JPH11511160A - インターフェロン−ガンマインヒビター含有医薬組成物 - Google Patents

インターフェロン−ガンマインヒビター含有医薬組成物

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JPH11511160A JP9509025A JP50902597A JPH11511160A JP H11511160 A JPH11511160 A JP H11511160A JP 9509025 A JP9509025 A JP 9509025A JP 50902597 A JP50902597 A JP 50902597A JP H11511160 A JPH11511160 A JP H11511160A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、IFN−γを阻害することおよびIFN−γインヒビターを特徴とする、瘢痕の減少をともなって創傷または線維性疾患の治癒を促進するための組成物および方法、ならびにIFN−γを刺激することおよびIFN−γスティミュレーターを特徴とする、慢性創傷の治癒を促進するための組成物および方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 インターフェロン−ガンマインヒビター含有医薬組成物 本発明は、創傷または線維性疾患の治癒、特に瘢痕の形成の減少をともなって 創傷または線維性疾患の治癒を促進するための医薬組成物、および慢性創傷の治 癒を促進するための医薬組成物に関する。 “創傷または線維性疾患”とは、結果的に瘢痕組織が形成されうる状態のいず れをも意味する。特に、皮膚創傷の治癒、腱損傷の回復、挫傷の治癒、中枢神経 系(CNS)損傷の治癒、中枢神経系に瘢痕組織が形成される状態、打撃による 瘢痕組織の形成、および損傷または外科手術の結果として起こる組織の癒着(こ れには、腱治癒および腹部狭窄および癒着などを含めてもよい)が包含される。 線維性疾患の例としては、肺線維症、糸球体腎炎、肝硬変および増殖性硝子体網 膜症が挙げられる。 “瘢痕の形成の減少”とは、非処置の創傷または線維性疾患と比較した場合の 瘢痕の減少のレベルを意味する。 特に、瘢痕の形成の減少をともなって創傷または線維性疾患の治癒を促進する ための組成物が欠如している。瘢痕組織の形成は、治癒した創傷に機械的強度を 与えるものではあるが、醜いものとなりえるものであり、かつ組織の機能を損な う可能性もある。 このことは、特にCNSにおける瘢痕組織が形成される創傷が該当し、該瘢痕 組織は損傷を受けるかまたは再成長した神経末端を阻害し、その機能に非常に重 大な影響を及ぼす。 また、たとえば、静脈潰瘍、糖尿病性潰瘍および床ずれ(褥瘡性潰瘍)(特に 高齢かつ車椅子使用患者におけるもの)といったような慢性創傷の治療および治 癒を促進する組成物が欠如している。このような組成物は、創傷の治癒が遅いか または創傷の治癒過程がまだ開始していない患者において極めて有用である。こ のような組成物を用いて、創傷の治癒を“キックスタート”させ、次いで、瘢痕 の形成の減少をともなって創傷または線維性疾患の治癒を促進する組成物(たと えばPCT/GB93/00586)と組み合わせて用いることができる。した がって、慢性創傷が治癒されるのみならず、瘢痕の形成も減少して治癒されうる ことになる。 本発明にしたがって、瘢痕の形成の減少をともなって創傷または線維性疾患の 治癒を促進するのに用いるIFN−γ(インターフェロンγ)のインヒビターを 提供する。 IFN−γ(II型または免疫インターフェロン)は、主としてTリンパ球を マイトジェンまたは抗原で刺激することにより産生される(Trinchieriら、1985 、Immunology Today,6:131)。IFN−γ(マウスおよびヒトの両方)は、繊維 芽細胞、内皮細胞および単球/マクロファージといったような種々の細胞に見ら れる単一のクラスの高親和性レセプターに対する特異的、飽和可能な結合を介し て影響を及ぼす。 