JPH1142788A - インクジェットプリンタヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェットプリンタヘッドの製造方法

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JPH1142788A
JPH1142788A JP20309697A JP20309697A JPH1142788A JP H1142788 A JPH1142788 A JP H1142788A JP 20309697 A JP20309697 A JP 20309697A JP 20309697 A JP20309697 A JP 20309697A JP H1142788 A JPH1142788 A JP H1142788A
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JP
Japan
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nozzle plate
mask
metal film
metal
forming
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JP20309697A
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Isao Suzuki
伊左雄 鈴木
Masashi Shimozato
正志 下里
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TEC CORP
Original Assignee
TEC CORP
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の逆テーパ孔を精度良く一括して安価に
形成する方法を提供することである。 【解決手段】 高分子材料からなるノズルプレート7を
複数の溝8が形成されたヘッド本体6の端面開口部に接
着する工程と、前記ノズルプレート7の表面に金属膜2
5を形成する工程と、インク吐出口を形成すべき位置の
前記金属膜25を局部的に除去して前記ノズルプレート
7の表面にマスク孔30を備えた金属マスク31を形成
する工程と、この金属マスク31の上方からレーザ光3
7を照射して前記金属マスク31のマスク孔30の部分
の接着剤22と前記ノズルプレート7の高分子膜とを除
去してインク吐出口を形成する工程と、前記金属膜25
をエッチングにより除去する工程とよりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数のインク吐出
口を備えたインクジェットプリンタヘッドに係るもので
あり、特に、ヘッド本体に高分子材料からなるノズルプ
レートを接着した後にレーザ光照射によりノズルプレー
トにテーパ付きの多数のインク吐出口を形成するように
したインクジェットプリンタヘッドの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、圧電部材を用いたオンデマンド方
式のインクジェットプリンタにおいて採用されているイ
ンクジェットプリンタヘッド1の構造を図14に示す。
すなわち、このインクジェットプリンタヘッド1は、少
なくとも一方が圧電部材よりなる下層基板2及び上層基
板3とからなる積層された基板4と天板5を接着又は接
合により一体化してヘッド本体6を形成した後、このヘ
ッド本体6の端面開口部にノズルプレート7を接着した
構造になっている。さらに、詳しく説明すると、基板4
には、上層基板3の上面から下層基板2の内部まで到達
するとともに前面が開口し後部が閉鎖した多数の溝8が
形成されており、さらに、これらの溝8の後部から基板
4の上面後端まで延長して前記溝8内に形成された電極
9に接続された配線パターン10が形成されている。こ
の時、基板4に形成された溝8は、それらの溝8の両側
に形成された側壁11と天板5とで一つ一つが遮断され
てインク流路を兼ねたインク室12とされ、さらに、こ
れらのインク室12のすべてに連通するインク供給口と
