JP2008163076A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】水系条件下でも、有機過酸を長期に渡って安定に保存でき、使用時に高い漂白性能を発現する透明又は半透明の水系洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】(a)炭素数5〜16の有機過酸、(b)所定量の界面活性剤、及び(c)水を含有し、20℃におけるpHが1.5〜6.0である透明又は半透明の液体洗浄剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、液体洗浄剤組成物に関する。
漂白剤は塩素系漂白剤と酸素系漂白剤に分けられるが、塩素系漂白剤は使用できる繊維に制限があり、色・柄物には使用できず、また特有の臭いを有していることから、これらの欠点のない酸素系漂白剤が最近著しく普及している。この酸素系漂白剤のうち、過炭酸ナトリウムや過ほう酸ナトリウムが粉末酸素系漂白剤として使用されており、また、過酸化水素が液体酸素系漂白剤として使用されているが、特に塗布しやすいなどの使いやすさから液体酸素系漂白剤が好まれている。また、液体酸素系漂白剤は、塩素系漂白剤に比べ漂白力が低いため、それを補うための技術の一つとして、有機過酸を配合した漂白剤(特許文献1)が知られている。しかし、有機過酸は、一般に、水系の組成物中では非常に不安定であることから、非水系(無水)組成物中に配合されたものや、水系組成物中に懸濁、分散状態で配合されたものに限られていた(特許文献1及び2)。
米国特許6844305号 米国特許4981606号
これまでの有機過酸が配合された非水系洗浄剤組成物、又は有機過酸が懸濁、分散状態で配合された水系洗浄剤組成物は、水(特に低温の水)に溶解し難く、充分な漂白性能を発揮できないという問題点があった。また非水系洗浄剤組成物は、各種有機溶剤を高濃度で含有させる必要があるため、高コストとなり、安全性の面からも問題があった。また、有機過酸を配合した水系で透明ないし半透明な液体洗浄剤組成物であって、こうした問題を改善した液体洗浄剤組成物は見出されていない。
本発明の課題は、水系条件下でも、有機過酸を長期に渡って安定に保存でき、使用時に高い漂白性能を発現する透明又は半透明の水系洗浄剤組成物を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究の結果、特定の有機過酸を特定のpH条件の界面活性剤含有水溶液中に配合することで、有機過酸が充分な保存安定性を有し、使用時に著しく高い漂白性能を発揮し得ることを見出し、本発明に至った。
本発明は、 (a)炭素数5〜16の有機過酸〔以下、(a)成分という〕、(b)界面活性剤〔以下、(b)成分という〕20〜80質量%、及び(c)水〔以下、(c)成分という〕を含有し、20℃におけるpHが1.5〜6.0である透明又は半透明の液体洗浄剤組成物に関する。なお、本発明において、「透明又は半透明」とは、測定セルの光路長10mmの石英セルを使用し、対称セルにイオン交換水を入れた場合に660nmの波長の光透過率が30%以上であることをいう。
本発明によれば、特定のpH条件下、特定の有機過酸を高濃度の界面活性剤水溶液中に配合することで、有機過酸が充分な保存安定性を有し、使用時に著しく高い漂白性能を発揮し得るという効果が奏される。
[(a)成分]
本発明の液体洗浄剤組成物は、(a)成分として炭素数5〜16の有機過酸を含有する。(a)成分の好ましい有機過酸は、下記一般式(1)で表される化合物である。
1−COOOH (1)
(式中、R1は炭素数4〜15、好ましくは5〜13、より好ましくは6〜12の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基である。)
上記有機過酸が組成物中で安定に存在し得る理由の一つとしては、該有機過酸が有機相(例えば非イオン界面活性剤相)に存在しているためであると考えられる。有機過酸の炭素数が5未満(R1の炭素数が4未満)である場合、該有機過酸は水相に溶解し易くなり安定的に存在することができなくなり、洗浄時の漂白率が低下する。一方、有機過酸の炭素数が16を超える(R1の炭素数が15を超える)場合、該有機過酸は、水相にも有機相(非イオン界面活性剤相)にも溶解し難くなり透明又は半透明の状態を保てなくなるばかりでなく、洗濯水にも溶解し難いため、十分な漂白率を得ることができなくなる。
