JPH1150492A - 旋回式建設機械 - Google Patents

旋回式建設機械

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JPH1150492A
JPH1150492A JP10169345A JP16934598A JPH1150492A JP H1150492 A JPH1150492 A JP H1150492A JP 10169345 A JP10169345 A JP 10169345A JP 16934598 A JP16934598 A JP 16934598A JP H1150492 A JPH1150492 A JP H1150492A
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Teruo Irino
照男 入野
Koji Nishimura
孝治 西村
Shinichiro Endo
新一郎 遠藤
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Hokuetsu Industries Co Ltd
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Hokuetsu Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 狭い作業現場でも運転席に乗車または降車で
きるようにして、作業性を向上する。 【解決手段】 エンジンカバー6の左カバー6Cの側面
部分6Eとキャビンカバー10の左側面部10Dの左側
に位置し、床板8の左床板部8B上の空間に前後方向に
延在してウォークスルー12を設ける構成としている。
これにより、ウォークスルー12を通ることによって狭
い作業現場でも上部旋回体2の前後に通り抜けることが
できる。また、ドアを作業現場の壁等に衝突させること
なくウォークスルー12内でドアを開けて運転席に乗車
または運転席から降車することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル等の旋回式建設機械に関し、特に、小さな旋回半径を
可能にした旋回式建設機械に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、旋回式建設機械としては油圧シ
ョベル等が知られており、この油圧ショベルは、下部走
行体と、該下部走行体上に旋回可能に設けられた上部旋
回体と、該上部旋回体の前部に設けられた作業装置とか
ら構成されている。
【0003】そして、上部旋回体は、骨組み構造をなす
旋回フレームと、前記作業装置とバランスさせるために
該旋回フレームの後部に配置されたカウンタウェイト
と、該カウンタウェイトの前部に位置して前記旋回フレ
ームに搭載されたエンジンと、該エンジンを覆って設け
られたエンジンカバーと、該エンジンカバーの前側に位
置して前記旋回フレームの上面を覆った床板と、前記エ
ンジンカバーの前側に位置して該床板上に設けられた運
転席とから大略構成され、前記旋回フレームの前側に作
業装置が取付けられている。
【0004】また、油圧ショベルには、後方小旋回型、
超小旋回型と呼ばれる旋回式油圧ショベル(以下、単に
小旋回式油圧ショベルという)があり、この小旋回式油
圧ショベルは、上部旋回体を上方からみた場合、少なく
ともカウンタウェイトが位置する上部旋回体の後側部分
が旋回中心に対して略円形状に形成され、上部旋回体が
旋回するときに、少なくともカウンタウェイト側が概ね
車幅内に収まるように構成されている。このように構成
したことにより、運転席から見通しの悪いカウンタウェ
イト部分を概ね車幅内で旋回可能とし、作業の安全を図
ることができる。
【0005】なお、規定によれば、小旋回式油圧ショベ
ルは、旋回時に上部旋回体の後部が車幅より20%程度
出るものまでを含めて後方小旋回型、超小旋回型の範囲
に含めてもよいとしている。また、「車幅内」に関し、
実際の製品では上部旋回体が車幅より多少出ていても、
概ね車幅内として扱われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による小旋回式油圧ショベルでは、狭い作業現場
