JPH1147596A - 排気ガス浄化用触媒 - Google Patents

排気ガス浄化用触媒

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JPH1147596A
JPH1147596A JP9207501A JP20750197A JPH1147596A JP H1147596 A JPH1147596 A JP H1147596A JP 9207501 A JP9207501 A JP 9207501A JP 20750197 A JP20750197 A JP 20750197A JP H1147596 A JPH1147596 A JP H1147596A
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JP
Japan
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exhaust gas
catalyst
gas purifying
palladium
mol
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Application number
JP9207501A
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English (en)
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Shinji Yamamoto
伸司 山本
Tomomi Eto
智美 江藤
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン始動直後の低温時に排出されるHC
を効率良く浄化することができ、更に、熱耐久後も低温
活性と排気ガス浄化性能に優れる排気ガス浄化用触媒を
提供するにある。 【解決手段】 排気ガス流れに対し、上流側に少なくと
も1個の三元触媒を、下流側に少なくとも1個の炭化水
素吸着材を配してなる排気ガス浄化用触媒において、前
記三元触媒の触媒成分層は、パラジウムを4〜15重量
%担持した無機物を含有し、且つパラジウムの担持量は
100g/cf〜500g/cf(三元触媒1L中3.5〜
17.7g)であり、好ましくは、炭化水素吸着剤は、
β−ゼオライトを主成分とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気ガス浄化用触
媒に関し、特に自動車等の内燃機関からエンジン始動直
後の低温時に排出される排気ガス中の炭化水素(以下、
「HC」と称す)、一酸化炭素(以下、「CO」と称
す)及び窒素酸化物(以下「NOx 」と称す)のうち、
特に、HCを効率良く浄化することができ、しかも、耐
久後も低温活性と浄化性能に優れる排気ガス浄化触媒に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、排気ガス浄化用触媒は高温下
での耐久性が十分でなく、耐久後は触媒が劣化し排気ガ
ス浄化能が著しく低下するため、エンジン始動直後の低
温時に排出される排気ガス中のHC(以下、「コールド
HC」と称す。)を低減する研究が多く行なわれてい
る。かかる目的のため、HCを吸着材により一時的にH
Cを貯蔵し、三元触媒が活性化した後に前記吸着材より
HCを脱離させ、次いで三元触媒で浄化する方法が検討
されている。
【0003】かかるHC吸着材を用いた排気ガス浄化用
触媒としては、例えば、特開平2−135126号公
報、特開平5−59942号公報、特開平6−1424
57号公報等に開示されているものがある。特開平2−
135126号公報には、自動車内燃機関の排気系に三
元触媒を設け、その上流にゼオライトをコートしたモノ
リス担体の一部に1種以上の触媒金属を担持したHC吸
着材を設けた、コールドHC吸着除去システムが提案さ
れている。
【0004】また、特開平6−142457号公報に
は、低温域で吸着したHCが脱離する際に、脱離HCを
含む排気ガスを熱交換器で予熱し、三元触媒での浄化を
促進するコールドHC吸着除去システムが提案されてい
る。
【0005】更に、特開平5−59942号公報には、
触媒配置とバルブにより排気ガスの流路を切り換えるこ
とによって、HC吸着材の昇温を緩慢にし、コールドH
Cの吸着効率を向上させるシステムが提案されている。
【0006】また、貴金属触媒を用いた排気ガス浄化用
触媒としては、例えば、特開平6−378号公報等に開
示されているものがある。
【0007】更にまた、貴金属を多量に担持した触媒を
スターター(あるいはライトオフ)触媒として使用し、
低温域での早期活性化を図る排気ガス浄化方法も提案さ
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来及び前記
公報中に記載されたHC吸着材を用いたシステムは、H
C吸着材の耐久性が不十分なため、耐久後にはHC吸着
効率が低下し、しかも、後段の三元触媒が活性化する前
にHCが脱離してエミッションを悪化させてしまってい
