JPH11354621A - 光照射による除電方法及びこれを用いた処理装置 - Google Patents

光照射による除電方法及びこれを用いた処理装置

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JPH11354621A
JPH11354621A JP7908699A JP7908699A JPH11354621A JP H11354621 A JPH11354621 A JP H11354621A JP 7908699 A JP7908699 A JP 7908699A JP 7908699 A JP7908699 A JP 7908699A JP H11354621 A JPH11354621 A JP H11354621A
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sample
light
holding
processing
semiconductor wafer
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JP7908699A
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English (en)
Inventor
Norimasa Nishimura
規正 西村
Akira Shimase
朗 嶋瀬
Junzo Azuma
淳三 東
Tomohiro Kuni
朝宏 久邇
Hiroya Koshishiba
洋哉 越柴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基板や試料の観察、検査、加工、分析する前ま
たは後で、該基板や試料の蓄積電荷を効果的に除去でき
るようにする。 【解決手段】基板や試料としての半導体ウェハ8の観
察、検査、加工、分析を行う電子ビーム装置の予備室1
4側に光源7が設けられており、また、半導体ウェハ8
を静電チャック方式で保持する保持ステージ9には、こ
の保持される半導体ウェハ8に接触するようにして接地
部材10a、10bが設けられている。観察や検査、加
工、分析の後にこの静電チャックを解除した後、半導体
ウェハ8の表面と接地部材10a、10bとに光源7から
光6を照射する。これにより、半導体ウェハ8の表面は
導電化し、この半導体ウェハ8の蓄積電荷はその表面か
ら接地部材10a、10bを介して取り除かれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は絶縁物を含む基板や
試料に蓄積する電荷の除電方法及びそれを用いた処理装
置に係り、特に、かかる基板や試料を観察、検査、加
工、あるいは分析する前後での蓄積電荷を除去する光照
射による除電方法及びそれを用いた処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、LSIやマスク等の観察、検査、加
工、分析においては電子ビームやイオンビームを用いる
荷電ビーム装置及びSPM(Scanning Probe Microscope)装
置、ドライエッチング装置、CVD(Chemical Vepor Depos
ition)装置等が用いられている。かかる装置での基板や
試料の保持方法には、クランプ方式や真空チャック方
式、静電チャック方式などがあるが、クランプ方式で
は、基板の保持が完全ではなく、観察、検査、加工、分
析などの際には、位置ずれが生じやすいため、適当な保
持方法でない。また、かかる観察、検査、加工、分析の
ほとんどは真空中で行われる事から、真空チャック方式
は用いられない。従って、観察や検査、加工、分析など
での基板や試料の保持方法としては、特開平5-275517号
公報および特開平6-120329号公報に記載されているよう
な静電チャック方式が一般に用いられる。
【0003】ところが、静電チャック方式によって基板
を保持した場合、電荷が基板に蓄積し、基板がホルダか
らはがしにくくなるという現象が発生する。また、帯電
によって基板が異物を引き寄せるという現象も生ずる。
【0004】このため、基板に蓄積した電荷による帯電
を中和する必要がある。今日まで、基板上の帯電を中和
する方法及び装置が種々提案されている。例えば、特開
平5-275517号公報には、接地された導体を基板に接触さ
せて帯電を中和することが記載されている。また、特開
平4-152519号公報、特開平1-119668号公報、特開平1-24
3449号公報及び特開昭57-170526号公報は、光又は紫外
線を被処理物に照射して、その被処理物に帯電した電荷
を中和する技術が開示されおり、特開平4-152519号公報
には、半導体基板を処理した後、それを別チャンバへ移
動し、そこで紫外線を照射して基板の帯電を中和するこ
とが記載されている。また、特開平1-119668号公報、特
開平1-243449号公報および特開昭57-170526号公報に
は、基板を処理するためのチャンバ内で基板に光又は紫
外線を照射して基板上の帯電を中和することが記載され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、基板の一部または全面が絶縁物で覆われている場合
であっても、基板の全面にわたって帯電を十分に中和す
ることについてについては、十分に配慮されていない。
即ち、従来の技術では、基板の一部または全面が絶縁物
で覆われている場合に、基板の全面にわたって帯電の中
和が十分に行われずに帯電部分が残る場合があり、上記
