JPH11513891A - 細胞系 - Google Patents

細胞系

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JPH11513891A JP9541426A JP54142697A JPH11513891A JP H11513891 A JPH11513891 A JP H11513891A JP 9541426 A JP9541426 A JP 9541426A JP 54142697 A JP54142697 A JP 54142697A JP H11513891 A JPH11513891 A JP H11513891A
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Abstract

(57)【要約】 リスザルレトロウイルスを含まないNamalwa細胞系は、α−インターフェロンの産生に有用である。この細胞系は、組換え体ポリペプチドの発現に用いることができる。この細胞系は、遺伝子治療で使用するウイルスをパッケージングするのに用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 細胞系 本発明は、Namalwa細胞系およびその使用に関する。 ヒトα−インターフェロン(α−IFN)は、ヒト染色体9の400kbセグ メントに配置された多重遺伝子族に属している。この族は、α−IFNサブタイ プをコードする少なくとも13個の遺伝子を含んでなる。それぞれのα−タンパ ク質は、分子量が18〜26kD(グリコシル化の程度によって変化する)の1 65または166個のアミノ酸からなる。これらのサブタイプは、化学的には異 なっているが、高度の逆アミノ酸配列の領域と密接に関連している。 α−IFNの1つの市販の供給源は、天然のα−IFNであるヒトリンパ芽球 様α n1 IFNである。これは、Namalwaヒトリンパ芽球様細胞系をセンダ イウイルスで刺激して、α−IFNの少なくとも13種類のサブタイプの混合物 を生成した後、これをクロマトグラフィーによって精製することによって生成さ れる(US−A−4216203号明細書、EP−A−0000520号明細書 、EP−A−0097353号明細書)。特定のサブタイプの数および品質は、 製造工程中の定義された限界内に保持される。 α−IFNを生成するためのこの手法は、実際に1970年代初頭に開発され た。現在市販されている総てのヒトリンパ芽球様インターフェロンを生成するの に現在用いられている細胞系をバーキットリンパ腫から生成したのは、この期間 中であった。この腫瘍は、Namalwaという名前の個人から採取したものであるこ とから、冠名細胞系を生じた(Strander H.et al.,J.Clin.Microbiol.,1, 116-117,1975、およびChristofinis G.J.et al.,J.Gen.Virol.,52,169-1 71,1981)。Namalwa細胞は、ATCC寄託番号00001432−CRLの公 共に利用されている。 Namalwa細胞は、組換えタンパク質の製造にも用いられている(Yanagi H.et al.,Gene,76,19-26,1989、およびOkamoto M.et al.,Bio/Technology,550 -553,1990)。Namalwa細胞は、ヒト起源の組換えタンパク質の産生にとって魅 力にとむものである。組換えヒトタンパク質の正確な翻訳後加工を期待すること ができる。更に、Namalwa細胞系の工業的規模での生産は、それらがα−IFN を産生するのに用いられるため、十分に認められている。 Namalwa細胞系から得られた生成物関して汚染菌がある可能性については、詳 細に検討されてきた。Namalwa細胞は、細菌、ウイルスおよびマイコプラズマに よる汚染について試験されてきた。幾つかのレベルのエプスタイン−バーウイル ス(EBV)が検出されている。しかしながら、感染性ウイルスは形成されてい ない。更に、EBVの初期抗原は、細胞をEBVの複製を誘導することができる ブロモデオキシウリジンのような化学薬品で処理しても、検出することはできな い。 しかしながら、リスザルレトロウイルス(SMRV、D型レトロウイルス)の ゲノムが存在することは、見出だされている(Middleton et al.,Int.J.Cance r,52,451-454,1992)。SMRVは、リスザルの肺培養物から最初に分離され たものであり、イヌ、ヒト、チンパンジー、アカゲザルおよびミンク細胞などの イン・ビトロでの広汎な宿主範囲を示す。このウイルスは、多数の細胞系の汚染 菌として同定されているので、特に興味深い。今日までのところ、2株のウイル ス、SMRVおよびSMRV−Hが、制限エンドヌクレアーゼパターンと配列変 更における差に基づいて同定されている。 成育可能なSMRV粒子が、Namalwa細胞系を用いて生成物を得るのに用いら れる生成プロトコールでは、生き残らないようにすることが可能である。しかし ながら、Namalwa細胞でSMRVゲノムが含まれていないことが好ましいのは明 らかである。Middleton et al.(上記)は、SMRVゲノムを、ランダムに選択 した世界中の実験室から入手した8種類のNamalwa細胞系の8個総てにおいて検 出した。従って、総ての従宋の公的に入手可能なNamalwa細胞はSMRVゲノム を含んでいると思われる。 特定の細胞がウイルス性汚染物を欠いていることの証明は、用いる特定の分析 装置の感度によって変化することは明らかである。ポリメラーゼ連鎖反応(PC R)のような手法によるウイルスDNAの存在の直接分析法では、100〜10 0個の細胞当たり1個までのウイルスゲノム、更に10000個の細胞当たり1 個までのウイルスゲノムの検出感度を得ることができる。しかしながら、新しい 細胞系を単一細胞からクローニングするときには、これは、1細胞または無細胞 当たり1個以上のウイルスゲノムを含む必要がある。