【発明の詳細な説明】
過酸の形成方法、及び過酸を含む組成物
技術分野
本発明は、過酸(過カルボン酸)の形成方法と、過酸またはその前駆体を含ん
でなる組成物に関する。本発明による組成物は、一般的に、洗濯向け、硬質表面
クリーナー、カーペットクリーナー、義歯クリーナー、クリーニング組成物また
は消毒組成物のような様々な用途に用いる上で特に適している。
背景
非常に様々なクリーニング組成物が当業界で記載されている。実際に、過酸化
水素および/または過酸を含めたその水溶性供給源を含有する組成物が知られて
いる。過酸を含むこのような組成物を供するためには、過酸の代わりに過酸前駆
体を用いることが慣例である。過酸は普通市販されておらず、入手しうるとして
も、上記過酸は不安定であって、貯蔵中に劇的に分解し易く、これは組成物中へ
の配合前でもそうであることから、それらは満足いくようには用いられない。こ
のような過酸を含有した組成物は、過酸化水素またはその水溶性供給源と対応す
る過酸前駆体、即ち対応する酸との反応を用いた様々な方法により得られる。し
かしながら、有意なレベルで過酸を得るには、対応する酸を過酸化水素またはそ
の供給源と高レベルで反応させることを要する。そのため、過酸を形成するため
の改善された方法と、それを含んだ水性組成物について、必要性が存在している
。特に、業者は高収率で過酸を供する方法を求めている。
したがって、本発明の目的は過酸を製造する改善された方法を提供することで
ある。
我々は、この目的が水性媒体中で過酸化水素またはその水溶性供給源をα‐モ
ノアルキル化またはα‐モノアルコキシル化カルボン酸と反応させることにより
達成されることを見い出した。実際に、高収率の過酸は、対応する非置換カルボ
ン酸と比較して、α‐モノアルキル化またはα‐モノアルコキシル化カルボン酸
を過酸前駆体として用いたときに得られることがわかった。換言すると、水性媒
体中でα‐モノアルキル化またはα‐モノアルコキシル化カルボン酸を過酸化水
素またはその水溶性供給源と反応させるステップからなる過酸の形成方法が、所
定量の過酸前駆体から出発して、更に多量の過酸を含んだ過酸含有組成物の製造
につながることがわかった。
本発明による方法の利点は、それが処方上大きなフレキシビリティーを与えて
、消費者により最も効率的な手法で用いるために適した過酸含有組成物を提供す
ることである。実際に、このような過酸含有組成物は原料組成物でも、または洗
剤分野で常用されるような追加成分を含んだ完全処方洗剤組成物であってもよい
。
本発明のもう1つの利点は、所定量の対応前駆体から出発して、更に多量の過
酸を配合した、コスト効率のよい過酸含有組成物が提供されることである。しか
も、本発明の方法により得られる組成物に伴う利点は、このような組成物が、特
にエマルジョンの形態で処方されたときに、所定量の前駆体から出発して、更に
多量の過酸を配合しているだけでなく、貯蔵中に改善された安定性を有する最終
製品も提供できること、即ちそこに含有された過酸の分解速度が減少することで
ある。
過酸化水素および有機カルボン酸からの過酸の製法は当業界で公知である。W
O93/0516は、7以下の炭素原子を有するヒドロキシ脂肪族ペルオキシカ
ルボン酸を含んだ希釈水溶液の製造方法について開示しており、第一ステップで
は、上記ペルオキシカルボン酸前駆体、即ちヒドロキシ脂肪族カルボン酸の濃水
溶液が、必要ならば触媒として強酸の存在下で、濃過酸化水素溶液と混合され、
第二ステップでは、上記ペルオキシカルボン酸の濃度がその最大に近付くまで、
その混合液が貯蔵され、その後混合液が水で希釈される。WO93/0516は
、上記ヒドロキシ脂肪族カルボン酸がモノカルボン酸でも、または好ましくはジ
カルボン酸でもよいと開示している。α‐モノアルキル化またはα‐モノアルコ
キシル化カルボン酸は開示されていない。
EP‐A‐024219は、炭素原子3〜5のジカルボン酸を過酸化水素の濃
溶液(60〜90%)と反応させることによる、脂肪族過カルボン酸の希釈組成
物の製造方法について開示している。α‐モノアルキル化またはα‐モノアルコ
キシル化カルボン酸は開示されていない。
WO91/13058は低級脂肪族過酸の希釈溶液を形成する方法について開
示しており、反応混合液中における低級脂肪族酸(例えば、酢酸)の初期濃度は
好ましくは25〜70重量%であり、上記媒体中における過酸化水素の初期濃度
は好ましくは15〜30重量%である。α‐モノアルキル化またはα‐モノアル
コキシル化カルボン酸は開示されていない。
BE‐A‐864135は、硫酸のような鉱酸を含有した水性媒体中における
過酸化水素とカルボン酸との反応からなる、過酸を製造する連続方法について開
示しており、上記過酸化水素は過酸化水素の濃度をいつでも制限しておけるよう
にいくつかの段階で反応混合液に加えられる。BE‐A‐864135は、用い
られるカルボン酸が、好ましくは、少くとも2つで6未満の炭素原子を有した非
置換モノカルボン酸であることを示している。α‐モノアルキル化またはα‐モ
ノアルコキシル化カルボン酸は開示されていない。
EP‐A‐700902は過酸を含んだ水性組成物の製造方法について開示し
ており、上記方法は対応する無水物のモル当量当たり少くとも3モルの上記過酸
化水素を含んだ濃過酸化水素溶液と対応する無水物を反応させることにより上記
過酸を形成するステップからなる。
発明の要旨
本発明は過酸の形成方法に関し、その方法は水性媒体中でα‐モノアルキル化
カルボン酸および/またはα‐モノアルコキシル化カルボン酸を過酸化水素また
はその水溶性供給源と反応させるステップからなる。好ましい態様において、上
記方法には、水、上記過酸化水素またはその水溶性供給源と、上記α‐モノアル
キル化カルボン酸および/またはα‐モノアルコキシル化カルボン酸以外に、少
くとも1種の追加成分が用意されるステップを更に含んでいる。
本発明は、α‐モノアルキル化過カルボン酸および/またはα‐モノアルコキ
シル化過カルボン酸を用いて、本明細書で開示されたような方法により得られる
過酸含有組成物と、α‐モノアルキル化カルボン酸および/またはα‐モノアル
コキシル化カルボン酸と過酸化水素またはその水溶性供給源とを含んでなる水性
組成物にも関する。
発明の具体的な説明 過酸の形成方法
本発明の方法は過酸の形成方法であり、その方法はα‐モノアルキル化カルボ
ン酸および/またはα‐モノアルコキシル化カルボン酸を過酸化水素またはその
水溶性供給源と水性媒体中で反応させるステップからなる。
第一の必須要素として、本発明の方法ではα‐モノアルキル化もしくはα‐モ
ノアルコキシル化カルボン酸またはその混合物の使用を要する。このα‐一置換
カルボン酸とは、水性媒体中における過酸化水素またはその水溶性供給源との反
応により望ましい過酸を生じる過酸前駆体のことである。ペルヒドロライシス(p
erhydrolysis)とは、過酸前駆体が水性反応媒体、好ましくは酸性の水性媒体中
で過酸化水素またはその水溶性供給源と混合されたときに生じる反応である。こ
