JPH11160712A - 液晶素子 - Google Patents

液晶素子

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JPH11160712A
JPH11160712A JP26456998A JP26456998A JPH11160712A JP H11160712 A JPH11160712 A JP H11160712A JP 26456998 A JP26456998 A JP 26456998A JP 26456998 A JP26456998 A JP 26456998A JP H11160712 A JPH11160712 A JP H11160712A
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independently
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integer
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JP26456998A
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English (en)
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Yoshimasa Mori
省誠 森
Masahiro Terada
匡宏 寺田
英昭 ▲高▼尾
Hideaki Takao
Koji Shimizu
康志 清水
Katsumi Arai
克美 新井
Yasushi Asao
恭史 浅尾
Takashi Moriyama
孝志 森山
Gouji Tokanou
剛司 門叶
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カイラルスメクティック液晶を用いてなる液
晶素子において、液晶の配向状態を制御し、高コントラ
ストで応答速度が速く、高精細、高輝度の液晶表示素子
を提供する。 【解決手段】 カイラルスメクティック液晶組成物を用
い、配向制御膜として、下記構造式で示されるポリイミ
ド膜を用いて液晶素子を構成する。 【外1】 式中A:直線性を有する4価の有機残基 【外2】 a=b:0又は1 c :0又は1 X,Y:それぞれ独立に0以上の整数、但し同時に0に
なることはない n :2以上の整数

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンピュータの端末
ディスプレイ、各種フラットパネルディスプレイ、ワー
ドプロセッサ、タイプライター、テレビ受像機、ビデオ
カメラのビューファインダー、プロジェクターの光バル
ブ、液晶プリンターの光バルブ等に用いられるカイラル
スメクティック液晶組成物を用いた液晶素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より最も広範に用いられてきている
ディスプレイとしてCRTが知られており、テレビやV
TRなどの動画出力、あるいはパソコンのモニターとし
て広く用いられている。しかしながら、CRTはその特
性上、静止画像に対しては、フリッカや解像度不足によ
る走査稿等が視認性を低下させたり、焼き付きによる蛍
光体の劣化が起こったりする。また最近ではCRTが発
生する電磁波が人体に悪影響を与えることが分かり、V
DT作業者の健康を害する恐れがある。そして構造上、
画像後方に広く体積を有するため、オフィス、家庭の省
スペース化を阻害している。
【0003】このようなCRTの欠点を解決するものと
して液晶素子がある。例えばエム・シャット(M.Sc
hadt)とダブリュ・ヘルフリッヒ(W.Helfr
ich)著“アプライド・フィジックス・レターズ”
(Applied Physics Letters)
第18巻,第4号(1971年2月15日発行)第12
7頁〜128頁において示されたツイステッド ネマテ
ィック(twistednematic;TN)液晶を
用いたものが知られている。
【0004】このTN液晶を用いた液晶素子の1つとし
てコスト面で優位性を持つ単純マトリックスタイプの液
晶素子がある。この液晶素子は画素密度を高くしたマト
リックス電極構造を用いた時分割駆動の時、クロストー
クを発生する問題点がある為画素数が制限されていた。
【0005】近年このような単純マトリックスタイプの
液晶素子に対して、TFTタイプといわれる液晶素子の
開発が行われている。このタイプは1つ1つの画素にト
ランジスタを作成し、各画素での動作を制御するため、
クロストークや応答速度の問題は解決される反面、大面
積になればなるほど、不良画素なく液晶素子を作成する
ことが工業的に非常に困難であり、また可能であっても
多大なコストが発生する。
【0006】このような従来型の液晶素子の欠点を改善
するものとして、カイラルスメクティック液晶分子の屈
折率異方性を利用して、偏光素子との組み合わせによ
り、透過光線を制御する型の表示素子がクラーク(Cl
ark)およびラガウェル(Lagerwall)によ
り提案されている。(特開昭56−107216号公
報、米国特許第4367924号明細書)。このカイラ
ルスメクティック液晶は、一般に特定の温度域におい
て、カイラルスメクティックC相又はカイラルスメクテ
ィックH相を有し、この状態において、加えられる電界
に応答して第1の光学的安定状態と第2の光学的安定状
態のいずれかを取り、且つ電界の印加のないときは、そ
の状態を維持する性質、即ち双安定性を有し、自発分極
により反転スイッチングを行うため、非常に早い応答速
度を示す上、メモリー性のある双安定状態を発現させる
ことができる。更に視野角特性も優れていることから、
特に、高速、高精細、大面積の表示素子あるいはライト
バルブとして適していると考えられる。また、最近で
は、チャンダニ、竹添らにより、3つの安定状態を有す
るカイラルスメクティック反強誘電液晶素子も提案され
ている。(ジャパニーズ ジャーナル オブ アプライ
ド フィジックス(Japanese Journal
of Applied Physics)27巻、1
988年L729頁)。
【0007】このようなカイラルスメクティック液晶素
子においては、例えば「強誘電液晶の構造と物性」(コ
ロナ社、福田敦夫、竹添秀男著、1990年)に記載さ
れているように、ジグザグ状の配向欠陥の発生や、上下
基板間での液晶分子のねじれ(スプレイ配向という)に
より、コントラストを低下させる場合があるという問題
があった。この欠陥は、素子構成において、上下基板間
に担持されたカイラルスメクティック液晶の層状構造が
2種類のシェブロン状(山形状)の構造を形成している
ことに因ると考えられる。
【0008】この問題を解決する1つの方法として、プ
レティルト角を持たせることにより、シェブロン層構造
を一方向に揃え、液晶分子の上下基板間のねじれ状態を
一様状態(ユニホーム配向という)よりも弾性エネルギ
ー的に不安定にする方法がある。
【0009】また他の方法としては、液晶層構造を
「く」の字に折れたシェブロン構造から、各層の傾きが
小さく大略平行に配列した本棚状の構造である、ブック
シェルフといわれる層状構造、あるいはそれに近い構造
を形成し(以下、該構造をブックシェルフと記す)、ジ
グザグ欠陥を解消すると同時にユニホーム配向を実現
し、高コントラストを実現する方法がある(例えば「次
世代液晶ディスプレイと液晶材料」(株)シーエムシ
ー、福田敦夫編、1992年)。ブックシェルフ層構造
を実現するには、1つには、ナフタレン系液晶材料を用
いる方法があるが、この場合、ティルト角が10°程度
であり、理論的最大透過率が得られる22.5°と比べ
て非常に小さく、低透過率という問題がある。他の代表
的な例としてはシェブロン構造を取っている液晶素子に
外部から電場を加えてブックシェルフ構造を誘起する方
法があるが、この方法は、温度などの外部刺激に対して
の不安定性が問題となっている。
【0010】ブックシェルフあるいはそれに近い層構造
を呈する液晶として、パーフルオロエーテル側鎖を持つ
液晶性化合物(米国特許5,262,082号明細
書)、液晶組成物(1993年第4回強誘電液晶国際会
