JPH1143129A - ポリエステル樹脂製ボトル - Google Patents

ポリエステル樹脂製ボトル

Info

Publication number
JPH1143129A
JPH1143129A JP21129897A JP21129897A JPH1143129A JP H1143129 A JPH1143129 A JP H1143129A JP 21129897 A JP21129897 A JP 21129897A JP 21129897 A JP21129897 A JP 21129897A JP H1143129 A JPH1143129 A JP H1143129A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bottle
naphthalate
polyester resin
polyethylene terephthalate
mol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP21129897A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4140991B2 (ja
Inventor
Takeo Kanezaki
建夫 兼崎
Shunichi Nishihara
俊一 西原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP21129897A priority Critical patent/JP4140991B2/ja
Application filed by Mitsubishi Plastics Inc filed Critical Mitsubishi Plastics Inc
Priority to CA002264857A priority patent/CA2264857A1/en
Priority to CN98801306A priority patent/CN1239490A/zh
Priority to KR1019997001832A priority patent/KR20010029470A/ko
Priority to EP98929843A priority patent/EP0926197A4/en
Priority to IDW990047D priority patent/ID22125A/id
Priority to AU79378/98A priority patent/AU7937898A/en
Priority to PCT/JP1998/003028 priority patent/WO1999001508A1/ja
Publication of JPH1143129A publication Critical patent/JPH1143129A/ja
Priority to US09/263,602 priority patent/US20020198331A1/en
Priority claimed from US09/263,602 external-priority patent/US20020198331A1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4140991B2 publication Critical patent/JP4140991B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D1/00Containers having bodies formed in one piece, e.g. by casting metallic material, by moulding plastics, by blowing vitreous material, by throwing ceramic material, by moulding pulped fibrous material, by deep-drawing operations performed on sheet material
    • B65D1/02Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents
    • B65D1/0207Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents characterised by material, e.g. composition, physical features

