JPH1149670A - 局所麻酔用経皮吸収型製剤 - Google Patents
局所麻酔用経皮吸収型製剤Info
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- JPH1149670A JPH1149670A JP9221988A JP22198897A JPH1149670A JP H1149670 A JPH1149670 A JP H1149670A JP 9221988 A JP9221988 A JP 9221988A JP 22198897 A JP22198897 A JP 22198897A JP H1149670 A JPH1149670 A JP H1149670A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 即効性に優れた局所麻酔用経皮吸収型製剤を
提供すること。 【解決手段】 支持体上に、局所麻酔薬を含有するゴム
系粘着剤組成物層を形成した局所麻酔用経皮吸収型製剤
において、該ゴム系粘着剤組成物層が、経皮吸収促進剤
として、N−メチル−2−ピロリドンを含有することを
特徴とする局所麻酔用経皮吸収型製剤。
提供すること。 【解決手段】 支持体上に、局所麻酔薬を含有するゴム
系粘着剤組成物層を形成した局所麻酔用経皮吸収型製剤
において、該ゴム系粘着剤組成物層が、経皮吸収促進剤
として、N−メチル−2−ピロリドンを含有することを
特徴とする局所麻酔用経皮吸収型製剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、局所麻酔用経皮吸
収型製剤に関し、さらに詳しくは、皮膚面に貼付するだ
けで、比較的短時間で十分な麻酔効果を得ることができ
る局所麻酔用経皮吸収型製剤に関する。
収型製剤に関し、さらに詳しくは、皮膚面に貼付するだ
けで、比較的短時間で十分な麻酔効果を得ることができ
る局所麻酔用経皮吸収型製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】局所麻酔剤は、一般に手術の際に用いら
れるものであり、適応部位の神経伝達を遮断し、手術の
際の疼痛を消失させる薬物である。近年、皮膚科及び歯
科領域の手術では、局所麻酔のために、リドカインなど
の局所麻酔薬の注射が行われている。また、臨床の場に
おいて、静脈路確保のための留置針処置時の疼痛除去、
あるいは、硬膜外麻酔や脊椎麻酔における穿刺時の疼痛
除去は、患者を苦痛から解放したり、医療処置を容易に
する上で必要とされているが、そのために、局所麻酔薬
を皮内または皮下注射している。
れるものであり、適応部位の神経伝達を遮断し、手術の
際の疼痛を消失させる薬物である。近年、皮膚科及び歯
科領域の手術では、局所麻酔のために、リドカインなど
の局所麻酔薬の注射が行われている。また、臨床の場に
おいて、静脈路確保のための留置針処置時の疼痛除去、
あるいは、硬膜外麻酔や脊椎麻酔における穿刺時の疼痛
除去は、患者を苦痛から解放したり、医療処置を容易に
する上で必要とされているが、そのために、局所麻酔薬
を皮内または皮下注射している。
【0003】しかしながら、局所麻酔薬の注射剤は、注
射時の疼痛が強いという問題点を有しており、特に、幼
年者や高齢者には疼痛緩和の配慮が求められている。ま
た、局所麻酔薬を注射すると、膨疹により血管走行が見
にくくなるという問題点もある。そのため、患者に負担
を与えない局所麻酔法や局所麻酔用製剤の開発が望まれ
ている。そこで、従来より、注射剤にかわるものとし
て、局所麻酔薬を含有する軟膏や貼付剤等について幾つ
かの提案がなされている。
射時の疼痛が強いという問題点を有しており、特に、幼
年者や高齢者には疼痛緩和の配慮が求められている。ま
た、局所麻酔薬を注射すると、膨疹により血管走行が見
にくくなるという問題点もある。そのため、患者に負担
を与えない局所麻酔法や局所麻酔用製剤の開発が望まれ
ている。そこで、従来より、注射剤にかわるものとし
て、局所麻酔薬を含有する軟膏や貼付剤等について幾つ
かの提案がなされている。
【0004】例えば、特公平6−18787号公報に
は、グリチルリチン系化合物を吸収促進剤とする局所麻
酔用軟膏が提案されている。しかしながら、一般に、軟
膏は、投薬量の制御が困難である、塗布した軟膏が
衣服等を汚す、治療時に軟膏を除去して部位を清浄に
する手間がかかる、製剤中の溶剤が揮散して薬剤が結
晶化し、経皮吸収性が低下するなどの問題点がある。ま
た、局所麻酔薬の軟膏、ゼリー、液体などは、一般に、
粘膜に対しては有効であるものの、皮膚に対する麻酔効
果は十分ではない。
は、グリチルリチン系化合物を吸収促進剤とする局所麻
酔用軟膏が提案されている。しかしながら、一般に、軟
膏は、投薬量の制御が困難である、塗布した軟膏が
衣服等を汚す、治療時に軟膏を除去して部位を清浄に
する手間がかかる、製剤中の溶剤が揮散して薬剤が結
晶化し、経皮吸収性が低下するなどの問題点がある。ま
た、局所麻酔薬の軟膏、ゼリー、液体などは、一般に、
粘膜に対しては有効であるものの、皮膚に対する麻酔効
果は十分ではない。
【0005】特開平4−305523号公報には、水溶
性高分子物質、水、及び保水剤を必須成分とする粘着性
ゲル基剤に、リドカインまたはその塩を1〜10重量%
配合してなる薬物保持層を支持体上に設けたリドカイン
含有外用貼付剤が提案されている。しかしながら、該公
報に記載されている成分及び薬剤配合量では、十分な麻
酔効果を得ることが困難であり、特に、短時間での局所
麻酔効果を発現することが難しい。また、このような水
性ゲル基剤(ハイドロゲル)は、薬剤配合量を増やすな
どして薬剤の放出性を改善したとしても、一般に厚みが
大きく、貼付中に違和感がある。さらに、水性ゲル基剤
は、疎水性の配合物が分離しやすいという欠点がある。
性高分子物質、水、及び保水剤を必須成分とする粘着性
ゲル基剤に、リドカインまたはその塩を1〜10重量%
配合してなる薬物保持層を支持体上に設けたリドカイン
含有外用貼付剤が提案されている。しかしながら、該公
報に記載されている成分及び薬剤配合量では、十分な麻
酔効果を得ることが困難であり、特に、短時間での局所
麻酔効果を発現することが難しい。また、このような水
性ゲル基剤(ハイドロゲル)は、薬剤配合量を増やすな
どして薬剤の放出性を改善したとしても、一般に厚みが
大きく、貼付中に違和感がある。さらに、水性ゲル基剤
は、疎水性の配合物が分離しやすいという欠点がある。
【0006】このような軟膏剤や水性ゲル基剤の問題点
を改善するものとして、局所麻酔用経皮吸収型製剤(局
所麻酔用テープ剤)が注目されている。例えば、特開平
4−208229号公報及び特開平6−145051号
公報には、柔軟な担持体と、該担持体上に設けた局所麻
酔薬を40〜65重量%含有する感圧性接着剤層とから
なる経皮吸収製剤が提案されている。感圧性接着剤層
は、具体的には、アクリル系感圧接着剤から形成されて
いる。局所麻酔薬としてリドカインを含有するリドカイ
ンテープ剤について、手術予定患者における静脈留置穿
刺時の疼痛に対する臨床的有用性の検討が行われ、その
結果、リドカインの至適濃度は60重量%で、至適貼付
時間は30〜90分間と推定されると報告されている
(基礎と臨床−Vol.26,No.9,Aug.’9
2,p.261−276)。最近、貼付用局所麻酔剤と
して、リドカインを60重量%含有するリドカインテー
プ剤が市販されるに至っている。
を改善するものとして、局所麻酔用経皮吸収型製剤(局
所麻酔用テープ剤)が注目されている。例えば、特開平
4−208229号公報及び特開平6−145051号
公報には、柔軟な担持体と、該担持体上に設けた局所麻
酔薬を40〜65重量%含有する感圧性接着剤層とから
なる経皮吸収製剤が提案されている。感圧性接着剤層
は、具体的には、アクリル系感圧接着剤から形成されて
いる。局所麻酔薬としてリドカインを含有するリドカイ
ンテープ剤について、手術予定患者における静脈留置穿
刺時の疼痛に対する臨床的有用性の検討が行われ、その
結果、リドカインの至適濃度は60重量%で、至適貼付
