JPH11504517A - オリゴヌクレオチドの化学結合による核酸検出及び増幅 - Google Patents

オリゴヌクレオチドの化学結合による核酸検出及び増幅

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JPH11504517A JP8533438A JP53343896A JPH11504517A JP H11504517 A JPH11504517 A JP H11504517A JP 8533438 A JP8533438 A JP 8533438A JP 53343896 A JP53343896 A JP 53343896A JP H11504517 A JPH11504517 A JP H11504517A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、2つのオリゴヌクレオチドプローブ相補対を用いることにより、標的核酸を増幅する方法に関する。そのプローブ対の各々のメンバーは、そのプローブ対のテンプレートへのハイブリダイゼーションの後に官能基が互いに隣接する時に、プローブの連結を許容する化学官能基を含む。各々の対のプローブは、標的とハイブリダイズし、そして化学官能基を含む第1の領域並びに図に示されるように標的が独立して連結するのを防ぐ第2の保護領域の2つの領域から構成される。その対の他方のプローブは、対応する化学官能基を有する。第1のプローブ対の連結に基づいて、新しく連結した第1のプローブ対は第2の相補プローブ対のためのテンプレートとして働き、その第2のものは次に連結していない第1のプローブ対のためのテンプレートとして働き得る。このサイクル増幅は、単に点変異のみにより異なる配列の選択的増幅のために十分にセンシティブであり、それゆえ点変異検出及び遺伝子型検出に、並びにサンプル中の特定の核酸の存在又は欠損を決定するのに適している。

Description

【発明の詳細な説明】 オリゴヌクレオチドの化学結合による核酸検出及び増幅 発明の分野及び背景 本発明は、テストサンプル中に存在する標的核酸配列を増幅及び検出するため の非酵素的方法及びキットに関する。 更に詳しくは、本発明は、遺伝材料のサンプル中の特定の配列の存在を検出す るための方法及びキットに関する。本発明の方法及びキットは、検査される配列 における小さな変化に高い感度を有し、これにより例えば点変異、即ちDNA 配列 における一塩基対変換のような微小な配列変換の検出のために役立つ。 本方法及びキットは遺伝材料のサンプル中の外来遺伝子配列の存在を同定する ため、例えば植物及び動物DNA 中の特定のバクテリア又はウイルスヌクレオチド 配列の存在を検出するためにも役立つ。本方法は、核酸の化学的増幅(Chemical Amplification of Nucleic Acids)と題され、ChAVA として略記される。 ここ20年間、極めて多数のヒト遺伝子が単離され、十分に配列決定されており 、例えば嚢胞性線維症、血友病、レッシュ−ナイハン症候群、βサラセミア、鎌 状赤血球貧血、フェニルケトン尿症、テイ・サック(Tay−Sachs)、ゴーチャー(G aucher)、デュヘン/ベッカー(Duchen/Becker)筋ジストロフィー及び多くの 他のもののような多くの病気の遺伝的基盤が解明されている。多数の遺伝病は、 異なる個体の遺伝子における周知の数のヌクレオチドの置換(例えば点変異)、 又は欠失もしくは挿入のようなかわりの配列変換により引きおこされることが示 されている。例えばCFTRにおける177 の異なる点変異並びに66の異なる挿入及び 欠失が、遺伝子に関連する 病気である嚢胞性線維症のためのかわりの遺伝子源として同定されている(Darv asi,A.及びKerem,B.(1994)Short tandem repeats and mutation in the re gion of human gene.in press)。このような点変異又は小さな配列変換の結果 として、このような遺伝子によってコードされたタンパク質が産生されず、時期 尚早に端が切り取られ、又はその機能に影響を与える修飾形態で産生される。多 くの証拠は、変化しやすい浸透度の少くとも一部分、例えば始まる年齢及び激し さ、遺伝病の特徴的ないくつかのものはそれらの関連する遺伝子における配列変 換の変化性のためである。更に、多くの癌は、特定の遺伝子における体細胞の変 異と関連することが示されている。 個体から遺伝材料を得て、ポリメラーゼ鎖反応(PCR)技術を用いて特定の遺伝 子領域を増幅し、そして次にDNA 配列決定により又は他の変異検出アプローチに より同定することが、個体がこの領域のいずれかの特定の部位に変異を有するか 否かにかかわらず現在可能である。更に、このような個体の遺伝子型を決定する こと、即ち個体が健康であるか否か、特定の病気を有するか否か又は個体が“キ ャリアー”であるか否か、即ちテストされる部位の変異について異型接合である か否かを決定することも可能である。胎児細胞でこのような分析を行う場合、胎 児が特定の遺伝病を有する可能性を決定することが可能になる。これは、特別の 食事又は薬剤を用いて、又は遺伝療法を用いて生まれてからすぐに病気の治療を 行うことを許容し得、又は治療が不可能ならば、妊娠を止めることを選択するこ とも可能である。 このような技術は、いくつかの他の適用、例えば典型的にほんの少しのサンプ ルしか利用できない法医学において、父系の問題において、及び特定の病原体の 核酸、例えばHIV のようなウイルス源の 核酸の存在についてのサンプル分析においても重要になっている。 上述のように、多くの遺伝病が多種の変換遺伝子源を有する。これらの病気の いくつかは特定の集団においてからなり一般的である。例えば;β−サラセミア の原因であるβ−グロビン欠損対立遺伝子は特定の中東の集団に広範囲に広がっ ており;種々の欠損CFTR対立遺伝子は20人の個体に1人(5%の割合で異種接合 形態であり、その病気は世界の白色人種系の約1/1600の個体に影響を与えてい る(Harrison's Principles of Internal Medicine 9th Ed.Issel bacher,Ada ms,Braunwald,Petersdorf and Wilson Eds,McGraw-Hill Book company,N.Y .,pp.1233)。高頻度の嚢胞性線維症及び他の遺伝病のため、DNA 配列変換の 有効かつ正確な検出を可能にし、それを行うのに技術者を必要としない低費用の 方法の必要性が広く認められ、それを有することは極めて有利であろう。 点変異を検出するための最も基本的な方法はDNA 配列決定であり、最も広く用 いられている配列決定法は、ジデオキシヌクレオチド鎖ターミネーション法(Sa nger F.(1981),Science 214,1205-1210)に基づく。DNA 及びジデオキシヌク レオチド接合蛍光染料、並びに適切な検出システムの開発は、基本的なジデオキ シ鎖ターミネーション技術の改良及び自動化を可能にした。 周知のDNA 配列における変換の存在を測定するのに用いられている他の方法は 、対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチド(ASO)ハイブリダイゼーション;逆−ASO ;制限部位形成PCR(PG−PCR);変性/温度勾配ゲル電気泳動(D/TGGE);一本 鎖コンホメーション多形性(RFLP);PCR 制限フラグメント長多形性(PCR−PELP );ヌクレアーゼ保護アッセイ;化学開裂及び他のあまり頻繁に用いられていな い方法を含む。 これらの方法は、相当に化学的に重要であるが、多くの個体にお ける種々のDNA 変換の広範囲のスクリーニングに適用できる方法にする1以上の 以下の点を欠くので、それらの機械的操作を制限する欠点がある。これらの点は 、(1)(a)その多くがいくつかの複雑なステップ、特にゲル電気泳動及び/ 又は複雑なブロッティング及びハイブリダイゼーション手順を含む手順の正確な 実行、並びに(b)結果を解釈することのために高度の技術者が必要とされ;( 2)いずれかの新しいDNA 変換の検査前に厳密な較正ステップが必要とされ;( 3)理論的に上述の手順のいくつかは全ての変換の検出に適しておらず;(4) いくつかのものはその手順自体及び/又はそれらの結果の解釈に関して時間及び 労力を消費し;(5)その手順のいくつか、特にゲル電気泳動に関するものは自 動化が難かしく;とりわけ(6)これらの方法は全て、高価であることに加えて 、不要なヌクレアーゼ汚染物の活性及び濃縮において一組ごとのバリエーション を示す、DNA 及びRNA ポリメラーゼ制限エンドヌクレアーゼ、並びに一本鎖特異 的エンド−及びエキソヌクレアーゼ等に基づくことを含む。このようなバリエー ションはこれらの方法の信頼性を減少させる。 上述のように、ここ20年にわたる分子生物学の分野の進展は、患者及び他の被 検体から得られたテストサンプルにおける特定の核酸配列の検出を可能にした。 このようなテストサンプルは血清、尿、便、唾液、羊膜液、及び他の体液を含む 。特定の核酸配列の検出は、遺伝病、並びにヒト及び他の種における病原性バク テリア及びウイルス病原因体の存在を同定するのに用いることができる。 関心の多くの場合において、要求される核酸配列に検査されるサンプル中に極 めて低い濃度で存在する。このような場合、アッセイ感度を上げることができな いなら、要求される分子の存在は検出することができない。 標的核酸配列を増幅し、検出するための標準的な方法は、ポリメラーゼ鎖反応 (PCR)である(Saikiら、Science 239,487(1988)及びMullisら(米国特許 4,683, 195号)を参照のこと)。PCR での問題は、擬似的バックグラウンドシグナルを 導く非特異的重合である。 PCR 法は、特定の核酸配列の増幅を目的とする。それは、増幅されるべき配列 のいずれかの鎖各々に対して相補的な2つのオリゴヌクレオチドプライマーを用 いて要求される特定の核酸配列を繰り返しの複製を可能にする。これらのプライ マーが組み込まれた伸長した生成物は、次に後の複製ステップのテンプレートと なる。その方法は、増幅の前に配列が精製されず、特定のサンプル中に一つの複 製しか存在しない場合でさえ幾何学的比率で要求される核酸配列の濃度を選択的 に増加させる。PCR 法は、一本鎖又は二本鎖DNA 又は相補的DNA(cDNA)を増幅す るのに用いることができる。 PCR 技術は、ポリヌクレオチド分子の迅速かつ大規模な増幅を行う点で役立つ 。しかしながら、PCR 法を標的核酸配列の増幅に適用する場合に2つの実際の問 題がある;(1)増幅プライマーとの、検査される核酸中の外来配列との間の非 特異的ハイブリダイゼーションは、不適切な配列の同時増幅を引きおこし得る。 更に、増幅のレベルが増加するにつれて、それらの同時増幅生成物の最も増加す る;(2)各々の開始テンプレートについて数百万の複製を直ちに形成するため のPCR の能力のため、先の反応の最終生成物の他のサンプルへの偶発的な導入が 誤った陽性の結果を導く。 PCR の出現は、更なる増幅方法の発達を導いた。1つのこのようなかわりの方 法は、標的核酸配列を増幅するためのリガーゼ鎖反応(LCR)として知られるBackm an ら(EP320308)によって開示される。LCR において、4つのオリゴヌクレオ チドプローブを過剰に用いた。第1及び第3のプローブは、相補的オリゴヌクレ オチドプロー ブ対を形成する。第2及び第4のプローブは他の相補的オリゴヌクレオチド対を 形成する。第1及び第2のプローブは、標的核酸配列の第1鎖において隣接する 配列とハイブリダイズする。ハイブリダイズする場合、第1及び第2プローブは 、リガーゼが2つのプローブを融合産物に連結され得るように、5’ホスフェー ト−3’ヒドロキシ関係において互いに隣接する。また、第3及び第4のプロー ブは、標的核酸配列の第2の鎖において隣接している配列とハイブリダイズする 。ハイブリダイズした時、第3及び第4のプローブは、リガーゼが2つのプロー ブを第2の融合した産物に連結し得るように5’ホスフェート−3’ヒドロキシ ル関係において互いに隣接する。 第1及び第2の融合産物を、サンプル中の標的集団を二倍化することにおいて 標的鎖から分離する。次にその融合産物を相補的プローブとハイブリダイズさせ ることにより、更なるLCR 反応のためのテンプレートとして供した。ハイブリダ イゼーション連結及び変性のサイクルを繰り返すことにより、融合したプローブ の集団は幾何学的割合で増加する。その融合したプローブを標準的方法により検 出した。 それらの増幅は、材料の最初の量が極めて少い場合でさえ関心の配列の迅速な 分析又はキャラクタリゼーションを許容する。しかしながら、標的シグナルに伴 う標的でない配列の増幅は増幅過程の信頼性を損なうので、増幅過程が極めて特 異的であることが重要である。 LCR に関連する1つの問題は、定義により、その手順は4つのオリゴヌクレオ チドプローブ及びリガーゼを要求し、オリゴヌクレオチドプローブの非特異的“ 平滑断端連結”を生じ得る。このような起こるべくしておこる非特異的“平滑断 端連結”は、融合した産物 の標的と独立した幾何学的増幅を引きおこす。これは、誤った陽性結果の高バッ クグラウンドシグナルを導き得る。これらの標的と独立した産物は、要求される 増幅された標的配列から区別がつかない。 PCR 及びLCR の両方は、増幅を行うために、各々ポリメラーゼ又はリガーゼの 要求による更なる欠点を有する。高価であることに加えて、このような酵素は、 不要なヌクレアーゼ汚染物の活性及び濃度において多くのバリエーションを示す 。このようなバリエーションは、これらの方法の信頼性を更に減ずる。 増幅過程における酵素の使用を克服するために、Segev(国際PCT 出願VS94/066 90)は、いずれかの特定の核酸配列の非酵素的増幅を目的とした新しい化学的方 法を開示した。化学的増幅反応(CAR)と命名されたこの方法においては、以下の 2つのオリゴヌクレオチドプローブ相補鎖対が用いられる: (a)第1のオリゴヌクレオチドプローブ相補鎖対は、オリゴヌクレオチドプ ローブ1及びオリゴヌクレオチドプローブ1’からなり、第2のオリゴヌクレオ チドプローブ相補鎖対は、オリゴヌクレオチドプローブ2及びオリゴヌクレオチ ドプローブ2’からなる。 (b)オリゴヌクレオチドプローブ1は、長い配列H及び短い配列Iを含み、 オリゴヌクレオチドプローブ1’は長い配列H’及び短い配列I’を含み;オリ ゴヌクレオチドプローブ2は、長い配列J及び短い配列Kを含み;オリゴヌクレ オチド2’は長い配列J’及び短い配列K’を含む; (c)オリゴヌクレオチドプローブ1及び2は第1のオリゴヌクレオチド対を 形成し、他方オリゴヌクレオチドプローブ1’及び2’は第2のオリゴヌクレオ チド対を形成し;オリゴヌクレオチドプローブ1の長い配列H及びオリゴヌクレ オチドプローブ2の長い配 列Jは標的配列の隣接部分と相補的であり;そしてオリゴヌクレオチドプローブ 1’の長い配列H’及びオリゴヌクレオチド2’の長い配列J’に標的配列の隣 接部分と相補的である; (d)オリゴヌクレオチドプローブ1の短い配列Iはオリゴヌクレオチドプロ ーブ2の短い配列Kと相補的であり、オリゴヌクレオチドプローブ1’の短い配 列I’はオリゴヌクレオチドプローブ2’の短い配列K’と相補的であり;短い 配列は標的配列とハイブリダイズしない; (e)短い配列を構成する核酸の糖及び塩基成分は、化学的官能基X及びY( ここでX及びY基は化学的結合を形成することができる)で修飾される。CAR の ために用いられるオリゴヌクレオチドプローブは、その垂直線が長い配列と短い 配列との間の境界を画定する図1に示す。 (f)これらのオリゴヌクレオチドプローブを標的配列及び標的相補配列から 構成される二本鎖配列と接触させて作る場合、図2に示すハイブリダイゼーショ ンが起こる。 CAR 法において、長い配列は標的に向けられたハイブリダイゼーションに役立 ち、短い配列は次二重の機能に役立つ:(a)それらは、長い配列が標的配列と ハイブリダイズしない場合に互いに相互作用することから化学的活性基X及びY を保護し、それゆえ制限する;(b)それらは、化学活性基X及びYを近くにし 、そして長い配列が標的配列とハイブリダイズした時のそれらの相互作用を容易 にし、短い配列間のハイブリダイゼーションを導く。 しかしながら、この方法は、熱力学的安定性の高い(図3に示される)交差様 構造を形成し得、増幅に基づいて、テンプレートにおいて、独立した誤った陽性 増幅生成物を生じ得るので主な欠点を有する。 上述の方法の他の欠点は、点変異、即ち一塩基対変換のような微小な配列変換 により異なる標的核酸配列の中で識別することができないことである。それゆえ 、CAR 法は、点変異のような微小な配列変換の検出には適していない。 本発明の目的は、ポリメラーゼもリガーゼも用いず、にせのバックグラウンド シグナルを削減し、そしてそれゆえ核酸の化学的増幅反応の信頼性を改良する標 的配列を増幅及び検出する簡単、迅速かつ極めて正確な方法を提供することであ る。 本発明の他の目的は、例えば一塩基変換、即ち点変異のような微小な配列変換 によって異なる核酸配列を識別して増幅するのに十分にセンシティブである核酸 を化学的に増幅するためのセンシティブな方法を提供することである。 本発明の更に他の目的は、その場で検出することができ、増幅に関連した検出 可能なシグナルを発し、増幅後の反応容器を再び開ける必要なく、前の増幅生成 物による汚染の問題を削減し、それにより誤った陽性の結果を削減する上述の本 発明の方法を行うために用いられるべき診断キットを提供することである。 発明の概要 本発明は、テストサンプル中に存在し得る標的核酸配列を検出するための方法 及びキットに関する。本方法は、例えば点変異、即ち一塩基対変換のような微小 な配列変換により異なる配列間を識別するのに十分にセンシティブである。本方 法は、増幅手順及び検出手順の両方を用いることができる。当業者に明らかにな るであろうこれら及び他の目的は、サンプル中で、標的配列から構成される一本 鎖核酸標的分子、又は標的配列及び標的相補配列から構成される二本鎖核酸標的 分子を増幅及び検出するための方法を提供することに より達成される。 増幅は、最少で2つのオリゴヌクレオチドプローブ相補鎖対を用いて行われ、 ここでオリゴヌクレオチドプローブ相補鎖対の両方の対からのメンバーオリゴヌ クレオチドプローブは、テンプレートとして作用する存在するべき標的核酸配列 及び標的核酸相補配列の所定の部分に相補的である2つのオリゴヌクレオチドプ ローブ対を形成する。オリゴヌクレオチドプローブの各々の対のメンバーのヌク レオチド配列は、各々のオリゴヌクレオチドプローブ対が非接触様式で予め決め られた標的配列のヌクレオチドの広がりを本質的に覆うように、標的核酸配列の 異なる部分と相補的となるように選択される。これらの特有のオリゴヌクレオチ ドプローブ対により行われる増幅のモードは以下のステップからなる: (a)第1のオリゴヌクレオチドプローブ相補鎖対及び第2のオリゴヌクレオ チドプローブ相補鎖対を、関心の核酸中に存在するヌクレオチド塩基の広がりに 接触させ、ここで (i)第1のオリゴヌクレオチドプローブ相補鎖対がオリゴヌクレオチドプロ ーブ1及びオリゴヌクレオチドプローブ1’からなり、第2のオリゴヌクレオチ ドプローブ相補鎖対はオリゴヌクレオチドプローブ2及びオリゴヌクレオチドプ ローブ2’からなり; (ii)オリゴヌクレオチドプローブ1は長い部分α及び短い部分α’を含むタ ーゲッティング配列A、並びに保護配列Bからなり;オリゴヌクレオチドプロー ブ1’はターゲッティング配列A’及び保護配列Bからなり; (iii)オリゴヌクレオチドプローブ2はターゲッティング配列Cからなり; オリゴヌクレオチドプローブ2’は長い部分γ及び短い部部γ’を含むターゲッ ティング配列C’からなり; (iv)オリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列A のα部及びオリゴヌクレオチドプローブ1’のターゲッティング配列A’は互い に相補的であり; (v)オリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティング配列C及びオリゴヌ クレオチドプローブ2’のターゲッティング配列C’のγ部は互いに相補的であ り;オリゴヌクレオチドプローブ2’のターゲッティング配列C’のγ’部及び オリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列Aのα’部は互いに相補 的であり; (vi)オリゴヌクレオチドプローブ1及び2は、オリゴヌクレオチドプローブ 1のターゲッティング配列A及びオリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティ ング配列Cが標的配列の隣接部分に相補的である第1のオリゴヌクレオチド対を 形成し; (vii)オリゴヌクレオチドプローブ1’及び2’は、オリゴヌクレオチドプ ローブ1’のターゲッティング配列A’及びオリゴヌクレオチドプローブ2’の ターゲッティング配列C’が標的相補配列の隣接部分に相補的である第2のオリ ゴヌクレオチド対を形成し; (viii)保護配列Bは、ターゲッティング配列A及びターゲッティング配列C が標的配列とハイブリダイズする場合に標的配列とハイブリダイズせず、 (ix)保護配列B’は、ターゲッティング配列A’及びターゲッティング配列 C’が標的相補配列とハイブリダイズする場合に標的相補配列とハイブリダイズ せず、 (x)ターゲッティング配列A及び保護配列Bの結合において、化学官能基X 1はオリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列Aの最後のヌクレオ チドの糖又は塩基成分に結合し;オリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティ ング配列Cの最後のヌクレオチドの糖及び塩基成分は化学官能基Y1で修飾され ;化学官能基X1は化学官能基Y1と反応性があり; (xi)ターゲッティング配列A’及び保護配列B’の結合において、化学官 能基X2はオリゴヌクレオチドプローブ1’のターゲッティング配列A’の最後 のヌクレオチドの糖又は塩基成分に結合され;オリゴヌクレオチドプローブ2’ のターゲッティング配列C’の最後のヌクレオチドの糖又は塩基成分は化学官能 基Y2で修飾され;化学官能基X2は化学官能基Y2と反応性を有し、 (xii)ターゲッティング配列A及びターゲッティング配列Cが標的配列とハ イブリダイズする場合、化学官能基X1は化学官能基Y1と反応して化学結合を 形成し、結合したオリゴヌクレオチドの相補鎖(即ち増幅)生成物が形成され; ターゲッティング配列A’及びターゲッティング配列C’が標的相補配列とハイ ブリダイズする場合、化学官能基X2は化学官能基Y2と反応して化学結合を形 成し、増幅生成物の相補鎖を形成し; (b)オリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列A及びオリゴヌ クレオチドプローブ2のターゲッティング配列Cが標的配列の隣接部分とハイブ リダイズすることができ、オリゴヌクレオチドプローブ1’のターゲッティング 配列A’及びオリゴヌクレオチドプローブ2’のターゲッティング配列C’が標 的相補配列の隣接部分とハイブリダイズすることができるためのハイブリダイゼ ーション条件を供し; (c)化学官能基X1及びY1の間に化学結合を形成することにより、ステッ プ(b)後にハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドプローブ1及びオリゴヌク レオチドプローブ2が互いに標的配列の隣接部分に連結し、それにより標的相補 配列を有する第1の連結オリゴヌクレオチド生成物を形成することを可能にする 条件を供し; (d)化学官能基X2及びY2の間に化学結合を形成することにより、ステッ プ(b)後にハイブリダイズしたオリゴヌクレオチド プローブ1’及びオリゴヌクレオチドプローブ2’が互いに標的相補配列の隣接 部分に連結し、それにより標的配列を有する第2の連結オリゴヌクレオチド生成 物を形成することを可能にする条件を供し; (e)前記サンプルを変性条件下に処理し; (f)要求される回数、ステップ(b)〜(e)を繰り返し; (g)前記連結したオリゴヌクレオチド生成物を検出する 本発明の方法は、標的核酸配列における例えば点変異、即ち一塩基対変換のよ うな微小な配列変換の検出にも適している。これにより、4つのオリゴヌクレオ チドプローブの2つのセットがデザインされる。第1のセットは、野生型標的核 酸、及び野生型標的核酸相補配列の増幅を目的とし、他方第2のセットは、変異 標的核酸配列及び変異標的核酸相補配列の増幅を目的とする。