JPH1143634A - インキ組成物 - Google Patents

インキ組成物

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JPH1143634A
JPH1143634A JP20183797A JP20183797A JPH1143634A JP H1143634 A JPH1143634 A JP H1143634A JP 20183797 A JP20183797 A JP 20183797A JP 20183797 A JP20183797 A JP 20183797A JP H1143634 A JPH1143634 A JP H1143634A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂面、ガラス面、金属面などの様々な種類
の捺印面に対して捺印が可能で、非吸収表面に対する捺
印固着性、耐水性、耐アルコール性に優れた浸透印用及
びスタンプ台用及び朱肉用インキ組成物。 【解決手段】 浸透印用及びスタンプ台用及び朱肉用イ
ンキ組成物は、グリコールエーテル類、グリコールエー
テルアセテート類、エステル類及びこれらの誘導体から
なる群から選択される少なくとも1種である有機溶剤
と、顔料及び/又は染料からなる着色剤と、25℃にお
ける水及びエタノールへの溶解度が7%以下となる樹脂
とを含有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、捺印印影の非吸収
面、例えば樹脂面、ガラス面、金属面等に対して捺印固
着性、耐水性、耐アルコール性および乾燥性に優れた浸
透印用及びスタンプ台用及び朱肉用インキ組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の浸透印、スタンプ台及び朱肉台に
用いられるインキは、浸透印や朱肉台では主溶剤がヒマ
シ油やそれらの誘導体を使用し、また、スタンプ台では
主溶剤がグリコール、グリセリン系等を使用しているた
め、蒸気圧が極端に低く、乾燥が極度に遅い。そのた
め、樹脂面、ガラス面、金属面等の非吸収面での捺印が
できないという問題があった。また、従来の浸透印に用
いられるインキは、耐アルコール性が悪く、その捺印印
影はアルコール等で簡単に消去されてしまうという問題
もあった。一方、従来の油性スタンプ台に用いられるイ
ンキは、主溶剤の吸湿性が高いため気候により捺印性能
がされ、その上、耐アルコール性、耐水性が悪く、印影
が水で滲んだり、アルコール等で簡単に消去されてしま
うという欠点があった。また。主溶剤が乾燥性の溶剤で
ある場合は、やはり耐アルコール性が悪く、その印影は
アルコール等で簡単に消去されてしまうという欠点があ
った。朱肉もスタンプ台と同様の傾向があった。
【0003】一方、特公平5−62630号公報には、
接着テープ、パラフィン紙、剥離紙等の揆水材などに筆
記ができ、かつ、プラスチック、陶磁器、金属等の非浸
透性面に筆記したときにも、レベリング性が良好となる
インキ組成物として、(a)脂肪族炭化水素及び/又は
脂環族炭化水素系溶剤に可溶のアルキルフェノール樹
脂、フェノール変性キシレン樹脂およびフェノール・テ
ルペン樹脂よりなる群より選ばれた樹脂と、(b)脂肪
族炭化水素及び/又は脂環族炭化水素系溶剤に可溶であ
り、25℃で不揮発性でかつ粘度が100〜10000
00cs.の中粘度及び/又は高粘度シリコーンオイル
と、(c)顔料及び/又は油溶性染料と、(d)脂肪族
炭化水素及び/又は脂環族炭化水素系溶剤と、(e)沸
点が80〜160℃で且つ25℃での粘度が1.5以下
の低粘度シリコーンオイルとよりなるインキ組成物が開
示されている。
【0004】また、特公平7−91502号公報には、
荷造り用クラフトテープなどの表面張力が低く、濡れ性
が悪い材料の表面に対しても密着性の優れた油性インキ
として、着色剤と溶剤に造膜用樹脂としてレジン成分と
オイル又はガム成分からなるシリコーン系粘着剤のみを
添加した油性インキが開示されている。
【0005】これらの公報に開示のインキ組成物は、従
来のインキ組成物に較べて、濡れ性が悪い接着テープ、
パラフィン紙、剥離紙等の揆水材などに捺印ができ、し
かも、プラスチック、陶磁器、金属等の非浸透性面に捺
印したときにも、レベリング性が良好となるものである
が、捺印印影の乾燥性、固着性が未だ充分でなく、しか
も、アルコール等の溶剤で容易に消去されてしまうなど
の課題がある。
【0006】特に、重要書類等に捺印するものにあって
は、現状のインキ組成物では捺印印影が改竄されるおそ
れがあり、捺印印影がアルコール等で消去されず、改竄
されない浸透印用インキ組成物が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題に鑑み、これを解消しようとするものであり、
