JPH11503A - 好気的処理法による排水処理用の消泡剤組成物および消泡方法 - Google Patents

好気的処理法による排水処理用の消泡剤組成物および消泡方法

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JPH11503A
JPH11503A JP16942997A JP16942997A JPH11503A JP H11503 A JPH11503 A JP H11503A JP 16942997 A JP16942997 A JP 16942997A JP 16942997 A JP16942997 A JP 16942997A JP H11503 A JPH11503 A JP H11503A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶存酸素量を低下させず、好気的処理法によ
る浄化効率の高い排水処理を可能とするための消泡剤組
成物または消泡方法を提供すること。 【解決手段】 平均分子量が200〜10000である
次式(1)のポリオキシアルキレン化合物の1種以上
と、高級脂肪族アルコールおよびそのエステル化合物、
高級脂肪酸およびそのエステル化合物、アミド化合物、
動植物油並びに鉱物油から選ばれる1種以上を含有し、
平均粒子径が0.1〜50μmであることを特徴とする
好気的処理法による排水処理用のエマルション型消泡剤
組成物。 R1 (-X-A-Y-R2m (1) [式中、Aは炭素原子数2〜8のアルキレンオキシドの
1種以上の付加重合体の2価アルコール残基、R1およ
びR2は水素原子または炭素原子数24以下の有機基、
XおよびYはエステル結合、エーテル結合またはウレタ
ン結合、mは1〜8の整数を示す。なお、エチレンオキ
シドの付加重合部分は、分子量の60重量%以下であ
る。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、好気的処理法によ
る排水処理工程に使用できる消泡剤組成物および消泡方
法に関する。さらに詳しくは、紙パルプ工業、食品工
業、繊維工業、化学工業、し尿処理等における好気的処
理法による排水処理工程に使用できる消泡剤組成物およ
び消泡方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】好気的処理法には、生物膜法(散水ろ床
法、回転円板法)、活性汚泥法および酸化池法に大別さ
れ、排水処理において非常に広い分野において使用され
ており、その設備規模も多種に及んでいる。これらの好
気的処理法は、基本的に、好気性の細菌、微生物等が処
理装置へ入ってくる流入水中に含有されている汚染物質
(好気性微生物等にとっては栄養源)を摂取して食物連
鎖の原理に従って汚染物質を含む流入水を浄化してい
る。ところが、浄化が進むにつれて、これらの好気性微
生物等が活動するのに不可欠な溶存酸素量が不足してく
るため、これを確保し浄化効率を維持すべく、散水、強
制接触、送気または撹拌等により液中に空気または酸素
を導入している。一方、特に処理水量が多くかつ多量の
発泡成分を含む紙パルプ、食品工業、繊維工業、化学工
業、し尿処理等の分野における好気的処理工程では、汚
泥の分離不良またはばっ気槽等の処理槽からの泡のオー
バーフローを防止し、浄化効率を維持しつつ安定操業す
べく各種の消泡剤が使用されている。しかし、従来の消
泡剤の場合、十分な消泡効果が得られる使用量では、処
理水中の溶存酸素量が減少するため、好気性微生物等が
不活発化または死滅し、汚染物質が十分に消費されず浄
化効率が低下するという問題点があった。
【0003】この問題点を解決するため一般的には、
処理装置を大型化し消泡剤の添加を抑える、過剰添加
とならない様に消泡剤の添加量を厳しく管理し、また
は、消泡剤の添加を止めておき泡が一定量を超えたとき
にのみ消泡剤を添加する等の工夫がなされている。
【0004】なお、使用される消泡剤の種類としては、
シリコーンエマルション系、ワックスエマルション系、
鉱物油系、ポリエーテル系等が知られている(特開昭5
0−121482、特開昭55−70308、特開平6
−142410、特開平8−155212等)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記問題点を解決する
ための従来の方法では、以下のような問題点があり、汚
染物質を効率よく浄化するには不十分であった。 装置を大型化する方法では、建設費用が膨大となる。 流入水の汚染度合・流入量は常に変動し消泡剤の添加
量を厳しく管理するのは困難であり、泡が一定量を超え
たときに消泡剤を添加する方法では、泡の発生を許容し
得る大きな装置および付帯設備が必要となる。 従来の消泡剤または消泡方法では、好気性微生物等が
活動するために必要な溶存酸素を著しく低下させる。 すなわち、従来の方法では、好気性微生物等が活発に活
動するために必要な溶存酸素を確保し浄化効率が高くか
つ経済的に安定操業し得なかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、溶存酸素量を
低下させず、好気的処理法による浄化効率の高い排水処
理を可能とするための消泡剤組成物または消泡方法を提
供するものである。すなわち、本発明の好気的処理法に
よる排水処理用のエマルション型消泡剤組成物は、平均
分子量が200〜10000である次式(1)のポリオ
