JPH1148371A - 電子レンジ用食品包装体の製造方法 - Google Patents

電子レンジ用食品包装体の製造方法

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JPH1148371A
JPH1148371A JP9212175A JP21217597A JPH1148371A JP H1148371 A JPH1148371 A JP H1148371A JP 9212175 A JP9212175 A JP 9212175A JP 21217597 A JP21217597 A JP 21217597A JP H1148371 A JPH1148371 A JP H1148371A
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heat
film
forming
package
microwave oven
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JP9212175A
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Kimiharu Abe
部 公 治 阿
Giichi Hasegawa
義 一 長谷川
Hiroyasu Watanabe
邊 宏 康 渡
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DAITO CELLOPHANE KK
TOUSERO KK
Original Assignee
DAITO CELLOPHANE KK
TOUSERO KK
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明の電子レンジ用食品包装体の製造
方法は、ヒートシール性を有する本体部形成用原反フィ
ルムの両側端部を、ヒートシール面が内側になるように
原反の長さ方向に平行に折り曲げると共に、折り曲げら
れた両端部を、折り曲げられたフィルムのヒートシール
面が上面に位置するように外側に反転折り曲げて背面ヒ
ートシール予定部を形成し、次いで、ヒートシール性を
有する背面形成用原反フィルムを、本体部形成原反フィ
ルムの背面ヒートシール予定部と、背面形成用原反フィ
ルムのヒートシール面とが対面するように供給してヒー
トシールすることを特徴としている。 【効果】 背面に二条のヒートシール部を有する電子レ
ンジ用食品包装体を容易に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は食品を電子レンジで加熱す
るための食品包装体を製造する方法に関する。さらに詳
しくは本発明は電子レンジで加熱して包装体の内部圧が
上昇することにより包装体が自立するように膨張して下
部が船底型(容器状)を形成する電子レンジ用食品包装
体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来技術】密封した包装体に食品をいれたまま電子レ
ンジを用いて食品を加熱すると、内容物が温まると共に
水蒸気が発生し、食品を密封した包装体が膨張し、つい
には包装体が破裂して内容物が飛散することがある。
【0003】こうした水蒸気による包装体の破裂を防止
するために、種々の提案がなされている。例えば包装体
に小さな穴を開けて、保存する場合には、この穴をシー
ル部材で塞いでおいて、電子レンジで加熱する場合には
このシールを剥離して加熱により発生した水蒸気をこの
穴から放出させる方法、内部水蒸気圧による引っ張り応
力が所定の箇所に集中するように包装体の形状を特殊形
状にする方法などがある(例えば、特開昭8-1193
43号、特開平7-257662号、特開平2-8490
8号、特開昭63-131926号、特開昭63-218
079号および実開平3-60239号などの公報参
照)。
【0004】しかしながら、これらの方法には、本来密
封性を要求される包装体に穴を開ける必要があり、容器
の気密性が損なわれる虞があり、また、特殊な形状の包
装体を製造するための特殊な装置あるいは内部水蒸気圧
を所定の箇所に集中させるために特殊なヒートシール装
置が必要になるなどの問題があった。
【0005】また、特開平9-150864号公報に
は、「プラスチックフィルムにその同一面側を互いに当
接させて、所定巾のヒートシールにより合掌状に接合す
る第1接合部を設けて、その内部に熱処理用の内容物を
密封包装させる包装体であって、前記第1接合部は、包
装体の側部に片寄せさせて設けて、加熱による包装体の
内部圧力が上昇したとき、その逃圧を行う易開封シール
であることを特徴とする加熱処理用包装体。」の発明が
開示されている。