時間は30〜90分間と推定されると報告されている
(基礎と臨床−Vol.26,No.9,Aug.’9
2,p.261−276)。最近、貼付用局所麻酔剤と
して、リドカインを60重量%含有するリドカインテー
プ剤が市販されるに至っている。
【0007】このリドカインテープ剤は、アクリル系感
圧接着剤にリドカインを過飽和に含有させることによ
り、リドカインの皮膚透過性を確保しており、30分間
の貼付により、静脈留置穿刺時の疼痛緩和が認められる
とされている。しかし、臨床の場において、この種の薬
剤は、無痛状態が確実に達成されてはじめて効果がある
と判断されるため、従来のリドカインテープ剤の臨床現
場での使用法としては、患部へ90〜120分間程度は
貼付する必要があるといわれている〔臨床麻酔−Vo
l.20(2),p.195(1996)〕。したがっ
て、従来のリドカインテープ剤は、投薬管理や患者のコ
ンプライアンス上の問題があった。
圧接着剤にリドカインを過飽和に含有させることによ
り、リドカインの皮膚透過性を確保しており、30分間
の貼付により、静脈留置穿刺時の疼痛緩和が認められる
とされている。しかし、臨床の場において、この種の薬
剤は、無痛状態が確実に達成されてはじめて効果がある
と判断されるため、従来のリドカインテープ剤の臨床現
場での使用法としては、患部へ90〜120分間程度は
貼付する必要があるといわれている〔臨床麻酔−Vo
l.20(2),p.195(1996)〕。したがっ
て、従来のリドカインテープ剤は、投薬管理や患者のコ
ンプライアンス上の問題があった。
【0008】テープ剤において、薬剤を担持する感圧接
着剤(粘着剤)として、アクリル系感圧接着剤を使用す
ると、一般に薬剤の放出性が悪く、局所麻酔薬を含有す
るアクリル系感圧接着剤層を形成した局所麻酔用テープ
剤においても、効果発現までにかなりの時間がかかる。
そこで、前記各公報に記載の貼付剤や市販のリドカイン
テープ剤では、局所麻酔薬をアクリル系感圧接着剤中に
40〜65重量%の高割合で、実際には60重量%程度
の過飽和状態で含有させている。しかし、薬剤含有量が
高すぎると、感圧接着剤層の粘着力が低下する。また、
局所麻酔薬が感圧接着剤中に過飽和状態で存在する場
合、薬剤の熱力学的活動度は一定と考えられ、飽和濃度
を超える量の薬剤の添加は、あまり意味を持たない。
着剤(粘着剤)として、アクリル系感圧接着剤を使用す
ると、一般に薬剤の放出性が悪く、局所麻酔薬を含有す
るアクリル系感圧接着剤層を形成した局所麻酔用テープ
剤においても、効果発現までにかなりの時間がかかる。
そこで、前記各公報に記載の貼付剤や市販のリドカイン
テープ剤では、局所麻酔薬をアクリル系感圧接着剤中に
40〜65重量%の高割合で、実際には60重量%程度
の過飽和状態で含有させている。しかし、薬剤含有量が
高すぎると、感圧接着剤層の粘着力が低下する。また、
局所麻酔薬が感圧接着剤中に過飽和状態で存在する場
合、薬剤の熱力学的活動度は一定と考えられ、飽和濃度
を超える量の薬剤の添加は、あまり意味を持たない。
【0009】一方、感圧接着剤として、ゴム系粘着剤を
用いた局所麻酔用テープ剤が提案されている。例えば、
特開平1−299215号公報には、自己接着性マトリ
ックス(すなわち、ゴム系粘着剤)中に、局所麻酔薬を
5〜15重量%の割合で分散した貼付剤タイプの「皮膚
の麻酔と抗菌のための医用デバイス」が提案されてい
る。ところが、この医用デバイスは、切り傷や擦過傷を
有する損傷部位へ抗菌性の麻酔薬を経皮投与することを
主目的として構成されたものであるから、正常皮膚の表
面に貼付しても、麻酔薬の経皮吸収性は十分ではないこ
とが指摘されている(特開平4−208229号公報第
2頁左上欄第14行〜右上欄第12行、特開平6−14
5051号公報第2頁右欄第17〜22行)。そのため
に、従来、ゴム系粘着剤ではなく、アクリル系感圧接着
剤を基剤とする前述の如き局所麻酔用テープ剤が提案さ
れているのである。しかし、この局所麻酔用テープ剤
も、前述のように、即効性が十分ではない。
用いた局所麻酔用テープ剤が提案されている。例えば、
特開平1−299215号公報には、自己接着性マトリ
ックス(すなわち、ゴム系粘着剤)中に、局所麻酔薬を
5〜15重量%の割合で分散した貼付剤タイプの「皮膚
の麻酔と抗菌のための医用デバイス」が提案されてい
る。ところが、この医用デバイスは、切り傷や擦過傷を
有する損傷部位へ抗菌性の麻酔薬を経皮投与することを
主目的として構成されたものであるから、正常皮膚の表
面に貼付しても、麻酔薬の経皮吸収性は十分ではないこ
とが指摘されている(特開平4−208229号公報第
2頁左上欄第14行〜右上欄第12行、特開平6−14
5051号公報第2頁右欄第17〜22行)。そのため
に、従来、ゴム系粘着剤ではなく、アクリル系感圧接着
剤を基剤とする前述の如き局所麻酔用テープ剤が提案さ
れているのである。しかし、この局所麻酔用テープ剤
も、前述のように、即効性が十分ではない。
【0010】局所麻酔用テープ剤を用いて短時間で無痛
状態を確保するには、局所麻酔薬の濃度を上げただけで
は限界がある。しかし、局所麻酔用テープ剤には、使用
方法が簡便であることに加えて、即効性のあることが期
待されている。医者の処置前に局所麻酔用テープ剤を長
時間にわたって貼付しておくことは、適切な処置の確保
や患者の不快感を緩和する上で、できるだけ避けるべき
である。したがって、比較的短時間で十分な麻酔効果を
得ることができる局所麻酔用経皮吸収型製剤の開発が望
まれていた。
状態を確保するには、局所麻酔薬の濃度を上げただけで
は限界がある。しかし、局所麻酔用テープ剤には、使用
方法が簡便であることに加えて、即効性のあることが期
待されている。医者の処置前に局所麻酔用テープ剤を長
時間にわたって貼付しておくことは、適切な処置の確保
や患者の不快感を緩和する上で、できるだけ避けるべき
である。したがって、比較的短時間で十分な麻酔効果を
得ることができる局所麻酔用経皮吸収型製剤の開発が望
まれていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
品に比べて即効性に優れた局所麻酔用経皮吸収型製剤を
提供することにある。本発明者らは、前記従来技術の問
題点を克服するために鋭意研究した結果、局所麻酔用経
皮吸収型製剤(すなわち、局所麻酔用テープ剤)の基剤
としてゴム系粘着剤を使用し、これにN−メチル−2−
ピロリドンを加えたところ、従来のアクリル系感圧接着
剤を基剤とする局所麻酔用テープ剤に比べて、局所麻酔
薬の皮膚透過量が短時間で顕著に増大することを見いだ
した。また、N−メチル−2−ピロリドンと共に、脂肪
族炭化水素基の炭素原子数がいずれも6〜20の脂肪族
アルコール及びポリオキシエチレン脂肪族エーテルから
なる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を併用する
と、局所麻酔薬の皮膚透過量が相乗的に増大することを
見いだした。本発明の局所麻酔用テープ剤では、局所麻
酔薬を過飽和量で使用することが好ましいが、必ずしも
過飽和量で使用する必要がない。本発明の局所麻酔用テ
ープ剤は、適用が容易で、即効性が顕著に優れ、粘着性
も良好である。基剤としてゴム系粘着剤を用いた局所麻
酔用テープ剤は、局所麻酔薬の経皮吸収性が十分ではな
いという従来の知見からみて、本発明の作用効果は予期
できないものである。本発明は、これらの知見に基づい
て完成するに至ったものである。
品に比べて即効性に優れた局所麻酔用経皮吸収型製剤を
提供することにある。本発明者らは、前記従来技術の問
題点を克服するために鋭意研究した結果、局所麻酔用経
皮吸収型製剤(すなわち、局所麻酔用テープ剤)の基剤
としてゴム系粘着剤を使用し、これにN−メチル−2−
ピロリドンを加えたところ、従来のアクリル系感圧接着
剤を基剤とする局所麻酔用テープ剤に比べて、局所麻酔
薬の皮膚透過量が短時間で顕著に増大することを見いだ
した。また、N−メチル−2−ピロリドンと共に、脂肪
族炭化水素基の炭素原子数がいずれも6〜20の脂肪族
