JP3276188B2 - 貼付剤及びその製造方法 - Google Patents

貼付剤及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透湿性が良好で、皮膚
への刺激性が低くかつ薬物放出性が優れた貼付剤及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】貼付剤は皮膚を経由して薬物を体内循環
器系へ投与する製剤であって、粘着剤及び薬物からなる
粘着剤層が支持体の一面に積層された製剤であり、薬物
の血中濃度の持続性、薬物の投与方法の簡便性に優れて
いる。この貼付剤に使用されている粘着剤としてはアク
リル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコン系粘着剤などが
あり、このうちゴム系粘着剤は粘着性、弾性に優れてい
るので、ひろく使用されている。ゴム系粘着剤を貼付剤
の粘着剤として使用した場合、構成成分が疎水性である
ために皮膚表面に貼付した際、粘着剤によるかぶれなど
の皮膚障害が発生しやすかった。
【0003】このような問題を解決する貼付剤として特
開平1−297069号公報には、ゴム系粘着剤と、水
を吸収しゲル化膨潤する吸水高分子よりなる粘着剤組成
物が基材に積層されてなる貼付剤が提案され、特公昭5
4−44688号公報には、ゴム系粘着剤と水溶性ポリ
オールと水膨潤性高分子よりなる粘着剤組成物が通気性
基材に積層されてなる貼付剤が提案されている。
【0004】上記貼付剤は、ゴム系粘着剤の極性が向上
し、粘着剤によるかぶれが低下するが、発汗運動の際生
じる汗は吸水高分子又は水膨潤性高分子に吸収され、水
分の蒸散がおこりにくく、次第に透湿性が悪くなり、む
れを生じるようになる。
【0005】又、特公平3−67044号公報には、ゴ
ム系粘着剤に、親水性ポリマー、多価アルコール及び水
よりなる親水性ポリマー水溶液と薬効成分を添加したパ
ップ剤が提案されているが、このパップ剤は、水の蒸散
経路ができ、透湿性は良くなるが、薬物の放出性が悪い
という欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑み、透湿性が良好で、皮膚への刺激性が低く、かつ粘
着剤層からの薬物の放出性が良い貼付剤及びその製造方
法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明で使用されるゴム
系粘着剤とは、ゴム弾性体、粘着付与剤及び軟化剤より
なる。
【0008】上記ゴム弾性体としては、例えば、天然ゴ
ム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合
体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合
体、スチレン−エチレン・ブタジエン−スチレンブロッ
ク共重合体、スチレン−オレフィン−スチレンブロック
共重合体、ポリイソプレン、ポリブテン、ポリイソブチ
レン等があげられ、スチレン−イソプレン−スチレンブ
ロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロ
ック共重合体、スチレン−エチレン・ブタジエン−スチ
レンブロック共重合体、スチレン−オレフィン−スチレ
ンブロック共重合体等のA−B−A型ブロック共重合体
が好適に使用される。
【0009】上記A−B−A型ブロック共重合体の市販
品としては、シェル化学社製、商品名カリフレックスT
R−1101、TR−1102、TR−1107等があ
げられる。
【0010】ゴム系粘着剤中のゴム弾性体の含有量は、
少なくなると粘着力が低下し、多くなると高くなりすぎ
るので、5〜30重量%が好ましく、より好ましくは7
〜25重量%である。
【0011】上記粘着付与剤としては、ゴム系粘着剤の
粘着付与剤として一般に使用されているものが使用で
き、例えば、ロジン系樹脂、ポリテルペン樹脂、クマロ
ン−インデン樹脂、石油系樹脂、テルペン−フェノール
樹脂などがあげられる。
【0012】ゴム系粘着剤中の粘着付与剤の含有量は、
少なくなると粘着力が低下し、多くなると高くなりすぎ
るので、20〜50重量%が好ましく、より好ましくは
25〜45重量%である。
【0013】又、上記軟化剤としては、例えば、流動パ
