JP3905439B2 - 油性マーカーインキ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マーカー等に使用される油性インキに関し、安全性が高く、しかも濡れ性が悪い材料の表面に対しても、はじきが無く、密着性の優れた油性マーカーインキに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
マーカーなどに使用される油性インキは、必須成分として着色剤、有機溶剤、造膜性樹脂を含有し、必要に応じて界面活性剤などが添加される。有機溶剤としては、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル等のエステル類、石油ベンジン、リグロイン等の石油留分、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素類等が使用される。造膜性樹脂としては、例えばアクリル樹脂、アルキド樹脂、アルキルフェノール樹脂、ポリエステル樹脂、酢酸ビニル−アクリル共重合物等が使用されている。
【0003】
そして、紙面上などに筆記すると、有機溶剤に溶けた着色剤が造膜性樹脂中に分散して造膜され、これが乾燥して紙面に密着し、筆跡が形成される。このため、造膜性樹脂は、造膜性が良好で、速乾性や密着性に富むことが要求されるが、濡れ性の悪い材料の表面に筆記すると、これらの樹脂では密着性が不十分であり、完全な筆跡を得ることができなかった。
【0004】
ところで、濡れ性の悪い材料の例として、荷造り用クラフトテープを挙げることができる。この荷造り用クラフトテープは、紙基材の上にポリエチレンフィルムをコートし、更にシリコーン被膜で覆われている。ここで、造膜性樹脂として前記の樹脂を使用した従来の油性インキにて荷造り用クラフトテープの表面に筆記すると、前述の通り、はじき現象がみられ、良好な筆記が不可能である。更に、筆記後の密着性が悪く、軽く擦っただけで筆跡が消去してしまう問題点がある。
【0005】
濡れ性の悪い材料の他の例として、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、テフロン、ポリアセタール等からなる合成樹脂シート、あるいは紙基材の上にこれらをコートしたもの、さらには油で濡れた金属面などが挙げられ、これらに筆記する時も、事情は同じである。
【0006】
このような問題点を解決するために、特公平7−91502号公報には、着色剤、溶剤に造膜性樹脂としてシリコーン系粘着剤のみを添加し、荷造り用クラフトテープのように濡れ性が悪い材料の表面に対しても密着性の優れた油性インキが開示されている。しかし、この油性インキは溶剤として、芳香族炭化水素類、ケトン類が使用されており、安全性の高い溶剤に変換する事が望まれている。
【0007】
また、特開平11−21492号公報には、安全性の高い極性有機溶剤を用い、着色剤と、油溶性樹脂と、さらにポリオキシプロピレン変性シリコーンとを含み、金属、プラスチック等の非吸収面に筆記した際の塗膜の定着性に優れた油性マーキングペン用インキが開示されている。しかし、この油性インキでは、課題である荷造り用クラフトテープのような濡れ性の悪い材料の表面に筆記すると、はじき現象がみられ、良好な筆記が不可能であり、さらには筆記後の密着性が悪く、軽く擦っただけで筆跡が消去してしまう問題がある。
【0008】
本発明の課題は、これらの問題点を解決し、インキ溶剤として安全性の高い溶剤を使用し、しかも荷造り用クラフトテープのように、濡れ性の悪い材料の表面に筆記しても、はじきが無く、密着性が良好な筆跡を得ることが可能な油性マーカーインキを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、油性マーカーインキの樹脂として種々試験研究した結果、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンが有効であることを見出して本発明を完成させた。
【0010】
即ち、本発明は、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーン、着色剤、及び溶剤を含有する、油性マーカーインキ、並びにさらに、造膜性樹脂を含有する油性マーカーインキを提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
[ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーン]
本発明で用いられるポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンとしては、特に制限されないが、分子内に、オルガノポリシロキサンセグメント(以下セグメント(A)という)と、下記一般式(1)
【0012】
【化2】
【0013】
(式中、R1は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数6〜22のアリール基、又は炭素数7〜22のアリールアルキル基若しくはアルキルアリール基を示し、nは2又は3の数を示す。)
で表される繰り返し単位(以下、繰り返し単位(1)という)からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント(以下セグメント(B)という)を有するものが好ましく、特にセグメント(A)の末端又は側鎖のケイ素原子の少なくとも1個に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、セグメント(B)が結合したオルガノポリシロキサンが好ましい。