オリゴヌクレオチ ドプローブのセットは次のステップに従って用いられる: (a)第1及び第2のオリゴヌクレオチドプローブセットを関心の核酸中に存 在するヌクレオチド塩基の広がりに接触させ、ここで (i)第1のオリゴヌクレオチドプローブセットは野生型配列を増幅するよう デザインされ、上述のものの構築において似た1,1’2及び2’で示された4 つのオリゴヌクレオチドプローブを含み;オリゴヌクレオチドプローブ1及び1 ’は第1のオリゴヌクレオチドプローブ相補対を形成し;オリゴヌクレオチドプ ローブ2及び2’は第2のオリゴヌクレオチドプローブ相補対を形成し;オリゴ ヌクレオチドプローブ1及び2は第1のオリゴヌクレオチドプローブ対を形成し ;オリゴヌクレオチドプローブ1’及び2’は第2のオリゴヌクレオチドプロー ブ対を形成し; (ii)第2オリゴヌクレオチドプローブセットは変異配列を増幅するようデザ インされ、第1のオリゴヌクレオチドプローブセット のオリゴヌクレオチドプローブ1,1’,2及び2’各々の構築において似た3 ,3’4及び4’で示される4つのオリゴヌクレオチドプローブを含み;オリゴ ヌクレオチドプローブ3及び3’は第3のオリゴヌクレオチドプローブ相補対を 形成し;オリゴヌクレオチドプローブ4及び4’は第4のオリゴヌクレオチドプ ローブ相補対を形成し;オリゴヌクレオチドプローブ3及び4は第3のオリゴヌ クレオチドプローブ対を形成し;オリゴヌクレオチドプローブ3’及び4’は第 4のオリゴヌクレオチドプローブ対を形成し; (iii)オリゴヌクレオチドプローブ1及び3は各々、長い部分α及び短い部 分α’を含むターゲッティング配列Aから、並びに保護配列B及びDから構成さ れ;オリゴヌクレオチドプローブ1’及び3’は各々ターゲッティング配列A’ 並びに保護配列B’及びD’から構成され; (iv)オリゴヌクレオチドプローブ2及び4は各々ターゲッティング配列Cか ら構成され;オリゴヌクレオチドプローブ2’及び4’は各々、長い部分γ及び 短い部分γ’を含むターゲッティング配列C’から構成され; (v)オリゴヌクレオチドプローブ1及び3のターゲッティング配列Aのα部 並びにオリゴヌクレオチドプローブ1’及び3’のターゲッティング配列A’は 各々互いに相補的であり; (vi)オリゴヌクレオチドプローブ2及び4のターゲッティング配列C並びに オリゴヌクレオチドプローブ2’及び4’のターゲッティング配列C’のγ部分 は各々互いに相補的であり;オリゴヌクレオチドプローブ2’及び4’のターゲ ッティング配列C’のγ’部分並びにオリゴヌクレオチドプローブ1及び3の配 列Aのα’部分は各々互いに相補的であり; (vii)第2のオリゴヌクレオチドプローブセットのオリゴヌクレ オチドプローブ3’及び4の配列は第1のオリゴヌクレオチドプローブのオリゴ ヌクレオチドプローブ1’及び2の配列と同一か又は極めて類似しており;第2 のオリゴヌクレオチドプローブセットのオリゴヌクレオチドプローブ3及び4’ の配列は、オリゴヌクレオチドプローブ1及び2’がその位置で各々野生型標的 配列及び野生型標的相補配列と十分に相補的であり、オリゴヌクレオチドプロー ブ3及び4’がその位置で各々変異標的配列及び変異標的相補配列と十分に相補 的であるように、決められた配列変換の位置で第1のオリゴヌクレオチドプロー ブセットのオリゴヌクレオチドプローブ1及び2各々のそれと異なり; (viii)オリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列A及びオリゴ ヌクレオチドプローブ2のターゲッティング配列Cは野生型標的配列の隣接部分 と相補的であり;オリゴヌクレオチドプローブ3のターゲッティング配列A及び オリゴヌクレオチドプローブ4のターゲッティング配列Cは変異標的配列の隣接 部分と相補的であり; (ix)オリゴヌクレオチドプローブ1’のターゲッティング配列A’及びオリ ゴヌクレオチドプローブ2’のターゲッティング配列C’は野生型標的相補配列 の隣接部分と相補的であり;オリゴヌクレオチドプローブ3’のターゲッティン グ配列A’及びオリゴヌクレオチドプローブ4’のターゲッティング配列C’は 変異標的相補配列の隣接部分と相補的であり; (x)ターゲッティング配列A及びターゲッティング配列Cがそれらの標的配 列とハイブリダイズする場合、保護配列B及びDは各々野生型又は変異標的配列 とハイブリダイズせず、 (xi)ターゲッティング配列A’及びターゲッティング配列C’がそれらの 標的相補配列とハイブリダイズする場合、保護配列B ’及びD’は各々野生型又は変異標的相補配列とハイブリダイズせず、 (xii)オリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列A及び保護配 列Bの連結において化学官能基X1は配列Aの最後のヌクレオチドの糖又は塩基 成分に結合し;オリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティング配列Cの最後 のヌクレオチドの糖又は塩基成分は化学官能基Y1で修飾され;化学官能基X1 は化学官能基Y1と反応性を有し; (xiii)オリゴヌクレオチドプローブ3のターゲッティング配列A及び保護 配列Dの連結において、化学官能基X3は配列Aの最後のヌクレオチドの糖又は 塩基成分に結合し;オリゴヌクレオチドプローブ4のターゲッティング配列Cの 最後のヌクレオチドの糖又は塩基成分は化学官能基Y3で修飾され;化学官能基 X3は化学官能基Y3と反応性を有し; (xiv)オリゴヌクレオチドプローブ1’のターゲッティング配列A’及び保 護配列B’の連結において、化学官能基X2は配列A’の最後のヌクレオチドの 糖又は塩基成分に結合し;オリゴヌクレオチドプローブ2’のターゲッティング 配列C’の最後のヌクレオチドの糖又は塩基成分は化学官能基Y2で修飾され; 化学官能基X2は化学官能基Y2と反応性を有し; (xv)オリゴヌクレオチドプローブ3’のターゲッティング配列A’及び保 護配列D’の連結において、化学官能基X4は配列A’の最後のヌクレオチドの 糖又は塩基成分に結合し;オリゴヌクレオチドプローブ4’のターゲッティング 配列C’の最後のヌクレオチドの糖又は塩基成分は化学官能基Y4で修飾され; 化学官能基X4は化学官能基Y4と反応性を有し; (xvi)オリゴヌクレオチドプローブ1及び2の各々のターゲッ ティング配列A及びターゲッティング配列Cは、野生型標的配列にハイブリダイ ズし、化学官能基X1は化学官能基Y1と反応して化学結合を形成し、そして野 生型連結オリゴヌクレオチド生成物の相補鎖が形成され;オリゴヌクレオチドプ ローブ1’及び2’のターゲッティング配列A’及びターゲッティング配列C’ は野生型標的相補配列とハイブリダイズし、化学官能基X2は化学官能基Y2と 反応して化学結合を形成し、そして野生型連結オリゴヌクレオチド生成物の鎖が 形成され; (xvii)オリゴヌクレオチドプローブ3及び4の各々のターゲッティング配 列A及びターゲッティング配列Cは、変異標的配列にハイブリダイズし、化学官 能基X3は化学官能基Y3と反応して化学結合を形成し、そして変異連結オリゴ ヌクレオチド生成物の相補鎖が形成され;オリゴヌクレオチドプローブ3’及び 4’のターゲッティング配列A’及びターゲッティング配列C’は各々変異標的 相補配列とハイブリダイズし、化学官能基X4は化学官能基Y4と反応して化学 結合を形成し、そして変異連結オリゴヌクレオチド生成物の鎖が形成され; (b)次のこと: (i)オリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列A及びオリゴヌ クレオチドプローブ2のターゲッティング配列Cが野生型標的配列の隣接部分と ハイブリダイズし; (ii)オリゴヌクレオチドプローブ1’のターゲッティング配列A’及びオリ ゴヌクレオチドプローブ2’のターゲッティング配列C’が野生型標的相補配列 の隣接部分とハイブリダイズし; (iii)オリゴヌクレオチドプローブ3のターゲッティング配列A及びオリゴ ヌクレオチドプローブ4のターゲッティング配列Cが変異標的配列の隣接部分と ハイブリダイズし; (iv)オリゴヌクレオチドプローブ3’のターゲッティング配列A’及びオリ ゴヌクレオチドプローブ4’のターゲッティング配列C’が変異標的相補配列の 隣接部分とハイブリダイズすること;を可能にする条件を供し、 (c)化学官能基X1及びY1の間に化学結合を形成することにより、ステッ プ(b)後にハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドプローブ1及びオリゴヌク レオチドプローブ2が互いに野生型標的配列の隣接部分に連結し、それにより野 生型標的相補配列を有する第1の連結オリゴヌクレオチド生成物を形成すること を可能にする条件を供し; (d)化学官能基X2及びY2の間に化学結合を形成することにより、ステッ プ(b)後にハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドプローブ1’及びオリゴヌ クレオチドプローブ2’が互いに野生型標的相補配列の隣接部分に連結し、それ により野生型標的配列を有する第2の連結オリゴヌクレオチド生成物を形成する ことを可能にする条件を供し; (e)化学官能基X3及びY3の間に化学結合を形成することにより、ステッ プ(b)後にハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドプローブ3及びオリゴヌク レオチドプローブ4が互いに変異標的配列の隣接部分に連結し、それにより変異 標的相補配列を有する第1の連結オリゴヌクレオチド生成物を形成することを可 能にする条件を供し; (f)化学官能基X4及びY4の間に化学結合を形成することにより、ステッ プ(b)後にハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドプローブ3’及びオリゴヌ クレオチドプローブ4’が互いに変異標的相補配列の隣接部分に連結し、それに より変異標的配列を有する第2の連結オリゴヌクレオチド生成物を形成すること を可能にする 条件を供し; (g)前記サンプルを変性条件下に処理し; (h)要求される回数、ステップ(b)〜(g)を繰り返し;そして (i)前記連結したオリゴヌクレオチド生成物を検出する。 また、本発明によれば、サンプル中で特定のヌクレオチド配列を増幅するため の診断キットであって、2以上のオリゴヌクレオチドプローブ相補対及び少くと も1の緩衝液からなる診断キットも提供する。 増幅後にテストチューブを開けることを含まない検出手順である増幅生成物の その場での検出を達成するための直進的試みは、それらが化学結合がそれらの間 に形成される時に検出可能な化合物を形成するような、X型及びY型の化学官能 基をデザインすることである。 検出可能な化合物は、例えばO.D.ユニットで比色的に、又は化合物の化学 的性質によって蛍光的に検出され得る。その化合物は、その化合物に対する直接 的又は間接的標識抗体、例えばモノクローナル抗体によっても検出され得る。 上述の増幅手順を行う間、少くとも2の一本鎖生成物B及びB’及び/又はD 及びD’が形成される。これらの一本鎖配列は連結オリゴヌクレオチド生成物に 特有であり、それゆえそのいくつか又は全てが2つの他の検出手順に従って、連 結オリゴヌクレオチド生成物を検出するために用いられる。簡明さの問題として 、検出手順は第1のオリゴヌクレオチドプローブセットについて本明細書に記載 されよう。もちろん第2のオリゴヌクレオチドプローブにも同様の試みがなされ 得る。 第1の検出手順においては、近接エネルギー転移ラベリング(pr oximity energy transfer labeling)に関する検出方法において2つの標識検出 オリゴヌクレオチドプローブが用いられる。第1の検出において、オリゴヌクレ オチドプローブはオリゴヌクレオチドプローブ1及び1’の各々保護配列B及び /又はB’を供する、第1の検出のために、オリゴヌクレオチドプローブは近接 標識成分R1に接合される。第2の検出オリゴヌクレオチドプローブB1及び/ 又はB’1接合されるのは対応する第2の近接標識成分R2である。第2の検出 、オリゴヌクレオチドプローブB1及びB’1は直接又は間接的にも連結され得 、連続分子B1−B’1も形成し得る。第2の検出オリゴヌクレオチドプローブ B1及びB’1は各々保護配列B及びB’に相補的である。第1及び第2標識検 出オリゴヌクレオチドプローブは、互いにハイブリダイズし、それゆえ近接ラベ ル成分R1及びR2を、検出可能なシグナルを形成するためにそれらの相互作用 のために十分に近位に運ぶ。2つの標識検出オリゴヌクレオチドプローブがハイ ブリダイズした場合、近接ラベル成分R1及びR2はそれらの間のエネルギー転 移反応がおこることを可能にする近位にまで運ばれ、その結果、測定可能なエネ ルギー放射を生ずる。 増幅生成物の第2の検出手順は、連結したオリゴヌクレオチド生成物に組み込 まれた一本鎖B及び/又はB’配列に接合したラベル成分Lの放離、並びにオリ ゴヌクレオチドプローブ1及び/又は1’に接合したアフィニティー分離成分S を通しての、テスト容器からの、それらに接合したラベル成分と一緒の全ての二 本鎖B及びB’配列の除去に基づく。一本鎖B及びB’配列は、一本鎖特異的ヌ クレアーゼを用いることにより、又は適切な化学的手順により、増幅後に核形成 (nucleated)され得、それらの接合したラベル成分を周囲の溶液に遊離させる。 増幅反応に用いられる1又は複数のオリ ゴヌクレオチドプローブの1又は複数の位置に、1又は複数のアフィニティー分 離成分Sが接合される。アフィニティー分離成分Sは、高アフィニティーで対の 片方S’に結合する能力を特徴とする。対の一方のアフィニティー分離成分S’ は好ましい固体支持体に付着される。増幅の後、一本鎖特異的核酸分解法は、連 結したオリゴヌクレオチド生成物に組み込まれた一本鎖配列B及びB’を分解す るのに用いられる。核酸分解の結果は、増幅のレベルに比例した量のラベル成分 Lの溶液への遊離である。これにより遊離されない場合、これらは連結オリゴヌ クレオチド生成物に組み込まれない配列B又はB’に接合されたラベル成分であ るラベル成分Lは、アフィニティー分離によって除去される。遊離したラベル成 分Lはこれにより検出され得る。 また本発明によれば、サンプル中の特定のヌクレオチド配列の存在を検出する ための診断キットであって、(a)2以上のオリゴヌクレオチドプローブ相補対 ;(b)近接ラベル成分に接合した2以上の検出オリゴヌクレオチドプローブ; 及び(c)少くとも1の緩衝液を含むキットを提供する。 あるいは、(a)2以上のオリゴヌクレオチドプローブ相補対であってその1 以上が分離成分に接合され、そしてその1以上がラベル成分に接合されているも の;(b)一本鎖特異的ヌクレアーゼ;及び(e)連結したオリゴヌクレオチド プローブのアフィニティー分離のための固体支持体からなる診断キットを提供す る。 図面の簡単な記載 本発明は、添付の図面を参照して、実例としてのみ本明細書に記載される。 図1は、先行技術の化学的増幅反応(CAR)法に用いられるオリゴ ヌクレオチドプローブの概略図である。 図2は、標的核酸配列及び標的核酸相補配列に接触した時のCAR 法のハイブリ ダイゼーションを特徴とするオリゴヌクレオチドプローブの概略図である。 図3は、それに基づく増幅がテンプレート独立性の誤った陽性増幅生成物を生 じ得るCAR 法下に用いられる高い熱動力学的安定性を特徴とするオリゴヌクレオ チドプローブの交差様構造の概略図である。 図4は、本発明の方法に従って核酸配列の増幅のために用いられるオリゴヌク レオチドプローブ対の概略図である。 図5は、本発明の方法に従って、核酸配列の増幅のために用いられる12の他の オリゴヌクレオチドプローブ対の概略図である。 図6は、本発明の方法に従って、核酸配列の増幅のために用いられるオリゴヌ クレオチドプローブの構築の概略図である。 図7は、標的核酸配列及び標的核酸相補配列に接触した時の本発明の方法のハ イブリダイゼーションを特徴とするオリゴヌクレオチドプローブの概略図である 。 図8は、本発明の方法下で用いられる高熱動力学的安定性のオリゴヌクレオチ ドプローブの構造の概略図である。 図9は、本発明の方法に従って、核酸配列の増幅の間の連結したオリゴヌクレ オチド生成物の形成の概略図である。 図10は、化学官能基Zで修飾されたアデニン誘導体A1,A2,A3及びA4 を示す。 図11は、化学官能基Zで修飾されたシトシン誘導体C1,C2,C3及びC4 を示す。 図12は、化学官能基Zで修飾されたグアニン誘導体G1,G2,G3及びG4 を示す。 図13は、化学官能基Zで修飾されたチミジン誘導体T1,T2,T3及びT4 を示す。 図14は、化学官能基Zで修飾されたウリジン誘導体V1,V2,V3及びV4 を示す。 図15は、例えばオリゴヌクレオチドプローブ1,1’,3及び3’において、 化学官能基Xとして機能するDiene を形成するようC−5位置においてウリジン が修飾されているシステムの Diels−Alder 反応についての好ましい実施形態を 示す。他方ターゲッティング配列C及びC’の終りにおいて、その糖は、例えば 化学官能基Yとして機能する2−ブテンジオール酸によりC−2’位置で修飾さ れる。 図16は、ヌクレオチド塩基に付着した化学官能基と共に、標的核酸配列又は標 的核酸相補配列に対する、ハイブリダイズしたターゲッティング配列A及びター ゲッティング配列C、又はターゲッティング配列A’及びターゲッティング配列 C’の概略図を示す。 図17は、二本鎖標的分子とハイブリダイズし、そして化学官能基により連結し て第1及び第2の連結オリゴヌクレオチド生成物を形成するオリゴヌクレオチド プローブの概略図を示す。 図18は、オリゴヌクレオチドプローブの、標的配列及び標的相補配列へのハイ ブリダイゼーション並びに連結オリゴヌクレオチドプローブを形成するための化 学官能基を通してのオリゴヌクレオチドプローブの連結を含む二本鎖配列の増幅 手順における第1のサイクルの概略図である。 図19は、化学官能基を通しての連結オリゴヌクレオチドプローブの形成の後の 、標的配列及び標的相補配列各々からの第1及び第2の連結オリゴヌクレオチド 生成物の変性の概略図である。 図20は、第1及び第2の連結オリゴヌクレオチド生成物が増幅過 程の第2及びその後の全てのサイクルの間に、更なる第2及び第1の連結オリゴ ヌクレオチド生成物各々の形成のためのテンプレートとして作用する能力の概略 図を示す。 図21は、A→G点変異により異なる核酸配列の選択的増幅を目的とした第1及 び第2のオリゴヌクレオチドプローブを構成するオリゴヌクレオチドプローブの 中の類似性及び差を示す。 図22は、同じ長さのものであるオリゴヌクレオチドプローブ相補対の使用を可 能にする許容される程度まで、ハイブリダイズした配列の3次構造を保存(disto re)する究極の化学官能基が、化学官能基が接合した修飾ヌクレオチド自体が増 幅選択的配列として作用するのに用いられる場合を示す。 図23は、本発明の方法の増幅手順の間に形成された一本鎖B及びB’保護配列 の概略図である。 図24は、近接エネルギー転移ラベリングに関するその場での検出方法に用いら れる標識検出オリゴヌクレオチドプローブの概略図である。 図25は、ハイブリダイズがB1−B’1分子を通して互いに結合した種々の数 の連結オリゴヌクレオチド生成物から構成される凝集物の形成を導く近接エネル ギー転移を含むその場での検出方法に用いられる標識検出オリゴヌクレオチドプ ローブの概略図である。 図26は、一本鎖特異的ヌクレアーゼの活性を通して一本鎖B及びB’保護配列 からのラベル成分の遊離及び検出並びにこれによりアフィニティー分離によって 遊離されないラベル成分Lの除去に関するその場での(in situ)検出方法の概略 図である。 図27は、アフィニティー分離に役立つ反応チューブの概略図である。 好ましい実施形態の記載 本発明は、テストサンプル中に存在する標的核酸配列を増幅及び検出するため の新規の非酵素的方法に、並びに該方法を行うのに用いるためのキットに関する 。本発明の方法は、増幅手順及び検出手順の両方に用いることができ、点変異、 即ち一塩基対変換のような微小な配列変換の検出にも役立つ。 本発明による方法の原理及び作用は、図面及びそれに伴う記載を参照してより よく理解され得る。 本発明は、検査されるサンプル中の標的核酸配列の存在を同定するための方法 、及びその変換が遺伝病に関連する遺伝子における微小な配列変換を同定するた めの方法を強調して詳細に記載されよう。後者の本発明の方法の適用が好ましい が、これは、当業者に疑う余地なく認められようが、本発明の唯一の適用を意味 するものではない。例えば、本発明は、種々の他の適用、例えばこれらに限定さ れないが、例えばHLA 座におけるもののような特定の遺伝子多形性に関連したも ののようなサンプル中の特定の遺伝子配列の検出;父性及び法医学におけるテス ト;並びに特定の癌の診断に用いられる。 本明細書に用いる場合、以下の用語は、以下に示される定義を有する。 標的核酸配列 本発明の方法は、ヌクレオチド配列の少くとも一部が相補オリゴヌクレオチド プローブ対が合成できるのに十分に詳しく知られているならば、標的核酸配列の 幾何学的増幅を行うことができる。本発明の方法によって行われる“増幅”は、 反応容器中に存在する要求される核酸分子の量の増加をいう。“実質的増幅”と は、約 100倍超の増幅をいう。本発明の方法によって増幅される標的核酸配列は 、一本鎖もしくは二本鎖DNA 、一本鎖もしくは二本鎖RNA 、一本鎖もしくは二本 鎖タンパク質核酸(PNA)又はDNA,RNA及び/又はPNA のハイブリッドであり得る 。本発明の増幅過程に酵素は用いられないので、それゆえ標的配列は精製又は非 精製形態であり得る。核酸のサンプルは、いずれかのソースから得ることができ 、天然又は合成であり得る。核酸のサンプルは、デオキシリボ核酸、リボ核酸、 もしくはデオキシリボ核酸及びリボ核酸のコポリマー又はそれらの組み合わせか ら作られ得る、関心の核酸は、試験管内で酵素的に合成され得、又は非酵素的に 合成され得る。関心の核酸を含むサンプルは、生物からのゲノム外DNA 、そのRN A 転写物、又はそのRNA 転写物から調製されたcDNAも含み得る。また、関心の核 酸は、ポリメラーゼ又はリガーゼ鎖反応によって合成され得る。 標的核酸配列を含む細胞は、本方法を行うのに用いられる試薬の存在下で溶解 される。典型的には、サンプルは、さもなければ核酸の増幅を妨害し得る外来材 料が除去されるのに十分な程度に処理される。例えば、本発明の方法を用いる分 析のための血清サンプルの調製は、25mlのMOPS(pH6.5)、2.5mM のEDTA及び 0.5 %のSDS 中で 2.5mg/mlの濃度でプロティナーゼKの存在下で70℃で1時間の血 清サンプルのインキュベーションからなり得る。 核酸サンプルは、オリゴヌクレオチドプローブがハイブリダイズする特定のヌ クレオチド配列を含む。標的配列が二本鎖であるなら、それは標的配列及び標的 相補配列と呼ばれるその相補鎖を含む。標的配列は12ヌクレオチド程度短くあり 得るが、好ましくは、少くとも16ヌクレオチド、より好ましくは少くとも20ヌク レオチドを含む。核酸サンプルの一部又は全核酸サンプルのいずれかを構成し得 る標的配列又は標的相補配列におけるヌクレオチドの最大数はない。 本発明の方法を用いて増幅され得る分子の中には、いずれかの天然の原核生物 、例えば病原性又は非病原性バクテリア、例えばこれらに限定されないが、大腸 菌、サルモネラ(Salmonella)、クロストリジウム(Clostridium)、クラミジア(Chlamydia )等;真核生物、例えば原生動物及び寄生虫、真菌、イースト、高等植 物、低級及び高級動物、例えば哺乳動物及びヒト並びに組織培養における細胞; 又はウィルス、例えばヘルペスウィルス、HIV、インフルエンザウィルス、エプ スタイン・バールウィルス、B型肝炎ウィルス等から得られたDNA 又はRNA の形 態の遺伝材料が含まれる。核酸分子は、化学的又は酵素的に合成されている又は 合成され得るいずれかの核酸分子でもあり得る。 これらのソースからのDNA 又はRNA は、例えば、ヒトを含む動物からの体液、 例えばこれらに限定されないが血液、尿、リンパ液、滑液、胆汁、粘液質、唾液 、月経液及び精液のサンプル中に見い出され得る。更に、DNA 又はRNA を含むサ ンプルは、例えば植物からの液体、例えばこれらに限定されないが、木質液、篩 部液、植物滲出液中に見い出され得る。DNA 又はRNA を含むサンプルは、例えば 、生きていないソース、例えばこれらに限定されないが食物、下水汚物、法医学 サンプル、湖、貯水所、川、及び海洋においても見い出され得る。 本発明の方法によって増幅されるべき核酸標的分子は、二本鎖又は一本鎖形態 であり得るが、拡散標的分子が二本鎖である場合、加熱、アルカリ処理、又は酵 素法のような当該技術で周知である方法により、増幅反応の始めにおいて、変性 剤により二本鎖を一本鎖に、又は部分的に一本鎖の形態にすることにより、最初 に処理することが好ましい。この処理を行うための一般的な方法は、Sambrook, J ら(Molecular Cloning :A Laboratory Manual,Cold Spring H arbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY(1989))により供される。 相補性 本明細書に用いる場合、逆平行二本鎖核酸構造を形成することができるなら、 2つの配列は互いに“ハイブリダイズ”すると呼ばれる。2つの核酸分子は、少 くとも慣用的な“低ストリンジェンシー”条件下で互いにアニールされるのを許 容するのに十分な安定性で互いにハイブリダイズすることができるなら、“相補 的”であると呼ばれる。 これにより、2つの相補分子に正確な相補性を示す必要はないが、少くとも安 定な二本鎖構造を形成することができるのに十分な配列の相補性が必要とされる 。それゆえ、完全な相補性から離れることは、二本鎖構造を形成するためのハイ ブリダイゼーションを完全に排除するのに十分でない限り、許容される。 オリゴヌクレオチドプローブ相補対 本明細書に用いられる“オリゴヌクレオチド相補対”という用語は、例えば図 4に示されるようなオリゴヌクレオチドプローブ1とオリゴヌクレオチドプロー ブ1’又はオリゴヌクレオチドプローブ2とオリゴヌクレオチドプローブ2’と して示される2つの異なるオリゴヌクレオチドプローブをいう。詳細に短い示さ れるであろうように、オリゴヌクレオチドプローブ1及び1’、オリゴヌクレオ チドプローブ2及び2’、オリゴヌクレオチドプローブ3及び3’並びにオリゴ ヌクレオチドプローブ4及び4’は、相補的である配列領域を分けあう。オリゴ ヌクレオチドプローブの相補対の各々のオリゴヌクレオチドプローブは等しいか 、又は図に示されるようにその同じメンバーに対して長さが異なる。