JPH1152384A - 液晶の配向方法、液晶素子の製造方法、該製造方法による液晶素子及び表示装置 - Google Patents

液晶の配向方法、液晶素子の製造方法、該製造方法による液晶素子及び表示装置

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JPH1152384A
JPH1152384A JP9220237A JP22023797A JPH1152384A JP H1152384 A JPH1152384 A JP H1152384A JP 9220237 A JP9220237 A JP 9220237A JP 22023797 A JP22023797 A JP 22023797A JP H1152384 A JPH1152384 A JP H1152384A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カイラルスメクチック液晶素子において、特
性の異なる領域の混在による配向むらを抑制し、駆動マ
ージンを向上する。 【解決手段】 等方相の液晶をセルに注入した後、カイ
ラルスメクチック相にまで降温し、特定のスメクチック
層間隔を示す温度において10時間以上保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラットパネルデ
ィスプレイ、プロジェクションディスプレイ、プリンタ
ー等に用いられるライトバルブに使用される液晶素子及
び該液晶素子を用いた表示装置とその製造方法に関し、
さらには、該液晶素子における液晶の配向方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、広範に用いられている液晶素子と
して、例えばエム・シャット(M.Schadt)とダ
ブリュ・ヘルフリッヒ(W.Helfrich)著、ア
プライド・フィジックス・レターズ(Applied
Physics Letters)第18巻、第4号
(1971年2月15日発行)第127〜128頁にお
いて示されたツイステッドネマチック(Twisted
Nematic)液晶を用いたものが知られている。
【0003】また、代表的な液晶素子の構成として知ら
れているものに、単純マトリクスタイプの液晶素子があ
る。このタイプは、素子作製が容易であり、コスト面で
優位性がある。しかしながら、画素密度を高くしたマト
リクス電極構造を用いた時分割駆動の時、クロストーク
が発生するという問題点があるため、画素数が制限され
ていた。また、応答速度が10ミリ秒以上と遅いため、
ディスプレイとしての用途が制限されていた。
【0004】近年、上記のような単純マトリクスタイプ
の素子に対して、TFT(薄膜トランジスタ)タイプと
言われる液晶素子の開発が行なわれている。このタイプ
は一つ一つの画素にトランジスタを付設するため、クロ
ストークや応答速度の問題は解決される反面、大面積に
なればなるほど不良画素なく液晶素子を作製することが
困難になり、作製できたとしても、多大なコストを発生
する。
【0005】このような従来型の液晶素子の問題点を改
善するものとして、双安定性を示す液晶を用いた素子が
クラーク(Clark)及びラガウォル(Lagerw
all)により提案されている(特開昭56−1072
16号公報、米国特許第4367924号明細書)。こ
の双安定性を示す液晶としては、一般にカイラルスメク
チック液晶の一つである、カイラルスメクチックC(S
mC* )相を有する強誘電性液晶が用いられている。こ
の強誘電性液晶は、自発分極により反転スイッチングを
行なうため、非常に早い応答速度が得られる上にメモリ
性のある双安定状態を発現させることができる。さらに
視野角特性も優れていることから、高速、高精細、大面
積の表示素子或いはライトバルブとして適していると考
えられる。
【0006】一方、カイラルスメクチック液晶を用いた
液晶素子においては、例えば「強誘電性液晶の構造と物
性(コロナ社、福田敦夫、竹添秀男著、1990年)に
記載されているように、ジグザグ状の配向欠陥が発生し
てコントラストを著しく低下させるという問題が有っ
た。この欠陥は上下基板間に担持された強誘電性液晶の
層状構造が2種類のシェブロン構造を形成しており、そ
の層構造の折れ曲がり角度(層の傾斜角δ)がかなり大
きいことに起因している。最近、このような問題を持つ
シェブロン構造を解消し、ブックシェルフといわれる層
状構造、或いはそれに近い構造を現出させ、高コントラ
ストな良好な液晶素子を実現しようという動きがある。
例えばブックシェルフ或いはそれに近い構造を現出する
液晶材料としてパーフルオロエーテル側鎖を持つ液晶性
化合物(米国特許第5262082号公報、国際出願特
許WO93/22396号、1993年第4回強誘電液
晶国際会議、P−46,マーク・ディ・ラドクリフ(M
arc D.Radcliffe)等)が開示されてい
る。この液晶は、電場等の外部場を用いずともブックシ
ェルフに近い層傾き角の小さな構造を現出することがで
きる。
【0007】上述のパーフルオロエーテル側鎖を持つ液
晶化合物がブックシェルフ構造を呈する理由として、低
温側になるに従って液晶分子間隔が増加するという特性
を有しているためであると考えられる。即ち、一般にカ
イラルスメクチック液晶素子において、高温における液
体状態(等方相状態)から冷却過程を経て液晶分子を配
向させる際には、スメクチックA(SmA)相において
層構造を形成し、SmC* 相〔またはカイラルスメクチ
ックCA (SmCA )相〕へと相転移することによって
液晶分子が層法線方向から傾く。この時、液晶分子が層
法線方向から傾いた分だけ層間隔が短くなってしまうこ
とから、体積収縮を補償するためにシェブロン構造をと
らざるをえなくなる。一方、パーフルオロエーテル側鎖
を持つ液晶化合物は、低温側になるに従って液晶分子間
隔が増加するという特性を有しているため、SmC*
(またはSmCA 相)へと相転移することによって液晶
分子が層法線方向から傾いたとしても、分子間隔が低温
側ほど長くなると言う特性によって相殺され、SmC*
相(またはSmCA 相)における層間隔はSmA相にお
ける層間隔に近い値をとることができる。そのために、
電場などの外部場を用いずとも自発的にブックシェルフ
或いはそれに近い層傾き角の小さな構造を現出させるこ
とができるのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者等が観察したところ、上記のような分子間隔が低温側
で長くなる液晶材料では、SmC* 相(またはSmCA
相)において、見かけのチルト角や情報信号電圧による
分子の揺らぎ等の素子特性の異なる領域が無秩序に分布
している配向状態を呈してしまうことがわかった。ここ
で、便宜上、相対的に見かけのチルト角が大きく情報信
号電圧による分子の揺らぎ量が少ない領域をP1領域、
相対的に見かけのチルト角が小さく情報信号電圧による
分子の揺らぎ量が多い領域をP2領域、と呼ぶ。
【0009】上記のような特性の異なる領域が現出する
理由として、詳細な検討を重ねた結果、次のようなこと
が原因であると考えられる。
【0010】即ち、分子間隔が低温側ほど長くなる液晶
材料では、通常SmC* 相(またはSmCA 相)だけで
なく、SmA相においても分子間隔が低温側ほど長くな
るという特性を有している。つまり、高温側の相(等方
相またはネマチック相、或いはコレステリック相)から
