JPH1148988A - ステアリングブッシュ - Google Patents

ステアリングブッシュ

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JPH1148988A
JPH1148988A JP9220785A JP22078597A JPH1148988A JP H1148988 A JPH1148988 A JP H1148988A JP 9220785 A JP9220785 A JP 9220785A JP 22078597 A JP22078597 A JP 22078597A JP H1148988 A JPH1148988 A JP H1148988A
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Kazunari Nakahara
一成 中原
Katsutoshi Ota
勝敏 太田
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Kurashiki Kako Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ブッシュの利点を維持しつつ、軸方向のばね定
数を小さく、捩り方向のばね定数を大きくし得るように
して、振動吸収性と操舵安定性との両立を図り、操舵力
等の作用時でも振動吸収性を良好に維持し得るステアリ
ングブッシュを提供する。 【解決手段】ステアリングブッシュAは、内筒1と外筒
2との間でこれら両筒と同心状に配置されかつ軸方向の
長さが内筒及び外筒のそれよりも短い中間筒3と、少な
くとも中間筒の外周面と外筒の内周面との間及び中間筒
が存在しない軸方向の位置における内筒の外周面と外筒
の内周面との間に充填されかつそれらの面にそれぞれ固
着されたラバーブッシュ4とを備える。中間筒の内周面
と内筒の外周面とは、円周方向全周に亘って該両筒の軸
方向の相対的変位を許容し得る略一定の隙間を隔てて近
接して対向しているとともに、両筒の軸回りの相対的変
位を規制するように断面の輪郭が真円以外の形状に形成
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のステアリ
ング装置において振動吸収のために装備されるステアリ
ングブッシュに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のステアリング装置におい
ては、路面側からステアリングシャフトを介してステア
リングホイールに伝達される振動を吸収するための種々
のものが提案され、実用化されており、以下にその代表
的な3種類のものについて説明する。
【0003】第1のものは、例えば実開昭62−104
024号公報に開示されるように、ステアリングシャフ
ト系の軸部材と該軸部材に遊嵌する管状部材との間に介
設されるステアリングブッシュである。この種のブッシ
ュは、軸部材の外周面又は軸部材が貫通する内筒の外周
面と管状部材内に嵌着される外筒の内周面との間にラバ
ーブッシュを充填し、かつ該ラバーブッシュを軸部材又
は内筒の外周面及び外筒の内周面にそれぞれ固着してな
る。
【0004】第2のものは、例えば特公平7−1129
2号公報に開示されるように、ステアリングシャフト系
の二つの軸部材同士の間に介設されるステアリングラバ
ーカップリングである。この種のラバーカップリング
は、一般的には補強帯を埋設したラバーからなる盤体
と、該盤体の軸芯周りに保持された偶数個の取付け具と
で構成され、使用時には上記偶数個の取付け具のうち、
盤体の軸芯周りに一つ置きのものを一方の軸部材に取り
付け、残りのものを他方の軸部材に取り付けるようにな
っている(上記例示の公報の第6図及び第7図参照)。
【0005】第3のものは、例えば実開昭56−152
771号公報に開示されるように、ステアリングシャフ
ト自体に振動吸収機能を待たせた振動吸収ステアリング
シャフトである。この種のシャフトは、断面太鼓形の嵌