の反応中に、カルボキシル官能基のヒドロキシル基はペルヒドロキシドアニオン
(OOH-)で置換されて、対応する過酸を形成する。
本発明において、対応する過酸を得るためにペルヒドロライシスされるα‐モ
ノアルキル化/アルコキシル化カルボン酸は、α‐モノアルキル化またはα‐モ
ノアルコキシル化モノカルボン酸、α‐モノアルキル化またはα‐モノアルコキ
シル化ポリカルボン酸、例えばα‐モノアルキル化またはα‐モノアルコキシル
化ジカルボン酸、またはそれらの混合物である。
“α‐モノアルキル化またはα‐モノアルコキシル化カルボン酸”とは、カル
ボキシル基に対してα位の炭素原子で、アルキルまたはアルコキシル基で一置換
されたカルボン酸を意味する。ポリカルボン酸の場合では、その酸の少くとも1
つのカルボキシル官能基がそのα位でアルキル化またはアルコキシル化されてい
る。
本発明で用いられる適切なα‐モノアルキル化またはα‐モノアルコキシル化
モノカルボン酸は、下記式を有している:
上記式中R1は炭素原子1〜26、好ましくは2〜18、更に好ましくは2〜1
4のアルキル基であり、R2は炭素原子1〜14、好ましくは1〜8のアルキル
またはアルコキシ基である。
本発明で用いられる好ましいα‐モノアルキル化またはα‐モノアルコキシル
化モノカルボン酸は、2‐メチルプロピオン酸、2‐エチルプロピオン酸、2‐
メチルヘキサン酸、2‐メチルオクタン酸、2‐メトキシオクタン酸、2‐メチ
ルラウリン酸、2‐エチルラウリン酸、2‐エトキシラウリン酸、2‐プロピル
ラウリン酸またはそれらの混合物である。
本発明で用いられる適切なα‐モノアルキル化またはα‐モノアルコキシル化
ポリカルボン酸は、下記式を有している:
上記式中R1およびR3は各々Hまたは炭素原子1〜26、好ましくは2〜18
、更に好ましくは2〜14のアルキル基である;R2はH、あるいは炭素原子1
〜14、好ましくは1〜8のアルキルまたはアルコキシ基である;nは2〜20
、好ましくは2〜12の整数である;YはHまたはカルボキシル基である;Yお
よびR2は各々、所定分子式で繰り返されているとき、同一または異なる表示を
有している;分子中で少くとも2つのYはカルボキシル基であり、そのカルボキ
シル基のうち少くとも1つに対してα位にある少くとも1つのR2は炭素原子1
〜14のアルキルまたはアルコキシ基である。
本発明で用いられるα‐モノアルキル化またはα‐モノアルコキシル化ポリカ
ルボン酸の例は、α‐モノアルキル化またはα‐モノアルコキシル化コハク酸、
α‐モノアルキル化またはα‐モノアルコキシル化グルタル酸、α‐モノアルキ
ル化またはα‐モノアルコキシル化アジピン酸と、α‐モノアルキル化またはα
‐モノアルコキシル化ピメリン酸である。
本発明で用いられる好ましいα‐モノアルキル化またはα‐モノアルコキシル
化ポリカルボン酸は、2‐メチルアジピン酸、2‐メチルコハク酸、2‐メトキ
シコハク酸、2,3‐ジメチルコハク酸、2‐メチルピメリン酸、2‐エトキシ
ピメリン酸、2,6‐ジメチルピメリン酸、2‐エチルグルタル酸、2‐メチル
グルタル酸、2,4‐ジメチルグルタル酸またはそれらの混合物である。
第二の必須要素として、本発明の方法では過酸化水素またはその水溶性供給源
またはその混合物の使用を要する。
本発明で用いられるような過酸化水素源とは、水と接触したときに過酸化水素
を生じる化合物に関する。本発明で使用に適した過酸化水素の水溶性供給源には
、ペルカーボネート、ペルボレート、ペルサルフェートおよびそれらの混合物が
ある。過酸化水素が本発明で使用上最も好ましい。
“水性媒体”とは、反応が水の存在下で行われることを意味する。用いられる
水の量は望まれる最終産物に依存し、プロセスオペレーターの裁量に委ねられる
。前記のような全組成物の0.005〜50重量%の過酸濃度を有する水性組成
物を供するために、過酸前駆体と過酸化水素またはその水溶性供給源と接触する
ときに直接、あるいは後のステップで、必要量の水を用いることがしばしば便利
である。必要な希釈ステップは環境温度でまたはその付近で行われる。希釈水溶
液は5〜25℃の温度をしばしば有する。好ましい態様では、最大過酸濃度が得
られた直後またはその付近で希釈を行うことが望ましい。本発明の方法に従い得
られる組成物は後で記載されるようにモニターできる。実際に、α‐一置換カル
ボン酸が過酸化水素またはその水溶性供給源の溶液と混合されたときから5〜4
8時間かかって、最大またはそれに近い過酸濃度に達することが、本発明の方法
によると可能である。
典型的には、α‐モノアルキル化カルボン酸および/またはα‐モノアルコキ
シル化カルボン酸は、過酸化水素またはその水溶性供給源と、0.5〜20、好
ましくは1〜10、更に好ましくは1〜5の過酸の上記前駆体(即ち、α‐モノ
アルキル化カルボン酸および/またはα‐モノアルコキシル化カルボン酸)対上
記過酸化水素またはその水溶性供給源のモル比で反応される。
過酸化水素またはその水溶性供給源の溶液が本発明の方法で用いられる態様に
おいて、上記溶液は0.5〜90重量%、好ましくは1〜70%、更に好ましく
は2〜40%の過酸化水素もしくはその水溶性供給源またはその混合物を含んで
いる。
典型的には、本発明による方法において、過酸前駆体は強酸またはその混合物
の水溶液の存在下で過酸化水素またはその水溶性供給源と反応させる。“強酸”
とは、3以下、好ましくは2以下、更に好ましくは1以下のその一次pKaを有
した酸を意味する。強酸の上記水溶液は、反応水性媒体および触媒として働く。
上記強酸には鉱酸および/または有機スルホン酸がある。本発明で用いられる好
ましい強酸は、硫酸、ホスホン酸および/またはメタンスルホン酸である。
本発明による方法において、強酸またはその混合物の上記水溶液は、90〜9
8重量%、更に好ましくは95〜98%、最も好ましくは97〜98%の上記強
酸を含んでいる。したがって、本方法は典型的にはpH8以下、好ましくは0〜
6、更に好ましくは0〜4、最も好ましくは0〜2の酸性範囲で行われる。
強酸のこのような水溶液を用いることにより、高い反応温度の使用なしに好都
合な速度で反応を生じさせることが可能である。本方法が行われる温度も、用い
られる過酸化水素またはその水溶性供給源の溶液の濃度に依存する。例えば、過
酸化水素の溶液が36%の濃度で用いられるならば、反応は好ましくは室温、例
えば25℃以上で行われる。便宜上、便宜上、安全性を考慮して、反応温度は0
〜40℃、好ましくは5〜30℃、更に好ましくは環境温度20〜25℃の範囲
内において多くの態様で維持される。
本発明の方法に伴う利点は、高収率の過酸が高い反応温度の使用なしでも得ら
れることである。
“収率”とは、対応する過酸前駆体、即ちα‐モノアルキル化またはα‐モノ
アルコキシル化カルボン酸に対して計算して得られる過酸のパーセンテージと理
解されている。下記式が上記収率を計算するために適用される:
(過酸濃度/対応前駆体過酸濃度)×100=%収率
この式では、濃度がモル/リットルで表される。
過酸有効酸素(しばしばAvoxと略記される)を評価する上で適した試験法
