JPH1148605A - 記録用紙 - Google Patents

記録用紙

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JPH1148605A
JPH1148605A JP10155868A JP15586898A JPH1148605A JP H1148605 A JPH1148605 A JP H1148605A JP 10155868 A JP10155868 A JP 10155868A JP 15586898 A JP15586898 A JP 15586898A JP H1148605 A JPH1148605 A JP H1148605A
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JP
Japan
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pulp
paper
sizing agent
recording paper
weight
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JP10155868A
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English (en)
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Shuji Ono
修二 小野
Yoshiyuki Inoue
由行 井上
Shigeki Yoshiuchi
茂樹 吉内
Motoharu Nakamura
元治 中村
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械パルプ及び/又は半化学パルプを原料と
して多量に用いたインクジェット記録用紙を提供する。 【解決手段】 機械パルプ及び/または半化学パルプを
原料パルプ中に20重量%以上含有し、内添サイズ剤と
共に外添サイズ剤を用いて表面処理された、ペン書きサ
イズ度が5.0ランク以上である記録用紙。前記外添サ
イズ剤は、モノマーとしてアクリル酸及びメタクリル酸
を含まないスチレンマレイン酸系(共)重合体サイズ剤
であり、その塗布量は0.1〜0.5g/cmであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット方
式のプリンター、プロッター等の記録用紙に関し、機械
パルプ及び/または半化学パルプを、原料パルプの一部
または全部に配合し製造した記録紙に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】新聞紙や雑誌の本文用紙等に使用され
る、機械パルプ及び半化学パルプ等のパルプは、原木か
らの収率が化学パルプの主流であるクラフトパルプに比
べて高いことから、別名「高収率パルプ」とも呼ばれ、
近年の地球環境保護運動の高まりの中で、その用途拡大
に注目が集まっている。また、OA用紙の分野では既に
PPC用紙やフォーム用紙の一部で使われ始めている。
【0003】しかしながら、機械パルプ、半化学パルプ
等を多く使用した場合には、近年急速に普及したインク
ジェット方式のプリンター、プロッター向けの記録紙と
して使用したときに、用紙全体に発生する滲み(フェザ
リングや髪状滲み等)を少なくする事ができても、前記
パルプ中に含まれるバークや長繊維に沿ってインクが走
る局所的な滲み(枝状滲み)が発生し、印字品位が大き
く低下するという欠点があった。
【0004】そこで、前記機械パルプや半化学パルプの
配合量を、概ね5%以下と少なくするか、印字品位の低
下を見込んだ用途に限定するか、または塗工紙とせざる
をなかったために、これらの高収率パルプの積極的な使
用は進んでいなかった。このことは、故紙を配合した再
生紙化においても、新聞故紙や雑誌故紙等の機械パルプ
や半化学パルプ分を多く含む故紙パルプを再利用する場
合の制約となり、環境保護に貢献するという時代の要請
に十分応えることが出来なかった。
【0005】また、最近におけるモノクロのインクジェ