【0006】そして、この公報に記載されている包装体
は、一方の表面が加熱圧着可能なように処理された一枚
のプラスチックフィルムを、加熱圧着可能面が包装体の
内側になるようにし、背面でこのプラスチックフィルム
の背面で加熱圧着可能面が相互に接触するように合掌あ
わせにしてこの合掌あわせ部分を熱圧着することにより
製造されている。従って、この包装体において、形成さ
れる背面の接合部(ヒートシール部)は一条だけであ
り、さらにヒートシール部は一枚のプラスチックフィル
ムの合掌あわせ部分に形成されるので、この公報に開示
されている発明には背面に複数のヒートシール部を形成
するという技術的思想は存在しない。
【0007】
【発明の目的】本発明は、電子レンジを用いて食品を加
熱した際に発生する水蒸気によって容器のように包装体
が膨張する食品包装体を効率よく製造する方法を提供す
ることを目的としている。
【0008】また、本発明は、おでん、ふろふき大根、
生いか、生魚などのスープや煮汁などを多く含む味付け
調理食品についても、煮汁洩れせずに除圧することがで
き、電子レンジ加熱終了後の開封に際しても液汁洩れせ
ずに容易に開封でき、包装体の本体をトレーのように使
用することができる電子レンジ用食品包装体を製造する
方法を提供することを目的としている。
【0009】
【発明の概要】本発明の電子レンジ用食品包装体の製造
方法は、一方のエンドシール部、他方のエンドシール部
予定部および二条の背面ヒートシール部を有する電子レ
ンジ用食品包装体を製造する方法であって、一方の面が
ヒートシール性を有する本体部形成用原反フィルムの両
側端部を、ヒートシール面が内側になるように原反の長
さ方向に平行に折り曲げると共に、該折り曲げられた両
端部を、該折り曲げられたフィルムのヒートシール面が
上面に位置するように、原反の長さ方向に平行に再度外
側に反転折り曲げて、背面ヒートシール予定部を形成
し、次いで、一方の面がヒートシール性を有する背面形
成用原反フィルムを、本体部形成原反フィルムを反転折
り曲げすることにより形成された背面ヒートシール予定
部と、背面形成用原反フィルムのヒートシール面とが対
面するように本体部形成用原反フィルム上に供給した
後、該本体部形成用原反フィルムの背面ヒートシール予
定部と、背面形成用原反フィルムの側端部とをヒートシ
ールすることを特徴としている。
【0010】さらに、本発明の電子レンジ用食品包装体
では、背面のヒートシール部に、加熱により容器内に発
生する水蒸気を選択的に放出する非シール部を形成する
ことが好ましい。
【0011】
【発明の具体的説明】次に本発明の電子レンジ用食品包
装体について具体的に説明する。図1は、本発明の製造
方法の工程を模式的に示す図であり、図2〜図6は、図
1の工程における原反フィルム(あるいは包装体)の形
態を模式的に示す図である。
【0012】本発明の食品包装体は、本体形成用原反フ
ィルムと、背面形成用原反フィルムとを熱圧着すること
により製造される。本発明で本体形成用原反フィルムお
よび背面形成用原反フィルムとしては、ポリエチレン、
ポリプロピレン等のポリオレフィンからなる単層フィル
ム、あるいは、ガスバリア性のよいエチレン-酢酸ビニ
ル共重合体鹸化物(EVOH)等を用いた多層フィルムが好適
である。このような多層フィルムの例としてはPP/E
VOH/PP、PP/KNy/EVA、PP/EVOH
/Ny/PE、PP/Ny/EVOH/Ny/EVOH
/ION、Ny/EVOH/LLDPE、Ny/EVO
H/EVA、EVOH/Ny/PE等を挙げることがで
きる。ここで「PE」はポリエチレン、「PP」はポリ
プロピレン、「Ny」はナイロン、「KNy」は塩化ビ
ニリデンコートナイロン、「ION」はアイオノマーで
ある。上記例示した多層フィルムの構成で右側に記載さ
れた層がシーラント層である。
【0013】特に本発明では耐熱性およびバリアー性を
有する表基剤層と耐熱性および剥離性を有するポリオレ
フィン系のシーラントフィルムをポリイソシアネート系
化合物からなる接着剤を使用して複合した積層フィルム
が好ましい。このような積層フィルムはポリオレフィン
系のシーラントフィルムがイージーピール性を有してい
るのでヒートシール面にイージーピール性を持たせるこ
とができる。
【0014】上記本体形成用原反フィルムおよび背面形
成用原反フィルムは同一であっても異なっていてもよ
い。図1において、10は、ロール状に巻かれた本体形
成用原反フィルムであり、本体形成用原反フィルム10
は、原反繰り出しローラ12で製袋装置に送り出され
る。原反繰り出しローラ12で送り出された本体形成用
原反フィルム10は、原反ダンサーロール14aおよ
び、これに続く複数のローラ14b.14cで張力などが
調整された後、ガゼットくせ付きローラ16に送られ