して作用する共通インク供給路13が前記天板5の下面
に形成されている。また、前記ノズルプレート7には、
前記インク室12毎に開口するインク吐出口14が形成
されている。
【0003】しかして、一般に、ノズルプレート7に形
成されるインク吐出口14の孔径は、約30μmであ
り、ノズルプレート7としては、板厚50μm程度の金
属板が使用される。このようなノズルプレート7の製造
は、通常、電鋳法と呼ばれるメッキ法が用いられる。こ
のメッキ法により製造されたノズルプレート7には、多
数のインク吐出口14が形成されており、ヘッド本体6
に接着固定される。この接着固定時に、ヘッド本体6の
溝8とノズルプレート7のインク吐出口14との位置を
精密に位置決めする必要がある。また、ノズルプレート
7を電鋳法により製造することは、非常にその製造コス
トが高いために、コスト的な面から実用に供することが
難しいものである。
【0004】別の手段としては、インク吐出口14が予
め形成されていないノズルプレート7をヘッド本体6に
接着し、その後に、ノズルプレート7にレーザ光で孔明
をしてインク吐出口14を形成することが行なわれてい
る。この場合、ノズルプレート7の材料としては、主に
高分子材料が使用され、レーザ光としては精密なアブレ
ーション加工が可能なエキシマレーザが使用される。そ
して、図15に示すように、インク吐出口14の形状
は、インクの良好な吐出のために、レーザ光が照射され
る入射方向に対して逆テーパであることが必須要件とさ
れている。このような逆テーパのインク吐出口14を形
成する方法としては、複数の反射面を利用し、複数の角
度の異なるビームを照射する方法(USP5,208,
980参照)や、金属ステンシルマスクをポリイミドプ
レートに密着し、被加工物をビームに対して傾かせて孔
明する方法(特開平1−108056号公報参照)があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】レーザ光を用いて孔明
加工を行なう方法においては、前述の複数の反射面を利
用し、複数の角度の異なるビームを照射する方法では、
孔を一つずつしか形成することができないので、数百個
の孔を形成するには時間がかかりすぎるという問題があ
る。また、前述の金属ステンシルマスクをポリイミドプ
レートに密着し、被加工物をビームに対して傾かせて孔
明する方法においては、一括して多数の孔を形成するこ
とができる利点を有するが、孔径の精度を確保するため
にノズルプレートに多数の孔が形成された金属マスクを
密着させるとともにその密着距離の精度を確保する必要
があり、これが生産上の問題点となる。例えば、図16
乃至図18に金属マスク15とノズルプレート7との距
離と孔径との関係を示す。すなわち、孔明加工に先立っ
て、図17(a)に示されるように、直径aなるマスク孔
16が多数形成された金属マスク15をノズルプレート
7の表面に接着剤17により接着するが、この接着剤1
7には一定の厚さdがある。しかも、加工すべきインク
吐出口14の形状は、前述のように逆テーパでなければ
ならないため、レーザ光の照射は、A方向及びB方向の
ように傾斜させる必要がある。そのため、加工されるイ
ンク吐出口14のノズルプレート7の最外側面位置での
孔径状は、図17(b)に示されるように、レーザ光の傾
斜方向に対して長くなる。すなわち、インク吐出口14
の形状は、楕円形状となる。すなわち、短径方向にはマ
スク孔16の直径aと同じ径であるが、レーザ光の最大
傾斜角度がθである場合、長径方向の寸法は、a+2d
・tanθとなる。具体的には、図18に示すように、
金属マスク15とノズルプレート7との距離が3μm変
化するだけでインク吐出口14の長径方向の孔径の変化
は2μmとなる。このような変化は、接着剤17の厚さ
dを原因とするだけでなく、レーザ光照射時に金属マス
ク15が加熱されて変形することにより簡単に数μmの
間隔が金属マスク15とノズルプレート7との間に発生
し、インク吐出口14の形状が楕円になったり、その精
度が低下するという問題が発生している。
【0006】また、電鋳法により金属マスク15を形成
する方法も考えられる。すなわち、電鋳法により製造す