アルコール及びポリオキシエチレン脂肪族エーテルから
なる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を併用する
と、局所麻酔薬の皮膚透過量が相乗的に増大することを
見いだした。本発明の局所麻酔用テープ剤では、局所麻
酔薬を過飽和量で使用することが好ましいが、必ずしも
過飽和量で使用する必要がない。本発明の局所麻酔用テ
ープ剤は、適用が容易で、即効性が顕著に優れ、粘着性
も良好である。基剤としてゴム系粘着剤を用いた局所麻
酔用テープ剤は、局所麻酔薬の経皮吸収性が十分ではな
いという従来の知見からみて、本発明の作用効果は予期
できないものである。本発明は、これらの知見に基づい
て完成するに至ったものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、支持体上に、局所麻酔薬を含有するゴム系粘着剤組
成物層を形成した局所麻酔用経皮吸収型製剤において、
該ゴム系粘着剤組成物層が、経皮吸収促進剤として、N
−メチル−2−ピロリドンを含有することを特徴とする
局所麻酔用経皮吸収型製剤が提供される。また、本発明
によれば、以下のような好ましい実施の態様が提供され
る。 1.該ゴム系粘着剤組成物層が、経皮吸収促進剤とし
て、N−メチル−2−ピロリドンに加えて、脂肪族炭化
水素基の炭素原子数がいずれも6〜20の脂肪族アルコ
ール及びポリオキシエチレン脂肪族エーテルからなる群
より選ばれる少なくとも一種の化合物をさらに含有する
前記の局所麻酔用経皮吸収型製剤。
ば、支持体上に、局所麻酔薬を含有するゴム系粘着剤組
成物層を形成した局所麻酔用経皮吸収型製剤において、
該ゴム系粘着剤組成物層が、経皮吸収促進剤として、N
−メチル−2−ピロリドンを含有することを特徴とする
局所麻酔用経皮吸収型製剤が提供される。また、本発明
によれば、以下のような好ましい実施の態様が提供され
る。 1.該ゴム系粘着剤組成物層が、経皮吸収促進剤とし
て、N−メチル−2−ピロリドンに加えて、脂肪族炭化
水素基の炭素原子数がいずれも6〜20の脂肪族アルコ
ール及びポリオキシエチレン脂肪族エーテルからなる群
より選ばれる少なくとも一種の化合物をさらに含有する
前記の局所麻酔用経皮吸収型製剤。
【0013】2.局所麻酔薬が、アミド型麻酔薬及びエ
ステル型麻酔薬からなる群より選ばれるものである前記
の局所麻酔用経皮吸収型製剤。 3.局所麻酔薬が、コカイン、プロカイン、クロロプロ
カイン、テトラカイン、リドカイン、メビバカイン、プ
リロカイン、プビバカイン、ジブカイン、及びこれらの
薬理学的に許容される塩からなる群より選ばれるもので
ある前記の局所麻酔用経皮吸収型製剤。 4.局所麻酔薬が、リドカインまたはその薬理学的に許
容される塩である前記の局所麻酔用経皮吸収型製剤。 5.脂肪族アルコールが、デシルアルコール、ラウリル
アルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール
またはオレイルアルコールである前記の局所麻酔用経皮
吸収型製剤。
ステル型麻酔薬からなる群より選ばれるものである前記
の局所麻酔用経皮吸収型製剤。 3.局所麻酔薬が、コカイン、プロカイン、クロロプロ
カイン、テトラカイン、リドカイン、メビバカイン、プ
リロカイン、プビバカイン、ジブカイン、及びこれらの
薬理学的に許容される塩からなる群より選ばれるもので
ある前記の局所麻酔用経皮吸収型製剤。 4.局所麻酔薬が、リドカインまたはその薬理学的に許
容される塩である前記の局所麻酔用経皮吸収型製剤。 5.脂肪族アルコールが、デシルアルコール、ラウリル
アルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール
またはオレイルアルコールである前記の局所麻酔用経皮
吸収型製剤。
【0014】6.ポリオキシエチレン脂肪族エーテル
が、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテルまたは
ポリオキシエチレン(2)セチルエーテルである前記の
局所麻酔用経皮吸収型製剤。 7.ゴム系粘着剤組成物層が、ベースポリマーとして、
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ス
チレン−ブタジエンブロック共重合体、ポリイソプレ
ン、及びポリイソブチレンからなる群より選ばれる少な
くとも一種のエラストマーを含有するものである前記の
局所麻酔用経皮吸収型製剤。 8.ゴム系粘着剤組成物層が、エラストマー100重量
部に対して、粘着付与剤を50〜250重量部の割合で
含有するものである前記の局所麻酔用経皮吸収型製剤。
が、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテルまたは
ポリオキシエチレン(2)セチルエーテルである前記の
局所麻酔用経皮吸収型製剤。 7.ゴム系粘着剤組成物層が、ベースポリマーとして、
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ス
チレン−ブタジエンブロック共重合体、ポリイソプレ
ン、及びポリイソブチレンからなる群より選ばれる少な
くとも一種のエラストマーを含有するものである前記の
局所麻酔用経皮吸収型製剤。 8.ゴム系粘着剤組成物層が、エラストマー100重量
部に対して、粘着付与剤を50〜250重量部の割合で
含有するものである前記の局所麻酔用経皮吸収型製剤。
【0015】9.局所麻酔薬を含有するゴム系粘着剤組
成物層が、組成物全量基準で、N−メチル−2−ピロリ
ドンを0.5〜20重量%の割合で含有するものである
前記の局所麻酔用経皮吸収型製剤。 10.局所麻酔薬を含有するゴム系粘着剤組成物層が、
組成物全量基準で、N−メチル−2−ピロリドン0.5
〜20重量%と、脂肪族炭化水素基の炭素原子数がいず
れも6〜20の脂肪族アルコール及びポリオキシエチレ
ン脂肪族エーテルからなる群より選ばれる少なくとも一
種の化合物0.5〜20重量%とを含有するものである
前記の局所麻酔用経皮吸収型製剤。 11.局所麻酔薬を含有するゴム系粘着剤組成物層が、
組成物全量基準で、局所麻酔薬を5〜50重量%の割合
で含有するものである前記の局所麻酔用経皮吸収型製
剤。
成物層が、組成物全量基準で、N−メチル−2−ピロリ
ドンを0.5〜20重量%の割合で含有するものである
前記の局所麻酔用経皮吸収型製剤。 10.局所麻酔薬を含有するゴム系粘着剤組成物層が、
組成物全量基準で、N−メチル−2−ピロリドン0.5
〜20重量%と、脂肪族炭化水素基の炭素原子数がいず
れも6〜20の脂肪族アルコール及びポリオキシエチレ
ン脂肪族エーテルからなる群より選ばれる少なくとも一
種の化合物0.5〜20重量%とを含有するものである
前記の局所麻酔用経皮吸収型製剤。 11.局所麻酔薬を含有するゴム系粘着剤組成物層が、
組成物全量基準で、局所麻酔薬を5〜50重量%の割合
で含有するものである前記の局所麻酔用経皮吸収型製
剤。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の局所麻酔用経皮吸収型製
剤(局所麻酔用テープ剤)では、粘着剤の基剤としてゴ
ム系粘着剤を使用する。ゴム系粘着剤は、通常、エラス
トマーと粘着付与剤を含有している。エラストマーとし
ては、例えば、スチレン−イソプレン−スチレンブロッ
ク共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、ス
チレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−エチ
レン・ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン
−エチレン・プロピレン−スチレンブロック共重合体、
ポリイソプレン、ポリイソブチレン、天然ゴムなどを挙
げることができる。これらのエラストマーは、それぞれ
単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用すること