(a)成分の具体例としては、過ペンタン酸、過ヘキサン酸、過ヘプタン酸、過オクタン酸、過ノナン酸、過デカン酸、過ドデカン酸、過テトラデカン酸、過ペンタデカン酸、過ヘキサデカン酸、過3,5,5-トリメチルヘキサン酸等が挙げられるが、これらに限定されない。これらの中でも、過ペンタン酸、過ヘキサン酸、過ヘプタン酸、過オクタン酸、過ノナン酸、過デカン酸、過ドデカン酸、過テトラデカン酸、又は過3,5,5-トリメチルヘキサン酸が好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物は、洗浄(漂白)効果を向上させる観点から、(a)成分を好ましくは0.05〜10質量%、より好ましくは0.1〜10質量%、更に好ましくは0.5〜10質量%含有し得る。
[(b)成分]
本発明の液体洗浄剤組成物は、(b)成分として界面活性剤を含有する。界面活性剤は、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種であり、特許庁公報「周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)」日本国特許庁、平成10年3月26日、P4〜22に記載されている界面活性剤を用いることができる。
本発明の界面活性剤は、非イオン界面活性剤を含有することが好ましい。非イオン界面活性剤としては、HLB(グリフィン法)が13〜17のものが好ましい。
非イオン界面活性剤としては下記一般式(2)の化合物が好ましく、グリフィン法で求めたHLBが13〜17なるように選択し得る。一般式(2)の化合物の中でも、オキシエチレン基を含むポリオキシエチレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤は好ましいものである。
2-O[(EO)a/(PO)b]-H (2)
(式中、R2は、炭素数10〜18、好ましくは12〜14の、アルキル基又はアルケニル基を示す。aは数平均付加モル数0〜40の数、bは数平均付加モル数0〜20の数を示し、a及びbの両者が0の場合を除く。好ましくはaの数平均付加モル数は5〜30、より好ましくは7〜25が良好であり、bの数平均付加モル数は0〜10、より好ましくは0〜5、特に好ましくは0〜3の数である。)
なお、一般式(2)においては、EOとPOとはランダム共重合体又はブロック共重合体のいずれの形態で配列されていてもよい。
非イオン界面活性剤は、特にオキシエチレン基及びオキシプロピレン基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル型非イオン性界面活性剤が好ましい。このポリオキシアルキレンアルキルエーテル型非イオン性界面活性剤は、オキシエチレン基及びオキシプロピレン基がランダム共重合体又はブロック共重合体のいずれの形態で配列されていてもよく、その中でもブロック共重合体が好ましい。ブロック共重合体の形態としては、下記一般式(3)で表され、グリフィン法で求めたHLBが13〜17である化合物が特に好ましい。
3-O(EO)a(PO)b(EO)c-H (3)
〔式中、R3は炭素数10〜18、好ましくは12〜14の、アルキル基又はアルケニル基を示す。aは数平均付加モル数1〜20の数、bは数平均付加モル数1〜20の数、cは数平均付加モル数1〜20の数を示す。好ましくは、aの数平均付加モル数は6〜15、より好ましくは7〜12が良好であり、bの数平均付加モル数は1〜10、より好ましくは1〜5、特に好ましくは1〜3の数が良好であり、cの数平均付加モル数は6〜15、より好ましくは7〜12である。〕
本発明の非イオン界面活性剤としては、グリフィン法で求めたHLBが13〜17の非イオン界面活性剤であって、ポリオキシエチレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤、並びにオキシエチレン基及びオキシプロピレン基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤から選ばれる少なくとも1種が好ましく、更にこれら2種を両方含有することが好ましい。具体的には、本発明の非イオン界面活性剤として、下記一般式で表される化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
C1225-O(C2H4O)m1-H (m1=7〜20、HLB=13.3〜16.9)
C14H29-O(C2H4O)m2-H (m2=7〜24、HLB=13.1〜17.0)
C12H25-O(C2H4O)p1(C3H6O)q1(C2H4O)r1-H (p1+q1+r1=5〜20、HLB=13.4〜17.0)