合孔を内腔に有する管軸と、該管軸の嵌合孔よりも適宜
小さい断面太鼓形に形成されかつ嵌合孔に挿通される中
実軸と、該中実軸の外周面と上記管軸の嵌合孔の内周面
との間に充填されかつそれらの面にそれぞれ固着された
ラバーブッシュとで構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ステアリン
グ装置の振動吸収手段としては、振動吸収性と操舵安定
性とを両立させる必要があるために、軸方向のばね定数
を小さくし、捩り方向のばね定数を大きくすることが望
ましい。
【0007】しかるに、上記従来のステアリングブッシ
ュでは、ラバーブッシュの硬さにより軸方向のばね定数
と捩り方向のばね定数とが共に定まり、両ばね定数の比
を適宜設定することができない。
【0008】これに対し、ラバーカップリングでは、上
記例示の公報(特公平7−11292号)に開示するよ
うに、盤体を樹脂や金属等の剛性を有する材質で形成す
る一方、該盤体の各取付け具を保持する貫通孔の内周面
と各取付け具の外周面と間に弾性スリーブを介設するこ
とにより、軸方向のばね定数を小さくし、捩り方向のば
ね定数を大きくすることができる。しかし、この場合、
部品点数が多くなり、コストが高くなるという問題があ
る。また、ラバーカップリングは径が比較的大きなもの
であるため、その配置に関し制約を受け、汎用性に欠け
るという問題もある。
【0009】また、振動吸収ステアリングシャフトで
は、管軸の嵌合孔及び中実軸の断面形状が太鼓形であ
り、操舵力等が作用したときの両軸の軸回りの相対的変
位が規制されることから、その両軸間に充填されるラバ
ーブッシュの硬さを低くして軸方向のばね定数を小さく
した場合でも操舵力等が作用したときの捩り方向のばね
定数を大きくすることができる。しかし、操舵力等が作
用して両軸の軸回りの相対的変位が規制されていると
き、つまり中実軸の外周面と管軸の嵌合孔の内周面とが
その間のラバーブッシュを圧縮して互いに押圧し合って
いるときには、ラバーブッシュの弾性変形が抑制される
ため、軸方向のばね定数が大きくなり、振動吸収機能が
損なわれる欠点がある。
【0010】本発明はかかる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その課題とするところは、特に従来のステアリ
ングブッシュの利点つまりコンパクトで汎用性に優れた
点を維持しつつ、その軸方向のばね定数を小さく、捩り
方向のばね定数を大きくし得るようにして、振動吸収性
と操舵安定性との両立を図ることができ、また操舵力等
が作用しているときでも軸方向のばね定数が大きくなる
のを防止して振動吸収性を良好に維持し得るステアリン
グブッシュを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1に係る発明は、ステアリングホイールの操
舵力をステアリングギヤボックスに伝達するステアリン
グシャフト系の軸部材と該軸部材に遊嵌する管状部材と
の間に介設されるステアリングブッシュとして、上記軸
部材が貫通し該軸部材と結合される内筒と、該内筒の外
周に同心状に配置されかつ上記管状部材内に嵌着される
外筒と、上記内筒と外筒との間でこれら両筒と同心状に
配置されかつ軸方向の長さが内筒及び外筒のそれよりも
短い中間筒と、少なくとも上記中間筒の外周面と外筒の
内周面との間及び中間筒が存在しない軸方向の位置にお
ける内筒の外周面と外筒の内周面との間に充填されかつ
それらの面にそれぞれ固着されたラバーブッシュとを備
える構成とする。また、上記中間筒の内周面と内筒の外
周面とを、円周方向全周に亘って該両筒の軸方向の相対
的変位を許容し得る略一定の隙間を隔てて近接して対向
させるとともに、両筒の軸回りの相対的変位を規制する
ように断面の輪郭を真円以外の形状に形成する。
【0012】これにより、ステアリングブッシュに対し
軸方向の振動が入力するとき、つまり内筒と外筒との間
で軸方向の相対的変位が生じるときには、内筒と中間筒
との間の軸方向の相対的変位が許容されることから、ラ