ラフィン、液状ポリブテン、鉱油、ラノリン、液状ポリ
イソプレン、液状ポリアクリレート、ヘキサメチルテト
ラコサン、ヘキサメチルテトラコヘキサエン、α−オレ
フィンオリゴマーなどがあげられる。
【0014】ゴム系粘着剤中の軟化剤の含有量は、少な
くなると粘着力が高くなり、多くなると粘着力が低くな
ると共に糊残りするようになるので、25〜65重量%
が好ましく、より好ましくは30〜55重量%である。
【0015】上記ゴム系粘着剤には、必要に応じて、炭
酸カルシウム、酸化チタンなどの充填剤、ブチルヒドロ
キシトルエンなどの老化防止剤等が添加されてもよい。
【0016】本発明で使用されるセルロース粒子は結晶
セルロース、メチルセルロース及びヒドロキシプロピル
セルロースよりなる群から選ばれ、一種もしくは二種以
上が併用される。セルロース粒子の粒子径は、小さすぎ
ると薬物の放出性が悪くなり、大きすぎると粘着剤中で
の分散性がわるくなるので、1〜150μmであり、好
ましくは10〜120μmである。
【0017】上記結晶セルロース粉末は、α−セルロー
スが鉱酸で部分的に解重合されたもので、セルロースの
結晶領域を主として含む純粋な微結晶セルロースであり
(第十一改正日本薬局方解説書、D−537)、例え
ば、旭化成社製、商品名アビセルがあげられる。
【0018】上記メチルセルロースは、セルロースのメ
チルエーテルであり(第十一改正日本薬局方解説書、D
−934)、例えば、信越化学社製、商品名メトローズ
SM−25があげられる。
【0019】上記ヒドロキシプロピルセルロースは、セ
ルロースのヒドロキシプロピルエーテルであり(第十一
改正日本薬局方解説書、D−773)、たとえば信越化
学社製、商品名信越HPCMF−P、日本曹達社製、商
品名HPC−H等があげられる。
【0020】セルロース粒子の添加量は、少なすぎると
多価アルコール及び水と粘着剤中に均一に分散されず、
粘着剤層の透湿性が悪くなり、多すぎると粘着性が低下
するので、ゴム系粘着剤100重量部に対して1〜40
重量部であり、好ましくは5〜35重量部である。
【0021】本発明で使用される多価アルコールとして
は、例えば、グリセリン、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共
重合体などがあげられる。
【0022】上記多価アルコールは、単独で添加されて
もよく、2種以上添加されてもよく、その添加量は、少
なすぎると粘着剤層の透湿性が悪くなり、多すぎると粘
着剤層中に分散しにくくなり、貼付剤剥離後の糊残りが
生じるようになるので、ゴム系粘着剤100重量部に対
して1〜30重量部であり、好ましくは5〜25重量部
である。
【0023】本発明の貼付剤に存在する水の量は、少な
すぎると薬物の放出性が悪くなり、多すぎると粘着性が
悪くなるので、ゴム系粘着剤100重量部に対して0.
5〜25重量部であり、好ましくは1〜15重量部であ
る。
【0024】本発明で使用される薬物は、経皮的に生体
膜を透過しうる薬物であればよく、代表的な薬物として
は、インドメタシン、硝酸イソソルビド及びケトプロフ
ェンがあげられる。
【0025】本発明で使用される薬物は、上記のものに
限定されず、例えば、非ステロイド系抗炎症剤、コルチ
コステロイド剤、抗ヒスタミン剤、鎮痒剤、抗高血圧
剤、麻酔剤、抗真菌剤、抗てんかん剤、冠血管拡張剤、
ホルモン類、筋弛緩剤、消炎・鎮痛剤、局所刺激剤等が
あげられる。
【0026】上記非ステロイド系抗炎症剤としては、例
えば、ピロキシカム、フェニルブタゾン、アセチルサリ
チル酸、フルフェナム酸、イブプロフェン、ケトプロフ
ェン、フルルビプロフェン、スリンダク、インドメタシ
ン、ジクロフェナック、アンフェナック、フェンブフェ
ン、チノリジン、エモルファゾンなどがあげられる。
【0027】上記コルチコステロイド剤としては、例え
ば、プレトニゾロン、プロピオン酸クロベタゾールなど
があげられる。上記抗ヒスタミン剤としては、例えば、
ジフェンヒドラミン、ジフェニルイミダゾール、クロル
フェニラミンなどがあげられる。上記鎮痒剤としては、
例えば、クロタミトンなどがあげられる。
【0028】上記抗高血圧剤としては、例えば、クロニ
ジン、ニフェジピン、プロプラノールなどがあげられ
る。上記麻酔剤としては、例えば、リドカイン、ベンゾ
カインなどがあげられる。
【0029】上記抗真菌剤としては、例えば、クロトリ