上記一般式の一例として、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(オキシエチレン平均付加モル数8、HLB13.1)、C12H25O-(C2H4O)7-(C3H6O)2-(C2H4O)4-H(HLB15.8)などが挙げられる。
本発明の非イオン界面活性剤は、2種以上の混合物として配合し得る。
また、本発明の液体洗浄剤組成物は、界面活性剤として、アニオン界面活性剤を含有することが好ましい。アニオン界面活性剤としては、炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩又はα−スルホ脂肪酸低級アルキルエステル塩等である。
アルキルベンゼンスルホン酸塩としては、洗剤用界面活性剤市場に一般に流通しているものの中で、アルキル鎖の平均炭素数が8〜16のものであればいずれも用いることができ、例えば花王(株)製のネオペレックスF25、Shell社製のDobs102等を用いることができる。また、工業的には、洗剤用原料として広く流通しているアルキルベンゼンをクロルスルホン酸、亜硫酸ガス等の酸化剤を用いてスルホン化して得ることもできる。アルキル基の平均炭素数は10〜14が好ましい。また、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩としては、平均炭素数10〜18の直鎖もしくは分岐鎖1級アルコール又は直鎖2級アルコールに、エチレンオキサイドを1分子当たり平均0.5〜5モル付加させ、これを例えば特開平9-137188号記載の方法を用いて硫酸化して得ることができる。アルキル基の平均炭素数は10〜16が好ましい。アルキル硫酸エステル塩としては炭素数10〜16、好ましくは10〜14の直鎖もしくは分岐鎖1級アルコール又は直鎖2級アルコールをSO3又はクロルスルホン酸でスルホン化し、中和して得ることができる。α−オレフィンスルホン酸塩としては、炭素数8〜18のα−アルケンをSO3でスルホン化し、水和/中和を経て成することができ、炭化水素基中にヒドロキシ基が存在する化合物と不飽和結合が存在する化合物の混合物である。また、α−スルホ脂肪酸低級アルキルエステル塩としてはアルキル基の炭素数は10〜16が好ましく、メチルエステル又はエチルエステルが洗浄効果の点から好ましい。塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルカノールアミン塩、アンモニウム塩が好適であり、洗浄効果の点からナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩が好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物は、有機過酸の保存安定性を向上させる観点から、(b)成分を20〜80質量%、好ましくは20〜70質量%、より好ましくは20〜65質量%、更に好ましくは20〜60質量%含有する。特に、非イオン界面活性剤の含有量は、組成物中、20〜70質量%、更に20〜60質量%、特に20〜50質量%が好ましい。また、陰イオン界面活性剤の含有量は、組成物中、0.1〜10質量%、更に0.5〜5質量%が好ましい。また、非イオン界面活性剤/陰イオン界面活性剤の質量比は700/1〜2/1、更に500/1〜4/1が好ましい。また、(b)成分中、非イオン界面活性剤の比率が80質量%以上、更に80〜95質量%、特に80〜90質量%が好ましい。
[(c)成分]
本発明の液体洗浄剤組成物は、(c)成分として水を含有する。(c)成分は、微量に存在する重金属などを取り除いたイオン交換水や蒸留水を用いることができる。また、塩素などで滅菌した滅菌水を用いることも可能である。
[その他の成分]
[(d)成分]
本発明の液体洗浄剤組成物は、(d)成分として少なくとも1種の有機溶剤を含有し得る。(d)成分の具体例としては、一般式(d1)で表される有機溶剤、エステル系有機溶剤(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル等)、ケトン系有機溶剤(例えば、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、ジイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソプロピルケトン等)、エーテル系有機溶剤(ジオキサン、テトラヒドロフラン、トリエチレングリコールジメチルエーテル等)が挙げられる。
1−O−(AO)nH (d1)
