JPH1148499A - 液体吐出方法、液体吐出ヘッド、並びに該液体吐出ヘッドを用いたヘッドカートリッジ及び液体吐出装置 - Google Patents
液体吐出方法、液体吐出ヘッド、並びに該液体吐出ヘッドを用いたヘッドカートリッジ及び液体吐出装置Info
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Abstract
めて単純な回路と駆動方法で達成する。 【解決手段】 気泡発生領域11において発生する気泡
41の消滅に伴って第1の液流路10内に負圧を作用さ
せる引き込み型可動弁31を設け、気泡発生領域11に
気泡41を発生させ、その後、発生した気泡41を消滅
させることにより、第1の液流路10内に負圧を作用さ
せ、それにより、吐出口18のメニスカスを後退させ
る。このメニスカスの後退により、気泡40とメニスカ
スとの間に存在する液体の量を減少させ、吐出口18か
ら吐出される液体の量を減少させる。このメカニズムを
用いて、引き込み型可動弁31によって、吐出口18か
ら吐出する液体の量を制御する。
Description
体に作用させることで起こる気泡の発生を利用して変位
する可動部材を有する液体吐出ヘッド、液体吐出ヘッド
を用いたヘッドカートリッジ、液体吐出装置及び液体吐
出方法に関する。
よって変位する可動部材によって液体の吐出状態を制御
する液体吐出ヘッド、液体吐出ヘッドを用いたヘッドカ
ートリッジ、液体吐出装置及び液体吐出方法に関する。
の圧力を急峻に変化させることにより吐出口から液流路
内の液体を吐出する方法としては、熱等のエネルギーを
液体に与えることで、液体に急峻な体積変化(気泡の発
生)を伴う状態変化を生じさせ、この状態変化に基づく
作用力によって吐出口から液体を吐出し、これを被記録
媒体上に付着させて画像形成を行うバブルジェット記録
方法が従来より知られている。このバブルジェット記録
方法を用いる記録装置には、USP4,723,129
等の公報に開示されているように、液体を吐出するため
の吐出口と、この吐出口に連通する液流路と、液流路内
に配された液体を吐出するためのエネルギー発生手段と
しての電気熱変換体が一般的に配されている。
高い画像を高速に、かつ、低騒音で記録することができ
るとともに、この液体吐出方法を行うヘッドでは液体を
吐出するための吐出口を高密度に配置することができる
ため、小型の装置で高解像度の記録画像を、さらにカラ
ー画像をも容易に得ることができるという多くの優れた
点を有している。このため、このバブルジェット記録方
法は近年、プリンター、複写機、ファクシミリ等の多く
のオフィス機器に利用されており、さらに、捺染装置等
の産業用システムにまで利用されるようになってきてい
る。
は、電気熱変換体を駆動する条件が単純な矩形パルスで
あり、そのため、極めて安定的な吐出状態が得られると
いう特徴がある。
に電気を印加し、その変形を利用して液体を吐出口から
吐出させるピエゾ方式が知られている。
を貯留するノズル内の体積を増加側にも減少側にも変化
させることが可能であるため、圧電素子の駆動条件によ
っては液体の吐出状態を変化させることが可能である。
たような従来の液体吐出方法においては、駆動条件や回
路が複雑になるとともに、圧電素子の動作後の機械的な
反動が必然的に発生してしまうため、これが吐出に悪影
響を及ぼしてしまう。そのため、このような液体吐出方
法においては、安定的な吐出状態を繰り返すための制御
を行わなければならず、制御方法が複雑になってしまう
という問題点がある。
反作用の影響が大きなため、上述したような制御を行う
ことが実上不可能である。さらに、圧電素子自体におい
ては、複雑な構造であるとともに変位量が小さなため、
液体を吐出するためには液流路に対する圧電素子の面積
を大きくとる必要があり、バブルジェット方式のように
部品が高密度に配置されるものにおいてはその実現が不
可能である。
らは得られなかった高密度配置を実現しつつ、吐出状態
制御を極めて単純な回路と駆動方法で達成しようとする
ものであり、主たる目的は以下の通りである。
しつつ、吐出状態の安定化を図ることができる液体吐出
ヘッド及び方法を提供することである。
しつつ、吐出量を可変制御することができる液体吐出ヘ
ッド及び方法を提供することである。
しつつ、吐出量の多段階調を可能とする液体吐出ヘッド
及び方法を提供することである。
に本発明は、液体を吐出する吐出口に連通し、前記液体
を前記吐出口に供給する第1の液流路内の液体吐出素子
により前記液体を前記吐出口から吐出する液体吐出方法
において、前記第1の液流路に対して負圧を作用させる
可変部材を用いることを特徴とする。
滅によってのみ変位する可動部材を設け、該可動部材の
変位によって前記負圧を作用させることを特徴とする。
より前記第1の液流路に対して離れる方向に変位するこ
とを特徴とする。
由端を有する可動弁であることを特徴とする。
の流路壁の一部を構成する可動膜であることを特徴とす
る。
イミングで変位させることを特徴とする。
状態にて前記可動部材を変位させることを特徴とする。
スの変位に基づいて前記可動部材を変位させることを特
徴とする。
するための検出手段を設け、前記可動部材が変位してい
ない状態における検出結果と前記可動部材が変位した状
態における検出結果とを比較することにより、液体の状
態を検出することを特徴とする。
の気泡を発生させる第1の気泡発生領域と、前記第1の
気泡発生領域を具備し、前記吐出口と連通する第1の液
流路とを有し、前記第1の気泡の発生によって前記第1
の液流路内の液体を前記吐出口から吐出する液体吐出ヘ
ッドにおいて、液体に第2の気泡を発生させる第2の気
泡発生領域と、前記第2の気泡発生領域を具備する第2
の液流路と、前記第1の液流路と前記第2の液流路との
間に設けられ、前記第2の気泡の消滅により前記第1の
液流路内に負圧のみを作用させる可変部材を用いた負圧
作用手段とを有することを特徴とする。
泡の消滅により前記第1の液流路に対して離れる方向に
変位することを特徴とする。
に自由端を有する可動弁であることを特徴とする。
の流路壁の一部を構成する可動膜であることを特徴とす
る。
圧作用手段は、前記第1の気泡発生領域よりも上流側に
設けられていることを特徴とする。
圧作用手段と前記第1の気泡発生領域とは、液体の流れ
方向に対して横並びに配されていることを特徴とする。
ヘッドに供給される液体を保持する液体容器とを有する
