JPH11502403A - 珪藻土を用いた生物学的物質混合物中のrna濃度減少方法 - Google Patents

珪藻土を用いた生物学的物質混合物中のrna濃度減少方法

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JPH11502403A JP8521768A JP52176896A JPH11502403A JP H11502403 A JPH11502403 A JP H11502403A JP 8521768 A JP8521768 A JP 8521768A JP 52176896 A JP52176896 A JP 52176896A JP H11502403 A JPH11502403 A JP H11502403A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、(a)第1の濃度でRNAを含有する生物学的物質混合物を準備する工程、(b)第2の濃度でRNAを含有する濾液を得るために、前記混合物を珪藻土材料に通して濾過する工程(ここで、第2の濃度は第1の濃度より小さい)、および(c)RNA濃度が減少した前記濾液を回収する工程、を含む生物学的物質混合物中のRNA濃度減少方法に関する。一態様において、珪藻土材料は生物学的物質混合物中のRNA成分から組換えプラスミドDNAを精製する目的に用いられ、別の態様において、珪藻土材料は生物学的物質混合物中の異なった種類の可溶性RNAを分離する目的に用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】 珪藻土を用いた生物学的物質混合物中のRNA濃度減少方法 技術分野 本発明は、珪藻土を用いた生物学的物質混合物中のRNA濃度減少方法に関す る。 背景技術 分子生物学では、その重要な事項が精製された組換えDNAプラスミドの存在 に依存している(例えば、Thompson,BioChromatography 1:68(1986); Current Protocols in Molecular Biology,Green Publishing Assoc.& Wiley,1987;Sa mbrook,Fritsch & Maniatis,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Seco nd Edition,Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989)。重大な意義を有 する実用的な技術の発展は、細胞が染色体外の遺伝物質を組み込み可能であるこ とを発見したことであった。その結果として、プラスミドDNAのような独立複 製染色体外DNAが、この遺伝物質が維持されるであろう適切な宿主細胞中で、 多様な生物起源から得られたいかなるDNAセグメントへの挿入とその増幅のた めに、ベヒクルとして使用可能である。 原核細胞と真核細胞の組換えプラスミドDNAの分析的なスケールの生育と予 備的なスケールの生育の両者のために用いられる発酵と組織培養の工程は、進歩 してきている。これらのプラスミドDNAの合成生成の生物学的な工程では、脂 質、炭水化物、リポタンパク質、タンパク質、多糖、染色体DNA、リボソーム 、RNAおよびその他の高分子構成成分等を含む細胞の構成成分の複合混合物が 伴に生産される。その後の使用のために純粋なプラスミドDNAを単離する必要 がある。 細胞のプラスミドDNAの精製に関して多数の方法が単独的に開発されている 。しかしながら、これらの方法の全てにおいて3つの基本的な主要点、すなわち (1)細胞成長、(2)細胞溶解、(3)細胞RNA、細胞DNAからのプラスミドDN Aの分離、が共通している。様々な抽出が、精密で再現性のあるプラスミドDN A精 製のために重要なキーとなっている。これらの抽出は、不純物分子(例えば、タ ンパク質、細胞DNA、RNA等)の大部分を除去するために、特に複合生体シ ステムに適用されるときに行われる。適正な抽出は、プラスミド精製におけるク ロマトグラフィー工程およびクロマトグラフィーを用いない工程の両者にとって 重要である。 1L(1〜2g湿重量)のエシェリヒア・コリ(E.coli)細胞からプラ スミドDNAを精製する従来法を段階を追って表1に示す。 この従来法の一般的な要点は、細菌を溶菌し、染色体DNAを変性させ、共有 結合的な閉環状プラスミドDNAをそのまま完全に残すための、pH12.5で の細胞の穏やかな処理(工程2)にある。高濃度の塩やSDSの存在中、中和状 態で、染色体DNA、タンパク質および細胞砕片は沈殿し、遠心分離により取り 除かれる(工程3、4)。可溶画分に残った核酸(RNA、プラスミドDNA) は、不純物であるいずれのタンパク質あるいは染色体DNAの沈殿を抑えた短時 間のエタノール沈殿によって回収される(工程5、6)。回収された核酸は、2 .5Mの酢酸アンモニウムとともにインキュベートされて、遠心分離により取り 除かれる高分子量RNA、タンパク質、リポ多糖を析出させる(工程7〜9)。 高濃度プラスミドDNA調製物はエタノール沈殿によって濃縮され、RNAを消 化するためにRNアーゼ(RNase)で処理され、RNアーゼ(RNase)およびいず れの残存タンパク質をも除去するためにフェノール抽出され、そしてエタノール 沈殿により回収される。260nmの吸光度とそれに続く精製ストラテジーによ れば、この最終試料は、約50%のプラスミドDNA、50%の低分子RNAオ リゴヌクレオチドと通常1%未満の染色体DNAを含有する。 この様な方法は、例えば、遺伝子治療を目的とするような医薬品用DNAの製 産には適当でないかもしれない。これについては、粗溶解物中の核酸の多くの部 分を占める宿主由来のRNAを再現性をもって減少させる方法であって、病原菌 による汚染の疑いのあるRNアーゼ(RNase)のような外来の動物由来の酵素の 使用に頼らず、また、RNアーゼ(RNase)を調製物から取り除くためのフェノ ールのような有害な有機抽出溶媒の使用によらない、および、食品医薬品局(F DA)のような薬物規制組織に安全であると一般的に認められた試薬のみを使用 した方法が必要とされる。 発明の要約 本発明は、(a)第1の濃度でRNAを含有する生物学的物質混合物を準備す る工程、(b)第2の濃度でRNAを含有する濾液を得るために、前記混合物を 珪藻土材料に通して濾過する工程(ここで、第2の濃度は第1の濃度より小さい )、および(c)RNA濃度が減少した前記濾液を回収する工程、を含む生物学 的物質混合物中のRNA濃度を減少させる方法を提供する。 本発明によれば、RNA濃度の少なくとも凡そ10%までを、あるいは有利に は少なくとも凡そ25%までを、また好ましくは少なくとも凡そ50%までを、 さらにより好ましくは少なくとも凡そ85%までを減少させることができる。 