JPH11510958A - 内燃機関用の点火プラグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 点火プラグであって、管状の金属製のケーシングと、ケーシングによって保持される絶縁体と、この絶縁体内に埋め込まれた内部導体装置とが設けられており、そしてこの内部導体装置が、接続ピンと焼損防止抵抗と接点ピンと白金製の中心電極とから成っており、ケーシングに４つの接地電極が固定されており、これらの接地電極が、中心電極に向かって折り曲げられていて、その厚さもしくは太さだけ絶縁体を越えて突出しており、接点ピンが被覆されていて、その長さを短縮されており、そしてこの場合焼損防止抵抗が可能な限り大きく火花区間に向かって引き延ばされており、さらに白金製の中心電極が釘の形をしていて、その後方部分が、絶縁体から突出している前方部分よりも小さな直径を有している。

Description

【発明の詳細な説明】 内燃機関用の点火プラグ 背景技術 本発明は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第４４３１１４３号明細書に基づい て公知の、内燃機関用の点火プラグを出発点とする。ドイツ連邦共和国特許出願 公開第４４３１１４３号明細書には、摩耗の小さな点火プラグが提案されている 。公知の点火プラグでは、ケーシングを形成する円筒形の金属管内に、棒状の内 部導体が挿入されており、この内部導体は絶縁体によって取り囲まれていて、点 火プラグの電流回路内に電流を制限する抵抗を有している。この電流を制限する 抵抗は、点火プラグの火花区間に向かって最大で火花区間まで前方に引き延ばさ れるように、配置されている。さらに、この公知の点火プラグでは内部導体の直 径は汎用の点火プラグに比べて減じられているので、これによって点火プラグの 容量は減じられている。ドイツ連邦共和国特許出願公開第４４３１１４３号明細 書に開示されたこの点火プラグでは、さらに、内部導体の電極ヘッドが貴金属層 によって被覆されていて、熱伝導性の良好な材料が電極ヘッドとして設けられて おり、この材料は、同時に断熱体としても働く。 発明の利点 請求項１に記載の特徴を備えた点火プラグは、公知のものに比べて次のような 利点を有している。すなわち本発明による点火プラグでは、電極が「釘の頭」の 形をしていることによって、より大きな損耗容量が得られる。さらに、接点ピン の直径減少及び長さ短縮並びに前に引き延ばされた焼損防止抵抗によって、熱膨 張係数の違いに起因する機械的な応力はわずかしか生じなくなる。電極の焼損が 減じられることによって、セラミックにおける切欠き発生は十分に回避される。 さらに別の利点としては、接点ピンの被覆を挙げることができ、これによって高 い耐腐食性が得られる。さらにまた、接地電極を１度もしくは２度曲げることや 、接地電極を絶縁体の端面を越えて突出させることによって、次のような利点が 得られる。すなわちこのように構成されていると、電界のこのような形成によっ て、セラミックにおける切欠き発生を阻止することができる。 請求項２に記載の構成などによって、請求項１に記載の点火プラグの別の有利 な構成が得られる。例えば白金製の電極をドーピングすると、特に有利である。 このようにドーピングすることによって、接点ピンの腐食が回避される。それと いうのは、白金製の電極は気密にセラミック内に焼結されているからである。白 金製の電極とセラミックと接点ピンとを活性ろう剤(Aktivlot)を用いて気密に結 合することによって、同様 に接点ピンの腐食及び接点ピンの引っ込みを回避することができる。さらにまた 接点ピンの代わりに、導電性のセラミック-金属混合物を使用することも可能で あり、この場合にも同様に、接点ピンの引っ込みが阻止され、かつ同じ熱膨張係 数によって機械的な応力が回避される。 図面 次に本発明の実施例を図面につき説明する。 第１図は、本発明による点火プラグの１実施例を示す概略図、 第２図は、本発明による点火プラグの別の実施例を示す概略図である。 実施例の記載 点火プラグの原理的な構成はドイツ連邦共和国特許出願公開第４４３１１４３ 号明細書に基づいて公知である。第１図には、点火プラグの内部が部分的に破断 された図面で略示されている。金属製の管状のケーシング１０内には絶縁体１１ が配置されており、この場合ケーシング１０及び絶縁体１１の回転対称軸線は互 いに合致して位置している。絶縁体１１には中心電極１２が埋め込まれており、 さらに、接続ピン１３から中心電極１２に電圧を伝達するための個々の部材（こ れについては後で詳しく述べる）が埋め込まれている。接続ピン１３は絶縁体１ １の内部において焼損防止抵抗（Abbrandwiderstand）１４と接続されている。 焼 損防止抵抗１４は接点ピン１５と接続されており、その結果接点ピン１５を介し て電圧が中心電極１２に伝達される。中心電極１２は白金製であり、ほぼ釘の形 をしている。