JPH10288786A - 液晶素子及びこれを備えた液晶装置 - Google Patents

液晶素子及びこれを備えた液晶装置

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JPH10288786A
JPH10288786A JP9763497A JP9763497A JPH10288786A JP H10288786 A JPH10288786 A JP H10288786A JP 9763497 A JP9763497 A JP 9763497A JP 9763497 A JP9763497 A JP 9763497A JP H10288786 A JPH10288786 A JP H10288786A
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independently
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crystal device
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JP9763497A
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Katsumi Kurematsu
榑松  克巳
Masahiro Terada
匡宏 寺田
Yasuhiro Ito
靖浩 伊藤
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配向欠陥によるコントラストの減少や、焼き
付きの発生し難い液晶素子及びこれを備えた液晶装置を
提供する。 【解決手段】 液晶1を挟持する一対の基板2,3の一
方に能動素子22を設けると共に、能動素子22が設け
られた断差が相対的に多く生じている一方の基板2に一
軸配向処理がなされていない配向制御層20を、他方の
基板3に一軸配向処理のなされた配向制御層30をそれ
ぞれ設けることにより、液晶1の配向状態を制御するよ
うにして微細な配向欠陥の発生や反転ドメイン、ゆらぎ
の発生等を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラットパネルデ
ィスプレイ、プロジェクションディスプレイ、プリンタ
ー等に用いられるライトバルブに使用される液晶素子及
びそれらを使用した表示装置をはじめとする液晶装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、広範に用いられている液晶(表
示)素子として、例えばエム・シャット(M.scha
dt)とダブリェー・ヘルフリッヒ(W.Helric
h)著Applied Physics Letter
ts第18巻、第4号(1971年2月15日発行)第
127頁〜128頁において示されたツイステッド・ネ
マチック(twisted nematic:TN)液
晶を用いたものが知られている。また、代表的な液晶素
子として知られているものに単純マトリクスタイプの液
晶素子がある。
【0003】ここで、このタイプの液晶素子は、作成が
容易であり、コスト面で優位性があるが、画素密度を高
くしたマトリクス電極構造を用いた時分割駆動の時、ク
ロストークが発生するという問題点があるため、画素数
が制限されていた。また、コントラストが低く、ディス
プレイとしての用途が制限されていた。
【0004】そこで、近年このような単純マトリクスタ
イプの素子に対して薄膜トランジスタ(TFT)等を用
いたアクティブ駆動タイプの液晶素子の開発が行われて
いる。ここで、このタイプの液晶素子は、1つ1つの画
素にトランジスタ等の能動素子を作成するため、クロス
トークの問題は解決されるが、応答速度については依然
不十分であり、特に動画表示において尾引き・残像・一
部コントラスト低下(動態像)等の欠点を有していた。
【0005】また、このような従来型の液晶素子の応答
速度の欠点を改善するものとして、液晶分子が双安定性
を示す液晶素子がクラーク(Clark)およびラガウ
ェル(Lagerwall)により提案されている(特
開昭56−107216号公報、米国特許第43679
24号明細書)。そして、この双安定性を示す液晶とし
ては、一般にカイラノレスメクチックC相またはカイラ
ルスメクチックH相からなる強誘電性液晶が用いられて
いる。
【0006】ここで、この強誘電性液晶は、自発分極に
より反転スイッチングを行うため、非常に早い応答速度
からなる上にメモリー性のある双安定状態を発現させる
ことができる。さらに、視野角特性も優れていることか
ら、高速、高精細、大面積の表示素子あるいはライトバ
ルブとして適していると考えられている。さらに最近で
は、このような強誘電性液晶の中でも非双安定なタイプ
のものとTFTによるアクティブ駆動とを組み合わせ
て、高コントラストを得るような試みも成されている
(特開昭62−482719号公報)。
【0007】ところで、このようなカイラルスメクチッ
ク液晶素子においては、たとえば「強誘電液晶の構造と
物性」(コロナ社、福田敦夫、竹添秀男著、1990
年)に記載されているように、ジグザグ状の配向欠陥が
発生してコントラストを著しく低下させるという問題が
あった。ここで、この欠陥は、上下基板間に配されたカ
イラルスメクチック液晶の層状構造が2種類のシエプロ
ン構造を形成しており、その層構造の折れ曲がり角度
(層の傾斜角δ)が、かなり大きいことに起因してい
る。
【0008】そこで、最近、このような欠点を持つシェ
ブロン構造を解消し、ブックシェルフといわれる層状構
造あるいはそれに近い構造を現出させ、高コントラスト
な良好な液晶素子を実現しようという動きがある。例え
ば、ブックシェルフに近い構造を現出する液晶材料とし
てパーフルオロエーテル側鎖を持つ液晶性化合物(米国