ットプリンター用記録紙は、電子写真用転写紙と共用化
できるもの(PPC−インクジェット共用紙)が主流で
ある。しかしながら、前記のような問題があるため、共
用紙化は、上質PPC用紙や上質系再生PPC用紙に限
られ、機械パルプや半化学パルプを含んだ中質系PPC
用紙では共用化することは困難であった。
【0006】そこで、本発明者らは枝状滲みの原因につ
いて研究したところ、用紙表面に存在するパルプに含ま
れる長繊維やバーク等の長大構成物と他の繊維、填料等
の間にインクが流れ込むことにより、上記滲みが発生し
ている事が観察された。この現象は、用紙全体のサイズ
性(ステキヒトサイズ度)は十分有るにも拘わらず、上
記パルプ中の長大構成物自体が十分なサイズ性を持って
いないため、サイズ性の低い長大構成物に沿ってインク
流れが発生するものである。
【0007】通常、用紙に滲み防止機能(サイズ性)を
付与するためにサイズ剤と呼ばれる薬品が使われてお
り、それを原紙に内添、或いは外添することによりサイ
ズ性を付与している。しかしながら、前記のような枝状
滲みに対し、それを防止するために単にサイズ剤の配合
量を増加して満足のいく効果を発現させる場合には、サ
イズ剤が極めて高配合となるので経済面で不利なばかり
でなく、インクの吸収に時間がかかりすぎるために、プ
リンター内での跡引きや、印字後の取り扱い時にインク
が付着したりして、バックグラウンドや手、衣服等を汚
損するという新たな問題が発生する。
【0008】そこでサイズ剤の作用と枝状滲みとの関係
を更に検討した結果、用紙表層のサイズ性が最も重要な
因子であり、特に機械パルプや半化学パルプに含まれる
長大構成物に十分なサイズ性を付与する事が枝状滲み防
止に寄与することを見出し、本発明に到達した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の第一の
目的は、機械パルプ及び/または半化学パルプを原料と
して多量に使用するにも係わらず、インクジェット記録
した場合に枝状滲みが発生しない記録用紙を提供するこ
とにある。本発明の第2の目的は、比較的安価な新聞故
紙パルプや雑誌故紙パルプを原料として多量に使用して
も枝状滲みが発生しない、インクジェット記録用紙を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の諸目的
は、機械パルプ及び/又は半化学パルプを原料パルプ中
に20重量%以上含有し、内添サイズ剤と共に外添サイ
ズ剤を用いて表面処理されたインクジェット記録用紙で
あって、前記外添サイズ剤が、モノマーとしてアクリル
酸及びメタクリル酸を含まないスチレンマレイン酸系
(共)重合体サイズ剤であり、該サイズ剤の塗布量が
0.1〜0.5g/mであると共に、ペン書きサイズ
度が5.0ランク以上であることを特徴とする記録用紙
によって達成された。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で使用する機械パルプ(M
P)とは、原木から機械力に依って繊維を取り出して製
造されたパルプの総称であり、砕木パルプ(GP)、リ
ファイナーグラインドパルプ(RGP)、サーモメカニ
カルパルプ(TMP)等が代表的なものとして挙げられ
る。また、半化学パルプとは、機械処理と化学処理を併
用したパルプの総称であり、ケミグラウンドパルプ(C
GP)、セミケミカルパルプ(SCP)、ケミサーモメ
カニカルパルプ(CTMP)、及びこれらを漂白したも
の(例えばBCTMP)等が代表的なものとして挙げら
れる。
【0012】本発明においてはこれらのパルプをパルプ
原料の一部または全部として使用することができ、クラ
フトパルプ等の化学パルプやケナフパルプ、竹パルプ、
バガスパルプ、藁パルプ、麻パルプ等の非木材パルプ、
及び故紙パルプと併用することも可能である。本発明に
おける機械パルプ及び/又は半化学パルプの配合量は2
0重量%以上であり、特に、経済効果を十分に享受する
上から40重量%以上であることが好ましい。また故紙
パルプの内、新聞故紙や雑誌故紙を原料としたものは前
記した機械パルプや半化学パルプを多く含んでいるの
で、これらのパルプに代えて代替使用することも可能で
ある。
