JPH1136050A - スケール密着性および化成処理性に優れた熱延鋼板 - Google Patents

スケール密着性および化成処理性に優れた熱延鋼板

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JPH1136050A
JPH1136050A JP19015797A JP19015797A JPH1136050A JP H1136050 A JPH1136050 A JP H1136050A JP 19015797 A JP19015797 A JP 19015797A JP 19015797 A JP19015797 A JP 19015797A JP H1136050 A JPH1136050 A JP H1136050A
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scale
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rolled steel
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Tetsuo Shimizu
哲雄 清水
Shinjiro Kaneko
真次郎 金子
Osamu Furukimi
古君  修
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工時のスケール剥離量を低滅し、スケール
密着性に優れ、化成処理性に優れた熱延鋼板を提供す
る。 【解決手段】 鋼板表面に形成したスケール中の析出α
−Fe量を、板厚断面上に占める面積率で1〜10%とす
る、また、この析出α−Fe粒のうちの50%以上を、短径
/長径が0.05〜0.3 の範囲のものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加工用の熱延鋼板
に関し、特に、酸洗等の脱スケール処理を施さなくても
加工および塗装が可能な、スケール密着性、化成処理性
に優れた熱延鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】熱延鋼板は、通常、その表面には薄いス
ケール(黒皮)が形成される。このスケールと地鉄との
密着性は、加工を行わない平板の状態ではほとんど問題
とならない程度であるが、曲げやプレス等の加工を加え
ると容易に剥離するものであった。このため、熱延鋼板
では、従来より、酸洗等により完全に脱スケールを行っ
てから、加工し、化成処理を施し、塗装するという工程
が採用されるのが−般的であった。一般に、熱間圧延中
に鋼板表面に生成するスケールは、地鉄側から FeO(ウ
スタイト)、 Fe304(マグネタイト)、 Fe203(ヘマタ
イト)の3層構造をとることが知られており、各々の量
は、FeO が約95%、Fe304 が約4%、 Fe203が約1%程
度である。このような構造をもった熱延鋼板は、巻取り
後の徐冷をおこなった場合には、圧延中に生成した FeO
が共析変態して Fe304と析出α−Feに変化すること、ま
た一方、急冷した場合にはFeO が残存することが知られ
ている。
【0003】この Fe304の存在がスケールの地鉄との密
着性を向上させるため、巻取り後のコイルを徐冷し、で
きるだけ FeOを Fe304と析出α−Feへ共析変態させるこ
とが重要であるといわれている。また、巻取られたコイ
ルを大気中で徐冷すると、大気と接触するコイル幅方向
端部のFeO がマグネタイト変態して Fe304と析出Feへ変
化した後、酸素の侵入により密着性の悪い Fe203へとさ
らに変化するため、非酸化性の雰囲気中で徐冷する必要
があるともいわれている。
【0004】このような観点のもとで、これまでにも、
スケール密着性を向上させるための多くの努力が払われ
てきた。例えば、特公昭62−5214号公報においては、コ
イルを 550〜700 ℃で巻取り、非酸化性雰囲気中で 350
℃まで冷却することによりスケール密着性を向上させる
技術が開示されている。しかし、この方法で製造した鋼
板でも、曲げあるいはプレス等の加工を加えると、若干
のスケール剥離が避けられなかった。そして、このよう