ることは、前述のようにコスト的に不利なものである
が、金属マスク15として要する場合には、同一のもの
を繰り返して使用することができるため、コスト的な不
利は解消される。その点、前述のように電鋳品によるノ
ズルプレート7のように、ここの製品の部品となるもの
とは相違する。しかしながら、金属マスク15として使
用する場合には、図19に示すような問題がある。すな
わち、導電基板18の一面に形成すべきインク吐出口1
4のピッチに合わせてレジスト等の絶縁物19がパター
ニングされており、この絶縁物19が存在しない位置に
電鋳品20が形成される。しかして、この電鋳品20を
導電基板18から剥離したものを金属マスク15として
使用するものであるが、絶縁物19が存在した部分がマ
スク孔21になるものである。しかしながら、このマス
ク孔21の断面形状は、必然的に円弧状となり、しか
も、絶縁物19には厚さがあるため、マスク孔21の小
径側にその絶縁物19の形状に一致した段部が形成され
てしまう。この段部が形成された面は、被加工物となる
ノズルプレート7側に位置するため、加工されるノズル
プレート7のインク吐出口14が楕円形状になる原因と
なり、しかも、マスク孔21の断面形状が円弧状である
ことは、レーザ光を傾斜させた時にその円弧状部で遮ら
れたり乱反射したりして予想外の加工がされるおそれが
ある。
【0007】本発明は、複数の逆テーパ孔を精度良く一
括して安価に形成する方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
高分子材料からなるノズルプレートを複数の溝が形成さ
れたヘッド本体の端面開口部に接着する工程と、前記ノ
ズルプレートの表面に金属膜を形成する工程と、インク
吐出口を形成すべき位置の前記金属膜を局部的に除去し
て前記ノズルプレートの表面にマスク孔を備えた金属マ
スクを形成する工程と、この金属マスクの上方からレー
ザ光を照射して前記金属マスクのマスク孔の部分の接着
剤と前記ノズルプレートの高分子膜とを除去してインク
吐出口を形成する工程と、前記金属膜をエッチングによ
り除去する工程とよりなるものである。従って、レーザ
光によりインク吐出口を形成する際に、金属マスクはノ
ズルプレートに密着しているため、孔径精度を高めるこ
とができ、また、金属マスクとなる金属膜は除去される
ため、ミスディレクション等の吐出不良を改善すること
ができる。
【0009】請求項2記載の発明は、高分子材料からな
るノズルプレートの片側表面に金属膜を形成する工程
と、前記金属膜を表側にして前記ノズルプレートを複数
の溝が形成されたヘッド本体の端面開口部に接着する工
程と、インク吐出口を形成すべき位置の前記金属膜を局
部的に除去して前記ノズルプレートの表面にマスク孔を
備えた金属マスクを形成する工程と、この金属マスクの
上方からレーザ光を照射して前記金属マスクのマスク孔
の部分の接着剤と前記ノズルプレートの高分子膜とを除
去してインク吐出口を形成する工程と、前記金属膜をエ
ッチングにより除去する工程とよりなるものである。従
って、レーザ光によりインク吐出口を形成する際に、金
属マスクはノズルプレートに密着しているため、孔径精
度を高めることができ、また、金属マスクとなる金属膜
は除去されるため、ミスディレクション等の吐出不良を
改善することができ、特に、金属膜は大面積の状態で形
成して必要な面積のものを分割により得ることができる
ため、安価に均一に形成することができる。
【0010】請求項3記載の発明は、高分子材料からな
るノズルプレートの片側表面に金属膜を形成する工程
と、インク吐出口を形成すべき位置の前記金属膜を局部
的に除去して前記ノズルプレートの表面にマスク孔を備
えた金属マスクを形成する工程と、前記金属膜を表側に
して前記ノズルプレートを複数の溝が形成されたヘッド
本体の端面開口部に接着する工程と、前記金属マスクの
上方からレーザ光を照射して前記金属マスクのマスク孔
の部分の接着剤と前記ノズルプレートの高分子膜とを除
去してインク吐出口を形成する工程と、前記金属膜をエ
ッチングにより除去する工程とよりなるものである。従
って、レーザ光によりインク吐出口を形成する際に、金
属マスクはノズルプレートに密着しているため、孔径精