また、本発明によれば、前記生物学的物質混合物を細胞溶解物とすることがで きる。 本発明の一実施態様では、珪藻土材料はSiO2を約90%含有する。これは 焼成されてもよい。また、融剤焼成(直接焼成に対するものとして)されてもよ い。珪藻土材料は、(分析用グレードの品質のために)酸洗浄されてもよい。 別の実施態様では、珪藻土材料は乾燥密度が約10lbs/cu.ft.(1 60kg/m3)である。この珪藻土材料においては粒子の大きさは中央値でお よそ22.3μmとすることができる。ケークの孔の大きさは中央値で7μmと することができる。 また本発明の好ましい実施態様では、珪藻土材料はSiO2を約89.6%、 Al22を約4.0%、Fe23を約1.5%、P25を約0.2%、TiO2 を約0.2%、CaOを約0.5%、MgOを約0.6%、Na2O+K2Oを約 3.3%含有する。 別の態様において、本発明は、(a)第1の濃度でRNAを含有する生物学的 物質混合物を準備する工程、(b)前記混合物を珪藻土材料にさらすことで、濾 過、遠心分離、または沈降により珪藻土材料から分離した後に、第2の濃度でR NAを含有する生成物を生産する工程(ここで、第2の濃度は第1の濃度より小 さい)、および(c)RNA濃度が減少した前記生成物を回収する工程、を含む 生物学的物質混合物中のRNA濃度を減少させる方法を提供する。 さらに別の態様において、本発明は、(a)組換えプラスミドDNAを含有し 、かつ第1の濃度でRNAを含有する生物学的物質混合物を準備する工程、(b )組換えプラスミドDNAを含有し、かつ第2の濃度でRNAを含有する濾液を 得るために、前記混合物を珪藻土材料に通して濾過する工程(ここで、第2の濃 度は第1の濃度より小さい)、および(c)RNA成分が減少した前記濾液を回 収する工程、を含む生物学的物質混合物中のRNA成分から組換えプラスミドD NAを精製する方法を提供する。 この組換えプラスミドDNAは、核酸に基づく薬剤となることが可能である。 さらにまた別の態様において、本発明は、(a)第1および第2の種類の可溶 性RNAを含有する生物学的物質混合物を準備する工程、(b)前記混合物を珪 藻土材料に通して濾過することで、第1の可溶性RNAを含有する濾液と、前記 珪藻土材料に集積する第2の可溶性RNAを含有する生成物とを得る工程、およ び(c)前記濾液を回収、または、前記珪藻土材料から第2のRNAを溶離する 工程、を含む生物学的物質混合物中の異なった種類の可溶性RNAを分離する方 法を提供する。 前記RNAの種類のうちのあるものは、核酸に基づく薬剤となることが可能で ある。 また別の態様において、本発明は、(a)組換えプラスミドDNAを含有し、 かつ第1の濃度でRNAを含有する生物学的物質混合物を準備する工程、(b) 前記混合物に珪藻土材料を添加する工程、(c)(b)工程で得られた珪藻土材 料添加混合物を混合することで、懸濁液を得る工程、(d)珪藻土で予め被覆( プレコート)された濾過膜を通して前記懸濁液を流すことで、珪藻土ケークを前 記濾過膜上に収集し、組換えプラスミドDNAを含有しかつ第2の濃度でRNA を含有する濾液を得る工程(ここで、第2の濃度は第1の濃度より小さい)、お よび(e)RNA成分が減少した前記濾液を回収する工程、を含む生物学的物質 混合物中のRNA成分から組換えプラスミドDNAを精製する方法を提供する。 発明の詳細な説明 我々は、珪藻土材料を用いた生物学的物質混合物中のRNA濃度減少方法を見 出した。理論的に確固としていない、あるいは限定されていないが、珪藻土材料 はRNAを吸着すると考えられている。従って、第1の濃度でRNAを含有する 生物学的物質混合物を準備し、それから、第2の濃度でRNAを含有する濾液を 得るために、前記混合物を珪藻土材料に通して濾過する。ここで、第2の濃度は 第1の濃度より小さい。そして最後に、RNA濃度が減少した前記濾液を回収す る。 後述する半定量的な分析に基づいて、我々は、いかなる工程においてもRNA 濃度の少なくとも凡そ10%までを、あるいは有利には少なくとも凡そ25%ま でを、また好ましくは少なくとも凡そ50%までを、さらにより好ましくは少な くとも凡そ85%までを減少させることができると算定している。 いずれの珪藻土材料も考慮されている。例えば、セライト社(Celite Corp., Lompoc,CA)の製品カタログに説明されているセライト(Celite;商標)珪藻土 材料を、ここで引用して具体例とした。珪藻土材料は、化石化した微小な先史時 代の水生生物の骨格を起源とする材料である。珪藻土材料は、液体からの固体の 分離を助けるために濾過助剤として用いられる。珪藻土材料は典型的には、広範 囲な工業的濾過の要求を満たす多様な粒子サイズの粉体に加工される。 濾過は、この過程により透過性材料を液体が通過することによって液体から粒 子を分離する過程である。前記透過性材料は、濾材あるいは濾膜と呼ばれている 。濾膜は、濾過隔膜と呼ばれる他の透過性材料に支持されている。濾過隔膜は典 型的にはスクリーン膜である。理論的には、液体は通過し、固体は濾膜上に透過 性ケークを造りながら残る。大きく、かつ圧縮できない粒子については、この理 論に近づくことができる。しかしながら、実際には、大きな固体だけが濾膜上に 残り、微細な固体はしばしば通り抜ける。もし、保有する固体が少しも圧縮でき ないとしたら、その液体の流速は不経済的なレベルにまで減少する。組換えプラ スミドDNAを製造する場合には、流速の減少は、(特に細胞溶解物中では)そ の安定性が限界となったプラスミドDNAの損失へと変わる。珪藻土材料は、理 想的な濾過条件に近くなるように作用する。 珪藻土材料の原料は採掘され、それから濾過助剤として供給されるために加工 される。加工は通常、粉砕、焼成、空気分級によって行われ、二酸化珪素を主成 分とする実質的に不活性な仕上がり品の濾過助剤が得られる。濾膜上に沈積する と、前記珪藻土材料は堅固であるが多孔質の濾過ケークであって、液体はこのフ ィルターを通過するが該液体中の粒子物質は篩い分ける濾過ケークを形成する。 珪藻土材料を用いた濾過は、一般に2工程の操作でなっている。最初は、プレ コートと呼ばれる濾過助剤の薄い保護層が、濾過助剤のスラリーを繰り返し流し 通すことによって、濾材の上に造られる。プレコート後、濾過助剤が濾過される べき液体中に添加される。濾過が進行するにつれて、未濾過液体中の懸濁固体と 混合した濾過助剤は、プレコート上に沈積する。これによって、新しい濾過表面 が連続的に形成される。微細な濾過助剤粒子は、懸濁不純物を捕捉するが清澄な 液体を詰まることなく通過させる、無数の極微な水路を供給する。 