JPH1136458A - 伸縮継手及び建築物 - Google Patents

伸縮継手及び建築物

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JPH1136458A
JPH1136458A JP19348397A JP19348397A JPH1136458A JP H1136458 A JPH1136458 A JP H1136458A JP 19348397 A JP19348397 A JP 19348397A JP 19348397 A JP19348397 A JP 19348397A JP H1136458 A JPH1136458 A JP H1136458A
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plate
pair
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秀男 豊永
Tatsuo Ino
達雄 猪野
Takashi Onishi
高志 大西
Yuta Oshima
雄太 大島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一対の建築部が相対的に近接離間方向に移動
しても、大きな継手障害を発生し難い伸縮継手を提供す
る。 【解決手段】 両建築部B1・B2の相対的な移動に追
従して継手を確保可能な継手本体3を設け、継手本体3
を構成するに、継手周部を形成する複数の周部形成板状
部材4を設け、周部形成板状部材4を、一対の建築部B
1・B2の内の何れか一方に、継手本体3の径方向に沿
った揺動を可能とする状態に取り付け、一対の建築部B
1・B2の相対近接移動に伴って、周部形成板状部材4
を、継手本体3の径方向内側へ揺動すべく誘導する誘導
部を設けてある伸縮継手において、周部形成板状部材4
の少なくとも一つは、その揺動軌跡が、継手本体3の周
方向に隣接する他の周部形成板状部材4の揺動軌跡と重
ならない状態に、一対の建築部B1・B2の内の一方の
建築部に取り付けてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、隙間をあけて隣接
する一対の建築部に、例えば、地震や風圧等の外部力の
作用で相対的な揺れが生じても、前記両建築部にわたっ
て形成された継手本体が、前記相対的な揺れに追従しや
すいように形成してある伸縮継手、及び、その伸縮継手
を設けてある建築物に関し、さらに詳しくは、隙間をあ
けて隣接する一対の建築部にわたって形成された状態
で、前記両建築部の相対的な移動に追従して継手を確保
可能な継手本体を設け、前記継手本体を構成するに、継
手周部を形成する複数の周部形成板状部材を設け、前記
周部形成板状部材を、前記一対の建築部の内の何れか一
方に、前記継手本体の径方向に沿った揺動を可能とする
状態に取り付け、前記一対の建築部の相対近接移動に伴
って、前記周部形成板状部材を、前記継手本体の径方向
内側へ揺動すべく誘導する誘導部を設けてある伸縮継
手、及び、その伸縮継手を設けてある建築物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の伸縮継手としては、前記
一対の建築部の相対的な近接離間方向の移動を吸収でき
るように、図9・10に示すように、継手本体3の継手
床20A、継手側壁20B、継手天井20Cをそれぞれ
形成する四つの周部形成板状部材20を、前記一方の建
築部B2にのみ揺動自在に取り付け、他方の建築部B1
にスライド自在に支持させてあるものがあった。そし
て、前記周部形成板状部材20と、他方の建築部B1と
の納まりは、図9に示すように、継手の内周面が面一に
なるように、周部形成板状部材20を受ける建築部部分
を、座繰り部9に形成すると共に、周部形成板状部材2
0の先端部と、前記座繰り部9との接当面を、例えば、
上述の地震や大風によって互いが近接すると、周部形成
板状部材20を、継手本体3の径方向内側へ揺動させる
ような傾斜面(前記誘導部に相当)9aに形成してあっ
た。また、従来のこの種の建築物としては、上述の従来
の伸縮継手を、一対の建築部間に設けてあるものがあっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の伸縮継