ができる。これらの中でも、スチレン−イソプレン−ス
チレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロッ
ク共重合体、ポリイソプレン、及びポリイソブチレンか
らなる群より選ばれる少なくとも一種のエラストマーが
好ましい。
剤(局所麻酔用テープ剤)では、粘着剤の基剤としてゴ
ム系粘着剤を使用する。ゴム系粘着剤は、通常、エラス
トマーと粘着付与剤を含有している。エラストマーとし
ては、例えば、スチレン−イソプレン−スチレンブロッ
ク共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、ス
チレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−エチ
レン・ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン
−エチレン・プロピレン−スチレンブロック共重合体、
ポリイソプレン、ポリイソブチレン、天然ゴムなどを挙
げることができる。これらのエラストマーは、それぞれ
単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用すること
ができる。これらの中でも、スチレン−イソプレン−ス
チレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロッ
ク共重合体、ポリイソプレン、及びポリイソブチレンか
らなる群より選ばれる少なくとも一種のエラストマーが
好ましい。
【0017】粘着付与剤としては、例えば、ロジン系樹
脂、テルペン系樹脂等の天然樹脂;C5系やC9系に代
表される石油樹脂、クマロン・インデン樹脂等の合成樹
脂;などが挙げられる。粘着付与剤は、エラストマー1
00重量部に対して、好ましくは50〜250重量部、
より好ましくは100〜200重量部の割合で使用され
る。また、ゴム系粘着剤には、必要に応じて、製剤特性
及び粘着特性を損なわない範囲内で、可塑剤、充填剤、
酸化防止剤などを添加することができる。特に、ブチル
ヒドロキシトルエンなどの酸化防止剤を、エラストマー
100重量部に対して、好ましくは0.5〜5重量部、
より好ましくは1〜3重量部の割合で添加することが望
ましい。エラストマー、粘着付与剤、酸化防止剤などの
ゴム系粘着剤成分は、組成物全量基準で、通常、45〜
75重量%の割合で使用される。
脂、テルペン系樹脂等の天然樹脂;C5系やC9系に代
表される石油樹脂、クマロン・インデン樹脂等の合成樹
脂;などが挙げられる。粘着付与剤は、エラストマー1
00重量部に対して、好ましくは50〜250重量部、
より好ましくは100〜200重量部の割合で使用され
る。また、ゴム系粘着剤には、必要に応じて、製剤特性
及び粘着特性を損なわない範囲内で、可塑剤、充填剤、
酸化防止剤などを添加することができる。特に、ブチル
ヒドロキシトルエンなどの酸化防止剤を、エラストマー
100重量部に対して、好ましくは0.5〜5重量部、
より好ましくは1〜3重量部の割合で添加することが望
ましい。エラストマー、粘着付与剤、酸化防止剤などの
ゴム系粘着剤成分は、組成物全量基準で、通常、45〜
75重量%の割合で使用される。
【0018】局所麻酔薬としては、局所麻酔用テープ剤
の分野で一般に使用されているアミド型麻酔薬及びエス
テル型麻酔薬からなる群より選ばれるものが好ましい。
より具体的には、局所麻酔薬として、コカイン、プロカ
イン、クロロプロカイン、テトラカイン、リドカイン、
メビバカイン、プリロカイン、プビバカイン、ジブカイ
ン、及びこれらの薬理学的に許容される塩(例、塩酸
塩)を挙げることができる。これらの中でも、幅広い麻
酔作用を示し、経皮吸収性にも優れていることから、リ
ドカイン及びその薬理的に許容し得る塩が特に好まし
い。局所麻酔薬は、局所麻酔薬を含有するゴム系粘着剤
組成物中に、組成物全量基準で、好ましくは5〜50重
量%、より好ましくは10〜30重量%の割合で含有さ
れる。
の分野で一般に使用されているアミド型麻酔薬及びエス
テル型麻酔薬からなる群より選ばれるものが好ましい。
より具体的には、局所麻酔薬として、コカイン、プロカ
イン、クロロプロカイン、テトラカイン、リドカイン、
メビバカイン、プリロカイン、プビバカイン、ジブカイ
ン、及びこれらの薬理学的に許容される塩(例、塩酸
塩)を挙げることができる。これらの中でも、幅広い麻
酔作用を示し、経皮吸収性にも優れていることから、リ
ドカイン及びその薬理的に許容し得る塩が特に好まし
い。局所麻酔薬は、局所麻酔薬を含有するゴム系粘着剤
組成物中に、組成物全量基準で、好ましくは5〜50重
量%、より好ましくは10〜30重量%の割合で含有さ
れる。
【0019】本発明では、局所麻酔薬の経皮吸収促進剤
として、N−メチル−2−ピロリドンを使用する。N−
メチル−2−ピロリドンは、局所麻酔薬を含有するゴム
系粘着剤組成物中に、組成物全量基準で、好ましくは
0.5〜20重量%、より好ましくは1〜10重量%、
さらに好ましくは2〜5重量%の割合で含有される。こ
の配合割合が小さすぎると、経皮吸収性が低下し、逆
に、大きすぎると、粘着特性に悪影響を及ぼすおそれが
ある。本発明では、経皮吸収促進剤として、N−メチル
−2−ピロリドンに加えて、脂肪族炭化水素基の炭素原
子数がいずれも6〜20の脂肪族アルコール及びポリオ
キシエチレン脂肪族エーテルからなる群より選ばれる少
なくとも一種の化合物をさらに含有させることが好まし
い。これらを併用することにより、貼付初期の段階か
ら、局所麻酔薬の皮膚透過量が相乗的に増大する。
として、N−メチル−2−ピロリドンを使用する。N−
メチル−2−ピロリドンは、局所麻酔薬を含有するゴム
系粘着剤組成物中に、組成物全量基準で、好ましくは
0.5〜20重量%、より好ましくは1〜10重量%、
さらに好ましくは2〜5重量%の割合で含有される。こ
の配合割合が小さすぎると、経皮吸収性が低下し、逆
に、大きすぎると、粘着特性に悪影響を及ぼすおそれが
ある。本発明では、経皮吸収促進剤として、N−メチル
−2−ピロリドンに加えて、脂肪族炭化水素基の炭素原
子数がいずれも6〜20の脂肪族アルコール及びポリオ
キシエチレン脂肪族エーテルからなる群より選ばれる少
なくとも一種の化合物をさらに含有させることが好まし
い。これらを併用することにより、貼付初期の段階か
ら、局所麻酔薬の皮膚透過量が相乗的に増大する。
【0020】本発明で使用する脂肪族アルコールとして
は、脂肪族炭化水素基の炭素原子数が6〜20の高級脂
肪族アルコールであれば特に限定されないが、好ましい
例としては、デシルアルコール(炭素原子数10)、ラ
ウリルアルコール(炭素原子数12)、ミリスチルアル
コール(炭素原子数14)、セチルアルコール(炭素原
子数16)、不飽和高級アルコールのオレイルアルコー
ルなどが挙げられる。これらの脂肪族アルコールは、そ
れぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用す
ることができる。
は、脂肪族炭化水素基の炭素原子数が6〜20の高級脂
肪族アルコールであれば特に限定されないが、好ましい
例としては、デシルアルコール(炭素原子数10)、ラ
ウリルアルコール(炭素原子数12)、ミリスチルアル
コール(炭素原子数14)、セチルアルコール(炭素原
子数16)、不飽和高級アルコールのオレイルアルコー
ルなどが挙げられる。これらの脂肪族アルコールは、そ
れぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用す
ることができる。
【0021】本発明で使用するポリオキシエチレン脂肪
族エーテルは、脂肪族炭化水素基の炭素原子数が6〜2
0の高級脂肪族アルコールとポリオキシエチレンとをエ
ーテル化反応させることにより得ることができる。その
好ましい具体例としては、ポリオキシエチレン(2)ラ
ウリルエーテル、ポリオキシエチレン(2)セチルエー
テルなどが挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あ
るいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
脂肪族炭化水素基の炭素原子数がいずれも6〜20の脂
肪族アルコール及びポリオキシエチレン脂肪族エーテル
からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物は、局
所麻酔薬を含有するゴム系粘着剤組成物中に、組成物全
量基準で、好ましくは0.5〜20重量%、より好まし
くは1〜10重量%、さらに好ましくは2〜5重量%の
割合で含有される。この配合割合が小さすぎると、経皮
吸収性が低下し、逆に、大きすぎると、粘着特性に悪影
響を及ぼすおそれがある。
族エーテルは、脂肪族炭化水素基の炭素原子数が6〜2
0の高級脂肪族アルコールとポリオキシエチレンとをエ
ーテル化反応させることにより得ることができる。その
好ましい具体例としては、ポリオキシエチレン(2)ラ
ウリルエーテル、ポリオキシエチレン(2)セチルエー
テルなどが挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あ
るいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
脂肪族炭化水素基の炭素原子数がいずれも6〜20の脂
肪族アルコール及びポリオキシエチレン脂肪族エーテル
からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物は、局
所麻酔薬を含有するゴム系粘着剤組成物中に、組成物全
量基準で、好ましくは0.5〜20重量%、より好まし
くは1〜10重量%、さらに好ましくは2〜5重量%の
割合で含有される。この配合割合が小さすぎると、経皮
吸収性が低下し、逆に、大きすぎると、粘着特性に悪影
響を及ぼすおそれがある。
【0022】本発明の局所麻酔用経皮吸収型製剤は、一
般的な経皮吸収型製剤の製造法により製造することがで
きる。具体的には、例えば、ガラスライニングした金属
製の釜に、n−ヘキサン、トルエン、酢酸エチル等の有
機溶剤を入れ、これに種々のエラストマー、粘着付与
剤、酸化防止剤等の粘着剤成分を加えて、均一に溶解す
るまで、通常2〜10時間、好ましくは3〜7時間程度
攪拌する。次に、この粘着剤溶液に、所定量の局所麻酔
薬及び吸収促進剤を加え、10〜120分程度攪拌を継
続して、均一に溶解ないしは分散させる。
般的な経皮吸収型製剤の製造法により製造することがで
きる。具体的には、例えば、ガラスライニングした金属
製の釜に、n−ヘキサン、トルエン、酢酸エチル等の有
機溶剤を入れ、これに種々のエラストマー、粘着付与
剤、酸化防止剤等の粘着剤成分を加えて、均一に溶解す
るまで、通常2〜10時間、好ましくは3〜7時間程度
攪拌する。次に、この粘着剤溶液に、所定量の局所麻酔
薬及び吸収促進剤を加え、10〜120分程度攪拌を継
続して、均一に溶解ないしは分散させる。
【0023】支持体としては、起伏のある皮膚面に密着
させることができる程度に柔軟性を備えたものを使用す
る。支持体の具体例としては、不織布、布、フィルム
(シートを含む)、多孔質体、発泡体、紙、不織布また
は布にフィルムをラミネートした複合体などを挙げるこ
とができる。これらの支持体の材質としては、例えば、
アセテートレーヨン、レーヨン、コットン、シルク、パ
ルプ、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ酢酸ビニル、スチレン−イソプレン−スチレン
共重合体、ナイロン、ポリウレタン、ポリエステル、ポ
リビニルアルコールなどが挙げられる。支持体として
は、薬剤が吸着されず、かつ、支持体側から薬物が放出
されないものが好ましい。
させることができる程度に柔軟性を備えたものを使用す
る。支持体の具体例としては、不織布、布、フィルム
(シートを含む)、多孔質体、発泡体、紙、不織布また
は布にフィルムをラミネートした複合体などを挙げるこ
とができる。これらの支持体の材質としては、例えば、
アセテートレーヨン、レーヨン、コットン、シルク、パ
ルプ、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ酢酸ビニル、スチレン−イソプレン−スチレン
共重合体、ナイロン、ポリウレタン、ポリエステル、ポ
リビニルアルコールなどが挙げられる。支持体として
は、薬剤が吸着されず、かつ、支持体側から薬物が放出
されないものが好ましい。
【0024】前記で調製した粘着剤組成物は、ナイフコ
ーター、コンマコーター、リバースコーター等の塗工機
を用いて、支持体上に所定量を均一に塗布する。これを
40〜120℃の一定温度雰囲気下に1〜10分間程度
置いて、有機溶剤を揮散させる。ただし、使用する有機
溶剤の種類及び塗布する粘着剤組成物層の厚みにより適
切な乾燥条件を設定する。粘着剤組成物層の表面には、
シリコン処理したポリエステル製やポリラミネート紙等
の剥離紙を貼り合わせ、所定のサイズに裁断して製剤と
する。剥離紙に粘着剤組成物を塗布、乾燥し、これを支
持体上に転写してもよい。
ーター、コンマコーター、リバースコーター等の塗工機
を用いて、支持体上に所定量を均一に塗布する。これを
40〜120℃の一定温度雰囲気下に1〜10分間程度
置いて、有機溶剤を揮散させる。ただし、使用する有機
溶剤の種類及び塗布する粘着剤組成物層の厚みにより適
切な乾燥条件を設定する。粘着剤組成物層の表面には、
シリコン処理したポリエステル製やポリラミネート紙等
の剥離紙を貼り合わせ、所定のサイズに裁断して製剤と
する。剥離紙に粘着剤組成物を塗布、乾燥し、これを支
持体上に転写してもよい。
【0025】本発明の局所麻酔用経皮吸収型製剤は、通
常、所定の大きさに裁断して製品化し、使用することが
好ましい。所定の大きさに裁断した製剤1枚の大きさ
は、局所麻酔薬の濃度や適応部位に応じて適宜定めるこ
とができるが、通常、5〜60cm2 程度である。粘着
剤組成物層の厚さ(乾燥厚さ)は、通常、5〜100μ
m、好ましくは10〜60μm程度である。本発明の局
所麻酔用経皮吸収型製剤は、特定の経皮吸収促進剤の作
用により、リドカインなどの局所麻酔薬の皮膚透過量を
増加させ、短時間の貼付で十分な麻酔効果を与えること
ができる。
常、所定の大きさに裁断して製品化し、使用することが
好ましい。所定の大きさに裁断した製剤1枚の大きさ
は、局所麻酔薬の濃度や適応部位に応じて適宜定めるこ
とができるが、通常、5〜60cm2 程度である。粘着
剤組成物層の厚さ(乾燥厚さ)は、通常、5〜100μ
m、好ましくは10〜60μm程度である。本発明の局
所麻酔用経皮吸収型製剤は、特定の経皮吸収促進剤の作
用により、リドカインなどの局所麻酔薬の皮膚透過量を
増加させ、短時間の貼付で十分な麻酔効果を与えること
ができる。
【0026】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに
限定されるものではない。以下、部とあるものは、重量
部数を示すものとする。
り具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに
限定されるものではない。以下、部とあるものは、重量
部数を示すものとする。
【0027】[実施例1]以下の配合にて、粘着剤組成
物溶液を調製した。 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (JSR SIS5000、日本合成ゴム) 石油樹脂 150部 (アルコン P−100、荒川化学) リドカイン 75部 (帝国化学産業) N−メチル−2−ピロリドン 15部 (関東化学試薬特級) ラウリルアルコール 15部 (ハイノール12SS、高級アルコール工業) ブチルヒドロキシトルエン 2部 (スワノックスBHT、精工化学) トルエン 175部 n−ヘキサン 350部 以上の成分の内、リドカイン、N−メチル−2−ピロリ
ドン及びラウリルアルコールを除く成分をガラスライニ
ングしたステンレスの容器に入れ、室温にて約4時間攪