樹脂面、ガラス面、金属面などの様々な種類の捺印面に
対して捺印が可能で、非吸収表面に対する捺印固着性、
耐水性、耐アルコール性、乾燥性に優れ、捺印印影が溶
剤等で消去されず、改竄することができない浸透印用及
びスタンプ台及び朱肉用インキ組成物を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の課題について鋭意検討した結果、特定物性の溶剤
と、特定のインキ成分などを含有させることにより、上
記目的の浸透印用及びスタンプ台及び朱肉用インキ組成
物を得ることに成功し、本発明を完成するに至ったので
ある。
【0009】すなわち、本発明の浸透印用及びスタンプ
台用及び朱肉用インキ組成物は、次の〜に存する。 グリコールエーテル類、グリコールエーテルアセテ
ート類、エステル類及びこれらの誘導体からなる群から
選択される少なくとも1種である有機溶剤と、顔料及び
/又は染料からなる着色剤と、25℃における水及びエ
タノールへの溶解度が7%以下となる樹脂とを含有する
浸透印用及びスタンプ台及び朱肉用インキ組成物。 前記水及びエタノールへの溶解度が7%以下となる
樹脂は、ビニル樹脂、その変性ビニル樹脂、アクリル系
樹脂及びフッ素系樹脂からなる群から選択される少なく
とも1種である上記に記載の浸透印用及びスタンプ台
及び朱肉用インキ組成物。 前記有機溶剤のSP値が5〜15であり且つ20℃
における蒸気圧が0.001mmHg〜45mmHgである上記
に記載の浸透印用及びスタンプ台及び朱肉用インキ組
成物。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。本発明の浸透印用及びスタンプ台用及び
朱肉用インキ組成物は、グリコールエーテル類、グリコ
ールエーテルアセテート類、エステル類及びこれらの誘
導体からなる群から選択される少なくとも1種である有
機溶剤と、顔料及び/又は染料からなる着色剤と、該着
色剤が顔料の場合は25℃における水及びエタノールへ
の溶解度が7%以下となる分散樹脂を含むと共に、上記
着色剤が染料の場合は25℃における水及びエタノール
への溶解度が1%以下となる固着樹脂とを含有すること
を特徴とするものである。
【0011】本発明に用いる有機溶剤は、SP値が5〜
15、好ましくは、7〜13であり、20℃における蒸
気圧が0.001mmHg〜45mmHg、好ましくは、0.0
1mmHg〜20mmHgであることが必要である。
【0012】有機溶剤のSP(Solubility Parameter)
値〔溶解パラメーター(δ)〕は、インキ中に溶解させ
ることができる材料の面から限定したものであり、その
SP値が5未満であると、インキ中に使用する溶剤及び
樹脂の官能基が少なくなり固着性が低下し、SP値が1
5を越えると、溶剤としての極性が高くなり、インキ中
に使用するための樹脂としてエタノールに溶解しやすい
樹脂も含まれてしまうため、好ましくない。なお、本発
明で規定するSP値〔溶解パラメーター(δ)〕とは、
混合溶解する際の各成分間の混合性の尺度として表さ
れ、溶解を以下のように表現する。
【0013】二つの成分、成分Iと成分IIが溶解する
際、それぞれ分子間でI−I、II−IIの結合がI−IIに
変わるものとしてその熱収支を考えたとき、それぞれの
分子をそれを囲む分子の分子間力から開放させるとは、
気化させることであるから、気化したものを混合し、そ
のまま凝集させるときの内部エネルギーの変化は、次式
で表される。 ΔE=ΔE1+ΔE2−2(ΔE1・ΔE20.5 ΔE=〔(ΔE10.5−(ΔE20.52 〔ΔE1; 成分Iを気化させたときの内部エネルギー
変化、 ΔE2; 成分IIを気化させたときの内部エネルギー変
化、 (ΔE1・ΔE20.5; I、IIの間にできた結合エネ
ルギーで回収されるエネルギー〕
【0014】すなわち、(ΔE10.5−(ΔE20.5
小さいほど、溶解のエンタルピー変化ΔHは、小さく溶
解しやすい。各成分の単位体積当たりのΔEを凝集エネ
ルギーと呼ぶと、ΔEは、蒸発のエンタルピーΔHV
ΔH=ΔE+RTの関係にあるため、蒸気圧の温度依存
性からClausius−Clapeyronの式によ
ってΔHを求め、ΔEを知ることができる。
【0015】ここで、凝集エネルギー密度の平方根を溶
解パラメーターとよび、次式で表される。 δ=(ΔE/V)0.5 〔ΔE; 分子凝集エネルギー(cal/mol)、 V; 分子容(ml/mol)〕
【0016】その求め方は、いろいろであり、測定方法
や計算方法によって多少異なった値が得られている。そ
の具体例としては、蒸発潜熱法(Hildebrand法)、蒸気
圧法(Hoy法)、溶解法、膨潤法、表面張力法、臨界圧
法、熱膨張係数法、分子引力定数法などが知られてお
り、本発明では基本的には蒸発潜熱方法による数値を意
味する。
【0017】また、有機溶剤の蒸気圧(20℃)が0.