度を高めることができ、また、金属マスクとなる金属膜
は除去されるため、ミスディレクション等の吐出不良を
改善することができ、特に、金属膜は大面積の状態で形
成することができ、かつ、マスク孔の形成も大面積で行
って必要な面積のものを分割して得ることができるた
め、安価に均一に形成することができる。
【0011】請求項4記載の発明は、金属マスクのマス
ク孔に対して少なくとも2方向以上の入射角でレーザ光
を照射するようにしたものである。従って、テーパ孔状
のインク吐出口を簡単に得ることができる。
【0012】請求項5記載の発明は、金属膜をエッチン
グにより除去する工程において、ヘッド本体の各溝に気
体加圧手段を接続し、各インク吐出口から気体を噴射さ
せながらエッチング液に漬けるようにしたものである。
従って、金属膜を除去するエンチング液がヘッド本体内
に浸入して内部に形成された電極や保護膜を侵す恐れが
ないものである。
【0013】請求項6記載の発明は、金属膜を除去した
後に、ノズルプレートの表面に撥水膜を形成するように
したものである。従って、金属膜を除去する工程におい
てノズルプレートの表面が酸等で荒らされて本来具備し
ていた撥水性を損なった状態になってもインクジェット
プリンタヘッドとして要求される表面の撥水性を回復さ
せることができる。
【0014】請求項7記載の発明は、ヘッド本体の各溝
に気体加圧手段を接続し、各インク吐出口から気体を噴
射させながらノズルプレートの表面に撥水膜を形成する
ようにしたものである。従って、インク吐出口の孔詰ま
りが発生するおそれなくノズルプレートの表面に撥水膜
を形成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図1
乃至図9に基づいて説明する。図14乃至図19で説明
した部分と同一部分は同一符号を用い説明も省略する。
まず、溝8が形成されたヘッド本体6の端面開口部に、
高分子材料、すなわち、ポリイミドやポリサルフォンよ
りなる所定厚さのノズルプレート7をノズルプレート接
着剤22により接着する。この接着は、図2に示すよう
に、PETフィルム23の一面に2液性エポキシ樹脂等
よりなる前記ノズルプレート接着剤22を6〜7μmの
厚さにスクリーン印刷等により塗布し、ヘッド本体6の
端面開口部にノズルプレート接着剤22側を接触させて
ローラ等の加圧具24で押圧して転写する。ヘッド本体
6に転写されたノズルプレート接着剤22の厚さは、3
〜3.5μmとなる。このように転写されたノズルプレ
ート接着剤22の上にノズルプレート7を接合させ、ノ
ズルプレート接着剤22が十分に硬化するまで均一な圧
力をかける治具にセットして接着固定するものである。
【0016】ついで、図3に示すように、ヘッド本体6
に接着固定されたノズルプレート7の表面に金属膜25
を形成する。この金属膜25の形成は、蒸着、スパッタ
リング、メッキ等の種々の手段により行われる。
【0017】このように形成された金属膜25の表面に
は、図4(a)に示すように、感光性のあるドライフィル
ム26が貼付られる。このようにドライフィルム26が
接着された面に、図4(b)に示すようにマスク27を接
合して露光する。このマスク27には、前記溝8と同一
ピッチの開口28が形成されている。このように露光し
た後に現像し、ドライフイルム26をエッチングする。
これにより、図4(c)に示すように、ドライフィルム2
6には、中心が前記溝8の中心に一致したレジスト開口
29が形成される。ついで、このレジスト開口29部分
の金属膜25を局部的に除去して図4(d)に示すように
マスク孔30が形成される。このマスク孔30の形成後
に、金属膜25の表面に残されていたドライフィルム2
6は、レジスト剥離液により剥離されて図4(e)に示す
ように、金属膜25はマスク孔30を備えた金属マスク
31として完成される。
【0018】このように金属マスク31が形成されたノ
ズルプレート7は、ヘッド本体6を図5に示すレーザ装
置32により加工し、図6に示すように、逆テーパを持
ったインク吐出口14を3ステップで形成する。前記レ
ーザ装置32は、Xテーブル33上に直線移動できるよ
うに取り付けられた可動台34が設けられ、この可動台