で作業を行なうことが多く、油圧ショベルの左側に近接
して壁等の障害物が存在することがある。このような作
業現場では、上部旋回体と壁との接近によって運転席へ
の乗車または運転席からの降車が困難なものになる。ま
た、油圧ショベルの両側に壁が存在する場合には、油圧
ショベルの前後方向に通り抜けることができなくなると
いう問題がある。
【0007】特に、運転席がキャビンカバーによって覆
われたキャビンタイプの油圧ショベルの場合には、キャ
ビンカバーに設けられたドアを開扉して出入りしなくて
はならないから、キャビンカバーが壁に接近した状態で
はドアを十分に開扉することができない。このため、運
転席に乗車、降車する度に、油圧ショベルを広い場所に
移動させる等の配慮が必要になり、作業性の低下を招く
という問題がある。
【0008】また、キャビンカバーから出入りするとき
には、ドアを少ししか開けていないにも拘わらず、該ド
アが壁に衝突してしまい、ドアを損傷し易いという問題
がある。
【0009】そこで、下部走行体の幅寸法よりも上部旋
回体の旋回半径を大幅に小さくすることにより、キャビ
ンカバーのドアの開扉を可能にすることが考えられる。
しかし、この場合には、上部旋回体が大幅に小型化し、
機器類の配置が窮屈になる上に、作業能力の低下を招く
という問題がある。
【0010】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、狭い作業現場でも運転
席に乗車または降車できるようにして、作業性を向上す
ることができるようにした旋回式建設機械を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による旋回式建設
機械は、下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に設
けられた上部旋回体と、該上部旋回体の前部に設けられ
た作業装置とを備えている。 そして、上述した課題を
解決するために、請求項1による発明が採用する構成の
特徴は、前記上部旋回体は、骨組み構造をなす旋回フレ
ームと、前記作業装置とバランスさせるために該旋回フ
レームの後部に配置されたカウンタウェイトと、該カウ
ンタウェイトの前側に位置して前記旋回フレームに搭載
されたエンジンと、該エンジンを覆って設けられ、前記
上部旋回体の左右方向の片側に位置して前後方向に延び
る側面部分を有するエンジンカバーと、該エンジンカバ
ーの前側から側面部分の側方にかけて前記旋回フレーム
の上面を覆った床板と、前記エンジンカバーの前側に位
置して該床板上に設けられた運転席と、該運転席とエン
ジンカバーの側面部分の側方に位置して前記床板の側方
床部上の空間として形成され、前後方向に通り抜け可能
なウォークスルーとから構成したことにある。
【0012】このように構成したことにより、例えば作
業現場の壁に沿って作業を行なう場合、建設機械を壁に
沿って駐機する場合でも、運転席、エンジンカバーの側
面部分と壁との間にはウォークスルーが形成されている
から、該ウォークスルーを通って運転席に乗車または降
車することができ、また建設機械の前後方向に通り抜け
ることができる。
【0013】請求項2の発明は、上部旋回体はウォーク
スルーが形成された左右方向の片側の前端部角隅をカウ
ンタウェイトの外周を基準にした旋回半径よりも径方向
に突出させる構成としたことにある。
【0014】これにより、旋回動作を行なう場合には、
上部旋回体のウォークスルー側の前端部の角隅を運転席
から目視し、該角隅が壁等の障害物に接触しないことを
確認することにより、カウンタウェイトがある程度車幅
から突出する大きさであっても、見通しが悪いカウンタ
ウェイトの周囲が障害物に接触するのを確実に防止する
ことができる。
【0015】請求項3の発明は、ウォークスルーを形成
する床板となる側方床部には手すりを設ける構成とした
ことにより、手すりを把持した状態でウォークスルーを
形成する床板となる側方床部に安全に乗り降りすること
ができる。また、側方床部上に載置した予備部品、給油
用タンク等を手すりに固定して運搬することができる。
【0016】請求項4の発明は、エンジンカバーの側面
部分にはウォークスルーを形成する床板となる側方床部
の上方に位置して燃料給油口を設ける構成としたことに