【0013】一般に、サイズ剤としては、紙料に添加し
て使用する内添サイズ剤と、サイズプレス、ゲートロー
ルコーター、シムサイザー等抄紙機に設置した表面塗工
装置を使用して用紙に塗布する外添サイズ剤とが有る
が、本発明においては、紙層全体と表層部のサイズ性を
良好にコントロールする為に、内添サイズ剤と外添サイ
ズ剤を併用する事が必要である。
【0014】内添サイズ剤は特に限定されるものでな
く、公知のものの中から適宜選択することができる。そ
の具体例としては、例えばロジン系サイズ剤(強化ロジ
ンサイズ剤・ロジンエマルジョンサイズ剤等)、アルキ
ルケテンダイマー(AKD)、アルケニルコハク酸無水
物(ASA)等を挙げることができる。
【0015】一方、外添サイズ剤はインクジェット記録
した場合に用紙表層部において枝状滲みが発生すること
を防止する為に、本発明では、特に、モノマーとしてア
クリル酸及びメタクリル酸を含まないスチレンマレイン
酸系(共)重合体サイズ剤等を使用するが、特に、スチ
レンマレイン酸共重合体を使用することが好ましい。こ
れは、(メタ)アクリル酸モノマーが含まれると前記枝
状滲みの抑制が不十分となり易いからである。
【0016】上記外添剤の塗布量は、0.1〜0.5g
/mであることが必要である。0.5g/mを越え
るとサイズ性過剰となり、インクの吸収性が不十分とな
る。また、0.1g/mより少ないと、インク滲みが
発生し、ペン書きサイズ度が5.0ランクを下回る場合
には、前記した枝状滲みの防止効果を十分に得ることが
できない。本発明においては、本発明の効果を阻害しな
い範囲で他の外添サイズ剤を更に併用しても良いが、外
添サイズ剤の総量は、前記0.1〜0.5g/mの範
囲とすることが好ましい。
【0017】上記スチレンマレイン酸系(共)重合体以
外のサイズ剤を使用した場合には、機械パルプや半化学
パルプ中の長大構成物へのサイズ性付与が十分でなく、
内添サイズ剤を含めたサイズ剤の用紙付着量を多量にし
なければならないので、従来の様にインク吸収の面で問
題を生じる。尚、全層のサイズ性はステキヒトサイズ度
を指標とした場合、坪量により変わるため具体的に規定
することは出来ないが、例えば、64g/mの用紙の
場合では15秒以上45秒以下の範囲に有ることが好ま
しい。このようにすることにより、良好な印字品位を得
ることが出来る上インク吸収性の問題も発生しない。
【0018】本発明の記録用紙は、通常の長網抄紙機や
ツインワイヤー抄紙機等の公知の抄紙機を用いて製造す
ることができる。また、用途、機能、操業性等の観点か
ら、各種の填料を使用することも可能である。尚、本発
明は主に非塗工紙について適用されるものであるが、例
外として、塗工量が軽微(概ね片面5g/m以下)
な、顔料を含む軽量塗工紙についても本発明の技術を適
用することが出来る。
【0019】本発明の記録用紙は、実用的な情報媒体と
しての機能の上から、用紙中のダート(夾雑物)が、ダ
ートアナライザー(東英電子(株)製の商品名)を用い
た測定で、総個数2,000ヶ/m以下、またはダー
トの総面積が100mm/m以下で有ることが望ま
しい。ダート総個数や総面積が前記の数値を上回ると、
ダートが目立って誤読に繋がるほか、文書等の見た目の
美観が低下し、また、PPC等の複写原稿として使用す
るとダートも複写されるので、複写物が汚れる等の実用
上の不具合を生じやすくなる。
【0020】従って本発明の記録用紙の製造に際して
は、原料の配合において予めダートの管理を行うことが
望ましい。同様に、機械パルプや半化学パルプを高配合
とすると、多くの場合配合量の増大に応じて白色度が低
下するので、プリンティング用紙としての白色度が60
%から78%の範囲となるように配合することが望まし
い。白色度が60%未満となると用紙が暗くなって文字
が読みにくくなるほか、絵柄等の場合には鮮明さが失わ
れるので好ましくない。
【0021】一方、78%を越える白色度となった場合
には、晒化学パルプを主として用いる上質紙の範疇に入
るので前記の様な問題は生じないが、元々白色度の低い
機械パルプや半化学パルプを使用し高白色度とするため
には高度の漂白が必要となったり、高白色度の化学パル
