JPH1142044A - パンの製造法 - Google Patents

パンの製造法

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JPH1142044A
JPH1142044A JP9215880A JP21588097A JPH1142044A JP H1142044 A JPH1142044 A JP H1142044A JP 9215880 A JP9215880 A JP 9215880A JP 21588097 A JP21588097 A JP 21588097A JP H1142044 A JPH1142044 A JP H1142044A
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勝雪 山本
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公仁 和田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】皺、ケーブインや腰折れ等のみられない外観が
良好なパンを得る製造法を提供すること。 【解決手段】パンの製造に際し、小麦粉に対し膨潤度7
〜11mlの小麦蛋白を0.3〜5重量%添加するこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパンの製造法に関し、更
に詳しくは、外観の良好なパンを製造しうる方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】パンはわが国に於ても欠かせない食品の
一つで種類も多く、現に多くの種類のパンが販売されて
いる。
【0003】食品全てに共通な問題であるが、近年のよ
うに飽食の時代になると、消費者がパンのようにすでに
形ができている食品を購入する際、食べて旨いものであ
ることは必須条件であるが、食する前の段階である食品
の外観を問題とする傾向がますます強くなっている。
【0004】しかし、市販のパンの外観については、例
えば菓子パンなどでは皺、食パンなどではケーブインや
腰折れなどがみられ、パンの外観が悪く、消費者の購買
意欲に影響を与えている。
【0005】上記の問題に対して、生地の処方や生地の
調整法、焼成方法や焼成後の冷却の条件などさまざまな
面から検討されているが、まだ充分に満足できる状態に
は至っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、皺、ケーブインや腰折れ等のみられない外
観が良好なパンを得る製造法を提供することである。
【0007】
【発明を解決しようとする手段】本発明者らはかかる実
情に鑑み、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、パ
ンの製造に際し、小麦粉に対し、特定の小麦蛋白を特定
の比率で添加することで問題点の解消がはかれるように
なった。
【0008】即ち、パンの製造に際し、小麦粉に対し膨
潤度7〜11mlの小麦蛋白を0.3〜5重量%、好ま
しくは0.8〜3重量%添加することで達成される。
【0009】
【発明の作用】本発明に於て、パンとは小麦粉を主原料
とし、イースト、食塩、水、イーストフードの他、必要
な副原料を加えてドウを形成し、これを発酵膨化させた
後、焼成、フライ、蒸しなどの加熱処理を行ったもの
で、具体的にはブルマン、イギリスパンなどの食パン、
スイートロール、パンズ、テーブルロールなどの各種ロ
ール類、イーストドーナツ、中華饅などの他に、餡パ
ン、ジャムパン、クリームパン、チョコレートパン、メ
ロンパン、サンドロールなど一般的に菓子パンと指称さ
れてるパン類を指称する。中でも、皺などの発生する原
因を特定できずに有効な手段が取りにくいという点で菓
子パンがより好ましい。
【0010】本発明で使用する小麦粉は、一般にパンの
製造に使用されている蛋白含量が約11〜13重量%の
準強力乃至強力小麦粉を用いるが、パンの種類によって
は、中力小麦粉、薄力小麦粉を一部混用することもでき
る。また、必要に応じて小麦粉の一部をライ麦粉、コー
ンフラワー、グラハムフラワー、米粉などの穀粉に置換
してもよい。この際の穀類の使用量は通常10%程度、
多くても20%程度までにとどめるべきである。 本発
明でいう小麦蛋白の膨潤度とは、小麦粉の製パン適性を
みるスウェリングパワーの測定法(小麦粉より分離した
乾燥前の生グルテンが1/50N乳酸溶液中で膨潤する
度合を測定)の1/50N乳酸溶液を使用することを基