ことを特徴とする。
とは分離可能であることを特徴とする。
されることが可能であることを特徴とする。
口から液体を吐出させるための駆動信号を供給する駆動
信号供給手段とを有することを特徴とする。
ヘッドから吐出された液体を受ける被記録媒体を搬送す
る被記録媒体搬送手段とを有することを特徴とする。
で説明するような液体に気泡を発生させることで液体を
吐出する素子の他、圧電素子等であってもよい。
おいては、まず、第2の気泡発生領域において第2の気
泡を発生させ、その後、発生した第2の気泡を消滅させ
ると、第2の気泡の消滅に伴って負圧作用手段が第1の
液流路から離れる方向に変位する。これにより、第1の
液流路に負圧が作用し、吐出口のメニスカスが後退す
る。ここで、吐出口のメニスカスが後退すると、液体を
吐出させるために発生する第1の気泡とメニスカスとの
距離が短くなる。すなわち、第1の気泡とメニスカスと
の間に存在する液体の量が少なくなり、吐出口から吐出
される液体の量が減少する。このメカニズムを用いて、
負圧作用手段によって、吐出口から吐出する液体の量が
制御される。
いて図面を参照して説明する。
体吐出ヘッドの第1の実施の形態を示す図であり、
(a)は概観透視図、(b)は上面透視図、(c)は
(b)に示したA−A断面図である。
においては、液体を吐出するための吐出エネルギー発生
素子として液体に熱エネルギーを作用させる第1の発熱
体2(本形態においては40μm×100μmの形状の
発熱抵抗体)が素子基板1に設けられており、この素子
基板1上に、発熱体2に対応して第1の液流路10が配
されている。第1の液流路10には、流路内の液体を発
熱体2によって加熱し、膜沸騰現象により気泡を発生さ
せる第1の気泡発生領域15が形成されており、気泡発
生領域15における気泡の発生に伴って、第1の液流路
10内の液体の一部が吐出口18から吐出される。ま
た、発熱体2より上流側(液供給側)には、その自由端
32が変位ストッパ17によって第1の液流路10側に
は動作せず、実質的に素子基板1に近づく方向のみに動
作可能とされている引き込み型可動弁31が配されてお
り、引き込み型可動弁31及び分離壁30によって、流
路が第1の液流路10と第2の液流路16とに分離され
ている。特に、本形態においては、引き込み可動弁31
のサイド部は、流路壁21と重なる構成となっており、
ストッパとしての効果を高めるとともに、引き込み可動
弁31のサイドの隙間からの圧力や液体の通過を抑制す
る効果を高めている。さらに、素子基板1上の引き込み
型可動部材31に対向する位置には、第2の発熱体19
(本形態においては40μm×100μmの形状の発熱
抵抗体)が配置されており、第2の液流路16内の発熱
体19に対向する部分には、流路内の液体を発熱体19
によって加熱し、膜沸騰現象により気泡を発生させる第
2の気泡発生領域11が形成され、気泡発生領域11に
おける気泡の消滅による圧力が引き込み型可動部材31
に作用するように構成されている。なお、第1の液流路
10と第2の液流路16とは、引き込み型可動部材31
及び分離壁30によって実質的に分離され、相方の圧力
が干渉するのが抑制されているが、一部で連通し、同一
の液体を共用していてもよい。
ヘッドの動作について説明する。
作を説明するための図である。
いない場合、気泡発生領域15,11においては、液体
は加熱されておらず、気泡は発生しない。そのため、吐
出口18から液体が吐出されることもなく、また、引き
込み型可動弁31が変位することもない(図2
(a))。
駆動パルスが印加されると、発熱体19上の気泡発生領
域11において、液体が加熱されて気泡41が発生す
る。このとき、気泡41の発生による圧力が引き込み型
可動弁31に作用するが、引き込み型可動弁31は、変
位ストッパ17によって、第1の液流路10側への自由
端32の変位が制限されているため、ほとんど変位しな
い(図2(b))。また、気泡41の発生による液移動
が、第2の液流路16に連通する第2の共通液室13側
へ向かうように構成されているため、気泡41の発生に
よる第1の液流路10への影響はほとんどない。
の収縮に伴って気泡発生領域11への引き込み力が発生
するが、この引き込み力は、第2の共通液室13側から
の液移動よりもむしろ、引き込み型可動弁31の第2の
液流路16側への変位に大きく作用する。引き込み型可
動弁31が第2の液流路16側に変位すると、それに伴
って、第1の液流路10内の液体が第2の液流路16側
に引き込まれる。すると、吐出口18に形成されていた
メニスカスMが、第1の液流路10側に引き込まれ、大
きく後退する(図2(c))。このように、引き込み型
可動部材31の変位によって、メニスカスMが引き込ま
れる。
ると、吐出口18から第1の液流路10内の液体の一部
が液滴20として吐出されるが(図2(d),
(e))、その際、図2(c)に示した状態においてメ
ニスカスMが吐出口18から引き込まれているため、メ
ニスカスMが吐出口18から引き込まれていない場合と
比べると、気泡発生領域15にて発生する気泡40とメ
ニスカスMとの距離が短くなる。すなわち、吐出口18
から吐出される液体の量が少なくなる。このメカニズム
を利用して、発熱体2,19への駆動パルスの印加のタ
イミングを制御することにより、吐出口18から吐出さ
れる液体の量を調整することができる。
ングを示す図であり、(a)は発熱体19への駆動パル
スの印加のタイミングを示す図、(b)は気泡発生領域
11にて発生する気泡41の体積変化を示す図、(c)
は発熱体2への駆動パルスの印加のタイミングを示す
図、(d)は気泡発生領域15にて発生する気泡40の
体積変化を示す図、(e)はメニスカスMの後退量の変
化を示す図である。なお、本図では、発熱体2への駆動
パルスのタイミングをt1〜t5に印加した場合を実線と
破線で同時に表している。
体19に駆動パルスが印加されると、気泡発生領域11
に気泡41が発生し、時刻t1において気泡41の体積
が最大となるが、この状態においては、引き込み型可動
弁31が変位していないため、メニスカスMの後退は見
られない。
に伴ってメニスカスMが後退していくが、時刻t2にお
いて気泡41が完全に消泡し、メニスカスMの後退量が
最大となった後は、徐々にメニスカスMの後退量が減少
していく。
体2に駆動パルスを印加すると、時刻t3において最大
体積となる気泡40が気泡発生領域15にて発生し、そ