拌し、均一な粘着剤組成物溶液を得た。これに、リドカ
インとN−メチル−2−ピロリドン及びラウリルアルコ
ールを加え、均一になるまで約1時間攪拌した。得られ
た混合溶液を25μm厚のポリエステルフィルム(支持
体)に塗布し、80℃で1分間乾燥させ、次いで、塗工
面に、シリコン処理した75μm厚のポリエステル製剥
離紙を貼り合わせた。このようにして得られた製剤は、
粘着剤組成物の厚さが40μmで、リドカイン含量が
0.8mg/cm2であった。
物溶液を調製した。 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (JSR SIS5000、日本合成ゴム) 石油樹脂 150部 (アルコン P−100、荒川化学) リドカイン 75部 (帝国化学産業) N−メチル−2−ピロリドン 15部 (関東化学試薬特級) ラウリルアルコール 15部 (ハイノール12SS、高級アルコール工業) ブチルヒドロキシトルエン 2部 (スワノックスBHT、精工化学) トルエン 175部 n−ヘキサン 350部 以上の成分の内、リドカイン、N−メチル−2−ピロリ
ドン及びラウリルアルコールを除く成分をガラスライニ
ングしたステンレスの容器に入れ、室温にて約4時間攪
拌し、均一な粘着剤組成物溶液を得た。これに、リドカ
インとN−メチル−2−ピロリドン及びラウリルアルコ
ールを加え、均一になるまで約1時間攪拌した。得られ
た混合溶液を25μm厚のポリエステルフィルム(支持
体)に塗布し、80℃で1分間乾燥させ、次いで、塗工
面に、シリコン処理した75μm厚のポリエステル製剥
離紙を貼り合わせた。このようにして得られた製剤は、
粘着剤組成物の厚さが40μmで、リドカイン含量が
0.8mg/cm2であった。
【0028】[実施例2]以下の配合にて、粘着剤組成
物溶液を調製した。 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (JSR SIS5000、日本合成ゴム) 石油樹脂 150部 (アルコン P−100、荒川化学) リドカイン 75部 (帝国化学産業) N−メチル−2−ピロリドン 30部 (関東化学試薬特級) ブチルヒドロキシトルエン 2部 (スワノックスBHT、精工化学) トルエン 175部 n−ヘキサン 350部 作製条件は、実施例1と同様である。このようにして得
られた製剤は、粘着剤組成物の厚さが40μmで、リド
カイン含量が0.8mg/cm2であった。
物溶液を調製した。 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (JSR SIS5000、日本合成ゴム) 石油樹脂 150部 (アルコン P−100、荒川化学) リドカイン 75部 (帝国化学産業) N−メチル−2−ピロリドン 30部 (関東化学試薬特級) ブチルヒドロキシトルエン 2部 (スワノックスBHT、精工化学) トルエン 175部 n−ヘキサン 350部 作製条件は、実施例1と同様である。このようにして得
られた製剤は、粘着剤組成物の厚さが40μmで、リド
カイン含量が0.8mg/cm2であった。
【0029】[比較例1]以下の配合にて、粘着組成物
溶液を調製した。 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (JSR SIS5000、日本合成ゴム) 石油樹脂 150部 (アルコン P−100、荒川化学) リドカイン 75部 (帝国化学産業) ラウリルアルコール 30部 (ハイノール12SS、高級アルコール工業) ブチルヒドロキシトルエン 2部 (スワノックスBHT、精工化学) トルエン 175部 n−ヘキサン 350部 作製条件は実施例1と同様である。このようにして得ら
れた製剤は、粘着剤組成物の厚さが40μmで、リドカ
イン含量が0.8mg/cm2であった。
溶液を調製した。 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (JSR SIS5000、日本合成ゴム) 石油樹脂 150部 (アルコン P−100、荒川化学) リドカイン 75部 (帝国化学産業) ラウリルアルコール 30部 (ハイノール12SS、高級アルコール工業) ブチルヒドロキシトルエン 2部 (スワノックスBHT、精工化学) トルエン 175部 n−ヘキサン 350部 作製条件は実施例1と同様である。このようにして得ら
れた製剤は、粘着剤組成物の厚さが40μmで、リドカ
イン含量が0.8mg/cm2であった。
【0030】〈実験1〉実施例1〜2及び比較例1で得
た各サンプルに市販製剤(アクリル系感圧接着剤を基剤
とするリドカインテープ剤)を加えた4製剤について、
リドカインの皮膚透過量を調べるために、in vit
roでの透過実験を行った。埼玉実験動物供給所より入
手したヘアレスラット(オス、6週令)の腹部を電気シ
ェーバーで除毛後、皮膚を摘出し、32℃の条件下で、
ガラス製のサイドバイサイド型拡散セル(内径10m
m、容量2.7mL)に装着した。次に、皮膚の角質層
側に製剤を貼付し、真皮側にレシーバー液として精製水
を配置して、皮膚を透過してくるリドカインを経時的に
高速液体クロマトグラフィーにて定量した。リドカイン
の透過プロファイルを図1に、また、1時間後、2時間
後及び5時間後の累積透過量を表1に示す。
た各サンプルに市販製剤(アクリル系感圧接着剤を基剤
とするリドカインテープ剤)を加えた4製剤について、
リドカインの皮膚透過量を調べるために、in vit
roでの透過実験を行った。埼玉実験動物供給所より入
手したヘアレスラット(オス、6週令)の腹部を電気シ
ェーバーで除毛後、皮膚を摘出し、32℃の条件下で、
ガラス製のサイドバイサイド型拡散セル(内径10m
m、容量2.7mL)に装着した。次に、皮膚の角質層
側に製剤を貼付し、真皮側にレシーバー液として精製水
を配置して、皮膚を透過してくるリドカインを経時的に
高速液体クロマトグラフィーにて定量した。リドカイン
の透過プロファイルを図1に、また、1時間後、2時間
後及び5時間後の累積透過量を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】図1及び表1の結果から明らかなように、
N−メチル−2−ピロリドンを添加した製剤(実施例
2)は、市販製剤よりも高い皮膚透過性を示した。N−
メチル−2−ピロリドンとラウリルアルコールを併用し
た場合(実施例1)には、N−メチル−2−ピロリドン
を単独で添加した場合(実施例2)及びラウリルアルコ
ールを単独で添加した場合(比較例1)よりも、高い皮
膚透過性を示した。
N−メチル−2−ピロリドンを添加した製剤(実施例
2)は、市販製剤よりも高い皮膚透過性を示した。N−
メチル−2−ピロリドンとラウリルアルコールを併用し
た場合(実施例1)には、N−メチル−2−ピロリドン
を単独で添加した場合(実施例2)及びラウリルアルコ
ールを単独で添加した場合(比較例1)よりも、高い皮
膚透過性を示した。
【0033】[比較例2]下記の成分を用いてラジカル
重合を行い、アクリル系粘着剤を得た。 2−エチルヘキシルアクリレート 85部 酢酸ビニル 13部 アクリル酸 2部 酢酸エチル 600部 アゾビスイソブチロニトリル 0.5部 リドカイン 100部 N−メチル−2−ピロリドン 9部 ラウリルアルコール 9部 以上の成分の内、リドカイン、N−メチル−2−ピロリ
ドン及びラウリルアルコールを除く成分をフラスコに入
れ、80℃で8時間攪拌しながら反応させ、平均分子量
約30万のアクリル系粘着剤を得た。これに、リドカイ
ン、N−メチル−2−ピロリドン及びラウリルアルコー
ルを加え、均一になるまで攪拌した。得られた混合物を
実施例1と同様の操作を行い、粘着剤組成物層40μ
m、リドカイン1.8mg/cm2の製剤を得た。
重合を行い、アクリル系粘着剤を得た。 2−エチルヘキシルアクリレート 85部 酢酸ビニル 13部 アクリル酸 2部 酢酸エチル 600部 アゾビスイソブチロニトリル 0.5部 リドカイン 100部 N−メチル−2−ピロリドン 9部 ラウリルアルコール 9部 以上の成分の内、リドカイン、N−メチル−2−ピロリ