は、F.Di Furia et al.,Gas-liquid chromatography method for determination
of peracids(過酸測定用のガス‐液体クロマトグラフィー方法),Alalyst,vol
.109,August 1984,p.985-987;または前掲,vol.113,May 1988,p.793-795で記載
されているように、クロマトグラフィーによる。
実際に、用いられる過酸前駆体が、α‐モノアルキル化またはα‐モノアルコ
キシル化カルボン酸(例えば、各々2,4‐ジメチルグルタル酸または2‐メチ
ルコハク酸)の代わりに、対応するα‐非置換カルボン酸(例えば、グルタル酸
またはコハク酸)である同様の方法と比較して、それより高収率の過酸は、本方
法により、所定量のα‐モノアルキル化またはα‐モノアルコキシル化カルボン
酸から出発して、それを過酸化水素またはその水溶性供給源の溶液と反応させて
得られることが意外にもわかった。
本発明の方法では、過酸のみを含有した組成物、即ち原料水性組成物だけでな
く、完全に処方された水性洗剤組成物、即ち洗剤分野で常用される成分を更に配
合した組成物も処方しうる。
したがって、上記過酸を形成する方法では、水、過酸化水素またはその水溶性
供給源と、上記α‐モノアルキル化カルボン酸および/またはα‐モノアルコキ
シル化カルボン酸以外に、少くとも1種の追加成分が用意されるステップを更に
含んでいてもよい。
用意される追加成分は、界面活性剤、汚れ懸濁剤、ビルダー、キラント、ブリ
ーチアクチベーター、ラジカルスカベンジャー、顔料、酵素、染料移動阻止剤、
溶媒、緩衝剤、起泡抑制剤、光漂白剤、増白剤、染料、香料などとそれらの混合
物からなる群より選択される。本発明の方法による水性組成物で意図した最終用
途に応じて、これら任意成分の異なる組合せが本方法で用意される。好ましい適
切な任意成分は、後で更に詳細に記載されている。
本発明の一態様において、過酸含有組成物はエマルジョンの形態で供される。
したがって、本発明に従い過酸を形成するための方法は、エマルジョンの形態で
ある水性過酸含有組成物を供するように、追加ステップを更に含んでいてもよい
。これらの水性組成物において、過酸は少くとも2種の異なる界面活性剤、即ち
、11以下のHLBを有する少くとも1種の疎水性界面活性剤と11以上のHL
Bを有する少くとも1種の親水性界面活性剤により乳化される。実際に、2種の
異なる界面活性剤は異なるHLB価(親水性親油性バランス)を有していなけれ
ばならず、好ましくは上記2種の界面活性剤のHLB価の差異は、安定なエマル
ジョンを得る上で、少くとも1、好ましくは少くとも3である。
このように、本発明は水性過酸含有組成物の製造方法にも関して、過酸は11
以上のHLBを有する少くとも1種の親水性界面活性剤と11以下のHLBを有
する少くとも1種の疎水性界面活性剤からなる界面活性剤系により乳化され、上
記方法は下記ステップからなる:
1つのステップにおいて、過酸は、本発明に従い前記のように、即ち水性媒体
中でα‐モノアルコキシル化カルボン酸および/またはα‐モノアルキル化カル
ボン酸を過酸化水素またはその水溶性供給源と反応させることにより形成される
。
もう1つのステップにおいて、少くとも上記疎水性界面活性剤を含んだ疎水性
混合物が調製される。疎水性混合物は、好ましくは、組成物で処方される他の疎
水性成分、例えば香料、溶媒、酵素、ブリーチアクチベーター、ポリマーと、も
し疎水性であれば、過酸とを更に含んでいる。
更にもう1つのステップにおいて、少くとも水と上記親水性界面活性剤とを含
んだ親水性混合物が調製される。親水性混合物は、好ましくは、組成物で処方さ
れる他の親水性成分、例えば染料、親水性蛍光増白剤、ビルダー、キラント、緩
衝剤と、もし親水性であれば、過酸とを更に含んでいる。
実際に、本発明の方法において、形成された過酸は、その各々の特徴、即ち親
水性または疎水性に応じて、疎水性混合物または親水性混合物中に混合される。
当然ながら、これら3つのステップはいかなる順序で行ってもよい。
最後に、本発明による方法の後のステップでは、疎水性混合物および上記親水
性混合物が一緒に混合される。
水性エマルジョンを得るために好ましい界面活性剤は、疎水性ノニオン性界面
活性剤と親水性ノニオン性界面活性剤である。本発明で用いられる疎水性ノニオ
ン性界面活性剤は11以下、好ましくは10以下、更に好ましくは8以下のHL
Bを有し、親水性界面活性剤は11以上、好ましくは12以上、更に好ましくは
13以上のHLBを有している。
本発明で使用に適したノニオン性界面活性剤には、アルコキシル化脂肪アルコ
ール、好ましくはアルコールエトキシレートおよび/またはプロポキシレートが
ある。実際に、非常に異なるHLB価(親水性親油性バランス)を有した、非常
に様々なこのようなアルコキシル化脂肪アルコールが市販されている。このよう
なアルコキシル化ノニオン性界面活性剤のHLB価は、脂肪アルコールの鎖長、
アルコキシル化の性質およびアルコキシル化の程度に本質的に依存している。親
水性ノニオン性界面活性剤は高度のアルコキシル化および短鎖脂肪アルコールを
有する傾向があるが、疎水性界面活性剤は低度のアルコキシル化および長鎖脂肪
アルコールを有する傾向がある。ノニオン性を含めたいくつかの界面活性剤をそ
れらの各HLB価と一緒に掲載している界面活性剤カタログが入手できる。
本発明で使用向けのノニオン性界面活性剤を製造する上で適した化学的プロセ
スでは、望ましい割合で対応アルコールとアルキレンオキシドとを縮合させる。
このようなプロセスは当業者に周知であり、当業界で広く記載されている。それ
とは別に、本発明で使用に適した非常に様々なアルコキシル化アルコールが様々
な供給元から市販されている。適当なノニオン性界面活性剤系の例には、例えば
HLB6の疎水性ノニオン性界面活性剤、例えばDobanolR23-2と、例えばHL
B15の親水性ノニオン性界面活性剤、例えばDobanolR91-10ある。もう1つの
適切なノニオン性界面活性剤系には、DobanolR23-6.5(HLB約12)およびDo
banolR23(HLB6以下)がある。
ノニオン性界面活性剤である疎水性および親水性界面活性剤とは別に、当業界
で知られていて、エマルジョンを形成しうる他のタイプの界面活性剤も、本発明
に従い用いてよい。
本発明で用いられる他の適切な親水性界面活性剤には、アニオン性界面活性剤
、特にスルホネートおよびサルフェート界面活性剤がある。類似アニオン性界面
活性剤も当業界で周知であり、市販洗剤に広い用途をもっている。これらのアニ
オン性界面活性剤には、C8‐C22アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、
C8‐C22アルキルサルフェート(AS)、不飽和サルフェート、例えばオレイ
ルサルフェート、C10‐C18アルキルアルコキシサルフェート(AES)および
C10‐C18アルキルアルコキシカルボキシレートがある。アニオン性合成スルホ
