JPH11514148A - 平型発光器 - Google Patents
平型発光器Info
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Abstract
(57)【要約】
非導電性の材料からなる放電容器(5)と、この放電容器(5)の壁上に配設されたストリップ状の電極(6,7)とを備え、カソード(6)及びアノード(7a)が交互に配置され、少なくともアノードは誘電材料(10)によって放電容器(5)の内部から分離されている、誘電体で遮られる放電に適した平型発光器(4)。隣接するカソード(6)間にそれぞれ付加的アノード(7b)が配設され、それにより、隣接カソード(6)間にそれぞれ一対のアノード(7a,7b)が配置される。こうすることによって、放電容器の最大限の利用のもとに一様な放電パターンを達成することができる。
Description
【発明の詳細な説明】
平型発光器
技術分野
本発明は、請求項1の前文に記載の平型発光器に関する。
本発明は特に、例えば欧州特許第0363832号明細書やドイツ国特許出願
公開第19526211号公報に開示されているような平型発光器に関する。こ
の種の発光器は発光器の放電室から誘電材料によって分離された少なくとも一つ
の電極を備えている。この電極は以下において「誘電電極」とも略称される。
この明細書において「平型発光器」なる呼称は、光、すなわち可視的な電磁放
射又は紫外放射(UV)や真空紫外放射(VUV)を放射する平型形状の発光器
を意味している。
このような発光源は、放射波のスペクトルに従って、一般照明及び補助照明、
例えば住宅照明や事務室照明、あるいは表示装置、例えばLCD(液晶ディスプ
レイ)の背景照明に適用され、さらには交通照明及び信号照明や、UV照射、例
えば殺菌又は写真等に適用される。
従来の技術
欧州特許第0363832号明細書においては、高圧電源の両極に接続された
細長い一対の電極を有するUV高出力発光器が開示されている。両電極は誘電材
料によって互いにかつ発光器の放電室から分離されている。さらに異極性(アノ
ード及びカソード)の細長い両電極は交互に並置され、それによって比較的平坦
な放電容器を有する平型放電構造を実現している。
国際特許出願公開第94/23442号公報には、非干渉性の放射を行う発光
源、特に放電ランプを、誘電体で遮られる放電によって点灯する方法が開示され
ている。この点灯方法は一連の有効電力パルスを意図するものである。その場合
、
個々の有効電力パルスはデッドタイムによって相互に分離される。単一極性のパ
ルスの場合、多数の三角形状放電が形成され、細長い電極に沿って整列する。こ
のパルス化された点灯様式の利点は高効率の発光にある。
今や例えば国際特許出願公開第94/23442号公報の方法を欧州特許第0
363832号明細書の平型発光器に上述のドイツ国特許出願公開第19526
211号公報に開示されているように適用すると、個別放電はアノードとそれに
直接隣接する両カソードの一方との間にしか生成されないことが分かるであろう
。両隣接カソードのうちのどちらから放電がその都度生成されると予想すること
はもはやできない。隣接するカソードストリップから同一つのアノードへ向かっ
て生成する放電は観察されない。このことから平型発光器には結果的に全体とし
て不規則な放電パターンが生ずる。さらなる欠点は上述の現象によって制限され
る出力密度である。
発明の概要
本発明の課題は、上述の欠点を解消し、高出力密度でかつ改善された発光密度
分布を有する、請求項1の前文に記載の平型発光器を提供することである。
この課題は請求項1に記載の特徴事項によって解決される。他の有利な実施態
様は従属請求項に記載されている。
従来技術から出発して、本発明は2つのカソードが同一間隔をもって直接隣接
する一つのアノードをそれぞれ2つのアノードに分割することを提案する。言い
換えるならば、各カソード対間に付加的アノードが配置される。
本発明のこの原理をさらに詳細に説明するために、図1及び図2を参照する。
ここには本発明による平型発光器及び従来の平型発光器の典型例の要部が概略的
に示されている。簡略化及び分かり易さのために、三角形状の個別放電の広がり
に関して電極の長さが概略的に表示されている。平型発光器の実際の実施形態に