れにより、吐出口18から第1の液流路10内の液体の
一部が吐出される。
ニスカスMと気泡40との間の存在する液体の量が異な
るため、メニスカスMの後退量によって、吐出口18か
ら吐出される液体の量が異なる。
駆動タイミングに対する液体吐出量の変化を示す図であ
る。
が大きいほど、吐出口18から吐出される液体の量が少
なくなっている。このメカニズムを利用して、発熱体
2,19への駆動パルスの印加のタイミングを制御する
ことにより、吐出口18から吐出される液体の量を調整
することができる。
部としての引き込み可動弁31との位置を入れ替え、メ
ニスカスに対する負圧の効果を高める構成にして、吐出
量の変調領域を大きくしてもよい。
体吐出ヘッドの第2の実施の形態を示す図であり、
(a)は上面透視図、(b)は(a)に示したA−A断
面図、(c)は(a)に示したB−B断面図である。
形態において示したものが、発熱体2と引き込み型可動
弁31とが液流路の液体の流れ方向に対して縦並びに配
されていたのに対し、発熱体2と引き込み型可動部材3
1とが流路壁21を挟んで液流路の液体の流れ方向に対
して横並びに配され、吐出口18近傍において、発熱体
2が設けられた領域と引き込み型可動弁31が設けられ
た領域とが連通している点のみが異なるものである。
口18との間に引き込み型可動弁31が作用するように
構成されており、これにより、気泡発生領域15におい
て発生する気泡による吐出口18方向の液流を制御する
能力が高められている。
μm×100μm、発熱体19を80×100μmの大
きさとし、それにより、上記制御能力がさらに高められ
ている。また、各々の発熱体の駆動タイミングは第1の
実施の形態において示したものとは異なり、別の吐出状
態を得るものである。
が第1の液流路内への作用を高めるために、流体抵抗素
子23を第3の液流路22の共通液室に近い側に設ける
ことで、効果を高めることができる。
ヘッドの動作について説明する。
作を説明するための図であり、(A)は上面透視図、
(B)は(A)に示したB−B断面図である。
いない場合、気泡発生領域15,11においては、液体
は加熱されておらず、気泡は発生しない。そのため、吐
出口18から液体が吐出されることもなく、また、引き
込み型可動弁31が変位することもない(図6
(a))。
駆動パルスが印加されると、発熱体19上の気泡発生領
域11において、液体が加熱されて気泡41が発生す
る。このとき、気泡41の発生による圧力が引き込み型
可動部材31に作用するが、引き込み型可動弁31は、
変位ストッパ17によって、気泡発生領域11とは反対
側への変位が制限されているため、ほとんど変位しない
(図6(b))。また、気泡41の発生による液移動
が、第2の液流路16に連通する第2の共通液室13側
へ向かうように構成されているため、気泡41の発生に
よる第1の液流路10への影響はほとんどない。
パルスが印加されると、発熱体2上の気泡発生領域15
において、液体が加熱されて気泡40が発生し、気泡4
0の発生の圧力によって、第1の液流路10内の液体の
一部が液滴20となって吐出口18から吐出され始める
(図6(c))。
40が大きく成長すると、気泡41の収縮に伴って気泡
発生領域11への引き込み力が発生するが、この引き込
み力は、第2の共通液室13側からの液移動よりもむし
ろ、引き込み型可動弁31の気泡発生領域11側への変
位に大きく作用する。引き込み型可動弁31が気泡発生
領域11側に変位すると、それに伴って、第1の液流路
10内の液体が第2の液流路16側に引き込まれる。す
ると、吐出口18に形成されていたメニスカスMが、液
流路内部に引き込まれ大きく後退する。同時に、気泡4
0が大きく成長し、吐出口18から第1の液流路10内
の液体の一部が液滴20として吐出される。
て飛翔状態となる液滴20が、それ以前の状態において
吐出口18から吐出され、それにより、吐出量を減少さ
せることが可能となり、また、液滴20の吐出速度に関
しては、気泡40の成長時による速度となる。したがっ
て、このようなメカニズムで吐出速度を一定として吐出
量を可変できる。
ングを示す図であり、(a)は発熱体19への駆動パル
スの印加のタイミングを示す図、(b)は気泡発生領域
11にて発生する気泡41の体積変化を示す図、(c)
は発熱体2への駆動パルスの印加のタイミングを示す
図、(d)は気泡発生領域15にて発生する気泡40の
体積変化を示す図である。また、図8は、図5に示した
液体吐出ヘッドにおいて発熱体19への駆動パルスの印
加のタイミングを時間t0としたときの液体の吐出量及
び吐出速度を示す図であり、(a)は発熱体2への駆動
パルスの印加のタイミングと吐出量との関係を示す図、
(b)は発熱体2への駆動パルスの印加のタイミングと
吐出口を基準とした液体の吐出量及びメニスカス量との
関係を示す図である。
の駆動パルスの印加タイミングと発熱体2への駆動パル
スの印加タイミングとを変えることにより、吐出口18
から吐出される液体の吐出速度を変えることなく、吐出
量を変えることができる。
させるだけで極めて制御性の高い吐出量変調が可能とな
るため、この吐出方法でドットの面積変調による階調画
像を形成することも可能である。
において示したものにおいて、発熱体への駆動パルスの
印加タイミングを調整することにより、液体吐出後に生
じるメニスカス振動を抑制することができる。
作特性の他の例を示す図であり、(a)は発熱体2への
駆動パルスの印加のタイミングを示す図、(b)は気泡
発生領域15にて発生する気泡40のみによるメニスカ
スMの変化を示す図、(c)は発熱体19への駆動パル
スの印加のタイミングを示す図、(d)は気泡発生領域
11にて発生する気泡41のみによるメニスカスMの変
化を示す図、(e)は(b)と(d)における動作を同
時に発生させた場合のメニスカスの状態を示す図であ
る。
ニスカスMは図9(b)に示すように、時刻t1におい
て液滴の飛翔とともに気泡の収縮で後退し始め、時刻t
2において後退量が最大となった後、第1の液流路10
及び吐出口18の毛管力により吐出口18方向に復帰し
始める。
8まで到達した後、液流路内の液流の慣性力により、メ
ニスカスMは吐出口18から外側へオーバーシュート
し、その後(時刻t4)、時刻t5において、吐出口1
8に落ち着く。
に悪影響を及ぼすのである。
ュートにタイミングを合わせるように、引き込み型可動