バーブッシュのうち、内筒の外周面と外筒の内周面との
間に充填された部分のみが弾性変形を生じることにな
り、その結果、軸方向のばね定数は小さく、振動が効果
的に吸収される。一方、ステアリングブッシュに対し操
舵力等の捩り力が入力するとき、つまり内筒と外筒との
間で軸回りの相対的変位が生じるときには、内筒と中間
筒との間の軸回りの相対的変位が規制され、両筒が一体
となって外筒に対し軸回りに相対変位することから、ラ
バーブッシュは、内筒の外周面と外筒の内周面との間に
充填された部分のみならず中間筒の外周面と外筒の内周
面との間に充填された部分も弾性変形を生じることにな
り、その結果、捩り方向のばね定数は大きく、操舵力等
の伝達が確実にかつ迅速に行われて操舵安定性が良好な
ものとなる。しかも、操舵力等の捩り力が入力している
ときでも、内筒の外周面と外筒の内周面との間の間隔が
変化することはないので、その間のラバーブッシュの弾
性変形により軸方向のばね定数は小さいままであり、振
動吸収性は良好に維持される。さらに、ステアリングブ
ッシュは、ステアリングシャフト系の軸部材と該軸部材
に遊嵌する管状部材との間に介設されるコンパクトなも
ので、他の部品の配置レイアウトを変更することなく使
用することができ、汎用性に優れる。ここで、ステアリ
ングシャフト系とは、ステアリングホイールとステアリ
ングギヤボックスとの間の一連の部材を意味し、ステア
リングギヤボックスの軸部材等も含む。
【0013】請求項2に係る発明は、請求項1記載のス
テアリングブッシュにおいて、上記中間筒の内周面と内
筒の外周面との間にもラバーブッシュを充填する構成と
する。これにより、中間筒と内筒とが直接接触すること
はなく、騒音の発生が防止される。但し、この場合、ラ
バーブッシュは中間筒の内周面と内筒の外周面の両方に
固着されるものではない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0015】図1ないし図3は本発明の第1の実施形態
に係わるステアリングブッシュAを示す。ステアリング
ブッシュAは、図示していないがステアリングホイール
の操舵力をステアリングギヤボックスに伝達するステア
リングシャフト系の軸部材と該軸部材が遊嵌する管状部
材との間に介設されるものであり、その大きさは、車種
や介設される個所により異なるが、通常は外径が32〜
35mm、軸方向長さが25mm程度である。
【0016】上記ステアリングブッシュAは、中空円筒
状の内筒1と、該内筒1の外周に同心状に配置されかつ
軸方向の長さが内筒1のそれと同一である中空円筒状の
外筒2と、上記内筒1と外筒2との間でこれら両筒1,
2と同心状に配置されかつ軸方向の長さが内筒1及び外
筒2のそれよりも短い中空円筒状の中間筒3と、これら
三つの筒1〜3の間つまり中間筒3が存在しない軸方向
の位置における内筒1の外周面と外筒2の内周面との
間、中間筒3の外周面と外筒2の内周面との間及び内筒
1の外周面と中間筒3の内周面との間に充填されたラバ
ーブッシュ4とからなる。上記内筒1、外筒2及び中間
筒3はいずれも鉄鋼等の金属又は樹脂からなり、内筒1
はその中空内をステアリングシャフト系の軸部材が貫通
し該軸部材と結合され、外筒2はステアリングシャフト
系の管状部材に嵌着される。上記ラバーブッシュ4は内
筒1の外周面、外筒2の内周面及び中間筒3の外周面に
それぞれ接着剤により固着されているが、中間筒3の内
周面には固着されていない。尚、以下の説明では、ラバ
ーブッシュ4のうち、中間筒3が存在しない軸方向の位
置における内筒1の外周面と外筒2の内周面との間に充
填された部分を4a、中間筒3の外周面と外筒2の内周
面との間に充填された部分を4b、内筒1の外周面と中
間筒3の内周面との間に充填された部分を4cとして区
別して説明する。
【0017】上記中間筒3の内周面と内筒1の外周面と
は、円周方向全周に亘って該両筒1,3の軸方向の相対
的変位を許容し得る略一定(具体的には0.2〜1.0
mm)の隙間eを隔てて近接して対向しているとともに、
