JPH1139730A - 樹脂板製造用鋳型および樹脂板の製造方法 - Google Patents

樹脂板製造用鋳型および樹脂板の製造方法

Info

Publication number
JPH1139730A
JPH1139730A JP18707997A JP18707997A JPH1139730A JP H1139730 A JPH1139730 A JP H1139730A JP 18707997 A JP18707997 A JP 18707997A JP 18707997 A JP18707997 A JP 18707997A JP H1139730 A JPH1139730 A JP H1139730A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin plate
mold
release layer
base material
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP18707997A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisao Nishikawa
尚男 西川
Atsushi Takakuwa
敦司 高桑
Satoshi Nehashi
聡 根橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP18707997A priority Critical patent/JPH1139730A/ja
Publication of JPH1139730A publication Critical patent/JPH1139730A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 母材と樹脂板との間の密着性を下げることの
できる樹脂板の製造技術を提供し、剥離に要する時間を
短縮し、剥離に要するストレスを減少させる 【解決手段】 表面に凹凸パターンを形成した母材10
0を使用して凹凸パターンを転写したパターンが成形さ
れた樹脂板300の製造方法において、母材100の凹
凸パターンを形成した表面に、樹脂板300との密着性
が母材100の密着性より低い離型層103を形成する
離型層形成工程と、離型層103が形成された母材10
0の表面に成形材料を設け、樹脂板300を成形する樹
脂板成形工程と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体のよう
に表面に凹凸パターンが形成された樹脂板の製造技術に
係り、特に、シリコンのようなエッチングが容易な母材
を鋳型、すなわちスタンパとして使用する樹脂板の製造
技術の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン又は石英を鋳型、例えば光記録
媒体のスタンパとして使用する技術が特開平5−220
751号公報に記載されている。
【0003】この技術は、母材表面に、レジストパター
ンを形成した後、母材のエッチングを行い、次いでレジ
ストを除去することにより、鋳型を製造するものであ
る。この母材として、結晶状若しくは非晶質のシリコン
または石英を用い、エッチングとしてドライエッチング
を採用する。特に、母材としてシリコンを使用すると、
母材の材料が安価な上に、精度の高い従来のエッチング
技術を適用することができるという特長があった。
【0004】光記録媒体の製造では、前記鋳型に成形材
料を射出成形等し、材料の硬化後に樹脂板を鋳型から剥
離して、光記録媒体を製造していた。
【0005】しかし、この技術には、出来上がった鋳型
に使用して樹脂板を成形する際に、鋳型上に成形され硬
化した樹脂板を剥離するのに時間がかかるという問題が
あった。これは、樹脂板としてよく用いられる紫外線硬
化性樹脂が、母材であるシリコン等と密着性が高いこと
に起因している。特に、鋳型上に形成されたパターンが
その幅に対して深さが大きくなった場合や、パターンの
側壁が基板平面に対して垂直に近くなった場合などに剥
離が困難になっていた。樹脂板を鋳型から剥離するため
には、母材に密着した樹脂板を端面から徐々に剥がして
いく必要がある。このため一枚の樹脂板を剥がすのに一
定時間を必要とするのである。
【0006】剥離する時間を短縮するために、母材と樹
脂板との密着性に反抗して強いストレスを樹脂板に加え
ようとすれば、ストレスによる樹脂板の破壊を招くおそ
れがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の第1
の課題は、上記問題点に鑑み、母材と樹脂板との間の密
着性を下げることのできる鋳型および樹脂板の製造技術
を提供し、もって、剥離に要する時間を短縮し、かつ、
剥離に要するストレスを減少させることにより樹脂板の
破壊を防止するものである。
【0008】本発明の第2の課題は、母材と樹脂板との
間の密着性を下げるのに有効な離型層を、母材の表面を
加工処理して形成し、もって、母材と強く密着し、かつ
樹脂板と剥離し易い離型層を備えた鋳型を提供すること
である。
【0009】本発明の第3の課題は、母材と樹脂板との
密着性を下げるのに有効な離型層を、母材の表面に新た
に形成し、もって、母材と強く密着し、かつ樹脂板と剥
離し易い離型層を備えた鋳型を提供することである。
【0010】本発明の第4の課題は、母材と樹脂板との
密着性を下げるのに有効な離型層を、母材の表面に樹脂
板との密着性の低い単分子膜により形成し、もって、母
材と強く密着し、かつ樹脂板と剥離し易い離型層を備え
た鋳型を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は
第1の課題を解決するものであり、表面に凹凸パターン