た。そのため、HC吸着材の吸着効率の向上、HC脱離
遅延化、三元触媒の早期活性化を図るため、高温ガスの
バイパス法や三元触媒暖気のための熱交換器が使用され
ているが、これらは触媒システム構成が煩雑化し、しか
も、コストが上昇してしまうという問題があった。従っ
て、耐久性と吸着効率の高いHC吸着材が期待されてい
る。
【0009】また、低温時に排出されるHC浄化を目的
とした三元触媒は、初期状態から耐久後まで高い性能を
維持するため、資源的に豊富でなく価格も高価な貴金属
を多量に使用しなければならず、このため、使用する貴
金属量が少なくても高い浄化性能が得られる触媒が望ま
れている。しかし、貴金属量を低減した場合、耐久性が
不十分で、耐久後は低温域での触媒活性や浄化性能が悪
化するという問題があった。
【0010】従って、本発明の目的は、特に、エンジン
始動直後の低温時に排出されるHCを効率良く浄化する
ことができ、更に、熱耐久後も低温活性と排気ガス浄化
性能に優れる排気ガス浄化用触媒を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために研究した結果、内燃機関の排気系に、
耐久性に優れた少なくとも1個の炭化水素吸着材とその
上流側に低温活性に優れた少なくとも1個の三元触媒を
配置した排気ガス浄化触媒システムによって、エンジン
始動直後の低温時に排出されるHCの浄化性能が著しく
向上・維持されることを見出し、本発明に到達した。
【0012】請求項1記載の排気ガス浄化方法は、排気
ガス流れに対し、上流側に少なくとも1個の三元触媒
を、下流側に少なくとも1個の炭化水素吸着材を配して
なる排気ガス浄化用触媒において、前記三元触媒の触媒
成分層は、パラジウムを4〜15重量%担持した無機物
を含有し、且つパラジウムの担持量は100g/cf〜6
00g/cf(三元触媒1L中3.5〜21.2g)であ
ることを特徴とする。
【0013】更に、請求項2記載の排気ガス浄化用触媒
は、請求項1記載の排気ガス浄化触媒のパラジウムの分
散性を向上させ、高い比表面積を得るために、前記三元
触媒中の無機物は、活性アルミナを主成分とすることを
特徴とする。
【0014】請求項3記載の排気ガス浄化用触媒は、請
求項1又は2記載の排気ガス浄化用触媒のパラジウムの
浄化性能と耐久性能を更に向上させるために、触媒成分
層中に、ジルコニウム、ネオジウム及びランタンからな
る群より選ばれた少なくとも一種を金属換算で1〜40
モル%とセリウムを60〜98モル%含むセリウム酸化
物を含有することを特徴とする。
【0015】請求項4記載の排気ガス浄化用触媒は、請
求項1〜3いずれかの項記載の排気ガス浄化用触媒の耐
被毒性や浄化性能を更に向上させるために、三元触媒中
のパラジウム含有触媒成分層の上部に、白金及びロジウ
ムからなる群より選ばれた少なくとも一種と、カルシウ
ム、セリウム、ネオジウム及びランタンからなる群より
選ばれた少なくとも一種を金属換算で1〜30モル%と
ジルコニウムを70〜98モル%含むジルコニウム酸化
物、活性アルミナを含有する触媒成分層が配置されてな
ることを特徴とする。
【0016】請求項5記載の排気ガス浄化用触媒は、請
求項1〜4いずれかの項記載の排気ガス浄化用触媒の耐
久後の低温活性を更に向上するため、更に、アルカリ金
属及びアルカリ土類金属からなる群より選ばれた少なく
とも一種が含有されることを特徴とする。
【0017】請求項6記載の排気ガス浄化用触媒は、請
求項1〜5記載の排気ガス浄化用触媒において、排気ガ
ス下流側に配置する炭化水素吸着材は、βーゼオライト
を主成分とした炭化水素吸着材であることを特徴とす
る。
【0018】請求項7記載の排気ガス浄化用触媒は、請
求項6記載の排気ガス浄化用触媒の吸着可能なHC種の
適用範囲を広くするため、炭化水素吸着剤は、更に、モ
ルデナイト、Yゼオライト、USY、ZSM5からなる
群より選ばれた少なくとも1種を含有することを特徴と
する。
【0019】請求項8記載の排気ガス浄化用触媒は、請
求項6又は7記載の排気ガス浄化用触媒のβゼオライト
を主成分とした炭化水素吸着材の耐久性や浄化性能を向
上させるために、更に、白金、パラジウム、リン、ホウ
素、マグネシウム及びカルシウムからなる群より選ばれ
た少なくとも一種を含有することを特徴とする。
【0020】請求項9記載の排気ガス浄化用触媒は、請
求項6〜8いずれかの項記載の排気ガス浄化用触媒の吸
着したHCが脱離する際に浄化できるようにするため、
炭化水素吸着材層の上部に、パラジウムを含有する触媒
成分層を配置し、更に、その上部に、白金及び/又はロ
ジウムを含有する触媒成分層を配置してなることを特徴
とする。
【0021】請求項10記載の排気ガス浄化用触媒は、
請求項9記載の排気ガス浄化用触媒のパラジウム含有触
媒成分層の浄化性能と耐久性を向上するため、更に、パ
ラジウム含有触媒成分層は、更に、ネオジウム、ランタ
ン及びジルコニウムからなる群より選ばれた少なくとも
一種を金属換算で1〜30モル%とセリウムを70〜9
8モル%含むセリウム酸化物、活性アルミナを含有する
ことを特徴とする。