ドン及びラウリルアルコールを除く成分をフラスコに入
れ、80℃で8時間攪拌しながら反応させ、平均分子量
約30万のアクリル系粘着剤を得た。これに、リドカイ
ン、N−メチル−2−ピロリドン及びラウリルアルコー
ルを加え、均一になるまで攪拌した。得られた混合物を
実施例1と同様の操作を行い、粘着剤組成物層40μ
m、リドカイン1.8mg/cm2の製剤を得た。
【0034】[比較例3]下記の成分を用いてハイドロ
ゲルを得た。 精製水 40部 ゼラチン 5部 カオリン 7部 ポリアクリル酸ナトリウム 3部 カルボキシメチルセルロース 4部 グリセリン 25部 硫酸アルミニウムカリウム 1部 リドカイン 25部 N−メチル−2−ピロリドン 5部 ラウリルアルコール 5部 精製水、ゼラチン及びカオリンを約60℃に加温した容
器に入れ、均一に溶解させる。これに、あらかじめ分散
させておいたグリセリン、ポリアクリル酸ナトリウム、
カルボキシメチルセルロース混液を加え、混合した。最
後に、リドカイン、N−メチル−2−ピロリドン、ラウ
リルアルコール及び硫酸アルミニウムカリウムを入れ、
攪拌し、混合物を得た。これを延展機にて厚さ約1mm
にポリエステル製不織布に塗布し、リドカイン含量が2
1mg/cm2の製剤を得た。
ゲルを得た。 精製水 40部 ゼラチン 5部 カオリン 7部 ポリアクリル酸ナトリウム 3部 カルボキシメチルセルロース 4部 グリセリン 25部 硫酸アルミニウムカリウム 1部 リドカイン 25部 N−メチル−2−ピロリドン 5部 ラウリルアルコール 5部 精製水、ゼラチン及びカオリンを約60℃に加温した容
器に入れ、均一に溶解させる。これに、あらかじめ分散
させておいたグリセリン、ポリアクリル酸ナトリウム、
カルボキシメチルセルロース混液を加え、混合した。最
後に、リドカイン、N−メチル−2−ピロリドン、ラウ
リルアルコール及び硫酸アルミニウムカリウムを入れ、
攪拌し、混合物を得た。これを延展機にて厚さ約1mm
にポリエステル製不織布に塗布し、リドカイン含量が2
1mg/cm2の製剤を得た。
【0035】〈実験2〉比較例2〜3で得られたサンプ
ルを用い、実験1と同様にして、リドカインの皮膚透過
実験を行った。結果を図2及び表2に示す。対比のため
に、実施例1及び市販製剤での結果も併せて示す。
ルを用い、実験1と同様にして、リドカインの皮膚透過
実験を行った。結果を図2及び表2に示す。対比のため
に、実施例1及び市販製剤での結果も併せて示す。
【0036】
【表2】
【0037】基剤としてアクリル系粘着剤を用いた場合
(比較例2)には、N−メチル−2−ピロリドンとラウ
リルアルコールを併用しても、十分な皮膚透過性が得ら
れなかった。水性ゲル基剤を用いた場合(比較例3)に
は、N−メチル−2−ピロリドンとラウリルアルコール
を併用することにより、リドカインの皮膚透過性を高め
ることができるものの、厚みが厚く、貼付中に違和感が
あリ、さらに、ラウリルアルコールが析出し、系が不安
定になるという問題があり、また、実施例1に比べて、
十分な併用効果を得ることができない。
(比較例2)には、N−メチル−2−ピロリドンとラウ
リルアルコールを併用しても、十分な皮膚透過性が得ら
れなかった。水性ゲル基剤を用いた場合(比較例3)に
は、N−メチル−2−ピロリドンとラウリルアルコール
を併用することにより、リドカインの皮膚透過性を高め
ることができるものの、厚みが厚く、貼付中に違和感が
あリ、さらに、ラウリルアルコールが析出し、系が不安
定になるという問題があり、また、実施例1に比べて、
十分な併用効果を得ることができない。
【0038】[実施例3]以下の配合にて、粘着剤組成
物溶液を調製した。 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 50部 (JSR SIS5000、日本合成ゴム) ポリイソプレンゴム 50部 (クラプレンIR−10、クラレ) 石油樹脂 150部 (アルコン P−100、荒川化学) リドカイン 75部 (帝国化学産業) N−メチル−2−ピロリドン 15部 (関東化学試薬特級) ラウリルアルコール 15部 (ハイノール12SS、高級アルコール工業) ブチルヒドロキシトルエン 2部 (スワノックスBHT、精工化学) トルエン 175部 n−ヘキサン 350部 作製条件は、実施例1と同様である。このようにして得
られた製剤は、粘着剤組成物の厚さが40μmで、リド
カイン含量が0.8mg/cm2であった。
物溶液を調製した。 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 50部 (JSR SIS5000、日本合成ゴム) ポリイソプレンゴム 50部 (クラプレンIR−10、クラレ) 石油樹脂 150部 (アルコン P−100、荒川化学) リドカイン 75部 (帝国化学産業) N−メチル−2−ピロリドン 15部 (関東化学試薬特級) ラウリルアルコール 15部 (ハイノール12SS、高級アルコール工業) ブチルヒドロキシトルエン 2部 (スワノックスBHT、精工化学) トルエン 175部 n−ヘキサン 350部 作製条件は、実施例1と同様である。このようにして得
られた製剤は、粘着剤組成物の厚さが40μmで、リド
カイン含量が0.8mg/cm2であった。
【0039】[実施例4]以下の配合にて、粘着剤組成
物溶液を調製した。 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (JSR SIS5000、日本合成ゴム) 石油樹脂 150部 (アルコン P−100、荒川化学) リドカイン 75部 (帝国化学産業) N−メチル−2−ピロリドン 15部 (関東化学試薬特級) オレイルアルコール 15部 (オレイルアルコールSS、高級アルコール工業) ブチルヒドロキシトルエン 2部 (スワノックスBHT、精工化学) トルエン 175部 n−ヘキサン 350部 作製条件は、実施例1と同様である。このようにして得
られた製剤は、粘着剤組成物の厚さが40μmで、リド
カイン含量が0.8mg/cm2であった。
物溶液を調製した。 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (JSR SIS5000、日本合成ゴム) 石油樹脂 150部 (アルコン P−100、荒川化学) リドカイン 75部 (帝国化学産業) N−メチル−2−ピロリドン 15部 (関東化学試薬特級) オレイルアルコール 15部 (オレイルアルコールSS、高級アルコール工業) ブチルヒドロキシトルエン 2部 (スワノックスBHT、精工化学) トルエン 175部 n−ヘキサン 350部 作製条件は、実施例1と同様である。このようにして得
られた製剤は、粘着剤組成物の厚さが40μmで、リド
カイン含量が0.8mg/cm2であった。
【0040】[実施例5]以下の配合にて、粘着剤組成
物溶液を調製した。 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 50部 (JSR SIS5000、日本合成ゴム) ポリイソプレンゴム 50部 (クラプレンIR−10、クラレ) 石油樹脂 150部 (アルコン P−100、荒川化学) リドカイン 75部 (帝国化学産業) N−メチル−2−ピロリドン 15部 (関東化学試薬特級) ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル 15部 (BL−2、日光ケミカルズ) ブチルヒドロキシトルエン 2部 (スワノックスBHT、精工化学) トルエン 175部 n−ヘキサン 350部 作製条件は、実施例1と同様である。このようにして得
られた製剤は、粘着剤組成物の厚さが40μmで、リド
カイン含量が0.8mg/cm2であった。
物溶液を調製した。 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 50部 (JSR SIS5000、日本合成ゴム) ポリイソプレンゴム 50部 (クラプレンIR−10、クラレ) 石油樹脂 150部 (アルコン P−100、荒川化学) リドカイン 75部 (帝国化学産業) N−メチル−2−ピロリドン 15部 (関東化学試薬特級) ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル 15部 (BL−2、日光ケミカルズ) ブチルヒドロキシトルエン 2部 (スワノックスBHT、精工化学) トルエン 175部 n−ヘキサン 350部 作製条件は、実施例1と同様である。このようにして得
られた製剤は、粘着剤組成物の厚さが40μmで、リド
カイン含量が0.8mg/cm2であった。
【0041】〈実験3〉実施例3〜5で得られたサンプ
ルを用い、実験1と同様にして、リドカインの皮膚透過
実験を行った。結果を図3及び表3に示す。対比のため
に、実施例1及び市販製剤での結果も併せて示す。
ルを用い、実験1と同様にして、リドカインの皮膚透過
実験を行った。結果を図3及び表3に示す。対比のため
に、実施例1及び市販製剤での結果も併せて示す。
【0042】
【表3】
【0043】実施例1と対比して、実施例3では、ゴム
系粘着剤成分を変更したにもかかわらず、N−メチル−
2−ピロリドンとラウリルアルコールとの併用により、
高いリドカインの皮膚透過性を得ることができた。ラウ
リルアルコールに代えて、オレイルアルコール(実施例
4)またはポリオキシエチレン脂肪族エーテル(実施例
5)を用いた場合でも、高い皮膚透過性を示した。
系粘着剤成分を変更したにもかかわらず、N−メチル−
2−ピロリドンとラウリルアルコールとの併用により、
高いリドカインの皮膚透過性を得ることができた。ラウ
リルアルコールに代えて、オレイルアルコール(実施例
4)またはポリオキシエチレン脂肪族エーテル(実施例
5)を用いた場合でも、高い皮膚透過性を示した。
【0044】
【発明の効果】本発明の局所麻酔用経皮吸収型製剤は、
局所麻酔薬の皮膚透過性が優れているため、市販製剤な
どの従来品に比べて、より短時間で十分な局所麻酔効果
を発揮することができる。したがって、本発明の局所麻
酔用経皮吸収型製剤は、臨床上極めて有効である。
局所麻酔薬の皮膚透過性が優れているため、市販製剤な
どの従来品に比べて、より短時間で十分な局所麻酔効果
を発揮することができる。したがって、本発明の局所麻
酔用経皮吸収型製剤は、臨床上極めて有効である。
【図1】高速液体クロマトグラフィーにて定量した局所
麻酔用経皮吸収型製剤サンプルの経時によるリドカイン
累積透過量を示すグラフである。
麻酔用経皮吸収型製剤サンプルの経時によるリドカイン
累積透過量を示すグラフである。
【図2】高速液体クロマトグラフィーにて定量した局所
麻酔用経皮吸収型製剤サンプルの経時によるリドカイン
累積透過量を示すグラフである。
麻酔用経皮吸収型製剤サンプルの経時によるリドカイン
累積透過量を示すグラフである。
【図3】高速液体クロマトグラフィーにて定量した局所
麻酔用経皮吸収型製剤サンプルの経時によるリドカイン
累積透過量を示すグラフである。
麻酔用経皮吸収型製剤サンプルの経時によるリドカイン
累積透過量を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 幹夫 東京都文京区関口二丁目3番3号 ニチバ ン株式会社内 (72)発明者 糠塚 ひろし 東京都文京区関口二丁目3番3号 ニチバ ン株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 支持体上に、局所麻酔薬を含有するゴム
系粘着剤組成物層を形成した局所麻酔用経皮吸収型製剤
において、該ゴム系粘着剤組成物層が、経皮吸収促進剤
として、N−メチル−2−ピロリドンを含有することを
特徴とする局所麻酔用経皮吸収型製剤。 - 【請求項2】 該ゴム系粘着剤組成物層が、経皮吸収促
進剤として、N−メチル−2−ピロリドンに加えて、脂
肪族炭化水素基の炭素原子数がいずれも6〜20の脂肪
族アルコール及びポリオキシエチレン脂肪族エーテルか
らなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物をさらに
含有する請求項1記載の局所麻酔用経皮吸収型製剤。 - 【請求項3】 局所麻酔薬が、リドカインまたはその薬
理学的に許容される塩である請求項1または2に記載の
局所麻酔用経皮吸収型製剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9221988A JPH1149670A (ja) | 1997-08-04 | 1997-08-04 | 局所麻酔用経皮吸収型製剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9221988A JPH1149670A (ja) | 1997-08-04 | 1997-08-04 | 局所麻酔用経皮吸収型製剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1149670A true JPH1149670A (ja) | 1999-02-23 |
Family
ID=16775327
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9221988A Pending JPH1149670A (ja) | 1997-08-04 | 1997-08-04 | 局所麻酔用経皮吸収型製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1149670A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002005790A1 (fr) * | 2000-07-13 | 2002-01-24 | Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. | Preparation d'adhesif |
KR20020026402A (ko) * | 2000-10-02 | 2002-04-10 | 한상철 | 피부투과도가 향상된 국소마취용 외용제 조성물 |
KR100623077B1 (ko) * | 2002-08-26 | 2006-09-18 | 지상철 | 에스(+)-이부프로펜을 함유하는 경피투여용 조성물 및이를 함유하는 경피투여용 패취제 |
WO2009060629A1 (ja) * | 2007-11-11 | 2009-05-14 | Medrx Co., Ltd. | リドカインテープ剤 |
JP2016094446A (ja) * | 2015-12-10 | 2016-05-26 | 伊藤忠ケミカルフロンティア株式会社 | 非水性貼付剤 |
US10765749B2 (en) | 2011-05-10 | 2020-09-08 | Itochu Chemical Frontier Corporation | Non-aqueous patch |
US10765640B2 (en) | 2011-09-27 | 2020-09-08 | Itochu Chemical Frontier Corporation | Non-aqueous patch |
US11278623B2 (en) | 2011-05-10 | 2022-03-22 | Itochu Chemical Frontier Corporation | Non-aqueous patch |
US11786455B2 (en) | 2011-05-10 | 2023-10-17 | Itochu Chemical Frontier Corporation | Non-aqueous patch |
-
1997
- 1997-08-04 JP JP9221988A patent/JPH1149670A/ja active Pending
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