(式中、R1は水素原子、直鎖若しくは分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又はベンジル基を示し、Aは直鎖又は分岐の炭素数2〜4のアルキレン基を示し、n個のAは同一でも異なっていてもよい。nはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示す0〜5の数である。)
一般式(d1)で表される化合物の具体例としては、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ブチルジグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール類、ジエチレングリコールブチルエーテル、トリエチレングリコールフェニルエーテル等のポリアルキレングリコールアルキルエーテル類が挙げられる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、好ましくは、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ブチルジグリコール、より好ましくは、プロピレングリコール、ブチルジグリコールなどのヒドロキシ基を2つ有する有機溶剤が配合され得る。
本発明の液体洗浄剤組成物は、有機過酸の保存安定性を向上させる観点から、(d)成分を好ましくは5〜30質量%、より好ましくは7〜30質量%、更に好ましくは10〜30質量%含有する。
[(e)成分]
本発明の液体洗浄剤組成物は、(e)成分として過酸化水素を含有し得る。(e)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物中に好ましくは0.1〜6質量%、より好ましくは0.5〜5質量%、更に好ましくは1〜4.5質量%、より更に好ましくは1〜3質量%である。このような範囲において優れた漂白効果を得ることができる。
[(f)成分]
本発明の液体洗浄剤組成物は、(f)成分としてホウ酸、ホウ砂及びホウ酸塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することが好ましい。ホウ酸塩としては、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、4ホウ酸ナトリウム、4ホウ酸カリウム、4ホウ酸アンモニウム等が挙げられる。
[(g)成分]
本発明の液体洗浄剤は、(g)成分としてポリオール化合物を含有することが好ましい。本発明において、ポリオール化合物とは、液体洗浄剤中で(f)成分とモノ体又はジ体を形成し得る化合物であり(下記一般式を参照)、隣り合う炭素原子の両方にそれぞれ1つヒドロキシ基を有する部位が1つ以上存在する化合物、及び/又は3個以上のヒドロキシ基を有する化合物が好適である。更に、3個以上のヒドロキシ基を有し、且つ隣り合う炭素原子の両方にそれぞれ1つヒドロキシ基を有する部位が1つ以上存在するような構造を有する化合物も好ましい。(f)成分の具体的例としては下記(1)〜(4)の化合物が好適であり、これらの化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を用いることができる。
(1)グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、アルキル(炭素数1〜10)ポリグリセリルエーテル〔例えば、アルキル(炭素数1〜10)ジグリセリルエーテル、アルキル(炭素数1〜10)トリグリセリルエーテル〕
(2)ソルビトール、マンニトール、マルチトース、イノシトール、及びフィチン酸から選ばれる糖アルコール類;
(3)グルコース、アピオース、アラビノース、ガラクトース、リキソース、マンノース、ガロース、アルドース、イドース、タロース、キシロース、及びフルクトースから選ばれる還元糖類、及びこれらの誘導体(アルキル(ポリ)グリコシド等);並びに
(4)デンプン、デキストラン、キサンタンガム、グアガム、カードラン、プルラン、アミロース、及びセルロースから選ばれる多糖類。
本発明では、特に上記(2)の糖アルコール類が好適であり、単独又は複数で用いることができる。特にソルビトールが安定性及び漂白/洗浄効果の点から好適である。
一つの実施形態として、本発明の液体洗浄剤は、(f)成分としてホウ酸、ホウ砂及びホウ酸塩から選ばれる化合物、並びに(g)成分としてポリオール化合物から構成されるpHジャンプ系を、特定の組成及び比率で使用し得る。本発明の液体洗浄剤は、このような特定の組成及び比率を更に有することで、優れたpHジャンプ効果及び優れた過酸化水素の安定性を発現し得る。
本発明では液体洗浄剤に対して1000容積倍の水により希釈した場合の希釈液の20℃におけるpHが8.5以上10.5未満、好ましくは9以上9.5未満になることが漂白/洗浄効果を得る目的から好ましい。
ここで、(f)成分と(g)成分(α,β−ジヒドロキシ化合物)との間には下記の式のような平衡反応が存在する。
Figure 2008163076
本発明においてはジ体がpHジャンプ系の主要成分であることが希釈溶液のpHを8.5以上10.5未満にするために好適であり、液体洗浄剤中に存在する全ホウ素化合物に対して、ジ体の含有量が70〜100モル%であり、モノ体の含有量が0〜5モル%未満であり、そして単独で存在するホウ酸、ホウ砂及び/又はホウ酸塩の含有量が0〜25モル%未満になるようにすることが好適である。本発明においては(g)成分/(f)成分のモル比(ただし、ホウ砂及び4ホウ酸ナトリウムの場合はホウ素原子を4個含むため、4等量と考える)を、好ましくは1.5〜4、より好ましくは1.5〜2.7、更に好ましくは2〜2.7、特に好ましく、2.2〜2.7に調整することで、優れたpHジャンプ効果、並びに過酸化水素及び漂白活性化剤の安定性が得られ得る。
なお、本発明では(f)成分及び(g)成分を液体洗浄剤に配合する場合には、一般に、液体洗浄剤中では上記モノ体、及びジ体の化合物に変換されている。本発明でいう(f)成分の含有量とは、単独、モノ体及びジ体として存在する(f)成分の全含有量を意味する。(g)成分の含有量とは、単独、モノ体及びジ体として存在する(g)成分の全含有量を意味する。本発明の(f)成分の含有量は、優れたpHジャンプ効果を達成させるための観点から、液体洗浄剤中においてホウ素原子として0.05〜1質量%、好ましくは0.15〜0.5質量%、より好ましくは0.2〜0.4質量%である。(g)成分の含有量は、優れたpHジャンプ効果を達成させるための観点から、液体洗浄剤中において3〜35質量%、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは10〜20質量%である。
なお、変換されたモノ体及びジ体の含有量は、ホウ素(11B)のNMR分光法とICP発光分析法との組合せを用いることで算出することができる。
[(h)成分]
本発明の液体洗浄剤組成物は、過酸化水素及び漂白活性化剤の安定性向上の観点から、(h)成分として金属封鎖剤を含有し得る。金属封鎖剤としては、ホスホン酸系が好ましく用いられる。その具体例としては、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸塩、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、エタンヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、ニトリロトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸等の有機ホスホン酸誘導体等が挙げられる。これらは1種又は2種以上配合することができる。中でも、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸等が好ましい。(h)成分の含有量は、組成物中、0.01〜0.5質量%、更に0.05〜0.3質量%が好ましい。
[漂白活性化剤]
本発明の液体洗浄剤組成物は、漂白性向上の観点から、漂白活性化剤を含有し得る。漂白活性化剤としては、特開平10−251689段落[0010]に記載のものが挙げられる。
[ラジカルトラップ剤]
本発明の液体洗浄剤組成物は、過酸化水素及び漂白活性化剤の安定性向上の観点から、ラジカルトラップ剤を含有し得る。ラジカルトラップ剤としては、フェノール系、すなわちフェノール性OH基を有する化合物、そのエステル誘導体やエーテル誘導体等の誘導体が好ましい。好適な例としては、ジメトキシフェノール、カテコール、ハイドロキノン、メトキシフェノール、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)等が挙げられる。
その他に本発明の液体洗浄剤組成物は、ハイドロトロープ剤、シリコーン類、殺菌剤、酵素、香料、蛍光染料等の任意成分を配合し得る。本発明の液体洗浄剤組成物は水を含有し、通常、組成物の残部は水である。
香料としては、例えば、特開2003−213295の段落[0007]〜[0022]に記載の香料を使用することができる。
蛍光染料としては、例えば、特開2004−308070に記載の蛍光染料を使用することができる。
[pH]