【0022】請求項11記載の排気ガス浄化用触媒は、
請求項9又は10記載の排気ガス浄化用触媒において、
白金及び/又はロジウムを含有する触媒成分層の浄化性
能と耐久性を更に向上するため、更に、セリウム、ネオ
ジウム及びランタンからなる群より選ばれた少なくとも
一種を金属換算で1〜30モル%とジルコニウムを70
〜98モル含むジルコニウム酸化物、活性アルミナを含
有することを特徴とする。
【0023】請求項12記載の排気ガス浄化用触媒は、
請求項6〜11いずれかの項記載の排気ガス浄化用触媒
の低温活性を更に向上するため、更にアルカリ金属及び
アルカリ土類金属からなる群より選ばれた少なくとも一
種が含有されることを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の排気ガス浄化触媒は、内
燃機関から排出されるエンジン始動直後の低温排気ガス
の浄化に特に有効に使用でき、排気ガス流れに対して、
上流側に少なくとも1個の三元触媒を、下流側に少なく
とも1個の炭化水素吸着材を配してなる排気ガス浄化用
触媒であって、前記三元触媒の触媒成分層は、パラジウ
ムを4〜15重量%担持した無機物を含有し、且つパラ
ジウムの担持量は100g/cf〜600g/cf(三元触
媒1L中3.5〜21.2g)である。
【0025】このように排気ガス流れに対して、上流側
に少なくとも1個の三元触媒を、下流側に少なくとも1
個の炭化水素吸着剤を配する配置が重要で、これはHC
吸着材の上流側に低温活性に優れた三元触媒を配置する
と、エンジンから排出される排気ガスが除熱・冷却さ
れ、また同時に三元触媒が活性化されるため、低温時に
排出されるHCの一部を三元触媒で浄化できるからであ
る。従って、排気ガス流れに対して下流側に配置したH
C吸着材に対する負荷が軽減するため、HC吸着効率が
向上し、更に、HC脱離の遅延化が図れる。これによ
り、初期から耐久後まで低温域における排出HCを効率
良く吸着・浄化することができる。未浄化HCの浄化性
能を向上する為、更に、請求項1に記載した三元触媒+
HC吸着材の下流に三元触媒を配置することができる。
【0026】排気ガス流れに対して上流側に配置する三
元触媒は、活性アルミナを主成分とした無機物に、パラ
ジウムを担持濃度4重量%〜15重量%で担持し、且つ
パラジウムの担持量が三元触媒1Lあたり100g/cf
(3.5g/L)〜600g/cf(21.2g/L)と
なるようにする。パラジウムの担持濃度が4重量%未満
ではアルミナに担持したパラジウム粒子の大きさが良好
な性能を得るには不十分であり、また15重量%を超え
るとパラジウム粒子が大きくなりすぎ分散性が低下し性
能が悪くなる。またパラジウムの担持量が、3.5g/
L未満では低温活性性能が十分発現せず、逆に21.2
g/Lを越えてもパラジウムの触媒活性は飽和し、経済
的にも有効でない。
【0027】かかるパラジウムを担持させる無機物は、
活性アルミナを主成分とするものが、パラジウムの分散
性の確保と耐久性の点から好ましく、更に、活性アルミ
ナの耐熱性を改良するために、ランタン、セリウム及び
ジルコニウムからなる群より選ばれた少なくとも一種を
0.1モル%から20モル%含有することができる。か
かる元素の含有量が0.1モル%未満では、活性アルミ
ナの耐熱性向上が不十分であり、20モル%を超えても
耐熱性改良効果は飽和し、有効でない。無機物中の活性
アルミナは5重量%以上含まれ、無機物全体を活性アル
ミナにしても良い。
【0028】本発明では、パラジウムの助触媒成分とし
て、または白金やロジウムの担持基材として、ジルコニ
ウム酸化物を使用している。しかしながら、ジルコニウ
ム酸化物の比率が高くなるとコート層が剥離し易いた
め、本発明では、活性アルミナで希釈して、コード層の
剥離防止やスラリーのハンドリング改善を行っている。
更に、活性アルミナを用いることによって、コート層の
表面積を上げ、ガスの拡散を良くする効果や、鉛の被害
を緩和するという効果もある。
【0029】特に、パラジウムの浄化性能と耐久性を向
上させるため、上記三元触媒成分担持層中に、ジルコニ
ウム、ネオジウム及びランタンからなる群より選ばれた
少なくとも一種を金属換算で1〜40モル%とセリウム
を60〜98モル%含むセリウム酸化物を含有させるこ
とが好ましい。1〜40モル%としたのは、セリウム酸
化物(CeO2)にランタン、ネオジウム及びジルコニウ
ムからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素を添加
して、セリウム酸化物の酸素吸蔵能やBET比表面積、
熱安定性を顕著に改良するためである。1モル%未満で
は、セリウム酸化物のみの場合と変わらず、上記ランタ
ン及び/又はネオジウム及び/又はジルコニウム元素の
添加効果が現れず、40モル%を超えるとこの効果が飽
和もくしは逆に低下する。
【0030】このように、触媒成分担持層に、更にラン
タン、ネオジウム及びジルコニウムからなる群より選ば
れた少なくとも一種を含むセリウム酸化物が含有される
ことにより、酸素吸蔵能の高いセリウム酸化物が還元
(酸素不足)雰囲気及び理論空燃比近傍で格子酸素や吸