標的配列又 は標的相補配列当りの2つのオリゴヌクレオチドプローブ相補対が、本発明の方 法を行う間に用いられ得ることがより理解されるはずである。 オリゴヌクレオチドプローブ対 本明細書に用いられる“オリゴヌクレオチドプローブ対”という用語は、第1 の“オリゴヌクレオチドプローブ対”としてオリゴヌクレオチドプローブ1及び 2のグルーピング、第2の“オリゴヌクレオチドプローブ対”としてオリゴヌク レオチドプローブ1’及び2’のグルーピング、第3の“オリゴヌクレオチドプ ローブ対”としてオリゴヌクレオチドプローブ3及び4のグルーピング、並びに 第4の“オリゴヌクレオチドプローブ対”としてのオリゴヌクレオチドプローブ 3’及び4’のグルーピングをいう。 オリゴヌクレオチドプローブは、好ましくは、デオキシリボヌクレオチドから 構成されるが、リボヌクレオチド及びヌクレオチドアナログ、例えばこれらに限 定されないが、タンパク質核酸(PNA)が許容される基質である。 図4の第1のオリゴヌクレオチドプローブ相補対を参照すると、オリゴヌクレ オチドプローブ1はターゲッティング配列A及び保護配列Bを有し;オリゴヌク レオチドプローブ1’はターゲッティング配列A’及び保護配列B’を有し;オ リゴヌクレオチドプローブ2はターゲッティング配列Cを有し;そしてオリゴヌ クレオチドプローブ2’はターゲッティング配列C’を有する。X及びYは化学 官能基であり、ここでX及びY基は化学結合を形成し得る。長円形は、簡単にい うと、一本鎖ループアウトであり、ターゲッティング配列Aの一部であり、そし てターゲッティング配列C’の一本鎖配列部分であろう。 当業者に理解されるように、20の少し異なる型がこれらのオリゴヌクレオチド プローブの中の配列アレンジメントについて存在する。これらの型は図5に示さ れ、(1)オリゴヌクレオチドプローブ 1はターゲッティング配列A及び保護配列Bを有し;オリゴヌクレオチドプロー ブ1’はオリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列Aより短いター ゲッティング配列A’を有し;オリゴヌクレオチドプローブ2はターゲッティン グ配列Cを有し;オリゴヌクレオチドプローブ2’はオリゴヌクレオチドプロー ブ2のターゲッティング配列Cより長いターゲッティング配列C’及び保護配列 B’を有し;(2)オリゴヌクレオチドプローブ1はターゲッティング配列A及 び保護配列Bを有し;オリゴヌクレオチドプローブ1’はオリゴヌクレオチドプ ローブ1のターゲッティング配列Aより長いターゲッティングの配列A’を有し ;オリゴヌクレオチドプローブ2はターゲッティング配列Cを有し;オリゴヌク レオチドプローブ2’はオリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティング配列 Cより短いターゲッティング配列C’及び保護配列B’を有し;(3)オリゴヌ クレオチドプローブ1はターゲッティング配列A及び保護配列Bを有し;オリゴ ヌクレオチドプローブ1’はオリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング 配列Aと同じ長さであるターゲッティング配列A’を有し;オリゴヌクレオチド プローブ2はターゲッティング配列Cを有し;オリゴヌクレオチドプローブ2’ はオリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティング配列Cと同じ長さのターゲ ッティング配列C’及び保護配列B’を有し;(4)オリゴヌクレオチドプロー ブ1はターゲッティング配列A及び保護配列Bを有し;オリゴヌクレオチドプロ ーブ1’はオリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列Aより短いタ ーゲッティング配列A’及び保護配列B’を有し;オリゴヌクレオチドプローブ 2はターゲッティング配列Cを有し;オリゴヌクレオチドプローブ2’はオリゴ ヌクレオチドプローブ2のターゲッティング配列Cより長いターゲッティングの 配列C’を有し;(5)オリゴヌクレオ チドプローブ1はターゲッティング配列A及び保護配列Bを有し;オリゴヌクレ オチドプローブ1’はオリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列A より長いターゲッティング配列A’及び保護配列B’を有し;オリゴヌクレオチ ドプローブ2はターゲッティング配列Cを有し;オリゴヌクレオチドプローブ2 ’はオリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティング配列Cより短いターゲッ ティング配列C’を有し;(6)オリゴヌクレオチドプローブ1はターゲッティ ング配列A及び保護配列Bを有し;オリゴヌクレオチドプローブ1’はオリゴヌ クレオチドプローブ1のターゲッティング配列Aと同じ長さのターゲッティング 配列A’及び保護配列B’を有し;オリゴヌクレオチドプローブ2はターゲッテ ィング配列Cを有し;オリゴヌクレオチドプローブ2’はオリゴヌクレオチドプ ローブ2のターゲッティング配列Cと同じ長さのターゲッティング配列C’を有 し;(7)オリゴヌクレオチドプローブ1はターゲッティング配列Aを有し;オ リゴヌクレオチドプローブ1’はオリゴヌクレオチドプローブ1の配列Aより短 いターゲッティング配列A’を有し;オリゴヌクレオチドプローブ2はターゲッ ティング配列C及び保護配列Bを有し;オリゴヌクレオチドプローブ2’はオリ ゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティング配列Cより長いターゲッティング 配列C’及び保護配列B’を有し;(8)オリゴヌクレオチドプローブ1はター ゲッティング配列Aを有し;オリゴヌクレオチドプローブ1’はオリゴヌクレオ チドプローブ1の配列Aより長いターゲッティング配列A’を有し;オリゴヌク レオチドプローブ2はターゲッティング配列C及び保護配列Bを有し;オリゴヌ クレオチドプローブ2’はオリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティング配 列Cより短いターゲッティング配列C’及び保護配列B’を有し;(9)オリゴ ヌクレオチドプローブ1はターゲッティ ング配列Aを有し;オリゴヌクレオチドプローブ1’はオリゴヌクレオチドプロ ーブ1の配列Aと同じ長さのターゲッティング配列A’を有し;オリゴヌクレオ チド2はターゲッティング配列C及び保護配列Bを有し;オリゴヌクレオチドプ ローブ2’はオリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティング配列Cの長さと 同じターゲッティング配列C’及び保護配列B’を有し;(10)オリゴヌクレオ チドプローブ1はターゲッティング配列Aを有し;オリゴヌクレオチドプローブ 1’はオリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティングの配列Aより短いター ゲッティング配列A’及び保護配列Bを有し;オリゴヌクレオチドプローブ2は ターゲッティング配列C及び保護配列B’を有し;オリゴヌクレオチドプローブ 2’はオリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティング配列Cより長いターゲ ッティング配列C’を有し;(11)オリゴヌクレオチドプローブ1はターゲッテ ィング配列Aを有し;オリゴヌクレオチドプローブ1’はオリゴヌクレオチドプ ローブ1のターゲッティング配列Aより長いターゲッティング配列A’及び保護 配列Bを有し;オリゴヌクレオチドプローブ2はターゲッティング配列C及び保 護配列B’を有し;オリゴヌクレオチドプローブ2’はオリゴヌクレオチドプロ ーブ2のターゲッティング配列Cより短いターゲッティング配列C’を有し;( 12)オリゴヌクレオチドプローブ1はターゲッティング配列Aを含み;オリゴヌ クレオチドプローブ1’はオリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配 列Aと同じ長さのターゲッティング配列A’及び保護配列Bを有し;オリゴヌク レオチドプローブ2はターゲッティング配列C及び保護配列B’を有し;オリゴ ヌクレオチドプローブ2’はオリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティング 配列Cと同じ長さのターゲッティング配列C’を有するものを含む。オリゴヌク レオチドプローブ3がオリゴヌクレオチ ドプローブ1に類似し;オリゴヌクレオチドプローブ4がオリゴヌクレオチドプ ローブ2に類似し;オリゴヌクレオチドプローブ3’がオリゴヌクレオチドプロ ーブ1’に類似し;そしてオリゴヌクレオチドプローブ4’がオリゴヌクレオチ ドプローブ2’に類似するオリゴヌクレオチドプローブ3,3’,4及び4’に ついて同様の型が存在することが理解される。 便利さのため、後の全ての記載は、オリゴヌクレオチドプローブ1がターゲッ ティング配列A及び保護配列Bを有し;オリゴヌクレオチドプローブ1’がター ゲッティング配列A’及び保護配列B’を有し;オリゴヌクレオチドプローブ2 がターゲッティング配列Cを有し;そしてオリゴヌクレオチドプローブ2’がタ ーゲッティング配列C’を有する上述のオプション4に関して行われよう。 図6に更に詳説するように、オリゴヌクレオチド1のターゲッティング配列A は、長い部分α及び短い部分α’を含み(α部分とα’部分との間の境目は図の 垂直線で示される);オリゴヌクレオチドプローブ2’のターゲッティング配列 C’は長い部分γ及び短い部分γ’を含み(γ部分γ’部分との間の境目は図の 垂直線で示される);オリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列A のα部分及びオリゴヌクレオチドプローブ1’のターゲッティング配列A’は互 いに相補的であり;オリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列Aの α’部分及びオリゴヌクレオチドプローブ2’のターゲッティング配列C’のγ ’部分は互いに相補的であり;オリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティン グ配列C及びオリゴヌクレオチドプローブ2’のターゲッティング配列C’のγ 部分は互いに相補的であり;オリゴヌクレオチドプローブ2’のターゲッティン グ配列C’及びオリゴヌクレオチドプローブ1の配列Aのα’部分は互いに相補 的である。X及びYは化学官能基であり 、ここでX及びY基は化学結合を形成し得る。同様の構造がオリゴヌクレオチド プローブ3,3’,4及び4’を特徴づける。簡明さのため、本明細書の記載の いくつかは、オリゴヌクレオチドプローブ1,2,1’及び2’のみに言及する であろうが、これらの記載は特に示さなければ、オリゴヌクレオチドプローブ3 ,4,3’及び4’にも適する。 図7に示すように、標的核酸配列がテストサンプル中に存在するなら、ターゲ ッティング配列A及びターゲッティング配列Cは選択されたハイブリダイゼーシ ョン条件下で安定なハイブリッドを形成するために標的配列の隣接領域に対して 全体的に相補的又は十分に相補的のいずれかである。標的核酸配列に相補的な鎖 がテストサンプル中に存在するなら、ターゲッティング配列A’及びターゲッテ ィング配列C’は、選択されたハイブリダイゼーション条件下で安定なハイブリ ッドを形成するために、標的相補配列に対して全体的に相補的であるが又は標的 相補配列の隣接領域に対して十分に相補的であるかのいずれかである。 本明細書に用いられる“標的配列の隣接領域”又は“標的相補配列の隣接領域 ”という用語は、好ましくは直ちに隣接して互いに並列するか、又は1もしくは 2ヌクレオチド塩基だけ離れているこれらの核酸分子中の配列をいう。 本明細書に用いられる“隣接(abutting)”という用語は、酵素的連結のよう にそれらの3’端と5’端位置の間に化学結合を形成しないが、X及びY化学官 能基(ここでX及びY基は以下に詳細に示されるであろうように化学結合を形成 し得る)の間に化学結合を形成し得るターゲッティング配列A及びC又はA’及 びC’をいう。 関連するオリゴヌクレオチドプローブのターゲッティング配列A 及びA’並びにターゲッティング配列C及びC’のヌクレオチドの最小数は、本 発明の増幅及び検出方法において十分な選択性を供する最も少い数である。例え ばこれらの配列は、少くとも6、好ましくは少くとも12、そしてより好ましくは 少くとも20のデオキシリボヌクレオチド又はそれらのアナログを含み得る。 関連するオリゴヌクレオチドプローブのターゲッティング配列A及びA’並び にターゲッティング配列C及びC’の最大長は、テストサンプル中の標的核酸配 列の長さのみによって制限される。これらの長さは、標的配列と安定なハイブリ ッドを形成するのに十分な長さのものであるはずであるが、好ましくは長すぎて 過剰なハイブリダイゼーション時間を要求しないものである。これらの配列のい くつかの適切な最大長は、200 ヌクレオチド、好ましくは150 ヌクレオチド、そ してより好ましくは100 ヌクレオチドである。これらの配列のいくつかの適切な 長さは、6〜100 ヌクレオチド、好ましくは10〜70ヌクレオチド、より好ましく は16〜50ヌクレオチド、そして最も好ましくは18〜30ヌクレオチドである。 保護配列B及びB’は、互いに相補的でなくともよいが、互いに相補的である ことが好ましい。保護配列B及びB’は好ましくは、検査される核酸サンプル中 に存在するいずれかの核酸配列にも相補的でない。保護配列B及びB’は、ラン ダムな万能配列からなり得るが、それらは1のオリゴヌクレオチドプローブ分子 から他のものに対して配列において異なり得る。 保護配列D及びD’は、互いに相補的でなくともよいが、互いに相補的である ことが好ましい。保護配列D及びD’は好ましくは、検査される核酸サンプル中 に存在するいずれかの核酸配列にも相補的でない。保護配列D及びD’は、ラン ダムな万能配列からなり得るが、それらは1のオリゴヌクレオチドプローブ分子 から他のもの に対して配列において異なり得る。本明細書に記載されるいくつかの適用におい て、保護配列B及びD並びに保護配列B’及びD’は同一であり得る。 いずれかのオリゴヌクレオチドプローブの保護配列は、オリゴヌクレオチドプ ローブのターゲッティング配列が標的配列又は標的相補配列とハイブリダイズす る場合に標的配列とハイブリダイズしないように、デザインされる。それゆえ、 例えば保護配列Bは、ターゲッティング配列A及びターゲッティング配列Cが標 的配列の隣接部分にハイブリダイズする場合にハイブリダイズしない。同様に、 保護配列B’はターゲッティング配列A’及びターゲッティング配列C’から標 的相補配列の隣接部分とハイブリダイズする場合にハイブリダイズしない。これ らのハイブリダイズしない一本鎖配列は、本明細書で強調されるであろうように その場での検出方法に役立つ。 オリゴヌクレオチドプローブ構築のデザインは、好ましくは、ターゲッティン グ配列A及びCの化学官能基の間の反応点が、ターゲッティング配列A’及びC ’の化学官能基の間の反応点から離れて位置するように作製される。ターゲッテ ィング配列Aのα’部分及びターゲッティング配列C’のγ’部分は、それらの 間の化学結合の形成の後に化学官能基自体によるハイブリダイズした配列の3次 構造のゆがみによる増幅の失敗を避けるのに十分に長いべきである。それゆえ究 極の化学官能基は、同じ長さのものである、即ちターゲッティング配列Aの長さ がターゲッティング配列A’のそれと等しく、ターゲッティング配列Cの長さが ターゲッティング配列C’の長さに等しいオリゴヌクレオチドプローブ相補対の 使用を可能にする許容される程度まで、ハイブリダイズした配列の3次構造をゆ がめるものであろう。これらのオリゴヌクレオチドプローブにおい て、α’及びγ’部分のヌクレオチド成分は0に等しい。 ターゲッティング配列Aのα’配列及びターゲッティング配列C’のγ’配列 の最大長は、各々αとα’配列及びγとγ’配列の間の長さの比による。長すぎ るα’及びγ’配列は、図8に示される型の安定な構造の形成を通してテンプレ ート独立性の増幅生成物の不要な形成を導き得るだろう。 保護配列B,B’,D及びD’に関して長さの制限はない。これは、本明細書 に記載されよう連結オリゴヌクレオチド生成物の検出のためのこれらの配列の用 途の広い使用を可能にする。 ターゲッティング配列Aの端において、オリゴヌクレオチドプローブ1のター ゲッティング配列A及び保護配列B並びにターゲッティング配列A’の端の間の 結合において、オリゴヌクレオチドプローブ1’のターゲッティング配列A’及 び保護配列B’の間の結合において、各々X1及びX2で示される化学官能基が 位置する。オリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティング配列C及びオリゴ ヌクレオチドプローブ2’のC’の各々に、各々Y1及びY2で示される化学官 能基が付着する。これらの化学官能基は、各々の配列のヌクレオチドの1つの糖 及び/又は塩基成分に共有結合する。オリゴヌクレオチドプローブ1及び2各々 のターゲッティング配列A及びC、又はオリゴヌクレオチドプローブ1’及び2 ’各々のターゲッティング配列A’及びC’が標的核酸配列又は標的核酸相補配 列にハイブリダイズする場合、化学官能基X1及びY1、並びにX2及びY2各 々は化学的に反応して、オリゴヌクレオチドプローブ1と2、及びオリゴヌクレ オチドプローブ1’及び2’各々を連結する化学結合を形成し、図9に示される 形態の第1及び第2の連結オリゴヌクレオチド生成物を形成する。オリゴヌクレ オチドプローブ3及び4並びにオリゴヌクレオチドプローブ3’及び4’は、同 様に連結オリゴヌクレオチド生成物を形成する。 標的核酸配列及び標的核酸相補配列が検査される核酸サンプル中に存在しない 場合、化学官能基X1及びX2が結合するヌクレオチド及び関連するオリゴヌク レオチドプローブ中の隣接するヌクレオチドは、各々他のオリゴヌクレオチドプ ローブ上のY1及びY2化学官能基と反応することから、化学官能基を保護する 。 オリゴヌクレオチドプローブ対は当該技術で周知の方法によって、全体的又は 部分的に4つのオリゴヌクレオチドから化学的に合成することができる。このよ うな方法は、Caruthers(Science 230,281-285(1985)及びBeaucageら(Tetrahe dron Letters 22,1859-1862(1981)により記載されるものを含む。 テンプレート配列 本明細書に用いられる“テンプレート配列”という用語は、複数のオリゴヌク レオチドプローブ対又は複数の検出オリゴヌクレオチドプローブがハイブリダイ ズする核酸配列をいう。本明細書に詳説されるであろう増幅手順の第1のサイク ルにおいて、標的核酸配列及び標的核酸相補配列はテンプレート配列として作用 する。本明細書に詳説されるであろう増幅手順及び検出手順の後のサイクルにお いては、連結オリゴヌクレオチドプローブはなおテンプレート配列として作用す る。 増幅生成物 本明細書に用いられる“増幅生成物”という用語は、連結配列を形成するため に互いに化学的に連結するオリゴヌクレオチドプローブ対から形成される核酸配 列をいう。 “擬似的増幅副産物” 本明細書に用いられる“擬似的増幅副産物”という用語は、独立した標的核酸 配列又は標的核酸相補配列ハイブリダイゼーションで ある、連結オリゴヌクレオチド生成物を形成するための、オリゴヌクレオチドプ ローブ対に属するオリゴヌクレオチドプローブの連結を導く、X及びY化学官能 基の間の反応から生ずる生成物である。 “近接ラベル” 本明細書に用いられる“近接ラベル”という用語は、近接ラベルがもたらす検 出可能なシグナルを形成するために互いに相互作用する少くとも2つのラベルの 1つである。典型的には、2つの近接ラベルが互いに近位にある条件下で検出可 能なシグナルを形成するために、第1の近接ラベルに対応する第2の近接ラベル と組み合わせて用いられる。 化学官能基 化学官能基X及びY(X=X1,X2,X3又はX4及びY=Y1,Y2,Y 3又はY4)は、ターゲッティング配列A及びターゲッティング配列Cの、標的 核酸配列へのハイブリダイゼーションにより、又はターゲッティング配列A’及 びターゲッティング配列C’の、標的核酸相補配列へのハイブリダイゼーション により、それらが互いに近接した場合に化学結合を形成するための互いに(X1 とY1;X2とY2;X3とY3;及びX4とY4)反応する原子及び/又は基 の対である。化学官能基の対(例えばX1とY1)の間の距離は約4Å以下であ り、基間の化学反応がおこるための適切な方向であるべきである。 X1型の化学官能基はオリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列 A及び保護配列Bの連結部分に位置したヌクレオチドの塩基又は糖成分に結合さ れ;X2型はオリゴヌクレオチドプローブ1’のターゲッティング配列A’及び 保護配列B’の連結部分に位置したヌクレオチドの塩基又は糖成分に結合され; X3型はオリゴヌクレオチドプローブ3のターゲッティング配列A及び保護配列 Dの連結部分に位置したヌクレオチドの塩基又は糖成分に結合され;X4型はオ リゴヌクレオチドプローブ3’のターゲッティング配列A’及び保護配列D’の 連結部分に位置したヌクレオチドの塩基又は糖成分に結合され;Y1及びY2型 は各々オリゴヌクレオチドプローブ2及び2’のターゲッティング配列C及びC ’の端に結合され;そしてY3及びY4型は各々オリゴヌクレオチドプローブ4 及び4’のターゲッティング配列C及びC’の端に結合される。 関連するオリゴヌクレオチドプローブのターゲッティング配列A及びC並びに A’及びC’がハイブリダイズして各々標的核酸配列及び標的核酸相補配列とハ イブリダイズした時に、化学官能基対のメンバー(例えばX1及びY1)がそれ らの間に化学結合を形成し得る限り、化学官能基X1,X2,X3及びX4は、 同じ又は異なる化学的性質のものであり得;そして化学官能基Y1,Y2,Y3 及びY4は、同じ又は異なる化学的性質のものであり得る。 化学官能基は、オリゴヌクレオチドプローブ1及び3並びにオリゴヌクレオチ ドプローブ2及び4のターゲッティング配列A及びターゲッティング配列C各々 の標的配列へのハイブリダイゼーション、又はオリゴヌクレオチドプローブ1’ 及び3’並びにオリゴヌクレオチドプローブ2’及び4’のターゲッティング配 列A’及びターゲッティング配列C’各々の標的相補配列へのハイブリダイゼー ションを大きく妨害しないで結合できるヌクレオチド塩基又は糖成分上の位置と して規定される立体的に許容される部位においてヌクレオチドに共有結合する。 立体的に許容される部位には、プリン及びピリミジン塩基上の位置並びに塩基の 多価ヘテロ原子又はヌクレオチドもしくはヌクレオチドアナログのリボース部分 を含む。 立体的に許容される部位の例は、チミジンのC−5位に結合したメチル基、ア デニン又はシチジンのC−6位、アゼニン又はグアニ ンのC−8位、各々の型のヌクレオチドのリボース環のC−2’位に結合したア ミノ基、及びリボヌクレオチドのリボース環のC−2’位に結合したヒドロキシ ル基を含む。 プリン及びピリミジン塩基の修飾は、例えばEP135587でRuthにより記載された もののような当該技術で周知である方法に従って行われる。リボヌクレオチドの リボース環のC−2’位におけるリボヌクレオチドの修飾は、例えばYamana,K ら(Bioconjugate Chemistry 1,319-324(1990))により記載される方法に従っ て行われ得る。 上述の立体的に許容される部位の各々における化学官能基で修飾されたヌクレ オチドの例を図10〜14に示す。デオキシリボヌクレオチド又は修飾デオキシリボ ヌクレオチドが図10〜14に示されるが、リボヌクレオチドが許容される基質であ ることが理解される。修飾ヌクレオチドの記号のリストを以下に示す。 A1は、C−6位に位置したアミノ基からの水素を置換した化学官能基Zを有 するアデニンを表す。 A2は、リボース環のC−2’位に位置したヒドロキシル基に結合した化学官 能基Zを有するアデニンを表す。 A3は、C−8に位置した水素を置換した化学官能基Zを有するアデニンを表 す。 A4は、リボース環のC−2’位に位置したヒドロキシル基を置換した化学官 能基Zを有するアデニンを表す。 C1は、C−6位に位置したアミノ基からの水素を置換した化学官能基Zを有 するシチジンを表す。 C2は、リボース環のC−2’位に位置したヒドロキシル基に結合した化学官 能基Zを有するシチジンを表す。 C3は、リボース環のC−2’位に位置したヒドロキシル基を置 換した化学官能基Zを有するシチジンを表す。 G1は、C−8位に位置した水素を置換した化学官能基Zを有するグアニンを 表す。 G2は、リボース環のC−2’位に位置したヒドロキシル基に結合した化学官 能基Zを有するグアニンを表す。 G3は、リボース環のC−2’位に位置したヒドロキシル基を置換した化学官 能基Zを有するグアニンを表す。 T1は、C−5位に位置したメチル基からの水素を置換した化学官能基Zを有 するチミジンを表す。 T2は、リボース環のC−2’位に位置したヒドロキシル基に結合した化学官 能基Zを有するチミジンを表す。 T3は、リボース環のC−2’位に位置したヒドロキシル基を置換した化学官 能基Zを有するチミジンを表す。 U1は、リボース環のC−2’位に位置したヒドロキシル基を置換した化学官 能基Zを有するウリジンを表す。 U2は、リボース環のC−2’位に位置したヒドロキシル基に結合した化学官 能基Zを有するウリジンを表す。 Zは、化学官能基X1,X2,X3,X4,Y1,Y2,Y3又はY4を表す 。 