プ、填料とのブレンドが必要となるので、環境保護やコ
ストの面から機械パルプや半化学パルプを使用するとい
う意義が失われる。
【0022】また、パルプの漂白工程や故紙パルプの処
理工程の途上で漂白が行われるが、この際に使用した漂
白剤が残留するとインクの色素を破壊し、画像の記録保
存性の面で望ましくないので、使用パルプについては、
残留する漂白剤構成成分に注意することが必要であり、
特に、用紙中の残留塩素分は180ppm以下であるこ
とが望ましい。以上のようにして製造した本発明の記録
用紙は、インク吸収性が良好でインク付着時に枝状滲み
が生じない上白色度も適度であるので、電子写真用転写
用紙として供用することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明の記録用紙は、記録用紙としての
二大用途であるインクジェット記録用紙と電子写真転写
用紙に共用することができる上、新聞故紙や雑誌故紙を
大量に再使用することができるので、量産効果による製
造コストの低減のみならず、環境保護の観点からも極め
て有用である。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。尚、本発明における各種の評価方法は、下記の通り
である。 ・ステキヒトサイズ度 JIS P8122 ・ペン書きサイズ度 JAPAN TAPPI NO.12 ・白色度 JIS P8123 ・ダート(夾雑物) 東英電子(株)製「ダートアナ
ライザー」(最小検出ちり面積=0.01mm)を用
いて、ダート総個数、及びダート総面積を計測した。
【0025】・インクジェットプリントテスト セイコーエプソン(株)製の「MJ900C」及びキヤ
ノン(株)製の「CANOWORDα65W」プリンタ
ーを用いて直線を単色印字し、枝状滲み及び乾燥性を下
記ランクにて評価した。尚、評価としては、二機種の結
果の内劣る結果の方を記録した。 ◎滲みのランク 滲みは全く認められない AA 滲みは僅かで支障無し A 滲みが発生しているが実用可能範囲内 B 滲みが大きく実用上支障がある。 C 1mmを越える滲みがあり使用不適 D
【0026】◎吸収性のランク プリント後排紙された用紙の印字部を指で一度軽くこす
り跡引きの有無で評価した。この場合、プリント中にプ
リンター内でロール等のインク跡引きがあったものは
「D」ランクとし、実用限度を「B」ランク以上とし
た。 印字後15秒以内で跡引き無し AA 印字後20秒以内で跡引き無し A 印字後25秒以内で跡引き無し B 印字後30秒以内で跡引き無し C 印字後30秒経過しても跡引き有り D
【0027】・コピーテスト (株)東芝製のBD−9240機でA4Rトレイを使用
して片面コピーを500枚行い、トラブルの有無・画像
の良否を判定し、障害の有り・無しを×・○で表示し
た。
【0028】実施例1.原料パルプとして晒ケミサーモ
メカニカルパルプ30重量%、晒クラフトパルプ30重
量%、上質系再生パルプ40重量%の割合で配合し、濾
水度420ccに調整した。次いで、填料としてカオリ
ン7重量%、内添サイズ剤として強化ロジンサイズ剤を
対パルプ0.3重量%添加して紙料を調製した。
【0029】得られた紙料をハイブリッドフォーマー
(デュオフォーマーD:石川島播磨重工業(株)製の商
品名)にて抄造し、2ロールタイプのサイズプレスパー
トにて、スチレン・マレイン酸系サイズ剤(コロパール
M−300:星光化学工業(株)製の商品名)を0.1
8g/m2 と塩化ナトリウムを塗布し、坪量が64g/
、水分4.6%のPPC−インクジェット共用紙を
得た。
【0030】実施例2.原料パルプとして、ケミサーモ
メカニカルパルプ70重量%、晒クラフトパルプ30重
量%を配合し、濾水度を400ccに調整した。次い
で、填料としてカオリン7重量%、内添サイズ剤として
アルケニルコハク酸無水物を対パルプ0.06重量%並
びにカチオン化澱粉を0.4重量%添加して混合し、紙
料を調製した。
【0031】得られた紙料を用いてフォードリニアタイ
プの抄紙機にて抄造し、2ロールタイプのサイズプレス
パートにて、スチレンマレイン酸系サイズ剤(コロパー
ルM−300:星光化学工業(株)製の商品名)を0.