34に円弧運動するゴニオステージ35が設けられ、こ
のゴニオステージ35に前記インク吐出口14の位置が
回転中心となるように前記ヘッド本体6が取り付けられ
ている。ついで、レーザ発振器36が設けられ、このレ
ーザ発振器36から発生したレーザ光37は、反射鏡3
8、入射レンズ39、スライドスコープ40、結像レン
ズ41を経て前記ノズルプレート7に照射されている。
このレーザ発振器36としては、高分子材料よりなるノ
ズルプレート7を熱の影響が少ない状態で加工できるよ
うに、紫外光を出力するエキシマレーザなどが利用され
る。ついで、前記レーザ装置32によるインク吐出口1
4の形成は、図6に示すように、1回目として右上から
左下に向けてレーザ光37を照射して斜めの孔を形成
し、2回目として左上から右下に向けてレーザ光37を
照射して1回目の孔と合成し、3回目として垂直方向に
レーザ光37を照射して中心部分を加工する。
【0019】このようにしてレーザ光37の照射によ
り、高分子材料よりなるノズルプレート7とノズルプレ
ート接着剤22がアブレレーション(除去)される。レ
ーザ光37の照射範囲は、金属マスク31のマスク孔3
0より大きい範囲にわたるものであるが、ノズルプレー
ト7に対しては、金属マスク31のマスク孔30により
照射範囲が規制される。具体的には、ゴニオステージ3
5でヘッド本体6を傾けた状態でXテーブル33を移動
させてレーザ光37の照射を一回行ない、ついで、2回
目としてゴニオステージ35を逆方向に回動させてから
Xテーブル33を移動させ、さらに、3回目としてゴニ
オステージ35を水平にしてXテーブル33を移動させ
ることにより、逆テーパ状のインク吐出口14が形成さ
れる。実際には、ノズルプレート7上に存在するノズル
プレート接着剤22の存在により、通常は、さらに数回
のレーザ光37の走査が必要である。
【0020】このようにノズルプレート7にインク吐出
口14を形成した後に、エッチングにより金属マスク3
1を構成する金属膜25は除去される。すなわち、これ
を図7に示すように、容器42内に蓄えられたエッチン
グ液43内に浸漬し、金属膜25をエッチングして除去
する。この時、前記ヘッド本体6の溝8には図示しない
気体加圧手段を接続し、気体を噴出させながら金属膜2
5の除去を行う。これにより、エッチング液43がヘッ
ド本体6の内部に入り込むことがなく、内部の電極や保
護膜を侵すことがない。
【0021】ついで、ノズルプレート7の表面には、図
8に示すように、撥水膜44が形成される。この撥水膜
44の形成に当っては、図9に示すように、容器45内
に蓄えられた溶液46、具体的には、INTスクリーン
製INT303溶液にデッピングする。この場合、図7
に示した場合と同様に、ヘッド本体6の溝8に気体加圧
手段から空気や窒素等の気体を送り込んでインク吐出口
14から噴出させ、溶液46から取り出して乾燥させる
状態においても気体の噴出は乾燥終了まで継続させる。
乾燥したら、140℃のオーブンに40分入れて架橋さ
せる。これにより、インク吐出口14の孔詰まりがない
状態で撥水膜44を形成することができる。
【0022】本発明の第二の実施の形態を図10及び図
11に基づいて説明する。本実施の形態は、ノズルプレ
ート7の片側表面に図10に示すように予め金属膜25
を形成し、この金属膜25を有するノズルプレート7を
図11に示すようにヘッド本体6にノズルプレート接着
剤22で接着するようにしたものである。そのため、第
一の実施の形態と対比すると、工程の順序が相違するだ
けで図11に示したものは、前述の図3に示したものと
同様である。その後の加工は、第一の実施の形態におけ
る図4〜図9に示す工程と全く同様に行われるので、そ
の説明を省略する。従って、大面積のノズルプレート7
を用いてその全面に金属膜25を形成し、必要な面積の
ものを分割して使用することにより、安価に、かつ、均
一に形成することができるものである。
【0023】本発明の第三の実施の形態を図12及び図
13に基づいて説明する。本実施の形態は、第二の実施
の形態と同様に、ノズルプレート7の片側表面に図12
(a)に示すように予め金属膜25を形成し、この金属膜