る。この段階では、本体形成用原反フィルム10は、図
2に示すようなフィルムの状態である。次いで、この本
体形成用原反フィルム10は、フォーミング装置18に
送られる。このフォーミング装置18で、本体形成用原
反フィルム10は、まず図3に示されるように、フィル
ムの側端部20a,20bが、フィルム10の流れ方向の
中心方向に折り曲げられ、これと同時に、あるいはこれ
に続いて、該折り曲げられた側端部20a,20bを、図
4に示すように、再び外側に折り曲げて、2条のヒート
シール予定部30a,30bを形成する。
【0015】すなわち、本体形成用原反フィルム10
は、図1〜図4においては、上面がヒートシール性を有
しており、この本体形成用原反フィルム10の側端部
を、上記のようにして二度折り返すことにより、二度折
り返された折り返し部の上面がヒートシール性を有して
おり、この部分が、ヒートシール予定部30a,30bと
なる。
【0016】上記のようにして二度折り返された本体形
成用原反フィルム10は、中間繰り出しローラ22の間
を通ることにより確実に賦形されると共に、製袋装置の
下流側に送られる。なお、23は中間ダンサーロールで
あり、賦形された本体形成用原反フィルム10に必要な
テンションを与える。
【0017】こうして図4に示されるように二度折り返
された後、図5に示すように、本体形成用原反フィルム
10の上面に上方から背面形成用原反フィルム50が供
給される。この背面形成用原反フィルム50は、上述の
ように本体形成用原反フィルム10と同一の素材から形
成されていてもよいし、また、異なる素材で形成されて
いてもよい。そして、少なくとも、この背面形成用原反
フィルム50のヒートシール予定部30a,30bと接触
する部分は、ヒートシール性を有しており、通常は、背
面形成用原反フィルム50の下面全体がヒートシール性
を有している。
【0018】上記のような背面形成用原反フィルム50
を二度折り返された本体形成用原反フィルム10上に供
給した後、ヒートシールバー24,24を用いて、本体
形成用原反フィルム10に形成されたヒートシール予定
部30a,30bに背面形成用原反フィルム50の側端部
をヒートシールする。この際のヒートシール条件は適宜
設定することができるが、通常は、温度120〜180
℃℃、圧力0.5〜5Kg/cm2、時間0.1〜10秒、回数
1〜5回の範囲内に設定される。
【0019】また、後述するエンドシール部のヒートシ
ール条件よりも穏和な条件でヒートシールすることが好
ましい。こうして二条の背面ヒートシール部40a,40
bを形成した後、このヒートシール部を冷却するために
背面シール冷却板25を背面ヒートシール部に押当して
背面ヒートシール部を冷却し、背面ヒートシール部40
a,40bの接着を確実にする。こうして背面ヒートシー
ル部40a,40bを形成した後、フィルムを定テンショ
ンロール26間を通してフィルムに係る張力を一定範囲
内に制御する。
【0020】この定テンションロール26の下流側に
は、フィルムの流れ方向とは直角にエンドシールバー2
8が配置されており、このエンドシールバー28で包装
体の底部に相当する部分(図6において、このエンドシ
ール部は70で示されている)をヒートシールする。こ
うしてヒートシールすることによりエンドシール部70
を形成した後、底シール冷却板32でヒートシールされ
たエンドシール部70を冷却し、エンドシール部70の
ヒートシールをより強固なものとする。
【0021】底シール冷却板32の下流側には、駆動ゴ
ムローラ34が備えられており、ヒートシールされ、連
続した包装体を下流側に設けられたカッター36側に送
り出す。カッター36は、上記のようにして二条の背面
ヒートシール部40a,40bを熱圧着し、さらにエン
ドシール部70を熱圧着することにより形成された袋状
物の連続体を個々の袋体毎に切断して食品包装体80を
製造する。
【0022】上記のように本発明によれば、二枚のフィ
ルムを用いて背面に二条のヒートシール部を有する食品
包装用の袋体を製造することができる。上記のようにし
て製造された食品包装用の袋体(食品包装体)80に、
図7に示すように、食品85を入れた後、この食品導入
口である他方のエンドシール部予定部を熱圧着すること
により食品包装体80を密封する。
【0023】こうして食品が密封された食品包装体80
を電子レンジに入れて加熱すると、図7に示すように、
食品包装体80内の水分が蒸発して包装体80が膨張す
る。そして、図7に示すように、背面ヒートシール部4
0a,40bが起立する。こうして起立した背面ヒートシ
ール部40a,40bは、この包装体において、竜骨(キ
ール)のように作用して、この食品包装体80は成形容
器の如くに自立して食品包装体内部の圧力が低下した場