な高温でのコイル巻取りを実施すると、スケールは一般
的には厚くなるので、剥離スケールの絶対量はそれほど
小さくならず、プレスラインの汚染、型の損耗等を招く
という問題を有していた。また、このようにコイルを巻
取った後に、非酸化性雰囲気中で冷却するためには、雰
囲気調整可能な大がかりな冷却設備が熱間圧延投備のす
ぐ後に必要であるため、莫大な設備建設費が必要であ
り、また生産性の低下が避けられない等の問題点も有し
ていた。
【0005】また、特公平6−33449 号公報には、熱延
鋼板上に生成されるスケールが Fe304−FeO − Fe304
3層構造であり、この熱延鋼板の地鉄と接する Fe304
の平均厚さが全スケールの平均厚さの1/5以下である
熱延鋼板が開示されている。その具体的実現方法は、巻
取ったコイルを550 〜450 ℃で10分〜2時間の間保持
し、450 ℃から1℃/分以上の冷却速度でコイルを冷却
するものである。この方法によると、密着性は前方法よ
り改善され、低温で巻取るためスケール厚みも相対的に
薄くなり、剥離量も減って、プレスラインの汚染は若干
軽微となるものの、未だ十分なスケール剥離量の低減が
図られたと言えるものではない。また、コイル巻取りの
あとに、コイル全体にわたる厳密な温度保持、冷却速度
制御を行うために、保温冷却設備を設けることが必要で
あり、生産性の低下を招く等の問題点を有していた。
【0006】さらに、特公平3−59125 号公報には、Cr
を0.1 wt%以下添加した鋼を(Ar3+50℃)以下の仕上
げ温度で圧延し、圧延直後5秒以内に注水を開始して40
℃/sec 以上の冷却速度で冷却し、500 〜360 ℃の温度
で巻取り、FeO から(α−Fe+Fe304 )への変態を地鉄
とスケールの界面から進行させ、密着性を改善する方法
が開示されている。この方法では、FeO から(α−Fe+
Fe304 )への変態を地鉄側から進行させることにより、
地鉄との整合性の良いFe304 が生成するとしている。し
かしながら、本方法でも、前方法と同様に、スケール厚
みが相対的に簿くなり、剥離量も減ってプレスラインの
汚染は若干軽微となるものの、未だ十分なスケール剥敢
量の低滅が達成されていない。そのうえ、本方法では、
化成処理性が良くないという致命的な欠点もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の熱延鋼板では、加工時におけるスケール剥離量が十分
に低くはないため、プレスラインの汚染、型の損耗等が
激しく、また化成処理性も不十分であるという問題があ
った。そこで、本発明は、従来技術が抱えていた上記問
題を解決することにあり、加工時のスケール剥離量をさ
らに飛躍的に低滅し、スケール密着性に優れ、化成処理
性にも優れた熱延鋼板を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記課題を
解決するため、厳しい曲げ加工、プレス加工に耐えうる
スケール密着性を有し、その後の化成処理性にも優れた
タイトスケール鋼板の開発に向けて、熱延鋼板に生成す
るスケールの断面組織とスケール密着性の関係について
鋭意実験、研究を重ねた。その結果、圧延中にスケール
の大部分を占めるFeO がその後の冷却過程でFe304 へと
共析変態した際に析出するα−Feのスケール断面に占め
る面積率およびα−Feの断面形状が、スケール密着性と
化成処理性に大きく影響していることを見い出した。そ
して、これらの要因を適正に調整することによって、良
好な密着性と化成処理性が得られることを知見し、本発
明を完成するに至った。
【0009】その要旨とするところは、(1) 表面にスケ
ールを有し、スケール中の析出α−Feの量が、板厚断面
における面積率で、スケール層の1〜10%の範囲にある
ことを特徴とする、スケール密着性および化成処理性に
優れた熱延鋼板である。また、この発明において、(2)
析出α−Feのうち、粒の短径/長径の比で、0.05〜0.3
の範囲にある形状の析出α−Feの量が、板厚断面におけ
る面積率で、全析出α−Feの50%以上存在することが望
ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について説明する。発明者らは、表1に示す成分の鋼を