本発明の液体洗浄剤組成物は、20℃におけるpHが好ましくは1.5〜6.0、より好ましくは2.0〜5.5、更に好ましくは2.5〜5.5において、有機過酸の安定性の向上、及び優れた漂白洗浄性能を発現し得る。
このようなpHに調整するためのpH調整剤としては塩酸、硫酸などの無機酸、もしくはクエン酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、マロン酸、マレイン酸などの有機酸などの酸剤、又は水酸化ナトリウムや水酸化カリウム、アンモニア及びその誘導体、アミン塩(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなど)、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ剤を、単独もしくは複合して用いることができる。この中でも特に、塩酸及び硫酸から選ばれる無機酸、又は水酸化ナトリウムや水酸化カリウムから選ばれる無機塩基を用いることが好ましい。
実施例1〜12及び比較例1〜4
下記成分を用い、表1に示す組成の液体洗浄剤組成物を調製した。この液体洗浄剤組成物について、下記方法で、有機過酸の保存安定性及び漂白性能を評価した。結果を表1に示す。
[pHの測定]
液体洗浄剤組成物の20℃のpHを、(株)堀場製作所製pHメータF52、pH電極6367−S004を用いて測定した。
[有機過酸の保存安定性]
液体洗浄剤組成物を100mLガラス製サンプルビンに80g入れ、50℃で2週間貯蔵した。貯蔵前後の液体漂洗浄剤組成物中の有機過酸の含有量をヨードメトリー法で滴下し、下式により有機過酸残存率を求めた。
有機過酸残存率(%)=(貯蔵後の有効分)/(貯蔵前の有効分)×100
[漂白性能の評価法]
液体洗浄剤組成物1mLと4°DH1000mLを混合した後、そこに以下の方法で調製したミートソース汚染布(4枚)を入れ、ターゴトメータを用いて20℃、80rpmで10分間漂白処理を行った。処理前後の布表面の反射率を測定し、下式により漂白率を求めた。
・ミートソース汚染布の調製
カゴメ(株)製ミートソース(完熟トマトのミートソース(2007年5月27日賞味期限、ロット番号:D5527JF)/内容量259gの缶詰)の固形分をメッシュ(目の開き;500μm)で除去した後、得られた液を煮沸するまで加熱した。この液に木綿金布#2003を浸し、15分間煮沸した。そのまま火からおろし2時間程度放置し30℃まで放置した後、布を取りだし、余分に付着している液をへらで除去し、自然乾燥させた。その後プレスし、10cm×10cmの試験布として実験に供した。
Figure 2008163076
[光透過率の測定法]
光透過率は、島津製作所製のUV−2500PC型測定器を用い、測定セルは光路長10mmの石英セルを用い、対照側セルにイオン交換水を入れた場合の波長660nmの光透過率を測定した。光透過率30%以上を○、30%未満を×として表示した。従って、この評価が○のものは、外観が透明又は半透明であることを意味する。
Figure 2008163076
表中の記号は以下のものである。
b−1;ポリオキシエチレンラウリルエーテル(オキシエチレン平均付加モル数8、HLB13.1)
b−2;C1225O-(C24O)7-(C36O)2-(C24O)4-H(HLB15.8)
b−3;ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS)
h−1;エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸(デイクエスト2010、ソルーシア社製)

Claims (4)

  1. (a)炭素数5〜16の有機過酸、(b)界面活性剤20〜80質量%、及び(c)水を含有し、20℃におけるpHが1.5〜6.0である透明又は半透明の液体洗浄剤組成物。
  2. (a)が下記一般式(1)で表される化合物である請求項1記載の液体洗浄剤組成物。
    1−COOOH (1)
    (式中、R1は炭素数4〜15の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基である)
  3. (b)としてHLB(グリフィン法)が13〜17であるポリオキシエチレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤を含有する請求項1又は2記載の液体洗浄剤組成物。
  4. (b)として陰イオン界面活性剤を含有する請求項1〜3の何れか1項記載の液体洗浄剤組成物。
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