化学官能基X及びYはそれらの各々のヌクレオチド上の同じ位置に結合する必 要はないことに注意することが重要である。例えば、限定することなく、基Xは A/B配列の連結部のヌクレオチド上のC−5位のウリジンに結合され得、基Y は、ターゲッティング配列Cの端における適切なヌクレオチド上のC−2’位に 結合され得よう。 例えばヌクレオチドへの、化学官能基Yの1つに結合するための好ましい位置 は、ヌクレオチドのリボース環のC−2’位である。 例えば、Moffatt ら(J.Org.Chem,36,250(1971)に記載されるプロトコルに より、又はloannidid ら(Nucleosides and Nucleotides,11:1205(1992)に より記載されるアミノメチル基により、リボース環のC−2’位のヒドロキシル 基をアミノ基で置換することが便利であり、他方第2の化学官能基Xは、例えば ピリミジン塩基のC−5位に結合される。例えばRuth(EP135587)を参照のこと 。アミノ基は、化学官能基又はリボース環への化学官能基の結合のための橋かけ 基のいずれかとして作用し得る。 化学官能基は、必要に応じて、それを通してヌクレオチドに結合した橋かけ基 を含むことができる。橋かけ基の例は、必要に応じて、これらに限定されないが 、アミド、カルボニル、カルボキシ、アミノ及びチオのような基を、いずれかの 位置に有するアミノ、アミド、チオ、カルボニル、カルボキシ、アルキル基、ア リール、アルキルアリール、及びアリールアルキル基を含む。アルキル基はその 全体又は一部が環式であり得る。アルキル基の例は、これらに限定されないが、 メチル、エチル、プロピル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキ シル等を含む。アリール基の例は、これらに限定されないが、フェニル、ナフチ ル、イミダゾリル、インジル等を含む。 所定のオリゴヌクレオチドプローブの対において、その対の1つのメンバーは 求核性化学官能基であり、その対の他のメンバーは求電子性化学官能基である( 即ちXが求核性であるなら、Yは求電子性であり、そしてその逆でもある)。 求核基のいくつかの例は、−SH,−NH2,−NHA(ここでAはアルキル基、例え ばメチル、エチル、プロピル、ブチル等又はアリール基、例えばフェニル、ナフ チル、イミダゾリル、インジル等である)を含む。求電子基は、求核基からの電 子転移によって、単結合又 は二重結合を形成することができる。求核基と求電子基との間の反応は、電子受 容基に結合した二重結合を通しての求核基の付加及び求核基の求電子脱離基への 置換を含み得る。 二重結合を通しての求核基の付加の一例は、マレイミド成分の二重結合へのチ オール基の付加のようなMichael 付加である。 化学官能基間の他のタイプの反応は、例えば Diels−Alder 反応は1以上の新 しい化学結合を形成するいずれかのペリサイクリック反応である。 Diels−Alder 反応についての好ましい実施形態は、ウリジンが、例えばオリ ゴヌクレオチドプローブ1,1’,3及び3’において化学官能基Xとして機能 するジエン(Diene)を形成するようC−5位において修飾される。ターゲッティ ング配列C及びC’の端において、糖は、例えば図15に示されるように、化学官 能基Yとして機能する2−ブテンジオール酸によりC−2’位において修飾され る。 この特定の例のコンピューターモデリングは、 Diels−Alder 反応がおこるた めに、C−2’位のアミノ基が四面体形状を有する1以上の原子を伸長すること を示した。例えばメチレン基はこの要求を満たす。 〔2+2〕光−シクロ二量化又は他のタイプの光環化のような光化学的反応に より化学結合を形成する化学官能基も選択することができる。 標的核酸配列の欠損下で互いに反応することからの化学官能基の保護 本発明に従うDNA オリゴヌクレオチドプローブ増幅の最も重要な特徴の1つは 、擬似的増幅副産物を除去することである。本発明は、テンプレートと独立した 様式で互いに反応することから化学官能 基(X及びY)を保護する用途の広い方法を供する。好ましい実施形態において 、X及びY基の間の化学結合は、 Diels−Alder 反応によって形成される。この 反応は、その性質により領域制御され、立体特異的であるので、好ましい。例え ば、Diene 及びEne 基のπ電子がペリサイクリック反応において相互作用するた めに正確にオーバーラップするはずである。 サンプル中の核酸配列の存在の検出のための本発明の方法の化学的増幅方法の 記載 本発明の方法の第1の実施形態において、それはサンプル中の核酸配列の存在 を検出するために用いられる。 標的核酸配列の増幅は、標的核酸配列の各々の鎖についての2以上の化学的に 修飾されたオリゴヌクレオチドプローブを連結して連結オリゴヌクレオチド生成 物を形成することにより、本発明において行われる。本発明の方法によって行わ れて増幅は、反応容器中に存在する要求される核酸分子の量の増加をいう。“実 質的な増幅”とは、約 100倍超の増幅をいう。形成された後、連結オリゴヌクレ オチド生成物は、連結オリゴヌクレオチド生成物の更なる生産のためのテンプレ ートとして作用する。本方法のステップは、連結オリゴヌクレオチド生成物の検 出可能な量を生成するのに十分な回数、繰り返される。本発明の方法のステップ の各々の繰り返しはサイクルとして言及される。検出可能な量の連結オリゴヌク レオチド生成物を生成するのに要求されるサイクルの数は、検査される核酸サン プル中に最初に存在する標的分子の数に、かなりの程度、依存する。サンプル中 の標的分子の数が大きくなれば、検出可能な量の連結オリゴヌクレオチド生成物 を生産するのに必要とされるサイクルの数は少くなる。要求される量の連結オリ ゴヌクレオチド生成物が形成される場合、それは検出される。本発明の新しい観 点は、オリゴ ヌクレオチドプローブが連結してオリゴヌクレオチド生成物を形成する方法であ る。連結オリゴヌクレオチド生成物を形成するために本発明において、DNA ポリ メラーゼもDNA リガーゼも用いられない。 オリゴヌクレオチドプローブ1,1’,2及び2’は、以下のように、一本鎖 又は二本鎖核酸分子において標的配列を増幅するために、本発明の方法において 用いられる。 上述のように、標的核酸配列が、注意深く制御されたハイブリダイゼーション 条件下でテストサンプル中に存在する場合、オリゴヌクレオチドプローブ1及び 2の各々ターゲッティング配列A及びターゲッティング配列Cのみが標的配列の 隣接領域にハイブリダイズする。これは、標的配列にハイブリダイズしないオリ ゴヌクレオチドプローブ1の保護配列を残す。ターゲッティング配列A及びター ゲッティング配列Cが標的配列との安定なハイブリッド複合体を形成したなら、 化学官能基X1及びY1は化学結合を形成するのに十分に近くに来る。化学官能 基X1及びY1の間の結合は、オリゴヌクレオチドプローブ1をオリゴヌクレオ チドプローブ2に連結して第1の連結オリゴヌクレオチド生成物を形成する。形 成された後、第1の連結オリゴヌクレオチド生成物の2つの配列は、“標的相補 配列”を構成し、標的配列の隣接配列と相補的である。 同様に、オリゴヌクレオチドプローブ1’及び2’各々のターゲッティング配 列A’及びターゲッティング配列C’が標的相補配列の隣接領域にハイブリダイ ズする場合、オリゴヌクレオチドプローブ1’の保護配列B’はハイブリダイズ しないままである。次にこれは、ターゲッティング配列A’の化学官能基X2及 びターゲッティング配列C’の化学官能基Y2を、オリゴヌクレオチドプローブ 1’及び2’を一緒に連結して第2の連結オリゴヌクレオチド生成 物を形成するのに十分に近くに運ぶ。形成した後、第2の連結オリゴヌクレオチ ド生成物の2つの配列は“標的配列”を構成し、標的相補配列の隣接配列に相補 的である。 オリゴヌクレオチドプローブ1及び1’上の化学官能基X1及びX2は隠され て、それゆえ一方で保護配列B及びB’のヌクレオチドにより、他方でターゲッ ティング配列A及びA’のヌクレオチドにより、各々化学官能基Y1及びY2と の相互作用から保護される。 更に、オリゴヌクレオチド1及び1’上の化学官能基X1及びX2は隠され得 、それゆえ化学官能基Y1及びY2との相互作用から保護される。それは、ター ゲッティング配列A及びA’にパリンドローム様式で相補的である配列を保護配 列B及びB’に供することにより、化学官能基が塩基対を形成し、それゆえ保護 されるようにステムが位置するステム及びループ構造を形成することによる。同 様に、保護配列D及びD’に、ターゲッティング配列A及びA’にパリンドロー ム様式で相補的である配列を供することは、それらが溶液中に遊離する場合に、 オリゴヌクレオチドプローブ4及び4’上の化学官能基Y3及びY4との相互作 用がオリゴヌクレオチドプローブ3及び3’上の化学官能基X3及びX4を保護 するだろう。 オリゴヌクレオチドプローブ1及び1’上の化学官能基X1及びX2、並びに オリゴヌクレオチドプローブ2及び2’上の化学官能基Y1及びY2は、化学官 能基が位置する領域内で、オリゴヌクレオチドプローブ1,2,1’及び2’各 々に相補的であるオリゴヌクレオチド1.1,2.1,1.1’及び2.1’に より隠され、保護される(等価のオリゴヌクレオチド3.1,4.1,3.1’ 及び4.1’は各々化学官能基X3,Y3,X4及びY4を保護するのに用いら れ得る)。 オリゴヌクレオチドプローブ1及び1’各々の化学官能基X1及びX2の保護 の結果として、各々の化学官能基は他のオリゴヌクレオチドプローブの対応する 化学官能基との反応から保護される。化学官能基は、オリゴヌクレオチドプロー ブ1及び2各々のターゲッティング配列A及びターゲッティング配列Cの標的核 酸配列へのハイブリダイゼーション、又はオリゴヌクレオチドプローブ1’及び 2’のターゲッティング配列A’及びターゲッティング配列C’の標的核酸相補 配列へのハイブリダイゼーションにより、十分に近くに運ばれる。 ハイブリダイズしたターゲッティング配列A及びターゲッティング配列C、又 はヌクレオチド塩基に結合した化学官能基での標的核酸配列又は標的核酸相補配 列に対するターゲッティング配列A’及びターゲッティング配列C’の全般的図 が図16に示される。図に見られ得るように、化学官能基X及びYは、リボース環 のC−2’位又はヌクレオチド塩基のいずれかに結合され得る。 二本鎖標的分子にハイブリダイズし、化学官能基により連結されて第1及び第 2の連結オリゴヌクレオチド生成物を形成するオリゴヌクレオチドプローブの両 方の対の全般的図を図17のボールド線で示す。いくつかの適用において1又は2 のヌクレオチドのギャップが許容されるが、本発明の好ましい実施形態において 、オリゴヌクレオチドプローブ間にギャップはない。 一本鎖標的分子を含むサンプルにおいて、第2の連結オリゴヌクレオチド生成 物が第1のサイクル後に形成される。標的相補分子の欠如下で第2の連結オリゴ ヌクレオチド生成物を形成するために、第1の連結オリゴヌクレオチド生成物は その過程の第1のサイクルで形成されなければならない。第1の連結オリゴヌク レオチド生成物は標的相補配列であり、オリゴヌクレオチドプローブ1’及び2 ’がハイブリダイズするテンプレートとして機能する。オリゴヌクレオチドプロ ーブ1’及び2’は、第2のサイクル及び後の過程のサイクルにおいて、標的配 列を有する第2の連結オリゴヌクレオチド生成物を形成する。 第1の連結オリゴヌクレオチド生成物がその過程の第1のサイクルで形成され た後、その生成物は変性によって標的配列から分離される。本明細書に用いられ る“変性する”又は“変性”という用語は、高次構造の可逆的損失をいい、例え ば酵素、pH、温度、塩又は有機溶媒のような生理的又は非生理的条件によって作 られるハイブリダイズした核酸の一本鎖への分離をいう。 形成された後の第2の連結オリゴヌクレオチド生成物も、変性によって、標的 相補配列又は第1の連結オリゴヌクレオチド生成物から分離される。標的分子並 びに第1及び第2の連結オリゴヌクレオチド生成物は、その過程の繰り返しのサ イクルのためのテンプレートとして作用する。 二本鎖配列のための本発明の増幅過程の第1のサイクルの全般的な図を図18〜 20に示す。 図18に示す通り、二本鎖配列の増幅手順は、標的配列及び標的相補配列へのオ リゴヌクレオチドプローブのハイブリダイゼーション及び連結オリゴヌクレオチ ド生成物を形成するための化学官能基によるオリゴヌクレオチドプローブの連結 を含む。 図19に示す通り、化学官能基による連結オリゴヌクレオチドプローブの形成の 後、標的配列及び標的相補配列からの各々第1及び第2連結オリゴヌクレオチド 生成物の変性を行う。 その過程の第1のサイクルが終わった後、標的配列の更なる増幅は、連結オリ ゴヌクレオチド生成物の変性、オリゴヌクレオチドプローブ対の、連結オリゴヌ クレオチド生成物へのアニーリング及び 化学官能基間の化学結合の形成の、より多くの連結オリゴヌクレオチド生成物を 形成するための繰り返しのサイクルにより達成される。それゆえ、第1のサイク ルの後の全てのサイクルは、必然的に標的配列及び標的相補配列を有する。 第1及び第2の連結オリゴヌクレオチド生成物が、一本鎖又は二本鎖標的配列 についての増幅過程の第2及び後の全てのサイクルの間に、各々更なる第2及び 第1の連結オリゴヌクレオチド生成物の形成のためのテンプレートとして作用す る能力の概略図を図20に示す。 先のステップに記載されるように形成された第1及び第2の連結オリゴヌクレ オチド生成物の標的配列及び標的相補配列へのオリゴヌクレオチドプローブのハ イブリダイゼーション及びオリゴヌクレオチドプローブの連結はより多くの連結 オリゴヌクレオチド生成物を形成する。 本発明の他の実施形態において、標的配列又は存在するなら標的相補配列の直 線的な増幅は、上述の過程において各々プローブ1及び2又はプローブ1’及び 2’のみを用いることによって行うことができる。 本発明の好ましい実施形態において、例えば水(vol/vol)、0.54M NaCl,30m M リン酸ナトリウム(pH7.4)、0.3mM EDTA,5%デキストランスルフェート500K m.w.(Sigma)(w/vol)及び0.1% Triton X−100(vol/vol)中の30%脱イオ ンホルムアミドのような標準的ハイブリダイゼーション緩衝液が、6〜100 ヌク レオチドのいずれかの長さのオリゴヌクレオチドプローブと共に用いられる。変 性の温度及びハイブリダイゼーションの温度のみが、オリゴヌクレオチドプロー ブの長さ(より正確には、融点Tm)が変化すると共に変えられる。ハイブリダ イゼーション温度及び変性温度は両方 ともオリゴヌクレオチドプローブの長さ(又はTm)の関数である。 一般に、オリゴヌクレオチドプローブ対は、核酸標的配列又は標的相補配列当 り約 105〜1015、好ましくは 109〜1015モル過剰に存在するだろう。診断目的に 用いられるべき対の正確な量は、サンプル中の核酸標的の量についての不正確さ のため知ることができない。しかしながら、1015のオリゴヌクレオチドプローブ 対の平均量を用いることが、典型的な診断アッセイ形態で適用できる。本発明の 方法の効能を改良するいずれの場合においても大量のモルの過剰が好ましい。 化学官能基は、両方のオリゴヌクレオチドプローブの標的ハイブリダイジング 配列が標的配列とハイブリダイズしなかったならオリゴヌクレオチドプローブと 一緒に反応すること及び連結することから妨げられるので、標的独立性の連結オ リゴヌクレオチド生成物の形成が避けられる。 配列変換の検出のための本発明の方法の化学的増幅過程の記載 本発明の方法の第2の実施形態において、それは標的核酸配列の中のヌクレオ チド変換の検出のために用いられる。簡潔に記載されるように、本発明の方法は 、標的核酸配列中のヌクレオチド変換の検出のために用いられる場合、例えば点 変異、例えば一塩基対変換のような単一の塩基変換を検出するのに十分にセンシ ティブである。 本発明の方法の配列変換を検出するための能力は、標的官能基配列中の点変異 のような単一塩基変換の検出について本明細書に記載されよう。 これにより、2セットの4つのオリゴヌクレオチドプローブがデザインされる 。第1のセットは野生型配列を増幅するようにデザイ ンされ、1,1’,2及び2’で示される4つのオリゴヌクレオチドプローブを 含む。これらのオリゴヌクレオチドプローブは、テストサンプル中の標的核酸の 存在の検出のために用いられる上述のものに、それらの構築、即ち保護及び標的 配列の配置において類似している。第2のセットのオリゴヌクレオチドプローブ は、3,3’,4及び4’で示されるオリゴヌクレオチドプローブからなる。第 2のオリゴヌクレオチドプローブセットのオリゴヌクレオチドプローブ3,3’ 4及び4’の構築は第1のオリゴヌクレオチドプローブセットの各々オリゴヌク レオチドプローブ1,1’2及び2’の構築に似ている。第2のオリゴヌクレオ チドプローブセットのオリゴヌクレオチドプローブ3’及び4の配列は、各々第 1のオリゴヌクレオチドプローブセットのオリゴヌクレオチドプローブ1’及び 2の配列に類似し、他方第2のオリゴヌクレオチドプローブセットのオリゴヌク レオチドプローブ3及び4’は、標的核酸配列又は標的核酸相補配列各々におけ る決められた配列変換に相補的である位置において、第1のオリゴヌクレオチド プローブセットのオリゴヌクレオチドプローブ1’及び2からそれらの配列にお いて異なる。これらの位置において、オリゴヌクレオチドプローブ3及び4’は 、各々変異標的配列及び変異標的相補配列に十分に相補的である。更に、オリゴ ヌクレオチドプローブ3,3’4及び4’の同学の位置に、化学官能基X3,X 4,Y3及びY4が位置し、ここでX3及びY3化学官能基はオリゴヌクレオチ ドプローブ3及び4が変異標的核酸配列にハイブリダイズした時に化学結合を形 成することができ、そしてX4及びY4はオリゴヌクレオチドプローブ3’及び 4’が変異標的核酸相補配列にハイブリダイズした時に化学結合を形成すること ができる。第1及び第2のオリゴヌクレオチドプローブセットを構成するオリゴ ヌクレオチドプローブの中でのこれらの 類似性及び差は、野生型及び変異(標的核酸配列からみて、A→Gの点変異)標 的核酸配列及び相補配列と共に図21に概略的に示される。 本発明の方法のその最も簡単な形態における第2の実施形態に従う微小な配列 変換検出手順の実行のために、2つの反応容器が用いられる。第1の反応容器に は、核酸サンプル、上述の増幅過程を行うための適切な緩衝液及び第1のオリゴ ヌクレオチドプローブセットのオリゴヌクレオチドプローブが含まれ、これらの プローブはオリゴヌクレオチドプローブ1,1’2及び2’である。第2の反応 容器には、核酸サンプル、適切な緩衝液及び第2のオリゴヌクレオチドプローブ セットのオリゴヌクレオチドプローブが含まれ、これらのプローブはオリゴヌク レオチドプローブ3,3’,4及び4’である。先に概説されるように、適切な 回数の増幅サイクルが行われ、増幅の後、容器の各々の中の増幅生成物の存在又 は欠如を決定するための検出手順が行われる。 検査される核酸サンプル中に含まれる標的核酸配列が野生型ヌクレオチドにつ いてホモ接合であるなら(上述の例におけるA)、増幅生成物は、検査されるヌ クレオチド部位において各々野生型標的核酸配列に、及び野生型標的核酸相補配 列に相補的であるオリゴヌクレオチドプローブ1,2,1’及び2’を含む第1 の反応容器中にのみ蓄積するであろう。他方増幅生成物は、検査されるヌクレオ チド部位において、各々野生型標的核酸配列に、及び野生型標的核酸相補配列に 相補的でないオリゴヌクレオチドプローブ3,4,3’及び4’を含む第2の反 応容器内に蓄積しないだろう。他方、検査される核酸サンプル中に含まれる標的 核酸配列が変異ヌクレオチドについてホモ接合であるなら(上述の例におけるG )、増幅生成物は、検査されるヌクレオチド部位において各々変異標的核酸配列 に、及び変異標的核酸相補配列に相補的であるオリゴヌクレオチドプローブ3, 4,3’及び4’を含む第2の反応容器中にのみ蓄積するであろう。他方増幅生 成物は、検査されるヌクレオチド部位において、各々変異標的核酸配列に、及び 変異標的核酸相補配列に相補的でないオリゴヌクレオチドプローブ1,2,1’ 及び2’を含む第1の反応容器内に蓄積しないだろう。検査される核酸サンプル 中に含まれる標的核酸配列が異型接合であるなら、即ち検査される核酸サンプル が野生型及び変異核酸配列並びにそれらに対応する核酸相補配列の両方を含むな ら、増幅生成物は両方の反応容器に蓄積するだろう。それゆえ、検査される核酸 配列が特定の個体から得られるなら、変異部位における個体の遺伝子型(即ち個 体が野生型又は変異配列についてホモ接合であるか否か、又は個体がヘテロ接合 であるか否か)を決定することができる。 本発明の方法の第2の実施形態に従う微小な配列変換検出手順の実行のための より精巧な形態において、野生型配列から得られた増幅生成物が変異配列から得 られた増幅生成物から区別できるなら、1つの反応容器を用いることができる。 上述の本発明の方法の第2の実施形態に従う微小な配列変換検出手順が行われ る場合、X1,X2,X3及びX4化学官能基は、全て又はいくつかが互いに同 一であり得るが、上述のより精巧な形態に従って1つの反応容器中で反応が行わ れる場合、X1及びX2化学官能基がX3及びX4化学官能基と異なることが好 ましい。全ての場合、Y1,Y2,Y3及びY4化学官能基はX1,X2,X3 及びX4の対応する化学官能基との化学結合を形成することができるように選択 される。 本発明の方法の第2の実施形態が上述のように点変異のような微小な配列変換 の検出に役立つためには、オリゴヌクレオチドの構築 及び化学官能基の型におけるいくつかの限定が、開示される選択的増幅を可能に するために行われるはずである。オリゴヌクレオチドプローブ1及び3のα’部 分並びにオリゴヌクレオチドプローブ2’及び4’のγ’部分は、1つのヌクレ オチド不適正の場合でさえ化学官能基の位置においてハイブリダイズした配列の 3次構造にゆがみを生じさせるのに要求される程度に短いべきである。他方、オ リゴヌクレオチドプローブ1及び3のα’部分並びにオリゴヌクレオチドプロー ブ2’及び4’のγ’部分は、それらの間に化学結合を形成した後に化学官能基 自体によって生ずる3次構造のゆがみのための増幅の失敗を避けるのに十分に長 いべきである。化学官能基はこれらの詳細に適合するように選択されるべきであ る。それゆえ究極の化学官能基は、同じ長さであるオリゴヌクレオチドプローブ 相補対の使用を可能にする許容される程度まで、ハイブリダイズした配列の3次 構造をゆがめるものであろう。図22に概略的に示されるように、この場合、化学 官能基が接合した(図において、T1,T2,A1,A2,C1,C2,G1及 びG2、並びにT3,T4,A3,A4,C3,C4,G3及びG4で示される )修飾ヌクレオチド自体が増幅選択的配列として機能する。 本発明の他の実施形態において、標的配列又は存在するなら標的相補配列の直 線的増幅は、上述の過程においてプローブ1,2,3及び4又はプローブ1’, 2’,3’及び4’のみを用いることにより行われ得る。 増幅生成物の検出 十分な量の連結オリゴヌクレオチド生成物を形成した後、それは、例えば連結 オリゴヌクレオチド生成物の1つのオリゴヌクレオチドプローブメンバー(即ち オリゴヌクレオチドプローブ(又は1’)を固定化し、他のメンバー(即ちオリ ゴヌクレオチドプローブ2 又は2’)を、例えば1以上の放射能、色原性、化学ルミネセンス、又は蛍光成 分で標識することにより、又はゲル上での連結オリゴヌクレオチドのサイズ決定 を行うことにより、当該技術の慣用的方法によって検出することができる。 オリゴヌクレオチドプローブを標識するための方法は、例えばLeary ら(Proc .Natl.Acad.Sci.USA(1983)80:4045);Renz及びKurz(Nucl.Acids res. ,(1984)12:3435);Richardson及びGumport,(Nucl.Acids Res.(1983)11 :6167);Smith ら(Nucl.Acids Res.(1985)13:2399);並びにMeinkoth及 びWahl(Anal.Biochem.(1984)138:267)に記載される。 ラベルは放射能であり得る。役立つ放射能ラベルのいくつかの例は、32P,33 P,125I,131I及び3Hである。放射能ラベルの使用はU.K.2,034,323,U.S .4,358,535及びU.S.4,302,204 に記載される。 非放射能ラベルのいくつかの例は、酵素、発色団、電子顕微鏡によって検出す ることができる原子及び分子、並びにそれらの磁気特性により検出することがで きる金属イオンを含む。 いくつかの有用な酵素標識は、基質中で検出可能な変換を引きおこす酵素を含 む。いくつかの有用な酵素及びそれらの基質(括弧)は、例えば西洋ワサビペル オキシダーゼ(ピロガルロール及びO−フェニレンジアミン)、β−ガラクトシ ダーゼ(フルオレセインβ−D−ガラクトピラノシド)及びアルカリホスファタ ーゼ(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルホスフェート/ニトロブル−テ トラゾリウム)を含む。酵素標識の使用はU.K.2,019,404,EP63,879 に、及び Rotman(Proc.Natl.Acad.Sci.,47,1981-1991(1961))に記載されている。 有用な発色団は、例えば蛍光、化学ルミネセンス、及び生物発光 分子、及び染料を含む。本発明に役立ついくつかの特定の発色団は、例えばフル オレセイン、ロダミン、Texas レッド、フィコエリトリン、ウンベリフェロン及 びルミノールを含む。 連結オリゴヌクレオチド生成物の検出は、放射能標識又は非放射能捕獲アッセ イのような当該技術で周知である方法によって行われる。例えば、放射能標識を 有する連結オリゴヌクレオチド生成物はゲル上の連結オリゴヌクレオチド生成物 のサイジングの後のオートラジオグラフィーによって検出される。