JPH1140515A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
半導体装置およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH1140515A JPH1140515A JP19577497A JP19577497A JPH1140515A JP H1140515 A JPH1140515 A JP H1140515A JP 19577497 A JP19577497 A JP 19577497A JP 19577497 A JP19577497 A JP 19577497A JP H1140515 A JPH1140515 A JP H1140515A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- titanium silicide
- wiring
- titanium
- semiconductor device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Electrodes Of Semiconductors (AREA)
- Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
- Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】金属シリサイド膜を含んでなる配線,電極にお
いて、微細化に優れ、耐熱性と耐酸化性とを兼ね備えた
配線,電極構造とその製造方法とを提供する。 【解決手段】N+ 型多結晶シリコン膜104を形成し、
スパッタによりチタンシリサイド膜105を形成し、窒
素ガスを含んだプラズマ化されたガスによるスパッタに
より(複合窒化物膜である)Ti−Si−N膜107を
形成する。850℃程度での熱処理を施してチタンシリ
サイド膜105をC54結晶構造のチタンシリサイド膜
106に相転移させる。その後、配線109形成のため
のパターニングを行なう。
いて、微細化に優れ、耐熱性と耐酸化性とを兼ね備えた
配線,電極構造とその製造方法とを提供する。 【解決手段】N+ 型多結晶シリコン膜104を形成し、
スパッタによりチタンシリサイド膜105を形成し、窒
素ガスを含んだプラズマ化されたガスによるスパッタに
より(複合窒化物膜である)Ti−Si−N膜107を
形成する。850℃程度での熱処理を施してチタンシリ
サイド膜105をC54結晶構造のチタンシリサイド膜
106に相転移させる。その後、配線109形成のため
のパターニングを行なう。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置およびそ
の製造方法に関し、特にチタンシリサイド膜ないしはチ
タンポリサイド膜からなる配線,電極を有した半導体装
置およびその製造方法に関する。
の製造方法に関し、特にチタンシリサイド膜ないしはチ
タンポリサイド膜からなる配線,電極を有した半導体装
置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の微細化に対応して半導体装
置を構成する配線,電極の低抵抗化が要求されており、
これら配線,電極が金属シリサイド膜ないしは金属ポリ
サイト膜により形成されつつある。
置を構成する配線,電極の低抵抗化が要求されており、
これら配線,電極が金属シリサイド膜ないしは金属ポリ
サイト膜により形成されつつある。
【0003】半導体装置の製造工程の断面模式図である
図7を参照して、チタンポリサイド膜からなるゲート電
極を有した従来のNチャネルMOSトランジスタの構成
と製造方法とを説明する。
図7を参照して、チタンポリサイド膜からなるゲート電
極を有した従来のNチャネルMOSトランジスタの構成
と製造方法とを説明する。
【0004】まず、P型シリコン基板201の表面の素
子分離領域にはフィールド酸化膜202が形成され、素
子形成領域には膜厚8nm程度のゲート酸化膜203が
形成される。ゲート酸化膜203の表面を直接に覆う膜
厚80nm程度の(不純物として燐(P)を含んだ)N
+ 型多結晶シリコン膜204が形成される。このN+型
多結晶シリコン膜204は、成膜段階(in−sit
u)でN+ 型でもよく、ノンドープの多結晶シリコン膜
を堆積しておき,これをPOCl3 を含んだ酸化雰囲気
で加熱処理(熱拡散)することにより形成してもよい。
次に、アルゴン(Ar)ガスによりチタンシリサイド・
ターゲットがスパッタされて、N+ 型多結晶シリコン膜
204の表面を直接に覆う膜厚100nm程度のチタン
シリサイド膜205が形成される〔図7(a)〕。フォ
トレジスト膜(図示せず)をマスクにして、チタンシリ
サイド膜205,N+ 型多結晶シリコン膜204が順次
異方性エッチングによりパターニングされて、チタンシ
リサイド膜205a,N+ 型多結晶シリコン膜204a
が残置形成される〔図7(b)〕。
子分離領域にはフィールド酸化膜202が形成され、素
子形成領域には膜厚8nm程度のゲート酸化膜203が
形成される。ゲート酸化膜203の表面を直接に覆う膜
厚80nm程度の(不純物として燐(P)を含んだ)N
+ 型多結晶シリコン膜204が形成される。このN+型
多結晶シリコン膜204は、成膜段階(in−sit
u)でN+ 型でもよく、ノンドープの多結晶シリコン膜
を堆積しておき,これをPOCl3 を含んだ酸化雰囲気
で加熱処理(熱拡散)することにより形成してもよい。
次に、アルゴン(Ar)ガスによりチタンシリサイド・
ターゲットがスパッタされて、N+ 型多結晶シリコン膜
204の表面を直接に覆う膜厚100nm程度のチタン
シリサイド膜205が形成される〔図7(a)〕。フォ
トレジスト膜(図示せず)をマスクにして、チタンシリ
サイド膜205,N+ 型多結晶シリコン膜204が順次
異方性エッチングによりパターニングされて、チタンシ
リサイド膜205a,N+ 型多結晶シリコン膜204a
が残置形成される〔図7(b)〕。
【0005】上記フォトレジスト膜の除去に前後して、
チタンシリサイド膜205aおよびN+ 型多結晶シリコ
ン膜204aからなる積層導電体膜をマスクにして燐の
イオン注入が行なわれ、0.1μm程度の接合の深さを
有したN- 型拡散層211が形成される。続いて、減圧
気相成長法(LPCVD)により、全面に例えば10n
m程度の膜厚の(HTO膜からなる)酸化シリコン膜2
12が形成される〔図7(c)〕。
チタンシリサイド膜205aおよびN+ 型多結晶シリコ
ン膜204aからなる積層導電体膜をマスクにして燐の
イオン注入が行なわれ、0.1μm程度の接合の深さを
有したN- 型拡散層211が形成される。続いて、減圧
気相成長法(LPCVD)により、全面に例えば10n
m程度の膜厚の(HTO膜からなる)酸化シリコン膜2
12が形成される〔図7(c)〕。
【0006】酸化シリコン膜212が異方性エッチング
によりエッチバックされて、酸化シリコン膜サペーサ2
13が形成される。チタンシリサイド膜205a(およ
びN+ 型多結シリコン膜204a)および酸化シリコン
膜スペーサ213をマスクにした砒素(As)のイオン
注入が行なわれ、さらに、活性化熱処理を兼て850
℃,10病患程度の急速加熱処理(RTA)が行なわれ
る。これにより、0.15μm程度の接合の深さを有し
たN+ 型拡散層214が形成されて、上記N- 型拡散層
211とこのN+ 型拡散層214とからなるLDD構造
のN型ソース・ドレイン領域215が形成され、同時
に、N+型多結晶シリコン膜204aにC54結晶構造
のチタンシリサイド206が載置してなるゲート電極2
09か形成される〔図7(d)〕。その後(図示は省略
するが)、層間絶縁膜,コンタクト孔および(上層)配
線等が形成され、従来構造のチタンポリサイド膜からな
るゲート電極を有したNチャネルMOSトランジスタを
含んでなる半導体装置が完成する。
によりエッチバックされて、酸化シリコン膜サペーサ2
13が形成される。チタンシリサイド膜205a(およ
びN+ 型多結シリコン膜204a)および酸化シリコン
膜スペーサ213をマスクにした砒素(As)のイオン
注入が行なわれ、さらに、活性化熱処理を兼て850
℃,10病患程度の急速加熱処理(RTA)が行なわれ
る。これにより、0.15μm程度の接合の深さを有し
たN+ 型拡散層214が形成されて、上記N- 型拡散層
211とこのN+ 型拡散層214とからなるLDD構造
のN型ソース・ドレイン領域215が形成され、同時
に、N+型多結晶シリコン膜204aにC54結晶構造
のチタンシリサイド206が載置してなるゲート電極2
09か形成される〔図7(d)〕。その後(図示は省略
するが)、層間絶縁膜,コンタクト孔および(上層)配
線等が形成され、従来構造のチタンポリサイド膜からな
るゲート電極を有したNチャネルMOSトランジスタを
含んでなる半導体装置が完成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の半導体装置
に採用したチタンポリサイド膜からなる配線の(設計上
の)配線幅に対する層抵抗の依存性を示すグラフである
図8を参照して、上記従来の半導体装置の問題点(これ
の製造方法に関わる問題点を含めて)を説明する。
に採用したチタンポリサイド膜からなる配線の(設計上
の)配線幅に対する層抵抗の依存性を示すグラフである
図8を参照して、上記従来の半導体装置の問題点(これ