効果的で、経済的な濾過助剤は、堅固で、複雑に形造られた、多孔質の、単一 粒子であり、高い透過性、安定性、非圧縮性を有する濾過ケークを形成し、高流 速で極微細な固体をも除去し、濾過される液体に化学的に不活性であって本質的 に不溶性であるだろう。珪藻土材料は、多種多様の複雑に形作られた粒子でかつ 不活性組成物であることから、これらの要求を満たしている。 濾過助剤のグレードは、工業的濾過の要求を満たす広範囲の粒子サイズを供給 することが可能である。最も微細な珪藻土材料は、通常、最も高い清澄性と最も 低い流速をもたらすだろう。このグレードを造り出すためには、珪藻土は選択的 に採石、乾燥、粉砕、空気分級されてもよい。より粒が粗くより速い流速の濾過 助剤を造るためには、珪藻土は焼成され空気分級される。これらは、直接焼成グ レードと呼ばれる。より大きな粒子を得るためには、焼成の前に融剤を添加して 、融剤焼成された濾過助剤を得る。これらは、最も粒の粗いグレードである。 これらの珪藻土材料における標準グレードに加えて、多種多様な濾過の応用の ために特殊製品が製造可能である。酸洗浄された濾過助剤は、例外的な精製が必 要とされる使用のために、鉄とカルシウムの含有量を減少させる目的の酸洗浄に よって得られる。分析グレードの濾過助剤は、分析作業における助剤としての使 用、あるいは特別に例外的な精製が要求される使用のために最大限に酸洗浄する ことによって得られる。 適当な濾過助剤のグレードを選択することは、高い清澄性と低い流速との間の 妥協である。最良の濾過助剤は、濾過助剤の使用者によって決定され特定化され るべき許容可能な清澄性の度合いを維持しながらも、最も速い流速が得られるよ うなグレードである。選択は経験的であり、また当業者の技術の範囲内である。 所定の濾過において、濾液の清澄性は主に、濾過のための濾過助剤のグレード と量、プレコートのための濾過助剤のグレードと量、流通過程の長さ、および濾 過速度によって制御される。 何れのグレードの濾過助剤によっても得られ得る清澄性の度合いの決定は、適 当な技術、例えば、ブフナー漏斗を使った濾過稼働試験によって為され得るが、 またこれはまた当該技術のレベル内である。 濾過システムの通常操作において、フィルターは最初、濾過助剤と液体の混合 物を前記フィルターに流し通すことによって、プレコートされる。プレコートは 、不純物によって目詰まりを起こすことから濾膜を保護するために作用する。プ レコートの量、プレコートスラリーの濃度、およびプレコートの速度は、濾過理 論と濾過稼働試験に基づいて選択される。 プレコートの後、濾過が開始される。プレコートを崩壊させないことに注意を 払うべきである。用いられる濾過助剤の量は、適当な濾過理論と従来法による研 究室試験を基に決定される。添加量が少なすぎると、不利である。これは、目詰 まりを招く。濾過助剤にとってこの量は、適度に作用するのに単に十分でないだ けである。また、添加量が多すぎても有益ではない。これもまた、目詰まりを招 く。濾過助剤にとってこの量は、予定の結果をもたらすには過剰なものである。 珪藻土材料は、多様な物理的性質を基に区別可能である。粒子の大きさは中央 値で約10〜約60μmと多様にすることができる。ケークの孔の大きさは中央 値で約1〜約25μmの間を変動させることができる。乾燥密度は、約5〜約2 0lbs/cu.ft.(約80〜約320kg/m3)に多様化できる。典型 的な化学分析に基づくと、二酸化珪素の含有量は約85〜約90%に多様化でき る。珪藻土材料のその他の成分には、Al22、Fe23、P25、TiO2、 CaO、MgO、およびNa2O+K2Oが含まれ得る。これらの成分は様々な量 で、例えば、Al22は約3.3〜約4.5%で、Fe23は約1.1〜約1. 5%で、P25は約0.2〜約0.3%で、TiO2は約0.2%で、CaOは 約0.5〜約0.8%で、MgOは約0.6〜約0.7%で、Na2O+K2Oは 約1.0〜約4.2%で、含有されることができる。 好ましい実施態様において珪藻土材料は焼成濾過助剤である。この焼成濾過助 剤は、融剤焼成(直接焼成に対するものとして)されたものであり、また、(分 析グレードの品質までに)酸洗浄されたものである。粒子の大きさの中央値は2 2.3μmである。ケークの孔の大きさの中央値は7μmである。乾燥密度は約 10lbs/cu.ft.(160kg/m3)である。この焼成濾過助剤は、S iO2を約89.6%、Al22を約4.0%、Fe23を約1.5%、P25 を約0.2%、TiO2を約0.2%、CaOを約0.5%、MgOを約0.6 %、Na2O+K2Oを約3.3%含有している。 我々は、セライト社(Celite Corp.,Lompoc,CA)より入手可能な、コースグ レードのセライト(Celite;商標)ハイフロ・スーパー・セル(Hyflo Super Ce l;商標)濾過助剤を、好ましく採用する。 珪藻土材料とその他の材料とを組み合わせてなる濾過助剤は、本発明の範囲内 に含まれると考えられる。例えば、セライト(Celite;商標)フィブラ−セル( Fibra-Cel)濾過助剤やクノ社(Cuno,Meriden,CT)から得られるクノ・ゼータ ・プラス(Cuno Zeta Plus)濾過助剤に例示されるように、珪藻土はセルロース ファイバーと組み合わせることができる。セルロースファイバーと同等物が考え られるし、またその他の混合物も意図される。 生物学的物質混合物中のRNA濃度を減少させるための本発明の別の実施態様 においては、第1の濃度でRNAを含有する生物学的物質混合物が準備される。 前記混合物は珪藻土材料にさらされ、濾過、遠心分離、または沈降により珪藻土 材料から分離した後に、第2の濃度でRNAを含有する生成物を得る(ここで、 第2の濃度は第1の濃度より小さい)。最後に、RNA濃度が減少した前記生成 物が回収される。 本発明は、生物学的物質混合物中のRNA成分から組換えプラスミドDNAを 精製するのに有用である。この実施態様においては、組換えプラスミドDNAを 含有し、かつ第1の濃度でRNAを含有する生物学的物質混合物を準備する。そ れから、組換えプラスミドDNAを含有し、かつ第2の濃度でRNAを含有する 濾液を得るために、前記混合物を珪藻土材料に通して濾過する(ここで、第2の 濃度は第1の濃度より小さい)。最後に、RNA成分が減少した前記濾液を回収 する。 この方法は、核酸に基づく薬剤の精製のために有用である。 本発明の方法は、環状、スーパーコイルプラスミド(スーパーコイルモノマー 、ダイマー、コンカテマー)に制限されずに、通常は、葉緑体、ミトコンドリア 等 を含むその他のスーパーコイルDNA分子や、異なった形態(例えば、異なった 複製形態)の環状DNA分子、さらに線状DNA分子、例えば、染色体DNAや オリゴヌクレオチドDNAにも適応する。 また、本発明は特定の大きさや構造を有するプラスミドに制限されるものでは ない。