001mmHg未満であると、インキとして捺印した際、乾
燥性が悪くなり、好ましくなく、また、蒸気圧(20
℃)が45mmHg超過であると、製品性能上、浸透印では
印面、スタンプ台や朱肉台では盤面でのドライアップ
(乾燥)が激しく、捺印性能に大きく影響するため、好
ましくない。
【0018】上記SP値(δ)の範囲内である有機溶剤
を用いることにより、目的の顔料の分散や描線固着性
(堅牢性)を発揮でき、また、上記蒸気圧(20℃)
〔p〕の範囲内である有機溶剤を用いることにより、優
れた速乾性を発揮できることとなり、濡れ性が悪い接着
テープ、パラフィン紙、プラスチック、陶磁器、金属等
の非浸透性面等に捺印した印影も素早く固着することと
なる。
【0019】本発明に用いる有機溶剤は、上記SP値及
び蒸気圧(20℃)の範囲内である有機溶剤であれば、
特に限定されるものではないが、コスト、安全性、取り
扱い性等の面から、グリコールエーテル類、グリコール
エーテルアセテート類、エステル類及びこれらの誘導体
からなる群から選択される少なくとも1種であることが
望ましい。
【0020】グリコールエーテル類及びその誘導体とし
ては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシル
エーテル、エチレングリコールモノ2ーエチルヘキシル
エーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチ
レングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエ
ーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テ
トラエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
モノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、
ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレン
グリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール
モノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノブ
チルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエ
ーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エ
チレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノエチルエーテル、3−メチルー
3−メトキシー1−ブタノール、ジエチレングリコール
メチルエチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキ
シルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルヘキシ
ルエーテル等が挙げられる。
【0021】また、グリコールエーテルアセテート類及
びその誘導体としては、例えば、エチレングリコールメ
チルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエ
ーテルアセテート、エチレングリコールブチルエーテル
アセテート、エチレングリコールジアセテート、ジエチ
レングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレン
グリコールブチルエーテルアセテート、プロピレングリ
コールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコー
ルジアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテ
ルアセテート、3−メチルー3−メトキシブチルアセテ
-ト、プロピレングリコールエチルエーテルアセテー
ト、酢酸−3メトキシブチル等が挙げられる。
【0022】エステル類としては、例えば、酢酸エチ
ル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロプル、酢酸−n
−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−n−アミル、酢酸イ
ソアミル、酢酸ヘキシル、酢酸−2−メチルペンチル、
酢酸−1−メチルアミル、酢酸ヘプチル、酢酸オクチ
ル、酢酸−2−エチルヘキシル、酢酸ノニル、酢酸デシ
ル、n−酢酸メチル、イソ酪酸イソブチル、カプロン酸
メチル、カプロン酸エチル、カプリル酸エチル、乳酸エ
チル、乳酸−n−ブチル、コハク酸ジエチル、3−トキ
シプロピオン酸エチル等が挙げられる。
【0023】これらの有機溶剤は、単独で又は2種以上
混合して使用するこができ、安全性及び経口毒性等の点
から、更に、好ましくは、エチレングリコール誘導体等
以外の有機溶剤を使用した方が望ましい。
【0024】また、本発明に用いる上記条件を満足する
有機溶剤の配合量は、有機溶剤の使用態様、すなわち、
単独使用の場合又は2種以上を混合して使用する場合に
より、その配合量は変動するものであり、インキ組成物
全量に対し、20〜97重量%、好ましくは、30〜9
3重量%である。
【0025】有機溶剤の配合量が20重量%未満である
と、インキとしての流動性が乏しくなり、97重量%を
越えると、着色剤や樹脂及びその他の添加剤の割合が少
なくなり、製品の品質に大きく影響を及ぼすこととなる
ので、好ましくない。
【0026】本発明に用いる着色剤としては、顔料及び
/又は染料が挙げられる。染料としては、好ましくは、
水及びエタノールへの溶解度が低い染料であることが望
ましい。顔料としては、有機顔料、無機顔料が使用で
き、用いる有機溶剤に溶解しにくいものが好ましい。有
機顔料の場合は、分散後の平均粒径が30nm〜700
nmとなるものが好ましく、無機顔料の場合は、分散後の
平均粒径が30nm〜10μmとなるものが好ましい。染
料としては、上記水及びエタノールへの溶解度が低いも
のであれば特に限定されるものではないが、その溶解度
は常温で10%以下のもので、主溶剤には常温で3%以
上溶解するものが挙げられる。また、特に、顔料沈降や
粘度増加等の安定性が悪くなければ、染料及び顔料の併
用もかまわない。
【0027】顔料の配合量は、インキ組成物全量に対
し、0.5〜25重量%、好ましくは、0.5〜20重
量%、染料としては、0.1〜35重量%、好ましくは
0.5〜20重量%までの範囲で必要に応じて配合する
ことができる。
【0028】使用できる無機顔料としては、例えば、カ
ーボンブラック、チタンブラック、亜鉛華、べんがら、
酸化チタン、酸化クロム、鉄黒、コバルトブルー、酸化
鉄黄、ビリジアン、硫化亜鉛、リトポン、カドミウムエ
ロー、朱、ガドミウムレッド、黄鉛、モリブデードオレ
ンジ、ジンククロメート、ストロンチウムクロメート、
ホワイトカーボン、クレー、タルク、群青、沈降性硫酸
バリウム、バライト粉、炭酸カルシウム、鉛白、紺青、
マンガンバイオレット、アルミニウム粉、真鍮粉等の無
機顔料が挙げられる。
【0029】また、使用できる有機顔料としては、アニ
リン系、シアニン系、アゾ系(モノアゾ系、ジスアゾ
系)、フタロシアニン系、アジン系などが挙げられ、こ
れらを単独又は2種以上の混合で使用することができ
る。
【0030】典型的な具体例を挙げれば、ハンザイエロ
ー、ベンジジンイエローなどの黄色有機顔料、ベンジジ
ンオレンジ、パーマネントオレンジなどの橙色有機顔
料、レーキレッド、パーマネントカーミンなどの赤色有
機顔料、キナクリドンバイオレット、ジオキサジンバイ
オレットなどの紫色有機顔料、フタロシアニンブルー、
ファストスカイブルーなどの青色有機顔料、フタロシア
ニングリーン、パーマネントブラウンーなどの緑色有機
顔料等である。
【0031】更に、スチレン、アクリル酸、アクリル酸
エステル、メタアクリル酸、メタアクリル酸エステル、
アクリルニトリル、オレフィン系モノマーを重合して得
られる樹脂エマルジョンや、インキ中では膨潤して不定
形となる中空樹脂エマルション、または、これらのエマ
ルション自身を着色剤で染着して得られる染着樹脂粒子
からなる有機多色顔料等が挙げられる。
【0032】上記有機溶剤に可溶で、かつ、本発明に適
した染料としては、例えば、C.I.solvent
black 3、C.I.solvent black
5、C.I.solvent black 7、C.