25に図12(d)に示すようにマスク孔30を形成して
しまうものである。すなわち、ノズルプレート7の表面
に金属膜25を形成し、この表面に図12(b)に示すよ
うにドライフィルム26を接着してレジスト開口29を
形成し、図12(c)に示すように、そのレジスト開口2
9に基づいて金属膜25にマスク孔30を形成し、前述
のように、図12(d)に示すように、マスク孔30を有
する金属マスク31を備えたノズルプレート7を形成し
たものを設けるものである。
【0024】このようなノズルプレート7を図13に示
すようにヘッド本体6にノズルプレート接着剤22によ
り接着する。そして、その後の加工は、第一の実施の形
態における図5乃至図9に示したものと全く同様に行わ
れるので、その説明を省略する。従って、大面積のノズ
ルプレート7を用いてその全面に金属膜25を形成し、
かつ、マスク孔30の形成も大面積で行ない、必要な面
積のものを分割して使用することにより、安価に、か
つ、均一に形成することができるものである。
【0025】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、高分子材料から
なるノズルプレートを複数の溝が形成されたヘッド本体
の端面開口部に接着する工程と、前記ノズルプレートの
表面に金属膜を形成する工程と、インク吐出口を形成す
べき位置の前記金属膜を局部的に除去して前記ノズルプ
レートの表面にマスク孔を備えた金属マスクを形成する
工程と、この金属マスクの上方からレーザ光を照射して
前記金属マスクのマスク孔の部分の接着剤と前記ノズル
プレートの高分子膜とを除去してインク吐出口を形成す
る工程と、前記金属膜をエッチングにより除去する工程
とよりなるので、レーザ光によりインク吐出口を形成す
る際に、金属マスクはノズルプレートに密着しているた
め、孔径精度を高めることができ、また、金属マスクと
なる金属膜は除去されるため、ミスディレクション等の
吐出不良を改善することができるという効果を有する。
【0026】請求項2記載の発明は、高分子材料からな
るノズルプレートの片側表面に金属膜を形成する工程
と、前記金属膜を表側にして前記ノズルプレートを複数
の溝が形成されたヘッド本体の端面開口部に接着する工
程と、インク吐出口を形成すべき位置の前記金属膜を局
部的に除去して前記ノズルプレートの表面にマスク孔を
備えた金属マスクを形成する工程と、この金属マスクの
上方からレーザ光を照射して前記金属マスクのマスク孔
の部分の接着剤と前記ノズルプレートの高分子膜とを除
去してインク吐出口を形成する工程と、前記金属膜をエ
ッチングにより除去する工程とよりなるので、レーザ光
によりインク吐出口を形成する際に、金属マスクはノズ
ルプレートに密着しているため、孔径精度を高めること
ができ、また、金属マスクとなる金属膜は除去されるた
め、ミスディレクション等の吐出不良を改善することが
でき、特に、金属膜は大面積の状態で形成して必要な面
積のものを分割により得ることができるため、安価に均
一に形成することができるという効果を有する。
【0027】請求項3記載の発明は、高分子材料からな
るノズルプレートの片側表面に金属膜を形成する工程
と、インク吐出口を形成すべき位置の前記金属膜を局部
的に除去して前記ノズルプレートの表面にマスク孔を備
えた金属マスクを形成する工程と、前記金属膜を表側に
して前記ノズルプレートを複数の溝が形成されたヘッド
本体の端面開口部に接着する工程と、前記金属マスクの
上方からレーザ光を照射して前記金属マスクのマスク孔
の部分の接着剤と前記ノズルプレートの高分子膜とを除
去してインク吐出口を形成する工程と、前記金属膜をエ
ッチングにより除去する工程とよりなるので、レーザ光
によりインク吐出口を形成する際に、金属マスクはノズ
ルプレートに密着しているため、孔径精度を高めること
ができ、また、金属マスクとなる金属膜は除去されるた
め、ミスディレクション等の吐出不良を改善することが
でき、特に、金属膜は大面積の状態で形成することがで
き、かつ、マスク孔の形成も大面積で行って必要な面積
のものを分割して得ることができるため、安価に均一に
形成することができるという効果を有する。