本発明は、大きさや構造に関係なくあらゆる種類のプラスミドに亘って一 般的な適用可能性を有する。実施例を参照のこと。我々は、例えば、pBR32 2およびpUCを基本とする、ビシストロン(bi-cistronic)およびモノシスト ロン(mono-cistronic)の、ヒトおよびヒト以外に由来する、プラスミドの精製 に同様に本発明を用いた。 さらに、この方法は生物学的物質混合物中の異なった種類のRNAを分離する のに適用可能であろう。いくつかの研究所において、DNAによるよりもRNA による遺伝子治療を実行しようとする試みがある。宿主の不純物RNAを選択的 に除去する精製方法は、特定の形態のRNAの回収が分離の目的である場合には 、非常に価値がある。 この実施態様においては、第1および第2の種類の可溶性RNAを含有する生 物学的物質混合物を準備する。それから、前記混合物を珪藻土材料に通して濾過 することで、第1の可溶性RNAを含有する濾液と、前記珪藻土材料に集積する 第2の可溶性RNAを含有する生成物とを得る。最後に、前記濾液を回収する。 また、それが好ましい種類のRNAであれば、第2のRNAを前記珪藻土材料か ら溶離可能である。 生物学的物質混合物中のRNA成分から組換えプラスミドDNAを精製するた めの好ましい手順を表2に示す。ここで上記混合物は細胞溶解物である。また、 これは、プラスミドDNAを、核酸に基づく薬剤として使用するための標準薬剤 グレードに精製する、開始から終了までの手順でもある。 医薬品グレードプラスミドDNAの精製のためのこの方法を以下に詳細に述べ る。 細胞溶解;細胞ペーストは、湿菌重量1gあたり6mlの冷溶液I(61mM グルコース、25mM トリス緩衝液 pH8.0、10mM EDTA:5 ℃)中に、室温で撹拌によって完全に再懸濁される。この溶液に、湿菌重量1g あたり12mlの溶液II(0.2N NaCl、1% SDS)を加え、均質に なるまで反転して混合する。これを湿った氷上で、約10分間インキュベートす る。前記溶解細胞溶液に、湿菌重量1gあたり9mlの冷溶液III(3.0M 酢 酸カリウム:pH5.0:5℃)を加え、白色、綿状の沈殿が現れるまで反転し て混合し、湿った氷上で約5分間インキュベートする。 濾過;濾過、遠心分離、または沈降によって、上記溶解物から細胞砕片を除去 する。上清を収集して、およそ25g/Lの珪藻土材料を添加し、テーブルトッ プブフナー漏斗に配置した(好ましくはプレコートされた)濾過膜(ワットマン (Whatman)#1、#113またはそれと同等品)を通して濾過することによっ てこれを清澄化する。または、細胞砕片は上記溶解物から、直接珪藻土材料を助 剤とする濾過によって除去される。この場合、およそ90g/Lの珪藻土材料を 直接上記溶解溶液に添加し、均質になるまで渦混合する。それから、テーブルト ップブフナー漏斗に配置した(好ましくはプレコートされた)濾過膜(ワットマ ン(Whatman)#1、#113またはそれと同等品)を通して、前記溶解物を濾 過する。 我々は、プレコートは必須でないことを見出した。プレコートは、好ましいも のである。我々は、脱イオン水で珪藻土スラリーを作製しテーブルトップブフナ ー漏斗に配置した濾過膜を通してこれを濾過することによって、プレコートを行 う。 細胞溶解物に添加する珪藻土材料の量は、上述のように経験的に決定される。 より低い限度では、10、15、または20g/Lで添加可能である。25g/ Lが好ましい。より高い限度では、25〜30、40、100または150g/ Lで添加可能である。90g/Lが好ましい。これらの指標は、許容される清澄 性の度合いを維持しながら、最も速い流速(または、濾過助剤1ドルの価値当た りの最大流量)を提供するために、最適化することができる。 珪藻土材料の濾過工程は、珪藻土がRNAに結合するように作用する付加機能 にこれらの要素が釣り合うことによって最適化されるだろう。さらに、流速、清 澄性、濾過のための濾過助剤のグレードと量、プレコートのための濾過助剤のグ レードと量、流通過程の長さ、濾過速度、流量、および浸透性等の様な指標は、 達成されるべきRNA濃度の減少度に非常に大きく依存するだろう。減少度合い の近似的な値は、従来法による濾過稼働試験により得られる。濾液中のRNA量 は、数々の方法、例えば、定型的な生化学分析によって測定可能である。実施例 4を参照のこと。 DNA沈殿;ポリエチレングリコール(PEG、例えば、PEG−80000 )が濾液に5〜15%(w/v)、さらにNaClが0.3〜1.5M添加され る。PEG懸濁液は、好ましくは2〜8℃で一晩、撹拌される。DNA沈殿は、 PEG懸濁液に約25g/Lの珪藻土材料を添加し、テーブルトップブフナー漏 斗に配置した(好ましくはプレコートされた)濾過膜を通してこれを濾過するこ とによって、収集される。DNA沈殿はケークに捕捉されて、そのケークをTE 緩衝液(0.01M トリス−塩基 pH8.0、0.001M EDTA)に 懸濁させることによって回収される。 RNA、タンパク質、およびリポ多糖の除去;酢酸アンモニウムを上記TE緩 衝液に2.5Mまで加えて、2〜8℃でおよそ30分間撹拌する。この珪藻土材 料をまだ含有する懸濁液を、テーブルトップブフナー漏斗に配置した(好ましく はプレコートされた)濾過膜に通して濾過する。それからDNA濾液は、任意に サブミクロン濾過によって清澄化される。 最終的なDNA沈殿;最終的なDNA沈殿は、0.6倍容量の冷イソプロパノ ールを用いて−20℃で最低2時間、行われる。DNA沈殿は、ソーバル(Sorv all)テーブルトップ遠心分離機で、2000×g、30分間あるいはこれと同 等にして、遠心分離にかけられる。DNAペレットは、ゲル濾過クロマトグラフ ィーの前にカラム緩衝液に再懸濁される。 ゲル濾過クロマトグラフィー;DNA排除限界が20000bpのファルマシ アS−1000縦列ゲル濾過カラム(Pharmacia,Piscataway,NJ)を注入する 。S−1000のマトリックスは、アリルデキストランとN,N'−メチレンビス アクリルアミドが共有結合的に架橋することにより調製された、不活性で安定性 の高いマトリックスである。このカラムは、最終の床高が80〜85cm(2. 6×80cm)で、ファルマシアXK26/100カラム(Pharmacia,Piscata way,NJ)2つに注入され、結果として合計カラム容量がおよそ900ml、お よび 合計の長さがおよそ160cmとなる。カラムは、それぞれ独立して一方向に加 圧充填され、逆にされ、平衡保持と操作のために直列に連結される。カラムは、 カラム緩衝液により平衡化され、適切な流速で運転される。清澄化された溶解物 プラスミドDNAは、0.2μmのシリンジフィルターを通して濾過され、カラ ムにかけられる。