あるいは、連 結オリゴヌクレオチド生成物は、例えばビオチンのようなレセプターをオリゴヌ クレオチドプローブ1に結合させ、並びに熱安定性アルカリホスファターゼのよ うな酵素標識をオリゴヌクレオチドプローブ2に結合させることにより、非放射 能捕獲アッセイにおいて検出される。例えばアビジンのようなレセプターのため のリガンドでコードされたマイクロタイタープレートは、プローブに結合したビ オチンを通してオリゴヌクレオチドプローブ1を捕獲するのに用いられる。オリ ゴヌクレオチドプローブ2に結合した酵素標識は、5−ブロモ−4−クロロ−3 −インドリルホスフェート/ニトロブル−テトラゾリウムのような色原物質に露 出され、そして例えば、基質中の比色変化は、例えば溶液の光学密度(O.D. )を測定することにより検出される。 ラベルは、当該技術で公知である方法によってオリゴヌクレオチドプローブに 接合され得る。ラベルは、オリゴヌクレオチドプローブ上の官能基を通して直接 結合することができる。適切な基のいくつかの例は、例えば、アミノ、カルボキ シ、スルフィドリル、メラミド、イソシアネート及びイソチオシアネートを含む 。 あるいは、酵素及び発色団分子のようなラベルは、ジアルデヒド、カルボジイ ミド等のようなカップリング剤によってオリゴヌクレ オチドプローブに接合することができる。 ラベルは、上述の方法によりオリゴヌクレオチドプローブに結合したリガンド 並びにラベルに結合したリガンドのためのレセプターによってもオリゴヌクレオ チドプローブに接合され得る。周知のリガンド−レセプターの組み合わせのいず れも適している。いくつかの適切なリガンド−レセプター対は、例えばビオチン −アビジン又はビオチン−ストレプトアビジン、並びに抗原−抗体を含む。ビオ チン−アビジンの組み合わせが好ましい。 連結オリゴヌクレオチド生成物を検出するためにラベルが用いられるなら、ラ ベルは、1以上のオリゴヌクレオチドプローブの一部分又は配列に結合され得る 。 増幅生成物のその場での検出 十分な回数のサイクルの後、検出可能な量の増幅生成物が形成され、上述の本 発明の検出手順に従って検出され得る。しかしながら、好ましくは増幅過程を始 める前又は増幅過程が完了した後の、単に反応容器への検出試薬の添加により、 形成された増幅生成物の検出を可能にする有効なその場での検出手順を有するこ とが非常に有利である。 増幅生成物をその場で検出するための真っすぐな試みは、それらの間に化学結 合が形成された時にそれらが検出可能な化合物を形成するように化学官能基X1 及びY1,X2及びY2,X3及びY3及び/又はX4及びY4をデザインする ことである。 検出可能な化合物は、例えばO.D.ユニットにおいて比色的に、又は化合物 の化学的性質によって蛍光的に検出され得る。その化合物は、その化合物に対す る直接的又は間接的に標識された抗体、例えばモノクローナル抗体によっても検 出され得る。 増幅生成物のその場での検出は、本明細書に記載されるようにも 行うことができる。 上述の増幅手順を行う間、一本鎖配列B及びB’、及び/又はD及びD’が得 られる。これらの一本鎖配列は増幅手順に特有であり、それゆえ本明細書に記載 される2つの検出手順に従って、増幅生成物の存在を検出するために1つ又は全 てを用いることができる。 簡明にする目的のために、以下の記載は、主に第1のオリゴヌクレオチドプロ ーブセットのオリゴヌクレオチドプローブの保護配列B及びB’に言及する。同 じ記載が第2のオリゴヌクレオチドプローブセットのオリゴヌクレオチドプロー ブの保護配列D及びD’についても正しいことが理解されるはずである。 保護配列B及びB’のヌクレオチド配列が、それらを互いに相補的であるよう に選択されるなら、増幅過程が完了した後、増幅生成物内に組み込まれていない 全てのB及びB’保護配列が、オリゴヌクレオチドプローブ1及び1’のターゲ ッティング配列A及びA’と共に、最後に互いにハイブリダイズし他方増幅生成 物内に組み込まれたB及びB’保護配列は図23の厚い線で示されるように一本鎖 のままである。 保護配列B及びB’が配列において万能(Universal)であるように選択される 場合、それらは、本発明の第3及び第4の実施形態について本明細書に記載され るであろうように、いずれかの要求される標的核酸配列を検出するのに用いられ 得る。 本発明の方法の第3の実施形態において、近接エネルギー転移ラベリングを含 むその場での検出過程において2つの標識された検出オリゴヌクレオチドプロー ブが用いられる。第1の検出オリゴヌクレオチドプローブとして、オリゴヌクレ オチド1及び1’の各々保護配列B及び/又はB’が機能する。第1の検出オリ ゴヌクレオチドプローブは近接ラベル成分R1に接合される。第2の検出オリゴ ヌクレオチドB1及び/又はB’1に対応する第2の近接ラベル成分R2に接合 される。図24に示すように、第2の検出オリゴヌクレオチドプローブB1及びB 2は各々保護配列B及びB’に相補的である。本発明の好ましい実施形態におい て、第2の検出オリゴヌクレオチドプローブB1及びB’1は図25に示すように 直接又は間接的に連結されて連続分子B1−B’1を形成する。 2つの標識検出オリゴヌクレオチドプローブは互いにハイブリダイズして、そ れゆえそれらの相互作用について検出可能なシグナルを形成するのに十分に近く に近接ラベル成分R1及びR2を運ぶ。検出オリゴヌクレオチドプローブB1及 びB’1が各々個々の分子である場合、図24に示される種類のハイブリダイゼー ションが形成され、他方検出オリゴヌクレオチドプローブB1及びB’1が連結 して連続分子B1−B’1(図25の−・−)を形成するなら、ハイブリダイゼー ションは、図25に示されるようなB1−B’1を通して互いに結合した種々の数 の増幅生成物から構成される凝集物を形成させる(ここで・・・は、付加的増幅 生成物の連結位置を示す)。 2つの標識検出オリゴヌクレオチドプローブ、例えばB及びB1がハイブリダ イズした場合、近接ラベリング成分R1及びR2はそれらの間にエネルギー転移 反応がおこることを可能にする近位に運ばれ、結果として測定可能なエネルギー が放射される。 例えば、第1の近接ラベルR1はエネルギー供与体であり得、第2の近接ラベ ルR2はエネルギー受容体であり得る。例えば、蛍光又は化学ルミネセンス化合 物のようなエネルギー供与体は、第2の近接ラベルとして利用されるロダミンの ようなエネルギー受容体と共に1つの近接ラベルとして用いられ得る。 上述の検出手順は、それが要求する全てが付加的オリゴヌクレオ チドプローブ(B1及び/又はB’1又はB1−B’1)及びハイブリダイゼー ションの1つの付加的サイクルであるので、増幅手順と組み合わせて比較的簡単 に用いられる。 R2近接ラベリング成分が結合する第2の検出オリゴヌクレオチドプローブは 、増幅過程を始める前に、全ての他の試薬と共に反応容器に添加され得、又は増 幅過程が完了した後、反応容器に添加され得る。 次に、標的核酸が検査されるサンプル内に含まれないなら、増幅はおこらず、 全てのB及びB’配列はオリゴヌクレオチドプローブ1及び1’の各々ターゲッ ティング配列A及びA’と共に互いにハイブリダイズし、それゆえ第2の近接ラ ベリング検出オリゴヌクレオチドプローブはそれらとハイブリダイズせず、シグ ナルが形成されない。 その実施形態が微小な配列変換の検出を目的とする本発明の方法の第2の実施 形態が行われるなら、オリゴヌクレオチドプローブセットの各々での異なる近接 ラベリング成分(即ち適切に近位に運ばれた時に異なるシグナルを発するもの) の使用は、シグナル反応容器中の野生型又は変異核酸配列の配列識別的増幅を行 うことができよう。 更に、本発明の方法の第4の実施形態において、増幅生成物のその場での検出 は、増幅生成物へ組み込まれた一本鎖B及び/又はB’配列に接合したラベル成 分Lの遊離、並びにオリゴヌクレオチドプローブ1及び/又は1’に接合したア フィニティー分離成分Sによる、テスト容器からの全ての二本鎖B及びB’配列 並びにそれらに接合したラベル成分の除去に基づく。 上述のように、増幅過程を終えた後、増幅生成物内に組み込まれた保護配列B 及びB’は、反応容器中で唯一のB及びB’一本鎖配 列である。なぜなら、増幅生成物内に組み込まれていないオリゴヌクレオチドプ ローブ1及び1’の保護配列B及びB’は上述のように互いにハイブリダイズす るからである。これらの一本鎖B及びB’配列は、例えば一本鎖特異的ヌクレア ーゼの使用又は適切な方法によりヌクレアーゼ処理され(nucleated)得、結果と して周囲の溶液に、それらに接合したラベル成分Lを遊離させる。 本発明の方法の増幅反応に用いられる1又は複数のオリゴヌクレオチドプロー ブの1又は複数の位置に、例えばオリゴヌクレオチドプローブ1及び1’各々の ターゲッティング配列A及びA’に沿った種々の位置に、1又は複数のアフィニ ティー分離成分Sが接合される。アフィニティー分離成分Sは、高アフィニティ ーで対の一方の成分S’に結合する能力を特徴とする。アフィニティー分離成分 Sは、例えばハプテン又はビオチンであれば、その対の他方の成分はそれゆえ各 々適切な抗体又はアビジンもしくはストレプトアビジンであり得る。対の他方の アフィニティー分離成分S’は好ましくは、固体支持体、例えばプラスチック、 デキストラン、ガラスもしくは磁気ビーズ、又は好ましくは反応容器の頂部に、 例えばスクリューキャップに結合される。 増幅の後、上述の機能を行うのに適したヌクレアーゼである一本鎖特異的ヌク レアーゼ、例えば一本鎖DNA の3’及び5’端の両方から作用するプロセッシブ 一本鎖エンドヌクレアーゼである大腸菌からのエキソヌクレアーゼVII(例えばB erk A.J.ら(Cell 12:721-732(1977))及びGoff Sら(Proc.Natl.Sci.USA 75:1763-1767(1978)))が、適切な緩衝液と共に反応容器に添加される。ある いは、一本鎖配列の特異的デグラデーションを目的とする適切な化学的過程が用 いられる。その混合液は、増幅生成物に組み込まれる一本鎖配列B及びB’を分 解するために、適切な条件(例えばヌ クレアーゼが用いられるなら、30分;37℃)でインキュベートされる。増幅生成 物に組み込まれないB及びB’配列は、オリゴヌクレオチド1及び1’各々のA 及びA’ターゲッティング配列と共に互いにハイブリダイズし、それゆえ、例え ばヌクレアーゼにより分解(nuleated)されない。核酸分解の結果は、増幅のレ ベルに比例する量における溶液へのラベル成分Lの遊離である。核酸分解の結果 を図26に示す。これにより遊離されるラベル成分L、即ち増幅生成物中に組み込 まれない配列B又はB’に接合したラベル成分は、アフィニティー分離により、 例えば 180°だけ反応容器を回転させることにより除去され、ビオチンのような 分離成分S、所定の例におけるアビジンのようなアフィニティー分離の対の他方 の分子S’でコートされたスクリューキャップに吸着される。例えばフルオレセ インのような遊離されたラベル成分Lはこれにより、所定の例において、蛍光測 定により検出され得る。好ましい実施形態において、対の他方S’は、180°だ け反応容器を回転させることにより反応から除去され得る磁気ビーズに結合し、 図27に示されるような容器のキャップ内に埋め込まれた磁石へのビーズの吸着を 導く。 次に、標的核酸が検査されるサンプル中に含まれないなら、増幅はおこらず、 全てのB及びB’配列は互いにハイブリダイズし、一本鎖特異的ヌクレアーゼの 添加によって検出可能なラベル成分Lの遊離がおこらず、それゆえ、固体支持体 へのアフィニティー分離成分の吸着の後、反応容器内にラベルが検出されない。 簡明さの目的のために、上述の増幅及び検出手順とは一本鎖核酸の増幅及び検 出をいうが、サンプルの核酸当りにより多くのオリゴヌクレオチドプローブが、 種々の標的核酸配列変換を検出するため、及び上述のように1つの反応容器を用 いて配列変換を検出するために、本発明の方法に用いることができることが理解 されるはずで ある。同じサンプルの核酸の異なる配列からの連結したオリゴヌクレオチドプロ ーブは、例えば異なるラベル、検出法、又は明らかに異なる長さのオリゴヌクレ オチドプローブを用いることにより、互いから区別され得る。各々の標的核酸配 列が2セットのオリゴヌクレオチドプローブによってテストされ得ることも理解 されるはずである。この場合、検出は、二重チェックとして2回、モニターされ る。 先行技術と比較した本発明の方法の利点 本発明の好ましい実施形態による方法は、核酸増幅及び配列変換の検出を目的 とした先行技術の方法に対していくつかの利点を有する。 酵素ベースの方法、例えば対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプローブ(ASO )ハイブリダイゼーション;逆−ASO;制限部位発生性PCR(PG−PCR);変性/温度 勾配ゲル電気泳動(D/TGGE);一本鎖コンホメーション多形性(SSCP);ヘテ ロ二本鎖分析;制限フラグメント長多形性(RFLP);PCR 制限フラグメント長多 形性(PCR−RFLP);ヌクレアーゼ保護アッセイ;化学開裂及び他のほとんど用い られない方法が考えられる限り、本発明の方法は、標的核酸配列の選択的増幅の ための酵素無含有システムとして機能し、いくつかの利点を有する。 第1に、本発明の方法は、(a)1〜2の簡単なステップを含み、ゲル電気泳 動及び/又は複雑なブロッティング及びハイブリダイゼーション手順のような複 雑なステップを含まない増幅及び検出手順の正確な実行、並びに(b)結果を解 釈するために、高度な技術者を要求しない。 第2に、いずれかの新しい、DNA 変換の検査の前に、厳密な較正ステップが要 求されない。 第3に、理論的に、本発明の方法は、全ての配列変換の検出のために適してい る。 第4に、本発明の方法は自動化が容易である。 第5に、本発明の方法は、高価であることに加えて、不要なヌクレアーゼ汚染 の活性及び濃度における多くのバリエーションを示すDNA 及びRNA ポリメラーゼ 、制限エンドヌクレアーゼ一本鎖特異的エンド−及びエキソヌクレアーゼ等のよ うな酵素の使用に基づかない。 化学的増幅反応(CAR)(国際PCT 出願US94/06690)が考えられる限り、以下の ことがある。 第1に、上述のように、CAR 法は、高い熱動力学的安定性の架橋構造(図3) が形成され得、増幅に基づいてテンプレート独立性の誤った陽性増幅生成物を生 じ得る主な欠点を有する。本発明の方法のオリゴヌクレオチドプローブ構築は、 図3に示されるもののような標的核酸配列独立性の安定なハイブリダイゼーショ ン構造の形成を避けるように注意深くデザインされた。しかしながら、本発明に 用いられる保護配列はそれらの長さによって制限されない。この特徴は、上述の 検出手順について有利となる。 第2に、本発明の方法は、点変異のような微小な配列変換により異なる配列を 十分に選択的に増幅することができ、他方CAR 法は、微小な配列変換により異な る標的核酸配列間を識別するのに役立たない。それゆえ、本発明の方法は、種々 の遺伝病に関連した変異の分析、並びに病原体のそれを含むサンプル中のいずれ かの標的核酸配列の存在を検出するのに適している。本発明の方法の点変異を検 出する能力は、標的核酸配列の検査される部位の近く、即ちターゲッティング配 列A及びA’並びに各々保護配列B又はD及びB’又はD’の間、並びにターゲ ッティング配列C及びC’の端における 化学官能基の位置のためである。CAR 法における化学官能基の位置は標的核酸配 列から離れており、それゆえこの方法は点変異のような微小の配列変換により異 なる配列間を識別するのに十分にセンシティブでない。 第3に、本発明の方法の好ましい実施形態のいくつかにおいて、本増幅及び検 出過程のために要求される全ての試薬は増幅の前にテスト容器内に含まれる。そ れゆえ、本発明は、テスト容器を開ける必要なく陽性又は陰性シグナルを発生す るその特有の能力のため特に有利である。検出方法の簡単さは、本発明の方法に よって形成される増幅生成物に特有である一本鎖保護配列B及びB’及び/又は D及びD’の形成のためである。 本発明による方法は、上述のような手順により、関心の核酸中の特定の位置の 各々の異なる対立遺伝子においてヌクレオチド塩基の同一性を決定するのに用い ることができる。 本発明による方法は、核酸を含むサンプルの型を検出するのにも用いることが できる。このような方法は、1又は複数の特定の位置の各々においてヌクレオチ ド塩基を同定することを含み、ここでその各々のヌクレオチド塩基は上述の異な るオリゴヌクレオチドプローブセットを用いて同定される。 本発明による方法は、核酸を含むサンプル中で異なる対立遺伝子を同定するの に更に用いることができる。このような方法は、1又は複数の特定の位置の各々 に存在するヌクレオチド塩基を同定することを含み、ここでそれらヌクレオチド 塩基の各々は上述の方法によって同定される。 本発明による方法の他の適用は、1又は複数の特定の遺伝子座において生物の 遺伝子型の決定においてである。このような方法は、ゲノム、ミトコンドリア又 は葉緑体DNA 又はRNA を含むサンプルを 生物から得ることを要求する。関心の核酸における1又は複数の特定の位置の各 々に存在するヌクレオチド塩基は上述の方法によって同定される。この方法にお いて、異なる対立遺伝子が同定され、次に生物の遺伝子型は1又は複数の特定の 遺伝子座において決定される。 本発明は、核酸のサンプルの型を検出する方法であって、該方法が1又は複数 の特定の位置の各々に存在する塩基を同定することからなり、ここで全ての前記 ヌクレオチド塩基が上述の方法を用いて同定され、関心の核酸中の各々の特定の 位置が異なるオリゴヌクレオチドプローブセットを用いて決定される方法も提供 する。各々の位置における各々のヌクレオチド塩基の同一性は個々に決定され得 、又は好ましくは、異なる位置におけるヌクレオチド塩基の同一性は、例えば異 なるラベル成分について同時に用いて決定され得る。 本発明は、核酸のサンプルの型を検出する方法であって、上述の1又は複数の 特定のヌクレオチド配列の存在又は欠損を決定することを含む他の方法も提供す る。 本発明は、核酸を含むサンプルの型を検出する更なる方法も提供する。第1に 、1又は複数の特定のヌクレオチド配列の存在又は欠如が上述のように決定され る。第2に、1又は複数の特定の位置の各々に存在するヌクレオチド塩基が上述 のように同定される。 本発明は、核酸を含むサンプル中の異なる対立遺伝子を同定するための方法で あって、上述のように1又は複数の特定の位置の各々に存在する塩基を同定する ことを含む方法を更に提供する。 上述のオリゴヌクレオチドプローブのセットは、核酸を診断し、又はその型を 検出するためのキットとして、適切なハイブリダイゼーション条件下で用いるこ とができる。そのキットは、上述の増幅生成物の検出を目的とした適切な試薬、 及びハイブリダイゼーショ ン溶液のような適切な緩衝液を含む。 表1は、特定のタンパク質又は酵素をコードする遺伝子における1又は複数の 変異の存在から生ずることが知られている種々の病気の例を列記する。これらの 病気のほとんどは劣性の病気である。即ち病気の個体は両方の対立遺伝子に変異 を有し、ここでその変異はタンパク質の欠如(遺伝子が発現されない);不活性 状態(変化したアミノ酸配列を有する);又は要求される量より少く存在する( 遺伝子発現が大きく削減される)。 病気のための遺伝的基礎を決定するための現在の調査及びポリメ ラーゼ鎖反応(PCR)のような技術の出現は、構造タンパク質又は酵素生成物をコ ードするより多くの遺伝子、遺伝子生成物の無発現又は質的もしくは量的に損な われた生成物の発現のいずれかを導き、それにより病気を生ずるであろう変異の 発見及び完全な配列決定を可能にした。これにより、本発明の上述の方法の適用 にはかなり広い分野がある。 本発明の方法は、周知の遺伝子領域における特定の病気に関連した変異の診断 に用いられる他、血液型、組織分類−HLA 型、性別決定又は特定の病気に対する 個体の感受可能性に関連する特定の配列の存在をテストするのに用いることもで きる。組織分類は、例えば特定の個体に特異的である多形性を同定することによ って決定することができる。本方法によりこれらの周知のHLA 遺伝子配列をスク リーニングすることも、問題の個体が、個体が有する特定のHLA 遺伝子と相関す る特定の病気、例えば特定の自己免疫病に対する感受性があるか否かを決定する ための診断具として用いられ得る。 上述のように、本発明の方法は、特定の遺伝子、例えばβ−グロビン遺伝子ク ラスター及び種々の周知の繰り返し配列における多形性が、例えば犯罪の現場に おいて得られた血液又は精子サンプルにおいて決定され得る法医学の分野にも適 用することができ、その結果は、特定の容疑者が犯罪に関係するか否かを示すの に用いられる。同様に、上述の決定は、父性が争われた場合に特定の雄性個体が 父であるか否かを決定するのにも用いることができる。 特定の癌が特定の遺伝子の配列における特定の点変異の結果であり得るという 証拠があり、従って、本方法は、これらの癌を最も進行させやすいと考えられる 一般的集団又は個体をスクリーニングするための早期診断具として用いられ得る 。 上述のような本発明の他の適用は、サンプル中の特定の配列の存 在に基づくサンプル中の微生物の検出である。例えば、バクテリア又はウイルス のような微生物により感染した疑いのある個体を、個体中に存在する配列なしで 、特定のバクテリア及び/又はウイルスDNA 配列のみとアニールするオリゴヌク レオチドプローブの組み合わせを用いることによりテストすることができる。こ のような適用の一例は、AIDSウイルスの存在についての個体のスクリーニングで ある。同様に、サンプル中のバクテリアの異なる種又は株は互いに区別すること ができる。例えば普通の方法によって互いを区別するのが難かしいシゲラ(Shig ella)対サルモネラ(Salmonella)バクテリアである。 先の表1に示される全てに対応する遺伝子領域及び多くの他のものは、遺伝子 領域内のいずれかの数の部位における1以上の点又は他の変異の存在、又はいず れかの特定の対立遺伝子についての多形性の存在、又はテストされるべき個体が 特定の変異についてホモ接合であるかヘテロ接合であるか(即ち保有者)、又は 個体がこの特定の位置において通常であるか(即ち2つの通常の対立遺伝子を有 する)について分析することができる。 本方法は、放射能材料、各々の変異についての異なるハイブリダイゼーション もしくはPCR 条件、特定のゲル又は高価な自動シーケンサーを用いる古典的な変 異検出法の極めて有効な代替物であり得る。本方法は、短い時間で多くの異なる サンプルをスクリーニングする可能性を有する大規模診断手順を可能にする。更 に、本方法は、広範囲の遺伝病及び遺伝子性癌等のような遺伝子異常について集 団スクリーニングするための手段を供し、HLA 遺伝子におけるもののような多形 性をスクリーニングすること、又は病原性RNA もしくはDNA の存在又は異なる株 のバクテリアもしくはウイルスの差について検出するのに容易に適合させること ができる。 本発明は、以下の実施例により更に詳説されよう。実施例1 ヒトパピローマウイルスタイプ16ゲノム中に含まれる54塩基対DNA 配列を増幅 及び検出するための本発明の増幅及び検出方法の使用 増幅及び検出されるべき領域は、次の配列(配列番号:1): を有するヒトパピローマウイルスタイプ16(HPV−16)ゲノムのヌクレオチド塩基 番号 800〜854(Seedorf,K ら(Virology 145,181-185(1985)に従う番号)) にわたる二本鎖配列である。 1,1’,2及び2’として示される4つのオリゴヌクレオチドプローブを、 上述の標的配列を増幅するのに用いる。オリゴヌクレオチドプローブは次の配列 を有する。 スラシュラインは単に、オリゴヌクレオチドプローブ1及び1’各々のターゲ ッティング配列A及びA’並びに保護配列B及びB’の間の境界を示す。一本の 縦線は、オリゴヌクレオチドプローブ1及び1’各々のターゲッティング配列A 及びA’並びに保護配列B及びB’の連結部分間のターゲッティング配列A及び A’の端に位置したウリジン残基上の置換基に化学官能基X1及びX2を結合す る化学結合を示す。 この例において、X及びY化学官能基間の Diels−Alder 反応が示される。更 に、この例において、X1及びX2化学官能基は同じであり、Y1及びY2化学 官能基も同じであり、それゆえそれらはこの例においてX及びY化学官能基とし て言及されよう。 上述のオリゴヌクレオチドプローブに見られ得るように、X及びY化学官能基 は、ウリジン残基に結合される。 Diels−Alder 反応においてジエノフィルとし て機能するY基は、各々リボース成分のC−2’位を通して2’アミノメチルウ リジンに結合され、他方ジエンとして機能するX基は各々ウリジン塩基成分のC −5位に結合される。 ウリジン残基の2’位によるプローブ2及び2’へのY基の結合のための2’ −トリフルオロアセタミドメチルウリジンホスホルアミジト誘導体の合成 要求される化学官能基が後にそれに共有結合するように、ウリジン残基を修飾 し、その後慣用的方法を用いて段階的にオリゴヌクレオチドプローブを合成し、 修飾ウリジンをいずれかの要求される位置に配する。オリゴヌクレオチドプロー ブを合成した後、Y化学官能基を修飾ウリジン残基に結合させる。この例におい て、プローブ2及び2’のY化学官能基は2−ブテンジオール酸誘導体である。 1.2’−デオキシ−2’−C−トリフルオロアセタミドメチル ウリジンの合成 ヌクレオシド2’−ジオキシ−2−アジドメチルウリジンは、Ioannidis ら( Nucleosides & Nucleotides,11:1205(1992))に記載される手順に従って調 製することができる。これにより、メタノール(200ml)中10mmolのアジド化合物 (2.83グラム)を含む溶液を調製し、60分,10%パラジウム−オン−カーボン触 媒(1.4グラム)と共に、水素雰囲気中で激しく撹拌する。その混合液をろ過して エバポレートし、そしてアミノメチルウリジンを油状粗物として残す。これによ り調製されたアミノ生成物を、更なる精製なしに以下のステップに用いる。 0℃に冷やした酢酸エチル中10mmolのC−2’−アミノメチルウリジン(2.5g )及び10mmolのトリエチルアミン(1.1g)を含む溶液に、酢酸エチル(30ml)中11 mmolのトリフルオロ酢酸無水物(2.31g)を含む溶液を滴下して加える。その混 合液を3時間、撹拌し、次に酢酸エチル−水での抽出を行う。その有機層をブラ インで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。その溶媒をエバポレートして 乾燥させる。更なる精製のために、その生成物はシリカゲルカラムで分離するこ とができる。 2.5’−ジメトキシトリチル−2’−C−トリフルオロアセタミド−メチル ウリジンの調製 乾燥ピリジン中に10mmolの4,4’−ジメトキシトリチルクロライド(3.38g )を含む溶液を、10mmolのトリフルオロアセタミドウリジン(3.54グラム)を含 む乾燥ピリジン(100ml)の冷やした(0℃)溶液に滴下して加える。その混合液 を3時間、撹拌し、そのピリジンを乾燥するまでエバポレートする。油状の生成 物を酢酸エチル中に溶かし、水、ブラインで洗浄して、その有機層を無水硫酸ナ トリウムで乾燥させる。その混合液をエバポレートして乾燥させ、 そしてその生成物は更にシリカゲルカラムで精製し得る。 3.5’−ジメトキシトリチル−3’−(2−シアノエチルN,N−ジイソプ ロピル)ホスホルアミジト−2’−C−トリフルオロアセタミド−メチルウリジ ンの調製 10mmolの5’−ジメトキシトリチル−2’−C−トリフルオロアセタミド−メ チルウリジン(6.56グラム)及び20mmolのN,N−ジイソプロピルエチルアミン (2.60グラム)をアルゴン下で乾燥ジウロロメタン(50ml)中に溶かし、そして その溶液を0℃に維持する。この溶液に、25mlの乾燥ジクロロメタン中の10mmol の2−シアノエチルN,N−ジイソプロピルクロロホスホルアミジド(Aldrich) (2.36グラム)を滴下して加える。その反応を10分間、撹拌し、更に10分間、室 温に維持する、その混合液に酢酸エチル(250ml)を加え、ブラインで3回抽出す る。その溶媒を真空下で除去して、トルエン(50ml)を加え、その混合液を凍結 乾燥させて白色粉体を残し、アルゴン下で収集する。 ウリジンホスホルアミジト誘導体によるX化学官能基のプローブ1及び1’へ の結合のためのC−5位におけるウリジンの誘導体化 この例において、プローブ1及び1’のX化学官能基は、各々ウリジン塩基の C−5位への二重結合C=Cの結合から誘導されるジエンである。いくつかのジ エンが結合することができた。ウリジンのC−5位への二重結合の結合は、Berg strom ら(J.Amer.Chem.Soc.,100:8106(1977))により記載される。好まし い例は、この文献に従うC−5位へのプロピレンの結合である。 5’−ジメトキシトリチル−(−5−プロピレン−3’−(2−シアノエチル N,Nジイソプロピル)ホスホルアミジトの調製をRuth J.Rら(DNA 4:93,(19 85))及びEP135 587 に従って、並びに上述のように行った。 上述のオリゴヌクレオチドの全ては以下の手順によって合成され、精製される 。 1.自動合成手順 2−シアノエチルホスホルアミジトをApplied Biosystems Inc.から購入する 。自動合成手順は、Applied Biosystems Inc.からのタイプ380B−02DNA シンセ サイザンを用いる、30mgのヌクレオシド誘導体化制御孔ガラス(CPG)ビーズ支持 体(500オングストローム孔径)へのヌクレオシドホスホルアミジトの結合を含む 。そのサイクル(各々30分)は、ジクロロメタン中の2%トリクロロ酢酸での脱 トリチル化;活性プロトン供与体としてテトラゾールを用いる縮合;無水酢酸及 びジメチルアミノピリジンでのキャッピング、ジクロロメタン中2%トリクロロ 酢酸を用いる脱トリチル化;及び 0.1MのI2/H2O/ルチジン/テトラヒドロフ ランでの亜リン酸塩のリン酸塩への酸化を含む。各々のステップにおける収量は 本質的に定量的であり、脱トリチル化の間に遊離されたジメトキシトリチルアル コールを収集し、それを分光光度的に検査することによりモニターされる。 2.オリゴデオキシリボヌクレオチド脱保護及び精製手順 固体支持体をカラムから除き、閉じたチューブ内で60℃で16時間、1mlの農水 酸化アンモニウムに露出する。アンモニアを除去して、その残留物をTris−ボレ ート−EDTA(TBE)緩衝液(pH8.0)を用いる7M尿素を含む、調製用12%ポリアクリ ルアミドゲルに適用する。電気泳動を20ボルト/cmで5時間、行った後、生成物 を含むバンドを蛍光プレートのUV投影により同定する。そのバンドを切除し、室 温で一晩、1mlの2回蒸留水で溶出する。この溶液をろ過し、その上清をn−ブ タノールで抽出する(3×300 マイクロリッター)。その水性相をSephadex G 5 0 カラム(Pharmacia)(1×10cm)の 頂上に置き、2回蒸留水で溶出する。その溶出液を 260nmにおけるUV吸光度によ りモニターし、適切な画分を収集し、固定量におけるUV吸光度により定量して、 真空遠心機において室温で乾燥するまでエバポレートする。 プローブ2及びプローブ2’のY化学官能基を調製するためのウリジン残基に 結合したアミノメチル基との無水マレイン酸の反応 5.0(5.0 O.D.)の光学密度を有する2’−アミノメチル−2’−デオキ シウリジンを含む、オリゴヌクレオチドプローブ2及び2’のアリコートを 1.5 ml使い捨てエッペンドルフチューブ内に各々凍結乾燥して乾燥させる。各々のプ ローブ調製物を、1Mホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9.3)200μl中に再構成する 。Y化学官能基に結合するために、20ng/mlの濃度でジメチルスルホキシド(DM SO)中に溶かされた無水マレイン酸(Aldrich)の200μl溶液を、各々のバイアル に加え、次にそれを約12時間、室温(RT)で撹拌する。その混合液の各々を脱塩 し、Pharmacia Sephadex NAP−10カラムを通しての遠心により、過剰な化学官能 基試薬から精製する。生じた溶液の各々をSephadex G 50 カラム(Pharmacia)( 1×10cm)で精製する。各々の溶出液を 260nmのUV吸光度によりモニターし、適 切な画分を収集して、固定量におけるUV吸光度により定量する。プローブ2及び 2’の各々を凍結乾燥して乾燥させ、使用するまで4℃に保存する。 増幅 HPV−16配列は、例えば、ブルースクリプトベクター(Stratagene)中で、See dorf ら(Virology 145,181-185(1985))により開示される HPV−16配列をクロ ーニングすることにより調製されるプラスミド内に含まれ、20ng/mlの濃度で2 回蒸留水中に溶かされる。 本発明の方法に従う上述の HPV−16配列(配列番号:1)の増幅手順は以下の ステップを含む。 オリゴヌクレオチドプローブ(1,1’,2及び2’)の各々の1011分子を 1 00μlの最終容量でハイブリダイゼーション緩衝液中で再構成する。そのハイブ リダイゼーション緩衝液は、水中30%の脱イオンホルムアミド(vol/vol)(任意 )、0.54MのNaCl,30mMのリン酸ナトリウム(pH7.4),0.3mM のEDTA,5%のデ キストランスルフェート 500K m.w.(Sigma)(w/vol)及び 0.1% Triton X −100 を含む。 上述の HPV−16標的配列の1μlサンプルを含むエッペンドルフチューブ(Pe rkin Elmer)に、4つのオリゴヌクレオチドプローブ1,1’,2及び2’を含 むハイブリダイゼーション緩衝液99μlを加える。対照としての第2のチューブ は、全ての試薬を含むが標的配列は 100μlの最終容量である。各々のチューブ 中の溶液を静かにボルテキシングする。増幅反応の繰り返しの加熱サイクルの間 のエバポレーションを防ぐため、各々のチューブに 100μlの鉱油を加える。 そのチューブをDNA 熱サイクラー(Perkin Elmer,Cetus)に入れ、30の加熱及 び冷却サイクルにかける。各々のサイクルは、90℃での65秒インキュベーション 及び40℃の 240秒インキュベーションからなる。 サイクリングの後、各々の溶液20μlを、ブロモフェノールブルー染料を含む 1×TBE(pH8.0)中40%グリセロール2μlと混合し、3時間、20ボルト/cmで 1×TBE 緩衝液(pH8.0)を用いる12%ポリアクリルアミドゲルで電気泳動した後 、そのゲルを室温で45分間、臭化エチジウム(水中 0.5mg/ml)の 100ml溶液中 に浸漬する。 そのゲルを、有効な紫外(UV)光源(72,500mW/cm2)下でf8に おいて 0.5秒間、Polaroid写真フィルムタイプ57又は667(ASA3000)に露出し、 これにより10ng程度の少量の連結オリゴヌクレオチド生成物のバンドが検出され 得る。実施例2 エキソヌクレアーゼVIIを用いる増幅生成物のその場での非放射能的検出 エキソヌクレアーゼVIIを用いる増幅された生成物のその場での非放射能的検 出のために、実施例1におけるものとしてオリゴヌクレオチドプローブ2及び2 ’を用い、オリゴヌクレオチドプローブ1の5’端にフルオレセイン分子を、オ リゴヌクレオチドプローブ1’の5’端にビオチン分子を以下に示す通り結合さ せる。 オリゴヌクレオチドプローブ1及び1’各々の5’端にフルオレセイン及びビ オチンを結合させるために、各々試薬フルオレセインホスホルアミジト及びビオ チンホスホルアミジト(Glenn Research)を用いる。 オリゴヌクレオチドプローブ合成及び精製を実施例1に例示されるように行う 。 増幅のために、反応チューブを以下の通り作製する。 破壊可能な仕切りにより分離された2つの区画に分割されたプラスチック透明 チューブであって、その区画が1つが他の頂部上にあるよう位置し、内部の仕切 りが下の区画に面する側面上にアビジン(Sigma)がマートされているチューブを 用いる。下の区画は反応混 合液を含んでおり、上の区画は10mM Tris Cl,pH8.0;8mM EDTA;10mM β−メ ルカプトエタノール;及び50μg/ml BSAからなる緩衝液中に 0.4ユニットのエ キソヌクレアーゼVIIを含む。 増幅の後、反応チューブを37℃に維持し、上の区画の成分を、破壊可能仕切り を通して押しつぶして増幅生成物を含む下の区画の成分と混合させる。その反応 混合液を、一本鎖B及びB’保護配列を開裂するために、30分間、インキュベー トする。 エキソヌクレアーゼVII処理の後、反応チューブを 180℃回転させて、10分間 、逆さに維持してビオチン化二本鎖DNA をアビジンコートキャップに捕獲させる 。その反応チューブを 180℃再び回転させ、ヌクレアーゼ活性により一本鎖βフ ラグメントから溶液に遊離されたフルオレセインを、フルオロメーター(Perkin Elmer)により検出する。実施例3 ヒトp53遺伝子のコドン245(GGC→GAC)点変異を検出するための本発明の増幅 及び検出法の使用 ヒトp53遺伝子の58bpフラグメントを増幅するために、2つのオリゴヌクレオ チドプローブセットをデザインする。第1のオリゴヌクレオチドプローブセット は以下の配列(配列番号:6): を有する遺伝子の野生型配列を増幅するようデザインする。 第2のオリゴヌクレオチドプローブセットは、次の配列(配列暗号:7): を有する遺伝子の変異配列を増幅するようデザインされる。 第1のセットのオリゴヌクレオチドプローブは、次のもの: を含む。 第1のオリゴヌクレオチドプローブセットを用いて増幅された野生株配列のた めの検出方法は近接エネルギー転位ラベリングである。第1の検出オリゴヌクレ オチドプローブとしてオリゴヌクレオチドプローブ1の保護配列Bが機能する。 第1の検出オリゴヌクレオチドプローブはフルオレセイン近接ラベルに接合され る。第2の検出オリゴヌクレオチドプローブB.1(以下に示す配列番号:12) は、対応する第2のロダミン近接ラベル成分に接合される。2つの ラベル検出オリゴヌクレオチドプローブは互いにハイブリダイズし、それゆえ近 接ラベル成分フルオレセイン及びロダミンを、それらの相互作用のために十分に 近くに運び、検出可能なシグナルを発生する。2つの標識検出オリゴヌクレオチ ドプローブがハイブリダイズした場合、近接ラベル成分フルオレセイン及びロダ ミンは、それらの間のエネルギー転移反応がおこるのを可能にする近位に運ばれ 、結果として蛍光測定(励起 472nm読み出し 577nm)によって測定され得る測定 可能なエネルギー放射を生ずる。 第2のセットのオリゴヌクレオチドプローブは次のもの: を含む。 第2のオリゴヌクレオチドプローブセットを用いて増幅される変異配列のため の検出方法は、増幅生成物内に組み込まれる一本鎖D配列に接合したイソルミノ ールラベル成分の遊離、並びにオリゴヌクレオチドプローブ4に接合したアフィ ニティー分離成分ビオチンによるテスト容器からの、それらに接合したイソルミ ノールラベル成分を伴う全ての二本鎖D配列の除去に基づく。一本鎖D配列は、 一本鎖特異的ヌクレアーゼである大腸菌からのエキソヌクレアーゼVIIの核酸分 解活性により増幅後に分解される(nucleated)。これは、一本鎖D配列に接合し たイソルミノールラベル成分を周囲溶液へ遊離させる。これにより遊離されない イソルミノールラベル成分、即ち増幅生成物に組み込まれない配列Dに接合した ラベル成分はアフィニティー分離によって除去される。これにより、遊離したイ ソルミノールラベル成分は発光測定によって検出され得る。 オリゴヌクレオチドプローブ合成及び精製は本質的に実施例1に例示される通 りに行われる。 本実施例下に記載される実験は、検査される個体のp53遺伝子のコドン245 に おける遺伝子型の決定を目的とし、検査される個体に存在するゲノムDNA が決定 される野生型及び変異配列の両方の同時検出手順と組み合わせた同時増幅手順に 基づく。 増幅及び検出反応の組み合わせのために、チューブは以下のように作製される 。 図27に示されるような、それらのキャップ内に埋め込まれた磁石を有する透明 のチューブが、実施例1では1つのセットのみが用いられるが、この例における 各々のチューブにおける2つのオリゴヌクレオチドプローブセットの使用を除い て実施例1下に本質的に記載されるように行われる実験及び対照増幅反応のため の容器として用いられる。 実験チューブは、遺伝子型が決定されるべき個体から得られたゲノムDNA を含 む。この増幅及び検出手順の組み合わせの対照として、4つの更なる同様のチュ ーブを用いる。第1のものは、標的DNA配列を含まず、それゆえ陰性対照として 機能し、いずれの検出方法によって得られたシグナルも生じないはずである。第 2のものは、野生型対立遺伝子へのホモ接合が先に示される個体からのゲノムDN A を含み、それゆえ第1の検出方法のための陽性対照としてなり第2の検出法の ための陰性対照として機能し、第1の検出法で検出可能なシグナルを生ずるが、 第2の検出法では生じないはずである。第3のものは変異対立遺伝子にホモ接合 であることが先に示されている個体からのゲノムDNA を含み、それゆえ第2の検 出方法のための陽性対照として、そして第1の検出法のための陰性対照として機 能し、第2の検出方法において検出可能なシグナルを生ずるが、第1の検出方法 においては生じないはずである。第4のものは、野生型及び変異対立遺伝子にヘ テロ接合であることが先に示されている個体からのゲノムDNA を含み、それゆえ 第1及び第2の検出法のための陽性対照として機能し、第1及び第2の検出法の 検出可能なシグナルを生ずるはずである。 増幅後、上述の第2の検出、オリゴヌクレオチドプローブB.1を反応チュー ブに加え、いずれか存在するなら第1の検出オリゴヌクレオチドプローブとして 機能する増幅生成物内に組み込まれる一本鎖配列とハイブリダイズさせる。 近接ラベルシグナルの検出の後、反応チューブを37℃にして、70mMのTris Cl ,pH8.0;8mMのEDTA;10mMのβ−メルカプトエタノール;50μg/mlのBSA か らなる緩衝液中 0.4ユニットのエキソヌクレアーゼVIIをチューブに加える。そ の反応混合液を、一本鎖D保護配列を開裂するために、30分間、インキュベート する。エキソヌク レアーゼVII処理後、アビジンコート磁気ビーズを反応チューブに加え、10分間 、振とう株において、ビオチン化二本鎖DNA をアビジン分子に捕獲させる。その 反応容器を 180℃回転させて磁気ビーズをキャップに接着させ、その後反応チュ ーブを 180℃回転させて、ヌクレアーゼ活性により、一本鎖Dフラグメントから 溶液に遊離されたイソルミノールを、ルミノメーター(Perkin Elmer)により検 出する。 第1の検出法が陽性シグナルを発するなら、検査した核酸は野生型配列を含み 、他方第1の検出法がシグナルを生じないなら、検査した核酸は野生型配列を含 まない。第2の検出法が陽性シグナルを発するなら、検査した核酸は変異配列を 含み、他方第2の検出法がシグナルを生じないなら、検査した核酸は変異配列を 含まない。 これは次の3つの異なる結合を生ずる;(1)第1の検出法が陽性結果である が第2のものがそうでないなら、検査したDNA サンプルはヒトp53遺伝子のコド ン245(GGC)についてホモ接合であり;(2)第2の検出法が陽性結果であるが第 1のものがそうでないなら、検査したサンプルはヒトp53遺伝子のコドン245(GA C)点変異についてホモ接合であり;(3)他方、第1及び第2の検出法の両方と も陽性シグナルを生ずるなら、検査したDNA サンプルはヒトp53遺伝子のコドン 245 において異種であり、即ち1つの対立遺伝子が野生型で第2の対立遺伝子が 変移配列を有する。実施例4 先に詳説される本発明のよる方法の好ましい実施形態を行うための診断キット は次の構成物を含み得る。 サンプル中の特定のヌクレオチド配列のための診断キットは、2以上のオリゴ ヌクレオチドプローブ相補対及び少くとも1の緩衝液からなる。 サンプル中の特定のヌクレオチド配列の存在を検出するための1つの診断キッ トは、(a)2以上のオリゴヌクレオチドプローブ相補対;(b)2以上の、近 接ラベル成分に接合した検出オリゴヌクレオチドチューブ;及び(c)少くとも 1の緩衝液からなる。 サンプル中の特定のヌクレオチド配列の存在を検出するための第2の診断キッ トは、(a)1以上が分離成分に接合し、そして1以上がラベル成分に接合する 2以上のオリゴヌクレオチドプローブ相補対;(b)一本鎖特異的ヌクレアーゼ ;及び(c)増幅生成物のアフィニティー分離のための固体支持体からなる。 キットが種々の周知の遺伝病、例えば先の表1に列記されるものの1つ又は全 ての存在についてスクリーニングするのに用いられる場合、それは特定の病気関 連の遺伝子における変異をスクリーニングするためのいずれかの適切な組み合わ せにおいて、いずれかの適切な数のオリゴヌクレオチドプローブを含む。特定の 病気関連遺伝子が1又は複数の変異体、例えばCFTR遺伝子を有し得る場合、キッ トは、異なる意図した集団について異なり得るより共通の変異をスクリーニング するための特定のオリゴヌクレオチドプローブを含むべきである。キットが血液 又は組織型検出分析に用いられる場合、それは特定の血液又は組織型を同定する よう各々デザインされたオリゴヌクレオチドプローブのいずれかの組み合わせを 含み得る。状況により、キットの全ては、病原体の存在、例えばAIDSウイルス又 はこのようなウイルス、例えば HIV−I, HIV−II、もしくは HIV−IIIの特定 の株の存在に特異的に対応する核酸配列の存在又は欠損を決定するための更なる オリゴヌクレオチドプローブも含み得る。従って、1つのキットは、単一遺伝子 内のいずれかの数の遺伝子部位をテストするために用いることができ、そしてこ れは、キットがいくつかの特定のオリゴヌクレオチドプローブを含むことのみを 要 求し、ここでそのキットの全ての他の構成物は全ての場合、同じである。 本発明は限定された数の実施形態に関して記載されているが、本発明の多くの バリエーション、改良及び他の適用が行われ得ることが認められよう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.関心の核酸を含むサンプル中で、標的配列を含む一本鎖標的核酸分子、又 は標的配列及び標的相補配列を含む二本鎖標的核酸分子を増幅及び検出するため の方法であって、 (a)第1のオリゴヌクレオチドプローブ相補鎖対及び第2のオリゴヌクレオ チドプローブ相補鎖対を、関心の核酸中に存在するヌクレオチド塩基の広がりに 接触させるステップであって、 (i)前記第1のオリゴヌクレオチドプローブ相補鎖対がオリゴヌクレオチド プローブ1及びオリゴヌクレオチドプローブ1’を含み、第2のオリゴヌクレオ チドプローブ相補鎖対がオリゴヌクレオチドプローブ2及びオリゴヌクレオチド プローブ2’を含み; (ii)前記オリゴヌクレオチドプローブ1が長い部分α及び短い部分α’を含 むターゲッティング配列A、並びに保護配列Bを含み;前記オリゴヌクレオチド プローブ1’がターゲッティング配列A’及び保護配列B’を含み; (iii)前記オリゴヌクレオチドプローブ2がターゲッティング配列Cを含み ;前記オリゴヌクレオチドプローブ2’が長い部分γ及び短い部部γ’を含むタ ーゲッティング配列C’を含み; (iv)前記オリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列Aのα部分 及び前記オリゴヌクレオチドプローブ1’のターゲッティング配列A’が互いに 相補的であり; (v)前記オリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティング配列C及び前記 オリゴヌクレオチドプローブ2’のターゲッティング配列C’のγ部分が互いに 相補的であり;前記オリゴヌクレオチドプローブ2’のターゲッティング配列C ’のγ’部分及び前記オリゴヌクレオチドプローブ1の配列Aのα’部分が互い に相補的であ り; (vi)前記オリゴヌクレオチドプローブ1及び2が、前記オリゴヌクレオチド プローブ1のターゲッティング配列A及び前記オリゴヌクレオチドプローブ2の ターゲッティング配列Cが前記標的配列の隣接部分に相補的である第1のオリゴ ヌクレオチド対を形成し; (vii)前記オリゴヌクレオチドプローブ1’及び2’が、前記オリゴヌクレ オチドプローブ1’のターゲッティング配列A’及び前記オリゴヌクレオチドプ ローブ2’のターゲッティング配列C’が前記標的相補配列の隣接部分に相補的 である第2のオリゴヌクレオチド対を形成し; (viii)前記保護配列Bが、前記ターゲッティング配列A及びターゲッティン グ配列Cが前記標的配列とハイブリダイズする場合に、該標的配列とハイブリダ イズせず; (ix)前記保護配列B’が、前記ターゲッティング配列A’及びターゲッティ ング配列C’が前記標的相補配列とハイブリダイズする場合に、該標的相補配列 とハイブリダイズせず、 (x)前記ターゲッティング配列A及び前記保護配列Bの連結点において、化 学官能基X1が前記オリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列Aの 最後のヌクレオチドの糖又は塩基成分に結合し;前記オリゴヌクレオチドプロー ブ2のターゲッティング配列Cの端のヌクレオチドの糖及び塩基成分が化学官能 基Y1で修飾され;前記化学官能基X1は化学官能基Y1と反応性があり; (xi)前記ターゲッティング配列A’及び前記保護配列B’の連結点におい て、化学官能基X2が前記オリゴヌクレオチドプローブ1’のターゲッティング 配列A’の最後のヌクレオチドの糖又は塩基成分に結合され;前記オリゴヌクレ オチドプローブ2’のターゲッティング配列C’の端のヌクレオチドの糖又は塩 基成分が化学 官能基Y2で修飾され;化学官能基X2は化学官能基Y2と反応性を有し、 (xii)前記ターゲッティング配列A及び前記ターゲッティング配列Cが前記 標的配列とハイブリダイズする場合、前記化学官能基X1は化学官能基Y1と反 応して第1の化学結合を形成し、そして連結したオリゴヌクレオチド生成物の相 補鎖が形成され;前記ターゲッティング配列A’及びターゲッティング配列C’ が前記標的相補配列とハイブリダイズする場合、前記化学官能基X2は化学官能 基Y2と反応して第2の化学結合を形成し、そして連結したオリゴヌクレオチド 生成物の相補鎖が形成されるステップと; (b)前記オリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列A及び前記 オリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティング配列Cが前記標的配列の隣接 部分とハイブリダイズすることができ、そして前記オリゴヌクレオチドプローブ 1’のターゲッティング配列A’及び前記オリゴヌクレオチドプローブ2’のタ ーゲッティング配列C’が前記標的相補配列の隣接部分とハイブリダイズするこ とができるためのハイブリダイゼーション条件を供するステップと; (c)前記化学官能基X1及びY1の間に前記第1の化学結合を形成すること により、ステップ(b)後にハイブリダイズした前記オリゴヌクレオチドプロー ブ1及びオリゴヌクレオチドプローブ2が互いに前記標的配列の隣接部分に連結 し、それにより前記標的相補配列を有する第1の連結オリゴヌクレオチド生成物 を形成することを可能にするであろう条件を供するステップと; (d)前記化学官能基X2及びY2の間に前記第2の化学結合を形成すること により、ステップ(b)後にハイブリダイズした前記オリゴヌクレオチドプロー ブ1’及びオリゴヌクレオチドプローブ 2’が互いに前記標的相補配列の隣接部分に連結し、それにより前記標的配列を 有する第2の連結オリゴヌクレオチド生成物を形成することを可能にするであろ う条件を供するステップと; (e)前記サンプルを変性条件下で処理するステップと; (f)要求される回数、ステップ(b)〜(e)を繰り返すステップと; (g)前記連結したオリゴヌクレオチド生成物を検出するステップと、 を含むことを特徴とする方法。 