両筒1,3の軸回りの相対的変位を規制するように断面
の輪郭が略楕円形状に形成されている。内筒1の内周
面、中間筒3の外周面、外筒2の内周面及び外周面はい
ずれも断面の輪郭が真円形状に形成されている。
【0018】次に、上記第1の実施形態の作用・効果に
ついて説明するに、ステアリングブッシュAに対し軸方
向の振動が入力するとき、つまり内筒1と外筒2との間
で軸方向の相対的変位が生じるときには、内筒1と中間
筒3との間に軸方向の相対的変位を許容し得る隙間eが
形成され、かつその隙間eに充填されたラバーブッシュ
4cは内筒1の外周面に固着されているが中間筒3の内
周面には固着されていないので、ラバーブッシュ4のう
ち、内筒1の外周面と外筒の2内周面との間に充填され
た部分4aのみが弾性変形を生じることになる。その結
果、ステアリングブッシュAにおける軸方向のばね定数
は小さく、自動車の加速時及び悪路走行時におけるステ
アリングシャフト方向の振動を効果的に吸収することが
できる。
【0019】一方、ステアリングブッシュAに対し捩り
力が入力するとき、つまり内筒1と外筒2との間で軸回
りの相対的変位が生じるときには、内筒1の外周面及び
中間筒3の内周面は、その間の隙間eが極僅かでありか
つ断面の輪郭が真円以外の略楕円形状に形成されている
ため、両筒1,3の軸回りの相対的変位が規制され、両
筒1,3が一体となって外筒2に対し軸回りに相対変位
する。そのため、ラバーブッシュ4は、内筒1の外周面
と外筒2の内周面との間に充填された部分4aのみなら
ず中間筒3の外周面と外筒2の内周面との間に充填され
た部分4bも弾性変形を生じることになり、ステアリン
グブッシュAにおける捩り方向のばね定数は大きくな
る。その結果、ステアリングホイールの操舵力がステア
リングギヤボックス側に迅速かつ確実に伝達され、また
操舵輪に外力が作用したときステアリングブッシュAの
軸回りの弾性変形に起因して操舵輪が操舵方向に変位す
るのを防止することができ、操舵安定性を高めることが
できる。
【0020】その上、ステアリングブッシュAにおける
軸方向のばね定数と捩り方向のばね定数との比は、中間
筒3の外周面と外筒2の内周面との間に充填されたラバ
ーブッシュ4bの長さ(つまり中間筒3の軸方向長さ)
及び肉厚(つまり中間筒3の外周面と外筒2の内周面と
の間の間隔)によって容易にかつ適切に調節することが
できる。また、ステアリングブッシュAに操舵力等の捩
り力が入力しているときでも、内筒1の外周面と外筒2
の内周面との間の間隔が変化することはないので、その
間のラバーブッシュ4aの弾性変形により軸方向のばね
定数は小さいままであり、振動吸収性を良好に維持でき
る。さらに、上記中間筒3の内周面と内筒1の外周面と
の間にラバーブッシュ4cが充填されているため、捩り
力が入力しているときでも該両筒1,3が直接接触する
ことはなく、騒音の発生を防止することができる。
【0021】加えて、ステアリングブッシュAは、ステ
アリングシャフト系の軸部材と該軸部材に遊嵌する管状
部材との間に介設されるコンパクトなもので、他の部品
の配置レイアウトを変更することなく使用することがで
きるので、小型車等にも適用することができ、汎用性に
優れる。
【0022】尚、上記第1の実施形態では、内筒1と中
間筒3との軸回りの相対的変位を規制するために、内筒
1の外周面及び中間筒3の内周面を、断面の輪郭が略楕
円形状になるように形成したが、本発明は、これらの断
面の輪郭を真円以外の形状にすればよく、図4ないし図
6はそれぞれ別の実施形態を示す。
【0023】すなわち、図4に示す第2の実施形態で
は、中間筒3の内周面には軸芯を挟んで対向する2個所
にそれぞれ半径方向外方に凹陥してなる凹部5,5が形
成され、内筒1の外周面には該凹部5,5に対応して半
径方向外方に突出する凸部6,6が形成されている。図
5に示す第3の実施形態では、内筒1の外周面及び中間
筒3の内周面は、円周方向に凹部と凸部を交互に形成し
て断面の輪郭が波を打った形状に形成されている。図6
に示す第4の実施形態では、内筒1の外周面及び中間筒
3の内周面は、軸芯に対称な二つの円弧面と二つの平坦
面とからなる断面の輪郭が太鼓形に形成されている。
尚、第2〜第4の実施形態の場合、いずれもステアリン
グブッシュAのその他の構成は、第1の実施形態のそれ
と同じであり、同一部材には同一符号を付してその説明
は省略する。
【0024】そして、上記第2〜第4のいずれの実施形
態においても、第1の実施形態の場合と同様の作用効果
を奏することができるのは勿論である。
【0025】また、上記第1〜第4の実施形態では、ス
テアリングブッシュAの製造方法としては、内筒1の外
周面、外筒2の内周面及び中間筒3の外周面にそれぞれ
接着剤を塗布し、これらを成形型内に所定状態でセット
した後、型閉じをし溶融したラバー材料を型内に注入す
るいわゆる一体成形法が用いられるが、図7に示す第5
の実施形態では、ステアリングブッシュBの製造方法
は、別体成形と圧入とを用いてなる。
【0026】すなわち、上記ステアリングブッシュB
は、中空円筒状の内筒11と、該内筒11の外周に同心
状に配置されかつ軸方向の長さが内筒11のそれと同一
である中空円筒状の外筒12と、上記内筒11と外筒1
2との間でこれら両筒11,12と同心状に配置されか
つ軸方向の長さが内筒11及び外筒12のそれよりも短
い中空円筒状の中間筒13と、上記外筒12の内周面に
外周面が接触した状態で該外筒12と中間筒13との間
に配置されかつ軸方向の長さが中間筒13のそれと同一
である中空円筒状のシールスリーブ14と、上記中間筒
13及びシールスリーブ14が存在しない軸方向の位置
における内筒11の外周面と外筒12の内周面との間に
充填されかつそれらの面にそれぞれ固着された第1のラ
バーブッシュ15と、上記中間筒13の外周面とシール
スリーブ14の内周面との間に充填されかつそれらの面
にそれぞれ固着された第2のラバーブッシュ16とから
なる。
【0027】上記中間筒13の内周面と内筒11の外周
面とは、第1の実施形態の場合と同様に、円周方向全周
に亘って該両筒11,13の軸方向の相対的変位を許容
し得る略一定の隙間eを隔てて近接して対向していると
ともに、両筒11,13の軸回りの相対的変位を規制す
るように断面の輪郭が真円以外の形状、例えば第1の実
施形態の如く楕円形状等に形成されている。但し、中間
筒13の内周面と内筒11の外周面との間には、第1の
実施形態の場合のようにラバーブッシュは充填されてい
ない。尚、図7中、C.L.はステアリングブッシュB
の中心線であり、図ではステアリングブッシュBの下半
分を省略している。
【0028】そして、ステアリングブッシュBの製造方
法としては、先ず、内筒11の外周面と外筒12の内周
面との間に第1のラバーブッシュ15を充填してなる第
1の組体を一体成形法により形成する。続いて、中間筒
13の外周面とシールスリーブ14の内周面との間に第
2のラバーブッシュ16を充填してなる第2の組体を同
じく一体成形法により形成する。しかる後、上記第1の
組体における内筒11の外周面と外筒12の内周面との
間で第1のラバーブッシュ15が存在しない空間内に、
上記第2の組体を圧入し、以上によって、ステアリング
ブッシュBが製造される。
【0029】図8は本発明のステアリングブッシュ及び
従来技術1〜3について、それぞれ捩り方向の静ばね定
数と軸方向の静ばね定数との関係を示す特性図であり、
図9は本発明のステアリングブッシュ及び従来技術1,
2について、それぞれ捩り方向の動ばね定数と軸方向の
動ばね定数との関係を示す特性図である。ここで、従来
技術1は従来の技術の項で述べたステアリングブッシュ
に属するものであり、従来技術2は同じくステアリング
ラバーカップリングに属するものであり、従来技術3は
同じく振動吸収ステアリングシャフトに属するものであ
る。
【0030】図8及び図9から分かるように、本発明の
ステアリングブッシュは、従来のステアリングブッシュ
及び振動吸収ステアリングシャフトに比べて、軸方向の
ばね定数(K1)と捩り方向のばね定数(K2)との比
(K1/K2)が小さく、ステアリングラバーカップリ
ングのそれに近い値となる。
【0031】図10は本発明のステアリングブッシュ
A,Bのうち、内筒1,11の外周面と中間筒3,13
の内周面との間の隙間eの異なる2種類のものについ
て、捩り角度と捩りトルクとの関係を示す特性図であ
り、図中実線は上記隙間eが大きいものの特性線を示
し、破線は隙間eが小さいものの特性線を示す。この図
からは、捩り角度が小さい範囲で生じるリニア領域(捩
りトルクが殆どゼロの領域)R1,R2(R1>R2)
が内筒1,11の外周面と中間筒3,13の内周面との
間の隙間eに応じて変化することが分かる。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明のステアリングブ
ッシュによれば、ブッシュ本来のコンパクトで汎用性に
優れるという利点を有しながら、軸方向のばね定数を小
さくし、捩り方向のばね定数を大きくすることができる
ので、振動吸収性と操舵安定性との両立を有効に図るこ
とができる。しかも、操舵力等が作用しているときでも
軸方向のばね定数が変化することはなく、振動吸収性を
良好に維持することができる。
【0033】特に、請求項2に係る発明では、中間筒と
内筒との接触による騒音の発生を防止できるという効果
をも併有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るステアリングブ
ッシュの一部を切開した側面図である。
【図2】図1のX−X線における断面図である。
【図3】図1のY−Y線における断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態を示す図3相当図であ
る。
【図5】同じく第3の実施形態を示す図3相当図であ
る。
【図6】同じく第4の実施形態を示す図3相当図であ
る。
【図7】本発明の第5の実施形態に係るステアリングブ
ッシュの縦断側面図である。
【図8】本発明のステアリングブッシュ及び従来技術に
ついての捩り方向の静ばね定数と軸方向の静ばね定数と
の関係を示す特性図である。
【図9】同じく捩り方向の動ばね定数と軸方向の動ばね
定数との関係を示す特性図である。
【図10】本発明のステアリングブッシュにおける捩り
角度と捩りトルクとの関係を示す特性図である。
【符号の説明】
A,B ステアリングブッシュ 1,11 内筒 2,12 外筒 3,13 中間筒 4,15,16 ラバーブッシュ e 隙間

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングホイールの操舵力をステア
    リングギヤボックスに伝達するステアリングシャフト系
    の軸部材と該軸部材に遊嵌する管状部材との間に介設さ
    れるステアリングブッシュであって、 上記軸部材が貫通し該軸部材と結合される内筒と、 該内筒の外周に同心状に配置されかつ上記管状部材内に
    嵌着される外筒と、 上記内筒と外筒との間でこれら両筒と同心状に配置され
    かつ軸方向の長さが内筒及び外筒のそれよりも短い中間
    筒と、 少なくとも上記中間筒の外周面と外筒の内周面との間及
    び中間筒が存在しない軸方向の位置における内筒の外周
    面と外筒の内周面との間に充填されかつそれらの面にそ
    れぞれ固着されたラバーブッシュとを備えており、 上記中間筒の内周面と内筒の外周面とは、円周方向全周
    に亘って該両筒の軸方向の相対的変位を許容し得る略一
    定の隙間を隔てて近接して対向しているとともに、両筒
    の軸回りの相対的変位を規制するように断面の輪郭が真
    円以外の形状に形成されていることを特徴とするステア
    リングブッシュ。
  2. 【請求項2】 上記中間筒の内周面と内筒の外周面との
    間にもラバーブッシュが充填されている請求項1記載の
    ステアリングブッシュ。
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