IFN−γは広範に研究されている(Kovacs,E.J.、1991、Immunology Today,12 (1):17-23を参照、IFN−γが繊維芽細胞増殖および結合組織の産生を減少す ることを述べている)。創傷部位におけるIFN−γの効果に関する過去の研究 (Pittel,B.ら、1994、Plastic and Reconstructive Surgery,93:1224-1235)には 、肥厚性瘢痕に対するIFN−γの病変内局注の効果について、総コラーゲン含 量には変化はなかったが、ほとんど(6/7)の患者において症状の軽減が見ら れ、すべての患者において治療中に瘢痕の大きさが減少したことが示されている 。Duncanら(1985、J.Exp.Med.162:516-527)およびAmentoら(1985、J.Clin.Invest. ,76:836-848)には、IFN−γが、皮膚および滑膜繊維芽細胞によるI型および III型コラーゲンならびにフィブロネクチンの合成、ならびに軟骨細胞による II型コラーゲンの合成を用量依存的に阻害することが示されている。Murrayら (1985、J.Immunol.,134:1619-1622)にも、IFN−γが、インビボにおいてマク ロファージの活性化に関与していることが示されている。Tamaiら(1995、J.Inves t.Dermatol.,104:384-390)には、IFN−γが、メタロプロテアーゼ(MMP) の調節に関与しており、インビトロでの細胞培養においてメタロプロテアーゼの インヒビターであることが示されている。 IFN−γは、それが加えられる環境条件に応じた多数の機能をもつ多能性分 子であると考えられる。幾つかのグループが、IFN−γを培養物に添加するこ とによりコラーゲンの合成が減少することを報告しており、Gransteinら(1989、J .Invest.Dermatol.,93:18-27)には、IFN−γで処置された創傷においてコラ ーゲンの定着が阻害され、それによって瘢痕の形成の減少をともなって創傷が治 癒されることが示されている。これらの結果から、(創傷または線維性疾患の) 部位をIFN−γで処置することにより、瘢痕の形成の減少をともなって創傷が 治癒すると考えられる。 行った実験例(後記実験例を参照)では、非常に驚くべきことに、先行技術の 教示にもかかわらず、実に、IFN−γを阻害することにより、瘢痕の形成の減 少をともなって治癒が促進されることが示された。 該インヒビターは、たとえば中和抗体である。該インヒビターは、モノクロー ナル抗体、ポリクローナル抗体、ファージ誘導抗体、遺伝子工作された抗体(ダ イアボディなど)またはトランスジェニックマウスから誘導された抗体である。 また、インヒビターは、レセプターとの相互作用からIFN−γを阻害する( すなわち、IFN−γレセプターの活性化を遮断する)ものまたはレセプターの 活性化を阻害するものであればいずれでもよい。たとえば、IFN−γレセプタ ー結合配列に類似しており、該レセプターに結合するが、レセプターを活性化せ ず、そのことによってIFN−γのレセプターへの結合を競合的に阻害し、レセ プターの活性化を阻害する分子である。 該インヒビターは、医薬的に許容しうる担体、希釈剤または賦形剤とともに用 いることができる。 該インヒビターは、瘢痕の形成の減少をともなって創傷または線維性疾患の治 癒を促進するための組成物とともに用いることができる。 該インヒビターは、慢性の創傷の治癒を促進するための組成物とともに用いる ことができる。 また本発明に従って、IFN−γを阻害することを特徴とする、瘢痕の形成の 減少をともなって創傷または線維性疾患の治癒を促進する方法が提供される。 該阻害は、IFN−γのインヒビターを部位に投与することによって達成しう る。“部位”とは創傷形成または線維性疾患の部位を意味する。該インヒビター は、本発明のインヒビターである。 約300〜約30,000IUのIFN−γを阻害することができる。 IFN−γは、創傷形成/発症(“発症”は、線維性疾患の発症を意味する) の直前に阻害することができる。IFN−γは、創傷形成/発症の直後に阻害し てもよいが、たとえば、創傷形成/発症後約3または7日以内に阻害することも できる。 該方法は、瘢痕の形成の減少をともなって創傷または線維性疾患の治癒を促進 するための方法とともに用いることができる。 該方法は、慢性の創傷の治癒を促進するための方法とともに用いることができ る。 本発明のさらに別の態様では、慢性創傷の治癒を促進するために用いるIFN −γのスティミュレーターが提供される。 実験例(後記実験例を参照)では、非常に驚くべきことに、実に、IFN−γ で部位を処置することにより、コラーゲンの定着が促進され、瘢痕の形成の増加 をともなって治癒が促進され、したがって、慢性創傷の治癒が促進されることが 示された。 “スティミュレーター”は、部位における活性IFN−γの量または効能、も しくはIFN−γレセプターの活性化を刺激しうる(すなわち作動させる)もの を意味する。このスティミュレーターは、IFN−γそれ自体またはIFN−γ の一部修飾体であってよい。IFN−γの一部修飾体としては、たとえば、IF N−γより半減期の長いものなどが挙げられる。別のスティミュレーターは、I FN−γ代謝のインヒビターであってもよい。 一部修飾としては、アミノ酸残基の付加、欠失または置換などによるものが挙 げられる。たとえば、置換は、保存された置換である。したがって、一部修飾体 分子は、それが誘導されたもとの分子の相同体である。たとえば、それが誘導さ れたもとの分子と少なくとも40%の相同性、たとえば、50、60、70、8 0、90または95%の相同性をもつことができる。 該スティミュレーターは、医薬的に許容しうる担体、希釈剤または賦形剤とと もに用いることができる。 該スティミュレーターは、瘢痕の形成の減少をともなって創傷または線維性疾 患の治癒を促進するための組成物とともに用いることができる。 該スティミュレーターは、慢性の創傷の治癒を促進するための組成物とともに 用いることができる。 また本発明に従って、部位においてIFN−γを刺激することを特徴とする、 慢性創傷の治癒を促進する方法が提供される。“刺激する”とは、部位における 活性IFN−γの量または効能、もしくはIFN−γレセプターの活性化を増加 することを意味する。 該刺激は、IFN−γのスティミュレーターを部位に投与することによって達 成しうる。該スティミュレーターは、本発明のスティミュレーターである。 約7,500〜約15,000IUのIFN−γを部位に投与することができ る。 IFN−γは、創傷形成の直前に刺激することができる。IFN−γは、創傷 形成の直後に刺激してもよいが、たとえば、創傷形成後約3または7日以内に刺 激することもできる。 該方法は、瘢痕の形成の減少をともなって創傷または線維性疾患の治癒を促進 するための方法とともに用いることができる。 該方法は、慢性の創傷の治癒を促進するための方法とともに用いることができ る。 本発明を、IFN−γの阻害の態様、および瘢痕の形成の減少をともなう創傷 または線維性疾患の治癒の促進、並びに慢性創傷の治癒の促進を示す、以下の実 施例によりさらに明らかにするが、これは例示にすぎない。 実験例 方法: 12〜15週齢の成体の雄性CD1マウス(チャールズ・リバー)84匹に等 量のハロタン、酸素および酸化窒素を用いて麻酔を施した。1cm全厚切開(皮 筋層の深さのもの)を、頭蓋底から3cm、背面正中線の両側1cmの部分に2 箇所作成した。 使用した試験溶液は、抗IFN−γ、IFN−γおよびPBSであった。抗I FN−γは、マウスIFN−γ(MuIFN−γ=ラットIgG'2a)に対する 抗体を含んでいる。抗体は、F3ハイブリド−マクローン(J.Immunol.,1987,13 8:4178)を接種された無胸腺ヌードマウスの腹水として入手し、抗ラットκ鎖m Abを用いたアフィニティークロマトグラフィーによって精製した。