手、及び、建築物によれば、図10に示すように、一対
の建築部どうしが、相対的に近接するように揺れた場
合、各周部形成板状部材は、前記傾斜面に沿って誘導さ
れ、継手本体の径方向内側に向けてそれぞれ揺動するた
め、例えば、継手本体の周方向で隣接する周部形成板状
部材どうしの先端部は、継手断面の隅部分で互いに干渉
しあい、破壊したり、変形したままになる危険性があ
る。そして、破壊した周部形成板状部材が脱落して、建
築部間の隙間が露出したり、変形したままになった周部
形成板状部材が前記継手の内周側へせり出して障害とな
ったりし易い問題点がある。
【0004】従って、本発明の目的は、上記問題点を解
消し、前記一対の建築部が相対的に近接離間方向に移動
しても、大きな障害を発生し難い伸縮継手を提供すると
ころにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕請求項1の発明の特徴構成は、図1・6に例示
するごとく、隙間1をあけて隣接する一対の建築部Bに
わたって形成された状態で、前記両建築部Bの相対的な
移動に追従して継手を確保可能な継手本体3を設け、前
記継手本体3を構成するに、継手周部を形成する複数の
周部形成板状部材4を設け、前記周部形成板状部材4
を、前記一対の建築部Bの内の何れか一方に、前記継手
本体3の径方向に沿った揺動を可能とする状態に取り付
け、前記一対の建築部Bの相対近接移動に伴って、前記
周部形成板状部材4を、前記継手本体3の径方向内側へ
揺動すべく誘導する誘導部を設けてある伸縮継手におい
て、前記周部形成板状部材4の少なくとも一つは、その
揺動軌跡が、前記継手本体3の周方向に隣接する他の周
部形成板状部材4の揺動軌跡と重ならない状態に、前記
一対の建築部Bの内の一方の建築部Bに取り付けてある
ところにある。
【0006】請求項2の発明の特徴構成は、図3・6・
7・8に例示するごとく、前記周部形成板状部材4は、
前記継手本体3の径方向外側へ揺動付勢してあるところ
にある。
【0007】請求項3の発明の特徴構成は、図3・6に
例示するごとく、前記誘導部は、前記一対の建築部Bの
内の他方の建築部Bから、前記隙間1を跨いで前記一方
の建築部Bへ張り出し状態に設けた張出板状部材13に
形成してある誘導傾斜面部13aであるところにある。
【0008】請求項4の発明の特徴構成は、図1に例示
するごとく、請求項1〜請求項3に記載の何れかの伸縮
継手を設けてあるところにある。
【0009】請求項5の発明の特徴構成は、図5・8に
例示するごとく、前記他方の建築部Bに、前記一方の建
築部Bから前記他方の建築部Bへ張り出し状態に設けら
れた周部形成板状部材4と、前記他方の建築部Bとの、
前記継手本体3の径方向に沿った方向の相対移動時に、
前記周部形成板状部材4の側部を受け入れ自在な懐部1
6を設けてあるところにある。
【0010】尚、上述のように、図面との対照を便利に
するために符号を記したが、該記入により本発明は添付
図面の構成に限定されるものではない。
【0011】〔作用及び効果〕請求項1の発明の特徴構
成によれば、前記周部形成板状部材の少なくとも一つ
は、その揺動軌跡が、前記継手本体の周方向に隣接する
他の周部形成板状部材の揺動軌跡と重ならない状態に、
前記一対の建築部の内の一方の建築部に取り付けてある
から、継手本体の周方向で隣接する周部形成板状部材ど
うしが、例えば、地震や風圧等による建築部の揺れで、
継手本体の径方向内側へ揺動したとしても、隣接する周
部形成板状部材どうしが干渉することを防止でき、従来
のように、隣接する周部形成板状部材どうしが突き当た
って破壊したり、変形したままになることを防ぐことが
可能となる。その結果、前記一対の建築部が相対的に近
接離間方向に移動しても、相互の動きを吸収できなが
ら、且つ、大きな継手障害を生じることを防止し易くな
り、より機能的に優れた継手とすることができる。
【0012】請求項2の発明の特徴構成によれば、請求
項1の発明による作用効果を叶えることができるのに加
えて、前記周部形成板状部材は、前記継手本体の径方向
外側へ揺動付勢してあるから、建築部どうしの近接離間
方向の揺れに伴って、近接方向の揺れ移動で揺動した前
