JPH114059A - セラミックス回路基板組立装置及び切断部ゴミ除去装置 - Google Patents

セラミックス回路基板組立装置及び切断部ゴミ除去装置

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JPH114059A
JPH114059A JP9155423A JP15542397A JPH114059A JP H114059 A JPH114059 A JP H114059A JP 9155423 A JP9155423 A JP 9155423A JP 15542397 A JP15542397 A JP 15542397A JP H114059 A JPH114059 A JP H114059A
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copper plate
unit
work
circuit board
mounting
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JP9155423A
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Inventor
Shigeru Kato
茂 加藤
Hiroshi Ichikawa
浩 市川
Kenji Ichikawa
建二 市川
Toshiyuki Akimoto
俊之 秋元
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】セラミックス基板両表面に対する銅板のマウン
ト作業を、高能率且つ高精度で自動的に行う。 【解決手段】保持・搬送部3で循環するワーク保持部に
裏銅板を供給する裏銅板供給部4、裏銅板表面にバイン
ダを塗布するバインダ塗布部5、セラミックス基板を裏
銅板表面にマウントするセラミックス基板マウント部
6、セラミックス基板表面にバインダを塗布するバイン
ダ塗布部7、表銅板をセラミックス基板表面にマウント
する表銅板マウント部8、セラミックス回路基板表面を
撮像して位置ズレ検査を行なう表銅板ズレ検査部9、裏
銅板ズレ検査部11、ズレ検査結果に応じてセラミック
ス回路基板を裏銅板ズレ検査部11へ搬送する搬送部、
良品段積収納部、不良品搬送部を有する搬送・段積部1
0、各動作部を統轄して制御する制御部12とを備えて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅直接接合工程の
前工程としてセラミックス基板の表面および裏面に対し
て銅板をマウントしてセラミックス回路基板を組み立て
るセラミックス回路基板組立装置及びこのセラミックス
回路基板の表銅板におけるブリッジ部を切断した際の切
断部に残存するゴミを除去する切断部ゴミ除去装置に係
わり、特に、上述した基板に対する銅板のマウント作業
を高能率かつ高精度で自動的に行うことを可能にしたセ
ラミックス回路基板組立装置および切断部に残存したゴ
ミを完全に除去可能にした切断部ゴミ除去装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】セラミックス基板の表面および裏面に対
して銅板(例えば片面実装の場合においては、表面に対
しては複数の銅回路パターンをブリッジ部を介して結合
して一体化した銅回路板、裏面に対しては導電層として
の銅板)をそれぞれマウント(仮付け)し、この表面お
よび裏面に銅板がマウントされたセラミックス基板を加
熱して、その加熱により発生する銅と酸素との共晶化合
物を接合材として当該セラミックス基板両表面(表面お
よび裏面)に銅板を直接強固に接合して回路基板を製造
する銅直接接合(DBC; Direct Bonding Copper)法
が知られている。
【0003】このDBC法を用いてセラミックス回路基
板を製造する際には、加熱によるDBC工程(共晶体形
成工程)の前工程として、セラミックス基板の両表面に
対して銅板をマウントする工程が必要である。従来、こ
のDBC法に基づく回路基板製造工程におけるセラミッ
クス基板への銅板マウント工程は、次のように行われて
いた。
【0004】すなわち、セラミックス基板の裏面に対す
る銅板(裏銅板)のマウントについては、図48に示す
ように、作業者は、セラミックス基板310をその裏面
310Bを上側にして所定位置に固定し、バインダ収納
容器311から棒状のワイヤ312でバインダを取り出
してセラミックス基板裏面310Bにおける所要の2か
所に塗布する。そして、作業者は、バインダBが塗布さ
れたセラミックス基板裏面310B上の所定のマウント
位置に対して裏銅板313をマウントしている。このと
き、作業者は、セラミックス基板裏面310Bのマウン
ト予定位置と実際の裏銅板313のマウント位置とがズ
レないように目視により確認しながらマウント作業を行
っている。
【0005】また、セラミックス基板の表面に対する銅
回路板(表銅板)のマウントについては、図49に示す
ように、作業者は、まず、第1の治具であるベースプレ
ート315を用意して所定位置に固定し、第2の治具で
あるガイドプレート316をベースプレート315上に
取り付ける。次いで、このガイドプレート316を介し
て位置決めしながら複数枚のセラミックス基板317…
317をその表面を上向きとしてベースプレート315
上の所定位置に固定する。
【0006】続いて、作業者は、ガイドプレート316
を取り外した後、今度は、表銅板の回路パターン位置決
め用治具(第3の治具)318をベースプレート315
上に取り付け、この回路パターン位置決め用治具318
を介して位置決めしながら表銅板319…319の各回
路パターンを各セラミックス基板317…317の表面
上の所定位置にマウントする。そして、作業者は、回路
パターン位置決め用治具318を取り外した後、セラミ
ックス基板317…317からベースプレート315を
取り外すことにより、セラミックス基板の表面に対する
表銅板マウント作業を行なっている。
【0007】以上のラミックス基板裏面および表面それ
ぞれに対する銅板マウント作業を連続して行うことによ
り、当該セラミックス基板両表面に銅板がマウントされ
たセラミックス回路基板が組み立てられ、このセラミッ
クス回路基板を用いてDBC工程を行うことにより回路
基板が製造される。
【0008】ところで、表銅板は、上述したように複数
の回路パターンをブリッジ部を介して結合して一体化し
て形成されているが、このままでは複数の回路パターン
どうしが短絡してしまうため、最終的にDBC法を用い
て回路基板が製造された後でこのブリッジ部を刃物等で
切断・除去することにより、複数の独立した回路パター
ンを有する回路基板を得ている。
【0009】このブリッジ部が切断・除去された後の回
路パターン間においては、ブリッジ部の切り残し等のゴ
ミが残存しているため、このゴミが回路パターンを短絡
して所望の回路パターンが得られないという問題が生じ
ていた。
【0010】したがって、従来では、ブリッジ部切断・
除去作業後に当該回路パターン320、321間に対し
て図50に示すようにブラシ322を掛けて回路パター
ン320、321間に存在するゴミ323を除去し、そ
の回路パターン320、321間の耐電圧試験(絶縁性
能試験)を行ない、絶縁性が高いと判断された回路パタ
ーン320、321を有する回路基板のみを良品と判断
していた。
【0011】また、上記1回の耐電圧試験で絶縁性が低
く不適合と判断された回路基板に対しては、再度ブラシ
を掛けてゴミを除去した後で再度耐電圧試験を行い、こ
の作業を耐電圧試験において絶縁性が高いと判断される
まで繰り返し行っていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来のセラミックス基
板両表面に対する銅板のマウント作業は、上述したよう
に作業者がマニュアルで行っていたため、銅板マウント
作業スピード、この作業スピードに係わるセラミックス
基板製造枚数、および銅板マウント精度等におのずから
限界があり、非能率的であった。この結果、セラミック
ス回路基板自体、ひいてはDBC法を用いた回路基板の
製造コストを上昇させる要因の一つとなっていた。
【0013】特に、セラミックス基板裏面に対する銅板
のマウント作業においては、セラミックス基板裏面に対
するバインダ塗布量がセラミックス基板毎にばらつき、
このばらつきに起因して組み立てられたセラミックス回
路基板およびこのセラミックス回路基板を用いてDBC
法により製造された回路基板が品質不良を起こす恐れが
あった。
【0014】また特に、セラミックス基板表面に対する
銅板のマウント作業においては、上述した第1〜第3の
治具の取り付けおよび取り外し作業を繰り返し行なわな
ければならないため、その第1〜第3の治具の取り付け
および取り外し作業中に銅板のマウント位置がずれ、こ
のマウント位置のズレに起因して組み立てられたセラミ
ックス回路基板およびこのセラミックス回路基板を用い
てDBC法により製造された回路基板が品質不良を起こ
す危険性が生じていた。
【0015】一方、従来の回路パターン間のゴミ除去方
式によれば、当該回路パターン間のゴミをブラシにより
除去していたため、図51(a)、(b)に示すよう
に、回路パターン320、321間に糸状の切り残しゴ
ミ324や、図52(a)、(b)に示すように、回路
パターン320、321間に突起状の切り残しゴミ32
5が残存する場合には、このような糸状ゴミ324や突
起状ゴミ325は複数回に亘ってブラシを掛けても除去
することが困難であった。したがって、当該糸状ゴミ3
24および突起状ゴミ325により回路パターン32
0、321が短絡するため、耐電圧試験において絶縁性
能を満足せず、不良品となってしまった。この結果、セ
ラミックス回路基板の製造歩留りを低減させる大きな要
因となっていた。
【0016】本発明は上述した事情に鑑みてなされたも
ので、セラミックス基板両表面に対して銅板を自動的に
マウントする際においても、バインダ塗布量やマウント
位置のばらつきを生じることなくセラミックス基板両表
面に対して銅板をマウント可能にすることにより、セラ
ミックス回路基板およびこのセラミックス回路基板を用
いてDBC法により製造された回路基板の品質を高く維
持することをその目的とする。
【0017】また本発明は、回路パターン間に糸状ゴミ
や突起状ゴミ等のブラシでは完全に除去できないゴミが
残存していた場合でも、低コスト・省スペースで容易に
そのゴミを完全に除去しかつ耐電圧試験を併せて行うこ
とにより、セラミックス回路基板の製造歩留りを高く維
持することができる切断部ゴミ除去装置を提供すること
を他の目的とする。
【0018】さらに本発明は、セラミックス基板両表面
に対する銅板のマウント作業を、高能率かつ高精度で自
動的に行うことにより、セラミックス回路基板組立コス
トおよびこのセラミックス回路基板を用いた回路基板製
造コストを著しく低減させることを他の目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明のセラミックス回路基板組立装置によれ
ば、請求項1に記載したように、裏銅板、セラミックス
基板、及び表銅板等のワークを載置して保持可能な複数
のワーク保持部が設置されたテーブル部を有し、当該テ
ーブル部を移動させて前記複数個のワーク保持部を循環
移動させる移動手段と、前記裏銅板を複数枚収納する裏
銅板収納部を有し、この裏銅板収納部から所定のタイミ
ングに応じて前記裏銅板を1枚ずつ取り出して搬送し、
前記移動手段により循環して移動してくる保持部毎にそ
れぞれ供給する裏銅板供給手段と、前記移動手段により
裏銅板供給手段を介して送られてきた裏銅板の表面の所
要箇所に自動的にバインダを塗布する第1のバインダ塗
布手段と、前記セラミックス基板を複数枚収納するセラ
ミックス基板収納部を有し、このセラミックス基板収納
部から所定のタイミングに応じて当該セラミックス基板
を1枚ずつ取り出して搬送し、前記移動手段により前記
第1のバインダ塗布手段を介して順次送られてくる裏銅
板の表面の所定のマウント位置にそれぞれマウントする
セラミックス基板マウント手段と、前記移動手段により
前記セラミックス基板マウント手段を介して順次送られ
てくるセラミックス基板の表面の所要箇所に自動的にバ
インダを塗布する第2のバインダ塗布手段と、前記表銅
板を複数枚収納する表銅板収納部を有し、この表銅板収
納部から所定のタイミングに応じて当該表銅板を1枚ず
つ取り出して搬送し、前記移動手段により前記第2のバ
インダ塗布手段を介して順次送られてくるセラミックス
基板の表面の所定のマウント位置にそれぞれマウントし
てセラミックス回路基板を生成する表銅板マウント手段
と、前記移動手段により前記表銅板マウント手段を介し
て順次送られてくるセラミックス回路基板をその表面側
から撮像するCCDカメラ等の撮像部を有し、この撮像
部の撮像処理により得られた画像データに基づいて前記
表銅板のマウント位置ズレ検査を行う第1の検査手段
と、CCDカメラ等の撮像部を有し、前記裏銅板の前記
セラミックス基板に対するマウント位置ズレ検査を行う
ための第2の検査手段と、前記移動手段により前記第1
の検査手段を介して順次送られてくるセラミックス回路
基板をそれぞれチャックし、当該第1の検査手段の検査
結果に応じて当該セラミックス回路基板を前記第2の検
査手段へ搬送する搬送手段と、前記セラミックス回路基
板受取り用の受取りコンベアを有し、この受取りコンベ
アを介して当該セラミックス回路基板を段積して収納可
能な収納手段と、前記セラミックス回路基板搬送用の搬
送コンベアを有し、この搬送コンベアを介して当該セラ
ミックス回路基板を所定の排出位置へ排出可能な排出手
段と、前記移動手段、前記裏銅板供給手段、前記第1の
バインダ塗布手段、前記セラミックス基板マウント手
段、前記第2のバインダ塗布手段、前記表銅板マウント
手段、前記第1の検査手段、前記第2の検査手段、前記
搬送手段、前記収納手段、及び前記排出手段を統轄して
制御する統轄制御手段とを備え、前記第2の検査手段
は、前記搬送手段により搬送されてきたセラミックス回
路基板を前記撮像部によりその裏面側から撮像し、この
撮像処理により得られた画像データに基づいて前記裏銅
板のマウント位置ズレ検査を行うように構成されている
一方、前記排出手段は、前記第2の検査手段の検査結果
に応じて前記セラミックス回路基板を前記収納手段の受
取りコンベア及び前記排出手段の搬送コンベアのどちら
か一方へ供給するように構成されている。
【0020】本発明のセラミックス回路基板組立装置に
よれば、請求項2に記載したように、前記テーブル部は
略円形でかつ前記複数のワーク保持部は8個であり、こ
の8個のワーク保持部は当該略円形のテーブル部上面に
その中心に対して対称的に設置されているとともに、前
記裏銅板供給手段、前記第1のバインダ塗布手段、前記
セラミックス基板マウント手段、前記第2のバインダ塗
布手段、前記表銅板マウント手段、前記第1の検査手
段、前記搬送手段、及び前記第2の検査手段は前記テー
ブル部の周囲に配設されている一方、前記移動手段は前
記テーブル部を前記各ワーク保持部が前記裏銅板供給手
段、前記第1のバインダ塗布手段、前記セラミックス基
板マウント手段、前記第2のバインダ塗布手段、前記表
銅板マウント手段、前記第1の検査手段、前記搬送手
段、及び前記第2の検査手段に対向する位置に到達する
ように間欠状に回転させるようにしている。
【0021】本発明のセラミックス回路基板組立装置に
よれば、請求項3に記載したように、前記ワーク保持部
はワークを載置して保持するためのワーク載置領域を有
するワーク保持板と、このワーク保持板の前記ワーク載
置領域に対して接近及び離間する方向に移動可能に配設
されたワーク保持用の複数のワーク保持体と、この複数
のワーク保持体を前記ワーク載置領域に対する接近及び
離間方向に移動させる駆動機構と、前記ワーク載置領域
内の所定位置に配設されたワーク吸着用の吸着穴と、こ
の吸着穴に対してバキューム力を供給するバキューム力
供給回路とを備え、前記ワーク保持体は、前記駆動機構
の駆動により前記ワーク保持板に載置されたワークに対
して接近する方向に移動することにより当該ワークの縁
部を周囲から押さえてそのワークを前記ワーク載置領域
に位置決めして保持するとともに、当該駆動機構の駆動
により前記ワークを保持した状態からそのワークに対し
て離間する方向に移動することにより当該ワークの保持
状態を解除するように構成されている一方、前記バキュ
ーム力供給回路は、前記吸着穴を介してバキューム力を
供給することにより前記ワーク保持体での保持状態が解
除されたワークを前記ワーク載置領域に保持するように
構成されている。
【0022】本発明のセラミックス回路基板組立装置に
よれば、請求項4に記載したように、前記裏銅板供給手
段の裏銅板収納部は、前記複数枚の裏銅板を載置する載
置部と、この載置部を前記所定のタイミングに応じて昇
降自在に支持する支持部とを有しており、当該裏銅板供
給手段は、裏銅板銅板吸着用の吸着機構と、この吸着機
構を水平方向及び垂直方向に移動可能に支持する移動支
持機構とを有し、前記移動支持機構を介して前記吸着機
構を移動させて前記載置部に載置された複数枚の裏銅板
における最上部の裏銅板を吸着保持し、当該移動支持機
構を介して前記吸着機構を移動させてこの吸着機構によ
り保持された裏銅板を前記ワーク保持部上に載置するよ
うにしている。
【0023】本発明のセラミックス回路基板組立装置に
よれば、請求項5に記載したように、前記第1のバイン
ダ塗布手段及び前記第2のバインダ塗布手段は、バイン
ダ塗布量を調整しながら塗布可能なディスペンサと、こ
のディスペンサを支持するディスペンサ支持部と、この
ディスペンサ支持部を水平方向及び垂直方向に移動自在
かつ揺動自在に支持する移動支持機構とを有し、前記移
動支持機構を介して前記ディスペンサ支持部及びディス
ペンサを一体に移動させ、そのディスペンサ先端を前記
ワーク保持板に載置された裏銅板あるいはセラミックス
基板の表面の所定位置に接触させてバインダを塗布する
ようにしている。
【0024】本発明のセラミックス回路基板組立装置に
よれば、請求項6に記載したように、前記セラミックス
基板マウント手段のセラミックス基板収納部は、前記複
数枚のセラミックス基板を載置する載置部と、この載置
部を前記所定のタイミングに応じて昇降自在に支持する
支持部とを有しており、当該セラミックス基板マウント
手段は、セラミックス基板吸着用の吸着機構と、この吸
着機構を水平方向及び垂直方向に移動可能に支持する移
動支持機構とを有し、前記移動支持機構を介して前記吸
着機構を移動させて前記載置部に載置された複数枚のセ
ラミックス基板における最上部のセラミックス基板を吸
着保持し、当該移動支持機構を介して前記吸着機構を移
動させてこの吸着機構により保持されたセラミックス基
板を前記第1のバインダ塗布手段により所定位置にバイ
ンダが塗布された裏銅板の表面の所定のマウント位置に
マウントするようにしている。
【0025】本発明のセラミックス回路基板組立装置に
よれば、請求項7に記載したように、前記裏銅板供給手
段及びセラミックス基板マウント手段の内の少なくとも
一方は、前記吸着機構に機械的に接続され当該吸着機構
の吸着端と同一の高さに設置され当該吸着端が前記裏銅
板及びセラミックス基板の内の少なくとも一方のワーク
を吸着した際にそのワークの表面に接触する接触子と、
前記吸着機構に対して昇降自在に設置された検出部を有
し、この検出部が前記接触子が前記ワークに接触した位
置から前記ワーク保持板のワーク載置面に接触するまで
の当該検出部の変位量を検出する変位センサとを備え、
前記統轄制御手段は、前記変位センサにより検出された
変位量に基づいてワークの厚さに係わる良否判定を行う
ようにしている。
【0026】本発明のセラミックス回路基板組立装置に
よれば、請求項8に記載したように、前記表銅板マウン
ト手段の表銅板収納部は、前記複数枚の表銅板を載置す
る載置部と、この載置部を前記所定のタイミングに応じ
て昇降自在に支持する支持部とを有しており、当該表銅
板マウント手段は、表銅板吸着用の第1の吸着機構と、
この第1の吸着機構を水平方向及び垂直方向に移動可能
に支持しており、当該第1の吸着機構を移動させて前記
載置部に載置された複数枚の表銅板における最上部の表
銅板を吸着保持し、当該表銅板が吸着保持された状態で
第1の吸着機構を移動させてその表銅板を、当該表銅板
マウント手段に対向する位置に配設された1次マウント
部へマウントする1次マウント機構と、前記1次マウン
ト部へ1次マウントされた表銅板を吸着するための第2
の吸着機構と、この第2の吸着機構を水平方向及び垂直
方向に移動可能に支持しており、当該第2の吸着機構を
移動させて前記1次マウント部に1次マウントされた表
銅板を吸着保持し、当該表銅板が吸着保持された状態で
第2の吸着機構を移動させてその表銅板を前記第2のバ
インダ塗布手段により所定位置にバインダが塗布された
セラミックス基板の表面の所定のマウント位置にマウン
トするようにしている。
【0027】本発明のセラミックス回路基板組立装置に
よれば、請求項9に記載したように、前記第1の検査手
段は、前記撮像部を支持する支持部と、この支持部に支
持部材を介して支持され前記表銅板マウント手段を介し
て送られたセラミックス回路基板の表面を照明する照明
部と、この照明部により該セラミックス回路基板表面が
照明された状態において前記撮像部を駆動制御させて当
該セラミックス回路基板表面を撮像する撮像手段と、前
記撮像部により撮像された画像データに対して2値化処
理を行うことによりセラミックス基板と表銅板との間の
画像領域を抽出した2値化画像を生成し、この2値化画
像に基づいて前記セラミックス回路基板が前記所定のマ
ウント位置に対して正確にマウントされた良品か不正確
にマウントされた不良品かを判定する画像処理手段とを
備えている。
【0028】本発明のセラミックス回路基板組立装置に
よれば、請求項10に記載したように、前記搬送手段
は、セラミックス基板チャック用のチャックヘッドと、
このチャックヘッドを垂直方向に移動可能に支持する第
1の移動支持機構と、前記チャックヘッド及び支持機構
を水平方向に移動可能に支持する第2の移動支持機構と
を有しており、前記第1及び第2の移動支持機構を介し
て前記チャックヘッドを移動させて前記第1の検査手段
を介して送られてくるセラミックス回路基板をチャック
して保持するとともに、当該チャックしたセラミックス
回路基板が前記第1の検査手段において良品と判定され
ている場合に、前記移動支持機構を介して前記支持機構
及び前記セラミックス回路基板が保持されたチャックヘ
ッドを一体に移動させて当該セラミックス回路基板を前
記第2の検査手段の撮像部の撮像位置へ搬送するように
している。
【0029】本発明のセラミックス回路基板組立装置に
よれば、請求項11に記載したように、前記第2の検査
手段は、前記撮像部を支持する支持部と、この支持部に
支持部材を介して支持され前記搬送手段により当該撮像
部の撮像位置へ搬送されてきたセラミックス回路基板の
裏面における裏銅板のマウント部分を照明する照明部
と、前記搬送手段の第1の支持機構に取り付けられ前記
照明部から照射された照明光を反射してセラミックス回
路基板の輪郭及びその背景部分を表面側から照射するこ
とにより当該セラミックス回路基板の背景部分と裏銅板
マウント領域とを略同様の明るさに設定する反射板と、
前記照明部及び反射板により前記セラミックス回路基板
裏面及びその背景部分が照明された状態において前記撮
像部を駆動制御させて当該セラミックス回路基板裏面及
びその背景部分を撮像する撮像手段と、前記撮像部によ
り撮像された画像データに対して2値化処理を行うこと
によりセラミックス基板と裏銅板との間の画像領域のみ
を抽出した2値化画像を生成し、この2値化画像に基づ
いて前記セラミックス回路基板が前記所定のマウント位
置に対して正確にマウントされた良品か不正確にマウン
トされた不良品かを判定する画像処理手段とを備えてい
る。
【0030】本発明のセラミックス回路基板組立装置に
よれば、請求項12に記載したように、前記収納手段
は、前記受取りコンベアを昇降自在に支持する支持機構
と、この支持機構を駆動させて前記受取りコンベアを昇
降させる駆動機構と、前記受取りコンベアに接続ローラ
を介して連接されたセラミックス回路基板収納用の収納
・搬送コンベアと、前記第2の検査手段により良品と判
定されたセラミックス回路基板(良品ワーク)が搬送手
段により前記受取りコンベアのコンベア面に所定枚数載
置されたことを検出して段積実行信号を送信する段積セ
ンサと、送信された段積実行信号に応じて前記駆動機構
を介して前記支持機構を駆動させて前記受取りコンベア
をワークの厚さ分だけ自動的に下降させる第1の駆動制
御手段とを備え、前記搬送手段及び第1の駆動制御手段
を介した複数回の良品ワーク搬送処理及び複数回の受取
りコンベア下降処理により前記受取りコンベアのコンベ
ア面に良品ワークを段積するとともに、当該複数回の良
品ワーク搬送処理及び複数回の受取りコンベア下降処理
により前記コンベア面が所定の高さに到達したときに検
知信号を送信する下降端検知センサと、送信された下降
端検知信号に応じて前記駆動機構を制御して前記支持機