の問題が十分に解決されていない。
【0006】即ち、一部または全面が絶縁物で覆われて
いる基板や試料に対して荷電ビームを用いて観察、検
査、加工あるいは分析等の処理を行い、処理が終了して
基板や試料を処理装置からとり出すときに、上記従来の
技術で帯電の中和を行った場合には、処理により基板や
試料の表面に蓄積された電荷の中和が基板や試料の全面
に対して十分に行われていないために、かかる電荷が異
物を引き寄せて基板や試料の表面に異物が吸い付いてし
まうことになる。このため、基板や試料の表面が汚れる
などして次工程の処理に悪影響を及ぼすことになる。か
かる蓄積電荷を効果的に除去することは、従来非常に困
難であった。
【0007】本発明の目的は、基板や試料に蓄積される
電荷を、簡単な方法、手段で効果的に除去して、基板や
試料の搬出、搬送を容易にし、静電気による基板や試料
の表面への異物の付着を防止できるようにした光照射に
よる除電方法及びこれを用いた処理装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記のように、基板や試
料に蓄積された電荷を除去するのが困難なのは、かかる
基板や試料に絶縁物を含む部位が存在するためである。
そこで、本発明は、上記目的を達成するために、かかる
基板や試料に絶縁物中の電子を励起する波長の光を照射
し、光伝導効果を生じさせ、この光照射で導電化した部
分を接地部材で接地するようにするものである。これに
より、絶縁物に励起された電荷は、この導電化した絶縁
物から接地部材を介して取り除かれることになる。
【0009】このようにして基板や試料に蓄積された電
荷を除去することにより、電子ビームやイオンビームな
どの荷電ビームまたはプラズマを用いた、観察、検査、
加工、分析等の処理を施した基板や試料を、処理装置か
ら容易に取り出すことができるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を用
いて説明する。
【0011】<第1実施例>図1は、本発明の光照射に
よる除電方法とこれを用いた製造方法、及び光照射によ
る除電装置とこれを用いた装置の第1の実施例を示す構
成図であって、1は電子源、2は電子ビーム、3はレン
ズ、4は偏向電極、5は検知器、6は光、7は励起光光
源、8は半導体ウェハ、9は保持ステージ、10a,10
bは接地部材、11は駆動ステージ、12はプロセスチ
ャンバ、13a〜13cは排気管、14はゲートバルブ、
15は予備室、16は電子ビームチャンバである。
【0012】対象となる基板あるいは試料は絶縁物を含
むものであり、例えば上層または下層に絶縁物を有する
ものであってもよいし、その上面、下面の少なくともい
ずれか一方が絶縁物の表面を有するものであってもよ
い。この第1の実施例では、上面及び下面に絶縁物の表
面を有している半導体ウェハを例にとって説明する。ま
た、この第1の実施例では、除電方法、装置を用いる装
置として、半導体ウェハの観察や検査、加工、分析など
を行う電子ビーム装置を示しているが、勿論、電子ビー
ム装置に限らず、集束イオンビーム装置やオージェ電子
分光装置、荷電ビームウェハ/レチクル検査装置、SIMS
(Secondary Ion Mass Spectrometry)などの荷電ビーム
装置、またはドライエッチング装置やCVD(Chemical Vep
or Deposition)装置であってもよい。
【0013】図1(a)において、電子ビーム装置は電子
ビームチャンバ16とプロセスチャンバ12と予備室1
5とから構成されており、この予備室15にこの第1の
実施例の除電装置が用いられる。
【0014】電子ビームチャンバ16内には、電子ビー
ム2を発生する電子源1と、この電子ビーム2を集束す
るレンズ3と、電子ビーム2を偏向する偏向電極4とか
らなる電子ビーム光学系を備えており、図示しない電源
及びコントローラによって駆動、制御される。また、こ
の電子ビームチャンバ16内は、図示しない真空排気装
置により、排気管13aを介して排気される。
【0015】プロセスチャンバ12は電子ビームチャン
バ16での電子ビーム光学系による電子ビーム2を半導
体ウェハ8に照射することにより、この半導体ウェハ8
の観察、検査、加工あるいは分析を行うための場所であ
り、半導体ウェハ8を静電チャック方式によって固定し
た保持ステージ9が駆動ステージ11に搭載され、この
駆動ステージ11が図示しないステージコントローラで
駆動制御されることにより、半導体ウェハ8がこのプロ
セスチャンバ12内をx、y方向に任意の位置に移動され
る。そして、この半導体ウェハ8の上面に電子ビーム2
が照射され、また、その表面から生ずる2次粒子を検知
器5で検知して、その表面の様子を見ながら、その表面
の観察や検査、加工、分析が行われる。このプロセスチ
ャンバ12内は、図示しない真空排気装置により、排気
管13bを介して排気される。
【0016】予備室15は半導体ウェハ8の交換などを
するための場所であって、プロセスチャンバ12で観
察、検査、加工あるいは分析された半導体ウェハ8を保
持ステージ9から取り外し、新たに観察、検査、加工あ
るいは分析する半導体ウェハ8をこの保持ステージ9に
取り付ける。半導体ウェハ8が取り付けられている保持
ステージ9の予備室15からプロセスチャンバ12への
搬送、その逆の搬送は、図示しない移動用アームなどの
搬送手段あるいは駆動ステージ11によってゲートバル
ブ14を通して行われる。
【0017】半導体ウェハ8を保持ステージ9に固定す