着酸素を放出し易くなるため、パラジウムの酸化状態を
排気ガスの浄化に適したものとするため、パラジウムの
還元に起因する触媒能の低下を抑制できる。かかるセリ
ウム酸化物の使用量は、触媒1Lあたり5〜100gで
ある。5g未満だと十分な貴金属の分散性が得られず、
100gより多く使用しても改良効果は飽和し有効でな
い。
【0031】更に、パラジウムの耐被毒性や浄化性能を
向上するため、パラジウムを含有する触媒成分層の上部
に、白金及びロジウムからなる群より選ばれた少なくと
も一種と、カルシウム、セリウム、ネオジウム及びラン
タンからなる群より選ばれた少なくとも一種を金属換算
で1〜30モル%とジルコニウムを70〜98モル%含
むジルコニウム酸化物及び活性アルミナを含有する触媒
成分層を配置することが好ましい。
【0032】白金が担持される基材としては、白金のシ
ンタリングの抑制と耐久性を向上させるため、ジルコニ
ウム酸化物が適切である。特に、酸素吸蔵能の高いセリ
ウム含有ジルコニウム酸化物が、リッチ雰囲気及びスト
イキ近傍で格子酸素や吸着酸素を放出し易くなるため、
白金及び/又はロジウムの酸化状態を排気ガスの浄化に
適したものとし、白金及び/又はロジウムの触媒能の低
下を抑制できる。セリウム、ランタン及びネオジウムか
らなる群から選ばれた少なくとも一種の含有量が1モル
%未満ではZrO2 のみの場合と変わらず、上記した元
素のZrO2 のセリウムの酸素吸蔵能による改良効果が
現れず、セリウム含有量が30モル%を越えるとこの効
果が飽和もしくは逆にBET比表面積や熱安定性が低下
する。
【0033】前記ロジウムが担持される基材としては、
ロジウムの耐久性を向上させるため、ジルコニウム酸化
物が適切である。特に、耐久後の浄化性能を高めるため
に、上記ジルコニウム酸化物には、カルシウム及びネオ
ジウムからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素が
含有される。かかる元素の含有量が1モル%未満ではZ
rO2 のみの場合と変わらず、上記した元素のZrO2
のBET比表面積や熱安定性の改良効果が現れず、逆に
含有量が30モル%を越えるとこの効果が飽和もしくは
低下する。かかるジルコニウム酸化物の使用量は、触媒
1Lあたり5〜100gである。5g未満だと充分な貴
金属の分散性が得られず、100gより多く使用しても
改良効果は飽和し有効でない。
【0034】また、更に、パラジウムの低温活性を向上
させるため、上記排気ガス浄化用触媒中に、アルカリ金
属及びアルカリ土類金属からなる群より選ばれる少なく
とも1種を含むことが好ましい。その含有量は触媒1L
中1〜40gである。1g未満では、炭化水素類の吸着
被毒やパラジウムのシンタリングを抑制できず、40g
を越えても有為な増量効果が得られず逆に性能を低下さ
せる。
【0035】排気ガス流れに対して下流側に配置する炭
化水素吸着材は、吸着性能と耐久性に優れたβ−ゼオラ
イトを主成分とした炭化水素吸着材が好ましい。エンジ
ン始動直後に排出されるHCを充分吸着するため、β−
ゼオライトの使用量は、触媒1Lあたり10g〜300
gが好ましい。β−ゼオライトの使用量が10g未満で
は吸着性能が十分に発現せず、逆に300gを越えても
吸着性能は飽和し、経済的にも有効でない。
【0036】特に、エンジンから排出されるHC種の分
子径分布に対応した細孔径分布を形成させるため、該炭
素吸着材は、更に、モルデナイト、Yゼオライト、US
Y、ZSM5からなる群より選ばれた少なくとも一種が
含有される。かかるモルデナイト、Yゼオライト、US
Y、ZSM5からなる群より選ばれた少なくとも一種の
使用量は、触媒1Lあたり全吸着材の5重量%〜50重
量%である。5重量%未満だと充分な細孔径分布が得ら
れず、50重量%を超えるとβ−ゼオライトの改良効果
が逆に低下する。
【0037】更に、β−ゼオライトを主成分とした炭化
水素吸着材の耐久性や浄化性能を向上するため、炭化水
素吸着材に、白金、パラジウム、リン、ホウ素、マグネ
シウム及びカルシウムからなる群より選ばれた少なくと
も一種を含有させることが好ましい。
【0038】前記、β−ゼオライトを主成分とした炭化
水素吸着材に含有させる、担持成分量は、0.1重量%
から30重量%が好ましい。かかる担持成分の担持量が
0.1重量%未満では十分な改良効果が得られず、30
重量%を超えると、炭化水素吸着材の細孔が閉塞し逆に
性能が低下する。
【0039】更に、吸着したHCが脱離する際に自己浄
化するため、炭化水素吸着材層の上部に、パラジウムを
含有する触媒成分層を配置し、更に、その上の最上部
に、白金及び/又はロジウムを含有する触媒成分層を配
置することが好ましい。
【0040】前記、パラジウム及び白金及び/又はロジ
ウムを含有する触媒成分中の含有量は、パラジウムが
0.1g/Lから20g/L、白金及び/又はロジウム
が0.01g/Lから10g/Lであることが好まし
い。パラジウムが0.1g/L未満では、脱離HCの十
分な浄化性能が得られず、20g/Lを超えても効果が
飽和し有効ではない。白金及び/又はロジウムは、0.
