JPH1143180A - フィルム包装体 - Google Patents

フィルム包装体

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JPH1143180A
JPH1143180A JP17324097A JP17324097A JPH1143180A JP H1143180 A JPH1143180 A JP H1143180A JP 17324097 A JP17324097 A JP 17324097A JP 17324097 A JP17324097 A JP 17324097A JP H1143180 A JPH1143180 A JP H1143180A
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浩司 名倉
Masahiro Ogawa
正宏 小川
Tadayuki Endo
忠幸 遠藤
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Mitsubishi Kagaku Polyester Film KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルムのロールを外装フィルムで包装して
成るフィルム包装体であって、2次加工などにおいて引
き出されたフィルムに弛みや蛇行の発生がないフィルム
包装体を提供する。 【解決手段】 巻芯に巻上げたフィルムのロールを外装
フィルムで包装して成り、ロールの端面側を乾燥可能に
乾燥剤が配置される。また、ロール(2)の端面側に乾
燥剤(5)が配置されたフィルム包装体においては、ロ
ール(2)の両端面側に保護部材(4)が配置され、ロ
ール(2)の外周面および各保護部材(4)の少なくと
も周面がチューブ状の外装フィルム(3)によって被覆
される。そして、保護部材(4)の内部に乾燥剤(5)
が収納され、保護部材(4)に設けられた孔(44c)
を通じてロール(2)の端面側を乾燥可能に構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルム包装体に
関するものであり、詳しくは、巻芯に巻上げたフィルム
のロールを外装フィルムで包装して成るフィルム包装体
であって、2次加工などにおいて引き出されたフィルム
に弛みや蛇行の発生がないフィルム包装体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】例えば、二軸配向ポリエステルフィルム
(以下、PETフィルムと言う。)は、溶融押出機より
から原料ポリエステル樹脂をシート状に押し出し、冷却
固化して無定形シートに形成した後、これをロール延伸
機、テンター等により縦横に延伸して製造される。得ら
れたPETフィルムは、テンターから直接に又は原反ロ
ールに巻取られた後、適当な幅に断裁されつつ巻芯に巻
取られてロールに構成される。そして、製造されたフィ
ルムのロールは、外装フィルムにて包装されてフィルム
包装体として出荷される。斯かるフィルム包装体は、成
形加工などにおいて外装フィルムを剥がした後、ロール
状態のフィルムを引き出して使用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記フィルム包装体に
おいては、引き出したフィルムに弛み(波打ち現象)が
発生したり、引き出した際に蛇行する場合がある。本発
明は、斯かる実情に鑑みなされたものであり、その目的
は、巻芯に巻上げたフィルムのロールを外装フィルムで
包装して成るフィルム包装体であって、2次加工などに
おいて引き出されたフィルムに弛みや蛇行の発生がない
フィルム包装体を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、種々検討
を重ねた結果、フィルムの弛みや蛇行は、輸送または貯
蔵中においてロールの端面から吸収される水分が影響し
ているとの知見を得た。すなわち、製造後の保管状態に
よっては、ロールの軸長方向の中央に比べて両端側が吸
湿し易いため、フィルムの両側縁部分と中央部分とで面
方向の長さが相違してくると考えられる。
【0005】本発明は、斯かる知見に基づき完成された