が形成された樹脂板製造用鋳型であって、凹凸パターン
を形成した母材の情報記録面の表面に、樹脂板を製造す
るための成形材料との密着性が当該母材との密着性より
低い組成からなる離型層を備えたことを特徴とする樹脂
板製造用鋳型である。
【0012】請求項2に記載の発明は第2の課題を解決
するものであり、前記離型層は、酸化膜、窒化膜または
炭化膜のいずれかにより構成される請求項1に記載の樹
脂板製造用鋳型である。
【0013】請求項3に記載の発明は第2の課題を解決
するものであり、前記離型層は、前記母材と親和性のあ
る気体の雰囲気化における熱反応により形成されたもの
である請求項2に記載の樹脂板製造用鋳型である。
【0014】請求項4に記載の発明は第2の課題を解決
するものであり、前記離型層は、前記母材と親和性のあ
る気体の雰囲気化において化学気相成長法により形成さ
れたものである請求項2に記載の樹脂板製造用鋳型であ
る。
【0015】請求項5に記載の発明は第2の課題を解決
するものであり、前記気体として、SiO2、SiNま
たはSiCのうちいずれかの気体を用いたものである請
求項3または請求項4のいずれか一項に記載の樹脂板製
造用鋳型である。
【0016】請求項6に記載の発明は第2の課題を解決
するものであり、前記離型層は、スパッタリング法また
は蒸着法のいずれか一の方法により形成されたものであ
る請求項2に記載の樹脂板製造用鋳型である。
【0017】請求項7に記載の発明は第2の課題を解決
するものであり、前記離型層は、前記情報記録面に垂直
な方向への前記凹凸パターンの高さと略同等な厚さに形
成された請求項2乃至請求項5のいずれか一項に記載の
樹脂板製造用鋳型である。
【0018】請求項8に記載の発明は第3の課題を解決
するものであり、前記離型層は、金属を含んで構成され
ている請求項1に記載の樹脂板製造用鋳型である。
【0019】請求項9に記載の発明は第3の課題を解決
するものであり、前記金属は、Ni、Cr、Ti、A
l、Cu、Au、Ag若しくはPtのうちいずれか一種
以上の金属またはその化合物である請求項8に記載の樹
脂板製造用鋳型である。
【0020】請求項10に記載の発明は第3の課題を解
決するものであり、前記離型層は、スパッタリング法ま
たは蒸着法のいずれか一の方法により形成された請求項
8に記載の樹脂板製造用鋳型である。
【0021】請求項11に記載の発明は第3の課題を解
決するものであり、前記母材と前記離型層との間に、前
記母材と前記離型層との密着性が高い材料により中間層
をさらに備えた請求項8または請求項9のいずれか一項
に記載の樹脂板製造用鋳型である。
【0022】請求項12に記載の発明は第4の課題を解
決するものであり、前記離型層は、前記情報記録面の表
面に形成された金属層と、当該金属層上に硫黄化合物の
自己集積により形成された硫黄化合物層と、を備えた請
求項1に記載の樹脂板製造用鋳型である。
【0023】請求項13に記載の発明は第4の課題を解
決するものであり、前記金属層は金を含んで形成され、
前記硫黄化合物層はフッ素系化合物により形成された請
求項12に記載の樹脂板製造用鋳型である。
【0024】請求項14に記載の発明は第1の課題を解
決するものであり、前記母材はシリコンである請求項1
乃至請求項13のいずれか一項に記載の樹脂板製造用鋳
型である。
【0025】請求項15に記載の発明は第1の課題を解
決するものであり、請求項1乃至請求項14のいずれか
一項に記載の樹脂板製造用鋳型を使用した樹脂板の製造
方法において、前記離型層が形成された前記鋳型の情報
記録面の表面に成形材料を設け、前記成形材料が硬化し
た後に、前記鋳型から当該硬化した樹脂板を剥離する工
程を備えたことを特徴とする樹脂板の製造方法である。
【0026】請求項16に記載の発明は第1の課題を解
決するものであり、請求項15に記載の樹脂板の製造方
法において、前記成形材料は、エネルギーが与えられる
ことによって硬化する樹脂を使用する樹脂板の製造方法
である。
【0027】すなわち、エネルギーを与えるこによって
硬化する成形材料は、樹脂層の形成時に低粘性の液状材
料であるため、射出成形のような高温かつ高圧力という
特殊な製造条件を必要とすることなく、鋳型の凹凸パタ
ーンの細部にまで材料を十分充填させることが可能であ
る。したがって、材料を充填した後エネルギーを与えて
樹脂を硬化させてから剥離すれば、鋳型の微細な凹凸形
状を転写し、エッジの鋭い突起部を樹脂板上に形成する
ことが可能になる。
【0028】請求項17に記載の発明は第1の課題を解
決するものであり、請求項16に記載の樹脂板の製造方
法において、前記成形材料に与えられるエネルギーは、
光若しくは熱のうちいずれか一方または光および熱の双
方のうちいずれかである樹脂板の製造方法である。
【0029】このようなエネルギーは、汎用の製造装
置、すなわち露光装置、焼結炉、ホットプレート等を使
用することができ、製造コストを低く抑え、新たな製造
装置を導入することにより製造空間の過密化を避けるこ
とができる。
【0030】請求項18に記載の発明は、請求項16に
記載の樹脂板の製造方法において、前記成形材料は、紫
外線硬化型のアクリル系樹脂である樹脂板の製造方法で
ある。
【0031】エネルギーを与えることによって硬化する
樹脂として、アクリル系樹脂を用いれば、透明性に優れ
ているため光ディスク等の樹脂板に適する。また市場に
多く出回っており、入手し易い。
【0032】請求項19に記載の発明は、請求項15乃
至請求項18のいずれか一項に記載の樹脂板の製造方法
において、前記樹脂板上にこの樹脂板を補強するための
基板を重ね合わせて設ける工程をさらに含む樹脂板の製
造方法である。
【0033】基板を重ね合わせ密着させれば、樹脂板の
機械的強度を増するので、樹脂板の剥離時に生ずるスト
レスから樹脂板が破壊されることを防止できる。