部材31を動作させ、それにより、時刻tMにおいて、
発熱体19に図9(c)に示すようにパルスを印加する
と、メニスカスMへの作用は図9(d)に示すようにな
る。
の動作を合成させることにより、図9(e)に示すよう
なメニスカスのオーバーシュートのない安定的な吐出状
態を実現できる。
発明の液体吐出ヘッドの他の実施の形態を示す図であ
る。
可動弁の代わりに引き込み型可動分離膜35が設けられ
ており、第1の液流路と第2の液流路とを完全に分離で
きるため、引き込み効果の高い特性が得られる。
路のサイドに引き込み型可動分離膜35が設けられてお
り、気泡40に直接作用する可動分離膜35の領域が大
きいため、メニスカス制御のレスポンス性が高い。
示したものを、吐出口が発熱体2と対向する位置に設け
られているタイプのヘッド構造に適用したものであり、
吐出口の配置が2次元的に応用できる。
ヘッドにおける液体吐出制御について説明したが、本発
明の液体吐出ヘッドは、液流路内の液体の有無あるいは
状態を検出することも可能である。
て液流路内の液体の有無あるいは状態を検出する例を示
す図である。
出口18近傍に液体の有無を検出するための検出手段で
あるセンサ20a,20bが互いに対向して設けられて
いる。
は、予め、ある基準値を設定しておき、検知したレベル
とその基準値とを比較することにより液体の有無を検出
する絶対検出方法と、条件の異なる2つの検知レベルを
比較することにより液体の有無を検出する相対検出方法
とが考えられる。
レベルと比較するための基準値を予め決めておかねばな
らなかったり、その基準値が何らかの原因で変化してし
まうという問題点がある。
者の相対検出方法により液体の有無を検出することがで
きる。
い状態においてセンサ20a,20bによって液体の有
無を検知する。
それにより、気泡発生領域11において気泡41を発生
させ、その後、発生した気泡41が消泡した状態におい
てセンサ20a,20bによって液体の有無を検知す
る。
り、液体の有無等の状態を検出することができる。2つ
の検知結果が互いに異なる場合は、吐出口近傍の液体が
引き込み型可動弁31の変位によって移動していると考
えられ、液流路内に液体が正常に存在すると判断され
る。
り、液流路内に液体が固着したりしている場合は、上記
2つの状態における検知レベルが互いに等しいものとな
る。
レベルが等しい場合は、液流路内に液体が存在しない、
もしくは液体が固着していると判断し、検知レベルが互
いに異なる場合は、液流路内に正常に液体が存在すると
判断することができる。
1、第2の共通液室に異なる液体を良好に分離して導入
でき部品点数の削減を図れ、コストダウンを可能とする
液体吐出ヘッドの構造例について説明する。
を示す模式図であり、先の実施例と同じ構成要素につい
て同じ符号を用いており、詳しい説明はここでは省略す
る。
は、吐出口118を有するオリフィスプレート151
と、複数の第1液流路114を構成する複数の溝と、複
数の液流路114に共通して連通し、各第1の液流路1
03に液体を供給するための第1の共通液室115を構
成する凹部とから概略構成されている。
30を接合することにより複数の第1液流路114を形
成することができる。このような溝付部材150は、そ
の上部から第1共通液室115内に到達する第1液体供
給路120を有している。また、溝付部材150は、そ
の上部から分離壁130を突き抜けて第2共通液室11
7内に到達する第2の液体供給路121を有している。
に、第1液体供給路120を経て、第1の共通液室11
5、次いで第1の液流路114に供給され、第2の液体
は、図14の矢印Dで示すように、第2液体供給路12
1を経て、第2共通液室117、次いで第2液流路11
6に供給されるようになっている。
は、第1液体供給露120と平行して配されているが、
これに限ることはなく、第1共通液室115の外側に配
された分離壁130を貫通して、第2共通液室117に
連通するように形成されればどのように配されてもよ
い。
径)に関しては、第2液体の供給量を考慮して決められ
る。第2液体供給路121の形状は丸形状である必要は
なく、矩形状等でもよい。
50を分離壁130で仕切ることによって形成すること
ができる。形成の方法としては、図15で示す本実施例
の分解斜視図のように、素子基板上にドライフィルムで
共通液室枠と第2液路壁を形成し、分離壁を固定した溝
付部材150と分離壁130との結合体と素子基板10
1とを貼り合わせることにより第2共通液室117や第
2液流路116を形成してもよい。
で形成された支持体170上に、前述のように、発泡液
に対して膜沸騰による気泡を発生されるための熱を発生
する発熱体としての電気熱変換素子が複数設けられた素
子基板1が配されている。
より形成された液流路116を構成する複数の溝と、複
数の第2液流路に連通し、それぞれの第2液路に第2液
を供給するための第2共通液室(共通発泡液室)117
を構成する凹部と、前述した可動壁131が設けられた
分離壁130とが配されている。
部材は、分離壁130と接合されることで第1液流路1
14を構成する溝と、第1液流路に連通し、それぞれ第
1液流路に第1液を供給するための第1の共通液室(共
通吐出液室)115を構成するための凹部と、第1共通
液室に第1液を供給するための第1供給路120と、第
2の共通液室17に第2液を供給するための第2の供給
路121とを有している。第2の供給路121は、第1
の共通液室115の外側に配された分離壁130を貫通
して第2の共通液室117に連通路につながっている。
付天板150の配置関係は、素子基板101の発熱体に
対応して可動部材131が配置されており、この可動部
材131に対応して吐出液流路114が配されている。
また、本実施形態例では、第2の供給路を1つ溝付部材
に配した例を示したが、供給量に応じて複数設けてもよ
い。
部材150等を構成する部品をより小型化することも可
能である。
2液流路の第2液体を供給する第2の供給路と、第1液
流路に第1液体を供給する第1の供給路とが同一の溝付
部材としての溝付天板からなることにより部品点数が削
減でき、工程の短縮化とコストダウンが可能となる。
への、第2液体の供給は、第1液体と第2液体を分離す
る分離壁を突き抜ける方向で第2液流路によって行われ
る構造であるため、前記分離壁と溝付部材と発熱体形成
基板との貼り合わせ工程が1度で済み、作りやすさが向
上するとともに、貼り合わせ精度が向上し、良好に吐出