ネートおよび/またはサルフェートの中和カチオンは、ナトリウム、カリウムま
たはアルカノールアンモニウムのような洗剤技術に広く用いられる慣用カチオン
で代表される。
他の界面活性剤も本発明に用いてよいが、しかしながら全体エマルジョンの重
量平均HLB価を有意に変えるべきではない。それらのHLB価に応じて、上記
界面活性剤は本発明の方法の親水性混合物または疎水性混合物に加えられる。上記過酸を含んだ組成物
本発明は、上記方法により得られる過酸を含んだ水性組成物にも関する。
そのため、本発明による組成物はα‐モノアルキル化もしくはα‐モノアルコ
キシル化過カルボン酸またはその混合物を含んでいる。
本発明で用いられるα‐モノアルキル化/アルコキシル化過カルボン酸には、
α‐モノアルキル化またはα‐モノアルコキシル化モノ過カルボン酸、α‐モノ
アルキル化またはα‐モノアルコキシル化ポリ過カルボン酸、またはそれらの混
合物がある。
本発明で用いられる適切なα‐モノアルキル化またはα‐モノアルコキシル化
モノ過カルボン酸は、下記式を有している:
上記式中R1は炭素原子1〜26、好ましくは2〜18、更に好ましくは2〜1
4のアルキル基であり、R2は炭素原子1〜14、好ましくは1〜8のアルキル
またはアルコキシ基である。
本発明で用いられる好ましいα‐モノアルキル化またはα‐モノアルコキシル
化モノ過カルボン酸は、2‐メチル過プロピオン酸、2‐エチル過プロピオン酸
、2‐メチル過ヘキサン酸、2‐メチル過オクタン酸、2‐メトキシ過オクタン
酸、2‐メチル過ラウリン酸、2‐エチル過ラウリン酸、2‐エトキシ過ラウリ
ン酸、2‐プロピル過ラウリン酸またはそれらの混合物である。
本発明で用いられる適切なα‐モノアルキル化またはα‐モノアルコキシル化
ポリ過カルボン酸は、下記式を有している:
上記式中R1およびR3は各々Hまたは炭素原子1〜26、好ましくは2〜18
、更に好ましくは2〜14のアルキル基である;R2はH、あるいは炭素原子1
〜14、好ましくは1〜8のアルキルまたはアルコキシ基である;nは2〜20
、
好ましくは2〜12の整数である;YはHまたは過カルボキシル基(‐COOO
H)である;YおよびR2は各々、所定分子式で繰り返されているとき、同一ま
たは異なる表示を有している;分子中で少くとも2つのYは過カルボキシル基で
あり、上記過カルボキシル基のうち少くとも1つに対してα位にある少くとも1
つのR2は炭素原子1〜14のアルキルまたはアルコキシ基である。
本発明で用いられる好ましいα‐モノアルキル化またはα‐モノアルコキシル
化ポリ過カルボン酸は、2‐メチル過アジピン酸、2‐メチル過コハク酸、2‐
メトキシ過コハク酸、2,3‐ジメチル過コハク酸、2‐メチル過ピメリン酸、
2‐エトキシ過ピメリン酸、2,6‐ジメチル過ピメリン酸、2‐エチル過グル
タル酸、2‐メチル過グルタル酸、2,4‐ジメチル過グルタル酸またはそれら
の混合物である。
本発明による組成物は、全組成物の0.005〜50重量%、好ましくは0.
01〜30%、更に好ましくは0.01〜20%のα‐モノアルキル化もしくは
α‐モノアルコキシル化過カルボン酸またはその混合物を含んでいる。本発明に
よる組成物が上記方法に従い得られた態様では、上記組成物は、過剰に加えられ
たときに、対応する過酸を形成するには反応しなかった、過酸化水素またはその
供給源を更に含んでいてもよい。通常、本発明による組成物は、全組成物の0.
5〜90%、好ましくは1〜70%、更に好ましくは2〜40%の過酸化水素も
しくはその水溶性供給源またはその混合物を更に含んでいる。上記組成物は、硬
質表面クリーニング、便器クリーニング、カーペットクリーニング、洗濯適用、
義歯クリーニングのような適用および/または消毒適用に原料組成物として用い
られる。
本発明の組成物には、上記過酸を配合した原料水性組成物、または完全に処方
された水性洗剤組成物、即ち洗剤分野で常用される成分を更に配合した組成物が
ある。
したがって、本発明による組成物は、界面活性剤、汚れ懸濁剤、ビルダー、キ
ラント、ブリーチアクチベーター、ラジカルスカベンジャー、顔料、酵素、染料
移動阻止剤、溶媒、緩衝剤、起泡抑制剤、光漂白剤、増白剤、染料、香料などま
たはそれらの混合物のような任意成分を含んでいてもよい。
本発明による組成物は、特に漂白しうるしみで、良好なしみ抜き性能を発揮す
る。実際に、上記組成物は、洗濯洗剤として、洗濯前処理剤として、即ち、洗浄
する前に布帛上で作用するように分配および残留される組成物として、または洗
剤と一緒に用いられてそれらの性能を増強させる洗濯添加物として、特に有用で
ある。上記組成物は、皿洗い機または手で用いられる皿洗い組成物として、カー
ペット上への直接適用またはカーペットクリーニング機に用いられるカーペット
クリーナーとして、便器クリーナーとして、硬質表面クリーナーとして、または
義歯クリーナーとして、または消毒製品としても、特に適している。
一態様において、本発明による組成物はエマルジョンの形態をとる。上記エマ
ルジョンにおいて、α‐モノアルキル化またはアルコキシル化過カルボン酸は、
前記のように、11以上のHLBを有する少くとも1種の親水性界面活性剤と、
11以下のHLBを有する少くとも1種の疎水性界面活性剤からなる界面活性剤
系により乳化される。
前記された本発明の方法により得られるエマルジョンに伴う利点は、上記エマ
ルジョンが、所定量のα‐モノアルキル化またはα‐モノアルコキシル化カルボ
ン酸から出発して、更に多量の過酸を含んでいて、上記過酸の分解速度が貯蔵中
に減少すること、即ち改善された安定性が得られることである。“改善された安
定性”とは、エマルジョンの形態をした所定組成物で過酸の初期濃度の半分にな
るのにかかる時間が、エマルジョンの形態ではない同様の組成物で過酸の初期濃
度の半分になるのにかかる時間よりも長いことをいう、と理解されている。過酸
濃度は前記物品毎に測定できる。
したがって、本発明によるエマルジョンは、好ましくは全組成物の0.5〜2
0%、更に好ましくは2〜15%、最も好ましくは3〜10%の過酸化水素また
はその水溶性供給源を含んでいる。本発明による好ましいエマルジョンは、全エ
マルジョンの0.005〜15%、更に好ましくは0.01〜10%、最も好ま
しくは0.01〜5%の上記過酸またはその混合物を含んでいる。
本発明によるエマルジョンは、全エマルジョンの1〜50%、好ましくは2〜
40%、更に好ましくは3〜30%の親水性および疎水性界面活性剤またはそれ
らの混合物を含んでいる。エマルジョンは、全エマルジョンの少くとも0.1重
量%、好ましくは少くとも1%、更に好ましくは少くとも2%の疎水性界面活性
剤と、全エマルジョンの少くとも0.1重量%、好ましくは少くとも1%、更に
好ましくは少くとも2%の親水性界面活性剤とを含んでいる。
本発明のエマルジョンの好ましい態様において、乳化系は下記式を満たす:
上記においてHLB(X)は乳化させる成分のHLBに関し、いくつかの成分が
乳化する上で存在するならば、Xはそれらのすべてに関し(式中における各成分
の%に基づく重量平均)、HLB(A)は親水性界面活性剤またはその混合物の