記周部形成板状部材を、離間方向の揺れ移動時に、元の
姿勢に戻す作用があり、より継手障害の防止性を向上さ
せることが可能となる。
【0013】請求項3の発明の特徴構成によれば、請求
項1又は2の発明による作用効果を叶えることができる
のに加えて、前記誘導部は、前記一対の建築部の内の他
方の建築部から、前記隙間を跨いで前記一方の建築部へ
張り出し状態に設けた張出板状部材に形成してある誘導
傾斜面部であるから、継手本体の周方向に隣接する他の
周部形成板状部材を、他方の建築部に取り付けてある場
合には、前記張出板状部材を設けてあることによって、
両周部形成板状部材を、それぞれの揺動軌跡が重ならな
いように位置ずれ(継手本体の長さ方向への位置ずれ)
させて、簡単な構成でありながら、上述の各作用をスム
ースに叶えることが可能となる。また、それでいて、両
建築部間の隙間は、張出板状部材で覆った状態であるか
ら、隙間が継手内周側に露出して通路障害となることも
防止し易いことは言うまでもない。
【0014】請求項4の発明の特徴構成によれば、請求
項1〜請求項3に記載の何れかの伸縮継手を設けてある
から、請求項1から請求項3に記載の伸縮継手の作用効
果を備えた建築物とすることができ、地震や、強風によ
る揺れに対する適応性の高い建築物とすることが可能と
なる。
【0015】請求項5の発明の特徴構成によれば、請求
項4の発明による作用効果を叶えることができるのに加
えて、前記他方の建築部に、前記一方の建築部から前記
他方の建築部へ張り出し状態に設けられた周部形成板状
部材と、前記他方の建築部との、前記継手本体の径方向
に沿った方向の相対移動時に、前記周部形成板状部材の
側部を受け入れ自在な懐部を設けてあるから、両建築部
の揺れ方向が、近接離間方向のみならず、継手本体の径
方向に沿った方向である場合であっても、周部形成板状
部材が破壊したり、変形したままになるのを、前記懐部
によって防止し易くなる。即ち、前記両建築部の相対的
な揺れ方向が、継手本体の径方向に沿ったものである場
合には、周部形成板状部材の側部と、その部分に対応し
た建築部部分とが当接して、前記周部形成板状部材に大
きな力が作用する危険性があるわけであるが、前記懐部
を設けてあることによって、周部形成板状部材の逃げ領
域を確保することが可能となり、破壊や変形を防止し易
くなる。その結果、両建築部の複雑な揺れ(例えば、縦
方向や、横方向や、斜め方向等の揺れ、又は、それらが
組み合わさった揺れ)に対して、継手障害を生じ難い状
態で対応でき、より揺れに強い伸縮継手を確保できる建
築物とすることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の
符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示してい
る。
【0017】本発明の伸縮継手の一例である伸縮通路を
備えた建築物Bを、図1に示す。
【0018】前記建築物Bは、隙間1をあけて隣接する
別棟の第一建築部B1・第二建築部B2と、これら両建
築部B1・B2にわたって形成された連絡通路形成用の
エキスパンションジョイント(伸縮通路に相当)2とを
備えて構成してある。
【0019】前記エキスパンションジョイント2は、両
建築部B1・B2の各屋内通路部5・6どうしを連絡す
るもので、前記両建築部B1・B2の相対的な移動に追
従して通路を確保可能な通路本体(継手本体に相当)3
によって構成してある。前記通路本体3は、通路周部を
形成する床板材4A・壁板材4B・天井板材4C(何れ
も、周部形成板状部材4に相当)を、前記一対の建築部
B1・B2の内の何れか一方に、前記通路本体3の径方
向に沿った揺動を可能とする状態に取り付けて構成して
ある。
【0020】因みに、各建築部B1・B2への各板材4
A・4B・4Cの固定、及び、揺動方向は、図2・3・
4に示すとおりである。前記床板材4Aは、図2に示す
ように、前記第二建築部B2の屋内通路部である第二屋
内通路部6のスラブ部6aに、ヒンジ部7を介して上下
揺動自在に取り付けてある。前記天井板材4Cは、図4
に示すように、前記第二建築部B2の前記第二屋内通路
部6の天井部6cに、ヒンジ部7を介して上方へ揺動自