I.solvent black 27、C.I.so
lvent black 29、C.I.solvent
black 34、C.I.solvent yell
ow 2、C.I.solvent yellow 1
4、C.I.solvent yellow16、C.
I.solvent yellow 29、C.I.s
olventyellow 33 C.I.solve
nt yellow 56、C.I.solvent
yellow 77、C.I.solvent yel
low 79、C.I.solvent yellow
82、C.I.solvent yellow 9
3、C.I.solvent red 1、C.I.s
olvent red 3、C.I.solvent
red 4、C.I.solvent red 8、
C.I.solvent red 18、C.I.so
lvent red 24、C.I.solvent
red 27、C.I.solvent red 4
9、C.I.solvent red 111、C.
I.solvent red 132、C.I.sol
vent red135、C.I.solvent r
ed 179、C.I.solventred 21
8、C.I.solvent blue 14、C.
I.solvent blue 25、C.I.sol
vent blue 35、C.I.solvent
blue 70、C.I.solvent blue
94、Basic blue 7、C.I.solve
nt orange 45、C.I.solvent
orange 60、C.I.solvent ora
nge 62、C.I.solvent green
3、C.I.solvent violet 8、C.
I.solvent violet 13、C.I.s
olvent violet 14、C.I.solv
ent brown 5等が挙げられ、その他、これら
の誘導体や耐水性のある染料の造塩体等が挙げられる。
【0033】本発明に用いる樹脂は、使用する着色剤に
より、樹脂の特性が異なり、着色剤に顔料を用いた場合
は、分散剤又は分散剤兼固着剤となりうるものであり、
上記有機溶剤に溶解し、顔料を分散するものであればよ
く、また、着色剤に染料を用いた場合は、固着剤として
配合するものとなる。
【0034】本発明において、着色剤が顔料単独の場合
は、25℃における水及びエタノールへの溶解度が7%
以下となる分散樹脂又は分散兼固着樹脂の1種又は2種
以上使用され、インキの性能に応じて固着樹脂を更に添
加することもできる。また、着色剤が染料単独の場合
は、25℃における水及びエタノールへの溶解度が1%
以下となる固着樹脂が使用され、更に、着色剤が顔料及
び染料の併用使用の場合は、25℃における水及びエタ
ノールへの溶解度が7%以下となる分散樹脂又は分散兼
固着樹脂の1種又は2種以上使用され、インキの性能に
応じて固着樹脂が使用される。
【0035】これらの条件の樹脂を使用することによ
り、インキの安定性、印影の耐水性及び耐アルコール
性、印影の固着性(堅牢性)を発揮することができる。
なお、25℃における水及びエタノールへの溶解度が7
%を越える分散樹脂及び溶解度が1%を越える固着樹脂
であると、印影の耐水性及び耐アルコール性が悪くな
り、水及びアルコールに対して着色剤の濃度が低下した
り、消えてしまったりするので、好ましくない。
【0036】本発明に用いる分散樹脂は、25℃におけ
る水及びエタノールへの溶解度が7%以下となることが
必要であり、好ましくは、3%以下、さらに好ましく
は、1%以下となる樹脂であれば、特に限定されるもの
でなく、また、固着樹脂は、25℃における水及びエタ
ノールへの溶解度が1%以下となることが必要である。
【0037】これらの物性を満足する樹脂としては、例
えば、塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマー、ヒドロキシ
ル変性塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマー、カルボキシ
ル変性塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマー等のビニル樹
脂及びその変性ビニル樹脂、メタクリル酸およびアクリ
ル酸のエステルの単独および共重合体を主成分としたア
クリル系樹脂、あるいはそれらの誘導体を用いた特殊な
アクリル系モノマーを使用した重合体等のアクリル系樹
脂、フルオロオレフィンと複数のアルキルビニルエーテ
ルとからなる共重合体のフッ素系樹脂〔例えば、商品名
「ルミフロン」(旭硝子社製)、商品名「フルオネート
K−702,K−705」(大日本インキ化学工業社
製)〕、その他の合成樹脂としては、ロジン変性マレイ
ン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂等も酸価が低けれ
ば使用可能である〔例えば、商品名「ベッカサイト」
(大日本インキ化学社製)〕。
【0038】また、その他の樹脂として本発明に用いる
樹脂として溶解度の範囲に属するものとしては、例え
ば、商品名「ソルスパース24,000SC」、「ソル
スパース24,000GR」、「ソルスパース26,0
00」、「ソルスパース28,000」等〔ゼネカ社