することができる。
引き込み可動型分離膜のヘッドを用い、第1液と第2液
を別液体とした場合には第2液としての前述のような性
質の液体を用いればよく、具体的には、メタノール、エ
タノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−
ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、トルエン、キ
シレン、二塩化メチレン、トリクレン、フレオンTF、
フレオンBF、エチルエーテル、ジオキサン、シクロヘ
キサン、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトン、メチルエ
チルケトン、水等及びこれらの混合物が挙げられる。
液体吐出ヘッドの製造工程について説明する。
合には、素子基板101上に可動部材131を設けるた
めの土台134をドライフィルム等のパターニングする
ことで形成し、この土台134に可動部材131を接
着、もしくは溶着固定した。その後、各液流路110を
構成する複数の溝と吐出口118と共通液室113を構
成する凹部を有する溝付部材を、溝と可動部材が対応す
るような状態で素子基板101に接合することで形成し
た。
の液体吐出ヘッドの製造工程について説明する。
路116の壁を形成し、その上に分離壁130を取り付
け、さらにその上に第1液流路114を構成する溝等が
設けられた溝付部材150を取り付ける。もしくは、第
2液流路116の壁を形成した後、この壁の上に分離壁
130を取り付けた溝付部材150を接合することでヘ
ッドの製造を行った。
く説明する。
出ヘッドの製造方法の第1の実施例を説明するための概
略断面図である。
に、素子基板(シリコンウエハ)101上に半導体製造
工程で用いるのと同様の製造装置を用いてハフニウムボ
ライドやチッ化タンタル等からなる発熱体102を有す
る電気熱変換用素子を形成した後、次工程における感光
性樹脂との密着性の向上を目的として素子基板101の
表面に洗浄を施した。さらに、密着性を向上させるに
は、素子基板表面に紫外線−オゾン等による表面改質を
行った後、例えばシランカップリング剤(日本ユニカ
製:Al89)をエチルアルコールで1重量%に希釈し
た液を上記改質表面上にスピンコートすることで達成さ
れる。
基板1上に、(b)に示すように、紫外線感光性樹脂フ
ィルム(東京応化製:ドライフィルム オーディルSY
−318)DFをラミネートした。
ムDF上にフォトマスクPMを配し、このフォトマスク
PMを介してドライフィルムDFのうち、第2の液路壁
として残す部分に紫外線を照射した。この露光工程は、
キャノン(株)製:MPA−600を用いて行い、約6
00mJ/cm2 の露光量で行った。
ムDFを、キシレンとブチルセルソルブアセテートとの
混合液からなる現像液(東京応化製:BMRC−3)で
現像し、未露光部分を溶解させ、露光して硬化した部分
を第2液流路116の壁部分として形成した。さらに、
素子基板1表面に残った残渣を酸素プラズマアッシング
装置(アルカンテック社製:MAS−800)で約90
秒間処理して取り除き、引き続き、150℃で2時間、
さらに紫外線照射100mJ/cm2 を行って露光部分
を完全に硬化させた。
分割、作製される複数のヒータボード(素子基板)に対
し、一様に第2の液流路を精度よく形成することができ
る。シリコン基板を、厚さ0.05mmのダイヤモンド
プレートを取り付けたダイシングマシン(東京精密製:
AWD−4000)で各々のヒーターボード101に切
断、分離した。分離されたヒーターボード101を接着
剤(東レ製:SE4400)でアルミベースプレート1
70上に固定した(図19)。次いで、予めアルミベー
スプレート170上に接合しておいたプリント配線基板
171と、ヒーターボード101とを直径0.05mm
のアルミワイヤ(図示略)で接続した。次に、このよう
にして得られたヒータボード101に、図16(e)に
示すように、上述の方法で溝付部材150と分離壁13
0との接合体を位置決め接合した。すなわち、分離壁1
30を有する溝付部材とヒータボード101とを位置決
めし、押えバネ178により係合、固定した後、インク
・発泡液用供給部材180をアルミベースプレート17
0上に接合固定し、アルミワイヤ間、溝付部材150と
ヒータボード101とインク・発泡液用供給部材180
との隙間をシリコーンシーラント(東芝シリコーン製:
TSE399)で封止して完成させた。
とにより、各ヒータボードのヒータに対して位置ズレの
ない精度の良い流路を得ることができる。特に、溝付部
材150と分離壁130とを予め先の工程で接合してお
くことで、第1液流路114と可動部材131の位置精
度を高めることができる。
て、吐出安定化が図られ印字品位が向上する。また、ウ
エハ上に一括で形成することが可能なため、多量に低コ
ストで製造することが可能である。
するために紫外線硬化型のドライフィルムを用いたが、
紫外域、特に248nm付近に吸収帯域をもつ樹脂を用
い、レミネート後、硬化させ、エキシマレーザで第2の
液流路となる部分の樹脂を直接除去することによっても
得ることが可能である。
出ヘッドの製造方法の第2の実施例を説明するための概
略断面図である。
に、SUS基板200上に厚さ15μmのレジスト20
1を第2の液流路の形状でパターニングした。
00に対して電気メッキを行ってSUS基板200上に
ニッケル層202を同じく15μm成長させた。メッキ
液としては、スルフォミン酸ニッケルに応力減少剤(ワ
ールドメタル社製:ゼロオール)とほう酸、ピット防止
剤(ワールドメタル社製:NP−APS)、塩化ニッケ
ルを使用した。電着時の電界のかけ方としては、アノー
ド側の電極を付け、カソード側に既にパターニングした
SUS基板200を取り付け、メッキ液の温度を500
℃とし、電流密度を5A/cm2 とした。
メッキを終了したSUS基板200に超音波振動を与
え、ニッケル層202の部分をSUS基板200から剥
離し、所望の第2の液流路を得た。
ボードを、半導体と同様の製造装置を用いてシリコンウ
エハに形成した。このウエハを先の実施例と同様に、ダ
イシングマシンで各々のヒータボードに分離した。この
ヒータボード101を、予めプリント基板204が接合
されたアルミベースレート170接合し、プリント基板
171とアルミワイヤ(図示略)とを接続することで電