HLBに関し、HLB(B)は疎水性界面活性剤またはその混合物のHLBに関
する。過酸前駆体としてα‐モノアルキル化またはアルコキシル化カルボン酸を含んだ 組成物
本発明は、前記のようなα‐モノアルキル化もしくはアルコキシル化カルボン
酸またはその混合物と、過酸化水素またはその水溶性供給源とを含んだ組成物に
も関する。
典型的には、本発明の上記組成物は全組成物の0.01〜60重量%、好まし
くは0.1〜40%、更に好ましくは0.5〜30%、最も好ましくは2〜25
%のα‐モノアルキル化もしくはα‐モノアルコキシル化カルボン酸またはその
混合物を含んでいる。
当業者に知られるいかなる過酸化水素源も本発明に用いてよい。適切な過酸化
水素源には、ペルカーボネート、ペルボレート、ペルオキシド/ヒドロペルオキ
シド、ペルシリケート、ペルサルフェートおよびそれらの混合物がある。
本発明で使用に適した有機および無機ペルオキシド/ヒドロペルオキシドには
、ジアシルおよびジアルキルペルオキシド/ヒドロペルオキシド、例えばジベン
ゾイルペルオキシド、t‐ブチルヒドロペルオキシド、ジラウロイルペルオキシ
ド、ジクミルペルオキシドおよびそれらの混合物がある。
本発明で使用に適した前形成過酸には、ジペルオキシドデカン二酸DPDA、
マグネシウム過フタル酸、過ラウリン酸、過安息香酸、ジペルオキシアゼライン
酸およびそれらの混合物がある。
典型的には、本発明の組成物は、全組成物の0.5〜90重量%、好ましくは
1〜70%、更に好ましくは2〜40%の過酸化水素もしくはその水溶性供給源
またはその混合物を含んでいる。
本発明のこのような組成物に伴う利点は、本発明で用いられるカルボン酸に対
応した過酸のその場での形成のおかげで、それらが特に漂白しうるしみ、例えば
コーヒー、ティーなどで優れたしみ抜き性能を発揮することである。実際に、本
発明は低い過酸前駆体レベルで優れたしみ抜き性を発揮する組成物を提供する。
その組成物は、前記されたような、当業者に知られるいかなる任意成分を含ん
でいてもよい。任意成分
本発明による組成物は、全組成物の50重量%以内、好ましくは0.01〜3
0%、更に好ましくは0.1〜25%の界面活性剤またはその混合物を含んでい
てもよい。本発明で使用の界面活性剤は当業界で周知であり、アニオン性、ノニ
オン性、両性、双極性およびカチオン性界面活性剤とそれらの混合物がある。本
発明で使用に適した界面活性剤は、過酸化水素およびその供給源と適合性すべき
である。それらは上記組合せを含んだ組成物のクリーニング性能にも寄与する。
本発明で用いられる特に適切なアニオン性界面活性剤には、式ROSO3Mの
水溶性塩または酸があり、ここでRは好ましくはC6‐C24ヒドロカルビル、好
ましくはアルキル、またはC10‐C20アルキル部分を有するヒドロキシアルキル
、更に好ましくはC12‐C18アルキルまたはヒドロキシアルキルであり、MはH
またはカチオン、例えばアルカリ金属カチオン(例えばナトリウム、カリウム、
リチウム)、アンモニウムまたは置換アンモニウム(例えばメチル、ジメチル、
トリメチル‐アンモニウムカチオンと、テトラメチルアンモニウムおよびジメチ
ルピペリジニウムカチオンのような四級アンモニウムカチオンと、エチルアミン
、ジエチルアミン、トリエチルアミンのようなアルキルアミンから誘導される四
級アンモニウムカチオンと、それらの混合物など)である。
本発明で用いられる他の適切なアニオン性界面活性剤には、アルキルジフェニ
ルエーテルスルホネートおよびアルキルカルボキシレートがある。他のアニオン
性界面活性剤には、石鹸の塩(例えばナトリウム、カリウム、アンモニウムおよ
び置換アンモニウム塩、例えばモノ、ジおよびトリエタノールアミン塩を含む)
、C9‐C20直鎖アルキルベンゼンスルホネート、C8‐C22一級または二級アル
カンスルホネート、C8‐C24オレフィンスルホネート、例えば英国特許明細書
第1,082,179号明細書に記載されたようにアルカリ土類金属シトレート
の熱分解産物のスルホン化により製造されるスルホン化ポリカルボン酸、C8‐
C24アルキルポリグリコールエーテルサルフェート(10モル以内のエチレンオ
キシドを含む);C14-16メチルエステルスルホネートのようなアルキルエステ
ルスルホネート;アシルグリセロールスルホネート、脂肪オレイルグリセロール
サルフェート、アルキルフェノールエチレンオキシドエーテルサルフェート、パ
ラフィンスルホネート、アルキルホスフェート、アシルイセチオネートのような
イセチオネート、N‐アシルタウレート、アルキルサクシナメートおよびスルホ
サクシネート、スルホサクシネートのモノエステル(特に飽和および不飽和C12
‐C18モノエステル)、スルホサクシネートのジエステル(特に飽和および不飽
和C6‐C14ジエステル)、アシルサルコシネート、アルキルポリグルコシドの
サルフェートのようなアルキル多糖のサルフェート(ノニオン性非硫酸化合物は
以下に記載されている)、分岐一級アルキルサルフェートと、式RO(CH2C
H2O)kCH2COO-M+(RはC8‐C22アルキルであり、kは0〜10の整数
であり、Mは可溶性塩形成カチオンである)のようなアルキルポリエトキシカル
ボキシレートがある。ロジン、水素付加ロジンと、トール油中に存在するかまた
はそれから誘導される樹脂酸および水素付加樹脂酸のような樹脂酸および水素付
加樹脂酸も適切である。別な例は″Surface Active Agents and Detergents″(V
ol.I & II,Schwartz,Perry and Berch)に記載されている。様々なこのような界
面活性剤は、1975年12月30日付で発行されたLaughlinらの米国特許第3
,929,678号明細書の第23欄58行目〜第29欄23行目でも一般的に
開示されている(参考のため本明細書に組み込まれる)。
本組成物で使用上好ましいアニオン性界面活性剤は、アルキルベンゼンスルホ
ネート、アルキルサルフェート、アルキルアルコキシル化サルフェートおよびそ
れらの混合物である。
本発明で用いられる適切なノニオン性界面活性剤は、様々な脂肪アルコール鎖
長および様々なエトキシル化度で市販されている脂肪アルコールエトキシレート
および/またはプロポキシレートである。実際に、このようなアルコキシル化ノ
ニオン性界面活性剤のHLB価は、脂肪アルコールの鎖長、アルコキシル化の性
質およびアルコキシル化の程度に本質的に依存している。ノニオン性を含めたい
くつかの界面活性剤をそれらの各HLB価と一緒に掲載している界面活性剤カタ
ログが入手できる。
本発明で使用向けのノニオン性界面活性剤を製造する上で適した化学的プロセ
スでは、望ましい割合で対応アルコールとアルキレンオキシドとを縮合させる。
このようなプロセスは当業者に周知であり、当業界で広く記載されている。それ
とは別に、本発明で使用に適した非常に様々なアルコキシル化アルコールが様々
な供給元から市販されている。
したがって、本発明で使用に適したノニオン性界面活性剤は、DobanolR91-2.5