ものであり、その要旨は、巻芯に巻上げたフィルムのロ
ールを外装フィルムで包装して成るフィルム包装体にお
いて、前記ロールの端面側を乾燥可能に乾燥剤が配置さ
れていることを特徴とするフィルム包装体に存する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に係るフィルム包装体(以
下、実施形態の説明においては「包装体」と略記す
る。)の実施形態を説明する。先ず、本発明に係る包装
体の基本的な構成を説明する。本発明の包装体は、基本
的には、巻芯に巻上げたフィルムのロールを外装フィル
ムで包装して構成される。巻芯としては、従来公知の各
種の巻芯を使用することが出来る。形状的には、中空体
または中実体の何れであってもよいが、フィルムの引き
出し操作において巻芯を支持すると言う観点から、一般
的には中空体(円筒状)とされる。また、材質的には、
合成樹脂、金属、紙などを任意に採用することが出来
る。
【0007】巻上げられるフィルムとしては、ロールと
して取り扱われる全ての合成樹脂フィルム、代表的に
は、ポリエステルフィルム、ポリアミドフイル等が挙げ
られ、金属蒸着フィルム等の加工品も含まれる。また、
外装フィルムとしては、従来公知のものが制限なく使用
出来、その具体例としては、ポリエチレンフィルム等が
挙げられる。
【0008】本発明の特徴は、外装フィルムで上記の様
なロールを包装して成る包装体において、ロールの端面
側を乾燥可能に乾燥剤が配置されている点に存する。そ
して、本発明においては、上記の様に配置された乾燥剤
により、2次加工などの際に引き出されたフィルムにお
いて弛みや蛇行が防止される。
【0009】上記の乾燥剤の配置に関し、ロール状フィ
ルムの端面または表面端部以外の場所、例えば、ロール
状フィルムの表面中央部に乾燥剤を配置した場合は、外
装フィルムによって形成される閉鎖空間に乾燥剤が収容
されている状態となり、ロール状フィルムの端面側が乾
燥されず、本発明の目的は達成されない。従って、本発
明においては、ロールの両端面側を乾燥し得る位置に乾
燥剤が配置されることが重要である。
【0010】乾燥剤としては、固形乾燥剤である限り特
に制限されず、例えば、シリカゲル、塩化カルシウム、
モレキュラーシーブ等が使用される。斯かる乾燥剤は、
通常、袋、容器などを含む通気性の包材によって包装さ
れる。乾燥剤の使用量は、特に制限されないが、ロール
におけるフィルムの巻き厚さが10〜50cmの場合、
通常、10〜500g程度とされる。また、対象となる
フィルムの厚さに制限はないが、本発明の効果は、特
に、0.5〜15μmのフィルムに対して顕著である。
【0011】乾燥剤の配置構造としては、ロールの端面
側に配置された構造が好ましいが、適当な容器状部材に
よりロール両端部の表面側に配置された構造なども採用
し得る。ロールの端面側に乾燥剤が配置された構造とし
ては、例えば次の様な構造が挙げられる。すなわち、
( i )巻芯の端面と当該巻芯に巻上げられたフィル
ムのロールの端面とが同一面にある場合において、外装
フィルムとロール端面との間に固形乾燥剤が装入された
構造、( ii )巻芯の端部がロールの端面から突出
している場合において、外装フィルムとロール端面との
間に固形乾燥剤が配置され且つ粘着テープ等で巻芯表面
に固定された構造などが挙げられる。なお、( ii
)の構造においても、適当な容器状部材を利用しても
よい。
【0012】次に、本発明の包装体の更に具体的な構成
例を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係るフ
ィルム包装体の構造例を示す一部破断の側面図である。
図2は、図1におけるII−II線に沿った断面図であ
る。図3は、保護部材の他の態様を示す図1と同様の一
部破断の側面図である。図4は、保護部材の更に他の態
様を示す図1と同様の一部破断の側面図である。
【0013】図1に示す包装体は、巻芯(1)に巻上げ
られたフィルムのロール(2)と、ロール(2)の両端
面側に配置された円盤状の保護部材(4)と、ロール
(2)の外周面および各保護部材(4)の少なくとも周
面を被覆するチューブ状の外装フィルム(3)とから主
として構成される。