合においても膨れた包装体が潰れることがない。
【0024】このように本発明は、本体部形成用原反フ
ィルムの両側端部を、ヒートシール面が内側になるよう
に原反の長さ方向に平行に折り曲げると共に、該折り曲
げられた両端部を、該折り曲げられたフィルムのヒート
シール面が上面に位置するように、原反の長さ方向に平
行に再度外側に反転折り曲げして、背面ヒートシール予
定部を形成し、次いで、一方の面がヒートシール性を有
する背面形成用原反フィルムを、本体部形成原反フィル
ムの背面ヒートシール予定部と、背面形成用原反フィル
ムのヒートシール面とが対面するように本体部形成用原
反フィルムと背面形成用原反フィルムとを熱圧着する食
品包装体の製造方法であるが、本発明の製造方法はさら
に種々改変することができる。
【0025】例えば、図8に示すように、本発明の製造
方法により形成される二条の背面ヒートシール部40
a,40bの位置は、包装体80の長手方向の中心部に
仮想される仮想中心線55の上ではない部分の任意の位
置に設けることができ、通常は、この仮想中心線55よ
りも縁54a,54b側に偏って設けられていることが好
ましい。この仮想中心線55から縁54a,54bまでの
長さをnとし、仮想中心線55から背面ヒートシール部
40a,40bまでの長さをそれぞれmとすると、通常は
m/nの値が1/20〜19/20の範囲内になるよう
に背面ヒートシール部40a,40bを設け、好ましくは
5/20〜17/20の範囲内になるように設け、さら
に8/20〜14/20になるように背面ヒートシール
部40a,40bを設けることが特に好ましい。このよう
な位置に背面ヒートシール部40a,40bを設けること
により、本発明の食品包装体は、膨張した形態を維持し
やすくなる。なお、背面ヒートシール部40aおよび背
面ヒートシール部40bの付設位置を規定するm/nの
値は同一であっても異なっていてもよい。
【0026】また、本発明の食品包装体80に形成され
る背面ヒートシール部40a,40bは、加熱によって内
部圧力が高くなったときに、この内部圧力によって開口
して包装体内の圧力を減ずることができるように形成さ
れていることが好ましい。具体的には、この背面ヒート
シール部40a,40bには、それぞれのヒートシール部
の長さ方向の中心部近傍に、非シール部45a,45bが
形成されており、包装体内の圧力が一定以上になったと
きに、この非シール部45a,45bが開口して内部圧力
を減ずることができるようにされていることが好まし
い。
【0027】この非シール部45a,45bは、種々の形
状にすることができる。例えば図8および図9には、山
型の非シール部45a,45bが形成された包装体の背面
ヒートシール部が示されている。
【0028】そして、この背面ヒートシール部40a,4
0bの幅D1は、通常は0.5〜2.0cm、好ましくは0.
8〜1.0cmであり、本発明における非シール部45a,
45bの幅D2またはD3は、この背面ヒートシール部の
外縁から内部方向に向かってこのヒートシール幅D1
1/4〜3/4の幅、好ましくは1/3〜2/3の幅に
なるように形成されている。図9において、非シール部
45の幅D2は、背面ヒートシール部40a,40bの幅D
1の3/4である態様が示されており。さらにD 3は、D
2よりも浅く形成されている。このように背面ヒートシ
ール部40a,40bの幅に対する非シール部45a,45b
の幅を上記の範囲内にすることにより、保存中における
内容物である食品が漏出することがなく、かつ電子レン
ジによる加熱によって背面ヒートシール部40a,40b
が容器内に発生する水蒸気による内圧によって剥離して
非シール部45a,45bとの間に除圧口を確実に形成す
ることができる。
【0029】また、この非シール部45a,45bは、背
面ヒートシール部40a,40bの外縁部分の非シール長
さL1が食品包装体80の内部の非シール部の長さより
も長く(広く)、かつ非シール部45a,45bの容器内
方向の先端が所定の角度をもってV字型あるいは楔型に
形成されていることが好ましい。
【0030】即ち、例えば先端の角度がθ1である非シ
ール部45a-1についてみると、この楔型の非シール部
45a-1は、外縁部の長さがL2であり、このL2を底辺
とし、頂点の角度がθ1である二等辺三角形の形状を有
している。また、例えば先端の角度がθ2およびθ3であ
る非シール部45b-1および45c-1についてみると、そ
れぞれ楔型をして全体で山型の非シール部45b-1およ
び45c-1は、外縁部の長さがそれぞれL3およびL4
あり、これらL3およびL4を底辺とし、頂点の角度がθ
2でθ3である三角形の形状を有している。そして、この
付番45a-1、45b-1および45c-1が複合した非シー