るために、静電チャック方式が用いられる。即ち、保持
ステージ9は上側に半導体ウェハ8が載置でき、下面に
電極17が備えられたセラミックスなどで構成された静
電チャックが可能なステージであって、半導体ウェハ8
が載置されると、この保持ステージ9の電極17に所定
の電圧が印加される。この電圧印加により、保持ステー
ジ9の表面に電荷が生じ、これに応じて半導体ウェハ8
の下面(保持ステージ9に対向する面)に上記電荷とは
逆の極性の電荷が誘起される。そして、これらプラス、
マイナスの電荷による静電力により、半導体ウェハ8が
保持ステージ9の表面に位置固定される。なお、電極1
7は保持ステージ9の内部に埋め込まれていてもよい。
観察、検査、加工あるいは分析等の作業が終わって保持
ステージ9がプロセスチャンバ12から予備室15内に
搬送されると、保持ステージ9に印加されている静電チ
ャック用の電圧をオフにし、かつこの保持ステージ9を
接地する。これにより、静電チャックが解除される。し
かし、実際には、保持ステージ9の表面の電荷を充分に
取り除くことができず、残留した電荷によって静電チャ
ックが残っている。このため、半導体ウェハ8を保持ス
テージ9から取り外すことが、困難になる。
【0018】そこで、この第1の実施例では、予備室1
5側に励起光光源7を設けた。即ち、この第1の実施例
に於いては、プロセスチャンバ12内で、観察、検査、
加工、あるいは分析等の作業が終った半導体ウェハ8を
載せた保持ステージ9を、図示しない移動用アームなど
の搬送手段によってプロセスチャンバ12から励起光光
源7が設けられている予備室15内に搬送する。静電チ
ャックを駆動、制御する電源及びコントローラは、予備
室15内に保持ステージ9が移動したことを座標データ
あるいは、位置検出センサ等により検出される検出信号
を受けて電圧の印加を停止する。
【0019】励起光光源7を駆動、制御する電源及びコ
ントローラは、予備室15内に保持ステージ9が移動し
たことを保持ステージの位置を示す座標データあるい
は、位置検出センサ等により検出される検出信号を受け
て、静電チャックの駆動電圧の印加が停止された後、励
起光光源7を駆動し、励起光6を保持ステージ9上の半
導体ウェハ8に照射する。例えば、半導体ウェハ8が円
盤状をなし、これに接触する導電性の接地部材10a、
10bが円弧状である場合、保持ステージ9上に設けら
れた半導体ウェハ8に照射する光6は半導体ウェハ8の
上面(保持ステージ9とは反対側の面)全体は勿論のこ
と、これら接地部材10a、10bをも照射するようにす
る。
【0020】図1(b)はかかる光6の照射領域を模式的
に示したものである。励起光6の照射時間は予め設定さ
れた時間とし、半導体ウェハ8表面の材質、構造により
変更する場合は、励起光光源7を駆動制御するコントロ
ーラへ指令を送ることにより、柔軟に対応可能である。
【0021】半導体ウェハ8の上面も絶縁物の表面を有
するから、上面の静電チャックでは、保持ステージ9へ
の電圧の印加に伴う半導体ウェハ8の下面での電荷の誘
起により、この半導体ウェハ8の上面にも電荷が誘起さ
れている。そこで、半導体ウェハ8のかかる上面に光6
を照射すると、この光照射された上面の絶縁物の表面に
おいて、価電子帯中の電子が伝導帯まで励起されてこの
絶縁物の表面が導電化する(光伝導効果)。この場合、
接地部材10a、10bまで光6が照射されているので、
絶縁物の導電化された表面はこれら接地部材10a、1
0bに電気的に接続されることになり、接地部材10a、
10bを予備室15内に保持ステージ9が移動した際
に、接地される構造としておけば、この絶縁物の蓄積さ
れている電荷はこの導電化された表面から接地した接地
部材10a、10bに流れ込み、この絶縁物の表面から電
荷がなくなる。
【0022】しかし、半導体ウェハ8の下面側には残留
電荷が残ることもあり、半導体ウェハ8は保持ステージ
からはがしにくいことが発生する。この場合は、特開平
5-275517号公報に記載されるように、半導体ウェハ8表
面を上記方法で接地しながらリフトピン等を用いて基板
離脱操作を行えば、半導体ウェハ8内の電荷は除電され
る。なお、半導体ウェハ8の接地は、静電チャックへの
電圧印加を停止した後に行わなければ、上記の効果がな
いばかりか素子の破損につながるおそれがある。
【0023】このようにして、半導体ウェハ8の下面や
保持ステージ9の表面での電荷が除去されると、保持ス
テージ9と半導体ウェハ8との間の静電チャックが完全
に解除されたことになり、排気管13cから予備室15
を大気開放することにより、半導体ウェハ8を保持ステ
ージ9から簡単に取り外すことができるようになる。
【0024】また、図1(b)では、接地部材10a、10
bとも独立に接地するように示しているが、かかる接地
部材10a、10bを電気的に接続し、これら接地部材1
0a、10bのいずれか一方を接地電位の接地面に接続す
るようにしてもよい。
【0025】励起光光源7の発光する光6の波長につい
て考察するに、波長は照射する材料のエネルギバンドギ
ャップ以上のエネルギが必要であり、SiO2のエネルギバ
ンドギャップは、9.1eVで波長に換算すると136nm、Si3N
4の場合は7.5eV(波長に換算すると165nm)である。但
し、測定方法や測定条件の違いによりこれらの値は変化
するため、半導体ウェハ8の絶縁物をSiO2とすると、励
起光光源7が発光する光6の波長としては150nm以下の
紫外光であることが望ましく、Si3N4であれば波長230nm
以下が望ましい。
