JPH11500630A - ナイセリア・メニンジティディス・サブユニットtbp2 - Google Patents

ナイセリア・メニンジティディス・サブユニットtbp2

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JPH11500630A
JPH11500630A JP9514773A JP51477397A JPH11500630A JP H11500630 A JPH11500630 A JP H11500630A JP 9514773 A JP9514773 A JP 9514773A JP 51477397 A JP51477397 A JP 51477397A JP H11500630 A JPH11500630 A JP H11500630A
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カンタン−ミイェ,マリー−ホセ
ロクビ,バクラ
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パストゥール・メリュー・セロム・エ・ヴァクサン
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Abstract

(57)【要約】 実質的に精製されたタンパク、すなわち、ドットブロット検定法において第2ドメインの超可変部を欠失しているナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)菌株M982のTbp2(Tbp2 M982)に相当するポリペプチドに対する抗血清によって認識されないことを特徴とする、ナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)菌株のヒトトランスフェリン受容体(HTR)の低分子量サブユニット(Tbp2)。Tbp2サブユニットは、(i)約2.1kbのDNAフラクションによってコードされていること、および(ii)M982タイプヒンジ部を有することを特徴とする。Tbp2サブユニットおよびそれから誘導されたポリペプチドフラグメントは、特に公知のナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)Tbp2サブユニットと組み合わせると、ワクチンとして特に有用である。新規Tbp2をコードしているDNAフラグメントおよび誘導されたポリペプチドも記載されている。

Description

【発明の詳細な説明】 ナイセリア・メニンジティディス・サブユニットTBP2 本発明は、ナイセリア・メニンジティディス(Nisseria meningitidis)のト ランスフェリン受容体のTbp2サブユニットの新規変異体、医薬としてのその使 用、ならびにこの変異体をコードしているDNAフラグメントに関する。 概して言えば、髄膜炎は、ウイルス起源のものまたは細菌起源のもののいずれ かである。主に原因となる細菌は、ナイセリア・メニンジティディス(N.meni ngitidis)およびヘモフィルス・インフルエンゼ(Haemophilus influenzae) であり、各々、細菌性髄膜炎のケースの約40%および50%に関係している。 フランスでは、1年につき約600〜800件のナイセリア・メニンジティデ ィス(N.meningitidis)髄膜炎が記録される。アメリカ合衆国では、ケースの 数は、1年につき約2,500〜3,000件にのぼる。 ナイセリア.メニンジティディス(N.meningitidis)種は、莢膜多糖の性質 にしたがって血清グループに細分化される。12種類の血清グループが存在する が、髄膜炎のケースの90%は、3種類の血清グループ:A、BおよびCに起因 する。 ナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)血清グループAおよび Cによって生じる髄膜炎を予防する、莢膜多糖に基づく有効なワクチンが存在す る。これらの多糖は、そのままでは、2歳の子供において免疫原性をほとんど示 さず、免疫記憶を誘発しない。しかしながら、これらの欠点は、これらの多糖を 担体タンパクにコンジュゲートさせることによって克服することができる。 対照的に、ナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)グループB の該多糖は、コンジュゲートされた形態であるか否かに無関係に、ヒトにおいて 免疫原性をほとんど示さない。したがって、多糖を基剤とするワクチン以外の、 特に血清グループBのナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)に よって誘発された髄膜炎に対するワクチンを接種するのが非常に望ましいと思わ れる。 このために、既に、ナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)の 外膜の種々のタンパクが提案されている。この点について、ヒトトランスフェリ ンに対する膜受容体に対する特別な研究が行われた。 概して言えば、細菌の大多数は、該細菌の増殖のために鉄を必要とし、該細菌 は、この金属を獲得するために特異的な系を発生させた。特に、ヒトの厳密な病 原体であるナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)に関しては、 鉄は、トランスフェリンおよびラクトフェリンなどのヒトの鉄輸送タンパクから 摂取されるだけである。というのは、遊離形の鉄の量は、ヒトにおいてごくわず か(10-18M程度)であり、いずれにせよ細菌を増殖させるのに不充分だから である。 したがって、ナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)は、ヒト トランスフェリンに対する受容体およびヒトラクトフェリンに対する受容体を有 しており、それにこれらの鉄キレート化タンパクを結合させることができ、次い で、その増殖に必要とされる鉄を摂取することができる。 ナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)菌株B16B6のトラ ンスフェリン受容体は、Schryvers et al.[WO 91/12591]によって膜抽出物か ら精製された。この精製されたタンパクは、SDSの存在下でのポリアクリルア ミドゲル電気泳動の後に視覚化されたように、実質的には、2つのタイプのポリ ペプチド:100kDの高い見かけの分子量を有するポリペプチドおよび約70k Dの低い見かけの分子量を有するポリペプチドからなっていると思われる。 特にSchryversによって行われた精製の生成物は、恣意的な定義により、およ び、本発明の目的のために、ヒトトランスフェリン受容体(HTR)と称し、該 受容体を構成するポリペプチドをサブユニットと称する。本明細書では、以下、 高分子量のサブユニットおよび低分子量のサブユニットを、各々、Tbp1および Tbp2と称する。 Schryvers et al.の先駆的研究以来、実際に、それぞれのトランスフェリン 受容体の構成が異なる少なくとも2つのタイプの菌株があることが発見された。 これは、種々雑多な起源のナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis )の数十種類の菌株の外膜抽出物を研究することによって明らかにされた。まず 、これらの膜抽出物をSDSの存在下でのポリアクリルアミドゲル電気泳動に付 し、次いで、ニトロセルロース膜上に電気移動させた(ウェスタンブロット法) 。これらのニトロセルロース膜を以下の条件下でインキュベートした: a)ナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)菌株B16B6か ら精製したトランスフェリン受容体に対して向けられるウサギ抗血清(IM23 94とも称される)の存在下; b)ナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)菌株M982から 精製したトランスフェリン受容体に対して向けられるウサギ抗血清(IM216 9とも称される)の存在下;または c)ペルオキシダーゼにコンジュゲートしたヒトトランスフェリンの存在下。 a)およびb)に関しては、トランスフェリン受容体サブユニットの認識は、 ペルオキシダーゼに結合した抗ウサギ免疫グロブリン抗体を添加し、次いで、こ の酵素に対する基質を添加することによって視覚化される。 下記第I表および第II表は、SDSの存在下での電気泳動の後、7.5%ポリ アクリルアミドゲル上で見られるようないくつかの代表的な菌株のプロフィルを 示す;バンドは、キロダルトン(kD)で表した見かけの分子量によって特徴付 けられる: 表の最初の2行に示した結果は、2つのタイプの菌株があることを示す。 最初のタイプ(第I表)は、ウェスタンブロット法で、用いた実験条件下、両 方のサブユニットが抗IM2394受容体抗血清によって認識されるが、一方、 高分子量サブユニットだけが抗IM2169受容体抗血清によって認識される受 容体を有する菌株に対応する。 第2のタイプ(第II表)は、ウェスタンブロット法で、用いた実験条件下、両 方のサブユニットが抗IM2169受容体抗血清によって認識されるが、一方、 高分子量サブユニットだけが抗IM2394受容体抗血清によって認識される受 容体を有する菌株に対応する。 したがって、抗原性相違は、低分子量サブユニットに関して存在する。しかし ながら、この相違は、Griffiths et al.[FEMS Microbiol.Lett.(1990)69: 31]によってなされた示唆に反して、2つの主要なタイプに分割するので、限 定される。 これらの観察結果に基づいて、出願WO 93/6861は、M982(IM2169) タイプまたはB16B6(IM2394)タイプの菌株を区別している。 第II表に記載した菌株に加えて、M982タイプ菌株は、例えば、菌株S30 32(12,P1.12.16)、6940(19,P1.6)、M978(8,P1 .1,7)、2223(B:nd)、1610(B:nd)、C708(A:4, P1.7)、891とも称されるM981(B:4)、および2996(B:2 b,P1.2)である。本出願人は、ジェイ・プールマン(J.Poolman)博士(オ ランダ国ビルソーベンのRIVM)から菌株S3032、M978およびM98 1を、アクトマン(Achtman)博士(ドイツ国ベルリンのマックス・プランク・ インスティチュート(Max Planck Institute))から菌株C708をフリー ギフトとして受け取った。 菌株IM2154(血清グループC)は、B16B6タイプのものである一例 として記載される。 前記発見に基づいて、高分子量サブユニットは、両方のタイプの抗血清によっ て認識されるので、受容体の起源の菌株に関係なく、全てのナイセリア・メニン ジティディス(N.meningitidis)感染に対して有効であるワクチンは、高分子 量サブユニットからなるのが適切であるという仮説が可能であった。しかしなが ら、高分子量サブユニットは、中和タイプ抗体の生産を誘発することができない と思われるので、事実はそうではあり得ないと思われる。2つの受容体サブユニ ットのうち小さい方(Tbp2)のみがこの機能を行うことができると思われる。 前記のとおり2つの主要なグループがある程度まで同定されたので、実際、タ ンパクTbp2は、Tbp1よりもむしろ、それを可能なワクチン候補にする多くの 特性:遍在する発現、微生物の表面でのアクセシビリティ、中和抗体を誘発する 能力および制限された変異性を有する。 この発見により、 (i)B16B6タイプの少なくとも1つの菌株のHTRおよびM982タイ プの少なくとも1つの菌株のHTR(WO 93/6861);または (ii)B16B6タイプの少なくとも1つの菌株のTbp2またはM982タイ プの少なくとも1つの菌株のTbp2(WO 93/7172) を含有する医薬組成物が既に開示されている。 