01g/L未満では十分な改良効果が得られず、10g
/Lを超えても効果が飽和し有効ではない。
【0041】また、上記パラジウムを含有する触媒成分
層の浄化性能と耐久性を向上するため、更に、上記パラ
ジウム含有触媒成分層に、ネオジウム、ランタン及びジ
ルコニウムからなる群より選ばれた一種を金属換算で1
〜30モル%とセリウムを70〜98モル%含むセリウ
ム酸化物が含有されることが好ましい。1〜40モル%
としたのは、セリウム酸化物(CeO2)にランタン、ネ
オジウム及びジルコニウムからなる群より選ばれた少な
くとも一主の元素を添加して、セリウム酸化物の酸素吸
蔵能やBET比表面積、熱安定性を顕著に改良するため
である。1モル%未満では、セリウム酸化物のみの場合
と変わらず、上記ランタン及び/又はネオジウム及び/
又はジルコニウム元素の添加効果が現れず、40モル%
を超えるとこの効果が飽和もくしは逆に低下する。
【0042】このように、触媒成分担持層に、更にラン
タン、ネオジウム及びジルコニウムからなる群より選ば
れた少なくとも一種を含むセリウム酸化物が含有される
ことにより、酸素吸蔵能の高いセリウム酸化物が還元
(酸素不足)雰囲気及び理論空燃比近傍で格子酸素や吸
着酸素を放出し易くなるため、パラジウムの酸化状態を
排気ガスの浄化に適したものとするため、パラジウムの
還元に起因する触媒能の低下を抑制できる。
【0043】かかるセリウム酸化物の使用量は、触媒1
Lあたり5〜100gである。5g未満だと充分なセリ
ウムの酸素吸蔵作用に起因する添加効果が得られず、1
00gより多く使用しても添加効果は飽和し有効でな
い。
【0044】更に、上記白金及び/又はロジウムを含有
する触媒成分層の浄化性能と耐久性を向上するため、更
に、上記白金及びロジウム含有触媒成分層に、セリウ
ム、ネオジウム及びランタンからなる群より選ばれた一
種を金属換算で1〜30モル%とジルコニウムを70〜
98モル%含むジルコニウム酸化物が含有されることが
好ましい。
【0045】1〜40モル%としたのは、ジルコニウム
酸化物(ZrO2 )にランタン、ネオジウム及びセリウ
ムからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素を添加
して、ジルコニウム酸化物の酸素吸蔵能やBET比表面
積、熱安定性を顕著に改良するためである。1モル%未
満では、ジルコニウム酸化物のみの場合と変わらず、上
記ランタン及び/又はネオジウム及び/又はセリウム元
素の添加効果が現れず、40モル%を超えるとこの効果
が飽和もしくは逆に低下する。
【0046】当該酸素吸蔵能の高いセリウムを含むジル
コニウム酸化物を含有することによって、リッチ雰囲気
及びストイキ近傍で格子酸素や吸着酸素を放出し易くな
るため、白金及び/又はロジウムの酸化状態を排気ガス
の浄化に適したものとし、白金及び/又はロジウムの触
媒能の低下を抑制できる。かかるジルコニウム酸化物の
使用量は、触媒1Lあたり5〜100gである。5g未
満だと充分な貴金属の分散性やセリウムの酸素吸蔵能に
よる改良効果が得られず、100gより多く使用しても
改良効果は飽和し有効でない。
【0047】また、上記三元触媒層の低温活性を向上す
るため、更に、上記三元触媒層中にアルカリ金属及びア
ルカリ土類金属からなる群より選ばれた少なくとも一種
を含有することが好ましい。その含有量は炭化水素吸着
触媒1L中1〜40gである。1g未満では、炭化水素
類の吸着被毒やパラジウムのシンタリングを抑制でき
ず、40gを越えても有為な増量効果が得られず逆に性
能を低下させる。
【0048】
【実施例】本発明を次の実施例及び比較例により説明す
る。
【0049】製造例1 セリウム3モル%(CeO2 に換算して8.7重量
%)、ジルコニウム3モル%(ZrO2 に換算して6.
3重量%)とランタン2モル%(La2 3 に換算して
5.5重量%)を含有するアルミナ粉末(粉末A)に、
硝酸パラジウム水溶液を含浸し、150℃で12時間乾
燥した後、400℃で1時間焼成して、Pd担持アルミ
ナ粉末(粉末B)を得た。この粉末BのPd濃度は8重
量%であった。
【0050】ランタン1モル%(La2 3 に換算して
2重量%)とジルコニウム32モル%(ZrO2 に換算
して25重量%)を含むセリウム酸化物粉末(粉末C)
に硝酸パラジウム水溶液を含浸し、150℃で12時間
乾燥した後、400℃で1時間焼成して、Pd担持セリ
ウム酸化物(La0.01Zr0.32Ce0.67x )粉末(粉
末D)を得た。この粉末DのPd濃度は3.0重量%で
あった。
【0051】上記粉末B1230g、粉末D173gと
活性アルミナ27g、硝酸水溶液1500gを磁性ボー
ルミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。この
スラリー液をコージェライト質モノリス担体(1.0
L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰
のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成し
た。この作業を2度行い、コート量重量156g/L−
担体の触媒を得た。パラジウム担持量は320.0g/
cf(11.3g/L)であった(触媒A)。
【0052】製造例2 H型β−ゼオライト800g、シリカゾル200gと硝
酸水溶液1000gを磁性ボールミルに投入し、混合・
粉砕してスラリーを得た。このスラリー液をコージェラ
イト質モノリス担体(1.3L、400セル)に付着さ
せ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥
し、400℃で1時間焼成した。コート量重量150g
/L−担体の触媒を得た(触媒B)。
【0053】上記粉末B568g、粉末D370g、粉
末A42gと活性アルミナ20g、硝酸水溶液1000
gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリー
を得た。このスラリー液を上記触媒Bに付着させ、空気
流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400
℃で1時間焼成した。この作業を2度行い、コート量重
量100g/L(総重量250g/L−担体)の触媒C
を得た。触媒Cのパラジウム担持量は160.0g/cf
(5.65g/L)であった。