すなわち白金製の中心電極１２の後方部分は、絶縁体１１から飛び 出している燃焼室側の中心電極部分よりも、著しく小さな直径を有している。接 点ピン１５自体は、例えばニッケル又はニッケル-銀合金のような腐食防止層に よって被覆されている。さらに接点ピン１５は汎用の点火プラグに比べてその長 さを著しく短縮され、かつ直径を減じられている。接点ピン１５の短縮によって 、焼損防止抵抗は延長され、さらに火花区間に向かって前方に引き延ばされてお り、このことによって得られる利点は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第４４３ １１４３号明細書に記載されている。ケーシング１０には、中心電極に向かって 折り曲げられた接地電極１６が固定されている。図示の実施例では、ここでは４ つ設けられている接地電極が２度折り曲げられている。ケーシングに固定された 接地電極はこの場合まず初めに中心電極に向かって折り曲げられ、次いで再度軸 線に対して平行な方向に折り曲げられているので、接地電極の端面は点火プラグ の軸線に対して平行な方向に向いている。接地電極１６の端面はこの場合、あら かじめ設定可能な値だけ絶縁体の端面を介して突出している。突出の値はここで はほぼ接地電極の厚さもしくは太さに相当する。 第２図に示された点火プラグは、第１図に示された点火プラグとほぼ同じ構成 を有している。ただ１つの違いは接地電極の構成だけである。第２図の実施例で は接地電極は単に１度だけ折り曲げられており、これによって接地電極の端面は 点火プラグの半径方向に向いている。しかしながらこの実施例においても接地電 極は、ほぼその厚さもしくは太さだけ絶縁体の前面を越えて突出している。これ によって電界が有利に形成され、ひいてはセラミック破壊放電（Keramikdurchsc hlaege）が回避される。 白金製の中心電極は、さらにまた被覆されていてもよく、この場合この被覆は ホウ素、アルミニウム、窒素又はケイ素を用いて行うことができる。この被覆に よって白金製の中心電極はセラミック内において気密に焼結されることができる 。白金製の中心電極と絶縁体と接点ピンとをろう接によって結合もしくは接続す ることは、気密な結合もしくは接続のために役立ち、これによって接点ピンの腐 食が回避され、接点ピンの引っ込みが阻止される。さらにまた接点ピンの代わり に、導電性のセラミック-金属層を使用することも可能である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴェルナー ヘルデン ドイツ連邦共和国 Ｄ−70839 ゲルリン ゲン カッペルヴェーク ７ (72)発明者 マンフレート フォーゲル ドイツ連邦共和国 Ｄ−71254 ディッツ ィンゲン レルヒェンシュトラーセ 17 (72)発明者 ヴァルター ベネディクト ドイツ連邦共和国 Ｄ−70806 コルンヴ ェストハイム ルート ヴィヒ−ヘア−シ ュトラーセ 71 (72)発明者 アンドレアス ニーゲル ドイツ連邦共和国 Ｄ−70806 コルンヴ ェストハイム ヨハネス ブラームス シ ュトラーセ ５ (72)発明者 ハンス−ディーター ヘルデ ドイツ連邦共和国 Ｄ−71638 ルートヴ ィヒスブルク エガーレーンダー シュト ラーセ １ (72)発明者 ルードルフ ポルナー ドイツ連邦共和国 Ｄ−96049 バンベル ク バーベンベルガーリング 111 (72)発明者 ディートリヒ トラッハテ ドイツ連邦共和国 Ｄ−71229 レオンベ ルク ホフマンシュトラーセ 58 (72)発明者 ベルント ミュラー ドイツ連邦共和国 Ｄ−70825 コルンタ ール−ミュンヒンゲン ゾリトゥーデアレ ー ６ (72)発明者 ディットマー クレット ドイツ連邦共和国 Ｄ−74385 プライデ ルスハイム シラーシュトラーセ 15

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．管状の金属製のケーシングを備えた点火プラグであって、ケーシング内に絶 縁体が埋め込まれており、この絶縁体内に棒状の内部導体装置が配置されており 、そしてこの内部導体装置が、接続ピン（１３）と、火花区間に向かって前方に 引き延ばされていて電流を制限する抵抗（１４）と、被覆された接点ピン（１５ ）と、釘状の白金製の中心電極（１２）とから成っており、白金製の中心電極の 、絶縁体内に埋め込まれたピン状部分が、絶縁体から突出している中心電極部分 よりも小さな直径を有しており、さらに少なくとも２つ有利には４つの接地電極 がケーシングに固定されており、これらの接地電極が、中心電極に向かって折り 曲げられていて、絶縁体の端面を越えて突出しており、しかも突出の値がほぼ接 地電極の厚さもしくは太さに相当することを特徴とする、内燃機関用の点火プラ グ。 ２．接地電極が２度折り曲げられており、１度目は絶縁体に向かって曲げられて いて、２度目は絶縁体から離れる方向に曲げられており、これによって接地電極 の端面がケーシングとは反対の方を向いている、請求項１記載の点火プラグ。