議P−46、Marc D.Radcliffeら)等
が提案されている。これらの液晶材料によれば、電場等
の外部場を用いずともブックシェルフあるいはそれに近
い層傾き角の小さい構造を最適なティルト角で現出する
ことが可能である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような液晶素子は、一般的にコレステリック相をとら
ない。この点に起因して該液晶化合物を含有した液晶組
成物をカイラルスメクチック液晶に対して知られたポリ
イミド等の膜に一軸配向処理を施した配向処理層を有す
る電極基板間(配向処理層は少なくとも一方の基板上に
設けられる)に配置して液晶素子を構成した場合、液晶
の配向状態を充分に制御することができず、良好な配向
状態を得るような配向制御手法が望まれていた。
【0012】一方、カイラルスメクチック液晶として最
近では液晶が3安定性状態を示す反強誘電性液晶が注目
されている。この反強誘電性液晶も強誘電性液晶同様
に、液晶分子の自発分極への作用により分子の反転スイ
ッチングがなされるため、非常に速い応答速度が得られ
る。この液晶材料は、電圧無印加時には液晶分子は互い
の自発分極を打ち消し合うような分子配列構造をとるた
め、電圧を印加しない状態では自発分極は存在しないこ
とが特徴となっている。
【0013】こうした自発分極による反転スイッチング
を行う強誘電性液晶や反強誘電性液晶は、いずれもカイ
ラルスメクチック液晶相を示す液晶である。すなわち、
従来ネマティック液晶が抱えていた応答速度に関する問
題点を解決できるという意味において、スメクティック
液晶を用いた液晶表示素子の実現が期待されている。
【0014】また、近年、カイラルスメクチック相を示
す液晶を用いて階調制御を行うモードとして、「ショー
トピッチタイプの強誘電性液晶」、「高分子安定型強誘
電性液晶」、「無閾反強誘電性液晶」などが提案されて
いる。
【0015】以上のような反強誘電性液晶を用いたデバ
イスや階調表示モードのデバイスにおいて、カイラルス
メクチック相を示す液晶を良好に配向させる手法が要求
されている。
【0016】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その課題とするところは、種々のモードにおける
カイラルスメクチック相を示す液晶を優れた配向状態に
せしめ、高コントラストであり、応答速度が速く、高精
細、高輝度の液晶素子、特にカイラルスメクティック液
晶素子を提供し、高コントラスト、高精細、高輝度、大
面積化が実現され優れた表示特性を示す表示装置を実現
することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、電極を設けた
一対の間にカイラルスメクティック液晶組成物を挟持し
てなる液晶素子であって、少なくとも一方の基板に一軸
配向処理された下記一般式(I)で示されるポリイミド
からなる配向制御膜を有していることを特徴とする液晶
素子である。
【0018】
【外5】 式中A:直線性を得る4価の有機残基
【0019】
【外6】 a=b:0又は1 c :0又は1 X,Y:それぞれ独立に0以上の整数、但し同時に0に
なることはない n :2以上の整数
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図1を参照して本発明の液
晶素子の一例(液晶セルの構成の例)を説明する。
【0021】11a、bはガラス基板、12a、bは酸
化錫、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)等
の透明電極である。14aはラビング等の一軸配向処理
が施された前述の一般式(I)で表されるポリイミドか
らなる配向制御膜(液晶に対する配向制御層であ
る。)、一方、14bも液晶に対する配向制御層である
が採用する液晶モード、特に使用するカイラルスメクチ
ック相を示す液晶材料の特性に応じて、一軸配向処理の
施された配向制御層14aとの関係で材料や処理条件を
適宜選択する。例えば、後述するCh相を有する材料を
用いる場合では、主として一軸配向処理をほどこさない
シランカップリング剤、ポリイミド、ポリシロキサン等
の膜を設ける。又Ch相をとる液晶材料を用いる場合で
は、対向する基板側と同様に一般式(I)のポリイミド
膜に一軸配向処理を施したものを設けることが好まし
い。16はシリカ等のスペーサビーズ、15は本発明に
係るカイラルスメクティック液晶組成物を用いた液晶
層、17a、bは偏光板である。また、13a,13b
はITOと配向膜間に上下基板のショート防止層として
設けた絶縁膜で、ZnO、ZrO、TaOx、Ti
2,SiO2、あるいはこれらの任意の比率の複合化物
等からなる。
【0022】また、上記構成の液晶素子は、透明電極1
2a、12bが信号電源に接続され(図示せず)、該信
号電源からのスイッチング信号に応じてスイッチングが
行われ、例えば表示素子等のライトバルブとして機能す
る。また、透明電極12a、12bを上下基板間でクロ
スにマトリクス配置すれば、パターン表示、パターン露
光が可能となり、例えばパーソナルコンピュータ、ワー
ドプロセッサ等のディスプレイ、プリンタ用ライトバル
ブとして用いられる。
【0023】上記構成の液晶素子では、少なくとも一方
の基板11aにおける配向制御膜14aとして、又、使
用する液晶材料に応じて対向する基板11bにおける配
向制御層14bとしてポリアミック酸溶液を塗布、焼成
して形成される前述したような一般式(I)の繰り返し
単位を有するポリイミドの一軸配向処理膜、特にラビン
グ処理膜を用いる。
【0024】本発明の液晶素子において配向制御膜に用
いられるポリイミドは、前記一般式(I)に示される様
に特定の化学構造を有し、直線性を有するA部と化学構
造の限定されたジアミン部分に特徴づけられる。
【0025】これらの構造は、カイラルスメクティック
液晶組成物との相互作用が良好で、強い配向制御能を有
する。
【0026】特に一般式(I)において、X、Yが夫々
独立に1以上となるような構造がカイラルスメクチック
液晶のあらゆるモードの場合において良好な配向を付与
する点で好ましい。
【0027】直線性を有するA部としては、ポリイミド
主鎖の構造に実質的に直線性を与え且つ、実質的に対称
な構造であり、例えば、
【0028】
【外7】 等が一例として挙げられる。
【0029】また、化学構造の限定されたジアミン部分
の特に好ましい例としては、例えば、
【0030】
【外8】 等が一例として挙げられる。
【0031】本発明で用いるポリイミドは、前記、直線
性を有するA部を含むテトラカルボン酸無水物と前記、
化学構造の限定されたジアミン部分とを重縮合反応させ
ることにより合成されるポリアミック酸を加熱閉環する
ことで得られる。
【0032】又、上述した一般式(I)の構造のポリイ
ミドについて、異なる2種成分を混合した形態、あるい
は一般式(I)の構造のポリイミドにおいてテトラカル
ボン酸成分、及び/又はジアミン成分を異なる2種以上
を含むコポリマーの形態で配向制御膜として使用するこ
とができる。
【0033】本発明の液晶素子では、上述したような特
定構造のポリイミド膜に一軸配向処理を施した配向制御
層を用いることで、種々のカイラルスメクチック相を呈
する液晶材料を良好に均一に配向させることができる。
特に、コレステリック相を示さない液晶材料を良好に配
向させることができる。
【0034】以下に、コレステリック相を示さない液晶
材料の配向メカニズムについて説明する。
【0035】カイラルスメクティック液晶素子として双
安定性が発現するのは、SmC*相(カイラルスメクテ
ィックC相)で、その配向状態は液体相(アイソトロピ
ック相)からの徐冷によって形成される。従って、アイ
ソトロピック相とカイラルスメクティック相間にある相
系列が配向形成に大きな影響を与える。熱力学的な安定
性から相系列としては (1)Iso−Ch−SmA−SmC* (2)Iso−−−−SmA−SmC* (3)Iso−Ch−−−−−SmC* (4)Iso−−−−−−−−SmC* の4通りが考えられる。ここで、Iso;液体相、C
h;コレステリック相、SmA;スメクティックA相で
ある。図2は、これら各相をモデル化して示したもので
ある。上記(1)の相系列を有する液晶組成物は、Is