使用して、加熱温度、高温大気下での放置時間を調整し
て熱間圧延を行うことにより、種々の初期厚みのFeO 層
からなるスケールを形成し、その後の冷却条件を変える
ことにより、FeO 層から(Fe304 +α−Fe)層への共析
変態の程度を変化させた熱延鋼板を製造した。得られた
鋼板について、スケール厚み、Fe304 中のα−Feの析出
状態とスケール密着性および化成処理性との関係を定量
的に調査した。
【0011】
【表1】
【0012】スケール密着性の試験法としては、引張り
試験機を用いて、試料(熱延鋼板)に10%の引張歪を与
え、この鋼板表面に粘着テープを貼り付け十分密着させ
た後、粘着テープを剥がし、テープに着いたスケールの
量を測定した。スケール量の測定方法は、剥離後の粘着
テープを白色の台紙の上に再貼り付けて、画像解析装置
を用いて、テープ表面の各画素に対応する黒色度を0〜
255 段階に階調化し、各画素のグレースケールの平均値
を、表面に付着しているスケール量として定量評価し
た。ここで、まったくスケールが付着していない粘着テ
ープの画像解析による評点を200 、粘着テープの全面に
スケールが付着している評点を50とし、この基準をもと
に実際に密着性試験後の粘着テープ測定値を評点化し
た。なお、曲げやプレス等の連続加工を行う際に、曲げ
やプレスの型、搬送装置等に堆積した剥離スケールを定
期的に清掃して、型への焼き付き、かじり等を発生させ
ることなく操業するためには、スケール密着性の評点と
して150 以上が要求されることが判明している。また、
スケール密着性の評点が170 以上であれば、曲げあるい
はプレスラインにおける汚染や型の損耗等の程度が酸洗
材と同レベルであることが判明している。
【0013】さらに、化成処理性については、処理薬と
して日本パーカライジング社製のパルボンド3080(商品
名)を用い、この液中(50℃)に120 秒間浸漬し、処理
後の化成皮膜(りん酸亜鉛皮膜)の付着量で評価した。
皮膜付着重量が2.0 g/m2以上であれば、酸洗材と同程度
の化成処理性を有していると言える。一方、スケールが
形成した熱延鋼板の板厚方向断面(以下、単に板厚断面
と略記する)について、Fe304 中のα−Feの析出状態を
走査型電子顕微鏡を用いて観察し、画像解析により、析
出α−Feのスケール中の面積率、析出α−Fe粒の短径/
長径の分布等を求めた。なお、析出α−Feは、たとえば
走査型電子顕微鏡による二次電子像、あるいは反射電子
による組成像で容易に判別できる。
【0014】その結果を、図1〜図3に示す。図1は、
スケール密着性に及ぼすスケール中のα−Fe量の影響を
示すものである。図1から、スケール密着性は、スケー
ル中の析出α−Feの占める面積によって変化すること、
そして、スケール中の析出α−Feの占める面積が、スケ
ールの板厚断面積の1〜10%の範囲であれば、密着性評
点150 以上を満たすことがわかる。そして、この範囲で
あれば、曲げやプレス等の連続加工時に、その型および
搬送装置等に堆積する剥離スケールを定期的に清掃する
ことにより、型への焼き付き、かじり等の問題を発生す
ることなく操業することができる。
【0015】さらに、図2は、上述したスケール中の析
出α−Feの面積がスケール断面積の1〜10%の範囲の試
料について、スケール密着性と、断面における短径と長
径との比(短径/長径)が0.03〜0.3 の範囲にある析出
α−Fe粒の、断面における全析出α−Feに占める面積率
との関係を調べたものである。図2から、前記粒形状の
析出αFeの割合によっても密着性が変化すること、短径
/長径が0.03〜0.3 の範囲にある析出α−Feが全析出α
−Feの50%以上の面積率で存在するときに、密着性評点
170 以上を満足することができ、さらに密着性の向上が
得られることがわかる。密着性評点170 以上を満たした
場合には、プレスラインの汚染、型の損耗等が全く問題
にならない範囲である。
【0016】図3は、化成処理性に及ぼすスケール中の
α−Fe量の影響を示すものである。図3から、スケール
中の析出α−Feの占める面積が、板厚断面で1%以上あ
れば、化成処理における化成皮膜付着量が酸洗材と同等