(HLB=8.1;RはC9およびC11アルキル鎖の混合、nは2.5、mは0
である)、LutensolRTO3(HLB=8;RはC13アルキル鎖、nは3、mは
0である)、LutensolRAO3(HLB=8;RはC13およびC15アルキル鎖の
混合、nは3、mは0である)、TergitolR25L3(HLB=7.7;RはC1 2
〜C15アルキル鎖長の範囲、nは3、mは0である)、DobanolR23-3(HLB
=8.1;RはC12およびC13アルキル鎖の混合、nは3、mは0である)、Do
banolR23-2(HLB=6.2;RはC12およびC13アルキル鎖の混合、nは2、
mは0である)、DobanolR45-7(HLB=11.6;RはC14およびC15アルキ
ル鎖の混合、nは7、mは0である)、DobanolR23-6.5(HLB=11.9;R
はC12およびC13アルキル鎖の混合、nは6.5、mは0である)、DobanolR25
-7(HLB=12;RはC12およびC15アルキル鎖の混合、nは7、mは0であ
る)、DobanolR91-5(HLB=11.6;RはC9およびC11アルキル鎖の混合
、nは5、mは0である)、DobanolR91-6(HLB=12.5;
RはC9およびC11アルキル鎖の混合、nは6、mは0である)、DobanolR91-8
(HLB=13.7;RはC9およびC11アルキル鎖の混合、nは8、mは0で
ある)、DobanolR91-10(HLB=14.2;RはC9〜C11アルキル鎖の混合、
nは10、mは0である)またはそれらの混合物である。本発明で好ましいのは
、DobanolR91-2.5、LutensolRTO3、LutensolRAO3、TergitolR25L3、D
obanolR23-3、DobanolR23-2またはそれらの混合物である。これらのDobanolR界
面活性剤はSHELLから市販されている。これらのLutensolR界面活性剤はBASF
から市販され、これらのTergitolR界面活性剤はUNION CARBIDEから市販されてい
る。
他のノニオン性界面活性剤には、脂肪酸C6‐C24アルカノールアミド、C6‐
C20ポリエチルグリコールエーテル、分子量1000〜80000のポリエチレ
ングリコール、グルコースアミドおよびアルキルピロリドンがある。
本発明で用いられる適切な両性界面活性剤には、ベタインおよびスルホベタイ
ン界面活性剤、それらの誘導体またはそれらの混合物がある。本発明で用いられ
る適切なベタインおよびスルホベタイン界面活性剤は、分子が内塩を形成する塩
基性および酸性双方の基を有して、広範囲のpH値にわたりカチオン性およびア
ニオン性双方の親水基を分子に付与する、ベタイン/スルホベタインおよびベタ
イン様洗浄剤である。これら洗浄剤の一般例は、参考のため本明細書に組み込ま
れる米国特許第2,082,275号、第2,702,279号および第2,2
55,082号明細書に記載されている。本発明で好ましいベタインおよびスル
ホベタイン界面活性剤は下記式:
(上記式中R1は約1〜約24、好ましくは8〜18、更に好ましくは12〜1
4の炭素原子を有したアルキル基であり、R2およびR3は1〜3の炭素原子、
好ましくは1つの炭素原子を有し、nは1〜10、好ましくは1〜6、更に好ま
しくは1の整数であり、Yはカルボキシルおよびスルホニル基からなる群より選
択され、R1、R2およびR3基の合計は炭素原子14〜24である)によるか
、またはその混合である。
特に適切なベタイン界面活性剤の例には、ココナツベタインのようなC12‐C18
アルキルジメチルベタインと、ラウリルベタインのようなC10‐C16アルキ
Wilsonから市販されている。
本発明で用いられる他の適切な両性界面活性剤には、下記式R1R2R3NOを
有するアミンオキシドがあり、ここでR1、R2およびR3の各々は独立して炭素
原子1〜30、好ましくは炭素原子6〜30、更に好ましくは炭素原子10〜2
0、最も好ましくは炭素原子8〜18の飽和置換または非置換、直鎖または分岐
アルキル基である。本発明で使用上好ましいアミンオキシドは、例えば、Hoechs
tから市販されている天然ブレンドC8‐C10アミンオキシドとC12‐C16アミン
オキシドである。本発明に従い用いられる適切な短鎖アミンオキシドは、R1が
C6‐C10アルキル基、好ましくはC8‐C10アルキル基であって、R2およびR3
が独立して炭素原子1〜4、好ましくは炭素原子1〜3の置換または非置換、直
鎖または分岐アルキル基であり、更に好ましくはメチル基である、下記式R1R2
R3NOを有するアミンオキシドである。R1は飽和直鎖または分岐アルキル基で
ある。本発明で使用上好ましい短鎖アミンオキシドは、例えば、Hoechstから市
販されている天然ブレンドC8‐C10アミンオキシドである。
本発明で用いられる適切なカチオン性界面活性剤には、四級アンモニウム、ホ
スホニウム、イミダゾリウムおよびスルホニウム化合物の誘導体がある。本発明
で使用上好ましいカチオン性界面活性剤は、窒素に結合された炭化水素基のうち
1または2つが炭素原子6〜30、好ましくは炭素原子10〜25、更に好まし
くは炭素原子12〜20の飽和、直鎖または分岐アルキル基であって、窒素に結
合された他の炭化水素基(即ち、1つの炭化水素基が上記のような長鎖炭化水素
であるときには3つ、または2つの炭化水素基が上記のような長鎖炭化水素であ
るときには2つ)が独立して炭素原子1〜4、好ましくは炭素原子1〜3の置換
または非置換、直鎖または分岐アルキル基であり、更に好ましくはメチル基であ
る、四級アンモニウム化合物である。上記四級アンモニウム化合物に用いられる
対イオンは、メチルサルフェート、メチルスルホネートなどの群から選択される
。
本発明で用いられる特に好ましいカチオン性界面活性剤は、トリメチル四級ア
ンモニウム化合物、例えばミリスチルトリメチルサルフェート、セチルトリメチ
ルサルフェートおよび/またはタロートリメチルサルフェートである。このよう
なトリメチル四級アンモニウム化合物は、Hoechstから、または商品名EMPIGEN
適切な双極性界面活性剤は、比較的広範囲のpHで同一分子中にカチオン性お
よびアニオン性双方の親水基を有している。典型的なカチオン基は四級アンモニ
ウム基であるが、ホスホニウム、イミダゾリウムおよびスルホニウム基のような
他の正荷電基も用いてよい。典型的なアニオン性親水基はカルボキシレートおよ
びスルホネートであるが、サルフェート、ホスホネートなどのような他の基も用
いてよい。一部の好ましい双極性界面活性剤の一般式は以下である:
R1‐N+(R2)(R3)R4X-
上記式中R1は疎水基である;R2およびR3は各々C1‐C4アルキル、ヒドロキ
シアルキルまたは他の置換アルキル基であって、一緒に結合してNと環構造を形
成していてもよい;R4はカチオン性窒素原子を親水基に結合させる部分で
あって、典型的には1〜4の炭素原子を有するアルキレン、ヒドロキシアルキレ
ンまたはポリアルコキシ基である;Xは親水基であって、好ましくはカルボキシ