ある。
【0017】このように構成したことにより、燃料を給
油する場合には、ウォークスルーを形成する床板となる
側方床部上に燃料が入った給油用タンクを載置でき、載
置した状態で給油用タンク内の燃料をエンジンカバーの
側面部分に設けられた燃料給油口から給油することがで
きる。
【0018】請求項5の発明は、運転席を覆うキャビン
カバーを備え、該キャビンカバーはエンジンカバーの側
面部分と概ね同一平面をなして延びる側面部分を有し、
ウォークスルーは床板の側方床部とエンジンカバーの側
面部分とキャビンカバーの側面部分とに囲まれた空間に
よって形成する構成としたことにある。
【0019】このように構成したことにより、キャビン
カバーに設けられるドアをウォークスルー内で開扉する
ことができるから、狭い作業現場でもキャビンカバー内
に出入りすることができる。また、床板の側方床部とエ
ンジンカバーの側面部分とキャビンカバーの側面部分と
に囲まれたウォークスルーを通って建設機械の前後方向
に通り抜けることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
旋回式建設機械として小旋回式の油圧ショベルを例に挙
げ、添付図面に従って詳細に説明する。なお、本実施例
では、「前後」および「左右」とは運転席に着座したオ
ペレータからみた方向または位置を意味するものとして
使用する。
【0021】まず、図1ないし図6は本発明の第1の実
施例を示しており、1は下部走行体、2は該下部走行体
1上に旋回可能に搭載された上部旋回体で、該上部旋回
体2の外形形状は、後述する旋回フレーム3、カウンタ
ウェイト4、エンジンカバー6、床板8、運転席9を含
むキャビンカバー10、ウォークスルー12等から大略
構成されている。そして、上部旋回体2の後側、即ち旋
回フレーム3の後部、カウンタウェイト4が位置する部
分は、上方からみた場合に、図2に示す如く、旋回中心
Oに対して略円形状に形成されている。
【0022】3は上部旋回体2のベースを構成する旋回
フレームで、該旋回フレーム3は、図3に示すように、
所定の形状に切り出された鋼板を溶接によって固着する
ことにより骨組み構造をなしている。
【0023】4は旋回フレーム3の後部に取付けられた
カウンタウェイトで、該カウンタウェイト4の外周は旋
回中心Oを中心とする半径R(旋回半径R)の円弧に沿
って形成されている。そして、カウンタウェイト4は作
業装置15Aとバランスをとるものである。また、この
カウンタウェイト4は、後述する旋回フレーム3の側
面、前面を覆う下カバー14と共に、上部旋回体2のベ
ース部の外周輪郭を与えている。
【0024】5はカウンタウェイト4の前側に位置して
旋回フレーム3に搭載されたエンジンで、該エンジン5
は、図3に示すように、左右方向に延在する横置き状態
に搭載されている。また、エンジン5には、当該エンジ
ン5によって駆動されることにより圧油を吐出する油圧
ポンプ等が取付けられている。
【0025】6は旋回フレーム3の後部上側に設けられ
たエンジンカバーで、該エンジンカバー6は、運転席9
の背面に設けられた背カバー6Aと、該背カバー6Aの
後側に位置してカウンタウェイト4の上側に開閉可能に
設けられ、通常ボンネットと呼ばれる後カバー6Bと、
前記背カバー6A、後カバー6Bの左側に設けられ、前
後方向に延びた左カバー6Cと、前記背カバー6A、後
カバー6Bの右側に設けられた右カバー6Dとから大略
構成され、エンジンカバー6は、前述したカウンタウェ
イト4と共にエンジン5等を覆っている。
【0026】ここで、エンジンカバー6の後カバー6B
および右カバー6Dは、円弧状に形成されて上部旋回体
2の外周輪郭に近接した位置で上方に立上がっている。
また、左カバー6Cには、前後方向に延びるほぼ平面状
の側面部分6Eが設けられ、この側面部分6Eは上部旋
回体2の外周輪郭から内側に離れた位置で上方に立上が
って形成されている。さらに、左カバー6Cには、ウォ
ークスルー12を形成する床板8の左床板部8Bの上方
に位置して燃料タンク(図示せず)に燃料を給油するた
めの燃料給油口7が設けられている。
【0027】8はエンジンカバー6の背カバー6A前側
から側面部分6Eの左側にかけて旋回フレーム3の上面