キシアルキレン化合物の1種以上と、高級脂肪族アルコ
ールおよびそのエステル化合物、高級脂肪酸およびその
エステル化合物、アミド化合物、動植物油並びに鉱物油
から選ばれる1種以上を含有し、平均粒子径が0.1〜
50μmであることを特徴とする好気的処理法による排
水処理用のエマルション型消泡剤組成物。 R1 (-X-A-Y-R2m (1) [式中、Aは炭素原子数2〜8のアルキレンオキシドの
1種以上の付加重合体の2価アルコール残基、R1およ
びR2は水素原子または炭素原子数24以下の有機基、
XおよびYはエステル結合、エーテル結合またはウレタ
ン結合、mは1〜8の整数を示す。なお、エチレンオキ
シドの付加重合部分は分子量の60重量%以下であ
る。] また、本発明の好気的処理法による排水処理工程におけ
る消泡方法は、式(1)のポリオキシアルキレン化合物
の1種以上を主成分とする消泡剤組成物(a)と、高級
脂肪族アルコールおよびそのエステル化合物、高級脂肪
酸およびそのエステル化合物、アミド化合物、動植物油
並びに鉱物油から選ばれる1種以上を主成分とする平均
粒子径が0.1〜50μmであるo/w型エマルション
消泡剤(b)を別々に好気的処理法による排水処理工程
に添加することを特徴とするもの(請求項2)である。
【0007】
【発明の実施の形態】式(1)で示されるポリオキシア
ルキレン化合物の平均分子量は200〜10000であ
り、好ましくは300〜7000、特に好ましくは50
0〜4000である。200未満であると溶存酸素量お
よび消泡性能が低下する。10000より大きいと汚泥
の分離性および消泡性能が低下し、また、高粘度となり
取扱の悪いものとなる。
【0008】Aは、炭素原子数2〜8のアルキレンオキ
シドの1種以上の付加重合体の2価アルコール残基であ
り、アルキレンオキシドの具体例としては、エチレンオ
キシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチ
レンオキシド、オキセタン、3,3−ビス(クロルメチ
ル)オキセタン、テトラヒドロフラン等が挙げられ、好
ましくは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブ
チレンオキシド、特に好ましくはエチレンオキシド、プ
ロピレンオキシドである。また、アルキレンオキシドを
2種以上使用する場合の付加重合形態は、ランダム、ブ
ロックまたはこれらの組み合わせである。
【0009】アルキレンオキシドの炭素原子数は2〜8
であり、好ましくは2〜4、特に好ましくは2〜3であ
る。2未満または8より大きいと汚泥の分離性および消
泡性能が低下する。
【0010】R1は、水素原子または炭素原子数24以
下の有機基である。R1を形成できる化合物の具体例
は、m=1の場合に該当するものとして、メタノール、
エタノール、ブタノール、2−エチルヘキシルアルコー
ル、デシルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシ
ルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクタデシル
アルコール、オクタデセニルアルコール、イソオクタデ
シルアルコール、エイコサニルアルコール、フェノー
ル、ベンジルアルコール、ノニルフェノール、ジノニル
フェノール等のアルコール類、酢酸、プロピオン酸、ブ
タン酸、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、ヘキサデ
カン酸、オクタデカン酸、オクタデセン酸、イソオクタ
デカン酸、エイコサン酸、ドコサン酸、ナフテン酸、ト
ール油脂肪酸等の有機酸、無水酢酸、無水プロピオン酸
等の酸無水物、プロピオン酸クロリド、ベンゾイルクロ
リド、ステアリン酸ブロミド等の酸ハロゲン化物、プロ
ピオン酸エチル、オレイン酸メチル、ステアリン酸メチ
ル、大豆油、ヤシ油、ナタネ油、ヒマシ油、牛脂等のエ
ステル化合物、メチルクロリド、プロピルブロミド、ブ
チルクロリド、オクチルブロミド、ラウリルクロリド、
ミリスチルブロミド、セチルブロミド、ステアリルブロ
ミド、メチレンクロリド等のハロゲン化合物、メチルグ
リシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、ブチル
グリシジルエーテル、ペンチルグリシジルエーテル、ヘ
プチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシ
ジルエーテル、ノニルグリシジルエーテル、デカニルグ
リシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ブチ
ルフェニルグリシジルエーテル、エポキシヘキサン、エ
ポキシヘプタン、エポキシトリデカン、エポキシペンタ
デカン、エポキシオクタデカン等のエポキシ化合物、プ
ロピルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート等
のイソシアネート化合物が挙げられる。この他にジメチ
ル硫酸、ジエチル硫酸、ジアゾメタンまたはジケテン等
が使用できる。
【0011】m=2の場合に該当するものとして、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエ
チルプロパンジオール、カテコール、ビスフェノール、
ヒドロキシオクタデシルアルコール、ヒドロキシオクタ