抗体の中和 ポテンシャルは、30U/mlのMuIFN−γに対して1/1,000,000 であり、1.25ng/mlの内毒素を含んでいた。IFN−γは、抗IFN− γmAbを用いたアフィニティークロマトグラフィーによって精製したチャイニ ーズハムスター卵巣(CHO)細胞誘導組換えMuIFN−γを使用した。IF N−γの初期濃度は、3000,000IU/mlであった(内毒素73pg/ ml)。 実験動物を次のようなグループに分けた。 Aグループ:実験動物に、創傷形成前に100μlの希釈しない抗IFN−γ 抗体を1回の腹腔内(IP)注入によって処置した。 Bグループ:実験動物に、創傷形成前に50μlまたは25μlの抗IFN− γ抗体(PBSで希釈)を1回の皮内(ID)注入によって処置した。 Cグループ:実験動物に、創傷形成前にIFN−γ(15,000または7,5 00IU)を1回のID注入によって処置した。 Dグループ:実験動物に、創傷形成前および創傷形成後第3日と第7日に、I FN−γ(15,000または7,500IU)をID注入によって処置した。 Eグループ:実験動物に、創傷形成前第0日に、PBS(リン酸緩衝食塩水) を1回のコントロールIP注入によって処置した(コントロール)。 Fグループ:実験動物に、創傷形成前第0日に、PBSを1回のコントロール ID注入によって処置した。 Gグループ:実験動物に、創傷形成前第0日および創傷形成後第3日と第7日 に、PBSをID注入によって処置した。 創傷形成後、第7日、14日、70日および120日の時点でクロロホルムの 過剰投与により実験動物を屠殺した。厚さ7μmのワックス切片を切り出し、ヘ モトキシリンおよびエオシンにて着色して細胞浸潤および再上皮形成を評価し、 マッソンのトリクロムにて着色してコラーゲンの定着および方向性を評価した。 結果: 抗IFN−γ抗体 IP注入にて1回処置した動物ではどの時点においてもコントロール創傷と処 置創傷の間に差異は観察されなかった。 抗IFN−γ抗体をID注入にて1回処置した動物では、第7日と第14日で はコントロールとの差異はなかった。しかし、第70日と第120日では、処置 創傷内のコラーゲン繊維の方向性において差異が観察された。先行技術の知見に もかかわらず、抗IFN−γ処置には、抗瘢痕形成効果、皮膚構造の質の向上効 果がある。繊維は依然として相対的に小さく、表皮の直下でぎっしり詰まってお り、方向性はランダムであるが、皮膚の中層および深層では、コラーゲン繊維の 密度は低下し、方向性は“篭の網目”様になった。コントロール創傷(瘢痕形成 )では、コラーゲン繊維の方向性は、創傷のどの領域でも平行に詰まっていた。 IFN−γ 早期の時点(第7日および第14日)では、すべてのIFN−γ処置創傷(2 つの注入法の両方とも)において、炎症および血管形成は、用量依存的に増加し た、すなわち、低用量では、コントロールよりは悪いけれども、高用量のIFN −γで処置した創傷ほどには悪くはなかった。 第70日および第120日までに、高用量のIFN−γで創傷形成後第0、3 および7日に処置した創傷は、著しい線維症(すなわち、瘢痕形成)を示した。 創傷は、巨視的には、膨らみ、微視的には、創傷縁内の大きな渦を巻いている束 の中に密に充填されたコラーゲンが観察された。これらの処置創傷には、コント ロール創傷と比較して、創傷の底部に余分の炎症も見られた。この瘢痕形成もま た、用量依存性、すなわち、IFN−γの用量が多いと瘢痕形成も大きくなるも のであった。 検討: 先行の研究では、IFN−γを創傷に投与するとコラーゲンの合成が阻害され ることが示されており、それはIFN−γが抗瘢痕形成剤として有用である可能 性を示唆するものであった。他の研究では、IFN−γを用いてケロイドまたは 肥大性瘢痕を処置すると、瘢痕の大きさが減少することが示された。 