の製造方法に関わる問題点を含めて)を説明する。
【0008】図8におけるチタンポリサイド膜からなる
配線の形成は、上記半導体装置の製造方法に準じて、次
のとおりに行なった。シリコン基板の表面に設けられた
絶縁膜の表面にLPCVD等により膜厚80nm程度の
N+ 型多結晶シリコン膜を形成する。さらにチタンシリ
サイド・ターゲットをアルゴンガスでスパッタして、N
+ 型多結晶シリコン膜の表面に、膜厚100nm程度の
チタンシリサイド膜(この段階でのチタンシリサイド膜
の結晶構造は非晶質ないしはC49結晶構造である)を
形成する。これらチタンシリサイド膜およびN+ 型多結
晶シリコン膜からなる積層導電体膜のパターニングを行
なって各種配線幅を有するチタンポリサイド配線を形成
する。その後、(N- 型拡散層の形成は省略して)チタ
ンシリサイド膜をC54結晶構造にするための850
℃,30分程度の熱処理を行なう。800℃程度のLP
CVDによりHTO膜を形成する。このHTO膜からな
る酸化シリコン膜スペーサ用のHTO膜の形成とN+ 型
拡散層の形成とを省略し、層間絶縁膜,それぞれのチタ
ンポリサイド配線に達するコンタクト孔を形成し、これ
らのコンタクト孔を介してそれぞれにチタンポリサイト
配線に接続される上層配線を形成する。これらの上層配
線を利用して、それぞれにチタンポリサイド配線の層抵
抗を測定する。
配線の形成は、上記半導体装置の製造方法に準じて、次
のとおりに行なった。シリコン基板の表面に設けられた
絶縁膜の表面にLPCVD等により膜厚80nm程度の
N+ 型多結晶シリコン膜を形成する。さらにチタンシリ
サイド・ターゲットをアルゴンガスでスパッタして、N
+ 型多結晶シリコン膜の表面に、膜厚100nm程度の
チタンシリサイド膜(この段階でのチタンシリサイド膜
の結晶構造は非晶質ないしはC49結晶構造である)を
形成する。これらチタンシリサイド膜およびN+ 型多結
晶シリコン膜からなる積層導電体膜のパターニングを行
なって各種配線幅を有するチタンポリサイド配線を形成
する。その後、(N- 型拡散層の形成は省略して)チタ
ンシリサイド膜をC54結晶構造にするための850
℃,30分程度の熱処理を行なう。800℃程度のLP
CVDによりHTO膜を形成する。このHTO膜からな
る酸化シリコン膜スペーサ用のHTO膜の形成とN+ 型
拡散層の形成とを省略し、層間絶縁膜,それぞれのチタ
ンポリサイド配線に達するコンタクト孔を形成し、これ
らのコンタクト孔を介してそれぞれにチタンポリサイト
配線に接続される上層配線を形成する。これらの上層配
線を利用して、それぞれにチタンポリサイド配線の層抵
抗を測定する。
【0009】図8から明らかなように、チタンポリサイ
ド膜からなる配線の層抵抗の値はに大きなばらつきが存
在し、配線幅(設計値)の縮小に伴なってチタンポリサ
イド膜の層抵抗の値自体が上昇し,これのばらつきも顕
著になる。チタンポリサイド膜からなる配線におけるこ
のような現象は、これを構成するチタンシリサイド(T
iSi2 )膜が(非晶質ないしは高抵抗相であるC49
結晶構造から)低抵抗相であるC54に相転移する際に
結晶粒の凝集が生じることに大きく依存している。その
結果、クォータミクロン程度の設計基準のMOSトラン
ジスタに対しては、チタンポリサイド構造のゲート電極
の採用は好ましくないことになる。
ド膜からなる配線の層抵抗の値はに大きなばらつきが存
在し、配線幅(設計値)の縮小に伴なってチタンポリサ
イド膜の層抵抗の値自体が上昇し,これのばらつきも顕
著になる。チタンポリサイド膜からなる配線におけるこ
のような現象は、これを構成するチタンシリサイド(T
iSi2 )膜が(非晶質ないしは高抵抗相であるC49
結晶構造から)低抵抗相であるC54に相転移する際に
結晶粒の凝集が生じることに大きく依存している。その
結果、クォータミクロン程度の設計基準のMOSトラン
ジスタに対しては、チタンポリサイド構造のゲート電極
の採用は好ましくないことになる。
【0010】金属シリサイド膜の表面の酸化を抑制する
方法として、(金属シリコン膜が酸化しにくい)400
℃〜500℃の低温で形成した酸化シリコン膜により金
属シリコン膜を覆う方法が提案されている。しかしなが
ら、このような低温成長の酸化シリコン膜と金属シリサ
イド膜との密着性は低く、金属シリサイド膜をパターニ
ングして配線を形成する際の加工性に支障をきたすこと
になる。この密着性に係わる問題点と上記耐酸化性の確
保とを目的として、2つの方法が提示されている。第1
の方法は特開平1−205468号公報に開示されいる
ように、金属シリサイド膜の表面に多結晶シリコン膜も
しくは非晶質シリコン膜を形成しておき、これらによる
積層導電体膜のパターニングを行なっている。第2の方
法は特開平6−124951号公報に開示されているよ
うに、金属シリサイド膜(具体的にはタングステンシリ
サイド膜)の表面にチタン膜と窒化チタン膜もしくは酸
化チタン膜とを順次堆積し、これらによる積層導電体膜
のパターニングを行なっている。
方法として、(金属シリコン膜が酸化しにくい)400
℃〜500℃の低温で形成した酸化シリコン膜により金
属シリコン膜を覆う方法が提案されている。しかしなが
ら、このような低温成長の酸化シリコン膜と金属シリサ
イド膜との密着性は低く、金属シリサイド膜をパターニ
ングして配線を形成する際の加工性に支障をきたすこと
になる。この密着性に係わる問題点と上記耐酸化性の確
保とを目的として、2つの方法が提示されている。第1
の方法は特開平1−205468号公報に開示されいる
ように、金属シリサイド膜の表面に多結晶シリコン膜も
しくは非晶質シリコン膜を形成しておき、これらによる
積層導電体膜のパターニングを行なっている。第2の方
法は特開平6−124951号公報に開示されているよ
うに、金属シリサイド膜(具体的にはタングステンシリ
サイド膜)の表面にチタン膜と窒化チタン膜もしくは酸
化チタン膜とを順次堆積し、これらによる積層導電体膜
のパターニングを行なっている。
【0011】しかしながら上記特開平1−205468
号公報記載の方法では、金属シリサイド膜がチタンシリ
サイド膜からなる場合、800℃程度の熱処理を加える
ごとに、チアンシリサイド膜の層抵抗が上昇するという
問題が生じる。また、上記特開平6−124951号公
報記載の方法をタングステンシリサイド膜の代りにチタ
ンシリサイド膜に適用する場合、チタン・ターゲットと
チタンシリサイド・ターゲットとの2種類のターゲット
が必要になり、積層導電体膜形成のための製造工程自体
が煩雑かつ長くなり、さらに積層導電体膜の膜厚自体も
厚くなることから配線のアスペット比が増大し(配線そ
のものを含めて)配線以降の加工性に負担を負わせるこ
とになる。
号公報記載の方法では、金属シリサイド膜がチタンシリ
サイド膜からなる場合、800℃程度の熱処理を加える
ごとに、チアンシリサイド膜の層抵抗が上昇するという
問題が生じる。また、上記特開平6−124951号公
報記載の方法をタングステンシリサイド膜の代りにチタ
ンシリサイド膜に適用する場合、チタン・ターゲットと
チタンシリサイド・ターゲットとの2種類のターゲット
が必要になり、積層導電体膜形成のための製造工程自体
が煩雑かつ長くなり、さらに積層導電体膜の膜厚自体も
厚くなることから配線のアスペット比が増大し(配線そ
のものを含めて)配線以降の加工性に負担を負わせるこ
とになる。
【0012】したがって本発明の目的は、チタンシリサ
イド膜あるいはチタンポリサイド膜を含んでなる配線,
電極を有した半導体装置において、微細化に適した配
線,電極の構造とその製造方法を提供することにある。
さらに本発明の目的は、チタンシリサイド膜あるいはチ
タンポリサイド膜から配線,電極を構成するとき、耐熱
性および耐酸化性に優れた構造の配線,電極を提供し、
製造工程に負担を負わせない製造方法を提供することに
ある。
イド膜あるいはチタンポリサイド膜を含んでなる配線,
電極を有した半導体装置において、微細化に適した配
線,電極の構造とその製造方法を提供することにある。
さらに本発明の目的は、チタンシリサイド膜あるいはチ
タンポリサイド膜から配線,電極を構成するとき、耐熱
性および耐酸化性に優れた構造の配線,電極を提供し、
製造工程に負担を負わせない製造方法を提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置の特
徴は、チタンシリサイド膜を下層とし,チタンとシリコ
ンとの複合窒化物膜(Ti−Si−N膜と記す)を上層
とした積層導電体膜を少なくとも含んでなる配線を有す
るこのになる。このとき、上記積層導電体膜が上記チタ
ンシリサイド膜を最下層とし,チタンシリサイド膜と上
記Ti−Si−N膜とを交互に積層し,Ti−Si−N
膜を最上層としてなることもあり、所要導電型の多結晶
シリコン膜の表面に上記積層導電体膜が載置された複合
導電体膜から前記配線が形成されていることもある。ま
た、上記半導体装置がMOSトランジスタを含んで構成
され、MOSトランジスタのゲート電極が上記複合導電
体膜からなる上記配線により構成され、ゲート電極の側
面が酸化シリコン膜スペーサにより覆われていることも
ある。このとき、上記ゲート電極を構成する上記チタン
シリサイド膜の側面には、窒化チタン膜が設けられてい
てもよい。
徴は、チタンシリサイド膜を下層とし,チタンとシリコ
ンとの複合窒化物膜(Ti−Si−N膜と記す)を上層
とした積層導電体膜を少なくとも含んでなる配線を有す