工業的規模での開発のために多量のタンパクを得るために、種々のTbp2をコ ードしているDNAフラグメントがクローンされた。菌株M982およびB16 B6のTbp2サブユニットのアミノ酸配列ならびに対応するDNAフラグメント は、特許出願EPA 586,266(1994年3月9日に公開された)に開示されてい る。これらの配列は、本明細書の配列番号1〜4に記載されている。 Tbp2サブユニットの研究により、起源の菌株とは関係なく、少なくとも1つ が特別な性質に関連している3つの主要な構造ドメインを明らかにすることがで きた。定義により、M982 Tbp2およびB16B6 Tbp2のドメインは、ア ミノ酸の位置、含まれる種々のドメインの限界を示すことによって、ならびに配 列番号1および3に示されるナンバリングを引用して、下記表に示すように決め られた。 この定義は、M982タイプ配列またはB16B6タイプ配列と参照配列とを 最大のホモロジーに整列させた後、全てのM982タイプTbp2またはB16B 6タイプTbp2に同様に適用される。したがって、一例として、および、図1を 参照して、以下のとおり、菌株8680のTbp2サブユニットのドメインの位置 が示される:第1ドメイン(1−334)、第2ドメイン(335−530)お よび第3ドメイン(531−677)。 現在、N末端ドメインまたは第1ドメインがトランスフェリン結合部位全体を 含有しており、したがって、おそらく外側を向いているということが知られてい る。その結果、N末端ドメインだけがワクチン目的のための優れた成分を構成す る。 さらにまた、最大ホモロジーに整列させたM982 Tbp2配列およびB16 B6 Tbp2配列の比較研究により、M982 Tbp2のヒンジ部(前記表に示す ように、ヒンジドメインとも称される)内に位置する4つの超可変部が明らかに なった。これら超可変部は、B16B6 Tbp2にはない。これらの超可変部は 、全てのM982タイプTbp2に存在する(図2)。B16B6タイプ菌株は、 それらがない。本明細書で、以下、「M982タイプヒンジ部」は、これらの4 つの超可変部を有するヒンジ部を意味する解される。 該配列の研究により、最初にWO 93/6861に開示されたM982タイプおよびB 16B6タイプの定義を変えることができた。現在、超可変部の存在または不在 に基づいて、したがって、tbp2遺伝子のサイズに基づいて、菌株のタイプを定 義するという意見がある(M982タイプtbp2については約2.1kbおよびB1 6B6タイプtbp2については1.8kb)。 種々のM982タイプTbp2の配列の比較により、ヒンジ部の変異性が他の2 つのドメインの変異性よりも大きいことも知られている。ヒンジ部は、ヒトトラ ンスフェリン結合機能について不可欠のものであるとは思われなかったので、こ の領域の役割は、少なくとも一部において、後に他の菌株と接触した個体の免疫 系による菌株の認識を回避するために、「スクリーン」タイプ変異性を誘発する ことであると仮定された。 この仮説のもとに、M982タイプ菌株のヒンジ部は、ワクチンの調製におい て大きな問題を構成する。実際、この領域が免疫優性である場合、免疫感作の間 に誘発された抗体は、この領域に支配的に向けられるであろうし、したがって、 免疫応答は、同種菌株のTbp2タンパクに対して特異的であろう。 前記観察結果および仮説を考慮して、ワクチン目的のために、M982タイプ Tbp2全体ではないが、少なくともそれらの4つの超可変部を欠失しているかま たは第2ドメインおよび第3ドメインを欠失しているTbp2を使用することが既 に提案されている。 広いスペクトル免疫性の誘発に欠くことのできない領域は、おそらく第1ドメ インであり、特に優れている医薬組成物は、例えば少なくとも以下の成分からな り得ると思われる: (i)少なくとも部分的に第2ドメインまたは第3ドメインを欠失しているM 982タイプTbp2に対応するポリペプチド、例えば、M982タイプTbp2の 第1ドメインに対応するポリペプチド;および (ii)B16B6タイプTbp2または少なくとも部分的に第2ドメインもしく は第3ドメインを欠失しているB16B6タイプTbp2に対応するポリペプチド 、例えば、B16B6タイプTbp2の第1ドメインに対応するポリペプチド(PC T出願、出願番号PCT/FR95/000701;菌株のタイプの最初の定義を引用する)。 その後、M982タイプTbp2のヒンジ部の免疫優性の研究は、続けられ、多 数のM982タイプ菌株に関して、 (i)M982 Tbp2タンパク全体(100%Tbp2); (ii)最初の350個のN末端アミノ酸だけを含有するトランケートされたM 982 Tbp2タンパク(50%Tbp2);および (iii)ヒンジ部の4つの超可変部(Δ362−379;Δ418−444; Δ465−481;およびΔ500−520)を欠失しているM982 Tbp2 タンパク(80%Tbp2) に対して得られた血清の交差反応性を分析することによって完了した。 これを行うために、まず、組換え法によりイー・コリ(E.coli)中で、Tbp 2タンパク全体、トランケートされたTbp2および欠失したTbp2タンパクを生 産させた。M982 Tbp2全体に関しては、その生産は、EPA 586,266(1994年 3月9日に公開された)に開示されている。他の2つのM982 Tbp2の生産は 、本明細書の実施例4および6に記載する。 免疫優性の研究前に、高度免疫血清の調製およびこれらの血清の分析は、本明 細書の実施例8の課題である。交差反応性の研究は、実施例9にさらに詳しく記 載する。 SDS−Page電気泳動に続くイムノリベーリング(immunorevealing)による 外膜タンパクの分析よるか、または、PCR増幅tbp2遺伝子のサイズに基づい て、M982タイプにおいて分類した44種類の菌株をそれらの交差反応性につ いてドットブロット法(全微生物についての分析)によって研究した(実施例9 を参照)。これらの菌株は、ディ・エイ・コーガント(D.A.Caugant)博士 から無料で得た。それらは、世界の種々の地域から計画的な時間に単離された。 したがって、このコレクションは、代表的なものである。14種類の菌株は、抗 100%M982 Tbp2血清によって認識されないが、一方、4種類だけは、 抗80%M982 Tbp2血清による認識から逃れ、1種類だけは、抗50%M 982 Tbp2血清による認識から逃れる。 これらの結果から、超可変部を欠失しているTbp2タンパクがタンパク全体に ついて観察されたものよりも高い交差反応性を誘発するという最初の仮説が確認 される。54種類のうち1種類の菌株だけが認識されないので、該交差反応性は 、トランスフェリン結合ドメインだけを保存したTbp2タンパクの場合、再度、 増強される。Tbp2の免疫原性は、同種菌株に対して特異的な抗体を誘発するヒ ンジ部の存在によって左右される。少なくとも、4つの超可変部を削除すること によって、ヒンジ部の外側に位置するエピトープに対する免疫応答が促進される と思われる。 M982タイプの54種類の菌株のうち4種類の菌株だけは、抗80%Tbp2 血清と反応しなかった。この結果は、特に、これらの菌株のうち少なくとも1種 類がM982参照菌株と非常に異なるという事実によって説明される。したがっ て、既に知られている医薬組成物に少なくとも第3の価を付加することが必要で あると思われる。 したがって、本発明は、ナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis )菌株のヒトトランスフェリン受容体(HTR)の低分子量サブユニット(Tbp 2)である実質的に精製された形態のタンパクであって、該Tbp2サブユニット がドットブロット法においてヒンジ部の超可変部(M982 Tbp2 Δ362− 379;Δ418−444;Δ465−481;Δ500−520)を欠失して いるナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)M982菌株のTbp 2(M 982 Tbp2)に対応するポリペプチドに対して得られた抗血清によって認識 されないことを特徴とし、(i)該Tbp2サブユニットが約2.1kbのDNAフラ グメントによってコードされていることを特徴とするタンパクに関する。 すなわち、本発明のTbp2サブユニットは、(i)約2.1kbのDNAフラグメ ントによってコードされていることを特徴とするので、起源であるナイセリア・ メニンジティディス(N.meningitidis)菌株は、それ自体、そのゲノムが約2 .1KdのTbp2サブユニットをコードしているオープンリーディングフレーム( ORF)からなることを特徴としている。 本発明のタンパクは、約2.1kbのDNAフラグメントによってコードされて いるので、前記したことを考慮して、このタンパクがM982タイプヒンジ部を 有することは、全く明らかである。 抗80%Tbp2血清と抗50%Tbp2血清との間の反応性は、抗80%Tbp2 血清の生産に役立った構築物においていくつかの可変配列がそのままであるのに 対して、50%タンパクにおいてこれらの配列の全てが削除されるという事実に よっても説明される。実際、54種類のM982タイプ菌株のうち1種類の菌株 だけは、抗50%Tbp2血清と反応しなかった。それは、1987年の流行の間 にチリで単離され、ET−5電気泳動グループに属する、菌株8680 B:1 5:P1.3である。この菌株は、ノルウェー国オスロのナショナル・インステ ィチュート・オブ・パブリック・ヘルス(National Institute of Public He alth)、ダブリュエイチオー・コラボレイティング・センター・フォー・リファ レンス・アンド・リサーチ・オン・メニンゴコクシ(WHO Collaborating C entre for Reference and Research on Meningococci)、ディ・エイ・コー ガント(D.A.Caugant)博士のコレクションから入手される。したがって、 この菌株から誘導されるTbp2タンパクは、特に優れているワクチン候捕を構成 する。 したがって、本発明のTbp2サブユニットは、ドットブロット法において、1 位のアミノ酸から350位のアミノ酸にわたるM982 Tbp2フラグメントに 対して、すなわち、実質的に第2ドメインおよび第3ドメインを欠失しているナ イセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)M982菌株のTbp2に対 応するポリペプチドに対して得られた抗血清によって認識されないナイセリア・ メニンジティディス(N.meningitidis)菌株から誘導されるのが好都合である 。 本発明のTbp2サブユニットは、特に、Tbp2サブユニットが膜フラクション のウェスタンブロット法においてM982菌株のHTRに対して得られた抗血清 (抗M982HTR抗血清)およびB16B6菌株のHTRに対して得られた抗 血清(抗B16B6HTR抗血清)によって認識されるナイセリア・メニンジテ ィディス(N.meningitidis)菌株から誘導される。かかる抗血清は、特許出願 WO 93/6861に開示されている。 「ナイセリア.メニンジティディス(N.meningitidis)菌株から誘導される Tbp2サブユニット」は、明らかに、最も一般的な意味で取られる誘導体;すな わち、物理的なプロセスに限定されず、知的なプロセスの結果を意味すると解さ れる。したがって、この表現は、イー・コリ(E.coli)などにおける組換え法 によって生産されたTbp2を包含する。 本発明のTbp2サブユニットは、配列番号1に示されるM982 Tbp2のア ミノ酸配列とのホモロジー(同一性)の程度が60〜70%、好都合には約65 %であるアミノ酸配列からなる。別の観点から、本発明のTbp2サブユニットは 、1位のアミノ酸から677位のアミノ酸までの配列番号に示される8680 Tbp2のアミノ酸配列とのホモロジーの程度が80〜100%、好都合には、9 0〜100%、好ましくは、95〜100%であるアミノ酸からなる。特定の具 体例によると、1位のアミノ酸残基で始まり、677位のアミノ酸残基で終わる 、実質的に配列番号5に示されるアミノ酸配列からなる。 本発明のTbp2サブユニットは、Tbp2が誘導されるナイセリア・メニンジテ ィディス(N.meningitidis)菌株の高分子量サブユニット(Tbp1)から分離 された形態であるか、または、このTbp1と会合してヒトトランスフェリン受容 体であると思われるTbp1−Tbp2複合体を形成していてもよい。分離された形 態であろうとTbp1−Tbp2複合体の形態であろうと、本発明のTbp2サブユニ ットは、実質的に精製されている。すなわち、自然に存在する環境から分離され て いる。これは、とりわけ、特にヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)細胞質タ ンパクおよび周縁細胞質タンパクを含まない調製物である。 本発明は、また、本発明のタンパクおよびこのタンパクの前駆体をコードして いる単離されたDNAフラグメントにも関する;後者は、本発明のタンパクと同 種または異種のシグナルペプチドからなる。本発明のタンパクをコードしている DNAフラグメントは、30位の核酸から2061位の核酸まで配列番号5に示 される。本発明のタンパクの前駆体をコードしているDNAフラグメントは、1 位の核酸から2061位の核酸まで配列番号5に示される。 本発明のDNAフラグメントは、また、高ストリンジェンシー条件下、配列番 号5に示されるDNAフラグメントにハイブリダイズすることができることを条 件として、配列番号5に示される核酸配列以外の核酸配列からなる。 ハイブリダイゼーション法および高ストリンジェンシー条件の使用は、当業者 の能力の範囲内である。例えば、ハイブリダイゼーション法は、Ausubel et al. ,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons Inc.,1994; Silhavy et al.,Experiments with Gene Fusions,Cold Spring Harbor Lab., 1984:Davis et al.,A Manual for Genetic Engineering: Advanced Bacterial Genetics,CSH Lab.,1980に開示されている。以下に示す一般的な方法につい ては、2つの相補鎖が分離する融点(Tm)の臨界値を計算することができる式 において、ハイブリダイゼーション条件を最適化するために考慮されるべきであ る重要なパラメーターが示される(Casey & Davidson,Nucl.Acid Res.(1977) 4: 1539)。この式は、以下のとおりである:Tm=81.5+0.5×(%G+C )+1.6 log(陽イオン濃度)−0.6×(%ホルムアミド)。高ストリンジェ ンシー条件下、ハイブリダイゼーション温度は、計算した融点よりも低い約20 〜25℃である。例えば、高ストリンジェンシー条件は、6×SSC溶液(1M NaCl、0.1Mクエン酸ナトリウム、pH7.0)中、約55〜60℃で、4〜 16時間、プレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションインキュ ベーションを行うことによって得られる。 本発明は、(i)特に本発明のTbp2サブユニットの欠失により誘導されるポ リペプチドおよび(ii)かかるポリペプチドをコードしている単離されたDNA フラグメントにも関する。 これは、さらに詳しくは、第1ドメイン、第2ドメインおよび第3ドメインが 、M982参照菌株のTbp2サブユニットの配列と最大ホモロジーに整列させる ことによって、特に第1ドメインおよび第2ドメインが同時かつ完全には欠失し ないことを条件として本発明のTbp2サブユニットの少なくとも1つのドメイン の全体的または部分的欠失によって定義される本発明のTbp2サブユニットのア ミノ酸配列から誘導されるアミノ酸配列を有するポリペプチドである。 「別の配列から誘導される配列」は、明らかに、知的プロセスによりこの他の 配列から生じる配列を意味すると解される。 他の観点から、本発明のTbp2サブユニットから特にTbp2サブユニットのC 末端側にあるかまたは最初の40個のアミノ酸の領域にある1つ以上のアミノ酸 の欠失により誘導される、ヒトトランスフェリン結合能を有するポリペプチドで ある。C末端は、第2ドメインおよび第3ドメインに対応するTbp2部分である と定義される。 さらに詳しくは、本発明のポリペプチドは、本発明のTbp2サブユニットから 以下の欠失により誘導されるアミノ酸配列を有する: (i)特に、第2ドメインおよび第3ドメインから選択されるTbp2サブユニ ットの少なくとも1つのドメインの全体的または部分的欠失;好ましくは、第3 ドメインもしくは第2ドメインおよび第3ドメインの全体的または部分的欠失; (ii)特に、第1ドメインおよび第3ドメインの全体的欠失、または (iii)特に、第3ドメインの完全な欠失および第1ドメインの部分的欠失、 所望により、第2ドメインの部分的欠失。 好都合には、本発明のポリペプチドは、第3ドメインの部分的な、実質的に全 体的なまたは全体的な欠失、好ましくは全体的な欠失を有する。この場合、第1 ドメインおよび第2ドメインは、お互いに無関係に、完全に維持されるか、また は、部分的もしくは全体的に欠失している。 以下の組合せが可能である(完全な第1ドメイン、第2ドメインおよび第3ド メインを各々1、2および3で表し、OおよびΔは、各々、部分的および全体的 に欠失していることを意味する): 1,2,Δ3;1,O2,Δ3;1,Δ2,Δ3; O1,2,Δ3;O2,O2,Δ3;O1,Δ2,Δ3; Δ1,2,Δ3;Δ1,O2,Δ3; 1,2,O3;1,O2,O3;1,Δ2,O3; O1,2,O3;O1,O2,O3;O1,Δ2,O3; Δ1,2,O3;Δ1,O2,O3。 本発明のTbp2サブユニットから第2ドメインの部分的欠失により誘導された 、完全なまたは実質的に完全な第1ドメインおよび第3ドメインを含有するポリ ペプチドにも関心がある;すなわち、組合せ1,O2,3。(「実質的に完全に 維持されたドメイン」は、本明細書で、以後、約5以下の非常に少数の位置で修 飾されたドメインを意味すると解される)。本発明のポリペプチドは、組合せO 1,O2,3(第1ドメインの部分的な欠失が好都合には1位のアミノ酸から約 40位のアミノ酸にわたるM982 Tbp2のものと相同の領域の全てまたは一 部に影響を及ぼす)に対応することもできる。。 好都合には、ポリペプチドが特に本発明のTbp2サブユニットの第2ドメイン の部分的な欠失により誘導される場合、この部分的欠失は、実質的には、以下の 範囲にわたるM982配列の領域の相同体である第2ドメインの1つ以上の領域 に影響を及ぼす: (i)388位のアミノ酸から396位のアミノ酸まで; (ii)418位のアミノ酸から476位のアミノ酸まで;および (iii)499位のアミノ酸から521位のアミノ酸まで。 別法としては、第2ドメインの部分的欠失は、実質的に、1つ以上の超可変部 に影響を及ぼす。これらの部分は、最大ホモロジーに整列させた後、以下の範囲 にわたるM982配列の部分の相同体である: (i)362位のアミノ酸から379位のアミノ酸まで; (ii)418位のアミノ酸から444位のアミノ酸まで; (iii)465位のアミノ酸から481位のアミノ酸まで;および (iv)500位のアミノ酸から520位のアミノ酸まで。 好ましくは、該部分的欠失は、実質的には、前記の4つの部分(i)〜(iv) に影響を及ぼす。 本発明のポリペプチドが、特に本発明のTbp2サブユニットの第3ドメインの 完全な欠失および第2ドメインの実質的に完全な欠失により誘導され、完全な第 1ドメインからなるか、または、さらに第1ドメインのN末端部分の欠失により 誘導される場合、第2ドメインの実質的に完全な欠失は、346〜361位のう ちの1つの位置のアミノ酸から543位のアミノ酸にわたるM982 Tbp2サ ブユニットの第2ドメインの領域の相同体である領域にわたる。 ポリペプチドが特に本発明のTbp2サブユニットの第1ドメインの部分的欠失 により誘導される場合、この部分的欠失は、好都合には、1位のアミノ酸から2 81位のアミノ酸にわたるM982タイプTbp2サブユニットの第1ドメインの 領域の相同体である領域の全てまたは一部に影響を及ぼす。 前記の一例として、1位のアミノ酸から約40位のアミノ酸にわたるM982 タイプTbp2サブユニットの第1ドメインの領域の相同体である領域の全てまた は一部に影響を及ぼす関心のある欠失が記載される。 ホモロジーの程度は、最大のホモロジーの程度を得るように配列を整列させる ことにより容易に算出される;このために、図1に示すように、人為的に空白の 位置を導入することが必要である。最適な整列が達成されると、ホモロジーの程 度は、位置の合計数に対して、2つの配列のアミノ酸が同一であると判明する全 ての位置を合計することによって確立される。 非常に多くの組合せのために、一般的な手段における以外の相同性配列を記載 するのは、冗長である。しかしながら、当業者は、タンパクの生物学的機能また は免疫学的機能を完全に破壊することなく、1つのアミノ酸を別のアミノ酸に置 き換えることができる一般的な規則を知っている。 好ましい一例として、配列が以下の配列との少なくとも70〜75%、好都合 には、少なくとも80%、好ましくは、少なくとも90%、絶対的に好ましくは 100%のホモロジーを有する本発明のポリペプチドが記載される: (i)1位のアミノ酸から334〜351位のうちの1つの位置、好都合には 334位のアミノ酸までの、配列番号5に示される配列; (ii)1位のアミノ酸から677位のアミノ酸までの、377〜385領域、 407〜465領域および488〜508領域を欠失している、配列番号5に示 される配列; (iii)1位のアミノ酸から677位のアミノ酸までの、351〜368位、 407〜433位、454〜470位および489〜508位を欠失している、 配列番号5に示される配列、または (iv)335位のアミノ酸から530位のアミノ酸までの、配列番号5に示さ れる配列。 本発明のポリペプチドは、少なくとも10個、好都合には少なくとも20個、 好ましくは少なくとも50個、最も好ましくは少なくとも100個のアミノ酸か らなるアミノ酸配列を有する。 本発明のポリペプチドが、さらに、本発明のTbp2サブユニットの配列とのホ モロジーを示さないアミノ酸配列からなることも全く明らかである。 概して言えば、さらなる配列は、Tbp2を除く他のポリペプチドのものであっ てもよい。 例えば、さらなる配列は、本発明のポリペプチドのN末端位置にあるシグナル ペプチドのものであってよい。シグナル配列の例は、配列番号1〜4に示される 。さらにまた、適切な異種シグナル配列は、リポタンパクの前駆体にあるシグナ ル配列であることが示される。 本発明のTbp2サブユニットは、天然菌株から直接精製されるか、または、異 種もしくは同種の発現系において組換え法によって得られる。本発明のポリペプ チドは、好ましくは、組換え産生物である。組換え法による発現を用いるために は、菌株8680のTbp2をコードしているDNAフラグメントをクローン化し 、配列決定した。 本発明の課題は、また、以下のものでもある: (i)本発明のTbp2サブユニットまたはポリペプチドをコードしている単離 されたDNAフラグメント; (ii)適切な宿主細胞における発現のために供給することができる成分の制御 下に置かれた、少なくとも1つの本発明のDNAフラグメントからなる発現カセ ット; (iii)本発明の発現カセットを含有する宿主細胞を培養する、本発明のポリ ペプチドの生産方法。 発現カセットにおいて、本発明のDNAフラグメントは、ポリペプチドの分泌 が要求されるか否かに依存して、DNAフラグメントによってコードされている ポリペプチドに対して異種であるかまたは異種ではないシグナルペプチドをコー ドしているDNAブロックと組み合わせるかまたは組み合わせない。好ましくは 、この分泌は、要求されるであろう。 異種シグナルペプチド(シグナル領域)またはプロモーターをコードしている DNAブロックなどの成分は、既に、非常に多く存在しており、当業者に知られ ている。該当業者の一般的な能力により、該当業者は、発現が考えられる宿主細 胞に適合するであろう特定のシグナル領域またはプロモーターを選択することが できるであろう。 本発明の方法のために、宿主細胞は、哺乳動物細胞、細菌または酵母であって よく、細菌または酵母が好ましい。ここでまた、特定の系の選択は、当業者の能 力の範囲内である。 最後に、本発明は、また、活性成分として、本発明のTbp2サブユニットまた はポリペプチドからなる医薬組成物にも関する。 本発明の医薬組成物は、特に、予防または治療において、ナイセリア・メニン ジティディス(N.meningitidis)に対するヒトにおける免疫応答、とりわけナ イセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)感染からヒトを防御するよ うなワクチン効果を誘発するのに有用である。 本発明の組成物は、さらに、 (i)Tbp2サブユニットが膜フラクションのウェスタンブロット法において 抗M982 HTR抗血清によって認識されるが抗B16B6 HTR抗血清によ って認識されないナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)菌株か ら誘導されるさらなるTbp2サブユニット、または (ii)Tbp2が膜フラクションのウェスタンブロット法において抗M982H TR抗血清によって認識されるが抗B16B6 HTR抗血清によって認識され ないナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)菌株のTbp2サブユ ニットから特にTbp2サブユニットのC末端側にある1つ以上のアミノ酸の欠失 により誘導される、ヒトトランスフェリン結合能を有するポリペプチド、または (iii)Tbp2サブユニットが膜フラクションのウェスタンブロット法におい て抗M982 HTR抗血清によって認識されないが抗B16B6 HTR抗血清 によって認識されるナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)菌株 から誘導されるさらなるTbp2サブユニット、または (iv)Tbp2サブユニットが膜フラクションのウェスタンブロット法において 抗M982 HTR抗血清によって認識されないが抗B16B6 HTR抗血清に よって認識されるナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)のTbp 2サブユニットから特にTbp2サブユニットのC末端側にある1つ以上のアミノ 酸の欠失により誘導される、ヒトトランスフェリン結合能を有するポリペプチド からなる。 本発明の組成物は、好都合には、上記4つの成分から選択される少なくとも1 つ、好ましくは2つのさらなる成分からなる。 M982タイプのさらなるTbp2サブユニットは、好都合には、配列番号1に 示されるM982 Tbp2のアミノ酸配列とのホモロジーの程度が90〜100 %であるアミノ酸配列からなる。好ましくは、M982 Tbp2サブユニットで ある。 B16B6タイプのさらなるTbp2サブユニットは、好都合には、配列番号3 に示されるB16B6 Tbp2のアミノ酸配列とのホモロジーの程度が90〜1 00%であるアミノ酸配列からなる。好ましくは、B16B6 Tbp2サブユニ ットである。 好ましくは、さらなるポリペプチド(ii)は、膜フラクションのウェスタンブ ロット法において抗M982 HTR抗血清によって認識されるが抗B16B6 HTR抗血清によって認識されないナイセリア・メニンジティディス(N.meni ngitidis)菌株のTbp2サブユニットから特に第2ドメインの部分的な欠失によ り、とりわけ、Tbp2サブユニットの第2ドメインの超可変部の実質的な欠失に より、または、Tbp2サブユニットの第2ドメインまたは第3ドメインの実質的 な欠失により誘導される。 好都合には、このポリペプチドは、配列番号1に示されるM982 Tbp2の アミノ酸配列とのホモロジーの程度が90〜100%であるアミノ酸配列からな るTbp2サブユニットから誘導される。好ましくは、M982 Tbp2から誘導 されるポリペプチドである。 好ましくは、さらなるポリペプチド(iv)は、膜フラクションのウェスタンブ ロット法において抗M982 HTR抗血清によって認識されないが抗B16B 6 HTR抗血清によって認識されるナイセリア・メニンジティディス(N.men ingitidis)菌株のTbp2サブユニットから特にTbp2サブユニットの第2ドメ インまたは第3ドメインの、好ましくは第2ドメインおよび第3ドメインの実質 的な欠失により誘導される。 好都合には、このポリペプチドは、配列番号3に示されるM982 Tbp2の アミノ酸配列とのホモロジーの程度が95〜100%であるアミノ酸配列からな るTbp2サブユニットから誘導される。好ましくは、B16B6 Tbp2から誘 導されるポリペプチドである。 好ましい具体例によると、本発明の組成物は、 (i)本発明のTbp2サブユニットから特にTbp2サブユニットの第2ドメイ ンの部分的な欠失により、とりわけTbp2サブユニットの第2ドメインの超可変 部の実質的な欠失により誘導されるポリペプチド; (ii)Tbp2が膜フラクションのウェスタンブロット法において抗M982 HTR抗血清によって認識されるが抗B16B6 HTR抗血清によって認識さ れないナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)のTbp2サブユニ ットから特に第2ドメインの部分的な欠失により、とりわけTbp2サブユニット の第2ドメインの超可変部の実質的な欠失により誘導されるポリペプチド;およ び (iii)Tbp2サブユニットが膜フラクションのウェスタンブロット法におい て抗M982 HTR抗血清によって認識されないが抗B16B6 HTR抗血清 によって認識されるナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)菌株 から誘導されるTbp2サブユニット からなる。 本発明の医薬組成物は、慣用手段で調製される。特に、本発明のポリペプチド は、製薬的見地から許容されるアジュバント、希釈剤またはビヒクルと合わせら れる。本発明の組成物は、例えば注射用懸濁液剤の形態で、ワクチン分野におけ る使用において慣用的な経路により、特に、皮下、筋肉内または静脈内投与され る。該投与は、単投与で、または、ある時間間隔の後に1回もしくは数回繰り返 される投与で行うことができる。適切な投与量は、種々のパラメーター、例えば 、処置される個体または投与モードなどにより変化する。 本発明の課題を決定するためには、ナイセリア・メニンジティディス(N.me ningitidis)菌株IMP2394(M982)およびIM2169(B16B6 )が、各々、登録番号LNP N 1511およびLNP N 1520の下、パリ 75015 リュ・デュ・ドクトール・ルー25番のコレクション・ナシオナル・ド ゥ・クルチュール・デ・ミクロオルガニズム(CNCM)アンスティテュ・パス トウール(Collection Nationale de Culture des Microorganismes(CN CM)Institut Pasteur)から広く入手可能であることが指摘される。 本発明は、以下の実施例においておよび図1〜5を参照してさらに詳しく記載 する。 図1は、各々、カネヒサ(Kanehisa)プログラム(Bisance CITI−2) にしたがって最大ホモロジーでのM982 Tbp2配列および8680 Tbp2配 列の整列を示す。ホモロジーの程度は、65%である。 図2は、M982(1)、6940(2)、2223(3)、C708(4) 、M978(5)、1610(6)、867(7)、S3032(8)および9 81(9)Tbp2のヒンジドメイン(第2ドメイン)の配列の最大ホモロジーで の整列を示す。配列番号1に示すように、M982 Tbp2配列の番号付けは、 イタリック体で示す。好ましい具体例により欠失させられる超可変部の配列は、 ボールド体で示す。(C)は、コンセンサス配列を示す。 図3〜5は、各々、プラスミドpTG5782、pTG5755およびpTG5 783の構造を示す。 実施例1:ナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)8680菌 株のHTRの精製 1A−培養 ナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)8680菌株の冷凍試 料をミュラー・ヒントン・ブロス(BMH、ディフコ(Difco))約1ml中に取 った。次いで、該細菌懸濁液を、加熱血液(cooked blood)(5%)を含有する 固体ミュラー・ヒントン培地上に散布する。 10%CO2を含有する雰囲気下、37℃で24時間インキュベートした後、 BMH(pH7.2)150mlに接種するために、細菌層を回収し、250mlのエ ーレンマイヤーフラスコ3個に分配した。37℃で3時間、撹拌しつつインキュ ベーションを続けた。このようにして調製した3つの培養物の各々は、遊離形の 鉄キレート化剤であるエチレンジアミン−ジ(O−ヒドロキシフェニル酢酸)(E DDA、シグマ(Sigma))30μmで補足したBMH(pH7.2)400mlに 接種することができる。 37℃で16時間、撹拌しつつ培養した後、該培養物をグラム染色後に顕微鏡 下で観察することによってそれらの純度について検査する。該懸濁液を遠心分離 にかけ、微生物を含有するペレットを計量し、−20℃で貯蔵する。 1B−精製 精製の方法は、実質的には、Schryvers et al.(前掲)によって開示された 方法である。 1Aで得た細菌ペレットを解凍し、次いで、50mMトリスHClバッファー( pH8.0)(バッファーA)200mlに再懸濁させる。該懸濁液を、4℃で、1 5,000xgで20分間遠心分離にかける。該ペレットを回収し、次いで、バ ッファーAに最終濃度150g/リットルで再懸濁させる。150mlのフラクシ ョンを、高圧下で作動するセルライザー(cell lyser)(ラニー(Rannie)、 モデル8.30H)中、800バールで8分間処理する。このようにした得た細 胞溶解物を、15,000xgで、4℃で15分間遠心分離にかける。上清を回 収し、次いで、200,000xgで、4℃で75分間遠心分離にかける。上清 を除去した後、該ペレットをバッファーA中に取り、ローリー法にしたがってタ ンパクを検査した後、懸濁液の濃度を5mg/mlに調節した。 Schryversにより開示された方法にしたがって膜懸濁液1.4mlにビオチニル化 したヒトトランスフェリン1.75mgを添加する。膜フラクションの最終濃度は 、4mg/mlである。該混合物を37℃で1時間インキュベートし、次いで、4℃ で75分間、100,000xgで遠心分離にかける。膜ペレットを、0.1M NaClを含有するバッファーA中に取り、室温で60分間インキュベートする。 可溶化後、この懸濁液にある量の30%(w/v)Nラウロイル・サルコシン (Lauroyl Sarkosine)および500mM EDTAを添加して、サルコシル( Sarkosyl)およびEDTAの最終濃度を各々0.5%および5mMにする。37 ℃で15分間、撹拌しつつインキュベートした後、予めバッファーAで洗浄した ストレプトアビジン−アガロース樹脂(ピアス(Pierce))1mlを添加した。 懸濁液を室温で15分間インキュベートし、次いで、1000xgで10分間遠 心分離にかける。次いで、該樹脂をカラム中で調整し、溶出液を除去する。 該樹脂を、1M NaCl、10mM EDTA 0.5%サルコシル(Sarkosyl) を含有する50mMトリス−HClバッファー(pH8.0)(バッファーB)の3 カラム容量倍で洗浄し、次いで、750mMグアニジンHClを含有するバッファ ーBの1カラム容量倍で洗浄する。次いで、トランスフェリン受容体を、2Mグ アニジンHClを含有するバッファーBで溶離する。50mMトリスHCl(pH8. 0)、1M NaClのIVを含有する管中に、容量がIVと一致するフラクショ ンにおいて溶出液を回収する。溶出液の280nmでの光学密度をUV検出器によ りカラムの流出口で測定する。 溶離ピークに相当するフラクションを回収し、0.05%サルコシルを含有す る10mMリン酸塩バッファー(pH8.0)に対して透析し、凍結乾燥させた。 凍結乾燥生成物を10倍高い濃度で水中に取る。該溶液を0.05%サルコシル を含有する50mMリン酸塩バッファー(pH8.0)(バッファーC)に対して 再度透析し、次いで、該溶液を0.22μmの多孔性膜上で濾過する。 タンパク含有量を測定し、無菌条件下、バッファーCの添加により、1mg/ml に調節する。この調製物を−70℃で貯蔵する。 実施例2:疎水性クロマトグラフィーによるナイセリア・メニンジティディス (N.meningitidis)8680菌株のTbp2サブユニットの精製 実施例1に記載と同一の条件下、ナイセリア・メニンジティディス(N.meni ngitidis)8640菌株の培養ならびに膜懸濁液の調製までの精製工程を行う。 1容量倍の膜懸濁液に、同量の、2M NaCl、20mM EDTA、1%(w /v)サルコシルを含有する50mMトリス−HCl(pH8.0)を添加する。該 混合物を、37℃で15分間、ゆっくりと撹拌しつつインキュベートする。次い で、1容量倍のこの懸濁液を、ヒトトランスフェリンに結合された同量のセファ ロース(Sepharose)4B樹脂と接触させる。このアフィニティ樹脂は、製造者 の推奨に従って、セファロース4B−CNBr(ファルマシア(Pharmacia)) にヒトトランスフェリン(アメリカ合衆国セントルイスのシグマ(Sigma))を グラフトさせることによって結合された。リガンドの密度は、樹脂ml当たりトラ ンスフェリン5mgである。室温で1時間、ゆっくりと回転式撹拌しつつ接触させ る。次いで、該樹脂をカラム中で調整し、直接溶出液を除去する。 該樹脂を、1M NaCl、10mM EDTA、0.5%サルコシルを含有する3 カラム容量倍の50mMトリス−HClバッファー(pH8.0)(バッファーB) で洗浄し、次いで、750mMグアニジンHClを含有する1カラム容量倍のバッ ファーBで洗浄する。次いで、トランスフェリン受容体を50mMトリス−HCl バッファー(pH8.0)、1M NaCl、10mM EDTA、0.05%サルコシ ルおよび2MグアニジンHClで溶離する。UV検出器によりカラムの流出口で 溶出液の280nmでの光学密度を測定する。溶離ピークに相当するフラクション を合わせ、3容量倍の冷エタノールの添加によりタンパクを沈殿させる。 +4℃で一晩インキュベートした後、10,000xgで1時間の遠心分離に より該タンパクを回収する。沈殿物を、ある量の、0.5M NaCl、5Mグアニ ジンHClを含有する10mMリン酸塩バッファー(pH7.0)(バッファーD) と一緒にして、最終タンパク濃度を約1mg/mlにする。該溶液を、予め同一バッ ファーで平衡化させたフェニル−セファロース樹脂(ファルマシア(Pharmacia) )と接触させる。室温で2時間、回転式撹拌しつつ、浴中でインキュベーション を行う。次いで、ゲルをカラム中で調整する。 これらの条件下、高分子量サブユニット(Tbp1)は、直接溶出液中で回収さ れ、一方、低分子量サブユニット(Tbp2)は、樹脂に結合される。該カラムを 3容量倍のバッファーDで洗浄し、次いで、5容量倍の10mMリン酸塩バッフ ァー(pH7.0)で洗浄する。Tbp2を0.5%サルコシルを含有する10mMリ ン酸塩バッファー(pH7.0)で溶離する。Tbp2溶離バッファー中に含有され る過剰のサルコシルをエタノール沈殿法により除去し、次いで、タンパクを、0 .05%サルコシルを含有する50mMリン酸塩バッファー(pH8.0)(バッフ ァーC)中に取る。 次いで、該溶液を0.22μmの多孔性膜上で濾過する。無菌条件下、タンパク 含有量を測定し、バッファーCの添加により1mg/mlに調節する。この調製物を −70℃で貯蔵する。 実施例3:8680 Tbp2をコードしているDNAフラグメントのクローン 化 慣用のフェノールクロロホルム法によりDNAを抽出する。湿重量1〜2gに 相当する微生物の量について、該ペレットを、10mg/mlのプロテイナーゼK( シグマ(Sigma))1mlで補足した溶解溶液(50mMグルコース、10mMED TA、25mMトリス(pH8.0))25ml中に取る。該混合物を室温で10分 間インキュベートし、次いで、20%サルコシル0.5mlを添加する。この後、 4℃で10分間インキュベートする。18G針に該懸濁液を通した後、2mg/ml のRNAse A(シグマ(Sigma))1mlを添加し、次いで、懸濁液を37℃で 90分間インキュベートする。この段階の最後に0.5容量倍のフェノールの添 加によりDNAを抽出する。10分間撹拌することにより該抽出を行い、次いで 、0.5容量倍のクロロホルム−イソアミルアルコール(24:1)を添加する 。5000回転/分で15分間、該混合物を遠心分離にかけた後、上清を回収し 、フェノール/クロロホルムで再度処理する。水性相が透明になるまで、フェノ ール/クロロホルム抽出工程を繰り返す。 該抽出の最後に、0.3M酢酸ナトリウム(pH7)の存在下、2容量倍の無水 エタノールでDNAを沈殿させ、次いで、70%エタノールで洗浄する。該DN Aを蒸留水1ml中に取り、次いで、260nmおよび280nmで分光光学測定法で アッセイする。1 OD 260nm単位は、DNA 50ng/μlに相当する。DN A沈殿物は、OD 260/OD 280比が1.8〜2である場合に申し分なく かつ利用可能であると考えられる。 ゲノムDNA10ngから、以下のプライマーによりPCRによってtbp2遺伝 子を増幅させる: 5’Inter1 Bam:5'-CCACGGATCCTGCCGTCTGAAGCCTTATTC-3' 3’Met 2 Eco:5'-CGCGGATCCTGCTATGGTG-3'。 反応媒質は、以下のとおりである:ゲノムDNA 10ng;5'および3'プラ イマー0.5μM;dNTP(ベーリンガー(Boehringer))200μM;10 xPCRバッファー(バイオタク(Biotaq))10μlおよびTaqポリメラー ゼ(バイオタク(Biotaq))2.5U。蒸留水で反応容量を100μlに調節す る。トリオブロック(Trioblock)装置(バイオラブズ(Biolabs))における 増幅条件は、以下のとおりである:変性:94℃、1分;アニーリング:58℃ 、2 分;伸長:72℃、3分;サイクルの数:25。 PCRによって増幅されたDNAフラグメントを、TAEバッファー(0.0 4Mトリス酢酸塩、0.002M EDTA(pH8.0))中で調製した1%分取 用アガロースゲル(「電気泳動用」、BRL)上での電気泳動に付す。tbp2遺 伝子に相当する増幅バンドを切断する。アガロースに含有されるDNAをジーン クリーン(Geneclean)キット(バイオ(Bio)101)により精製する。次い で、37℃で2時間、DNAをEcoRIおよびBamHIで消化する。次いで、消 化されたDNAをフェノール/クロロホルム抽出により再精製し、2容量倍のエ タノールで沈殿させ、トリス−EDTA(TE)バッファー(10mMトリス− HCl、1mM EDTA(pH8.0))20μl中に取る。 ベクターpBSK(−)(ストラータジーン(Stratagene))をEcoRIおよ びBamHIで消化し、次いで、EcoRI/BamHIインサートについて前記した ように精製する。 以下の条件下、T4リガーゼ(ベーリンガー(Boehringer))の存在下、1 6℃で一晩、EcoRI/BamHIインサートおよびpBSKを連結させる:ベク ター100ng;インサート200〜300ng;10X T4リガーゼバッファー (ベーリンガー(Boehringer))1μl;リガーゼ5U;水を適量加えて10μl に調製。 イー・コリ(E.coli)XL1−Blue(recA1、endA1、gyrA96、thi −1、hsdR17、supE44、relA1、lac、(F' proAB、lacqZδM15 、Tn10(tetr))を、10μg/mlのテトラサイクリンの存在下、37℃で一 晩、SB培地(ディフコ(Difco))10ml中で予備培養する。予備培養物50 0μlを用いて、BS培地1リットルに接種する。該培養物が指数期に達した後 (OD 600nm=0.8)、微生物を水中10%グリセロール中で、洗浄容量 を500mlから120mlに減少させながら、3回洗浄する。4℃で15分間、2 500xgで遠心分離にかけた後、上清を除去する。最後の洗浄後、細菌を3ml の10%グリセロール、1mMヘペス(pH7.5)中に取る。該微生物を、液体 窒素中に置いた管の中で100μlのアリコットにする。電気応答能のある (electrocompetent)細菌を−70℃で1カ月間貯蔵する。 連結反応溶液5μlを用いて、2500ボルトの電圧下、厚さ2mmのキュベッ ト(ユーロジェンテク(Eurogentec))中での電気穿孔法によりイー・コリ( E.coli)XL−1細菌100μlを形質転換する。電気穿孔法の後、微生物を 37℃で1時間インキュベートし、次いで、調製物の容量の1/10および9/ 10を、X−gal(25μg/ml)およびIPTG(25μg/ml)で補足したL B培地(ディフコ(Difco))+アンピシリン(100μg/ml)のプレート上 に散布し、組換えクローンの白色/青色選択を可能にする。 EcoRI・BamHI二重消化によって、慣用的な方法(Maniatis et al.,198 9)に従ってプラスミドをミニ調製した後、組換えクローン(白色)を分析する 。選択されたクローンは、2.1kbフラグメントを組み込んだものである。該イ ンサートの組込みの方向は、HincIIによる消化の後に決定される。チップ−2 50カラム(キット・キアゲン(Kit Quiagen))上での精製方法を用いて、 マキシ調製により、関心のあるクローンのプラスミドDNAを多量に調製する。 カラム精製したプラスミドDNA(キアゲン(Quiagen))を、シークェナー ゼ(Sequenase)キット(USB、バージョン2.0)を用いて配列決定する。 この技術は、Sanger(Sanger et al.,1997)によって開示された配列決定法か ら誘導される。シーケンス反応につきDNA3〜5μgを用いる。該シーケンス 反応を、8M尿素の存在下、6%アクリルアミドゲルに負荷する。明らかにされ たヌクレオチド配列および導き出されたアミノ酸配列は、配列番号5に示される ものである。 実施例4:1位のアミノ酸から350位のアミノ酸までの、配列番号1に示さ れる配列(IM2169)を含むポリペプチドT/2169(1,O2,Δ3; 1−350) 4A−T/2169(1−350)をコードしているDNAフラグメントの調 製:ベクターpTG5782の構築 出願EPA 586,266に開示されているプラスミドpTG3721から、Tbp2をコ ードしている配列の下流に部位特異性突然変異誘発によりHindIII制限部位を導 入して、プラスミドpTG4704を得る。 プラスミドpTG3721から、RlpBの分泌についてのシグナルをコードし ている配列および内部HaeII部位までの成熟Tbp2をコードしている配列の始め からなるフラグメントを、プライマーOTG4915およびOTG4651を用 いてPCRによって増幅させる: 次いで、該PCRフラグメントをBspHIおよびHaeIIで消化し、Tbp2をコ ードしている領域の3'部分からなるpTG4704のHaeII−HindIIIフラグメ ントと一緒に同時に、NcoIおよびHindIIIで消化した出願EPA 586,266に開示 されているプラスミドpTG3704中に挿入して、プラスミドpTG5768を 得る。 プラスミドpTG3721から、Tbp2のN末端をコードしている配列からな るフラグメントを、プライマーOTG4928およびOTG5011を用いてP CRにより増幅させる。 このPCRフラグメントをSphIおよびHindIIIで消化し、次いで、出願EPA 586,266に開示されているプラスミドpTG4710にクローン化する;かくして 、プラスミドpTG5740を得る。 pTG5740のHaeII−HindIIIフラグメントは、ヒトトランスフェリン結 合ドメイン(hTf)をコードしている配列の3'部分(第1ドメインをコードし ている領域の3')からなり、araBプロモーター、シグナル配列rlpBおよびTb p2の暗号配列の始めからなるpTG5768のBamHI−HaeIIフラグメントと 一緒に同時に、BamHIおよびHindIIIで消化したプラスミドpTG3704に 挿入する;かくして、プラスミドpTG5782を得る。このベクターは、araB プラスミド、Tbp2のN末端ドメイン(1−350)をコードしている配列に縮 合しているRlpBの分泌についてのシグナルをコードしている配列からなる。 4B−T/2169(1−350)の調製および精製 イー・コリ(E.coli)菌株をpTG5782により形質転換させる。該形質 転換体を、M9培地+スクシネート0.5%+アルギニン50μg/ml+アンピシ リン100μg/ml中、37℃で培養する。指数期において、アラビノース(誘 導物質)0.2%を添加する。1時間の誘導の後、細胞を回収し、抽出物を調製 する。ウェスタンブロット分析に次いでhTF−ペルオキシダーゼにより明らか にすることにより、MWがTbp2のこのトランケート化された形態について予想 されるものに相当する優勢なバンドを検出することができる。 WO93/6861(1993年4月15日公開)の実施例4に開示されている試験において、 精製したT/2169は、殺菌性抗体を誘導することができ、その結果、ワクチ ン目的に有用であることが証明された。 実施例5:1位のアミノ酸から340位のアミノ酸までの、配列番号2に示さ れる配列(IM2394)を含むポリペプチドT/2394(1,O2,Δ3; 1−340) 5A−T/2394(1−340)をコードしているDNAフラグメントの調 製:ベクターpTG5755の構築 出願EPA 586,266に開示されているプラスミドpTG4710から、hTf結合ド メインのC末端部分をコードしている領域からなるフラグメントをプライマーO TG4873およびOTG4877を用いてPCRにより増幅させる。次いで、 このフラグメントをMluIおよびHindIIIで消化する。 プラスミドpTG4710をMluIおよびHindIIIで消化する。Tbp2をコー ドしている配列の3'部分からなるMluI−HindIIIフラグメントをhTf結合ド メインのC末端部分をコードしているPCRフラグメントに代える。かくして、 プラスミドpTG5707を得る。プラスミドpTG5707において、araBプ ロモーターおよびTbp2をコードしている配列の始めからなるBamHI−MluI フラグメントを、araBプロモーター、Tbp2のN末端ドメインをコードしてい る配列に縮合したRlpBの分泌についてのシグナルをコードしている配列を含有 する出願EPA 586,266に開示されているpTG4764のBamHI−MluIフラグ メントに代える。かくして、プラスミドpTG5755を得る。このベクターは 、araBプロモーターおよびTbp2のN末端ドメイン(1−340)をコードし ている配列に縮合しているRlpBの分泌についてのシグナルをコードしている配 列からなる。 5B−T/2394(1−340)の調製および精製 実施例4Bの記載にしたがって、T/2394(1−340)を生成し、精製 する。 WO93/6861(1993年4月15日公開)の実施例4に開示されている試験において、 精製したT/2394は、殺菌性抗体を誘導することができ、その結果、ワクチ ン目的に有用であることが証明された。 実施例6:領域362−379、418−444、465−481および50 0−520が欠失している、配列が1位のアミノ酸から691位のアミノ酸まで の、配列番号1に示されるものと同一であるポリペプ チドD4/2169(1,O2,3) 領域362−379、418−444、465−481および500−520 が欠失している、配列が1位のアミノ酸から691位のアミノ酸までの、配列番 号1に示されるものと同一であるポリペプチドD4/2169(1,O2,3) 。 6A−D4/2169をコードしているDNAフラグメントの調製 1.1.DNAフラグメントのクローン化 ナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)IM2169菌株のT bp2サブユニットをコードしているDNAフラグメントを、該菌株IM2169 の細菌培養物から抽出したゲノムDNA10ngについて、5'および3'領域に相 補的な特異的プライマー(各々、A5'およびA3')を用いてPCR(ポリメラ ーゼ連作反応)により増幅させる。 かくして、DNAフラグメントを得、EcoRIによる消化の後、これは、21 50ntを有する。次いで、このEcoRIフラグメントをファージミド(phagemid )pBluescriptSK(−)(ストラータジーン(Stratagene))の脱リン酸化 EcoRIエンドに連結させて、組換えファージミドpSK/2169tbp2を得る 。 1.2.欠失を行う 菌株M982のtbp2配列を含有するクローンpSK/2169tbp2をクンケ ル(Kunkel)法(PNAS(1985)82:448)により欠失させる。 すなわち、親ベクターの供給者であるストラータジーン(Stratagene)によ って示された方法に従って、「ヘルパー」ファージVCS M13によってレス キューした後、組換えファージミドpSK/2169tbp2のファージ形態を得、 これを用いて、細菌菌株CJ236を感染させる。CJ236菌株により行った dutおよびung突然変異は、結果として、ヌクレオチド前駆体dUTPを取り込ん だDNA分子の合成を有する。 ファージを回収し、一本鎖DNAをフェノール/クロロホルム混合物で抽出す る。このDNAを慣用的な条件下で以下のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズ させる: ハイブリダイゼーション反応を、70℃から30℃に温度を低下させながら3 0分間続ける。 次いで、第2の相補鎖を、慣用的な条件下、4種類のデオキシヌクレオチド、 T4 DNAポリメラーゼおよびT4 DNAリガーゼの存在下、全合成によって 完成させる。 かくして得られたDNAで菌株イー・コリ(E.coli)SURE(ストラータ ジーン(Stratagene))を形質転換させる。この菌株において、dUTPを有す る、すなわち、突然変異されない分子は、破壊される。 得られたファージをプラスミドDNAの迅速な調製および適切な制限酵素によ る消化の慣用手段によって分析する。次いで、所望の突然変異の存在をヌクレオ チド配列決定によって確かめる。 4つの突然変異Δ1203−1256、Δ1371−1451、Δ1512− 1562およびΔ1617−1679を有するクローンpSK2169#7を選 択する。 6B−発現ベクターpTG5783の構築 前記プラスミドpTG5768をHpaIおよびXcmIで消化する。pTG576 8のXcmI−XcmIフラグメントおよびプラスミドpSK/2169ed#7のHp aI−XcmIフラグメントを同時にこのベクターに挿入して、プラスミドpTG5 783を得る。このベクターは、araBプロモーターおよび修飾tbp2配列(欠失 d1〜d4)に縮合しているRlpBの分泌についてのシグナルをコードしている 配列からなる。 6C−D4/2169の調製および精製 実施例4Bに従って、D4/2169を調製および精製する。 WO93/6861(1993年4月15日公開)の実施例4に開示されている試験において、 精製したD4/2169は、殺菌性抗体を誘導することが可能であり、その結果 、ワクチン目的に有用であることが証明された。 実施例7:ナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)菌株のHT Rの発現のレベルの決定 ナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)によるHTRタンパク の発現のレベルを、所定の数の微生物の、ペルオキシダーゼに結合したhTfを結 合することができる能力を測定することによって決定する。 37℃で18時間のMHA上での予備培養物を、30μM EDDAで補足し たMHB 50mlを含有するエーレンマイヤーフラスコに接種する。培養の開始 時および培養の5時間後に600nmで光学密度を測定する;これらの2つの時間 の間の光学密度の差異を増殖という。培養の5時間後、HTRの発現を以下のと おり測定する: 1吸光度単位が3×109CFU/mlに相当することが知られている600nm で測定した懸濁液の吸光度から培養物の細菌密度を計算する。 細菌培養物1mlを2500gで15分間遠心分離にかけ、次いで、細菌ペレッ トをある量の50mMトリス−HCl(pH8.0)中に取って、1×108CFU /mlの懸濁液を得る。同一バッファーにおいて、この懸濁液を用いて倍数連続希 釈を行う(1/2〜1/2048)。これらの試料の40μlずつを、真空下で 操作される、予めバッファーに浸漬した0.45μmニトロセルロース膜(シュラ イヒャー・アンド・シュール(Schleicher and Schull))を装着した「ドッ ト−ブロット」装置(バイオラッド(Biorad))のウエルの各々にデポジット する。試料をデポジットした後、膜をブロッキングバッファー(50mMトリス −HCl(pH8.0)、9g/リットルNaCl、10g/リットルスキムミルク) 中、室温で1時間インキュベートする。次いで、該膜をブロッキングバッファー 中1μg/mlのhTf−ペルオキシダーゼの溶液と一緒に、37℃で1時間、撹拌 しつつインキュベートする。ブロッキングバッファー中で3回洗浄した後、hTf −ペルオキシダーゼの結合を1%エタノール中0.01%の比色分析用ペルオキ シターゼ基質4−クロロ−1−ナフトール(4−Cl−N)の添加によって明ら かにする。 室温で20分間インキュベートした後、HTRの発現についての価を測定する ;紫色がなおも認識できる最後の希釈の逆数に一致する。測定は、肉眼で、また は、濃度計(セビィア−プレファレンス(Sebia−Preference)装置)を用い て行う。 実施例8:抗組換えTbp2(M982 Tbp2 100%、M982 Tbp2 8 0%およびM982 Tbp2 50%)、抗M982 HTRおよび抗B16B6 HTR高度免疫血清の調製および価測定 8A−免疫原の調製 前記実施例4Bまたは前記実施例6Bに記載したイー・コリ(E.coli)菌株 の培養物を溶解装置(ラニー(Rannie))に通すことによって溶解させ、次い で、遠心分離にかける。不溶性物質を厚さ5mmの10%アクリルアミドゲル上に 負荷し(ゲル当たり不溶性タンパク10mg)、次いで、電気泳動にかける。Tbp 2タンパクならびに80%および50%形態をクーマシーブルー染色により可視 化し、次いで、ゲルから抽出する。同時に、Tbp2タンパクと同一のサイズのイ ー・コリ(E.coli)タンパクの抽出に対応する負の対照を調製する。 M982およびB16B6 HTRを、それらの一部について、WO93/6861の 実施例1および2に開示されているように精製する。 8B−抗血清の調製 ニュージーランド・アルビノ・ウサギ(New Zealand slbino rabbit)に、 フロイント完全アジュバントの存在下、本実施例において前記した生成物の1つ の50μgを多点(multisite)皮下投与する。最初の注射の21日後および42 日後、フロイント不完全アジュバントの存在下、同一生成物50μgを該ウサギ に投与する。最後の注射の15日後、動物血清を回収し、次いで、56℃で30 分間、デコンプリメンタイズし、0.22μmの多孔性膜(ミリポア(Milipore) )上で濾過することによって滅菌する。 用いた免疫原がHTRである場合、次いで、濾液を、遊離形の鉄の存在下、前 記のように培養した初期菌株(M982またはB16B6)と接触させることに よって枯渇させる(これらの条件下では、トランスフェリン受容体の合成が抑制 される)。接触に関する詳細は、以下のとおりである:濾液10mlを初期菌株の 培養物1010cfu(コロニー形成単位)に添加する。撹拌しつつ、4℃で一晩、 吸着を続ける。次いで、2500xgで15分間の遠心分離により、細菌を除去 する。上清を回収し、次いで、前記に従って吸着を3回連続して操作する。吸着 した血清を0.22μmの多孔性膜(ミリポア(Milipore))上で濾過し、−2 0℃で貯蔵する。 組換えTbp2タンパクに対して向けられる血清の場合、組換えタンパクを生成 するのに供し、100μg/mlのアンピシリンで補足したLB培地(ディフコ( Difco))中で5時間培養したイー・コリ(E.coli)菌株に対して吸着を行う 。 8C−血清の殺菌活性価測定 殺菌活性の試験により、抗HTRまたは抗Tbp2血清の、種々のナイセリア・ メニンジティディス(N.meningitidis)菌株の溶解を誘発する能力を評価する 。この方法は、価測定しようとする吸着されデコンプリメンタイズされた血清の 倍数希釈液(1/4〜1/2048)の2つを接触させることからなる:1つは 、1/1.5に希釈した若いウサギ補体であり、1つは、MHBブロス(pH7. 2)30μM EDDA中、37℃での5時間培養物から誘導した70の微生物 を含有する細菌懸濁液である。コップ中、これらの試薬をお互いに混合させ、3 7℃で30分間、撹拌しつつインキュベートする。MHブロス(pH7.2)、2 0%G補足剤(パストゥール・ダイイグナスティク(Pateur Diagnostic)) および15%ノーブル寒天(ディフコ(Difco))からなる寒天1mlの添加によ り微生物に対する血清の殺菌活性の反応を停止させる。次いで、該コップを、1 0%CO2の存在下、37℃で一晩インキュベートする。結果の測定は、非溶解 細菌から形成されるコロニーを計数することからなる。価は、最初に導入された 細菌の50%の溶解を誘発する血清の最後の希釈の逆数として定義される。 8D−抗組換えM982 Tbp2血清の特徴付け 微生物全体についての「ドットブロット」法によるか、または、外膜タンパク についての「ウェスタンブロット」法により、タンパクTbp2−100%(血清 577)、Tbp2−80%(580)、Tbp2−50%(583)に対して、ま たは、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)ナンセンスタンパク(対照血 清582)に対して各々向けられる4種類の高度免疫血清の特異性を分析する。 1.1.微生物全体についての分析 微生物の調製、それらのニトロセルロース膜上のデポジションは、実施例9に 記載のものと同様である。キレート化剤の不在下または存在下、M982および B16B6を培養する。 ブロッキングバッファーで飽和させる工程の後、該膜を、分析しようとする種 々の高度免疫血清(ブロッキングバッファー中で希釈された:1/500〜1/ 10000の範囲の希釈液)の1つと一緒に37℃で1時間インキュベートする 。次いで、該膜をブロッキングバッファーで2回、強く撹拌しつつ洗浄し、次い で、ブロッキングバッファー中で1/1000に希釈したペルオキシダーゼ(ザ イムド(Zymed))に結合したヤギ抗ウサギIgG血清と一緒に再度インキュベ ートして、第1の血清を明らかにする。シグナルの検出の感度を増加させるため に、用いたペルオキシダーゼ基質は、製造者の推奨に従って用いた化学発光性基 質(Kit ECL、アマーシャム(Amersham))である。 得られる結果は、抗イー・コリ(E.coli)タンパク血清(血清582)がセ ンスにおいて良好な負の対照であるか、または、培養条件と無関係にM982お よびB16B6菌株を検出することができないことを示す。他の3つの血清は、 EDDAの存在下で培養すると、M982菌株だけを高レベルで認識し、これは 、HTRの認識と一致する。実際、M982菌株は、キレート化剤の不在下で培 養すると、基本レベルでHTRを発現し、このレベルは、キレートの存在下では 増加する。この結果は、抗Tbp2 100%(577)、抗Tbp2 80%(58 0)および抗Tbp2 50%(583)血清がM982菌株のHTRに対して特 異的であることを示す。 1.2.外膜タンパクについての分析 鉄を枯渇した培地中でM982菌株を培養する。指数期培養物5ml(微生物約 1.108/ml)を1500gで15分間遠心分離にかける。該ペレットを125 mMトリス−HCl(pH8.0)1.5ml中に取る。懸濁液を、2分間の超音波処 理(ブランソン−ソニファー(Branson−Sonifer)450装置、直径3mmのプ ローブ)により溶解させる。トリトンX100を最終濃度1%まで添加し、氷上 で30分間インキュベートすることによって溶解を続ける。懸濁液を8000g で遠心分離にかけて、非溶解細菌を除去し、次いで、上清を10000gで30 分間遠心分離にかけて、ペレット形の外膜を得る。該ペレットを125mMトリ ス−HCl(pH8.0)中に取り、次いで、製造者の推奨に従って用いた測微法 (キット・マイクロ−ビーシーエー(Kit Micro−BCA)、ピアス(Pierce)) によってタンパクについてアッセイする。 レムリ(Laemmli)法(Laemmli.1970)に従って、SDSの存在下、ポリア クリルアミドゲル上で電気泳動を行う。分離ゲルは、アクリルアミド12.5% を含有し、スタッキングゲルは、アクリルアミド5%を含有する。分析しようと する試料を、サンプルバッファー(0.125Mトリスバッファー(pH6.8) ;グリセロール25%、2−メルカプトエタノール2.5%、ブロモフェノール ブルー0.001%)中で2分の1に希釈し、100℃で加水分解する。大きな ゲルについてはタンパク50μgを、ファスト(Phast)・ゲル(ファルマシア (Pharmacia)、架橋度12.5%)については1μgをデポジットする。15× 12cmゲルについて定常電圧50Vで(バイオラッド・バーチカル(Biorad ve rtical)装置)、ファスト・ゲル上では250Vで移動を行う。 10%酢酸、25%イソプロパノールの溶液中で30分間固定させる工程の後 、該ゲルをクーマシーブルー(0.25%ブルー;45%メタノール;10%酢 酸)で染色する。次いで、該ゲルを20%メタノール、10%酢酸の逐次浴中で 徐々に脱色する。 タウビン法(Towbin et al.,1979)に従って、該タンパクをニトロセルロー ス膜(シュライヒャー・アンド・シュール(Schleicher & Schull;0.45 μm)上に移す。大きなゲルについては90分間、ファスト・ゲルについては1 時間、一定のアンペア数(1mA/cm2)で移動を行う。移動の効率は、ポンソー レッド(Ponceau red)(コダック(Kodak))で染色することによって明らか にする。移動後、室温で1時間、ブロッキングバッファー(0.5Mトリス−H Cl(pH7.5):1%スキムミルク;150mM NaCl)中でニトロセルロー スを洗浄する。 ブロッキングバッファー中で希釈した抗血清と一緒に37℃で1時間インキュ ベートする。第1の血清は、37℃で1時間、ペルオキシダーゼに結合した抗血 清(ヤギ抗ウサギ、ザイムド(Zymed))によって明らかにされる。ペルオキシ ダーゼ基質は、1%の4−クロロ−1−ナフトール(紫色)である。 得られた結果は、M982菌株由来のTbp2タンパクが抗Tbp2 100%抗 血清、抗Tbp2 80%抗血清および抗Tbp2 50%抗血清によって特異的に認 識されることを示す。他のナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis )タンパクは、これらの血清によって認識されない。抗イー・コリ(E.coli) タンパク血清は、ナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)M98 2菌株のTbp2を認識しない。 8E−抗組換えM982 Tbp2血清の価測定 イー・コリ(E.coli)上に吸着された抗Tbp2 100%、80%および5 0%高度免疫血清と比較するためには、同種菌株に関する該血清の価を知ること が必要である。したがって、鉄を枯渇した培地中で培養したM982微生物につ いての「ドット−ブロット」価測定は、9.D.2に記載した方法を用いて行う。 同一濃度の微生物(微生物1×108個/ml)をニトロセルロースフィルター 上にデポジットし、次いで、価測定しようとする種々の血清の倍数希釈で明らか にする。価は、正のシグナルが観察される最後の希釈の逆数として定義される。 比色測定を用いて得られた価は、以下のとおりである:抗Tbp2 100%血清 (血清577)については512;抗Tbp2 80%血清(血清580)につい ては256;抗Tbp2 50%血清(血清583)については256。 これは、3種類の抗Tbp2 100%、80%および50%高度免疫血清がM 982菌株に関する同一価を2倍の範囲内で有することを示す。このために、こ れらの血清の種々のM982タイプ菌株に対する交差反応性の分析のために、こ れらの血清を同一濃度で用いる。 実施例9:抗組換えM982 Tbp2血清の交差反応性の分析 実施例8に記載のドットブロット法によって、M982タイプ菌株に対する交 差反応性のレベルの測定を行う。 MHB培地+30mM EDDA中で5時間培養した後、種々の細菌懸濁液の倍 数希釈液を5種類のニトロセルロース上にデポジットする: 第1のフィルターは、ペルオキシダーゼに結合したヒトトランスフェリン(H TF)について明らかにし、結合HTFについての価を定義することができる; 第2のフィルターは、抗イー・コリ(E.coli)タンパク血清について明らか にする(1/2000で用いた血清;負の対照); 第3のフィルターは、全組換えM982 Tbp2タンパク(100%)に対し て向けられる血清について明らかにする; 第4のフィルターは、「ヒンジ」領域の超可変部が欠失している組換えM98 2 Tbp2タンパク(80%)に対して向けられる血清について明らかにする; 第5のフィルターは、N末端50%領域に相当する組換えM982 Tbp2タ ンパクに対して向けられる血清について明らかにする。価は、色を目視できる最 後の希釈の逆数として定義される。 各血清の各菌株との交差反応性を定量化するためには、分析された菌株の間で のHTRの発現のレベルでの変異性を考慮に入れる値を定義することが必要であ る。 したがって、トランスフェリンの発現についての価によって表される血清価に 相当するインデックスを算出する。このインデックスは、本発明者らの培養条件 下で1つの菌株から別の菌株へのHTRの発現の変化し得るレベルを考慮に入れ るので、分析のために選択される値である。しかしながら、このインデックスは 、HTRのアフィニティの起こり得る差異について説明することはできない。 情報のために、54の菌株について得られたインデックスの値の概要を下記表に 示す。 実施例10:交差殺菌活性の研究 10A.抗ナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)8680H TR抗血清の調製 実施例1で得られた8680 HTRの調製物を免疫原として用いて、実施例 8Bに記載した方法に従って抗血清を調製する。 10B.菌株の培養 ナイセリア.メニンジティディス(N.meningitidis)92/04、M871 、504/91、8680、8726、BZ83、44、52および8710菌 株(骨髄炎菌レファレンスラボラトリー:ノルウェー国オスロのWHO-collaborat ing center for reference and research on meningococci,NIPH、コーガント (Caugant)博士から入手した、ET5電気泳動的グループ(ビー・モハメド− ロックビ(B.Mohamed-Rokbi)、学位授与のためにフランス国リオンのクラウド ・バーナード・ユニバーシティ(Claude Bernard University)に1995年10月 10 日に提出された論文)の一部を形成する菌株)ならびにM982およびB16B 6菌株を実施例1Aの記載に従って培養する。 10C.殺菌活性の試験 実施例8Cに記載した方法に従って、10Aで調製した抗血清の殺菌活性を1 0Bで培養した菌株に対して試験する。 結果を下記表に示す: ET5電気泳動的グループの菌株に対して得られた殺菌価は、交差殺菌活性を 示す。他方、B16B6およびM982菌株に対して得られたものは、交差殺菌 活性の不在を示す。 これらの結果は、本発明によって行われた提案、すなわち、抗M982 HT Rおよび抗B16B6 HTR抗血清によるウェスタンブロット法における86 80菌株の認識に関して既に観察された結果を損なうことなく、8680タイプ 菌株から誘導されるTbp2タンパクまたはHTRを、(i)M982タイプ菌株 から誘導されるTbp2またはHTRおよび(ii)B16B6タイプ菌株から誘導 されるTbp2またはHTRを含有するワクチン組成物に添加できることを支持す る傾向にある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)菌株のヒトトラン スフェリン受容体(HTR)の低分子量サブユニット(Tbp2)である実質的に 精製された形態のタンパクであって、該Tbp2サブユニットがドットブロット法 において第2ドメイン(ヒンジ領域)の超可変部(M982 Tbp2 Δ362− 379;Δ418−444;Δ465−481;Δ500−520)を欠失して いるナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)M982菌株のTbp 2(M982 Tbp2)に対応するポリペプチドに対して得られた抗血清によっ て認識されないこと、および該Tbp2サブユニットが(i)約2.1kbのDNA フラグメントによってコードされていることを特徴とするタンパク。 2.ドットブロット法において1位のアミノ酸から350位のアミノ酸にわた るM982 Tbp2フラグメントに対して得られた抗血清によって認識されない ナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)菌株から誘導される請求 項1記載のTbp2サブユニット。 3.Tbp2サブユニットが膜フラクションのウェスタンブロット法においてM 982菌株のHTRに対して得られた抗血清(抗M982 HTR抗血清)およ びB16B6菌株のHTRに対して得られる抗血清(抗B16B6 HTR抗血 清)によって認識されるナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis) 菌株から誘導される請求項1または2記載のTbp2サブユニット。 4.配列番号1に示されるM982 Tbp2のアミノ酸配列とのホモロジーの 程度が60〜70%であるアミノ酸配列からなる請求項1〜3のいずれか1項記 載のTbp2サブユニット。 5.配列番号1に示されるM982菌株のTbp2のアミノ酸配列とのホモロジ ーの程度が約65%であるアミノ酸配列からなる請求項4記載のTbp2サブユニ ット。 6.実質的に配列番号5に示されるアミノ酸配列からなる請求項5記載のTbp 2サブユニット。 7.Tbp2サブユニットが誘導元であるナイセリア・メニンジティディス(N .meningitidis)菌株の高分子量サブユニット(Tbp1)に関連する請求項1〜 6のいずれか1項記載のTbp2サブユニット。 8.特にTbp2サブユニットのC末端側または最初の40個のアミノ酸の領域 に位置する1個以上のアミノ酸の欠失により、請求項1〜6のいずれか1項記載 のTbp2サブユニットから誘導されるヒトトランスフェリン結合能を有するポリ ペプチド。 9.特にTbp2サブユニットの第2ドメイン(またはヒンジ領域)の部分的欠 失により、請求項1〜6のいずれか1項記載のTbp2サブユニットから誘導され る請求項8記載のポリペプチド。 10.特に、 (i)388位のアミノ酸から396位のアミノ酸にわたるM982配列の領 域; (ii)418位のアミノ酸から476位のアミノ酸にわたるM982配列の領 域;および (iii)499位のアミノ酸から521位のアミノ酸にわたるM982配列の 領域 の相同体である第2ドメインの領域の部分的欠失により、請求項1〜6のいずれ か1項記載のTbp2サブユニットから誘導される請求項9記載のポリペプチド。 11.377−385領域、407−465領域および488−508領域の 欠失により、請求項6記載のTbp2から誘導される請求項10記載のポリペプチ ド。 12.特にTbp2サブユニットの第2ドメイン(またはヒンジ領域)の超可変 部の実質的な欠失により、請求項1〜6のいずれか1項記載のTbp2サブユニッ トから誘導される請求項9記載のポリペプチド。 13.Tbp2サブユニットの第2ドメイン(またはヒンジ領域)の超可変部の 実質的な欠失により、請求項1〜6のいずれか1項記載のTbp2サブユニットか ら誘導され、Tbp2サブユニットの第1ドメインおよび第3ドメインを含有する 請求項12記載のポリペプチド。 14.3531−368位、407−433位、454−470位および48 9−508位の欠失により、請求項1〜6のいずれか1項記載のTbp2サブユニ ットから誘導される請求項13記載のポリペプチド。 15.特にTbp2サブユニットの第2ドメインまたは第3ドメインの実質的な 欠失により、請求項1〜6のいずれか1項記載のTbp2サブユニットから誘導さ れる請求項8記載のポリペプチド。 16.Tbp2サブユニットの第2ドメインおよび第3ドメインの実質的な欠失 により、請求項1〜6のいずれか1項記載のTbp2サブユニットから誘導される 請求項15記載のポリペプチド。 17.1〜40位のうちの1つの位置のアミノ酸から334〜351位のうち の1つの位置のアミノ酸にわたる、請求項6記載のTbp2サブユニットのN末端 に相当するポリペプチド。 18.1位のアミノ酸から334〜351位のうちの1つの位置のアミノ酸に わたる、請求項6記載のTbp2サブユニットのN末端に相当する請求項17記載 のポリペプチド。 19.活性成分として、請求項1〜7のいずれか1項記載のTbp2サブユニッ トまたは請求項8〜18のいずれか1項記載のポリペプチドからなる医薬組成物 。 20.さらに、Tbp2サブユニットが膜フラクションのウェスタンブロット法 において抗M982 HTR抗血清によって認識されるが抗B16B6 HTR抗 血清によって認識されないナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis )菌株から誘導される別のTbp2サブユニットからなる請求項19記載の組成物 。 21.別のTbp2サブユニットが、配列番号1に示されるM982 Tbp2の アミノ酸配列とのホモロジーの程度が90〜100%であるアミノ酸配列からな る請求項20記載の組成物。 22.別のTbp2サブユニットがM982 Tbp2である請求項21記載の組 成物。 23.さらに、特にTbp2サブユニットのC末端側に位置する1個以上のアミ ノ酸の欠失により、Tbp2が膜フラクションのウェスタンブロット法において抗 M982 HTR抗血清によって認識されるが抗B16B6 HTR抗血清によっ て認識されないナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis)菌株のT bp2サブユニットから誘導されるヒトトランスフェリン結合能を有するポリペプ チドからなる請求項19記載の組成物。 24.ポリペプチドが、特にTbp2サブユニットの第2ドメイン(またはヒン ジ領域)の超可変部の実質的な欠失により、Tbp2が膜フラクションのウェスタ ンブロット法において抗M982 HTR抗血清によって認識されるが抗B16 B6 HTR抗血清によって認識されないナイセリア・メニンジティディス(N .meningitidis)菌株のTbp2サブユニットから誘導される請求項23記載の組 成物。 25.ポリペプチドが、特にTbp2サブユニットの第2ドメインまたは第3ド メインの実質的な欠失により、Tbp2が膜フラクションのウェスタンブロット法 において抗M982 HTR抗血清によって認識されるが、抗B16B6 HTR 抗血清によって認識されないナイセリア・メニンジティディス(N.meningitid is)菌株のTbp2サブユニットから誘導される請求項23記載の組成物。 26.ポリペプチドが、配列番号1に示されるM982 Tbp2のアミノ酸配 列とのホモロジーの程度が90〜100%であるアミノ酸配列からなるTbp2サ ブユニットから誘導される請求項23〜25のいずれか1項記載の組成物。 27.ポリペプチドがM982 Tbp2から誘導される請求項26記載の組成 物。 28.さらに、Tbp2サブユニットが膜フラクションのウェスタンブロット法 において抗M982 HTR抗血清によって認識されないが抗B16B6 HTR 抗血清によって認識されるナイセリア・メニンジティディス(N.meningitidis )から誘導される別のTbp2サブユニットからなる請求項19記載の組成物。 29.別のTbp2サブユニットが、配列番号2に示されるB16B6 Tbp2 のアミノ酸配列とのホモロジーの程度が95〜100%であるアミノ酸配列から なる請求項28記載の組成物。 30.別のTbp2サブユニットがB16B6 Tbp2である請求項29記載の 組成物。 31.さらに、特にTbp2サブユニットのC末端の側部に位置する1個以上の アミノ酸の欠失により、Tbp2サブユニットが膜フラクションのウェスタンブロ ット法において抗M982 HTR抗血清によって認識されないが抗B16B6 HTR抗血清によって認識されるナイセリア・メニンジティディス(N.mening itidis)のTbp2サブユニットから誘導されるヒトトランスフェリン結合能を有 するポリペプチドからなる請求項19記載の組成物。 32.ポリペプチドが、特にTbp2サブユニットの第2ドメインおよび第3ド メインの実質的な欠失により、Tbp2サブユニットが膜フラクションのウェスタ ンブロット法において抗M982 HTR抗血清によって認識されないが抗B1 6B6 HTR抗血清によって認識されるナイセリア・メニンジティディス(N .meningitidis)のTbp2サブユニットから誘導される請求項31記載の組成物 。 33.ポリペプチドが、配列番号2に示されるB16B6 Tbp2のアミノ酸 配列とのホモロジーの程度が95〜100%であるアミノ酸配列からなるTbp2 サブユニットから誘導される請求項30〜32のいずれか1項記載の組成物。 34.ボリペプチドがB16B6 Tbp2から誘導される請求項33記載の組 成物。 35.請求項20、21、22、23、24、25、26または27および2 8、29、30、31、32、33または34記載の組成物。 36.(i)請求項9〜14のいずかれ1項記載のポリペプチド、 (ii)請求項24または請求項24および26または27記載のポリペプチド 、 (iii)請求項28〜30のいずれか1項記載のTbp2サブユニット からなる請求項35記載の組成物。 37.請求項1〜6のいずれか1項記載のTbp2サブユニットまたは請求項8 〜18のいずれか1項記載のポリペプチドをコードしている単離されたDNAフ ラグメント。
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