デセニルアルコール等のアルコール類、イタコン酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、マロン
酸、コハク酸、フタル酸、マレイン酸、フマル酸、ダイ
マー酸、乳酸、ヒドロキシステアリン酸、リシノール
酸、サリチル酸等の有機酸、無水イタコン酸、無水マレ
イン酸、無水フタル酸等の酸無水物、メチレンクロリ
ド、エチレンブロミド等のハロゲン化合物、ネオペンチ
ルグリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリ
シジルエーテル、ビスフェノールジグリシジルエーテ
ル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、
ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル等のエポ
キシ化合物、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエ
ンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト等のイソシアネート化合物が挙げられる。
【0012】m=3の場合に該当するものとして、グリ
セリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールオクタン、ヘキサントリオール等の
アルコール類、リンゴ酸、ジメチロールブタン酸等の有
機酸、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテ
ル、グリセリントリグリシジルエーテル等のエポキシ化
合物が挙げられる。
【0013】m=4の場合に該当するものとして、ジグ
リセリン、ペンタエリスリトール、ソルビタン等のアル
コール類、ブタンテトラカルボン酸、クエン酸、酒石酸
等の有機酸、ジグリセリンテトラグリシジルエーテル、
ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ソル
ビタンポリグリシジルエーテル等のエポキシ化合物が挙
げられる。
【0014】m=6の場合に該当するものとして、ソル
ビトール、テトラグリセリン、ジペンタエリスリトール
等のアルコール類、グルコン酸等の有機酸、ソルビトー
ルポリグリシジルエーテル等のエポキシ化合物が挙げら
れる。
【0015】m=8の場合に該当するものとして、ヘキ
サグリセリン、ショ糖、乳糖等のアルコール類が挙げら
れる。
【0016】R1の炭素原子数は、24以下である。炭
素原子数が24より大きいと汚泥の分離性および消泡性
能が低下する。
【0017】R2は、水素原子または炭素原子数24以
下の有機基であり、これらの1種以上である。R2を形
成できる化合物の具体例としては、メタノール、エタノ
ール、ブタノール、2−エチルヘキシルアルコール、デ
シルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシルアル
コール、ヘキサデシルアルコール、オクタデシルアルコ
ール、オクタデセニルアルコール、イソオクタデシルア
ルコール、エイコサニルアルコール、フェノール、ベン
ジルアルコール、ノニルフェノール、ジノニルフェノー
ル等のアルコール類、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、
オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、ヘキサデカン酸、
オクタデカン酸、オクタデセン酸、イソオクタデカン
酸、エイコサン酸、ドコサン酸、ナフテン酸、トール油
脂肪酸等の有機酸、無水酢酸、無水プロピオン酸等の酸
無水物、プロピオン酸クロリド、ベンゾイルクロリド、
ステアリン酸ブロミド等の酸ハロゲン化物、プロピオン
酸エチル、オレイン酸メチル、ステアリン酸メチル、大
豆油、ヤシ油、ナタネ油、ヒマシ油、牛脂等のエステル
化合物、メチルクロリド、プロピルブロミド、ブチルク
ロリド、オクチルブロミド、ラウリルクロリド、ミリス
チルブロミド、セチルブロミド、ステアリルブロミド、
メチレンクロリド等のハロゲン化合物、メチルグリシジ
ルエーテル、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシ
ジルエーテル、ペンチルグリシジルエーテル、ヘプチル
グリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエ
ーテル、ノニルグリシジルエーテル、デカニルグリシジ
ルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ブチルフェ
ニルグリシジルエーテル、エポキシヘキサン、エポキシ
ヘプタン、エポキシトリデカン、エポキシペンタデカ
ン、エポキシオクタデカン等のエポキシ化合物、プロピ
ルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート等のイ
ソシアネート化合物が挙げられる。この他にジメチル硫
酸、ジエチル硫酸、ジアゾメタンまたはジケテン等が使
用できる。
【0018】R2の炭素原子数は、24以下である。2
4より大きいと汚泥の分離性および消泡性能が低下す
る。
【0019】mは1〜8の整数であり、好ましくは1〜
6、特に好ましくは1〜4である。mが8より大きいと
高粘度となり取扱が困難となり、また、汚泥の分離性お
よび消泡性能が低下する。