【0026】また、上記の光6の照射による電荷の除去
は、この光照射が図1(b)に示したように、接地部材1
0a、10bにも同時に行われるものであれば、瞬間的な
ものである。従って、光6の照射の仕方としても、励起
光光源7が常時光6を発光するようにしてもよいし、プ
ロセスチャンバ12からの保持ステージ9が図1(b)に
示すように、光6によって保持ステージ9上の半導体ウ
ェハ8の上面全体と接地部材10a、10bとが同時に照
射される位置に位置づけられたとき、励起光光源7がパ
ルス状に1回または2回以上光6を照射するようにして
もよい。
【0027】半導体ウェハ8に連続的に光6を照射する
とその基板に損傷を与えることがあるので、パルス状の
光6を照射するようにし、被照射材料に応じて、照射光
6のパルス幅、パルスの繰り返し回数を選択することが
できるようにする。この様なパルス状の光照射は図示し
ない光源コントローラによって、従来知られたパルス制
御技術によって制御される。
【0028】また、半導体ウェハ8の保持方法としてク
ランプ方式やつめによる保持方法を用いて保持した場合
にも、プロセスチャンバ12内での観察や検査、加工、
あるいは分析などで半導体ウェハ8の上面に電子ビーム
2が照射されることにより、その表面に電荷が蓄積され
る場合にも、かかる蓄積電荷を、予備室15において、
励起光光源7による同様の光照射により、除去すること
ができる。
【0029】半導体ウェハ8の上面にかかる蓄積電荷が
残ったままであると、これが異物を引き寄せてその上面
に付着させてしまうが、観察や検査、加工、あるいは分
析などを終えた半導体ウェハ8の上面を、本実施例のよ
うな方法で除電することにより、異物が付着することを
防止できる。
【0030】また、本実施例のような方法による除電
を、観察、検査、加工、あるいは分析等の前に行うと、
前工程で半導体ウェハ8の上面に発生した電荷を除電す
る事ができ、電子ビーム2で観察、検査、加工、あるい
は分析等を行う際に、前工程からの帯電によって発生す
るビームドリフトの影響を少なくすることができるとい
う利点がある。
【0031】<第2実施例>図2は、本発明の第2の実
施例を示す構成図である。10a〜10dは接地部材、1
8は開口であり、図1に対応する部分には同一符号をつ
けてあり、重複する説明を省略する。
【0032】図1に示した第1の実施例は、半導体ウェ
ハにその上面側から光6を照射したものであるが、この
第2の実施例では、下面側から光6を照射するものであ
る。これ以外の構成については、第1の実施例と同様で
ある。
【0033】図2(a)において、予備室15では、保持
ステージ9の下方に励起光光源7が設けられており、こ
の保持ステージ9を介して半導体ウェハ8の下面に光6
が照射される。この保持ステージ9に、図1に示した第
1の実施例と同様の静電チャックにより、半導体ウェハ
8が固定されている。
【0034】この保持ステージ9は、図2(b)に示すよ
うに、所定個数の開口18を有しており、この開口18
毎に接地部材10a〜10dが設けられている。これら開
口18は中空をなすものであってもよいが、光6を透過
する光透過性物質が充填されていてもよい。なお、図1
(a)での保持ステージ9の部分は、図2(b)での分断線A-
Aからみた断面を示している。
【0035】図2(a)において、保持ステージ9上の半
導体ウェハ8を離脱する際には、半導体ウェハ8の下面
に各開口18に設けられている接地部材10a〜10dを
接触すると共に、半導体ウェハ8を押し上げ保持ステー
ジ9と半導体ウェハ8との間に空隙を形成する。これら
接地部材10a〜10dは保持ステージ9と一体に設けら
れており、半導体ウェハ8を保持ステージ9から離脱す
る際は、これら接地部材10a〜10dはこの半導体ウェ
ハ8の下面に常時接触している。予備室15で光6の照
射が行われると、保持ステージ9とウェハ8との間の空
隙を通して、半導体ウェハ8の下面及び保持ステージ9
の上面に光6が照射される。その結果、先の第1の実施
例と同様にして半導体ウェハ8の下面は、図示しない接
地線を介して接地電位に接続される。
【0036】静電チャックによると、保持ステージ9へ
の電圧印加と共に、間接的に半導体ウェハ8の下面での
保持ステージ9の対向した部分にも電荷が蓄積される。
そこで、かかる開口18を介して半導体ウェハ8の下面
に光6を照射すると、この照射部分から接地部材10a
〜10dを介して半導体ウェハ8の上、下面や保持ステ
ージ9の表面に蓄積されている電荷を逃がすことがで
き、これによって静電チャックを完全に解除することが
できる。
【0037】なお、保持ステージ9全体を光6を透過す
る誘電体で構成するようにしてもよく、この場合には半
導体ウェハ8の下面全体に光6を照射することができ
る。この場合でも、例えば、円弧状の接地部材が半導体
ウェハ8の下面に接触するように、かかる保持ステージ
9に埋め込まれており、かつ半導体ウェハ8の下面にか
かる接地部材に接触している部分も光6が照射されるよ
うにする。
【0038】また、この第2の実施例においても、静電
チャック以外の方法で半導体ウェハ8を保持ステージ9
に固定するようにしてもよく、この場合には、プロセス
チャンバ12での電子ビーム2の照射によって半導体ウ
ェハ8の表面に蓄積された電荷も除去することができ
る。
【0039】以上のように、この実施例においても、図
1で示した第1の実施例と同様の効果が得られるが、さ
らに、保持ステージ9の上側にスペースが生じるので、
この部分に半導体ウェハ8を搬送するアームなどを配置
することができるし、また、半導体ウェハ8の裏面に光
6を照射するものであるから、この半導体ウェハ8の重
要な表面(上面)での光照射によるダメージを受けるこ
とがないという効果も得られる。
【0040】なお、図2(b)に示す開口18に充填する
光透過性物質としては、照射する光6の波長が150nm以
下の場合には、MgF2やLiFが望ましい。
【0041】<第3実施例>図3は、本発明による第3
の実施例を示す例の、予備室内での要部を示す構成図で
あって、6’は光ビーム、6aはビーム部分、7’は励
起光光源、9’は保持ステージ、19は平凸シリンドリ
カルレンズ、20は平凹シリンドリカルレンズ、21は
導電性薄膜のパターン、22は絶縁性基板、23a、2
3bは接地部材である。
【0042】この第3の実施例は、除電する対象を位相
シフトマスクとするものである。図3は除電装置を示し
ているが、全体的な装置の構成としては、図1の場合と
同様である。
【0043】図3(a)、(b)において、位相シフトマスク
は、絶縁性基板22の表面に導電性薄膜のパターン21
が形成されているものであって、かかる位相シフトマス
クを観察、検査、加工、または分析をする場合には、荷
電ビーム装置が使用され、このための保持ステージ9’
での保持方法としては、クランプ方式が一般に用いられ
る。そして、このような観察、検査、加工または分析を
行うと、荷電ビームが照射されることにより、位相シフ
トマスクの絶縁性基板22の表面に帯電が生じて電荷が
蓄積される。
【0044】そこで、この第3の実施例では、この位相
シフトマスクの少なくとも対向する2辺に夫々互いに電
気的に接続された接地部材23a、23bを接触させると
ともに、励起光光源7’からの光ビーム6’を平凸シリ
ンドリカルレンズ19と平凹シリンドリカルレンズ20
とにより、図3(b)に示すように、接地部材23a、23
b間に跨る細長い断面をもったビーム部分6aを形成し、
これを位相シフトマスクの表面に照射するとともに、か
かる光ビーム6’が矢印Xで示す接地部材23a、23b
に平行な方向に走査するように、保持ステージ9’をこ
の矢印X方向に移動させる。
【0045】位相シフトマスクの表面の光ビーム6’が
照射された部分では、先の第1、第2の実施例での半導
体ウェハと同様に、光伝導効果によって価電子帯中の電
子が伝導帯まで励起されて導電化し、そこに蓄積されて
いた電荷が接地部材23a、23bを介して、先の実施例
と同様にして、接地電位に逃げる。従って、位相シフト
マスクの表面を光ビーム6’が走査することにより、こ
の表面全体の蓄積電荷を取り除くことができる。
【0046】いま、この第3の実施例を適用する荷電ビ
ーム装置が図1に示した装置と同様の構成をなしている
ものとすると、位相シフトマスクを搭載した保持ステー
ジ9’がプロセスチャンバから予備室に移動してくると
ともに、励起光光源7’が光ビーム6’を発光し、この
予備室内において、保持ステージ9’の移動とともに光
ビーム6’が位相シフトマスクの表面を走査していくよ
うにする。勿論、かかる光ビーム6’の走査手段を設
け、保持ステージ9’を停止状態として、この光ビーム
6’で位相シフトマスクの表面を走査するようにしても
よい。
【0047】なお、光ビーム6’として細長いビーム形
状のものを使用したが、これのみに限るものではなく、
接地部材23a、23bに跨るようなものであれば、どの
ようなビーム形状であってもよい。従って、使用するレ
ンズも平凸シリンドリカルレンズ19と平凹シリンドリ
カルレンズ20に限るものではない。
【0048】<第4実施例>図4は、本発明の第4の実
施例の要部を示す構成図であって、6”は光ビーム、
7”は励起光光源、24は多角形反射鏡、25は光透過
性の壁、26は位相シフトマスクであり、図1、図3に
対応する部分には同一符号をつけている。
【0049】この第4の実施例も、除電する対象を位相
シフトマスクとするが、勿論、半導体ウェハであっても
よい。また、図4は予備室15での除電装置を示してい
るが、全体的な装置の構成としては、図1の場合と同様
である。
【0050】同図において、位相シフトマスク26が固
定された保持ステージ9’が予備室15内で紙面に垂直
の方向(以下、X方向という)に移動しており、この位
相シフトマスク26の表面(上面)を光ビーム6”がこ
の保持ステージ9’の移動方向とは垂直の矢印で示すY
方向に、一方の接地部材23aから他方の接地部材23b
まで繰り返し走査する。
【0051】予備室15の一つの壁25が光透過性であ
り、予備室15の外部に設けられた励起光光源7”から
発生された光ビーム6”は多角形反射鏡24で反射さ
れ、予備室15の光透過性の壁25を通して保持ステー
ジ9’上の位相シフトマスク26に照射される。ここ
で、多角形反射鏡24はX方向に平行な軸を中心として
回転しており、これによって光ビーム6”が位相シフト
マスク26を上記のように走査する。
【0052】かかる構成によると、位相シフトマスク2
6の表面の光ビーム6”が照射された部分では、上記の
ように、光伝導効果によって価電子帯中の電子が伝導帯
まで励起されて導電化し、その部分に蓄積されていた電
荷が自由に移動できるようになる。そして、光ビーム
6”の移動とともにこの導電化した部分が移動していく
が、この導電化した部分につられて電荷も移動してい
く。光ビーム6”の照射部分が接地部材23bに達する
と、これまで移動する導電化部分に引かれて移動してき
た電荷が接地部材23bに流れ込むことになる。勿論、
このときには、接地部材23bは、上記の各実施例と同
様に、接地線を介して接地電位に接続されている。
【0053】このようにして、光ビーム6”が位相シフ
トマスク26の表面を走査する毎に、その走査した領域
での蓄積電荷が接地部材23bに逃げることになり、光
ビーム6”が位相シフトマスク26の表面全体を走査す
ると、この表面全体の蓄積されていた電荷が除去される
ことになる。従って、図3に示した実施例でのシリンド
リカルレンズ19、20を必要とせずに、図3に示した
実施例と同様の効果が得られる。
【0054】なお、図4に示す構成では、光ビーム6”
は接地部材23a側から斜めに位相シフトマスク26の
表面を走査しているので、接地部材23aは格別作用を
していないことになるが、例えば、予備室15の天井を
光透過性とし、この天井を通して光ビーム6”を揺動す
る1面の反射鏡で反射させて位相シフトマスク26の表
面を往復で繰り返し走査させることもできる。この場合
は、接地部材23aも機能することになる。
【0055】また、図4に示す予備室15の外部は、大
気であってもよいが、光ビーム6”が大気中で吸収され
るような場合は、光ビーム6”の照射領域を含む領域を
窒素などの雰囲気で充填してもよい。
【0056】<第5実施例>以上の各実施例において、
半導体ウェハや位相シフトマスクといった基板や試料な
どを観察、検査、加工あるいは分析する前に、前工程の
装置より搬送アームによって予備室中の保持ステージに
搬送し、これに取り付けるのであるが、この搬送アーム
で基板や試料を搬送する際、静電チャックによって搬送
アームがこの基板や試料を保持するようにすると、この
基板や試料に帯電が生じ、搬送アームから基板や試料を
取り外しにくくなる場合がある。
【0057】そこで、本発明の第5の実施例として、搬
送アームに接地部材を設け、搬送アームから保持ステー
ジに基板や試料を移すに際し、搬送アームでの静電チャ
ックを解除するとともに、電荷が蓄積されている基板や
試料の表面と搬送アームの接地部材とに同時に光を照射
し、基板や試料に蓄積されている電荷をこの接地部材か
ら逃がすようにする。この第5の実施例の要部を図5を
参照して説明する。
【0058】図5は、1996年11月27日に京セラ株式会社
によって発表された、静電浮上形の非接触搬送アームを
利用した例を示している。同図において、搬送アーム2
7は、平板形状の静電チャックを構成しており、図示し
ない従来知られた機構により、予備室15と前工程との
間を移動できるようになっている。
【0059】半導体ウェハ8は静電チャック式搬送アー
ム27によって空間に浮上した非接触状態で搬送アーム
27に保持され搬送される。
【0060】搬送アーム27が保持ステージ9上に来た
際に、静電チャックに印加する電圧を遮断し、その後、
静電チャックに付随している接地部材10をモータ若し
くはエアピストンなどの移動機構28により半導体ウェ
ハ8の表面に接触させるとともに、励起光光源7により
励起光を横方向から半導体ウェハ8と静電チャック式搬
送アーム27との間の空間に照射し、半導体ウェハ表面
に蓄積した電荷を除電する。
【0061】このようにして、搬送アームでの静電チャ
ックによって基板や試料に蓄積された電荷が除かれ、基
板や試料が簡単に保持ステージに移ることになる。
【0062】なお、ここでは静電浮上形搬送アーム27
を、前工程と予備室15の移動に用いる例を示したが、
勿論、これに限らず、予備室15とプロセスチャンバと
の移動に静電浮上形の搬送アーム27を用いてもよい。
【0063】<第6実施例>また、上記実施例では、基
板や試料に1つの方向から光6や光ビーム6’、6”を
照射するようにしたが、本発明による光照射による除電
方法及びその装置の第6の実施例としては、観察や検
査、加工、分析の前、または後に、同じ基板や試料に2
以上の方向から照射するようにするものである。この場
合、夫々の方向から照射する光の発生源として別々のも
のを用いてもよいが、ハーフミラーや光ファイバなどの
光学部品を用いて同一発生源からの光を分けるようにし
てもよい。例えば、光ファイバを用いることにより、基
板や試料の表面と裏面とを同時に光照射するようにする
ことができ、これにより、より効果的にかかる基板や試
料に蓄積されている電荷を取り除くことができる。
【0064】図6は第6の実施例の一例を示すもので、
上下に独立に励起光光源7a、7bを設けたものである。
【0065】<第7実施例>さらに、観察や検査、加
工、分析の前あるいは後において、搬送アームで搬送途
中の基板や試料に帯電が生じ、これによって異物が引き
寄せられて基板や試料の表面にかかる異物が付着する場
合がある。本発明の第7実施例としては、かかる問題を
解消するものであって、このような搬送途中の基板や試
料の表面に光照射する手段と、この表面を接地する手段
とを設けるものであり、かかる手段による光照射を搬送
アームでの搬送中に行うことにより、基板や試料表面の
蓄積電荷は接地手段を介して取り除かれ、この表面に異
物が付着することがない。なお、この場合には、搬送ア
ームでの基板や試料の保持手段としては、クランプ方式
やつめによる保持方法に限られる。
【0066】<第8実施例>次に、本発明の更に他の実
施例を、図7に基づいて説明する。全体的構成は、図1
と同様であるので、以下、図1とは異なる部分について
説明する。
【0067】保持ステージ9は静電チャックを構成して
おり、図7(a)に示すように半導体ウェハ8が上面に載
置されるようになっている。図7(b)は保持ステージ9
を図7(a)の上側から見た平面図である。図7(b)に示す
ように、保持ステージ9の上面には3条の溝31が形成
されている。各溝の左端部には接地部材10eの三本の
水平部分がはめあっている。接地部材10eはそれら水
平部分と一体の直立部を有し、全体としてL字型に形成
されている。
【0068】保持ステージ9が予備室15内の所定位置
に来たときに、接地部材10eが接地された接地電極1
0fに接触するようになっている。
【0069】図7(c)は、図7(b)の線B-Bに沿った断面
を示す図である。図7(c)に示すように、静電チャック
用の電圧を印加する電極30a、30bは、それぞれ溝3
1に対向する位置に埋設されている。これら電極30
a、30bには電源から直流電圧が切断可能に印加できる
ようになっている。
【0070】励起光光源7は予備室15の右側部に設置
され、その光源7からの光は、保持ステージ9の溝31
を通して半導体ウェハ8の下面及び電極30a、30bに
対向する溝壁に照射されるようになっている。
【0071】プロセスチャンバから予備室への移動中若
しくは、予備室で接地部材10eが接地電極10fに接触
しない位置で、静電チャック用電極30a、30bへの電
圧印加を遮断する。その後、接地部材10eが接地電極
10fに接触した場所で、励起光光源7より励起光を保
持ステージの横方向より照射する。励起光は、半導体ウ
ェハ8と保持ステージ9に設けられた溝31の空間中に
照射され、誘電体に残留した電荷を除電する。半導体ウ
ェハ8の裏面が絶縁物である場合、若しくは、自然酸化
膜が形成されている場合は、接地部材10eの一部が半
導体ウェハ8の裏面に接触するようにすれば、半導体ウ
ェハの裏面に蓄積される電荷も除電できるため、容易に
半導体ウェハを離脱できる。また、保持ステージの一定
方向のみに溝31を設けたが、これは、静電チャックに
よる効果を大きくするためである。
【0072】なお、以上の実施例の説明では、基板や試
料の絶縁物の例としてSiO2を挙げたが、例えばSiOxなど
の自然酸化膜であってもよい。
【0073】また、図1、図2のなどで示した実施例で
の接地部材としては、図8に示すようにプローブ状(針
状)あるいは板バネ状の伸縮可能な部材29を用いて、
基板や試料に光照射するときには、かかる接地部材29
が基板や試料に接触するようにしてもよい。
【0074】また、以上の実施例では、除電対象となる
基板や試料として、半導体ウェハや位相シフトマスクの
ように、絶縁物の表面などに導電パターンが設けられた
ものであったが、かかる導電パターンが形成される前な
どの絶縁物のみからなる基板であっても同様にして蓄積
電荷を除去する事ができる。
【0075】なお、上記した各実施例に於いては、予備
室またはプロセスチャンバから予備室へ搬送する途中で
半導体ウェハ表面に蓄積した電荷を除電することについ
て述べたが、プロセスチャンバ内で、半導体ウェハを保
持するステージに静電チャックを組み込んだ場合には、
プロセスチャンバの側に本発明による光照射により除電
する手段を設け、プロセスチャンバ内で半導体ウェハの
処理が終わった後に、光照射により除電を行ってもよ
い。このように光照射により除電を行うことにより、プ
ロセスチャンバ内で処理が終わった半導体ウェハを、保
持ステージから容易に取り出すことができるようにな
る。
【0076】更に、プロセスチャンバ内に本発明による
よる光照射により除電する手段を設けた場合、プロセス
チャンバ内で半導体ウェハの処理がほぼ終了した段階
で、電子ビームやイオンビーム等の荷電粒子ビーム又は
プラズマの照射を停止する前に光照射による除電を開始
すれば、電子ビームやイオンビーム等の荷電粒子ビーム
又はプラズマの照射を停止した後に、半導体ウェハ上方
に浮遊している微小な粒子が、半導体ウェハ表面に蓄積
した電荷により半導体ウェハ表面に引き付けられるのを
防ぐことができ、半導体ウェハ表面への異物の付着を防
止することができる。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
絶縁物を含む基板や試料の上面、下面での、該基板や試
料の静電チャックに伴う蓄積電荷や観察、検査、加工あ
るいは分析によって生じる蓄積電荷を、光照射という簡
単な方法で、容易にかつ確実に除去することができ、か
かる観察、検査、加工あるいは分析等の処理の前や後
で、基板や試料を処理室内又は処理室に隣接された予備
室の中で、保持ステージに取り付けることや保持ステー
ジから容易に取り外すことができる。また、これら基板
や試料の搬送が容易となるとともに、静電気による基板
や試料の表面への異物の付着を防止することができる。
【0078】特に、かかる基板や試料の保持を静電チャ
ック方式で行う場合には、本発明の光照射による除電を
行うことで、この静電チャックの解除を早く、より確実
に行えるようになり、静電チャックから基板や試料を容
易に取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の概略構成を示す正面図
(a)及び半導体ウェハへの光の照射領域を示す平面図
(b)である。
【図2】本発明の第2の実施例の概略構成を示す正面図
(a)及び保持ステージの平面図(b)である。
【図3】本発明の第3の実施例の要部の概略構成を示す
正面図(a)及び平面図(b)である。
【図4】本発明の第4の実施例の要部の概略構成を示す
正面図である。
【図5】本発明の第5の実施例の要部の概略構成を示す
正面図である。
【図6】本発明の第6の実施例の概略構成を示す正面図
である。