本とし、測定が容易で再現性もよく乾燥した小麦蛋白に
も適用できるように以後に示す改良した方法を用いて測
定した値であり、一般に膨潤度の値が高いほど製パン適
性が優れているとされている。市販の乾燥小麦蛋白で
は、元の小麦粉の種類などによっても異なるが、膨潤度
が14ml程度或はそれ以上の値を示すけれども、本発
明ではそれより低い膨潤度7〜11mlの小麦蛋白を使
用する。
【0011】膨潤度が7ml未満または11mlを越え
ると皺、ケーブインや腰折れなどを防止する効果が悪く
なる。
【0012】かかる膨潤度の小麦蛋白を得るために、例
えば小麦粉より分離された小麦蛋白を原料とし、密閉容
器中で水分を蒸発させないで加熱するか、或は5〜40
重量%程度の含水アルコール溶液中に40℃程度の温度
で短時間処理し、凍結乾燥などで粉末化するなどの方法
が例示できる。
【0013】ここに示した膨潤度7〜11mlの小麦蛋
白を得る方法は、本発明で用いる小麦蛋白を製造する上
での好ましい態様の一例であり、必ずしもこの条件に制
限されるものでなく、要は膨潤度が7〜11mlの範囲
にあるように加工された小麦蛋白が得られる限り特に限
定される訳でない。尚、原料の小麦蛋白としては、小麦
粉に水を加えて混捏し、小麦粉中に含まれるグルテンを
水和、膨潤させて粘着性でまとまりのある生地をつく
り、この生地を水で洗浄して生地中の澱粉や水溶性物質
を洗い出した生グルテン、生グルテンをそのまま凍結し
た冷凍グルテン、或は生グルテンを真空乾燥、フラッシ
ュ乾燥、スプレイ乾燥や凍結乾燥などの方法で乾燥した
乾燥小麦蛋白などを用いることができる。
【0014】尚、本発明における小麦蛋白の膨潤度は以
下の方法によって測定された値である。但し、未乾燥の
生グルテンの場合は、凍結乾燥し、粉砕したものを試料
とする。
【0015】50ml容のビーカーに小麦蛋白0.3g
と1/50N乳酸溶液20mlを投入し、ガラス棒で3
0秒間攪拌後減圧下で軽く脱泡する。脱泡後の懸濁液を
20ml容のメスシリンダー(20mlまでの目盛があ
り、実際には26ml程度までの溶液を注入することが
可能)に移し、1/50N乳酸溶液5ml用いてガラス
棒及びビーカーの壁に付着している小麦蛋白をメスシリ
ンダーに洗い流し、そのまま靜置する。靜置30分後に
メスシリンダーの口をサランラップで蓋をして3回転倒
を繰返した後靜置する。靜置2時間後に沈降した小麦蛋
白の容量(ml)を読みとって膨潤度とする。
【0016】本発明に使用する加工澱粉とは、澱粉に何
らかの加工を施したものを総称し、具体的には架橋澱
粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、架橋エーテル化
澱粉、架橋エステル化澱粉など化学的処理をした澱粉及
びこれらをドラムドライヤーやエクストルーダなどでア
ルファー化したアルファー化澱粉があげられる。これ等
いずれの加工澱粉もほぼ同じようにパンの内相改善に寄
与するが、パンの食感を変えたいなどの目的には、加工
澱粉の種類を選択して用いる。
【0017】本発明に使用するアミラーゼ類とは、澱粉
に作用してα−1,4−グルコシド結合やα−1,6−
グルコシド結合の加水分解に関与する酵素を総称し、具
体的には、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、グルコア
ミラーゼ、イソアミラーゼなどが例示できるが、好まし
くはグルコアミラーゼを含む酵素製剤で、例えばグルコ
チームDB(ナガセ生化学工業)が用いられる。
【0018】市販の酵素のアミラーゼ活性について、本
発明では1活性単位を40℃で10分間に1mgのグル
コースに相当する還元力を生成するに要する酵素量と定
義し以下の方法によって測定される。
【0019】標線25mlの試験管に基質5mlを秤
り、40℃の恒温水槽に約10分間保ち、同温度の酵素
液1mlを加えて正確に20分間作用させ、沸騰浴中に
て10分間浸漬して失活させ、冷却後蒸留水で25ml
としたものを被検液とする。別に酵素1mlを先に失活
させた後基質5ml加え、蒸留水で25mlにしたもの
を酵素ブランクとし、Somogyi法によって定量し
たグルコースに相当する還元力から計算で求める
【0020】尚、基質は200ml容のメスフラスコ中
に精製馬鈴薯澱粉を無水物換算で2.4g秤取し、約5
0mlの蒸留水で分散し、2N−NaOHを10ml加
えて溶解し、沸騰水中で5分間加熱後冷却し、冷却後2
N−CH3 COOHでpH4.5に調整し、蒸留水で2
00mlにて定容とした1.2%澱粉溶液を用い、酵素