【0020】XおよびYは、エステル結合、エーテル結
合またはウレタン結合のいずれかをを示す。
【0021】エチレンオキシドの付加重合部分は、式
(1)で示されるポリオキシアルキレン化合物の分子量
の60重量%以下、好ましくは50重量%以下、特に好
ましくは35重量%以下である。60重量%より大きい
と溶存酸素量および消泡性能が低下する。
【0022】本発明の消泡剤組成物を構成するもう一方
の化学組成は、高級脂肪族アルコールおよびそのエステ
ル化合物、高級脂肪酸およびそのエステル化合物、アミ
ド化合物、動植物油並びに鉱物油から選ばれる1種以上
であり、より具体的には、ドデシルアルコール、トリデ
シルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクタデシ
ルアルコール、オクタデセニルアルコール、イソオクタ
デシルアルコール、エイコサニルアルコール、ヒドロキ
シオクタデシルアルコール、ヒドロキシオクタデセニル
アルコール等の高級脂肪族アルコール、ドデカン酸、ヘ
キサデカン酸、オクタデカン酸、オクタデセン酸、イソ
オクタデカン酸、エイコサン酸、ドコサン酸、ナフテン
酸、トール油脂肪酸、ドデカンジカルボン酸、ダイマー
酸、ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸等の高級脂
肪酸、メチルオレート、メチルステアレート、オクチル
オレート、ラウリルステアレート、ステアリルステアレ
ート、ペンタエリスリトールトリステアレート、ペンタ
エリスリトールテトラステアレート、トリメチロールプ
ロパンジステアレート、トリメチロールプロパントリス
テアレート、ポリグリセリンポリステアレート等のエス
テル化合物、ステアリルアミド、エチレンビスステアリ
ルアミド等のアミド化合物、大豆油、ヤシ油、菜種油、
ヒマシ油、牛脂等の動植物油、潤滑油、流動パラフィン
等の鉱物油の1種以上である。
【0023】式(1)で示されるポリオキシアルキレン
化合物の消泡剤組成物中の含有量は、通常5重量%以
上、好ましくは10重量%以上である。5重量%未満で
あると消泡性能が低下する。
【0024】また、本発明の消泡剤組成物のエマルショ
ン平均粒子径は、0.1〜50μmであり、好ましくは
0.5〜20μm、特に好ましくは1〜10μmであ
る。0.1μm未満であると溶存酸素量および消泡性能
が低下し、50μmより大きいと汚泥の分離性および消
泡性能が低下する。
【0025】エマルションの形態はo/w型またはw/
o型のどちらでも良いが、o/w型が好ましい。エマル
ションの形態にすることにより、水系発泡液への初期拡
散性を高めることができ、初期破泡性を向上させること
ができる。また、引火危険性を低減させ取扱上の安全性
を高める効果がある。水として、蒸留水、イオン交換
水、水道水、工業用水、井戸水、湧き水、河川水等が使
用でき、通常、イオン交換水、水道水、工業用水等の軟
水が好ましい。
【0026】エマルションの形態にする際には、非イオ
ン型、アニオン型、カチオン型および両性型の1種以上
の乳化剤が使用できる。非イオン型乳化剤の具体例とし
ては、ソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソ
ルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタ
ントリオレート、ポリグリセリンモノオレート、ポリエ
チレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコー
ルモノオレート、ポリエチレングリコールステアリルエ
ーテル、ポリエチレングリコールノニルフェノールエー
テル、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコー
ルアルキルエーテル等が挙げられ、アニオン型乳化剤と
しては、プロピオン酸カリウム塩、ノニルフェノールポ
リオキシエチレンエーテルサルフェート・アンモニウム
塩、オレイン酸アンモニウム塩、ラウリン酸アンモニウ
ム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸・アンモニウム塩、
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩、ポリアクリル
酸ナトリウム等が挙げられる。また、カチオン型乳化剤
としては、オクタデシルアミン酢酸塩、オクタデシルト
リメチルアンモニウムクロリド、ジオレイルジメチルア
ンモニウムクロリド等が挙げられ、両性型乳化剤として
は、レシチン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリル
ジヒドロキシエチルベタイン、ラウリルアミノプロピオ
ン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0027】この他、エマルション安定剤、防腐防かび
剤、防錆剤等を含有することができる。
【0028】式(1)のポリオキシアルキレン化合物の
製造方法としては、公知のエステル化反応、エーテル化
反応、ウレタン化反応およびアルキレンオキシド付加反
応が使用できる。具体的に、エーテル結合は、アルコー
ルに酸またはアルカリ触媒下でアルキレンオキシドを付
加させる、ポリオキシアルキレン化合物を金属ナトリウ
ムでアルコラートにしてからハロゲン化合物を反応させ