マゾール、ペンタマイシンなどがあげられる。上記抗て
んかん剤としては、例えば、ニトロゼパム、メプロバメ
ール、などがあげられる。
【0030】上記冠血管拡張剤としては、例えば、ニト
ログリセリン、硝酸イソソルビドなどがあげられる。上
記ホルモン剤としては、例えば、エストラジオールなど
があげられる。
【0031】上記筋弛緩剤としては、例えば、塩酸エペ
リゾンなどがあげられる。上記消炎・鎮痛剤としては、
例えば、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、グ
リチルリチン酸、グリチルレチン酸、ボルネオール、お
うばく末、塩酸ベルベリルなどがあげられる。
【0032】上記局所刺激剤としては、例えば、トウガ
ラシ末、トウガラシエキス、トウガラシチンキ、カプサ
イシン、ノニル酸ワニリルアミド、テレピン油、dl─カ
ンフル、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸−β−ブトキ
シエチル、はっか油、1−メントール、ユーカリ油など
があげられる。
【0033】上記薬物の添加量は、薬物の種類、貼付剤
の使用目的などにより異なるが、少なすぎると所期の薬
効が期待できなく、多すぎるとそれ以上の薬効が期待で
きず薬害が発生するようになると共にゴム系粘着剤との
相溶性が悪くなるので、ゴム系粘着剤100重量部に対
して0.1〜30重量部である。
【0034】また、薬物の生体内への吸収性を向上させ
るために、乳酸、マレイン酸、フマル酸、N−ラウロイ
ルサルコシン(塩)、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル(塩)、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル(塩)などの吸収促進剤が粘着剤に添加されてもよ
い。
【0035】本発明で使用される支持体は、透湿性を有
するものであり、貼付時に皮膚の伸縮に追従しうる柔軟
性を有するものが好ましく、例えば、ポリエステル、ポ
リエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リエチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、酢酸
セルロース等のプラスチックの孔径0.1〜60μmの
穴あきフィルム、これらプラスチックの織布又は不織
布、紙、ポリウレタンフィルムなどがあげられる。
【0036】不織布、織布又は紙の厚みは5〜2000
μmが好ましく、ポリウレタンフィルム及び穴あきプラ
スチックフィルムの厚みは5〜100μmが好ましい。
【0037】本発明の粘着剤は、上記ゴム系粘着剤、セ
ルロース粒子、多価アルコール、水及び薬物からなるも
のであり、上記支持体の一面に積層され、粘着剤層とな
されており、セルロース粒子は粘着剤層中に、粒子状で
存在している。粘着剤層の厚みは使用目的により異なる
が、好ましくは10〜400μmである。
【0038】貼付剤は、使用時までその粘着性層表面を
保護するために、通常はその表面に剥離紙が備えられて
いる。剥離紙としてはポリエステルフィルム、ポリプロ
ピレンフィルム、ポリエチレンコート上質紙、ポリエチ
レンコートグラシン紙、ポリオレフィンコートグラシン
紙をシリコン処理されたもの等が好適に用いられる。剥
離紙の厚みは1000μm以下が好ましく、より好まし
くは20〜200μmである。
【0039】本発明の貼付剤の製造方法は、前記セルロ
ール粒子が粘着剤層中に粒子状に存在すれば、任意の方
法が採用されてよく、例えば、ゴム系粘着剤100重量
部、結晶セルロース、メチルセルロース及びヒドロキシ
プロピルセルロースよりなる群から選ばれた、一種以上
の、粒子径1〜150μmのセルロース粒子1〜40重
量部及び薬物0.1〜30重量部よりなる混合物を70
〜110℃に加熱溶融して得られた溶融物に、多価アル
コール1〜30重量部と水1〜70重量部を添加し、5
〜60分間混練した後、ホットメルト塗工機で透湿性を
有する支持体の一面に、70〜110℃で塗布する方法
があげられる。
【0040】しかしながら、セルロース粒子が多価アル
コールと水の混合液に分散されてなる分散液を使用す
る、本発明2の製造方法が好ましい。
【0041】本発明2の製造方法は、まず、ゴム系粘着