2.関心の核酸を含むサンプル中で、標的配列を含む一本鎖標的核酸分子、又 は標的配列及び標的相補配列を含む二本鎖標的核酸分子を直線的に増幅及び検出 するための方法であって、 (a)第1のオリゴヌクレオチドプローブ対及び第2のオリゴヌクレオチドプ ローブ対を、関心の核酸中に存在するヌクレオチド塩基の広がりに接触させるス テップであって、 (i)前記第1のオリゴヌクレオチドプローブ対がオリゴヌクレオチドプロー ブ1及びオリゴヌクレオチドプローブ2を含み、第2のオリゴヌクレオチドプロ ーブ対がオリゴヌクレオチドプローブ11及びオリゴヌクレオチドプローブ2’を 含み; (ii)前記オリゴヌクレオチドプローブ1がターゲッティング配列A及び保護 配列Bを含み;前記オリゴヌクレオチドプローブ1’がターゲッティング配列A ’及び保護配列B’を含み; (iii)前記オリゴヌクレオチドプローブ2がターゲッティング配列Cを含み ;前記オリゴヌクレオチドプローブ2’がターゲッティング配列C’を含み; (iv)前記オリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列A及び前記 オリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティング配 列Cが前記標的配列の隣接部分に相補的であり; (v)前記オリゴヌクレオチドプローブ11のターゲッティング配列A’及び前 記オリゴヌクレオチドプローブ2’のターゲッティング配列C’が前記標的相補 配列の隣接部分に相補的であり; (vi)前記保護配列Bが、前記ターゲッティング配列A及びターゲッティング 配列Cが前記標的配列とハイブリダイズする場合に、該標的配列とハイブリダイ ズせず; (vii)前記保護配列B’が、前記ターゲッティング配列A’及びターゲッテ ィング配列C’が前記標的相補配列とハイブリダイズする場合に、該標的相補配 列とハイブリダイズせず、 (viii)前記ターゲッティング配列A及び前記保護配列Bの連結点において、 化学官能基X1が前記オリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列A の最後のヌクレオチドの糖又は塩基成分に結合し;前記オリゴヌクレオチドプロ ーブ2のターゲッティング配列Cの端のヌクレオチドの糖及び塩基成分が化学官 能基Y1で修飾され;前記化学官能基X1は化学官能基Y1と反応性があり; (ix)前記ターゲッティング配列A’及び前記保護配列B’の連結点において 、化学官能基X2が前記オリゴヌクレオチドプローブ1’のターゲッティング配 列A’の最後のヌクレオチドの糖又は塩基成分に結合され;前記オリゴヌクレオ チドプローブ2’のターゲッティング配列C’の端のヌクレオチドの糖又は塩基 成分が化学官能基Y2で修飾され;前記化学官能基X2は化学官能基Y2と反応 性を有し、 (x)前記ターゲッティング配列A及び前記ターゲッティング配列Cが前記標 的配列とハイブリダイズする場合、前記化学官能基X1は前記化学官能基Y1と 反応して化学結合を形成し、そして連結したオリゴヌクレオチド生成物の相補鎖 が形成され;前記ターゲッ ティング配列A’及びターゲッティング配列C’が前記標的相補配列とハイブリ ダイズする場合、前記化学官能基X2は化学官能基Y2と反応して他の化学結合 を形成し、そして連結したオリゴヌクレオチド生成物の相補鎖が形成されるステ ップと; (b)前記オリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列A及び前記 オリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティング配列Cが前記標的配列の隣接 部分とハイブリダイズすることができ、そして前記オリゴヌクレオチドプローブ 1’のターゲッティング配列A’及び前記オリゴヌクレオチドプローブ2’のタ ーゲッティング配列C’が前記標的相補配列の隣接部分とハイブリダイズするこ とができるためのハイブリダイゼーション条件を供するステップと; (c)前記化学官能基X1及びY1の間に前記化学結合を形成することにより 、ステップ(b)後にハイブリダイズした前記オリゴヌクレオチドプローブ1及 びオリゴヌクレオチドプローブ2が互いに前記標的配列の隣接部分に連結し、そ れにより前記標的相補配列を有する前記連結オリゴヌクレオチド生成物を形成す ることを可能にするであろう条件を供するか;又は前記化学官能基X2及びY2 の間に前記他の化学結合を形成することにより、ステップ(b)後にハイブリダ イズした前記オリゴヌクレオチドプローブ1’及びオリゴヌクレオチドプローブ 2’が互いに前記標的相補配列の隣接部分に連結し、それにより前記標的配列を 有する前記連結オリゴヌクレオチド生成物を形成することを可能にするであろう 条件を供するステップと; (d)前記サンプルを変性条件下で処理するステップと; (e)要求される回数、ステップ(b)〜(d)を繰り返すステップと; (f)前記連結したオリゴヌクレオチド生成物を検出するステップと、 を含むことを特徴とする方法。 3.関心の核酸を含むサンプル中で、野生型標的配列を含む一本鎖標的核酸分 子及び/又は変異標的配列を含む一本鎖標的核酸分子又は野生型標的配列及び野 生型標的相補配列を含む二本鎖核酸標的分子及び/又は変異標的配列及び変異標 的相補配列を含む二本鎖核酸標的分子を増幅及び検出するための方法であって、 (a)第1及び第2のオリゴヌクレオチドプローブセットを関心の核酸中に存 在するヌクレオチド塩基の広がりに接触させるステップであって、 (i)第1のオリゴヌクレオチドプローブセットは野生型配列を増幅するよう デザインされ、1,1’2及び2’で示される4つのオリゴヌクレオチドプロー ブを含み;オリゴヌクレオチドプローブ1及び1’は第1のオリゴヌクレオチド プローブ相補対を形成し;オリゴヌクレオチドプローブ2及び2’は第2のオリ ゴヌクレオチドプローブ相補対を形成し;前記オリゴヌクレオチドプローブ1及 び2は第1のオリゴヌクレオチドプローブ対を形成し;前記オリゴヌクレオチド プローブ1’及び2’は第2のオリゴヌクレオチドプローブ対を形成し; (ii)第2オリゴヌクレオチドプローブセットは変異配列を増幅するようデザ インされ、3,3’4及び4’で示される4つのオリゴヌクレオチドプローブを 含み;前記オリゴヌクレオチドプローブ3及び3’は第3のオリゴヌクレオチド プローブ相補対を形成し;前記オリゴヌクレオチドプローブ4及び4’は第4の オリゴヌクレオチドプローブ相補対を形成し;前記オリゴヌクレオチドプローブ 3及び4は第3のオリゴヌクレオチドプローブ対を形成し;前記オ リゴヌクレオチドプローブ3’及び4’は第4のオリゴヌクレオチドプローブ対 を形成し; (iii)前記オリゴヌクレオチドプローブ1及び3は各々、長い部分α及び短 い部分α’を含むターゲッティング配列A並びに保護配列B及びDを各々含み; 前記オリゴヌクレオチドプローブ1’及び3’は各々ターゲッティング配列A’ 並びに保護配列B’及びD’を各々含み; (iv)前記オリゴヌクレオチドプローブ2及び4は各々ターゲッティング配列 Cを含み;前記オリゴヌクレオチドプローブ2’及び4’は各々、長い部分γ及 び短い部分γ’を含むターゲッティング配列C’を含み; (v)前記オリゴヌクレオチドプローブ1及び3のターゲッティング配列Aの α部分並びに前記オリゴヌクレオチドプローブ1’及び3’のターゲッティング 配列A’は各々互いに相補的であり; (vi)前記オリゴヌクレオチドプローブ2及び4のターゲッティング配列C並 びに前記オリゴヌクレオチドプローブ2’及び4’のターゲッティング配列C’ のγ部分は各々互いに相補的であり;前記オリゴヌクレオチドプローブ2’及び 4’のターゲッティング配列C’のγ’部分並びに前記オリゴヌクレオチドプロ ーブ1及び3のターゲッティング配列Aのα’部分は各々互いに相補的であり; (vii)前記第2のオリゴヌクレオチドプローブセットのオリゴヌクレオチド プローブ3’及び4の配列は前記第1のオリゴヌクレオチドプローブセットのオ リゴヌクレオチドプローブ1’及び2の配列と各々同一か又は極めて類似してお り;前記第2のオリゴヌクレオチドプローブセットのオリゴヌクレオチドプロー ブ3及び4’の配列は、前記オリゴヌクレオチドプローブ1及び2’がその位置 で各々野生型標的配列及び野生型標的相補配列と十分に相補的であり 、前記オリゴヌクレオチドプローブ3及び4’がその位置で各々変異標的配列及 び変異標的相補配列と十分に相補的であるように、決められた配列変換の位置で 前記第1のオリゴヌクレオチドプローブセットのオリゴヌクレオチドプローブ1 ’及び2各々のそれと異なり; (viii)前記オリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列A及び前 記オリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティング配列Cは野生型標的配列の 隣接部分と相補的であり;前記オリゴヌクレオチドプローブ3のターゲッティン グ配列A及び前記オリゴヌクレオチドプローブ4のターゲッティング配列Cは変 異標的配列の隣接部分と相補的であり; (ix)前記オリゴヌクレオチドプローブ1’のターゲッティング配列A’及び 前記オリゴヌクレオチドプローブ2’のターゲッティング配列C’は野生型標的 相補配列の隣接部分と相補的であり;前記オリゴヌクレオチドプローブ3’のタ ーゲッティング配列A’及び前記オリゴヌクレオチドプローブ4’のターゲッテ ィング配列C’は変異標的相補配列の隣接部分と相補的であり; (x)前記ターゲッティング配列A及びターゲッティング配列Cがそれらの標 的配列とハイブリダイズする場合、前記保護配列B及びDは各々野生型又は変異 標的配列とハイブリダイズせず、 (xi)前記ターゲッティング配列A’及びターゲッティング配列C’がそれ らの標的相補配列とハイブリダイズする場合、前記保護配列B’及びD’は各々 野生型又は変異標的相補配列とハイブリダイズせず、 (xii)オリゴヌクレオチドプローブ1の前記ターゲッティング配列A及び前 記保護配列Bの連結点において化学官能基X1は前記ターゲッティング配列Aの 最後のヌクレオチドの糖又は塩基成分に 結合し;前記オリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティング配列Cの端のヌ クレオチドの糖又は塩基成分は化学官能基Y1で修飾され;前記化学官能基X1 は化学官能基Y1と反応性を有し; (xiii)オリゴヌクレオチドプローブ3の前記ターゲッティング配列A及び 前記保護配列Dの連結点において、化学官能基X3は前記ターゲッティング配列 Aの最後のヌクレオチドの糖又は塩基成分に結合し;オリゴヌクレオチドプロー ブ4の前記ターゲッティング配列Cの端のヌクレオチドの糖又は塩基成分は化学 官能基Y3で修飾され;前記化学官能基X3は前記化学官能基Y3と反応性を有 し; (xiv)オリゴヌクレオチドプローブ1’の前記ターゲッティング配列A’及 び前記保護配列B’の連結点において、化学官能基X2は前記ターゲッティング 配列A’の最後のヌクレオチドの糖又は塩基成分に結合し;オリゴヌクレオチド プローブ2’の前記ターゲッティング配列C’の端のヌクレオチドの糖又は塩基 成分は化学官能基Y2で修飾され;前記化学官能基X2は化学官能基Y2と反応 性を有し; (xv)オリゴヌクレオチドプローブ3’の前記ターゲッティング配列A’及 び前記保護配列D’の連結点において、化学官能基X4は前記ターゲッティング 配列A’の最後のヌクレオチドの糖又は塩基成分に結合し;オリゴヌクレオチド プローブ4’の前記ターゲッティング配列C’の端のヌクレオチドの糖又は塩基 成分は化学官能基Y4で修飾され;化学官能基X4は化学官能基Y4と反応性を 有し; (xvi)オリゴヌクレオチドプローブ1及び2の各々の前記ターゲッティング 配列A及び前記ターゲッティング配列Cは、野生型標的配列にハイブリダイズし 、前記化学官能基X1は前記化学官能基 Y1と反応して第1の化学結合を形成し、そして野生型連結オリゴヌクレオチド 生成物の相補鎖が形成され;オリゴヌクレオチドプローブ1’及び2’の前記タ ーゲッティング配列A’及び前記ターゲッティング配列C’は野生型標的相補配 列とハイブリダイズし、前記化学官能基X2は化学官能基Y2と反応して第2の 化学結合を形成し、そして野生型連結オリゴヌクレオチド生成物の鎖が形成され ; (xvii)オリゴヌクレオチドプローブ3及び4の各々の前記ターゲッティン グ配列A及び前記ターゲッティング配列Cは、変異標的配列にハイブリダイズし 、前記化学官能基X3は前記化学官能基Y3と反応して第3の化学結合を形成し 、そして変異連結オリゴヌクレオチド生成物の相補鎖が形成され;オリゴヌクレ オチドプローブ3’及び4’各々の前記ターゲッティング配列A’及び前記ター ゲッティング配列C’は変異標的相補配列とハイブリダイズし、前記化学官能基 X4は前記化学官能基Y4と反応して第4の化学結合を形成し、そして変異連結 オリゴヌクレオチド生成物の鎖が形成されるステップと; (b)次のこと: (i)前記オリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列A及び前記 オリゴヌクレオチドプローブ2のターゲッティング配列Cが前記野生型標的配列 の隣接部分とハイブリダイズし; (ii)前記オリゴヌクレオチドプローブ1’のターゲッティング配列A’及び オリゴヌクレオチドプローブ2’のターゲッティング配列C’が前記野生型標的 相補配列の隣接部分とハイブリダイズし; (iii)前記オリゴヌクレオチドプローブ3のターゲッティング配列A及びオ リゴヌクレオチドプローブ4のターゲッティング配列C が前記変異標的配列の隣接部分とハイブリダイズし; (iv)前記オリゴヌクレオチドプローブ3’のターゲッティング配列A’及び オリゴヌクレオチドプローブ4’のターゲッティング配列C’が前記変異標的相 補配列の隣接部分とハイブリダイズすること; を可能にする条件を供するステップと、 (c)前記化学官能基X1及びY1の間に前記第1の化学結合を形成すること により、ステップ(b)後にハイブリダイズした前記オリゴヌクレオチドプロー ブ1及び前記オリゴヌクレオチドプローブ2が互いに野生型標的配列の前記隣接 部分に連結し、それにより野生型標的相補配列を有する前記連結オリゴヌクレオ チド生成物を形成することを可能にするであろう条件を供するステップと; (d)前記化学官能基X2及びY2の間に前記第2の化学結合を形成すること により、ステップ(b)後にハイブリダイズした前記オリゴヌクレオチドプロー ブ1’及び前記オリゴヌクレオチドプローブ2’が互いに野生型標的相補配列の 前記隣接部分に連結し、それにより野生型標的配列を有する前記連結オリゴヌク レオチド生成物を形成することを可能にするであろう条件を供するステップと; (e)前記化学官能基X3及びY3の間に前記第3の化学結合を形成すること により、ステップ(b)後にハイブリダイズした前記オリゴヌクレオチドプロー ブ3及び前記オリゴヌクレオチドプローブ4が互いに変異標的配列の前記隣接部 分に連結し、それにより変異標的相補配列を有する前記連結オリゴヌクレオチド 生成物を形成することを可能にするであろう条件を供するステップと; (f)前記化学官能基X4及びY4の間に前記第4の化学結合を形成すること により、ステップ(b)後にハイブリダイズした前記オリゴヌクレオチドプロー ブ3’及び前記オリゴヌクレオチドプロ ーブ4’が互いに変異標的相補配列の前記隣接部分に連結し、それにより変異標 的配列を有する前記連結オリゴヌクレオチド生成物を形成することを可能にする であろう条件を供するステップと; (g)前記サンプルを変性条件下で処理するステップと; (h)要求される回数、ステップ(b)〜(g)を繰り返すステップと; (i)前記連結したオリゴヌクレオチド生成物を検出するステップと; を含む方法。 4.前記オリゴヌクレオチドプローブ1,1’,2,2’が次の12のもの; 第1に、前記オリゴヌクレオチドプローブ1は長い部分α及び短い部分α’を 含むターゲッティング配列A及び保護配列Bを有し;前記オリゴヌクレオチドプ ローブ1’は前記オリゴヌクレオチドプローブ1の前記ターゲッティング配列A より短いターゲッティング配列A’を有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ2 はターゲッティング配列Cを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ2’は、長 い部分γ及び短い部分γ’を含み、前記オリゴヌクレオチドプローブ2の前記タ ーゲッティング配列Cより長いターゲッティング配列C’並びに保護配列B’を 有し;第2に、前記オリゴヌクレオチドプローブ1はターゲッティング配列A及 び保護配列Bを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ1’は長い部分α及び短 い部分α’を含み、前記オリゴヌクレオチドプローブ1の前記ターゲッティング 配列Aより長いターゲッティング配列A’を有し;前記オリゴヌクレオチドプロ ーブ2は長い部分γ及び短い部分γ’を含むターゲッティング配列Cを有し;前 記オリゴヌクレオチドプローブ2’は前記オリゴヌクレオチドプローブ2のター ゲッティング配列Cより短 いターゲッティング配列C’及び保護配列B’を有し;第3に、前記オリゴヌク レオチドプローブ1はターゲッティング配列A及び保護配列Bを有し;前記オリ ゴヌクレオチドプローブ1’は前記オリゴヌクレオチドプローブ1の前記ターゲ ッティング配列Aと同じ長さであるターゲッティング配列A’を有し;前記オリ ゴヌクレオチドプローブ2はターゲッティング配列Cを有し;前記オリゴヌクレ オチドプローブ2’は前記オリゴヌクレオチドプローブ2の前記ターゲッティン グ配列Cと同じ長さのターゲッティング配列C’及び保護配列B’を有し;第4 に、前記オリゴヌクレオチドプローブ1は長い部分α及び短い部分α’を含むタ ーゲッティング配列A及び保護配列Bを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ 1’は前記オリゴヌクレオチドプローブ1の前記ターゲッティング配列Aより短 いターゲッティング配列A’及び保護配列B’を有し;前記オリゴヌクレオチド プローブ2はターゲッティング配列Cを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ 2’は長い部分γ及び短い部分γ’を含み、前記オリゴヌクレオチドプローブ2 の前記ターゲッティング配列Cより長いターゲッティングの配列C’を有し;第 5に、前記オリゴヌクレオチドプローブ1はターゲッティング配列A及び保護配 列Bを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ1’は長い部分α及び短い部分α ’を含み、前記オリゴヌクレオチドプローブ1の前記ターゲッティング配列Aよ り長いターゲッティング配列A’及び保護配列B’を有し;前記オリゴヌクレオ チドプローブ2は長い部分γ及び短い部分γ’を含むターゲッティング配列Cを 有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ2’は前記オリゴヌクレオチドプローブ 2の前記ターゲッティング配列Cより短いターゲッティング配列C’を有し;第 6に、前記オリゴヌクレオチドプローブ1はターゲッティング配列A及び保護配 列Bを有し;前記オリゴヌクレオチドプ ローブ1’は前記オリゴヌクレオチドプローブ1のターゲッティング配列Aと同 じ長さのターゲッティング配列A’及び保護配列B’を有し;前記オリゴヌクレ オチドプローブ2はターゲッティング配列Cを有し;前記オリゴヌクレオチドプ ローブ2’は前記オリゴヌクレオチドプローブ2の前記ターゲッティング配列C と同じ長さのターゲッティング配列C’を有し;第7に、前記オリゴヌクレオチ ドプローブ1は長い部分α及び短い部分α’を含むターゲッティング配列Aを有 し;前記オリゴヌクレオチドプローブ1’は前記オリゴヌクレオチドプローブ1 の前記配列Aより短いターゲッティング配列A’を有し;前記オリゴヌクレオチ ドプローブ2は長い部分γ及び短い部分γ’を含むターゲッティング配列C並び に保護配列Bを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ2’は前記オリゴヌクレ オチドプローブ2の前記ターゲッティング配列Cより長いターゲッティング配列 C’及び保護配列B’を有し;第8に、前記オリゴヌクレオチドプローブ1はタ ーゲッティング配列Aを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ1’は長い部分 α及び短い部分α’を含み、前記オリゴヌクレオチドプローブ1の前記配列Aよ り長いターゲッティング配列A’を有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ2は 長い部分γ及び短い部分γ’を含むターゲッティング配列C及び保護配列Bを有 し;前記オリゴヌクレオチドプローブ2’は前記オリゴヌクレオチドプローブ2 の前記ターゲッティング配列Cより短いターゲッティング配列C’及び保護配列 B’を有し;第9に、前記オリゴヌクレオチドプローブ1はターゲッティング配 列Aを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ1’は前記オリゴヌクレオチドプ ローブ1の前記配列Aと同じ長さのターゲッティング配列A’を有し;前記オリ ゴヌクレオチドプローブ2はターゲッティング配列C及び保護配列Bを有し;前 記オリゴヌクレオチドプローブ2’は前 記オリゴヌクレオチドプローブ2の前記ターゲッティング配列Cと同じ長さのタ ーゲッティング配列C’及び保護配列B’を有し;第10に、前記オリゴヌクレオ チドプローブ1は長い部分α及び短い部分α’を含むターゲッティング配列Aを 有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ1’は前記オリゴヌクレオチドプローブ 1の前記ターゲッティングの配列Aより短いターゲッティング配列A’及び保護 配列Bを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ2はターゲッティング配列C及 び保護配列B’を有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ2’は長い部分γ及び 短い部分γ’を含み、前記オリゴヌクレオチドプローブ2の前記ターゲッティン グ配列Cより長いターゲッティング配列C’を有し;第11に、前記オリゴヌクレ オチドプローブ1はターゲッティング配列Aを有し;前記オリゴヌクレオチドプ ローブ1’は長い部分α及び短い部分α’を含み、前記オリゴヌクレオチドプロ ーブ1の前記ターゲッティング配列Aより長いターゲッティング配列A’及び保 護配列Bを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ2は長い部分γ及び短い部分 γ’を含むターゲッティング配列C並びに保護配列B’を有し;前記オリゴヌク レオチドプローブ2’は前記オリゴヌクレオチドプローブ2の前記ターゲッティ ング配列Cより短いターゲッティング配列C’を有し;そして第12に、前記オリ ゴヌクレオチドプローブ1はターゲッティング配列Aを含み;前記オリゴヌクレ オチドプローブ1’は前記オリゴヌクレオチドプローブ1の前記ターゲッティン グ配列Aと同じ長さのターゲッティング配列A’及び保護配列Bを有し;前記オ リゴヌクレオチドプローブ2はターゲッティング配列C及び保護配列B’を有し ;前記オリゴヌクレオチドプローブ2’は前記オリゴヌクレオチドプローブ2の 前記ターゲッティング配列Cと同じ長さのターゲッティング配列C’を有するも のからなる群から選択されることを特徴 とする請求項1,2又は3に記載の方法。 5.