【0054】製造例3 H型β−ゼオライト800gに代わり、H型β−ゼオラ
イト500g、ZSM5を100g、USY100g、
Y型50g、モルデナイト50gを用いた以外は、実施
例1と同様にして触媒Dを得た。
【0055】製造例4 H型β−ゼオライト800gに代わり、ホウ素0.5重
量%、カルシウム0.1重量%を含むH型β−ゼオライ
ト800gを用いた以外は、実施例1と同様にして触媒
Eを得た。
【0056】製造例5 H型β−ゼオライト800gに代わり、リン0.5重量
%、マグネシウム0.1重量%を含むH型β−ゼオライ
ト600gと、ホウ素0.5重量%、カルシウム0.1
重量%を含むZSM5を100gと、リン0.5重量
%、カルシウム0.1重量%を含むUSY100gを用
いた以外は、実施例1と同様にして触媒Fを得た。
【0057】製造例6 実施例1で得られた粉末B1230g、粉末D173g
と活性アルミナ27g、硝酸水溶液1500gを磁性ボ
ールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。こ
のスラリー液をコージェライト質モノリス担体(1.0
L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰
のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成し
た。この作業を2度行い、コート量重量143g/L−
担体の触媒を得た。パラジウム担持量は293.3g/
cf(10.36g/L)であった(触媒G)。
【0058】Nd10モル%、Ca10モル%、Zr8
0モル%のジルコニウム酸化物粉末(粉末E)に硝酸ロ
ジウム水溶液を含浸し、150℃で12時間乾燥した
後、400℃で1時間焼成して、Rh担持Nd0.1 Ca
0.1 Zr0.8 x 粉末(粉末F)を得た。この粉末Fの
Rh濃度は2.0重量%であった。
【0059】La1モル%、Ce20モル%、Zr79
モル%のジルコニウム酸化物粉末(粉末G)にジニトロ
ジアンミン酸白金水溶液を含浸し、150℃で12時間
乾燥した後、400℃で1時間焼成して、Pt担持アル
ミナ粉末(粉末H)を得た。この粉末HのPt濃度は
2.0重量%であった。
【0060】上記粉末F235g、粉末H235g、ジ
ルコニウム3モル%(ZrO2 に換算して6.3重量
%)を含むアルミナ粉末(粉末I)300g、活性アル
ミナ30g、硝酸水溶液1000gを磁性ボールミルに
投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー
液を前記Pd含有触媒成分層を担持したコージェライト
質モノリス担体(1.0L、400セル)(触媒G)に
付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・
乾燥し、400℃で1時間焼成した。コート量重量80
g/L−担体の触媒Hを得た。Rhの担持量は13.3
g/cf(0.48g/L)、Ptの担持量は13.3g
/cf(0.48g/L)であった(触媒H)。
【0061】次いで、上記触媒成分担持コージェライト
質モノリス担体に酢酸バリウム溶液を付着させた後、4
00℃で1時間焼成し、BaOとして10g/Lを含有
させた(触媒I)。
【0062】製造例7 リン酸二水素アンモニウム20gを純水1500gに溶
解した溶液に、H型β−ゼオライト1000gを加え、
更に、25%アンモニア水を滴下しpHを9.0に調整
した後、24時間攪拌・混合した。この混合溶液からβ
−ゼオライトを濾取し、120℃で24時間乾燥後、空
気中、650℃で2時間焼成し粉末Jを得た。更に、こ
の粉末Jに硝酸パラジウム溶液を含浸し、Pd1重量
%、P0.5重量%を含む粉末Kを得た。この粉末K8
00g、シリカゾル200gと硝酸水溶液1000gを
磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得
た。このスラリー液をコージェライト質モノリス担体
(1.3L、400セル)に付着させ、空気流にてセル
内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間
焼成した。コート量重量150g/L−担体の触媒を得
た(触媒J)。触媒JのPdの担持量は34.0g/cf
(1.2g/L)
【0063】上記粉末B398g、粉末D265g、粉
末A317g、活性アルミナ20g、硝酸水溶液100
0gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリ
ーを得た。このスラリー液を上記触媒Jに付着させ、空
気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、40
0℃で1時間焼成した。この作業を2度行い、コート層
重量150g/L(総重量250g/L−担体)の触媒
Kを得た。触媒Kの総パラジウム担持量は146.7g
/cf(5.18g/L)であった。
【0064】上記粉末F118g、粉末H118g、粉
末G117gと、粉末I117g、活性アルミナ30
g、硝酸水溶液500gを磁性ボールミルに投入し、混
合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液を前記P
d含有触媒成分層を担持したコージェライト質モノリス
担体(1.0L、400セル)(触媒K)に付着させ、
空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、4
00℃で1時間焼成した。コート量重量50g/L(総
重量300g/L−担体)の触媒Lを得た。Ptの担持
量は6.7g/cf(0.24g/L)、Rhの担持量は
6.7g/cf(0.24g/L)であった(触媒
L)。次いで、上記触媒成分担持コージェライト質モノ
リス担体に酢酸バリウム溶液を付着させた後、400℃
で1時間焼成し、BaOとして10g/Lを含有させた
(触媒M)。
【0065】製造例8 H型β−ゼオライト800gに代わり、パラジウム1重
量%、リン0.2重量%、ホウ素0.3重量%、マグネ
シウム0.1重量%、カルシウム0.1重量%を含むH
型β−ゼオライト500gと、Pt1重量%、カルシウ
ム0.1重量%を含むZSM5を100gと、パラジウ
ム1重量%、リン0.2重量%を含むUSY200g、
Pt1重量%、ホウ素0.1重量%、マグネシウム0.
1重量%を含むモルデナイト100gを用いた以外は、
実施例1と同様にして触媒Nを得た。コート量150g
/L、Pdの担持量は7.1g/cf(0.25g/
L)、Ptの担持量は2.8g/cf(0.1g/L)で
あった(触媒N)。
【0066】製造例9 上記粉末A59g、粉末B493g、粉末D328g、
活性アルミナ20g、硝酸水溶液1000gを磁性ボー
ルミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。この
スラリー液を前記触媒Nに付着させ、空気流にてセル内
の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼
成した。コート量重量90g/L(総重量240g/L
−担体)の触媒Oを得た。Pdの担持量は139.6g
/cf(4.9g/L)、総Pt担持量146.7g/
cf(5.2g/L)であった(触媒O)。
【0067】上記粉末F118g、粉末G117g、粉
末H118g、粉末I117gと活性アルミナ30g、
硝酸水溶液1000gを磁性ボールミルに投入し、混合
・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液を前記触媒
Nに付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除
去・乾燥し、400℃で1時間焼成した。コート量重量
50g/L(総重量290g/L−担体)の触媒Pを得
た。Pdの総担持量は146.7g/cf(5.2g/
L)、Pt担持量3.9g/cf(0.14g/L)、
Pt総担持量6.7g/cf(0.24g/L)、Rh担
持量6.7g/cf(0.24g/L)であった(触媒
P)。
【0068】比較製造例1 粉末Bの代わりに、粉末AにPd濃度1重量%を担持し
た粉末Jを用いた以外は、実施例1と同様にして触媒Q
を得た。触媒Qのコート量は300g/L、Pdの担持
量は80g/cf(2.83g/L)、であった。
【0069】比較製造例2 H型β−ゼオライト800gに代わりに、モルデナイト
300gとZSMを500gを用いた以外は、実施例1
と同様にして触媒Rを得た。
【0070】上記製造例1〜7及び比較製造例1〜2で
得られた排気ガス浄化用触媒の組成を表1に示す。
【0071】
【表1】
【0072】実施例1〜9及び比較例1〜7 上記製造例1〜9及び比較製造例1〜2で得られた排気
ガス浄化用触媒を次の表2に示す組み合わせで図1に示
す配置により用いて、本発明の排気カズ浄化用触媒を得
た。
【0073】
【表2】
【0074】試験例 前記製造例1〜9及び比較製造例1〜2で得られた排気
ガス浄化用触媒について、以下の耐久条件により耐久を
行った後、下記評価条件で触媒活性評価を行った。
【0075】 耐久条件 エンジン排気量 3000cc 燃 料 無鉛ガソリン 触媒入口ガス温度 700℃ 耐久時間 100時間 入口ガス組成 CO 0.5±0.1% O2 0.5±0.1% HC 約1100ppm NO 1300ppm CO2 15% A/F変動 5500回(周期65秒/回) 周期:A/F=1.46 55秒 燃料カット 5秒 リッチ スパイク 5秒
【0076】上記条件で耐久した製造例1〜9及び比較
製造例1〜2の触媒を用い、実施例1〜16及び比較例
1〜7の組み合わせで下記評価条件で測定した評価結果
(エミッション値)で評価した結果を表3に示した。 車両評価 エンジン排気量 日産自動車株式会社製 V型6気筒3.3L 燃 料 無鉛ガソリン 評価モード EC(欧州排気試験運転モード)(ECE(低速時 )+EUDC(高速時))
【0077】
【表3】
【0078】
【発明の効果】請求項1記載の排気ガス浄化用触媒は、
パラジウム担持量を100g/cfから500g/cfの範
囲とすることで、初期から耐久後まで低温活性に優れた
触媒とすることができ、しかも、パラジウムを活性アル
ミナに担持する際、パラジウム水溶液中のパラジウム濃
度を4重量%から15重量%の範囲に調整することによ
って、活性アルミナ表面上のパラジウム粒子径を、初期
から耐久後まで、HCの燃焼に最適な状態にすることが
できる。
【0079】請求項2記載の排気ガス浄化用触媒は、パ
ラジウム濃度と担持量を調整することによって、活性ア
ルミナ上のパラジウム粒子径を最適化し、初期から耐久
後まで低温活性を向上させることができる。
【0080】請求項3記載の排気ガス浄化用触媒は、上
記効果に加えて、触媒成分の還元に起因する触媒性能の
低下を抑制できる。
【0081】請求項4記載の排気ガス浄化用触媒は、上
記効果に加えて、触媒成分の被毒に起因する触媒性能の
低下を抑制できる。
【0082】請求項5記載の排気ガス浄化用触媒は、上
記効果に加えて、更に低温活性や浄化性能を向上し、触
媒成分の還元に起因する触媒性能の低下を抑制できる。
【0083】請求項6記載の排気ガス浄化用触媒は、エ
ンジン始動直後の低温時に排出されるHC種を高い効率
で吸着し、しかも、耐久後の構造変化や性能劣化が小さ
いため、脱離速度の遅延化を図ることができる。
【0084】請求項7記載の排気ガス浄化用触媒は、エ
ンジン始動直後の低温時に排出されるHC種の吸着効率
を向上することができる。
【0085】請求項8記載の排気ガス浄化用触媒は、H
C吸着材の耐熱性を向上し、しかも、吸着性能の低下を
抑制することができる。
【0086】請求項9記載の排気ガス浄化用触媒は、吸
着材と三元触媒層とが密接しているため、温度上昇に起
因して吸着材から脱離するHCを効率良く浄化すること
ができる。
【0087】請求項10記載の排気ガス浄化用触媒は、
上記効果に加えて、触媒成分の還元に起因する触媒性能
の低下を抑制できる。
【0088】請求項11記載の排気ガス浄化用触媒は、
上記効果に加えて、触媒成分の被毒に起因する触媒性能
の低下を抑制できる。
【0089】請求項12記載の排気ガス浄化用触媒は、
上記効果に加えて、更に低温活性や浄化性能を向上し、
触媒成分の被毒に起因する触媒性能の低下を抑制でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01J 21/16 B01J 29/06 A 23/63 29/40 A 23/58 29/85 A 29/06 F01N 3/10 A 29/40 B01D 53/34 120D 29/85 53/36 104A F01N 3/10 B01J 23/56 301A

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気ガス流れに対し、上流側に少なくと
    も1個の三元触媒を、下流側に少なくとも1個の炭化水
    素吸着材を配してなる排気ガス浄化用触媒において、前
    記三元触媒の触媒成分層は、パラジウムを4〜15重量
    %担持した無機物を含有し、且つパラジウムの担持量は
    100g/cf〜500g/cf(三元触媒1L中3.5〜
    17.7g)であることを特徴とする排気ガス浄化触
    媒。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の排気ガス浄化触媒におい
    て、前記三元触媒中の無機物は、活性アルミナを主成分
    とすることを特徴とする排気ガス浄化触媒。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の排気ガス浄化用触
    媒において、前記触媒成分層は、ジルコニウム、ネオジ
    ウム及びランタンからなる群より選ばれた少なくとも一
    種を金属換算で1〜40モル%とセリウムを60〜98
    モル%含むセリウム酸化物を含有することを特徴とする
    排気ガス浄化用触媒。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれかの項記載の排気ガ
    ス浄化用触媒において、三元触媒中のパラジウム含有触
    媒成分層の上部に、白金及びロジウムからなる群より選
    ばれた少なくとも一種と、カルシウム、セリウム、ネオ
    ジウム及びランタンからなる群より選ばれた少なくとも
    一種を金属換算で1〜30モル%とジルコニウムを70
    〜98モル%含むジルコニウム酸化物、活性アルミナを
    含有する触媒成分層が配置されてなることを特徴とする
    排気ガス浄化用触媒。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれかの項記載の排気ガ
    ス浄化用触媒において、更に、アルカリ金属及びアルカ
    リ土類金属からなる群より選ばれた少なくとも一種が含
    有されることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5いずれかの記載の排気ガス
    浄化触媒において、炭化水素吸着材は、β−ゼオライト
    を主成分とした炭化水素吸着材であることを特徴とする
    排気ガス浄化用触媒。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の排気ガス浄化用触媒にお
    いて、炭化水素吸着材は更に、モルデナイト、Yゼオラ
    イト、USY、ZSM5からなる群より選ばれた少なく
    とも1種を含有することを特徴とする排気ガス浄化用触
    媒。
  8. 【請求項8】 請求項6及び7記載の排気ガス浄化用触
    媒において、更に、白金、パラジウム、リン、ホウ素、
    マグネシウム及びカルシウムからなる群より選ばれた少
    なくとも一種を含有することを特徴とする排気ガス浄化
    用触媒。
  9. 【請求項9】 請求項6〜8いずれかの項記載の排気ガ
    ス浄化用触媒において、炭化水素吸着材層の上部に、パ
    ラジウムを含有する触媒成分層を配置し、更に、その上
    部に、白金及び/又はロジウムを含有する触媒成分層を
    配置してなることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の排気ガス浄化用触媒に
    おいて、パラジウム含有触媒成分層は、更に、ネオジウ
    ム、ランタン及びジルコニウムからなる群より選ばれた
    少なくとも一種を金属換算で1〜30モル%とセリウム
    を70〜98モル%含むセリウム酸化物、活性アルミナ
    を含有することを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10記載の排気ガス浄化
    用触媒において、白金及び/又はロジウムを含有する触
    媒成分層は、更に、セリウム、ネオジウム及びランタン
    からなる群より選ばれた少なくとも一種を金属換算で1
    〜30モル%とジルコニウムを70〜98モル含むジル
    コニウム酸化物、活性アルミナを含有することを特徴と
    する排気ガス浄化用触媒。
  12. 【請求項12】 請求項6〜11いずれかの項記載の排
    気ガス浄化用触媒において、更にアルカリ金属及びアル
    カリ土類金属からなる群より選ばれた少なくとも一種が
    含有されることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
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