剤を溶融し、70〜110℃に保つ。上記溶融混練温度
は、一般に70〜200℃であり、高温で混練した後、
冷却して、70〜110℃に保持すればよく、又、窒素
雰囲気で行うのが好ましい。
【0042】一方、セルロース粒子を、多価アルコール
と水の混合液に分散して分散液を作成する。結晶性セル
ロースは水に溶解しないので、そのまま混合液に添加分
散すればよいが、メチルセルロース及びヒドロキシプロ
ピルセルロースは、低温では水に溶解されるので、溶解
されないように70〜110℃の混合液に添加分散する
必要がある。
【0043】水は70〜110℃のゴム系粘着剤に添加
し、その温度範囲でホットメルト塗工するのであるか
ら、蒸発して減少する。従って、水は塗工後の粘着剤層
中に0.5〜25重量部残存するように、ゴム系粘着剤
100重量部に対して1〜70重量部添加する。
【0044】薬物は、そのままゴム系粘着剤に添加しも
よいし、上記分散液に分散し、セルロース粒子と共に添
加してもよい。
【0045】上記ゴム系粘着剤と上記分散液と薬物との
混練時間は、短すぎるとセルロース粒子が均一に分散さ
れず、長すぎると水が蒸発して含有量が少なくなるの
で、5〜60分であり、好ましくは20〜45分であ
る。又、混練方法は任意の方法が採用されてよいが、一
般に、攪拌混合方法が用いられ、攪拌の回転数は遅すぎ
るとセルロース粒子が均一に分散されるのに時間がかか
り、速すぎると剪断応力によりセルロース粒子が破壊さ
れ小さくなるので、好ましくは10〜75rpmであ
る。
【0046】本発明2においては、上記混練された混練
物は、次にホットメルト塗工機で透湿性を有する支持体
の一面に塗布する。混練物の温度は、低くなると塗布し
にくくなり、高くなると水が蒸発しやすくなるので、7
0〜110℃に保持し、塗布して粘着剤層を積層する。
尚、剥離紙に混練物を塗布し粘着剤層を形成した後、透
湿性を有する支持体の一面に転写し、積層してもよい。
【0047】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。尚、以下
「部」とあるのは「重量部」を意味する。また、セルロ
ース粒子分散性試験、水含有量試験、ラット貼付試験、
透湿性試験及び人貼付性試験についての評価法及び測定
法は次のとおりである。
【0048】1)セルロース粒子分散性試験 貼付剤( 面積3.14cm2 )の粘着剤層におけるセル
ロース粒子の存在状態を顕微鏡を用いて評価した。 ○:粘着剤層に粒子状で存在している。 ×:粘着剤層に粒子状で存在していない。
【0049】2)水含有量試験 貼付剤( 面積1cm2 )を平沼微量水分測定装置(平沼
産業社製、AQアクアカウンター)でカールフィッシャ
電量滴定法によりゴム系粘着剤100部に対する量を測
定した。
【0050】3)ラット貼付試験 皮膚移行性 ウイスター系ラットの脱毛した背部に貼付剤( 面積3.
14cm2 )を貼付し、12時間後にこれを剥離して回
収した。回収した貼付剤をメタノール30mlで抽出処
理し、貼付剤中の薬物の残存量を高速液体クロマトグラ
フィーにより測定し、貼付剤に残存した薬物量を百分率
で示した。尚、nは4であり、平均値で示した。
【0051】皮膚刺激性 皮膚移行性試験の貼付剤剥離30分後の皮膚の紅斑状態
を目視で観察し、次の3段階判定で評価した。 0:紅斑なし 1:かろうじて識別できる軽度の紅斑 2:明らかな紅斑 尚、nは4であり、平均値で示した。
【0052】4)透湿性試験 JIS Z 0208に準じて行った。カップに無水塩
化カルシウム12gを入れ、カップの口を貼付剤で密閉
し、温度40±1℃、湿度90±2%の恒温恒湿室に入
れ24時間放置後、塩化カルシムの質量増加を測定し
た。 5)人貼付性試験 健常人の前腕部に貼付剤(面積12cm2 )を12時間
貼付し、貼付剤の貼付性、糊残り及び貼付剤による刺激
性を次のように判定した。 貼付性 ○:貼付剤の残存貼付面積95%以上 △:貼付剤の残存貼付面積75%より大きく95%より
小さい ×:貼付剤の残存貼付面積75%以下 糊残り ○:剥離後粘着剤が皮膚上に残らなかった。 ×:剥離後粘着剤が皮膚上に残った。 刺激性 0:紅斑なし 1:かろうじて識別できる軽度の紅斑 2:明らかな紅斑
【0053】実施例1〜16、比較例1〜11 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(シ