液は適宜希釈したものを使用する。
【0021】本発明は、小麦粉に対して膨潤度7〜11
mlの小麦蛋白を添加した生地を用いることにより、
皺、或はケーブインや腰折れなどの発生のみられない外
観の良好なパンを製造することができる。その際、小麦
粉に対して膨潤度7〜11mlの小麦蛋白を小麦粉に対
して0.3〜5重量%、好ましくは0.8〜3重量%添
加する。
【0022】小麦粉に対する膨潤度7〜11mlの乾燥
小麦蛋白の添加量が0.3重量%未満では効果が極めて
少なく、5重量%を越えると外観や内相が悪くなってく
る。
【0023】上記のようにしてパンを製造することで、
小麦粉のみを原料粉として使用するパンに較べて、皺、
ケーブインや腰折れを防止という点で顕著な効果が得ら
れ、本発明の所期の目的は達成されるようになった。
【0024】このように、膨潤度7〜11mlという特
定の小麦蛋白を使用することにより、外観を顕著に改良
することができる。この小麦蛋白の添加によりパンの内
相に関し、そのパンの種類にもよるが、極くわずか厚く
感じられる傾向がある場合がある。もっともこの程度の
極くわずかの厚み感は、実質的には内相に関しては変化
がないということもできるが、好みの問題でもあるた
め、本発明者はこの内相の極くわずかの厚み感について
も検討を加えることとした。
【0025】この検討において、一般的になされる乳化
剤の使用も検討したが、本発明のような系で効果を発揮
させるほど添加すると、パンの風味が悪くなり、またこ
れ以外にも種々のものを検討したが、本発明には加工澱
粉の添加が最も効果的であることが判った。その際、加
工澱粉の種類やパンの種類によっても変わるが、添加量
としては小麦粉に対して0.5〜30重量%、パンの種
類毎にできあがっている固定化した食感を変えたくない
ときには10重量%程度までにとどめることが好まし
い。
【0026】小麦粉に対する加工澱粉の添加量が0.5
重量%未満では殆ど変化がみられず、30重量%を越え
ると逆に内相の膜が厚くなる。
【0027】内相の改善以外にパンの食感を変える目的
で従来から加工澱粉の添加は行われてきた。この目的の
場合には、小麦粉に対して加工澱粉を10重量%程度以
上添加し、例えばもちもち感にはエーテル化澱粉やエス
テル化澱粉、さくさく感には架橋澱粉、架橋エーテル化
澱粉や架橋エステル化澱粉というように加工澱粉の種類
を選択して用いることがより効果的である。従って、本
発明においては、加工澱粉を併用する場合には、10%
以下では主に内相の厚みの改良であり、10〜30重量
%では、従来の目的の効果と内相の改良という2つの効
果を発揮することなる。
【0028】本発明においては、さらにアミラーゼ類を
併用することにより、パンのボリュームを向上させ惹い
てはよりふっくらとしたパンの製造を可能にできる。ま
た、パンの食感を変える為に加工澱粉を極端に多く添加
した場合には、パンのボリュームが幾分低下する場合も
みられるが、アミラーゼ類を添加することにより、パン
のボリュームの低下を容易にしかも有効に防止できる。
その際、アミラーゼ類の添加量として、加工澱粉の種類
や量によっても異なるが、小麦粉1kgに対して500
〜30000単位の割合で添加するとよい。
【0029】小麦粉1kgに対するアミラーゼ活性が5
00単位未満では殆ど変化がみられず、30000単位
を越えると逆にボリュームの低下をひきおこす。
【0030】本発明では、小麦粉と併用する原材料とし
て、膨潤度7〜11mlの小麦蛋白、好ましくは更に加
工澱粉及び/又はアミラーゼ類を用いるが、これら以外
に目的とするパン生地に応じて適宜、食塩などの塩類、
砂糖などの糖類、マーガリンなどの油脂、全卵、イース
ト、イーストフード、香料、風味を低下させない程度の
乳化剤など常用の原材料を使用する。また、ガス保持力
をよくするという点でL−アスコルビン酸も焼成後のパ
ンが硬くならない程度の量で使用することもできる。
【0031】本発明はパンの製造法として一般に行われ
ている中種法、直捏法など何れの方法でも製造でき、そ
れらの製造法に於て、上記の原材料を使用し、小麦粉1
00重量部に対して通常行われる30〜80重量部の加
水量より多めに添加して混捏し、発酵膨化後、焼成、蒸
し、油揚げすることによって達せられる。その際、膨潤
度7〜11mlの小麦蛋白や加工澱粉の添加による加水
量の増加について、小麦蛋白には約等量、加工澱粉には
その70%程度を目安とする。
【0032】本発明に於いて、小麦蛋白、加工澱粉及び
アミラーゼ類の添加時期としては、原則として中種法で