るこのになる。このとき、上記積層導電体膜が上記チタ
ンシリサイド膜を最下層とし,チタンシリサイド膜と上
記Ti−Si−N膜とを交互に積層し,Ti−Si−N
膜を最上層としてなることもあり、所要導電型の多結晶
シリコン膜の表面に上記積層導電体膜が載置された複合
導電体膜から前記配線が形成されていることもある。ま
た、上記半導体装置がMOSトランジスタを含んで構成
され、MOSトランジスタのゲート電極が上記複合導電
体膜からなる上記配線により構成され、ゲート電極の側
面が酸化シリコン膜スペーサにより覆われていることも
ある。このとき、上記ゲート電極を構成する上記チタン
シリサイド膜の側面には、窒化チタン膜が設けられてい
てもよい。
【0014】本発明の半導体装置の製造方法の特徴は、
シリコン基板の表面に設けられた絶縁膜の表面に、不活
性ガスを用いてチタンシリサイド・ターゲットをスパッ
タするによりチタンシリサイド膜を堆積し、さらに窒素
ガスと不活性ガスとの混合ガスをプラズマ化してチタン
シリサイド・ターゲットをスパッタすることによりチタ
ンとシリコンとの複合窒化物膜(Ti−Si−N膜)を
形成してチタンシリサイド膜の表面を直接に覆い,チタ
ンシリサイド膜とTi−Si−N膜とからなる積層導電
体膜を形成する工程と、熱処理により、上記チタンシリ
サイド膜を低抵抗相であるC54結晶構造に相転移させ
る工程と、上記積層導電体膜をパターニングして配線を
形成する工程とを有することにある。このとき、上記積
層導電体膜の形成に先だって、上記絶縁膜の表面を直接
に覆う所要導電型の非晶質シリコン膜ないしは所要導電
型の多結晶シリコン膜を形成する工程を有し、さらに、
上記配線を形成した後、窒素雰囲気による処理により、
この配線を構成する上記金属シリサイド膜の側面に金属
窒化膜を形成する工程を有していてもよい。好ましく
は、上記混合ガスにおける上記窒素ガスの流量比が高々
20%である。
シリコン基板の表面に設けられた絶縁膜の表面に、不活
性ガスを用いてチタンシリサイド・ターゲットをスパッ
タするによりチタンシリサイド膜を堆積し、さらに窒素
ガスと不活性ガスとの混合ガスをプラズマ化してチタン
シリサイド・ターゲットをスパッタすることによりチタ
ンとシリコンとの複合窒化物膜(Ti−Si−N膜)を
形成してチタンシリサイド膜の表面を直接に覆い,チタ
ンシリサイド膜とTi−Si−N膜とからなる積層導電
体膜を形成する工程と、熱処理により、上記チタンシリ
サイド膜を低抵抗相であるC54結晶構造に相転移させ
る工程と、上記積層導電体膜をパターニングして配線を
形成する工程とを有することにある。このとき、上記積
層導電体膜の形成に先だって、上記絶縁膜の表面を直接
に覆う所要導電型の非晶質シリコン膜ないしは所要導電
型の多結晶シリコン膜を形成する工程を有し、さらに、
上記配線を形成した後、窒素雰囲気による処理により、
この配線を構成する上記金属シリサイド膜の側面に金属
窒化膜を形成する工程を有していてもよい。好ましく
は、上記混合ガスにおける上記窒素ガスの流量比が高々
20%である。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。
して説明する。
【0016】半導体装置の製造工程の断面模式図である
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態よるNチ
ャネルMOSトランジスタを含んでなる半導体装置は、
以下のとおりに形成されている。
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態よるNチ
ャネルMOSトランジスタを含んでなる半導体装置は、
以下のとおりに形成されている。
【0017】まず、P型シリコン基板101の表面の素
子分離領域にはフィールド酸化膜102が形成され、素
子形成領域には膜厚8nm程度のゲート酸化膜103が
形成される。ゲート酸化膜103の表面を直接に覆う
(第1の導電体膜である)膜厚80nm程度の(不純物
として燐(P)を含んだ)N+ 型多結晶シリコン膜10
4が形成される。このN+ 型多結晶シリコン膜104
は、in−situでN+型でもよく、ノンドープの多
結晶シリコン膜もしくは非晶質シリコン膜を堆積してお
き,これをPCl3 を含んだ酸雰囲気で加熱処理(熱拡
散)することにより形成してもよい。次に、P型シリコ
ン基板101がスパッタ装置に挿入され、アルゴン(A
r)ガスによりチタンシリサイド・ターゲット(このチ
タンシリサイド・ターゲットの組成は例えばTiSi
2.4 のように、シリコン・リッチになっている)がスパ
ッタされて、N+ 型多結晶シリコン膜104の表面を直
接に覆う膜厚100nm程度のチタンシリサイド膜10
5が形成される。このチタンシリサイド膜105の組成
もTiSi2 よりシリコン・リッチ(TiSi2+X ;0
〈X〈1)になっており、これの結晶構造は非晶質もし
くはC49結晶構造になっている。引き続いて(同一の
スパッタ装置内において)、窒素(N2 )ガスとアルゴ
ンガスとの混合ガスをプラズマ化して上記チタンシリサ
イド・ターゲットをスパッタすることにより、チタンシ
リサイド膜105の表面を覆う膜厚10nm程度の(チ
タンとシリコンとの複合窒化物膜からなる)Ti−Si
−N膜107が形成される。このとき、この混合ガスに
対する窒素ガスの流量比は例えば9%である。この流量
比としては(詳細は後述する)、高々20%であること
が好ましい。これにより、チタンシリサイド膜105に
Ti−Si−N膜107が載置した積層導電体膜が形成
され、N+ 型多結晶シリコン膜104にこの積層導電体
膜が載置されてなる複合導電体膜が形成される〔図1
(a)〕。
子分離領域にはフィールド酸化膜102が形成され、素
子形成領域には膜厚8nm程度のゲート酸化膜103が
形成される。ゲート酸化膜103の表面を直接に覆う
(第1の導電体膜である)膜厚80nm程度の(不純物
として燐(P)を含んだ)N+ 型多結晶シリコン膜10
4が形成される。このN+ 型多結晶シリコン膜104
は、in−situでN+型でもよく、ノンドープの多
結晶シリコン膜もしくは非晶質シリコン膜を堆積してお
き,これをPCl3 を含んだ酸雰囲気で加熱処理(熱拡
散)することにより形成してもよい。次に、P型シリコ
ン基板101がスパッタ装置に挿入され、アルゴン(A
r)ガスによりチタンシリサイド・ターゲット(このチ
タンシリサイド・ターゲットの組成は例えばTiSi
2.4 のように、シリコン・リッチになっている)がスパ
ッタされて、N+ 型多結晶シリコン膜104の表面を直
接に覆う膜厚100nm程度のチタンシリサイド膜10
5が形成される。このチタンシリサイド膜105の組成
もTiSi2 よりシリコン・リッチ(TiSi2+X ;0
〈X〈1)になっており、これの結晶構造は非晶質もし
くはC49結晶構造になっている。引き続いて(同一の
スパッタ装置内において)、窒素(N2 )ガスとアルゴ
ンガスとの混合ガスをプラズマ化して上記チタンシリサ
イド・ターゲットをスパッタすることにより、チタンシ
リサイド膜105の表面を覆う膜厚10nm程度の(チ
タンとシリコンとの複合窒化物膜からなる)Ti−Si
−N膜107が形成される。このとき、この混合ガスに
対する窒素ガスの流量比は例えば9%である。この流量
比としては(詳細は後述する)、高々20%であること
が好ましい。これにより、チタンシリサイド膜105に
Ti−Si−N膜107が載置した積層導電体膜が形成
され、N+ 型多結晶シリコン膜104にこの積層導電体
膜が載置されてなる複合導電体膜が形成される〔図1
(a)〕。
【0018】次に、850℃,10秒間のRATが施さ
れて、上記積層導電体膜を構成するTi−Si−N膜1
07,チタンシリサイド膜105はそれぞれTi−Si
−N膜108,チタンシリサイド膜106に変換され
る。チタンシリサイド膜106は、チタンシリサイド膜
105が低抵抗相であるC54結晶構造に相転移された
ものである〔図1(b)〕。
れて、上記積層導電体膜を構成するTi−Si−N膜1
07,チタンシリサイド膜105はそれぞれTi−Si
−N膜108,チタンシリサイド膜106に変換され
る。チタンシリサイド膜106は、チタンシリサイド膜
105が低抵抗相であるC54結晶構造に相転移された
ものである〔図1(b)〕。
【0019】フォトレジスト膜(図示せず)をマスクに
して、臭化水素(HBr)ガスと塩素(Cl2 )ガスと
の混合ガスをエッチングガスに用いたRIEにより、上
記複合導電体膜がパターニングされて、N+ 型多結晶シ
リコン膜104a,チタンシリサイド膜106aおよび
Ti−Si−N膜108aから構成された複合導電体膜
からなるゲート電極109が形成される。本第1の実施
の形態では、従来のチタンポリサイド膜をパターニング
してから相転移のためのRTAを行なう製造方法と相違
して、上記RTAにより積層導電体膜を相転移させた後
にゲート電極形成のためのパターニングを行なってい
る。上記フォトレジスト膜の除去と前後して、燐のイオ
ン注入が行なわれて、0.1μm程度の接合の深さを有
したN- 型拡散層111が、ゲート電極109に自己整
合的に、P型シリコン基板101の表面に形成される
〔図1(c)〕。
して、臭化水素(HBr)ガスと塩素(Cl2 )ガスと
の混合ガスをエッチングガスに用いたRIEにより、上
記複合導電体膜がパターニングされて、N+ 型多結晶シ
リコン膜104a,チタンシリサイド膜106aおよび