ル部45a,45bは、外縁部の長さがL1であり、この非
シール部45a,45bの長さL1は、ヒートシール部40
の食品包装体の内部の方向に向かうに従ってその長さが
短くなっている。さらに、この非シール部45a,45b
の先端部分45a-1、45b-1、45c-1は、それぞれ
θ1、θ2、θ3の角度で形成されている。ここでθ1、θ
2、θ3で表される非シール部の先端の角度は、通常は1
0度〜160度、好ましくは45度〜140度、特に好
ましくは60度〜120度である。このように非シール
部45a,45bの先端を上記のような角度で形成するこ
とにより、容器内の水蒸気圧によって背面ヒートシール
部40a,40bが食品包装体の内部から剥離した際にこ
の非シール部45a,45bとの間に形成される除圧口の
大きさが必要最低限度の大きさになり、内容物が漏出せ
ず、かつ食品包装体1の内部2で発生した水蒸気を効率
よく放出させることができる。
【0031】この非シール部45a,45bは、図8に示
すように、背面ヒートシール部40a,40bの長さ方向
の中央部近傍に設けることが好ましい。食品包装体の内
部で発生した水蒸気による圧力は、この部分に集中しや
すいからである。
【0032】また、この非シール部45a,45bの長さ
と背面ヒートシール部40a,40bの長さとの割合は任
意に設定することができるが、背面ヒートシール部40
a,40bの長さに対して非シール部45a,45bの長さL
1が5%以上であることが好ましい。非シール部をリリ
ース部として包装体を開封する場合は、指先で剥離でき
る長さが好ましく、具体的には0.5cm以上、より好ま
しくは1cm以上である。また、非シール部45a,45b
を背面ヒートシール部40a,40bの両者に形成するこ
ともできるし、背面ヒートシール部40aあるいは背面
ヒートシール部40bのいずれか一方に形成することも
できる。このような非シール部45a,45bは、ヒート
シールバー24に非シール部45a,45bの形態に対応
した凹部を形成し、こうして凹部が形成されたヒートシ
ールバー24を用いて背面ヒートシール部45a,45b
を熱圧着することにより形成することができる。
【0033】このようにして本発明の方法により製造さ
れた食品包装体を背面を上にして電子レンジで加熱する
ことにより、背面ヒートシール部40a,40bが起立
し、次いでこの背面ヒートシール部40a,40bに設け
られた非シール部45a,45bに除圧口が形成され内部
に発生した水蒸気が放出される。このように除圧口から
水蒸気が放出されることによって内部圧力は低下するけ
れども、一旦起立した背面ヒートシール部40a,40b
は、そのまま起立し続ける。そして、除圧口は、背面ヒ
ートシール部40a,40bに形成されるために、この除
圧口から汁洩れが生ずることはない。また、背面部分の
フィルムを撤去しても、本発明の食品包装体は、加熱後
も膨張した形態、即ち舟形を形成し続けるので、この背
面部分が撤去された食品包装体があたかもトレー(成形
容器)のように機能する。従って、液体の多い食品であ
っても汁洩れがなく、直接電子レンジで加熱することが
できると共に、加熱後、背面部分のフィルムを撤去し
て、この包装体をそのままトレー(容器)として使用す
ることも可能である。
【0034】本発明の方法により製造された電子レンジ
用食品包装体は、ピラフ、白飯、ハンバーグ、弁当、さ
つま芋およびじゃが芋などの根菜類、笹かまおよび揚げ
かま等の水産物および練り食品、卵およびソーセージ等
の畜肉加工品、その他調理済み食品全般等、電子レンジ
で加熱する食品の包装に用いられる他、従来は電子レン
ジによる直接加熱が難しかったおでん、ふろふき大根、
生いか・生魚などのスープや煮汁などを多く含む味付け
調理食品についても、煮汁洩れせずに電子レンジを用い
て直接加熱することができる。さらに本発明の包装体
は、食品以外であっても、電子レンジを用いて加熱する
おしぼり、医薬用温湿布等の包装体としても利用するこ
とができる。
【0035】
【発明の効果】本発明の方法によれば、煮汁等の液体成
分を多量に含む食品を直接電子レンジで加熱しても液体
成分が漏出することがなく、また、食品等を充填密封し
て包装体ごと電子レンジで加熱することにより発生する
水蒸気によって包装体の背面に設けられた背面ヒートシ
ール部が起立して包装体が舟形になり背面形成用フィル
ムを撤去してもそのまま容器として使用することができ
る食品包装体を容易に製造することができる。
【0036】さらに、本発明の方法によれば、本体部を
形成するフィルムと背面部を形成するフィルムとを異種
フィルムで形成することが可能になる。そして、背面ヒ
ートシール部に非シール部を形成することにより、電子
レンジでの加熱により発生した水蒸気がこの容器を膨張
させると共に、背面ヒートシール部が起立してこの容器
が舟形になる。こうして発生した水蒸気は、一定圧力以
上になると背面ヒートシール部に設けられた非シール部
から選択的に排出されるので、膨張して舟形になった容
器の形状は、そのまま保持され、煮汁などの液体成分が
漏出することがなく、液体成分の多い食品であっても電
子レンジを用いて直接加熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の製造方法の工程を模式的に示
す図である。
【図2】図2は、図1の付番16における本体形成用原
反フィルムの形態を示す説明図である。
【図3】図3は、図1の付番18のフォーミング装置
で、最初に折り曲げられたフィルムの形態を示す説明図
である。
【図4】図4は、図1の付番18のフォーミング装置
で、さらに折り曲げられたフィルムの形態を示す説明図
である。
【図5】図5は、図1の付番24で背面形成用原反フィ
ルムが供給された状態を示す説明図である。
【図6】図6は、図1の付番36で示されるカッターで
切断された包装体の形態を示す説明図である。
【図7】図7は、本発明の方法により製造された包装体
に食品を充填して加熱した際の包装体の変化を示す図で
ある。
【図8】図8は、本発明の方法で製造された包装体を模
式的に示す図である。
【図9】図9は、本発明の製造方法により製造された包
装体の背面ヒートシール部に形成される非シール部の例
を示す図である。
【符号の説明】
10・・・本体形成用原反フィルム 12・・・原反繰り出しローラ 14a・・・原反ダンサーロール 14b,14c・・・ローラ 16・・・ガゼットくせ付きローラ 18・・・フォーミング装置 20a,20b・・・フィルムの側端部 22・・・中間繰り出しローラ 23・・・中間ダンサーローラ 24・・・ヒートシールバー 25・・・背面シール冷却板 26・・・定テンションロール 28・・・エンドシールバー 30a,30b・・・ヒートシール予定部 32・・・底シール冷却板 34・・・駆動ローラ 36・・・カッター 40a,40b・・・背面ヒートシール部 45a,45b・・・ 50・・・背面形成用原反フィルム 54a,54b・・・縁 55・・・仮想中心線 70・・・エンドシール部 80・・・食品包装体 85・・・食品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡 邊 宏 康 東京都中央区日本橋小伝馬町14−6 大東 セロファン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方のエンドシール部、他方のエンドシ
    ール部予定部および二条の背面ヒートシール部を有する
    電子レンジ用食品包装体を製造する方法であって、一方
    の面がヒートシール性を有する本体部形成用原反フィル
    ムの両側端部を、ヒートシール面が内側になるように原
    反の長さ方向に平行に折り曲げると共に、該折り曲げら
    れた両端部を、該折り曲げられたフィルムのヒートシー
    ル面が上面に位置するように、原反の長さ方向に平行に
    再度外側に反転折り曲げて、背面ヒートシール予定部を
    形成し、次いで、一方の面がヒートシール性を有する背
    面形成用原反フィルムを、本体部形成原反フィルムを反
    転折り曲げすることにより形成された背面ヒートシール
    予定部と、背面形成用原反フィルムのヒートシール面と
    が対面するように本体部形成用原反フィルム上に供給し
    た後、該本体部形成用原反フィルムの背面ヒートシール
    予定部と、背面形成用原反フィルムの側端部とをヒート
    シールすることを特徴とする電子レンジ用食品包装体の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記二条の背面ヒートシール部が、背面
    部に仮想される中心線から縁部までの長さをn、該仮想
    中心線から背面ヒートシール部間での長さをmとしたと
    きに、m/nの値が1/20〜19/20の範囲内にな
    るように設けられていることを特徴とする請求項第1項
    記載の電子レンジ用食品包装体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記背面ヒートシール部の長さ方向の中
    心近傍に、該背面ヒートシール部の外縁から内部方向に
    向かってヒートシール幅の1/4〜3/4の幅の非シー
    ル部を形成したことを特徴とする請求項第1項または第
    2項記載の電子レンジ用食品包装体の製造方法。
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