【0034】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好適な実施の形態
を図面を参照して説明する。
【0035】<実施形態1>本発明の実施形態1は、母
材である鋳型、すなわちスタンパの表面を加工処理する
ことにより、母材と強く密着し、かつ光記録媒体である
樹脂板と剥離し易い離型層を形成した鋳型およびそれを
用いた樹脂板の製造方法に関する。
【0036】本発明の実施形態1で製造する鋳型は、図
1に示すようなディスク形状の母材100に凹凸パター
ンおよび離型層を形成して構成される。母材100の材
料としては、結晶状若しくは非結晶のシリコンまたは石
英を適用する。
【0037】(鋳型原形製造工程)次に、図2を参照し
てスタンパの原形の製造工程について説明する。図2
は、母材100を、図1の切断面a−aから見た製造工
程断面図である(さらに以下の図3〜図8も同様)。
【0038】図2A: まず、高純度のシリコンを円盤
状に研削し、その情報記録面を一定の表面粗さ以下に精
密研磨して、母材100を製造する。図2の上面を精密
研磨された情報記録面とする。
【0039】図2B: 母材100の情報記録面にレジ
スト層200を塗布する。レジスト層200を形成する
物質としては、例えば、半導体デバイス製造において一
般的に用いられているクレゾールノボラック系樹脂に感
光剤としてジアゾナフトキノン誘導体を配合した、市販
のポジ型のフォトレジストをそのまま利用できる。ここ
で、ポジ型のレジストとは、露光された領域が現像液に
より選択的に除去可能となる物質のことである。
【0040】レジスト層200を形成する方法として
は、スピンコート法、ディッピング法、スプレーコート
法、バーコート法等の公知の方法を用いることが可能で
ある。
【0041】図2C: エッチングしたくない領域にレ
ジスト層200が残るように露光する。ポジ型のレジス
トを使用する場合、エッチングする領域に相当する領域
を露光する。
【0042】図2D: ポジ型のレジストを使用する場
合、露光された領域は現像液に溶解し易くなるので、現
像液により露光領域を溶解させてレジストを除去する。
これによりレジスト層200はパターン化されたレジス
トパターン201として残される。
【0043】図2E: レジストパターン201が形成
されたら、母材100の情報記録面をエッチングする。
エッチングの方法としては、ウェット方式またはドライ
方式がある。母材100の材質に合わせて、エッチング
断面形状、エッチングレート、面内均一性等の観点から
最適なエッチング方法およびエッチングの際の条件を選
択すればよい。ただし、制御しやすいか否かという制御
性の観点からは、ドライ方式の方が優れている。ドライ
方式には、例えば、平行平板型リアクディブイオンエッ
チング(RIE)方式、誘導結合型(ICP)方式、エ
レクトロンサイクロトロン共鳴(ECR)方式、ヘリコ
ン波励起方式、マグネトロン方式、プラズマエッチング
方式、イオンビームエッチング方式等が利用できる。エ
ッチングを制御するためには、エッチングガスの種類、
ガスの流量、ガスの圧力、バイアス電圧等の条件を変更
して行う。この制御により、エッチングの断面形状を矩
形に加工したり、テーパー形状に形成したりというよう
に、所望の形状にエッチングさせることができる。
【0044】図2F: エッチング後、レジストは、溶
剤に溶かすか、アッシングするかして除去する。次い
で、母材の洗浄および乾燥をすると、鋳型であるスタン
パ1の原形が出来上がる。
【0045】なお、以上の工程の詳細については、前述
した先行技術が記載された特開平5−220751号公
報に詳しく述べられている。
【0046】(離型層形成工程)さて、上記のようにし
てできたスタンパの原形にさらに本発明の離型層を形成
し、鋳型を完成させる。これを、図3を参照して説明す
る。
【0047】図3A: 凹凸パターンが形成されたスタ
ンパ1に、本発明の離型層となる熱酸化膜103を形成
する。例えば、1100℃の炉の中で、母材であるシリ
コンと親和性のある酸化ガス(SiO)を流して一定時
間熱酸化させる。あるいは、一定の高温雰囲気下で、水
蒸気を含む酸素を流して一定時間熱酸化させる。
【0048】なお、母材と親和性のあるガスとして、S
iNやSiCを用いてもよい。母材と親和性のあるガス
としてSiNを用いる場合には、酸化膜の代わりに窒化
膜が形成され、SiCを用いる場合には、酸化膜の代わ
りに炭化膜が形成される。
【0049】また、上記のように熱反応により離型層を
形成する方法の他、化学気相成長法(CVD)、スパッ
タリング法、蒸着法等の方法も適用可能である。
【0050】ただし、空気中に放置することによって、
シリコンの表面を自然に酸化させるのは好ましくない。
自然の酸化によっても酸化膜は形成されるが、形成され
る酸化膜の膜厚にむらが生じ、成形樹脂層との剥離時に
成形樹脂がきれいにはがれないおそれがあるからであ
る。
【0051】また、エッチングにより凹凸パターンを形
成する前に離型層を形成するのは好ましくない。エッチ
ング工程において、シリコン自体のエッチング速度と熱
酸化膜のエッチング速度とが異なるため、凹凸パターン
を構成するピットの形状を所望の形状に制御することが
困難となるからである。
【0052】図3B: 以上の工程を経て、母材100
の表面に一定の膜厚の熱酸化膜103が形成されたスタ
ンパ1が完成する。
【0053】本実施形態によれば、先にエッチングを行
い凹凸パターンを成形した後、シリコン表面から深部に
向かって酸化部分を成長させるので、ピット形状自体は
変化しない。すなわち、図5に示すように、凹凸パター
ンの谷間部分102(形状が樹脂板に転写されるとピッ
トとなる)と尾根部分101(形状が樹脂板に転写され
るとグルーブになる)の形状に歪みが生じない。熱酸化
膜は、母材100の表面から内部に向かって形成されて
いる。
【0054】熱酸化膜の厚さは、尾根部分101(図2
F参照)の高さと同程度にするのが、膜厚のむらを無く
し、母材との密着性の高い離型層とするために好まし
い。例えば、図5に示すように、ピットやグルーブの半
径方向におけるピッチd1を0.5μm〜0.8μmと
した場合、ピットの高さが500〜3000Å(オング
ストローム)程度となる。したがって、熱酸化膜103
の厚さd2も500〜3000Å程度に制御する。
【0055】(樹脂板製造工程) 図3C: 上記のようにして製造されたスタンパ1を用
いて、光記録媒体を製造する。スタンパ1の情報記録面
に、成形材料を設け、成形樹脂層300を形成する。
【0056】成形材料としては、本実施形態のように光
記録媒体を製造するなら、光透過性や機械的強度等の特
性を満足するものであれば、特にその種類に限定されず
種々の樹脂が利用できる。
【0057】ただしエネルギーを与えることによって硬
化する樹脂であることが好ましい。すなわち、エネルギ
ーを与えるこによって硬化する成形材料は、樹脂層の形
成時に低粘性の液状材料であるため、射出成形のような
高温かつ高圧力という特殊な製造条件を必要とすること
なく、スタンパの凹凸パターンの細部にまで材料を十分
充填させることが可能である。したがって、材料を充填
した後エネルギーを与えて樹脂を硬化させてから剥離す
れば、鋳型の微細な凹凸形状を転写し、エッジの鋭い突
起部を樹脂板上に形成することが可能になる。
【0058】成形材料に与えるエネルギーとしては、光
若しくは熱のうちいずれか一方または光および熱の双方
のうちいずれかであることが好ましい。これらのエネル
ギーは、汎用の製造装置、すなわち露光装置、焼結炉、
ホットプレート等を使用することができ、製造コストを
低く抑え、新たな製造装置を導入することにより製造空
間の過密化を避けることができる。
【0059】具体的には、成形材料として、紫外線硬化
型のアクリル系樹脂を用いることが好ましい。アクリル
系樹脂を用いれば、透明性に優れているため光ディスク
等の樹脂板に適する。また市場に多く出回っており、入
手し易い。
【0060】紫外線硬化型のアクリル系樹脂としては、
具体的な基本組成として、プレポリマー、オリゴマー、
モノマーまたは光重合開始剤があげられる。
【0061】プレポリマーまたはオリゴマーとしては、
例えば、エポキシアクリレート類、ウレタンアクリレー
ト類、ポリエステルアクリレート類、ポリエーテルアク
リレート類、スピロアセタール系アクリレート類等のア
クリレート類、エポキシメタクリレート類、ウレタンメ
タクリレート類、ポリエステルメタクリレート類、ポリ
エーテルメタクリレート類等のメタクリレート類等が利
用できる。
【0062】モノマーとしては、例えば、2−エチルヘ
キシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、N−ビニル−2−ピロリド
ン、カルビトールアクリレート、テトラヒドロフルフリ
ルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロ
ペンテニルアクリレート、1,3−ブタンジオールアク
リレート等の単官能性モノマー、1,6−ヘキサンジオ
ールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタ
クリレート、ネオペンチルグリコールアクリレート、ポ
リエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリ
トールジアクリレート等の二官能性モノマー、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロ
パントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト等の多官能性モノマーが挙げられる。
【0063】光重合開始剤としては、例えば、2,2−
ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等のアセトフ
ェノン類、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、p−イ
ソプロピル−α−ヒドロキシイソブチルフェノン等のブ
チルフェノン類、p−tert−ブチルジクロロアセト
フェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェ
ノン、α、α−ジクロル−4−フェノキシアセトフェノ
ン等のハロゲン化アセトフェノン類、ベンゾフェノン、
N,N−テトラエチル−4,4−ジアミノベンゾフェノ
ン等のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンジルジメチル
ケタール等のベンジル類、ベンゾイン、ベンゾインアル
キルエーテル等のベンゾイン類、1−フェニル−1,2
−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オ
キシム等のオキシム類、2−メチルチオキサントン、2
−クロロチオキサントン等のキサントン類、ベンゾイン
エーテル、イソブチルベンゾインエーテル等のベンゾイ
ンエーテル類、ミヒラーケトン類のラジカル発生化合物
が利用できる。
【0064】なお、必要に応じて、酸素による硬化阻害
を防止する目的でアミン類等の化合物を添加したり、溶
剤成分を添加したりしてもよい。その溶剤成分として
は、特にその種類に限定されるものではなく種々の有機
溶剤を適用可能である。例えば、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコール
モノプロピルエーテル、メトキシメチルプロピオネー
ト、メトキシエチルプロピオネート、エチルセロソル
ブ、エチルセロソルブアセテート、エチルラクテート、
エチルピルビネート、メチルアミルケトン、シクロヘキ
サノン、キシレン、トルエン、ブチルアセテート等のう
ち一種または複数種類の混合溶液を利用できる。
【0065】なお、上記成形材料等を用いて成形材料層
300を形成する方法としては、公知の方法、例えば、
スピンコート法、ディッピング法、スプレーコート法、
ロールコート法、バーコート法等が利用できる。
【0066】成形材料層300を形成すると、スタンパ
の情報記録面における凹凸パターンに成形材料が充填さ
れる。成形樹脂層300の外形は、光記録媒体の外形形
状に成形される。この状態で、紫外線を照射して材料を
硬化させる。成形樹脂等には、スタンパ1の情報記録面
に設けられた凹凸パターンが転写される。
【0067】なお、成形材料層30は、ポリカーボネー
ト等の成形材料を射出成形することにより形成してもよ
い。射出成形により成形材料層を形成した場合には、成
形後に冷却して樹脂を硬化させる。
【0068】図3D: 成形樹脂層300が硬化したと
ころで、成形樹脂層300をスタンパ1から剥離する。
熱酸化膜300は、母材100の表面が酸化されたもの
であるため、母材100と熱酸化膜300との密着性は
極めて高い。これに比べ、熱酸化膜103と成形樹脂層
300との密着性は比較的低い。このため、剥離に際
し、成形樹脂層300とスタンパ1との間に引き剥がす
力を加えると、容易に成形樹脂層300のみを剥がすこ
とができる。
【0069】剥離後の成形樹脂層300は、凹凸パター
ンの正しく転写された光記録媒体として使用される。
【0070】(基板重ね合わせ工程)なお、図4に示す
ように、樹脂板製造後、樹脂板の剥離前に、樹脂板の背
面に基板を張り合わせることは好ましい。
【0071】図4D’(基板重ね合わせ工程): 成形
樹脂層300を設けたら、その背面(同図上方)に一定
の機械的強度を備える基板400を貼り合わせる。
【0072】基板としては、樹脂板に要求されるのと同
様の特性を備えるものであれば、特にその種類に限定さ
れない。例えば、光記録媒体であれば、一定の光透過性
や機械的強度を備えればよい。例えば、ポリカーボネイ
ト、ポリアリレート、ポリエーテルサルフォン、アモル
ファスポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、
ポリメチルメタクリレート等のプラスチック、ガラス、
石英、樹脂、金属、セラミック等の基板あるいはフィル
ム等が利用できる。
【0073】図4E(剥離工程): 基板を貼り合わせ
たら、基板400と成形樹脂層300とを合わせて剥離
する。
【0074】基板400が貼り合わせれば成形樹脂層3
00の機械的強度が増すので、成形樹脂層の剥離時に生
ずるストレスから破壊されることを防止できる。
【0075】上記したように本実施形態1によれば、母
材と極めて密着性の高い離型層を設けるので、成形樹脂
層とスタンパとの剥離に力を要せず、短時間で剥離でき
る。また剥離に力を要しないので、スタンパや成形樹脂
層を破壊するおそれもない。
【0076】また、成形樹脂層に基板を重ね合わせれば
さらに成形樹脂層の強度が増すので、より短時間で剥離
させることができる。
【0077】<実施形態2>本発明の実施形態2は、母
材であるシリコンの表面に、新たな離型層を形成するこ
とにより、母材と強く密着し、かつ樹脂板と剥離し易い
離型層を提供するものである。
【0078】スタンパ1の母材100を製造するまでは
(図6A)、実施形態1と同様(図2参照)なので説明
を省略する。
【0079】スタンパ1を形成したら、次に、図6Bに
示すように、スタンパ1の情報記録面に金属層104を
形成する。金属層の材料としては、Ni、Cr、Ti、
Al、Cu、Au、Ag若しくはPtのうちいずれか一
種以上の金属またはその化合物を用いる。これら金属は
母材であるシリコンとは比較的高い密着性を備える一
方、成形樹脂との密着性は低いため、本発明の離型層と
しての作用効果を奏する。
【0080】なお、金属層104と母材100との密着
性を高めるために、図7に示すように、中間層105を
設けることは好ましい。中間層の材料としては、チタン
(Ti)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、タンタ
ル(Ta)のいずれか、あるいはそれらの合金(Ni−
Cr等)等が適用できる。中間層105を設ければ、金
属層104と母材100との結合力がさらに増す。
【0081】光記録媒体を製造する際には、実施形態1
と同様に成形樹脂層を形成し、樹脂を硬化させた後にこ
れを剥離する。成形樹脂層の材料としては、アクリレー
ト系の紫外線硬化性樹脂を用いることは好ましい。この
樹脂は、一般に金属との密着性が低いからである。
【0082】上記したように本実施形態2によれば、母
材であるシリコンの表面に、成形樹脂と密着性の低い金
属層を設けたので、成形樹脂層とスタンパとの剥離に力
を要せず、短時間で剥離できる。また剥離に力を要しな
いので、スタンパや成形樹脂層を破壊するおそれもな
い。
【0083】<実施形態3>本発明の実施形態3は、母
材であるシリコンの表面に、樹脂板との密着性の低い単
分子膜を形成することにより、母材と強く密着し、かつ
樹脂板と剥離し易い離型層を提供するものである。
【0084】スタンパ1の母材100を製造するまでは
(図8A)、実施形態1と同様(図2参照)なので説明
を省略する。スタンパ1を形成したら、次に、スタンパ
1の情報記録面に硫黄化合物の単分子膜を形成する。
【0085】金属層形成工程(図8B): まず、スタ
ンパ1の情報記録面に、硫黄化合物の単分子膜を集積さ
せるための金属層106を形成する。金属層の材料とし
ては、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、インジウ
ム(In)、ガリウム−砒素(Ga−As)等、化学的
・物理的に安定な金属を適用する。硫黄化合物を自己集
合化させて固定することであるため、金属層106の膜
厚は薄くてもよい。一般に500〜2000オングスト
ローム程度の厚みがあればよい。
【0086】なお、母材100と金属層106との密着
性を高めるために、チタン(Ti)、ニッケル(N
i)、クロム(Cr)、タンタル(Ta)のいずれか、
あるいはそれらの合金(Ni−Cr等)等で構成される
中間層を設けることは好ましい。中間層を設ければ、母
材と金属層との結合力が増し、機械的な摩擦に対し、硫
黄化合物層が剥離しにくくなる。
【0087】硫黄化合物層形成工程(図8C): 次
に、硫黄化合物を含む溶液に、金属層106を形成した
母材100を浸漬(immersion)することで、金属層1
06の表面に硫黄化合物を自己集合化させる。
【0088】ここで、硫黄化合物とは、硫黄(S)を含
む有機物のなかで、チオール(Thiol)官能基を1以上
含む化合物またはジスルフィド結合(disulfide;S−
S結合)を行う化合物の総称をいう。これら硫黄化合物
は、溶液中または揮発条件の下で、金等の金属表面上に
自発的に化学吸着し、2次元の結晶構造に近い単分子膜
を形成する。この自発的な化学吸着によって作られる分
子膜を自己集合化膜、自己組織化膜またはセルフアセン
ブリ(self assembly)膜とよび、本形態の単分子膜1
07がこれに該当する(図9参照)。
【0089】硫黄化合物としては、チオール化合物が好
ましい。ここで、チオール化合物とは、メルカプト基
(−SH; mercapt group)を持つ有機化合物(R−S
H;Rはアルキル基(alkyl group)等の炭化水素基)
の総称をいう。チオール化合物の中でも、組成式がCn
H2n+2SH(nは自然数)で表わされる直鎖のアルカン
( alkane)チオール、CnF2n+1CmH2mSH(n、m
は自然数)で表わされる弗素系の化合物が特に好まし
い。例えば、n=10、m=10の場合が挙げられる。
単分子膜107の厚さは、硫黄化合物の分子量にもよる
が、10〜50オングストローム程度である。
【0090】図10に基づいて、チオール化合物の自己
集合化の原理を説明する。アルカンチオールは、同図A
に示すように、頭の部分が直鎖のアルカン(CnH2n+
2)であり、尾の部分がメルカプト基で構成される。こ
れを、1〜10mMのエタノール溶液に溶解する。この
溶液に、同図Bのように金の膜を浸漬し、室温で1時間
程度放置すると、チオール化合物が金の表面に自発的に
集合してくる(同図C)。そして、金の原子と硫黄原子
とが共有結合的に結合し、金の表面に2次元的にチオー
ル分子の単分子膜が形成される(同図D)。
【0091】浸漬条件は、溶液のチオール化合物濃度が
0.01mMで、溶液温度が常温から50℃程度、浸漬
時間が5分から30分程度とする。浸漬処理の間、チオ
ール化合物層の形成を均一に行うべく、溶液の撹拌ある
いは循環を行う。金属表面の清浄さえ保てれば、チオー
ル分子が自ら自己集合化し単分子膜を形成するため、厳
格な条件管理が不要な工程である。
【0092】図8に示すように、浸漬が終了するころに
は、金属層106の表面に強固な密着性を有する単分子
膜107が形成される。
【0093】光記録媒体の製造は、実施形態1の成形樹
脂層形成工程と同様にして成形樹脂層を形成し硬化さ
せ、硬化させた成形樹脂層を剥離することにより行う。
単分子膜は成形樹脂とのぬれ性が高いので、成形樹脂層
との密着性が低い。したがって、成形樹脂層の剥離が容
易である。
【0094】上記したように本実施形態3によれば、ス
タンパの表面に、樹脂板との密着性が低い単分子膜を強
固にかつ緻密に形成できる。この単分子膜は樹脂板との
密着性が低いので、成形樹脂層とスタンパとの剥離に力
を要せず、短時間で剥離できる。また剥離に力を要しな
いので、スタンパや成形樹脂層を破壊するおそれもな
い。
【0095】
【発明の効果】本発明によれば、母材と強く密着し、か
つ樹脂板と剥離し易い離型層を備えた鋳型を提供するの
で、剥離に要する時間を短縮し、かつ、剥離に要するス
トレスを減少させることにより樹脂板の破壊を防止する
ことができる。
【0096】つまり、本発明によれば、母材と樹脂板と
の間の密着性を下げるのに有効な離型層を、母材の表面
を加工処理して形成するので、母材と強く密着し、かつ
樹脂板と剥離し易い離型層を備えた鋳型を提供すること
ができる。
【0097】本発明によれば、母材と樹脂板との密着性
を下げるのに有効な離型層を、母材の表面に新たに形成
するので、母材と強く密着し、かつ樹脂板と剥離し易い
離型層を備えた鋳型を提供することができる。
【0098】本発明によれば、母材と樹脂板との密着性
を下げるのに有効な離型層としてを、母材との密着性が
低い単分子膜を強固にかつ緻密に形成するので、樹脂板
の剥離性に優れ、かつ、耐久性の良好な離型層を備えた
鋳型を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の母材の斜視図である。
【図2】母材に情報記録したスタンパの原形の製造工程
断面図である。Aは母材の原形、Bはレジスト形成工
程、Cは露光工程、Dは洗浄後のレジストパターン、E
はエッチング工程およびFは洗浄後のスタンパの原形で
ある。
【図3】実施形態1の離型層製造工程断面図であり、A
は離型層形成工程(熱反応)、Bは離型層の形成後、C
は成形樹脂層形成工程およびDは剥離工程である。
【図4】実施形態1における変形例を示す製造工程断面
図であり、D’は基板重ね合わせ工程、Eは剥離工程で
ある。
【図5】実施形態1で製造されたスタンパの部分拡大断
面図である。
【図6】実施形態2の金属層形成工程断面図であり、A
はスタンパ原形、Bは金属層形成後のスタンパである。
【図7】実施形態2で製造されたスタンパの部分拡大断
面図である。破線は中間層である。
【図8】実施形態3の単分子膜形成工程断面図であり、
Aはスタンパ原形、Bは金属層形成工程およびCは単分
子膜形成後のスタンパである。
【図9】実施形態3で製造されたスタンパの部分拡大断
面図である。
【図10】金属層へのチオール分子の自己集積を説明す
る図である。
【符号の説明】
1…スタンパ 100…母材 103…熱酸化膜 106、104…金属層 105…中間層 107…単分子膜 300…成形樹脂層 400…基板

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に凹凸パターンが形成された樹脂板
    製造用鋳型であって、 凹凸パターンを形成した母材の情報記録面の表面に、樹
    脂板を製造するための成形材料との密着性が当該母材と
    の密着性より低い組成からなる離型層を備えたことを特
    徴とする樹脂板製造用鋳型。
  2. 【請求項2】 前記離型層は、酸化膜、窒化膜または炭
    化膜のいずれかにより構成される請求項1に記載の樹脂
    板製造用鋳型。
  3. 【請求項3】 前記離型層は、前記母材と親和性のある
    気体の雰囲気化における熱反応により形成されたもので
    ある請求項2に記載の樹脂板製造用鋳型。
  4. 【請求項4】 前記離型層は、前記母材と親和性のある
    気体の雰囲気化において化学気相成長法により形成され
    たものである請求項2に記載の樹脂板製造用鋳型。
  5. 【請求項5】 前記気体として、SiO2、SiNまた
    はSiCのうちいずれかの気体を用いたものである請求
    項3または請求項4のいずれか一項に記載の樹脂板製造
    用鋳型。
  6. 【請求項6】 前記離型層は、スパッタリング法または
    蒸着法のいずれか一の方法により形成されたものである
    請求項2に記載の樹脂板製造用鋳型。
  7. 【請求項7】 前記離型層は、前記情報記録面に垂直な
    方向への前記凹凸パターンの高さと略同等な厚さに形成
    された請求項2乃至請求項6のいずれか一項に記載の樹
    脂板製造用鋳型。
  8. 【請求項8】 前記離型層は、金属を含んで構成されて
    いる請求項1に記載の樹脂板製造用鋳型。
  9. 【請求項9】 前記金属は、Ni、Cr、Ti、Al、
    Cu、Au、Ag若しくはPtのうちいずれか一種以上
    の金属またはその化合物である請求項8に記載の樹脂板
    製造用鋳型。
  10. 【請求項10】 前記離型層は、スパッタリング法また
    は蒸着法のいずれか一の方法により形成された請求項8
    に記載の樹脂板製造用鋳型。
  11. 【請求項11】 前記母材と前記離型層との間に、前記
    母材と前記離型層との密着性が高い材料により中間層を
    さらに備えた請求項8または請求項9のいずれか一項に
    記載の樹脂板製造用鋳型。
  12. 【請求項12】 前記離型層は、前記情報記録面の表面
    に形成された金属層と、当該金属層上に硫黄化合物の自
    己集積により形成された硫黄化合物層と、を備えた請求
    項1に記載の樹脂板製造用鋳型。
  13. 【請求項13】 前記金属層は金を含んで形成され、前
    記硫黄化合物層はフッ素系化合物により形成された請求
    項12に記載の樹脂板製造用鋳型。
  14. 【請求項14】 前記母材はシリコンである請求項1乃
    至請求項13のいずれか一項に記載の樹脂板製造用鋳
    型。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至請求項14のいずれか一
    項に記載の樹脂板製造用鋳型を使用した樹脂板の製造方
    法において、 前記離型層が形成された前記鋳型の情報記録面の表面に
    成形材料を設け、前記成形材料が硬化した後に、前記鋳
    型から当該硬化した樹脂板を剥離する工程を備えたこと
    を特徴とする樹脂板の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の樹脂板の製造方法
    において、 前記成形材料は、エネルギーが与えられることによって
    硬化する樹脂を使用する樹脂板の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の樹脂板の製造方法
    において、 前記成形材料に与えられるエネルギーは、光若しくは熱
    のうちいずれか一方または光および熱の双方のうちいず
    れかである樹脂板の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項16に記載の樹脂板の製造方法
    において、 前記成形材料は、紫外線硬化型のアクリル系樹脂である
    樹脂板の製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項15乃至請求項18のいずれか
    一項に記載の樹脂板の製造方法において、 前記樹脂板上にこの樹脂板を補強するための基板を重ね
    合わせて設ける工程をさらに含む樹脂板の製造方法。