Ti−Si−N膜108aから構成された複合導電体膜
からなるゲート電極109が形成される。本第1の実施
の形態では、従来のチタンポリサイド膜をパターニング
してから相転移のためのRTAを行なう製造方法と相違
して、上記RTAにより積層導電体膜を相転移させた後
にゲート電極形成のためのパターニングを行なってい
る。上記フォトレジスト膜の除去と前後して、燐のイオ
ン注入が行なわれて、0.1μm程度の接合の深さを有
したN- 型拡散層111が、ゲート電極109に自己整
合的に、P型シリコン基板101の表面に形成される
〔図1(c)〕。
【0020】次に、モノシラン(SiH4 )ガスを原料
ガスとし,亜酸化窒素(N2 O)ガスを酸化ガスに用い
た800℃程度のLPCVDにより、全面に例えば10
nm程度の膜厚の酸化シリコン膜(HTO膜)が形成さ
れる(図に明示せず)。この酸化シリコン膜が異方性エ
ッチングによりエッチバックされて、ゲート電極109
の側面を覆う酸化シリコン膜サペーサ113が形成され
る。ゲート電極109および酸化シリコン膜スペーサ1
13をマスクにした砒素のイオン注入等が行なわれ、
0.15μm程度の接合の深さを有したN+ 型拡散層1
14が、酸化シリコン膜スペーサ113に自己整合的
に、P型シリコン基板101の表面に形成される。これ
により、上記N- 型拡散層111とこのN+ 型拡散層1
14とからなるLDD構造のN型ソース・ドレイン領域
115が形成される〔図1(d)〕。その後(図示は省
略するが)、層間絶縁膜,コンタクト孔および上層配線
が形成され、本第1の実施の形態による(チタンポリサ
イド膜からなるゲート電極を有したNチャネルMOSト
ランジスタを含んでなる)半導体装置が完成する。本第
1の実施の形態では、ゲート電極109の上面にTi−
Si−N膜108aが存在するまめに、ゲート電極10
9と層間絶縁膜との密着性に問題は生じない。
ガスとし,亜酸化窒素(N2 O)ガスを酸化ガスに用い
た800℃程度のLPCVDにより、全面に例えば10
nm程度の膜厚の酸化シリコン膜(HTO膜)が形成さ
れる(図に明示せず)。この酸化シリコン膜が異方性エ
ッチングによりエッチバックされて、ゲート電極109
の側面を覆う酸化シリコン膜サペーサ113が形成され
る。ゲート電極109および酸化シリコン膜スペーサ1
13をマスクにした砒素のイオン注入等が行なわれ、
0.15μm程度の接合の深さを有したN+ 型拡散層1
14が、酸化シリコン膜スペーサ113に自己整合的
に、P型シリコン基板101の表面に形成される。これ
により、上記N- 型拡散層111とこのN+ 型拡散層1
14とからなるLDD構造のN型ソース・ドレイン領域
115が形成される〔図1(d)〕。その後(図示は省
略するが)、層間絶縁膜,コンタクト孔および上層配線
が形成され、本第1の実施の形態による(チタンポリサ
イド膜からなるゲート電極を有したNチャネルMOSト
ランジスタを含んでなる)半導体装置が完成する。本第
1の実施の形態では、ゲート電極109の上面にTi−
Si−N膜108aが存在するまめに、ゲート電極10
9と層間絶縁膜との密着性に問題は生じない。
【0021】上記N+ 型多結晶シリコン膜104(膜厚
80nm程度),チタンシリサイド膜106(膜厚10
0nm程度)およびTi−Si−N膜108(膜厚10
nm程度)から構成された複合導電体膜をパターニング
して形成した配線の(設計上の)配線幅に対する層抵抗
の依存性を示すグラフである図2と、Ti−Si−N膜
105(膜厚100nm程度)およびTi−Si−N膜
106(膜厚100nm程度)の単層膜の層抵抗の窒素
ガス流量比依存性を示すグラフである図3とを参照し
て、本第1の実施の形態の本第1の実施例による効果を
説明する。
80nm程度),チタンシリサイド膜106(膜厚10
0nm程度)およびTi−Si−N膜108(膜厚10
nm程度)から構成された複合導電体膜をパターニング
して形成した配線の(設計上の)配線幅に対する層抵抗
の依存性を示すグラフである図2と、Ti−Si−N膜
105(膜厚100nm程度)およびTi−Si−N膜
106(膜厚100nm程度)の単層膜の層抵抗の窒素
ガス流量比依存性を示すグラフである図3とを参照し
て、本第1の実施の形態の本第1の実施例による効果を
説明する。
【0022】なお、図2における配線の実際の配線幅は
設計値の線幅より広くなって形成されており、この配線
はシリコン基板を覆う絶縁膜の表面に形成されている。
ここでの測定試料の作成の概要は次のとおりである。こ
れらの配線が形成された後、HTO膜が形成され、さら
に層間絶縁膜,コンタクト孔およびこれらの配線に接続
される上層配線が形成される。N- 型拡散層,N+ 型拡
散層および酸化シリコン膜スペーサの形成は省略してあ
る。これらの配線の層抵抗の測定は上層配線を介して行
なわれる。また、図3におけるTi−Si−N膜106
は、シリコン基板を覆う絶縁膜の表面に直接に形成され
たTi−Si−N膜105に上記相転移のための熱処理
を施して形成したものである。図3における測定は通常
の4端針法である。
設計値の線幅より広くなって形成されており、この配線
はシリコン基板を覆う絶縁膜の表面に形成されている。
ここでの測定試料の作成の概要は次のとおりである。こ
れらの配線が形成された後、HTO膜が形成され、さら
に層間絶縁膜,コンタクト孔およびこれらの配線に接続
される上層配線が形成される。N- 型拡散層,N+ 型拡
散層および酸化シリコン膜スペーサの形成は省略してあ
る。これらの配線の層抵抗の測定は上層配線を介して行
なわれる。また、図3におけるTi−Si−N膜106
は、シリコン基板を覆う絶縁膜の表面に直接に形成され
たTi−Si−N膜105に上記相転移のための熱処理
を施して形成したものである。図3における測定は通常
の4端針法である。
【0023】図2は、以下のことを示している。本第1
の実施の形態の本第1の実施例による上記複合導電体膜
からなる上記配線の層抵抗の値は、従来構造の配線と相
違して、配線幅の縮小に伴なう上昇もなく(配線幅依存
性もほとんどなく)、概ね3Ω/□程度になる。さら
に、これらの配線の層抵抗の値のばらつき自体が少なく
なる。なお見掛け上、配線幅の低下とともに層抵抗の値
が減少しているが、これは、これらの配線の配線幅は設
計値よりそれぞれ多少広めに形成されているためであ
る。これらの結果から、次の2点が明らかになる。まず
第1に、従来のC54結晶構造への相転移の際に観測さ
れたチタンシリサイドの凝集現象が大幅に抑制されてい
る。第2に、800℃程度での酸化雰囲気による層抵抗
の上昇は、(配線幅依存性からも明らかなように)概ね
無視できる程度である。したがって、本第1の実施の形
態の本第1の実施例を採用してチタンポリサイド膜(チ
タンシリサイド膜)を含んでなる配線,電極を形成する
ならば、半導体装置の微細化に適し配線,電極を得るこ
とが容易になり、耐熱性と耐酸化性とにすぐれた配線,
電極を得ることが容易になる。
の実施の形態の本第1の実施例による上記複合導電体膜
からなる上記配線の層抵抗の値は、従来構造の配線と相
違して、配線幅の縮小に伴なう上昇もなく(配線幅依存
性もほとんどなく)、概ね3Ω/□程度になる。さら
に、これらの配線の層抵抗の値のばらつき自体が少なく
なる。なお見掛け上、配線幅の低下とともに層抵抗の値
が減少しているが、これは、これらの配線の配線幅は設
計値よりそれぞれ多少広めに形成されているためであ
る。これらの結果から、次の2点が明らかになる。まず
第1に、従来のC54結晶構造への相転移の際に観測さ
れたチタンシリサイドの凝集現象が大幅に抑制されてい
る。第2に、800℃程度での酸化雰囲気による層抵抗
の上昇は、(配線幅依存性からも明らかなように)概ね
無視できる程度である。したがって、本第1の実施の形
態の本第1の実施例を採用してチタンポリサイド膜(チ
タンシリサイド膜)を含んでなる配線,電極を形成する
ならば、半導体装置の微細化に適し配線,電極を得るこ
とが容易になり、耐熱性と耐酸化性とにすぐれた配線,
電極を得ることが容易になる。
【0024】図3から、以下のことを示している。Ti
−Si−N膜106は、(少なくとも窒素ガスの流量比
が20%以下では)導電体膜である。窒素ガスの流量比
が9%より低いときにはTi−Si−N膜105の層抵
抗の方がTi−Si−N膜106の層抵抗より概ね高
く、窒素ガスの流量比が9%より高いときにはTi−S
i−N膜105の層抵抗の方がTi−Si−N膜106
の層抵抗より概ね低い。窒素ガスの流量比が0%でのT
i−Si−N膜106は、C54結晶構造のチタンシリ
サイド膜である。Ti−Si−N膜105の層抵抗の値
は窒素ガスの流量比に対して指数関数的に単調に増加し
て変化する。一方、Ti−Si−N膜106では、これ
の層抵抗も窒素ガスの流量比に対して指数関数的に変化
するが、流量比10%を境にして、2段階に別れて変化
している。図示はしていないが、窒素ガスの流量比が2
0%より高くなると、窒素ガスの流量比の増加に対する
Ti−Si−N膜105の層抵抗の増加も急激になる。
窒素ガスの流量比が20%より高くなると、Ti−Si
−N膜105中に窒化チタン(TiN),窒化シリコン
(Si3 N4 )が顕在化しだすためと考えられる。した
がって、窒素ガスの流量比が20%より高い条件で形成
したTi−Si−N膜は配線の構成材料に供することは
好ましくない。なお、図2の測定値と図3の測定値との
ずれは、測定試料の形状および測定方法の相違を配慮す
るならば、測定誤差の範囲に留まっている。
−Si−N膜106は、(少なくとも窒素ガスの流量比
が20%以下では)導電体膜である。窒素ガスの流量比
が9%より低いときにはTi−Si−N膜105の層抵
抗の方がTi−Si−N膜106の層抵抗より概ね高
く、窒素ガスの流量比が9%より高いときにはTi−S
i−N膜105の層抵抗の方がTi−Si−N膜106
の層抵抗より概ね低い。窒素ガスの流量比が0%でのT
i−Si−N膜106は、C54結晶構造のチタンシリ
サイド膜である。Ti−Si−N膜105の層抵抗の値
は窒素ガスの流量比に対して指数関数的に単調に増加し
て変化する。一方、Ti−Si−N膜106では、これ
の層抵抗も窒素ガスの流量比に対して指数関数的に変化
するが、流量比10%を境にして、2段階に別れて変化
している。図示はしていないが、窒素ガスの流量比が2
0%より高くなると、窒素ガスの流量比の増加に対する
Ti−Si−N膜105の層抵抗の増加も急激になる。
窒素ガスの流量比が20%より高くなると、Ti−Si
−N膜105中に窒化チタン(TiN),窒化シリコン
(Si3 N4 )が顕在化しだすためと考えられる。した
がって、窒素ガスの流量比が20%より高い条件で形成
したTi−Si−N膜は配線の構成材料に供することは
好ましくない。なお、図2の測定値と図3の測定値との
ずれは、測定試料の形状および測定方法の相違を配慮す
るならば、測定誤差の範囲に留まっている。
【0025】上記N+ 型多結晶シリコン膜104a,チ
タンシリサイド膜106aおよびTi−Si−N膜10
8aから構成された複合導電体膜からなるゲート電極1
09が上述した(相転移に際しての)耐熱性を有するの
は、チタンシリサイド膜105の表面にTi−Si−N
膜を載置した状態で相転移のための熱処理が行われるこ
とから、チタンシリサイド膜105における(結晶粒径
(グレインサイズ)の異常に大きな)C54結晶構造の
結晶粒への成長(グレイン成長)がTi−Si−N膜の
存在により抑制されるためであると考えられる。従来の
ようにパターニング前にチタンシリサイド膜をC54結
晶構造に相転移させておいた場合、グレイン成長の異常
の発生のため微細な配線,電極の形成は困難であった。
これに相違して、本第1の実施の形態の本第1の実施例
による製造方法によれば、チタンシリサイド膜をC54
結晶構造に相転移させれからゲート電極等のパターニン
グを行なうことが容易である。
タンシリサイド膜106aおよびTi−Si−N膜10
8aから構成された複合導電体膜からなるゲート電極1
09が上述した(相転移に際しての)耐熱性を有するの
は、チタンシリサイド膜105の表面にTi−Si−N
膜を載置した状態で相転移のための熱処理が行われるこ
とから、チタンシリサイド膜105における(結晶粒径
(グレインサイズ)の異常に大きな)C54結晶構造の
結晶粒への成長(グレイン成長)がTi−Si−N膜の
存在により抑制されるためであると考えられる。従来の
ようにパターニング前にチタンシリサイド膜をC54結
晶構造に相転移させておいた場合、グレイン成長の異常
の発生のため微細な配線,電極の形成は困難であった。
これに相違して、本第1の実施の形態の本第1の実施例
による製造方法によれば、チタンシリサイド膜をC54
結晶構造に相転移させれからゲート電極等のパターニン
グを行なうことが容易である。
【0026】上記第1の実施の形態は、N+ 型多結晶シ
リコン膜とチタンシリサイド膜とを含んだ複合導電体膜
によるゲート電極を有したNチャネルMOSトランジス
タに関するものであるが、本第1の実施の形態はこれに
限定されるものではない。本第1の実施の形態における
ゲート電極は、配線として用いることもできる。本第1
の実施の形態は、PチャネルMOSトランジスタ,CM
OSトランジスタあるいはBiCMOSトランジスタ等
にも適用できる。N+ 型多結晶(非晶質)シリコン膜の
代りにP+ 型多結晶(非晶質)シリコン膜を採用しても
よい。さらに、本第1の実施の形態における各種膜の膜
厚,各種拡散層の接合の深さ等は上記記載の数値に限定
されるものではない。また、フィールド酸化膜,ゲート
酸化膜,酸化シリコン膜スペーサ等は、酸化シリコン膜
以外の他の絶縁膜を用いてもよい。
リコン膜とチタンシリサイド膜とを含んだ複合導電体膜
によるゲート電極を有したNチャネルMOSトランジス
タに関するものであるが、本第1の実施の形態はこれに
限定されるものではない。本第1の実施の形態における
ゲート電極は、配線として用いることもできる。本第1
の実施の形態は、PチャネルMOSトランジスタ,CM
OSトランジスタあるいはBiCMOSトランジスタ等
にも適用できる。N+ 型多結晶(非晶質)シリコン膜の
代りにP+ 型多結晶(非晶質)シリコン膜を採用しても
よい。さらに、本第1の実施の形態における各種膜の膜
厚,各種拡散層の接合の深さ等は上記記載の数値に限定
されるものではない。また、フィールド酸化膜,ゲート
酸化膜,酸化シリコン膜スペーサ等は、酸化シリコン膜
以外の他の絶縁膜を用いてもよい。
【0027】半導体装置の製造工程の断面模式図である
図4を参照すると、本発明の第2の実施の形態による半
導体装置は、次のとおりになっている。
図4を参照すると、本発明の第2の実施の形態による半
導体装置は、次のとおりになっている。
【0028】まず、上記第1の実施の形態と同様に、ゲ
ート電極109,N- 型拡散層111までが形成される
〔図4(a)〕。
ート電極109,N- 型拡散層111までが形成される
〔図4(a)〕。
【0029】次に、ゲート電極109を構成する(C5
4結晶構造の)チタンシリサイド膜106aの側面に、
窒化チタン(TiN)膜118が選択的に形成される
〔図4(b)〕。この窒化チタン膜118の形成は、8
50℃〜950℃程度での窒素雰囲気での急速加熱処理
(RTA)あるいは窒素プラズマ処理により行なわれ
る。この窒化チタン膜118の形成に際して窒化シリコ
ン等が形成されないのは、チタンシリサイド膜106a
を構成しているシリコンとチタンとでは、チタンの方が
窒素に対する反応性が高いためである。
4結晶構造の)チタンシリサイド膜106aの側面に、
窒化チタン(TiN)膜118が選択的に形成される
〔図4(b)〕。この窒化チタン膜118の形成は、8
50℃〜950℃程度での窒素雰囲気での急速加熱処理
(RTA)あるいは窒素プラズマ処理により行なわれ
る。この窒化チタン膜118の形成に際して窒化シリコ
ン等が形成されないのは、チタンシリサイド膜106a
を構成しているシリコンとチタンとでは、チタンの方が
窒素に対する反応性が高いためである。
【0030】続いて、上記第1の実施の形態と同様に、
HTO膜の形成,HTO膜からなる酸化シリコン膜スペ
ーサ113の形成,N+ 型拡散層114(およびN型ソ
ース・ドレイン領域115)の形成等が行なわれる〔図
4(c)〕。
HTO膜の形成,HTO膜からなる酸化シリコン膜スペ
ーサ113の形成,N+ 型拡散層114(およびN型ソ
ース・ドレイン領域115)の形成等が行なわれる〔図
4(c)〕。
【0031】本第1の実施の形態の本第2の実施例は、
本第1の実施の形態の上記第1の実施例に比べて、ゲー
ト電極を形成した後における耐酸化性が優れており、さ
らに(クォータ・ミクロンより)微細な配線幅を有する
配線,電極の形成に適している。
本第1の実施の形態の上記第1の実施例に比べて、ゲー
ト電極を形成した後における耐酸化性が優れており、さ
らに(クォータ・ミクロンより)微細な配線幅を有する
配線,電極の形成に適している。
【0032】上記第2の実施の形態も、N+ 型多結晶シ
リコン膜とチタンシリサイド膜とを含んだ複合導電体膜
によるゲート電極を有したNチャネルMOSトランジス
タに関するものであるが、本第2の実施の形態はこれに
限定されるものではない。本第2の実施の形態における
ゲート電極も、配線として用いることもできる。本第2
の実施の形態も、PチャネルMOSトランジスタ,CM
OSトランジスタあるいはBiCMOSトランジスタ等
にも適用できる。N+ 型多結晶(非晶質)シリコン膜の
代りにP+ 型多結晶(非晶質)シリコン膜を採用しても
よい。さらに、また、フィールド酸化膜,ゲート酸化
膜,酸化シリコン膜スペーサ等は、酸化シリコン膜以外
の他の絶縁膜を用いてもよい。
リコン膜とチタンシリサイド膜とを含んだ複合導電体膜
によるゲート電極を有したNチャネルMOSトランジス
タに関するものであるが、本第2の実施の形態はこれに
限定されるものではない。本第2の実施の形態における
ゲート電極も、配線として用いることもできる。本第2
の実施の形態も、PチャネルMOSトランジスタ,CM
OSトランジスタあるいはBiCMOSトランジスタ等
にも適用できる。N+ 型多結晶(非晶質)シリコン膜の
代りにP+ 型多結晶(非晶質)シリコン膜を採用しても
よい。さらに、また、フィールド酸化膜,ゲート酸化
膜,酸化シリコン膜スペーサ等は、酸化シリコン膜以外
の他の絶縁膜を用いてもよい。
【0033】本発明の第3の実施の形態は、チタンシリ
サイド膜を下層とし,Ti−Si−N膜を上層とした積
層導電体膜からなる配線を有する半導体装置に関するも
のである。
サイド膜を下層とし,Ti−Si−N膜を上層とした積
層導電体膜からなる配線を有する半導体装置に関するも
のである。
【0034】半導体装置の製造工程の断面模式図である
図5を参照すると、本発明の第3の実施の形態による半
導体装置の配線は、以下のとおりに形成されている。
図5を参照すると、本発明の第3の実施の形態による半
導体装置の配線は、以下のとおりに形成されている。
【0035】まず、P型シリコン基板101の表面の素
子分離領域にはフィールド酸化膜102が形成され、素
子形成領域にはゲート酸化膜103が形成される。さら
にN+ 型拡散層114等を含んでなる半導体素子(図に
明示せず)が形成され、全面を覆う層間絶縁膜122が
形成される。N+ 型拡散層114等に達するコンタクト
孔123が層間絶縁膜に形成された後、P型シリコン基
板101がスパッタ装置に挿入され、アルゴンガスによ
りチタンシリサイド・ターゲットがスパッタされて、膜
厚90nm程度のチタンシリサイド膜125が形成され
る。このチタンシリサイド膜125の組成もTiSi2
よりシリコン・リッチ(TiSi2+X ;0〈X〈1)に
なっており、これの結晶構造は非晶質もしくはC49結
晶構造になっている。引き続いて(同一のスパッタ装置
内において)、窒素ガスとアルゴンガスとの混合ガスを
プラズマ化して上記タングステンシリサイド・ターゲッ
トをスパッタすることにより、チタンシリサイド膜12
5の表面を覆う膜厚15nm程度のTi−Si−N膜1
27が形成される。このとき、この混合ガスに対する窒
素ガスの流量比は例えば9%程度である。これにより、
チタンシリサイド膜125にTi−Si−N膜127が
載置した積層導電体膜が形成される〔図5(a)〕。
子分離領域にはフィールド酸化膜102が形成され、素
子形成領域にはゲート酸化膜103が形成される。さら
にN+ 型拡散層114等を含んでなる半導体素子(図に
明示せず)が形成され、全面を覆う層間絶縁膜122が
形成される。N+ 型拡散層114等に達するコンタクト
孔123が層間絶縁膜に形成された後、P型シリコン基
板101がスパッタ装置に挿入され、アルゴンガスによ
りチタンシリサイド・ターゲットがスパッタされて、膜
厚90nm程度のチタンシリサイド膜125が形成され
る。このチタンシリサイド膜125の組成もTiSi2
よりシリコン・リッチ(TiSi2+X ;0〈X〈1)に
なっており、これの結晶構造は非晶質もしくはC49結
晶構造になっている。引き続いて(同一のスパッタ装置
内において)、窒素ガスとアルゴンガスとの混合ガスを
プラズマ化して上記タングステンシリサイド・ターゲッ
トをスパッタすることにより、チタンシリサイド膜12
5の表面を覆う膜厚15nm程度のTi−Si−N膜1
27が形成される。このとき、この混合ガスに対する窒
素ガスの流量比は例えば9%程度である。これにより、
チタンシリサイド膜125にTi−Si−N膜127が
載置した積層導電体膜が形成される〔図5(a)〕。
【0036】なお必要に応じて、チタンシリサイド膜1
25の形成に先だって、少なくとも上記コンタクト孔1
23を充填するような姿態を有して、in−situで
N+型の多結晶もしくは非晶質のシリコン膜を形成して
おいてもよい。
25の形成に先だって、少なくとも上記コンタクト孔1
23を充填するような姿態を有して、in−situで
N+型の多結晶もしくは非晶質のシリコン膜を形成して
おいてもよい。
【0037】次に、例えば850℃,10秒間程度のR
TAが施される。これにより、チタンシリサイド膜12
5はC54結晶構造のチタンシリサイド膜126に相転
移し、Ti−Si−N膜127はTi−Si−N膜12
8に変換される〔図5(b)〕。
TAが施される。これにより、チタンシリサイド膜12
5はC54結晶構造のチタンシリサイド膜126に相転
移し、Ti−Si−N膜127はTi−Si−N膜12
8に変換される〔図5(b)〕。
【0038】続いて、例えばHBr+Cl2 をエッチン
グガスに用いたRIEにより上記積層導電体膜がパター
ニングされ、チタンシリサイド膜126aにTi−Si
−N膜128aが載置さた積層導電体膜からなる配線1
29が形成される〔図5(c)〕。さらに(図示は省略
するが)、第2の層間絶縁膜等の形成が行なわれ、本第
3の実施の形態による半導体装置が形成される。本第3
の実施の形態においても、配線129の第2の層間絶縁
膜との間の密着性に問題は生じない。
グガスに用いたRIEにより上記積層導電体膜がパター
ニングされ、チタンシリサイド膜126aにTi−Si
−N膜128aが載置さた積層導電体膜からなる配線1
29が形成される〔図5(c)〕。さらに(図示は省略
するが)、第2の層間絶縁膜等の形成が行なわれ、本第
3の実施の形態による半導体装置が形成される。本第3
の実施の形態においても、配線129の第2の層間絶縁
膜との間の密着性に問題は生じない。
【0039】本第3の実施の形態においても、チタンシ
リサイド膜のC54結晶構造への相転移に際して、Ti
−Si−N膜の存在により、タングステンシリサイド膜
127の正方晶系への(大きなグレインサイズになるよ
うな)グレイン成長が抑制される。これらのこと等か
ら、配線129も、上記第1の実施の形態により得られ
た配線,電極と同様に、半導体装置の微細化に寄与し,
耐熱性および耐酸化性に優れた配線となる。
リサイド膜のC54結晶構造への相転移に際して、Ti
−Si−N膜の存在により、タングステンシリサイド膜
127の正方晶系への(大きなグレインサイズになるよ
うな)グレイン成長が抑制される。これらのこと等か
ら、配線129も、上記第1の実施の形態により得られ
た配線,電極と同様に、半導体装置の微細化に寄与し,
耐熱性および耐酸化性に優れた配線となる。
【0040】半導体装置の製造工程の断面模式図である
図6を参照すると、本第4の実施の形態は、次のとおり
になっている。
図6を参照すると、本第4の実施の形態は、次のとおり
になっている。
【0041】まず、上記第3の実施の形態と同様に、層
間絶縁膜122,コンタクト孔(図示せず)等までが形
成される。続いて、上記第3の実施の形態と同様に、チ
タンシリサイド膜125A,Ti−Si−N膜127
A,チタンシリサイド膜125B,Ti−Si−N膜1
27B,チタンシリサイド膜125CおよびTi−Si
−N膜127Cが順次形成される。タングズテンシリサ
イド膜125A,125B,125Cの膜厚はそれぞれ
30nm程度であり、Ti−Si−N膜127A,12
7B,127Cの膜厚はそれぞれ5nm程度である〔図
6(a)〕。
間絶縁膜122,コンタクト孔(図示せず)等までが形
成される。続いて、上記第3の実施の形態と同様に、チ
タンシリサイド膜125A,Ti−Si−N膜127
A,チタンシリサイド膜125B,Ti−Si−N膜1
27B,チタンシリサイド膜125CおよびTi−Si
−N膜127Cが順次形成される。タングズテンシリサ
イド膜125A,125B,125Cの膜厚はそれぞれ
30nm程度であり、Ti−Si−N膜127A,12
7B,127Cの膜厚はそれぞれ5nm程度である〔図
6(a)〕。
【0042】次に、本第3の実施の形態と同様に、例え
ば850℃,10秒間程度のRTAが施される。これに
より、チタンシリサイド膜125A,Ti−Si−N膜
127A,チタンシリサイド膜125B,Ti−Si−
N膜127B,チタンシリサイド膜125CおよびTi
−Si−N膜127Cは、それぞれチタンシリサイド膜
126A,Ti−Si−N膜128A,チタンシリサイ
ド膜126B,Ti−Si−N膜128B,チタンシリ
サイド膜126CおよびTi−Si−N膜128に変換
されて、C54結晶構造のチタンシリサイド膜とTi−
Si−N膜とが交互に積層されてなる積層導電体膜が形
成される〔図6(b)〕。
ば850℃,10秒間程度のRTAが施される。これに
より、チタンシリサイド膜125A,Ti−Si−N膜
127A,チタンシリサイド膜125B,Ti−Si−
N膜127B,チタンシリサイド膜125CおよびTi
−Si−N膜127Cは、それぞれチタンシリサイド膜
126A,Ti−Si−N膜128A,チタンシリサイ
ド膜126B,Ti−Si−N膜128B,チタンシリ
サイド膜126CおよびTi−Si−N膜128に変換
されて、C54結晶構造のチタンシリサイド膜とTi−
Si−N膜とが交互に積層されてなる積層導電体膜が形
成される〔図6(b)〕。
【0043】続いて、本第3の実施の形態と同様に、上
記積層導電体膜がパターニングされて、チタンシリサイ
ド膜126Aa,Ti−Si−N膜128Aa,チタン
シリサイド膜126Ba,Ti−Si−N膜128B
a,チタンシリサイド膜126CaおよびTi−Si−
N膜128Caから構成された積層導電体膜からなる配
線129aが形成される〔図6(c)〕。さらに(図示
は省略するが)、第2の層間絶縁膜等の形成が行なわ
れ、本第4の実施の形態による半導体装置が形成され
る。本第3の実施の形態においても、配線129aの第
2の層間絶縁膜との間の密着性に問題は生じない。
記積層導電体膜がパターニングされて、チタンシリサイ
ド膜126Aa,Ti−Si−N膜128Aa,チタン
シリサイド膜126Ba,Ti−Si−N膜128B
a,チタンシリサイド膜126CaおよびTi−Si−
N膜128Caから構成された積層導電体膜からなる配
線129aが形成される〔図6(c)〕。さらに(図示
は省略するが)、第2の層間絶縁膜等の形成が行なわ
れ、本第4の実施の形態による半導体装置が形成され
る。本第3の実施の形態においても、配線129aの第
2の層間絶縁膜との間の密着性に問題は生じない。
【0044】本第2の実施の形態の本第2の実施例で
は、タングズテンシリサイド膜125A,125B,1