気的配線を形成した。このような状態のヒータボード1
01上に、図17(d)に示すように、先の工程で得た
第2液流路と位置決め固定した。この固定に際しては、
後工程で第1の実施例と同様の分離壁を固定した天板と
押えバネによって係合・密着されるため、天板接合時に
位置ずれが発生しない程度に固定されていれば十分であ
る。
硬化型接着剤(グレースジャパン製):アミコンUV−
300)を塗布し、紫外線照射装置を用い、露光量を1
00mJ/cm2 として約3秒間で固定を完了した。
位置ズレのない精度の高い第2の液流路を得ることがで
きることに加え、ニッケルで流路壁を形成しているた
め、アルカリ性の液体に強く、信頼性の高いヘッドを提
供することが可能となる。
出ヘッドの製造方法の第3の実施例を説明するための概
略断面図である。
に、アライメント穴あるいはマーク200aを有する厚
さ15μmのSUS基板200の両面にレジスト131
を塗布した。ここで、レジストとしては、東京応化製の
PMERP−AR900を使用した。
00のアライメント穴200aに合わせて、露光装置
(キャノン(株)製:MPA−600)を用いて露光
し、第2の液流路を形成すべき部分のレジスト203を
除去した。露光は800mJ/cm2 の露光で行った。
ト203がパターニングされたSUS基板200を、エ
ッチング液(塩化第2鉄また塩化第2銅の水溶液)に浸
漬し、レジスト203から露出している部分をエッチン
グした後、レジストを剥離した。
の実施例と同様に、ヒータボード101上に、エッチン
グされたSUS基板200の位置決め固定して第2の液
流路104を有する液体吐出ヘッドを組み立てた。
置ズレのない精度の高い第2液流路104を得ることが
できることに加え、SUSで流路を形成しているため、
酸やアルカリ性の液体を強く信頼性の高い液体吐出ヘッ
ドを提供することができる。
によれば、素子基板上に予め第2液流路の壁を配設する
ことによって、電気熱変換体と第2液流路とが高精度に
位置決めすることが可能となる。また、切断、分離前の
基板上の多数の素子基板に対して第2の液流路を同時に
形成することができるので、多量に、かつ、低コストの
液体吐出ヘッドを提供することができる。
ドの製造方法を実施することによって得られた液体吐出
ヘッドは、発熱体と第2液流路とが高精度に位置決めさ
れているので、電気熱変換体の発熱による発泡の圧力を
効率よく受けることができ、吐出効率に優れたものとな
る。
記実施形態例に係る液体吐出ヘッドを搭載した液体吐出
ヘッドカートリッジを概略説明する。
液体吐出ヘッドカートリッジの模式的分解斜視図であ
り、液体吐出ヘッドカートリッジは、主に液体吐出ヘッ
ド部300と液体容器180とから概略構成されてい
る。
離壁130、溝付部材150、押えバネ178、液体供
給部材190、支持体170等からなっている。素子基
板101には、前述のように発泡液に熱を与えるための
発熱抵抗体が、複数個、列状に設けられており、また、
この発熱抵抗体を選択的に駆動するための機能素子が複
数設けられている。この素子基板101と可動壁を持つ
前述の分離壁130との間に発泡液路が形成され発泡液
が流通する。この分離壁130と溝付天板150との接
合によって、吐出される吐出液体が流通する吐出流路
(不図示)が形成される。
基板101方向への付勢力を作用させる部材であり、こ
の付勢力により素子基板101、分離壁130、溝付部
材150と、後述する支持体170とを良好に一体化さ
せている。
するためのものであり、この支持体170上にはさらに
素子基板101に接続し電気信号を供給するための回路
基板171や、装置側と接続することで装置側と電気信
号のやりとりを行うためのコンタクトパッド172が配
置されている。
される、インク等の吐出液体と気泡を発生させるための
発泡液とを内部に区分収容している。液体容器190の
外側には、液体吐出ヘッドと液体容器との接続を行う接
続部材を配置するための位置決め部194と接続部を固
定するための固定軸195が設けられている。吐出液体
の供給は、液体容器の吐出液体供給路192から接続部
材の供給路184を介して液体供給部材180の吐出液
体供給路181に供給され、各部材の吐出液体供給路1
83,171,121を介して第1の供給液室に供給さ
れる。発泡液も同様に、液体容器の供給路193から接
続部材の供給路を介して液体供給部材180の発泡液供
給路182に供給され、各部材の発泡液体供給路18
4,171,122を介して第2液室に供給される。
ては、発泡液と吐出液が異なる液体でもある場合も、供
給を行い得る供給形態および液体容器で説明したが、吐
出液体と発泡液体とが同じである場合には、発泡液と吐
出液の供給経路及び容器を分けなくてもよい。
に液体を再充填して使用してもよい。このためには液体
容器に液体注入口を設けておくことが望ましい。また、
液体吐出ヘッドと液体容器とは一体であってもよく、分
離可能としてもよい。
射ヘッドを搭載した液体吐出装置の概略構成を示してい
る。本実施例では特に吐出液体としてインクを用いたイ
ンク吐出記録装置を用いて説明する液体吐出装置のキャ
リッジHCは、インクを収容する液体タンク部190と
液体吐出ヘッド部300とが着脱可能なヘッドカートリ
ッジを搭載しており、被記録媒体搬送手段で搬送される
記録紙等の被記録媒体250の幅方向に往復移動する。
上の液体吐出手段に駆動信号が供給されると、この信号
に応じて液体吐出ヘッドから被記録媒体に対して記録液
体が吐出される。
は、被記録媒体搬送手段とキャリッジを駆動するための
駆動源としてのモータ211、駆動源からの動力をキャ
リッジに伝えるためのギア212,213、キャリッジ
軸215等を有している。この記録装置及びこの記録装
置で行う液体吐出方法によって、各種の被記録媒体に対
して液体を吐出することで良好な画像の記録物を得るこ
とができた。
吐出ヘッドを適用したインク吐出記録を動作せるための
装置全体のブロック図である。
り印字情報を制御信号として受ける。印字情報は印字装
置内部の入力インタフェイス401に一時保存されると
同時に、記録装置内で処理可能なデータに変換され、ヘ
ッド駆動信号供給手段を兼ねるCPU402に入力され
る。CPU402はROM403に保存されている制御
プログラムに基づき、前記CPU402に入力されたデ
ータをRAM404等の周辺ユニットを用いて処理し、
印字するデータ(画像データ)に変換する。