るかアルカリ触媒下でハロゲン化合物を反応させる、ポ
リオキシアルキレン化合物に酸またはアルカリ触媒下で
エポキシ化合物を反応させる、またはポリアルキレング
リコールジグリシジルエーテルに酸またはアルカリ触媒
下でアルコールを反応させることにより形成することが
できる。この他にジメチル硫酸、ジエチル硫酸またはジ
アゾメタンなどをポリオキシアルキレン化合物に反応さ
せて形成する方法等がある。
【0029】エステル結合は、脂肪酸に酸またはアルカ
リ触媒下でアルキレンオキシドを付加させる、ポリオキ
シアルキレン化合物に酸またはアルカリ触媒下で脂肪
酸、酸無水物または酸ハロゲン化物などを反応させる、
または酸またはアルカリ触媒下で他のエステル化合物と
ポリオキシアルキレン化合物とのエステル交換反応させ
ることにより形成することができる。この他にジケテン
をポリオキシアルキレン化合物に反応させて形成するこ
とができる。
【0030】ウレタン結合は、ポリオキシアルキレン化
合物にイソシアネート化合物を反応させて形成すること
ができる。
【0031】式(1)のポリオキシアルキレン化合物の
1種以上と高級脂肪族アルコールおよびそのエステル化
合物、高級脂肪酸およびそのエステル化合物、アミド化
合物、動植物油並びに鉱物油から選ばれる1種以上をエ
マルション化させる方法としては、ポリオキシアルキ
レン化合物の1種以上と高級脂肪族アルコールおよびそ
のエステル化合物、高級脂肪酸およびそのエステル化合
物、アミド化合物、動植物油並びに鉱物油から選ばれる
1種以上を別々にエマルション化した後、これらを混合
する方法、ポリオキシアルキレン化合物の1種以上と
高級アルコール等から選ばれる1種以上を混合した後、
エマルション化する方法などが挙げられ、いずれの方法
でも良い。
【0032】エマルション化する温度および時間は、均
一にエマルション化できればよく特に制限されないが、
通常5〜70℃および10分〜5時間である。また、エ
マルション化設備についても特に制限はないが、通常、
羽根型攪拌機、高圧ホモジナイザー、ディゾルバー、ホ
モミキサー、ボールミル、サンドミル、超音波分散機、
ニーダー、ラインミキサー等が使用でき、これらの2種
以上の設備を組み合わせて使用することもできる。
【0033】攪拌混合する温度および時間は、配合物を
均一に混合できればよく特に制限されないが、通常10
〜150℃および10分〜3時間である。また、攪拌混
合設備についても特に制限はないが、通常羽根型攪拌
機、ラインミキサー等が使用できる。
【0034】本発明の消泡剤組成物の使用方法として
は、連続添加、断続添加または泡測定器と消泡剤添加装
置とを連動させた方法のいずれでもよく、1ケ所添加ま
たは多点添加のいずれでもよい。また、添加に際して
は、適当な溶剤または水等で希釈してもよく、他の消泡
剤と併用することもできる。本発明の消泡剤組成物の添
加濃度は排水に対して通常0.1〜5000ppmであ
るが、排水の種類、濃度、温度、または添加方法、添加
場所などにより適宜決定する。
【0035】本発明の好気性処理法による排水処理工程
における消泡方法は、式(1)のポリオキシアルキレン
化合物の1種以上を主成分とする消泡剤組成物(a)と
高級脂肪族アルコールおよびそのエステル化合物、高級
脂肪酸およびそのエステル化合物、アミド化合物、動植
物油並びに鉱物油から選ばれる1種以上を主成分とする
平均粒子径が0.1〜50μmであるo/wエマルショ
ン型消泡剤(b)を別々に好気性処理法による排水処理
工程に添加することを特徴とするものであり、消泡剤組
成物(a)は式(1)のポリオキシアルキレン化合物の
1種以上を主成分とするものであればよいが、該ポリオ
キシアルキレン化合物の含有量は消泡剤組成物(a)お
よびo/wエマルション型消泡剤(b)の合計重量に基
づいて通常5重量%以上、好ましくは10重量%以上で
ある。5重量%未満であると消泡性能が低下する。
【0036】消泡剤組成物(a)の主成分以外のものと
して、高級脂肪族アルコールおよびそのエステル化合
物、高級脂肪酸およびそのエステル化合物、アミド化合
物、動植物油、鉱物油、アニオン界面活性剤、カチオン
界面活性剤、シリコーンオイル、変成シリコーンオイ
ル、疎水性シリカ等を含有させることができる。
【0037】o/wエマルション型消泡剤(b)には、
上記の高級脂肪族アルコールおよびそのエステル化合
物、高級脂肪酸およびそのエステル化合物、アミド化合
物、動植物油並びに鉱物油から選ばれる1種以上と同じ
ものが使用できる。また、乳化剤、エマルション安定
剤、防腐防かび剤、防錆剤等を含有することができる。
【0038】o/wエマルション型消泡剤(b)のエマ
ルション平均粒子径は0.1〜50μmであり、好まし
くは0.5〜20μm、特に好ましくは1〜10μmで
ある。0.1μm未満であると溶存酸素量および消泡性
能が低下し、50μmより大きいと汚泥の分離性および
消泡性能が低下する。
【0039】o/wエマルション型消泡剤(b)は、上
記と同様にして製造することができる。
【0040】消泡剤組成物(a)とo/wエマルション
型消泡剤(b)は、別々に好気的処理法による排水処理
工程に添加するものであり、添加方法としては、連続添
加、断続添加または泡測定器と消泡剤添加装置とを連動
させた方法のいずれでもよく、1ケ所添加または多点添
加のいずれでもよい。添加に際しては、適当な溶剤また
は水などで希釈してもよく、他の消泡剤と併用すること
もできる。添加濃度はそれぞれ、排水に対して通常0.