【0028】請求項4記載の発明は、金属マスクのマス
ク孔に対して少なくとも2方向以上の入射角でレーザ光
を照射するようにしたので、テーパ孔状のインク吐出口
を簡単に得ることができるという効果を有する。
【0029】請求項5記載の発明は、金属膜をエッチン
グにより除去する工程において、ヘッド本体の各溝に気
体加圧手段を接続し、各インク吐出口から気体を噴射さ
せながらエッチング液に漬けるようにしたので、金属膜
を除去するエンチング液がヘッド本体内に浸入して内部
に形成された電極や保護膜を侵す恐れがないという効果
を有する。
【0030】請求項6記載の発明は、金属膜を除去した
後に、ノズルプレートの表面に撥水膜を形成するように
したので、金属膜を除去する工程においてノズルプレー
トの表面が酸等で荒らされて本来具備していた撥水性を
損なった状態になってもインクジェットプリンタヘッド
として要求される表面の撥水性を回復させることができ
るという効果を有する。
【0031】請求項7記載の発明は、ヘッド本体の各溝
に気体加圧手段を接続し、各インク吐出口から気体を噴
射させながらノズルプレートの表面に撥水膜を形成する
ようにしたので、インク吐出口の孔詰まりが発生するお
それなくノズルプレートの表面に撥水膜を形成すること
ができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態を示すもので、ノズ
ルプレートをヘッド本体に接着する状態を示す分解した
縦断側面図である。
【図2】ヘッド本体にノズル板を接着する工程を示す工
程図である。
【図3】ノズルプレートの表面に金属膜を形成した状態
の縦断側面図である。
【図4】金属マスクを形成する工程を示すもので、(a)
はドライフィルムを貼り付けた状態の縦断側面図、(b)
はフォトエッチングの工程を示す縦断側面図、(c)はレ
ジスト開口を形成した状態の縦断側面図、(d)は金属膜
にマスク孔が形成された状態の縦断側面図、(e)はドラ
イフィルムを除去した状態の縦断側面図である。
【図5】レーザ装置の全体を示す斜視図である。
【図6】インク吐出口の加工ステップを示す縦断側面図
である。
【図7】金属膜をエッチングにより除去している状態の
縦断側面図である。
【図8】撥水膜を形成した完成した状態の縦断側面図で
ある。
【図9】撥水膜を形成している状態を示す縦断側面図で
ある。
【図10】本発明の第二の実施の形態を示すもので、ノ
ズルプレートの縦断側面図である。
【図11】ノズルプレートをヘッド本体に接着した状態
の縦断側面図である。
【図12】本発明の第三の実施の形態を示すもので、
(a)は金属膜を有するノズルプレートにドライフィルム
を接着した状態の縦断側面図、(b)はレジスト開口を形
成した状態の縦断側面図、(c)は金属層にマスク孔を形
成した状態の縦断側面図、(d)はドライフィルムを除去
した状態の縦断側面図である。
【図13】ノズルプレートをヘッド本体に接着した状態
を示す縦断側面図である。
【図14】インクジェットヘッドの一例を示す一部を切
り欠いた斜視図である。
【図15】インク吐出口の断面形状を示す部分断面図で
ある。
【図16】ノズルプレートと金属マスクとの間に所定厚
さの接着剤が存する場合のレーザ光による孔明加工の状
態を示す縦断側面図である。
【図17】金属マスクのマスク孔と仕上げられたインク
吐出口との関係を示すもので、(a)はマスク孔の平面
図、(b)はインク吐出口の平面図である。
【図18】ノズルプレートと金属マスクとの両者間の間
隔と孔径との相対関係を示すグラフである。
【図19】電鋳法により金属マスクを形成している状態
の縦断側面図である。
【符号の説明】
6 ヘッド本体 7 ノズルプレート 8 溝 14 インク吐出口 22 接着剤 25 金属膜 15 金属マスク 30 マスク孔 31 金属マスク 37 レーザ光 43 エッチング液 44 撥水膜

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子材料からなるノズルプレートを複
    数の溝が形成されたヘッド本体の端面開口部に接着する
    工程と、前記ノズルプレートの表面に金属膜を形成する
    工程と、インク吐出口を形成すべき位置の前記金属膜を