製、(旧 ICI社製)〕が挙げられる。更に、これら
以外の樹脂でも、上記物性の範囲内にあり、インキの安
定性に悪影響を及ぼさないものであれば、特に限定され
ずに使用可能である。これらの樹脂の配合量としては、
インキ組成物全量に対して少なくとも1重量%以上、好
ましくは、1〜15重量%までの範囲で配合することが
できる。
【0039】なお、上記の樹脂において、溶液重合法に
て製造された樹脂、例えば、アクリル系樹脂やルミフロ
ン等は、30〜70重量%有機溶剤(例えば、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、トルエン等)に溶解されたものとなっ
ているので、これらの樹脂については、一度、固形分を
不溶化させ、乾燥した後、エタノール及び水への溶解度
を確認した上で使用した。
【0040】更に、本発明では、必要に応じて、更に、
その他の分散剤、分散補助剤やインキに悪影響を及ぼさ
ず相溶することができる防腐剤、防黴剤、界面活性剤、
防錆剤、潤滑剤及び湿潤剤等を配合することができ、更
に、インキの安定性を損なうものでなければ、製品性能
上補助溶剤も配合することができる。また、乾燥抑制用
補助溶剤として、製品特性上、悪影響を及ぼさない範囲
で主溶剤に相溶する不揮発性溶剤(例えば、ヒマシ油変
成物)を配合することもできる。
【0041】防腐剤若しくは防黴剤としては、例えば、
フェノール、ナトリウムオマジン、ペンタクロロフェノ
ールナトリウム、1,2−ベンズイソチアゾリン3−ワ
ン、2,3,5,6−テトラクロロ−4(メチルスルフ
ォニル)ピリジン、安息香酸ナトリウムなど安息香酸や
ソルビン酸やデヒドロ酢酸のアルカリ金属塩、ベンズイ
ミダゾール系化合物等が挙げられる。
【0042】防錆剤としては、例えば、ベンゾトリアゾ
ール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジ
イソプロピルアンモニウムナイトライト、トリルトリア
ゾール等が挙げられる。
【0043】潤滑剤及び湿潤剤としては、例えば、ジメ
チルポリシロキサンのポリエチレングリコール付加物な
どのポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。ま
た、これら以外の添加剤も目的のインキ組成物に悪影響
を及ぼさない範囲内で配合することができる。
【0044】本発明の浸透印用及びスタンプ台及び朱肉
用インキ組成物のインキ粘度は、10〜3000mPa・s
(25℃、E型粘度計、20rpm測定値)であること
が必要であり、浸透印及びスタンプ台の用途により上記
粘度範囲内で適宜調整される。上記粘度範囲とすること
により、浸透印及びスタンプ台及び朱肉として捺印面に
対してインキを転写することができ、粘度が10mPa・s
未満であると、インキの流出量を調節することができ
ず、過剰なインキによる捺印印影に悪影響を及ぼすこと
となり、粘度が3000mPa・sを越えると、インキの流
出量が少なく、捺印印影の鮮明性に欠けるため、好まし
くない。
【0045】また、本発明の浸透印用及びスタンプ台及
び朱肉用インキ組成物は、インキの表面張力が15〜4
0dyn/cm、好ましくは、15〜37dyn/cmであることが
望ましい。インキの表面張力が15dyn/cm未満である
と、製品性能としての滲みなどが問題となり、表面張力
が40dyn/cmを越えると、インキ組成材料を溶解しない
範囲の溶剤となり、好ましくない。
【0046】本発明の浸透印用及びスタンプ台及び朱肉
用インキ組成物を製造するには、従来から公知の種々の
方法が採用できる。例えば、上記各成分を配合し、ディ
ゾルバー等の撹拌機により、混合撹拌することによっ
て、又、ボールミルや三本ロール、ビーズミル、サンド
ミル等によって混合粉砕した後、遠心分離や濾過によっ
て、顔料粒子や酸化チタン粒子の粗大粒子、及び未溶解
物、混入固形物を取り除くことによって容易に得ること
ができる。
【0047】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものでない。インキを吸蔵させる部材は、耐溶剤性の
ある部材にインキを吸蔵させて評価した。なお、スタン
プ台の場合、使用するゴム印に関してもやはり耐溶剤性
のあるゴム印材を使用しなければならない。以下、実施
例及び比較例は、浸透印の形にしてその性能を評価し
た。
【0048】(実施例1〜14及び比較例1〜8)下記
表1及び表2に記載される物性の有機溶剤及び樹脂を使
用して、以下の各配合内容(組成成分)を撹拌後濾過し
て、浸透印用インキ組成物を調製した。なお、以下にお
いて、「%」は重量%を意味し、また、塩化ビニル・酢
酸ビニルコポリマーを「塩酢ビ」と略する。着色剤とし
て使用した不溶性アゾ顔料は、下記の製品(共に大日本
インキ化学社製)を使用した。 不溶性アゾ顔料(I) : Symuler Fast Red-4127 不溶性アゾ顔料(II) : Symuler Fast Red-40152 不溶性アゾ顔料(III): Symuler Fast Red-4081 不溶性アゾ顔料(IV) : Fastogen Red YE