レートまたはスルホネート基である。好ましい疎水基R1は、8〜22、好まし
くは18未満、更に好ましくは16未満の炭素原子を有するアルキル基である。
疎水基は、不飽和および/または置換基および/または結合基、例えばアリール
基、アミド基、エステル基などを有していてもよい。一般的に、単純なアルキル
基がコストおよび安定性の理由から好ましい。
他の特別な双極性界面活性剤は下記一般式を有している:
R1‐C(O)‐N(R2)‐(C(R3)2)n‐N(R2)2 (+)‐
(C(R3)2)n‐SO3 (-) または
R1‐C(O)‐N(R2)‐(C(R3)2)n‐N(R2)2 (+)‐
(C(R3)2)n‐COO(-)
上記式中各R1は炭化水素、例えば8〜20、好ましくは18以内、更に好まし
くは16以内の炭素原子を有するアルキル基である;各R2は水素(アミド窒素
に結合しているとき)、1〜4の炭素原子を有する短鎖アルキルまたは置換アル
キル、好ましくはメチル、エチル、プロピル、ヒドロキシ置換エチルまたはプロ
ピルおよびそれらの混合からなる群より選択される基、好ましくはメチルである
;各R3は水素およびヒドロキシ基からなる群より選択される;各nは1〜4、
好ましくは2〜3、更に好ましくは3の数である;但し(C(R3)2)部分に2
以上のヒドロキシ基は存在しない。R1基は分岐および/または不飽和である。
R2基が一緒に結合して、環構造を形成していてもよい。このタイプの界面活性
剤はC10‐C14脂肪アシルアミドプロピレン(ヒドロキシプロピレン)スルホベ
ら市販されている。
ポリアクリレートと無水マレイン酸または/およびアクリル酸のコポリマーな
どを含めたホモまたはコポリマーポリカルボン酸またはそれらの塩のような、当
業者に知られるいかなる汚れ懸濁ポリカルボキシレートポリマーも、本発明によ
る組成物に用いることができる。実際に、このような汚れ懸濁ポリカルボキシレ
ートポリマーは、適切な不飽和モノマーを好ましくはそれらの酸形で重合または
共重合させることにより製造できる。重合して適切なポリマーポリカルボキシレ
ートを形成しうる不飽和モノマー酸には、アクリル酸、マレイン酸(または無水
マレイン酸)、フマル酸、イタコン酸、アコニチン酸、メサコン酸、シトラコン
酸およびメチレンマロン酸がある。ビニルメチルエーテル、スチレン、エチレン
等のようなカルボキシレート基を含まないモノマーセグメントのポリマーポリカ
ルボキシレート中における存在は、このようなセグメントが約40重量%以上を
占めないならば適切である。
本発明で用いられる特に適切なポリマーポリカルボキシレートはアクリル酸か
ら誘導できる。本発明で有用なこのようなアクリル酸ベースポリマーは、重合ア
クリル酸の水溶性塩である。酸形をしたこのようなポリマーの平均分子量は、好
ましくは約2000〜10,000、更に好ましくは約4000〜7000、最
も好ましくは約4000〜5000の範囲内である。このようなアクリル酸ポリ
マーの水溶性塩には、例えばアルカリ金属、アンモニウムおよび置換アンモニウ
ム塩がある。このタイプの可溶性ポリマーは公知物質である。洗剤組成物中にお
けるこのタイプのポリアクリレートの使用は、例えば1967年3月7日付で発
行されたDiehlの米国特許第3,308,067号明細書に開示されている。
アクリル酸/マレイン酸ベースコポリマーも、好ましい汚れ懸濁ポリカルボキ
シレートポリマーとして用いてよい。このような物質には、アクリル酸およびマ
レイン酸のコポリマーの水溶性塩がある。酸形をしたこのようなコポリマーの平
均分子量は、好ましくは約2000〜100,000、更に好ましくは約500
0〜75,000、最も好ましくは約7000〜65,000の範囲内
である。このようなコポリマーにおけるアクリレート対マレエートセグメントの
比率は、通常約30:1〜約1:1、更に好ましくは約10:1〜2:1の範囲
内である。このようなアクリル酸/マレイン酸コポリマーの水溶性塩には、例え
ばアルカリ金属、アンモニウムおよび置換アンモニウム塩がある。このタイプの
可溶性アクリレート/マレエートコポリマーは、1982年12月15日付で公
開された欧州特許出願第66915号明細書に記載された公知物質である。平均
分子量約70,000のマレイン酸/アクリル酸のコポリマーが特に好ましい。
このようなコポリマーは商品名SOKALAN CP5でBASFから市販されている。
当業者に知られるいかなる汚れ懸濁ポリアミンポリマーも本発明に用いてよい
。本発明で使用上特に適したポリアミンポリマーは、ポリアルコキシル化ポリア
ミンである。このような物質は、下記繰返し単位の実験構造の分子として便宜上
表すことができる:
および
上記式中Rは通常2〜6炭素原子のヒドロカルビル基である;R1はC1‐C20炭
化水素である;アルコキシ基はエトキシ、プロポキシなどであって、yは2〜3
0、最も好ましくは10〜20である;nは少くとも2、好ましくは2〜20、
最も好ましくは3〜5の整数である;X-はハライドまたはメチルサルフェート
のようなアニオンであって、四級化反応から生じている。
本発明で使用上最も好ましいポリアミンは、下記一般式を有するいわゆるエト
キシル化ポリエチレンアミン、即ちエチレンオキシドとエチレンイミンとの重合
反応産物である:
(y=2〜30)。本発明で使用上特に好ましいのは、エトキシル化ポリエチレ
ンアミン、特にエトキシル化テトラエチレンペンタミンおよび四級化エトキシル
化ヘキサメチレンジアミンである。
本発明による組成物は、全組成物の5重量%以内、好ましくは0.01〜2%
、更に好ましくは0.1〜1%の汚れ懸濁ポリカルボキシレートポリマーおよび
/またはポリアミンポリマーを含んでいてよい。
本発明による組成物で用いられる適切なキレート化剤には、当業者に知られる
あらゆるキレート化剤がある。適切なキレート化剤には、例えばホスホネートキ
レート化剤、多官能性置換芳香族キレート化剤、アミノカルボキシレートキレー
ト化剤、他のキレート化剤、例えばエチレンジアミンN,N′‐二コハク酸と、
それらの混合物がある。
本発明で用いられる適切なホスホネートキレート化剤には、エチドロン酸、ア
ルカリ金属エタン1‐ヒドロキシジホスホネートと、アミノホスホネート化合物
、例えばアミノアルキレンポリ(アルキレンホスホネート)、アルカリ金属エタ
ン1‐ヒドロキシジホスホネート、ニトリロトリメチレンホスホネート、エチレ
ンジアミンテトラメチレンホスホネートおよびジエチレントリアミンペンタメチ
レンホスホネートがある。ホスホネート化合物は、それらの酸形で、あるいはそ
れら酸官能基の一部または全部で異なるカチオンの塩として存在している。本発
明
で用いられる好ましいホスホネートキレート化剤は、ジエチレントリアミンペン
タメチレンホスホネート(DETPMP)である。このようなホスホネートキレ
多官能性置換芳香族キレート化剤も本組成物で有用である。1974年5月2
1日付で発行されたConnorらの米国特許第3,812,044号明細書参照。酸
形でこのタイプの好ましい化合物は、1,2‐ジヒドロキシ‐3,5‐ジスルホ