従って、誤った負の分析結 果を得る可能性は、遺伝学的に異種細胞と比較してこのようなクローニングした 細胞系については著しく低くなる。 本発明の前は、SMRVが含まれていることは、Namalwa細胞系に固有の特徴 と考えられていた。上記のように、総ての従来の公的に入手可能なNamalwa細胞 系はSMRVゲノムを含むものと考えられていたと思われる。 意外なことには、本発明者らは、SMRV不含Namalwa細胞系を見出だした。 また、本発明者らは、意外にもNamalwa細胞系を低密度静止培養よりは高密度静 止培養を用いることによって連続的にクローニングすることができることも見出 だした。生成するクローニングしたNamalwa細胞系は、SMRV不含であること が分かった。それぞれのクローニングした細胞系は単一細胞由来のものであった ので、クローニングした細胞系の総ての細胞個体数が確実にSMRV不含となっ た。 従って、本発明は、SMRV不含であるNamalwa細胞系を提供する。典型的に は、この細胞系は、α−IFNサブタイプの異種個体群を産生することができる 。 細胞系は、クローニングした細胞系であるのが好ましい。その場合には、α− IFNサブタイプは、通常は市販のリンパ芽球様インターフェロンの産生に用い られる現存するNamalwa細胞系によって産生されるものと実質的に同じである。 本発明のクローニングした細胞系は単一細胞由来の細胞の遺伝学的に均一な個体 群であり、その単一の親細胞からのクローン個体群の発生中に任意のランダムな 突然変異が起こってもクローンである。 好ましくは、本発明の細胞系によって発生したα−IFNサブタイプは、少な くともα−IFNサブタイプ2b、7、10、17および21を含み、更に好ま しくは1、2b、5、7、8、10、14、17および21を含む。α−IFN サブタイプは、下記の第1表に示される相対的量範囲で産生されるのが有利であ る。これらの範囲は、治療上許容可能なリンパ芽球様インターフェロンのサブタ イプが位置する限界を定義している。細胞系は、例えばATCC寄託番号000 01432−CRLの主体を形成する細胞によって産生されるものと実質的に同 等のα−IFNサブタイププロフィールを生じるのが最も好ましい。この寄託は 、1978年7月7日にATCC、ロックビル、メリーランド、米国で行われた 。 本発明による2種類のSMRV−ネガティブ細胞系を、1994年12月8日 にジ・ヨーロピアン・コレクション・オブ・アニマル・セル、カルチャーズ(the European Collection of Animal Cell Cultures)、ポートンダウン、サリスバ リー SP4 0JG、英国に、受託番号ECACC94120840およびE CACC94120841でブダペスト条約により寄託した。これらの2種類の 寄託細胞系およびそれらから誘導される細胞系は、本発明の特に好ましい態様で ある。従って、この寄託細胞系の子孫は、本発明の一側面を形成する。 本発明による有用な細胞系は、α−IFNサブタイプの異種個体群を産生する ことができるSMRV不含細胞系であり、これらのサブタイプは寄託した細胞系 ECACC94120840号およびECACC94120841号のいずれか によって産生されるものと実質的に同じである。サブタイプの個体群、IFNサ ブタイププロフィールは、これらの2種類の細胞系のいずれかによって産生され るものと実質的に同じであることがある。それぞれのα−IFNサブタイプの相 対比は、寄託した細胞系のいずれかによって産生されるそれぞれのサブタイプの 相対比と実質的に同じであることがある。 本発明者らは、偶然にもSMRV−ネガティブNamalwa細胞系を見出だした。 従って、本発明の細胞系は、天然に存在するSMRV不含Namalwa細胞系である ことができる。このような細胞系は、単離した形態でもよい。この細胞系は、ク ローニングされていてもよい。 本発明のクローニングした細胞系は、新規な形態の二重限定希釈クローニング (double limiting dilution cloning)によって調製することができる。既知の希 釈クローニング法とは異なり、単一コロニーを得る目的で、適当な成育力を有す る細胞を続いてウェルで培養すると、(予想された低密度よりも)高密度静止培 養を用いることによって有利な結果が得られることを見出だした。 生成する細胞系が単一細胞に由来することの統計的確率を99.99%までの 極めて高い値とする目的で、クローニングした細胞系を発生させるときには、2 回の希釈クローニングを行うのが好ましい。親のSMRV不含Namalwa細胞を、 適当な抗生物質を含む適当な培地で高密度にまで静止培養で成育させ、分裂させ 、希釈して、高密度に再成育させ、トリパンブルー除外法のような成育力分析法 を用いて>90%の成育力を示さない培養物を廃棄した。次に、細胞を分裂させ 、再度希釈する。 細胞密度は、好ましくは1.8×106個ml-1以上であり、例えば1.8× 106〜2.4×106個ml-1または2.0〜2.2×106個ml-1とすべき である。従って、適当な細胞密度は、約2,000,000個ml-1である。0 .2×1,000,000個ml-1までの希釈が適当である。 しかしながら、SMRVネガティブのNamalwa細胞培養物は、組換えDNA技 術を用いてSMRVポジティブのNamalwa細胞から得ることができる。従って、 指定された相同組換えのような方法を用いて、組込みSMRVゲノムを組換え、 これを非コードDNAの切片で置き換えることができる。 このようにして、SMRVポジティブNamalwa細胞系の関連染色体からのSM RVゲノムの欠失が可能である。SMRVゲノムに隣接する配列を同定する。S MRVゲノムのいずれかの側の隣接配列の少なくとも3kbを含むベクターを構 築する。欠失を行う領域を、薬剤耐性をコードするようなポジティブ選択可能マ ーカーで置換し、隣接DNAは変更のないままの標的構築物を作成する。 