これらの発見に反して、本発明の実験例では、非常に驚くべきことに、IFN −γで早期処置すると、コラーゲンが密に充填されている膨れた瘢痕をもつ線維 症が引き起こされるが、IFN−γに対する抗体で切開創傷を処置すると、治癒 状態が改善されて、コラーゲン線維が“篭の網目”様の方向性をもつ(すなわち 、瘢痕形成が減少する)ようになることが示された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.瘢痕の減少をともなって創傷または線維性疾患の治癒を促進するのに使用 するための薬剤の製造におけるIFN−γのインヒビターの使用。 2.インヒビターが、中和抗体である請求項1に記載のIFN−γインヒビタ ーの使用。 3.インヒビターが、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、ファージ誘 導抗体、遺伝子工作された抗体およびトランスジェニックマウスから誘導された 抗体のいずれかひとつから選ばれる請求項1または2に記載のIFN−γインヒ ビターの使用。 4.インヒビターが、IFN−γとそのレセプターとの相互作用を阻止する請 求項1〜3のいずれかひとつに記載のIFN−γインヒビターの使用。 5.医薬的に許容しうる担体、希釈剤または賦形剤とともに用いる、前記請求 項のいずれかひとつに記載のIFN−γインヒビターの使用。 6.瘢痕の形成の減少をともなって創傷または線維性疾患の治癒を促進するた めの組成物とともに用いる、前記請求項のいずれかひとつに記載のIFN−γイ ンヒビターの使用。 7.慢性創傷の治癒を促進するための組成物とともに用いる、前記請求項のい ずれかひとつに記載のIFN−γインヒビターの使用。 8.前記請求項のいずれかひとつに記載のIFN−γインヒビターの使用を特 徴とする、瘢痕の形成の減少をともなって創傷または線維性疾患の治癒を促進す る方法。 9.IFN−γのインヒビターを創傷形成または線維症の部位に投与すること を特徴とする請求項8に記載の方法。 10.約300〜約30,000IUのIFN−γを阻害することを特徴とす る請求項8〜9にのいずれかひとつに記載の方法。 11.創傷形成/発症の直前または直後のいずれかにIFN−γを阻害する請 求項8〜10のいずれかひとつに記載の方法。 12.瘢痕の形成の減少をともなって創傷または線維性疾患の治癒を促進する ための方法とともに用いる請求項8〜11に記載の方法。 13.慢性創傷の治癒を促進するための方法とともに用いる請求項8〜12に 記載の方法。 14.慢性創傷の治癒を促進する薬剤の製造におけるIFN−γスティミュレ ーターの使用。 15.IFN−γまたはその一部修飾体、およびIFN−γ代謝のインヒビタ ーのいずれかひとつから選ばれる請求項15に記載のIFN−γスティミュレー ターの使用。 16.医薬的に許容しうる担体、希釈剤または賦形剤とともに用いる、請求項 14または15ののいずれかひとつに記載のIFN−γスティミュレーターの使 用。 17.瘢痕の形成の減少をともなって創傷または線維性疾患の治癒を促進する ための組成物とともに用いる、請求項15〜17のいずれかひとつに記載のIF N−γスティミュレーターの使用。 18.慢性創傷の治癒を促進するための組成物とともに用いる、請求項15〜 18のいずれかひとつに記載のIFN−γスティミュレーターの使用。 19.請求項14〜18のいずれかひとつに記載のIFN−γスティミュレー ターの使用を特徴とする、慢性創傷の治癒を促進する方法。 20.IFN−γのスティミュレーターを創傷形成の部位に投与することを特 徴とする請求項19に記載の方法。 21.約7,500〜約15,000IUのIFN−γの使用を特徴とする請求 項19または20のいずれかひとつに記載の方法。 22.創傷形成の直前または直後のいずれかにIFN−γを刺激する請求項1 9〜21のいずれかひとつに記載の方法。 23.瘢痕の形成の減少をともなって創傷または線維性疾患の治癒を促進する ための方法とともに用いる請求項19〜22に記載の方法。 24.慢性創傷の治癒を促進するための方法とともに用いる請求項19〜23 に記載の方法。
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