特許5262082、国際出願特許WO93/2239
6、1993年第4回強誘電液晶国際会議P46、Ma
rc D.Radcliffeら)が開示されており、
この液晶は、電場等の外部場を用いずともブックシェル
フに近い層傾き角の小さな構進を現出することができ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らによる詳細な観察によると、層の傾斜角δの大きさ
は、層間隔の大きさの温度特性によって生み出されてお
り、数度以下であっても零ではない有限の値をもってい
ることがあり、はっきりとしたジグザグ欠陥は見られな
い場合が多いが、やはり層構造の不連続性に起因した欠
陥、ディスクリネーションラインがみとめられる。
【0010】そして、このような配向状態を有した従来
の液晶素子を、アクティブマトリックス駆動方式のディ
スプレイとして用いた場合、TFT基板側に存在するT
FTによる段差や印可され続ける交流の情報信号によ
り、上述の欠陥、ディスクリネーションラインから発生
する反転ドメインやスイッチングコーン上の分子のゆら
ぎの程度の増大が起きていた。このため、このような液
晶素子を備えた液晶装置においては、駆動時のコントラ
ストが急激に減少するなどの現象が起こっていた。
【0011】また、強誘電性液晶を用いた表示素子が高
速応答性を有するのは、強誘電性液晶がTN液晶等に比
較して2〜3桁スイッチングスピードは速い為である
が、それは液晶分子が自発分極(Ps[nC/cm
2 ])を有していることによる。その理由は、スイッチ
ングモデルから、そのスピードがPs・E/η(Ps:
自発分極、E:電界、η:粘性係数)に比例するからで
ある。
【0012】しかしながら、この自発分極(Ps[nC
/cm2 ])の存在は、実際に液晶素子として駆動させ
る時に、問題を派生させる。それは「反電界」の問題と
して知られている。つまり自発分極によって、絶縁膜、
配向膜に電荷が蓄積され、書き込み用の外部電界が取り
除かれたときに、その蓄積電荷の作る内部「反電界」に
よって強誘電性液晶の動作が影響を受けてしまういわゆ
る「焼き付き」現象が発生することである。
【0013】そして、この現象は自発分極の大きい物ほ
ど顕著であるため、応答速度向上への要求と矛盾し、こ
の内部「反電界」の存在による「焼き付き」の発生によ
り著しく表示晶位が低下するという問題があった。
【0014】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであり、上述したような配向欠陥による
コントラストの減少や、焼き付きの発生し難い液晶素子
及びこれを備えた液晶装置を提供することを目的とする
ものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対の基板間
に液晶を挟持してなると共に複数の画素を有する一方、
前記一対の基板の一方に前記画素の夫々に対応して能動
素子を設けた液晶素子において、前記能動素子が設けら
れた一方の基板の表面に一軸配向処理がなされない配向
制御層を、前記一対の基板の他方の基板の表面に一軸配
向処理が施された配向制御層をそれぞれ設けたことを特
徴とするものである。
【0016】また本発明は、前記一対の基板間に挟持さ
れる液晶が、カイラルスメクチック相を示す液晶である
ことを特徴とするものである。
【0017】また本発明は、前記カイラルスメクチック
相を示す液晶は降温下でコレスティリック相をとらない
液晶であることを特徴とするものである。
【0018】また本発明は、前記能動素子が薄膜トラン
ジスタであることを特徴とするものである。
【0019】また本発明は、前記カイラルスメクチック
相を示す液晶が、フルオロカーボン末端部分及び炭化水
素末端部分を有し、該両末端部分が中心核によって結合
され、スメクチック中間層または潜在的スメクチック中
間層を持つフッ素含有液晶化合物を含有するカイラルス
メクチック組成物からなることを特徴とするものであ
る。
【0020】また本発明は、前記一対の基板間に挟持さ
れる液晶が、強誘電性液晶であることを特徴とするもの
である。
【0021】また本発明は、前記一対の基板の夫々に設
ける配向制御層は、基板間で表面エネルギーが異なる膜
であることを特徴とするものである。
【0022】また本発明は、前記一軸配向処理がなされ
ない配向制御層の表面エネルギーが、前記一軸配向処理
が施された配向制御層の表面エネルギーよりも小さいこ
とを特徴とするものである。
【0023】また本発明は、前記一対の基板の夫々に設
けられた配向制御層のうち少なくとも一方が導電化成分
を含んでいることを特徴とするものである。
【0024】また本発明は、前記液晶の配向状態が非双
安定(単安定)状態であることを特徴とするものであ
る。
【0025】また本発明は、液晶素子と、前記液晶素子
を駆動するための駆動手段と、前記液晶素子の背面側に
設けられ、赤、緑、青の3原色を発光する色バックライ
トとを具備した液晶装置において、前記液晶素子は、少
なくとも請求項1乃至12のいずれかに記載の液晶素子
であることを特徴とするものである。
【0026】また本発明のように、液晶を挟持する一対
の基板の一方に能動素子を設けると共に、能動素子が設
けられた断差が相対的に多く生じている一方の基板に一
軸配向処理がなされていない配向制御層を、他方の基板
に一軸配向処理のなされた配向制御層をそれぞれ設ける
ことにより、液晶の配向状態を制御するようにして微細
な配向欠陥の発生や反転ドメイン、ゆらぎの発生等を防
止するようにする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0028】図1は、本発明の実施の形態に係る液晶素
子の拡大断面図であり、同図において、1Aは液晶素
子、1はカイラルスメクティック液晶組成物からなる液
晶、2、3はこれら液晶1を挟持する一対の基板であ
る。ここで、この液晶部分の層厚(基板間距離)は、好
ましくは、既述したクラーク及びラガウェルのモデルを
実現されるため5μm以下が好ましい。また、4はギャ
ップ制御スペーサーであり、たとえばシリカビーズ等が
用いられる。
【0029】ところで、一対の基板2,3の一方の基板
(以下TFT基板という)2のガラス基板21上には、
能動素子であるTFT22、画素電極23、情報ライン
電極24、走査ライン電極25等がマトリックス状に形
成されており、一対の基板2,3の他方の基板(以下対
向基板という)3のガラス基板31上には、ITOから
成る対向透明電極33が形成されている。
【0030】そして、信号源(図示せず)からの駆動信
号と各種制御信号により、各TFT22のスイッチング
及び各画素電極23への駆動信号(所定電圧)印加が行
われると、この信号電圧に応じて各画素電極23上の液
晶1がライトバルブ動作を行うようになっている。な
お、6、7は偏光板であり、それぞれ対向基板2と、T
FT基板3の外側表面にクロスニコル状に貼り合わされ
ている。
【0031】一方、30は、対向基板3に設けられ、液
晶1の配向状態に影響を与える配向制御層(以下配向膜
という)であり、この配向膜30には一軸配向処理がな
されている。また、20はTFT基板2に設けられた配
向膜であり、この配向膜20には一軸配向処理はなされ
ていない。
【0032】ここで、このような一軸配向処理をなる側
の配向膜30を形成する場合において、特性における観
点から、好ましく用いられる材料の具体的な構造として
は、以下の一般式(III)で表される繰り返し単位か
らなるポリイミドが挙げられる。
【0033】
【化3】 または、炭素数1から20のアルキル基を示し、Pl、
P2は、イミド結合を表す。Mは、単結合または−O−
を表し、aは、0、1、2を表す。) さらに、このような一軸性配向層の形成方法としては、
例えばガラス基板31上に溶液塗工または蒸着あるいは
スパッタリング等により、一酸化珪素、二酸化珪素、酸
化アルミニウム、ジルコニア、フッ化マグネシウム、酸
化セリウム、フッ化セリウム、シリコン窒化物、シリコ
ン炭化物、ホウ素窒化物などの無機物や、ポリビニルア
ルコール、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリエステルイミド、ポリパラキシレ
ン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリビ
ニルクロライド、ポリスチレン、ポリシロキサン、セル
ロース樹脂、メラミン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂
などの有機物を用いて被膜形成したのち、表面をビロー
ド、布あるいは紙等の繊維状のもので摺擦(ラビング)
することようにする。また、SiO等の酸化物あるいは
窒化物などをガラス基板31の斜方から蒸着する方法な
ども用いられ得る。
【0034】また、自発分極Psのスイッチングに伴っ
て発生する反電界の大きさを抑制し、良好な駆動性能を
有する観点で、配向層30の膜厚は200Å以下が好ま
しい。100Å以下であるとき、さらに好ましい場合が
ある。
【0035】なお、本実施の形態においては、一軸配向
処理をなす配向層形成の1実施例として、透明電極33
として約70nm厚のITO膜を形成した1.1mm厚
のガラス基板31の表面に以下の手法により配向膜30
を形成した。
【0036】まず、N−メチルピロリドン(NMP)
と、n−ブチルセロソルブ(nBC)との4:1溶媒中
に、下記繰り返し単位を有するポリイミド前駆体が0.
5wt%となるよう溶解させた。次に、この溶液を回転
数1500rpm、30秒の条件にて、スピンコート法
により対向電極33が形成されたガラス基板31上に塗
布した。その後、80℃、5分間の前乾燥を行った後、
200℃で1時間加熱焼成を施し、配向膜30を形成し
た。なお、このときの配向膜30の膜厚は、50Åであ
った(得られた基板を基板Aとする)。
【0037】そして、最後に、このように形成した配向
膜30に対して一軸配向処理としてナイロン布によるラ
ビング処理を施した。なお、この基板の表面エネルギー
の分散項は41.2[dyne/cm]、極性項は8.
0[dyne/cm]、水素結合項は1.7[dyne
/cm]であった。
【0038】なお、本実施の形態において、この表面エ
ネルギーは、協和界面化学(株)製の接触角測定装置
(形式CA−DT)を用いて測定した。なお、この測定
手順としては、まず配向膜が形成されたガラス基板31
を用意し、その膜上にα−ブロモナフレン、ヨウ化メチ
レン、純水を垂らし、各々と配向膜界面の接触角θ1
θ2 ,θ3 を測定した。そして、これら接触角θ1 ,θ
2 ,θ3 を、それぞれ以下の3つの数式に代入すること
により、配向膜30の分散項rs d、極性項rs p、水素結
合項rs h を算出した。
【0039】
【数1】 ここで、上記式において、44.6は、α−ブロモナフ
レンの表面エネルギー、46.8は、ヨウ化メチレンの
表面エネルギーの分散項、4.0は、ヨウ化メチレンの
表面エネルギーの極性項、29.1は純水の表面エネル
ギーの分散項、1.3は純水の表面エネルギーの極性
項、42.4は純水の表面エネルギーの水素結合項であ
る。
【0040】一方、一軸配向処理を施さないTFT基板
2の配向膜20において用いられる主な膜材料として
は、多結晶乃至は非晶質金属酸化膜、多結晶乃至は非晶
質半導体膜、必要に応じて微粒子が分散された絶縁性ポ
リマー膜などが上げられる。また、上記金属酸化物や半
導体微粒子には、導電性制御不純物が必要に応じて添加
され、その導電性が制御される。
【0041】ここで、このような多結晶乃至は非晶質の
金属酸化膜としてはZnO,CdO,ZnCdOxのI
I族酸化膜、GeO2 ,SnO2 ,GeSnOx,Ti
2,ZrO2 ,TiZrOxのIV族酸化膜、また多
結晶乃至は非晶質半導体としてはSi,SiCのIV族
半導体があげられる。さらに、添加される導電性制御不
純物としては、II族酸化物に対し、n型不純物(ドナ
ー:電子伝導を高める不純物)にはIII族元素である
B,Al,Ga,Inが、p型不純物(アクセプター:
ホール伝導を高める不純物)にはI族元素であるCu,
Ag,Au,Liがあげられる。またさらに、IV族酸
化物乃至は半導体に対して、n型不純物にはV族元素で
あるP,As,Sb,Biが、p型不純物にはIII族
元素であるBi,Al,Ga,Inがあげられる。
【0042】さらにまた、導電性制御不純物が添加され
た微粒子を含む絶縁性ポリマー膜については、母材の絶
縁性材料にはSiOx,TiOx,ZrOx,その他の
酸化物溶融母材、シロキサンポリマーがあげられる。ま
た、微粒子にはZnO,CdO,ZnCdOxのII族
酸化物、GeO2 ,SnO2 ,GeSnOx,TiO
2 ,ZrO2 ,TiZrOxのIV族酸化物が用いられ
る。また、導電性制御不純物としては、II族酸化物に
対しn型不純物にはIII族元素であるB,Al,G
a,Inが、p型不純物には、I族元素であるCu,A
g,Au,Liがあげられる。また、IV族酸化物乃至
は半導体に対して、n型不純物にはV族元素であるP,
As,Sb,Biが、p型不純物にはIII族元素であ
るBi,Al,Ga,Inがあげられる。
【0043】そして、本実施の形態においては、一軸配
向処理を施さない配向層を形成する具体例として、TF
T基板2の配向膜20を次のようにして作成した。
【0044】まず、ラダー型のポリシロキサンの母材と
アンチモンドープのSnOxの酸化物超微粒子(粒径約
100Å)を分散した固形分濃度10wt%のエタノー
ル溶液を1500rpm、10秒の条件でスピンコート
法により膜厚2100ÅでTFT基板2上に塗布した。
次に、80℃、5分間の前乾燥を行った後、200℃1
時間加熱乾燥を施した。ここで、この基板の表面エネル
ギーの分散項は25.7[dyne/cm]、極性項は
2.9[dyne/cm]、水素結合項は0.1[dy
ne/cm]であった。なお、この表面エネルギーは、
既述した協和界面化学(株)製の接触角測定装置(形式
CA−DT)を用いて測定した(得られた基板を基板B
とする)。
【0045】また、一軸配向処理を施さない配向層を形
成する他の例として、まずシリカバインダー母材と、導
電性制御不純物としてアンチモンをドープしたSnOx
の酸化物超微粒子(粒径約100Å)を分散した固形分
濃度5wt%のエタノール溶液を1100rpm、10
秒の前条件でスピンコート法により膜厚1800ÅでT
FT基板2上に塗布した。次に、80℃、5分間の前乾
燥を行った後、200℃、1時間加熱乾燥を施した。こ
こで、この基板の表面エネルギーの分散項は35[dy
ne/cm]、極性項は0.8[dyne/cm]、水
素結合項は3.7[dyne/cm]であった(得られ
た基板を基板Cとする)。
【0046】一方、液晶1としては、カイラルスメクチ
ック相を示すと共に、降温下でコレスティリック相をと
らない液晶であり、本実施の形態においては、フルオロ
カーボン末端部分及び炭化水素末端部分を有し、該両末
端部分が中心核によって結合され、スメクチック中間層
または潜在的スメクチック中間層を持つフッ素含有液晶
化合物を含有するカイラルスメクチック組成物からなる
ものを用いるようにした。
【0047】尚、ここで潜在的スメクチック中間相を持
つ化合物とは、それ自身でスメクチック中間相を示さな
くとも、スメクチック中間相を持つ化合物又は他の潜在
的スメクチック中間相を持つ化合物との混合物におい
て、適当な条件下でスメクチック中間相を発現する化合
物を言う。
【0048】また、上記フッ素含有化合物における中心
核とは、少なくとも2つの芳香族環、複素芳香族環、脂
肪族環、置換芳香族環、置換複素芳香族環、置換脂肪族
環から選ばれ、これらの環は、互いに−COO−,−C
Os−,−HC=N−,−COSe−から選ばれる官能
基によって結合されていてもよい。これらの環は縮合し
ていても、縮合していなくてもよい。複素芳香環中のヘ
テロ原子はN,O又はSから選ばれる少なくとも1つの
原子を含む。脂肪族環中に隣接していないメチレン基
は、Oによって置換されていてもよい。
【0049】上記フッ素含有液晶化合物の具体例として
は、特開平2−142753、米国特許5,082,5
87号、国際公開WO93/22396、特表平7−5
06368等に記載されている化合物が挙げられる。
【0050】このスメクチック中間相または潜在的スメ
クチック中間相を持つフッ素含有液晶化合物は、好まし
くは、以下の一般式(I)及び一般式(II)で表わさ
れる化合物である。
【0051】
【化4】 を表わす。
【0052】ga、ha、iaは独立に0〜3の整数
(但し、ga+ha+iaは少なくとも2である)を表
わす。
【0053】夫々のL1 とL2 は独立に、単結合、−C
O−O−、−O−CO−、−COS−、−S−CO−、
−CO−Se−、−Se−CO−、−CO−Te−、−
Te−CO−、−CH2 CH2 −、−CH=CH−、−
C≡C−、−CH=N−、−N=CH−、−CH2 −O
−、−O−CH2 −、−CO−又は−O−を表わす。
【0054】夫々のX1 、Y1 、Z1 はA1 、A2 、A
3 の置換基であり、独立に−H、−Cl、−F、−B
r、−I、−OH、−OCH3 、−CH3 、−CN又は
−NO2 を表わし、夫々のja、ma、naは独立に0
〜4の整数を表わす。
【0055】J1 は、−CO−O−(CH2ra−、−
O−(CH2ra−、−(CH2ra−、−O−SO2
−、−SO2 −、−SO2 −(CH2ra−、−O−
(CH2ra−O−(CH2rb−、−(CH2)ra
N(Cpa2pa+1 )−SO2 −、又は−(CH2ra
N(Cpa2pa+1 )−CO−を表わす。
【0056】ra及びrbは、独立に1〜20であり、
paは0〜4である。
【0057】R1 は、−O−Cqa2qa −O−Cqb
2qb+1 、−Cqa2qa −O−Cqb2qb+1 、−Cqa
2qa −R3 、−O−Cqa2qa −R3 、−CO−O−C
qa2qa −R3又は−O−CO−Cqa2qa −R3 を表
わし、直鎖状、分岐状のいずれであっても良い(但し、
3 は、−O−CO−Cqb2qb+1 、−CO−O−Cqb
2qb+1、−H、−Cl、−F、−CF3 、−NO2
−CNを表わし、qa及びqbは独立に1〜20であ
る)。R2 はCxa2xa-Xを表わす(Xは−H又は−F
を表わし、xaは1〜20の整数である)。〕
【0058】
【化5】 を表わす。
【0059】gb、hb、ibはそれぞれ独立に0〜3
の整数(但し、gb+hb+ibは少なくとも2であ
る)を表わす。
【0060】夫々のL3 、L4 は独立に、単結合、−C
O−O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO
−、−CO−Se−、−Se−CO−、−CO−Te
−、−Te−CO−、−(CH2 CH2ka−(kaは
1〜4)、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=N
−、−N=CH−、−CH2 −O−、−O−CH2 −、
−CO−又は−O−を表わす。
【0061】夫々のX2 、Y2 、Z2 はA4 、A5 、A
6 の置換基であり、独立に−H、−Cl、−F、−B
r、−I、−OH、−OCH3 、−CH3 、−CF3
−OCF3 、−CN又は−NO2 を表わし、夫々のj
b、mb、nbは独立に0〜4の整数を表わす。
【0062】J2 は、−CO−O−Crc2rc −、−O
−Crc2rc −、−Crc2rc −、−O−(Csa2sa
−O)ta−Crd2rd 、−O−SO2 −、−SO2 −、
−SO2 −Crc2rc −、−Crc2rc −N(Cpb
2pb+1 )−SO2 −、−Crc2rc −N(Cpb
2pb+1 )−CO−であり、rc及びrdは独立に1〜2
0であり、saはそれぞれの(Csa2sa −O)に独立
に1〜10であり、taは1〜6であり、pbは0〜4
である。
【0063】R4 は、−O−(Cqc2qc −O)wa−C
qd2qd+1 、−(Cqc2qc −O)wa−Cqd2qd+1
−Cqc2qc −R6 、−O−Cqc2qc −R6 、−CO
−O−Cqc2qc −R6又は−O−CO−Cqc2qc
6 を表わし、直鎖状、分岐状のいずれであっても良い
(但し、R6 は−O−CO−Cqd2qd+1 、−CO−O
−Cqd2qd+1、−Cl、−F、−CF3 、−NO2
−CN又は−Hを表わし、qc及びqdは独立に1〜2
0の整数、waは1〜10の整数である)。
【0064】R5 は、(Cxb2xb −O)za−Cya
2ya+1 で表わされる(但し、上記式中xbはそれぞれの
(Cxb2xb −O)に独立に1〜10であり、yaは1
〜10であり、zaは1〜10である)。〕 なお、このカイラルスメクチック液晶組成物中には、そ
の他の化合物、例えば染料、顔料、酸化防止剤、紫外線
吸収剤等の添加物を含有することが可能である。また、
上記配向膜とは別に一対の基板間のショート防止層とし
て、有機物または無機物から成る絶縁層が対向基板側の
配向膜30の下側(基板側)に形成されていても良い。
【0065】ところで、液晶素子において、液晶組成物
としてコレステリック相を持たない材料を選択した場
合、液晶物質の等方相−スメクチック相転移でバトネが
徐々に発生しながら配向状態を形成するが、この際非対
称な配向膜構成、より好ましくは液晶を挟持する基板の
一方が一軸配向処理の施された表面を持ち、他方には表
面に一軸配向処理がなされないという非対称構成とした
方が、一方の基板からバトネが発生しはじめ、他方の基
板側へ成長していくという状態を現出し、良好な均一配
向を実現し易い。
【0066】このことから、本実施の形態においては、
既述したようにTFT基板2及び対向基板3において異
なる配向材料を用い異なる配向処理を施こしている。即
ち、構造上平面性の良い対向基板3に設けられた配向膜
30は一軸配向処理が施されているのに対して、TFT
22が設けられ、相対的に段差が多く生じているTFT
基板2側の配向膜20は一軸配向処理が施こされていな
い非対称構成として液晶の配向状態を制御するようにし
ている。そして、このように構成することで微細な配向
欠陥の発生や反転ドメイン、ゆらぎの発生等が効果的に
防止され、均一な液晶配向状態、駆動特性が得られる。
【0067】ここで、上述した一軸配向処理を施した基
板Aに対し、TFT基板B及びCを用い液晶素子1Aを
作製した。一軸配向処理が施された配向膜30を有する
基板Aである対向基板3上にスペーサーとして、図1に
示す平均粒径2.0μmのシリカビーズ4を散布した
後、基板B又はCであるTFT基板2を貼り合わせてセ
ル化を行い、これに液晶を注入し、さらに封止、周辺駆
動部実装等を施すことにより液晶素子1Aを作製した。
【0068】なお、液晶としては、下記化合物A、B、
C、D及びEを成分とする組成物を用いた。
【0069】
【化6】 なお、このように構成された液晶素子1Aは、液晶1の
層の傾斜角δは6°以下であり、実質的にブックシェル
フ構造に近い構造を示した。ここで、この液晶1は非双
安定状態(単安定)となり、TFTによるアクティブ駆
動のもとで階調表示が達成された。
【0070】また、TFT部分による段差が0.7μあ
ったにもかかわらず、ディスクリネーション、ジグザグ
欠陥等の配向欠陥も少なく、偏光度99.98のクロス
ニコル偏光板5のもとで50以上のハイコントラストが
得られた。一方、市松パターンテスト信号表示(DC成
分0.1V以下の駆動信号)にて100時間の連続耐久
駆動を実施したところ、焼く付き現象の発生は皆無であ
った。
【0071】一軸配向処理を施さないTFT基板2の配
向層20は、表面エネルギーは対向基板側の配向膜30
に比べて小さくなっている。ここで、このように配向層
20の表面エネルギーを対向基板側の配向膜30に比べ
て小さくすることにより、より良好な配向状態を実現す
ることができる。
【0072】また、少なくとも一方の配向制御層である
TFT基板2の配向層20に、導電化成分である導電性
制御不純物としてのアンチモンを添加することにより、
配向層20の導電率を高めるようにしている。そして、
このように配向層20の導電率を高めることにより、
「内部反電界」の低減を図ることができ、従来の強誘電
性液晶より自発分極の大きい強誘電性液晶を使用するこ
とができる。これにより、より高速のスイッチングを可
能にすると共に、前述した「焼き付き」の防止をも実現
することができる。
【0073】ところで、このような構成の液晶素子1A
は、パーソナルコンピューター、ワークステーション用
ディスプレイ及び液晶プロジェクター用等の各種表示素
子をその主な用途として種々応用展開することが出来
る。また、その他の用途としては、例えばプリンター用
等のライトバルブとしても用いることも可能である。
【0074】次に、このような液晶素子1Aを表示パネ
ル部に使用した液晶装置の一例である継時加法混色カラ
ー液晶表示装置について説明する。
【0075】図2は、このような継時加法混色カラー液
晶表示装置を示す概略図であり、この液晶表示装置は、
カラーフィルタを備えていないカラーフィルターレス液
晶素子1Aより成る液晶表示パネル10と、その背面側
にRGB各原色にて発光する面状発光部41を有する色
バックライトであるバックライト40とを備えている。
【0076】ここで、この液晶表示パネル10はアクテ
ィブマトリックス構成からなり、液晶1としては単安定
モードの強誘電性液晶を用いている(以後FLCと呼
ぶ)。この液晶表示パネル10は、多数の画素11を有
している。そして、各画素11のFLCは、図1に示す
TFT基板2のTFT22、画素電極23、情報ライン
電極24、走査ライン電極25及び対向基板3の対向透
明電極33により、いわゆるアクティブマトリックス駆
動されるようになっている。
【0077】また、バックライト40は、RGB−3原
色発光のLED9を光源とするものであり、導光板と拡
散板による光反射及び散乱作用により面状発光し、LE
D9を色毎に順次点灯することにより、色切り換え型の
RGB原色面状発光を可能にしたものである。また、R
GB原色LED色切り換え点灯回路42を備えており、
タイミング制御信号により任意にバックライト光の色切
り換え動作ができるようになっている。
【0078】一方、液晶表示パネル10とバックライト
40の駆動系は、図3に示すように構成されている。な
お、同図において、51は情報ラインドライバーであ
り、情報ライン電極24を通じて画像表示信号を各画素
に伝送するようになっている。また、52は走査ライン
ドライバーであり、走査ライン電極25を通じて走査ラ
イン上の各TFT22を駆動するようになっている。
【0079】さらに、53は液晶駆動信号発生回路、5
4はタイミングコントローラー54であり、これら各回
路53,54が液晶表示パネル10の周辺に配置されて
いる。
【0080】なお、同図に示す、外部から加わるクロッ
ク、制御信号、温度制御信号は不図示のMCU(制御マ
イコン)を中心とした総括制御回路からのものである。
また、デジタルRGB画像信号についてはパソコン及び
ビデオ機器とのやはり不図示のインターフェース回路か
らのものであり、画像フレームメモリーからの読み出し
をフレーム毎にRGB順に行ったシリアル変換後の原色
画像信号である。
【0081】そして、このような駆動系において、まず
タイミングコントローラー54からの制御信号により、
液晶表示パネル10の各水平ライン画素を走査ラインド
ライバー52により走査ライン電極25および各TFT
22を通じて順次スキャン駆動していく。なお、この
際、同時に各水平ライン画素(水平方向に並ぶ1画素
列)に適宜画像表示信号が供給されるように、各情報ラ
イン電極24に情報ラインドライバー51により各画像
表示信号が供給される。
【0082】その結果、各画素電極に画像表示信号(電
圧)が供給され、これに対応した液晶の応答および表示
動作が起こる。さらに、このような画像表示信号書き込
み動作に同期して、バックライト40も色切り換え点灯
回路42により該書き込み画像表示信号(原色)に対応
した発光色にて点灯し、同原色の画像表示信号を表示し
ている液晶パネル10を照明する。
【0083】このような駆動がフレーム順次でRGB順
に繰り返され、フレーム画像はRGB順次に切り替わっ
て行く。該フレーム周期としてはフリッカー限界を越え
るべく180Hz(60×3)相当以上に設定するのが
好ましく、このようにすることによりいわゆる継時加法
混色カラー表示が発現する。
【0084】ここで、この継時加法混色の利点として
は、RGBの混色が従来のような空間的モザイク配列に
よるものではなく、同一の画素にて行われるため、画素
構造も目立ちい難くなり、全く色ズレのない、理想的な
混色が行われる。一方、フレーム周期は徒来の1/3以
下となるため、液晶の応答速度もこれに対応できること
が必要になるが、この点は前述したようにモードによら
ずFLCの特徴として全く問題はない(但し、通常のT
N−LCでは応答出来ない)。
【0085】ところで、このように構成された継時加法
混色カラー液晶表示装置の液晶素子1Aでは、既述した
ように単安定モードを採用しているが、このモードの概
念図を図4に示す。
【0086】同図において、PとAはクロスニコルのポ
ラライザーとアナライザーの偏光方向を表している。8
は、FLC分子を模式的に表しており、Pに沿った分子
の向きが、単安定状態の方向(ホームポジション)であ
り、黒表示状態となる。そして、このFLCに書き込み
電圧Vwを印可すると、FLC分子8は角度θaチルト
する。ここで、このチルト角θaは、FLC分子8のス
プレー弾性と書き込み電圧Vwによる駆動力とのバラン
スにより決まるため、飽和値までは書き込み電圧Vwと
比例的関係となる。従って、透過光強度も書き込み電圧
Vwとほぼ比例的関係を持ち、書き込み電圧Vwの値に
より濃淡の中間調を表示することが可能となる。
【0087】一方、書き込み後には次の書き込みへの影
響を無くすため、上記ホームポジションに戻すことが好
ましく、この為に所定の逆電圧VrをVw印加の直前に
印可している。なお、この逆電圧Vrは液晶セルに対す
るDC分をキャンセルするべく書き込み電圧Vwと逆極
性で絶対値が等しい電圧とすることが好ましい。また、
単安定のためFLC分子は書き込み電圧Vwのoffの
みでもホームポジションに戻るが、より早く戻す為にも
この逆電圧Vrを掛けたほうが好ましい。
【0088】以上説明したように、カラーフィルターレ
ス表示パネル10とバックライト40とを組み合わせ、
各RGB原色画像表示を交互にかつフレーム順次で行う
ことにより、フルカラー自然動画画像の表示を行ったと
ころ、質感と動画レスポンスに優れたシャープな映像が
得られた。また、連続100時間の長期間の表示に於い
ても焼き付き現象の生じない安定した映像が得られた。
【0089】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、液晶
を挟持する一対の基板の一方の基板に一軸配向処理がな
されていない配向制御層を設け、他方の基板に一軸配向
処理のなされた配向制御層を設けて液晶の配向状態を制
御することにより、微細な配向欠陥の発生や反転ドメイ
ン、ゆらぎの発生等を防止することができ、これにより
高いコントラストを実現すると共に焼き付きの発生し難
い液晶素子、特にカイラルスメクチック液晶を用いた液
晶素子及びこれを備えた液晶装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る液晶素子の拡大断面
図。
【図2】上記液晶素子を用いた継時加法混色カラー液晶
表示装置を示す概略図。
【図3】上記液晶素子を用いた継時加法混色カラー液晶
表示装置の駆動系ブロック図。
【図4】上記液晶素子に用いられるFLCの単安定モー
ドの説明図。
【符号の説明】
1A 液晶素子 1 液晶 2 TFT基板 3 対向基板 10 液晶表示パネル 11 画素 20 配向膜(1軸配向処理無し) 22 TFT 30 配向膜(1軸配向処理有り) 40 バックライト 42 色切り換え点灯回路 53 液晶駆動信号発生回路

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板間に液晶を挟持してなると共
    に複数の画素を有する一方、前記一対の基板の一方に前
    記画素の夫々に対応して能動素子を設けた液晶素子にお
    いて、 前記能動素子が設けられた一方の基板の表面に一軸配向
    処理がなされない配向制御層を、前記一対の基板の他方
    の基板の表面に一軸配向処理が施された配向制御層をそ
    れぞれ設けたことを特徴とする液晶素子。
  2. 【請求項2】 前記一対の基板間に挟持される液晶が、
    カイラルスメクチック相を示す液晶であることを特徴と
    する請求項1記載の液晶素子。
  3. 【請求項3】 前記カイラルスメクチック相を示す液晶
    は降温下でコレスティリック相をとらない液晶であるこ
    とを特徴とする請求項2記載の液晶素子。
  4. 【請求項4】 前記能動素子が薄膜トランジスタである
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶素子。
  5. 【請求項5】 前記カイラルスメクチック相を示す液晶
    が、フルオロカーボン末端部分及び炭化水素末端部分を
    有し、該両末端部分が中心核によって結合され、スメク
    チック中間層または潜在的スメクチック中間層を持つフ
    ッ素含有液晶化合物を含有するカイラルスメクチック組
    成物からなることを特徴とする請求項2又は3記載の液
    晶素子。
  6. 【請求項6】 前記フッ素含有液晶化合物が、以下の一
    般式(I)で表わされることを特徴とする請求項5記載
    の液晶素子。 【化1】 を表わす。ga、ha、iaは独立に0〜3の整数(但
    し、ga+ha+iaは少なくとも2である)を表わ
    す。夫々のL1 とL2 は独立に、単結合、−CO−O
    −、−O−CO−、−COS−、−S−CO−、−CO
    −Se−、−Se−CO−、−CO−Te−、−Te−
    CO−、−CH2 CH2 −、−CH=CH−、−C≡C
    −、−CH=N−、−N=CH−、−CH2 −O−、−
    O−CH2 −、−CO−又は−O−を表わす。夫々のX
    1 、Y1 、Z1 はA1 、A2 、A3 の置換基であり、独
    立に−H、−Cl、−F、−Br、−I、−OH、−O
    CH3 、−CH3 、−CN又は−NO2 を表わし、夫々
    のja、ma、naは独立に0〜4の整数を表わす。J
    1 は、−CO−O−(CH2ra−、−O−(CH2
    ra−、−(CH2ra−、−O−SO2 −、−SO2
    −、−SO2 −(CH2ra−、−O−(CH2ra
    O−(CH2rb−、−(CH2)ra−N(Cpa
    2pa+1 )−SO2 −、又は−(CH2ra−N(Cpa
    2pa+1 )−CO−を表わす。ra及びrbは、独立に1
    〜20であり、paは0〜4である。R1 は、−O−C
    qa2qa −O−Cqb2qb+1 、−Cqa2qa −O−Cqb
    2qb+1 、−Cqa2qa −R3 、−O−Cqa2qa −R
    3 、−CO−O−Cqa2qa −R3又は−O−CO−C
    qa2qa −R3 を表わし、直鎖状、分岐状のいずれであ
    っても良い(但し、R3 は、−O−CO−Cqb
    2qb+1 、−CO−O−Cqb2qb+1、−H、−Cl、−
    F、−CF3 、−NO2 、−CNを表わし、qa及びq
    bは独立に1〜20である)。R2 はCxa2xa-Xを表
    わす(Xは−H又は−Fを表わし、xaは1〜20の整
    数である)。〕
  7. 【請求項7】 前記フッ素含有液晶化合物が、下記一般
    式(II)で表わされることを特徴とする請求項5記載
    の液晶素子。 【化2】 を表わす。gb、hb、ibはそれぞれ独立に0〜3の
    整数(但し、gb+hb+ibは少なくとも2である)
    を表わす。夫々のL3 、L4 は独立に、単結合、−CO
    −O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO−、
    −CO−Se−、−Se−CO−、−CO−Te−、−
    Te−CO−、−(CH2 CH2ka−(kaは1〜
    4)、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=N−、−
    N=CH−、−CH2 −O−、−O−CH2 −、−CO
    −又は−O−を表わす。夫々のX2 、Y2 、Z2 はA
    4 、A5 、A6 の置換基であり、独立に−H、−Cl、
    −F、−Br、−I、−OH、−OCH3 、−CH3
    −CF3 、−OCF3 、−CN又は−NO2 を表わし、
    夫々のjb、mb、nbは独立に0〜4の整数を表わ
    す。J2 は、−CO−O−Crc2rc −、−O−Crc
    2rc −、−Crc2rc −、−O−(Csa2sa −O)ta
    −Crd2rd 、−O−SO2 −、−SO2 −、−SO2
    −Crc2rc −、−Crc2rc −N(Cpb2pb+1 )−
    SO2 −、−Crc2rc −N(Cpb2pb+1 )−CO−
    であり、rc及びrdは独立に1〜20であり、saは
    それぞれの(Csa2sa −O)に独立に1〜10であ
    り、taは1〜6であり、pbは0〜4である。R4
    は、−O−(Cqc2qc −O)wa−Cqd2qd+1 、−
    (Cqc2qc −O)wa−Cqd2qd+1 ,−Cqc2qc
    6 、−O−Cqc2qc −R6 、−CO−O−Cqc
    2qc −R6又は−O−CO−Cqc2qc −R6 を表わ
    し、直鎖状、分岐状のいずれであっても良い(但し、R
    6 は−O−CO−Cqd2qd+1 、−CO−O−Cqd
    2qd+1 、−Cl、−F、−CF3 、−NO2 、−CN又
    は−Hを表わし、qc及びqdは独立に1〜20の整
    数、waは1〜10の整数である)。R5 は、(Cxb
    2xb −O)za−Cya2ya+1 で表わされる(但し、上記
    式中xbはそれぞれの(Cxb2xb −O)に独立に1〜
    10であり、yaは1〜10であり、zaは1〜10で
    ある)。〕
  8. 【請求項8】 前記一対の基板間に挟持される液晶が、
    強誘電性液晶であることを特徴とする請求項1記載の液
    晶素子。
  9. 【請求項9】 前記一対の基板の夫々に設ける配向制御
    層は、基板間で表面エネルギーが異なる膜であることを
    特徴とする請求項1記載の液晶素子。
  10. 【請求項10】 前記一軸配向処理がなされない配向制
    御層の表面エネルギーが、前記一軸配向処理が施された
    配向制御層の表面エネルギーよりも小さいことを特徴と
    する請求項9記載の液晶素子。
  11. 【請求項11】 前記一対の基板の夫々に設けられた配
    向制御層のうち少なくとも一方が導電化成分を含んでい
    ることを特徴とする請求項1記載の液晶素子。
  12. 【請求項12】 前記液晶の配向状態が非双安定(単安
    定)状態であることを特徴とする請求項1記載の液晶素
    子。
  13. 【請求項13】 液晶素子と、前記液晶素子を駆動する
    ための駆動手段と、前記液晶素子の背面側に設けられ、
    赤、緑、青の3原色を発光する色バックライトとを具備
    した液晶装置において、 前記液晶素子は、少なくとも請求項1乃至12のいずれ
    かに記載の液晶素子であることを特徴とする液晶装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100656228B1 (ko) * 1999-11-05 2006-12-12 후지쯔 가부시끼가이샤 액정표시장치
US7307678B2 (en) 2002-10-30 2007-12-11 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Liquid crystal display and fabricating method thereof
US7365817B2 (en) * 2000-10-04 2008-04-29 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Multi-domain liquid crystal display and method for manufacturing the same

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