在に取り付けてある。また、左右一対の壁板材4Bは、
図3に示すように、前記第一建築部B1の屋内通路部で
ある第一屋内通路部5の側壁部5bに、オートヒンジ部
8を介して通路内側へ揺動自在に取り付けてある。尚、
前記オートヒンジ部8は、前記壁板材4Bを、通路外側
方向へ向けて揺動付勢するように構成してある。
【0021】上述の各板材4A・4B・4Cのおさまり
について、さらに詳しく説明する。
【0022】まず、前記床板材4Aは、上述のように、
基端部を前記ヒンジ部7を介して第二屋内通路部6のス
ラブ部6aに取り付けられ、先端側部分は、前記第一屋
内通路部5のスラブ部5aに形成した座繰り部9上に載
置状態に配置される。そして、床板材4Aの揺動先端の
端縁部は、図に示すように、下向きの傾斜面に形成して
あると共に、それに対応する前記座繰り部9の部分に
は、上向きの傾斜面9aが形成してある。従って、両建
築部B1・B2が相対的に揺れていない状態において
は、床板材4Aの先端側部分は、前記座繰り部9に納ま
り、床板材4Aの上面と、両スラブ部5a・6aの上面
が面一の状態となっている。また、両建築部B1・B2
が相対的に揺れて、両者が近接すると、図6(ハ)に示
すように、前記床板材4Aは、前記座繰り部9の傾斜面
9aに誘導され、先端部が前記座繰り部9上に乗り上げ
る状態に揺動し、両者間に突っ張り力が作用するのを防
止しながら、相互の揺れに対応することができる。一
方、両建築部B1・B2が相対的に揺れて、両者が離間
すると、前記床板材4Aは、図7(ハ)に示すように、
前記座繰り部9の水平面9b上をスライドし、両者間に
引っ張り力が作用するのを防止しながら、相互の揺れに
対応することができる。但し、両建築部B1・B2の離
間の度合いが大きい場合は、スラブ部5aから、床板材
4Aが、外れることが考えられるが、その際に、床板材
4Aが、下方へ揺動しないように、第二屋内通路部6の
スラブ部6aのヒンジ部7下方に、下方揺動防止用のア
ングル材10を設けてある。また、両建築部B1・B2
の相対的な揺れが、上下の場合には、前記床板材4Aの
上下揺動によって、通路の維持を図ることができる。更
には、両建築部B1・B2の相対的な揺れが、上下・左
右・斜め等、複雑なものであっても、同様に対応するこ
とが可能である。
【0023】前記壁板材4Bは、図3に示すように、基
端部を前記オートヒンジ部8を介して、第一屋内通路部
5の側壁部5bに形成した座繰り部11内に収まるよう
に取り付けてある。そして、壁板材4Bの揺動先端の端
縁部は、図に示すように、通路側方外側向きの傾斜面に
形成してある。一方、前記第二屋内通路部6の側壁部6
bと壁板材4Bとの間には、前記隙間1を覆う状態に、
張出板状部材13を設けてある。この張出板状部材13
は、基端部をオートヒンジ部12を介して第二屋内通路
部6の側壁部6bに、左右方向に揺動自在に取り付けて
ある。因みに、前記壁板材4Bのオートヒンジ部8も、
このオートヒンジ部12も、通路外側方向へ向けて揺動
付勢するように構成してあり、両建築部どうしが相対的
に揺れ移動した場合に、第一屋内通路部6の側壁部6b
との間に、隙間ができるのを防止し、追従性の向上を図
ってある。そして、揺動先端の端縁部は、図に示すよう
に、通路内側向きの傾斜面(誘導傾斜面部に相当)13
aとして形成してある。また、両建築部B1・B2が相
対的に揺れていていない状態においては、張出板状部材
13の前記傾斜面13aが、壁板材4Bの傾斜面に沿う
状態で、且つ、張出板状部材13の内面と、前記壁板材
4Bの内面、及び、前記両側壁部5b・6bの内面とが
面一の状態となっている。また、両建築部B1・B2が
相対的に揺れて、両者が近接すると、図6(ロ)に示す
ように、前記張出板状部材13が、壁板材4Bと側壁部
5bとの間に進入し、前記傾斜面13aで、壁板材4B
の先端部を通路内側へ誘導する。そして、壁板材4B
は、通路内側へ揺動し、両者間に突っ張り力が作用する
のを防止しながら、相互の揺れに対応することができ
る。また、前記壁板材4Bと前記床板材4Aとは、通路
の通行方向に位置ずれさせて設けてあり、互いの揺動軌
跡が重ならないように構成してあるから、両者が干渉せ
ずに揺動できるものである。一方、両建築部B1・B2
が相対的に揺れて、両者が離間すると、図7(ロ)に示