【0049】 (実施例1) 溶 剤;プロピレングリコールエチルエーテルアセテート 36.5% ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル 47.0% 着色剤; 不溶性アゾ顔料(I) 6.5% 樹 脂;ヒドロキシ変性塩酢ビ〔UCC社製〕 VROH 5.0% アクリル系樹脂〔藤倉化成製〕 MM-2005 5.0%
【0050】 (実施例2) 溶 剤;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート 44.0% ジプロピレングリコールモノブチルエーテル 40.0% 着色剤; カーボンブラック〔三菱化成製〕 #44 5.0% 樹 脂;カルボキシル変性塩酢ビ〔UCC社製〕 VMCH 4.0% アクリル系樹脂〔藤倉化成製〕 MM-404-1 7.0%
【0051】 (実施例3) 溶 剤;ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 25.0% 3−メチル−3−メトキシブチルアセテート 53.0% 着色剤; 不溶性アゾ顔料(I) 10.0% 樹 脂;ヒドロキシ変性塩酢ビ〔UCC社製〕 VROH 5.0% アクリル系樹脂〔藤倉化成製〕 MM-404-1 7.0%
【0052】 (実施例4) 溶 剤;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート 21.0% 3−メチル−3−メトキシブチルアセテート 60.5% 着色剤; フタロシアニン顔料 〔大日本インキ化学社製〕 Fastogen Blue NK 7.0% 樹 脂;ヒドロキシ変性塩酢ビ〔UCC社製〕 VYES 5.0% アクリル系樹脂〔藤倉化成製〕 MM-2002-1 6.5%
【0053】 (実施例5) 溶 剤;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート 30.0% ジプロピレングリコールモノブチルエーテル 52.0% 着色剤; フタロシアニン顔料 〔大日本インキ化学社製〕 Fastogen Blue NK 5.0% 着色剤; 染料〔保土ヶ谷化学工業社製〕 Spilon Blue #2BNH 2.0% 樹 脂;ヒドロキシ変性塩酢ビ〔UCC社製〕 VYES 4.0% アクリル系樹脂〔藤倉化成製〕 MH-7057 7.0%
【0054】 (実施例6) 溶 剤;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート 43.0% ジプロピレングリコールモノブチルエーテル 45.0% 着色剤; 不溶性アゾ顔料(II) 4.0% 樹 脂;カルボキシル変性塩酢ビ〔UCC社製〕 VMCH 3.0% アクリル系樹脂〔藤倉化成製〕 MM-404-1 5.0%
【0055】 (実施例7) 溶 剤;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート 30.0% ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル 50.0% 着色剤; 不溶性アゾ顔料(III) 3.0% 樹 脂;アクリル系樹脂 〔藤倉化成製〕 MM-404-1 2.0% アクリル系樹脂 〔藤倉化成製〕 MM-428 7.5%
【0056】 (実施例8) 溶 剤;ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 73.0% 着色剤; 不溶性アゾ顔料(IV) 6.0% 樹 脂;フッ素系樹脂 〔旭硝子社製〕ルミフロン(LM-400) 6.0% アクリル系樹脂〔藤倉化成製〕 MM-2002-1 15.0%
【0057】 (実施例9) 溶 剤;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート 19.5% 3−メチル−3−メトキシブチルアセテート 50.5% 着色剤; キナクリドン顔料 〔大日本インキ化学社製〕 Fastogen Super Magenta RTS 11.0% 樹 脂;〔ICI社製〕 ソルスパース 24,000SC 9.0% アクリル系樹脂〔藤倉化成製〕 MS-2003-1 10.0%
【0058】 (実施例10) 溶 剤;プロピレングリコールフェニルエーテル 37.0% プロピレングリコールブチルエーテル 30.0% プロピレングリコールメチルエーテル 15.0% 着色剤; 染料 〔保土ヶ谷化学工業社製〕 Spilon Blue #2BNH 3.0% 樹 脂;〔大日本インキ化学社製〕 ベッカサイトF-6302 15.0%
【0059】 (実施例11) 溶 剤;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート 41.5% プロピレングリコールフェニルエーテル 40.0% 着色剤; 染料〔オリエント化学工業社製〕 Valifast Blue 2606 3.5% 樹 脂;〔大日本インキ化学社製〕 ベッカサイト1120 10.0% 〔大日本インキ化学社製〕 ベッカサイト1120HV 5.0%
【0060】 (実施例12) 溶 剤;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート 33.0% ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 40.0% 着色剤; 不溶性アゾ顔料(III) 7.0% 樹 脂;〔ICI社製〕 ソルスパース 28,000 5.0% 〔大日本インキ化学社製〕 ベッカサイト1120 10.0% アクリル系樹脂〔藤倉化成製〕 MM-2005-1 5.0%
【0061】 (実施例13) 溶 剤;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート 27.0% ジプロピレングリコールモノブチルエーテル 50.0% 着色剤; キナクリドン顔料〔大日本インキ化学社製〕 Fastogen Super Magenta RTS 5.0% 樹 脂;〔ICI社製〕 ソルスパース 24,000GR 5.0% アクリル系樹脂〔藤倉化成製〕 MM-404-1 10.0% 添加剤; 〔住友3M社製〕 フロラードFC-430 3.0%
【0062】 (実施例14) 溶 剤;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート 29.0% トリプロピレングリコールモノメチルエーテル 50.0% 着色剤; 不溶性アゾ顔料(I) 5.0% 樹 脂;カルボキシル変性塩酢ビ〔UCC社製〕 VMCH 4.0% アクリル系樹脂〔藤倉化成製〕 MM-404-1 7.0% 補助溶剤;〔伊藤製油社製〕 CO-FA-ブチル(ヒマシ油変性物) 5.0%
【0063】 (比較例1) 溶 剤;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート 11.0% ポリオキシエチレン2級アルキルエーテル 70.0% 着色剤; 不溶性アゾ顔料(I) 5.0% 樹 脂;ヒドロキシ変性塩酢ビ〔UCC社製〕 VROH 4.0% アクリル系樹脂〔藤倉化成製〕 MM-404-1 10.0%
【0064】 (比較例2) 溶 剤;プロパノール(SP=12) 82.0% 着色剤; 不溶性アゾ顔料(II) 6.0% 樹 脂;ヒドロキシ変性塩酢ビ〔UCC社製〕 VROH 5.0% アクリル系樹脂〔藤倉化成製〕 MM-404-1 7.0%
【0065】 (比較例3) 溶 剤;プロパノール(SP=12) 83.0% 着色剤; キナクリドン顔料〔大日本インキ化学社製〕 Fastogen Super Magenta RTS 7.0% 樹 脂;〔積水化学社製〕 エスレック B BM-1 10.0%
【0066】 (比較例4) 溶 剤;ジプロピレングリコール(SP=15.5) 60.0% ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 15.0% 着色剤; 不溶性アゾ顔料(III) 9.0% 樹 脂;ヒドロキシ変性塩酢ビ〔UCC社製〕 VROH 5.0% アクリル系樹脂〔藤倉化成製〕 MM-428 11.0%
【0067】 (比較例5) 溶 剤;ジプロピレングリコール(SP=15.5) 52.0% ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 29.0% 着色剤; 不溶性アゾ顔料(I) 9.0% 樹 脂;〔積水化学社製〕エスレック B BM-1 10.0%
【0068】 (比較例6) 溶 剤;ジプロピレングリコールモノブチルエーテル 76.0% 着色剤; 染料〔オリエント化学工業社製〕 Valifast Blue 2606 4.0% 樹 脂;〔日立化成社製〕 ハイラック 110H 10.0% 〔積水化学社製〕エスレック B BLS 10.0%
【0069】 (比較例7) 溶 剤;ジプロピレングリコールモノブチルエーテル 77.0% 着色剤; 染料〔オリエント化学工業社製〕 Valifast Blue 2606 3.0% 樹 脂;〔荒川化学社製〕 マルキードNo.31 15.0% 〔積水化学社製〕エスレック B BH-1 5.0%
【0070】 (比較例8) 溶 剤;酢酸エチル 82.0% 着色剤; 不溶性アゾ顔料(III) 7.0% 樹 脂;カルボキシル変成塩酢ビ〔UCC社製〕 VMCH 6.0% アクリル系樹脂 〔藤倉化成製〕 MM-404-1 5.0%
【0071】上記実施例1〜14及び比較例1〜8で得
られたインキについて下記の試験方法でインキの表面張
力、粘度、分散後の平均粒径(顔料を使用した場合)等
の物性値を測定した。また、調製したインキの浸透印と
しての評価方法として、数種捺印面に対する捺印乾燥性
及び堅牢性、耐水性、耐アルコール性の評価試験を行っ
た。これらの結果を下記表1及び表2に示す。
【0072】(インキの表面張力の測定)インキ調製
後、25℃条件下にてCBVP式表面張力計(協和界面
科学社製)を使用することによって測定した。〔3回の
平均値を使用〕
【0073】(インキの粘度の測定)インキ調製後、E
型回転粘度計(TOKIMEC社製)を使用し、25℃
での20rpmの粘度値を測定した。
【0074】(顔料インキの平均粒子径の測定)インキ
調製後、Submicron Particle Sizer(コールター製)を
使用し、平均粒径を測定した。〔3回の平均値を使用〕
【0075】〔捺印乾燥性の測定〕…官能試験 捺印乾燥性の評価は、下記の各種捺印面に対して捺印3
分後にPPC用紙をのせ、その上に500gの荷重をか
けPPC用紙に転写されたインキの汚れ度合いにより評
価した。 捺印面;PPC用紙、プラスチック面(PS、アクリ