1〜5000ppmであるが、排水の種類、BOD、P
H、温度、または添加方法、添加場所等により適宜決定
する。
【0041】
【実施例】以下に、実施例により本発明を詳細に説明す
る。
【0042】公知の方法で合成した本発明で使用できる
ポリオキシアルキレン化合物a1〜a11および比較例
で使用するポリオキシアルキレン化合物b1〜b3を表
1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】a1〜a11と高級脂肪族アルコール、高
級脂肪酸若しくはこれらのエステル化合物、アミド化合
物、動植物油または鉱物油の1種以上を用いて調製した
本発明の実施例1〜6(消泡剤組成物A1〜A6)およ
びポリオキシアルキレン化合物b1〜b3を使用した比
較例1〜5(比較消泡剤組成物B1〜B5)を以下に示
す。なお、以下「部」とあるのは重量基準で表したもの
である。また、平均粒子径は光散乱法(マイクロトラッ
クHRA、日機装(株))で測定したものである。
【0045】実施例1(消泡剤組成物A1) ポリオキシアルキレン化合物a3[60部]、ポリオキ
シアルキレン化合物a4[30部]および高級脂肪族ア
ルコール(炭素数16、18)[5部]をホモミキサー
にて60〜70℃で30分間攪拌混合した後30℃以下
に冷却し、水道水[5部]を加えて30℃1時間攪拌混
合して本発明のw/oエマルション型消泡剤組成物A1
(平均粒子径:7μm)を得た。
【0046】実施例2(消泡剤組成物A2) ポリオキシアルキレン化合物a1[10部]、ポリオキ
シアルキレン化合物a2[3部]、オレイン酸メチルエ
ステル[10部]、乳化剤(オレイン酸アンモニュウム
塩)[2部]およびイオン交換水[75部]を羽根型攪
拌機にて20〜30℃で1時間攪拌混合して本発明のo
/wエマルション型消泡剤組成物A2(平均粒子径:1
0μm)を得た。
【0047】実施例3(消泡剤組成物A3) ポリオキシアルキレン化合物a1[5部]、高級脂肪族
アルコール(炭素数18〜24)[10部]、オレイン
酸[3部]、乳化剤(ポリオキシエチレン(10)ノニ
ルフェノールエーテル)[2部]およびイオン交換水
[80部]をホモミキサーにて50〜60℃で30分間
攪拌混合した後20℃以下に急冷却し、ポリオキシアル
キレン化合物a5[5部]およびポリオキシアルキレン
化合物a7[5部]を加え、羽根型攪拌機にて20℃以
下で30分間攪拌混合して本発明のo/wエマルション
型消泡剤組成物A3(平均粒子径:5μm)を得た。
【0048】実施例4(消泡剤組成物A4) ポリオキシアルキレン化合物a8[20部]、エチレン
ビスステアリルアミド[2部]、オレイン酸[3部]、
乳化剤(ポリオキシエチレン(10)ノニルフェノール
エーテル)[2部]を羽根型攪拌機にて130〜140
℃で30分間攪拌混合し、90℃以下した後、イオン交
換水[73部]を徐々に加え羽根型攪拌機にて撹拌しな
がら30℃以下に冷却した。この混合物を高圧ホモジナ
イザー(5000psi)を通して本発明のo/wエマ
ルション型消泡剤組成物A4(平均粒子径:1μm)を
得た。
【0049】実施例5(消泡剤組成物A5) ポリオキシアルキレン化合物a6[3部]、ポリオキシ
アルキレン化合物a9[3部]、ポリオキシアルキレン
化合物a10[12部]、乳化剤(ポリオキシエチレン
(10)ノニルフェノールエーテル)[2部]および水
道水[80部]を羽根型攪拌機にて20℃で1時間攪拌
混合してo/wエマルションを調整し、ついで高級脂肪
族アルコール(炭素数16、18)[15部]、菜種油
[7部]、乳化剤(ポリオキシエチレン(10)ノニル
フェノールエーテル)[3部]および水道水[75部]
を羽根型攪拌機にて50〜60℃で30分間攪拌混合し
た後、高圧ホモジナイザー(4000psi)を通しな
がら30℃以下に急冷して上記で調整したo/wエマル
ションに加え、羽根型攪拌機にて20〜30℃で30分
間攪拌混合して本発明のo/wエマルション型消泡剤組
成物A5(平均粒子径:6μm)を得た。
【0050】実施例6(消泡剤組成物A6) ポリオキシアルキレン化合物a11[10部]、ポリオ
キシアルキレン化合物a1[10部]、潤滑油(22cS
t、40℃)[5部]、乳化剤(ポリオキシエチレン
(10)ノニルフェノールエーテル)[3部]および水
道水[72部]をホモミキサーにて20〜30℃で30
分間攪拌混合して本発明のw/oエマルション型消泡剤
組成物A6(平均粒子径:6μm)を得た。