SmA相へと相転移することによってブックシェルフ或
いはそれに近い層傾き角の小さな構造が形成される。そ
の後、さらに冷却すると分子間隔を伸ばそうとする力が
働くが、液晶素子の層法線方向の長さ、即ち(層ピッ
チ)×(層数)は一定であるため、冷却によって分子間
隔が伸びる分だけ、系全体が圧縮力を受ける形となる。
【0011】一方、この圧縮は本来全ての層に対して均
一にかかるべきであるが、セルや温度等のむらによって
強く圧縮される部分とそれほど強く圧縮されない部分と
いう圧縮むらを生じてしまう。即ち、SmA相における
層圧縮むらがSmC* 相(またはSmCA 相)における
素子特性のむらとなって現れてしまうのである。
【0012】上記のような素子特性の異なるP1及びP
2領域が連続して変化している場合には、実用上特に問
題とはならないが、2領域が不連続的に(急激に)変化
している場合にはこれらの領域の境界部分が欠陥とな
り、コントラストの低下や異常反転ドメイン発生の原因
となり、駆動マージン低下の原因となってしまう。
【0013】本発明の目的は、カイラルスメクチック液
晶を用いた液晶素子において、SmA相における高温時
の層圧縮むらに起因するSmC* 相(またはSmCA
相)における素子特性のむらの発生を抑制し、広い駆動
マージンを実現し、良好な表示装置を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、カイラ
ルスメクチック相を示す液晶を一対の電極基板間に挟持
してなる液晶素子において、カイラルスメクチック相温
度範囲において、相転移温度近傍でスメクチック液晶層
間隔が減少を開始する第一の変位温度における液晶層間
隔dと、該第一の変位温度以下で降温過程においてス
メクチック液晶層間隔が増加し始める第二の変位温度に
おける層間隔dminと、カイラルスメクチック相内に
おけるある層間隔dC1とが、 (dc1/d)−(dmin/d)≧0.003 の関係を有する層間隔dc1を示す温度において、上記
液晶を10時間以上保持することを特徴とする液晶の配
向方法である。
【0015】また本発明の第二は、カイラルスメクチッ
ク相を示す液晶を一対の電極基板間に挟持してなる液晶
素子の製造方法であって、セルに等方相の液晶を注入し
た後降温し、カイラルスメクチック相温度範囲におい
て、相転移温度近傍でスメクチック液晶層間隔が減少を
開始する第一の変位温度における液晶層間隔dと、該
第一の変位温度以下で降温過程においてスメクチック液
晶層間隔が増加し始める第二の変位温度における層間隔
minと、カイラルスメクチック相内においてある層
間隔dC1とが、 (dc1/d)−(dmin/d)≧0.003 の関係を有する層間隔dc1を示す温度において、上記
液晶を10時間以上保持する工程を有することを特徴と
する液晶素子の製造方法である。
【0016】さらに本発明の第三は、上記製造方法によ
って製造されたことを特徴とする液晶素子であり、第四
は、該液晶素子とその駆動手段とを有することを特徴と
する表示装置である。
【0017】本発明は、自発的にブックシェルフ或いは
それに近い層傾き角の小さな構造を示す液晶材料に特有
の、SmA相における層圧縮むらに起因する配向むらを
解消、または緩和することによって駆動マージンを向上
させたことに特徴を有する。即ち本発明においては、液
晶の冷却による層間隔の増加によって生じた層圧縮むら
を特定の温度に液晶を保持することによって均一化して
いる。圧縮むらが緩和された液晶素子においては、素子
特性のむらが抑制され、広い駆動マージンが得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図1に示す本発明の液晶素
子の一実施形態に沿って本発明を詳細に説明する。尚、
図1は断面模式図であり、図中、1a,1bは基板、2
a,2bは電極、3,4は配向制御層、5は液晶であ
る。
【0019】本発明の液晶素子においては、ガラス、プ
ラスチック等からなる一対の基板1a、1bが対向して
配置されており、各基板上には所定のパターン形状の電
極2a、2bがそれぞれ形成されている。これらの電極
は、例えばIn2 O、SnO2 或いはITO(Indi
um Tin Oxide)等の透明導電膜が用いられ
る。また、本実施形態においては、電極2a、2bはそ
れぞれストライプ状に形成され、互いに実質的に直交す
るように配置され、マトリクス電極を構成している。本
発明においては、一方の電極2を金属等で形成して反射
型の液晶素子とすることもできる。さらに、本発明にお
いて電極構造は上記単純マトリクス構造に限られるもの
ではない。
【0020】電極2a、2b上には必要に応じて配向制
御層3、4がそれぞれ形成される。配向制御層3、4は
いずれか一方のみであっても良く、また、同じ膜或いは
異なる膜の組み合わせであっても良い。本実施形態で
は、後述するコレステリック相を持たない液晶を用いた
場合に好適な、配向制御層3、4を互いに異なる膜で形
成した場合の好ましい形態について述べる。
【0021】配向制御層3は、好ましくは体積抵抗値が
1.0×104 〜1.0×1010Ωcmの範囲にある層
である。かかる層としては、例えば、必要に応じて多結
晶または非晶質金属酸化物からなる膜、多結晶または非
晶質半導体からなる膜、及び微粒子(導電性微粒子)を
バインダー中に分散させた膜が用いられる。上記多結晶
または非晶質金属酸化物、多結晶または非晶質半導体か
らなる膜、及び微粒子には必要に応じて導電性制御不純
物が添加されていても良く、導電性が調整されている。
【0022】前記多結晶または非晶質金属酸化物からな
る膜として、例えば、ZnO、CdO、ZnCdOx
のIIB族元素の酸化物からなる膜、GeO2 、SnO
2 、GeSnOx 、TiO2 、ZrO2 、TiZrOx
等のIVA族元素、IVB族元素の酸化物からなる膜が
挙げられる。
【0023】前記多結晶または非晶質半導体からなる膜
としては、Si、SiC等のIVB族半導体の膜が挙げ
られる。
【0024】また、微粒子としては、例えば、上記II
B族元素の酸化物、IVA族元素の酸化物、IVB族元
素の酸化物、IVB族の半導体の微粒子が用いられる。
【0025】必要に応じて、上記多結晶または非晶質金
属酸化物、多結晶または非晶質半導体や微粒子に添加さ
れる導電性制御不純物としては、次のものが挙げられ
る。IIB族元素の酸化物に対してドープする導電性制
御不純物には、例えばn型不純物(ドナー/電子導電を
高める不純物)としてIIIB族元素であるB、Al、
Ga、In等が、p型不純物(アクセプタ/ホール伝導
度を高める不純物)としてIA族、IB族元素であるC
u、Ag、Au、Li等が用いられる。またIVB族元
素の酸化物、半導体にドープする導電性制御不純物に
は、例えば、n型不純物としてVB族元素であるP、A
s、Sb、Biが、p型不純物としてIIIB族元素で
あるB、Al、Ga、In等がそれぞれ用いられる。
【0026】このような導電性制御不純物については、
当該不純物が添加された材料を含む配向制御層を有する
基板側の表面電位が正の場合はドナーを、負の場合はア
クセプタを用いる。不純物の添加濃度については、材料
(微粒子、不純物の材料の組み合わせ)の種類、結晶状
態(結晶欠陥密度の多寡)に応じて設定されるが、不純
物が添加された状態での材料の自由電子或いは自由正孔
の濃度が1.0×1011〜1.0×1014atm/cm
3 程度となるようにすることが好ましい。不純物を添加