である、2.0 g/m2以上を確保することができる。なお、
前述した特公昭62−5214号公報、特公平6−33449 号公
報、特公平3−59125 号公報に開示の方法では、密着性
評点がそれぞれ 110〜120 、120 〜130、120 〜140 程
度、また、化成処理における化成皮膜付着量はいずれも
1.8g/m2以下程度でしかなく、本発明で得られる効果
には遠く及ばないものである。
【0017】以上の実験結果から示されたように、スケ
ール中の析出α−Feの占有面積が、板厚断面で1〜10%
の範囲に調整すれば、好ましくはさらに、短径/長径の
比で0.05〜0.3 の範囲にある析出α−Feが、板厚断面に
おける面積率で、全析出α−Feの50%以上になるように
調整すれば、スケール密着性に優れるとともに、成処理
性にも優れる熱延鋼板が得られる。
【0018】上述した組織構成からなるスケールが密着
性、化成処理性を向上させる理由は必ずしも明確ではな
いが、以下のような効果が複合してえられたものと考え
られる。 (1)地鉄との整合性がよいFe304 中にα−Feが適度の
量分散することにより、スケール全体の剪断変形に対す
る抵抗力を高め(アンカー効果)、密着性が向上する。 (2)α−Feの断面形状が偏平となったときに、上記ア
ンカー効果は一層有利に作用する。 (3)ただし、スケール中の析出α−Feの占有面積が多
くなり過ぎると、上記アンカー効果が減少し、かえって
スケールの強度が低下し、スケールがもろくなって密着
性が低下する。 (4)スケール最表層部は化成処理時の化成結晶生成反
応の核とはなり難いが、スケール表面にα−Feが一定量
以上分散して露出することにより、このα−Feが化成処
理時に結晶生成反応の核となり、化成結晶が短時間で均
一に成長するため、化成処理性が向上する。
【0019】さて、熱間圧延中に鋼板表面に生成するス
ケールの大部分を占めるFeO は、巻取り温度、巻取り後
の冷却速度および外部からの酸素供給量により、FeO か
ら(Fe304 +α−Fe)への変態量、析出α−Feの形態が
変化する。したがって、スケール中の析出α−Feの占有
面積を、板厚断面で1〜10%の範囲に調整するために
は、巻取り温度、巻取り後の冷却速度、外部からの酸素
供給量を適正範囲にコントロールすればよい。巻取り温
度が低すぎたり、巻取り後の冷却速度が早すぎたりする
と、FeO から(Fe304 +α−Fe)への変態が進みにく
く、スケール中の析出α−Feの量が1%に満たなくな
り、スケール密着性が低下する。また逆に、巻取り温度
が高すぎたり、巻取り後の冷却速度が遅すぎたり、外部
からの酸素供給量が多い場合には、FeO から(Fe304
α−Fe)へと変態する前にFeO が酸化して、α−Feを含
まないFe304 あるいはFe203 となるため、スケール密着
性が低下する。また、外部からの酸素供給量が少ない場
合でも、巻取り温度がさらに高すぎたり、巻取り後の冷
却速度がさらに遅すぎたりすると、析出α−Feの占める
面積が10%以上となり、スケール密着性が低下する。一
方、熱間圧延終了から、巻取までの冷却速度が早く、巻
取温度が適正範囲にあるとき、析出α−Feの断面形状を
偏平化させることができる。逆に、巻取までの冷却速度
が遅いとき、析出α−Feは球状化する傾向にある。
【0020】これらの製造時の諸条件を勘案して、析出
α−Feの占める面積、断面の短径/長径を適正範囲に制
御するため条件を定めればよい。ただし、巻取までの冷
却速度、巻取り温度、巻取り後の冷却速度等の条件の適
正範囲は、鋼種、スケール厚、外部からの酸素供給量を
左右する板形状、巻取時の巻締め圧力等によって異なる
ため、予め条件設定のための実験等によって求めておく
ことが好ましい。
【0021】
【実施例】表2に示す成分の鋼を溶製し、連続鋳造にて
スラブとした後、これを通常の熱間圧延にて最終圧延機
出側の仕上がり温度(FDT)を変化させて、980 〜18
20mmの板幅で、1.0 〜2.Omm の板厚まで圧延した。その
際、仕上げ圧延後の冷却速度を変化させて水冷し、種々
の巻取り温度(CT)でコイルに巻取り、さらに巻取り後
の冷却速度を変えて大気中で冷却した。これらの条件を
表3に示す。
【0022】このようにして得た熱延鋼板を供試材とし
て、板幅方向の中央部から試料を採取し、前述した方法
と同様にして、スケール中のα−Feの観察、スケール密
着性および化成処理性を調査した。すなわち、板厚断面
のスケール組織については、Fe304 中のα−Feの析出状
態を走査型電子顕微鏡を用いて観察し、画像解析によ
り、析出α−Feのスケール中面積率、析出α−Feの短径
/長径の分布等を求めた。スケール密着性の試験は、引
張り試験機により10%の引張歪を与え、この鋼板表面に
粘着テープを貼り付け十分密着させた後、粘着テープを
剥がし、テープに着いたスケールの量を画像解析装置を
用いて測定、評点化することにより行った。また、化成
処理性は、処理薬として日本パーカライジング社製のパ
ルボンド3080を用い、この液中(50℃)に120 秒間浸漬
処理した後、化成皮膜(りん酸亜鉛皮膜)の付着量で評
価した。
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】得られた試験結果を併せて表3に示す。表
3に示すように、スケール中の析出α−Feの占める面積
が、板厚断面で、スケール層の1〜10%の範囲である発
明例は、スケール密着性に優れ、しかも化成処理性に優
れた特性を有していることがわかる。また、発明例のう
ち、スケール中の析出α−Feの占める面積が上記条件を
満たしたうえ、短径/長径が0.03〜0.3 の形状のもの
が、全析出α−Fe面積の50%以上の面積率を占めている
ものは、密着性がさらに向上して、プレスラインの汚
染、型の損耗等が全く問題とならない密着性評点170 以
上を満足し、かつ化成処理性にも優れていることがわか
る。
【0026】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、スケール密着性をさらに飛躍的に向上させることが
でき、黒皮ままでの加工によってもスケールの剥離量が
少なく、プレスラインの汚染、型の損耗等の問題を解決
することが可能となり、さらに、化成処理性を改善する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スケール中の析出α−Feの量とスケール密着性
との関係を示すグラフである。
【図2】析出α−Fe中の、短径/長径が0.03〜0.3 であ
るα−Feの量とスケール密着性との関係を示すグラフで
ある。
【図3】スケール中の析出α−Feの量と化成処理性との
関係を示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面にスケールを有し、スケール中の析出
    α−Feの量が、板厚断面における面積率で、スケール層
    の1〜10%の範囲にあることを特徴とする、スケール密
    着性および化成処理性に優れた熱延鋼板。
  2. 【請求項2】上記析出α−Feのうち、粒の短径/長径の
    比で0.05〜0.3 の範囲にある形状の析出α−Feの量が、
    板厚断面における面積率で、全析出α−Feの50%以上存
    在することを特徴とする、請求項1に記載の熱延鋼板。
JP19015797A 1997-07-15 1997-07-15 スケール密着性および化成処理性に優れた熱延鋼板 Pending JPH1136050A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000047433A1 (fr) 1999-02-09 2000-08-17 Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. Vehicule de chantier a roues
JP2011219812A (ja) * 2010-04-08 2011-11-04 Nippon Steel Corp 疲労特性と黒皮上への化成処理性に優れた高強度熱延鋼板およびその製造方法
JP2014031537A (ja) * 2012-08-02 2014-02-20 Nippon Steel & Sumitomo Metal スケール密着性に優れた熱延鋼板及びその製造方法
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