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性を備え且つアセトアルデヒドの含有量
の低いポリエチレンテレフタレートとポリエチレンナフ
タレートブレンドボトルを提供する。 【解決手段】 (A)ポリエチレンテレフタレートと、
(B)ポリエチレンナフタレートを、(A)と(B)の
合計に対するエチレンナフタレート成分比率5〜15モ
ル%で含み、ボトル胴部のヘーズが3%以下であり且つ
アセトアルデヒド含有量が20ppm以下であることを
特徴とするポリエステル樹脂製ボトル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリエステル樹脂を
延伸ブロー成形することによって得られるボトルに関す
る。より詳しくは、特定のポリエステル樹脂組成物から
なり、ボトルのヘーズが小さく、アセトアルデヒド含有
量が少ないポリエステル樹脂製ボトルに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートを延伸ブロ
ー成形して得られる中空容器は、成形が容易であり、透
明性、機械的強度に優れており、ジュース、清涼飲料、
炭酸飲料などの飲料充填用容器として広く用いられてい
る。
【0003】しかしながら、近年、高温殺菌下で内容物
の充填が行われることや、内容物の保存期間の長期化に
対応するため、従来より優れた耐熱性、ガスバリア性、
透明性等の品質が要求されている。
【0004】一方、ポリエチレンテレフタレートより優
れた耐熱性、ガスバリア性を有する材料としてポリエチ
レンナフタレートが注目されている。しかし、ポリエチ
レンナフタレートはポリエチレンテレフタレートより価
格が高い。そこで、充填内容物に応じた品質を与えるの
に十分な最小量のエチレンナフタレート単位を有するよ
うな、ポリエチレンテレフタレートとのブレンドやエチ
レンナフタレートテレフタレートコポリマーが提案され
ている。例えば、RESEARCH DISCLOSURE,29410,714 〜71
9(1988)、RESEARCH DISCLOSURE,29484,807 〜814(198
8)、特開平3−43425号公報にそれらの材料が開示
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ポリエチレン
テレフタレートとポリエチレンナフタレートは、両者の
相溶性が劣るため、通常それらのブレンド物は乳白色を
呈し、透明性に劣る。そのため、透明なブレンド物を得
るためには溶融混合を行いエステル交換反応を起こさ
せ、分子構造をランダム共重合体構造に近付ける必要が
あり、十分な透明性を得るためには樹脂の融点以上の温
度で長い反応時間が必要となる。特に、エチレンナフタ
レート単位がポリエチレンテレフタレートとポリエチレ
ンナフタレートの合計量に対して10モル%程度におい
ては、透明性を得るためにはエステル交換反応が相当程
度促進されることが必要であると考えられており、この
ことは例えば特開平9−52277号公報に記載されて
いる。
【0006】直接、射出成形機でポリエチレンテレフタ
レートとポリエチレンナフタレートを溶融混合し、成形
して透明なブレンド物が得られる条件を検討したとこ
ろ、小規模の生産機においては生産速度を遅くし、樹脂
滞留時間を長く採れるので、透明なブレンド物が得られ
るが、近年開発されているアウトプット量が単位時間あ
たり300kgを越えるような高速ボトル生産設備にお
いては、反応時間が短いため透明な成形品は得られない
という結論を得た。又、混練押出機でポリエチレンテレ
フタレートとポリエチレンナフタレートを溶融混合する
従来からの方法においても、高速生産設備では反応時間
を長く採れないため、透明な成形品を得ることは困難で
あった。ここで、反応時間を長くしたり、反応を促進す
るために溶融樹脂温度を高温にすることは、樹脂の劣化
や熱分解物、特にアセトアルデヒドの生成等の問題を生
じるので、味や香りの保存性を重要視する飲料用ボトル
用途には好ましくない。
【0007】本発明は、以上の問題を解決し、透明性を
備え且つアセトアルデヒドの含有量の低いポリエチレン
テレフタレートとポリエチレンナフタレートブレンドボ
トルを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
対し鋭意検討を重ねた結果、特定量のエチレンナフタレ
ート単位を含有するところの、ポリエチレンテレフタレ
ートとポリエチレンナフタレートの混合物を所定の方法
で成形することにより、透明性が良好で且つアセトアル
デヒド含有量が少ないボトルが得られることを見出し、
本発明を完成した。
【0009】すなわち本発明は、(A)ポリエチレンテ
レフタレートと、(B)ポリエチレンナフタレートを、
(A)と(B)の合計に対するエチレンナフタレート成
分比率5〜15モル%で含み、ボトル胴部のヘーズが3
%以下であり且つアセトアルデヒド含有量が20ppm