【0051】比較例1(比較消泡剤組成物B1) ポリオキシアルキレン化合物b2[90部]および高級
脂肪族アルコール(炭素数16、18)[5部]をホモ
ミキサーにて60〜70℃で30分間攪拌混合した後3
0℃以下に冷却し、水道水[5部]を加えて30℃1時
間攪拌混合して本発明のw/oエマルション型消泡剤組
成物B1(平均粒子径:7μm)を得た。
【0052】比較例2(比較消泡剤組成物B2) ポリオキシアルキレン化合物b3[20部]、オレイン
酸メチルエステル[10部]、乳化剤(オレイン酸アン
モニュウム塩)[2部]およびイオン交換水[68部]
を羽根型攪拌機にて20〜30℃で1時間攪拌混合して
本発明のo/wエマルション型消泡剤組成物B2(平均
粒子径:10μm)を得た。
【0053】比較例3(比較消泡剤組成物B3) ポリオキシアルキレン化合物b1[10部]、ポリオキ
シアルキレン化合物b3[10部]、オレイン酸メチル
エステル[10部]、乳化剤(オレイン酸アンモニュウ
ム塩)[2部]およびイオン交換水[68部]を羽根型
攪拌機にて20〜30℃で1時間攪拌混合して本発明の
o/wエマルション型消泡剤組成物B3(平均粒子径:
8μm)を得た。
【0054】比較例4(比較消泡剤組成物B4) ポリオキシアルキレン化合物a8[20部]、エチレン
ビスステアリルアミド[2部]、オレイン酸[3部]、
乳化剤(ポリオキシエチレン(10)ノニルフェノール
エーテル)[2部]を羽根型攪拌機にて130〜140
℃で30分間攪拌混合し、90℃以下した後、イオン交
換水[73部]を徐々に加え羽型撹拌機にて30分間撹
拌混合しながら30℃以下に冷却し、本発明のo/wエ
マルション型消泡剤組成物B4(平均粒子径:71μ
m)を得た。
【0055】比較例5(比較消泡剤組成物B5) ポリオキシアルキレン化合物a6[10部]、高級脂肪
族アルコール(炭素数16、18)[5部]、菜種油
[5部]、乳化剤(ポリオキシエチレン(10)ノニル
フェノールエーテル)[10部]および水道水[70
部]を羽根型攪拌機にて50〜60℃で30分間攪拌混
合した後、高圧ホモジナイザー(8000psi)を2
回通して30℃以下に急冷して本発明のo/wエマルシ
ョン型消泡剤組成物B5(平均粒子径:0.04μm)
を得た。
【0056】次に、別々に好気的処理法による排水処理
工程に添加する消泡方法(請求項2)に使用できる消泡
剤組成物C1〜C4およびo/wエマルション型消泡剤
D1〜D3と比較消泡剤組成物E1〜E3を以下に示
す。
【0057】消泡剤組成物C1 ポリオキシアルキレン化合物a1[60部]、ポリオキ
シアルキレン化合物a3[40部]を羽型撹拌機にて2
0〜30℃で30分間攪拌混合して消泡剤組成物C1を
得た。
【0058】消泡剤組成物C2 ポリオキシアルキレン化合物a5[54部]、ポリオキ
シアルキレン化合物a7[40部]、乳化剤(オレイン
酸アンモニュウム)[1部]、水道水[5部]を羽型撹
拌機にて20〜30℃で30分間攪拌混合して消泡剤組
成物C2を得た。
【0059】消泡剤組成物C3 ポリオキシアルキレン化合物a1[70部]、菜種油
[25]、シリコーンオイル(500cSt)[5部]
を羽型撹拌機にて20〜30℃で30分間攪拌混合して
消泡剤組成物C3を得た。
【0060】消泡剤組成物C4 ポリオキシアルキレン化合物a4[100部]を消泡剤
組成物C4として使用した。
【0061】消泡剤組成物D1 高級脂肪族アルコール(炭素数18〜24)[20
部]、オレイン酸[5部]、乳化剤(ポリオキシエチレ
ン(10)ノニルフェノールエーテル)[3部]および
イオン交換水[72部]をホモミキサーにて50〜60
℃で30分間攪拌混合した後20℃以下に急冷却して消
泡剤組成物D1(平均粒子径:10μm)を得た。
【0062】消泡剤組成物D2 エチレンビスステアリルアミド[10部]、オレイン酸
メチル[5部]、オレイン酸[3部]、乳化剤(ポリオ
キシエチレン(10)ノニルフェノールエーテル)[2
部]を羽根型攪拌機にて130〜140℃で30分間攪
拌混合し、90℃以下した後、イオン交換水[80部]
を徐々に加え羽根型攪拌機にて撹拌しながら30℃以下
に冷却してから高圧ホモジナイザー(7000psi)
で処理して消泡剤組成物D2(平均粒子径:1μm)を
得た。
【0063】消泡剤組成物D3 高級脂肪族アルコール(炭素数18〜24)[10
部]、グリセリンジステアレート[5部]、潤滑油(4
0cSt、40℃)[3部]、乳化剤(ポリオキシエチレ
ン(10)ノニルフェノールエーテル)[2部]および