35g/cmと塩化ナトリウムとを塗布し、坪量が7
5g/cmのインクジェット記録用紙を得た。この用
紙のステキヒトサイズ度は34秒でペン書きサイズ度は
5.0ランクであった。
【0032】比較例1.原料パルプとして、サーモメカ
ニカルパルプ25重量%、新聞故紙パルプ20重量%、
晒クラフトパルプ55重量%の割合で配合し、濾水度を
420ccに調整した。次いで、填料として軽質炭酸カ
ルシウム7重量%、内添サイズ剤としてアルケニルコハ
ク酸無水物を対パルプ0.06重量%、並びにカチオン
化澱粉を混合添加して紙料を調製した。
【0033】得られた紙料を用いてフォードリニアタイ
プの抄紙機にて抄造し、2ロールタイプのサイズプレス
パートにて、アクリル酸エステル系サイズ剤(バソプラ
スト415DS:ビーエーエスエフジャパン社製の商品
名)を0.2g/m塗布し、坪量が75g/mのイ
ンクジェット記録用紙を得た。この用紙のステキヒトサ
イズ度は30秒でペン書きサイズ度は3.0ランクであ
った。
【0034】比較例2.実施例1と同一のパルプ原料、
填料及び同一マシンを用い、内添サイズ剤としてアルキ
ルケテンダイマーを対パルプ0.02重量%用いると共
に、サイズプレスパートにてアルキルケテンダイマーを
0.12g/m塗布し、坪量が64g/mで用紙水
分が4.6重量%のPPC−インクジェット共用紙を得
た。この用紙のステキヒトサイズ度は41秒でペン書き
サイズ度は5.0ランクであった。
【0035】比較例3.原料パルプとして、サーモメカ
ニカルパルプ25重量%、新聞故紙パルプ20重量%、
晒クラフトパルプ55重量%の割合で配合し、濾水度を
420ccに調整した。次いで、填料として軽質炭酸カ
ルシウム7重量%、内添サイズ剤としてアルケニルコハ
ク酸無水物を対パルプ0.2重量%、並びにカチオン化
澱粉を混合添加して紙料を調製した。
【0036】得られた紙料を用いてハイブリッドフォー
マー(デュオフォーマーD:石川島播磨重工業(株)製
の商品名)にて抄造し、2ロールタイプのサイズプレス
パートにて、オレフィン系サイズ剤(ポリマロン48
2:荒川化学工業(株)製の商品名)を0.25g/m
塗布し、坪量が75g/mのインクジェット記録用
紙を得た。この用紙のステキヒトサイズ度は52秒でペ
ン書きサイズ度は5.0ランクであった。
【0037】比較例4.実施例1と同一の紙料及び同一
マシンを用いて抄造し、サイズプレスパートにてスチレ
ン・マレイン酸系サイズ剤(コロパールM−300:星
光化学工業(株)製の商品名)0.07g/mと塩化
ナトリウムとを塗布し、坪量が64g/mで、用紙水
分が4.7重量%のPPC−インクジェット共用紙を得
た。この用紙ではサイズプレスパートでの外添サイズ剤
付着量を実施例1よりも減らしたため、ステキヒトサイ
ズ度は18秒でペン書きサイズ度は4.0ランクであっ
た。
【0038】比較例5.市販の中質系再生PPC用紙
「リボンPPC用紙」(日本製紙(株)製の商品名)の
ステキヒトサイズ度は17秒、ペン書きサイズ度は4.