は本捏時、直捏法ではその他の原材料と同時に添加する
が、その順序は問わない。
【0033】かくして本発明の方法によって製造された
パンは、内相やボリュームの点でも全く問題がなく、
皺、ケーブインや腰折れなどがみられないない外観の良
好なパンとなる
【0034】パンの外観の問題の内、食パンなどでみら
れるケーブインや腰折れについては、焼成したパンに衝
撃を与えるなどによるパン内部の空気と外部空気との置
換、或は結露を防止するなどの方法を組み込んだパンの
焼成から冷却までを自動制御する自動製パン装置の普及
などでかなりの改善がなされている。一方、餡パンなど
で代表される皺の発生が多い菓子パンなどについては未
だ皺を防止する有効な解決手段がみつかっていなく、パ
ンの中でも菓子パンを製造することが本発明をより効果
的にする。
【0035】
【実施例】以下に参考例、実施例を示し、本発明を更に
詳しく説明する。但し、部は重量部、%は重量%を示
す。
【0036】
【参考例1】市販の活性グルテン(膨潤度14.5ml
の乾燥小麦蛋白)をメイワパック(株)製のレトルトパウ
チに入れ、シールした試料を2点用意し、これらを予め
90℃に設定しておいた通風乾燥機に入れ、所定時間加
熱した小麦蛋白の膨潤度を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【参考例2】室温で攪拌下にある表2に示す含水アルコ
ール100部に、参考例1で使用した活性グルテンを1
0部投入し、5分間分散させた後42℃まで昇温した。
この温度で10分間攪拌を続けた後直ちに凍結乾燥し、
得られた小麦蛋白の膨潤度を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】
【参考例3】攪拌下の水130部に硫酸ナトリウム15
部を溶解し、タピオカ澱粉100部を分散し、3%水酸
化ナトリウム溶液を33部滴下し、プロピレンオキサイ
ド6部を添加して40℃で20時間反応後、10%硫酸
で中和、水洗、脱水、乾燥して置換度0.08のエーテ
ル化タピオカ澱粉を得た。これを試料No.6とする。
【0041】
【参考例4】攪拌下の水120部に硫酸ナトリウム10
部を溶解し、小麦澱粉100部を分散し、これに3%水
酸化ナトリウム溶液を滴下し、pH11.2〜11.4
に維持しながらトリメタリン酸ソーダ0.05部を加え
て41℃で10時間反応後、10%硫酸で中和、水洗、
脱水、乾燥して架橋小麦澱粉を得た。これを試料No.
7とする。
【0042】
【実施例1】蛋白含量12%の小麦粉100部と市販グ
ルテン(膨潤度14.5mlの乾燥小麦蛋白)または試
料No.1〜No.5の小麦蛋白を用い、下記割合の中
種法で餡パンを製造した。その際、餡としては市販品を
使用した。
【0043】 <配合割合> 中種 対照区 実施例区及び比較例区 小麦粉 70 部 70 部 イーストフード 0.1部 0.1部 イースト 3 部 3 部 水 31 部 31 部 本捏 小麦粉 30 部 30 部 小麦蛋白 − 可変 砂糖 21 部 21 部 食塩 1 部 1 部 脱脂粉乳 2 部 2 部 マーガリン 8 部 8 部 水 19 部 19部+小麦蛋白使用量と等量*1 *1:対照区程度の生地の硬さになるように幾分多めに添加
【0044】 <製造条件> 中捏上温度 25℃ ベンチタイム 20分 中種発酵時間 2.2時間 ホイロ 60分 本捏捏上温度 28℃ 焼成(電気オーブン) フロアータイム 50分 上火 200℃ 分割 50g(餡40g) 下火 180℃ 時間 12分
【0045】得られたパンを次の方法で評価し、その結
果を用いた試料と共に表3に示す。 <外観>皺の発生具合い。 ◎:全くない。 ○:殆どみられない △:幾分みられる。 ×:かなり多い。 <内相> ◎:すだちのはいりかたや内相の膜の厚さが対照品と同
じ程度乃至それより良好。 ○:すだちのはいりかたは対照品と同じ程度であるが、
対照品より内相の膜が僅かに厚い。 △:対照品に比して明からかに内相の膜が厚い。 <パンの体積>調製した生地を包餡せず、焼型に移して
焼成したものについて菜種置換法によってパンの体積を
測定し、そのパンの重量で体積を徐した比容積(ml/
g)で表す。
【0046】
【表3】
【0047】
【実施例2】実施例1に於て、本捏時の配合割合を下記
の割合にした以外、実施例1と同じようして餡パンを製
造した。小麦蛋白には試料No.2、加工澱粉には試料
No.6、アミラーゼとしてはグルコチームDB(ナガ
セ生化学工業(株)製のアミラーゼ製剤でアミラーゼ活性