【0014】
ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンにおいて、セグメント(A)とセグメント(B)との重量比((A)/(B))は、筆跡のはじきを抑制し、密着性を向上させる観点から、好ましくは5/95〜99/1であり、更に好ましくは20/80〜96/4、より好ましくは40/60〜96/4である。
【0015】
また、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンの重量平均分子量は、筆跡のはじきを抑制し、密着性を向上させる観点から、10,000〜5,000,000が好ましく、10,000〜1,000,000がより好ましく、50,000〜500,000が特に好ましい。尚、この重量平均分子量は、クロロホルムを展開溶媒としたGPC(ゲル浸透型液体クロマトグラフィー)から求めた、ポリスチレン換算重量平均分子量である。
【0016】
セグメント(A)を形成するオルガノポリシロキサンとしては、例えば一般式(2)
【0017】
【化3】
【0018】
(式中、Rは炭素数1〜22のアルキル基、フェニル基、又はヘテロ原子を含むアルキル基を示し、複数個のRは同一でも異なっていても良いが、少なくとも1個はヘテロ原子を含むアルキル基である。mは100〜5000の数を示す。)で表される化合物が挙げられる。
【0019】
一般式(2)において、Rで示される炭素数1〜22のアルキル基としては、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基が更に好ましい。また、ヘテロ原子を含むアルキル基としては、窒素原子、酸素原子及び/又はイオウ原子を好ましくは1〜3個含む炭素数2〜20のアルキル基が挙げられ、以下に示す基が好ましい。
【0020】
【化4】
【0021】
ヘテロ原子を含むアルキル基は、オルガノポリシロキサンの末端又は側鎖のケイ素原子の少なくとも1個にあればよく、オルガノポリシロキサン中のヘテロ原子を含むアルキル基の数は1〜300が好ましく、1〜100が更に好ましい。
【0022】
セグメント(A)を形成するオルガノポリシロキサンの重量平均分子量は、1,000〜1,000,000が好ましく、1,000〜500,000が更に好ましい。重量平均分子量の測定方法は、前記と同じである。
【0023】
セグメント(B)において、繰り返し単位(1)中のR1は、アルキル基としては、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が更に好ましい。炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基等が例示される。アリール基としてはフェニル基、ナフチル基等が、アリールアルキル基としては、アルキル基の炭素数が1〜20のフェニルアルキル基、ナフチルアルキル基等が、アルキルアリール基としては、アルキル基の炭素数が1〜20のアルキルフェニル基、アルキルナフチル基等が挙げられる。またnは2又は3を示す。
【0024】
セグメント(B)中の繰り返し単位(1)の重合度は特に制限はないが、例えば1〜500が好ましく、6〜100が更に好ましい。
【0025】
セグメント(A)とセグメント(B)との結合において、介在するヘテロ原子を含むアルキレン基として、窒素原子、酸素原子及び/又はイオウ原子を好ましくは1〜3個含む炭素数2〜20のアルキレン基が挙げられる。具体的には、アルキレン鎖の炭素−炭素間及び/又は末端に、▲1▼第2級アミン又は第3級アミン、▲2▼第2級アミン又は第3級アミンにH+が付加して得られるアンモニウム塩、▲3▼第4級アンモニウム塩、▲4▼酸素原子及び/又は▲5▼イオウ原子を含む炭素数2〜20のアルキレン基が挙げられる。これらのうち、下記の構造が、好ましく挙げられる。
【0026】
【化5】
【0027】
(式中、X-はアンモニウム塩の対イオンを示す。)
上記におけるX-の具体例としては、塩素、ヨウ素、臭素等のハロゲンイオン、メトサルフェート、エトサルフェート、メトフォスフェート、エトフォスフェート等の有機アニオンが挙げられる。
【0028】
本発明で用いられるポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンは、例えば、環状イミノエーテルの開環重合物であるポリ(N−アシルアルキレンイミン)とセグメント(A)を形成するオルガノポリシロキサンとを反応させる、特開平7−133352号公報段落番号34〜42記載の方法により得ることができる。これらは、単一化合物あるいは混合物であっても良い。
【0029】
[着色剤]
本発明に用いられる着色剤としては、酸性染料、塩基性染料、顔料等が挙げられる。
【0030】
染料としては、油溶性染料が好ましく、さらには後述する溶剤に可溶であるものが好ましい。染料の例としては、バリファストブラック3810,3820,3830,3840(以上、オリエント化学工業(株)製)、スピロンブラックGMHスペシャル、SOTブラック−12H(以上、保土谷化学工業(株)製)、バリファストレッド1306,1308(以上、オリエント化学工業(株)製)、スピロンレッドC−BH,C−GH(以上、保土谷化学工業(株)製)、バリファストブルー1603,1605(以上、オリエント化学工業(株)製)、SBNブルー701,SPTブルー26(以上、保土谷化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0031】
顔料の種類については特に制限はなく、無機系または有機系顔料の中から任意のものを使用することができる。無機系顔料としては、例えば酸化チタン、カーボンブラック、金属粉等が挙げられる。また、有機系顔料としては、例えばアゾレーキ、不溶性アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、染料レーキ、ニトロ顔料、ニトロソ顔料等が挙げられる。
これらの着色剤は単独または2種以上併用して用いることができる。
【0032】
[造膜性樹脂]
本発明で用いられる造膜性樹脂としては、後述する溶剤に可溶であることが好ましく、例としては、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ケトン樹脂、マレイン酸樹脂、ロジン樹脂、アミド樹脂、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
【0033】
アクリル樹脂の例としては、パラロイドB−38(ロームアンドハース社製)、ネオクリルB−700(ゼネカ(株)製)等が挙げられる。フェノール樹脂の例としては、ヒタノール1133,1501,2500(以上、日立化成工業(株)製)、タマノル100S(荒川化学工業(株)製)等が挙げられる。ケトン樹脂の例としては、ハイラック111,222,110H(日立化成工業(株)製)等が挙げられる。
これらの造膜性樹脂は単独または2種以上併用して用いることができる。
【0034】
[溶剤]
本発明で用いられる溶剤としては、親水性溶剤が好ましい。親水性溶剤としては、アルコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤が好ましい。アルコール系溶剤として、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコール;ベンジルアルコール等の芳香族アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコールが挙げられる。グリコールエーテル系溶剤として、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
【0035】
これらの中では、炭素数1〜5の低級アルコール、芳香族アルコール及び多価アルコールからなるアルコール系溶剤群から選ばれる1種以上を用いることが更に好ましく、炭素数1〜5の低級アルコールが特に好ましい。これらの溶剤は単独または2種以上併用して用いることができる。本発明の効果を損なわない範囲で、非極性の溶剤を用いてもよい。
【0036】
[油性マーカーインキ及びその製造法]
本発明の油性マーカーインキは、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンを好ましくは0.1〜30重量%、さらに好ましくは0.5〜20重量%含有する。この範囲内では、塗膜性に優れており、良好な筆跡を得ることが出来る。
【0037】
本発明の油性マーカーインキは、着色剤を好ましくは0.5〜30重量%、さらに好ましくは1〜20重量%含有する。この範囲内では、粘度及び筆跡濃度が適度で好ましく、筆記性に優れている。
【0038】
本発明の油性マーカーインキは、溶剤を好ましくは30〜98重量%、さらに好ましくは50〜95重量%含有する。この範囲内では、着色剤の溶解又は分散性がよく、粘度及び筆跡濃度が適度で好ましく、筆記性に優れている。溶剤100重量部に対して、着色剤は、1〜40重量部であることが好ましく、3〜20重量部であることが更に好ましい。この範囲内では、着色剤の溶解又は分散性に優れている。
【0039】
本発明の油性マーカーインキは、更に、塗膜性を向上させるために、造膜性樹脂を含有することが好ましく、造膜性樹脂の含有量は、好ましくは0.5〜20重量%、さらに好ましくは1〜15重量%である。
【0040】
本発明の油性マーカーインキの粘度は、0.5〜50mPa・s(測定温度:20℃、測定器:EL型粘度計)であることが好ましく、1〜40mPa・sであることが更に好ましい。これは、粘度が0.5mPa・s以上であるとマーキングペンからのインキ出が過剰とならず、筆跡がにじみにくくなるためであり、また、50mPa・s以下だと筆跡が掠れにくくなるためである。
【0041】
本発明の油性マーカーインキは、更に、必要に応じて、例えば、粘度調整剤、構造粘性付与剤、染料可溶化剤、乾燥性付与剤等の成分を含有することができる。
【0042】
本発明の油性マーカーインキは、油性マーカーペン又は油性マーキングペン用のインキ組成物として用いることができる。
【0043】
本発明の油性マーカーインキの製造方法としては、従来知られている通常の方法によって製造することができる。例えば、溶剤にポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーン、必要に応じて造膜性樹脂を溶解又は分散させた後、これに着色剤及び、必要に応じて任意成分を添加し、一様に溶解又は分散させることにより製造してもよく、溶剤に着色剤を一様に溶解又は分散させた後、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーン、必要に応じて造膜性樹脂を溶解又は分散させてもよく、あるいは一度にポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーン、必要に応じて造膜性樹脂、着色剤、及び必要に応じて任意成分を溶剤に混合して製造してもよい。上記の溶解、分散、及び混合は、常温または加熱下(30〜50℃)で行うことが好ましい。