25Cの膜厚は本第2の実施の形態の上記第1の実施例
におけるチタンシリサイド膜125を膜厚より薄く、さ
らに、チタンシリサイド膜125B,125Cの上面並
びに底面はそれぞれTi−Si−N膜に直接に接続され
ている。このため、本第4の実施の形態の配線129a
を構成するチタンシリサイド膜126Aa,126B
a,126Caのグレインサイズは、上記第3の実施の
形態の配線129を構成するチタンシリサイド膜126
aのグレインサイズよりさらに小さくすることが容易に
なり、配線129aの耐熱性(および加工性)は配線1
29の耐熱性(および加工性)より優れたものになる。
は、タングズテンシリサイド膜125A,125B,1
25Cの膜厚は本第2の実施の形態の上記第1の実施例
におけるチタンシリサイド膜125を膜厚より薄く、さ
らに、チタンシリサイド膜125B,125Cの上面並
びに底面はそれぞれTi−Si−N膜に直接に接続され
ている。このため、本第4の実施の形態の配線129a
を構成するチタンシリサイド膜126Aa,126B
a,126Caのグレインサイズは、上記第3の実施の
形態の配線129を構成するチタンシリサイド膜126
aのグレインサイズよりさらに小さくすることが容易に
なり、配線129aの耐熱性(および加工性)は配線1
29の耐熱性(および加工性)より優れたものになる。
【0045】上記第4の実施の形態におけるチタンシリ
サイド膜とTi−Si−N膜とを交互に積層する手法
は、上記第1,第2,第3の実施の形態にも適用でき
る。これとは逆に上記第1の実施の形態を本第4の実施
の形態に組み入れて、チタンシリサイド膜とTi−Si
−N膜とからなる積層導電体膜の下に所要導電型の(最
終的には)多結晶のシリコン膜を設けることも可能であ
る。さらには上記第2の実施の形態を組み入れて、上記
積層導電体膜からなる上記配線において,チタンシリサ
イド膜の側面に選択的に窒化チタン膜を設けることも可
能である。
サイド膜とTi−Si−N膜とを交互に積層する手法
は、上記第1,第2,第3の実施の形態にも適用でき
る。これとは逆に上記第1の実施の形態を本第4の実施
の形態に組み入れて、チタンシリサイド膜とTi−Si
−N膜とからなる積層導電体膜の下に所要導電型の(最
終的には)多結晶のシリコン膜を設けることも可能であ
る。さらには上記第2の実施の形態を組み入れて、上記
積層導電体膜からなる上記配線において,チタンシリサ
イド膜の側面に選択的に窒化チタン膜を設けることも可
能である。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、チ
タンシリサイド膜を下層とし,Ti−Si−N膜を上層
とした積層導電体膜を含んでなる配線,電極の形成が、
上記チタンシリサイド膜の相転移の後に行なわれてい
る。このため上記配線,電極の上面はTi−Si−N膜
からなり、これら配線,電極と(これら配線,電極を覆
う)層間絶縁膜との間の密着性が改善される。さらに、
配線,電極を構成する上記チタンシリサイド膜がグレイ
ンサイズの小さな低抵抗相の結晶構造からなることにな
り、微細化に適し、かつ、耐熱性と耐酸化性とのを兼ね
備えた配線,電極を得ることが容易になる。
タンシリサイド膜を下層とし,Ti−Si−N膜を上層
とした積層導電体膜を含んでなる配線,電極の形成が、
上記チタンシリサイド膜の相転移の後に行なわれてい
る。このため上記配線,電極の上面はTi−Si−N膜
からなり、これら配線,電極と(これら配線,電極を覆
う)層間絶縁膜との間の密着性が改善される。さらに、
配線,電極を構成する上記チタンシリサイド膜がグレイ
ンサイズの小さな低抵抗相の結晶構造からなることにな
り、微細化に適し、かつ、耐熱性と耐酸化性とのを兼ね
備えた配線,電極を得ることが容易になる。
【図1】本発明の第1の実施の形態の製造工程の断面模
式図である。
式図である。
【図2】上記第1の実施の形態の効果を説明するための
図であり、チタンシリサイド膜を含んでなる配線の層抵
抗の配線幅依存性を示すグラフである。
図であり、チタンシリサイド膜を含んでなる配線の層抵
抗の配線幅依存性を示すグラフである。
【図3】上記第1の実施の形態の効果を説明するための
図であり、Ti−Si−N膜の層抵抗の窒素ガス流量比
依存性を示すグラフである。
図であり、Ti−Si−N膜の層抵抗の窒素ガス流量比
依存性を示すグラフである。
【図4】本発明の第2の実施の形態の製造工程の断面模
式図である。
式図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態の製造工程の断面模
式図である。
式図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態の製造工程の断面模
式図である。
式図である。
【図7】従来の半導体装置の製造工程の断面模式図であ
る。
る。
【図8】上記従来の半導体装置の問題点を説明するため
の図であり、チタンポリサイド膜からなる配線の層抵抗
の配線幅依存性を示すグラフである。
の図であり、チタンポリサイド膜からなる配線の層抵抗
の配線幅依存性を示すグラフである。
101,201 P型シリコン基板 102,202 フィールド酸化膜 103,203 ゲート酸化膜 104,104a,204,204a N+ 型多結晶
シリコン膜 105,106,106a,125,125A〜125
C,126,126A,126Aa,126B,126
Ba,126Ca,126a,205,205a,20
6 チタンシリサイド膜 107,108,108a,127,127A〜127
C,128,128A,128Aa,128B,128
Ba,128Ca,128a Ti−Si−N膜 109,109a,209 ゲート電極 111,211 N- 型拡散層 113,213 酸化シリコン膜スペーサ 114,214 N+ 型拡散層 115,215 N型ソース・ドレイン領域 118 窒化チタン膜 122 層間絶縁膜 123 コンタクト孔 129,129a 配線 212 酸化シリコン膜
シリコン膜 105,106,106a,125,125A〜125
C,126,126A,126Aa,126B,126
Ba,126Ca,126a,205,205a,20
6 チタンシリサイド膜 107,108,108a,127,127A〜127
C,128,128A,128Aa,128B,128
Ba,128Ca,128a Ti−Si−N膜 109,109a,209 ゲート電極 111,211 N- 型拡散層 113,213 酸化シリコン膜スペーサ 114,214 N+ 型拡散層 115,215 N型ソース・ドレイン領域 118 窒化チタン膜 122 層間絶縁膜 123 コンタクト孔 129,129a 配線 212 酸化シリコン膜
Claims (9)
- 【請求項1】 チタンシリサイド膜を下層とし,チタン
とシリコンとの複合窒化物膜(Ti−Si−N膜と記
す)を上層とした積層導電体膜を少なくとも含んでなる
配線を有することを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】 前記積層導電体膜が、前記チタンシリサ
イド膜を最下層とし,該チタンシリサイド膜と前記Ti
−Si−N膜とを交互に積層し,該Ti−Si−N膜を
最上層としてなることを特徴とする請求項1記載の半導
体装置。 - 【請求項3】 所要導電型の多結晶シリコン膜の表面に
前記積層導電体膜が載置された複合導電体膜から前記配
線が形成されていることを特徴とする請求項1あるいは
請求項2記載の半導体装置。 - 【請求項4】 前記半導体装置がMOSトランジスタを
含んで構成され、該MOSトランジスタのゲート電極が
前記複合導電体膜からなる前記配線により構成され、該
ゲート電極の側面が酸化シリコン膜スペーサにより覆わ
れていることを特徴とする請求項3記載の半導体装置。 - 【請求項5】 前記ゲート電極を構成する前記チタンシ
リサイド膜の側面には、窒化チタン膜が設けられている
ことを特徴とする請求項4記載の半導体装置。 - 【請求項6】 シリコン基板の表面に設けられた絶縁膜
の表面に、不活性ガスを用いてチタンシリサイド・ター
ゲットをスパッタするによりチタンシリサイド膜を堆積
し、さらに窒素ガスと該不活性ガスとの混合ガスをプラ
ズマ化して該チタンシリサイド・ターゲットをスパッタ
することによりチタンとシリコンとの複合窒化物膜(T
i−Si−N膜)を形成して該チタンシリサイド膜の表
面を直接に覆い,該チタンシリサイド膜とTi−Si−
N膜とからなる積層導電体膜を形成する工程と、 熱処理により、前記チタンシリサイド膜を低抵抗相であ
るC54結晶構造に相転移させる工程と、 前記積層導電体膜をパターニングして配線を形成する工
程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項7】 前記混合ガスにおける前記窒素ガスの流
量比が高々20%であることを特徴とする請求項6記載
の半導体装置の製造方法。 - 【請求項8】 前記積層導電体膜の形成に先だって、前
記絶縁膜の表面を直接に覆う所要導電型の非晶質シリコ
ン膜ないしは所要導電型の多結晶シリコン膜を形成する
工程を有することを特徴とする請求項6もしくは請求項
7記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項9】 前記配線を形成した後、窒素雰囲気によ
る処理により、該配線を構成する前記チタンシリサイド
膜の側面に窒化チタン膜を形成する工程を有することを
特徴とする請求項8記載の半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19577497A JP3144350B2 (ja) | 1997-07-22 | 1997-07-22 | 半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19577497A JP3144350B2 (ja) | 1997-07-22 | 1997-07-22 | 半導体装置の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1140515A true JPH1140515A (ja) | 1999-02-12 |
JP3144350B2 JP3144350B2 (ja) | 2001-03-12 |
Family
ID=16346752
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19577497A Expired - Fee Related JP3144350B2 (ja) | 1997-07-22 | 1997-07-22 | 半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3144350B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11145474A (ja) * | 1997-08-16 | 1999-05-28 | Samsung Electron Co Ltd | 半導体装置のゲート電極形成方法 |
US6358846B1 (en) * | 1999-05-20 | 2002-03-19 | Nec Corporation | Method of fabricating semiconductor device with polycide gate structure |
US6579789B2 (en) * | 2000-06-30 | 2003-06-17 | Hynix Semiconductor Inc. | Method for fabricating metal wiring and the metal wiring |
KR100755636B1 (ko) * | 2001-06-29 | 2007-09-04 | 매그나칩 반도체 유한회사 | 반도체 소자의 제조 방법 |
WO2007116982A1 (ja) * | 2006-04-06 | 2007-10-18 | Nec Corporation | 半導体装置及びその製造方法 |
US9299854B2 (en) | 2013-02-25 | 2016-03-29 | Renesas Electronics Corporation | Patterning a conductive film in a manufacturing method of semiconductor device |
-
1997
- 1997-07-22 JP JP19577497A patent/JP3144350B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11145474A (ja) * | 1997-08-16 | 1999-05-28 | Samsung Electron Co Ltd | 半導体装置のゲート電極形成方法 |
US6358846B1 (en) * | 1999-05-20 | 2002-03-19 | Nec Corporation | Method of fabricating semiconductor device with polycide gate structure |
US6579789B2 (en) * | 2000-06-30 | 2003-06-17 | Hynix Semiconductor Inc. | Method for fabricating metal wiring and the metal wiring |
KR100755636B1 (ko) * | 2001-06-29 | 2007-09-04 | 매그나칩 반도체 유한회사 | 반도체 소자의 제조 방법 |
WO2007116982A1 (ja) * | 2006-04-06 | 2007-10-18 | Nec Corporation | 半導体装置及びその製造方法 |
JP5195421B2 (ja) * | 2006-04-06 | 2013-05-08 | 日本電気株式会社 | 半導体装置 |
US9299854B2 (en) | 2013-02-25 | 2016-03-29 | Renesas Electronics Corporation | Patterning a conductive film in a manufacturing method of semiconductor device |
US9780232B2 (en) | 2013-02-25 | 2017-10-03 | Renesas Electronics Corporation | Memory semiconductor device with peripheral circuit multi-layer conductive film gate electrode and method of manufacture |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3144350B2 (ja) | 2001-03-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5753546A (en) | Method for fabricating metal oxide field effect transistors | |
US6376888B1 (en) | Semiconductor device and method of manufacturing the same | |
JP2577342B2 (ja) | 半導体装置およびその製造方法 | |
CN101496172A (zh) | 镍硅化方法及其结构 | |
JPH10178179A (ja) | トランジスタ電極上にシリサイド層が形成されているic構造、mosトランジスタおよびその製造方法 | |
US6169020B1 (en) | Methods of fabricating integrated circuits including metal silicide contacts extending between a gate electrode and a source/drain region | |
JP3144350B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JPH09232253A (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
US6724057B2 (en) | Semiconductor device with reduced short circuiting between gate electrode and source/drain region | |
US5413968A (en) | Semiconductor device and manufacturing method thereof | |
JP2000228523A (ja) | 電界効果トランジスタおよびその製造方法 | |
KR20050029881A (ko) | 반도체 소자의 실리사이드 형성방법 | |
JPS62154784A (ja) | 半導体装置 | |
JP3037100B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JP2003168652A (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
JPS6151941A (ja) | 電極・配線膜の製造方法 | |
JP2938028B1 (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
JPS61111573A (ja) | 半導体装置 | |
KR100372634B1 (ko) | 반도체장치의 살리사이드구조 트랜지스터 제조방법 | |
JP2001035920A (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JPH09293722A (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JP2000100972A (ja) | 半導体装置 | |
JPH08340106A (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JPH10261793A (ja) | Mos型トランジスタの配線の製造方法 | |
JPH0521380A (ja) | 半導体装置とその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20001128 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |