JPH1135838A - フタロシアニン化合物、その製造方法およびそれらを用いた光記録媒体 - Google Patents

フタロシアニン化合物、その製造方法およびそれらを用いた光記録媒体

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JPH1135838A
JPH1135838A JP9140486A JP14048697A JPH1135838A JP H1135838 A JPH1135838 A JP H1135838A JP 9140486 A JP9140486 A JP 9140486A JP 14048697 A JP14048697 A JP 14048697A JP H1135838 A JPH1135838 A JP H1135838A
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康則 奥村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 600〜1000nmの近赤外域において吸
収を有し、溶解性に優れたフタロシアニン化合物、その
製造方法およびそれらを用いた光記録媒体を提供する。 【解決手段】 一般式(1) 【化1】 で示されるフタロシアニン化合物。該化合物は、一般式
(2) 【化2】 で示されるフタロニトリル化合物と、金属化合物とを反
応させることにより製造される。また、該化合物を基板
上に設けられた記録層に含有してなる光記録媒体であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規フタロシアニ
ン化合物、その製造方法およびそれらを用いた光記録媒
体に関するものである。本発明にかかる新規フタロシア
ニン化合物は、600〜1000nmの近赤外域に吸収
を有し溶解性に優れているので、半導体レーザーを使う
光記録媒体、液晶表示装置、光学文字読取機等における
書き込みあるいは読み取りのための近赤外吸収色素、近
赤外増感剤、感熱転写、感熱紙・感熱孔版などの光熱変
換剤、近赤外線吸収フィルター、眼精疲労防止剤、光導
電材料などとして用いる近赤外線吸収材料として、ある
いは、撮像管に用いる色分解フィルター、液晶表示素
子、カラーブラウン管選択吸収フィルター、カラートナ
ー、インクジェット用インク、改ざん偽造防止用バーコ
ード用インク、さらに微生物不活性化剤、腫瘍治療用感
光性色素等に用いる際に優れた効果を発揮する。
【0002】特にコンパクトディスク対応の追記型光記
録媒体に用いるための近赤外吸収色素として非常に優れ
た効果を発揮するものである。
【0003】
【従来の技術】近年、半導体レーザーを光源として用い
るコンパクトディスク、レーザーディスク、光メモリー
ディスク、光カード等の光記録媒体の開発が活発であ
る。特に、CD、PHOTO−CDあるいはCD−RO
Mは、大容量、高速アクセスのデジタル記録媒体として
音声、画像、コードデータ等の保存再生に、大量に利用
されている。これらのシステムはいずれも半導体レーザ
ーに感受するいわゆる近赤外吸収色素を必要とし、それ
らの色素に関して特性の良好なものが求められている。
【0004】なかでも光、熱、温度等に対して安定であ
り堅牢性に優れているフタロシアニン系化合物について
は、数多く検討されている。
【0005】コンパクトディスク対応の追記型光記録媒
体に用いる際に要求される特性としては、(1)薄膜で
の極大吸収波長が700〜730nmに制御されている
こと(会合によるピークが少なく、そのことにより吸光
度が高く、ピークがシャープであることによって、反射
率などの光学特性に対する主要な構成要因となる)、
(2)スピンコート等の簡便でかつ生産性に優れた方法
で基板上に塗布でき、かつ基板を侵さない溶媒に対して
の溶解性に優れていること、(3)耐熱性、耐光性が良
好であること、(4)熱分解特性が良好であること(感
度に対する主要な構成要因となる)、(5)製造方法な
どにおいて経済性に優れた化合物であること、等が挙げ
られる。
【0006】例えば、特開昭58−56892号には、
ペルフルオロフタロシアニン化合物を用いる方法が提案
されている。しかしながら、これらの化合物は、有機溶
媒に対しての溶解性に乏しく、また満足できる吸収波長
に制御できない。
【0007】特開昭61−192780号、特開昭61
−246091号、特開昭63−37991号、特開昭
64−42283号、特開平2−276677号、特開
平2−91360号、特開平2−265788号、特開
平3−215466号、特開平4−226390号など
には、フタロシアニン骨格のベンゼン環に酸素を介して
置換基を導入したものが提案されている。しかしなが
ら、これらの化合物は、色素の置換基の種類、数および
位置によっては耐光性が悪かったり、反射率が小さかっ
たり、通常よく用いられているポリカーボネートなどの
基板に直接塗布できる溶剤に溶解しなかったり、あるい
は吸収波長の制御において難点があったりするなどの問
題点を有している。
【0008】それらの欠点が比較的解決されたものとし
て特開平5−1272号などにはフタロシアニンのα位
にアルコキシ基を4個導入し、残基にハロゲン化合物な
どを一部導入したものが提案されている。しかしなが
ら、α位に置換基を導入したものは、原料とするフタロ
ニトリルからの生産性が悪いなど、経済性の点で問題点
を有している。またこのようなフタロシアニン化合物
も、必ずしもすべての特性を満足すべきものでなく、よ
って更なる良好な特性が望まれている。
【0009】また、本出願人らは、これまでに嵩高い置
換基をもつフェノキシ基がβ位に置換されたフタロシア
ニン化合物を提案してきた(特開平5−345861、
特開平6−107663、特開平6−328856、特
開平8−225751号)。
【0010】しかしながら、これらの化合物も光記録媒
体において反射率、感度等に問題点を有しており、これ
までに提案されているフタロシアニン化合物は、上記特
性をすべて満足するものではない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
有する前記事情に考慮してなされたものである。すなわ
ち、本発明の目的は、600〜1000nmの吸収波長
域において目的に応じた吸収制御が可能であり、また用
途に応じた溶媒、例えばアルコール系溶媒等に対して溶
解性に優れ、かつ耐熱性、耐光性の高い新規なフタロシ
アニン化合物を提供することにある。
【0012】また、本発明の他の目的は、フタロシアニ
ン化合物を、効率よく、しかも高純度で製造する方法を
提供することにある。
【0013】さらに本発明の他の目的は、光記録媒体、
特にコンパクトディスク対応の光記録媒体として、それ
らに必要な特性である溶解度、吸収波長、感度、反射
率、耐光性、熱分解特性において優れた効果を発揮する
フタロシアニン化合物を用いてなる光記録媒体を提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記諸目的は、下記
(1)〜(9)により達成される。
【0015】(1) 一般式(1)
【0016】
【化3】
【0017】{ただし、式中、X、YおよびZは水素原
子またはハロゲン原子を表わし、Wは置換基を有してい
てもよいアリール基、ヘテロ環基、アリールオキシ基、
ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基およびアリールチオ
基から選ばれる少なくとも一つの置換基を表わし、Rは
置換基を有していてもよく、第2級以上の炭素原子を2
〜4個含み、かつ炭素原子数が5〜20個の第2級また
は第3級のアルキル基を表わし、Mは金属、酸化金属ま
たはハロゲン化金属を表わす。}で示されるフタロシア
ニン化合物。
【0018】(2) 一般式(1)において、Rが置換
基を有していてもよく、第2級以上の炭素原子を2〜4
個含み、かつ炭素原子数が5〜15個の第2級または第
3級のアルキル基である前記(1)に記載のフタロシア
ニン化合物。
【0019】(3) 一般式(1)において、Wが置換
基を有していてもよいアリール基およびヘテロ環基から
選ばれる少なくとも一つの置換基である前記(1)また
は(2)に記載のフタロシアニン化合物。
【0020】(4) 一般式(1)において、Mが酸化
金属またはハロゲン化金属である前記(1)〜(3)の
いずれか一つに記載のフタロシアニン化合物。
【0021】(5) 一般式(1)において、X、Yお
よびZがいずれもハロゲン原子である前記(1)〜
(4)のいずれか一つに記載のフタロシアニン化合物。
【0022】(6) 前記(1)に記載の一般式(1)
において、Rが置換基を有していてもよく、第2級以上
の炭素原子を2〜4個含み、かつ炭素原子数が6〜10
個の第2級または第3級のアルキル基であり、Wが置換
基を有していてもよいフェニル基であり、Mがバナジル
であり、X、YおよびZがいずれもフッ素原子であるフ
タロシアニン化合物。
【0023】(7) 一般式(2)
【0024】
【化4】
【0025】{ただし、式中、X、YおよびZは水素原
子またはハロゲン原子を表わし、Wは置換基を有してい
てもよいアリール基、ヘテロ環基、アリールオキシ基、
ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基およびアリールチオ
基から選ばれる少なくとも一つの置換基を表わし、Rは
置換基を有していてもよく、第2級以上の炭素原子を2
〜4個含み、かつ炭素原子数が5〜20個の第2級また
は第3級のアルキル基を表わす。}で示されるフタロニ
トリル化合物と、金属化合物とを反応させることを特徴
とする前記(1)〜(6)のいずれか一つに記載のフタ
ロシアニン化合物の製造方法。
【0026】(8) 前記(1)〜(6)のいずれか一
つに記載のフタロシアニン化合物を基板上に設けられた
記録層に含有してなる光記録媒体。
【0027】(9) 透明な樹脂製基板上に設けられた
記録層および金属の反射層を有するコンパクトディスク
対応の追記型光記録媒体において、該記録層が前記
(8)に記載の記録層である光記録媒体。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明に係るフタロシアニン化合
物は、下記一般式(1)
【0029】
【化5】
【0030】{ただし、式中、X、YおよびZは水素原
子またはハロゲン原子を表わし、Wは置換基を有してい
てもよいアリール基、ヘテロ環基、アリールオキシ基、
ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基およびアリールチオ
基から選ばれる少なくとも一つの置換基を表わし、Rは
置換基を有していてもよく、第2級以上の炭素原子を2
〜4個含み、かつ炭素原子数が5〜20個の第2級また
は第3級のアルキル基を表わし、Mは金属、酸化金属ま
たはハロゲン化金属を表わす。}で表わされるものであ
り、以下これにつき詳述する。
【0031】一般式(1)において、Mは、金属、酸化
金属あるいはハロゲン化金属である。Mで示されるフタ
ロシアニン化合物の中心金属の具体例としては、鉄、マ
グネシウム、ニッケル、コバルト、銅、パラジウム、亜
鉛、塩化アルミニウム、塩化インジウム、塩化ゲルマニ
ウム、塩化錫、塩化珪素、チタニル、バナジル等が挙げ
られ、耐光性が良好である点で、コバルト、銅、亜鉛、
塩化錫もしくはバナジルが好ましく、特に光記録媒体に
したときの光学特性の適合性からバナジルが好ましい。
【0032】Wで表わされるフェノキシ基上の置換基
は、置換基を有していてもよいアリール基、ヘテロ環
基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチ
オ基およびアリールチオ基から選ばれる少なくとも一つ
の置換基を表わす。
【0033】これらの置換基群の中で好ましくは、置換
基を有していてもよいアリール基、ヘテロ環基であり、
特に好ましくは置換基を有していてもよいアリール基で
ある。
【0034】上記フェノキシ基上の置換基Wのうち、ア
リール基の例としては、フェニル基、ナフチル基などを
挙げることができる。特に好ましくはフェニル基であ
る。
【0035】また、上記フェノキシ基上の置換基Wのう
ち、ヘテロ環基とは、2−オキサゾリジニル基、1,3
−ジオキソラン−2−イル基、1,3−ジオキサン−2
−イル基、3−モルホリノ基、2−テトラヒドロフリル
基、3−テトラヒドロフリル基、2−テトラヒドロピラ
ニル基、3−テトラヒドロピラニル基、2−ピラゾリジ
ニル基、2−ピペリジル基、2−テトラヒドロチエニル
基などである。
【0036】上記フェノキシ基上の置換基Wのうち、ア
リールオキシ基とは、フェノキシ基、ナフトキシ基など
であり、好ましくはフェノキシ基である。
【0037】上記フェノキシ基上の置換基Wのうち、ヘ
テロ環オキシ基とは、2−オキサゾリジニルオキシ基、
1,3−ジオキソラン−2−イルオキシ基、1,3−ジ
オキサン−2−イルオキシ基、3−モルホリノキシ基、
2−テトラヒドロフルフリルオキシ基、3−テトラヒド
ロフルフリルオキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキ
シ基、3−テトラヒドロピラニルオキシ基、2−ピラゾ
リジニルオキシ基、2−ピペリジルオキシ基、2−テト
ラヒドロチエニルオキシ基などである。
【0038】上記フェノキシ基上の置換基Wのうち、ア
ルキルチオ基とは、メチルチオ基、エチルチオ基、n−
プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ
基、tert−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、n
−ヘキシルチオ基、n−オクチルチオ基、2−エチルヘ
キシルチオ基、n−デシルチオ基などである。
【0039】上記フェノキシ基上の置換基Wのうち、ア
リールチオ基とは、フェニルチオ基、ナフチルチオ基で
あり、好ましくはフェニルチオ基である。
【0040】上記フェノキシ基上の置換基Wに場合によ
っては存在する置換基は、例えば、ハロゲン原子、アル
キル基、アルコシキ基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲ
ン化アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミ
ノ基、アルコシキカルボニル基などである。
【0041】ここで、上記アリール基に場合によっては
存在する置換基のうち、ハロゲン原子とは、フッ素、塩
素、臭素およびヨウ素であり、この中で好ましくは臭素
である。
【0042】アルキル基とは、炭素数1〜20の直鎖、
分岐鎖または環状のアルキル基であり、好ましくは炭素
数1〜8のアルキル基である。具体的には、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキ
シル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、2−エチ
ルヘキシル基、n−デシル基、ラウリル基、ステアリル
基などを示す。
【0043】アルコキシ基とは、炭素数1〜20の直
鎖、分岐鎖または環状のアルコキシ基であり、好ましく
は炭素数1〜8のアルコキシ基である。具体的には、メ
トキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプ
ロピルオキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ
基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シ
クロヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エ
チルヘキシルオキシ基、n−デシルオキシ基などを示
す。
【0044】ハロゲン化アルキル基とは、炭素数1〜2
0の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基の一部がハロ
ゲン化されたものであり、好ましくは炭素数1〜8個の
アルキル基の一部がハロゲン化されたものである。特に
好ましくは炭素数1〜8個のアルキル基の一部がブロモ
化されたものである。具体的には、ブロモメチル基、ブ
ロモエチル基、ブロモプロピル基、ブロモブチル基、ブ
ロモペンチル基、ブロモヘキシル基、ブロモヘプチル
基、ブロモオクチル基等のモノブロモアルキル基、1,
3−ジブロモプロピル基、1,3−ジブロモブチル基等
のジブロモアルキル基等を示す。
【0045】ハロゲン化アルコキシ基とは、炭素数1〜
20の直鎖、分岐鎖または環状のアルコキシ基の一部が
ハロゲン化されたものであり、好ましくは炭素数1〜8
個のアルコキシ基の一部がハロゲン化されたものであ
る。特に好ましくは炭素数1〜8個のアルコキシ基の一
部がブロモ化されたものである。具体的には、ブロモメ
トキシ基、ブロモエトキシ基、ブロモプロポキシ基、ブ
ロモブトキシ基、ブロモペントキシ基、ブロモヘキシル
オキシ基、ブロモヘプチルオキシ基、ブロモオクチルオ
キシ基等のモノブロモアルコキシ基、1,3−ジブロモ
プロポキシ基、1,3−ジブロモブトキシ基等のジブロ
モアルコキシ基等を示す。
【0046】アルコキシカルボニル基とは、アルコキシ
基のアルキル基部分にヘテロ原子を含んでもよい炭素数
1〜8、好ましくは1〜5のアルコキシカルボニル、ま
たはヘテロ原子を含んでもよい炭素数3〜8、好ましく
は5〜8の環状アルコキシカルボニルを示す。具体的に
は、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n
−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニ
ル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシル
オキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボ
ニル基、メトキシエトキシカルボニル基、エトキシエト
キシカルボニル基、ブトキシエトキシカルボニル基、ジ
エチルアミノエトキシカルボニル基、メチルチオエトキ
シカルボニル基、メトキシプロピルオキシカルボニル
基、(3,6,9−オキサ)デシルオキシカルボニル
基、テトラヒドロフルフリルオキシカルボニル基、ピラ
ンオキシカルボニル基、ピペリジノオキシカルボニル
基、ピペリジノエトキシカルボニル基、テトラヒドロピ
ロールオキシカルボニル基、テトラヒドロピランメトキ
シカルボニル基、テトラヒドロチオフェンオキシカルボ
ニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基などを示
す。
【0047】次に、CO2 Rで表わされるフェノキシ基
上の置換基中のRは、置換基を有していてもよく、第2
級以上の炭素原子を2〜4個含み、かつ炭素原子数が5
〜20個の第2級または第3級のアルキル基を表わす。
好ましくは、上記Rが、置換基を有していてもよく、第
2級以上の炭素原子を2〜4個含み、かつ炭素原子数が
6〜15個の第2級または第3級のアルキル基である。
さらに好ましくは、上記Rが、置換基を有していてもよ
く、第2級以上の炭素原子を2〜4個含み、かつ炭素原
子数が6〜10個の第2級または第3級のアルキル基で
ある。具体的には、3−メチル−2−ブチル基、2,3
−ジメチル−2−ブチル基、3,3−ジメチル−2−ブ
チル基、2−メチル−3−ペンチル基、3−メチル−2
−ペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、2,2−
ジメチル−3−ペンチル基、2,3−ジメチル−3−ペ
ンチル基、2,4−ジメチル−3−ペンチル基、4,4
−ジメチル−2−ペンチル基、2−メチル−3−ヘキシ
ル基、5−メチル−2−ヘキシル基、2,3,3−トリ
メチル−2−ブチル基、3,4−ジメチル−2−ペンチ
ル基、2,3−ジメチル−2−ペンチル基、3,3−ジ
メチル−2−ペンチル基、3−エチル−2−ペンチル
基、4−メチル−3−ヘキシル基、3−メチル−2−ヘ
キシル基、2,2−ジメチル−3−ヘキシル基、2,3
−ジメチル−2−ヘキシル基、2,5−ジメチル−2−
ヘキシル基、2,5−ジメチル−3−ヘキシル基、3,
4−ジメチル−3−ヘキシル基、3,5−ジメチル−3
−ヘキシル基、3−エチル−2−メチル−3−ペンチル
基、4−メチル−3−ヘプチル基、5−メチル−2−ヘ
プチル基、5−メチル−3−ヘプチル基、6−メチル−
2−ヘプチル基、6−メチル−3−ヘプチル基、2,
3,4−トリメチル−2−ペンチル基、2,3,4−ト
リメチル−3−ペンチル基、2−メチル−3−エチル−
2−ペンチル基、3−エチル−3−メチル−2−ペンチ
ル基、3−エチル−4−メチル−2−ペンチル基、2−
エチル−3−メチル−2−ペンチル基、2,3−ジメチ
ル−3−ヘキシル基、2,4−ジメチル−3−ヘキシル
基、4,5−ジメチル−3−ヘキシル基、4−エチル−
3−ヘキシル基、3−エチル−2−ヘキシル基、3,4
−ジメチル−2−ヘキシル基、3,5−ジメチル−2−
ヘキシル基、2−メチル−3−ヘプチル基、3−メチル
−2−ヘプチル基、3−メチル−4−ヘプチル基、2,
6−ジメチル−4−ヘプチル基、3−エチル−2,2−
ジメチル−3−ペンチル基、2−メチル−3−オクチル
基、3,5−ジメチル−4−ヘプチル基、2,4−ジメ
チル−3−エチル−3−ペンチル基、2,3−ジメチル
−4−ヘプチル基、4−エチル−2−メチル−3−ヘキ
シル基、2,4,5−トリメチル−3−ヘキシル基、
3,4,5−トリメチル−2−ヘキシル基、3−エチル
−4−メチル−2−ヘキシル基、4−エチル−3−メチ
ル−2−ヘキシル基、2,3−ジメチル−4−ヘプチル
基、3,7−ジメチル−3−オクチル基、3,7−ジメ
チル−4−オクチル基、2,6−ジメチル−3−オクチ
ル基、2−メチル−3−ウンデシル基、7−エチル−2
−メチル−4−ウンデシル基、2−メチル−3−トリデ
シル基、2−メチル−4−トリデシル基などである。こ
れらのアルキル基のうちで好ましくは、第2級以上の炭
素原子が2個以上隣接しているアルキル基であり、特に
好ましくは、第2級以上の炭素原子が3個以上隣接して
いるアルキル基である。その具体例としては、2,4−
ジメチル−3−ペンチル基、3,4−ジメチル−2−ペ
ンチル基、2,3,4−トリメチル−2−ペンチル基、
2,3,4−トリメチル−3−ペンチル基、3−エチル
−4−メチル−2−ペンチル基、2,4−ジメチル−3
−ヘキシル基、4,5−ジメチル−3−ヘキシル基、
3,4−ジメチル−2−ヘキシル基、3,5−ジメチル
−4−ヘプチル基、2,4−ジメチル−3−エチル−3
−ペンチル基、2,3−ジメチル−4−ヘプチル基、4
−エチル−2−メチル−3−ヘキシル基、2,4,5−
トリメチル−3−ヘキシル基、3,4,5−トリメチル
−2−ヘキシル基、3−エチル−4−メチル−2−ヘキ
シル基、4−エチル−3−メチル−2−ヘキシル基、
2,3−ジメチル−4−ヘプチル基などである。CO2
RのRが、第2級以上の炭素原子が3個以上隣接してい
るアルキル基であることによって、該フタロシアニン化
合物が熱重量測定した時に、熱分解開始後の単位時間当
たりの重量減少度がより大きくなる。これは、フタロシ
アニン化合物が熱に対してより速い応答で変化すること
を意味しており、その結果、光記録媒体にした時の記録
感度が向上するので好ましい。また、上記Rに場合によ
っては存在する置換基は、例えば、ハロゲン原子、アル
コキシ基、ニトロ基などである。
【0048】ここで、上記Rに場合によっては存在する
置換基のうち、ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素などであり、好ましくは臭素である。また、
アルコキシ基とは、メトキシ基、エトキシ基、n−プロ
ポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、ter
t−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキシルオキ
シ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキ
シ基、n−デシルオキシ基などである。
【0049】さらに、上記フェノキシ基上の置換基CO
2 Rとしては、例えば、前記に具体例を示したRを含む
CO2 Rの一群が挙げられる。
【0050】上記の置換基CO2 Rがフェノキシ基に導
入されてなるフタロシアニン化合物では、アルキル基中
に第2級以上の炭素原子を2〜4個含んでいることによ
り、熱重量分析装置で測定した時に、熱分解開始直後の
単位時間当たりの重量減少度がより大きくなる。これ
は、フタロシアニン化合物が熱に対してより速い応答で
変化することを意味しており、その結果、光記録媒体に
した時の記録感度がさらに向上するので好ましい。
【0051】次に、置換基CO2 RおよびWのフェノキ
シ基上での置換位置は、フェノキシ基のオルソ位であ
る。すなわち、置換基CO2 RおよびWともにフェノキ
シ基のオルソ位(2、6位)にあることによって、フタ
ロシアニン化合物の薄膜の吸収スペクトルにおける会合
体由来の吸収ピーク(以下、会合体ピークという。)が
大きく抑制され、単量体由来の吸収ピーク(以下、単量
体ピークという。)がシャープになるためである。さら
に、該フタロシアニン化合物を光記録媒体に用いたとき
の反射率、記録感度などの光学特性に優れるためであ
る。
【0052】前記フェノキシ基のオルソ位に上記の置換
基CO2 RおよびWを導入した残りの位置(3、4、5
位)には、さらに溶解性を向上させたり、吸収波長の制
御のために新たな置換基を導入してもよい。これらの置
換基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基が置換され
ていてもよい炭素数1〜20個の直鎖または分岐鎖のア
ルコキシからなるアルコキシカルボニル基、置換されて
いてもよいアリールオキシカルボニル基、直鎖または分
岐している置換されていてもよい炭素数1〜12個のア
ルキル基およびその一部がハロゲン化されたハロゲン化
アルキル基、直鎖または分岐している炭素数1〜12個
のアルコキシ基およびその一部がハロゲン化されたハロ
ゲン化アルコキシ基、直鎖または分岐している炭素数1
〜20個のモノアルキルアミノ基、直鎖または分岐して
いる炭素数1〜20個のジアルキルアミノ基、シクロヘ
キシル基、置換されていてもよいフェノキシ基、置換さ
れていてもよいアニリノ基またはニトロ基などが挙げら
れる。
【0053】これらのうち好ましくは、ハロゲン原子で
あり、特に好ましくは臭素原子である。
【0054】X、YおよびZは、水素原子またはハロゲ
ン原子を表わす。X、YおよびZがいずれもハロゲン原
子であることが好ましく、特に、X、YおよびZがいず
れもフッ素原子であることが好ましい。X、YおよびZ
がいずれもフッ素原子であるフタロシアニン化合物で
は、用途に応じた溶媒、例えば、アルコール系溶媒など
に対して優れた溶解性を有する。さらに、当該フタロシ
アニン化合物を含有する溶液は、基板上に光記録媒体用
の記録層を形成する際に優れた造膜性を発現し得るた
め、有用な光記録媒体用の材料として利用できる。ま
た、当該フタロシアニン化合物を光記録媒体に用いたと
きの反射率、記録感度などの光学特性が特に優れてい
る。このため高速記録タイプのコンパクトディスクに対
応する性能を有しているため特に好ましい。
【0055】本発明に係るフタロシアニン化合物として
は、好ましくは、一般式(1)におて、X、YおよびZ
がいずれもフッ素原子であり、Rが前記に具体例を示し
た一群のアルキル基から選ばれる置換基であり、Mが
鉄、マグネシウム、ニッケル、コバルト、銅、パラジウ
ム、亜鉛、塩化アルミニウム、塩化インジウム、二塩化
錫、二塩化珪素、チタニル、バナジルから選ばれる金
属、酸化金属あるいは塩化金属であり、Wが置換基を有
していてもよいアリール基あるいはヘテロ環基から選ば
れる置換基であるフタロシアニン化合物である。さらに
好ましくは、Rが第2級以上の炭素原子が隣接している
炭素数6〜9個のアルキル基であり、Mがバナジルであ
り、Wが置換基を有していてもよいフェニル基であるフ
タロシアニン化合物である。このようなフタロシアニン
化合物の具体例としては、テトラキス(2−(2,3−
ジメチル−2−ブトキシ)カルボニル−6−(4−ブロ
モ)フェニルフェノキシ)ドデカフルオロバナジルフタ
ロシアニン、テトラキス(2−(3,3−ジメチル−2
−ブトキシ)カルボニル−6−フェニルフェノキシ)ド
デカフルオロバナジルフタロシアニン、テトラキス(2
−(2,2−ジメチル−3−ペンチルオキシ)カルボニ
ル−6−フェニルフェノキシ)ドデカフルオロバナジル
フタロシアニン、テトラキス(2−(2,3−ジメチル
−3−ペンチルオキシ)カルボニル−6−フェニルフェ
ノキシ)ドデカフルオロバナジルフタロシアニン、テト
ラキス(2−(2,4−ジメチル−3−ペンチルオキ
シ)カルボニル−6−フェニルフェノキシ)ドデカフル
オロバナジルフタロシアニン、テトラキス(2−(2,
2−ジメチル−3−ヘキシルオキシ)カルボニル−6−
フェニルフェノキシ)ドデカフルオロバナジルフタロシ
アニン、テトラキス(2−(2,3−ジメチル−2−ヘ
キシルオキシ)カルボニル−6−フェニルフェノキシ)
ドデカフルオロバナジルフタロシアニン、テトラキス
(2−(2,5−ジメチル−3−ヘキシルオキシ)カル
ボニル−6−フェニルフェノキシ)ドデカフルオロバナ
ジルフタロシアニン、テトラキス(2−(3,4−ジメ
チル−3−ヘキシルオキシ)カルボニル−6−フェニル
フェノキシ)ドデカフルオロバナジルフタロシアニン、
テトラキス(2−(3−エチル−2−メチル−3−ペン
チルオキシ)カルボニル−6−フェニルフェノキシ)ド
デカフルオロバナジルフタロシアニン、テトラキス(2
−(4−メチル−3−ヘプチルオキシ)カルボニル−6
−フェニルフェノキシ)ドデカフルオロバナジルフタロ
シアニン、テトラキス(2−(3−エチル−2,2−ジ
メチル−3−ペンチルオキシ)カルボニル−6−フェニ
ルフェノキシ)ドデカフルオロバナジルフタロシアニ
ン、テトラキス(2−(3,7−ジメチル−3−オクチ
ルオキシ)カルボニル−6−フェニルフェノキシ)ドデ
カフルオロバナジルフタロシアニン、テトラキス(2−
(7−エチル−2−メチル−4−ウンデシルオキシ)カ
ルボニル−6−フェニルフェノキシ)ドデカフルオロバ
ナジルフタロシアニン、などを挙げることができる。
【0056】以上述べたように、本発明に係る新規フタ
ロシアニン化合物は、溶解性が高く、薄膜の吸収スペク
トルにおける会合体ピークが小さく、単量体ピークがシ
ャープであり、耐光性に優れている。したがって、当該
フタロシアニン化合物は、これを光記録媒体に用いたと
きに、その反射率に優れている。また、本発明に係る新
規フタロシアニン化合物は、熱分解特性に優れている。
具体的には、熱重量分析装置で測定した時に熱分解開始
直後の単位時間当たりの重量減少度がより大きい。これ
は、フタロシアニン化合物が熱に対してより速い応答で
変化することを意味している。このため、これを光記録
媒体に用いた時の記録感度に優れている。したがって、
特に反射率、感度等の特性を必要としている、透明な樹
脂製基板、該基板上に設けられた記録層と金属の反射層
からなるコンパクトディスク対応の追記型光記録媒体
(例えば、オーディオ等の音楽再生用のCD、写真保存
用のPHOTO−CDまたはコンピューター用のCD−
ROMのプレーヤーに対して互換性、共用性を有する追
記型光記録媒体)として優れた効果を発揮できる。
【0057】次に、本発明に係る新規フタロシアニン化
合物の製造方法について詳細に明記する。
【0058】本発明に係る新規フタロシアニン化合物の
製造方法は、下記一般式(2)
【0059】
【化6】
【0060】{ただし、式中、X、YおよびZは水素原
子またはハロゲン原子を表わし、Wは置換基を有してい
てもよいアリール基、ヘテロ環基、アリールオキシ基、
ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基か
ら選ばれる少なくとも一つの置換基を表わし、Rは置換
基を有していてもよく、第2級以上の炭素原子を2〜4
個含み、かつ炭素原子数が5〜20個の第2級または第
3級のアルキル基を表わす。}で示されるフタロニトリ
ル化合物と、金属化合物とを反応させることを特徴とす
るものである。本発明の製造方法のなかでも、上記一般
式(2)において、Rが置換基を有していてもよく、第
2級以上の炭素原子を2〜4個含み、かつ炭素原子数が
5〜15個、より好ましくは6〜10個の第2級または
第3級のアルキル基であるフタロニトリル化合物と、金
属化合物とを反応させることにより製造することが好ま
しい。同様に、上記一般式(2)において、X、Yおよ
びZがいずれもハロゲン原子、好ましくはフッ素原子で
あるフタロニトリル化合物と、金属化合物とを反応させ
ることにより製造することが望ましい。なお、本発明に
係る製造方法において、上記一般式(2)に示すX、Y
およびZ、並びにフェノキシ基上の置換基CO2 Rおよ
びWの詳細な内容および具体的な例示に関しては、いず
れも上述した一般式(1)で説明した内容となんら変わ
るものではなく同じである。
【0061】本発明の新規フタロシアニン化合物の製造
方法において、上記フタロニトリル化合物と、金属化合
物との反応は無溶媒中でも行なえるが、有機溶媒を使用
して行なうのが好ましい。有機溶媒は、出発原料と反応
性のない不活性な溶媒であればいずれでもよく、例え
ば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、
モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベ
ンゼン、1−クロロナフタレン、1−メチルナフタレ
ン、エチレングリコール、ベンゾニトリル等の不活性溶
媒あるいはピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、
N−メチル−2−ピロリジノン、N,N−ジメチルアセ
トフェノン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミ
ン、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の非プロトン
性極性溶媒等を用いることができ、好ましくは、1−ク
ロロナフタレン、1−メチルナフタレン、ベンゾニトリ
ルである。特に好ましくは、ベンゾニトリルである。
【0062】本発明の製造方法では、有機溶媒100部
(以下、重量部を表わす。)に対して、上記フタロニト
リル化合物を2〜40部、好ましくは20〜35部の範
囲、金属化合物を該フタロニトリル化合物4モルに対し
て1〜2モル、好ましくは1.1〜1.5モルの範囲で
仕込んで、反応温度30〜250℃、好ましくは80〜
200℃の範囲で反応させる。
【0063】金属化合物としては、塩化物、臭化物、ヨ
ウ化物等のハロゲン化合物、金属酸化物、酢酸塩等の有
機酸金属塩、アセチルアセトナート等の錯体化合物、金
属カルボニル化合物、金属粉等がある。
【0064】本発明の製造方法において、出発原料であ
る上記一般式(2)に示すフタロニトリル化合物は、下
記スキームのステップA〜Cにしたがって合成できる。
すなわち、まずステップAにしたがって2級以上のアル
コールから対応するメシレートを合成する。2級以上の
アルコールは、市販品がある場合は、市販品を購入して
用いる。市販品がない場合にはアルコール合成の常法に
したがって合成したものを用いることができる。次い
で、ステップBにしたがってサリチル酸化合物とメシレ
ートからサリチル酸エステル化合物を合成する。そし
て、ステップCにしたがってサリチル酸エステル化合物
とオルソフタロニトリル化合物から、上記一般式(2)
に示すフタロニトリル化合物を合成する。ここで、ステ
ップCの式中のVは、水素原子またはハロゲン原子を表
わす。そして、本発明の上記一般式(1)で示される新
規フタロシアニン化合物は、ステップA〜Cにしたがっ
て合成されたフタロニトリル化合物を用いてステップD
にしたがって合成できる。
【0065】
【化7】
【0066】本発明の製造方法では、上記スキームに示
すように、新規フタロシアニン化合物を複雑な製造工程
を経ることなく効率よく、しかも高純度で製造すること
ができる。
【0067】次に、本発明に係る光記録媒体について詳
細に明記する。
【0068】本発明に係る光記録媒体は、上記一般式
(1)に示すフタロシアニン化合物を基板上に設けられ
た記録層に含有してなるものである。より好ましくは、
透明な樹脂製基板上に設けられた記録層および金属の反
射層を有するコンパクトディスク対応の追記型光記録媒
体において、該記録層が上記一般式(1)に示すフタロ
シアニン化合物を含有してなるものである光記録媒体が
望ましい。ここで、フタロシアニン化合物という場合、
本発明のフタロシアニン化合物単独であっても、2種類
以上の混合物であってもかまわない。
【0069】本発明に係る新規フタロシアニン化合物を
基板上に設けられた記録層に含有してなる光記録媒体で
は、当該フタロシアニン化合物の特性(属性)により、
該化合物を含有する薄膜(記録層)の吸収スペクトルに
おける会合ピークが大きく抑制され、単量体ピークがシ
ャープになる。また、記録層が熱分解特性に優れる。し
たがって、該フタロシアニン化合物を用いた本発明の光
記録媒体では、反射率、記録感度に優れる。
【0070】本発明の光記録媒体に用いられる基板とし
ては、信号の記録または読みだしを行なうための光が透
過するものが好ましい。光の透過率としては85%以上
であってかつ光学異方性の小さいものが望ましい。該基
板としては、例えば、ガラス、アクリル樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、塩
化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂などか
らなる基板が挙げられる。これらの中で光学特性、成形
のしやすさあるいは機械的強度などからポリカーボネー
ト樹脂からなる基板が好ましい。
【0071】本発明に係る光記録媒体の製造法の一例
(概略)を示せば次の通りである。上記基板上に色素
(前記したフタロシアニン化合物)を含む記録層がまず
形成されて、その上に金属の反射膜層が形成される。反
射膜層として使用する金属はアルミニウム、銀、金、
銅、白金などが挙げられ、この反射膜層は通常、真空蒸
着、スパッター法などの方法により形成される。
【0072】本発明の光記録媒体において、色素(前記
したフタロシアニン化合物)を含む記録層を基板上に成
膜させるためには、通常塗布法を用いるのがよい。方法
としてはスピンコート法、ディップ法あるいはロールコ
ート法によって可能であり、特にスピンコート法が好ま
しい。その際使用する有機溶剤は、基板を侵さないもの
を用いる。例えば、ヘキサン、オクタン、シクロヘキサ
ンなどの脂肪族、脂環式炭化水素系の溶媒あるいはメチ
ルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、アリルアルコール、2−メトキシエタノール、2
−エトキシエタノール、ジアセトンアルコールなどのア
ルコール系の溶媒が好ましい。本発明の前記色素(フタ
ロシアニン化合物)は、アルコール系溶媒に特に良く溶
解するのでこれらの溶媒を用いるのがよい。
【0073】本発明の光記録媒体の1種であるCDは、
プレーヤーに対しての互換性の観点から基板を通しての
読み出しレーザー光に対する反射率は60%以上である
ことが必要とされている。これらはそれぞれの色素(フ
タロシアニン化合物)に合わせて膜厚を最適化すること
によって可能であり、通常50nm〜300nm、特に
80nm〜200nmがよい。
【0074】上記手順により、本発明に係るフタロシア
ニン化合物を合成することができる。さらに合成手順な
どを詳細に説明するため、実施例において具体的数値を
挙げ説明する。
【0075】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0076】実施例1 テトラキス(2−(2,4−ジメチル−3−ペンチルオ
キシ)カルボニル−6−フェニルフェノキシ)ドデカフ
ルオロバナジルフタロシアニンの製造 100mlの四つ口フラスコに2,4−ジメチル−3−
ペンタノール5.81g(50mmol)、塩化メタン
スルホニル6.30g(55mmol)および塩化メチ
レン50mlを仕込み0℃まで冷却した。そこへ、トリ
エチルアミン7.59g(75mmol)を反応温度を
保ちながら1時間で滴下し、さらに0℃で1時間反応さ
せた。反応終了後、氷水50mlに投入し、有機層を分
液により得た。得られた有機層を希塩酸水溶液50m
l、水50ml、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50m
l、飽和食塩水50mlで洗浄した。その後有機層より
溶媒を除去することで、目的物のメタンスルホン酸
(2,4−ジメチル−3−ペンチル)8.94g(46
mmol)を得た。
【0077】100mlの四つ口フラスコにメタンスル
ホン酸(2,4−ジメチル−3−ペンチル)4.86g
(25mmol)、3−フェニルサリチル酸5.36g
(25mmol)、炭酸ナトリウム2.65g(25m
mol)およびジメチルホルムアミド50mlを仕込み
90℃で3時間反応させた。反応終了後、氷水100m
lに投入し、酢酸エチル150mlで2回抽出した。得
られた有機層を水50mlで2回洗浄した。その後有機
層より溶媒を留去することで、目的物の2−(2,4−
ジメチル−3−ペンチルオキシ)カルボニル−6−フェ
ニルフェノール5.00g(16mmol)を得た。
【0078】100mlの四つ口フラスコに3,4,
5,6−テトラフルオロフタロニトリル3.00g(1
5mmol)、2−(2,4−ジメチル−3−ペンチル
オキシ)カルボニル−6−フェニルフェノール4.69
g(15mmol)、フッ化カリウム2.62g(45
mmol)およびアセトニトリル50mlを仕込み還流
温度で6時間反応させた。反応終了後、濾過し、溶媒を
留去することで目的物の3,5,6−トリフルオロ−4
−(2−(2,4−ジメチル−3−ペンチルオキシ)カ
ルボニル−6−フェニルフェノキシ)フタロニトリル
6.90g(14mmol)を得た。
【0079】100mlの四つ口フラスコ中に3,5,
6−トリフルオロ−4−(2−(2,4−ジメチル−3
−ペンチルオキシ)カルボニル−6−フェニルフェノキ
シ)フタロニトリル4.93g(10mmol)、三酸
化バナジウム0.225g(1.5mmol)、p−ト
ルエンスルホン酸一水和物0.029g(0.15mm
ol)およびベンゾニトリル20mlを仕込み、175
℃で4時間反応させた。反応終了後、溶媒を留去し、得
られた固形分をメチルアルコール200mlで洗浄する
ことにより目的物の緑色ケーキ(テトラキス(2−
(2,4−ジメチル−3−ペンチルオキシ)カルボニル
−6−フェニルフェノキシ)ドデカフルオロバナジルフ
タロシアニン)2.70gを得た。収率はフタロニトリ
ルに対して53.0%であった。得られた目的物の可視
吸収スペクトル、溶解度、元素分析結果を下記表1に示
す。
【0080】
【表1】
【0081】比較例1 テトラキス(2−(3−ペントキシ)カルボニル−6−
フェニルフェノキシ)ドデカフルオロバナジルフタロシ
アニンの製造 100mlの四つ口フラスコ中に3,5,6−トリフル
オロ−4−(2−(3−ペントキシ)カルボニル−6−
フェニルフェノキシ)フタロニトリル4.64g(10
mmol)、三酸化バナジウム0.225g(1.5m
mol)、p−トルエンスルホン酸一水和物0.029
g(0.15mmol)およびベンゾニトリル20ml
を仕込み、175℃で4時間反応させた。反応終了後、
溶媒を留去し、得られた固形分をメチルアルコール20
0mlで洗浄することにより目的物の緑色ケーキ(テト
ラキス(2−(3−ペントキシ)カルボニル−6−フェ
ニルフェノキシ)ドデカフルオロバナジルフタロシアニ
ン)3.96gを得た。収率はフタロニトリルに対して
82.0%であった。得られた目的物の可視吸収スペク
トル、溶解度、元素分析結果を下記表2に示す。
【0082】
【表2】
【0083】実施例1および比較例1で得られたフタロ
シアニン化合物について、熱重量分析装置で熱分解特性
を測定した。その結果を図1〜2に示す。図より、実施
例1で得られた本発明の新規フタロシアニン化合物で
は、比較例1で得られたフタロシアニン化合物に比べて
熱分解開始直後の重量減少の傾きが大きい。傾きを数値
化するために、分解開始直後の重量減少度/分解温度幅
を計算すると前者が約1.0に対して後者は約0.6と
1.7倍の開きがあった。このことから本発明のフタロ
シアニン化合物では、従来の化合物に比べて熱に対する
応答性がかなり高くなることがわかった。したがって、
本発明のフタロシアニン化合物を光記録媒体に用いた時
に、記録感度特性が大きく向上する。
【0084】実施例2 深さ80nm、ピッチ1.6μmの螺旋状の案内溝を有
する厚さ1.2mm、外径120mm、内径15mmの
ポリカーボネート樹脂基板上に実施例1のフタロシアニ
ン化合物を2−メトキシエタノールに5重量%の濃度で
溶解した塗液をスピンコーターを用いて120nmに成
膜した。次に、このようにして得られた塗布膜の上に金
を膜厚75nmで真空蒸着により成膜した。さらに、こ
の上に紫外線硬化型の樹脂からなる保護コート膜を設け
て、光記録媒体を作成した。このようにして得られた光
記録媒体の反射率を測定したところ、770nm〜80
0nmの波長域で83%であり、安定した光学特性が得
られた。この光記録媒体を用いて波長780nmの半導
体レーザーを使用し、5.7mWの出力で線速2.0m
/sでEFM信号を記録したところ、記録が可能であ
り、エラーレートは0.2%未満であった。得られた信
号を解析した結果、市販のCDプレーヤーで再生できる
レベルであった。
【0085】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明の新規フタロ
シアニン化合物は、従来知られているフタロシアニン化
合物に比べ吸収特性、溶解性、耐光性、熱分解特性およ
び経済性に優れており、また650〜900nmの近赤
外域に吸収を有するので、近赤外吸収色素として実用的
に使用できる。特にCD、PHOTO−CDまたはCD
−ROMのプレーヤーに対して互換性、共有性を有する
追記型光記録媒体に用いる際に優れた効果を発揮でき
る。
【0086】本発明の製造方法によれば、フタロシアニ
ン骨格に位置選択的に置換基を導入することが可能であ
る。すなわち、本発明の製造方法によれば、用途に応じ
た近赤外線の吸収波長域または溶解性を変えた化合物の
分子設計が可能となり、その際、複雑な製造工程を経る
必要もなく工業的に有利である。本発明の新規フタロシ
アニン化合物中のフッ素原子は、むしろ溶解性を高める
効果を有している。
【0087】本発明の光記録媒体は、その記録層に本発
明の新規フタロシアニン化合物を含有してなるために、
反射率および記録感度などの光学特性、特に記録感度に
優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られたフタロシアニン化合物に
ついて、熱重量分析装置で測定した熱分解特性を図示し
たものである。
【図2】 比較例1で得られたフタロシアニン化合物に
ついて、熱重量分析装置で測定した熱分解特性を図示し
たものである。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 {ただし、式中、X、YおよびZは水素原子またはハロ
    ゲン原子を表わし、Wは置換基を有していてもよいアリ
    ール基、ヘテロ環基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキ
    シ基、アルキルチオ基およびアリールチオ基から選ばれ
    る少なくとも一つの置換基を表わし、Rは置換基を有し
    ていてもよく、第2級以上の炭素原子を2〜4個含み、
    かつ炭素原子数が5〜20個の第2級または第3級のア
    ルキル基を表わし、Mは金属、酸化金属またはハロゲン
    化金属を表わす。}で示されるフタロシアニン化合物。
  2. 【請求項2】 一般式(1)において、Rが置換基を有
    していてもよく、第2級以上の炭素原子を2〜4個含
    み、かつ炭素原子数が5〜15個の第2級または第3級
    のアルキル基である請求項1に記載のフタロシアニン化
    合物。
  3. 【請求項3】 一般式(1)において、Wが置換基を有
    していてもよいアリール基およびヘテロ環基から選ばれ
    る少なくとも一つの置換基である請求項1または2に記
    載のフタロシアニン化合物。
  4. 【請求項4】 一般式(1)において、Mが酸化金属ま
    たはハロゲン化金属である請求項1〜3のいずれか一つ
    に記載のフタロシアニン化合物。
  5. 【請求項5】 一般式(1)において、X、YおよびZ
    がいずれもハロゲン原子である請求項1〜4のいずれか
    一つに記載のフタロシアニン化合物。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の一般式(1)におい
    て、Rが置換基を有していてもよく、第2級以上の炭素
    原子を2〜4個含み、かつ炭素原子数が6〜10個の第
    2級または第3級のアルキル基であり、Wが置換基を有
    していてもよいフェニル基であり、Mがバナジルであ
    り、X、YおよびZがいずれもフッ素原子であるフタロ
    シアニン化合物。
  7. 【請求項7】 一般式(2) 【化2】 {ただし、式中、X、YおよびZは水素原子またはハロ
    ゲン原子を表わし、Wは置換基を有していてもよいアリ
    ール基、ヘテロ環基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキ
    シ基、アルキルチオ基およびアリールチオ基から選ばれ
    る少なくとも一つの置換基を表わし、Rは置換基を有し
    ていてもよく、第2級以上の炭素原子を2〜4個含み、
    かつ炭素原子数が5〜20個の第2級または第3級のア
    ルキル基を表わす。}で示されるフタロニトリル化合物
    と、金属化合物とを反応させることを特徴とする請求項
    1〜6のいずれか一つに記載のフタロシアニン化合物の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれか一つに記載のフ
    タロシアニン化合物を基板上に設けられた記録層に含有
    してなる光記録媒体。
  9. 【請求項9】 透明な樹脂製基板上に設けられた記録層
    および金属の反射層を有するコンパクトディスク対応の
    追記型光記録媒体において、該記録層が請求項8に記載
    の記録層である光記録媒体。
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