前記オリゴヌクレオチドプローブ3,3’,4,4’が次の12のもの; 第1に、前記オリゴヌクレオチドプローブ3は長い部分α及び短い部分α’を 含むターゲッティング配列A及び保護配列Dを有し;前記オリゴヌクレオチドプ ローブ3’は前記オリゴヌクレオチドプローブ3の前記ターゲッティング配列A より短いターゲッティング配列A’を有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ4 はターゲッティング配列Cを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ4’は、長 い部分γ及び短い部分γ’を含み、前記オリゴヌクレオチドプローブ4の前記タ ーゲッティング配列Cより長いターゲッティング配列C’並びに保護配列D’を 有し;第2に、前記オリゴヌクレオチドプローブ3はターゲッティング配列A及 び保護配列Dを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ3’は長い部分α及び短 い部分α’を含み、前記オリゴヌクレオチドプローブ3の前記ターゲッティング 配列Aより長いターゲッティング配列A’を有し;前記オリゴヌクレオチドプロ ーブ4は長い部分γ及び短い部分γ’を含むターゲッティング配列Cを有し;前 記オリゴヌクレオチドプローブ4’は前記オリゴヌクレオチドプローブ4の前記 ターゲッティング配列Cより短いターゲッティング配列C’及び保護配列D’を 有し;第3に、前記オリゴヌクレオチドプローブ3はターゲッティング配列A及 び保護配列Dを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ3’は前記オリゴヌクレ オチドプローブ3の前記ターゲッティング配列Aと同じ長さであるターゲッティ ング配列A’を有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ4はターゲッティング配 列Cを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ4’は前記オリゴヌクレオチドプ ローブ4の前記ターゲッティング配列Cと同じ長さのターゲッティング配列C’ 及び保護配列D’を有し;第4に、前記オリゴヌクレオチドプローブ3は長い部 分α及び短い部分α’を含むターゲッティング配列A及び保護配列Dを有し;前 記オリゴヌクレオチドプローブ3’は前記オリゴヌクレオチドプローブ3の前記 ターゲッティング配列Aより短いターゲッティング配列A’及び保護配列D’を 有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ4はターゲッティング配列Cを有し;前 記オリゴヌクレオチドプローブ4’は長い部分γ及び短い部分γ’を含み、前記 オリゴヌクレオチドプローブ4の前記ターゲッティング配列Cより長いターゲッ ティングの配列C’を有し;第5に、前記オリゴヌクレオチドプローブ3はター ゲッティング配列A及び保護配列Dを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ3 ’は長い部分α及び短い部分α’を含み、前記オリゴヌクレオチドプローブ3の 前記ターゲッティング配列Aより長いターゲッティング配列A’及び保護配列D ’を有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ4は長い部分γ及び短い部分γ’を 含むターゲッティング配列Cを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ4’は前 記オリゴヌクレオチドプローブ4の前記ターゲッティング配列Cより短いターゲ ッティング配列C’を有し;第6に、前記オリゴヌクレオチドプローブ3はター ゲッティング配列A及び保護配列Dを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ3 ’は前記オリゴヌクレオチドプローブ3のターゲッティング配列Aと同じ長さの ターゲッティング配列A’及び保護配列D’を有し;前記オリゴヌクレオチドプ ローブ4はターゲッティング配列Cを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ4 ’は前記オリゴヌクレオチドプローブ4の前記ターゲッティング配列Cと同じ長 さのターゲッティング配列C’を有し;第7に、前記オリゴヌクレオチドプロー ブ3は長い部分α及び短い部分α’を含むターゲッティング配列Aを有し;前記 オリゴヌクレオチドプローブ3’は前記 オリゴヌクレオチドプローブ3の前記配列Aより短いターゲッティング配列A’ を有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ4は長い部分γ及び短い部分γ’を含 むターゲッティング配列C並びに保護配列Dを有し;前記オリゴヌクレオチドプ ローブ4’は前記オリゴヌクレオチドプローブ4の前記ターゲッティング配列C より長いターゲッティング配列C’及び保護配列D’を有し;第8に、前記オリ ゴヌクレオチドプローブ3はターゲッティング配列Aを有し;前記オリゴヌクレ オチドプローブ3’は長い部分α及び短い部分α’を含み、前記オリゴヌクレオ チドプローブ3の前記配列Aより長いターゲッティング配列A’を有し;前記オ リゴヌクレオチドプローブ4は長い部分γ及び短い部分γ’を含むターゲッティ ング配列C及び保護配列Dを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ4’は前記 オリゴヌクレオチドプローブ4の前記ターゲッティング配列Cより短いターゲッ ティング配列C’及び保護配列D’を有し;第9に、前記オリゴヌクレオチドプ ローブ3はターゲッティング配列Aを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ3 ’は前記オリゴヌクレオチドプローブ3の前記配列Aと同じ長さのターゲッティ ング配列A’を有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ4はターゲッティング配 列C及び保護配列Dを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ4’は前記オリゴ ヌクレオチドプローブ4の前記ターゲッティング配列Cと同じ長さのターゲッテ ィング配列C’及び保護配列D’を有し;第10に、前記オリゴヌクレオチドプロ ーブ3は長い部分α及び短い部分α’を含むターゲッティング配列Aを有し;前 記オリゴヌクレオチドプローブ3’は前記オリゴヌクレオチドプローブ3の前記 ターゲッティングの配列Aより短いターゲッティング配列A’及び保護配列Dを 有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ4はターゲッティング配列C及び保護配 列D’を有し;前記オリゴヌクレオチド プローブ4’は長い部分γ及び短い部分γ’を含み、前記オリゴヌクレオチドプ ローブ4の前記ターゲッティング配列Cより長いターゲッティング配列C’を有 し;第11に、前記オリゴヌクレオチドプローブ3はターゲッティング配列Aを有 し;前記オリゴヌクレオチドプローブ3’は長い部分α及び短い部分α’を含み 、前記オリゴヌクレオチドプローブ3の前記ターゲッティング配列Aより長いタ ーゲッティング配列A’及び保護配列Dを有し;前記オリゴヌクレオチドプロー ブ4は長い部分γ及び短い部分γ’を含むターゲッティング配列C並びに保護配 列D’を有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ4’は前記オリゴヌクレオチド プローブ4の前記ターゲッティング配列Cより短いターゲッティング配列C’を 有し;そして第12に、前記オリゴヌクレオチドプローブ3はターゲッティング配 列Aを含み;前記オリゴヌクレオチドプローブ3’は前記オリゴヌクレオチドプ ローブ3の前記ターゲッティング配列Aと同じ長さのターゲッティング配列A’ 及び保護配列Dを有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ4はターゲッティング 配列C及び保護配列D’を有し;前記オリゴヌクレオチドプローブ4’は前記オ リゴヌクレオチドプローブ4の前記ターゲッティング配列Cと同じ長さのターゲ ッティング配列C’を有するものからなる群から選択されることを特徴とする請 求項4に記載の方法。 6.α’及びγ’部分に含まれるヌクレオチドの数が5,4,3,2,1又は 0ヌクレオチドに等しいことを特徴とする請求項1,2,3,4又は5に記載の 方法。 7.前記化学官能基X1が求電子基であり、前記化学官能基Y1が求核基であ ることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に記載の方法。 8.前記化学官能基X1が求核基であり、前記化学官能基Y1が 求電子基であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に記載の方法 。 9.前記化学官能基X2が求電子基であり、前記化学官能基Y2が求核基であ ることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に記載の方法。 10.前記化学官能基X2が求核基であり、前記化学官能基Y2が求電子基であ ることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に記載の方法。 11.前記化学官能基X3が求電子基であり、前記化学官能基Y3が求核基であ ることを特徴とする請求項3,5又は6に記載の方法。 12.前記化学官能基X3が求核基であり、前記化学官能基Y3が求電子基であ ることを特徴とする請求項3,5又は6に記載の方法。 13.前記化学官能基X4が求電子基であり、前記化学官能基Y4が求核基であ ることを特徴とする請求項3,5又は6に記載の方法。 14.前記化学官能基X4が求核基であり、前記化学官能基Y4が求電子基であ ることを特徴とする請求項3,5又は6に記載の方法。 15.前記化学官能基X1,X2,Y1又はY2が各々前記オリゴヌクレオチド プローブ1,1’,2又は2’におけるヌクレオチドのリボース環のC−2’位 に位置したヒドロキシル基に取って代わることを特徴とする請求項1,2,3, 4,5又は6に記載の方法。 16.前記化学官能基X1,X2,Y1又はY2が各々前記オリゴヌクレオチド プローブ1,1’,2又は2’におけるヌクレオチド のリボース環のC−2’位に位置したヒドロキシル基における水素に取って代わ ることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に記載の方法。 17.前記化学官能基X1,X2,Y1又はY2が各々前記オリゴヌクレオチド プローブ1,1’,2又は2’におけるアデニン又はシチジン残基のC−6位に 位置したアミノ基における水素に取って代わることを特徴とする請求項1,2, 3,4,5又は6に記載の方法。 18.前記化学官能基X1,X2,Y1又はY2が各々前記オリゴヌクレオチド プローブ1,1’,2又は2’におけるアデニン又はグアニン残基のC−6位に 位置した水素に取って代わることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6 に記載の方法。 19.前記化学官能基X1,X2,Y1又はY2が各々前記オリゴヌクレオチド プローブ1,1’,2又は2’におけるチミジン残基のC−5位に位置したメチ ル基からの水素に取って代わることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は 6に記載の方法。 20.前記化学官能基X3,X4,Y3又はY4が各々前記オリゴヌクレオチド プローブ3,3’,4又は4’におけるヌクレオチドのリボース環のC−2’位 に位置したヒドロキシル基に取って代わることを特徴とする請求項3,5又は6 に記載の方法。 21.前記化学官能基X3,X4,Y3又はY4が各々前記オリゴヌクレオチド プローブ3,3’,4又は4’におけるヌクレオチドのリボース環のC−2’位 に位置したヒドロキシル基における水素に取って代わることを特徴とする請求項 3,5又は6に記載の方法。 22.前記化学官能基X3,X4,Y3又はY4が各々前記オリゴヌクレオチド プローブ3,3’,4又は4’におけるアデニン又は シチジン残基のC−6位に位置したアミノ基おける水素に取って代わることを特 徴とする請求項3,5又は6に記載の方法。 23.前記化学官能基X3,X4,Y3又はY4が各々前記オリゴヌクレオチド プローブ3,3’,4又は4’におけるアデニン又はグアニン残基のC−8位に 位置した水素に取って代わることを特徴とする請求項3,5又は6に記載の方法 。 24.前記化学官能基X3,X4,Y3又はY4が各々前記オリゴヌクレオチド プローブ3,3’,4又は4’におけるチミジン残基のC−5位に位置したメチ ル基からの水素に取って代わることを特徴とする請求項3,5又は6に記載の方 法。 25.前記保護配列B及びB’の配列が、該配列B及びB’がその一部であるオ リゴヌクレオチドプローブ中の配列と、パリンドローム様式で相補的であること により、前記化学官能基Y1及びY2との相互作用から前記化学官能基X1及び X2を保護することを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に記載の方法 。 26.前記オリゴヌクレオチドプローブ1,2,1’又は2’各々中の前記化学 官能基X1,X2,Y1又はY2が各々オリゴヌクレオチド1.1,2.1,1 .1’又は2.1’により保護されることを特徴とする請求項1,2,3,4, 5又は6に記載の方法。 27.前記保護配列D及びD’の核酸配列が、該配列D及びD’がその一部であ るオリゴヌクレオチドプローブ中の配列と、パリンドローム様式で相補的である ことにより、前記化学官能基Y3及びY4との相互作用から前記化学官能基X3 及びX4を保護することを特徴とする請求項3,5又は6に記載の方法。 28.前記オリゴヌクレオチドプローブ3,4,3’又は4’各々中の前記化学 官能基X3,X4,Y3又はY4が各々オリゴヌクレオチド3.1,4.1,3 .1’又は4.1’により保護されるこ とを特徴とする請求項3,5又は6に記載の方法。 29.前記化学官能基X1とY1又はX2とY2との間の反応が、求核基の、求 電子脱離基への置換であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に 記載の方法。 30.前記化学官能基X1とY1又はX2とY2との間の反応が、Michael 付加 反応であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に記載の方法。 31.前記化学官能基X1とY1又はX2とY2との間の反応が、 Diels−Alde r 反応であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に記載の方法。 32.前記化学官能基X1とY1又はX2とY2との間の反応が、チオール基の 、マレイミド成分の二重結合への付加であることを特徴とする請求項1,2,3 ,4,5又は6に記載の方法。 33.前記化学官能基X1とY1又はX2とY2との間の反応が、光化学反応で あることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に記載の方法。 34.前記化学官能基X1とY1又はX2とY2との間の反応が、(2+2)光 シクロ二量化反応であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に記 載の方法。 35.前記化学官能基X3とY3又はX4とY4との間の反応が、求核基の、求 電子脱離基への置換であることを特徴とする請求項3,5又は6に記載の方法。 36.前記化学官能基X3とY3又はX4とY4との間の反応が、Michael 付加 反応であることを特徴とする請求項3,5又は6に記載の方法。 37.前記化学官能基X3とY3又はX4とY4との間の反応が、 Diels−Alde r 反応であることを特徴とする請求項3,5又は6に 記載の方法。 38.前記化学官能基X3とY3又はX4とY4との間の反応が、チオール基の 、マレイミド成分の二重結合への付加であることを特徴とする請求項3,5又は 6に記載の方法。 39.前記化学官能基X3とY3又はX4とY4との間の反応が、光化学反応で あることを特徴とする請求項3,5又は6に記載の方法。 40.前記化学官能基X3とY3又はX4とY4との間の反応が、(2+2)光 シクロ二量化反応であることを特徴とする請求項3,5又は6に記載の方法。 41.前記オリゴヌクレオチド対が核酸標的配列又は標的相補配列当り105〜101 5 の対の範囲の過剰モルで存在することを特徴とする請求項1,2,3,4,5 又は6に記載の方法。 42.前記オリゴヌクレオチドプローブが前記配列に実質的に相補的であること を特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に記載の方法。 43.前記オリゴヌクレオチドプローブが前記配列に完全に相補的であることを 特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に記載の方法。 44.前記標的配列が、デオキシリボ核酸、リボ核酸、並びにデオキシリボ核酸 及びリボ核酸のコポリマーからなる群から選択されることを特徴とする請求項1 ,2,3,4,5又は6に記載の方法。 45.前記オリゴヌクレオチドプローブが、オリゴデオキシリボヌクレオチド、 オリゴリボヌクレオチド、タンパク質核酸及びそれらのアナログ並びにデオキシ リボヌクレオチド、リボヌクレオチド及びタンパク質核酸のコポリマー並びにそ れらのアナログからなる群から選択されるヌクレオチドを含むことを特徴とする 請求項1,2 ,3,4,5又は6に記載の方法。 46.前記標的配列がポリメラーゼ反応により合成されていることを特徴とする 請求項1,2,3,4,5又は6に記載の方法。 47.前記標的配列がリガーゼ鎖反応により合成されていることを特徴とする請 求項1,2,3,4,5又は6に記載の方法。 48.前記標的配列が化学的増幅反応により合成されていることを特徴とする請 求項1,2,3,4,5又は6に記載の方法。 49.前記変性が、加熱、アルカリ処理及び酵素処理からなる方法の群から方法 を選択することにより、行われることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又 は6に記載の方法。 50.前記連結オリゴヌクレオチド生成物の検出が、放射能標識、酵素、発色団 、発蛍光団、発光団、電子顕微鏡により検出することができる原子及び分子、並 びにそれらの磁気特性により検出することができる金属イオンからなる標識の群 から選択される標識においいて、1又は複数の前記オリゴヌクレオチドプローブ を標識することにより行われることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は 6に記載の方法。 51.前記連結オリゴヌクレオチド生成物の検出が捕獲アッセイで行われること を特徴とする請求項50に記載の方法。 52.前記連結オリゴヌクレオチド生成物の検出がサイズ分離により行われるこ とを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に記載の方法。 53.前記連結オリゴヌクレオチド生成物の検出が、化学結合がそれらの間に形 成された時に検出可能な化合物を形成する前記化学官能基を選択することにより 行われることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に記載の方法。 54.前記検出可能な化合物が、比色、蛍光及び発光測定法からな る方法の群から選択される検出方法により検出されることを特徴とする請求項53 に記載の方法。 55.前記検出可能な化合物が抗体により検出されることを特徴とする請求項53 に記載の方法。 56.前記連結オリゴヌクレオチド生成物の検出が、前記連結オリゴヌクレオチ ド生成物に接合された一本鎖の前記保護配列B及びB’の存在に基づくことを特 徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に記載の方法。 57.前記連結オリゴヌクレオチド生成物の検出が、前記連結オリゴヌクレオチ ド生成物に接合した一本鎖の前記保護配列D及びD’の存在に基づくことを特徴 とする請求項3,5又は6に記載の方法。 58.1又は複数の前記一本鎖保護配列B,B’,D及びD’が第1の近接エネ ルギー転移ラベルが結合した1又は複数の第1の検出オリゴヌクレオチドプロー ブとして機能し、そして前記保護配列B,B’D及びD’各々に相補的である1 又は複数の第2の検出オリゴヌクレオチドプローブB.1,B’.1,D.1及 びD’1に、第2に近接エネルギー転移ラベルが、前記第1の検出オリゴヌクレ オチドプローブが前記第2の検出オリゴヌクレオチドプローブにハイブリダイズ される時にエネルギー転移を可能にする配置で結合することを特徴とする請求項 56又は57に記載の方法。 59.1又は複数の前記一本鎖保護配列B,B’,D及びD’の1又は複数の位 置に、一本鎖特異的ヌクレアーゼの活性により前記連結オリゴヌクレオチド生成 物から遊離されたラベル成分が結合し、そして1又は複数の前記オリゴヌクレオ チドプローブの1又は複数の位置に、固体支持体に結合した対の他方の分離成分 に結合することができる分離成分が結合することを特徴とする請求項56又は57に 記載の方法。 60.前記一本鎖特異的ヌクレアーゼが、大腸菌からのエキソヌクレアーゼ(Exo nuclease)の、アスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)からのS1ヌ クレアーゼ及びファセオルス・アウレウス(Phaseolus aureus)からのムング・ ビーン(Mung bean)ヌクレアーゼからなる一本鎖特異的ヌクレアーゼの群から選 択されることを特徴とする請求項59に記載の方法。 61.前記ラベル成分が、一本鎖配列を特異的に分解する化学的過程により、前 記連結オリゴヌクレオチド生成物から遊離されることを特徴とする請求項59に記 載の方法。 62.関心の核酸を含むサンプル中で、標的配列を含む一本鎖標的核酸分子、又 は標的配列及び標的相補配列を含む二本鎖標的核酸分子を増幅及び検出するため の診断用キットであって、2又はそれ以上のオリゴヌクレオチドプローブ相補対 及び少くとも1の緩衝液を含むことを特徴とするキット。 63.関心の核酸を含むサンプル中で、標的配列を含む一本鎖標的核酸分子、又 は標的配列及び標的相補配列を含む二本鎖標的核酸分子を直線的に増幅及び検出 するための診断用キットであって、1又は複数のオリゴヌクレオチドプローブ対 及び少くとも1の緩衝液を含むことを特徴とするキット。 64.近接ラベリング成分に接合した2又はそれ以上の検出オリゴヌクレオチド プローブを更に含むことを特徴とする請求項62又は63に記載のキット。 65.関心の核酸を含むサンプル中で、標的配列を含む一本鎖標的核酸分子、又 は標的配列及び標的相補配列を含む二本鎖標的核酸分子を直線的に増幅及び検出 するための診断用キットであって、その1又は複数のオリゴヌクレオチドプロー ブが第1の分離成分に接合 し、その1又は複数のオリゴヌクレオチドプローブがラベル成分に接合している 2又はそれ以上のオリゴヌクレオチドプローブ相補対と、一本鎖特異的ヌクレア ーゼと、第2の対応するアフィニティー分離成分が結合している固体支持体と、 を含むことを特徴とするキット。 66.関心の核酸を含むサンプル中で、標的配列を含む一本鎖標的核酸分子、又 は標的配列及び標的相補配列を含む二本鎖標的核酸分子を直線的に増幅及び検出 するための診断用キットであって、その1又は複数のオリゴヌクレオチドプロー ブが第1の分離成分に接合し、その1又は複数のオリゴヌクレオチドプローブが ラベル成分に接合している1又は複数のオリゴヌクレオチドプローブ対と、一本 鎖特異的ヌクレアーゼと、第2の対応するアフィニティー分離成分が結合してい る固体支持体と、を含むことを特徴とするキット。 67.関心の核酸を含むサンプル中で、野生型標的配列を含む一本鎖標的核酸分 子及び/又は変異標的配列を含む一本鎖標的核酸分子、又は野生型標的配列及び 野生型標的相補配列を含む二本鎖標的核酸分子及び/又は変異標的配列及び変異 標的相補配列を含む二本鎖標的核酸分子を増幅及び検出するためのキットであっ て、その1又は複数のオリゴヌクレオチドプローブが第1の分離成分に接合し、 その1又は複数のオリゴヌクレオチドプローブがラベル成分に接合している2又 はそれ以上のオリゴヌクレオチドプローブ相補対と、一本鎖特異的ヌクレアーゼ と、第2の対応するアフィニティー分離成分が結合している固体支持体と、近接 ラベリング成分に接合した2又はそれ以上の検出オリゴヌクレオチドプローブと 、を含むことを特徴とするキット。 68.関心の核酸を含むサンプル中で、野生型標的配列を含む一本鎖標的核酸分 子及び/又は変異標的配列を含む一本鎖標的核酸分子 、又は野生型標的配列及び野生型標的相補配列を含む二本鎖標的核酸分子及び/ 又は変異標的配列及び変異標的相補配列を含む二本鎖標的核酸分子を増幅及び検 出するための方法であって、その1又は複数のオリゴヌクレオチドプローブが第 1の分離成分に接合し、その1又は複数のオリゴヌクレオチドプローブがラベル 成分に接合している2又はそれ以上のオリゴヌクレオチドプローブ相補対と、一 本鎖特異的ヌクレアーゼと、第2の対応するアフィニティー分離成分が結合して いる固体支持体と、近接ラベリング成分に接合した2又はそれ以上の検出オリゴ ヌクレオチドプローブと、を含む試薬が用いられる1又は複数の容器内で行われ る請求項5に記載の方法のステップを含むことを特徴とする方法。 69.個体の遺伝子型を決定する方法であって、その1又は複数のオリゴヌクレ オチドプローブが第1の分離成分に接合し、その1又は複数のオリゴヌクレオチ ドプローブがラベル成分に接合している2又はそれ以上の前記オリゴヌクレオチ ドプローブ相補対と、一本鎖特異的ヌクレアーゼと、第2の対応するアフィニテ ィー分離成分が結合している個体支持体と、近接ラベリング成分に接合した2又 はそれ以上の検出オリゴヌクレオチドプローブと、を含む試薬が用いられる1又 は複数の容器内で行われる請求項5に記載の方法のステップを含むことを特徴と する方法。 70.請求項5に記載の方法のステップを含むことを特徴とする対立遺伝子中の 特定位置においてヌクレオチド塩基との同一性を決定する方法。 71.請求項5に記載の方法のステップを含むことを特徴とする関心の核酸を含 むサンプル中で、標的配列の存在を決定する方法。
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