用紙上に適当な位置に記録するために、画像データに同
期して記録用紙及び記録ヘッドを移動する駆動用モータ
を駆動するための駆動データを作る。画像データ及びモ
ータ駆動データは、各々のヘッドドライバ407と、モ
ータドライバ405を介し、ヘッド300及び駆動モー
タ406に伝達され、それぞれ制御されたタイミングで
駆動される画像を形成する。
等の液体の付与が行われる被記録媒体としては、各種の
紙やOHPシート、コンパクトディスク装飾板等に用い
られるプラスチック材、布帛、アルミニウムや銅等の金
属材、牛皮、豚皮、人工皮革等の皮革材、木、合板等の
木材、竹材、タイル等のセラミックス材、スポンジ等の
三次元構造体等を対象とすることができる。
HPシート等に対して記録を行うプリンタ装置、コンパ
クトディスク等のプラスチック材に記録を行うプラスチ
ック用記録装置、金属板に記録を行う金属用記録装置、
皮革に記録を行う皮革用記録装置、木材に記録を行う木
材用記録装置、セラミックス材に記録を行うセラミック
ス用記録装置、スポンジ等の三次元網状構造体に対して
記録を行う記録装置、また布帛に記録を行う捺染装置等
をも含むものである。
液としては、それぞれの被記録媒体や記録条件に合せた
液体を用いればよい。
ヘッドを記録ヘッドとして用い被記録媒体に対して記録
を行う、インクジェット記録システムの一例を説明す
る。
ド301を用いたインクジェット記録システムの構成を
説明するための模式図である。本実施例における液体吐
出ヘッドは、被記録媒体250の記録可能幅に対応した
長さに360dpiの間隔で吐出口を複数配したフルラ
イン型のヘッドであり、イエロー(Y)、マゼンタ
(Y)、シアン(C)、ブラック(Bk)の4色に対応
した4つのヘッドをホルダ202によりX方向に所定の
間隔をもって互いに平行に固定支持されている。
供給手段を構成するヘッドドライバ407から信号が供
給され、この信号に基づいて各ヘッドの駆動がなされ
る。
Bkの4色のインクがそれぞれ304a〜304dのイ
ンク容器から供給されている。なお、符号304eは発
泡液が蓄えられた発泡液容器であり、この容器から各ヘ
ッドに発泡液が供給される構成になっている。
ジ等のインク吸収部材が配されたヘッドキャップ303
a〜303dが設けられており、被記録時に各ヘッドの
吐出口を覆うことでヘッドの保守を成すことができる。
うな各種、被記録媒体を搬送するための搬送手段を構成
する搬送ベルトである。搬送ベルト306は、各種ロー
ラにより所定の経路に引き回されており、モータドライ
バ405に接続された駆動用ローラにより駆動される。
おいては、記録を行う前後に被記録媒体に対して各種の
処理を行う前処理装置351及び後処理装置352をそ
れぞれ被記録媒体搬送経路の上流と下流に設けている。
の種類やインクの種類に応じて、その処理内容が異なる
が、例えば、金属、プラスチック、セラミックス等の被
記録媒体に対しては、前処理として、紫外線とオゾンの
照射を行い、その表面を活性化することでインクの付着
性の向上を図ることができる。また、プラスチック等の
静電気を生じやすい被記録媒体においては、静電気によ
ってその表面にゴミが付着しやすく、このゴミによって
良好な記録が妨げられる場合がある。このため、前処理
としてイオナイザ装置を用い被記録媒体の静電気を除去
することで、被記録媒体からゴミの除去を行うとよい。
また、被記録媒体として布帛を用いる場合には、滲み防
止、染着率の向上等の観点から布帛にアルカリ性物質、
水溶性物質、合成高分子、水溶性金属塩、尿素及びチオ
尿素から選択される物質を付与する処理を前処置として
行えばよい。前処理としては、これらに限らず、被記録
媒体の温度を記録に適切な温度にする処理等であっても
よい。
録媒体に対して熱処理、紫外線照射等によるインクの定
着を促進する定着処理や、前処理で付与し未反応で残っ
た処理剤を洗浄する処理等を行うものである。
インヘッドを用いて説明したが、これに限らず、前述し
たような小型のヘッドを被記録媒体の幅方向に搬送して
記録を行う形態のものであってもよい。
第2の気泡発生領域において発生する第2の気泡の消滅
に伴って第1の液流路内に負圧を作用させる負圧作用手
段を設けたため、第2の気泡発生領域に第2の気泡を発
生させ、その後、発生した第2の気泡を消滅させれば、
第1の液流路に負圧が作用し、それにより、吐出口のメ
ニスカスが後退する。このメニスカスの後退により、第
1の気泡とメニスカスとの間に存在する液体の量が少な
くなり、吐出口から吐出される液体の量を減少させるこ
とができる。このメカニズムを用いて、負圧作用手段に
よって、吐出口から吐出する液体の量を制御することが
できる。
作用手段により第1の液流路内に負圧を作用させれば、
オーバーシュートのない安定的な吐出状態を実現でき
る。
ための検出手段を設け、可動部材が変位していない状態
における検出結果と可動部材が変位した状態における検
出結果とを比較することにより液体の状態を検出するよ
うに構成すれば、液体の状態を精度良く検出することが
できる。
の形態を示す図であり、(a)は概観透視図、(b)は
上面透視図、(c)は(b)に示したA−A断面図であ
る。
ための図である。
であり、(a)は発熱体への駆動パルスの印加のタイミ
ングを示す図、(b)は気泡発生領域にて発生する気泡
の体積変化を示す図、(c)は発熱体への駆動パルスの
印加のタイミングを示す図、(d)は気泡発生領域にて
発生する気泡の体積変化を示す図、(e)はメニスカス
Mの後退量の変化を示す図である。
る液体吐出量の変化を示す図である。
示す図であり、(a)は上面透視図、(b)は(a)に
示したA−A断面図、(c)は(a)に示したB−B断
面図である。
ための図であり、(A)は上面透視図、(B)は(A)
に示したB−B断面図である。
であり、(a)は発熱体への駆動パルスの印加のタイミ
ングを示す図、(b)は気泡発生領域にて発生する気泡
の体積変化を示す図、(c)は発熱体への駆動パルスの
印加のタイミングを示す図、(d)は気泡発生領域にて
発生する気泡の体積変化を示す図である。(e)は
(a)と(c)に示した各パルスのタイムディレーに対
する液滴の吐出量変化を示す図である。
の駆動パルスの印加のタイミングを時間t0としたとき
の液体の吐出量及び吐出速度を示す図であり、(a)は
発熱体への駆動パルスの印加のタイミングと吐出量との
関係を示す図、(b)は発熱体への駆動パルスの印加の