ベンゼンのようなジヒドロキシジスルホベンゼンである。
本発明で使用上好ましい生分解性キレート化剤は、エチレンジアミンN,N′
‐二コハク酸、またはそのアルカリ金属、アルカリ土類、アンモニウムもしくは
置換アンモニウム塩、またはそれらの混合物である。エチレンジアミンN,N′
‐二コハク酸、特に(S,S)異性体は、1987年11月3日付Hartmanおよ
びPerkinsの米国特許第4,704,233号明細書で詳しく記載されている。
エチレンジアミンN,N′‐二コハク酸は、例えば、Palmer Research
本発明で用いられる適切なアミノカルボキシレートキラントには、エチレンジ
アミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸(D
TPA)、N‐ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ニトリロ三酢酸、エ
チレンジアミン四プロピオン酸、トリエチレンテトラアミン六酢酸、エタノール
ジグリシン、プロピレンジアミン四酢酸(PDTA)およびメチルグリシン二酢
酸(MGDA)(双方ともそれらの酸形)、またはそれらのアルカリ金属、アン
モニウムおよび置換アンモニウム塩形がある。本発明で用いられる特に適切なア
ミノカルボキシレートは、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)である。
本発明による組成物は、全組成物の5重量%以内、好ましくは0.01〜3%
、更に好ましくは0.05〜1.5%のキレート化剤またはその混合物を含んで
いてよい。
本発明の組成物は溶媒またはその混合物を更に含んでいてもよい。本発明で使
用に適した溶媒には、オクチルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピル
アルコール、エトキシプロポキシアルコール、ブトキシプロポキシアルコールお
よび/またはフルフリルアルコールがある。
本発明による組成物は、もう1つの任意成分として、ブリーチアクチベーター
またはその混合物を更に含んでいてもよい。“ブリーチアクチベーター”とは、
存在する過酸化水素と反応して過酸を形成する、本発明によるカルボン酸以外の
化合物を意味する。こうして形成された過酸が、活性化されたブリーチになる。
本発明で用いられる適切なブリーチアクチベーターには、エステル、アミド、イ
ミドまたは無水物のクラスに属するものがある。このタイプの適切な化合物の例
は英国特許GB1586769およびGB2143231に開示されており、そ
れらの小球形への形成方法は欧州公開特許出願EP‐A‐62523に記載され
ている。本発明で用いられるこのような化合物の適切な例は、テトラアセチルエ
チレンジアミン(TAED)、ナトリウム3,5,5‐トリメチルヘキサノイル
オキシベンゼンスルホネート、例えばUS4818425に記載されたようなジ
ペルオキシドデカン酸、例えばUS4259201に記載されたようなペルオキ
シアジピン酸のノニルアミド、およびn‐ノナノイルオキシベンゼンスルホネー
ト(NOBS)である。置換または非置換ベンゾイルカプロラクタム、オクタノ
イルカプロラクタム、ノナノイルカプロラクタム、ヘキサノイルカプロラクタム
、デカノイルカプロラクタム、ウンデセノイルカプロラクタム、ホルミルカプロ
ラクタム、アセチルカプロラクタム、プロパノイルカプロラクタム、ブタノイル
カプロラクタム、ペンタノイルカプロラクタムまたはそれらの混合物からなる群
より選択されるN‐アシルカプロラクタムも適切である。興味あるブリーチアク
チベーターの具体的ファミリーはEP624154に開示されており、そのファ
ミリーで特に好ましいのはアセチルトリエチルシトレート(ATC)である。ア
セ
チルトリエチルシトレートは、最終的にクエン酸とアルコールに分解するため、
環境に優しいという利点を有している。更に、アセチルトリエチルシトレートは
貯蔵中に組成物で良好な加水分解安定性を有しているため、それは効率のよいブ
リーチアクチベーターである。
本発明による組成物は、全組成物の30重量%以内、好ましくは1〜20%、
更に好ましくは2〜10%の上記ブリーチアクチベーターまたはそれらの混合物
を含んでいてもよい。
本発明による組成物は、ビルダー系を更に含んでいてもよい。いかなる慣用ビ
ルダー系も本発明で使用に適している。本発明で使用に適したビルダーには、好
ましくは水溶性塩の形のクエン酸、式RCH(COOH)CH2(COOH)の
コハク酸の誘導体(RはC10-20、好ましくはC12-16アルキルまたはアルケニル
であるか、あるいはRはヒドロキシル、スルホスルホキシルまたはスルホン置換
基で置換されている)がある。具体例には、ラウリルサクシネート、ミリスチル
サクシネート、パルミチルサクシネート、2‐ドデセニルサクシネート、2‐テ
トラデセニルサクシネートがある。サクシネートビルダーは、好ましくは、ナト
リウム、カリウム、アンモニウムおよびアルカノールアンモニウム塩を含めたそ
れらの水溶性塩の形で用いられる。
他の適切なビルダーは、オキソジサクシネートと、US4,663,071に
記載されたようなモノコハク酸酒石酸およびジコハク酸酒石酸の混合物である。
本発明で使用に適した別なビルダーは、飽和または不飽和C10-18脂肪酸を含
めた脂肪酸ビルダーと、それに対応した石鹸である。好ましい飽和種はアルキル
鎖に12〜16の炭素原子を有している。好ましい不飽和脂肪酸はオレイン酸で
ある。
本発明による組成物は、全組成物の5重量%以内、好ましくは0.1〜3%、
更に好ましくは0.1〜2%のビルダーまたはその混合物を含んでいてよい。
本発明は下記例で更に示される。
例
下記組成物は本発明の方法により得られ、下記割合で下記成分を含有している
:
LASは直鎖C12アルキルベンゼンスルホネートである。本発明の方法による過酸の製造
2‐メチル過コハク酸、2,4‐ジメチルジ過グルタル酸または2‐メチル過
ピメリン酸のような過酸を、下記プロセスを行うことにより得た。0.02モル
の2‐メチルコハク酸、2,4‐ジメチルグルタル酸または2‐メチルピメリン
酸を濃硫酸水溶液(95重量%)18gに溶解させた。次いで各溶液を撹拌しな
がら濃過酸化水素溶液(36重量%)と接触させ、それを過酸前駆体に対して1
00%以内の過剰で少しずつ滴下した。上記過酸化水素溶液の添加後に、反応混
合液を室温(約30℃)で50分間撹拌した。2‐メチル過コハク酸の収率は2
6%であった。2,4‐ジメチルジ過グルタル酸の収率は20%であった。2‐
メチル過ピメリン酸の収率は65%であった。
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(72)発明者 フルビオ、ディ、フリア
イタリー国パドバ、ビア、デル、リニエ
ル、10
(72)発明者 ステファノ、スキアラ
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チ、ネルラ、グエルラ、デ、リベラツィオ
ーネ、131