を覆うように設けられた床板(図4中に斜線で示す部
分)で、該床板8は、図5に示すように前後方向、左右
方向に亘って全体がほぼ平坦に形成されている。
【0028】ここで、床板8は、図4に示すように、エ
ンジンカバー6の背カバー6A前側に位置する中央床板
部8Aと、左カバー6Cの側面部分6Eよりも左側に位
置して外周が円弧状に形成された側方床部となる左床板
部8Bと、右カバー6Dの前側に位置する右床板部8C
とから構成されている。
【0029】9は旋回フレーム3のほぼ中央部に位置し
て床板8の中央床板部8A上に設けられた運転席で、該
運転席9はエンジンカバー6の前側に位置し、その周囲
には下部走行体1、作業装置15A,15Bを操作する
ための操作レバー(図示せず)等が配設されている。
【0030】10は運転席9を覆うように床板8の中央
床板部8A上に取付けられたキャビンカバーで、該キャ
ビンカバー10は、天井部10A、前面部10B、後面
部10C、左側面部10D、右側面部10Eから上下方
向に伸長する箱体として形成されている。また、キャビ
ンカバー10は、左側面部10Dに位置して該キャビン
カバー10に出入りするためのドア11が開閉可能に設
けられている。従って、本実施例によるキャビンカバー
10は、上部旋回体2の左右方向中間部に位置し、かつ
前後方向に伸長した長方形をなした建屋として形成され
ている。また、キャビンカバー10の左側面部10D
は、エンジンカバー6の左カバー6Cに形成された側面
部分6Eと概ね同一平面をなすように前後方向に延びて
形成されている。
【0031】12は運転席9とエンジンカバー6の左カ
バー6Cの側面部分6E左側に位置して床板8の左床板
部8B上に形成されたウォークスルーで、該ウォークス
ルー12は、床板8の左床板部8Bとエンジンカバー6
の側面部分6Eとキャビンカバー10の左側面部10D
とによって囲まれた空間として形成されている。また、
ウォークスルー12の主要構成要素であり、実際にオペ
レータ等が歩く床板8の左床板部8Bは、旋回フレーム
3の前後方向に延在し、中央部に位置する中央平面部分
12Aと、前部に位置する方形状平面部分12Bと、後
部に位置して漸次狭くなる三角状平面部分12Cとを有
し、全体としては上部旋回体2の前後方向に通り抜ける
のに十分な幅寸法を有している。
【0032】ここで、前記方形状平面部分12Bは、ウ
ォークスルー12の前部に位置し、他の平面部分12
A,12Cとは別部材の方形状の平面板で構成されてい
る。これにより、方形状平面部分12Bは、オペレータ
等がウォークスルー12に乗り降りするときに、足を確
実にかけて乗り降りすることができる乗降用ステップを
構成している。
【0033】13はウォークスルー12を形成する左床
板部8Bの後部の三角状平面部分12Cに設けられた手
すりで、該手すり13は、オペレータ等がウォークスル
ー12(左床板部8B)に乗り降りするときに把持する
ものである。また、手すり13の他の利用方法として
は、ウォークスルー12を形成する左床板部8Bに載置
された予備部品、燃料が入った給油用タンク等を掛け紐
(いずれも図示せず)等によって当該手すり13に固定
することができる。また、前述したエンジンカバー6の
側面部分6Eに設けられた燃料給油口7は、ウォークス
ルー12を形成する左床板部8Bの上方に位置してい
る。
【0034】14は旋回フレーム3の側面、前面を覆う
ように設けられた下カバー(図3参照)で、該下カバー
14の一部は床板8の外周縁に重なっている。
【0035】15A,15Bは油圧ショベルの前方に設
けられた2つの作業装置を示し、作業装置15Aは土砂
の掘削作業等を行なうもので、上部旋回体2の前部に上
下方向と左右方向に回動可能に取付けられている。ま
た、作業装置15Bは土砂の排出作業等を行なうもの
で、下部走行体1の前部に上下方向に回動可能に取付け
られている。
【0036】さらに、本実施例に適用される上部旋回体
2は、図2に示す如く、ウォークスルー12が形成され
た左前端部が突出角隅部16(図2中に斜線で示す部
分)となり、この突出角隅部16は、カウンタウェイト
4の外周を基準にした旋回半径Rよりも径方向に突出し
ている。これにより、上部旋回体2の旋回動作時にカウ
ンタウェイト4の外周が車幅(下部走行体1の幅)から