【0014】ロール(2)は、所定の幅に製造されたフ
ィルムを所定の長さだけ巻芯(1)に巻上げたものであ
り、巻芯(1)の両端が突出した構造を備えている。具
体的には、例えば、巻芯(1)の外径は100〜200
mm程度、巻芯(1)の軸長は300〜2500mm程
度であり、ロール(1)の軸長よりも幾分長く設定され
る。そして、フィルムの幅(ロール(2)の軸長)は3
00〜2000mm程度、フィルムの巻上げ長さは50
00〜40000m程度であり、ロール(2)の外径は
200〜1000mm程度である。
【0015】保護部材(4)は、ロール(2)の端部お
よび端面を保護するために設けられる。保護部材(4)
は、巻芯(1)に取り付けられる略ドーナツ状の保護板
(41)と、保護板(41)の外端面に配置されるドー
ナツ状の鍔(42)と、鍔(42)及び保護板(41)
の中心穴に嵌合する固定キャップ(43)とから構成さ
れる。保護板(41)、鍔(42)及び固定キャップ
(43)は、合成樹脂、金属などによって剛体構造に構
成される。
【0016】保護板(41)は、ロール(2)の外径よ
りも大きな外径で形成された板状の部材であり、中心穴
の周囲には、巻芯(1)端部が嵌合する円環状の溝状の
ガイド部(41s)が中心穴に沿って設けられる。ま
た、巻芯(1)の端部を嵌合させた際、巻芯(1)の筒
内に挿入される保護板(41)の内周縁(41t)は、
保護板(41)を巻芯(1)に確実に固定するため、保
護板(41)本体の厚さよりも長く形成される。ロール
(2)の仕様寸法に基づき、例えば、保護板(41)の
外径はロール(2)の外径の約101〜180%、保護
板(41)本体の厚さは約10〜40mmとされる。
【0017】鍔(42)は、輸送や取扱いの際にロール
(2)を保護し且つ外装フィルム(3)の端部を押さえ
込むために設けられる。鍔(42)は、通常、保護板
(41)よりも大径に形成される。また、固定キャップ
(43)は、一端部に鍔が張設された円筒状の部材であ
り、保護板(41)に鍔(42)を固定し且つ保護板
(42)の中心穴に挿入された外装フィルム(3)の端
部を係止するために設けられる。従って、固定キャップ
(43)の外径は、保護板(42)の内周に比較的固く
嵌合し得る程度の外径とされ、固定キャップ(43)の
軸長は、装着した際に保護板(41)の内周縁(41
t)の長さと略一致する程度の長さとされる。
【0018】また、図1に示す包装体においては、ロー
ル(2)の端部を主に保護するため、保護部材(4)の
最大外径がロール(2)の外径よりも大きくなされてい
るのが好ましい。保護部材(4)の最大外径がロール
(2)の外径よりも大きいとは、鍔(42)が設けられ
ていない場合は保護板(41)の外径が、また、例示し
た様に鍔(42)が設けられている場合は少なくとも鍔
(42)の外径がロール(2)の外径よりも大きいこと
を意味する。図1の構造においては、保護板(41)及
び鍔(42)の両方の外径がロール(2)の外径よりも
大きくなされている。
【0019】更に、保護部材(4)の周面には、外装フ
ィルム(3)を切開するための溝状のガイド部(41
g)が周方向に沿って形成されていることが好ましい。
斯かる構成により、本発明の包装体においては、刃物な
どを使用して外装フィルム(3)を容易に開封し得る。
具体的には、図1及び図2に示す様に、保護部材(4)
の保護板(42)の外周面に対し、その周方向に沿って
ガイド部(細溝)(41g)が形成される。斯かるガイ
ド部(41g)は、刃物の刃先などを僅かに挿入し得る
程度の溝であり、約1〜3mmの溝幅で且つ約0.5〜
2mmの深さで形成される。
【0020】外装フィルム(3)は、上述の様な材料に
よって構成され、ロール(3)に対して巻回された形
状、すなわち、チューブ状に形成される。外装フィルム
(3)は、平面的なフィルムを巻き付けて構成すること
もできるが、外気を遮蔽する観点からは、インフレーシ
ョン成形された継ぎ目のない構造のフィルムが好まし
い。外装フィルム(3)を円筒状とした場合、外装フィ
ルム(3)の直径は、ロール(2)の直径の110〜2
00%程度に設定される。
【0021】図1に示す本発明の包装体においては、湿
潤化によるフィルムの弛み等を防止するため、乾燥剤
(5)が保護部材(4)の内部に収納され、そして、ロ
ール(2)側の保護部材(4)の端面に設けられた孔
(44c)を通じてロール(2)の端面側を乾燥可能に
なされている。また、ロール(2)の端部を均一な乾燥
状態とするため、保護部材(4)とロール(2)の端面
の間には間隙(7)が設けられる。
【0022】間隙(7)は、ロール(2)の端面からの
巻芯(1)の突出長さに対し、保護部材(4)の保護板
(41)における上記の細溝(41s)の溝深さを浅く
することにより構成される。間隙(7)の離間距離は、
保護板(41)がロール(2)の端面に実質的に接触し
ない程度に設定されていれば十分であり、通常、斯かる
距離は5〜30mm程度とされる。
【0023】乾燥剤(5)は、図1及び図2に示す様
に、保護板(41)の内部に形成されたポケット(4
4)に収納される。ポケット(44)は、保護板(4
1)の中心穴に沿った適宜の位置、例えば、中心穴に対
して対称な2〜4カ所の位置に設けられており、夫々
に、保護板(41)の外端面に開口している。ポケット
(44)の形状は適宜に設計できるが、ポケット(4
4)の空間容積は、上述の様な容量の乾燥剤(5)を収
容し得る程度の容積とされる。例えば、図示した円形の
ポケット(44)の場合、直径を50〜150mm程
度、深さを5〜38mm程度に設定される。
【0024】孔(44c)は、ポケット(44)の空間
と間隙(7)を接続するために設けられる。孔(44
c)の直径は、例えば、十分な通気量を確保し且つ包装
された乾燥剤(5)が脱落しない程度の大きさであれば
適宜に設定し得る。通常、孔(44c)の直径は1〜1
0mm程度、孔(44c)の数は1つのポケット(4
4)に対して1〜30個程度設けられる。
【0025】また、本発明の包装体においては、ロール
(2)の湿潤化を防止するため、外装フィルム(3)の
内側には、金属を蒸着したフィルム、金属フィルムをラ
ミネートしたフィルム、典型的にはアルミニウム蒸着フ
ィルムやアルミニウム箔のラミネートフィルム等の防湿
フィルムを配置することも出来る。
【0026】図1に示す包装体は次の様に製造される。
すなわち、巻芯(1)にフィルムを巻上げることにより
ロール(2)を作製した後、巻芯(1)の両端に保護板
(41)をそれぞれ取り付け、そして、保護板(41)
と共にロール(2)の外側を外装フィルム(3)によっ
て被覆する。次いで、保護板(41)の中心穴を通じ、
外装フィルム(3)の両端部を巻芯(1)の筒内に挿入
した後、両端面に鍔(42)をあてがい、鍔(42)の
中心穴を介して固定キャップ(43)を保護板(41)
の内周縁(41t)の内側に嵌め込むことにより、保護
板(41)側に鍔(42)を固定し且つ外装フィルム
(3)の端部を封止する。そして、上記の製造工程にお
いて、乾燥剤(5)は、保護板(41)を装着した後に
ポケット(44)に装填されるか、または、保護板(4
1)を装着する前に予めポケット(44)に装填され
る。
【0027】上記の構造の包装体においては、保護部材
(4)の最大外径がロール(2)の外径よりも大きくな
されており、ロール(2)の端部に対する外部からの衝
撃を防止できるため、ロール(2)の表面、殊に、ロー
ル(2)の外周側の端部の損傷を有効に防止できる。
【0028】また、上記の包装体は、外側の外装フィル
ム(3)を剥がした後、ロール(2)の両端に取り付け
られた保護部材(4)を取り外し、そして、フィルムを
順次引き出して使用される。外装フィルム(3)を剥が
す場合には、刃物などの器具を使用して外装フィルム
(3)を切開する。その際、保護部材(4)、すなわ
ち、保護板(41)の周面に形成されたガイド部(41
g)は、保護板(41)の周面に沿って前記の器具を案
内するため、ロール(2)を損傷させず且つ汚すことな
く簡単に開封でき、開封作業の手間を軽減し得る。
【0029】そして、特定の位置に配置された上記の乾
燥剤(5)は、保護部材(4)の端面(保護板(41)
の端面)の孔(44c)を介して間隙(7)の空間を除
湿し、ロール(2)の端面、すなわち、フィルムの両側
縁部分の湿潤化を防止する。従って、本発明の包装体に
おいては、輸送または貯蔵中におけるフィルムの吸湿を
防止でき、引き出された際のフィルムにおける弛み(波
打ち現象)や蛇行を有効に防止できる。
【0030】また、本発明の包装体は、図3に示す様な
構造に構成することが出来る。図3に示す包装体は、保
護部材(4)の保護板(41)における中心穴の内周部
分の形状、および、固定キャップ(43)をより強固に
係止した点が図1の包装体と異なる。その他の構成は、
図1の包装体と同様である。すなわち、保護板(41)
の中心穴の内周部には、巻芯(1)と略同径の大径部
(41r)がロール(2)の端面側に形成され、大径部
(41r)に巻芯(1)の端部が嵌合する。また、保護
板(41)の中心穴の小径部には、突起(41p)が形
成されており、突起(41p)は、固定キャップ(4
3)を装着した際、固定キャップ(43)の外周面に設
けられた凹部に嵌合する。
【0031】図3に示した構造において、外装フィルム
(3)の端部は、突起(41p)と上記凹部の間、およ
び、巻芯(1)の内周面と固定キャップ(43)の外周
面の間に係止される。従って、図3に示す包装体におい
ては、フィルムを損傷させることなく取り扱うことが出
来かつ一層簡単に外装フィルム(3)を開封でき、ま
た、引き出されるフィルムの弛みを防止できると言う上
述の効果に加え、鍔(42)及び外装フィルム(3)の
端部を一層強固に固定でき、しかも、図1の包装体に比
べて保護板(41)の構造を簡素化できると言う効果を
有する。
【0032】更に、本発明の包装体は、図4に示す様な
構造に構成することも出来る。図4に示す包装体は、保
護部材(4)を略一体的に構成した点、および、外装フ
ィルム(3)の係止構造が図1及び図2の包装体と異な
る。その他の構成は、上述の包装体と同様である。すな
わち、保護部材(4)は、一体に形成された保護板(4
1)とポケット(44)の蓋(45)とから構成され
る。
【0033】図4に示す包装体において、保護板(4
1)は、略円盤状に形成され且つその外端面側に鍔部が
一体的に設けられる。更に、保護板(41)の内端面に
は、ロール(2)から突出する巻芯(1)の端部が固く
嵌合する円形の凹部(41v)が設けられる。斯かる凹
部(41v)の開口縁は、巻芯(1)に簡単に装着し得
る様に、若干面取りされているのが好ましい。また、乾
燥剤(5)を収納するポケット(44)は、保護板(4
1)の外端面に開口し、斯かる開口部は、蓋(45)に
よって気密に封止される。
【0034】更に、上記の保護板(41)においては、
外装フィルム(3)を簡単に係止するため、保護板(4
1)の小径部分、すなわち、鍔部でない部分の外周面に
は、粘着剤層(9)が設けられる。しかも、粘着剤層
(9)には、外装フィルム(3)の被覆作業を容易にす
るため、予め、カバーテープ(図示省略)が貼着され
る。ロール(2)に外装フィルム(3)を被覆するに
は、カバーテープを剥離しつつ外装フィルム(3)の端
部を粘着剤層(9)に貼り付けて封止する。すなわち、
図4に示した構造において、外装フィルム(3)の端部
は、保護板(41)の周面上で固定される。
【0035】図4に示す包装体においては、フィルムを
損傷させることなく取り扱うことが出来かつ一層簡単に
外装フィルム(3)を開封でき、また、引き出されるフ
ィルムの弛みを防止できると言う上述の効果に加え、図
1及び図2の包装体に比べて保護部材(4)の構造を一
層簡素化でき、かつ、巻芯(1)に沿った外装フィルム
(3)の長さを短くできると言う効果を有する。しか
も、外装フィルム(3)の被覆作業を一層軽減できると
言う効果を有する。その結果、図4に示す包装体におい
ては製造コストを一層低減できる。
【0036】なお、本発明の包装体において、図1及び
図3に示す様な保護部材は、保護板の外径がロールの外
径よりも大きくなされ且つ外装フィルムの端部を封止し
得る限り、鍔を備えていない構造とすることも出来る。
また、図4に示す様な保護部材においても、一体構造の
保護板の外径がロールの外径よりも大きくなされている
限り、鍔部のないフラットな周面に形成できる。また、
ポケットと間隙を接続する孔は、ポケットと略同径に形
成され、乾燥剤の脱落防止用の横架材(バー)が付設さ
れた構造とすることが出来る。更に、保護部材における
乾燥剤などの収納構造としては、ポケットに替えて、環
状に連続した凹部(溝)を設けることも出来る。
【0037】また、保護部材は、軽量化を図るため、リ
ブ構造などによって剛性を維持するならば中空体として
形成することも出来る。そして、中空体に形成された保
護部材においては、上記の様なポケットを設けることな
く乾燥剤などを収納できると言う利点がある。更に、溝
状のガイド部としては、図1〜図4に例示した細溝の
他、刃物の刃先などを案内する機能を備えている限り、
保護部材の端面側を若干小径に形成することにより段差
構造になされたガイド部なども採用し得る。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えないかぎり、以下の
実施例に限定されるものではない。
【0039】実施例1;厚さ5μm、幅50cmの二軸
延伸ポリエステルフィルムを外径17cm、長さ57c
mの巻芯に巻上げて外径90cmのロールとした。そし
て、このロールの両端面側に通気性紙袋に収容した20
0gのシリカゲルを粘着テープで巻芯に固定し、その全
体を外装フィルムで包装して包装体を作製した。半年経
過後、上記の包装体から外装フィルムを取り外し、巻取
機によりフィルムを引き出し、弛み及び蛇行状態を観察
した。その結果、蛇行は発生しなかった。また、フィル
ムの弛みは、1.5m離れた二つのロール間にフィルム
を80g/mm2の張力により張架し、フィルムの中央
部に対する両端部の最大の垂れ下がり距離を測定する方
法で評価した結果、10mm以下であった。
【0040】比較例1;実施例1において、シリカゲル
を使用していない以外は、実施例1と同様にして包装体
を得た。この包装体について、実施例1と同様の方法に
より、弛み及び蛇行状態を観察した結果、弛みは15m
mであり、また、フィルムは大きく蛇行した。
【0041】比較例2;実施例1において、シリカゲル
の配置場所をロールの表面の中央部に変更した以外は、
実施例1と同様にして包装体を得た。この包装体につい
て、実施例1と同様の方法により、弛み及び蛇行状態を
観察した結果、弛みは12mmであり、また、フィルム
は大きく蛇行した。
【0042】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のフィルム包
装体によれば、輸送や貯蔵中におけるロールの端面の湿
潤化を防止できるため、フィルムの側縁部分の吸湿を防
止でき、引き出したフィルムにおける弛み(波打ち現
象)や蛇行を有効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフィルム包装体の構造例を示す一
部破断の側面図
【図2】図1におけるII−II線に沿った断面図
【図3】保護部材の他の態様を示す図1と同様の一部破
断の側面図
【図4】保護部材の更に他の態様を示す図1と同様の一
部破断の側面図
【符号の説明】
1 :巻芯 2 :ロール 3 :外装フィルム 4 :保護部材 41 :保護板 44 :ポケット 44c:孔 42 :鍔 43 :固定キャップ 5 :乾燥剤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻芯に巻上げたフィルムのロールを外装
    フィルムで包装して成るフィルム包装体において、前記
    ロールの端面側を乾燥可能に乾燥剤が配置されているこ
    とを特徴とするフィルム包装体。
  2. 【請求項2】 ロールの端面側に乾燥剤が配置されてい
    る請求項1に記載のフィルム包装体。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のフィルム包装体であっ
    て、ロールの両端面側に円盤状の保護部材が配置され、
    前記ロールの外周面および前記各保護部材の少なくとも
    周面がチューブ状の外装フィルムによって被覆され、か
    つ、乾燥剤が前記保護部材の内部に収納され、そして、
    ロール側の前記保護部材の端面に設けられた孔を通じて
    前記ロールの端面側を乾燥可能に構成されているフィル
    ム包装体。
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