カラム操作と分画は、ファルマシアFPLC(Pharmacia,Pis cataway,NJ)により、自動的に行われる。各画分(カラム容量のおよそ0.5 〜5%)は、生成物溶出領域を越えて収集され、0.8%アガロースゲル電気泳 動により分析される。生成物溶出の厳密な範囲は、ゲル分析によって決定される 。妥当な画分は貯溜され、2倍容量の冷エタノールによる沈殿が行われる。この カラム精製されたDNAは、標準バルクプラスミドDNAの精製が必要になるま で、−20℃で保存される。クロマトグラフィーの後、カラムとFPLCは少な くとも1カラム容量の0.2M NaOHで消毒される。 標準バルクプラスミドDNAの調製;エタノール沈殿されたカラム精製DNA は、ソーバル(Sorvall)テーブルトップ遠心分離機で、4〜10℃、最高速度 で30分間あるいはこれと同等にして、遠心される。ペレットは風乾され、そし て貯蔵される。貯蔵されたペレットは、注射剤用ベヒクル中に再懸濁される。D NAは、それから、0.2μmのフィルターを通して、パイロジェンフリー容器 に濾過流入される。無菌試験、品質コントロール、および貯留のために、製品の ロット番号、パート番号、容量、濃度、日付の説明がラベリングされたサンプル が取り出され、隔離されて凍結保存される。この情報は、後の最終的な製剤(fo rmulation)、無菌充填、終了のために目録に記入される。 効果 この方法では、珪藻土材料は、前記方法の流れからいって、宿主細胞RNA不 純物の十分量を吸着することによるプラスミドDNAの精製を促進する。実施例 4を参照のこと。プラスミドDNA精製のためには、RNAの抽出は極めて重要 である。というのは、RNAが粗溶解物中の核酸の多くの部分を占めるからであ る。RNA不純物の負荷を減少させるいかなる操作工程も、得られる精製プラス ミドDNAにとっては重要なものである。 上記手順において、珪藻土材料はさらに細胞溶解物の高速直接濾過を可能にす ることによりプラスミドDNAの精製を促進する。この点は、プラスミドDNA が細胞溶解物中でのみ限定された安定性を有することから、重要である。珪藻土 材料ケークに捕獲された細胞砕片やその他の不純物からのプラスミドDNAの分 離は、高収率調製物の生産のために極めて重要である。 珪藻土材料を用いるRNAの抽出は、特に、遺伝子、DNA、RNA、アンチ センスまたは三重螺旋分子が、病気の処置において治療的に機能するような、核 酸に基づく薬剤の分野に適する。珪藻土材料は、FDAのような薬物規制組織に 安全であると一般的に認められた試薬である。加えてこれは、動物由来の酵素と して病原菌による汚染の疑いのあるRNアーゼ(RNase)の、RNA排除のため の使用に替わるものである。表1と表2を比較のこと。さらにこれは、RNアー ゼ(RNase)調製物を取り除くための有害な有機溶剤、例えば、フェノール、の 使用の必要性を排除するものである。表1と表2を比較のこと。珪藻土材料の使 用は、大規模生産への移行がし易い測定可能な単位操作である。これは、標準的 な手順に比べて、かなり著しく製造時間を短縮するものである。これらの特徴が 、珪藻土材料による方法を技術手順の現状から区別しており、特に医薬品グレー ドDNAの生産によく適するものとしている。 本発明の個々の態様は、例示された特定の実施態様にその範囲を制限すること なく、本発明を例示しようとする以下の実施例を参照することによって、より容 易に理解されるであろう。 実施例1 pHLA−B7プラスミドの精製 遺伝子治療薬としての使用が予定されるpHLA−B7プラスミドを精製した 。モデルは、HLA−B7抗原をコードする遺伝子を使用した悪性の免疫療法の ために表されたものであった。この遺伝子が、抗原のイン・サイチュー(in sit u)生産のためにDNA/リポソーム・トランスフェクションによって、腫瘍に インビボで導入された。Rubin等,Human Gene Therapy 5:1385(1994); Hersh等 ,Hu man Gene Therapy 5:1371(1994); Vogelzang等,Human Gene Therapy 5:1357(19 94)。 pHLA−B7プラスミドのサイズは、約4900bpであった。これは、細 菌の複製起点を含むpBR322を基礎とするプラスミドであった。これは、H LA−B7と命名されたクラス1MHC抗原の、重鎖(ヒト HLA−B7 cD NA)および、軽鎖(チンパンジーβ−2 ミクログロブリン cDNA)をコー ドした。これら2つのタンパク質は、ビシストロニック(bi-cistronic)なmRN A上に発現した。このmRNAの真核細胞での発現は、3’末端の長い繰返し配 列(long terminal repeat)に由来するラウス肉腫ウイルスプロモーター配列に依 存した。発現はまた、ウシ成長ホルモン遺伝子由来の転写終結/ポリアデニル化 の信号配列に依存した。重鎖の発現は、5’キャップ依存性タンパク質翻訳開始 部位により調節された。軽鎖の発現は、脳心筋炎ウイルス由来のキャップ非依存 性翻訳エンハンサー(CITE)配列により調節された。プラスミドはまた、T n903由来のカナマイシン抵抗性遺伝子をコードした。 この精製では、500gの湿細胞ペーストを処理して、29.1mgの精製プ ラスミドDNAが回収された。 細胞溶解;約500gの細胞ペーストを、3Lの冷溶液I(61mM グルコ ース、25mM トリス緩衝液 pH8.0、10mM EDTA:5℃)中に 、室温で撹拌しながら再懸濁させた。次いで、6Lの溶液II(0.2N NaC l、1% SDS)を加え、均質になるまで反転して混合した。これを湿った氷 中で、10分間インキュベートした。それから4.5Lの冷溶液III(3.0M 酢酸カリウム:pH5.0:5℃)を加え、白色、綿状の沈殿が生じるまで反 転して混合し、湿った氷中で10分間インキュベートした。 濾過;およそ1200gのセライト(Celite;商標)珪藻土を上記溶解物に加 え、均質になるまで渦攪拌によって混合した。テーブルトップブフナー漏斗をワ ットマン(Whatman)#113濾紙を用いて組み立てた。この濾紙を脱イオン水 中でセライト(Celite;商標)珪藻土によりプレコートした。それから、上記溶 解物を濾過装置中の濾紙に注いで、セライト(Celite;商標)ケークを濾紙上に 構 築させた。13.5Lを濾過するための合計時間は15分であった。回収された 濾液の合計は12Lであった。 DNA沈殿;上記濾液にPEG−8000を10%(w/v)、さらにNaC lを元の細胞量1g当たり0.58gとなるように添加した。このPEG懸濁液 を、およそ4℃で一晩撹拌した。DNA沈殿は、次のようにして収集された。約 325gのセライト(Celite;商標)珪藻土をPEG懸濁液に添加し、均質にな るまで渦攪拌によって混合した。