おいては、電極は典型的には明らかにもっと長く、従って、点灯状態では、個別
放電は電極に沿って多数生ずる。本発明の原理を説明するために、電極の長さは
重要ではない。図1,2は電極の単位長さ毎の原理的な比率をある程度示してい
る。
本発明によれば、少なくとも一対のカソードKi,Ki+1の間に、好ましくは各
対のカソード間に、一対のアノードAi,Ai′が配設される。ここで、i=1,
2,…,nであり、nはカソードの数である(図1,2では一例としてn=4が
選択されている)。この対策により、各アノードAi,Ai′に1つのカソードKi
又はKi+1しか直接隣接しなくなる。
その結果、点灯状態にある時、十分な入力電力を仮定すれば、個々の放電i,
i′は各アノードAi,Ai′からそれに直接隣接するカソードKi,Ki+1へ向か
って生成される。すなわち、個別放電は2つの隣接するカソードの一方にしか生
成されない(図2参照)という従来技術の欠点がこれによって回避される。
図1の例では、4つのカソードK1〜K4のもとで、本発明に従い電極の単位長
さ当たり、全体として6個までの個別放電1,1′〜3,3′を達成することが
できる。これに対し、従来技術(図2参照)による同様な装置では、4つの個別
放電1〜4しか得られない。さらに、図2の装置は、すでに述べたように、隣接
カソードKi,Ki+1のどちらに対しても放電iが生成されるとは限らないという
欠点を持っている。つまり、図2は複数の可能な放電パターンのうちの一つを示
すにすぎない。
各対のアノードAi,Ai′の相互間隔は各アノードAi又はAi′ とそれに直
接隣接するカソードKi又はKi+1との間の間隔よりも小さい。そうすることによ
って、アノード対間の、放電のために利用できない領域を比較的小さくすること
ができる。相互間隔の好ましい値はほぼアノードストリップの幅である。
一実施形態においては、両アノードAi,Ai′はフォーク状の二重アノードと
して構成される。そのため、二重アノードはそれぞれ予め定められた間隔で配設
される縦長の第1領域及び第2領域を備える。第1領域及び第2領域は第3領域
によって互いに一つのユニットに結合される。
図面の説明
次に実施形態を参照して本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、本発明の原理を説明するための概略図、
図2は、従来技術を原理を説明するための概略図、
図3aは、本発明による平型発光器の一実施形態の概略平面図、
図3bは、図3aの平型発光器のB−B線から見た概略断面図である。
図3a,3bは、UV/VUV平型発光器4すなわちUV放射又はVUV放射
の高効率放射を意図して構成された平型「放電ランプ」の概略平面図、及びその
B−B線から見た断面図を示す。この平型発光器4は、四角形状の基底面を有す
る平型放電容器5、細長い4つの金属カソード6(−)、及び縦長の3つのフォ
ーク状二重アノード7(+)を備えている。放電容器5は、四角形状の基底板8
及び洋式浴槽型のふた9(図3aには示されていない)からなり、基底板8及び
ふた9はそれぞれガラスからなっている。基底板8及びふた9はその周囲の隅角
部領域で相互に気密に結合され、平型発光器4の封入ガスを密封している。封入
ガスは封入圧10kPaのキセノンからなっている。二重アノード7はそれぞれ
互いに平行な2つのストリップ7a,7bからなっている。ストリップ7a,7
bはその一方の終端部で共通の幅広の基部7cに集約されている。カソード6及
び二重アノード7は基底板8の内壁上に互いに平行に配設されている。二重アノ
ード7の幅広の基部7c及びカソード6の終端部は放電容器5から外部へ気密に
導出され、その導出部は電圧源のための端子として用いられる。カソード6とは
異なり、二重アノード7は放電容器5内でそれぞれガラス層10で完全に覆われ
ている。ガラス層10の厚みは約150μmである。カソード6とそれに直接隣
接する二重アノード7のストリップ7a又は7bとの間のそれぞれの間隔dはそ
れぞれ約10mmである。平行な両ストリップ7a,7b間の相互間隔gは約3
mmである。点灯中、多数の個別の放電(図3a,3bには示されていない)が
生成される。これらの個別放電は各カソード6と対応する二重アノード7の直接
隣接するストリップ7a又は7bとの間に生成する。こうして得られた出力密度