以下であることを特徴とするポリエステル樹脂製ボトル
である。
【0010】又、本発明のポリエステル樹脂製ボトル
は、そのポリエステル樹脂のエステル交換率が27%以
下であることを特徴とする。
【0011】本発明で用いられるポリエチレンテレフタ
レートは実質的に線状であり、テレフタル酸又はそのエ
ステル誘導体と、エチレングリコール又はそのエステル
誘導体とから導かれる単位を主成分とする。該ポリエチ
レンテレフタレートは、他のジカルボン酸及び/又は他
のジヒドロキシ化合物から導かれる単位を、10モル%
以下の量で含有してもよい。テレフタル酸以外の他のジ
カルボン酸類としては、フタル酸、イソフタル酸、ナフ
タレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェ
ノキシエタンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、
アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカル
ボン酸等の脂肪族カルボン酸、シクロヘキサンジカルボ
ン酸などの脂環族ジカルボン酸及びこれらのエステル誘
導体が挙げられる。
【0012】エチレングリコール以外の他のジヒドロキ
シ化合物としては、トリメチレングリコール、プロピレ
ングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、ヘキサメチレングリコール、ドデカメチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、テトラエチレングリコールなどの脂肪族グ
リコール、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グ
リコール、ビスフェノール類、ハイドロキノン、2,2
−ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパ
ンなどの芳香族ジオール類、及びこれらのエステル誘導
体が挙げられる。 本発明で用いられるポリエチレンテ
レフタレートの、フェノールとテトラクロロエタンとの
体積比1:1の混合溶媒中において30℃で測定される
固有粘度[η]は好ましくは0.6〜1.2(dl/
g)、より好ましくは0.7〜0.9(dl/g)であ
る。
【0013】本発明で用いられるポリエチレンナフタレ
ートは、ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコール
とから導かれるエチレンナフタレート単位を主成分とす
る。ナフタレンジカルボン酸としては、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、
2,5−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレン
ジカルボン酸等があるが、特に2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸が好ましい。又、このポリエチレンナフタレー
トは、エチレンナフタレート単位を85モル%以上、好
ましくは90モル%以上、より好ましくは92モル%以
上の量で含有している。さらに、ポリエチレンナフタレ
ートは、ナフタレンジカルボン酸以外の他のジカルボン
酸及び/又はエチレングリコール以外の他のジヒドロキ
シ化合物から導かれるエステル単位を15モル%以下の
量で含有してもよい。
【0014】他のジカルボン酸類としては、テレフタル
酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノ
キシエタンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、及び
これらのエステル誘導体が挙げられる。
【0015】他のジヒドロキシ化合物としては、トリメ
チレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチ
レングリコール、ドデカメチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレ
ングリコールなどの脂肪族グリコール、シクロヘキサン
ジメタノールなどの脂環族グリコール、ビスフェノール
類、ハイドロキノン、2,2−ビス(4−β−ヒドロキ
シエトキシフェニル)プロパンなどの芳香族ジオール
類、及びこれらのエステル誘導体が挙げられる。
【0016】特に本発明で用いるポリエチレンナフタレ
ートとしては、上記テレフタル酸等の共重合成分から導
かれる、他の、すなわちエチレンナフタレート成分以外
の、エステル成分を含有するナフタレートコポリエステ
ルポリマーが好ましい。これは、そのようなコポリエス
テルポリマーはポリエチレンナフタレートホモポリマー
に比べ、ポリエチレンテレフタレートと融点がより近い
ため、ポリエチレンテレフタレートとの溶融混合がより
容易となるからである。他のエステル成分の含有量は、
15モル%以下、好ましくは10モル%以下、より好ま
しくは8モル%以下である。
【0017】本発明で用いられるポリエチレンナフタレ
ートの、フェノールとテトラクロロエタンとの体積比
1:1の混合溶媒中において30℃で測定される固有粘
度[η]は、好ましくは0.4〜1.0(dl/g)、
より好ましくは0.5〜0.8(dl/g)である。
【0018】本発明で用いられる(A)ポリエチレンテ
レフタレートと(B)ポリエチレンナフタレートとの混
合比率は、(A)と(B)の合計量に対してエチレンナ
フタレート単位が5〜15モル%の範囲、好ましくは7
〜13モル%である。エチレンナフタレート単位が5モ
ル%より少ないとボトルの耐熱圧性が不十分である。
又、15モル%より多いとブレンド樹脂組成物の結晶化
特性が失われて本発明の混練ペレットを2次溶融成形す
る前の除湿乾燥時にペレット同志が融着するので好まし
くない。さらに、飲料用ボトルとして要求される耐熱圧
性を付与するためには、15モル%のエチレンナフタレ
ート単位が含まれていれば十分である。
【0019】エチレンナフタレート単位が上記の範囲内
であれば、本発明のポリエステルボトルの製造に際し、
同一形状のプリフォームを用い、且つ同一の延伸ブロー
成形条件が適用できるという利点がある。
【0020】本発明のボトル製造用の樹脂組成物の製造
は、(A)ポリエチレンテレフタレートと(B)ポリエ
チレンナフタレートを、例えばそれぞれのペレットで計
量したのち、混練押出機にて樹脂混合物の融点以上の温
度で溶融混合することにより行う。混練押出機は脱気
式、例えばベント付き2軸押出機等であることが望まし
い。溶融混合の温度は、樹脂混合物の融点以上、例えば
溶融樹脂温度で290〜330℃に設定する。押出条件
としては、押出量と押出機スクリュウ回転数の比率を
0.1〜1.4kg/hr・rpmの範囲で、好ましく
は0.4〜1.2kg/hr・rpmの範囲で混練押出
する。該比率が0.1より小さい場合は押出機の高い剪
断力によって、樹脂における発熱が大きくなり樹脂劣化
等が起きので好ましくない。さらに、押出量が低下する
ために量産性が損なわれる。一方、この比率が1.4よ
り大きい場合は、樹脂分散性が不均一であり透明性が悪
くなる。ここで分散性を上昇させるために押出量を減ら
して樹脂平均滞留時間を長くすると、量産性が低下する
等の問題が生じる。溶融樹脂組成物は、ペレット形状等
に成形する。
【0021】次いで、このペレットを110〜130℃
で2〜4時間空気中で加熱して、少なくとも表層を結晶
化した後、140〜160℃で3〜6時間除湿乾燥する
とペレット中の水分を50ppm以下とすることができ
る。
【0022】上記ポリエステル樹脂組成物は、本発明の
目的を損なわない範囲で、耐候安定剤、顔料や染料など
の各種配合剤を含有してもよい。
【0023】乾燥後のペレットを、通常の射出成形機に
供給して溶融射出成形することによってプリフォームを
成形する。溶融樹脂温度は樹脂の融点+5〜40℃、好
ましくは+10〜20℃とする。溶融樹脂温度が樹脂の
融点+5℃より低い場合は、溶融粘度が高過ぎて射出成
形が困難である。一方、融点+40℃より高い場合は、
アセトアルデヒド等の熱分解物の生成がより多くなり、
飲料用ボトルとしての品質低下を来し得る。
【0024】射出成形機としては、混練効果が高く、且
つ溶融過程で生成するアセトアルデヒド等の熱分解物等
を減圧または真空吸引して系外に除去できるベント式が
好ましいが、通常の射出成形機でもよい。平均樹脂滞留
時間としては、例えばL/Dが20〜25程度の場合、
40〜240秒、好ましくは90〜180秒であれば透
明度が良好で且つアセトアルデヒド含有量が20ppm
以下のプリフォームを得ることができる。
【0025】このように、例えば混練押出成形と射出成
形との2段階の適性な溶融混合条件を設定することによ
って成形されたプリフォームは、通常の延伸ブロー成形
方法を用いることによってボトルに成形することができ
る。延伸ブロー成形は、プリフォームが延伸適温であれ
ば、溶融温度から冷却する過程で行っても、または一旦
室温付近に冷却してから再加熱した後に行ってもよい。
【0026】このようにして得られる本発明のポリエス
テル製ボトルは、胴部のヘーズが3%以下であり、透明
度に優れるという特徴を有する。本発明における、「ヘ
ーズ」とは、ASTM D 1003に従い測定した値
をいい、詳細については後述する。
【0027】又、本発明のポリエステル製ボトルは、ア
セトアルデヒド含有量が20ppm以下であるという特
徴を有する。従って、ボトルに充填された飲料等の成分
のアセトアルデヒドによる変質の問題が無く、味や香り
の保存性に優れる。本発明におけるアセトアルデヒド含
有量とは、所定量のボトル細断片から蒸留水で抽出して
ガスクロマトグラフ法で定量して求めた量をいい、詳細
については後述する。
【0028】本発明においてエステル交換率とは、ポリ
エチレンテレフタレートとポリエチレンナフタレートと
のエステル相互交換を意味し、その測定方法については
後述する。本発明のボトルにおけるポリエステル樹脂組
成物のエステル交換率は27%以下、好ましくは25%
以下である。このエステル交換率は、従来透明になるた
めに必要であると考えられていた値よりも低い交換率で
あるが、該樹脂組成物は優れた透明度を呈する。エステ
ル交換率が27%を越える樹脂組成物であっても透明な
ボトルとなり得るが、高いエステル交換率を達成するた
めには溶融温度がより高く又は溶融時間がより長くなる
ため、量産性、樹脂劣化等の問題が生じ得る。
【0029】従来のポリエチレンテレフタレートとポリ
エチレンナフタレートのブレンドによっては、上記の特
性を有する樹脂組成物は得ることができなかった。特
に、それを構成する樹脂組成物のエステル交換率が27
%以下であっても透明性を備えていることは、本発明の
ポリエステル製ボトルの技術的特徴の1つである。
【0030】
【実施例】以下、実施例によって本発明のポリエステル
製ボトルをさらに具体的に説明する。
【0031】なお、樹脂の固有粘度、エステル交換率、
ボトルヘーズ、耐熱圧性、アセトアルデヒド量は以下に
示す方法により測定した。 (1)固有粘度 フェノール、1,1,2,2−テトラクロロエタンの体
積比1:1混合溶液100ccに0.5gのポリエステ
ル樹脂を溶かして、30℃にて、ウベローデ粘度計を用
いて測定した。 (2)エステル交換率 FT−NMR(日本電子製)を用いて、トリフルオロ酢
酸とクロロホルムの体積比1:1混合溶液にボトル樹脂
試料を適当量溶解し、テトラメチルシランを標品として
混合し、プロトンNMRスペクトルを測定し、ナフタレ
ート−エチレン−テレフタレート結合、ナフタレート−
エチレン−ナフタレート結合、テレフタレート−エチレ
ン−テレフタレート結合の各結合に由来するプロトン特
性吸収スペクトルの積分値を求め各結合の存在比率を求
める。その各結合比率から下記に示す式によりエステル
交換率を算出した。
【0032】
【数1】
【0033】(3)ボトルヘーズ ボトルの胴部(肉厚0.3mm)を3cmX3cmでサ
ンプリングし、日本電色工業社製Σ80色差計を用い
て、ASTM D 1003に準拠し、測定した。 (4)耐熱圧性 ボトルに5℃、2.5ガスボリュームの炭酸水を満たし
てキャップを締め、66℃の温水シャワーを22分間か
け、シャワー前後のボトルの満注容量変化率を求めて評
価した。ここで、ガスボリュームとは、溶解させた炭酸
ガスの20℃、1気圧下における体積の、水の体積に対
する倍率である。満注容量変化率は下式より求めた。
【0034】
【数2】
【0035】(5)アセトアルデヒド量 ボトルから試料5.0gを切り出して細断した後、10
mlの蒸留水で160℃、2時間抽出後、エタノール約
1mlを加え、ガスクロマトグラフにてアセトアルデヒ
ド量を測定した。分析条件は以下の通りである。
【0036】 装置・・・・・・・・・島津製ガスクロマトグラフ GC7A カラム・・・・・・・・PEG−6000(3.2mm×1.6m) カラム温度・・・・105℃ 注入温度・・・・・220℃ 検出器温度・・・・220℃ キャリアガス条件(窒素ガス、200kPa、スプリットレス) 注入量・・・・・・2μl
【0037】
【実施例1〜3】ポリエチレンテレフタレート(固有粘
度0.83(dl/g))とポリエチレンナフタレート
としてエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレー
ト単位92モル%とエチレンテレフタレート単位8モル
%からなるコポリマー(固有粘度0.62(dl/
g))の各ペレットを、表1に示す所定の割合で、日本
製鋼所社製無乾燥式2軸押出機TEX−65α(L/D
=42、3ベント)に定重量供給して、押出量と押出機
スクリュウ回転数の比率を1.0kg/hr・rpmと
して溶融押出を行い、エチレン−2,6−ナフタレート
単位が7.6〜13.8モル%の樹脂ペレットを得た。
溶融樹脂温度は300℃、溶融樹脂滞留時間は1.5分
であった。
【0038】このペレットを住友重機械工業製SH15
0A(L/D=25)を用いて、最大肉厚4.0mm、重
量31gのプリフォームへと成形した。溶融樹脂温度は
実施例1、2が270℃、実施例3が290℃、溶融樹
脂滞留時間は実施例1〜3とも3.5分であった。
【0039】これらのプリフォームを、クルップコーポ
プラスト社製ブロー成形機LB01Eで延伸ブロー成形
し、容量500mlのボトルを得た。
【0040】
【比較例1】エチレン−2,6−ナフタレート単位が
3.7モル%となるように配合したことを除き、実施例
1、2と同様の方法で容量500mlのボトルを得た。
【0041】
【比較例2〜4】前記ポリエチレンテレフタレートとポ
リエチレンナフタレートの各ペレットを、混合物のエチ