この構築物、典型的にはプラスミドを、次に線形化し、標的SMRVポジティ ブ細胞に導入する。組換えは低頻度自然現象として起こり、これがうまく行われ た細胞を、標的構築物によって導入される薬剤中で成長する能力を有することに よって選択することができる。次に、耐性クローンを分析して、薬剤耐性が非特 異的機構によって起こらず、SMRVゲノムを欠失することができるようにしな ければならない。標的構築物を、非特異的組替え体に対して選択するような方法 で操作することが可能である。 これが完了すると、ゲノムの1コピーが失われる。異型接合生物では、第二の コピーも除かれなければならない。これは、異なる薬剤耐性を有する選択可能な マーカーを含むことを除き、総ての面で最初のものと同一であることができる標 的構築物を用いて、同じ手続きによって行われる。次に、両染色体への組み込み により両薬剤に耐性を有する二重組換え体を選択することができる。 あるいは、SMRV不含細胞の副個体群がSMRVポジティブNamalwa細胞系 に存在することが可能である。SMRVポジティブNamalwa細胞系をこのように してクローニングすることができた。次に、SMRV不含細胞のクローンを同定 することができた。上記の二重限定希釈クローニング法を用いることができる。 本発明は、α−インターフェロンの産生法であって、本発明の細胞系を培養し 、このようにして産生されたα−インターフェロンを単離することを含んでなる 方法も提供する。このようにして、α−IFNの異種個体群が得られる。本発明 の細胞系を、任意の適当な方法によって培養することができる。センダイウイル ス のようなインターフェロンインデューサーを、培養物に加えることができる。α −インターフェロンを、抗IFN抗体を用いるアフィニティークロマトグラフィ ーによって単離することができる。このような発生に用いるのに適当なポリクロ ーナル抗体は、当該技術分野で周知の手法によって産生することができる(US −A−4216203号明細書)。 更に詳細には、本発明によるNamalwa細胞系の試料を、液体窒素中の保管から 融解させ、大規模培養の端緒となる量を増加させる培養により成育させることが できる。適当な培地としては、γ線照射成熟ウシ血清のような血清を補足したR PMI1640を挙げることができる。細胞個体群が最適であるときには、酪酸 ナトリウムを加えて、細胞の成長速度を遅らせ、次のIFN収率を最適にするこ とができる(US−A−4216203号明細書)。次に、細胞を、典型的には センダイウイルスを添加することによってIFNの産生を誘導する。粗製のα− IFNを単離した後、沈澱、溶媒抽出およびクロマトグラフィーなどの精製手続 きを通過させる。最終的形態の純度は少なくとも95%であり、特異活性は約1 00IU/mgタンパク質であり、少なくとも13種類の異なるサブタイプのα −IFNからなっている(Finter N.B.et al.,CSHSQB,101,571-575,1986)。 本発明の医薬処方物は、本発明の細胞系から産生したα−IFNを薬学上許容 可能なキャリヤーと混合して含んでなる。キャリヤーは、塩化ナトリウム、トリ ス(Trimethamine US)、グリシン、およびヒトアルブミン溶液の混合物を含んで なるのが好ましい。更に好ましくは、塩化ナトリウムは8.5mg・ml-1、ト リスは1.21mg・ml-1、グリシンは0.75mg・ml-1、およびヒト血 清アルブミンは、処方物の最終タンパク質濃度を1.5mg・ml-1とする濃度 で含まれる。 本発明の細胞系から産生されたα−IFNは、任意の既知リンパ芽球様IFN 応答性症状の治療に用いることができ、当該技術分野で周知であり、現在発売さ れている治療用リンパ芽球様IFNについて知られているものと実質的に同じ経 路および量で投与することができる。 例えば、ヘアリー・セル白血病の治療では、3メガ単位(3MU)の投与量を 、例えば静脈内(iv)に毎日12〜16週間投与した後、骨髄にヘアリー・セ ルが検出されなくなるまで3MUを3回/週で投与する。B型肝炎の治療では、 10〜15MUを毎週3回で4〜6か月間投与することができるが、C型肝炎に ついては、3MUを6か月まで投与することができる。これらの投与量は当該技 術分野で許容されているものであるが、特定の臨床的要因により指示される場合 には、別のまたはより高投与量の使用を除外するものではない。 本発明の細胞系は、組換えタンパク質を産生することができる発現系として用 いることもできる。従って、本発明は、 目的とするポリペプチドをコードする外来発現可能なDNAを固定する本発明 による細胞系、 このような細胞系の製造法であって、本発明による細胞系を、目的とするポリ ペプチドをコードする発現可能なDNA配列でトランスフェクションすることを 特徴とする方法、および 目的とするポリペプチドの製造法であって、目的とするポリペプチドをコード する外来性の発現可能なDNAを固定する細胞系を、ポリペプチドが発現される 条件下で保持し、発現したポリペプチドを回収することを特徴とする方法 を提供する。 目的とするポリペプチドを発現することができる細胞系は、ポリペプチドをコ ードするDNA配列を含んでなる発現ベクターを用いて調製することができる。 ポリペプチドは、典型的にはヒトポリペプチド、例えば成長因子である。ポリペ プチドは、インシュリン、エリトロポエチン、ヒト成長ホルモン、GCSF、G MCSF、組織プラスミノーゲン活性化因子、ウロキナーゼ、血液因子VIII、プ ロテインCなどであることができる。 発現ベクターは、本発明によるSMRV不含細胞に提供されるときには、目的 とするポリペプチドを発現することができる。適当な転写および翻訳制御要素、 例えば所望なポリペプチドをコードするDNA配列操作可能に結合したプロモー ターが提供される。プロモーターは、SV40(シミアンウイルス40)初期プ ロモーターであることができる。エンハンサー、転写終結部位および翻訳停止お よび開始コドンが提供される。適当なスプライス部位とポリアデニル化部位を含 むことができる。DNA配列が、ポリペプチドの発現を起こすことができる正確 なフレームで提供される。 従って、発現ベクターは、SMRV不含Namalwa細胞と適合性であるベクター である。所望ならば、選択可能なマーカー遺伝学が含まれている。発現ベクター は、典型的にはプラスミドである。これは、一般的には複製の起源を含んでなる 。 SMRV不含Namalwa細胞を、発現ベクターでトランスフェクションする。次 に、トランスフェクションした細胞を、所望なポリペプチドの発現を起こすこと ができる条件下に保持する。トランスフェクションした細胞を、この目的のため に適当な培地で培養する。発現した所望なポリペプチドを単離する。このポリペ プチドを、必要ならば精製する。 本発明のSMRV不含細胞系は、ウイルス、例えばレトロウイルスまたはアデ ノウイルスのパッケージング/成長補足細胞系として用いることもできる。従っ て、本発明は、 本発明による細胞系であって、複製シグナル、パッケージング配列および目的 とする遺伝子を含んでなる相当するウイルスベクターをパッケージするのに十分 な発現可能なウイルス遺伝子を固定するもの、 このような細胞系の製造法であって、本発明による細胞系を、複製シグナル、 パッケージング配列および目的とする遺伝子を含んでなる相当するウイルスベク ターをパッケージするのに十分な発現可能なウイルス遺伝子でトランスフェクシ ョンすることを特徴とする方法、および ウイルスのパッケージする方法であって、複製シグナル、パッケージング配列 および目的とする遺伝子を含んでなる相当するウイルスベクターをパッケージす るのに十分な発現可能なウイルス遺伝子を固定する細胞系を、上記ウイルスベク ターでトランスフェクションし、精製するパッケージングされたウイルスを回収 することを特徴とする方法 を提供する。 パッケージングされたウイルスは、遺伝子治療に用いることができる。これら のウイルスは、標的細胞内で自律的に複製することはできないが、その細胞に所 望な遺伝子を送達することができる。 所望な遺伝子が、ウイルス複製シグナルと、psiパッケージング配列または キャプシド形成配列(encapsidation sequence)とも呼ばれることがあるパッケー ジング配列をも含んでなるウイルスベクターに最初に供給される。従って、ウイ ルスベクターは、少なくとも、感染細胞内でウイルスの複製に必要な機能配列を 欠いている。 細胞系は、レトロウイルスをパッケージングするのに用いることができ、この 場合にはウイルスベクターはレトロウイルスベクターである。パッケージングす ることができる適当なレトロウイルスとしては、ネズミ白血病ウイルス(MLV )、テナガザル白血病ウイルス(GALV)、網内細胞ウイルス(REV)、脾 臓壊死ウイルス(SNV、哺乳動物C型)、トリ白血病ウイルス(ALV、トリ C)、およびヒト泡沫状ウイルス(HFVスプマ)が挙げられる。 細胞系をレトロウイルスのパッケージングに用いるときには、ウイルスベクタ ーは長い末端反復(LTR)配列、所望な遺伝子およびパッケージング配列を含 んでなる。従って、典型的には、ウイルスベクターは、このような場合には、機 能的gag、polおよびenv遺伝子を欠いている。これらの遺伝子は、全く または部分的に脱落していることがあり、または存在していても非機能性である ことがある。従って、ウイルスベクターは、一般的には適当な機能遺伝子を欠い ているが目的とする遺伝子を組込んでいるレトロウイルスゲノムを含んでなる。 所望な遺伝子は、プロモーターに操作可能に結合したウイルスベクターにおい て提供される。この遺伝子は、リンホカインまたはサイトカインをコードする遺 伝子であることがある。これは、腫瘍抑制遺伝子、中和遺伝子(corrective gene )、GDEPT(遺伝子指定酵素プロドラッグ治療)酵素遺伝子であることがで きる。プロモーターは、癌胎児性抗原(CEA)、Muc−1、c−ErbB2 、葉状体結合タンパク質(foliate binding protein)(FBP)、または血管内 皮増殖因子(VEGF)プロモーターであることができる。終結配列は、必要に 応じて提供することができる。 ウイルスベクターを、パッケージング/成長相補性を起こすことができるウイ ルス機能を備えた本発明による細胞系に導入する。従って、この細胞系は、ウイ ルスベクターの機能を補足することができるウイルス遺伝子を備えている。これ らの遺伝子は、パッケージング/成長相補性を起こすことができるウイルスタン パク質、典型的には構造遺伝子、複製酵素および制御因子を発現する。 細胞系をレトロウイルスのパッケージングに用いるとき、典型的には、これら の遺伝子はgag、polおよびenv遺伝子である。特に、それらは、ウイル スベクターから脱落している機能的ウイルス遺伝子である。 細胞系が必要とする遺伝子は、細胞ゲノムに安定に組み込むことができる。こ の遺伝子は、プロウイルスDNAの形態で提供することができる。任意の適当な 手法を用いて、遺伝子を細胞系に導入することができる。 使用に当たっては、パッケージングに必要なウイルス遺伝子を固定する細胞系 を上記のようなウイルスベクターで感染させる。次に、生成するパッケージング されたウイルスを、細胞培養物から回収する。回収したウイルスは、所望により 遺伝子治療に用いる前に精製することができる。 下記の実施例により、本発明を説明する。添付の図面において、 第1図は、Wellferon(登録商標)の産生に現在用いられている未クローニン グSMRVポジティブのNamalwa細胞系について測定した逆相高圧液体クロマト グラフィー(RPHPLC)曲線を示し、 第2図は、クローニングしたSMRV不含Namalwa細胞系ECACC9412 0841について測定した曲線である。実施例1: SMRVの存在についてのNamalwa細胞系の試験 1. 