する母体の材料として多結晶または非晶質の材料を用い
る場合は、不純物の添加効率を考慮して、1.0×10
17〜1.0×1020atm/cm3 (母体材料に対して
0.01〜1%程度)を実際の添加量とする。
【0027】前記微粒子を分散させるバインダーとなる
材料としては、例えば、SiOx 、TiOx 、ZrO
x 、その他の酸化物溶融母材、シロキサンポリマー等が
用いられる。
【0028】配向制御層4は、一軸配向処理がなされた
ものである。膜厚は100Å以下、好ましくは70Å以
下、特に好ましくは50Åとする。
【0029】配向制御層4は、例えば、有機物の膜を溶
液塗布等により形成した後、その膜表面をビロード、
布、紙等の繊維状材料で摺擦(ラビング処理)すること
により得ることができる。かかる配向制御層に用いる材
料としては、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリ
イミドアミド、ポリエステル、ポリアミド、ポリエステ
ルイミド、ポリパラキシレン、ポリカーボネート、ポリ
ビニルアセタール、ポリビニルクロライド、ポリスチレ
ン、ポリシロキサン、セルロース樹脂、メラミン樹脂、
ウレア樹脂、アクリル樹脂等の有機材料が挙げられる。
また、SiO等の酸化物或いは窒化物を基板に対して斜
め方向から蒸着して成膜し、一軸配向規制力を付与する
斜方蒸着法により形成することもできる。
【0030】上記一軸配向処理が施される配向制御層と
して、下記一般式Pで表わされる繰り返し単位を有する
ポリイミド膜を用いることが特に好ましい。
【0031】
【化5】
【0032】また、これらのポリイミドの具体的構造と
しては例えば以下の繰り返し単位構造が挙げられる。
【0033】
【化6】
【0034】
【化7】
【0035】本実施形態の液晶素子においては、基板1
a、1bはその周縁部においてシール材(不図示)を介
して貼り合わされ、また該シール材で規定された領域内
でスペーサービーズ(不図示)を介して対向し、そのセ
ルギャップが形成されている。セルギャップは例えば強
誘電性液晶を用いる場合、約1〜5μm程度の範囲に設
定する。また基板間の接着性を高める目的でスペーサー
に加えて接着性のビーズを基板間に分散しても良い。
【0036】本発明において用いられる液晶5は、カイ
ラルスメクチック液晶であり、SmA相において降温時
に層間隔の増加する液晶が用いられる。よって、強誘電
性液晶に限らず、同様の特性を有する反強誘電性液晶に
おいても本発明の効果を得ることができる。特に、本発
明は、SmA相において1%以上層間隔が増加する液晶
に好ましく適用される。
【0037】特に、本発明において用いられる液晶とし
ては、コレステリック相を持たない液晶が挙げられる。
また、コレステリック相を持たない液晶を用いた場合に
は、等方相−スメクチック相転移でバトネが徐々に発生
しながら配向状態を形成するが、上記したような、異な
る配向制御膜の組み合わせでセルを構成しておくと、一
方の基板からバトネが発生し始め、他方の基板側へ成長
していくという状態を現出し、良好な均一配向を実現し
易い。
【0038】さらに本発明において用いる液晶として
は、好ましくはフルオロカーボン末端部分及び炭化水素
末端部分を有し、該両末端部分が中心核によって結合さ
れ、スメクチック中間相又は潜在的スメクチック中間相
を持つフッ素含有液晶化合物を含有する液晶組成物が望
ましい。
【0039】前記フッ素含有液晶化合物としては、フル
オロカーボン末端部分が、−D1−Cxa2xa−Xで表わ
される基、(但し、上記式中xaは1〜20であり、X
は−H又は−Fを表わし、D1は、−CO−O−(C
2ra−、−O−(CH2ra−、−(CH2ra−、
−O−SO2−、−SO2−、−SO2−(CH2ra−、
−O−(CH2ra−O−(CH2rb−、−(CH2
ra−N(Cpa2pa+1)−SO2−、又は−(CH2ra
−N(Cpa2pa+1)−CO−を表わす。ra及びrb
は、独立に1〜20であり、paは0〜4である。)、
或いは、−D2−(Cxb2xb−O)za−Cya2ya+1
表わされる基、(但し、上記式中xbはそれぞれの(C
xb2xb−O)に独立に1〜10であり、yaは、1〜
10であり、zaは1〜10であり、D2は、−CO−
O−Crc2rc、−O−Crc2rc−、−Crc2rc−、
−O−(Csa2sa−O)ta−Crd2rd−、−O−SO
2−、−SO2−、−SO2−Crc2rc−、−Crc2rc
−N(Cpb2pb+1)−SO2−、−Crc2rc−N(C
pb2pb+1)−CO−、単結合から選ばれ、rc及びr
dはそれぞれ独立に1〜20であり、saはそれぞれの
(Csa2sa−O)に独立に1〜10であり、taは1
〜6であり、pbは0〜4である。)であるような化合
物を用いることができる。
【0040】特に好ましくは、下記一般式(I)、或い
は(II)で表わされるフッ素含有液晶化合物を用いる
ことができる。
【0041】
【化8】 を表わす。
【0042】ga、ha、iaは独立に0〜3の整数
(但し、ga+ha+iaは少なくとも2である)を表
わす。
【0043】夫々のL1とL2は独立に、単結合、−CO
−O−、−O−CO−、−COS−、−S−CO−、−
CO−Se−、−Se−CO−、−CO−Te−、−T
e−CO−、−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡
C−、−CH=N−、−N=CH−、−CH2−O−、
−O−CH2−、−CO−又は−O−を表わす。
【0044】夫々のX1、Y1、Z1はA1、A2、A3の置
換基であり、独立に−H、−Cl、−F、−Br、−
I、−OH、−OCH3、−CH3、−CN、又は−NO
2を表わし、夫々のja、ma、naは独立に0〜4の
整数を表わす。
【0045】J1は、−CO−O−(CH2ra−、−O
−(CH2ra−、−(CH2ra−、−O−SO2−、
−SO2−、−SO2−(CH2ra−、−O−(CH2
ra−O−(CH2rb−、−(CH2ra−N(Cpa
2pa+1)−SO2−、又は−(CH2ra−N(Cpa
2pa+1)−CO−を表わす。ra及びrbは、独立に1
〜20であり、paは0〜4である。
【0046】R1は、−O−Cqa2qa−O−Cqb
2qb+1、−Cqa2qa−O−Cqb2qb+1、−Cqa2qa
3、−O−Cqa2qa−R3、−CO−O−Cqa2qa
3、又は−O−CO−Cqa2qa−R3を表わし、直鎖
状、分岐状のいずれであっても良い(但し、R3は、−
O−CO−Cqb2qb+1、−CO−O−Cqb2qb+1、−
H、−Cl、−F、−CF3、−NO2、−CNを表わ
し、qa及びqbは独立に1〜20である)。
【0047】R2はCxa2xa−Xを表わす(Xは−H又
は−Fを表わし、xaは1〜20の整数である)。
【0048】
【化9】 を表わす。
【0049】gb、hb、ibはそれぞれ独立に0〜3
の整数(但し、gb+hb+ibは少なくとも2であ
る)を表わす。
【0050】夫々のL3、L4は独立に、単結合、−CO
−O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO−、
−CO−Se−、−Se−CO−、−CO−Te−、−
Te−CO−、−(CH2CH2ka−(kaは1〜
4)、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=N−、−