o−Ch転移において液晶分子の長軸方向秩序が形成さ
れ、Ch−SmA転移において液晶分子の位置の秩序;
層構造が形成され、SmA−SmC*転移によって液晶
分子のティルトが発現するという段階を経た配向形成の
ため均一配向が得られやすい。しかしながら、(2)、
(3)、(4)の相系列を有する液晶組成物の場合、液
晶分子の長軸方向秩序と層形成が同時な(2)、層形成
と液晶分子のティルトが同時な(3)、液晶分子の長軸
方向秩序と層形成、さらにティルトが同時な(4)のよ
うに、複数の秩序化が同時のため均一配向が得られにく
いという問題がある。本発明の液晶素子では、ブックシ
ェルフあるいはそれに近い層傾きの小さな構造をとる液
晶組成物に相当し得るとみられる(2)の相系列を有す
る液晶組成物の均一配向を実現することができる。
【0036】本発明者らによる、(2)の相系列を有す
る液晶のIso−SmA転移過程を観察した結果を図3
に模式的に示す。同図のようにIso状態からスメクテ
ィックA相への転移では、ほぼ楕円形のSmA相の島
(以後バトネと呼ぶ)が発生し、それが成長して接合す
ることによって相転移が完了することが見出された。こ
こで、該液晶(特に液晶セルを用いた場合)において生
じる配向欠陥はそのバトネの成長方向が揃わずランダム
であったり、バトネ間不接合により発生していることも
見出した。
【0037】このような配向状態の生じる理由について
は明らかではないが、かかる配向欠陥を生じる(2)の
相転移をとる液晶を、前記一般式(I)のポリイミドを
少なくとも一方にラビング等の一軸配向処理を施された
配向制御層として有する一対の基板間に配置した場合、
かかる欠陥を解消し、均一且つ良好な配向状態を達成さ
れることが見出された。これは、一般式(I)の繰り返
し単位を有するポリイミドは一軸配向処理における延伸
が容易であり、処理後の層中における電子密度の異方性
が大きいため上記(2)の相転移をとる液晶に対しても
配向規制力が強いことに因ると考えられる。
【0038】かかるコレステリック相を持たない液晶材
料として、スメクティックA相からカイラルカイラルス
メクティックC相に移る温度近傍で層間隔が減少し屈曲
する第1の変移点における層間隔(dA)と、該第1の
変移点からの温度降下に従って上記層間隔が再び増加す
る極小値である第2の変移点における層間隔(dmin
とを有し、該第1の変移点における層間隔(dA)と第
2の変移点における層間隔(dmin)との関係が0.9
90≦dmin/dAとなる特徴を有する液晶組成物を挙げ
ることができる。このような液晶組成物では、液晶素子
でカイラルスメクチック相においてブックシェルフ構造
又はそれに近い層傾きのスメクチック層構造をより有効
に発現し、一般式(I)のポリイミドによる配向制御に
より良好な配向状態が形成され高いコントラストをもた
らす。
【0039】本発明において、用いる具体的なカイラル
スメクティック液晶組成物としては、好ましくはフルオ
ロカーボン末端部分及び炭化水素末端部分を有し、該両
末端部分が中心核によって結合され、スメクティック中
間相又は潜在的スメクティック中間相を持つフッ素含有
液晶化合物を含有するものが望ましい。
【0040】一般的に、本発明で用いられるフッ素含有
液晶化合物は、少なくとも2つの、芳香族環、複素芳香
族環、脂肪族環、又は置換芳香族環、置換複素芳香族
環、もしくは置換脂肪族環から選ばれ、これらの環は互
いに−COO−、−COS−、−HC=N−、−COS
e−から選ばれる官能基によって結合されていても良
い。これらの環は縮合していても、縮合していなくても
よい。複素芳香族環中のヘテロ原子はN、O、又はSか
ら選ばれる少なくともひとつの原子を含む。脂肪族環中
の隣接していないメチレン基はOによって置換されてい
ても良い。
【0041】前記フッ素含有液晶化合物としては、フル
オロカーボン末端部分が、−D1−Cxa2xa−Xで表わ
される基、(但し、上記式中xaは1〜20であり、X
は−H又は−Fを表わし、D1は、−CO−O−(C
2ra−、−O−(CH2ra−、−(CH2ra−、
−O−SO2−、−SO2−、−SO2−(CH2ra−、
−O−(CH2ra−O−(CH2rb−、−(CH2
ra−N(Cpa2pa+1)−SO2−、又は−(CH2ra
−N(Cpa2pa+1)−CO−を表わす。ra及びrb
は、独立に1〜20であり、paは0〜4である。)、
或いは、−D2−(Cxb2xb−O)za−Cya2ya+1
表わされる基、(但し、上記式中xbはそれぞれの(C
xb2xb−O)に独立に1〜10であり、yaは、1〜
10であり、zaは1〜10であり、D2は、−CO−
O−Crc2rc、−O−Crc2rc−、−Crc2rc−、
−O−(Csa2sa−O)ta−Crd2rd−、−O−SO
2−、−SO2−、−SO2−Crc2rc−、−Crc2rc
−N(Cpb2pb+1)−SO2−、−Crc2rc−N(C
pb2pb+1)−CO−、単結合から選ばれ、rc及びr
dはそれぞれ独立に1〜20であり、saはそれぞれの
(Csa2sa−O)に独立に1〜10であり、taは1
〜6であり、pbは0〜4である。)であるような化合
物を用いることができる。
【0042】特に好ましくは、下記一般式(II)、或
いは(III)で表わされるフッ素含有液晶化合物を用
いることができる。
【0043】
【外9】 を表わす。
【0044】ga、ha、iaは独立に0〜3の整数
(但し、ga+ha+iaは少なくとも2である)を表
わす。
【0045】夫々のL1とL2は独立に、単結合、−CO
−O−、−O−CO−、−COS−、−S−CO−、−
CO−Se−、−Se−CO−、−CO−Te−、−T
e−CO−、−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡
C−、−CH=N−、−N=CH−、−CH2−O−、
−O−CH2−、−CO−又は−O−を表わす。
【0046】夫々のX1、Y1、Z1はA1、A2、A3の置
換基であり、独立に−H、−Cl、−F、−Br、−
I、−OH、−OCH3、−CH3、−CN、又は−NO
2を表わし、夫々のja、ma、naは独立に0〜4の
整数を表わす。
【0047】J1は、−CO−O−(CH2ra−、−O
−(CH2ra−、−(CH2ra−、−O−SO2−、
−SO2−、−SO2−(CH2ra−、−O−(CH2
ra−O−(CH2rb−、−(CH2ra−N(Cpa
2pa+1)−SO2−、又は−(CH2ra−N(Cpa
2pa+1)−CO−を表わす。ra及びrbは、独立に1
〜20であり、paは0〜4である。
【0048】R1は、−O−Cqa2qa−O−Cqb
2qb+1、−Cqa2qa−O−Cqb2qb+1、−Cqa2qa
3、−O−Cqa2qa−R3、−CO−O−Cqa2qa
3、又は−O−CO−Cqa2qa−R3を表わし、直鎖
状、分岐状のいずれであっても良い(但し、R3は、−
O−CO−Cqb2qb+1、−CO−O−Cqb2qb+1、−
H、−Cl、−F、−CF3、−NO2、−CNを表わ
し、qa及びqbは独立に1〜20である)。
【0049】R2はCxa2xa−Xを表わす(Xは−H又
は−Fを表わし、xaは1〜20の整数である)。
【0050】
【外10】 を表わす。
【0051】gb、hb、ibはそれぞれ独立に0〜3
の整数(但し、gb+hb+ibは少なくとも2であ
る)を表わす。
【0052】夫々のL3、L4は独立に、単結合、−CO
−O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO−、
−CO−Se−、−Se−CO−、−CO−Te−、−
Te−CO−、−(CH2CH2ka−(kaは1〜
4)、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=N−、−
N=CH−、−CH2−O−、−O−CH2−、−CO−
又は−O−を表わす。
【0053】夫々のX2、Y2、Z2はA4、A5、A6の置
換基であり、独立に−H、−Cl、−F、−Br、−
I、−OH、−OCH3、−CH3、−CF3、−O−C
3、−CN、又は−NO2を表わし、夫々のjb、m
b、nbは独立に0〜4の整数を表わす。
【0054】J2は、−CO−O−Crc2rc−、−O−