の成果は、二重アノードの無い(しかも、同一幾何学的寸法の放電容器の)従来
装置に比較して、ほぼ75%の入力電力ですむものであった。
図3a,3bに示す平型発光器とは異なる変形例(図示せず)は、アノードの
みならずカソードも放電容器の内部から誘電体層で分離される(両側を誘電体で
遮られる放電)。
他の変形例(図示せず)では、放電容器の内壁は、放電によって発生されるU
V/VUV放射を可視光に変換する発光材料又は発光材料混合物で完全に覆われ
る。さらに、基底板の内壁上にAl2O3又はTiO2からなる光反射層が設けら
れる。これらは発光器のふた側の輝度を高めるのに役立つ。この変形例による発
光器は一般照明又は表示装置の背景照明、例えばLCD(液晶ディスプレイ)用
として適する平型蛍光ランプである。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 ヒチュケ、ロタール
ドイツ連邦共和国 デー―81737 ミュン
ヘン テオドール―アルト―シュトラーセ
6
(72)発明者 ミュッケ、イエンス
ドイツ連邦共和国 デー―82343 ペキン
グ ファイヒテートシュトラーセ 41
(72)発明者 ジーバウエル、ロルフ
ドイツ連邦共和国 デー―83620 フェル
トキルヒェン ウィルヘルム ライブル
シュトラーセ 7
(72)発明者 イエレビック、シモン
ドイツ連邦共和国 デー―84030 エルゴ
ルディング アルテ レーゲンスブルガー
シュトラーセ 40
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 非導電性の材料からなり、少なくとも部分的に透明で封入ガスを封入し た密閉型の放電容器(5)、又はガス又はガス混合物が通流する開放型の放電容 器と、放電容器(5)の壁上に配設された細長い電極(6,7)とを備え、カソ ード(6)及びアノード(7a)が交互に並置され、少なくともアノードは誘電 材料(10)によって放電容器(5)の内部から分離される平型発光器(4)に おいて、隣接するカソード(6)間にそれぞれ付加的アノード(7b)が配設さ れ、それにより隣接カソード(6)間にそれぞれ一対のアノード(7a,7b) が配置されていることを特徴とする平型発光器(4)。 2. 一対のアノード(7a,7b)の個々のアノードの相互間隔(g)がア ノード(7a;7b)とそれに直接隣接するカソード(6)との間の間隔(d) より小さいことを特徴とする請求項1に記載の平型発光器。 3. 一対のアノード(7a,7b)の個々のアノードの相互間隔(g)がそ れぞれアノードの幅のほぼ半分とアノードの幅の2倍との間の範囲内にあること を特徴とする請求項1に記載の平型発光器。 4. 一対のアノード(7a,7b)の個々のアノードの相互間隔(g)はそ れぞれほぼアノードの幅に相当することを特徴とする請求項3に記載の平型発光 器。 5. 隣接カソード(6)間に配置された両アノードはそれぞれ細長い第1の 領域(7a)及び第2の領域(7b)を有するフォーク状二重アノード(7)と して構成され、この二重アノード(7)の第1の領域(7a)及び第2の領域( 7b)は互いに予め定められた間隔で配置され、第1の領域(7a)及び第2の 領域(7b)は第3の領域(7c)によって互いに一つのユニットに結合されて いることを特徴とする請求項1に記載の平型発光器。 6. 第3の領域(7c)の長さは第1の領域(7a)又は第2の領域(7b )の長さの約十分の一より短いことを特徴とする請求項5に記載の平型発光器。 7. 二重アノード(7)は放電容器(5)から部分的に気密に外部へ導出さ れ、各二重アノード(7)の第3の領域(7c)はそれぞれ外部への導出部が電 圧源のための端子として用いられることを特徴とする請求項5に記載の平型発光 器。 8. 電極(6,7)は放電容器(5)の内壁上に配設され、かつそれぞれア ノード対(7)の、少なくとも放電容器(5)の内部に延びる部分が誘電体層( 10)によって完全に覆われていることを特徴とする請求項1に記載の平型発光 器。 9. 放電容器の内壁は少なくとも部分的に発光層を備えていることを特徴と する請求項1に記載の平型発光器。
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