54 を介して各エアタンク支持体50,50 の嵌入孔51,51
中に端部を挿入すると共に、押え体連結ブラケット52,
52 に押え体55,55 を取付ボルト56,56 により取付け
て、両押え体55,55 によりエアタンク37の左右側端部を
押付け状態に取付けている。
【0040】ここで、パッキン54は、図14にも示すよ
うに、エアタンクの端部外周面を被覆する外側パッキン
形成体54a と、エアタンク37の端部内周面を被覆する内
側パッキン形成体54b と、両パッキン形成体54a,54b の
周縁端部を接続する周縁端部パッキン形成体54c とから
形成している。
【0041】このようにして、パッキン54をエアタンク
37の端部に嵌合させて容易に取付けることができると共
に、同パッキン54をエアタンク37の端部より容易に取外
すこともできて、同エアタンク37のメンテナンスを楽に
行なうことができる。
【0042】しかも、肥料搬送用エアが外部へ漏れるの
を確実に防止することもできる。
【0043】また、押え体55は、パッキン54の内径と略
同形の円形孔55a を有し、前後部に連結用耳片55b,55b
を形成すると共に、上部にエアタンク37の端部の周縁部
を上方より押える押え片55c を形成している。
【0044】このようにして、エアタンク37の端部をパ
ッキン54を介して受け体53と押え片55c とにより上下方
向から挾持して保持することができる。
【0045】従って、エアタンク37は、押え体55を着脱
することにより、受け体53と押え片55c とを介して取付
け・取外し作業を楽にかつ確実に行なうことができて、
同エアタンク37のメンテナンスや交換作業を迅速かつ確
実に行なうことができる。
【0046】この際、エアタンク37に連通連結している
三又連結体44の前部連結口44c は、連結孔37a 中に挿入
しているだけであるために、容易にエアタンク37を取付
け・取外しすることができる。
【0047】しかも、エアタンク37の端部にはパッキン
54を取付けているために、エアタンク37内を通して肥料
搬送用エアを三又連結体44内に送る際に、肥料搬送用エ
アが漏れるのを確実に防止することができて、エアの供
給量を良好に確保することができ、その結果、施肥作業
を確実に行なうことができる。
【0048】可動側施肥装置形成体33は、上記固定側施
肥装置形成体31と基本的構成を同じくしており、固定側
施肥装置形成体31の支持板体38に連結体32を介して連結
した支持枠体60と、同支持枠体60に支持させた2条分の
形成体ユニット36と、各形成体ユニット36に肥料搬送用
エアを送るエアタンク61とを具備している。
【0049】そして、支持枠体60は、図10、図12及
び図13に示すように、内外側エアタンク支持体62,63
間に左右方向に伸延する3本の第1・第2・第3横フレ
ーム64,65,66を横架して形成している。
【0050】内外側エアタンク支持体62,63 には、それ
ぞれエアタンク61の端部を嵌入する嵌入孔67,68 を形成
しており、固定側施肥装置形成体31側に位置する内側の
エアタンク支持体62の嵌入孔67は、パッキン54の外径と
略同径の円形に形成すると共に、上部に押え体55に形成
した押え片55c を挿入するための挿入切欠孔67a を形成
し、また、右側の支持枠体60に設けた外側のエアタンク
支持体63の嵌入孔68は、パッキン54の内径と略同一径の
円形に形成する一方、左側の支持枠体60に設けた外側の
エアタンク支持体63には嵌入孔68を形成していない。61
a は連通孔である。
【0051】そして、右側の支持枠体60に設けた外側の
エアタンク支持体63の嵌入孔68には、ブロワ34の吹出部
34a を着脱自在に、かつ、パッキン54を介して密封状態
に接続すると共に、左側の支持枠体60に設けた外側のエ
アタンク支持体63によりエアタンク61の外側端を閉塞し
て、ブロワ34から供給される肥料搬送用エアが円滑かつ
確実に右側のエアタンク61→エアタンク37→左側のエア
タンク61へ圧送されるようにしている。
【0052】また、内側のエアタンク支持体62には、挿
入切欠孔67a と対向するエアタンク支持体62の部分の内
面に、エアタンク61の内側端部を受けるL字状のエアタ
ンク受体69を突設している。
【0053】外側のエアタンク支持体63の内面には、前
側上部と後側下部とに対向させて、エアタンク61の外側
端部を受けるL字状のエアタンク受体71,72 をそれぞれ
突設している。
【0054】従って、エアタンク61も、前記エアタンク
37と同様に、押え体55を着脱することにより、取付け・
取外し作業を楽にかつ確実に行なうことができて、同エ
アタンク61のメンテナンスや交換作業を迅速かつ確実に
行なうことができる。
【0055】ここで、可動側施肥装置形成体33に取付け
た押え体55は、使用位置にて固定側施肥装置形成体31に
取付けた押え体55と面接触して、エアタンク61,37 同士
をパッキン54,54 を介して密封状態にて接続するように
している。
【0056】連結体32は、図6及び図15に示すよう
に、固定側施肥装置形成体31に設けたエアタンク支持体
50の外側面に、側面視略コ字状の固定側枢支連結片75を
外側前方へ向けて突設する一方、可動側施肥装置形成体
33に設けた内側のエアタンク支持体62の内側面に、先端
二又状の可動側枢支連結片76を外側前方へ向けて突設し
て、同可動側枢支連結片76の先端部を固定側枢支連結片
75の先端部に、上下方向に軸線を向けた枢支ピン77によ
り枢支・連結して、同枢支ピン77を中心に可動側施肥装
置形成体33を180 度回動させて、使用位置と収納位置と
に位置変更自在としている。
【0057】しかも、固定側枢支連結片75の先端部下端
には、カム78を設けており、同カム78は、上面を傾斜面
78a となしている。
【0058】そして、傾斜面78a には、可動側施肥装置
形成体33が使用位置から収納位置に位置変更する際に、
可動側枢支連結片76の下端面が上記カム78の傾斜面78a
上を摺動することにより、可動側施肥装置形成体33を上
昇移動させる案内機能をもたせている。
【0059】従って、可動側施肥装置形成体33は、収納
位置に位置変更する際に、逐一上方へ持揚げる必要性が
なくなり、同可動側施肥装置形成体33を後車輪フェンダ
ー等に当てることなくスムーズに回動させて位置変更さ
せることができる。
【0060】また、可動側施肥装置形成体33に設けた外
側のエアタンク支持体63の内側面には、可動側連結片79
を前方へ向けて突設する一方、固定側施肥装置形成体31
に設けた第2横フレーム65には固定側連結片80を前上方
へ向けて突設して、同固定側連結片80の先端に形成した
当接片80a に、可動側連結片79の先端に形成した当接片
79a を収納位置にて突き合せ状に当接させて、連結ボル
ト81により着脱自在に連結している。
【0061】このようにして、可動側施肥装置形成体33
を収納位置に位置変更して、固定側施肥装置形成体31に
連結した際には、両連結片79,80 と固定側施肥装置形成
体31と連結体32と可動側施肥装置形成体33とにより、平
面視にて閉ループが形成されるようにしている。
【0062】従って、収納状態における施肥装置8の固
定構造を強固なものとなすことができ、特に、左右方向
の振動に強い固定構造となすことができて、施肥装置8
の損傷を確実に防止することができる。
【0063】また、右側の可動側施肥装置形成体33に
は、図4及び図5に示すように、ブロワ34を取付体90を
介して取付けている。
【0064】そして、取付体90は、可動側施肥装置形成
体33に設けた支持枠体60の右側端部に上下方向に伸延す
る前後一対の取付体本体91,91 を取付け、両取付体本体
91,91 の上部間に前後方向に伸延する枢軸92を横架し、
同枢軸92に上下方向に伸延する前後一対の取付アーム9
3,93 の上端部を枢支して、両取付アーム93,93 を枢軸9
2を中心に上下回動自在とし、両取付アーム93,93 にブ
ロワ34を取付けている。
【0065】このようにして、ブロワ34は、吹出部34a
を右側の可動側施肥装置形成体33に設けたエアタンク61
の右側端部に接続した使用位置と、可動側施肥装置形成
体33の右側端部の直上方位置に跳上げた収納位置との間
で位置変更自在としている。
【0066】また、図4及び図5に示すように、各形成
体ユニット36の繰出し体42には、ユニットクラッチ95を
設けて、各ユニットクラッチ95のクラッチ作動レバー96
と苗載台19の前面上部1に設けたクラッチ操作レバー11
9 とを押引きワイヤ97を介して連動連結している。
【0067】ここで、一本の押引きワイヤ97には、左右
に隣接する二本のクラッチ作動レバー96,96 を直列的に
連動連結している。
【0068】従って、押引きワイヤ97は5本使用してお
り、施肥装置8の右側部に中途部を集中配置している。
【0069】そして、左側の可動側施肥装置形成体33に
設けたクラッチ作動レバー96,96 を操作する押引きワイ
ヤ97は、右側方へ迂回させて配置しているために、必然
的に長尺に形成しなければならず、そのために同押引き
ワイヤ97の中途部を第1・第2・第3ワイヤ支持体98,9
9,100 により支持させている。
【0070】すなわち、第1ワイヤ支持体98は、左側の
可動側施肥装置形成体33に設けた第3横フレーム66の右
側部に立設して、上端部にワイヤ挿通リング98a を形成
しており、また、第2ワイヤ支持体99は、固定側施肥装
置形成体31に設けた第3横フレーム66の左側部に立設し
て、上端部にワイヤ挿通リング99a を形成している。
【0071】また、第3ワイヤ支持体100 は、上記第3
横フレーム66の右側部に下端を取付ブラケット101 を介
して枢支ピン102 により枢支して、同第3ワイヤ支持体
100を左右揺動自在となすと共に、同第3ワイヤ支持体1
00 の下部と取付ブラケット101 との間に引張スプリン
グ103 を介設して、同第3ワイヤ支持体100 を右側方へ
傾斜姿勢となしている。100aはワイヤ挿通リングであ
る。
【0072】しかも、上記した第1・第2・第3ワイヤ
支持体98,99,100 は、施肥装置8の左右側可動側施肥装
置形成33,33 を使用位置となしている場合には、各ワイ
ヤ挿通リング98a,99a,100aが略同一地上高にあって、押
引きワイヤ97の中途部を略水平に緊張させて支持するこ
とができるようにしている。
【0073】そして、左側の可動側施肥装置形成体33を
収納位置に位置変更した場合には、押引きワイヤ97も可
動側施肥装置形成体33の移動に連動して引張られるが、
同押引きワイヤ97を支持している第3ワイヤ支持体100
が引張スプリング103 の弾性付勢力に抗して左側方へ傾
動して、押引きワイヤ97の緊張状態を保持するようにし
ている。
【0074】従って、長尺に形成された押引きワイヤ97
は、左側の可動側施肥装置形成体33の位置変更動作にか
かわらず、常時、中途部が緊張状態に保持されて、たる
みを生じることがないために、苗載台19等に押引きワイ
ヤ97が引掛る等して損傷されるのを防止することができ
る。
【0075】また、可動側施肥装置形成体33の位置変更
に際して、押引きワイヤ97を逐一取付け・取外しする必
要がない。
【0076】図16及び図17は、他の実施例としての
可動側施肥装置形成体33の固定構造を示しており、同可
動側施肥装置形成体33に固定手段82を設けると共に、同
固定手段82は、可動側施肥装置形成体33の底部に雌ネジ
部82a を設ける一方、走行部1の後車輪フェンダー83に
沿わせてステップ部84を外側方へ並設し、同ステップ部
84に多数の泥落し孔84a を形成して、所定の泥落し孔84
a を通してつまみ付固定ボルト82b を下方より螺着する
ことにより、同ステップ部84に可動側施肥装置形成体33
を収納位置にて固定可能としている。85は、可動側施肥
装置形成体33の底部に張設したゴムマットである。
【0077】従って、上下方向の振動にも強い固定構造
となすことができて、施肥装置8の損傷を確実に防止す
ることができる。
【0078】図18及び図19は、他の実施例としての
押引きワイヤ97の支持構造を示しており、右側の可動側
施肥装置形成体33の右側端部に可動側ワイヤ支持体110
を取付ける一方、固定側施肥装置形成体31の右側部に固
定側ワイヤ支持体111 を取付けると共に、同固定側ワイ
ヤ支持体111 を、可動側施肥装置形成体33の使用位置と
収納位置との間の位置変更作動時における可動側ワイヤ
支持体110 の回動軌跡の略中心位置に配置している。
【0079】そして、押引きワイヤ97の先端部を、可動
側ワイヤ支持体110 の内側に位置する可動側施肥装置形
成体33の右側部に支持片118 を介して支持させ、さら
に、可動側ワイヤ支持体110 に先端部側を支持させて外
側方へ迂回させると共に、固定側ワイヤ支持体111 に中
途部を支持させている。
【0080】このようにして、可動側施肥装置形成体33
の位置変更動作時にも、押引きワイヤ97にたるみが生じ
ないようにしている。
【0081】従って、この場合にも、押引きワイヤ97の
損傷を防止することができると共に、同押引きワイヤ97
を取外したり、取付けたりする手間を省略することがで
きる。
【0082】また、押引きワイヤ97のたるみ防止方法と
しては、上記以外に押引きワイヤ97のたるみをスプリン
グ等の弾性手段により吸収したり、重りにより吸収する
こともできる。
【0083】図20は、他の実施例としての形成体ユニ
ット36を示しており、同形成体ユニット36には、繰出し
体42とは別個に施肥ホッパー43の下部にも排出口112 を
設けている。113 は排出用キャップである。
【0084】このようにして、まず、施肥ホッパー43に
設けた排出口112 より肥料の排出を行ない、その後、繰
出し体42に設けた排出口114 より肥料の排出を行なうこ
とにより、肥料の排出作業を効率良く行なうことができ
るようにしている。
【0085】図21は、もう一つの他の実施例としての
形成体ユニット36を示しており、同形成体ユニット36に
は、繰出し体42より前下方へ向けて肥料排出体115 を突
設すると共に、同肥料排出体115 の排出口116 をエアタ
ンク37よりも一定幅W3だけ前方へ配置している。
【0086】このようにして、排出口116 より排出され
る肥料を回収容器で受ける際に、エアタンク37が邪魔に
ならないようにして、確実に回収容器内に肥料を回収す
ることができるようにしている。
【0087】図22は、他の実施例としてのブロワ34を
示しており、同ブロワ34は、吸入部34b に吸入接続体12
0 を着脱自在に取付け、同吸入接続体120 に肥料吸入ホ
ース121 と肥料回収袋体122 とを取付けて、肥料吸入ホ
ース121 の先端部を施肥ホッパー43内に挿入して、ブロ
ワ34の吸引力により、同施肥ホッパー43内の肥料を肥料
吸入ホース121 →吸入接続体120 →肥料回収袋体122 内
へ吸入して回収することができるようにしている。124
は袋体取付用紐、125 は紐係止片である。
【0088】この際、吸入接続体120 の基部には網体12
3 を張設して、同網体123 により肥料が吸入部34b より
ブロワ34内に吸入されないようにしている。
【0089】このようにして、施肥ホッパー43内に残留
する肥料を、簡単かつ確実に回収することができる。
【0090】図23及び図24は、さらにもう一つの他
の実施例としての形成体ユニット36を示しており、三
又連結体44の後部連結口44b 内にシャッター130 を開
閉自在に設け、また、エアタンク37の端部に回収パイプ
131 を着脱自在に取付け、同回収パイプ131 の先端部に
肥料回収袋体122 を着脱自在に取付けている。132 はシ
ャッター操作レバーである。
【0091】そして、回収パイプ131 は、基端側半部を
蛇腹式の可撓性パイプ131aとなすと共に、先端側半部を
網状パイプ131bとなしている。
【0092】このようにして、シャッター130 により三
又連結体44の後部連結口44b を閉塞し、同状態にてブロ
ワ34よりエアを供給すると、エアタンク37内を圧送され
るエアにより、施肥ホッパー43内に残留する肥料をエア
タンク37内に吸引して、同エアタンク37→回収パイプ13
1 →肥料回収袋体122 内に回収することができる。
【0093】この際、肥料を回収・搬送するエアは回収
パイプ131 の網状パイプ131bより外部へ排出され、肥料
だけが自重により肥料回収袋体122 内に回収される。
【0094】従って、この場合にも、施肥ホッパー43内
に残留する肥料を簡単かつ確実に回収することができ
る。
【0095】
【効果】本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0096】 請求項1記載の本発明では、施肥装置
は、走行部の後部に固定した固定側施肥装置形成体と、
同固定側施肥装置形成体の左右側部にそれぞれ連結体を
介して連結した左右一対の可動側施肥装置形成体とを具
備し、可動側施肥装置形成体は、固定側施肥装置形成体
の左右側方位置でかつこれと略同一直線上に配置した使
用位置と、前方へ折返して固定側施肥装置形成体と略平
行状態に配置した収納位置との間で位置変更自在とし、
しかも、収納位置では可動側施肥装置形成体の先端部が
運転席の前端部よりも後方に位置するようにしているた
めに、オペレータが運転席へ乗降する際に、可動側施肥
装置形成体が支障とならず、楽に乗降が行なえる。
【0097】従って、オペレータは、着座状態から離座
して緊急避難を要する場合にも、スムーズに避難するこ
とができて、オペレータの安全性を良好に確保すること
ができる。
【0098】 請求項2記載の本発明では、施肥装置
は、走行部の後部に固定した固定側施肥装置形成体と、
同固定側施肥装置形成体の左右側部にそれぞれ連結体を
介して連結した左右一対の可動側施肥装置形成体とを具
備し、可動側施肥装置形成体は、固定側施肥装置形成体
の左右側方位置でかつこれと略同一直線上に配置した使
用位置と、前方へ折返して固定側施肥装置形成体と略平
行状態に配置した収納位置との間で位置変更自在とし、
しかも、収納状態となした施肥装置の左右幅は、走行部
の左右外側幅内に収まるようにようにしているために、
万一、障害物等に機体が衝突する場合には、走行部の左
右側張出し部、例えば、乗降用ステップが先に衝突する
ことより、オペレータがそれに気がついて、可動側施肥
装置形成体が損傷等されるのを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る乗用田植機の側面図。
【図2】同乗用田植機の使用状態での平面説明図。
【図3】同乗用田植機の収納状態での平面説明図。
【図4】施肥装置の背面図。
【図5】同施肥装置の平面説明図。
【図6】同施肥装置の側面図。
【図7】同施肥装置の断面側面図。
【図8】エアタンクの側面取付説明図。
【図9】同エアタンクの斜視取付説明図。
【図10】同エアタンクの断面平面説明図。
【図11】図10のI−I線断面図。
【図12】図10のII−II線断面図。
【図13】図10のIII −III 線断面図。
【図14】パッキンの一部切欠側面図。
【図15】可動側施肥装置形成体の収納状態を示す平面
図。
【図16】可動側施肥装置形成体の他の実施例としての
固定構造を示す一部切欠側面図。
【図17】同平面説明図。
【図18】他の実施例としての押引きワイヤの支持構造
を示す使用位置の平面説明図。
【図19】同収納位置の平面説明図。
【図20】他の実施例としての形成体ユニットの側面
図。
【図21】もう一つの他の実施例としての形成体ユニッ
トの側面図。
【図22】他の実施例としてのブロワの正面説明図。
【図23】さらにもう一つの他の実施例としての形成体
ユニットの側面説明図。
【図24】同形成体ユニットの平面説明図。
【符号の説明】
A 乗用田植機 1 走行部 2 植付部 3 昇降機構 4 機体フレーム 5 原動機部 6 運転部 7 ミッション部 8 施肥装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行部の後部に運転席を配置し、同運転
    席の直後方位置に左右方向へ伸延する施肥装置を配設し
    た乗用田植機において、 施肥装置は、走行部の後部に固定した固定側施肥装置形
    成体と、同固定側施肥装置形成体の左右側部にそれぞれ
    連結体を介して連結した左右一対の可動側施肥装置形成
    体とを具備し、 可動側施肥装置形成体は、固定側施肥装置形成体の左右
    側方位置でかつこれと略同一直線上に配置した使用位置
    と、前方へ折返して固定側施肥装置形成体と略平行状態
    に配置した収納位置との間で位置変更自在とし、 しかも、収納位置では可動側施肥装置形成体の先端部が
    運転席の前端部よりも後方に位置するようにしたことを
    特徴とする乗用田植機。
  2. 【請求項2】 走行部の後部に運転席を配置し、同運転
    席の直後方位置に左右方向へ伸延する施肥装置を配設し
    た乗用田植機において、 施肥装置は、走行部の後部に固定した固定側施肥装置形
    成体と、同固定側施肥装置形成体の左右側部にそれぞれ
    連結体を介して連結した左右一対の可動側施肥装置形成
    体とを具備し、 可動側施肥装置形成体は、固定側施肥装置形成体の左右
    側方位置でかつこれと略同一直線上に配置した使用位置
    と、前方へ折返して固定側施肥装置形成体と略平行状態
    に配置した収納位置との間で位置変更自在とし、 しかも、収納状態となした施肥装置の左右幅は、走行部
    の左右外側幅内に収まるようにしたことを特徴とする乗
    用田植機。
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