rc2rc−、−Crc2rc−、−O−(Csa2sa
O)ta−Crd2rd−、−O−SO2−、−SO2−、−
SO2−Crc2rc−、−Crc2rc−N(Cpb2pb+1
−SO2−、−Crc2rc−N(Cpb2pb+1)−CO−
であり、rc及びrdは独立に1〜20であり、saは
それぞれの(Csa2sa−O)に独立に1〜10であ
り、taは1〜6であり、pbは0〜4である。
【0055】R4は、−O−(Cqc2qc−O)wa−Cqd
2qd+1、−(Cqc2qc−O)wa−Cqd2qd+1、−C
qc2qc−R6、−O−Cqc2qc−R6、−CO−O−C
qc2qc−R6、又は−O−CO−Cqc2qc−R6を表わ
し、直鎖状、分岐状のいずれであっても良い(但し、R
6は−O−CO−Cqd2qd+1、−CO−O−Cqd
2qd+1、−Cl、−F、−CF3、−NO2、−CN、又
は−Hを表わし、qc及びqdは独立に1〜20の整
数、waは1〜10の整数である)。
【0056】R5は、(Cxb2xb−O)za−Cya
2ya+1で表わされる(但し、上記式中xbはそれぞれの
(Cxb2xb−O)に独立に1〜10であり、yaは1
〜10であり、zaは1〜10である)。
【0057】上記一般式(II)で表わされる化合物
は、特開平2−142753号公報、米国特許第5,0
82,587号に記載の方法によって得ることができ
る。かかる化合物の具体例を以下に列挙する。
【0058】
【外11】
【0059】
【外12】
【0060】
【外13】
【0061】
【外14】
【0062】
【外15】
【0063】
【外16】
【0064】
【外17】
【0065】
【外18】
【0066】
【外19】
【0067】
【外20】
【0068】
【外21】
【0069】
【外22】
【0070】上記一般式(III)で表わされる化合物
は、国際公開WO93/22396、特表平7−506
368号公報に記載の方法によって得ることができる。
かかる化合物の具体例を以下に列挙する。
【0071】
【外23】
【0072】
【外24】
【0073】
【外25】
【0074】
【外26】
【0075】
【外27】
【0076】また、本発明において特に上述したフッ素
含有化合物を成分とするカイラルスメクティック液晶組
成物中に用いられるカイラル化合物の例として、下記の
ものが挙げられる。
【0077】
【外28】
【0078】
【外29】
【0079】
【外30】
【0080】
【外31】
【0081】
【外32】
【0082】
【外33】
【0083】
【外34】
【0084】
【外35】
【0085】
【外36】
【0086】これら化合物は、単一で又は複数の混合系
の形でカイラルスメクティック液晶組成物の母剤として
用いる。
【0087】上述したカイラルスメクティック液晶組成
物には、化合物同士の相溶性、層間隔等の制御に応じて
前記以外のカイラル化合物、アキラル化合物を含む種々
の他の液晶性化合物を適宜選択して用いる。特に前述し
たようなフルオロカーボン末端部分を有する化合物を必
須成分とした上で、カイラル化合物の配合比率をその種
類に応じて適宜設定する。例えば、カイラル化合物は、
0.5〜50重量%程度の範囲内で配合する。また、カ
イラル化合物として、フッ素系末端部分を有しないもの
を用いる場合、当該カイラル化合物の配合比率はベース
となるフルオロカーボン末端部分を有する化合物との相
溶性を考慮して0.1〜10重量%とすることが好まし
い。また酸化防止剤、紫外線吸収剤、色素、顔料等の添
加剤が含有されていてもよい。
【0088】又、本発明の液晶素子では、3安定状態を
示し、ダブルヒステリシス反強誘電性液晶を用いた場合
においても良好な配向状態を得ることができる。3安定
状態を示すダブルヒステリシス特性を持つ反強誘電性液
晶とは、電圧無印加時に実質的に暗状態となり、図8の
ようなヒステリシスループを描く液晶である。V1(−
1)以上の電圧で書込んだ状態をV2(−V2)以上V1
(−V1)以下の電圧で保持し、これにより中間調表示
を行うことができるタイプの電気光学特性を持つ。
【0089】更に、本発明の液晶素子では、例えば炭化
水素系液晶材料を主成分として、Ch相を示すようなカ
イラルスメクチック液晶組成物であって、スメクチック
層構造がシェブロン構造を形成し、双安定状態(電圧無
印加時にメモリー性を示し)、そして一般的には図1に
示すような単純マトリクス電極構造において、マルチプ
レクス駆動のなされるものあるいはτ−Vmin特性を
示すものを用いた場合においても良好な配向状態を得る
ことができる。(τ−Vminモードとは、負の誘電異
方性を示しスイッチングパルス幅(τ)と印加電圧
(V)との関係で図9に示すような極小値(τ−Vmi
n)を示す液晶材料を特定の駆動波形により駆動させる
モードである。信号電圧印加の際の誘電異方性トルクに
より液晶分子の揺らぎを抑制し、高いコントラストを実
現し得るモードである。)。
【0090】その他、メモリー性を持たず電圧無印加時
に一安定状態を持ち電圧印加時に電圧の大きさにより連
続的に見かけのチルト角が変化するV字形状の電気光学
特性を有し、アクティブマトリクス方式の駆動によりア
ナログ階調表示の可能な反強誘電性液晶を用いた素子の
場合に良好な配向状態を得ることができる。尚、アクテ
ィブマトリクス駆動方式を採用する場合、一対の基板の
一方をTFTやMIM等のアクティブ素子を備えた基板
とする。
【0091】尚、本発明の液晶素子は、前記カイラルス
メクティック液晶組成物を用い、基板上に前記ポリイミ
ドからなる配向制御層を形成し該組成物からなる液晶層
を制御して所定の機能を付与する構成であれば、その他
の構造は特に限定されない。
【0092】本発明の液晶素子は種々の液晶装置を構成
する、例えば、該液晶素子を表示パネル部に使用し、図
4、図5に示した走査線アドレス情報をもつ画像情報な
るデータフォーマット及びSYN信号による通信同期手
段を取ることにより液晶組成物を自在に制御して表示画
像を得る液晶表示装置を実現することができる。図中の
符号はそれぞれ以下のとおりである。
【0093】 101 液晶表示装置 102 グラフィックコントローラ 103 表示パネル 104 走査線駆動装置 105 情報線駆動装置 106 デコーダ 107 走査信号発生装置 108 シフトレジスタ 109 ラインメモリ 110 情報信号発生装置 111 駆動制御回路 112 GCPU 113 ホストCPU 114 VRAM
【0094】画像情報の発生は、本体装置側のグラフィ
ックコントローラ102にて行われ、図4及び図5に示
した信号転送手段にしたがって、表示パネル103へと
転送される。グラフィックコントローラ102は、CP
U(中央演算処理装置、GCPUと略す。)及びVRA
M(画像情報格納用メモリ)114を核にホストCPU
113と液晶表示装置101間の画像情報の管理や通信
をつかさどっている。なお、該表示パネルの裏面には、
光源が配置されている。
【0095】本発明の液晶素子を用いた表示装置では、
液晶の配向状態もより良好となり、応答性がよく、高精
細、高輝度、コントラストに優れた、大面積での表示画
像を得ることができる。
【0096】
【実施例】以下、本発明を実施例に沿って詳細に説明す
る。
【0097】本実施例で用いた液晶性組成物は下記化合
物A及びBを95/5(重量比)で混合して得た。
【0098】
【外37】
【0099】かかる組成物の物性パラメータは以下の通
りである。
【0100】
【外38】
【0101】 ティルト角(30℃) Θ=25.8° 自発分極 (30℃) Ps=−22.6(nC/cm
2) 層傾き角 (30℃) δ=0° dmin/dA=3.179/3.187=0.997
【0102】図7に上記組成物の層間隔の温度依存性を
示す。図中、dAは第1の変移点における層間隔であ
り、第1の変移点の温度は42℃である。またdmin
第2の変移点における層間隔であり、第2の変移点の温
度は40℃である。
【0103】液晶の層傾き角δ及び層間隔dの測定法を
以下に示す。
【0104】基本的にはクラークやラガーウオルによっ
て行われた方法(「Japan Display」’8
6,Sep.30〜Oct.2、1986.456〜4
58)、あるいは大内らの方法(「J.J.A.