【図7】本発明の第7の実施例の要部の概略構成を示す
正面図(a)、保持ステージの平面図(b)及びその断
面図(c)である。
【図8】本発明の第8の実施例の概略構成を示す正面図
である。
【符号の説明】
1‥‥電子源、2‥‥電子ビーム、3‥‥レンズ、4‥
‥偏向電極、5‥‥検知器、6‥‥光、7,7’,7”‥
‥励起光光源、8‥‥半導体ウェハ、9,9'‥‥保持ス
テージ、10,10a〜10f‥‥接地部材、11‥‥駆
動ステージ、12‥‥プロセスチャンバ、15‥‥予備
室、16‥‥荷電ビームチャンバ、22‥‥絶縁性基
板、23a,23b‥‥接地部材、27‥‥搬送アーム、
28‥‥移動機構、29‥‥伸縮可能な接地部材、30
a,30b‥‥電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久邇 朝宏 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 越柴 洋哉 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面の少なくとも一部に絶縁物が露出して
    いる試料の表面を除電する方法であって、前記試料を保
    持台上に保持して荷電粒子ビーム又はプラズマを用いて
    処理する前または処理した後に、前記試料の前記表面に
    露出している絶縁物と接地されている部分とを含む領域
    に前記絶縁物中の電子を励起する光を照射することを特
    徴とする光照射による除電方法。
  2. 【請求項2】前記接地されている部分が、前記保持台に
    接続している部分であることを特徴とする請求項1記載
    の光照射による除電方法。
  3. 【請求項3】試料の表面に蓄積した電荷を除去する方法
    であって、試料を静電チャックを備えた保持台上に前記
    静電チャックにより保持し、該静電チャックで保持した
    試料を荷電粒子ビーム又はプラズマを用いて処理し、前
    記試料の前記静電チャックによる保持を解除し、該保持
    を解除した試料の表面に紫外光を照射して前記試料の表
    面に蓄積した電荷を除去し、前記処理を終了して表面に
    蓄積した電荷を除去した前記試料を前記保持台から取外
    すことを特徴とする光照射による除電方法。
  4. 【請求項4】前記光を、パルス状に1回または複数回照
    射することを特徴とする請求項1または3記載の光照射
    による除電方法。
  5. 【請求項5】前記照射する光の波長が165nm以下
    の、紫外光であることを特徴とする請求項1または3に
    記載の光照射による除電方法。
  6. 【請求項6】前記光を、複数の方向から前記試料上に照
    射することを特徴とする請求項1または3に記載の光照
    射による除電方法。
  7. 【請求項7】前記光を、前記試料表面に走査して照射す
    ることを特徴とする請求項1または3に記載の光照射に
    よる除電方法。
  8. 【請求項8】前記光照射による除電を、前記荷電粒子ビ
    ーム又はプラズマを用いて行う処理室とは異なる室で行
    うことを特徴とする請求項1または3に記載の光照射に
    よる除電方法。
  9. 【請求項9】表面の少なくとも一部に絶縁物が露出して
    いる試料の表面を除電する手段を備えた処理装置であっ
    て、前記試料を保持する保持手段と、該保持手段で保持
    した前記試料を荷電粒子ビーム又はプラズマを用いて処
    理する処理手段と、前記保持手段に保持された前記試料
    の前記表面に露出している絶縁物と接地されている部分
    とを含む領域に前記絶縁物中の電子を励起する光を照射
    する照射手段とを備えたことを特徴とする処理装置。
  10. 【請求項10】試料を保持する静電チャックを備えた保
    持手段と、該保持手段で前記静電チャックにより保持し
    た試料を荷電粒子ビーム又はプラズマを用いて処理する
    処理手段と、前記処理手段で処理した前記試料の表面に
    紫外光を照射する照射手段と、該照射手段で紫外光を照
    射して前記表面に蓄積した電荷を除去した試料を前記保
    持台から搬出する搬送手段とを備えたことを特徴とする
    処理装置。
  11. 【請求項11】前記照射手段は、パルス状の光を1回ま
    たは複数回照射することを特徴とする請求項9または1
    0記載の処理装置。
  12. 【請求項12】前記照射手段は、波長が165nm以下
    の紫外光を前記試料に照射することを特徴とする請求項
    9または10記載の処理装置。
  13. 【請求項13】前記照射手段は、複数の方向から前記試
    料上に前記光を照射することを特徴とする請求項9また
    は10記載の処理装置。
  14. 【請求項14】前記接地されている部分が、前記保持手
    段の一部であることを特徴とする請求項9または10記
    載の処理装置。
  15. 【請求項15】前記照射手段を、前記処理手段とは異な
    る室に設けたことを特徴とする請求項9または10記載
    の処理装置。
  16. 【請求項16】前記処理手段が、電子ビームまたはイオ
    ンビーム等の荷電ビームまたはプラズマを用いて前記試
    料を観察、検査、加工または分析を行う手段であること
    を特徴とする請求項9または10記載の処理装置。
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