ル、PET、ABS)、金属面(銅板、アルミ板、真鍮
板、ステンレス板)、ガラス面 ◎;全く汚れなかったもの ○;部分的にほんの少し汚れがあるが、目立たないもの △;部分的にほんの少し汚れがあり、目立つもの ×;ほとんどの部分が汚れてしまったもの
【0076】〔捺印堅牢性の測定〕…官能試験 捺印堅牢性の評価は、下記の各種捺印面に対して捺印1
時間後に綿棒擦過を行い、その擦過度合いにより評価し
た。(擦過条件は、連続10回擦る) 捺印面;PPC用紙、プラスチック面(PS、アクリ
ル、PET、ABS)、金属面(銅板、アルミ板、真鍮
板、ステンレス板)、ガラス面 ◎;全く剥離しなかったもの ○;部分的にほんの少し剥離したが、目立たないもの △;部分的にほんの少し剥離して目立つもの ×;ほとんどの部分が剥離してしまったもの
【0077】〔耐水性の測定〕…官能試験 耐水性の評価は、PPC用紙及びコート紙に捺印した印
影を3時間後に水中に漬け、1日後の変化を漬けていな
いものと比較し、その程度により評価した。 ◎;全く滲まず、印影の濃度が低下しなかったもの ○;ほんの少し滲んだが、濃度の低下が少ないもの △;ほんの少し滲んだが、濃度の低下が目立つもの ×;非常に滲んだもの。あるいは濃度低下が激しかった
もの
【0078】〔耐アルコール性の測定〕…官能試験 耐アルコール性の評価は、PPC用紙及びコート紙に捺
印した印影を3時間後にエタノールを染み込ませた布に
て拭くことにより、その変化の状態を拭いていないもの
と比較し、その程度により評価した。 ◎;全く滲まず、印影の濃度が低下しなかったもの ○;ほんの少し滲んだが、濃度の低下が少ないもの △;ほんの少し滲んだが、濃度の低下が目立つもの ×;非常に滲んだもの。あるいは濃度低下が激しかった
もの
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】(表1及び表2の考察)上記表1及び表2
の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例1
〜14のインキ組成物は、本発明範囲外となる比較例1
〜8のインキ組成物に較べて乾燥性や堅牢性を含む捺印
性能や耐水性、耐アルコール性の点で非常に優れている
ことが判明した。
【0082】個別的にみると、色材を問わず蒸気圧が高
い溶剤を多い割合で使用している実施例1〜14は、捺
印乾燥性の点で有利になる。また、捺印堅牢性に関して
は、特に樹脂の種類が左右し、印影塗膜を強固に形成
し、捺印面に対する密着性の良好な樹脂ほど優れている
ことが判明した。更に、耐水性や耐アルコール性に関し
ては、樹脂の溶解度はもちろんのこと色材が顔料である
ほど良好で、染料であると溶解性が悪いとはいえアルコ
ール中に色材が拡散していくことも確認できた。これら
の優れた性能を発揮できるのは、本発明の範囲内となる
実施例1〜14のインキ組成物であり、比較例1〜8の
範囲では、顔料分散不良、浸透印としての性能、耐水
性、耐アルコール性等の点で劣ってしまうことが判明し
た。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、樹脂面、ガラス面、金
属面などの様々な種類の捺印面に対して捺印が可能で、
非吸収表面に対する捺印乾燥性、捺印固着性、耐水性、
耐アルコール性に優れ、捺印印影が水やアルコール等で
消去されず、改竄することができない浸透印用及びスタ
ンプ台用及び朱肉用インキ組成物が提供される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリコールエーテル類、グリコールエー
    テルアセテート類、エステル類及びこれらの誘導体から
    なる群から選択される少なくとも1種である有機溶剤
    と、顔料及び/又は染料からなる着色剤と、25℃にお
    ける水及びエタノールへの溶解度が7%以下となる樹脂
    とを含有する浸透印用及びスタンプ台用及び朱肉用イン
    キ組成物。
  2. 【請求項2】 前記水及びエタノールへの溶解度が7%
    以下となる樹脂は、ビニル樹脂、その変性ビニル樹脂、
    アクリル系樹脂及びフッ素系樹脂からなる群から選択さ
    れる少なくとも1種である請求項1記載の浸透印用及び
    スタンプ台用及び朱肉用インキ組成物。
  3. 【請求項3】 前記有機溶剤のSP値が5〜15であり
    且つ20℃における蒸気圧が0.001mmHg〜45mmHg
    である請求項1記載の浸透印用及びスタンプ台用及び朱
    肉用インキ組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006225609A (ja) * 2005-02-21 2006-08-31 Shachihata Inc スタンプ台又は浸透印用油性インキ
US9458336B2 (en) 2012-11-27 2016-10-04 Sakura Color Products Corporation Ink composition
JP2020147648A (ja) * 2019-03-12 2020-09-17 シヤチハタ株式会社 マーキング用インキ

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