イオン交換水[80部]をホモミキサーにて50〜60
℃で30分間攪拌混合した後20℃以下に冷却して消泡
剤組成物D3(平均粒子径:5μm)を得た。
【0064】比較消泡剤組成物E1 高級脂肪族アルコール(炭素数18〜24)[20
部]、オレイン酸[5部]、乳化剤(ポリオキシエチレ
ン(10)ノニルフェノールエーテル)[2部]および
イオン交換水[73部]を羽型撹拌機にて50〜60℃
で30分間攪拌混合した後20℃以下に冷却して消泡剤
組成物E1(平均粒子径:64μm)を得た。
【0065】比較消泡剤組成物E2 高級脂肪族アルコール(炭素数18〜24)[10
部]、グリセリンジステアレート[5部]、潤滑油(4
0cSt、40℃)[3部]、乳化剤(ポリオキシエチレ
ン(10)ノニルフェノールエーテル)[2部]および
イオン交換水[80部]をホモミキサーにて50〜60
℃で30分間攪拌混合した後、20℃以下に冷却して高
圧ホモジナイザー(9000psi)で処理し消泡剤組
成物E2(平均粒子径:0.02μm)を得た。
【0066】次に、本発明の消泡剤組成物の性能試験結
果例および本発明の消泡方法の試験結果例と比較例を示
す。また、上記で調製した消泡剤組成物の一覧を表2に
示す。
【0067】
【表2】
【0068】製紙工場総合排水の活性汚泥処理工程のば
っ気槽に本発明の消泡剤組成物A1〜A6および比較消
泡剤組成物B1〜B5、C1、D2(流入排水に対して
各200ppm)を定量ポンプにて連続添加して試験し
た結果を表3に示す。なお、流入排水のBODは150
0〜2000ppmであった。浄化効率は、[(流入排
水のBOD)−(放流水のBOD)]×100/(流入
排水のBOD)で算出し、5日間の平均値で示す。
【0069】
【表3】
【0070】染色工場排水の活性汚泥処理工程のばっ気
槽に消泡剤組成物(流入排水に対して各100ppm)
を別々に連続添加した実施例7〜12および比較例11
〜13の試験結果並びに同様にして消泡剤組成物を流入
排水に対して各200ppm連続添加した比較例8、
9、10の試験結果を表4に示す。なお、流入排水のB
ODは600〜900ppmであった。浄化効率は、上
記と同様にして算出し、3日間の平均値で示す。
【0071】
【表4】
【0072】
【発明の効果】本発明の消泡剤組成物および消泡方法
は、溶存酸素量を低下させず、好気的処理法による浄化
効率の高い排水処理ができるため、特に排水処理量の多
い紙パルプ工業、食品工業、繊維工業、化学工業、し尿
処理等における好気的処理法による排水処理工程用の消
泡剤または消泡方法として好適である。また、好気性微
生物等が活発に活動しうる溶存酸素量を低下させないこ
とから、排水処理装置を大型化、消泡剤の添加量を厳し
い管理を必要とすることなく経済的に安定操業できると
いうメリットがあり、実用上非常に有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均分子量が200〜10000である
    次式(1)のポリオキシアルキレン化合物の1種以上
    と、高級脂肪族アルコールおよびそのエステル化合物、
    高級脂肪酸およびそのエステル化合物、アミド化合物、
    動植物油並びに鉱物油から選ばれる1種以上を含有し、
    平均粒子径が0.1〜50μmであることを特徴とする
    好気的処理法による排水処理用のエマルション型消泡剤
    組成物。 R1 (-X-A-Y-R2m (1) [式中、Aは炭素原子数2〜8のアルキレンオキシドの
    1種以上の付加重合体の2価アルコール残基、R1およ
    びR2は水素原子または炭素原子数24以下の有機基、
    XおよびYはエステル結合、エーテル結合またはウレタ
    ン結合、mは1〜8の整数を示す。なお、エチレンオキ
    シドの付加重合部分は分子量の60重量%以下であ
    る。]
  2. 【請求項2】 請求項1の式(1)のポリオキシアルキ
    レン化合物の1種以上を主成分とする消泡剤組成物
    (a)と、高級脂肪族アルコールおよびそのエステル化
    合物、高級脂肪酸およびそのエステル化合物、アミド化
    合物、動植物油並びに鉱物油から選ばれる1種以上を主
    成分とする平均粒子径が0.1〜50μmであるo/w
    エマルション型消泡剤(b)を別々に好気的処理法によ
    る排水処理工程に添加することを特徴とする消泡方法。
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