が20000単位/g)を用い、加工澱粉とグルコチー
ムDBの添加量及び得られた餡パンの評価については表
4に示した。尚、表4のグルコチームDBの添加量は、
小麦粉1kgに対するアミラーゼ活性で表示し、餡パン
の評価は実施例1に準じた
【0048】一方、食感に関して、小麦粉に対する加工
澱粉の添加量が8重量%の餡パンでは対照区の餡パンと
殆ど差はみられなかったが、小麦粉に対する加工澱粉の
添加量が25%では対照区の餡パンに比してもちもち感
が強く感じられた。
【0049】 <本捏時の配合割合> 対照区 実施例区 小麦粉 30部 30 部 小麦蛋白(試料No.2) − 1.5部 砂糖 21部 21 部 食塩 1部 1 部 脱脂粉乳 2部 2 部 加工澱粉(試料No.6) − 可変 グルコチームDB − 可変 マーガリン 8部 8部 水 19部 20.5部+加工澱粉使用量の約70 %
【0050】
【表4】
【0051】
【実施例3】実施例1に於て、本捏時の配合割合を下記
の割合にした以外、実施例1と同じようにして餡パンを
製造した。尚、グルコチームDBの添加量は、小麦粉1
kgに対するアミラーゼ活性単位で表示した。
【0052】実施例の餡パンは、対照例の餡パンでみら
れた皺のない良好な外観を有し、パンのボリュームとし
て約10%程度の増加が見られた。一方内相については
実施例の餡パンと対照例の餡パンでは優位差がみられ
ず、食感も同じように感じられるものであった。
【0053】 <本捏時の配合割合> 対照例 実施例 小麦粉 30部 30 部 小麦蛋白(試料No.2) − 1.5部 砂糖 21部 21 部 食塩 1部 1 部 脱脂粉乳 2部 2 部 加工澱粉(試料No.7) − 3 部 グルコチームDB − 10000単位 マーガリン 8部 8 部 水 19部 23 部
【0054】
【実施例4】蛋白含量11.5%の小麦粉を用い、下記
配合割合の中種法で食パンを製造した。尚、グルコチー
ムDBの添加量は、小麦粉1kgに対するアミラーゼ活
性単位で表示した。
【0055】得られた食パンの内相については、実施例
及び対照例の食パンでは優位差はみられなかった。しか
し、実施例の食パンでは、対照例の食パンでみられたケ
ーブインや腰折れがなくて極めて良好な外観を有し、ボ
リューム感にも優れたものであった。
【0056】 <配合割合> 中種 対 照 例 実 施 例 小麦粉 70 部 70 部 イーストフード 0.1部 0.1部 イースト 1 部 1 部 水 42 部 42 部 本捏 小麦粉 30 部 30 部 小麦蛋白(試料No.3) − 3 部 加工澱粉(試料No.6) − 3 部 グルコチームDB 4000 単位 砂糖 21 部 21 部 食塩 2 部 2 部 脱脂粉乳 2 部 2 部 ショートニング 5 部 5 部 水 24 部 29 部
【0057】 <製造条件> 中捏上温度 24℃ ベンチタイム 20分 中種発酵時間 4時間 ホイロ 60分 本捏捏上温度 28℃ 焼成(ガスコンベクション) フロアータイム 25分 温度 200℃ 分割 250g 時間 22分
【0058】
【実施例5】実施例3に於て、餡の代わりに市販のジャ
ム35gを用い、ジャムパンを製造した。得られたジャ
ムパンは、外観や内相が良好でボリューム感にも優れた
ものであった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パンの製造に際し、小麦粉に対し膨潤度7
    〜11mlの小麦蛋白を0.3〜5重量%添加するパン
    の製造法。
  2. 【請求項2】小麦粉に対し、加工澱粉を0.5〜30重
    量%添加する請求項1に記載のパンの製造法。
  3. 【請求項3】小麦粉に対し、アミラーゼ類を小麦粉1k
    gに対してアミラーゼ活性が500〜30000単位の
    割合で添加する請求項1と請求項2に記載のパンの製造
    法。
  4. 【請求項4】パンの種類が菓子パンである請求項1〜3
    に記載のパンの製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011024544A (ja) * 2009-07-29 2011-02-10 Nisshin Flour Milling Inc イーストドーナツの製造方法
JP2011244777A (ja) * 2010-05-28 2011-12-08 Nisshin Oillio Group Ltd 食パン類の製造方法

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