P.」、27(5)(1988)725〜728と同様
の方法により測定した。測定装置は回転陰極方式X線発
生部を有するX線回折装置(MACサイエンス製)に自
動温度制御装置を装着したものを用い、液晶セルは熱容
量を小さくし、ガラス基板へのX線の吸収を低減させる
ため、基板にはコーニング社製マイクロシート(80μ
m厚)を用いた。
【0105】層間隔dは試料としてバルク液晶をガラス
基板に5mm角で表面が平滑になるように塗布したもの
を用い、通常の粉末X線回折法により得られたピークを
ブラッグ(Bragg)の回折条件式に当てはめて求め
た。
【0106】測定温度は、回折面の平滑性を増すために
各々の液晶組成物が等方性液体状態になる温度にした後
に3℃、変移点近傍では1℃毎に温度を降下させて、回
折ピークが得られなくなる温度まで測定を行った。実験
に用いた自動温度制御装置は、各温度で約±0.3℃の
制御精度を示した。
【0107】測定は、出力45kV−100mAで銅の
Kα線(1.54050Å)を分析線、スリットはD
S;0.05mm,SS;0.05mm,RS;0.0
5mmとし、スキャン速度は3deg./minで行っ
た。
【0108】層傾き角δは80μm厚ガラスを基板とし
同ガラスをスペーサーとして80μmギャップのセルを
形成し、電磁石中で基板に平行方向に磁場を印加しなが
らIso相から徐冷し、水平配向処理を施したセルを用
意し、これに前記層間隔dを得た回折角2θにX線検出
器を合わせ、θ軸走査を行い、前記文献に示された方法
で算出した。なお、この測定方法による層の傾斜角δの
値は、セル厚依存性をほぼ排除した液晶組成物固有のも
のである。
【0109】また、80μm磁場配向セルの代わりに、
LP−64やSP−710,SP−510(ともに東レ
(株)製)を配向膜とし、ラビング処理を施したセル厚
1.2μmのセルを用いても、約20℃〜60℃の温度
範囲においてほぼ同じδの値を得ることができる。
【0110】(実施例1)実施例1に使用する液晶のセ
ルを以下の如く作成した。
【0111】ガラス基板(2枚使用)の厚さは1.1m
mであり、透明電極として約150nm厚のITO膜を
形成し、更にスピンコート法により配向制御膜を形成し
た。
【0112】2枚の基板の夫々には異なる条件で膜形成
を行なった。即ち一方の基板(第1の基板)に下記構造
を有する化合物の前駆体溶液(固型分濃度0.8重量
%、溶剤NMP/n−BC=8/2)を用い塗布した。
その後、80℃で5分間プリベークを行なった後、20
0℃で1時間の加熱焼成処理を施した。この時の膜厚は
5nmであった。そして得られた膜に対し、一軸配向処
理としてナイロン布によるラビング処理を実施した。
【0113】
【外39】
【0114】他方の基板(第2の基板)については20
00rpm,20秒間の条件でガラス基板に溶液(シラ
ンカップリング剤、ODS−Eのエタノールの0.5重
量%溶液)を塗布した。その後、80℃で5分間前乾燥
を行った後、180℃で1時間加熱乾燥処理を施した。
【0115】続いて配向処理を施したガラス基板上にス
ペーサーとして平均粒径2.0μmのシリカビーズを散
布し、他方のガラス基板を重ね合わせてセルを作成し
た。このセルに上述したような液晶組成物を等方相下で
真空注入してから1℃/minで室温まで徐冷すること
により配向させ液晶素子を得た。
【0116】以上のようにして作成した液晶素子につい
て後述するような方法によりコントラストを測定したと
ころ、95といった高い値が得られた。
【0117】ここで本発明で配向性評価の手法として行
ったコントラストの測定方法を説明する。
【0118】まずクロスニコルに配置された偏光板間に
素子をサンドイッチし、図6(A)に示す駆動波形(2
0V、1/3バイアス、1000デューティーのパル
ス)を印加する。次にパルス幅を変化させ双安定反転の
しきい値のパルス幅において、駆動時に最暗透過光強度
が得られる角度に素子を回転し、その時の透過光強度を
図6(B)のように、最暗透過光強度Ibおよび、その
配置において液晶分子が反転した時の透過光強度Iwを
ホトダイレクタで検出し、その比をコントラストの評価
値とした。(CR=Iw/Ib)。均一配向が得られて
いない時には、欠陥からの光り漏れによりIb値が大き
くなりCR値は小さくなる。またブックシェルフ構造で
はなくシェブロン構造をとることで見かけのティルト角
θaが小さくなることによりIwの値が小さくなりCR
値は小さくなる。
【0119】(実施例2〜実施例10)実施例1におけ
る第1の基板側の配向制御膜として表1に示した種々の
構造の繰り返し単位を有するポリイミド膜を加熱焼成に
より形成した以外は、実施例1と同様にセルを形成し、
前記液晶組成物を注入して液晶素子を得た。得られた液
晶素子に対して実施例1と同様にコントラストを測定
し、特性を評価した結果を表1にまとめた。
【0120】
【表1】
【0121】(実施例11)実施例1における第2の基
板側の配向制御層としてシリコーン系オリゴマー(Gl
ass Resin GR650(商品名)Techn
eglas Inc.)の0.4重量%溶液(ブタノー
ル)を用いた以外は、実施例1と同様にセルを構成し、
前記液晶組成物を注入して液晶素子を得た。かかる素子
についてコントラストを測定したところ98であった。
【0122】(参考例1〜参考例6)実施例1における
第1の基板側の配向制御膜として表2に示した種々の構
造の繰り返し単位を有するポリイミド膜を加熱焼成によ
り形成した以外は、実施例1と同様にセルを形成し、前
記液晶組成物を注入して液晶素子を得た。得られた液晶
素子に対して実施例1と同様にコントラストを測定し、
特性を評価した結果を表2にまとめた。
【0123】
【表2】
【0124】(参考例7)実施例1の第2の基板の配向
制御膜として第1の基板に用いたポリイミドを用い、同
様にして一軸配向処理(ラビング処理)を施した(両基
板の一軸配向処理(ラビング処理)は同一方向且つ平
行)以外は実施例1と同様にしてセルを構成し、前記液
晶組成物を注入し液晶素子を得た。かかる素子について
コントラストを測定したところ44であった。
【0125】(参考例8)実施例1において注入した液
晶組成物にかえて下記物性パラメータを示すCS−10
14((商品名)チッソ社製カイラルスメクティック液
晶)を注入した以外は、実施例1と同様にしてセルを構
成し液晶素子を得た。かかる素子についてコントラスト
を測定したところ9であった。
【0126】
【外40】 (Iso等方相、Ch=コレステリック相、SmA=ス
メクティックA相、SmC*=カイラルスメクティック
C相) dmin/dA=0.946
【0127】上述したような実施例1〜10及び参考例
1〜8の結果より前記一般式(I)のポリイミド膜に一
軸配向処理を施した配向制御膜を備えた液晶素子、特に
前記フルオロカーボン末端部分及び炭化水素末端部分を
有し、該両末端部分が中心核によって結合され、スメク
ティック中間相または潜在的スメクティック中間相を持
つフッ素含有液晶化合物を含有するカイラルスメクティ
ック液晶組成物やCh相を持たずdmin/dA≧0.99
0の関係を満たすカイラルスメクティック液晶組成物を