タイミングと吐出口を基準とした液体の吐出量及びメニ
スカス量との関係を示す図である。
例を示す図であり、(a)は発熱体への駆動パルスの印
加のタイミングを示す図、(b)は気泡発生領域にて発
生する気泡のみによるメニスカスMの変化を示す図、
(c)は発熱体への駆動パルスの印加のタイミングを示
す図、(d)は気泡発生領域にて発生する気泡のみによ
るメニスカスMの変化を示す図、(e)は(b)と
(d)における動作を同時に発生させた場合のメニスカ
スの状態を示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
液体の有無あるいは状態を検出する例を示す図である。
である。
る。
るための工程図である。
るための工程図である。
るための工程図である。
斜視図である。
Claims (20)
- 【請求項1】 液体を吐出する吐出口に連通し、前記液
体を前記吐出口に供給する第1の液流路内の液体吐出素
子により前記液体を前記吐出口から吐出する液体吐出方
法において、 前記第1の液流路に対して負圧を作用させる可変部材を
用いることを特徴とする液体吐出方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の液体吐出方法におい
て、 前記第1の液流路に対して気泡の消滅によってのみ変位
する可動部材を設け、該可動部材の変位によって前記負
圧を作用させることを特徴とする液体吐出方法。 - 【請求項3】 請求項2に記載の液体吐出方法におい
て、 前記可動部材は、前記気泡の消滅により前記第1の液流
路に対して離れる方向に変位することを特徴とする液体
吐出方法。 - 【請求項4】 請求項2または請求項3に記載の液体吐
出方法において、 前記可動部材は、前記吐出口側に自由端を有する可動弁
であることを特徴とする液体吐出方法。 - 【請求項5】 請求項2または請求項3に記載の液体吐
出方法において、 前記可動部材は、前記第1の液流路の流路壁の一部を構
成する可動膜であることを特徴とする液体吐出方法。 - 【請求項6】 請求項2乃至5のいずれか1項に記載の
液体吐出方法において、 前記可動部材を、予め決められたタイミングで変位させ
ることを特徴とする液体吐出方法。 - 【請求項7】 請求項6に記載の液体吐出方法におい
て、 前記吐出口から液体を吐出している状態にて前記可動部
材を変位させることを特徴とする液体吐出方法。 - 【請求項8】 請求項6に記載の液体吐出方法におい
て、 前記吐出口における液体のメニスカスの変位に基づいて
前記可動部材を変位させることを特徴とする液体吐出方
法。 - 【請求項9】 請求項2乃至5のいずれか1項に記載の
液体吐出方法において、 前記吐出口近傍に液体の有無を検出するための検出手段
を設け、 前記可動部材が変位していない状態における検出結果と
前記可動部材が変位した状態における検出結果とを比較
することにより、液体の状態を検出することを特徴とす
る液体吐出方法。 - 【請求項10】 液体を吐出する吐出口と液体に第1の
気泡を発生させる第1の気泡発生領域と、 前記第1の気泡発生領域を具備し、前記吐出口と連通す
る第1の液流路とを有し、 前記第1の気泡の発生によって前記第1の液流路内の液
体を前記吐出口から吐出する液体吐出ヘッドにおいて、 液体に第2の気泡を発生させる第2の気泡発生領域と、 前記第2の気泡発生領域を具備する第2の液流路と、 前記第1の液流路と前記第2の液流路との間に設けら
れ、前記第2の気泡の消滅により前記第1の液流路内に
負圧のみを作用させる可変部材を用いた負圧作用手段と
を有することを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項11】 請求項10に記載の液体吐出ヘッドに
おいて、 前記負圧作用手段は、前記第2の気泡の消滅により前記
第1の液流路に対して離れる方向に変位することを特徴
とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項12】 請求項10または請求項11に記載の
液体吐出ヘッドにおいて、 前記負圧作用手段は、前記吐出口側に自由端を有する可
動弁であることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項13】 請求項10または請求項11に記載の
液体吐出方法において、 前記可動部材は、前記第1の液流路の流路壁の一部を構
成する可動膜であることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項14】 請求項10または請求項11に記載の
液体吐出ヘッドにおいて、 前記第2の気泡発生領域及び前記負圧作用手段は、前記
第1の気泡発生領域よりも上流側に設けられていること
を特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項15】 請求項10または請求項11に記載の
液体吐出ヘッドにおいて、 前記第2の気泡発生領域及び前記負圧作用手段と前記第
1の気泡発生領域とは、液体の流れ方向に対して横並び
に配されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項16】 請求項10乃至16のいずれか1項に
記載の液体吐出ヘッドと、 該液体吐出ヘッドに供給される液体を保持する液体容器
とを有することを特徴とするヘッドカートリッジ。 - 【請求項17】 請求項16に記載のヘッドカートリッ
ジにおいて、 前記液体吐出ヘッドと前記液体容器とは分離可能である
ことを特徴とするヘッドカートリッジ。 - 【請求項18】 請求項16または請求項17に記載の
ヘッドカートリッジにおいて、 前記液体容器は、前記液体が再充填されることが可能で
あることを特徴とするヘッドカートリッジ。 - 【請求項19】 請求項10乃至16のいずれか1項に
記載の液体吐出ヘッドと、 該液体吐出ヘッドから液体を吐出させるための駆動信号
を供給する駆動信号供給手段とを有することを特徴とす
る液体吐出装置。 - 【請求項20】 請求項10乃至16のいずれか1項に
記載の液体吐出ヘッドと、 該液体吐出ヘッドから吐出された液体を受ける被記録媒
体を搬送する被記録媒体搬送手段とを有することを特徴
とする液体吐出装置。
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