JP18707997A 1997-07-14 1997-07-14 樹脂板製造用鋳型および樹脂板の製造方法 Withdrawn JPH1139730A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18707997A JPH1139730A (ja) 1997-07-14 1997-07-14 樹脂板製造用鋳型および樹脂板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18707997A JPH1139730A (ja) 1997-07-14 1997-07-14 樹脂板製造用鋳型および樹脂板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1139730A true JPH1139730A (ja) 1999-02-12

Family

ID=16199772

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18707997A Withdrawn JPH1139730A (ja) 1997-07-14 1997-07-14 樹脂板製造用鋳型および樹脂板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1139730A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7211333B2 (en) 2003-05-13 2007-05-01 Kuraray Co., Ltd. Resin forming mold and production method for the resin forming mold
JP2014076552A (ja) * 2012-10-09 2014-05-01 Asahi Kasei E-Materials Corp ロールモールド

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7211333B2 (en) 2003-05-13 2007-05-01 Kuraray Co., Ltd. Resin forming mold and production method for the resin forming mold
JP2014076552A (ja) * 2012-10-09 2014-05-01 Asahi Kasei E-Materials Corp ロールモールド

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3006199B2 (ja) 光ディスクの製造方法
JP3104699B1 (ja) 細溝付き成形基板の製造方法
US6207247B1 (en) Method for manufacturing a molding tool used for sustrate molding
JP3763763B2 (ja) 光情報記録媒体の製造方法
US20050151283A1 (en) Method and apparatus for making a stamper for patterning CDs and DVDs
US20100009127A1 (en) Method for forming a micro pattern using a transfer technique
JP3577903B2 (ja) 樹脂板製造用鋳型の製造方法および樹脂板の製造方法
JP4048877B2 (ja) 樹脂版およびその製造方法
US20080318170A1 (en) Method of making an optical disc
WO2003046904A1 (fr) Procede et dispositif de matriçage et de pressage de supports d'information
JPH1139730A (ja) 樹脂板製造用鋳型および樹脂板の製造方法
WO2001063015A1 (fr) Procede servant a fabriquer une matrice de pressage et substrat obtenu
JP3015204B2 (ja) 光ディスクの製造方法
JPS59224320A (ja) 金型の製造方法
EP1496510A1 (en) Stamper original and its manufacturing method, stamper and its manufacturing method, and optical disk
JP2004062981A (ja) 光ディスク製造用スタンパーの製造方法、光ディスク製造用スタンパー及び光ディスクの製造方法
JP3684804B2 (ja) カラーフィルタの製造方法
JP2003085829A (ja) 光情報媒体用スタンパの製造方法およびこれに用いるフォトレジスト原盤、ならびに、光情報媒体用スタンパおよび光情報媒体
JPH03278337A (ja) スタンパの製造方法
JPH06111387A (ja) プラスチック・スタンパーの製造方法
JP3136759B2 (ja) スタンパ、その製造方法、及び光記録媒体
JP2000221305A (ja) 光学基板及び光学基板製造用原盤、これらの製造方法並びに表示装置
JPH06119661A (ja) スタンパー及びスタンパーの製造方法
JPH1139732A (ja) 樹脂板製造用鋳型の製造方法および樹脂板の製造方法
JPH11333856A (ja) 樹脂基板用の成形型の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040506

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040511

A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20040621

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761