N=CH−、−CH2−O−、−O−CH2−、−CO−
又は−O−を表わす。
【0051】夫々のX2、Y2、Z2はA4、A5、A6の置
換基であり、独立に−H、−Cl、−F、−Br、−
I、−OH、−OCH3、−CH3、−CF3、−O−C
3、−CN、又は−NO2を表わし、夫々のjb、m
b、nbは独立に0〜4の整数を表わす。
【0052】J2は、−CO−O−Crc2rc−、−O−
rc2rc−、−Crc2rc−、−O−(Csa2sa
O)ta−Crd2rd−、−O−SO2−、−SO2−、−
SO2−Crc2rc−、−Crc2rc−N(Cpb2pb+1
−SO2−、−Crc2rc−N(Cpb2pb+1)−CO−
であり、rc及びrdは独立に1〜20であり、saは
それぞれの(Csa2sa−O)に独立に1〜10であ
り、taは1〜6であり、pbは0〜4である。
【0053】R4は、−O−(Cqc2qc−O)wa−Cqd
2qd+1、−(Cqc2qc−O)wa−Cqd2qd+1、−C
qc2qc−R6、−O−Cqc2qc−R6、−CO−O−C
qc2qc−R6、又は−O−CO−Cqc2qc−R6を表わ
し、直鎖状、分岐状のいずれであっても良い(但し、R
6は−O−CO−Cqd2qd+1、−CO−O−Cqd
2qd+1、−Cl、−F、−CF3、−NO2、−CN、又
は−Hを表わし、qc及びqdは独立に1〜20の整
数、waは1〜10の整数である)。
【0054】R5は、(Cxb2xb−O)za−Cya
2ya+1で表わされる(但し、上記式中xbはそれぞれの
(Cxb2xb−O)に独立に1〜10であり、yaは1
〜10であり、zaは1〜10である)。
【0055】上記一般式(I)で表わされる化合物は、
特開平2−142753号公報、米国特許第5,08
2,587号に記載の方法によって得ることができる。
かかる化合物の具体例を以下に列挙する。
【0056】
【化10】
【0057】
【化11】
【0058】
【化12】
【0059】
【化13】
【0060】
【化14】
【0061】
【化15】
【0062】
【化16】
【0063】
【化17】
【0064】
【化18】
【0065】
【化19】
【0066】
【化20】
【0067】
【化21】
【0068】上記一般式(II)で表わされる化合物
は、国際公開WO93/22396、特表平7−506
368号公報に記載の方法によって得ることができる。
かかる化合物の具体例を以下に列挙する。
【0069】
【化22】
【0070】
【化23】
【0071】
【化24】
【0072】
【化25】
【0073】
【化26】
【0074】本発明に用いられるカイラルスメクチック
液晶中には、その他の化合物、例えば染料、顔料、酸化
防止剤、紫外線吸収剤等の添加物を含有させることが可
能である。
【0075】本発明の液晶素子の構成は上記実施形態の
構成に限られるものではなく、従来の液晶素子、特にカ
イラルスメクチック液晶素子に適用された構成であれ
ば、適宜応用することができる。
【0076】本発明においては、例えば上記実施形態の
構成のセルに等方相まで加熱した液晶を注入し、カイラ
ルスメクチック相まで降温した後、カイラルスメクチッ
ク相温度範囲において、相転移温度近傍でスメクチック
液晶層間隔が減少を開始する第一の変位温度における液
晶層間隔dと、該第一の変位温度以下で降温過程にお
いてスメクチック液晶層間隔が増加し始める第二の変位
温度における層間隔dminと、カイラルスメクチック
相内におけるある層間隔dC1とが、 (dc1/d)−(dmin/d)≧0.003 の関係を有する層間隔dc1を示す温度において、上記
液晶を10時間以上、好ましくは100時間以上保持す
る。
【0077】本発明において好ましくは、dminとd
の関係が、dmin/d≧0.990である液晶を
用いる。
【0078】本発明においては、上記関係式を満たすd
C1を示す温度は、好ましくは、dminを示す温度を基準
にして高温側及び低温側の2つの領域があり得るが、特
に低温側でdC1を示す温度で上述の10時間以上(好ま
しくは100時間以上)の処理を行うことが好ましい。
また、コントラスト等を劣化させないために、dC1/d
A≦1の範囲となるようなdC1の温度で保持することが
好ましい。
【0079】本発明において、スメクチック層構造は下
記X線回折法によって解析した。
【0080】基本的には、クラークやラガーウォルによ
って行なわれた方法〔ジャパンディスプレイ(Japa
n Display)’86,Sep.30〜Oct.
2,1986.456〜458〕によりスメクチック層
の層間隔d及び傾斜角δを求めた。測定装置は回転陰極
方式X線発生部を有するX線回折装置(MACサイエン
ス社製)に自動温度制御装置を装着したものを用い、液
晶セルは熱容量を小さくし、ガラス基板へのX線の吸収
を低減させるため、基板にはコーニング社製マイクロシ
ート(80μm厚)を用いた。
【0081】先ず、層間隔dは試料としてバルク液晶
(セルに注入する液晶組成物)をガラス基板に5mm角
で表面が平滑になるように塗布したものを用い、通常の
粉末X線回折法により得られたピークをブラッグ(Br
agg)の回折条件式に当てはめて求めた。
【0082】測定温度は、回折面の平滑性を増すために
各々の液晶組成物が等方性液体状態になる温度にした後
に3℃、変移点近傍では1℃毎に温度を降下させて、回
折ピークが得られなくなる温度まで測定を行なった。実
験に用いた自動温度制御装置は各温度で約±0.3℃の
制御精度を示した。
【0083】次に、セル内に形成されたスメクチック層
構造を、先に求めた層間隔に相当する回折角2θにX線
検出器を合わせてセルをθスキャンし、前記文献に示さ
れた方法により求めた。
【0084】上記X線回折装置の設定条件は、分析線と
して銅のκα線を用い、X線出力=45KV×30mA
=13.5KW、発散スリット:0.5°、走査スリッ
ト:0.5°、受光スリット:0.15mm、走査速
度:8°/minで、照射面積はセル治具とスリットに
よって決まり、8.0×1.8mm2 でセル厚は2.0
μmである。尚、バックグラウンド除去にはSonne
veld法を用いた。
【0085】本発明の液晶素子は種々の機能を持った液
晶装置に用いることができるが、その最も適した例が、
該素子を表示パネル部に使用し、図2、3に示した走査
線アドレス情報を持つ画像情報からなるデータフォーマ
ット及びSYN信号による通信同期手段をとることによ
り、液晶表示装置を実現する。図中の符号は、101が
液晶表示装置、102がグラフィックコントローラ、1
03が表示パネル、104が走査線駆動回路、105が
情報線駆動回路、106がデコーダ、107が走査線信
号発生回路、108がシフトレジスタ、109がライン
メモリ、110が情報信号発生回路、111が駆動制御
回路、112がGCPU、113がホストCPU、11
4がVRAMである。
【0086】画像情報の発生は本体装置のグラフィック
コントローラ102にて行なわれ、図2及び図3に示し
た信号伝達手段に従って表示パネル103へと転送され
る。グラフィックコントローラ102はGCPU(中央
演算装置)112及びVRAM(画像情報格納用メモ
リ)114を核にホストCPU113と液晶表示装置1
01間の画像情報の管理や通信を司っている。尚、該表
示パネルの裏面には、光源が配置されている。
【0087】本発明の表示装置は、表示媒体である液晶
素子の配向むらが抑制されて後述する駆動マージンが広
いため、優れた駆動特性を発揮し、高精細、高速、大面
積の表示画像を得ることができる。
【0088】本発明の液晶素子の駆動法としては、例え
ば、特開昭59−193426号公報、同59−193
427号公報、同60−156046号公報、同60−
156047号公報に記載の駆動法を用いることができ
る。
【0089】以下、図面を参照して、本発明の液晶素子
におけるマトリクス駆動とその際に重要となる駆動特性
について説明する。
【0090】図4は、マトリクス電極を配置した液晶パ
ネルの一例の平面図である。同図において、液晶パネル
61には、走査電極群62の走査線(S1 〜Sm )と情
報電極群63のデータ線(I1 〜In )とが互いに交差
して配線され、走査線とデータ線との間には液晶が配置
されている。そして、走査線とデータ線の各交差部が一
表示単位である画素となり、走査線とデータ線から電圧
が印加されて液晶の駆動がなされる。
【0091】図5、図6は、図4に示すマトリクス電極
構造において採用される駆動法(マルチプレックス駆
動)の波形の一例である。
【0092】図5に示す駆動波形は、走査線側を基準に
して、+側の極性で黒表示させるような設定とし、黒表
示側をリセット方向とした、リセット書き込み型の波形
である。図中S0 は走査線に印加する走査信号波形を、
1 はデータ線に印加する情報信号波形(白表示波形)
を、I2 はデータ線に印加する情報信号波形(黒表示波
形)をそれぞれ表わしている。また、図中(S0 −I
1 )と(S0 −I2 )は選択された画素に印加される電
圧波形で、電圧(S0 −I1 )が印加された画素は白表
示状態となり、電圧(S0 −I2 )が印加された画素は
黒表示状態となる(前述したようにリセットを黒表示側
とする)。
【0093】図6における(S2 −I0 )と(S3 −I
0 )は、図5に示す駆動波形で、例えば同一データ線上
で連続する4画素に「白、白、黒、黒」表示を行なった
時の第2番目の画素と第3番目の画素に印加される時系
列波形である。
【0094】図5、図6に示す駆動波形では、選択され
た走査線上の画素に印加される書き込みパルス幅Δtに
対し、1ラインクリアのリセットパルスが(5/2)Δ
tに設定され、また書き込みパルスの後にリセットパル
ス側を補助するパルスが(1/2)Δt存在している。
このため、図5、図6で示される駆動波形では、1ライ
ン走査期間(1H)は4Δtとなる。ただし、図6のよ
うに走査波形を1ライン毎に重なり合う時間を設けずに
走査する他に、2以上の走査線(例えば隣接する走査
線)の走査波形を出力に重なり合う時間を設け(例え
ば、2Δt分)実用上の1ライン走査時間(1H)を短
く(例えば、2Δtに)することも可能である。
【0095】図5、図6に示した駆動波形の各パラメー
タ、走査信号電圧VS 、情報信号電圧VI 、駆動電圧V
op=VS +VI 、バイアス比=VI /(VS +VI )、
Δtの値は使用する液晶材料のスイッチング特性によっ
て決定される。
【0096】図7は、図5で示した駆動波形を用いて、
上述のバイアス比を1/3.4に固定し、また駆動電圧
opを20Vで一定にし、パルス幅Δtを変化させた際
の、該当画素における駆動波形印加後(選択印加後)の
最終的な透過率Tの変化を示したものである。
【0097】同図において、実線は白表示波形(S0
1 )(黒消去(リセット)、白書き込み)、波線は黒
表示波形(S0 −I2 )(黒消去(リセット)、黒保
持)が印加された場合の透過率である。
【0098】実線の白表示波形(S0 −I1 )を印加す
る場合では、該当画素の波形が印加される前状態が黒表
示状態になっており、Δt1 以上のパルス幅で完全に白
表示状態への書き込みができるようになっており、Δt
2 より大きなΔtでは、再び白表示状態への書き込みが
できなくなっている(図5に示した白表示波形(S0
1 )のWのパルスに後続する逆極性の補助パルスの印
加により再度黒表示状態となるため)。
【0099】また、波線の黒表示波形(S0 −I2 )で
は、該当画素の波形が印加される前状態が反対の白表示
状態となっており、Δt3 以上のパルス幅で完全に黒表
示状態へのリセット及び保持が実現されており、Δt4
より大きなΔtでは、黒表示状態の保持ができなくなっ
ている(図5に示した黒表示波形(S0 −I2 )のBパ
ルスに後続する逆極性の保持パルスの印加自体で白表示
状態となる)。
【0100】通常、Δt3 <Δt1 なので、Δt1 を閾
値パルス幅と呼び、Δt2 かΔt4の小さい方(図7の
場合にはΔt4 )をクロストークパルス幅と呼ぶ(Δt
2 を白クロストークパルス幅、Δt4 を黒クロストーク
パルス幅とも呼ぶ)。
【0101】閾値パルス幅とクロストークパルス幅の間
のパルス幅を持った駆動波形によりマトリクス駆動がな
され、白表示波形(図5の白表示波形(S0 −I1 ))
による確実な白表示、及び黒表示波形(図5の黒表示波
形(S0 −I2 ))による確実な黒表示が可能となり、
情報信号の極性の差だけで白及び黒の良好な画像表示が
できる。
【0102】上述のバイアス比を大きくすることによ
り、Δt2 やΔt4 のクロストークパルス幅の値を大き
くすることは可能であるが、バイアス比を増すことは情
報信号の幅を大きくすることを意味し、画質的にはちら
つきの増大、コントラストの低下を招き好ましくない。
本発明者等の検討によれば、バイアス比は1/3〜1/
5程度が適当であった。
【0103】このような駆動特性に関して、駆動条件の
設定にどの程度の余裕があるかについての特性を駆動マ
ージンと呼ぶが、これを定量的に評価するための指標と
して、上述の閾値パルス幅Δt1 とクロストークパルス
幅Δt4 (場合によってはΔt2 )の値の中心値からの
幅を比率で表わすパラメータ[M2]を用いることがで
きる。
【0104】 M2=(Δt4 −Δt1 )/(Δt4 +Δt1
【0105】ある一定温度において、上述のように情報
信号の2通りの向きによって選択画素に黒及び白の2状
態を書き込むことが可能であり、また非選択画素はその
黒または白の状態を保持することが可能である駆動マー
ジンは、液晶材料及び素子構成によって差があり、特有
なものである。また、環境温度の変化によってもそれら
駆動マージンは異なるため、実際の液晶表示装置では、
液晶材料、素子構成や環境温度に対して最適な駆動条件
を設定しておく必要がある。上記の駆動マージンパラメ
ータM2が大きいほど表示素子としては当然有利であ
る。
【0106】尚、図7に示す駆動特性(駆動マージン)
の評価については、駆動電圧Vopを固定し、パルス幅Δ
tを変化させたが、反対にパルス幅Δtを固定し、駆動
電圧Vopを変化させても良いし、両方のパラメータを変
化させても良い。
【0107】
【実施例】本実施例では、下記液晶化合物(a)〜
(d)を用いて液晶組成物を調整した。
【0108】
【化28】
【0109】尚、上記液晶組成物の自発分極(Ps)
は、K.ミヤサト他「三角波による強誘電性液晶の自発
分極の直接測定方法」(日本応用物理学会誌、22、1
0号(661)1983、”Direct Metho
d with Triangular Waves f
or Measuring SpontaneousP
olarization in Ferroelect
ric LiquidCrystal”,as des
cribed by K.Miyasatoet a
l.(Jap.J.Appl.Phys.22.No.
10,L661(1983)))によって測定した。
【0110】また、上記液晶組成物のチルト角(Θ)は
次のようにして求めた。即ち、±30〜±50V、1〜
100HzのAC(交流)を液晶素子の上下基板間に電
極を介して印加しながら、直交クロスニコル下、その間
に配置された液晶素子を偏光板と平行に回転させると同
時に、フォトマル(浜松フォトニクス社製)で光学応答
を検知しながら、第1の消光位(透過率が最も低くなる
位置)及び第2の消光位を求める。そしてこの時の第1
の消光位から第2の消光位までの角度の1/2をチルト
角Θとする。
【0111】基板としてガラス基板を用い、それぞれ一
般的なDCスパッタ装置によりITOターゲットを用
い、パワー1W/cm 、スパッタガスとしてAr:
90SCCM,O :10SCCMを流し、2.5分
間の放電により、700Å厚のITO膜を堆積した。通
常の湿式エッチングにより該ITO膜を1cm×1cm
の四角形状にパターニングし、電極とした。
【0112】一方の電極基板上には、SiOの重合体
からなるシリコン酸化物母材中に、アンチモンドープの
SnOの酸化物超微粒子を分散した溶液を、1000
rpm、10secのスピン条件で塗布し、厚さ150
0Åの膜を成膜した。この後、200℃、60分の焼成
を行なって、配向制御層Aを形成した。
【0113】他方の電極基板には、NMP(N−メチル
ピロリドン)及びnBC(n−ブチルセロソルブ)の混
合液(2:1)で希釈(0.5重量%)した下記繰り返
し単位を有するポリイミドを500rpm,15sec
及び1500rpm,30secの条件でスピンコート
し、これを200℃で60分間焼成して、厚さ50Åの
ポリイミド膜を形成した。この後、1000rpm、押
し込み量0.4mm、送りスピード50mm/sec、
片方向2回のラビング処理を上記ポリイミド膜に施し
て、配向制御層Bを形成した。
【0114】
【化27】
【0115】続いて、上記配向制御層B上に、2.4μ
m径のSiO 微粒子含有溶液をスピンコートの後加
熱して分散固着させ、引き続き、東レ社製接着粒子(粒
径約5μm)溶液をスピンコート、加熱し、分散固着さ
せた。
【0116】一方、配向制御層A上には、印刷機を用い
てシール材を所望の位置に塗布し、これを90℃で5分
間プリベークした。
【0117】上記2枚の基板を貼り合わせ、プレス機を
用いて50gf/cm の圧力で圧着した。さらに同
じ圧力をエアークッションにて加えた状態で、150
℃、90分の加熱を行ない、シール材を硬化させた。
尚、セルを互いに偏光値が直交するような一対の偏光板
間に配置した。
【0118】上記液晶セルに前記液晶組成物を等方相の
温度で注入した後、5℃/minで冷却し、下記表1に
示す保持期間を経て所定の液晶配向状態を形成し、素子
を得た。得られた素子について、図5、6に示し駆動波
形を用い、前述したような方法に準じて(実際にはVOP
=20V、バイアス比=1/3.3、デューティ比=1
/1000相当で、単一画素において白・黒を表示)駆
動マージンの測定を行った。結果を表1に併記する。表
1から明らかなように、特定の層間隔を示す温度におい
て10時間以上保持することにより、均一な配向が得ら
れ、広い駆動マージンが得られる。また、100時間以
上保持することにより、より顕著な効果が見られた。
【0119】
【表1】
【0120】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
カイラルスメクチック液晶素子において、配向むらが抑
制され、その結果駆動マージンが広い液晶素子が得ら
れ、表示特性に優れた、高精細、高速、大面積の表示装
置を構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶素子の一実施形態の断面模式図で
ある。
【図2】本発明の液晶素子を備えた液晶表示装置とグラ
フィックコントローラを示すブロック図である。
【図3】液晶表示装置とグラフィックコントローラとの
間の画像情報通信タイミングチャートを示す図である。
【図4】マトリクス電極を配置した液晶パネルの平面図
である。
【図5】本発明の液晶素子の駆動に用いられる駆動波形
の一例を示す図である。
【図6】本発明の液晶素子の駆動に用いられる駆動波形
の一例を示す図である。
【図7】図5の駆動波形を用いた場合のパルス幅Δtと
透過率Tの関係を示した図である。
【符号の説明】
1a,1b 基板 2a,2b 電極 3,4 配向制御層 61 表示パネル 62 走査電極群 63 情報電極群 101 液晶表示装置 102 グラフィックコントローラ 103 表示パネル 104 走査線駆動回路 105 情報線駆動回路 106 デコーダ 107 走査線信号発生回路 108 シフトレジスタ 109 ラインメモリ 110 情報信号発生回路 111 駆動制御回路 112 GCPU 113 ホストCPU 114 VRAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 真一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 清水 康志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カイラルスメクチック相を示す液晶を一
    対の電極基板間に挟持してなる液晶素子において、カイ
    ラルスメクチック相温度範囲において、相転移温度近傍
    でスメクチック液晶層間隔が減少を開始する第一の変位
    温度における液晶層間隔dと、該第一の変位温度以下
    で降温過程においてスメクチック液晶層間隔が増加し始
    める第二の変位温度における層間隔dminと、カイラ
    ルスメクチック相内におけるある層間隔dC1とが、 (dc1/d)−(dmin/d)≧0.003 の関係を有する層間隔dc1を示す温度において、上記
    液晶を10時間以上保持することを特徴とする液晶の配
    向方法。
  2. 【請求項2】 上記所定の温度に液晶を100時間以上
    保持する請求項1記載の液晶の配向方法。
  3. 【請求項3】 上記dminとdの関係が、dmin
    /d≧0.990である請求項1または2記載の液晶
    の配向方法。
  4. 【請求項4】 上記液晶がスメクチックA相において降
    温時に1%以上層間隔が増加する請求項1〜3のいずれ
    かに記載の液晶の配向方法。
  5. 【請求項5】 上記液晶がカイラルスメクチック相にお
    いてブックシェルフ或いはそれに近い層傾き角の小さな
    構造を有する請求項1〜4いずれかに記載の液晶の配向
    方法。
  6. 【請求項6】 上記液晶がコレステリック相を持たない
    請求項1〜5いずれかに記載の液晶の配向方法。
  7. 【請求項7】 前記液晶が、フルオロカーボン末端部分
    及び炭化水素末端部分を有し、該両末端部分が中心核に
    よって結合され、スメクチック中間相又は潜在的スメク
    チック中間相を持つフッ素含有液晶化合物を含有する液
    晶組成物である請求項6記載の液晶の配向方法。
  8. 【請求項8】 前記フッ素含有液晶化合物におけるフル
    オロカーボン末端部分が、−D1−Cxa2xa−Xで表わ
    される基である請求項7記載の液晶の配向方法。(但
    し、上記式中xaは1〜20であり、Xは−H又は−F
    を表わし、D1は、−CO−O−(CH2ra−、−O−
    (CH2ra−、−(CH2ra−、−O−SO2−、−
    SO2−、−SO2−(CH2ra−、−O−(CH2ra
    −O−(CH2rb−、−(CH2ra−N(Cpa
    2pa+1)−SO2−、又は−(CH2ra−N(Cpa
    2pa+1)−CO−を表わす。ra及びrbは、独立に1
    〜20であり、paは0〜4である。)
  9. 【請求項9】 前記フッ素含有液晶化合物におけるフル
    オロカーボン末端部分が、−D2−(Cxb2xb−O)za
    −Cya2ya+1で表わされる基である請求項7記載の液
    晶の配向方法。(但し、上記式中xbはそれぞれの(C
    xb2xb−O)に独立に1〜10であり、yaは、1〜
    10であり、zaは1〜10であり、D2は、−CO−
    O−Crc2rc−、−O−Crc2rc−、−Crc
    2rc−、−O−(Csa2sa−O)ta−Crd2rd−、−
    O−SO2−、−SO2−、−SO2−Crc2rc−、−C
    rc2rc−N(Cpb2pb+1)−SO2−、−Crc2rc
    N(Cpb2pb+1)−CO−、単結合から選ばれ、rc
    及びrdはそれぞれ独立に1〜20であり、saはそれ
    ぞれの(Csa2sa−O)に独立に1〜10であり、t
    aは1〜6であり、pbは0〜4である。)
  10. 【請求項10】 前記フッ素含有液晶化合物が、下記一
    般式(I)で表わされる請求項7記載の液晶の配向方
    法。 【化1】 を表わす。ga、ha、iaは独立に0〜3の整数(但
    し、ga+ha+iaは少なくとも2である)を表わ
    す。夫々のL1とL2は独立に、単結合、−CO−O−、
    −O−CO−、−COS−、−S−CO−、−CO−S
    e−、−Se−CO−、−CO−Te−、−Te−CO
    −、−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−
    CH=N−、−N=CH−、−CH2−O−、−O−C
    2−、−CO−又は−O−を表わす。夫々のX1
    1、Z1はA1、A2、A3の置換基であり、独立に−
    H、−Cl、−F、−Br、−I、−OH、−OC
    3、−CH3、−CN、又は−NO2を表わし、夫々の
    ja、ma、naは独立に0〜4の整数を表わす。J1
    は、−CO−O−(CH2ra−、−O−(CH2
    ra−、−(CH2ra−、−O−SO2−、−SO2−、
    −SO2−(CH2ra−、−O−(CH2ra−O−
    (CH2rb−、−(CH2ra−N(Cpa2pa+1)−
    SO2−、又は−(CH2ra−N(Cpa2pa+1)−C
    O−を表わす。ra及びrbは、独立に1〜20であ
    り、paは0〜4である。R1は、−O−Cqa2qa−O
    −Cqb2qb+1、−Cqa2qa−O−Cqb2qb+1、−C
    qa2qa−R3、−O−Cqa2qa−R3、−CO−O−C
    qa2qa−R3、又は−O−CO−Cqa2qa−R3を表わ
    し、直鎖状、分岐状のいずれであっても良い(但し、R
    3は、−O−CO−Cqb2qb+1、−CO−O−Cqb
    2qb+1、−H、−Cl、−F、−CF3、−NO2、−C
    Nを表わし、qa及びqbは独立に1〜20である)。
    2はCxa2xa−Xを表わす(Xは−H又は−Fを表わ
    し、xaは1〜20の整数である)。〕
  11. 【請求項11】 前記フッ素含有液晶化合物が、下記一
    般式(II)で表わされる請求項7記載の液晶の配向方
    法。 【化2】 を表わす。gb、hb、ibはそれぞれ独立に0〜3の
    整数(但し、gb+hb+ibは少なくとも2である)
    を表わす。夫々のL3、L4は独立に、単結合、−CO−
    O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO−、−
    CO−Se−、−Se−CO−、−CO−Te−、−T
    e−CO−、−(CH2CH2ka−(kaは1〜4)、
    −CH=CH−、−C≡C−、−CH=N−、−N=C
    H−、−CH2−O−、−O−CH2−、−CO−又は−
    O−を表わす。夫々のX2、Y2、Z2はA4、A5、A6
    置換基であり、独立に−H、−Cl、−F、−Br、−
    I、−OH、−OCH3、−CH3、−CF3、−OC
    3、−CN、又は−NO2を表わし、夫々のjb、m
    b、nbは独立に0〜4の整数を表わす。J2は、−C
    O−O−Crc2rc−、−O−Crc2rc−、−Crc
    2rc−、−O−(Csa2sa−O)ta−Crd2rd−、−
    O−SO2−、−SO2−、−SO2−Crc2rc−、−C
    rc2rc−N(Cpb2pb+1)−SO2−、−Crc2rc
    N(Cpb2pb+1)−CO−であり、rc及びrdは独
    立に1〜20であり、saはそれぞれの(Csa2sa
    O)に独立に1〜10であり、taは1〜6であり、p
    bは0〜4である。R4は、−O−(Cqc2qc−O)wa
    −Cqd2qd+1、−(Cqc2qc−O)wa−C
    qd2qd+1、−Cqc2qc−R6、−O−Cqc2qc
    6、−CO−O−Cqc2qc−R6、又は−O−CO−
    qc2qc−R6を表わし、直鎖状、分岐状のいずれであ
    っても良い(但し、R6は−O−CO−Cqd2qd+1、−
    CO−O−Cqd2qd+1、−Cl、−F、−CF3、−N
    2、−CN、又は−Hを表わし、qc及びqdは独立
    に1〜20の整数、waは1〜10の整数である)。R
    5は、(Cxb2xb−O)za−Cya2ya+1で表わされる
    (但し、上記式中xbはそれぞれの(Cxb2xb−O)
    に独立に1〜10であり、yaは1〜10であり、za
    は1〜10である)。〕
  12. 【請求項12】 上記液晶が強誘電性液晶である請求項
    1〜11いずれかに記載の液晶の配向方法。
  13. 【請求項13】 上記液晶が反強誘電性液晶である請求
    項1〜11いずれかに記載の液晶の配向方法。
  14. 【請求項14】 カイラルスメクチック相を示す液晶を
    一対の電極基板間に挟持してなる液晶素子の製造方法で
    あって、セルに等方相の液晶を注入した後降温し、カイ
    ラルスメクチック相温度範囲において、相転移温度近傍
    でスメクチック液晶層間隔が減少を開始する第一の変位
    温度における液晶層間隔dと、該第一の変位温度以下
    で降温過程においてスメクチック液晶層間隔が増加し始
    める第二の変位温度における層間隔dminと、カイラ
    ルスメクチック相内においてある層間隔dC1とが、 (dc1/d)−(dmin/d)≧0.003 の関係を有する層間隔dc1を示す温度において、上記
    液晶を10時間以上保持する工程を有することを特徴と
    する液晶素子の製造方法。
  15. 【請求項15】 上記所定の温度に液晶を保持する工程
    が100時間以上である請求項14記載の液晶素子の製
    造方法。
  16. 【請求項16】 上記dminとdの関係が、d
    min/d≧0.990である請求項14または15
    記載の液晶素子の製造方法。
  17. 【請求項17】 上記一対の電極基板の少なくとも一方
    の液晶と接する面に配向制御層を設けた請求項14〜1
    6いずれかに記載の液晶素子の製造方法。
  18. 【請求項18】 上記一対の電極基板のそれぞれの液晶
    と接する面に配向制御層を設けた請求項17記載の液晶
    素子の製造方法。
  19. 【請求項19】 上記一対の電極基板の液晶と接する面
    に互いに異なる配向制御層を設けた請求項18記載の液
    晶素子の製造方法。
  20. 【請求項20】 上記一対の電極基板の液晶と接する面
    に同じ配向制御層を設けた請求項18記載の液晶素子の
    製造方法。
  21. 【請求項21】 上記液晶がスメクチックA相において
    降温時に1%以上層間隔が増加する請求項14〜20い