すように、前記張出板状部材13は、前記座繰り部11
の面に沿ってスライドし、両者間に引っ張り力が作用す
るのを防止しながら、相互の揺れに対応することができ
る。また、両建築部B1・B2の相対的な揺れが、上下
の場合には、前記張出板状部材13の下端部が、前記床
板材4A又は第一屋内通路部5のスラブ部5aに当接す
る事が考えられるが、図5に示すように、前記張出板状
部材13の下端部は、所定高さにわたって、巾木部分1
3bを形成してあり、他の部分よりも低強度に構成して
ある。従って、床板材4Aや前記スラブ部5aに、張出
板状部材13が当接しても、この巾木部分が容易に、変
形(又は破壊)し、両者間の力の伝達を最小限にとどめ
ることが可能となる。更には、前記巾木部分13bは、
張出板状部材本体に対して着脱自在に形成してあるか
ら、仮に、前記巾木部分が変形したとしても、前記巾木
部分13bのみを取り替えて修復することが、比較的容
易に実施できる。因みに、前記床板材4A・壁板材4B
・天井板材4Cは、それぞれ、金属薄板をパネル状に加
工して形成してあり、前記巾木部分13bは、それらの
金属薄板より厚みの薄い金属薄板を使用してある。
【0024】前記天井板材4Cは、図4に示すように、
基端部を前記ヒンジ部7を介して第二屋内通路部6の天
井部6cに取り付けられ、先端側部分は、前記第一屋内
通路部5の天井部5c上に載置状態に配置される。そし
て、天井板材4Cの揺動先端側下面には、図に示すよう
に、下向きの傾斜面に形成してあると共に、それに対応
する前記天井部5cには、上向きの傾斜面14が形成し
てある。また、前記天井板材4Cの傾斜面の先端側に
は、前記天井部6c上面に当接自在な張出部15を設け
てある。従って、両建築部B1・B2が相対的に揺れて
いない状態においては、天井板材4Cの張出部15が、
前記天井部5cの上面に載置された状態となり、天井板
材4Cの下面と、両天井部5c・6cの下面が面一の状
態となっている。また、両建築部B1・B2の相対的な
揺れに関しては、前記床板材4Aの場合と、ほぼ同様
に、両者間に突っ張り力が作用するのを防止しながら、
相互の揺れに対応することができる(図6(イ)・図7
(イ)参照)。尚、天井板材4Cは、図に示すように、
標準の取付状態から下方への揺動を阻止するために、脱
落防止用の金属線Lで、上方から吊り止めてある。
【0025】一方、両建築部B1・B2においても、前
記床板材4A・天井板材4Cの左右両端部が、両建築部
どうしの相対移動時に、両屋内通路の側壁部5b・6b
に直に当接して変形したり破壊するのを防止しやすいよ
うに、図5・8に示すように、前記床板材4Aの左右両
端部を受け入れ自在な下懐部16aと、前記天井板材4
Cの左右両端部を受け入れ自在な上懐部16bとを設け
てある。具体的には、これらの懐部16は、躯体の一部
を凹状に切り込んで構成してある。また、前記床板材4
Aの下方空間には、防水パンPを設けてあり、その防水
パンPと床板材4Aとの間には、ロックウールWを充填
してある(図2参照)。
【0026】〔別実施形態〕以下に他の実施の形態を説
明する。
【0027】〈1〉 前記壁板材と張出板状部材との組
み合わせで、通路本体の壁部分を構成する構成に替え
て、例えば、床板材と張出板状部材とを組み合わせて通
路本体の床部分を構成して、壁板材の揺動軌跡と、前記
床板材の揺動軌跡が重ならないように構成することであ
ってもよい。また、天井部に、前記張出板状部材との組
み合わせの構成を採用することであってもよい。また、
通路本体の周方向に隣接する周部形成板状部材どうしの
揺動軌跡が重ならない構成は、先の実施形態で説明した
ように、壁板材と床板材とを、通路の通行方向に位置ず
れさせて設けるものに限るものではなく、例えば、通路
本体の周方向に隣接する周部形成板状部材どうし(上の
実施形態によれば、天井板材と壁板材、又は、壁板材と
床板材)の揺動可能域を、一方の周部形成板状部材につ
いては、通路本体の径方向に沿った外側に設定するもの
であってもよい。 〈2〉 前記懐部は、先の実施形態で説明したように、
床板材の先端側の第一屋内通路部の側壁部の上下端部に
形成してあるものに限るものではなく、例えば、前記床
板材のヒンジ部7を枢支軸芯方向に沿ってスライド自在