用い、一方の基板において前記一般式(I)のポリイミ
ドを配向制御膜に用いた液晶素子では、均一で且つ良好
な配向状態が得られ、コントラストの向上がもたらされ
る。
【0128】(実施例12〜20)実施例1における第
一の基板側の配向制御膜として表3に示した種々の構造
を有するポリイミド膜を加熱焼成により形成した。さら
に、実施例1の第二の基板の配向制御膜として第一の基
板と同様のポリイミドを用い、同様に一軸配向処理(ラ
ビング処理)を施した。このときの配向膜厚を10nm
にし、平均粒径1.2μmのシリカビーズを用い一軸配
向処理(ラビング処理)を同一方向且つ平行にした以外
は実施例1と同様にセルを作成し、ヘキスト社製の誘電
率異方姓が負であってτ−Vmin特性を示す強誘電性
液晶「FELIX−016/030」を注入して液晶素
子を得た。
【0129】この液晶組成物の物性値を下記に示す。
【0130】
【外41】 Iso:等方相、 N*:カイラルネマティック相、 SmA=スメクティックA相、 SmC=カイラルスメクティックC相 Cryst:結晶相 Ps(25℃):4.3nC/cm2
【0131】得られた素子に対して、実施例1の配向評
価の手法によりコントラストを測定した。結果を表3に
示す。
【0132】
【表3】
【0133】(参考例9〜参考例14)実施例12にお
ける第1及び第2の基板側の配向制御膜として表4に示
した種々の構造の繰り返し単位を有するポリイミド膜を
加熱焼成により形成した以外は、実施例12と同様にセ
ルを形成し、前記液晶組成物を注入して液晶素子を得
た。得られた液晶素子に対して実施例1と同様にコント
ラストを測定し、特性を評価した結果を表4にまとめ
た。
【0134】
【表4】
【0135】上述したように、実施例と比較例の結果か
ら、誘電率異方姓が負のτ−Vmin特性を示す強誘電
性液晶組成物を狭持してなる液晶素子では、前記一般式
(I)のポリイミドを配向膜に用いることで均一でかつ
良好な配向状態が得られ、コントラストの向上がもたら
される。
【0136】(実施例21〜29)実施例1における第
一の基板側の配向膜として表5に示した種々の構造を有
するポリイミド膜を加熱焼成により形成した以外は、実
施例1と同様にセルを作成し、下記に示す物性パラメー
タの液晶組成物のCS−4000(チッソ社製反強誘電
性液晶)を注入して液晶素子を得た。得られた液晶素子
に対して後述する方法により透過率T(%)を測定し
た。結果を表5に併記する。
【0137】
【外42】 Iso:等方相、SmA:スメクティックA相、SmC
=カイラルスメクティックC相、SmCA :カイラ
ルスメクティックCA相(反強誘電液晶相)Ps(25
℃):80nC/cm2
【0138】かかる液晶組成物は反強誘電性を示しダブ
ルヒステリシスタイプの電気光学特性(図8参照)を持
つ。
【0139】ここで実施例21で配向評価の手法として
行った透過率T(%)の測定方法を説明する。
【0140】まず、偏光顕微鏡に電子倍増管を用いて、
偏光子−検光子をクロスニコルとしその間に素子をサン
ドイッチしない状態でサンプルなしの透過光量を測定す
る(I0)。次に、偏光子−検光子間に素子をサンドイ
ッチし、サンプルの最暗位での透過光量を測定する(I
d)。その後、偏光子−検光子をパラレルニコルとし、
この間に素子をサンドイッチしない状態で、サンプルな
しの透過光量を測定する(I100)。
【0141】これら測定値から透過率T(%)を算出す
る。
【0142】 T(%)=(Id−I0)/(I100−I0)*100 Tが小さいほど暗レベルが高い、つまり均一な配向が得
られていることになる。
【0143】一般に、0.1%より小さいとかなり暗レ
ベルが高い素子であり、1.0%以上では素子として耐
え難いレベルである。
【0144】
【表5】
【0145】(実施例30)実施例23の第2の基板の
配向制御膜として第1の基板に使用したポリイミドを用
い、実施例23と同様にして一軸配向処理(ラビング処
理)を施した(両基板のラビング処理方向は同一方向且
つ平行)以外は実施例23と同様にしてセルを構成し、
前記液晶組成物を注入し液晶素子を得た。かかる素子に
ついて透過率T(%)を測定したところ0.07であっ
た。
【0146】(参考例15〜参考例20)実施例21に
おける第1の基板側の配向制御膜として表6に示した種
々の構造を有するポリイミド膜を加熱焼成により形成し
た以外は、実施例21と同様にセルを形成し、前記液晶
組成物を注入して液晶素子を得た。得られた液晶素子に
対して実施例12と同様に透過率T(%)を測定し、特
性を評価した結果を表6にまとめた。
【0147】
【表6】
【0148】(参考例21)参考例18の第2の基板の
配向制御膜として第1の基板に用いたポリイミドを用
い、同様にして一軸配向処理(ラビング処理)を施した
(両基板のラビング方向は同一方向且つ平行)以外は参
考例18と同様にしてセルを構成し、前記液晶組成物を
注入し液晶素子を得た。かかる素子について透過率T
(%)を測定したところ1.21であった。
【0149】(実施例31〜39)実施例1における第
一の基板側の配向膜として、表7に示した種々の構造を
有するポリイミド膜を加熱焼成により形成した以外は、
実施例1と同様にセルを作成し、下記に示す物性パラメ
ータの液晶組成物を注入して液晶素子を得た。
【0150】
【外43】 Iso:等方相、SmA:スメクティックA相、SmC
=カイラルスメクティックC相、SmCA :カイラ
ルスメクティックCA相(反強誘電液晶相) Ps(25℃):148nC/cm2
【0151】かかる液晶組成物は、電圧無印加時に一光
学安定状態しか持たず、電圧印加時に電圧の大きさによ
り連続的に見かけのチルト角が変化し、V字型の電気光
学特性を示す。
【0152】得られた素子に対して、実施例21の配向
評価の手法により透過率T(%)を測定した。結果を表
7に示す。
【0153】
【表7】
【0154】(実施例40)実施例35の第2の基板の
配向制御膜として第1の基板に用いたポリイミドを用
い、実施例35と同様にして一軸配向処理(ラビング処
理)を施した(両基板のラビング処理は同一方向且つ平
行)以外は実施例35と同様にしてセルを構成し、前記
液晶組成物を注入し液晶素子を得た。かかる素子につい
て透過率T(%)を測定したところ0.05であった。
【0155】(参考例22〜参考例27)実施例31に
おける第1の基板側の配向制御膜として表8に示した種
々の構造を有するポリイミド膜を加熱焼成により形成し
た以外は、実施例31と同様にセルを形成し、前記液晶
組成物を注入して液晶素子を得た。得られた液晶素子に
対して実施例21と同様に透過率T(%)を測定し、特
性を評価した結果を表8にまとめた。
【0156】
【表8】
【0157】(参考例28)参考例24の第2の基板の
配向制御膜として第1の基板に用いたポリイミドを用
い、同様にして一軸配向処理(ラビング処理)を施した
(両基板のラビング方向は同一方向且つ平行)以外は参
考例24と同様にしてセルを構成し、前記液晶組成物を
注入し液晶素子を得た。かかる素子について透過率T
(%)を測定したところ1.25であった。
【0158】上述したように、実施例21〜30と参考
例15〜21の対比、実施例31〜40と参考例22〜
28の対比の結果から、特に反強誘電性液晶組成物と電
界の印加に伴い連続的に光の透過率を変化させる反強誘
電性液晶組成物を狭持してなる液晶素子では、前記一般
式(I)のポリイミドを配向膜に用いることで均一でか
つ良好な配向状態が得られ、透過率の向上がもたらされ
る。
【0159】階調表示が可能なダブルヒステリシスタイ
プの電気光学特性を有する反強誘電性液晶、または、反
強誘電性液晶を狭持してなり無電界時に1つの光学的安
定状態しか有さず電界印加によって連続的に見かけのチ
ルト角が変化する液晶素子において、均一配向性能を格
段に向上させコントラストなどの表示品位を改善するこ
とができる。そして、これらの液晶素子では良好なアナ
ログ的階調制御が可能である。
【0160】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
カイラルスメクチック相を示す液晶を用い、特に優れた
配向状態をとり、高コントラストであり、高速応答性に
優れ、特に表示に関しては高精細、高輝度の液晶素子が
実現される。
【0161】更に、本発明によれば、上記カイラルスメ
クチック液晶組成物を用いて優れた性能を有する液晶装
置、特に大面積化が実現された優れた表示性能を有する
液晶装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカイラルスメクティック液晶組成物を
用いた液晶素子の一例の断面概略図である。
【図2】液晶の各相における液晶分子の状態を示す説明
図である。
【図3】コレステリック相を持たない液晶の相転移過程
を模式的に示す図である。
【図4】本発明のカイラルスメクティック液晶組成物を
用いた液晶素子を備えた表示装置とグラフィックコント
ローラを示すブロック図である。
【図5】表示装置とグラフィックスコントローラとの間
の画像情報通信タイミングチャートを示す図である。
【図6】本発明の実施例において、コントラスト測定に
採用した駆動波形及びコントラスト測定で検出される透
過光強度を示す図である。
【図7】本発明の実施例で用いた液晶組成物の層間隔の
温度依存性を示す図である。
【図8】反強誘電性液晶のダブルヒステリシス特性を示
す図。
【図9】t−Vmin特性を示す図。
【符号の説明】
102 グラフィックコントローラ 103 表示パネル 104 走査線駆動装置 105 情報線駆動装置 106 デコーダ 107 走査信号発生装置 108 シフトレジスタ 109 ラインメモリ 110 情報信号発生装置 111 駆動制御回路 112 GCPU 113 ホストCPU 114 VRAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 康志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 新井 克美 埼玉県秩父郡皆野町大字皆野356−1 (72)発明者 浅尾 恭史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 森山 孝志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 門叶 剛司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極を設けた一対の基板間にカイラルス
    メクティック液晶組成物を挟持してなる液晶素子であっ
    て、少なくとも一方の基板に一軸配向処理された下記一
    般式(I)で示されるポリイミドからなる配向制御膜を
    有することを特徴とする液晶素子。 【外1】 式中A:直線性を得る4価の有機残基 【外2】 a=b:0又は1 c :0又は1 X,Y:それぞれ独立に0以上の整数、但し同時に0に
    なることはない。 n :2以上の整数
  2. 【請求項2】 前記一般式(I)において、X,Yが夫
    々独立に1以上である請求項1記載の液晶素子。
  3. 【請求項3】 前記一般式(I)において、a=b=
    1であることを特徴とする請求項1記載の液晶素子。
  4. 【請求項4】 前記一般式(I)において、a=b=c
    =0であることを特徴とする請求項1記載の液晶素子。
  5. 【請求項5】 前記カイラルスメクティック液晶組成物
    がコレステリック相を持たず、且つスメクティックA相
    からカイラルカイラルスメクティックC相に移る温度近
    傍で層間隔が減少し屈曲する第1の変移点における層間
    隔(dA )と、該第1の変移点からの温度降下に従って
    上記層間隔が再び増加する極小値である第2の変移点に
    おける層間隔(dmin )とを有し、該第1の変移点にお
    ける層間隔(dA )と第2の変移点における層間隔(d
    min )との関係が 0.990≦dmin /dA を満たすものであることを特徴とする請求項1記載の液
    晶素子。
  6. 【請求項6】 一方の基板側に、一軸配向処理の施され
    た一般式(I)のポリイミドからなる配向制御膜が設け
    られ、他方の基板において一軸配向処理の施されていな
    い配向制御膜が設けられる請求項5記載の液晶素子。
  7. 【請求項7】 前記カイラルスメクティック液晶組成物
    がフルオロカーボン末端部分及び炭化水素末端部分を有
    し、該両末端部分が中心核にによって結合され、スメク
    ティック中間層または潜在的スメクティック中間層を持
    つフッ素含有液晶物を少なくとも一種含有する液晶組成
    物であることを特徴とする請求項1記載の液晶素子。
  8. 【請求項8】 前記フッ素含有液晶化合物におけるフル
    オロカーボン末端部分が、−D1 −Cxa2xa −Xで表
    わされる基である請求項7記載の液晶素子。 (但し、上記式中xaは1〜20であり、Xは−H又は
    −Fを表わし、D1 は、−CO−O−(CH2ra−、
    −O−(CH2ra−、−(CH2ra−、−O−SO
    2 −、−SO2 −、−SO2 −(CH2ra−、−O−
    (CH2ra−O−(CH2rb−、−(CH2ra
    N(Cpa2pa+1 )−SO2 −、又は−(CH2ra
    N(Cpa2Pa+1 )−CO−を表わす。ra及びrb
    は、独立に1〜20であり、paは0〜4である。)
  9. 【請求項9】 前記フッ素含有液晶化合物におけるフル
    オロカーボン末端部分が、−D2 −(Cxb2xb −O)
    za−Cya2ya+1 で表わされる基である請求項7記載の
    液晶素子。 (但し、上記式中xbはそれぞれの(CXB2Xb −O)
    に独立に1〜10であり、yaは、1〜10であり、z
    aは1〜10であり、D2 は、−CO−O−C rc2rc
    −、−O−Crc2rc−、−Crc2rc −、−O−(C
    sa2sa −O)t a−Crd2rd −、−O−SO2 −、−
    SO2 −、−SO2 −Crc2rc −、−Crc2rc −N
    (Cpb2pb+1)−SO2 −、−Crc2rc −N(Cpb
    2pb+1)−CO−、単結合から選ばれ、rc及びrd
    にはそれぞれ独立に1〜20であり、saはぞれぞれの
    (Csa2sa −O)に独立に1〜10であり、taは1
    〜6であり、pbは0〜4である。)
  10. 【請求項10】 前記フッ素含有液晶化合物が、下記一
    般式(II)で表わされる請求項7記載の液晶素子。 【外3】 を表わす。ga、ha、iaは独立に0〜3の整数(但
    し、ga+ha+iaは少なくとも2である)を表わ
    す。夫々のL1 とL2 は独立に、単結合、−CO−O
    −、−O−CO−、−COS−、−S−CO−、−CO
    −Se−、−Se−CO−、CO−Te−、−Te−C
    O−、−CH2 CH2 −、−CH=CH−、−C≡C
    −、−CH=N−、−N=CH−、−CH2 −O−、−
    O−CH2 −、−CO−又は−O−を表わす。夫々のX
    1 、Y1 、Z1 はA1 、A2 、A3 の置換基であり、独
    立に−H、−C1、−F、−Br、−I、−OH、−O
    CH3 、−CH3 、−CN、又は−NO2 を表わし、夫
    々のja、ma、naは独立に0〜4の整数を表わす。
    1 は、−CO−O−(CH2ra−、−O−(CH
    2ra−、−(CH2ra−、−O−SO2 −、−SO
    2 −、−SO2 −(CH2ra−、−O−(CH2ra
    −O−(CH2rb−、−(CH2ra−N(Cpa
    2pa+1 )−SO2 −、又は−(CH2ra−N(Cpa
    2pa+1 )−CO−を表わす。ra及びrbは、独立に1
    〜20であり、paは0〜4である。R1 は、−O−C
    qa2qa −O−Cqb2qb+1 、−Cqa2qa −O−Cqb
    2qb+1、−Cqa2qa −R3 、−O−Cqa2pa −R3
    、−CO−O−Cqb2qa−R3 、又は−O−CO−C
    qa2qa −R3 を表わし、直鎖状、分岐状のいずれであ
    っても良い(但し、R3 は、−O−CO−Cqb
    2qb+1 、−CO−O−Cqb2qb+1 、−H、−C1、−
    F、−CF3 、−NO2 、−CNを表わし、qa及び
    qbは独立に1〜20である)。 R2 はCxa2xa −Xを表わす(Xは−H又は−Fを表
    わし、xaは1〜20の整数である)。〕
  11. 【請求項11】 前記フッ素含有液晶化合物が、下記一
    般式(III)で表わされる請求項7記載の液晶素子。 【外4】 を表わす。gb、hb、ibはそれぞれ独立に0〜3の
    整数(但し、gb+hb+ibは少なくとも2である)
    を表わす。夫々のL3 、L4 は独立に、単結合、−CO
    −O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO−、
    −CO−Se−、−Se−CO−、−CO−Te−、−
    Te−CO−、−(CH2 CH2ka−(kaは1〜
    4)、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=N−、−
    N=CH−、−CH2 −O−、−O−CH2 −、−CO
    −又は−O−を表わす。夫々のX2 、Y2 、Z2 はA
    4 、A5 、A6 の置換基であり、独立に−H、−C1、
    −F、−Br、−I、−OH、−OCH3 、−CH3
    −CF3 、−OCF3 、−CN、又は−NO2 を表わ
    し、夫々のjb、mb、nbは独立に0〜4の整数を表
    わす。J2 は、−CO−O−Crc2rc −、−O−rc
    2rc −、−Crc2rc −、−O−(Csa2sa −O)ta
    −Crd2rd −、−O−SO2 −、−SO2 −、−SO
    2 −Crc2rc −、−Crc2rc −N(Cpb2pb+1
    −SO2 −、−Crc2rc −N(Cpb2pb+1)−CO
    −であり、rc及びrdは独立に1〜20であり、sa
    はそれぞれの(Csa2sa −O)に独立に1〜10であ
    り、taは1〜6であり、pbは0〜4である。R4
    は、−O−(Cqc2qc −O)wa−Cqd2qd+1 、−
    (Cqc2qc −O)wa−Cqd2qd+1 、−Cqc2qc
    6 、−O−Cqc2qc −R6 、−CO−O−Cqc2qc
    −R6 、又は−O−CO−Cqc2qc −R6 を表わし、
    直鎖状、分岐状のいずれであっても良い(但し、R6
    −O−CO−Cqd2qd+1 、−CO−O−Cqd
    2qd+1 、−C1、−F、−CF3 、−NO2 、−CN、
    又は−Hを表わし、qc及びqdは独立に1〜20の整
    数、waは1〜10の整数である)。R5 は、(Cxb
    2xb −O)za−Cya2ya+1 で表わされる(但し、上記
    式中xbはそれぞれの(Cxb2xb −O)に独立に1〜
    10であり、yaは1〜10であり、zaは1〜10で
    ある)。〕
  12. 【請求項12】 一方の基板側に一軸配向処理の施され
    た一般式(I)のポリイミドからなる配向制御膜が設け
    られ、他方の基板において一軸配向処理の施されていな
    い配向制御膜が設けられる請求項7記載の液晶素子。
  13. 【請求項13】 前記カイラルスメクチック液晶組成物
    がコレステリック相を持たず、一方の基板側に一軸配向
    処理の施された一般式(I)のポリイミドからなる配向
    制御膜が設けられ、他方の基板において一軸配向処理の
    施されていない配向制御膜が設けられる請求項1記載の
    液晶素子。
  14. 【請求項14】 前記カイラルスメクチック液晶組成物
    がコレステリック相を持ち、一対の基板の両方において
    一軸配向処理の施された一般式(I)のポリイミドから
    なる配向制御膜が設けられる請求項1記載の液晶素子。
  15. 【請求項15】 前記カイラルスメクチック液晶組成物
    が、ダブルヒステリシスタイプの電気光学特性を示す反
    強誘電液晶組成物である請求項1記載の液晶素子。
  16. 【請求項16】 前記カイラルスメクチック液晶組成物
    が、電圧無印加時に一つの安定状態を有さず電圧印加時
    に電圧の大きさにより連続的に見かけのチルト角が変化
    する反強誘電性液晶である請求項1記載の液晶素子。
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WO2012157982A3 (ko) * 2011-05-18 2013-01-24 주식회사 동진쎄미켐 디아민 화합물, 이의 제조방법, 액정 배향제, 액정 배향막 및 액정 표시 소자

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