レン−2,6−ナフタレート単位が7.6モル%となる
ように均一に混合し、除湿乾燥後、溶融混合を行うこと
なく直接、住友重機械工業製SH150Aに供給し、最
大肉厚4.0mm、重量31gのプリフォームを得た。溶
融樹脂滞留時間は、比較例2が3.8分、比較例3が1
0.7分、比較例4が13.0分であり、溶融樹脂温度
は総て280℃であった。これらのプリフォームを、ク
ルップコーポプラスト社製ブロー成形機LB01Eで延
伸ブロー成形し、容量500mlのボトルを得た。
【0042】
【表1】
【0043】得られたボトルのエステル交換率、アセト
アルデヒド量、ヘーズ、及び耐熱圧性の評価結果を表1
に示す。実施例1〜3は、いずれもエステル交換率が1
1〜24%と低いにもかかわらず、ヘーズが0.6〜
0.7%と透明性に優れる。又、アセトアルデヒド量も
少なく、満注容量変化も2.9〜3.1%と低く、飲料
用ボトルとしても好適である。一方、比較例1は、エチ
レンナフタレート単位が低いため、満注容量変化が6.
5%と大きく、耐熱圧性に劣る。比較例2〜4はいずれ
も溶融混合を行うことなく直接射出成形して得たプリフ
ォームからブロー成形したボトルである。比較例2は透
明性が不良であり、溶融が不足していたものと考えられ
る。比較例3、4では溶融樹脂滞留時間を比較例2より
長くしたため、透明性は向上したものの、アセトアルデ
ヒド量が多くなり、飲料用ボトルには不適切である。
【0044】さらに実施例1と比較例2とを比べると分
かるように、本発明のボトルの樹脂は、低いエステル交
換率でも透明であるという特徴を有する。
【0045】
【発明の効果】この様に、本発明のポリエステル製ボト
ルは透明性、耐熱圧性に優れ、且つアセトアルデヒド量
が低く、飲料用などの容器として好ましく使用すること
ができる。また、そのポリエステル樹脂組成物のエステ
ル交換率が低いにもかかわらず、透明性に優れる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリエチレンテレフタレートと、
    (B)ポリエチレンナフタレートを、(A)と(B)の
    合計に対するエチレンナフタレート成分比率5〜15モ
    ル%で含み、ボトル胴部のヘーズが3%以下であり且つ
    アセトアルデヒド含有量が20ppm以下であることを
    特徴とするポリエステル樹脂製ボトル。
  2. 【請求項2】ポリエステル樹脂のエステル交換率が27
    %以下であることを特徴とする請求項1記載のポリエス
    テル樹脂製ボトル。
JP21129897A 1997-07-04 1997-07-22 ポリエステル樹脂製ボトル Expired - Fee Related JP4140991B2 (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21129897A JP4140991B2 (ja) 1997-07-22 1997-07-22 ポリエステル樹脂製ボトル
PCT/JP1998/003028 WO1999001508A1 (fr) 1997-07-04 1998-07-06 Composition de resines de polyester et bouteille fabriquee a partir d'une telle composition
KR1019997001832A KR20010029470A (ko) 1997-07-04 1998-07-06 폴리에스테르 수지 조성물 및 그로부터 제조된 병
EP98929843A EP0926197A4 (en) 1997-07-04 1998-07-06 POLYESTER RESIN COMPOSITION AND BOTTLE MADE THEREOF
IDW990047D ID22125A (id) 1997-07-04 1998-07-06 Komposisi resin poliester dan botol yang dibuat dari padanya
AU79378/98A AU7937898A (en) 1997-07-04 1998-07-06 Polyester resin composition and bottle produced from the resin composition
CA002264857A CA2264857A1 (en) 1997-07-04 1998-07-06 Polyester resin composition and bottle produced from the resin composition
CN98801306A CN1239490A (zh) 1997-07-04 1998-07-06 聚酯树脂组合物及用其制成的瓶子
US09/263,602 US20020198331A1 (en) 1997-07-04 1999-03-04 Polyester resin composition and a bottle therefrom

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21129897A JP4140991B2 (ja) 1997-07-22 1997-07-22 ポリエステル樹脂製ボトル
US09/263,602 US20020198331A1 (en) 1997-07-04 1999-03-04 Polyester resin composition and a bottle therefrom

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1143129A true JPH1143129A (ja) 1999-02-16
JP4140991B2 JP4140991B2 (ja) 2008-08-27

Family

ID=26518549

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21129897A Expired - Fee Related JP4140991B2 (ja) 1997-07-04 1997-07-22 ポリエステル樹脂製ボトル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4140991B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006315697A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Hokkai Can Co Ltd 炭酸飲料用プラスチックボトル

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006315697A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Hokkai Can Co Ltd 炭酸飲料用プラスチックボトル

Also Published As

Publication number Publication date
JP4140991B2 (ja) 2008-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100348238B1 (ko) 신규 폴리에스테르 및 그의 제조방법
EP0939095B1 (en) Polyester pellets and process for preparing the same
EP0926197A1 (en) Polyester resin composition and bottle produced from the resin composition
JP7028790B2 (ja) 低減したガス透過性を備えるポリエステル容器及びフィルム
EP0974438B1 (en) Process for the production of an aromatic polyester preform
JP4140991B2 (ja) ポリエステル樹脂製ボトル
JPH09124785A (ja) ポリエステル樹脂組成物とその製造方法
JP3737302B2 (ja) 新規なポリエステルペレットおよびポリエステルペレットの製造方法
JPH11310629A (ja) 新規なポリエステルおよびポリエステルの製造方法
JP2723140B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物およびその製造方法ならびにこの組成物の用途
JP3808631B2 (ja) ポリエステルボトルの製造方法
JP3522043B2 (ja) ポリエステル、該ポリエステルからなるプリフォームおよび二軸延伸ボトルならびにポリエステル製二軸延伸ボトルの製造方法
JP2723141B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物およびその用途
JP3274749B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物およびこれからなるボトル
JP3646819B2 (ja) 熱可塑性ポリエステル予備成形体及び成形体
JP3498939B2 (ja) ポリエステル、該ポリエステルからなるプリフォームおよび二軸延伸ボトルならびにポリエステル製二軸延伸ボトルの製造方法
JP3790046B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物
JPH1120009A (ja) ポリエステルプリフォーム
JPH1121435A (ja) ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法
JP2000119496A (ja) 重縮合コポリマーおよびその成形体
JP3606671B2 (ja) ポリエステルからなるプリフォームおよび二軸延伸ボトルならびにポリエステル製二軸延伸ボトルの製造方法
JPH1134153A (ja) 自立型容器の製造方法
JP3742644B2 (ja) ポリエステル
JP3751166B2 (ja) ポリエステルペレットの製造方法
JPH1143127A (ja) 自立型ボトル

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050818

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051014

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060519

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080519

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080519

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080610

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080610

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110620

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees