JPH1150271A - シリコン材料のエッチング方法 - Google Patents
シリコン材料のエッチング方法Info
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Abstract
加工品質が途中で変動しないシリコン材料のエッチング
方法を提供すること。 【解決手段】 Cuを含有するアルカリ溶液よりなるエ
ッチング液を用いてシリコン材料をエッチングするに当
たり,上記アルカリ溶液にはMgを添加する。
Description
ム,半導体加速度センサのカンチレバー等,シリコン材
料を三次元加工した構造物の加工表面を平滑とする,又
はシリコン材料を高精度に加工する場合に利用されるシ
リコン材料のエッチング方法に関する。
のシリコン材料は,その電気的特性からLSIなどに代
表される半導体集積回路に欠くことができない材料とし
て重視されている。
注目され,理想的な弾性材料として種々のデバイスに応
用されている。尚,この応用例としては,バルブ,ノズ
ル,プリンタ用ヘッド,流量,圧力及び加速度等の各種
半導体センサ(例えば半導体圧力センサのダイヤフラ
ム,半導体加速度センサのカンチレバー)が挙げられ
る。
般にエッチング方法が多用されていた。上記エッチング
方法はドライエッチングとウェットエッチングとに大別
される。ここに上記ウェットエッチングとは,エッチン
グ液を充填したエッチング槽にシリコン材料を投入し,
エッチング液との化学反応を利用してシリコン材料の不
要部分を溶解させて行う加工方法である。
グ方法には,以下に示す問題点がある。即ち,上記エッ
チング方法においてエッチング液中にCuが100pp
b以上混入した場合,後述の図3に示すごとく,エッチ
ング面が荒れる(エッチング面の表面粗度が高くなる)
ことを発明者らは明らかにした。また,上記Cuの混入
はエッチング液の純度不足,エッチング装置材料からの
溶け込みにより発生し,完全に防止することが非常に困
難である。
ては,エッチング中,定期的にエッチング液を交換する
必要があった。しかしながら,エッチング液の新品交換
はエッチング温度,エッチング液の濃度変動を伴うた
め,シリコン材料の加工品質に変動が生じるおそれがあ
った。
題となっており,他の面ではエッチング液として充分な
品質を保持していることから,このようなエッチング液
を再生させる方法についての要求が高かった。
グ面荒れが防止でき,エッチングの加工品質を維持可
能,更にCuを含有したエッチング液を継続して利用可
能な,シリコン材料のエッチング方法を提供しようとす
るものである。
アルカリ溶液よりなるエッチング液を用いてシリコン材
料をエッチングするに当たり,上記アルカリ溶液にはM
gを添加することを特徴とするシリコン材料のエッチン
グ方法にある。
(Mg)標準液又はMg塩を溶解した水溶液を所定量を
添加することにより行うことが好ましい。又,上記エッ
チング液としては後述するKOH水溶液の他に,TMA
H(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)水
溶液,EDP(エチレンジアンミンピロカテコール)水
溶液等を使用することができる。
リコンあるいは多結晶シリコン等の加工に適用すること
ができる。例えば,シリコンウェハのシリコン(10
0),シリコン(110)面等の加工に適用することが
できる。又,上記シリコン材料としてはシリコン単体よ
りなる材料ばかりでなく,例えば他の物質を含んだ材
料,又は他の物質よりなる構造を設けた材料にも適用す
ることができる。
コン材料よりなる各種半導体集積回路,バルブ,ノズ
ル,プリンタ用ヘッド,流量,圧力及び加速度等の各種
半導体センサ(例えば半導体圧力センサのダイヤフラ
ム,半導体加速度センサのカンチレバー),各種マイク
ロマシン等を作製することができる。
発明にかかるエッチング方法においては,Cuが含有さ
れたエッチング液に対してMgを添加する。
面に析出し,エッチングマスクとしての役割を果たすこ
とを発明者らは明らかにした。即ち,シリコン材料の表
面でCuが析出していない部分はエッチングされるが,
Cuが析出した部分はエッチングされ難い。よって,エ
ッチング面に凹凸が形成され,表面粗度が高まり,エッ
チング面が荒れてしまう。
液であることから,添加されたMgは水酸化物を形成す
る。また,Mgの水酸化物は水に溶け難い。そして,水
酸化物は生成する際にCuを取り込むことができる。更
に,水酸化物は生成後にCuのシリコン材料表面への拡
散を抑制できる。このため,Cuのシリコン材料表面へ
の析出が防止され,エッチング面の荒れを防止すること
ができる。
ッチング液中からCuの影響を排除できるため,継続し
てエッチングを行うことができる。従って,エッチング
の加工品質を維持することができる。また,同一のエッ
チング液をより長期間使用できるため,エッチング液に
かかるコストを低減することができる。
グ面荒れが防止でき,エッチングの加工品質を維持可
能,更にCuを含有したエッチング液を継続して利用可
能な,シリコン材料のエッチング方法を提供することが
できる。
もMg添加量が大であることが好ましい。これにより,
Cuの影響を排除できるため,継続してエッチングを行
うことができる。なお,上記アルカリ溶液はKOH水溶
液であることが好ましい。これにより,単結晶シリコン
材料において,異方性エッチング加工(面方位によって
エッチング速度が異なる加工)を実施できる。また,ア
ルカリ溶液の中でもKOH水溶液のエッチング速度は早
い。この点において優れている。
対して10〜1000ppmであることが好ましい。こ
れにより,シリコン材料におけるCuの面荒れ作用を防
止して平滑な面を得ることができる。上記Mg添加量が
10ppm未満の場合には,本発明にかかる効果が得ら
れないおそれがある。一方,1000ppmを越えた場
合には(即ち0.1%を越えた場合には),アルカリ水
溶液の濃度に対して無視できない量のMgが添加された
こととなり,大きなエッチング速度の低下や添加する水
溶液量が多くなり,エッチング液自体の濃度(アルカリ
濃度)が変化してしまう。
1〜図3を用いて説明する。尚,本例はシリコンウェハ
のシリコン(110)面のエッチング加工を行うもので
ある。本例のエッチング方法は,Cuを含有するアルカ
リ溶液よりなるエッチング液を用いてシリコン材料をエ
ッチングする。そして,上記アルカリ溶液にはMgを添
加する。上記エッチング液は32wt%KOH水溶液よ
りなる。
の性能につき詳細に説明する。まず,32wt%KOH
水溶液を準備し,該水溶液に原子吸光分析用の金属標準
液を用いて,Cuを170ppb添加した。この水溶液
をいくつか準備し,それぞれの水溶液に原子吸光分析用
の金属標準液を用いて,Mgを所定量添加した。以上に
かかる水溶液を用いて温度100℃,時間20分という
条件でシリコン材料をエッチングした。
れについて,針触式の表面粗さ計や共焦点型レーザー顕
微鏡による形態観察等にてエッチング面の表面粗さ(十
点平均粗さ)を測定した。
加量を,縦軸にエッチング面の表面粗さを採った線図に
プロットし,図1とした。同図によれば,Mgの添加量
が少ない(1ppb)場合には2μm以上あった表面粗
さが,Mgの添加量が5000ppbを越えた付近から
急激に減少することが分かった。そして,Mgの添加量
が10000ppbを越えることにより,Cuが極微量
含まれたエッチング液(図3参照,100ppb以下)
にてエッチングした場合と同程度の滑らかなエッチング
面(表面粗さ;1μm未満)を達成できたことが分かっ
た。
pb含有されたエッチング液について行い,この結果に
ついて図2に記載した。同図によれば,上記と同様に,
Mgの添加量が5000ppbを越えた付近から表面粗
さが急激に減少し,添加量が10000ppbを越える
ことにより,Cuが極微量含まれたエッチング液(図3
参照,100ppb以下)にてエッチングした場合と同
程度の滑らかなエッチング面(表面粗さ;1μm未満)
を達成できたことが分かった。
t%KOH水溶液に所定量のCuを添加して得られたエ
ッチング液を準備し,上記と同様にしてシリコン材料の
エッチングを行い,上記と同様にエッチング面の表面粗
さを測定した。そして,横軸にCuの含有量を,縦軸に
表面粗さを採った線図を作製した。これが図3である。
同図によれば,Cuの含有率が0.1ppm,即ち10
0ppbを越えた付近より急激に表面粗さが増大してい
ることが分かった。
る。本例において,上記エッチング液はアルカリ溶液で
あることから,添加されたMgは水酸化物を形成する。
また,Mgの水酸化物は水に溶け難い。そして,水酸化
物は生成する際にCuを取り込むことができる。更に,
水酸化物は生成後にCuのシリコン材料表面への拡散を
抑制できる。このため,Cuのシリコン材料表面への析
出が防止され,エッチング面の荒れを防止することがで
きる。
できるため,継続してエッチングを行うことができる。
従って,エッチングの加工品質を維持することができ
る。また,同一のエッチング液をより長期間使用できる
ため,エッチング液にかかるコストを低減することがで
きる。
面荒れが防止でき,エッチングの加工品質を維持可能,
更にCuを含有したエッチング液を継続して利用可能
な,シリコン材料のエッチング方法を提供することがで
きる。
uの含有量が170ppbである場合のMgの添加量と
シリコン材料の表面粗さとの関係を示す線図。
uの含有量が350ppbである場合のMgの添加量と
シリコン材料の表面粗さとの関係を示す線図。
uの含有量とシリコン材料の表面粗さとの関係を示す線
図。
Claims (1)
- 【請求項1】 Cuを含有するアルカリ溶液よりなるエ
ッチング液を用いてシリコン材料をエッチングするに当
たり,上記アルカリ溶液にはMgを添加することを特徴
とするシリコン材料のエッチング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21595297A JP3570865B2 (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | シリコン材料のエッチング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21595297A JP3570865B2 (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | シリコン材料のエッチング方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1150271A true JPH1150271A (ja) | 1999-02-23 |
JP3570865B2 JP3570865B2 (ja) | 2004-09-29 |
Family
ID=16680976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21595297A Expired - Fee Related JP3570865B2 (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | シリコン材料のエッチング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3570865B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006147945A (ja) * | 2004-11-22 | 2006-06-08 | Seiko Epson Corp | エッチング液及びその製造方法、並びに液体噴射ヘッドの製造方法 |
JP2006156459A (ja) * | 2004-11-25 | 2006-06-15 | Seiko Epson Corp | エッチング液及びその製造方法、並びに液体噴射ヘッドの製造方法 |
-
1997
- 1997-07-25 JP JP21595297A patent/JP3570865B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006147945A (ja) * | 2004-11-22 | 2006-06-08 | Seiko Epson Corp | エッチング液及びその製造方法、並びに液体噴射ヘッドの製造方法 |
JP4552615B2 (ja) * | 2004-11-22 | 2010-09-29 | セイコーエプソン株式会社 | 液体噴射ヘッドの製造方法 |
JP2006156459A (ja) * | 2004-11-25 | 2006-06-15 | Seiko Epson Corp | エッチング液及びその製造方法、並びに液体噴射ヘッドの製造方法 |
JP4635580B2 (ja) * | 2004-11-25 | 2011-02-23 | セイコーエプソン株式会社 | エッチング液及びその製造方法、並びに液体噴射ヘッドの製造方法 |
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---|---|
JP3570865B2 (ja) | 2004-09-29 |
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