構を駆動させて前記受取りコンベアを自動的に上昇させ
る第2の駆動制御手段と、この第2の駆動制御手段によ
り前記受取りコンベアが上昇してそのコンベア面の高さ
が収納・搬送コンベアのコンベア面の高さと同一となっ
たときに上昇端検知信号を送信する上昇端検知センサ
と、送信された上昇端検知センサに応じて駆動機構の駆
動を停止させて前記受取りコンベアのコンベアベルトを
循環駆動させることにより段積された良品ワークを前記
接続ローラを介して前記収納・搬送コンベアに搬送する
第3の駆動制御手段とを備えている。
【0031】本発明のセラミックス回路基板組立装置に
よれば、請求項13に記載したように、前記第1の移動
支持機構は垂直方向に沿って配設されたツインロッドシ
リンダを有し、前記チャックヘッドは、前記ツインロッ
ドシリンダに連結されて当該ツインロッドシリンダの駆
動により昇降するベースと、前記ツインロッドシリンダ
の前面に取り付けられたロータリーアクチュエータと、
このロータリーアクチュエータに連結され、ベースの中
央を貫通して下方に突出するように配設されたシャフト
と、このシャフトの下端に水平に取り付けられたリンク
と、ベースの下面に取り付けられ、互いに平行な2つの
ガイド部を有するクロスローラテーブルと、このクロス
ローラガイドのガイド部に連結され、当該ガイド部を介
して互いに近接する方向及び離間する方向に移動可能な
ペアのチャック部とを備え、前記ペアのチャック部の上
端部を前記リンクの両端と前記クロスローラテーブルと
の間に介挿するようにそれぞれ突出させて突出部を構成
し、このチャック部の各突出部にベアリングを支軸を介
してそれぞれ枢設し、当該各ベアリングに対して前記リ
ンクの両端を枢支させている。
【0032】本発明のセラミックス回路基板組立装置に
よれば、請求項14に記載したように、前記第2の検査
手段は、前記撮像部を支持する支持部と、この支持部に
支持部材を介して支持され前記搬送手段により当該撮像
部の撮像位置へ搬送されてきたセラミックス回路基板の
裏面における裏銅板のマウント部分を照明する第1の照
明部と、前記第1の照明部と前記搬送手段との間に介在
可能に前記支持部に取り付けられ、当該搬送手段の第1
の支持機構により前記チャックヘッドが所定位置まで下
降した際に当該チャックヘッドにチャックされたセラミ
ックス回路基板の背景部分を照明する第2の照明部と、
前記第1の照明部及び第2の照明部により前記チャック
ヘッドにチャックされたセラミックス回路基板裏面及び
その背景部分が照明された状態において前記撮像部を駆
動制御させて当該セラミックス回路基板裏面及びその背
景部分を撮像する撮像手段と、前記撮像部により撮像さ
れた画像データに対して2値化処理を行うことによりセ
ラミックス基板と裏銅板との間の画像領域のみを抽出し
た2値化画像を生成し、この2値化画像に基づいて前記
セラミックス回路基板が前記所定のマウント位置に対し
て正確にマウントされた良品か不正確にマウントされた
不良品かを判定する画像処理手段とを備えている。
【0033】一方、上述した目的を達成するために、本
発明の切断部ゴミ除去装置によれば、請求項15に記載
したように、セラミックス回路基板の表面に形成された
回路パターン間を接続するブリッジ部を刃物等で除去し
た後の切断部に残存するゴミを、当該回路パターン間の
絶縁試験を実行しながら除去する切断部ゴミ除去装置で
あって、前記ブリッジ部が切断された回路パターンそれ
ぞれに当接可能な通電用プローブと、この通電用プロー
ブを介して前記回路パターン間に第1の試験電圧を印加
することにより当該回路パターン間の切断部に残存する
ゴミを焼き切る第1の試験電圧印加手段と、この第1の
試験電圧印加手段の第1の試験電圧印加処理の終了後、
さらに前記通電用プローブを介して前記回路パターン間
に第2の試験電圧を印加することにより当該回路パター
ン間の絶縁試験を実行する第2の試験電圧印加手段とを
備えている。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わるセラミック
ス回路基板組立装置の実施形態について、添付図面を参
照して説明する。
【0035】図1は、本実施形態におけるセラミックス
回路基板組立装置の概略構成を示す斜視図である。この
セラミックス回路基板組立装置1は、DBC法を用いた
回路基板製造ラインにおいてセラミックス基板の両表面
に対して銅板を自動的にマウント(仮付け)する装置で
ある。
【0036】すなわち、セラミックス回路基板組立装置
1は、図1に示すように、方形体状のベース部2と、ベ
ース部2の上面の略中央部に設置され、銅板およびセラ
ミックス基板を保持して後述する各動作部へ順次搬送す
る保持・搬送部3と、裏銅板を保持・搬送部3に供給す
る裏銅板供給部4と、保持・搬送部3により搬送されて
きた裏銅板に対してバインダを塗布するバインダ塗布部
5と、保持・搬送部3により搬送されてきたバインダが
塗布された裏銅板に対してセラミックス基板をマウント
(仮付け)するセラミックス基板マウント部6と、保持
・搬送部3により搬送されてきたセラミックス基板に対
してバインダを塗布するバインダ塗布部7と、保持・搬
送部3により搬送されてきたバインダが塗布されたセラ
ミックス基板に対して表銅板をマウントしてセラミック
ス回路基板を生成する表銅板マウント部8と、保持・搬
送部3により搬送されてきたセラミックス回路基板にお
ける表銅板のマウント位置のズレを検査する表銅板ズレ
検査部9と、保持・搬送部3により搬送されてきた表銅
板位置ズレ検査が終了したセラミックス回路基板を後述
する裏銅板ズレ検査部の検査位置まで搬送し、裏銅板位
置ズレ検査が終了したセラミックス回路基板をこの表銅
板位置ズレ検査および裏銅板位置ズレ検査の結果に基づ
いて振り分けて搬送して別々に段積する搬送・段積部1
0と、搬送・段積部10により搬送されてきたセラミッ
クス回路基板における裏銅板のマウント位置のズレを検
査する裏銅板ズレ検査部11と、ベース部2の内部に収
納され、保持・搬送部3、裏銅板供給部4、バインダ塗
布部5、セラミックス基板マウント部6バインダ塗布部
7、表銅板マウント部8、表銅板ズレ検査部9、搬送・
段積部10、および裏銅板ズレ検査部11をそれぞれ制
御する制御部12とを有している。なお、ベース部2の
内部には、制御部12と保持・搬送部3〜裏銅板ズレ検
査部11とを接続する配線ダクト等も収納されている。
【0037】制御部12は、例えば演算制御処理や2値
化処理を含む画像処理等を行う演算制御ユニット,演算
制御処理に必要なプログラムやデータ(例えばセラミッ
クス基板や裏銅板等のワークの厚さの許容範囲データ
等)を書換可能に保持するメモリ等を有するコントロー
ラから構成されている。
【0038】本実施形態では、裏銅板供給部4は、ベー
ス部2の一側面(図1における手前右側の側面)に設け
られ、この裏銅板供給部4と保持搬送部3を挟んで対向
するベース部2の側面には、表銅板マウント部8が設け
られている。また、裏銅板供給部4が設置された側面と
表銅板マウント部8が設置された側面とに隣接し、かつ
裏銅板供給部4の図面向かって左側に位置する側面には
セラミックス基板マウント部6が設けられており、ベー
ス部2上面におけるセラミックス基板マウント部6と裏
銅板供給部4との間のコーナー部分にはバインダ塗布部
5が、また、セラミックス基板マウント部6と表銅板マ
ウント部8との間のコーナー部分にはバインダ塗布部7
がそれぞれ設けられている。
【0039】一方、セラミックス基板マウント部6が設
置された側面と保持・搬送部3を挟んで対向するベース
部2の側面には、搬送・段積部10が設けられており、
ベース部2上面における搬送・段積部11と表銅板マウ
ント部8との間のコーナー部分には表銅板ズレ検査部9
が、また、搬送・段積部11と裏銅板供給部4との間の
コーナー部分には表銅板ズレ検査部11がそれぞれ設け
られている。
【0040】そして、ベース部2の所定位置には、制御
部12に接続されたディスプレイ対話型(操作データ等
をディスプレイ上の要素を指定することにより入力可能
なタイプ)の図示しない操作部が設置されており、オペ
レータが操作部を介して操作データを入力することによ
り、その操作データが制御部12に送られ、この制御部
12を介して上述したセラミックス回路基板組立装置1
の各動作部(保持・搬送部3〜裏銅板ズレ検査部11)
がそれぞれ駆動制御されるようになっている。
【0041】以下、セラミックス回路基板組立装置1を
構成する各動作部(保持・搬送部3〜裏銅板ズレ検査部
11)の構成および動作について詳細に説明する。
【0042】保持・搬送部3は、図1および図2に示す
ように、全体で所定形状、例えば略円形状を成すロータ
リーテーブル15を有しており、このロータリーテーブ
ル15の上面(以下、テーブル面ともいう)における周
縁部分に、裏銅板、セラミックス基板、およびセラミッ
クス回路基板を精度良く位置決めしながら保持する8個
の保持部(ワークゲージングデバイス)16a1 〜16
a8 が設けられている。
【0043】この8個の保持部16a1 〜16a8 は、
ロータリーテーブル15の中心Oに対する中心角度が互
いに略同一の略45°となり、かつ8個の保持部16a
1 〜16a8 が上述した各動作部(保持・搬送部3〜裏
銅板ズレ検査部11)の何れか1つに略対向するように
ロータリーテーブル15の上面に配置されている。すな
わち、初期状態においては、保持部16a1 は裏銅板供
給部4に対向され、保持部16a2 は、裏銅板ズレ検査
部11に対向される。以下、保持部16a3 は搬送・段
積部10、保持部16a4 は表銅板ズレ検査部9、保持
部16a5 は表銅板マウント部8、保持部16a6 はバ
インダ塗布部7、保持部16a7 はセラミックス基板マ
ウント部6、およびバインダ塗布部5は保持部16a8
にそれぞれ対向している。なお、本明細書における「対
向」とは、必ずしも保持部が各動作部の真正面にくるこ
とを意味するわけではなく、動作部が保持部上のワーク
に対して動作できるような位置に保持部があることを意
味している。
【0044】ロータリーテーブル15は、図示しない回
転支持部によりベース部2の上面に対して所定の高さで
支持されている。そして、この回転支持部の駆動により
中心Oを通りベース部2に直交する軸を回転軸として時
計回り、かつ所定角度(本実施形態では約45°;以
下、1ピッチという)ずつ間欠状に回転するようになっ
ている。
【0045】すなわち、本構成の保持・搬送部3は、回
転支持部の駆動に基づくロータリーテーブル15の1ピ
ッチずつの回転により、保持部16a1 〜16a8 を、
…→裏銅板供給部4に対向する位置→バインダ塗布部5
に対向する位置(以下、動作部のみを示す)→セラミッ
クス基板マウント部6→バインダ塗布部7→表銅板マウ
ント部8→表銅板ズレ検査部9→搬送・段積部10→裏
銅板ズレ検査部11→裏銅板供給部4→…と循環させな
がら搬送するように構成されている(初期状態において
は、図2に示す配置関係になっているとする)。
【0046】保持・搬送部3のロータリーテーブル15
の回転速度は、裏銅板供給部4〜裏銅板ズレ検査部11
の動作速度および動作時間に応じて予め定められてお
り、裏銅板供給部4〜裏銅板ズレ検査部11の連続した
動作が可能になっている。
【0047】また、表銅板マウント部8は、ロータリー
テーブル15の回転に基づいて表銅板ズレ検査部9に対
向する位置に移動してくる保持部(図2では保持部16
a5)に対して並設された保持部16a9 を有してお
り、この保持部16a9 は、ロータリーテーブル15上
の保持部16a1 〜16a8 と同等の構成を有してい
る。
【0048】ここで、保持部16a1 〜16a9 の構成
・動作を図3〜図5を用いて説明する。なお、以下では
保持部16a1 の構成・動作を代表して説明し、他の保
持部16a2 〜16a9 の構成・動作については、保持
部16a1 の構成・動作と略同等であるため、その説明
を省略する。
【0049】保持部16a1 は、図3に示すように、高
精度を確保可能な鋼材により形成された略矩形状のベー
ス板20と、このベース板20の上方に配設され、銅
板、セラミックス基板等(以下、総称してワークWとも
呼ぶ)を保持するための略矩形状のワーク保持板21と
を備えている。ワーク保持板21は、その長手方向が図
中X方向に、また短手方向が図中Y方向に沿うように配
設されている。
【0050】ワーク保持板21のX方向に対向する側面
の中央部からこのワーク保持板21の中心位置に向け
て、その中心位置に対して対称的に案内溝22、22が
形成されており、この案内溝22、22の深さ(長さ)
は、この案内溝22と案内溝22との間隔がワークの長
手方向の長さに対応するように定められている。
【0051】ベース板20の上面には、案内溝22、2
2と平行にX方向に沿って案内レール23、23がそれ
ぞれ設置されており、この案内レール23、23にはク
ロスローラガイド24、24がX方向に沿ってスライド
自在に配設されている。
【0052】同様に、ワーク保持板21の図中Y方向に
対向する側面の中央部からワーク保持板21の中央に向
けて、その中心位置に対して対称的に案内溝25a、2
5bが形成されており、この案内溝25a、25bの深
さ(長さ)は、この案内溝25aと案内溝25bとの間
隔がワークの短手方向の長さに対応するように定められ
ている。また、Y方向に沿った案内溝25a、25bに
おける一方の案内溝25bは、X方向に沿った案内溝2
2、22と溝の幅が略同一であるが、他方の案内溝25
aは、その幅が一方の案内溝25bの幅よりも長くなっ
ている。
【0053】そして、ベース板20の上面には、これら
案内溝25a、25bと平行にY方向に沿って案内レー
ル26a、26bがそれぞれ設置されている。これら案
内レール26a、26bにはクロスローラガイド27
a、27bがY方向に沿ってスライド自在に配設されて
いる。
【0054】クロスローラガイド24、24の上面に
は、ワーク保持板21の案内溝22、22に係合し、か
つその案内溝22、22から突出するようにベアリング
30、30が設けられており、このベアリング30、3
0は、クロスローラガイド24、24のX方向に沿った
スライド移動に伴って、このクロスローラガイド24、
24と一体に案内溝22、22に沿ってスライドするよ
うになっている。
【0055】同様に、クロスローラガイド27aの上面
には、案内溝25aに係合し、かつその案内溝25aか
ら突出するようにベアリング31aが設けられており、
このベアリング31aは、クロスローラガイド27aの
Y方向に沿ったスライド移動に伴って、クロスローラガ
イド27aと一体に案内溝25aに沿ってスライドする
ようになっている。
【0056】また、クロスローラガイド27bの上面に
は、案内溝25bの対向する内側面に接し、かつその案
内溝25bから突出するように2つのベアリング31b
1 、31b2 が設けられており、このベアリング31b
1 、31b2 は、クロスローラガイド27bのY方向に
沿ったスライド移動に伴って、クロスローラガイド27
bと一体に案内溝25bの内側面に沿ってスライドする
ようになっている。
【0057】なお、ワークがワーク保持板21に載置さ
れていない際には、何れのクロスローラガイド24、2
4、27a、27bもワーク保持板21の中心位置から
所定距離だけ離間している。
【0058】一方、ベース板20の下面の中心部には、
シャフト35がこの下面に直交するように締結されてい
る。そして、このシャフト35の下端部にはベース板2
0下面に平行に第1の円盤36が回動自在に支持され、
シャフト35における第1の円盤36とベース板20の
下面との間の部分に第1の円盤36に平行に第2の円盤
37が回動自在に支持されている。
【0059】第1の円盤36は、リンク38、38を介
してクロスローラガイド24、24に連結されている。
各リンク38、38の一端部は、それぞれ第1の円盤3
6のベース板側内面におけるシャフト35を挟んで互い
に対向する位置においてボルトやベアリング等を介して
回動自在に支持されている。また、リンク38、38の
他端部は、それぞれクロスローラガイド24、24に対
してボルトやベアリング等で回動自在に連結されてい
る。
【0060】第2の円盤37は、第1の円盤36と同様
に、リンク40、40を介してクロスローラガイド27
a、27bに連結されている。各リンク40、40の一
端部は、それぞれ第2の円盤37のベース板側内面にお
けるシャフト35を挟んで互いに対向する位置において
ボルトやベアリング等を介して回動自在に支持されてい
る。また、リンク40、40の他端部は、それぞれクロ
スローラガイド27a、27bに対してボルトやベアリ
ング等で回動自在に連結されている。
【0061】また、第1の円盤36の周縁面の所定位置
には、下方に突出した突出部41aを有する第1のレバ
ー41が固設され、第2の円盤37の周縁面の所定位置
にも下方に突出した突出部42aを有する第2のレバー
42が固設されている。この突出部41a、42aは後
述するレバー回転デバイスに接続されており、第1のレ
バー41および第2のレバー42は、レバー回転デバイ
スの駆動により第1の円盤36および第2の円盤37を
それぞれ回転させるようになっている。
【0062】さらに、保持部16a1 のワーク保持板2
1における案内溝22、22および案内溝25a、25
bに囲まれたワークを載置可能な領域(ワーク載置領
域)の中央部には、上述したベアリング30、30、3
1a、31bを介して位置決めされたワークを固定する
ための2つの吸着穴45、45が設けられている。これ
ら2つの吸着穴45、45は配管継手46を介して後述
するバキューム力供給デバイスに接続されており、この
2つの吸着穴45、45は、バキューム力供給デバイス
から配管継手46を介して供給されたバキューム力によ
りワーク保持板21の中央部に位置決めされたワークを
保持可能になっている。
【0063】図4は、第1のレバー41および第2のレ
バー42を回転させるデバイスと、配管継手46を介し
て2つの吸着穴45、45にバキューム力を供給するた
めのバキューム力供給デバイスとを一体化した駆動デバ
イス50を示す図である。すなわち、駆動デバイス50
は、ベース板20下面に平行な土台プレート51と、こ
の土台プレート51に直立した4つの支柱52〜52を
介して支持された支持プレート53と、この支持プレー
ト53の下面側に設置されたロータリーアクチュエータ
54と、支持プレート53の上面側に突出しロータリー
アクチュエータ54の駆動に基づいて回転する回転軸5
5と、この回転軸55に取り付けられたT字型のアーム
56とを備えている。
【0064】ロータリーアクチュエータ54は制御部1
2に接続されており、また、アーム56は、回転軸55
に対して互いに反対方向に支持プレート53の上面に沿
って延びる2つのアーム部56a、56bを有してい
る。2つのアーム部56a、56bの先端は、第1のレ
バー41および第2のレバー42にそれぞれ接続されて
いる。
【0065】すなわち、制御部12の制御に基づくロー
タリーアクチュエータ54の駆動により回転軸55と一
体にアーム56が回転し、このアーム56の回転に応じ
て第1のレバー41および第2のレバー42が回転して
第1の円盤36および第2の円盤37をそれぞれ回転さ
せるようになっている。
【0066】一方、支持プレート53の一側面にはツイ
ンロッドシリンダ57が設置されており、このツインロ
ッドシリンダ57には、ツインロッドシリンダ57の駆
動に応じて上下運動を行う吸着パッド58、58が取り
付けられている。吸着パッド58、58は配管継手46
に接続されており、ツインロッドシリンダ57の駆動に
基づく吸着パッド58、58の上下運動に応じて配管継
手46を介してバキューム力を2つの吸着穴45、45
へ供給可能になっている。
【0067】例えば、ワークWが、その中心位置O2 と
ワーク保持板21の中心位置O1 とが一致せずに、図5
(a)に示すように、X方向にはΔxおよびY方向には
Δyずれて保持部16a1 のワーク保持板21上に載置
され、ワーク保持板21の中心位置O1 を回転中心とし
た場合にその回転方向に対してΔαの回転ずれ量が生じ
ているとする。なお、ワークWの中心位置O2 とワーク
保持板21の中心位置O1 とが一致し、かつワークWが
X方向,Y方向に対するズレΔx,Δyおよび中心位置
O1 に対する回転ズレΔαが無い状態においては、ワー
クWはワーク保持板21上のワーク載置領域に保持され
るように構成されている。
【0068】このとき、制御部12の制御に基づいてロ
ータリーアクチュエータ54が駆動し、このロータリー
アクチュエータ54の駆動に応じてアーム56および第
1および第2のレバー41、42を介して第1および第
2の円盤36、37がシャフト35を回転軸としてθ方
向(反時計回り方向、図5(a)参照)に回転する。
【0069】第1および第2の円盤36、37のθ方向
への回転移動がリンク38、38およびリンク40、4
0に伝達され、リンク38、38およびリンク40、4
0の駆動によりワーク保持板21の中心位置O1 から離
れていたクロスローラガイド24、24およびクロスロ
ーラガイド27a、27bが図5(a)の二点鎖線で示
すようにワーク保持板21のワーク載置領域(例えば中
心位置O1 )に向けてスライドする。
【0070】クロスローラガイド24、24およびクロ
スローラガイド27a、27bのワーク保持板21の中
心位置O1 に向けたスライド移動に伴ってベアリング3
0、30およびベアリング31a、31b1 、31b2
がワークWに向けてスライド移動し、ワークWの各縁部
をX方向およびY方向から押さえて保持する。
【0071】この結果、ワークWは、図5(b)に示す
ように、ワーク保持板21の中心位置O1 にその中心位
置O2 が一致し、かつX方向、Y方向、およびα方向に
対して位置ずれのないように、言い換えれば、ワークW
がワーク載置領域に一致するように位置決めされて保持
される。この結果、ワークWは、ワーク保持板21上に
おいて、X方向、Y方向およびα方向全てに対して精度
高く位置決めされる。
【0072】そして、本実施形態によれば、このベアリ
ング30、30およびベアリング31a、31b1 、3
1b2 によるワークWの保持中、あるいは、各動作部の
動作時においてベアリング30、30およびベアリング
31a、31b1 、31b2によるワークWの保持を解
除した際に、制御部12の制御に基づくツインロッドシ
リンダ57の駆動により吸着パッド58、58および配
管継手46を介して2つの吸着穴45、45から空気が
引かれてバキューム力が発生し、ワーク保持板21に保
持されたワークWを吸着してベアリング30、30およ
びベアリング31a、31b1 、b2 により位置決めさ
れた位置に固定するようになっている。
【0073】裏銅板供給部4は、裏銅板を収納する収納
部60と、この収納部60により収納された裏銅板BC
を1枚ずつロータリーテーブル15の裏銅板供給部4に
近接かつ対向する保持部16a1 へ搬送・供給する搬送
供給部61とを備えている。
【0074】収納部60は、図1および図6に示すよう
に、ベース部2上面に設置された矩形板状のメインベー
ス62と、このメインベース62の上面に設置され、こ
のメインベース62の長手方向に沿ったガイドラインを
有するLMガイド63と、メインベース62上面に平行
で、かつLMガイド63のガイド部分にスライド自在に
係合されたスライドプレート64およびこのスライドプ
レート64の上面に4本の支柱を介して支持されたプレ
ート65を有するスライドユニット66と、このスライ
ドユニット66のプレート65に立設され裏銅板BCを
収納する2つのマガジンユニット67a、67bとを備
え、この2つのマガジンユニット67a、67bは、L
Mガイド63のガイドラインに沿って並設されている。
【0075】スライドユニット66のスライドプレート
64は、接続プレート68を介してシリンダ69に接続
されている。シリンダ69は制御部12に接続されてお
り、スライドユニット66は、制御部12の制御に基づ
くシリンダ69の駆動により、プレート65に並設され
たマガジンユニット67a、67bと一体にLMガイド
63のガイドラインに沿って(図6中z1 −z2 方向に
沿って)スライドするように構成されている。
【0076】各マガジンユニット67、67は、ロータ
リーテーブル15に面する側面、この側面に対向する側
面および上面を開放した直立状の収納箱70を有し、こ
の収納箱70の内部に裏銅板BCを積層状に収納してい
る。また、マガジンユニット67a、67bには、マガ
ジンユニット67a、67bの高さ方向に沿ったガイド
ラインを有するLMガイド71およびこのLMガイド7
1のガイド部分に係合されたボールねじ72を有するエ
レベータ機構73がそれぞれ設けられ、図示しないモー
タの駆動によりエレベータ機構73を駆動させることに
よりマガジンユニット67a、67bに収納された複数
枚の裏銅板BCを上昇および下降動作させるようになっ
ている。
【0077】本実施形態においては、プレート65に並
設されたマガジンユニット67a、67bは、裏銅板供
給部4の駆動前には、スライドユニット66と共に図中
z1方向に最大限スライドされており、裏銅板供給部4
の駆動に応じて、制御部12の制御に基づくシリンダ6
9の駆動により、マガジンユニット67a、67bは、
一方のマガジンユニット67bが保持部16a1 に近接
かつ対向する位置までスライドユニット66と一体にz
2 方向へ向けてスライドするように構成されている。
【0078】搬送供給部61は、図7に示すように、ベ
ース部2の上面に対して直立状に設置されたチャンネル
構造のスタンド75と、裏銅板BCを吸着して搬送する
吸着搬送ヘッド部76と、スタンド75に取り付けられ
吸着搬送ヘッド部76を上下方向および所定の水平方向
へ移動自在に支持する支持部77とを備えている。スタ
ンド75は、吸着搬送ヘッド部76の後述する吸着ヘッ
ド支持部が収納部60のLMガイド63のガイドライン
の上方に位置するようにベース部2の上面に配置されて
いる。
【0079】支持部77は、スタンド75の上端部に設
置され、マガジンユニット67bの収納箱70に収納さ
れた裏銅板BCの中心位置と裏銅板供給部4に対向する
保持部16a1 の中心位置とを結ぶ直線に平行であり、
少なくとも収納箱70の上方からロータリーテーブル1
5の裏銅板供給部4に近接かつ対向する保持部16a1
の上方まで延びるガイドラインを有するLMガイド80
と、このLMガイド80に取り付けられ、そのLMガイ
ド80のガイドラインに沿って水平移動する移動機構を
有するロッドレスシリンダ81とを備えている。
【0080】吸着搬送ヘッド部76は、ロッドレスシリ
ンダ81の移動機構にプレート82を介して取り付けら
れたツインロッドシリンダ83と、このツインロッドシ
リンダ83の駆動により上下動する吸着搬送ヘッド支持
部84と、この吸着搬送ヘッド支持部84に対してボル
ト等で垂下状に取り付けられた裏銅板BCを吸着可能な
2本の吸着ヘッド85、85と、吸着ヘッド85、85
の軸方向に沿って吸着搬送ヘッド支持部84に貫設され
た変位センサ86とを備えている。
【0081】変位センサ86は制御部12に接続され、
その最下端部(検出部)が上下方向に移動するようにな
っており、この検出部の上下方向における変位量を検出
して制御部12に送るようになっている。
【0082】また、吸着搬送ヘッド部76は、吸着ヘッ
ド85、85の軸方向に沿うように変位センサ86に取
り付けられた接触子87を有し、この接触子87の最下
端部の高さは、吸着ヘッド85、85の最下端部(裏銅
板BC吸着部)の高さと同一となるように配置されてい
る。
【0083】さらに、吸着搬送ヘッド部76は、吸着ヘ
ッド85、85、変位センサ86の最下端部、および接
触子87の上下方向における位置がツインロッドシリン
ダ83の下降位置に依存されないように吸着搬送ヘッド
支持部84に取り付けられた緩衝機構である例えば緩衝
バネ88を有している。
【0084】すなわち、搬送供給部61は、図8に示す
ように、制御部12の制御に応じたロッドシリンダ81
の駆動により吸着搬送ヘッド部76をマガジンユニット
67b側に移動させて、収納箱70に収納された裏銅板
BCの上方に吸着搬送ヘッド支持部84の吸着ヘッド8
5、85が到達した時、ツインロッドシリンダ83の下
方移動により吸着搬送ヘッド支持部84を下降させる。
【0085】このとき、マガジンユニット67bにおい
ては、エレベータ機構73の駆動により収納箱70内の
全ての裏銅板BCが上昇し、その最上部の裏銅板BCの
みが収納箱70から突出(排出)されているため、吸着
搬送ヘッド支持部84の吸着ヘッド85、85により、
その最上部の裏銅板BCを吸着し、ツインロッドシリン
ダ83の上方移動により吸着搬送ヘッド支持部84を上
昇させて最上部の裏銅板のBCを分離する。なお、マガ
ジンユニット67bは、収納箱70から突出された最上
部の裏銅板BCが吸着分離されると、エレベータ機構7
3を駆動させて残りの裏銅板BC全体を、分離された裏
銅板BCの厚さ分だけ上昇させて、最上部の裏銅板BC
を収納箱70から突出させて次の吸着搬送動作に備える
ようになっている。また、マガジンユニット67bから
全ての裏銅板が吸着搬送された場合には、制御部12の
制御に基づくシリンダ69の駆動により、マガジンユニ
ット67aが保持部16a1 に近接かつ対向する位置ま
でスライドユニット66と一体にz2 方向へ向けてスラ
イドするように構成されており、連続した裏銅板吸着搬
送動作を行うことができる。
【0086】このようにしてツインロッドシリンダ83
の上方移動により裏銅板BCをマガジンユニット67b
から分離して、裏銅板BCを吸着した吸着搬送ヘッド支
持部84が所定の高さまで上昇すると、搬送供給部61
のロッドレスシリンダ81は、制御部12の制御に応じ
て移動機構および吸着搬送ヘッド支持部84を一体にL
Mガイド80のガイドラインを介して保持部16a1 に
向けて水平移動させる。保持部16a1 の上方に吸着搬
送ヘッド支持部84の吸着ヘッド85、85に吸着され
た裏銅板BCが到達した時、搬送供給部61は、制御部
12の制御に応じたツインロッドシリンダ83の下方移
動により吸着搬送ヘッド支持部84を下降させ、吸着搬
送ヘッド支持部84の吸着ヘッド85、85に吸着され
た裏銅板BCを保持部16a1 におけるワーク保持板2
1上に載置(マウント)する。
【0087】このとき、吸着ヘッド85、85と同一の
高さ位置にある接触子87は、ツインロッドシリンダ8
3の駆動に応じた吸着ヘッド85、85のマウント動作
により裏銅板BC表面に接触しており、この接触子87
の高さ位置に変位センサ86の最下端部(検出部)86
aを合わせ、この位置を基準位置とする。
【0088】続いて、変位センサ86の検出部86a
を、その検出部86aがワーク保持板21に接触するま
で下降させ、その下降位置までの基準位置からの検出部
86aの変位量dを変位センサ86により検出する(図
9参照)。
【0089】このとき、制御部12には、検出厚さdの
許容範囲(d1 〜d2 )が予め保存されており、検出厚
さdがその許容範囲内に存在するか否か(d1 <d<d
2 、あるいは、d≦d1 ,d2 ≦d)を制御部12が判
定することにより、仮に裏銅板BCに反りが生じていた
場合でも、その反りが許容できる範囲内であるか否かを
自動的に判断することができる。
【0090】例えば、図10に示すように、裏銅板BC
に反りが生じていた場合でも、変位センサ86により検
出された変位量dが許容範囲内(d1 <d<d2 )であ
るためこの裏銅板BCは良品と判断される。
【0091】一方、ワーク保持板21に載置された裏銅
板BCに係わる変位量dが許容範囲を越えていた(d≦
d1 ,d2 ≦d)場合には、この裏銅板BCは不良品と
判定され、搬送供給部61は、吸着ヘッド85、85に
より裏銅板BCを吸着した状態でツインロッドシリンダ
83を上昇させて裏銅板BCをワーク保持板21から分
離し、ロッドレスシリンダ81に基づく水平移動および
ツインロッドシリンダ83に基づく下降動作により裏銅
板BCを所定の排出位置に排出する。
【0092】また、図11に示すように反りの無い裏銅
板BCの厚さをds とすると、前記許容範囲の上限値で
あるd2 を「d2 =2ds 」に設定すれば、仮に吸着ヘ
ッド85、85により裏銅板BCを2枚以上一度に吸着
して搬送してしまった場合でも(例えば裏銅板BC1、
BC2を2枚一度に吸着搬送した場合、図12参照)、
変位センサ86により検出された変位量「d=2ds 」
が許容範囲を越えている(d2 =2ds ≦d)ため、2
枚を吸着搬送した裏銅板BC1、BC2は不良品と判定
される。すなわち、本構成では、このような複数枚を同
時に吸着搬送する誤動作が起こっても、このような誤動
作に基づく裏銅板BCを用いてセラミックス基板に対す
るマウント処理を行う心配がない。
【0093】以上述べたような搬送供給部61による収
納部60のマガジンユニット67bから保持部16a1
のワーク保持板21への裏銅板BC(良品)の供給が終
了すると、そのワーク保持板21において上述した保持
部16a1 における裏銅板BC保持動作が行われる。
【0094】そして、保持部16a1 に裏銅板BCが保
持された状態で、保持・搬送部3のロータリーテーブル
15が約45°回転して、この裏銅板BCが供給された
保持部16a1 はバインダ塗布部5に対向する位置まで
回転移動する。
【0095】バインダ塗布部5は、図13に示すよう
に、ベース部2の上面に対して直立状に設置されたチャ
ンネル構造のスタンド91を有しており、このスタンド
91の上部は、ベース部2の上面に沿って互いに平行な
2本のレール部91a、91aが形成されている。
【0096】そして、バインダ塗布部5は、スタンド9
1の上部の2本のレール部91a、91aに沿ってガイ
ドラインが位置するように当該レール部91a、91a
にそれぞれ配設されたLMガイド92と、ベース部2の
上面に平行で、かつLMガイド92のガイド部分に係合
部93を介してスライド自在に係合されたスライドプレ
ート94と、スタンド91上部のレール部91a、91
aの内の一方に取り付けられ、スライドプレート94を
LMガイド92のガイドラインに沿ってスライド(水平
移動)させるロッドレスシリンダ95とを備えている。
ロッドレスシリンダ95は制御部12に接続されてお
り、制御部12の制御により駆動するようになってい
る。
【0097】スタンド91は、スライドプレート93の
スライド方向がバインダ塗布部5に対向する位置まで回
転移動してきた保持部16a1 に向かう方向(図中z3
方向)および離れる方向(図中z4 方向)に一致するよ
うにベース部2の上面に配設されている。また、レール
部91a、91aの内の一方のz3 方向側端部とスライ
ドプレート94の係合部93との間には、スライドプレ
ート94の止まり精度確保のために当該スライドプレー
ト94のz3 方向へのスライドに基づく衝撃を吸収する
ショックアブソーバ96を設けている。
【0098】スライドプレート94の上面には、その長
手側面97aが保持部16a1 に対向するようにアルミ
製のL型ブラケット97が配設されており、そのL型ブ
ラケット97の長手側面97aにはクロスローラテーブ
ル98を介してバインダ塗布用のディスペンサ99を支
持するためのディスペンサ支持ユニット100がスイン
グ自在(揺動自在)に取り付けられている。ディスペン
サ支持部100は、L型ブラケット97に設置されたロ
ータリーアクチュエータ101の制御部12の制御に応
じた駆動により、例えば長手側面97aの中心位置を支
点としてスイング運動を行うようになっている。
【0099】ディスペンサ支持ユニット100は、クロ
スローラテーブル98に対して揺動自在に支持され、か
つL型ブラケット97の長手側面97aに平行に配置さ
れたプレート102と、このプレート102のクロスロ
ーラテーブル98に面する側と反対側の側面に設置され
たツインロッドシリンダ103と、このツインロッドシ
リンダ103の駆動により昇降移動する移動部104に
対して突設されディスペンサ支持部105とを備え、デ
ィスペンサ99はディスペンサ支持部105によりL型
ブラケット97の長手側面97aに平行に支持され、制
御部12の制御に基づくツインロッドシリンダ103の
駆動による移動部104の昇降運動に伴って当該移動部
104と一体に昇降運動するように構成されている。
【0100】また、ディスペンサ99は、その先端のノ
ズル99aにてバインダ塗布量を調整可能になってお
り、均一なバインダの塗布が可能になっている。
【0101】以上のように構成されたバインダ塗布部5
によれば、図14に示すように、制御部12の制御に基
づいてスライドプレート93がロッドレスシリンダ95
の駆動により、LMガイド92のガイドラインに沿って
裏銅板BCが載置された保持部16a1 に向けて(z3
方向)に移動する。この移動により保持部16a1 の上
方にディスペンサ支持部100に支持されたディスペン
サ99が到達すると、制御部12の制御に応じてツイン
ロッドシリンダ103が下方移動してディスペンサ99
が下降し、その先端のノズル99aが保持部16a1 に
保持された裏銅板BC表面に接触する。
【0102】このとき、制御部12は、ディスペンサ9
9のノズル99aが裏銅板BCの所定位置(例えば、中
央部分の長手方向に沿った2カ所)に存在しているか否
かを判断しており、存在していないと判断されれば、ロ
ッドレスシリンダ95やツインロッドシリンダ103を
駆動制御するとともに、必要に応じてロータリーアクチ
ュエータ101を駆動制御してディスペンサ99を所定
の方向へスイングしさせることにより、そのノズル99
aの位置を第1の所定位置に到達させる。
【0103】そして、ディスペンサ99を介して第1の
所定位置へのバインダbの塗布が行われれる。以下、再
度ロッドレスシリンダ95やツインロッドシリンダ10
3の駆動制御およびロータリーアクチュエータ101の
駆動制御が行われてディスペンサ99のノズル99aの
位置を第2の所定位置に到達させて、バインダbの塗布
処理が行われる。
【0104】このようにして、保持部16a1 に保持さ
れた裏銅板BCの所定位置に対する2カ所のバインダ塗
布処理が終了すると、保持・搬送部3のロータリーテー
ブル15が約45°回転してバインダが塗布された裏銅
板BCを保持する保持部16a1 はセラミックス基板マ
ウント部6に対向する位置まで回転移動する。
【0105】セラミックス基板マウント部6は、裏銅板
BCをセラミックス基板CPに置換すれば図6〜図7の
説明した裏銅板供給部4と略同等の構成であるため、そ
の説明は省略し、その動作のみを図15を用いて説明す
る。なお、図8と同等の動作については、その説明を省
略又は簡略化する。
【0106】セラミックス基板マウント部6の収納部6
0の各マガジンユニット67aおよび67bには、図6
と同様にセラミックス基板CP(その表裏面の面積は裏
銅板BCの表裏面の面積より若干大きい)がそれぞれ収
納されている。
【0107】このとき、セラミックス基板マウント部6
の搬送供給部61によれば、図15に示すように、当該
搬送供給部61におけるツインロッドシリンダ83の下
方移動および上方移動により、マガジンユニット67b
の収納箱70から突出された最上部のセラミックス基板
CPが分離されると、搬送供給部61のロッドレスシリ
ンダ81は、制御部12の制御に応じて移動機構および
吸着搬送ヘッド支持部84を一体に保持部16a1 に向
けて水平移動させる。
【0108】そして、保持部16a1 に保持された裏銅
板BCの上方に吸着搬送ヘッド支持部84の吸着ヘッド
85、85に吸着されたセラミックス基板CPが到達
し、セラミックス基板CPの裏面における裏銅板BCマ
ウント領域と実際の裏銅板BCとが対向した時(例えば
裏銅板BCの中心位置とセラミックス基板CPの中心位
置とが一致した時)、搬送供給部61は、制御部12の
制御に応じたツインロッドシリンダ83の下方移動によ
り吸着搬送ヘッド支持部84を下降させ、吸着搬送ヘッ
ド支持部84の吸着ヘッド85、85に吸着されたセラ
ミックス基板CPをバインダb、bが塗布された裏銅板
BC上にマウント(仮付け)する。
【0109】このとき、裏銅板供給部4の場合と同様
に、変位センサ86および接触子87の動作に基づく制
御部12の良否判定処理により、セラミックス基板CP
の許容範囲を越える反りが発生したセラミックス基板や
同時に吸着搬送された複数枚のセラミックス基板等、不
良品と判定されたセラミックス基板CPがマウントして
裏銅板BCに張り付けられた場合には、そのような裏銅
板BCを含むセラミックス基板CPは、所定の排出位置
に排出されるため、不良品と判定されたセラミックス基
板CPに対して表銅板マウント処理を行う危険性が回避
される。
【0110】以上述べたような搬送供給部61による収
納部60のマガジンユニット67bから保持部16a1
に保持された裏銅板BCへのセラミックス基板CP(良
品)のマウント処理が終了すると、保持部16a1 によ
り裏銅板BCが張り付けられたセラミックス基板CPが
保持された状態で、保持・搬送部3のロータリーテーブ
ル15が約45°回転して当該裏銅板BCがマウントさ
れたセラミックス基板(以下、セラミックス基板CPb
とする)はバインダ塗布部7に対向する位置まで回転移
動する。
【0111】バインダ塗布部7は、裏銅板BCをセラミ
ックス基板CPb に置換すれば図13で説明したバイン
ダ塗布部5と略同等の構成であるため、その説明は省略
し、その動作のみを図16を用いて説明する。なお、図
14と同等の動作については、その説明を省略又は簡略
化する。
【0112】すなわち、バインダ塗布部7によれば、図
16に示すように、制御部12およびロッドレスシリン
ダ95の処理によりスライドプレート93がセラミック
ス基板CPb が載置された保持部16a1 に向けて移動
し、保持部16a1 の上方にディスペンサ99が到達す
ると、制御部12およびツインロッドシリンダ103の
処理によりディスペンサ99が下降してノズル99aが
保持部16a1 に保持されたセラミックス基板CPb 表
面に接触する。
【0113】そして、制御部12、ロッドレスシリンダ
95、ツインロッドシリンダ103、およびロータリー
アクチュエータ101等の動作処理により、ディスペン
サ99のノズル99aの位置を第1の所定位置および第
2の所定位置(例えば、セラミックス基板CPb 表面に
おける表銅板マウント領域R内の中央部分の長手方向に
沿った2カ所)に到達させてバインダbの塗布処理が行
われる。
【0114】このようにして、保持部16a1 に保持さ
れたセラミックス基板CPb の表面上の表銅板マウント
領域R内の所定位置に対する2カ所のバインダ塗布処理
が終了すると、保持・搬送部3のロータリーテーブル1
5が約45°回転してバインダが塗布されたセラミック
ス基板CPb を保持する保持部16a1 は表銅板マウン
ト部8に対向する位置まで回転移動する。
【0115】表銅板マウント部8は、図6に示した収納
部(但し、裏銅板BCを表銅板FCに置換する)60
と、この収納部60により収納された表銅板FCを1枚
ずつ吸着して取り出し、この取り出した表銅板FCを搬
送して保持部16a9 に1次マウントする1次ヘッド部
110および保持部16a9 に1次マウントされた表銅
板FCを吸着して搬送し、ロータリーテーブル15の保
持部16a9 に対向する保持部16a1 に載置されたバ
インダが塗布されたセラミックス基板CPb 上へマウン
トする2次ヘッド部111を有する搬送マウント部11
2とを備えている。
【0116】なお、表銅板FCは、様々な回路を構成す
るために、通常複数の回路パターンから構成されている
が、本実施形態では、複数の回路パターンをブリッジ部
を介して結合して一体化しており、最終的にDBC法を
用いて回路基板が製造された後でこのブリッジ部を除去
することにより、複数の回路パターンを有する回路基板
を得るようになっている(説明および図面上において
は、簡単化のため、「表銅板」と板状部材として示して
いる)。
【0117】搬送マウント部112は、図17および図
18に示すように、ベース部2の上面に対して直立状に
設置されたチャンネル構造のスタンド113と、このス
タンド113の上端部に設置され、マガジンユニット6
7bの収納箱70に収納された表銅板FCの中心位置と
保持部16a9 の中心位置とを結ぶ直線に平行であり、
少なくとも収納箱70の上方からロータリーテーブル1
5の表銅板マウント部8に近接かつ対向する保持部16
a1 の上方まで延びるガイドラインを有するガイドライ
ンを有するLMガイド114とを備え、このLMガイド
114におけるマガジンユニット67b側に1次ヘッド
部110がガイドラインに沿ってスライド自在に取り付
けられ、当該LMガイド114におけるロータリーテー
ブル15側に2次ヘッド部111がガイドラインに沿っ
てスライド自在に取り付けられている。
【0118】スタンド113は、1次ヘッド部110お
よび2次ヘッド部111のスライド方向が保持部16a
1 に向かう方向(図18におけるz5 方向)および離れ
る方向(図18におけるz6 方向)に一致するようにベ
ース部2の上面に配設されている。
【0119】1次ヘッド部110は、LMガイド114
のガイドラインに沿って水平移動する移動機構115に
取り付けられたツインロッドシリンダ116と、このツ
インロッドシリンダ116の駆動により上下動する吸着
搬送ヘッド支持部117と、この吸着搬送ヘッド支持部
117に対して垂下状に取り付けられた表銅板FCを吸
着可能な2本の吸着ヘッド118、118とを備えてい
る。
【0120】2次ヘッド部111は、1次ヘッド部11
0と同様に、LMガイド114のガイドラインに沿って
水平移動する移動機構119に取り付けられたツインロ
ッドシリンダ120と、このツインロッドシリンダ12
0の駆動により上下動する吸着搬送ヘッド支持部121
と、この吸着搬送ヘッド支持部121に対してボルト等
で垂下状に取り付けられた表銅板FCを吸着可能な2本
の吸着ヘッド122、122とを備えている。
【0121】LMガイド114のマガジンユニット67
b側端部には、1次ヘッド部110の止まり精度確保の
ために当該1次ヘッド部110のマガジンユニット67
b側へのスライドに基づく衝撃を吸収するためのショッ
クアブソーバ123が設けられ、また、LMガイド11
4のロータリーテーブル15側端部には、2次ヘッド部
111の止まり精度確保のために当該2次ヘッド部11
0のロータリーテーブル15側へのスライドに基づく衝
撃を吸収するためのショックアブソーバ124が設けら
れている。
【0122】以上のように構成された表銅板マウント部
8によれば、図18に示すように、制御部12の制御に
応じた移動機構115のLMガイド114に沿ったスラ
イド移動により、1次ヘッド部110の吸着搬送ヘッド
支持部117をマガジンユニット67b側に移動させ
て、当該マガジンユニット67bの収納箱70に収納さ
れた表銅板FCの上方に吸着搬送ヘッド支持部117の
吸着ヘッド118、118が到達した時、ツインロッド
シリンダ116の下方移動により吸着搬送ヘッド支持部
117を下降させる。
【0123】このとき、マガジンユニット67bにおい
ては、エレベータ機構73の駆動により収納箱70内の
全ての裏銅板BCが上昇し、その最上部の表銅板FCの
みが収納箱70から突出(排出)されているため、吸着
搬送ヘッド支持部117の吸着ヘッド118、118に
より収納箱70から突出された最上部の表銅板FCを吸
着し、ツインロッドシリンダ116の上方移動により吸
着搬送ヘッド支持部117を上昇させて当該最上部の表
銅板FCを分離する。
【0124】このようにしてツインロッドシリンダ11
6の上方移動により表銅板FCをマガジンユニット67
bから分離して、その表銅板FCを吸着した吸着搬送ヘ
ッド支持部117が所定の高さまで上昇すると、1次ヘ
ッド部110の移動機構115は、制御部12の制御に
応じて吸着搬送ヘッド支持部117をLMガイド114
のガイドラインを介して保持部16a9 に向けて水平移
動させる。保持部16a9 の上方に吸着搬送ヘッド支持
部117の吸着ヘッド118、118に吸着された表銅
板FCが到達した時、搬送マウント部112は、制御部
12の制御に応じたツインロッドシリンダ116の下方
移動により吸着搬送ヘッド支持部117を下降させ、吸
着搬送ヘッド支持部117の吸着ヘッド118、118
に吸着された表銅板FCを保持部16a9 におけるワー
ク保持板21上に載置(1次マウント)する。
【0125】続いて、搬送マウント部112は、制御部
12の制御に応じた移動機構119のLMガイド114
に沿ったスライド移動により、2次ヘッド部111の吸
着搬送ヘッド支持部121を保持部16a9 側に移動さ
せて、当該保持部16a9 に1次マウントされた表銅板
FCの上方に吸着搬送ヘッド支持部121の吸着ヘッド
122、122が到達した時、ツインロッドシリンダ1
20の下方移動により吸着搬送ヘッド支持部121を下
降させ、その吸着搬送ヘッド支持部121の吸着ヘッド
122、122により保持部16a9 に1次マウントさ
れた表銅板FCを吸着し、ツインロッドシリンダ120
の上方移動により吸着搬送ヘッド支持部121を上昇さ
せて当該表銅板FCを分離する。
【0126】ツインロッドシリンダ120の上方移動に
より表銅板FCを保持部16a9 から分離して、その表
銅板FCを吸着した吸着搬送ヘッド支持部121が所定
の高さまで上昇すると、2次ヘッド部111の移動機構
119は、制御部12の制御に応じて吸着搬送ヘッド支
持部121をLMガイド114のガイドラインを介して
ロータリーテーブル15上の保持部16a1 に向けて水
平移動させる。保持部16a1 に保持されたセラミック
ス基板CPb の上方に吸着搬送ヘッド支持部117の吸
着ヘッド118、118に吸着された表銅板FCが到達
し、セラミックス基板CPb 表面における表銅板FCマ
ウント領域Rと実際の表銅板FCとが対向した時(例え
ば表銅板FCの中心位置とセラミックス基板CPb の中
心位置とが一致した時)、搬送マウント部112は、制
御部12の制御に応じたツインロッドシリンダ120の
下方移動により吸着搬送ヘッド支持部121を下降さ
せ、吸着搬送ヘッド支持部121の吸着ヘッド122、
122に吸着された表銅板FCを表面にバインダb、b
が塗布されたセラミックス基板CPb 表面上の表銅板マ
ウント領域Rに載置(2次マウント)して仮付けする。
【0127】以上述べたような1次ヘッド部110およ
び2次ヘッド部111における2段階のマウント動作に
より、収納部60のマガジンユニット67bから保持部
16a1 に保持されたセラミックス基板CPb の表面の
表銅板マウント領域Rへの表銅板FCのマウント処理が
終了すると、保持部16a1 により、裏銅板BCおよび
表銅板FCがマウントされたセラミックス回路基板CP
f が保持された状態で、保持・搬送部3のロータリーテ
ーブル15が約45°回転して当該セラミックス回路基
板CPf は表銅板ズレ検査部9に対向する位置まで回転
移動する。
【0128】表銅板ズレ検査部9は、図19に示すよう
に、ベース部2の上面に対して直立状に設置され、当該
ベース2上面に対して垂直に延びるポール部130aを
有するスタンド130と、このスタンド130のポール
部130a上端部に対してベース部2上面に平行に取り
付けられた第1の支持バー131と、ポール部130a
におけるベース部2上面から所定の高さ部分に対して第
1の支持バー131に平行に取り付けられた第2の支持
バー132とを備えている。
【0129】第1の支持バー131の先端部と第2の支
持バー132の先端部との間には、ポール部130aに
平行に支持ポール133が設置されており、この支持ポ
ール133の上方部分には、当該支持ポール133に対
して昇降自在および当該支持ポール133を中心に回転
自在にCCDカメラ支持部134が設けられている。そ
して、このCCDカメラ支持部134のロータリーテー
ブル15側の側面には、撮像用のCCDカメラ135が
その撮像レンズが鉛直下側(ベース面2側)を向くよう
に配設されている。
【0130】CCDカメラ135は図示しない駆動回路
を介して制御部12に接続されており、制御部12の制
御に基づく駆動回路の駆動により画像を撮像するように
なっている。また、CCDカメラ135をCCDカメラ
支持部134と一体に支持ポール133を中心に回転さ
せたり、あるいは支持ポール133に沿って昇降させる
ことにより、CCDカメラ135の撮像位置の調整を行
うことが可能になっている。
【0131】また、スタンド130は、CCDカメラ1
35の撮像レンズの中心位置が表銅板ズレ検査部9に対
向する保持部(現在は保持部16a1 )の中心位置と一
致するようにベース板2の上面に配設されている。
【0132】一方、支持ポール133の下方部分には、
当該支持ポール133に対して昇降自在および当該支持
ポール133を中心に回転自在に撮像用板状照明支持部
136が設けられており、この撮像用板状照明支持部1
36のロータリーテーブル15側の側面には、鉛直下方
を照明する板状照明137がCCDカメラ135の撮像
レンズに対向するように配設されている。この板状照明
137には図示しない照明用電源部が接続され、また、
板状照明137の中心は、CCDカメラ135の撮像レ
ンズの中心位置と一致している。さらに、板状照明13
7を板状照明支持部136と一体に支持ポール133を
中心に回転させたり、あるいは支持ポール133に沿っ
て昇降させることにより、板状照明137が照明する位
置の調整を行うことが可能になっている。
【0133】板状照明137の中央部分には、CCDカ
メラ135の撮像レンズの径よりも長い径を有する孔部
138が設けられており、CCDカメラ135は、制御
部12の制御に基づく駆動回路の駆動に応じて、孔部1
38を介して板状照明137に照らされた保持部16a
1 にマウントされたセラミックス回路基板CPf を撮像
するように構成されている。このとき、撮像された画像
は制御部12に送られ、当該制御部12は、撮像された
画像信号に対して2値化処理等の画像処理を行うように
なっている。
【0134】以上のように構成された表銅板ズレ検査部
9によれば、図19に示すように、表銅板ズレ検査部9
に対向する位置まで搬送されてきた保持部16a1 にマ
ウントされたセラミックス回路基板CPf を、予め最適
な位置に調整された板状照明137が照らす。そして、
板状照明137によりが照らされた状態において、制御
部12の制御に応じて駆動部が駆動し、予め最適な位置
に調整されたCCDカメラ135がセラミックス回路基
板CPf の表面を撮像する。このCCDカメラ135に
撮像されたセラミックス回路基板CPf の表面の画像デ
ータは制御部12に送られる。
【0135】制御部12は、送られたセラミックス回路
基板CPf の表面の画像データに基づいて表銅板FCが
セラミックス基板CPb 表面の表銅板マウント領域Rに
対して正確にマウントされたか、換言すれば、表銅板F
Cのマウント位置がセラミックス基板CPb 表面の表銅
板マウント領域Rに対してズレているか否かを判断す
る。
【0136】すなわち、制御部12は、送られた画像デ
ータを所定の閾値レベルに基づいて2値化処理し、セラ
ミックス基板CPb と表銅板FCとの間の画像領域のみ
を抽出した2値化画像I1 を求める。
【0137】図20(a)は、表銅板FCがセラミック
ス基板CPb の表銅板マウント領域Rに正確にマウント
されている場合における制御部12の処理により求めら
れた2値化画像I1 を概念的に示す図である。このと
き、制御部12は、2値化画像I1 において所定の垂直
計測線に交叉する2点a、b間の長さlabおよび所定の
水平計測線に交叉する2点c、d間の長さlcdを演算す
る。そして、制御部12は、予めメモリに保持された表
銅板マウント領域Rの長手側エッジとセラミックス基板
CPb の表面の長辺との間の長さ(寸法)L1 および表
銅板マウント領域Rの短手側エッジとセラミックス基板
CPb の表面の短辺との間の長さ(寸法)L2 と、求め
られたlabおよびlcdとを比較する。
【0138】今、表銅板FCはセラミックス回路基板C
Pb の表銅板マウント領域Rに正確にマウントされてい
るため、この比較の結果、|L1 −lab|≦Lthおよび
|L2 −lcd|≦Lthとなり(但し、Lthは、表銅板F
Cと表銅板マウント領域Rとの間における許容できる最
小限度の値)、制御部12は、撮像したセラミックス回
路基板CPf を良品と判定する。
【0139】一方、図20(b)は、表銅板FCがセラ
ミックス基板CPb の表銅板マウント領域Rに不正確に
マウントされている場合における制御部12の処理によ
り求められた2値化画像I1'を概念的に示す図である。
【0140】このとき、制御部12は、同様の処理によ
り求められた2値化画像I1 における所定の垂直計測線
に交叉する2点e、f間の長さlefおよび所定の水平計
測線に交叉する2点g、h間の長さlghとL1 およびL
2 とを比較する。
【0141】この比較の結果、|L1 −lef|>Lthお
よび|L2 −lgh|>Lthであるため、制御部12は、
撮像したセラミックス回路基板CPf を不良品と判定す
る。
【0142】このように、制御部12は、CCDカメラ
135により撮像されたセラミックス回路基板CPf に
係わる画像データに基づいて上述した2値化処理等の画
像処理を行うことにより、保持部16a1 にマウントさ
れたセラミックス回路基板CPf の表銅板FCのマウン
ト位置に係わる良否判定を自動的に行う。そして、制御
部12は、良否判定の終了後に保持・搬送部3を駆動制
御する。この結果、保持・搬送部3のロータリーテーブ
ル15が約45°回転してセラミックス回路基板CPf
は搬送・段積部10に対向する位置まで回転移動する。
【0143】搬送・段積部10は、図21に示すよう
に、ロータリーテーブル15の保持部16a1 に保持さ
れたセラミックス回路基板CPf (以下、ワークWと呼
ぶ)をチャックして搬送する搬送部140と、この搬送
部140により搬送されてきた良品ワークWを段積して
収納し、後工程であるDBC工程に搬送する良品段積収
納部141と、搬送部140により搬送されてきた不良
品ワークWを収納し、所定の排出位置へ搬送する不良品
搬送部142とを備えている。
【0144】搬送部140は、ロータリーテーブル15
の保持部16a1 に保持されたセラミックス回路基板C
Pf をチャックするためのチャックヘッド145と、こ
のチャックヘッド145を昇降自在(z方向に沿って上
下動自在)に支持する支持部146と、この支持部14
6を水平面(図中x−y平面)において移動自在に支持
するx−yロボット147とを備えている。
【0145】チャックヘッド145は、市販されている
通常のエアシリンダタイプのチャックヘッド、すなわ
ち、エアシリンダにより駆動機構(例えば、アーム機
構、クロスローラ機構、ピニオンギヤ機構)を駆動させ
て指部(チャック部)を開閉させる方式のチャックヘッ
ドである。
【0146】例えば、図22(a)に示すアーム機構方
式のチャックヘッド145Aは、エアシリンダ部を含む
アーム駆動機構150を内蔵する筐体151と、この筐
体151の下面に互いに平行に突出し、かつ駆動機構に
機械的に連結されたペアの指部(チャック部)152、
152とを備えている。
【0147】アーム駆動機構150は、エア供給用のエ
アポート155、155と、このエアポート155、1
55により供給されるエアに基づいて作動するスプリン
グ156およびピストン157を有するエアシリンダ部
158と、このエアシリンダ部158のピストン157
に機械的に結合され、当該ピストン157の往復運動に
より両端部160a、160bが支点160cを中心に
互いに近接する方向および互いに離間する方向へスイン
グするアーム160と、このアーム160の両端部16
0a、160bにそれぞれ係合され、当該アーム両端部
160a、160bのスイングにより互いに近接する方
向および互いに離間する方向へ移動する作動軸161、
161とを備えており、この作動軸161、161に連
結されたチャック部152、152は、当該作動軸16
1、161の移動に対応して互いに近接する方向および
互いに離間する方向へ移動して、チャック部152、1
52の間に位置したワークを把持および放出するように
なっている。
【0148】図22(b)に示すクロスローラ方式のチ
ャックヘッド145Bは、アーム両端部160a、16
0bのスイングに基づく作動軸161、161の移動に
よりチャック部152、152をクロスローラ163を
介して互いに近接する方向および離間する方向へ移動さ
せて、チャック部152、152の間に位置したワーク
を把持および放出するようになっており、この他の構成
は、アーム機構方式のチャックヘッド145Aと同様で
ある。
【0149】図22(c)に示すピニオンギヤ機構方式
(ベアリング無し)のチャックヘッド145Cは、エア
シリンダ部を含むピニオンギヤ駆動機構165を内蔵す
る筐体151と、この筐体151の下面に互いに平行に
突出し、かつピニオンギヤ駆動機構165に機械的に連
結されたペアの指部(チャック部)152、152とを
備えている。
【0150】ピニオンギヤ駆動機構165は、上述した
エアシリンダ部158と、このエアシリンダ部158の
ピストン157のチャック部側の先端部におけるチャッ
ク部152、152に対向する両側面に刻設されたラッ
ク部168、168と、このラック部168、168に
それぞれ螺合されたピニオンギヤ169、169とを備
え、チャック部152、152の上部には、このピニオ
ンギヤ169、169のチャック部側下部に螺合接続さ
れたラック部170、170がチャック部152、15
2の移動方向に沿って配設されている。このようなピニ
オンギヤ駆動機構165を含むチャックヘッド145C
によれば、ピストン157の往復運動によりラック部1
68、168に螺合されたピニオンギヤ169、169
が回転し、このピニオンギヤ169、169の回転に応
じて、当該ピニオンギヤ169、169に螺合されたラ
ック部170、170を含むチャック部152、152
が互いに近接する方向および互いに離間する方向へ移動
することにより、チャック部152、152の間に位置
したワークを把持および放出するようになっている。
【0151】また、図22(d)に示すピニオンギヤ機
構方式(ベアリング有り)のチャックヘッド145D
は、両チャック部152、152に対してベアリング1
71を介して当該チャック部152、152の移動方向
に沿って貫設されたガイドロック172を有しており、
ピニオンギヤ169、169の回転に応じてそのピニオ
ンギヤ169、169に螺合されたラック部170、1
70を含むチャック部152、152がガイドロック1
72に沿って互いに近接する方向および互いに離間する
方向へ移動することにより、チャック部152、152
の間に位置したワークを把持および放出するようになっ
ている。
【0152】本実施形態におけるチャックヘッド145
は、例えば上述したチックヘッド145A〜145Dの
内の何れか1つの構成を有している。
【0153】また、チャックヘッド145には、下方か
らの光を下方側へ反射させる反射板173、173(図
21においては図示せず、後掲図25参照)が設置され
ている。
【0154】支持部146は、x−yロボット147に
プレート175を介して取り付けられた薄型シリンダ1
76を有し、この薄型シリンダ176の駆動力でチャッ
クヘッド145を昇降移動させるように構成されてい
る。
【0155】良品段積収納部141は、図23に示すよ
うに、高精度を確保可能な鋼材により形成され、その長
手側の側フレーム180aがベース部2上面に直交する
ように当該ベース部2上面に立設されたL型ブラケット
180と、このL型ブラケット180のベース部2上面
に取り付けられたベース面180bに対してガイドライ
ンが直交するように側フレーム180aに設けられたL
Mガイド181と、このLMガイド181のガイドライ
ンに沿って側フレーム180aに配設された雄ねじ部を
有するボールねじ182と、LMガイド181のガイド
部分に係合され、かつボールねじ182の雌ねじ部に連
結されたスライドプレート183と、スライドプレート
183に対してブラケット184を介して取り付けられ
た良品ワークW受取り用の受取りコンベア185とを備
えている。この受取りコンベア185は、そのコンベア
面がベース部2上面に沿って水平になるように配置され
ており、両端のベルト車の間のコンベアベルトを図中z
7 方向に向けて循環させることにより、コンベアベルト
上に載置された良品ワークWを搬送するようになってい
る。
【0156】そして、良品段積収納部141によれば、
受取りコンベア185のスライドプレート183側とは
反対側のコンベアベルト端部に連接して接続ローラ部1
86が配設され、この接続ローラ部186は、受取りコ
ンベア185のコンベアベルト上面(良品ワークW載置
面、以下、コンベア面ともいう)と平行なコンベア面を
有する良品セラミックス回路基板CPf 収納および後工
程に対する搬送用の収納・搬送コンベア187に連接し
ている。
【0157】そして、受取りコンベア185は制御部1
2に接続された図示しない駆動部の駆動によりコンベア
面に載置された良品ワークWを接続ローラ部186を介
して収納・搬送コンベア187へ運搬可能になってい
る。
【0158】なお、収納・搬送コンベア187の良品セ
ラミックス回路基板CPf の搬送方向(図中z7 方向)
におけるコンベアベルトのスケールは、受取りコンベア
185の搬送方向におけるコンベアベルトのスケールよ
りも十分長くなっており、多数の良品ワークWを収納可
能になっている。
【0159】一方、良品段積収納部141は、ボールね
じ182にプーリーベルトドライブ190を介して連結
され、そのリバーシブルな回転駆動により該プーリーベ
ルトドライブ190を介してボールねじ182のオねじ
部を回転させてメねじ部を上昇および下降運動させる上
下動モータ(リバーシブルモータ)191と、側フレー
ム180aの上端部に取り付けられ、上下動モータ19
1の駆動に基づくメねじ部の上昇運動における到達点
(上昇端)を検知する上昇端検知センサ192と、側フ
レーム180aの途中に取り付けられ、上下動モータ1
91の駆動に基づくメねじ部の下降運動における到達点
(下降端)を検知する下降端検知センサ193とを備え
ており、上下動モータ191、上昇端検知センサ192
および下降端検知センサ193は制御部12に接続され
ている。
【0160】上昇端検知センサ192は、メねじ部の上
昇運動に応じてスライドプレート183と一体に受取り
コンベア185が上昇し、そのコンベア面の高さが収納
・搬送コンベア187のコンベア面の高さと同一となっ
たときに制御部12に上昇端検知信号を送信するように
なっている。このとき、制御部12は、送られた上昇端
検知信号に応じて上下動モータ191の駆動を停止させ
るようになっている。
【0161】下降端検知センサ193は、メねじ部の下
降運動に応じてスライドプレート183と一体に受取り
コンベア185が下降してそのコンベア面が所定の高さ
Hmin に到達したときに検知信号を制御部12に対して
送信するようになっている。制御部12は、送られた下
降端検知信号に応じて上下動モータ191を介してボー
ルねじ182の回転駆動を制御してスライドプレート1
83と一体に受取りコンベア185を自動的に上昇させ
るようになっている。
【0162】また、良品段積収納部141は、受取りコ
ンベア185に取り付けられたワーク段積センサ195
を備えている。このワーク段積センサ195は、上述し
た下降端検知信号に応じた制御部12の処理により上昇
してくる受取りコンベア185のコンベア面の高さを検
知し、その高さが予め定められた良品ワークWの受取り
に適した高さ(ワーク受取り高さH1 ;例えば、上述し
た上昇端よりも若干低い高さ)に到達したときに受取り
可能検知信号を制御部12に対して送信するようになっ
ている。制御部12は、送られた受取り可能検知信号に
応じて搬送部140の支持部146およびx−yロボッ
ト147を駆動させてチャックヘッド145を移動さ
せ、ワークW搬送処理を実行するように構成されてい
る。
【0163】また、ワーク段積センサ195は、受取り
コンベア185のコンベア面の幅方向(図中z8 方向)
に最大限のワークW(例えば、5個のワークW)が載置
されたことを検出し、ワーク段積実行信号を制御部12
に対して送るようになっている。制御部12は、送られ
たワーク段積実行信号に応じて上下動モータ191を介
してボールねじ182の回転駆動を制御して、スライド
プレート183と一体に受取りコンベア185をワーク
Wの厚さ分だけ自動的に下降させるようになっている。
【0164】接続ローラ部186は、図24に示すよう
に、受取りコンベア185のコンベアベルトに係合し、
そのコンベアベルトの循環(図中2点鎖線で示す)に連
動して回転するドライブローラ200と、収納・搬送コ
ンベア187のコンベアベルトに係合するドライブロー
ラ201と、ドライブローラ200とドライブローラ2
01とに巻き掛けられたベルト202と、ドライブロー
ラ200、ドライブローラ201およびベルト202に
接するように受取り用コンベア185と収納・搬送コン
ベア187との間に並設された複数の接続ローラ203
…203とを備えている。すなわち、接続ローラ部18
6によれば、受取り用コンベア185のコンベアベルト
の循環によりドライブローラ200を介してベルト20
2が回転し、このベルト202の回転に連動して接続ロ
ーラ203…203が回転するとともに、ドライブロー
ラ201を介して収納・搬送コンベア187のコンベア
ベルトが循環するようになっている。
【0165】また、収納・搬送コンベア187の受取り
コンベア185側の端部には、収納・搬送コンベア18
7の間欠運転を制御するための透過型ファイバーセンサ
204が取り付けられ、その収納・搬送コンベア187
のワーク搬送側端部には、収納・搬送コンベア187の
コンベアベルト上に良品ワークWが満載されたことを検
出する満載検出センサ205が取り付けられている。
【0166】不良品搬送部142は、図示しない搬送コ
ンベアを有し、この搬送コンベアに載置された不良品ワ
ークWを搬送コンベアの循環駆動により所定の排出位置
へ排出するように構成されている。
【0167】裏銅板ズレ検査部11は、図25に示すよ
うに、ベース部2の上面に対して直立状に設置され、当
該ベース2上面に対して垂直に延びるポール210と、
このポール210におけるベース部2上面から所定の高
さ部分に対して昇降自在および当該ポール210を中心
に回転自在に取り付けられたCCDカメラ支持部211
と、このCCDカメラ支持部211に対してその撮像レ
ンズが裏銅板ズレ検査部11に対向する保持部(図2に
おいては保持部16a2 )に対向するように取り付けら
れた撮像用のCCDカメラ212とを備えている。
【0168】CCDカメラ212は図示しない駆動回路
を介して制御部12に接続されており、制御部12の制
御に基づく駆動回路の駆動により画像を撮像するように
なっている。また、CCDカメラ221をCCDカメラ
支持部211と一体にポール210を中心に回転させた
り、あるいはポール210に沿って昇降させることによ
り、CCDカメラ212の撮像位置の調整を行うことが
可能になっている。
【0169】なお、ポール210は、裏銅板ズレ検査工
程においてx−yロボット147の駆動に基づいてチャ
ックヘッド145が裏銅板ズレ検査部11に向かって移
動してきた際に、そのチャックヘッド145にチャック
されたワークWの中心位置がCCDカメラ212の撮像
レンズの中心位置と対向するように、ベース板2の上面
に配設されている。
【0170】一方、裏銅板ズレ検査部11は、ポール2
10の上端部に昇降自在および当該ポール210を中心
に回転自在に取り付けられたリング状照明支持部213
と、このリング状照明支持部213に取り付けられたワ
ークWにおける裏銅板BCのマウント部分を照明する暗
視野照明用のリング状照明214と、このリング状照明
214に接続された当該リング状照明駆動用の電源部2
15とを備えている。
【0171】なお、リング状照明214の開口中心は、
CCDカメラ212の撮像レンズの中心位置と一致して
いる。さらに、リング状照明214をリング状照明支持
部213と一体にポール210を中心に回転させたり、
あるいはポール210に沿って昇降させることにより、
リング状照明214が照明する位置の調整を行うことが
可能になっている。
【0172】ところで、上述したように、チャックヘッ
ド145の筐体151部分のチャック部152側端部に
は、当該チャックヘッド145にチャックされたワーク
Wの表面側(短手側エッジ部分の表面側)に反射板17
3、173がブラケット215を介してそれぞれ取り付
けられている。
【0173】この反射板173、173は、その反射面
がリング状照明214の照射面と任意の角度を持って対
向するように配置されており、チャックヘッド145に
チャックされたままの状態においてワークWに対する裏
銅板BCの実際のマウント位置と裏銅板マウント領域と
のズレを検出可能にする部材である。
【0174】すなわち、反射板173、173は、リン
グ状照明214から照射された照明光を反射してワーク
Wの輪郭(セラミックス回路基板自体のエッジ部分)お
よびその周辺部分(背景部分)を表面側から照射するこ
とにより、ワークWの背景部分と裏銅板マウント領域と
を略同様の明るさに設定し、そのワークWの裏面側にお
ける輪郭を強調するように構成されており、当該ワーク
Wの輪郭と裏銅板BCとの間の領域を抽出可能になって
いる。
【0175】なお、反射板173、173のリング状照
明214に対する対向角度(反射角度)は、所望の角度
に固定可能であり、ワークW自体の影等の影響が最も少
なく、最大限にワークWの輪郭を強調できる角度に設定
することができるようになっている。
【0176】裏銅板ズレ検査部11によれば、CCDカ
メラ212は、制御部12の制御に基づく駆動回路の駆
動に応じて、リング状照明214の照明光および反射板
173、173を介して反射された反射光により照られ
たワークWを撮像するように構成されている。このと
き、撮像された画像は制御部12に送られ、当該制御部
12は、撮像された画像信号に対して2値化処理等の画
像処理を行うようになっている。
【0177】以上のように構成された搬送・段積部10
および裏銅板ズレ検査部11によれば、図21に示すよ
うに、制御部12の制御に基づいてx−yロボット14
7を駆動させて支持部146を水平面(x−y平面)に
おいて移動させることにより、支持部146のチャック
ヘッド145を搬送・段積部10に対向する位置まで搬
送されてきた保持部16a1 に向けて移動させる。そし
て、保持部16a9 にマウントされたセラミックス回路
基板(ワークW)の上方にチャックヘッド145が到達
した時、支持部146の薄型シリンダ176の駆動によ
りチャックヘッド145を下降させ、そのワークWを当
該チャックヘッド145のチャック部152、152の
間隔内に位置させる。次いで、制御部12の制御に応じ
た駆動機構(アーム駆動機構150、ピニオンギヤ駆動
機構165)の駆動によりチャック部152、152を
互いに近接するように平行移動させてワークWの長手側
の対向する両側面をチャックして当該ワークWを保持す
る(図21参照)。
【0178】次いで、制御部12の制御に応じて支持部
146の薄型シリンダ176の駆動によりチャックヘッ
ド145を所定の高さ(搬送高さ)まで上昇させる。
【0179】このとき、制御部12は、現在チャックし
ているワークWが表銅板ズレ検査部9における表銅板ズ
レ検査により良品あるいは不良品のどちらに判定されて
いるかを認識する。
【0180】例えば、現在チャックしているワークWが
不良品と判定されている場合には、制御部12は、x−
yロボット147を駆動させて支持部146を水平面
(x−y平面)において移動させることにより、支持部
146のチャックヘッド145を不良品搬送部142へ
向けて移動させる。そして、支持部146のチャックヘ
ッド145が不良品搬送部142の搬送コンベアの上方
に到達した時、支持部146の薄型シリンダ176の駆
動によりチャックヘッド145を下降させ、そのワーク
Wを不良品搬送部142の搬送コンベアに載置する。次
いで、制御部12の制御に応じた駆動機構(アーム駆動
機構150、ピニオンギヤ駆動機構165)の駆動によ
りチャック部152、152を互いに離れるように平行
移動させて、チャックしていた不良品ワークWを不良品
搬送部142の搬送コンベアに供給する。
【0181】このようにして、不良品搬送部142の搬
送コンベアに供給された不良品ワークWは、当該搬送コ
ンベアの循環駆動により所定の排出位置へ排出される。
【0182】一方、現在チャックしているワークWが良
品と判定されている場合には、制御部12は、x−yロ
ボット147を駆動させて支持部146を水平面(x−
y平面)において移動させることにより、支持部146
のチャックヘッド145を裏銅板ズレ検査部11に向け
て移動させる。
【0183】そして、裏銅板ズレ検査部11におけるC
CDカメラ212の撮像レンズの中心位置に対向する位
置にチャックヘッド145にチャックされたワークWの
中心位置が到達した時、x−yロボット147の駆動を
停止させてチャックヘッド145を停止させる。
【0184】このとき、裏銅板ズレ検査部11によれ
ば、図25に示すように、CCDカメラ212の撮像レ
ンズに対向する位置に搬送されたきたチャックヘッド1
45にチャックされたワークWを、その裏面側(裏銅板
BCマウント側)から撮像するようになっている。
【0185】すなわち、チャックヘッド145にチャッ
クされたワークWは、その裏面側から予め最適な位置に
調整されたリング状照明214から暗視野照明である照
明光が照射されており、このリング状照明214の照明
光によりワークW裏面の裏銅板BCが所定の明るさにな
る。一方、リング状照明214の照明光は反射板17
3、173により反射し、この反射光がワークWの背景
部分を表面側から照射しているため、ワークWの背景部
分は、ワークW裏面の裏銅板BCと略同等の明るさにな
っている。
【0186】したがって、CCDカメラ212の撮像レ
ンズ側から見て、ワークWの裏面にマウントされた裏銅
板BCとワークWの背景部分とが略同等の明るさでリン
グ状照明214により照明された状態において、制御部
12の制御に応じて駆動部が駆動し、予め最適な位置に
調整されたCCDカメラ212がワークWを裏面側から
撮像する。
【0187】このとき、ワークWの裏面にマウントされ
た裏銅板BCとワークWの背景部分とが略同等の明るさ
で照明されているため、CCDカメラ212により撮像
された画像データによれば、図26に示すように、ワー
クWの裏面の裏銅板マウント領域R1 が有する画素値と
ワークWの背景領域Rb が有する画素値(これらの画素
値を図中無地により示す)とが略同一となり、かつこの
画素値は他の領域(ワークWの輪郭と裏銅板BCマウン
ト領域との間の画像領域Rs 等)の画素値と異なる値と
なっている。
【0188】そして、CCDカメラ212に撮像された
ワークWの裏面の画像データは制御部12に送られる。
【0189】制御部12は、上述した表銅板位置ズレ検
査と同様に、送られたワークWの裏面の画像データに基
づいて裏銅板BCがワークW(セラミックス回路基板C
P)の裏面の裏銅板マウント領域R1 に対して正確にマ
ウントされたか、換言すれば、裏銅板BCのマウント位
置がワークWの裏面の裏銅板マウント領域R1 に対して
ズレているか否かを判断する。
【0190】すなわち、制御部12は、送られた画像デ
ータを所定の閾値レベルに基づいて2値化処理する。
【0191】このとき、もし、反射板173、173を
用いていなければ、ワークWの背景部分がワークWの裏
面にマウントされた裏銅板BCと略同等の明るさでは照
明されないため、ワークWの裏面の裏銅板マウント領域
R1 の画素値とワークWの背景領域Rb の画素とが異な
るため、図27に示すように、ワークWの背景領域Rb
とワークWの輪郭との境界が不明瞭な、言い換えれば、
ワークWの輪郭が強調されない画像が得られることにな
り、ワークWの輪郭および裏銅板BCマウント領域間の
画像領域Rs を抽出することが困難になる。
【0192】しかしながら、本構成では、反射板17
3、173によりワークWの裏面にマウントされた裏銅
板BCとワークWの背景部分とを略同等の明るさで照明
しているため、ワークWの裏面における裏銅板BCマウ
ント領域R1 とワークWの背景領域Rb の画素値とが略
同一の値であり、ワークWの輪郭と裏銅板BCマウント
領域との間の画像領域Rs とは異なる値であるため、閾
値処理により容易にワークWの輪郭および裏銅板BCマ
ウント領域間の画像領域Rs のみを抽出した2値化画像
I2 を容易に求めることができる。
【0193】そして、制御部12は、抽出された2値化
画像I2 に基づいて、前掲図20(a)および20
(b)を用いて説明した良品・不良品判定処理と略同等
の処理を行うことにより、チャックヘッド145にチャ
ックされたワークWの裏銅板BCのマウント位置に係わ
る良否判定を自動的に行う。
【0194】このとき、制御部12は、現在チャックし
ているワークWが上述した良否判定処理により不良品に
判定された場合には、x−yロボット147を駆動させ
て支持部146のチャックヘッド145を不良品搬送部
142へ向けて移動させ、薄型シリンダ176の駆動に
よるチャックヘッド145の下降によりワークWを不良
品搬送部142の搬送コンベアに載置する。そして、制
御部12の制御に応じたチャックヘッド145の駆動機
構の駆動によりチャック部152、152を互いに離れ
るように平行移動させて、チャックしていた不良品ワー
クWを不良品搬送部142の搬送コンベアに供給する。
この結果、不良品ワークWは搬送コンベアの循環駆動に
より所定の排出位置へ排出される。
【0195】一方、制御部12は、現在チャックしてい
るワークWが上述した良否判定処理により良品に判定さ
れた場合には、x−yロボット147を駆動させて支持
部146のチャックヘッド145を良品段積収納部14
1へ向けて移動させる。そして、図28に示すように、
支持部146のチャックヘッド145が良品段積収納部
141の受取りコンベア185のコンベア面における収
納・搬送コンベア187側およびコンベア面の一側辺側
端部(コンベア面の収納・搬送コンベア187側一コー
ナー部)上方に到達した時、支持部146の薄型シリン
ダ176の駆動によりチャックヘッド145を下降さ
せ、そのワークW(良品ワークW1 )の裏面(裏銅板B
Cの裏面)がワーク受取り高さH1 に到達した時、すな
わち、ワーク受取り高さH1 に位置した受取りコンベア
185のコンベア面における収納・搬送コンベア187
側端部にワークWが載置された時に薄型シリンダ176
の駆動を停止させる。そして、制御部12の制御に応じ
た駆動機構(アーム駆動機構150、ピニオンギヤ駆動
機構165)の駆動によりチャック部152、152を
互いに離れるように平行移動させて、チャックしていた
良品ワークWを受取りコンベア186に供給する。
【0196】続いて、制御部12は、x−yロボット1
47、支持部146およびチャックヘッド145を駆動
制御して、以上の動作を順次搬送・段積部10に対向す
る位置まで回転移動してくるワークWに対して行う。
【0197】このとき、次にチャックヘッド145にチ
ャックされて搬送されてくる良品ワークW2 は、上述し
たx−yロボット147、支持部146およびチャック
ヘッド145の動作により、最初に載置された良品ワー
クW1 に隣接するように受取りコンベア185のコンベ
ア面の収納・搬送コンベア187側端部に載置される。
【0198】このようにして、受取りコンベア185の
コンベア面の収納・搬送コンベア187側端部の幅方向
(z8 方向)に沿って5個(5列)の良品ワークW1 〜
W5が載置されると、ワーク段積センサ195からワー
ク段積実行信号が制御部12に送られる。そして、送ら
れたワーク段積実行信号に応じて制御部12を介して上
下動モータ191およびボールねじ182の回転駆動制
御が行われ、受取りコンベア185は、スライドプレー
ト183と一体にワークWの厚さ分だけ自動的に下降す
る。
【0199】この結果、受取りコンベア185のコンベ
ア面に載置された5列のワークWの表面の高さがワーク
受取り高さH1 に位置する。
【0200】そして、次にチャックヘッド145にチャ
ックされて搬送されてくる良品ワークW6 は、最初に受
取りコンベア185のコンベア面のコーナー部に載置さ
れた良品ワークW1 上に積層状に段積される。
【0201】以下、5列全てに良品ワークWが載置され
る毎にワーク段積センサ195を介して制御部12に基
づく上下動モータ191およびボールねじ182の駆動
制御が行われて受取りコンベア185の下降動作が繰り
返し行われることにより、受取りコンベア185のコン
ベア面に対する良品ワークWの段積処理が行われる。
【0202】上述した段積処理により良品ワークWが複
数段(n段)に積み上げられ、その段積処理に伴って下
降する受取りコンベア185のコンベア面が所定高さH
minに到達したとき、下降端検知センサ193から制御
部12に対して下降端検知信号が送られる。そして、制
御部12により下降端検知信号に応じて上下動モータ1
91を介してボールねじ182の回転駆動が制御され、
受取りコンベア183はスライドプレート183と一体
に自動的に上昇する。
【0203】受取りコンベア185が上昇してそのコン
ベア面の高さが排出コンベア187のコンベア面の高さ
と同一となったとき、上昇端検知センサ192から制御
部12に上昇端検知信号が送信される。この結果、送ら
れた上昇端検知信号に応じた制御部12の動作制御によ
り上下動モータ191の駆動が停止する。
【0204】このとき、制御部12により駆動部を介し
て受取り用コンベア185のコンベアベルトが循環駆動
し、当該受取りコンベア185のコンベア面に段積され
たワークW1〜n は、コンベアベルトの循環移動に伴っ
て収納・搬送コンベア187側(z7 方向)に移動し、
接続ローラ部186の接続ローラ203上に搬送され
る。
【0205】接続ローラ部186の接続ローラ203…
203は、受取り用コンベア185のコンベアベルトの
循環によりドライブローラ200およびベルト202を
介して回転しているため、その接続ローラ203…20
3上に搬送された段積ワークW1〜n は、当該接続ロー
ラ203…203の回転により収納・搬送コンベア18
7へ向けてさらに搬送され、収納・搬送コンベア187
のコンベアベルトの循環移動に伴って収納・搬送コンベ
ア187上に搬送される。
【0206】収納・搬送コンベア187上の受取りコン
ベア185側の端部の所定位置まで段積ワークW1〜n
が搬送されると、透過型ファイバーセンサ204により
制御部12に対してコンベア駆動停止信号が送信され
る。この結果、制御部12の制御に基づく駆動部の動作
制御により受取りコンベア185のコンベアベルトの循
環移動が停止し、その停止に伴って接続ローラ部186
の回転駆動および収納・搬送コンベア187の循環駆動
も停止する。この結果、段積ワークW1〜n は、収納・
搬送コンベア187のコンベア面上に収納される。
【0207】このようにして、受取りコンベア185に
段積されたワークW1〜n が収納・搬送コンベア187
に搬送されると、制御部12は、上下動モータ191お
よびボールねじ182の回転駆動制御を行うことによ
り、受取りコンベア185をスライドプレート183と
一体に所定長さだけ下降させ、そのコンベア面の高さを
ワーク受取り高さH1 に合わせる。そして、制御部12
は、x−yロボット147、支持部146およびチャッ
クヘッド145を駆動制御して、以上の動作を順次搬送
・段積部10に対向する位置まで回転移動してくるワー
クWに対して繰り返し行う。
【0208】この結果、収納・搬送コンベア187のコ
ンベア面には、受取りコンベア185の間欠駆動により
順次収納・搬送コンベア187に対して段積された5列
のワークW1〜n が順次搬送され、その収納・搬送コン
ベア187のコンベア面上に搬送方向(z7 方向)に沿
って並んで収納される。
【0209】そして、収納・搬送コンベア187のコン
ベア面に最初に収納された段積ワークW1〜n が収納・
搬送コンベア187のワーク搬送側端部まで到達し、そ
のコンベア面に段積ワークW1〜n が満載されると、満
載検出センサ205により満載検出信号が制御部12に
送られる。制御部12は、送られた満載検出信号に応じ
て、収納・搬送コンベア187の駆動部を制御して、当
該収納・搬送コンベア187に収納された段積ワークW
1〜n を所定のタイミングでDBC処理部に供給するよ
うになっている。
【0210】なお、下降端検知センサ193の検出高さ
を変化させることにより、受取りコンベア185のコン
ベア面の下降端の高さ(Hmin )を変更することができ
る。この結果、受取りコンベア185に段積されるワー
クWの段積量(段数)を自由に変更することができる。
【0211】また、ワーク受取り高さH1 と収納・搬送
コンベア187のコンベア面の高さとを同一に設定して
おき、受取りコンベア185のコンベア面の収納・搬送
コンベア187側端部の幅方向(z8 方向)に沿って5
個(5列)の良品ワークW1〜W5 が載置された際に、
ワーク段積センサ195から制御部12に対してワーク
段積実行信号ではなく、ワーク搬送信号を制御部12に
送るように設定しておけば、エレベータ機構であるボー
ルねじ182、上下動モータ191、上昇端検知センサ
192、および下降端検知センサ193の駆動が停止さ
れる。
【0212】続いて、送られたワーク搬送信号に応じて
制御部12が駆動部を駆動制御して受取り用コンベア1
85のコンベアベルトが循環駆動するため、当該受取り
コンベア185のコンベア面に1枚ずつ5列に載置され
たワークWは、接続ローラ部186を介して収納・搬送
コンベア187上に搬送される。
【0213】このように、ワークWを段積することな
く、1枚ずつ収納・搬送コンベア187へ搬送すること
も可能である。
【0214】次にセラミックス回路基板組立装置1の全
体動作について説明する。
【0215】DBCを用いた回路基板製造ラインが稼働
すると、裏銅板供給部4の搬送供給部61の上述した吸
着および搬送動作により、収納部60に収納された裏銅
板BCがロータリーテーブル15の保持部16a1 へ自
動的に供給される(なお、裏銅板BC供給に伴う裏銅板
供給部4の動作時間をt1 とする)。
【0216】続いて、保持部16a1 に供給された裏銅
板BCは、ロータリーテーブル15の1ピッチの回転
(なお、1ピッチの回転時間をtθ とする)によりバ
インダ塗布部5に対向する位置に移動する。
【0217】バインダ塗布部5に対向する位置に保持部
16a1 および裏銅板BCが移動すると、制御部12の
制御に基づいてバインダ塗布部5により上述した裏銅板
BCの所定位置に対する2カ所のバインダ塗布処理(処
理動作時間t2 )が実行される。
【0218】バインダ塗布処理が終了すると、バインダ
が塗布された裏銅板BCは、ロータリーテーブル15の
1ピッチの回転により保持部16a1 と一体にセラミッ
クス基板マウント部6に対向する位置まで移動する。
【0219】セラミックス基板マウント部6に対向する
位置に保持部16a1 および裏銅板BCが移動すると、
制御部12の制御に基づいてセラミックス基板マウント
部6の搬送供給部61の上述した吸着搬送動作により、
収納部60に収納されたセラミックス基板CPがロータ
リーテーブル15の保持部16a1 に保持された裏銅板
BCに対してマウントされる(マウント処理時間t3
)。
【0220】セラミックス基板マウント部6による裏銅
板BCへのセラミックス基板CPマウント処理が終了す
ると、裏銅板BCがマウントされたセラミックス基板C
Pbは、ロータリーテーブル15の1ピッチの回転によ
り保持部16a1 と一体にバインダ塗布部7に対向する
位置まで回転移動する。
【0221】バインダ塗布部7に対向する位置に保持部
16a1 およびセラミックス基板CPb が移動すると、
制御部12の制御に基づいてセラミックス基板CPb の
表面上の表銅板マウント領域R内の所定位置に対する2
カ所のバインダ塗布処理(処理時間t4 )が行われる。
【0222】セラミックス基板CPb に対するバインダ
塗布処理が終了すると、その表面にバインダが塗布され
たセラミックス基板CPb は、ロータリーテーブル15
の回転移動により保持部16a1 と一体に表銅板マウン
ト部8に対向する位置まで回転移動する。
【0223】表銅板マウント部8に対向する位置に保持
部16a1 およびセラミックス基板CPb が移動する
と、制御部12の制御に基づいて表銅板マウント部8の
1次ヘッド部110および2次ヘッド部111の上述し
た吸着搬送動作により、収納部60に収納された表銅板
FCが保持部16a9 を介してロータリーテーブル15
の保持部16a1 に保持されたセラミックス基板CPb
に対してマウントされてセラミックス回路基板CPf が
得られる(マウント処理時間t5 )。
【0224】セラミックス基板CPb に対する表銅板マ
ウント処理が終了すると、表銅板FCがマウントされた
セラミックス回路基板CPf は、ロータリーテーブル1
5の回転移動により保持部16a1 と一体に表銅板ズレ
検査部9に対向する位置まで回転移動する。
【0225】表銅板ズレ検査部9に対向する位置に保持
部16a1 およびセラミックス回路基板CPf が移動す
ると、制御部12の制御に基づいてCCDカメラ135
によりセラミックス回路基板CPf に係わる画像データ
が取得され、この画像データに基づいてセラミックス回
路基板CPf の表銅板FCのマウント位置に係わる良否
判定検査処理が自動的に行われる(検査処理時間t6
)。
【0226】セラミックス回路基板CPf に対する表銅
板ズレ検査処理が終了すると、セラミックス回路基板C
Pf は、ロータリーテーブル15の1ピッチの回転によ
り保持部16a1 と一体に搬送・段積部10に対向する
位置まで回転移動する。
【0227】搬送・段積部10に対向する位置にセラミ
ックス回路基板CPf (良品ワークW)が移動すると、
当該良品ワークWは、制御部12の制御に基づいて搬送
部140の動作により保持部16a1 から分離され、裏
銅板ズレ検査部11の検査位置まで搬送されて裏銅板ズ
レ検査処理が行われる(搬送時間+検査処理時間=t7
)。そして、この検査処理において良品と判定された
ワークWは、搬送部140により良品段積収納部141
の受取りコンベア185に載置され、不良品と判定され
たワークW' は、搬送部140により不良品搬送部14
2の搬送コンベアに載置され排出される。
【0228】良品ワークW(あるいは不良品ワークW'
)が分離された保持部16a1 (搬送・段積部10に
対向している)は、ロータリーテーブル15の1ピッチ
ずつの回転に応じて裏銅板ズレ検査部11に対向する位
置を経由して裏銅板供給部4に対向する位置に戻り、以
下、再度各動作部に対向する位置へ循環して移動する。
【0229】一方、保持部16a1 にマウントされた裏
銅板BCがロータリーテーブル15の回転によりバイン
ダ塗布部5に対向する位置に移動した際には、保持部1
6a2 が裏銅板供給部4に対向する位置に移動してお
り、裏銅板供給部4は、この保持部16a2 に対して2
枚目の裏銅板BC2 供給動作を行っている。
【0230】この保持部16a2 に保持された裏銅板B
C2 も、ロータリーテーブル15の1ピッチの回転に応
じて、保持部16a1 にマウントされた裏銅板BCと共
に移動して各動作部(バインダ塗布部5〜搬送・段積部
10・裏銅板検査部11)に対向し、その対向した各動
作部(バインダ塗布部5〜搬送・段積部10・裏銅板検
査部11)の動作処理が当該裏銅板BC2 (セラミック
ス基板CPb2、CPf2)に対して実行される。この結
果、表銅板ズレ検査処理および裏銅板ズレ検査処理にお
いて良品と判定されたワークWは、良品段積収納部14
1の受取りコンベア185に載置され、不良品と判定さ
れた不良品ワークW' は、不良品搬送部142の搬送コ
ンベアにより所定の排出位置へ排出される。
【0231】以下、順次裏銅板供給部4により、ロータ
リーテーブル15の回転に応じて対向する位置に移動し
てきた保持部16a3 〜16a8 に対して裏銅板BC3
〜BC8 の供給動作を行うとともに、ロータリーテーブ
ル15の回転により再度循環して移動してきた保持部1
6a1 、16a2 、…に対して裏銅板BC9 、BC10、
…の供給動作が連続して行われ、各動作部(バインダ塗
布部5〜搬送・段積部10・裏銅板検査部11)によ
り、その対向する位置に移動してくる保持部にマウント
された裏銅板BC3 、BC4 、…(セラミックス基板C
Pb3、CPb4、…,セラミックス回路基板CPf3、CP
f4、…)に対して上述した各動作{バインダ塗布動作〜
段積動作(良品の場合)、あるいは排出動作(不良品の
場合)}が連続して行われる。
【0232】このとき、搬送・段積部10の良品段積収
納部141の受取りコンベア185においては、順次搬
送されてくる良品ワークWが当該受取りコンベア185
のコンベア面上に5列に亘って段積されていく。そし
て、受取りコンベア185において5列の良品ワークW
がn段に段積されると、この5列n段の良品ワーク群
は、自動的に受取りコンベア185から収納・搬送コン
ベア187のコンベア面上に搬送され、収納される。
【0233】すなわち、搬送・段積部10の良品段積収
納部141の搬送コンベア187のコンベア面には、表
銅板および裏銅板が自動的かつ位置ズレなくマウントさ
れた良品セラミックス回路基板(良品ワーク)のみが自
動的に段積した状態で収納される。
【0234】以上の動作に対応する制御部12の保持・
搬送部3の制御タイミング、裏銅板供給部4の制御タイ
ミング、バインダ塗布部5の制御タイミング、セラミッ
クス基板マウント部6の制御タイミング、バインダ塗布
部7の制御タイミング、表銅板マウント部8の制御タイ
ミング、表銅板ズレ検査部9の制御タイミング、および
搬送・段積部10、裏銅板ズレ検査部11の制御タイミ
ングの概要を表すタイムチャートを図29に示す。
【0235】図29に示すように、各動作部(裏銅板供
給部4、バインダ塗布部5、セラミックス基板マウント
部6、バインダ塗布部7、表銅板マウント部8、表銅板
ズレ検査部9、搬送・段積部10、裏銅板ズレ検査部1
1)の動作時間(制御時間t1 〜t7 )に対応させて保
持・搬送部3の制御タイミング(ロータリーテーブル1
5の回転移動タイミング)を定めているため、各動作部
(裏銅板供給部4、バインダ塗布部5、セラミックス基
板マウント部6、バインダ塗布部7、表銅板マウント部
8、表銅板ズレ検査部9、搬送・段積部10・裏銅板ズ
レ検査部11)のロータリーテーブル15の回転移動に
応じた動作により連続したセラミックス回路基板組立処
理(裏銅板マウント処理、バインダ塗布処理、セラミッ
クス基板マウント処理、バインダ塗布処理、表銅板マウ
ント処理、表銅板位置ズレ検査処理、および裏銅板位置
ズレ検査処理、良品セラミックス回路基板段積収納処理
(不良品セラミックス回路基板排出処理)を自動的かつ
無人で行うことができる。
【0236】以上詳述したように、本実施形態のセラミ
ックス回路基板組立装置1によれば、表銅板および裏銅
板マウント処理、表銅板および裏銅板位置ズレ検査処
理、不良品回路基板分離排出処理および良品回路基板段
積収納処理を含むセラミックス回路基板組立処理を自動
的かつ無人(あるいは、動作監視オペレータ等必要最小
限)で機械的に行うようにしたため、当該回路基板組立
処理の効率を大きく向上させ、セラミックス回路基板製
造コスト、ひいてはこのセラミックス回路基板を用いて
DBC法により製造された回路基板の製造コストを飛躍
的に高めることができる。
【0237】特に、本実施形態のセラミックス回路基板
組立装置1の保持・搬送部3の各保持部16a1 〜16
a9 によれば、図5に示すように、円盤36、37の回
転に応じたリンク38、38,40、40の回転変位に
よりベアリング30、30およびベアリング31a、3
1b1 、31b2 をワークに近接する方向および離れる
方向へ大きなストロークでスライド移動させることによ
り、裏銅板BC、セラミックス基板CPb およびセラミ
ックス回路基板CPf 等のワークを、そのワークの外形
寸法等に応じて移動しながら全ての側面側から押さえて
保持している。
【0238】したがって、ワークを、その外形寸法のバ
ラツキを吸収しながらワーク保持板21上においてX方
向、Y方向、およびα方向に対して位置ずれの無いよう
に高い精度で位置決めして保持することができる。
【0239】さらに、各保持部16a1 〜16a9 によ
れば、ベアリング30、30およびベアリング31a、
31b1 、31b2 による保持を解除した際において
も、バキューム力によりワークを吸着して、ベアリング
30、30およびベアリング31a、31b1 、31b
2 によりワーク保持板21上の位置決めされた位置に固
定することができる。
【0240】したがって、ワークに対するバインダ塗布
処理を予め定められた塗布位置に対して正確に実行する
ことができ、またセラミックス基板マウント処理および
表銅板マウント処理中においてワークが位置ズレしない
ため、当該セラミックス基板および表銅板をワークに対
して正確にマウントすることができる。
【0241】また特に、本実施形態のセラミックス回路
基板組立装置1の裏銅板供給部4、セラミックス基板マ
ウント部6、および表銅板マウント部8のワーク(裏銅
板BC、セラミックス基板CP、表銅板FC)供給方式
によれば、収納部60に収納されたワークを収納部60
のエレベータ機構73により収納箱70から突出させ、
この突出したワークを搬送供給部61の吸着搬送ヘッド
部76および支持部77により吸着して搬送し、保持部
にワークを供給している。
【0242】この点、従来のワーク供給方式では、例え
ば図30に示すように、マガジンユニット200に収納
されたワークを、だるま落としの原理を利用してペンシ
リンダ201およびプッシャー202を介して1枚ずつ
当該マガジンユニット200内から押し出し、押し出さ
れたワークをツインロッドシリンダ203の駆動に基づ
いて移動する吸着ヘッド204により吸着し搬送するも
のがある。
【0243】しかしながら、従来のワーク供給方式で
は、だるま落としの原理を利用しており、ワークを隣接
する他のワークと接触した状態でペンシリンダ201お
よびプッシャー202により押し出して排出するため、
ワークが欠けたり、またワークが押し出される際にマガ
ジンカセット(収納箱)に引っ掛かったりする恐れがあ
り、供給されたワークの品質を損なう危険性が生じてい
た。
【0244】これに対して、本実施形態のセラミックス
回路基板組立装置1の裏銅板供給部4、セラミックス基
板マウント部6、および表銅板マウント部8のワーク
(裏銅板BC、セラミックス基板CP、表銅板FC)供
給方式によれば、上述したように、ワークを他のワーク
と接触させたり、収納箱に引っ掛けたりすることなく、
収納箱70からワークを吸着して取り出し、搬送して保
持部に供給することができるため、当該ワーク供給処理
においてワークの品質を損ねる危険性が完全に回避で
き、安定したワーク供給処理を行うことができる。
【0245】さらに、本実施形態のセラミックス回路基
板組立装置1の裏銅板供給部4およびセラミックス基板
マウント部6の搬送供給部61によれば、ワークの表面
に接触させた接触子87の接触位置を基準として変位セ
ンサ86をワーク保持板21のワーク保持面に接触さ
せ、その変位センサ86により検出された変位量に基づ
いてワークの厚さを測定している。
【0246】一方、従来のワーク厚さ測定方式を用いる
ことにより、例えば図31に示すように、ワーク保持板
21の外部におけるそのワーク保持板21のワーク保持
面に載置されたワークWの厚さを、その検出部がワーク
Wの側面に対向するように、例えば、ワーク保持板21
の対向する側面周辺に設置されたレーザ測長センサ21
0、210により測定することもできる。
【0247】しかしながら、従来のワーク厚さ測定方式
では、ワークWが載置されたワーク保持板21の高さ位
置については、全く考慮に入れていないため、各保持部
16a1 〜16a8 のワーク保持板21のワーク保持面
の高さ位置に組立誤差が生じている場合には、レーザ測
長センサ210、210の監視面の高さがばらつく。こ
の結果、レーザ測長センサ210、210の測定値に上
述したばらつきに起因する誤差を含むことになり、正確
なワーク厚さの測定を行うことができなかった。また、
ワークWに反りが生じていた場合においては、レーザ測
長センサ210、210の測定値に反りによる誤差を含
むことになり、正確なワーク厚さの測定を行うことがで
きなかった。
【0248】これに対して、本実施形態のセラミックス
回路基板組立装置1の裏銅板供給部4およびセラミック
ス基板マウント部6によれば、上述したように、反り等
を含む実際のワークの表面の位置を基準とし、この基準
位置からワーク保持面の位置までの変位量を測定してい
るため、ワーク保持面の高さ位置のばらつきやワークの
反りに起因した誤差の影響を受けずに精度良くワーク厚
さの測定を行うことができる。
【0249】また、本実施形態のセラミックス回路基板
組立装置1の裏銅板供給部4およびセラミックス基板マ
ウント部6によれば、ワークの厚さを検出する測定機構
を独立して設置することなく、裏銅板供給部4およびセ
ラミックス基板マウント部6の吸着搬送ヘッド部76内
に組み込んで設置することができるため、回路基板組立
装置1内の有効スペースを大きくすることができる。
【0250】特に、本実施形態のセラミックス回路基板
組立装置1における搬送・段積部10の良品段積収納部
141によれば、x−yロボット147、支持部146
およびチャックヘッド145の動作により順次搬送され
てくるワークW(良品ワークW)を、受取りコンベア1
85を下降運動させながらコンベア面で受けとることに
より、当該受取りコンベア185へワークWを一定量
(例えばn段)段積し、この段積されたワークW1〜n
を収納・搬送コンベア187へ搬送して収納している。
【0251】この点、従来のトレイ型ワーク収納装置を
用いた場合には、図32に示すように、x−yロボット
147、支持部146およびチャックヘッド145の動
作により順次搬送されてくるワークWを所定の大きさの
プレート(トレイ)215に1枚ずつ例えばアレイ状に
載置し、当該トレイ215に対してワークWが満載され
た時点でトレイ215をトレイストッカー216に収納
していた。
【0252】しかしながら、従来のワーク収納装置を用
いた場合では、1枚のトレイ215に収納できるワーク
Wの量がトレイ215の大きさにより拘束されるため、
多数のワークWを収納する際には多数のトレイ215が
必要になる。したがって、セラミックス回路基板のよう
な生産量の多いワークWを収納する際には、不適当であ
った。また、従来のワーク収納装置を用いた場合では、
多数のトレイ215を収納するトレイストッカー216
が新たに必要になるため、セラミックス回路基板組立装
置においてトレイストッカー216の設置スペースが必
要になり、組立装置自体が大型化してしまった。
【0253】これに対して本実施形態のセラミックス回
路基板組立装置1における搬送・段積部10の良品段積
収納部141によれば、上述したように、ワークWを複
数段に段積して収納・搬送コンベア187内へ確実に搬
送し収納することができる。つまり、生産量の多いワー
ク(セラミックス回路基板)であっても、トレイやトレ
イストッカー等を用いることなく収納することができる
ため、セラミックス回路基板組立装置をコンパクトに設
計することができる。
【0254】一方、良品段積収納部141の代わりに、
従来から知られてるスティックマガジン方式のワーク収
納装置を用いた場合には、図33に示すように、ワーク
Wの寸法に合わせた収納空間を内部に有するスティック
状かつ少なくとも上下面が開口したワーク収納ラック2
20の当該収納空間にワークWを積層状に収納してい
る。
【0255】すなわち、スティックマガジン方式のワー
ク収納装置は、ボールネジ、リバーシブルモータ等を有
するエレベータ機構221と、このエレベータ機構22
1に機械的に接続され、当該エレベータ機構221の駆
動によりラック220の収納空間内で昇降移動するワー
ク保持フォーク222とを備えており、x−yロボット
147、支持部146およびチャックヘッド145の動
作により順次搬送され、ワーク収納ラック220上方か
ら供給されるワークWを、エレベータ機構221を介し
てワーク保持フォーク222を所定ピッチずつ下降させ
ながら受けとることにより、ワーク収納ラック220内
に複数のワークWを収納する装置である。また、ワーク
収納ラック220にワークWが満載された場合には、ワ
ーク収納ラック220を取り外して他のワーク収納ラッ
ク220' に交換する。そして、ワーク保持フォーク2
22をワーク供給可能位置(ラック220の最上部)ま
で上昇させることにより、再度ワークWの収納を行うこ
とができる。
【0256】しかしながら、従来のスティックマガジン
方式のワーク収納装置によれば、ワークWの寸法に合わ
せたワーク収納ラック220が必要であり、また、この
ラック220の交換回数を減らすためにワーク保持フォ
ーク222のストロークを十分に長くとる必要があっ
た。したがって、種々のワークW(種々の寸法のセラミ
ックス回路基板)に合わせて、その都度ワーク収納ラッ
クを製作しなければならず余分なコストが生じていた。
また、ワーク収納ラック220に対してワークWが満載
されると、そのワーク収納ラック220を交換して新た
なワーク収納ラック220' を取り付けなければなら
ず、その間には、ワークWの組立を停止しなければなら
ないため、ワーク組立効率が悪化した。さらに、ワーク
を多数積層可能にしてワーク収納ラック220の交換頻
度を減らすためにフォークストロークを十分長くとる
と、新たなワーク収納ラック220' が取り付けられて
からフォーク222がラック220' の最上部まで上昇
してワークW供給可能位置まで到達するまでに時間がか
かり、この場合にもそのフォーク222上昇時間の間ワ
ークWの組立を停止しなければならず、ワーク組立効率
が悪化してしまった。
【0257】これに対して、本実施形態のセラミックス
回路基板組立装置1における搬送・段積部10の良品段
積収納部141によれば、マガジンラックを用いた収納
ではなく、上述したように、受取りコンベア185にお
いて複数段に段積された複数列のワークWを収納・搬送
コンベア187内に搬送して収納しているため、ワーク
Wの寸法に係わらず当該ワークWを収納することができ
る。
【0258】また、ワークWを収納・搬送コンベア18
7内に移載して収納できるため、受取りコンベア185
に段積されるワークWの段積数を従来のスティックマガ
ジン方式のワーク収納装置のワーク積層数に比べて大幅
に削減することができる。つまり、最下端まで下降した
受取りコンベア185が上昇してワーク受取り高さH1
まで到達するまでの時間が、従来のスティックマガジン
方式のワーク収納装置におけるワーク保持フォーク22
2の上昇時間に比べて大きく短縮されるため、ワーク収
納に係わるサイクルタイムを向上させ、かつワーク組立
効率を向上させることができる。
【0259】ところで、収納・搬送コンベア187に1
枚ずつ段積することなく収納されたワークWを、必要に
応じてトレイ等へ搬送して収納することも可能である。
この際、上述した実施形態のようにチャックヘッドを用
いて搬送することもできるが、座標軸の定まらないコン
ベア上においてチャックヘッドでワークを保持すること
は困難である。
【0260】そこで、上述した収納・搬送コンベア18
7からワークを搬送して収納する場合には、図34に示
すワーク供給装置を用いることができる。
【0261】すなわち、図34に示すワーク供給装置2
30は、収納・搬送コンベア187のワーク排出側端部
に所定の間隔をおいて隣接するように配設されたアルミ
ニウム材製のフレーム231を有している。このフレー
ム231は矩形状を成しており、その上下面およびコン
ベア187におけるワーク排出側端部に隣接する側面お
よびその側面に対向する側面の下側部分がそれぞれ開口
して形成されている。
【0262】フレーム231の上端部には、収納・搬送
コンベア187のコンベア面の長手方向に沿って互いに
平行な2本のリニアシャフト232、232が設けら
れ、このリニアシャフト232、232には、当該リニ
アシャフト232、232に沿って図中A−B方向にス
ライド自在にスライドブラケット233がリニアブッシ
ュ234を介して取り付けられている。このスライドブ
ラケット233の図中A−B方向のスライド移動は、当
該スライドブラケット233に取り付けられたシリンダ
235を介して行われるようになっている。
【0263】スライドブラケット233の両端部は互い
に下方に突出しており、この突出部233a、233b
に対して接続シャフト236がリニアシャフト232、
232に直交するように架設されている。
【0264】スライドブラケット233の両端部のフレ
ーム側外面にはカムアーム237、237がそれぞれ固
設されており、このカムアーム237、237の下端部
は接続シャフト236の両端部に枢設されている。
【0265】そして、接続シャフト236に回動自在か
つスライドブラケット233の両端部に固定されるよう
にブラケット238が取り付けられており、このブラケ
ット238の下部にはワーク受取り用のL字型のアーム
239aを複数本並設して構成されたくし状受けアーム
機構239が設けられている。
【0266】また、くし状受けアーム239の隣接する
各アーム239a間ピッチに対して各プッシャ240a
がそれぞれ挿入するようにくし状プッシャ機構240が
設けられている。
【0267】ワーク供給装置230の初期状態において
は、くし状受けアーム239の隣接する各アーム239
aの長手方向部分とくし状プッシャ機構240の各プッ
シャ240aとが図中上下方向(プッシャ240aが上
側、アーム239aの長手方向部分が下側)において互
いに平行に並んで配置されるようにスライドブラケット
233が位置決めされている。また、くし状プッシャ機
構240の各プッシャ240aの長さは、その初期状態
においてくし状受けアーム機構239の各アーム239
aの長手方向の長さと略一致するように形成されてい
る。さらに、各プッシャ240aの先端は、下側(アー
ム239a側)に向けて略90°に屈曲されている。
【0268】一方、フレーム231のカムアーム237
設置側の対向する内側面の上端部には、カムアーム23
7の受取りコンベア187側(A方向側)へのスライド
移動の際に当該カムアーム237の上部に当接するよう
にカムフォロワ241がそれぞれ固設されている。
【0269】くし状受けアーム機構239は、ブラケッ
ト238、接続シャフト236、スライドブラケット2
33、およびカムアーム237と一体に図中A−B方向
にスライドするように構成され、さらに、くし状受けア
ーム機構239は、ブラケット238、スライドブラケ
ット233およびカムアーム237と一体に接続シャフ
ト236を回転軸として図中C−D方向に揺動するよう
に構成されている。
【0270】また、フレーム231の開口した下面側下
方には、ワーク収納用トレイ242(図36(a)〜
(c)参照)が配設されている。
【0271】このように構成されたワーク供給装置23
0によれば、ワーク受取りを行う際においては、スライ
ドブラケット233をくし状受けアーム機構239、ブ
ラケット238、接続シャフト236およびカムアーム
237と一体に収納・搬送コンベア187に近付く方向
(図中A方向)にスライドさせる。そして、カムアーム
237の上部がカムフォロア241に当接すると、カム
アーム237がスライド移動に応じたカムフォロア24
1からの押圧力によりブラケット238、スライドブラ
ケット233およびくし状受けアーム機構239と一体
に接続シャフト236を枢軸として図中C方向に揺動回
転する。
【0272】このとき、くし状受けアーム機構239の
各アーム239aは、揺動回転によりくし状プッシャ機
構240から離れていき、そして、各アーム239aの
収納・搬送コンベア187側端部がその収納・搬送コン
ベア187のコンベア面に近接しかつその高さに一致し
た時(その際の揺動回転角度をβ(約35°)とする)
にスライドブラケット233のスライド移動が停止して
揺動回転も停止する(図35参照)。
【0273】このとき、収納・搬送コンベア187のコ
ンベアベルトが循環して当該コンベア187に載置され
たワークWがワーク供給装置230へ向けて搬送され、
当該コンベア187の排出側最端部まで搬送される。そ
して、ワークWは、コンベアベルトの循環力により当該
排出側最端部からくし状アーム機構239の各アーム2
39aに移送され、アーム239aの上面を滑りながら
その屈曲部分に係止して保持される(図35参照)。
【0274】続いて、スライドブラケット233をくし
状受けアーム機構239、ブラケット238、接続シャ
フト236およびカムアーム237と一体に収納・搬送
コンベア187から離れる方向(図中B方向)にスライ
ドさせる。このとき、カムアーム237に対するカムフ
ォロア241からの押圧力がスライド移動に応じて減じ
ていくため、当該カムフォロア241は、ブラケット2
38、スライドブラケット233およびくし状受けアー
ム機構239と一体に接続シャフト236を枢軸として
図中D方向に揺動回転する(図36(a)参照)。
【0275】さらにスライドブラケット233をB方向
へスライドさせていくと、くし状受けアーム機構239
は、スライドブラケット233と一体にB方向へスライ
ドしながらD方向へ揺動回転していき、当該アーム機構
239のアーム239a間ピッチに対してくし状プッシ
ャ機構240のプッシャ240aが挿入していく(図3
6(b)参照)。
【0276】このとき、アーム239aの上面に係止さ
れていたワークWは、アーム239a間ピッチに挿入す
るくし状プッシャ機構240のプッシャ240aの屈曲
先端部により揺動回転方向(D方向)とは反対の方向へ
押し出されていく(図36(b)参照)。
【0277】こうして、スライドブラケット233が予
め位置決めされた初期状態位置に到達するまでの間、ワ
ークWがプッシャ240aの屈曲先端部により押し出さ
れていく。そして、スライドブラケット233が初期状
態位置に到達してスライド移動および揺動回転運動が停
止すると、ワークWは、プッシャ240aの屈曲先端部
の押し出しによりくし状アーム機構239のアーム23
9a上面から排出され、ワーク収納用トレイ242に保
持される(図36(c)参照)。
【0278】以上の動作を繰り返すことにより、複数の
ワークWをワーク収納用トレイ242に収納することが
できる。
【0279】すなわち、本構成のワーク供給装置によれ
ば、収納・搬送コンベア187により搬送されるワーク
をチャックヘッドを用いることなく容易に保持してワー
ク収納トレイに供給することができる。
【0280】また、収納・搬送コンベアにそのままワー
クを収納しておくこともできるが、多量のワークを扱う
場合には、ワークをその長手方向に沿って直立させて収
納することにより、さらに効率良く収納しておくことが
可能である。
【0281】例えば、作業者が収納・搬送コンベアから
複数枚のワークWを取出し、図37に示すように、当該
ワークWをセッター250内に手作業で長手方向に沿っ
て直立させて整列し、収納することもできる。
【0282】ただ、この収納方法では、ワークWが支持
されていないためその直立姿勢が不安定であり、前後方
向に倒れることが多かった。このため、ワークWの一部
が欠けたり、ワークWに対して亀裂が生じる等の問題が
生じていた。また、作業者がセッター250内において
作業することが難しいため、多大な作業時間を要してい
た。
【0283】そこで、図38に示す収納装置方法を採る
ことができる。すなわち、まず、作業者は、吸着(バキ
ューム)機構を有する整列プレート251を用意する。
この整列プレート251の上面における各ワーク整列載
置位置には、当該上面から下面まで貫通するように複数
の貫通孔252がそれぞれ穿設されており、この各貫通
孔252の下面側端部には、当該貫通孔252を介して
プレート251上面側の空気を吸引(バキューム)する
バキューム機構253が取り付けられている。
【0284】したがって、作業者が収納・搬送コンベア
から複数枚のワークWを取出し、プレート251上面に
おける貫通孔252の開口端を含むワーク整列載置位置
にワークWをその長手方向に沿って直立させて配置する
と、各ワークWは、対応する貫通孔252を介して作用
される吸引力によりプレート251上面に吸着される。
すなわち、各ワークWは、吸着力により支持されてお
り、前後方向に倒れることなく整列状態が維持されてい
る。
【0285】続いて、作業者は、吸着機構およびローダ
を有する吸着ヘッド255を用意する。この吸着ヘッド
255は、プレート251上面に対向するワーク吸着用
のワーク吸着面256を有し、このワーク吸着面256
には、複数の貫通孔252に対応する位置に小径のワー
ク吸着孔257がそれぞれ穿設されている。そして、各
ワーク吸着孔257のワーク吸着側と反対の開口端部は
それぞれ吸着機構258に連通しており、当該吸着機構
258は、ワーク吸着孔257を介してワーク吸着面2
56側の空気を吸引するようになっている。
【0286】また、吸着ヘッド255にはローダ259
が取り付けられており、吸着ヘッド255を水平方向・
垂直方向に搬送可能になっている。
【0287】すなわち、作業者は、プレート251上面
にワークWが吸着された状態において、ローダ259を
介して吸着ヘッド255を水平方向に搬送し、吸着ヘッ
ド255のワーク吸着面256がプレート251上面に
対向するように位置させる。そして、作業者は、ローダ
259を介して吸着ヘッド255を下降させながら、ワ
ーク吸着面256に穿設された各ワーク吸着孔257が
各ワークWの上面に対向するように当該吸着ヘッド25
5の水平方向の位置をローダ259を介して微調整す
る。
【0288】そして、作業者は、吸着ヘッド255のワ
ーク吸着面256の各ワーク吸着孔257が各ワークW
の上面に当接した状態において吸着ヘッド255の下降
を停止し、吸着機構258を駆動させて各ワークWを対
応するワーク吸着孔257を介してワーク吸着面256
に吸着する。
【0289】以下、作業者は、ローダ259を介してワ
ークWを吸着保持した吸着ヘッド255を上昇させる。
続いて、ローダ259を介して吸着ヘッド255を水平
方向に搬送し、吸着ヘッド255の各ワークWが図示し
ないセッターのワーク整列収納面に対向するように位置
させる。そして、作業者は、ローダ259を介して吸着
ヘッド255を下降させ、各ワークWの底面がセッター
のワーク整列収納面に当接した状態において吸着ヘッド
257の下降を停止し、吸着機構258の駆動を停止し
て各ワークWの吸着保持力を消滅させる。この結果、各
ワークWは、セッターのワークW整列収納面に整列した
状態で収納される。
【0290】すなわち、図38に示したワーク整列収納
方法によれば、作業者がワークWをプレート上に整列す
る際、および整列した後において、各ワークは吸着力に
より直立状態を保つように支持されている。このため、
作業者によるワーク整列時にワークWが前後方向に倒れ
ることが無く、ワークWの一部の欠損やワークWに対す
る亀裂が生じる頻度を著しく軽減することができる。
【0291】また、ワーク整列作業をセッター内ではな
く、セッター外のプレート上において行うことができる
ため、当該整列作業を能率良く行うことができる。
【0292】ところで、本実施形態によれば、保持部に
おいてワークをベアリングにより押さえて位置決めした
が、本発明はこれに限定されるものではなく、ローラー
形等の形状を有する所望の押さえ体であればよい。ワー
クを押さえる方向も、X方向およびY方向に限定されな
い。
【0293】また、本実施形態では、搬送部140にお
けるチャックヘッドをエアシリンダタイプのチャックヘ
ッド、すなわち、エアシリンダにより駆動機構を駆動さ
せてチャック部を開閉させる方式のチャックヘッドを用
いたが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0294】特に、ワークWの寸法変位が大きい場合で
は、コンパクトでかつチャック部の開閉ストローク領域
が大きいものが望まれている。
【0295】そこで、本実施形態の変形例として、エア
シリンダタイプのチャックヘッドの代わりに、ベアリン
グとリンク機構を組み合わせ、リンクの回転によりチャ
ック部を開閉させることによりロングストロークを実現
したチャックヘッドを用いることができる。
【0296】すなわち、図39に示すように、リンク開
閉方式のチャックヘッド260は、垂直方向に沿って配
設されたツインロッドシリンダ261と、このツインロ
ッドシリンダ261に連結されて当該ツインロッドシリ
ンダ261の駆動により昇降するアルミニウム製のベー
ス262と、ツインロッドシリンダ261の前面に取り
付けられたロータリーアクチュエータ263と、このロ
ータリーアクチュエータ263に連結され、ベース26
2の中央を貫通して下方に突出するように配設されたシ
ャフト264と、このシャフト264の下端に水平に取
り付けられたリンク265と、ベース262の下面に取
り付けられ、互いに平行な2つのガイド部を有するクロ
スローラテーブル266と、このクロスローラテーブル
266のガイド部に連結され、当該ガイド部を介して互
いに近接する方向および離間する方向に移動可能なペア
のチャック部267、267とを備えている。
【0297】図40に示すように、チャック部267、
267の上端部267a、267aは、リンクの両端2
65a、265aとクロスローラテーブル266との間
に介挿するように突出しており、そのチャック部26
7、267の上端部(突出部)267a、267aには
ベアリング268、268が支軸を介して枢設されてい
る。そして、ベアリング268、268に対してリンク
265の両端265a、265aが枢支されている。
【0298】このように構成されたチャックヘッド26
0によれば、ロータリーアクチュエータ263の駆動に
基づいてシャフト264が回動すると、このシャフト2
64と一体にリンク265の両端265a、265aが
互いに反対方向に回動し、ベアリング268、268を
クロスローラテーブル266のガイド方向に沿って互い
に近づく方向および互いに離れる方向へスライド移動さ
せる。
【0299】このとき、チャック部267、267の下
端部267b、267bは、ベアリング268、268
の移動に伴って当該ベアリング268、268と一体に
互いに近づく方向および互いに離れる方向へスライド移
動するようになっている。
【0300】したがって、ツインロッドシリンダ261
の駆動によりベース262を下降させてワークWをチャ
ック部267、267の下端部267b、267bの間
に位置させる。そして、ロータリーアクチュエータ26
3の駆動に基づいてシャフト264およびリンク265
を図40に示すγ1 方向へ回転させてベアリング26
8、268およびチャック部267、267を互いに近
づく方向へスライド移動させることにより、その下端部
267b、267bの間に位置したワークを当該下端部
267b、267bにより把持(チャック)することが
できる。また、ロータリーアクチュエータ263の駆動
に基づいてシャフト264およびリンク265をγ1 方
向とは反対のγ2 方向へ回転させてベアリング268、
268およびチャック部267、267を互いに離れる
方向へスライド移動させることにより、チャック部26
7、267の下端部267b、267bによりチャック
されたワークを所定位置へ供給することができる。
【0301】以上述べたように上述したリンク開閉方式
のチャックヘッド260は、リンクの回転変位を利用し
た駆動機構によりチャック部の開閉を行っているため、
エアシリンダを利用した駆動機構を有するチャックヘッ
ドと比べて、コンパクトなが構成を維持しながらチャッ
ク部の開閉ストロークが大きくなり、寸法変位の大きい
ワークをチャックすることが可能になる。
【0302】一方、本実施形態によれば、裏銅板ズレ検
査部において、反射板を用いてワークの輪郭およびその
背景部分を照射することにより、ワークの背景部分と裏
銅板マウント領域とを略同様の明るさに設定し、ワーク
の裏面側における輪郭を強調するように構成したが、本
発明はこれに限定されるものではない。
【0303】例えば、図41は、反射板の代わりに、ワ
ークWの輪郭およびその背景部分を照射するための背景
用照明を用いた裏銅板ズレ検査部270を示す図であ
る。なお、図41では、チャックヘッドの代わりに吸着
ノズル271Aおよび吸着パッド271Bから構成され
た吸着ヘッド271を用いているが、図25で示したチ
ャックヘッド145を用いてもよい。
【0304】図41に示すように、裏銅板ズレ検査部2
70は、鉛直上方照明用のリング状照明の代わりにポー
ル210の上端部に昇降自在および当該ポール210を
中心に回転自在に取り付けられた板状照明支持部272
と、この板状照明支持部272に取り付けられ、ワーク
Wにおける裏銅板BCのマウント部分を照明する暗視野
照明用の板状暗視野照明273とを備えている。この板
状照明273は、CCDカメラ212Aのレンズを覗け
る程度の開口部を有している。
【0305】そして、裏銅板ズレ検査部270は、板状
暗視野照明273と吸着ヘッド271との間に介在可能
に構成され、ワークの輪郭およびその背景部分を照明す
るための背景用板状照明部274を有している。
【0306】すなわち、背景用板状照明部274は、厚
さ方向を切断した際の断面形状が凹字型の2枚の板状照
明275A、275Bと、板状照明支持部272に対し
てポール210Aの軸方向に沿って直立状に設けられた
開閉シリンダ276と、この開閉シリンダ276の上部
に互いに平行に突出し、かつその高さが段違いに形成さ
れており、板状照明275A、275Bをそれぞれ支持
するペアの支持アーム277A、277Bとを備えてい
る。
【0307】板状照明275A、275Bは、図41に
示すように、板状暗視野照明273に対して平行かつ互
いの凹部が段違い状態で上下方向において対向するよう
にペアの支持アーム277A、277Bによりそれぞれ
支持されている。このとき、その対向する凹部が形成す
る矩形状開口部が板助照明273の開口部と同軸状に位
置するようになっている。
【0308】また、開閉シリンダ276は、当該シリン
ダ276の中心を回転軸としてペアの支持アーム277
A、277Bを板状照明275A、275Bと一体に互
いに離れる方向に回転させて(支持アーム277A、2
77Bを開放して)、板状照明275A、275Bを吸
着ヘッド271と板状照明273との間から移動させる
とともに、その開放状態にあるペアの支持アーム277
A、277Bを互いに近づく方向に回転させて(支持ア
ーム277A、277Bを閉鎖して)、板状照明275
A、275Bを吸着ヘッド271と板状照明273との
間に介在させるように構成されている。なお、板状照明
275A、275Bの凹部で形成される矩形開口の大き
さは、吸着ヘッド271の吸着ノズル271Aと干渉し
ない程度の大きさであり、かつワークWの面積より十分
小さくCCDカメラ212Aの撮像に影響を及ぼさない
程度の大きさになっている。
【0309】また、ペアの支持アーム277A、277
Bの高さが段違いに形成されているため、当該支持アー
ム277A、277Bの閉鎖時において板状照明275
A、275Bの高さも段違いになる。したがって、CC
Dカメラ212Aによる撮像画面内に板状照明275
A、275Bの合わせ目が写ることがない。
【0310】一方、板状暗視野照明273は、照明光を
照射する板状照明本体273Aと、板状照明支持部27
2に支持され、板状照明本体273Aをその照明光照射
面がワークWの裏面を向くようにその背面を保持する照
明保持具273Bと、前記照明光の明るさの度合い(明
度)を必要な値に調整するために、板状照明本体273
Aの照明光照射面を覆うカバー273Cとを備えてい
る。
【0311】板状照明275A、275Bは、それぞれ
照明光を照射する板状照明本体280A、280Bと、
支持アーム277A、277Bに支持され、板状照明本
体280A、280Bをその照明光照射面がCCDカメ
ラ212側を向くようにその背面を保持する照明保持具
281A、281Bと、前記照明光の明度を必要な値に
調整するために、板状照明本体280A、280Bの照
明光照射面を覆うカバー282A、282Bとを備えて
いる。なお、図25に示した裏銅板ズレ検査部11と同
等の構成要素については、略同等の符号を付してその説
明は省略している。
【0312】本構成の裏銅板ズレ検査部270によれ
ば、吸着ヘッド271に吸着されたワークWがCCDカ
メラ212の中心位置に到達してワークWの搬送が停止
すると、開閉シリンダ276によりペアの支持アーム2
77A、277Bがt1 、t2方向へそれぞれ移動する
ことにより、板状照明275A、275Bが吸着ヘッド
271と板状照明273との間から移動する(図42に
板状照明275A' 、275B' として示す)。
【0313】そして、支持部146Aの駆動により吸着
ヘッド271が下降して、そのワークWの高さが支持ア
ーム277A、277B閉鎖時の板状照明275A、2
75Bの高さより所定の長さだけ低くなった時、すなわ
ち、板状照明275A、275BによりワークWの背景
を照明可能な位置にワークWが到達した時に吸着ヘッド
271の下降が停止する。
【0314】この吸着ヘッド271の停止に応じて、開
閉シリンダ276によりペアの支持アーム277A、2
77Bがs1 、s2 方向へそれぞれ移動することにより
板状照明275A、275Bが吸着ヘッド271と板状
照明273との間に挿入される(図42参照)。
【0315】そして、吸着ヘッド271にチャックされ
たワークWは、その裏面側から予め最適な位置に調整さ
れた板状暗視野照明273から照明光が照射されてお
り、この板状暗視野照明273の照明光によりワークW
裏面の裏銅板BCが所定の明るさになる。一方、ワーク
Wの背景部分は、その表面側から板状照明275A、2
75Bから照射された照明光により照射されているた
め、ワークWの背景部分は、ワークW裏面の裏銅板BC
と略同等の明るさになっている。
【0316】したがって、CCDカメラ212Aの撮像
レンズ側から見て、ワークWの裏面にマウントされた裏
銅板BCとワークWの背景部分とが略同等の明るさで板
状暗視野照明273および板状照明275A、275B
に照射される。
【0317】このようにワークWが板状暗視野照明27
3および板状照明275A、275Bに照明された状態
において、制御部12の制御に応じて駆動部が駆動し、
予め最適な位置に調整されたCCDカメラ212Aがワ
ークWを裏面側から撮像する。
【0318】以下、裏銅板ズレ検査部11のCCDカメ
ラ212で撮像された画像データと同様に、CCDカメ
ラ212Aで撮像された画像データに対して制御部12
により2値化処理を含む画像処理が行われる。
【0319】このとき、本構成の裏銅板ズレ検査部27
0においても、背景用板状照明部274の板状照明27
5A、275BによりワークWの裏面にマウントされた
裏銅板BCとワークWの背景部分とを略同等の明るさで
照明しているため、図43に示すように、ワークWの裏
面における裏銅板BCマウント領域R1'とワークWの背
景領域Rb'の画素値とが略同一の値であり、ワークWの
輪郭と裏銅板BCマウント領域との間の画像領域Rs'と
は異なる値であるため、閾値処理により容易にワークW
の輪郭および裏銅板BCマウント領域間の画像領域Rs
のみを抽出した2値化画像I2 を容易に求めることがで
き、この2値化画像I2 を用いてワークWの裏銅板BC
のマウント位置に係わる良否判定を自動的に行うことが
できる。
【0320】また、本構成の裏銅板ズレ検査部270に
おいては、反射板を用いていないため、吸着したワーク
Wの影が反射板を介して撮像画像に含まれることがな
く、撮像画像の解像度をさらに高めることができる。
【0321】さらに、本構成の裏銅板ズレ検査部270
によれば、反射板を吸着ヘッド270に取り付けていな
いため、吸着ヘッド270を搬送している際に他の部材
に反射板が干渉して吸着ヘッド270の搬送に悪影響を
与えることが完全に解消され、よりスムーズな吸着ヘッ
ド270の搬送を行うことができる。
【0322】以上詳述したセラミックス回路基板組立装
置を用いて生成された表銅板および裏銅板がマウントさ
れたセラミックス回路基板に対してDBC処理を行うこ
とにより表銅板および裏銅板がセラミックス基板の両表
面に対して強固に接合されたセラミックス回路基板(ワ
ークW)が得られる。
【0323】なお、表銅板が複数の回路パターンをブリ
ッジ部を介して結合して一体化して形成されている場合
には、DBC工程を経て製造されたセラミックス回路基
板(ワークW)における表銅板の回路パターンを接続す
るブリッジ部を刃物等で切断・除去して、複数の独立し
た回路パターンを有するセラミックス回路基板を得てい
る。
【0324】このブリッジ部切断・除去処理の後、当該
ブリッジ部が切断・除去された部分の回路パターン間に
おいて残存しているゴミを完全に除去し、かつ回路パタ
ーン間の耐電圧試験(絶縁試験)を併せて行うことがで
きる本発明に係わる切断部ゴミ除去装置の実施形態につ
いて、添付図面を参照して説明する。
【0325】すなわち、図44に示す切断部除去装置3
00は、ワーク支持部295により支持されたワークW
の表銅板におけるブリッジ部が切断・除去された回路パ
ターンP1 、P2 それぞれに対して当接させて用いる通
電用のプローブ301、302と、このプローブ30
1、302を保持するプローブ保持部303と、プロー
ブ保持部303を介して一方のプローブ301に電気的
に接続された電圧供給端子303,およびプローブ保持
部303を介して他方のプローブ302に電気的に接続
され、かつ接地された端子(接地端子)304をそれぞ
れ有し、当該電圧供給端子303を介してプローブ30
1にパターン間の耐電圧(絶縁)試験用の電圧(試験電
圧)を供給する試験電圧供給装置305とを備えてお
り、プローブ301は、供給された試験電圧をパターン
P1 に印加するようになっている。
【0326】また、切断部除去装置300は、試験電圧
供給装置305の被制御用入出力端子306に接続され
た制御用入出力端子307を有し、当該制御用入出力端
子307および被制御用入出力端子306を介して制御
信号を送信して試験電圧供給タイミング、供給電圧値等
を制御するとともに、試験電圧供給により絶縁端子30
5を介してGNDに電流が流れるか否かを検出して、検
出結果に基づいてワークWの絶縁性能評価を行うシーケ
ンサ(制御装置)308を備えている。
【0327】次に切断部除去装置300の全体動作につ
いて説明する。
【0328】図45(a)、(b)に示すように、ワー
クWの回路パターンP1 、P2 間に、ブラシ等で除去で
きない例えば糸状の切り残しゴミ309が残存している
とする。
【0329】最初に作業者は、プローブ301、302
を回路パターンP1 、P2 にそれぞれ当接させる(図4
6、ステップS1)。なお、作業者がマニュアルで実行
する動作は、図面においては、台形シンボルで示してい
る。
【0330】プローブ301、302が回路パターンP
1 、P2 に接触した状態において制御装置308は、制
御用入出力端子307および被制御用入出力端子306
を介して試験電圧供給装置305を駆動制御して、プロ
ーブ301に対して第1回目の試験電圧を例えばタイマ
制御等により所定時間供給する(ステップS2)。
【0331】プローブ301に供給された電圧は回路パ
ターンP1 へ印加される。このとき、回路パターンP1
、P2 には糸状の切り残しゴミ309が残存している
ため、印加試験電圧に基づく試験電流は、回路パターン
P1 から糸状の切り残しゴミ309を介して回路パター
ンP2 へ流れ、プローブP2 および接地端子304を介
してGNDに流れる。
【0332】糸状の切り残しゴミ309は細く抵抗値が
高いため、試験電流の当該糸状の切り残しゴミ309を
介した回路パターンP1 、P2 間の流通により、糸状切
り残しゴミ309は発熱して図47(a)、(b)に示
すように焼き切れる。なお、タイマ制御に基づく試験電
圧印加時間は、回路パターンP1 、P2 間に残存する全
ての切り残しゴミが焼き切れて除去される程度の十分な
時間に定められている。
【0333】このようにして、回路パターンP1 、P2
間に残存する全ての切り残しゴミを焼き切って除去した
状態において、制御装置308は、制御用入出力端子3
07および被制御用入出力端子306を介して試験電圧
供給装置305を駆動制御して、プローブ301に対し
て第2回目の試験電圧を例えばタイマ制御等により所定
時間供給する(ステップS3)。
【0334】このとき、回路パターンP1 、P2 間が切
り残しゴミ以外の絶縁不良要因があれば(例えばパター
ンP1 、P2 が近接あるいは接触している箇所が存在す
る等)、当該回路パターンP1 、P2 間は導通し、プロ
ーブ301→回路パターンP1 →回路パターンP2 →プ
ローブ302→絶縁端子305→GNDのように試験電
流が流れる。
【0335】一方、回路パターンP1 、P2 間に切り残
しゴミ以外の絶縁不良要因がなければ、回路パターンP
1 、P2 間は導通せず、絶縁端子305を介してGND
に試験電流は流れない。
【0336】すなわち、制御装置308は、第2回目の
試験電圧印加中に絶縁端子305を介してGNDに電流
が流れたか否かを判断しており(ステップS4)、もし
流れていれば(ステップS4の判断の結果YES)、当
該ワークWは不良品と判断し、所定のアウトプットによ
り作業者に知らせる(ステップS5)。
【0337】作業者は、制御装置308から不良品のア
ウトプットデータが得られると、プローブ301、30
2をワークWの回路パターンP1 、P2 から離して、図
示しない不良品排出コンベア等を介して所定の排出位置
へ排出する(ステップS6)。
【0338】一方、ステップS4の判断の結果、絶縁端
子305を介してGNDに電流が流れていなければ(ス
テップS4→NO)、当該ワークWは良品と判断し、所
定のアウトプットにより作業者に知らせる(ステップS
7)。
【0339】作業者は、制御装置308から良品のアウ
トプットデータが得られると、プローブ301、302
をワークWの回路パターンP1 、P2 から離して、図示
しない良品排出コンベア等を介して所定の良品収納位置
へ搬送する(ステップS8)。
【0340】以上述べたように、本構成の切断部除去装
置300によれば、回路パターンP1 、P2 を繋いだブ
リッジ部を切断・除去した際に発生した切り残しゴミを
第1回目の試験電圧印加処理により焼き切り、続いて第
2回目の試験電圧印加処理により回路パターンP1 、P
2 間の絶縁試験を実行している。
【0341】すなわち、本構成の切断部除去装置300
は、切り残しゴミ切断機能および絶縁試験機能を兼ね備
えているため、ブラシ等の新たなゴミ除去用部材や装置
を用いることなく、確実に切り残しゴミを除去し、かつ
その除去後に連続して絶縁試験を行うことができる。し
たがって、装置自体の省スペースおよび低コストを実現
しながら良品ワークの歩留まりを高めることができる。
【0342】また、従来において1回の絶縁試験におい
て不良品と判断され、再度絶縁試験装置に投入して試験
されていたワークを、再投入なしで絶縁試験および良否
判定検査ができるため、絶縁試験および良否判定検査効
率が高まる。
【0343】
【発明の効果】以上述べたように本発明に係るセラミッ
クス回路基板組立装置によれば、ワーク保持部によりワ
ーク(裏銅板、セラミックス基板、表銅板、およびセラ
ミックス回路基板)をワーク保持体によりワーク載置領
域に正確に位置決めして保持し、かつワーク保持体での
保持状態が解除されたワークをバキューム力によりワー
ク載置領域に吸着して保持することができるため、ワー
クに対するバインダ塗布処理を予め定められた塗布位置
に対して正確に実行することができ、また、セラミック
ス基板マウント処理および表銅板マウント処理中におい
てワークが位置ズレしないため、当該セラミックス基板
および表銅板をワークに対して正確にマウントすること
ができる。この結果、セラミックス回路基板自体および
このセラミックス回路基板を用いてDBC法により製造
された回路基板の品質を高く維持することができる。
【0344】また、本発明に係わるセラミックス回路基
板組立装置によれば、回路パターン間を接続したブリッ
ジ部を切断・除去した際に発生した切り残しゴミを第1
の試験電圧印加手段により印加した第1の試験電圧によ
り焼き切り、続いて第2の試験電圧印加手段により印加
した第2の試験電圧により回路パターン間の絶縁試験を
実行しているため、回路パターン間に糸状ゴミや突起状
ゴミ等のブラシでは完全に除去できないゴミが残存して
いた場合でも、ブラシ等の新たなゴミ除去用部材や装置
を用いることなく、当該ゴミを完全に除去することがで
きる。
【0345】さらに、本発明に係わる切断部除去装置に
よれば、表銅板および裏銅板マウント処理、表銅板およ
び裏銅板位置ズレ検査処理、不良品回路基板分離排出処
理および良品回路基板段積収納処理を含むセラミックス
回路基板組立処理を統轄制御手段の統轄制御に基づく各
動作手段(移動手段、裏銅板供給手段、第1のバインダ
塗布手段、セラミックス基板マウント手段、第2のバイ
ンダ塗布手段、表銅板マウント手段、第1の検査手段、
第2の検査手段、搬送手段、収納手段、および排出手
段)の連続した動作により自動的かつ無人で機械的に行
うことができるため、セラミックス回路基板組立効率を
飛躍的に高めるとともに、セラミックス回路基板組立コ
ストおよびこのセラミックス回路基板を用いてDBC法
により製造された回路基板の製造コストを著しく低減さ
せることができる。
【0346】さらに、切断部除去装置によれば、切り残
しゴミの除去後に連続して絶縁試験を行うことができる
ため、装置自体の省スペースおよび低コストを実現しな
がらセラミックス回路基板の製造歩留まりを高く維持す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるセラミックス回路基板組立装置
の概略構成を示す斜視図。
【図2】セラミックス回路基板組立装置における保持・
搬送部の全体構成を示す上面図。
【図3】保持・搬送部における保持部の概略構成を示す
斜視図。
【図4】保持部における回転駆動デバイスおよびバキュ
ーム力供給デバイスが一体化された駆動デバイスの概略
構成を示す斜視図。
【図5】(a)および(b)は保持部のワーク保持動作
を説明する図。
【図6】セラミックス回路基板組立装置の裏銅板供給部
における収納部の概略構成を示す斜視図。
【図7】セラミックス回路基板組立装置の裏銅板供給部
における搬送供給部の概略構成を示す斜視図。
【図8】搬送供給部の収納部から保持部に対する裏銅板
搬送・供給動作を説明するための図。
【図9】搬送供給部の吸着ヘッド部分を拡大して示す
図。
【図10】裏銅板の反りおよびその反りの許容範囲を示
す図。
【図11】裏銅板を2枚一度に吸着搬送した場合の許容
範囲を示す図。
【図12】裏銅板を2枚一度に吸着搬送した場合におけ
る搬送供給部の吸着ヘッド部分を拡大して示す図。
【図13】セラミックス回路基板組立装置のバインダ塗
布部の概略構成を示す斜視図。
【図14】バインダ塗布部の裏銅板に対するバインダ塗
布動作を説明するための図。
【図15】セラミックス回路基板組立装置のセラミック
ス基板マウント部における搬送供給部の収納部から裏銅
板に対するセラミックス基板搬送およびマウント動作を
説明するための図。
【図16】バインダ塗布部のセラミックス基板に対する
バインダ塗布動作を説明するための図。
【図17】セラミックス回路基板組立装置の表銅板マウ
ント部における搬送マウント部の概略構成を示す斜視
図。
【図18】搬送マウント部の収納部からセラミックス基
板に対する表銅板搬送およびマウント動作を説明するた
めの図。
【図19】セラミックス回路基板組立装置の表銅板ズレ
検査部の概略構成を示す斜視図。
【図20】(a)は、表銅板がセラミックス基板の表銅
板マウント領域に正確にマウントされている場合におけ
る2値化画像を概念的に示す図、(b)は、表銅板がセ
ラミックス基板の表銅板マウント領域に不正確にマウン
トされている場合における2値化画像を概念的に示す
図。
【図21】セラミックス回路基板組立装置の搬送・段積
部の概略構成を示す斜視図。
【図22】搬送・段積部が有するチャックヘッドの一例
としてエアシリンダタイプのチャックヘッド示す図であ
り、(a)は、アーム機構方式のチャックヘッドを示す
図、(b)は、クロスローラ方式のチャックヘッドを示
す図、(c)は、ピニオンギヤ機構方式(ベアリング無
し)のチャックヘッドを示す図、(d)は、ピニオンギ
ヤ機構方式(ベアリング有り)のチャックヘッドを示す
図。
【図23】搬送・段積部における良品段積収納部の概略
構成を示す斜視図。
【図24】接続ローラ部の構成を示すとともに、受取り
コンベアから接続ローラ部を介して収納・搬送コンベア
へ搬送されるワーク搬送動作を説明する図。
【図25】セラミックス回路基板組立装置における裏銅
板ズレ検査部の概略構成を示す図。
【図26】反射板を用いた裏銅板ズレ検査部のCCDカ
メラにより撮像された画像データを模式的に示す図。
【図27】反射板を用いていない裏銅板ズレ検査部のC
CDカメラにより撮像された画像データを模式的に示す
図。
【図28】搬送部の良品段積収納部の受取りコンベアへ
のワーク供給動作を説明するための図。
【図29】制御部の各動作部(保持・搬送部、裏銅板供
給部、バインダ塗布部、セラミックス基板マウント部、
バインダ塗布部、表銅板マウント部、表銅板ズレ検査
部、および搬送・段積部・裏銅板ズレ検査部)の制御タ
イミングの概要をそれぞれ表すタイムチャート。
【図30】だるま落としの原理を用いたワーク供給方式
を説明する図。
【図31】レーザ測長面撮像センサを用いたワーク厚さ
測定方式を説明する図。
【図32】トレイ型ワーク収納装置を用いたワーク搬送
・収納動作を説明するための図。
【図33】スティックマガジン方式のワーク収納装置を
用いたワーク搬送・収納動作を説明するための図。
【図34】収納・搬送コンベアからワークを搬送してト
レイに供給する場合のワーク供給装置の概略構成を示す
斜視図。
【図35】ワークが収納・搬送コンベアからワーク供給
装置のくし状アーム機構に移載される動作を説明する
図。
【図36】(a)〜(c)は、ワーク供給装置のくし状
アーム機構に保持されたワークがくし状プッシャ機構に
より押し出されてトレイに供給される動作を説明する
図。
【図37】ワークがセッター内に直立して整列・収納さ
れた状態を示す図。
【図38】バキューム機構を有する収納装置を示す図。
【図39】ベアリングとリンク機構を組み合わせリンク
開閉方式のチャックヘッドを示す図。
【図40】図39に示したチャックヘッドにおけるリン
クの回転に応じたチャック部の移動動作を説明するため
の図。
【図41】反射板の代わりにワークの輪郭およびその背
景部分を照射するための背景用照明を用いた裏銅板ズレ
検査部を示す図。
【図42】図41に示した裏銅板ズレ検査部における背
景用板状照明の開閉動作を説明するための図。
【図43】背景用板状照明を用いた裏銅板ズレ検査部の
CCDカメラにより撮像された画像データを模式的に示
す図。
【図44】本発明に係わる切断部除去装置の概略構成を
示す斜視図。
【図45】(a)は、回路パターン間の残存する糸状の
切り残しゴミを示すための回路パターンの正面図、
(b)は、その側面図。
【図46】切断部除去装置およびその装置に係わる動作
を説明するための概略フローチャート。
【図47】(a)は、回路パターン間の糸状の切り残し
ゴミを焼き切って除去した状態を示すための回路パター
ンの正面図、(b)は、その側面図。
【図48】従来のセラミックス基板の裏面に対する裏銅
板のマウント処理を説明する図。
【図49】従来のセラミックス基板の表面に対する表銅
板のマウント処理を説明する図。
【図50】従来のブラシを用いた回路パターン間の切り
残しゴミ除去処理を示す図。
【図51】(a)は、回路パターン間に残存する糸状の
切り残しゴミを示すための回路パターンの正面図、
(b)は、その側面図。
【図52】(a)は、回路パターン間に残存する突起状
の切り残しゴミを示すための正面図、(b)は、その側
面図。
【符号の説明】
1 セラミックス回路基板組立装置 2 ベース部 3 保持・搬送部 4 裏銅板供給部 5 バインダ塗布部 6 セラミックス基板マウント部 7 バインダ塗布部 8 表銅板マウント部 9 表銅板ズレ検査部 10 搬送・段積部 11 裏銅板ズレ検査部 12 制御部 15 ロータリーテーブル 16a1 〜16a9 保持部 21 ワーク保持板 22、25a、25b 案内溝 23、26a、26b 案内レール 24、27a、27b クロスローラガイド 30、31a、31b1 、31b2 、268 ベアリン
グ 35、264 シャフト 36 第1の円盤 37 第2の円盤 38、40、265 リンク 45 吸着穴 50 駆動デバイス 60 収納部 61 搬送供給部 63、92、114、181 LMガイド 64、94 183 スライドプレート 65 プレート 66 スライドユニット 67a、67b マガジンユニット 76 吸着ヘッド支持部 77 支持部 81、95 ロッドレスシリンダ 83 ツインロッドシリンダ 84 吸着搬送ヘッド支持部 85 吸着ヘッド 86 変位センサ 87 接触子 98、266 クロスローラテーブル 99 ディスペンサ 100 ディスペンサ支持ユニット 101、263 ロータリーアクチュエータ 103、116、120、261 ツインロッドシリン
ダ 104 移動部 105 ディスペンサ支持部 110 1次ヘッド部 111 2次ヘッド部 112 搬送マウント部 115、119 移動機構 117、121 吸着搬送ヘッド支持部 118、122 吸着ヘッド 130 スタンド 130a ポール部 131 第1の支持バー 132 第2の支持バー 133 支持ポール 134、211 CCDカメラ支持部 135、212 CCDカメラ 136、272 撮像用板状照明支持部 137、275A、275B 板状照明 140 搬送部 141 良品段積収納部 142 不良品搬送部 145 チャックヘッド 146 支持部 147 x−yロボット 173 反射板 176 薄型シリンダ 182 ボールねじ 185 受取りコンベア 186 接続ローラ部 187 収納・搬送コンベア 191 上下動モータ 192 上昇端検知センサ 193 下降端検知センサ 195 ワーク段積センサ 210 ポール 213 リング状照明支持部 214 リング状照明 260 リンク開閉方式のチャックヘッド 262 ベース 267 チャック部 270 裏銅板ズレ検査部 273 板状暗視野照明 274 背景用板状照明部 276 開閉シリンダ 277A、277B 支持アーム 300 切断部除去装置 301、302 プローブ 303 プローブ保持部 305 試験電圧供給装置 308 シーケンサ(制御装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋元 俊之 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裏銅板、セラミックス基板、及び表銅板
    等のワークを載置して保持可能な複数のワーク保持部が
    設置されたテーブル部を有し、当該テーブル部を移動さ
    せて前記複数個のワーク保持部を循環移動させる移動手
    段と、前記裏銅板を複数枚収納する裏銅板収納部を有
    し、この裏銅板収納部から所定のタイミングに応じて前
    記裏銅板を1枚ずつ取り出して搬送し、前記移動手段に
    より循環して移動してくるワーク保持部毎にそれぞれ供
    給する裏銅板供給手段と、前記移動手段により裏銅板供
    給手段を介して送られてきた裏銅板の表面の所要箇所に
    自動的にバインダを塗布する第1のバインダ塗布手段
    と、前記セラミックス基板を複数枚収納するセラミック
    ス基板収納部を有し、このセラミックス基板収納部から
    所定のタイミングに応じて当該セラミックス基板を1枚
    ずつ取り出して搬送し、前記移動手段により前記第1の
    バインダ塗布手段を介して順次送られてくる裏銅板の表
    面の所定のマウント位置にそれぞれマウントするセラミ
    ックス基板マウント手段と、前記移動手段により前記セ
    ラミックス基板マウント手段を介して順次送られてくる
    セラミックス基板の表面の所要箇所に自動的にバインダ
    を塗布する第2のバインダ塗布手段と、前記表銅板を複
    数枚収納する表銅板収納部を有し、この表銅板収納部か
    ら所定のタイミングに応じて当該表銅板を1枚ずつ取り
    出して搬送し、前記移動手段により前記第2のバインダ
    塗布手段を介して順次送られてくるセラミックス基板の
    表面の所定のマウント位置にそれぞれマウントしてセラ
    ミックス回路基板を生成する表銅板マウント手段と、前
    記移動手段により前記表銅板マウント手段を介して順次
    送られてくるセラミックス回路基板をその表面側から撮
    像するCCDカメラ等の撮像部を有し、この撮像部の撮
    像処理により得られた画像データに基づいて前記表銅板
    のマウント位置ズレ検査を行う第1の検査手段と、CC
    Dカメラ等の撮像部を有し、前記裏銅板の前記セラミッ
    クス基板に対するマウント位置ズレ検査を行うための第
    2の検査手段と、前記移動手段により前記第1の検査手
    段を介して順次送られてくるセラミックス回路基板をそ
    れぞれチャックし、当該第1の検査手段の検査結果に応
    じて当該セラミックス回路基板を前記第2の検査手段へ
    搬送する搬送手段と、前記セラミックス回路基板受取り
    用の受取りコンベアを有し、この受取りコンベアを介し
    て当該セラミックス回路基板を段積して収納可能な収納
    手段と、前記セラミックス回路基板搬送用の搬送コンベ
    アを有し、この搬送コンベアを介して当該セラミックス
    回路基板を所定の排出位置へ排出可能な排出手段と、前
    記移動手段、前記裏銅板供給手段、前記第1のバインダ
    塗布手段、前記セラミックス基板マウント手段、前記第
    2のバインダ塗布手段、前記表銅板マウント手段、前記
    第1の検査手段、前記第2の検査手段、前記搬送手段、
    前記収納手段、及び前記排出手段を統轄して制御する統
    轄制御手段とを備え、 前記第2の検査手段は、前記搬送手段により搬送されて
    きたセラミックス回路基板を前記撮像部によりその裏面
    側から撮像し、この撮像処理により得られた画像データ
    に基づいて前記裏銅板のマウント位置ズレ検査を行うよ
    うに構成されている一方、 前記排出手段は、前記第2の検査手段の検査結果に応じ
    て前記セラミックス回路基板を前記収納手段の受取りコ
    ンベア及び前記排出手段の搬送コンベアのどちらか一方
    へ供給するように構成されたことを特徴とするセラミッ
    クス回路基板組立装置。
  2. 【請求項2】 前記テーブル部は略円形でかつ前記複数
    のワーク保持部は8個であり、この8個のワーク保持部
    は当該略円形のテーブル部上面にその中心に対して対称
    的に設置されているとともに、 前記裏銅板供給手段、前記第1のバインダ塗布手段、前
    記セラミックス基板マウント手段、前記第2のバインダ
    塗布手段、前記表銅板マウント手段、前記第1の検査手
    段、前記搬送手段、及び前記第2の検査手段は前記テー
    ブル部の周囲に配設されている一方、 前記移動手段は前記テーブル部を前記各ワーク保持部が
    前記裏銅板供給手段、前記第1のバインダ塗布手段、前
    記セラミックス基板マウント手段、前記第2のバインダ
    塗布手段、前記表銅板マウント手段、前記第1の検査手
    段、前記搬送手段、及び前記第2の検査手段に対向する
    位置に到達するように間欠状に回転させるようにした請
    求項1記載のセラミックス回路基板組立装置。
  3. 【請求項3】 前記ワーク保持部はワークを載置して保
    持するためのワーク載置領域を有するワーク保持板と、
    このワーク保持板の前記ワーク載置領域に対して接近及
    び離間する方向に移動可能に配設されたワーク保持用の
    複数のワーク保持体と、この複数のワーク保持体を前記
    ワーク載置領域に対する接近及び離間方向に移動させる
    駆動機構と、前記ワーク載置領域内の所定位置に配設さ
    れたワーク吸着用の吸着穴と、この吸着穴に対してバキ
    ューム力を供給するバキューム力供給回路とを備え、 前記ワーク保持体は、前記駆動機構の駆動により前記ワ
    ーク保持板に載置されたワークに対して接近する方向に
    移動することにより当該ワークの縁部を周囲から押さえ
    てそのワークを前記ワーク載置領域に位置決めして保持
    するとともに、当該駆動機構の駆動により前記ワークを
    保持した状態からそのワークに対して離間する方向に移
    動することにより当該ワークの保持状態を解除するよう
    に構成されている一方、 前記バキューム力供給回路は、前記吸着穴を介してバキ
    ューム力を供給することにより前記ワーク保持体での保
    持状態が解除されたワークを前記ワーク載置領域に保持
    するように構成された請求項2記載のセラミックス回路
    基板組立装置。
  4. 【請求項4】 前記裏銅板供給手段の裏銅板収納部は、
    前記複数枚の裏銅板を載置する載置部と、この載置部を
    前記所定のタイミングに応じて昇降自在に支持する支持
    部とを有しており、当該裏銅板供給手段は、裏銅板銅板
    吸着用の吸着機構と、この吸着機構を水平方向及び垂直
    方向に移動可能に支持する移動支持機構とを有し、前記
    移動支持機構を介して前記吸着機構を移動させて前記載
    置部に載置された複数枚の裏銅板における最上部の裏銅
    板を吸着保持し、当該移動支持機構を介して前記吸着機
    構を移動させてこの吸着機構により保持された裏銅板を
    前記ワーク保持部上に載置するようにした請求項3記載
    のセラミックス回路基板組立装置。
  5. 【請求項5】 前記第1のバインダ塗布手段及び前記第
    2のバインダ塗布手段は、バインダ塗布量を調整しなが
    ら塗布可能なディスペンサと、このディスペンサを支持
    するディスペンサ支持部と、このディスペンサ支持部を
    水平方向及び垂直方向に移動自在かつ揺動自在に支持す
    る移動支持機構とを有し、前記移動支持機構を介して前
    記ディスペンサ支持部及びディスペンサを一体に移動さ
    せ、そのディスペンサ先端を前記ワーク保持板に載置さ
    れた裏銅板あるいはセラミックス基板の表面の所定位置
    に接触させてバインダを塗布するようにした請求項4記
    載のセラミックス回路基板組立装置。
  6. 【請求項6】 前記セラミックス基板マウント手段のセ
    ラミックス基板収納部は、前記複数枚のセラミックス基
    板を載置する載置部と、この載置部を前記所定のタイミ
    ングに応じて昇降自在に支持する支持部とを有してお
    り、当該セラミックス基板マウント手段は、セラミック
    ス基板吸着用の吸着機構と、この吸着機構を水平方向及
    び垂直方向に移動可能に支持する移動支持機構とを有
    し、前記移動支持機構を介して前記吸着機構を移動させ
    て前記載置部に載置された複数枚のセラミックス基板に
    おける最上部のセラミックス基板を吸着保持し、当該移
    動支持機構を介して前記吸着機構を移動させてこの吸着
    機構により保持されたセラミックス基板を前記第1のバ
    インダ塗布手段により所定位置にバインダが塗布された
    裏銅板の表面の所定のマウント位置にマウントするよう
    にした請求項5記載のセラミックス回路基板組立装置。
  7. 【請求項7】 前記裏銅板供給手段及びセラミックス基
    板マウント手段の内の少なくとも一方は、前記吸着機構
    に機械的に接続され当該吸着機構の吸着端と同一の高さ
    に設置され当該吸着端が前記裏銅板及びセラミックス基
    板の内の少なくとも一方のワークを吸着した際にそのワ
    ークの表面に接触する接触子と、前記吸着機構に対して
    昇降自在に設置された検出部を有し、この検出部が前記
    接触子が前記ワークに接触した位置から前記ワーク保持
    板のワーク載置面に接触するまでの当該検出部の変位量
    を検出する変位センサとを備え、前記統轄制御手段は、
    前記変位センサにより検出された変位量に基づいてワー
    クの厚さに係わる良否判定を行うようにした請求項6記
    載のセラミックス回路基板組立装置。
  8. 【請求項8】 前記表銅板マウント手段の表銅板収納部
    は、前記複数枚の表銅板を載置する載置部と、この載置
    部を前記所定のタイミングに応じて昇降自在に支持する
    支持部とを有しており、当該表銅板マウント手段は、表
    銅板吸着用の第1の吸着機構と、この第1の吸着機構を
    水平方向及び垂直方向に移動可能に支持しており、当該
    第1の吸着機構を移動させて前記載置部に載置された複
    数枚の表銅板における最上部の表銅板を吸着保持し、当
    該表銅板が吸着保持された状態で第1の吸着機構を移動
    させてその表銅板を、当該表銅板マウント手段に対向す
    る位置に配設された1次マウント部へマウントする1次
    マウント機構と、前記1次マウント部へ1次マウントさ
    れた表銅板を吸着するための第2の吸着機構と、この第
    2の吸着機構を水平方向及び垂直方向に移動可能に支持
    しており、当該第2の吸着機構を移動させて前記1次マ
    ウント部に1次マウントされた表銅板を吸着保持し、当
    該表銅板が吸着保持された状態で第2の吸着機構を移動
    させてその表銅板を前記第2のバインダ塗布手段により
    所定位置にバインダが塗布されたセラミックス基板の表
    面の所定のマウント位置にマウントするようにした請求
    項7記載のセラミックス回路基板組立装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の検査手段は、前記撮像部を支
    持する支持部と、この支持部に支持部材を介して支持さ
    れ前記表銅板マウント手段を介して送られたセラミック
    ス回路基板の表面を照明する照明部と、この照明部によ
    り該セラミックス回路基板表面が照明された状態におい
    て前記撮像部を駆動制御させて当該セラミックス回路基
    板表面を撮像する撮像手段と、前記撮像部により撮像さ
    れた画像データに対して2値化処理を行うことによりセ
    ラミックス基板と表銅板との間の画像領域を抽出した2
    値化画像を生成し、この2値化画像に基づいて前記セラ
    ミックス回路基板が前記所定のマウント位置に対して正
    確にマウントされた良品か不正確にマウントされた不良
    品かを判定する画像処理手段とを備えた請求項8記載の
    セラミックス回路基板組立装置。
  10. 【請求項10】 前記搬送手段は、セラミックス基板チ
    ャック用のチャックヘッドと、このチャックヘッドを垂
    直方向に移動可能に支持する第1の移動支持機構と、前
    記チャックヘッド及び支持機構を水平方向に移動可能に
    支持する第2の移動支持機構とを有しており、前記第1
    及び第2の移動支持機構を介して前記チャックヘッドを
    移動させて前記第1の検査手段を介して送られてくるセ
    ラミックス回路基板をチャックして保持するとともに、
    当該チャックしたセラミックス回路基板が前記第1の検
    査手段において良品と判定されている場合に、前記移動
    支持機構を介して前記支持機構及び前記セラミックス回
    路基板が保持されたチャックヘッドを一体に移動させて
    当該セラミックス回路基板を前記第2の検査手段の撮像
    部の撮像位置へ搬送するようにした請求項9記載のセラ
    ミックス回路基板組立装置。
  11. 【請求項11】 前記第2の検査手段は、前記撮像部を
    支持する支持部と、この支持部に支持部材を介して支持
    され前記搬送手段により当該撮像部の撮像位置へ搬送さ
    れてきたセラミックス回路基板の裏面における裏銅板の
    マウント部分を照明する照明部と、前記搬送手段の第1
    の支持機構に取り付けられ前記照明部から照射された照
    明光を反射してセラミックス回路基板の輪郭及びその背
    景部分を表面側から照射することにより当該セラミック
    ス回路基板の背景部分と裏銅板マウント領域とを略同様
    の明るさに設定する反射板と、前記照明部及び反射板に
    より前記セラミックス回路基板裏面及びその背景部分が
    照明された状態において前記撮像部を駆動制御させて当
    該セラミックス回路基板裏面及びその背景部分を撮像す
    る撮像手段と、前記撮像部により撮像された画像データ
    に対して2値化処理を行うことによりセラミックス基板
    と裏銅板との間の画像領域のみを抽出した2値化画像を
    生成し、この2値化画像に基づいて前記セラミックス回
    路基板が前記所定のマウント位置に対して正確にマウン
    トされた良品か不正確にマウントされた不良品かを判定
    する画像処理手段とを備えた請求項10記載のセラミッ
    クス回路基板組立装置。
  12. 【請求項12】 前記収納手段は、前記受取りコンベア
    を昇降自在に支持する支持機構と、この支持機構を駆動
    させて前記受取りコンベアを昇降させる駆動機構と、前
    記受取りコンベアに接続ローラを介して連接されたセラ
    ミックス回路基板収納用の収納・搬送コンベアと、前記
    第2の検査手段により良品と判定されたセラミックス回
    路基板(良品ワーク)が搬送手段により前記受取りコン
    ベアのコンベア面に所定枚数載置されたことを検出して
    段積実行信号を送信する段積センサと、送信された段積
    実行信号に応じて前記駆動機構を介して前記支持機構を
    駆動させて前記受取りコンベアをワークの厚さ分だけ自
    動的に下降させる第1の駆動制御手段とを備え、前記搬
    送手段及び第1の駆動制御手段を介した複数回の良品ワ
    ーク搬送処理及び複数回の受取りコンベア下降処理によ
    り前記受取りコンベアのコンベア面に良品ワークを段積
    するとともに、 当該複数回の良品ワーク搬送処理及び複数回の受取りコ
    ンベア下降処理により前記コンベア面が所定の高さに到
    達したときに検知信号を送信する下降端検知センサと、
    送信された下降端検知信号に応じて前記駆動機構を制御
    して前記支持機構を駆動させて前記受取りコンベアを自
    動的に上昇させる第2の駆動制御手段と、この第2の駆
    動制御手段により前記受取りコンベアが上昇してそのコ
    ンベア面の高さが収納・搬送コンベアのコンベア面の高
    さと同一となったときに上昇端検知信号を送信する上昇
    端検知センサと、送信された上昇端検知センサに応じて
    駆動機構の駆動を停止させて前記受取りコンベアのコン
    ベアベルトを循環駆動させることにより段積された良品
    ワークを前記接続ローラを介して前記収納・搬送コンベ
    アに搬送する第3の駆動制御手段とを備えた請求項11
    記載のセラミックス回路基板組立装置。
  13. 【請求項13】 前記第1の移動支持機構は垂直方向に
    沿って配設されたツインロッドシリンダを有し、前記チ
    ャックヘッドは、前記ツインロッドシリンダに連結され
    て当該ツインロッドシリンダの駆動により昇降するベー
    スと、前記ツインロッドシリンダの前面に取り付けられ
    たロータリーアクチュエータと、このロータリーアクチ
    ュエータに連結され、ベースの中央を貫通して下方に突
    出するように配設されたシャフトと、このシャフトの下
    端に水平に取り付けられたリンクと、ベースの下面に取
    り付けられ、互いに平行な2つのガイド部を有するクロ
    スローラテーブルと、このクロスローラガイドのガイド
    部に連結され、当該ガイド部を介して互いに近接する方
    向及び離間する方向に移動可能なペアのチャック部とを
    備え、前記ペアのチャック部の上端部を前記リンクの両
    端と前記クロスローラテーブルとの間に介挿するように
    それぞれ突出させて突出部を構成し、このチャック部の
    各突出部にベアリングを支軸を介してそれぞれ枢設し、
    当該各ベアリングに対して前記リンクの両端を枢支させ
    た請求項12記載のセラミックス回路基板組立装置。
  14. 【請求項14】 前記第2の検査手段は、前記撮像部を
    支持する支持部と、この支持部に支持部材を介して支持
    され前記搬送手段により当該撮像部の撮像位置へ搬送さ
    れてきたセラミックス回路基板の裏面における裏銅板の
    マウント部分を照明する第1の照明部と、前記第1の照
    明部と前記搬送手段との間に介在可能に前記支持部に取
    り付けられ、当該搬送手段の第1の支持機構により前記
    チャックヘッドが所定位置まで下降した際に当該チャッ
    クヘッドにチャックされたセラミックス回路基板の背景
    部分を照明する第2の照明部と、前記第1の照明部及び
    第2の照明部により前記チャックヘッドにチャックされ
    たセラミックス回路基板裏面及びその背景部分が照明さ
    れた状態において前記撮像部を駆動制御させて当該セラ
    ミックス回路基板裏面及びその背景部分を撮像する撮像
    手段と、前記撮像部により撮像された画像データに対し
    て2値化処理を行うことによりセラミックス基板と裏銅
    板との間の画像領域のみを抽出した2値化画像を生成
    し、この2値化画像に基づいて前記セラミックス回路基
    板が前記所定のマウント位置に対して正確にマウントさ
    れた良品か不正確にマウントされた不良品かを判定する
    画像処理手段とを備えた請求項10記載のセラミックス
    回路基板組立装置。
  15. 【請求項15】 セラミックス回路基板の表面に形成さ
    れた回路パターン間を接続するブリッジ部を刃物等で除
    去した後の切断部に残存するゴミを、当該回路パターン
    間の絶縁試験を実行しながら除去する切断部ゴミ除去装
    置であって、前記ブリッジ部が切断された回路パターン
    それぞれに当接可能な通電用プローブと、この通電用プ
    ローブを介して前記回路パターン間に第1の試験電圧を
    印加することにより当該回路パターン間の切断部に残存
    するゴミを焼き切る第1の試験電圧印加手段と、この第
    1の試験電圧印加手段の第1の試験電圧印加処理の終了
    後、さらに前記通電用プローブを介して前記回路パター
    ン間に第2の試験電圧を印加することにより当該回路パ
    ターン間の絶縁試験を実行する第2の試験電圧印加手段
    とを備えたことを特徴とする切断部ゴミ除去装置。
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