ある程度突出する場合でも、上部旋回体2を旋回させた
ときに、目視によって突出角隅部16が周囲の障害物に
接触しないことを確認することにより、運転席9から見
通しの悪いカウンタウェイト4部分が障害物に接触する
のを確実に防止することができる。また、このような構
成とすることにより、ウォークスルー12の前部には、
前述した方形状平面部分12Bをなす方形状の平面板を
取付けるスペースが確保される。
【0037】本実施例による小旋回式の油圧ショベルは
上述の如き構成を有するもので、次に、その作動につい
て説明する。
【0038】まず、油圧ショベルに乗車する場合には、
下部走行体1上から手すり13を把持してウォークスル
ー12を形成する左床板部8B上に乗り、ドア11を開
けてキャビンカバー10内に入り、運転席9に着座す
る。
【0039】次に、運転席9に着座した状態で油圧ショ
ベルを運転する場合には、各操作レバーを操作してエン
ジン5によって駆動される油圧ポンプから圧油を下部走
行体1に給排することにより、該下部走行体1を所望の
方向、速度で走行させる。また、油圧ポンプからの圧油
を作業装置15Aまたは15Bに給排することにより、
掘削作業、排土作業等の必要な作業を行なう。
【0040】また、上部旋回体2を旋回動作する場合に
は、オペレータは該上部旋回体2の左前端部に位置する
突出角隅部16を目視して周囲の障害物に対して接触し
ないことを確認するだけで、カウンタウェイト4が旋回
時に車幅から突出する大きさであっても、見通しが悪い
カウンタウェイト4等が障害物に接触するのを防止でき
る。
【0041】一方、小旋回式油圧ショベルは、図6に示
すように下部走行体1に障害物となる壁17が接近した
狭い作業現場で作業することがある。しかし、本実施例
では、このような狭い場所でも、ウォークスルー12を
通ることにより油圧ショベルの前後方向に通り抜けする
ことができる。しかも、ウォークスルー12によってキ
ャビンカバー10と壁17とを離間させているから、該
ウォークスルー12内でドア11を開扉させることがで
き、キャビンカバー10内の運転席9に乗車したり、ま
たは運転席9から降車することができる。
【0042】以上のように、本実施例によれば、運転席
9(キャビンカバー10)とエンジンカバー6の左カバ
ー6Cの左側に位置してウォークスルー12を設けてい
るから、該ウォークスルー12を通ることにより、狭い
作業現場でも上部旋回体2の前後に通り抜けすることが
でき、また、ドア11を壁17に衝突させることなくウ
ォークスルー12内でドア11を開けて運転席9に乗車
または降車することができる。
【0043】これにより、従来技術のように、油圧ショ
ベルの前後方向に通り抜けするとき、または運転席9に
乗降するときに油圧ショベルを移動する必要がなくなる
から、油圧ショベルの無駄な動きをなくして、作業効率
を向上することができる。また、油圧ショベルを他の油
圧ショベルまたは壁17等に接近させて駐機することが
でき、駐機スペースを小さくすることができる。さら
に、ウォークスルー12を利用してドア11を作業現場
の壁17に衝突させることなく開けることができるの
で、ドア11の開閉を可能にするために上部旋回体2を
小型化する必要もなく、機器類の配置を自由に設計する
ことができる上に、油圧ショベルの作業能力を高めるこ
とができる。
【0044】また、ウォークスルー12の前部を乗降用
ステップをなす方形状平面部分12Bとしているから、
ウォークスルー12に乗り降りするときに、方形状平面
部分12Bに確実に足をかけることができ、乗降時の安
全性を向上することができる。
【0045】さらに、旋回動作時には、上部旋回体2の
突出角隅部16を目視して周囲の障害物に対して接触し
ないことを確認するだけで、見通しが悪いカウンタウェ
イト4等が障害物に接触するのを確実に防止でき、作業
性、旋回動作時の安全性を高めることができる。
【0046】また、ウォークスルー12を形成する左床
板部8B上に手すり13を設けているから、該手すり1
3を把持することによりウォークスルー12に安全に乗
り降りすることができる。しかも、左床板部8B上に載
置した予備部品、給油用タンク等を掛け紐等によって手
すり13に固定することができるから、これらの部材を
運搬することができる。