    局部的に除去して前記ノズルプレートの表面にマスク孔
    を備えた金属マスクを形成する工程と、この金属マスク
    の上方からレーザ光を照射して前記金属マスクのマスク
    孔の部分の接着剤と前記ノズルプレートの高分子膜とを
    除去してインク吐出口を形成する工程と、前記金属膜を
    エッチングにより除去する工程とよりなることを特徴と
    するインクジェットプリンタヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 高分子材料からなるノズルプレートの片
    側表面に金属膜を形成する工程と、前記金属膜を表側に
    して前記ノズルプレートを複数の溝が形成されたヘッド
    本体の端面開口部に接着する工程と、インク吐出口を形
    成すべき位置の前記金属膜を局部的に除去して前記ノズ
    ルプレートの表面にマスク孔を備えた金属マスクを形成
    する工程と、この金属マスクの上方からレーザ光を照射
    して前記金属マスクのマスク孔の部分の接着剤と前記ノ
    ズルプレートの高分子膜とを除去してインク吐出口を形
    成する工程と、前記金属膜をエッチングにより除去する
    工程とよりなることを特徴とするインクジェットプリン
    タヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 高分子材料からなるノズルプレートの片
    側表面に金属膜を形成する工程と、インク吐出口を形成
    すべき位置の前記金属膜を局部的に除去して前記ノズル
    プレートの表面にマスク孔を備えた金属マスクを形成す
    る工程と、前記金属膜を表側にして前記ノズルプレート
    を複数の溝が形成されたヘッド本体の端面開口部に接着
    する工程と、前記金属マスクの上方からレーザ光を照射
    して前記金属マスクのマスク孔の部分の接着剤と前記ノ
    ズルプレートの高分子膜とを除去してインク吐出口を形
    成する工程と、前記金属膜をエッチングにより除去する
    工程とよりなることを特徴とするインクジェットプリン
    タヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 金属マスクのマスク孔に対して少なくと
    も2方向以上の入射角でレーザ光を照射するようにした
    ことを特徴とする請求項1,2又は3記載のインクジェ
    ットプリンタヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 金属膜をエッチングにより除去する工程
    において、ヘッド本体の各溝に気体加圧手段を接続し、
    各インク吐出口から気体を噴射させながらエッチング液
    に漬けるようにしたことを特徴とする請求項1,2,3
    又は4記載のインクジェットプリンタヘッドの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 金属膜を除去した後に、ノズルプレート
    の表面に撥水膜を形成するようにしたことを特徴とする
    請求項1,2,3又は4記載のインクジェットプリンタ
    ヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 ヘッド本体の各溝に気体加圧手段を接続
    し、各インク吐出口から気体を噴射させながらノズルプ
    レートの表面に撥水膜を形成するようにしたことを特徴
    とする請求項6記載のインクジェットプリンタヘッドの
    製造方法。
JP20309697A 1997-07-29 1997-07-29 インクジェットプリンタヘッドの製造方法 Pending JPH1142788A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100418774C (zh) * 2005-01-12 2008-09-17 精工爱普生株式会社 喷嘴板的制造方法

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