テーブルトップブフナー漏斗をワットマン(Wh atman)#113濾紙を用いて組み立てた。この濾紙を脱イオン水中でセライト (Celite;商標)珪藻土によりプレコートした。それから、上記PEG懸濁液を 濾過装置中の濾紙に注いで、セライト(Celite;商標)ケークを濾紙上に構築さ せた。ケークは吸引乾燥された。DNA沈殿は前記セライト(Celite;商標)ケ ークに捕捉され、そのケークを1LのTE緩衝液(0.01M トリス−塩基p H8.0、0.001M EDTA)に懸濁させることによって回収された。合 計量は1700mlとなった。 RNA、タンパク質、およびリポ多糖の除去;酢酸アンモニウムを上記TE緩 衝液に2.5Mまで加えて1800mlとし、およそ4℃で約1時間撹拌した。 テーブルトップブフナー漏斗をワットマン(Whatman)#113濾紙を用いて組 み立てた。この濾紙を脱イオン水中でセライト(Celite;商標)珪藻土によりプ レコートした。それから、珪藻土をまだ含有する上記酢酸アンモニウム懸濁液を 濾過装置中の濾紙に注いで、セライト(Celite;商標)ケークを濾紙上に構築さ せた。ケークは吸引乾燥された。1500mlになったDNA濾液は、それから 、0.8μmのボトルトップフィルターを通したサブミクロン濾過により清澄化 された。 容量の減縮;次にミリポア(Millipore)PTGC(標準分子量限界1000 0)予備/スケール・タンジェンシャルフローフィルター(Millipore,Bedford ,MA)を用いて上記濾液を濃縮した。1500mlの初期容量がおよそ90分で 620mlに減少した。この操作中濾液は氷上で管理された。 最終的なDNA沈殿;最終的なDNA沈殿は、0.6倍容量(375ml)の 冷2−プロパノールを用いて−20℃で最低2時間行われた。DNA沈殿は、ソ ーバル(Sorvall)テーブルトップ遠心分離機により、2000×gで30分間 遠心処理された。DNAペレットは、ゲル濾過クロマトグラフィーの前に24m lの生理食塩水に再懸濁された。 ゲル濾過クロマトグラフィー;DNA排除限界が20000bpのファルマシ アS−1000縦列ゲル濾過カラム(Pharmacia,Piscataway,NJ)を、最終の 床高80〜85cm(2.6×80cm)で、ファルマシアXK26/100カ ラム(Pharmacia,Piscataway,NJ)2つに注入し、結果として合計カラム容量 がおよそ900ml、および合計の長さがおよそ160cmとなった。このカラ ムは、それぞれ独立して一方向に加圧充填され、逆にされ、均衡保持と操作のた めに直列に連結された。カラムは生理食塩水により平衡化され、およそ0.6m l/分の流速で運転された。清澄化された溶解物プラスミドDNAは、0.2μ mのシリンジフィルターを通して濾過されて、カラムにかけられた。カラム操作 と分画は、ファルマシアFPLC(Pharmacia,Piscataway,NJ)により、自動 的に行われた。各画分(カラム容量のおよそ0.5〜5%)は、生成物溶出領域 を越えて収集され、0.8%アガロースゲル電気泳動により分析された。生成物 溶出の厳密な範囲は、ゲル分析によって決定された。妥当な画分は貯溜され、2 倍容量の冷エタノールによって沈殿が行われた。このカラム精製されたDNAは 、必要とされるまで−20℃で保存された。クロマトグラフィーの後、カラムと FPLCを、少なくとも1カラム容量の0.2M NaOHで滅菌した。 実施例2 医薬品グレードの精製pHLA−B7プラスミド 実施例1のプラスミドDNAは、以下の表3で与えられる規準により決定され るような医薬品グレード標準にまで精製された。 実施例3 精製pHLA−B7プラスミドの有効性 実施例1によって精製されたpHLA−B7プラスミドの有効性を、DMRI E/DOPEを用いた脂質媒介インビトロ・トランスフェクションに続くHAL L細胞(ヒトメラノーマ細胞系)でのHLA−B7遺伝子発現により測定した。 トランスフェクションの前日、20000〜400000のHALL細胞が、 6ウェルプレートの各ウェルに播種された。細胞はトランスフェクションの前に はコンフルエントの75%以上の単層であった。細胞は5μgのプラスミドDN Aによって、5μgのDMRIE(ウマにより合成)と5μgのDOPE(アバ ンチ・ポーラー・リピッズ社(Avanti Polar Lipids,Inc.,Alabaster,AL)に より合成)の存在下、トランスフェクションされた。細胞は、5%CO2通気を しながら、37℃でインキュベートされた。血清を減少させた培地、例えばOp ti−MEM(ギブコ・バル・ライフ・テクノロジーズ(GIBCO BRL Life Techn ologies,Baltimore,MD))にウシ胎児血清を補填したものが、トランスフェク ションから1〜4時間後と24時間後に細胞に添加された。細胞は、トランスフ ェクションから48時間後に回収された。 細胞表面におけるHLA−B7の発現は、抗HLA−B7マウス抗体、続いて 蛍光二次抗体(抗マウスIgGモノクローナル抗体R−フィコエリスリン(紅藻 素(phycoerythrin))複合体)により標識することによって測定された。細胞の 免疫螢光染色は、フロー・サイトメトリー(流動細胞測定法)により分析された 。トランスフェクションされた細胞では、負対照(トランスフェクションされて いない細胞または無関係な遺伝子によりトランスフェクションされた細胞)と比 べて、平均の蛍光強度における2倍量の増加が認められた。有効性は、参照ロッ トに対して50〜200%であった。 実施例4 セライト(Celite;商標)珪藻土を用いたRNA濃度の減少化 実施例1のプラスミド精製工程をアガロースゲル電気泳動により評価した。細 胞溶解とセライト(Celite;商標)補助による濾過の後、およびPEGによるD NA沈殿とセライト(Celite;商標)を用いた清澄化の後、我々は以下の分析を 行った。ケークはTE緩衝液に再懸濁されて、テーブルトップブフナー漏斗に配 置されセライト(Celite;商標)でプレコートされたワットマン(Whatman)# 113フィルターを通して濾過された。濾液の一部を0.8%アガロースゲル上 で電気泳動にかけた。さらに、セライト(Celite;商標)ケークの洗浄緩衝液の 一部を同じゲル上で同様に電気泳動にかけた。 臭化エチジウム染色ゲルが分析された。プラスミドDNA生成物は、セライト (Celite;商標)濾液中に、スーパーコイルモノマー、ダイマーおよびコンカテ マーとして存在した。セライト(Celite;商標)ケークの洗浄緩衝液には、不純 物である宿主RNAの含有が認められた。これは、驚くべき結果であった。なぜ ならば、RNAがセライト(Celite;商標)ケーク中に収集されることは予期さ れなかったからである。 半定量的な分析によって、これに代表される様ないかなる工程においてもRN A濃度が約85%程度まで減少されることが明らかとなった。 実施例5 pCMVIL2BGHプラスミドの精製 遺伝子治療薬としての使用が予定されるpCMVIL2BGHプラスミドを精 製した。アプローチは、インビボでの樹立された腫瘍への組換え遺伝子の病変内 局所直接投与によって開発されている。この遺伝子は、腫瘍がイン・サイチュー (in situ)で生育し、局所量のインターロイキン−2(IL−2)を生産し分 泌するように、遺伝学的に改変する。インターロイキン−2は腫瘍を破壊するこ とが予想されている。 pCMVIL2BGHプラスミドのサイズは、約4900bpであった。これ は、細菌の複製起点を含むpUCを基礎とするプラスミドであった。これは、I L−2融合タンパク質をコードした。このタンパク質は、ラットインシュリンII 遺伝子の5’非翻訳領域の短いセグメント及びリーダーペプチドの最初の6個の アミノ酸と、ヒトIL−2コード化配列の5’からそのリーダーペプチドの最初 の2個のアミノ酸を除いたものをコードする部分をクローニングすることによっ て構築された。この融合タンパク質は、サイトメガロウイルス(CMV)の極早 期1プロモーター/エンハンサー配列による真核細胞の転写制御のもとに置かれ た。この配列は、800+bpイントロンを含むCMVの極早期の1遺伝子から の5’非翻訳配列と、IL−2融合タンパク質コード化配列と、転写終結/ポリ アデニル化の信号配列を有するウシ成長ホルモン遺伝子由来の3’非翻訳配列と を含む複合mRNAの発現を促進した。プラスミドはまた、Tn903由来のカ ナマイシン抵抗性遺伝子をコードした。 この精製では、490gの湿細胞ペーストを処理して、10.2mgの精製プ ラスミドDNAが回収された。 細胞溶解;細胞ペーストは、湿菌重量1gあたり6mlの冷溶液I(61mM グルコース、25mM トリス緩衝液 pH8.0、10mM EDTA:5 ℃)中に、室温で撹拌によって再懸濁された。次いで、湿菌重量1gあたり12 mlの溶液II(0.2N NaCl、1% SDS)を加え、均質になるまで反 転して混合した。これを湿った氷中で、10分間インキュベートした。それから 、湿菌重量1gあたり9mlの冷溶液III(3.0M 酢酸カリウム:pH5. 0:5℃)を加え、白色、綿状の沈殿が生じるまで反転して混合し、湿った氷中 で5分間インキュベートした。 濾過;遠心分離によって上記溶解物から細胞砕片を除去した。上清を収集して 、およそ25g/Lのセライト(Celite;商標)珪藻土を添加しテーブルトップ ブフナー漏斗を通して濾過することによってこれを清澄化した。あるいは、およ そ90g/Lのセライト(Celite;商標)珪藻土を直接上記溶解溶液に添加し、 均質になるまで渦混合することも可能である。それから、テーブルトップブフナ ー漏斗を通して前記溶解物を濾過すればよい。 DNA沈殿;上記濾液にPEG−8000を10%(w/v)、さらにNaC lを元の細胞量1g当たり0.58gとなるように添加した。このPEG懸濁液 を、およそ4℃で一晩撹拌した。DNA沈殿は、PEG懸濁液に約25g/Lの セライト(Celite;商標)珪藻土を添加し、テーブルトップブフナー漏斗を通し てこれを濾過することによって、収集された。DNA沈殿は、セライト(Celite ;商標)ケーク中に捕捉され、そのケークをTE緩衝液(0.01M トリス− 塩基 pH8.0、0.001M EDTA)に懸濁させることによって回収さ れた。 RNA、タンパク質、およびリポ多糖の除去;酢酸アンモニウムを上記TE緩 衝液に2.5Mまで加えて、およそ4℃で約30分間撹拌した。このセライト( Celite;商標)珪藻土をまだ含有する懸濁液を、テーブルトップブフナー漏斗を 通して濾過した。それから、DNA濾液をサブミクロン濾過によって清澄化した 。 最終的なDNA沈殿;最終的なDNA沈殿を、0.6倍容量の冷2−プロパノ ールを用いて、−20℃で最低2時間行った。DNA沈殿は、ソーバル(Sorval l)テーブルトップ遠心分離機により、2000×gで30分間遠心処理された 。DNAペレットは、ゲル濾過クロマトグラフィーの前に生理食塩水に再懸濁さ れた。 ゲル濾過クロマトグラフィー;DNA排除限界が20000bpのファルマシ アS−1000縦列ゲル濾過カラム(Pharmacia,Piscataway,NJ)を、最終の 床高80〜85cm(2.6×80cm)で、ファルマシアXK26/100カ ラム(Pharmacia,Piscataway,NJ)2つに注入し、結果として合計カラム容量 がおよそ900ml、および合計の長さがおよそ160cmとなった。このカラ ムは、それぞれ独立して一方向に加圧充填され、逆にされ、平衡保持と操作のた めに直列に連結された。カラムは生理食塩水により平衡化され、およそ0.75 ml/分の流速で運転された。清澄化された溶解物プラスミドDNAは、0.2 μmのシリンジフィルターを通して濾過されて、カラムにかけられた。カラム操 作と分画は、ファルマシアFPLC(Pharmacia,Piscataway,NJ)により、自 動的に行われた。各画分(カラム容量のおよそ0.5〜5%)は、生成物溶出領 域を越えて収集され、0.8%アガロースゲル電気泳動により分析された。生成 物溶出の厳密な範囲は、ゲル分析によって決定された。妥当な画分は貯溜され、 2倍容量の冷エタノールによって沈殿が行われた。このカラム精製されたDNA は、必要とされるまで−20℃で保存された。クロマトグラフィーの後、カラム とFPL Cを、少なくとも1カラム容量の0.2M NaOHで滅菌した。 実施例6 医薬品グレードの精製pCMVIL2BGHプラスミド 実施例6のプラスミドDNAは、以下の表4で与えられる規準により決定され るような医薬品グレード標準にまで精製された。 実施例7 精製pCMVIL2BGHプラスミドの有効性 実施例5によって精製されたpCMVIL2BGHプラスミドの有効性を、D MRIE/DOPEを用いた脂質媒介インビトロ・トランスフェクションに続く B16FO細胞(マウスメラノーマ細胞系)でのIL−2遺伝子発現により測定 した。 トランスフェクションの前日、20000〜400000のB16FO細胞が 、6ウェルプレートの各ウェルに播種された。細胞はトランスフェクションの前 にはコンフルエントの75%を越える単層であった。細胞は2.5μgのプラス ミドDNAによって、0.5μgのDMRIE(ウマにより合成)と0.5μg のDOPE(アバンチ・ポーラー・リピッズ社(Avanti Polar Lipids,Inc.,A labaster,AL)により合成)の存在下、トランスフェクションされた。細胞は、 5%CO2通気をしながら、37℃でインキュベートされた。血清を減少させた 培地、例えばOpti−MEM(ギブコ・バル・ライフ・テクノロジーズ(GIBC O BRL Life Technologies,Baltimore,MD))にウシ胎児血清を補填したものが 、トランスフェクションから1〜4時間後と24時間後に細胞に添加された。細 胞上清が、トランスフェクションから80時間後に回収された。 細胞上清におけるIL−2の発現は、酵素増幅感度免疫測定法(メドジェニッ クス(Medgenix)ELISA、メドジェニックス(Medgenix)診断用薬(Fleuru s,Belgium))によって測定された。有効性は、参照ロットに対して50〜20 0%であった。 実施例8 pCMVBGHプラスミドの精製 pCMVBGHプラスミドを精製した。このプラスミドのサイズは約4300 bpであった。これは、ヒトIL−2コード化配列を除いて、pCMVIL2B GHプラスミドにおいて認められたすべての要素を含有していた。 実施例6に記載の精製工程を用いて、503gの湿細胞ペーストが処理され、 14.1mgの精製プラスミドDNAが回収された。 我々は、珪藻土を用いた生物学的物質混合物中のRNA濃度減少方法を提供す る。これは、珪藻土材料にとって、新しい用途である。我々は、珪藻土材料は有 効なRNAの約85%程度を留めると評価している。 本発明の個々の実施態様が詳細に述べられてきたが、これらの実施態様が制限 的であるよりむしろ模範的であることは、当業者にとって明白であろうし、本発 明の本来の範囲は、添付のクレームにおいて定義づけられた範囲である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミーク,ジェニファー アメリカ合衆国,92117 カリフォルニア, サンディエゴ,ノウガタック アベニュー 2910番地 (72)発明者 ブダハジ,グレッグ アメリカ合衆国,92109 カリフォルニア, サンディエゴ,ベイサイド レーン 3268 エイ番地

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 以下の工程を含み、カオトロピック試薬の存在なしに行われる、RNA およびDNA混合液中のRNA濃度を減少させる方法; (a)第1のRNA濃度を有する、RNAおよびDNAを含有する溶液を準備す る工程、 (b)前記第1の濃度より小さい第2の濃度でRNAを含有する濾液を得るため に、前記溶液を、DNAより前記RNAがより強固に結合するような珪藻土の有 効量に通して濾過する工程、および (c)RNA濃度が減少した前記濾液を回収する工程。 2. 前記RNA濃度が少なくとも10%まで減少される請求項1記載の方法 。 3. 前記RNA濃度が少なくとも25%まで減少される請求項1記載の方法 。 4. 前記RNA濃度が少なくとも50%まで減少される請求項1記載の方法 。 5. 前記RNA濃度が少なくとも85%まで減少される請求項1記載の方法 。 6. 前記混合物が細胞溶解物である請求項1記載の方法。 7. 前記珪藻土材料が約90%SiO2から構成される請求項1記載の方法 。 8. 前記珪藻土材料が焼成されている請求項1記載の方法。 9. 前記焼成珪藻土材料が融剤焼成されている請求項8記載の方法。 10. 前記融剤焼成珪藻土材料が酸洗浄されている請求項9記載の方法。 11. 前記珪藻土材料が約10lbs/cu.ft.(160kg/m3)の 乾燥密度を有する請求項1記載の方法。 12. 前記珪藻土材料が中央値で約22.3μmの粒子サイズを有する請求項 1記載の方法。 13. 前記珪藻土材料が中央値で約7μmのケーク孔サイズを有する請求項1 記載の方法。 14. 前記珪藻土材料が、SiO2約89.6%、Al22約4.0%、Fe2 3約1.5%、P25約0.2%、TiO2約0.2%、CaO約0.5%、M gO約0.6%、Na2O、K2Oおよびこれらの組合せから選ばれる酸化物約3 .3%、から構成される請求項1記載の方法。 15. 以下の工程を含み、カオトロピック試薬の存在なしに行われる、RNA およびDNA混合液中のRNA濃度を減少させる方法; (a)第1のRNA濃度を有する、RNAおよびDNAを含有する溶液を準備す る工程、 (b)前記溶液を、DNAより前記RNAがより強固に結合するような珪藻土の 有効量に接触させることで、濾過、遠心分離、または沈降により前記珪藻土から 分離した後に、前記第1の濃度より小さい第2の濃度でRNAを含有する液状の 生成物を生産する工程、および (c)RNA濃度が減少した前記濾液を回収する工程。 16. 以下の工程を含み、カオトロピック試薬の存在なしに行われる、RNA およびDNA混合物中のRNA成分から組換えプラスミドDNAを精製する方法 ; (a)第1のRNA濃度を有する、RNAおよび組換えプラスミドDNAを含有 する溶液を準備する工程、 (b)組換えプラスミドDNAを含有し、かつ前記第1の濃度より小さい第2の 濃度でRNAを含有する濾液を得るために、前記溶液を、DNAより前記RNA がより強固に結合するような珪藻土の有効量に通して濾過する工程、および (c)RNA成分が減少した前記濾液を回収する工程。 17. 前記組換えプラスミドDNAが、医薬品調製物の成分である請求項16 記載の方法。 18. 以下の工程を含み、カオトロピック試薬の存在なしに行われる、RNA 溶液中の異なった種類の可溶性RNAを分離する方法; (a)第1および第2の種類の可溶性RNAを含有するRNA溶液を準備する工 程、および (b)前記溶液を、ある種のRNAがその他の種類のRNAより、より強固に結 合するような珪藻土の有効量に通して濾過することで、第1の可溶性RNAを含 有する濾液と、前記珪藻土に集積する第2の可溶性RNAを含有する生成物とを 得る工程。 19. 前記RNAの種類のうちのひとつが、医薬品調製物の成分である請求項 18記載の方法。 20. 以下の工程を含み、カオトロピック試薬の存在なしに行われる、RNA およびDNA混合液中のRNA成分から組換えプラスミドDNAを精製する方法 ; (a)第1のRNA濃度を有する、RNAおよび組換えプラスミドDNAを含有 する溶液を準備する工程、 (b)前記溶液に、DNAより前記RNAがより強固に結合するような珪藻土の 有効量を添加する工程、 (c)(b)工程で得られた珪藻土添加混合液を混合することで、懸濁液を得る 工程、 (d)珪藻土で予めプレコートされた濾過膜を通して前記懸濁液を流すことで、 珪藻土ケークを前記濾過膜上に収集して、組換えプラスミドDNAを含有し、か つ前記第1の濃度より小さい第2の濃度でRNAを含有する濾液を得る工程、お よび (e)RNA成分が減少した前記濾液を回収する工程。
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