【0044】
【実施例】
以下の例において、「部」及び「%」は、特記しない限り、「重量部」及び「重量%」を示す。尚、アミン当量とは、窒素原子1個あたりの分子量を意味する。
【0045】
合成例1:ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンAの合成
硫酸ジエチル6.5部と2−エチル−2−オキサゾリン100.0部を、脱水した酢酸エチル200.0部に溶解し、窒素雰囲気下、4時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)を得た。次に、側鎖1級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(分子量110,000;アミン当量(g/mol)20,800)727.0部の50%酢酸エチル溶液を一括して加え、8時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)ジメチルシロキサン共重合体(セグメント(A)/セグメント(B)=88/12)(以下、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンAという)を淡黄色ゴム状固体として得た。このもののポリスチレン換算重量平均分子量は115,000であった(クロロホルムを展開溶媒としたゲル浸透クロマトグラフィーによる分子量測定法)。また、溶媒としてメタノールを使用した塩酸による中和滴定の結果、アミノ基が残存していないことを確認した。
【0046】
合成例2:ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンBの合成
硫酸ジエチル6.5部と2−エチル−2−オキサゾリン100.0部を、脱水した酢酸エチル200.0部に溶解し、窒素雰囲気下、5時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)を得た。ここに、側鎖1級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(分子量110,000;アミン当量(g/mol)4,840)100.0部の50%酢酸エチル溶液を一括して加え、10時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)ジメチルシロキサン共重合体(セグメント(A)/セグメント(B)=50/50)(以下、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンBという)を淡黄色ゴム状固体として得た。このもののポリスチレン換算重量平均分子量は109,000であった(クロロホルムを展開溶媒としたゲル浸透クロマトグラフィーによる)。また、溶媒としてメタノールを使用した塩酸による中和滴定の結果、アミノ基が残存していないことを確認した。
【0047】
実施例1〜4及び比較例1〜4
表1に示す各成分を室温ないし50℃にて2時間攪拌して均一に溶解させ、必要に応じて濾過して不溶解物を除去し、表1に示す組成を有する黒色の油性マーカーインキを得た。得られた油性マーカーインキを、マーキングペン(商品名「AUNO2 油性マーカーツイン」、セーラー万年筆(株)製)に充填し、下記の評価項目について試験した。結果を併せて表1に示した。
【0048】
<試験1>
荷造り用クラフトテープ(No.200、リンレイテープ(株)製)の表面に筆記し、筆跡のはじきを以下の基準で判断した。
・評価基準
○…はじきが無い。
×…はじきが有る。
【0049】
<試験2>
その筆跡を乾燥させた後、指でこすり筆跡の密着性を以下の基準で判断した。
・評価基準
◎…密着性が非常に有る。
○…密着性が有る。
×…密着性が無い。
【0050】
【表1】
【0051】
*1:ポリオキシプロピレン変性シリコーン(東芝シリコーン(株)製)
*2:フェノール樹脂(日立化成工業(株)製)
*3:アクリル樹脂(ロームアンドハース社製)
*4:オリエント化学工業(株)製
Claims (5)
- ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーン、着色剤、及び溶剤を含有する、油性マーカーインキ。
- ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンが、そのオルガノポリシロキサンセグメント(A)とポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント(B)との重量比((A)/(B))が5/95〜99/1であり、重量平均分子量が10,000〜5,000,000の変性シリコーンである請求項1又は2記載の油性マーカーインキ。
- さらに、造膜性樹脂を含有する請求項1〜3いずれかの項記載の油性マーカーインキ。
- 溶剤が、親水性溶剤である請求項1〜4いずれかの項記載の油性マーカーインキ。
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