総論 本発明者らが見出だしたNamalwa細胞系Xを、SMRVゲノムの存在について 試験した。SMRVを細胞当たり1未満のゲノムコピーを検出しかつ細胞当たり おおよそ1ゲノムコピーを検出するゲノムSMRVプローブを用いる分析法を採 用した。試験DNAを制限エンドヌクレアーゼで切断して、診断用の大きさの断 片を得て、これをDNAハイブリダイゼーションに続いてオートラジオグラフィ ーによって検出した。 また、2個のSMRV/LTR特異的オリゴヌクレオチドアンプリファイアー を用いて、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)分析を行った。任意の増幅配列を、 SMRVに特異的なオリゴヌクレオチドプローブでハイブリダイゼーションする ことによって同定した。使用条件下では、この手続きにより、2000個の細胞 当たり少なくとも1以上のゲノムコピーが検出される。PCR分析法は実際には ネガティブであったので、SMRVゲノム内でネステド・プライマー(nested pr imer)を用いる追加分析法を用いた。ネステド・プライマーセットは、SMRV を10,000個の細胞当たり1以上のゲノムコピーの感度まで検出することが できる。 2. 方法 (a) DNAハイブリダイゼーション DNA精製 約7×107個の試験細胞からなるペレットを、DNA調製に用いた。細胞ペ レットを、20μg・ml-1のRNアーゼと100μg・ml-1のプロテイナー ゼ−Kを含むプロテイナーゼ−Kリーシスに再懸濁した。脱タンパクDNAをフ ェノールで2回、およびフェノール−クロロホルムで2回抽出し、最後に酢酸ア ンモニウムの存在下でエタノールにより沈澱した。DNAを3000gで30分 間遠心分離し、上清を廃棄した。ペレットを70%エタノールで洗浄し、1時間 風乾した。 DNAをトリスEDTA(TE)緩衝液に再溶解し、DNAの純度および濃度 を分校分析法によって評価した。吸光度は、280nmおよび260nmで測定 した。260/280比は1.82であり、試料DNAが純粋であることを示し ていた。DNAの収率は、315μgと計算された。 コントロールDNA ネガティブコントロールDNAは、検出可能なSMRV配列を含まない精製し たヒト胎盤DNAからなっていた。 SMRVポジティブのコントロールDNAは、組換えDNAを加えたヒト胎盤 DNAからなり、完全なSMRVゲノムは100、10、1および0.1ゲノム 当量であった。ゲノム当量(g.e.)は、真核ゲノムが3×109bpからな り、SMRVゲノムが8.4×103bpであると仮定して計算した。DNA1 0μg中で、1ゲノム当量は、SMRVDNA28pgとなる。 他のポジティブコントロールは、SMRVを固定することが知られているNama lwaDNAおよびCCL194DNA、細胞当たり約10ゲノム当量のSMRV 配列を含むミンク肺細胞からなっていた。 プローブはプラスミドベクター配列から単離された全長SMRVゲノムからな っていた。 (b) ハイブリダイゼーションのためのDNAの調製 試験DNA、ネガティブコントロールのヒト胎盤DNA、SMRVポジティブ のNamalwaDNA、およびCCL194DNAの10μg試料を、エンドヌクレ アーゼBamHI、BglII、EcoRIおよびPstIで完全に消化した。組 替え体ポジティブコントロールは、10μgのヒト胎盤DNAに組換え体SMR VプラスミドDNA100、10、1および0.1ゲノム当量加えることによっ て構築した。次に、これらをエンドヌクレアーゼEcoRIで完全に消化した。 生成するDNA断片を、0.8%アガロースゲルで電気泳動することによって 分離した。DNAを、HClで短時間処理して脱プリン化し、アルカリで変性し 、インシトゥで中和した後、毛管ブロッティングによって帯電したナイロン膜に 移した。 (c) プレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーション 膜を、50%ホルムアミド/4×SSPEを含むハイブリダイゼーション緩衝 液中で42℃で2時間インキュベーションすることによってプレハイブリダイゼ ーションした。 プレハイブリダイゼーションの後、緩衝液を、32Pで高特異活性まで標識した 変性SMRV DNAを含む新たなハイブリダイゼーション緩衝液で置換した。 ハイブリダイゼーションは、42℃で16時間行った。ハイブリダイゼーショ ンの後、膜を室温で2×SSC/0.1%SDS中で15分間、次いで65℃で 2×SSC/0.1SDS中で15分間洗浄した後、65℃で0.1×SSC/ 0.1%SDS中で3×30分間洗浄した。膜のオートラジオグラフィーは、膜 をX線フィルムに24時間および72時間暴露することによって行った。 (d) オリゴヌクレオチドプライマーおよびプローブ オリゴヌクレオチド増幅産物およびプローブ SMRVゲノム上の位置: tRNA結合部位を包含する増幅産物を用いた。 増幅産物1はヌクレオチド805〜825由来のものであり、増幅産物2はヌク レオチド1006〜990由来のものであり、プローブはオリゴヌクレオチド8 63〜888にとって内部にある。tRNA結合部位は、ヌクレオチド863〜 880由来のものである。 ネステド(nested)PCRのオリゴヌクレオチド増幅産物およびプローブ SMRVゲノム上の位置:外部プライマーセットについて、増幅産物3はヌク レオチド367〜384由来のものであり、増幅産物4はヌクレオチド798〜 781由来ものである。内部プライマーセットは、ヌクレオチド401〜421 由来の増幅産物1およびヌクレオチド604〜588由来の増幅産物2からなっ ていた。プローブは、ヌクレオチド459〜482由来の増幅産物にとって内部 にある。 内部コントロール増幅産物 用いた内部コントロール増幅産物は、β−グロブリン遺伝子由来であり、20 5bpのDNA生成物を増幅する。 (e) 試料調製 試験細胞の一部を、PCR増幅工程を妨害するリーシス生成物を効率的に吸収 するマトリックスの存在下で煮沸することによってリーシスした。マトリックス をマイクロ遠心分離によってペレット化し、上清を用いて増幅した。総ての場合 に、ネガティブコントロールおよび試験DNAだけで使用するように指示された ポジティブ置換ピペットを用いた。 (f) PCR反応の調製 試験DNAおよびネガティブコントロール試料の調製の前に、DNAを含まな いSMRV反応混合物からなる3個のセンティネル・コントロール(sentinel co ntrols)を調製した。試料処理の期間中、試験管を空けたままにし、汚染の可能 性を評価した。 ネガティブコントロール試料および試験製品試料 ネガティブコントロール試料は、2×105個の細胞(約1μg)と同等な2 個のヒト胎盤DNAからなっていた。 試験試料は、2×105個の細胞(約1μg)と同等な2個の部分精製したD NAからなっていた。 ポジティブコントロール ヒト胎盤DNAの一部を、500個の細胞中1個(5.6fg)、1000個 の細胞中1個(2.8fg)、2000個の細胞中1個(1.4fg)と同等な SMRVの希釈物を加えた。次に、これらの試料を、SMRV反応混合物に加え た。精製したCCL194DNA 1μgからなる追加のポジティブコントロー ルも、SMRV反応混合物に加えた。 β−グロブリン内部コントロール β−グロブリン反応混合物からなる3個のセンティネルコントロールを調製し 、2×105個の細胞と同等な試験DNAの一部をSMRV反応と平行して実験 し、DNAを増幅し得ることを確認した。 (g) ネステドPCR反応の調製 主(外部)反応 試験DNAおよびネガティブコントロール試料の調製の前に、DNAを含まな い主(外部)SMRV反応混合物からなる3個のセンティネル・コントロール(s entinel controls)を調製した。試料処理の期間中、試験管を空けたままにし、 汚染の可能性を評価した。 ネガティブコントロール試料は、2×105個の細胞(約1μg)と同等な2 個のヒト胎盤DNAからなっていた。 試験試料は、2×105個の細胞(約1μg)と同等な2個の部分精製したD NAからなっていた。 ヒト胎盤DNAの一部を、500個の細胞中1個(5.6fg)、1000個 の細胞中1個(2.7fg)、2000個の細胞中1個(1.4fg)と同等な SMRVの希釈物を加えた。次に、これらの試料を、反応混合物に加えた。精製 したCCL194DNA 1μgからなる追加のポジティブコントロールも、主 (外部)SMRV反応混合物に加えた。 二次(内部)ネステド反応 1回のPCR(主反応)が終了した後、それぞれの反応の2μlを採取し、二 次(内部)SMRV反応混合物に加えた。 (h) PCR反応条件 PCRの反応条件は、下記の通りであった。β−グロブリンおよびSMRVP CR:97℃1分間の変性、55℃45秒間のアニーリング、および68℃1分 間の伸長からなる3サイクル。この後に、95℃1分間の変性、55℃45秒間 のアニーリング、および68℃1分間の伸長からなる30サイクルを行った。最 後のDNAの伸長は、サイクリングの後68℃で10分間行った。 ネステドプライマーを用いるPCRとの反応条件は、下記の通りであった。 第一反応: 95℃3分間の変性、55℃45秒間のアニーリング、および72℃2分間の 伸長からなる2サイクル。この後に、95℃1分間の変性、55℃45秒間のア ニーリング、および68℃1分間の伸長からなる25サイクルを行った。 第二反応: 97℃1分間の変性、55℃45秒間のアニーリング、および68℃1分間の 伸長からなる3サイクル。この後に、95℃1分間の変性、55℃45秒間のア ニーリング、および68℃1分間の伸長からなる30サイクルを行った。最後の DNAの伸長は、サイクリングの後68℃で10分間行った。 (i) 電気泳動およびハイブリダイゼーション 終了した反応物の一部を、5%(容量/容量)アクリルアミドゲル(SMRV PCR生成物)または1.5%アガロースゲル(ネステドPCR生成物)中で 電気泳動し、臭化エチリジウムで染色し、UV光線下で検討して、写真撮影した 。DNAを変性し、インシトゥで中和して、電気ブロッティング(SMRV P CR生成物)または毛管ブロッティング(ネステドPCR生成物)によって帯電 したナイロン膜に移した。DNAを80℃で加熱することによって膜に結合した 。 膜を、5×SSCおよび7%SDS(重量/容量)を含むハイブリダイゼーシ ョン緩衝液中で50℃で2時間インキュベーションすることによって予備ハイブ リダイゼーションした。予備ハイブリダイゼーションの後、緩衝液をSMRVに 特異的な32P−5−′−末端標識したオリゴヌクレオチドを含むハイブリダイゼ ーション緩衝液に代えた。ハイブリダイゼーションを、50℃で16時間継続し た。ハイブリダイゼーションの後、膜を周囲温度で5×SSC/0.1%SDS (重量/容量)中で3×2分間洗浄した後、50℃で5×SSC/0.1SDS (重量/容量)中で3×30分間洗浄し、最後に68℃で5分間洗浄した(Tm −4℃)。膜のオートラジオグラフィーは、フィルターをXセンフィルムに16 時間暴露することによって行った。 2.有効性および結果 (a) 有効性 DNAハイブリダイゼーション 用いたハイブリダイゼーション条件下で、SMRVプローブは、ウイルスにネ ガティブなヒト胎盤DNAのバックグラウンド中でSMRVK1ゲノム当量にま で低下して検出された。ウイルスについての検出の感度は、細胞当たり0.1g . e.の程度である。 PCR 有効性試験は、標的配列の適当な増幅がポジティブコントロールDNAで検出 され、総てのネガティブコントロールについては検出されない試験として定義さ れる。また、ゲノム標的配列の増幅は、総ての試料で見られなければならない。 試験は有効であり、標的配列の増幅は、ポジティブコントロールDNAで検出さ れ、ネガティブコントロールでは検出されなかった。β−グロブリンゲノム標的 の増幅は、総ての試料で検出された。 (b) 試験結果:DNAハイブリダイゼーション 試験DNAにおけるSMRV特異配列の非存在: ハイブリダイゼーションの ストリンジェント条件下では、放射能標識したSMRVプローブのネガティブコ ントロールDNAまたは試験DNAへのハイブリダイゼーションは見られなかっ た。 (c) 試験結果PCR β−グロブリン内部コントロール 3個のセンティネルコントロールの分析では、目に見える増幅バンドは見られ なかった。しかしながら、DNAを含むそれぞれの反応混合物では、約205b pの予想した大きさの不連続バンドが見られ、DNAがPCR増幅に適していた ことを示していた。 ネガティブコントロール 増幅したDNA断片は、3個のセンティネルコントロールでも、ネガティブコ ントロールDNA反応でも見られなかった。放射能標識したプローブのセンティ ネルコントロールまたはネガティブコントロールDNAへの特異的ハイブリダイ ゼーションは見られなかった。 ポジティブコントロール SMRV DNA由来の増幅断片の予想される大きさは、201bp(ヌクレ オチド805〜1006から)となる。約201bpの不連続バンドは、SMR V DNA5.6fg、2.8fgおよび1.4fgの量を含む3種類の組換え 体ポジティブコントロールDNAレーン、およびCCL194ポジティブコント ロールレーンで検出された。この201bpは、反応が予想断片を増幅したこと を示す放射能標識したプローブによって検出された。この分析法の感度は、20 00個の細胞中1g.e.程度である。 試験DNA 特異的な増幅DNA断片は、試験DNA中で視覚的にまたは放射能標識したプ ローブとハイブリダイゼーションした後に検出されなかった。 (d) 試験結果ネステドPCR、二次(内部)反応 ネガティブコントロール 増幅したDNA断片は、3個のセンティネルコントロールでも、ネガティブコ ントロールDNA反応でも見られなかった。放射能標識したプローブのセンティ ネルコントロールまたはネガティブコントロールDNAへの特異的ハイブリダイ ゼーションは見られなかった。 ポジティブコントロール SMRV DNAからの増幅断片の予想される大きさは、203bp(ヌクレ オチド401〜604から)となる。約203bpの不連続バンドは、SMRV DNA5.6fg、2.5fgおよび1.4fgの量を含む3種類の組換え体 ポジティブコントロールDNAレーン、およびCCL194ポジティブコントロ ールレーンで検出された。この203bpバンドは、反応が予想断片を増幅した ことを示す放射能標識したプローブによって検出された。バンドは、DNAの1 .4fg、0.7fg、0.35fg、0.175fgおよび0.087fg の希釈物を含むポジティブコントロールで検出された。これらの試料は、DNA ハイブリダイゼーション分析を行わなかった。この分析法の感度は、10,00 0個の細胞中1g.e.未満である。 試験DNA 特異的な増幅DNA断片は、試験DNA中で視覚的にまたは放射能標識したプ ローブとハイブリダイゼーションした後に検出されなかった。 3.結論 結果は、SMRVを含まないNamalwa細胞系X由来のネガティブコントロール ヒト胎盤DNAおよび試験DNAのいずれとも一致している。実施例2 SMRVネガティブNamalwa細胞を二重限定希釈によりクローニングして、9 9.99%の統計学的確率で誘導されたクローンを単一細胞から発生させた。Na malwa細胞系Xからの親細胞を、10%ウシ胎児血清、100U・ml-1ペニシ リン、100μg・ml-1ストレプトマイシン、および4mMグルタミンを補足 したRPMI1640培地を含んでなる培地で整地培養で成育した。細胞を整地 培養で成育し、2〜3日毎に分裂させ、成長培地で希釈して0.2×106個・ ml-1の細胞とし、トリパンブルー除外法によって示されるように>90%の成 育力を示す培養物だけを保持した。 3日間で0.2〜2,000,000個・ml-1の細胞の成育を示す細胞だけ を選択して希釈クローニングし、希釈クローニングを約2×106個・ml-1の 細胞の密度にまで成長した細胞で行うのが本質的であることを見出だした。選択 した細胞を、96穴の低蒸発トレーに希釈し、1〜300個の細胞/ウェルで3 週間培養成長させ、アルミニウム箔に包んだ。 単一コロニーを、単一コロニーを有するウェルが10%未満のプレートから採 取し、2回目の希釈クローニングを行った。次に、二重希釈したクローンを、 12穴トレーの1×106個・ml-1の細胞の細胞濃度を用い、1mM酪酸ナト リウムで処理した後、センダイウイルスを1μl/ウェル加える小規模IFN誘 導によって比較した。更に24時間後、IFNを回収して、ELISAによって 分析した。ELISAがIFNの十分な定量的発現を示したクローンを、大規模 培養/誘導で更に増幅し、逆相高圧液体クロマトグラフィー(RPHPLC)に よりα−IFNサブユニットプロフィールの定性分析を行い、所望なプロフィー ルを示すクローンA、B、C、Dなどを選択した。実施例3 標準的な製造法によって産生して精製したα−IFN(Lewis,W.G.and Fint er,N.B.(1987),「リンパ芽球様細胞由来の混合ヒトαインターフェロン製剤( Wellferon)の産生および精製」,ザ・インターフェロン・システム(The Interfe ron System)(Baron,S.,Dianzani,F.,Stanton,G.J.and Fleischmann,W.R. Jnr.監修),Texas University Press)を、RPHPLCで得られたサブタイ プ曲線について分析し、第1図に示した。実施例4 クローニングしたNamalwa 細胞受託番号ECACC94120841によって産 生されたインターフェロンについての精製プロトコール SMRVネガティブなクローンを選択し(ECACC94120841)、3 ×300ml振盪フラスコで成育し、標準的プロトコールに従ってブチレート処 理を行った後、センダイウイルスで誘導した(Lewis,W.G.and Finter,N.B., 上記)。培養上清を回収し、精製した抗インターフェロン抗体イムノアフィニテ ィーカラム上で2回通過させることによって精製した。インターフェロンを濃縮 し、RPHPLCによって分析して、第2表に示されているサブタイプ組成と、 第2図に示されている曲線を測定した。小規模実験室での調製で得られたインタ ーフェロンの純度は、インターフェロンの製造バッチ(実施例2および第1図) のそれに匹敵するものではなく、下記に示される百分率でのピークについての値 はインターフェロン以外のタンパク質の存在によって影響される可能性があるこ とに留意しなければならない。 第2表は、RPHPLCでの溶出ピーク番号と、相当するα−IFNサブタイ プ、およびクローニングした細胞系から得たそれぞれのサブタイプの相対比(「 ピーク面積(%)」)、並びに比較のための、治療上許容可能なリンパ芽球様イ ンターフェロンにおけるそれぞれのサブタイプの範囲を示している。 第1図および第2図を比較することによって、Wellferon(登録商標)の産生 に現在用いられているSMRVポジティブNamalwa細胞系についてのIFN曲線 (第1図)とSMRVネガティブNamalwa細胞系ECACC94120841と の間に、極めて有意かつ十分な水準の同一性が見られる。これらの細胞系由来の インターフェロンは、実質的に同等であると考えることができる。 本明細書におけるα−IFNサブタイプに関する総ての表現は、ザ・インター ナショナル・ソサイエティー・フォー・インターフェロン・アンド・サイトカイ ン・リサーチ(the International Society for Interferon and Cytokine Resea rch)によって承認され、the Journal of Interferon Research,14: 223-226(19 94)に公表されたヒトインターフェロンタンパク質の名称と一致している。 寄託微生物に関する表示 (PCT規則13の2) 寄託機関の名称 European Collection of Animal Cell Cultures 寄託日:1994年12月8日:受託番号:94120840 寄託日:1994年12月8日:受託番号:94120841
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:91)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. リスザルレトロウイルスを含まないNamalwa細胞系。 2. サブタイプ2b、7、10、17および21を含んでなるα−インター フェロンサブタイプの個体群を産生することができる、請求項1に記載の細胞系 。 3. サブタイプが、サブタイプ1、2b、5、7、8、10、14、17お よび21を含んでなる、請求項2に記載の細胞系。 4. α−インターフェロンサブタイプが、下記の量で産生される、請求項3 に記載の細胞系。 5. 天然には、リスザルレトロウイルスを含まない、請求項1〜4のいずれ か1項に記載の細胞系。 6. 細胞系ECACC94120840またはECACC94120841 によって産生されるものと実質的に同じα−インターフェロンサブタイプの個体 群を産生することができる、請求項1に記載の細胞系。 7. サブタイプの個体群が、細胞系ECACC94120840またはEC ACC94120841によって産生されるものと実質的に同じである、請求項 6に記載の細胞系。 8. 細胞系ECACC94120840またはECACC94120841 、またはそれらから誘導される細胞系である、請求項1に記載の細胞系。 9. 目的とするポリペプチドをコードする外来の発現可能なDNA配列を固 定する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の細胞系。 10. 複製シグナル、パッケージング配列および目的とする遺伝子を含んで なる相当するウイルスベクターをパッケージングするのに十分な発現可能なウイ ルス遺伝子を固定する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の細胞系。 11. α−インターフェロンの製造法であって、請求項1〜8のいずれか1 項に記載の細胞系を培養し、このようにして産生されたα−インターフェロンを 単離することを特徴とする、方法。 12. 請求項11に記載の方法によって産生されたα−インターフェロンを 、薬学上許容可能なそのキャリヤーと混合して含んでなる、医薬処方物。 13. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の細胞系を、目的とするポリペプ チドをコードする発現可能なDNA配列でトランスフェクションすることを含ん でなる、請求項9に記載の細胞系の製造法。 14. 目的とするポリペプチドの製造法であって、請求項9に記載の細胞系 を、上記ポリペプチドが発現される条件下に保持し、発現したポリペプチドを回 収することを特徴とする、方法。 15. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の細胞系を、複製シグナル、パッ ケージング配列および目的とする遺伝子を含んでなる相当するウイルスベクター をパッケージングするのに十分な発現可能なウイルス遺伝子でトランスフェクシ ョンすることを含んでなる、請求項10に記載の細胞系の製造法。 16. ウイルスのパッケージング法であって、請求項10に記載の細胞系を 、複製シグナル、パッケージング配列および目的とする遺伝子を含んでなる相当 す るウイルスベクターでトランスフェクションすることを含んでなる、方法。
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