ェル化学社製、商品名カリフレックスTR−1107)
15重量部、脂環族水素添加石油樹脂(荒川化学社製、
商品名アルコーン−P90)40重量部、ポリブデン
(日石化学社製、商品名HV−300)5重量部及び流
動パラフィン(日興製薬社製、商品名流動パラフィン薬
局方)40重量部を溶融混合機(特殊機化社製、商品名
T.K.コンビミックス2T−100型)に供給し、攪
拌及び窒素置換しながら150℃に昇温し、溶融させ、
ゴム系粘着剤を得た。
【0054】得られたゴム系粘着剤を、攪拌しながら表
1〜3に示した温度(粘着剤温度)に冷却し、表1〜3
に示した所定量の結晶セルロース(旭化成社製、商品名
アビセル)、メチルセルロース(信越化学社製、商品名
メトローズSM−25)若しくはヒドロキシプロピルセ
ルロース(信越化学社製、商品名信越HPCMF−P)
をグリセリンと水との混合液に添加分散した分散液及び
薬物を、順次、ゴム系粘着剤に添加し、、65rpmの
回転速度で、所定時間混練して混練物を得た。得られた
混練物をホットメルト塗工機(由利ロール機械社製、商
品名GPD300E)に供給し、表1〜3に示した所定
塗工温度でポリエチレンコート上質紙上に150μmの
厚みで塗布し、粘着剤層を形成し、粘着剤層上に厚さ3
0μmのポリプロピレン不織布を積層して、貼付剤を得
た。得られた貼付剤の物性を測定し、結果を表4〜6に
示した。
【0055】比較例12 粒子径70〜130μmのヒドロキシプロピルセルロー
ス(信越化学社製、信越HPCMF−P)14部を、グ
リセリン14部と水2.5部よりなる25℃の混合液に
溶解して、ゴム系粘着剤に添加した以外は実施例5と同
様にして貼付剤をえ、同様にして物性を測定した。結果
を表6に示した。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】
【表5】
【0061】
【表6】
【0062】
【発明の効果】本発明の貼付剤は、ゴム系粘着剤に結晶
セルロース、メチルセルロース及びヒドロキシプロピル
セルロースよりなる群から選ばれた一種以上の粒子径1
〜150μmのセルロース粒子、多価アルコール、水及
び薬物よりなる粘着剤層が透湿性を有する支持体の一面
に積層された貼付剤であって、ゴム系粘着剤層中に上記
セルロース粒子が粒子状で分散された状態にあり、水が
0.5〜25重量部存在するので、透湿性が良好で、皮
膚への刺激性が低く、かつ粘着剤層からの薬物の放出性
が良い。本発明の貼付剤の製造方法は、70〜110℃
のゴム系粘着剤に、粒子径1〜150μmのセルロース
粒子が多価アルコールと水の混合液に分散された分散液
を添加し、5〜60分間攪拌混練した後、70〜110
℃でホットメルト塗工するのであるから、セルロース粒
子がゴム系粘着剤層中に粒子状で均一に分散した貼付剤
を容易に製造することができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム系粘着剤100重量部、結晶セルロ
    ース、メチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロ
    ースよりなる群から選ばれた、一種以上の、粒子径1〜
    150μmのセルロース粒子1〜40重量部、多価アル
    コール1〜30重量部、水0.5〜25重量部及び薬物
    0.1〜30重量部よりなる粘着剤層が、透湿性を有す
    る支持体の一面に積層されており、前記セルロース粒子
    が粘着剤層中に粒子状で存在していることを特徴とする
    貼付剤。
  2. 【請求項2】 70〜110℃の溶融状態のゴム系粘着
    剤100重量部に、結晶セルロース、メチルセルロース
    及びヒドロキシプロピルセルロースよりなる群から選ば
    れた、一種以上の、粒子径1〜150μmのセルロース
    粒子1〜40重量部が多価アルコール1〜30重量部と
    水1〜70重量部よりなる混合液に分散されてなる分散
    液と薬物0.1〜30重量部を添加し、5〜60分間混
    練した後、ホットメルト塗工機で透湿性を有する支持体
    の一面に、70〜110℃で塗布することを特徴とする
    請求項1記載の貼付剤の製造方法。
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