【0047】一方、ウォークスルー12を形成する左床
板部8Bの上方に位置してエンジンカバー6の側面部分
6Eに燃料給油口7を設けているから、左床板部8B上
に給油用タンクを載置した状態で給油作業を行なうこと
ができ、給油時の労力を軽減することができる。
【0048】次に、図7および図8は本発明の第2の実
施例を示している。本実施例の特徴は、運転席の上側に
キャノピを有するキャノピタイプの油圧ショベルを用い
たことにある。なお、本実施例では、前述した第1の実
施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を
省略するものとする。
【0049】21は前記第1の実施例による上部旋回体
2に代えて用いられる本実施例による上部旋回体で、該
上部旋回体21は、旋回フレーム22と、該旋回フレー
ム22の後部に取付けられたカウンタウェイト23と、
前記旋回フレーム22の上側に位置してエンジン5等を
覆い、背カバー24A、後カバー24B、左カバー24
C、右カバー24D、側面部分24Eを備えたエンジン
カバー24と、該エンジンカバー24の背カバー24A
前側から側面部分24Eの左側にかけて旋回フレーム2
2の上面を覆う中央床板部25A、左床板部25Bおよ
び右床板部25Cからなる床板25と、前記エンジンカ
バー24の前側に位置して該床板25の中央床板部25
A上に設けられた運転席26と、エンジンカバー24の
側面部分24E左側に位置して床板25の左床板部25
B上に形成され、上部旋回体21の前後方向に通り抜け
可能とするウォークスルー27とから大略構成され、前
記運転席26の上側には前方に張出すようにキャノピ2
8が設けられている。
【0050】かくして、このように構成される本実施例
においても、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を
得ることができる。
【0051】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、例えば作業現場の壁に沿って作業を行なう場合、
建設機械を壁に沿って駐機する場合でも、運転席、エン
ジンカバーの側面部分と壁との間にはウォークスルーが
設けられているから、該ウォークスルーを通って運転席
に乗車または降車することができ、また建設機械の前後
方向に通り抜けることができる。特に、運転席がキャビ
ンカバーによって覆われたキャビンタイプの建設機械で
は、ウォークスルー内でドアを開扉することができるか
ら、狭い作業現場でもキャビンカバー内に出入りするこ
とができる。従って、乗降時等に建設機械を移動する必
要がなくなるから、建設機械の無駄な動きをなくして、
作業効率を向上することができる。また駐機スペースを
小さくすることができる。
【0052】請求項2の発明によれば、旋回動作を行な
う場合には、上部旋回体のウォークスルーが形成された
左右方向の片側の前端部角隅を運転席から目視し、該角
隅が作業現場の壁等の障害物に接触しないことを確認す
るだけで、カウンタウェイトがある程度車幅から突出す
る大きさであっても、見通しが悪いカウンタウェイトの
周囲が障害物に接触するのを確実に防止することがで
き、作業性、旋回動作時の安全性を高めることができ
る。
【0053】請求項3の発明によれば、ウォークスルー
を形成する床板となる側方床部に手すりを設けているか
ら、該手すりを把持した状態でウォークスルーに安全に
乗り降りすることができる。また、床板の側方床部上に
載置した予備部品、給油用タンク等を手すりに固定して
運搬することができ、修理作業、給油作業を作業現場で
行なうことができる。
【0054】請求項4の発明によれば、燃料を給油する
場合にウォークスルーを形成する床板となる側方床部上
に燃料が入った給油用タンクを載置することができるか
ら、載置した状態で給油用タンク内の燃料をエンジンカ
バーの側面部分に設けられた燃料給油口から給油するこ
とができ、給油作業時の労力を軽減することができる。
【0055】請求項5の発明によれば、キャビンカバー
に設けられるドアをウォークスルー内で開扉することが
できるから、狭い作業現場でもキャビンカバー内に出入
りすることができる。また、床板の側方床部とエンジン
カバーの側面部分とキャビンカバーの側面部分とに囲ま