な構成にして、第二屋内通路部の隅部分に、前記ヒンジ
部7の軸芯に沿ってスライド自在な床板材の側部を受け
入れ可能に懐部として形成しておくことであってもよ
い。 〈3〉 前記オートヒンジに替えて、一般的なヒンジを
採用することも可能である。 〈4〉 前記伸縮継手は、先の実施形態で説明した伸縮
通路に採用されるものに限らず、例えば、隙間をあけて
隣接する一対の建築部にわたる部屋や区画に用いること
も可能であり、それらを含めて伸縮継手と総称する。
【図面の簡単な説明】
【図1】伸縮継手を示す一部切欠斜視図
【図2】伸縮継手の床部を示す側面視断面図
【図3】伸縮継手の壁部を示す上面視断面図
【図4】伸縮継手の天井部を示す側面視断面図
【図5】伸縮継手の通路方向視断面図
【図6】伸縮継手の作用を示す要部断面図
【図7】伸縮継手の作用を示す要部断面図
【図8】伸縮継手の横揺れ状態の作用を示す要部断面図
【図9】従来の伸縮継手を示す一部切欠斜視図
【図10】従来の伸縮継手を示す通路方向視斜視図
【符号の説明】
1 隙間 3 継手本体 4 周部形成板状部材 13 張出板状部材 13a 誘導傾斜面部 16 懐部 B1 第一建築部 B2 第二建築部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大島 雄太 大阪府大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会社竹中工務店大阪本店内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隙間をあけて隣接する一対の建築部にわ
    たって形成された状態で、前記両建築部の相対的な移動
    に追従して継手を確保可能な継手本体を設け、前記継手
    本体を構成するに、継手周部を形成する複数の周部形成
    板状部材を設け、前記周部形成板状部材を、前記一対の
    建築部の内の何れか一方に、前記継手本体の径方向に沿
    った揺動を可能とする状態に取り付け、前記一対の建築
    部の相対近接移動に伴って、前記周部形成板状部材を、
    前記継手本体の径方向内側へ揺動すべく誘導する誘導部
    を設けてある伸縮継手であって、 前記周部形成板状部材の少なくとも一つは、その揺動軌
    跡が、前記継手本体の周方向に隣接する他の周部形成板
    状部材の揺動軌跡と重ならない状態に、前記一対の建築
    部の内の一方の建築部に取り付けてある伸縮継手。
  2. 【請求項2】 前記周部形成板状部材は、前記継手本体
    の径方向外側へ揺動付勢してある請求項1に記載の伸縮
    継手。
  3. 【請求項3】 前記誘導部は、前記一対の建築部の内の
    他方の建築部から、前記隙間を跨いで前記一方の建築部
    へ張り出し状態に設けた張出板状部材に形成してある誘
    導傾斜面部である請求項1又は請求項2に記載の伸縮継
    手。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3に記載の何れかの伸
    縮継手を設けてある建築物。
  5. 【請求項5】 前記他方の建築部に、前記一方の建築部
    から前記他方の建築部へ張り出し状態に設けられた周部
    形成板状部材と、前記他方の建築部との、前記継手本体
    の径方向に沿った方向の相対移動時に、前記周部形成板
    状部材の側部を受け入れ自在な懐部を設けてある請求項
    4に記載の建築物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010044741A (ja) * 2008-07-18 2010-02-25 Ntt Facilities Inc 電算機室用空調システム
JP2011257074A (ja) * 2010-06-09 2011-12-22 Ntt Facilities Inc ラック間遮蔽構造及び電算機室用空調システム
JP2015105555A (ja) * 2013-12-02 2015-06-08 ドーエイ外装有限会社 勾配のある目地部の床用目地装置

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