0ランクであった。
【0039】比較例6.実施例1と全く同じパルプ原
料、填料、内添サイズ剤を使用して、同一のマシンで抄
造し、サイズプレスパートにて、スチレン・アクリル系
サイズ剤(ポリマロン360:荒川化学工業(株)製の
商品名)を0.10g/mと塩化ナトリウムを塗布
し、坪量が64g/m、水分4.6%のPPC−イン
クジェット共用紙を得た。この用紙のステキヒトサイズ
度は22秒で、ペン書きサイズ度は4.0ランクであっ
た。
【0040】比較例7.実施例1と同一の紙料及び同一
マシンを用いて抄造し、サイズプレスパートにてスチレ
ン・マレイン酸系サイズ剤(コロパールM−300:星
光化学工業(株))製の商品名)6.6g/cmを塗
布し、坪量が64g/cmで、用紙水分が4.7重量
%のPPC−インクジェット共用紙を得た。この用紙で
はサイズプレスパートでの外添サイズ剤付着量を実施例
1よりも増やしたため、ステキヒトサイズ度は52秒で
ペン書きサイズ度は6.0ランクであった。
【0041】以上の実施例、比較例の評価結果を表1に
示す。
【表1】
【0042】本発明によるインクジェットプリンティン
グ用紙は機械パルプ、または半化学パルプを原料として
含む場合においても枝状滲み防止効果に優れ、インクの
吸収性も実用上十分であり、良好な印字品位を得ること
が出来(図1参照)、比較例1及び5の場合(図2)よ
り明らかに改善された。更に、電子写真用転写紙と共用
化した場合でも実用上の問題点はなく、良好な適性を持
った記録用紙を提供する事が出来た。尚、枝状滲みはな
いが、髪状滲みが生じた比較例6のインクジェットプリ
ントテスト結果の拡大写真を図3として添付した。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得た記録用紙のインクジェットプリ
ントテスト結果(約6倍)である。
【図2】比較例1の記録用紙のインクジェットプリント
テスト結果(約6倍)である。
【図3】比較例6の記録用紙のインクジェットプリント
テスト結果(約6倍)である。
フロントページの続き (72)発明者 中村 元治 徳島県小松島市豊浦町1番地 日本製紙株 式会社小松島工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械パルプ及び/又は半化学パルプを原
    料パルプ中に20重量%以上含有し、内添サイズ剤と共
    に外添サイズ剤を用いて表面処理されたインクジェット
    記録用紙であって、前記外添サイズ剤が、モノマーとし
    てアクリル酸及びメタクリル酸を含まないスチレンマレ
    イン酸系(共)重合体サイズ剤であり、該サイズ剤の塗
    布量が0.1〜0.5g/mであると共に、ペン書き
    サイズ度が5.0ランク以上であることを特徴とする記
    録用紙。
  2. 【請求項2】 ダートアナライザーで測定されたダート
    総数が2,000ヶ/m以下であると共に、ダート全
    体の総面積が100mm/m以下である、請求項1
    に記載された記録用紙。
  3. 【請求項3】 白色度が60%〜78%である、請求項
    1又は2に記載された記録用紙。
  4. 【請求項4】 インクジェット記録用紙としてのみなら
    ず、電子写真用転写紙としても使用することのできる、
    請求項1〜3のいずれかに記載された記録用紙。
JP10155868A 1997-06-04 1998-06-04 記録用紙 Pending JPH1148605A (ja)

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JP10155868A JPH1148605A (ja) 1997-06-04 1998-06-04 記録用紙

Applications Claiming Priority (3)

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JP16184897 1997-06-04
JP9-161848 1997-06-04
JP10155868A JPH1148605A (ja) 1997-06-04 1998-06-04 記録用紙

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002038395A (ja) * 2000-07-28 2002-02-06 Nippon Paper Industries Co Ltd 情報記録用紙
JP2015028583A (ja) * 2013-06-24 2015-02-12 王子ホールディングス株式会社 電子写真感光体用保護シート

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JP2002038395A (ja) * 2000-07-28 2002-02-06 Nippon Paper Industries Co Ltd 情報記録用紙
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