れたウォークスルーを通って建設機械の前後方向に通り
抜けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による油圧ショベルを示
す正面図である。
【図2】油圧ショベルを拡大した状態で示す平面図であ
る。
【図3】旋回フレームとエンジンカバーを分離した状態
で示す分解平面図である。
【図4】床板の形状を示す運転席、キャビンカバー等を
省略した油圧ショベルの平面図である。
【図5】下部走行体、上部旋回体を拡大した状態で示す
左側面図である。
【図6】作業現場の壁の近傍に配置した油圧ショベルの
要部を拡大して示す平面図である。
【図7】本発明の第2の実施例による油圧ショベルを示
す平面図である。
【図8】図7中の上部旋回体を後方より示す外観斜視図
である。
【符号の説明】
1 下部走行体 2,21 上部旋回体 3,22 旋回フレーム 4,23 カウンタウェイト 5 エンジン 6,24 エンジンカバー 6A,24A 背カバー 6B,24B 後カバー 6C,24C 左カバー 6D,24D 右カバー 6E,24E 側面部分 7 燃料給油口 8,25 床板 8A,25A 中央床板部 8B,25B 左床板部 8C,25C 右床板部 9,26 運転席 10 キャビンカバー 11 ドア 12,27 ウォークスルー 13 手すり 15A,15B 作業装置 16 突出角隅部(角隅) 17 壁(障害物) 28 キャノピ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 孝治 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 遠藤 新一郎 茨城県新治郡千代田町新治1828

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部走行体と、該下部走行体上に旋回可
    能に設けられた上部旋回体と、該上部旋回体の前部に設
    けられた作業装置とを備えた旋回式建設機械において、 前記上部旋回体は、骨組み構造をなす旋回フレームと、
    前記作業装置とバランスさせるために該旋回フレームの
    後部に配置されたカウンタウェイトと、該カウンタウェ
    イトの前側に位置して前記旋回フレームに搭載されたエ
    ンジンと、該エンジンを覆って設けられ、前記上部旋回
    体の左右方向の片側に位置して前後方向に延びる側面部
    分を有するエンジンカバーと、該エンジンカバーの前側
    から側面部分の側方にかけて前記旋回フレームの上面を
    覆った床板と、前記エンジンカバーの前側に位置して該
    床板上に設けられた運転席と、該運転席とエンジンカバ
    ーの側面部分の側方に位置して前記床板の側方床部上の
    空間として形成され、前後方向に通り抜け可能なウォー
    クスルーとから構成したことを特徴とする旋回式建設機
    械。
  2. 【請求項2】 前記上部旋回体は前記ウォークスルーが
    形成された左右方向の片側の前端部角隅を前記カウンタ
    ウェイトの外周を基準にした旋回半径よりも径方向に突
    出させる構成としてなる請求項1に記載の旋回式建設機
    械。
  3. 【請求項3】 前記ウォークスルーを形成する床板とな
    る側方床部には手すりを設ける構成としてなる請求項1
    または2に記載の旋回式建設機械。
  4. 【請求項4】 前記エンジンカバーの側面部分には前記
    ウォークスルーを形成する床板となる側方床部の上方に
    位置して燃料給油口を設ける構成としてなる請求項1,
    2または3に記載の旋回式建設機械。
  5. 【請求項5】 前記運転席を覆うキャビンカバーを備
    え、該キャビンカバーは前記エンジンカバーの側面部分
    と概ね同一平面をなして延びる側面部分を有し、前記ウ
    ォークスルーは前記床板の側方床部とエンジンカバーの
    側面部分とキャビンカバーの側面部分とに囲まれた空間
    によって形成する構成としてなる請求項1,2,3また
    は4に記載の旋回式建設機械。
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