    ずれかに記載の液晶素子の製造方法。
  22. 【請求項22】 上記液晶がカイラルスメクチック相に
    おいてブックシェルフ或いはそれに近い層傾き角の小さ
    な構造を有する請求項14〜21いずれかに記載の液晶
    素子の製造方法。
  23. 【請求項23】 上記液晶がコレステリック相を持たな
    い請求項14〜22いずれかに記載の液晶素子の製造方
    法。
  24. 【請求項24】 前記液晶が、フルオロカーボン末端部
    分及び炭化水素末端部分を有し、該両末端部分が中心核
    によって結合され、スメクチック中間相又は潜在的スメ
    クチック中間相を持つフッ素含有液晶化合物を含有する
    液晶組成物である請求項23記載の液晶素子の製造方
    法。
  25. 【請求項25】 前記フッ素含有液晶化合物におけるフ
    ルオロカーボン末端部分が、−D1−Cxa2xa−Xで表
    わされる基である請求項24記載の液晶素子の製造方
    法。(但し、上記式中xaは1〜20であり、Xは−H
    又は−Fを表わし、D1は、−CO−O−(CH2
    ra−、−O−(CH2ra−、−(CH2ra−、−O−
    SO2−、−SO2−、−SO2−(CH2ra−、−O−
    (CH2ra−O−(CH2rb−、−(CH2ra−N
    (Cpa2pa+1)−SO2−、又は−(CH2ra−N
    (Cpa2pa+1)−CO−を表わす。ra及びrbは、
    独立に1〜20であり、paは0〜4である。)
  26. 【請求項26】 前記フッ素含有液晶化合物におけるフ
    ルオロカーボン末端部分が、−D2−(Cxb2xb−O)
    za−Cya2ya+1で表わされる基である請求項24記載
    の液晶素子の製造方法。(但し、上記式中xbはそれぞ
    れの(Cxb2xb−O)に独立に1〜10であり、ya
    は、1〜10であり、zaは1〜10であり、D2は、
    −CO−O−Crc2rc−、−O−Crc2rc−、−Crc
    2rc−、−O−(Csa2sa−O)ta−Crd2rd−、
    −O−SO2−、−SO2−、−SO2−Crc2rc−、−
    rc2rc−N(Cpb2pb+1)−SO2−、−Crc2rc
    −N(Cpb2pb+1)−CO−、単結合から選ばれ、r
    c及びrdはそれぞれ独立に1〜20であり、saはそ
    れぞれの(Csa2sa−O)に独立に1〜10であり、
    taは1〜6であり、pbは0〜4である。)
  27. 【請求項27】 前記フッ素含有液晶化合物が、下記一
    般式(I)で表わされる請求項24記載の液晶素子の製
    造方法。 【化3】 を表わす。ga、ha、iaは独立に0〜3の整数(但
    し、ga+ha+iaは少なくとも2である)を表わ
    す。夫々のL1とL2は独立に、単結合、−CO−O−、
    −O−CO−、−COS−、−S−CO−、−CO−S
    e−、−Se−CO−、−CO−Te−、−Te−CO
    −、−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−
    CH=N−、−N=CH−、−CH2−O−、−O−C
    2−、−CO−又は−O−を表わす。夫々のX1
    1、Z1はA1、A2、A3の置換基であり、独立に−
    H、−Cl、−F、−Br、−I、−OH、−OC
    3、−CH3、−CN、又は−NO2を表わし、夫々の
    ja、ma、naは独立に0〜4の整数を表わす。J1
    は、−CO−O−(CH2ra−、−O−(CH2
    ra−、−(CH2ra−、−O−SO2−、−SO2−、
    −SO2−(CH2ra−、−O−(CH2ra−O−
    (CH2rb−、−(CH2ra−N(Cpa2pa+1)−
    SO2−、又は−(CH2ra−N(Cpa2pa+1)−C
    O−を表わす。ra及びrbは、独立に1〜20であ
    り、paは0〜4である。R1は、−O−Cqa2qa−O
    −Cqb2qb+1、−Cqa2qa−O−Cqb2qb+1、−C
    qa2qa−R3、−O−Cqa2qa−R3、−CO−O−C
    qa2qa−R3、又は−O−CO−Cqa2qa−R3を表わ
    し、直鎖状、分岐状のいずれであっても良い(但し、R
    3は、−O−CO−Cqb2qb+1、−CO−O−Cqb
    2qb+1、−H、−Cl、−F、−CF3、−NO2、−C
    Nを表わし、qa及びqbは独立に1〜20である)。
    2はCxa2xa−Xを表わす(Xは−H又は−Fを表わ
    し、xaは1〜20の整数である)。〕
  28. 【請求項28】 前記フッ素含有液晶化合物が、下記一
    般式(II)で表わされる請求項24記載の液晶素子の
    製造方法。 【化4】 を表わす。gb、hb、ibはそれぞれ独立に0〜3の
    整数(但し、gb+hb+ibは少なくとも2である)
    を表わす。夫々のL3、L4は独立に、単結合、−CO−
    O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO−、−
    CO−Se−、−Se−CO−、−CO−Te−、−T
    e−CO−、−(CH2CH2ka−(kaは1〜4)、
    −CH=CH−、−C≡C−、−CH=N−、−N=C
    H−、−CH2−O−、−O−CH2−、−CO−又は−
    O−を表わす。夫々のX2、Y2、Z2はA4、A5、A6
    置換基であり、独立に−H、−Cl、−F、−Br、−
    I、−OH、−OCH3、−CH3、−CF3、−OC
    3、−CN、又は−NO2を表わし、夫々のjb、m
    b、nbは独立に0〜4の整数を表わす。J2は、−C
    O−O−Crc2rc−、−O−Crc2rc−、−Crc
    2rc−、−O−(Csa2sa−O)ta−Crd2rd−、−
    O−SO2−、−SO2−、−SO2−Crc2rc−、−C
    rc2rc−N(Cpb2pb+1)−SO2−、−Crc2rc
    N(Cpb2pb+1)−CO−であり、rc及びrdは独
    立に1〜20であり、saはそれぞれの(Csa2sa
    O)に独立に1〜10であり、taは1〜6であり、p
    bは0〜4である。R4は、−O−(Cqc2qc−O)wa
    −Cqd2qd+1、−(Cqc2qc−O)wa−C
    qd2qd+1、−Cqc2qc−R6、−O−Cqc2qc
    6、−CO−O−Cqc2qc−R6、又は−O−CO−
    qc2qc−R6を表わし、直鎖状、分岐状のいずれであ
    っても良い(但し、R6は−O−CO−Cqd2qd+1、−
    CO−O−Cqd2qd+1、−Cl、−F、−CF3、−N
    2、−CN、又は−Hを表わし、qc及びqdは独立
    に1〜20の整数、waは1〜10の整数である)。R
    5は、(Cxb2xb−O)za−Cya2ya+1で表わされる
    (但し、上記式中xbはそれぞれの(Cxb2xb−O)
    に独立に1〜10であり、yaは1〜10であり、za
    は1〜10である)。〕
  29. 【請求項29】 上記液晶が強誘電性液晶である請求項
    14〜28いずれかに記載の液晶素子の製造方法。
  30. 【請求項30】 上記液晶が反強誘電性液晶である請求
    項14〜28いずかに記載の液晶素子の製造方法。
  31. 【請求項31】 請求項14〜30いずれかに記載の製
    造方法によって製造されたことを特徴とする液晶素子。
  32. 【請求項32】 請求項31記載の液晶素子と、該液晶
    素子の駆動手段とを有することを特徴とする表示装置。
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